第一條 商工組合中央金庫ハ商業組合、商業組合聯合會、工業組合、工業組合聯合會、輸出組合及輸出組合聯合會ニ對スル金融ノ圓滑ヲ圖ル爲必要ナル業務ヲ營ムコトヲ目的トス
第二條 商工組合中央金庫ハ主タル事務所ヲ東京市ニ置ク
商工組合中央金庫ハ主務大臣ノ認可ヲ受ケ從タル事務所ヲ設置スルコトヲ得
主務大臣必要アリト認ムルトキハ商工組合中央金庫ニ命ジテ從タル事務所ヲ設置セシムルコトヲ得
第三條 商業組合聯合會、工業組合聯合會、輸出組合聯合會又ハ銀行ハ商工組合中央金庫ノ業務ノ一部ヲ代理スルコトヲ得
商工組合中央金庫前項ノ聯合會又ハ銀行ヲシテ業務ノ一部ヲ代理セシメントスルトキハ主務大臣ノ認可ヲ受クベシ
商業組合聯合會、工業組合聯合會又ハ輸出組合聯合會ハ商工組合中央金庫ニ對シ所屬組合又ハ所屬聯合會ノ爲ニ債務ノ保證ヲ爲スコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ債務ノ保證ヲ爲シタルトキハ商業組合聯合會、工業組合聯合會又ハ輸出組合聯合會ハ商工組合中央金庫ノ委任ヲ受ケ其ノ債權ノ取立ヲ爲スコトヲ得
第四條 商工組合中央金庫ノ存立期間ハ設立認可ノ日ヨリ五十年トス但シ主務大臣ノ認可ヲ受ケ之ヲ延長スルコトヲ得
第五條 商工組合中央金庫ノ定款ニハ左ノ事項ヲ記載スベシ
六 所屬組合又ハ所屬聯合會ノ加入及脫退ニ關スル規定
第六條 商工組合中央金庫ノ資本金ハ千萬圓トシ之ヲ十萬口ニ分チ一口ノ金額ヲ百圓トス
商工組合中央金庫ハ資本金全額ノ拂込前ト雖モ總會ノ決議ニ依リ主務大臣ノ認可ヲ受ケ資本金ヲ增加スルコトヲ得
第七條 政府、商業組合、商業組合聯合會、工業組合、工業組合聯合會、輸出組合又ハ輸出組合聯合會ノ外商工組合中央金庫ノ出資者タルコトヲ得ズ
一組合又ハ一聯合會ノ有スベキ出資口數ハ千口ヲ超ユルコトヲ得ズ但シ特別ノ事由アルトキハ定款ノ定ムル所ニ依リ之ヲ增加スルコトヲ得
商工組合中央金庫ノ出資者ノ責任ハ其ノ出資額ヲ限度トス
政府ハ其ノ出資額ニ對シ設立當初ニ於テ二百萬圓ヲ拂込ミ爾後三年間ニ其ノ殘餘ヲ拂込ムモノトス
組合又ハ聯合會ハ其ノ出資額ニ對シ設立當初ニ於テ出資額ノ五分ノ一ヲ拂込ミ爾後十年間ニ其ノ殘餘ヲ拂込ムモノトス
政府ノ商工組合中央金庫ニ對シテ有スベキ持分ニ關シ必要ナル事項ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
第九條 商工組合中央金庫ハ出資者ニ對シ其ノ持分ヲ拂戾スコトヲ得ズ
第十條 所屬組合又ハ所屬聯合會ハ持分ノ讓渡ニ依リテノミ脫退スルコトヲ得
第十一條 出資者ハ總出資者ノ五分ノ一以上ノ同意ヲ得テ會議ノ目的タル事項及其ノ招集ノ事由ヲ記載シタル書面ヲ理事長ニ提出シテ總會ノ招集ヲ請求スルコトヲ得
理事長ガ正當ノ理由ナクシテ前項ノ規定ニ依ル請求アリタル後二週間以內ニ總會招集ノ手續ヲ爲サザルトキハ其ノ請求ヲ爲シタル出資者ハ主務大臣ノ認可ヲ受ケ之ヲ招集スルコトヲ得
第十二條 商工組合中央金庫ニ非ザルモノハ商工組合中央金庫又ハ之ニ類似ノ名稱ヲ用フルコトヲ得ズ
第十三條 本法ニ依リ登記スベキ事項ハ登記前ニ在リテハ之ヲ以テ第三者ニ對抗スルコトヲ得ズ
第十四條 本法ニ依リ登記スベキ事項ハ其ノ事實ノ生ジタル後二週間以內ニ之ヲ登記スベシ
登記スベキ事項ニシテ主務大臣ノ認可ヲ要スルモノハ其ノ認可書ノ到達シタル時ヨリ登記ノ期間ヲ起算ス
第十五條 商工組合中央金庫ハ理事長ガ設立委員ヨリ其ノ事務ノ引渡ヲ受ケタル後二週間以內ニ各事務所ノ所在地ニ於テ設立ノ登記ヲ爲スベシ
登記スベキ事項左ノ如シ
一 第五條第一號、第二號、第四號、第七號及第十六號ニ揭ゲタル事項
前項ニ揭ゲタル事項中ニ變更ヲ生ジタルトキハ其ノ登記ヲ爲スベシ但シ前項第三號ニ揭ゲタル事項ニ付テハ每事業年度末ノ現在ニ依リ事業年度終了後一月以內ニ登記ヲ爲スコトヲ得
第十六條 設立ノ登記ハ理事長、理事及監事ノ全員ノ申請ニ因リテ之ヲ爲スベシ
前項ノ登記申請書ニハ定款、創立總會ノ決議錄、出資ノ引受ヲ證スル書面、出資ノ第一囘ノ拂込アリタルコトヲ證スル書面及申請人ノ資格ヲ證スル書面ヲ添附スベシ
第十七條 事務所ノ新設、移轉其ノ他登記事項ノ變更ノ登記ハ理事長又ハ淸算人全員ノ申請ニ因リテ之ヲ爲スベシ
前項ノ登記申請書ニハ申請人ノ資格ヲ證スル書面及登記事項ノ變更ヲ證スル書面ヲ添附スベシ但シ前ニ登記ノ申請ヲ爲シタル申請人ガ同一登記所ニ前項ノ申請ヲ爲ス場合ニ於テハ其ノ資格ヲ證スル書面ヲ添附スルコトヲ要セズ
第十八條 解散ノ登記ハ淸算人全員ノ申請ニ因リテ之ヲ爲スベシ
前項ノ登記申請書ニハ解散ノ事由ヲ證スル書面及理事長ガ淸算人タラザル場合ニ於テハ申請人ノ資格ヲ證スル書面ヲ添附スベシ
商工組合中央金庫ガ命令ニ因リテ解散シタルトキハ登記所ハ主務大臣ノ囑託ニ因リテ登記ヲ爲スベシ
第十九條 淸算人ノ選任アリタルトキハ商工組合中央金庫ハ各事務所ノ所在地ニ於テ其ノ氏名及住所ヲ登記スベシ
前項ノ規定ニ依リ登記スベキ事項中ニ變更ヲ生ジタルトキハ其ノ登記ヲ爲スベシ
第二十條 淸算人ニ關スル登記及淸算結了ノ登記ハ淸算人全員ノ申請ニ因リテ之ヲ爲スベシ
第二十一條 商工組合中央金庫ニ關スル登記ニ付テハ其ノ事務所所在地ノ區裁判所ヲ以テ管轄登記所トス
第二十二條 商工組合中央金庫ニハ所得稅及營業收益稅ヲ課セズ
第二十三條 民法第四十四條第一項、第四十五條第二項第三項、第四十八條、第五十條、第五十三條乃至第五十五條、第五十九條、第六十一條第一項、第六十二條、第六十四條、第六十五條第一項、第六十六條、第七十條、第七十三條、第七十四條及第七十八條乃至第八十一條、非訟事件手續法第百三十八條、第百三十八條ノ三、第百四十條第五號、第百四十一條乃至第百五十一條ノ六、第百五十四條乃至第百五十七條、第百六十五條、第百七十二條乃至第百七十六條、第百七十七條第二項及第百七十八條竝ニ產業組合法第五條、第十條、第十七條第一項、第十八條乃至第二十二條、第二十四條、第二十九條乃至第三十一條ノ三、第三十三條、第三十四條ノ二第一項、第三十五條乃至第三十七條、第三十八條ノ二、第三十九條第一項第二項、第四十三條、第四十四條、第四十八條、第四十八條ノ二、第六十條第二項、第六十二條(第一項第四號ヲ除ク)、第六十三條第一項、第六十五條、第七十條乃至第七十三條ノ三、第七十四條ノ二第一項及第百四條ノ規定ハ商工組合中央金庫ニ之ヲ準用ス但シ民法第四十五條第三項及第四十八條第一項中一週間トアルハ之ヲ二週間トシ民法及產業組合法中理事トアルハ之ヲ理事長(民法第五十九條竝ニ產業組合法第三十三條及第三十四條ノ二第一項ニ在リテハ理事長及理事)トシ地方長官又ハ監督官廳トアルハ之ヲ主務大臣トス