市街地信用組合法
法令番号: 法律第四十五號
公布年月日: 昭和18年3月11日
法令の形式: 法律
朕帝國議會ノ協贊ヲ經タル市街地信用組合法ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十八年三月十日
內閣總理大臣 東條英機
農林大臣 井野碩哉
大藏大臣 賀屋興宣
法律第四十五號
市街地信用組合法
第一章 總則
第一條 市街地信用組合ハ組合員ノ產業又ハ經濟ニ必要ナル金融事業ヲ行フコトヲ目的トス
市街地信用組合ハ法人トス
第二條 市街地信用組合ハ其ノ名稱中ニ信用組合ナル文字ヲ用フルコトヲ要ス
市街地信用組合ニ非ザルモノハ產業組合法ニ依ル信用組合ヲ除クノ外其ノ名稱中ニ信用組合タルコトヲ示スベキ文字ヲ用フルコトヲ得ズ
產業組合法第四條第二項ノ規定ハ市街地信用組合ニハ之ヲ適用セズ
第三條 市街地信用組合ニハ所得稅、法人稅及營業稅ヲ課セズ
第四條 本法ニ基キテ發スル勅令ニ依リ登記スベキ事項ハ登記ノ後ニ非ザレバ之ヲ以テ第三者ニ對抗スルコトヲ得ズ
第五條 本法ニ規定スルモノノ外市街地信用組合ノ登記ニ關シ必要ナル事項ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第六條 民法第四十四條第一項及第五十條ノ規定ハ市街地信用組合ニ之ヲ準用ス
第二章 設立
第七條 市街地信用組合ヲ設立セントスル者ハ其ノ設立ニ付主務大臣ノ認可ヲ受クルコトヲ要ス
前項ノ認可ヲ受ケントスル者ハ申請書ニ定款及業務方法ヲ記載シタル書面ヲ添附シ之ヲ主務大臣ニ提出スルコトヲ要ス
第八條 定款ニハ左ノ事項ヲ記載シ設立者之ニ署名捺印スルコトヲ要ス
一 目的
二 名稱
三 地區
四 事務所ノ所在地
五 役員及會議ニ關スル事項
六 組合員ニ關スル事項
七 出資ニ關スル事項
八 業務及其ノ執行ニ關スル事項
九 會計ニ關スル事項
十 存立時期又ハ解散ノ事由ヲ定メタルトキハ其ノ時期又ハ事由
十一 公吿ノ方法
第九條 第七條第一項ノ認可アリタルトキハ組合長、理事及監事ノ全員ハ設立ノ登記ヲ爲スコトヲ要ス
市街地信用組合ハ設立ノ登記ヲ爲スニ因リテ成立ス
第三章 機關
第十條 市街地信用組合ニ組合長一人、理事二人以上及監事一人以上ヲ置ク
第十一條 組合長ハ市街地信用組合ヲ代表シ其ノ業務ヲ總理ス
理事ハ定款ノ定ムル所ニ依リ市街地信用組合ヲ代表シ組合長ヲ輔佐シテ市街地信用組合ノ業務ヲ掌理シ組合長事故アルトキハ其ノ職務ヲ代理シ組合長缺員ノトキハ其ノ職務ヲ行フ
監事ハ市街地信用組合ノ業務ヲ監査ス
第十二條 組合長、理事及監事ハ總會ノ決議ヲ以テ之ヲ選任ス但シ市街地信用組合設立ノ當時ノ組合長、理事及監事ハ定款ヲ以テ之ヲ定ムルコトヲ要ス
組合長及理事ノ任期ハ三年、監事ノ任期ハ二年トス但シ定款ニ別段ノ定アルトキハ此ノ限ニ在ラズ
組合長、理事及監事ハ其ノ任期中ト雖モ總會ノ決議ヲ以テ之ヲ解任スルコトヲ得
第一項及前項ノ決議ハ總組合員ノ半數以上出席シ其ノ議決權ノ三分ノ二以上ヲ以テ之ヲ爲ス
前項ノ規定ノ適用ニ付テハ第二十二條ニ於テ準用スル民法第六十六條ノ規定ニ依リ議決權ナキ組合員ハ之ヲ總組合員ノ員數ニ算入セズ
第一項ノ規定ニ依ル組合長及理事ノ選任竝ニ第三項ノ規定ニ依ル組合長及理事ノ解任ハ主務大臣ノ認可ヲ受クルニ非ザレバ其ノ效力ヲ生ゼズ
第十三條 組合長ハ定款及總會ノ決議錄ヲ各事務所ニ、組合員名簿ヲ主タル事務所ニ備置クコトヲ要ス
前項ノ組合員名簿ニハ左ノ事項ヲ記載スルコトヲ要ス
一 各組合員ノ氏名及住所
二 各組合員ノ出資口數
三 各組合員ノ拂込ミタル金額
組合員及市街地信用組合ノ債權者ハ第一項ニ揭グル書類ノ閱覽ヲ求ムルコトヲ得
第十四條 組合長ハ定款ノ定ムル所ニ依リ從タル事務所ノ業務ニ關シ一切ノ裁判上又ハ裁判外ノ行爲ヲ爲ス權限ヲ有スル代理人ヲ選任スルコトヲ得
第十五條 組合長及理事ハ監事ノ承認ヲ得タルトキニ限リ自己又ハ第三者ノ爲ニ市街地信用組合ト取引ヲ爲スコトヲ得此ノ場合ニ於テハ民法第百八條ノ規定ヲ適用セズ
第十六條 市街地信用組合ガ組合長若ハ理事ニ對シ又ハ組合長若ハ理事ガ市街地信用組合ニ對シ訴ヲ提起スル場合ニ於テハ其ノ訴ニ付テハ監事市街地信用組合ヲ代表ス但シ總會ハ他人ヲシテ之ヲ代表セシムルコトヲ得
第十七條 監事ハ組合長、理事、第十四條ノ規定ニ依ル代理人又ハ市街地信用組合ノ事務員ヲ兼ヌルコトヲ得ズ
第十八條 組合長、理事又ハ監事ガ其ノ任務ヲ怠リタルトキハ其ノ組合長、理事又ハ監事ハ市街地信用組合ニ對シ連帶シテ損害賠償ノ責ニ任ズ
組合長、理事又ハ監事ガ法令又ハ定款ニ違反スル行爲ヲ爲シタルトキハ總會ノ決議ニ依リタル場合ト雖モ其ノ組合長、理事又ハ監事ハ第三者ニ對シ連帶シテ損害賠償ノ責ニ任ズ
第十九條 組合長ハ每事業年度一囘通常總會ヲ招集スルコトヲ要ス
組合長必要アリト認ムルトキハ何時ニテモ臨時總會ヲ招集スルコトヲ得
第二十條 組合員ハ總組合員五分ノ一以上ノ同意ヲ得テ會議ノ目的タル事項及招集ノ理由ヲ記載シタル書面ヲ組合長ニ提出シテ總會ノ招集ヲ請求スルコトヲ得
前項ノ請求アリタル後二週間以內ニ組合長ガ正當ノ事由ナクシテ總會招集ノ手續ヲ爲サザルトキハ請求ヲ爲シタル組合員ハ主務大臣ノ許可ヲ得テ其ノ招集ヲ爲スコトヲ得
第二十一條 總會ノ決議ハ本法又ハ定款ニ別段ノ定アル場合ヲ除クノ外出席シタル組合員ノ議決權ノ過半數ヲ以テ之ヲ爲ス
組合員ハ代理人ヲ以テ其ノ議決權ヲ行使スルコトヲ得
第二十二條 民法第六十二條、第六十四條、第六十五條第一項及第六十六條ノ規定ハ市街地信用組合ニ之ヲ準用ス
第二十三條 市街地信用組合ハ定款ノ定ムル所ニ依リ總會ニ代ルベキ總代會ヲ設クルコトヲ得
總會ニ關スル規定ハ前項ノ總代會ニ之ヲ準用ス但シ總代會ニ於テハ出資一口ノ金額ノ減少、解散、合併及事業全部ノ讓渡ノ決議ヲ爲スコトヲ得ズ
第四章 組合員
第二十四條 組合員ハ市街地居住者其ノ他之ニ準ズベキ者ニシテ勅令ヲ以テ定ムルモノニ限ル
法人ハ勅令ヲ以テ定ムルモノヲ除クノ外市街地信用組合ノ組合員ト爲ルコトヲ得ズ
第二十五條 組合員ハ出資一口以上ヲ有スルコトヲ要ス
組合員ノ有スベキ出資口數ハ五十口ヲ超ユルコトヲ得ズ但シ特別ノ事由アルトキハ定款ノ定ムル所ニ依リ之ヲ增加スルコトヲ得
出資一口ノ金額ハ均一ナルコトヲ要ス
第二十六條 組合員ノ責任ハ其ノ出資額ヲ限度トス
組合員ハ其ノ拂込ムベキ出資額ニ付相殺ヲ以テ市街地信用組合ニ對抗スルコトヲ得ズ
第二十七條 組合員ハ市街地信用組合ノ承諾アルニ非ザレバ其ノ持分ヲ讓渡スコトヲ得ズ
第二十八條 市街地信用組合ハ組合員ノ持分ヲ取得シ又ハ質權ノ目的トシテ之ヲ受クルコトヲ得ズ但シ市街地信用組合ノ權利ノ實行ニ當リ其ノ目的ヲ達スル爲必要ナルトキハ此ノ限ニ在ラズ
市街地信用組合前項但書ノ規定ニ依リ組合員ノ持分ヲ取得シ又ハ質權ノ目的トシテ之ヲ受ケタル場合ニ於テハ相當ノ時期ニ之ヲ處分スルコトヲ要ス
第二十九條 本法ニ規定スルモノノ外組合員ニ關シ必要ナル事項ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第五章 業務
第三十條 市街地信用組合ハ左ノ業務ヲ行フ
一 組合員ニ對スル資金ノ貸付
二 組合員ノ爲ニスル手形ノ割引
三 組合員ノ貯金又ハ定期積金ノ受入
四 前各號ノ業務ニ附隨スル業務
市街地信用組合ハ前項ノ業務ノ外公共團體、營利ヲ目的トセザル法人其ノ他命令ヲ以テ定ムル者ノ貯金若ハ定期積金ノ受入ヲ爲シ又ハ命令ノ定ムル所ニ依リ他ノ法人ノ業務ノ取扱ヲ爲スコトヲ得
第三十一條 市街地信用組合ハ左ノ方法ニ依ルノ外業務上ノ餘裕金ヲ運用スルコトヲ得ズ
一 銀行其ノ他命令ヲ以テ定ムル金融機關ヘノ預金又ハ金錢信託
二 大藏省預金部ヘノ預金又ハ郵便貯金
三 國債其ノ他主務大臣ノ認可ヲ受ケタル有價證券ノ取得
第三十二條 主務大臣ハ市街地信用組合ノ行フ資金ノ吸收及運用ニ關シ必要ナル命令ヲ爲スコトヲ得
第六章 會計
第三十三條 市街地信用組合ノ事業年度ハ四月ヨリ翌年三月迄トス但シ定款ヲ以テ四月ヨリ九月迄及十月ヨリ翌年三月迄ト爲スコトヲ得
第三十四條 組合長ハ通常總會ノ會日ヨリ一週間前ニ財產目錄、貸借對照表、事業報吿書、損益計算書及剩餘金處分案ヲ監事ニ提出シ且之ヲ主タル事務所ニ備置クコトヲ要ス
組合員及市街地信用組合ノ債權者ハ前項ニ揭グル書類ノ閱覽ヲ求ムルコトヲ得
第三十五條 組合長ハ前條第一項ニ揭グル書類及監事ノ意見書ヲ通常總會ニ提出シテ其ノ承認ヲ求ムルコトヲ要ス
第三十六條 市街地信用組合ハ出資總額ニ相當スル金額ニ達スル迄ハ每事業年度ノ剩餘金ノ四分ノ一以上ヲ準備金トシテ積立ツルコトヲ要ス
前項ノ準備金ハ出資ノ缺損ノ塡補ニ充ツル場合ヲ除クノ外之ヲ使用スルコトヲ得ズ
第三十七條 本法ニ規定スルモノノ外市街地信用組合ノ剩餘金ノ處分其ノ他經理ニ關シ必要ナル事項ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
第七章 定款ノ變更
第三十八條 定款ノ變更ヲ爲スニハ總會ノ決議アルコトヲ要ス
第十二條第四項乃至第六項ノ規定ハ前項ノ場合ニ之ヲ準用ス
第三十九條 市街地信用組合ガ出資一口ノ金額ノ減少ノ決議ヲ爲シタルトキハ其ノ決議ノ日ヨリ二週間以內ニ財產目錄及貸借對照表ヲ作成スルコトヲ要ス
市街地信用組合ハ前項ノ期間內ニ其ノ債權者ニ對シ異議アラバ一定ノ期間內ニ之ヲ述ブベキ旨ヲ公吿シ且貯金者及定期積金者以外ノ知レタル債權者ニハ各別ニ之ヲ催吿スルコトヲ要ス但シ其ノ期間ハ一月ヲ下ルコトヲ得ズ
第四十條 債權者ガ前條第二項ノ期間內ニ異議ヲ述ベザリシトキハ出資一口ノ金額ノ減少ヲ承認シタルモノト看做ス
債權者ガ異議ヲ述ベタルトキハ市街地信用組合ハ辨濟ヲ爲シ若ハ相當ノ擔保ヲ供シ又ハ債權者ニ辨濟ヲ受ケシムルコトヲ目的トシテ信託會社若ハ信託業務ヲ營ム銀行ニ相當ノ財產ヲ信託スルコトヲ要ス
第八章 解散
第四十一條 市街地信用組合ハ左ノ事由ニ因リテ解散ス
一 存立時期ノ滿了其ノ他定款ニ定メタル事由ノ發生
二 總會ノ決議
三 合併
四 組合員ガ一人ト爲リタルコト
五 破產
六 事業全部ノ讓渡
七 主務大臣ノ解散ノ處分
第四十二條 市街地信用組合ハ總會ノ決議ヲ以テ他ノ市街地信用組合ト合併ヲ爲シ又ハ命令ヲ以テ定ムル金融機關ニ對シ事業全部ノ讓渡ヲ爲スコトヲ得
第十二條第四項ノ規定ハ前項ノ決議ニ之ヲ準用ス
第四十三條 總會ノ決議ニ因ル解散、合併及事業全部ノ讓渡ハ主務大臣ノ認可ヲ受クルニ非ザレバ其ノ效力ヲ生ゼズ
第四十四條 市街地信用組合ガ事業全部ノ讓渡ヲ爲シタルトキハ遲滯ナク其ノ旨ヲ公吿スルコトヲ要ス
前項ノ公吿アリタルトキハ事業全部ノ讓渡ヲ爲シタル市街地信用組合ノ第三十條第一項第一號ノ規定ニ依ル貸付金ノ債務者ニ對シ民法第四百六十七條ノ規定ニ依ル確定日附アル證書ヲ以テスル通知アリタルモノト看做ス此ノ場合ニ於テハ其ノ公吿ノ日附ヲ以テ確定日附トス
第四十五條 第三十九條及第四十條ノ規定ハ市街地信用組合ノ合併及事業全部ノ讓渡ノ場合ニ之ヲ準用ス
第四十六條 本法ニ規定スルモノノ外市街地信用組合ノ解散、合併及淸算ニ關シ必要ナル事項ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第九章 監督
第四十七條 市街地信用組合ハ事業年度每ニ業務報吿書ヲ作成シテ之ヲ主務大臣ニ提出スルコトヲ要ス
第四十八條 市街地信用組合業務方法ヲ變更セントスルトキハ主務大臣ノ認可ヲ受クルコトヲ要ス
第四十九條 主務大臣市街地信用組合ノ目的達成上必要アリト認ムルトキハ市街地信用組合ニ對シ業務方法ヲ制限シ又ハ定款若ハ業務方法ノ變更其ノ他必要ナル事項ヲ命ズルコトヲ得
第五十條 主務大臣ハ市街地信用組合ニ對シ業務及財產ノ狀況ニ關シ報吿ヲ爲サシメ、檢査ヲ爲シ其ノ他監督上必要ナル命令ヲ發シ又ハ處分ヲ爲スコトヲ得
第五十一條 市街地信用組合ノ業務若ハ財產ノ狀況ニ依リ其ノ業務ノ繼續ヲ困難ナリト認ムルトキ又ハ市街地信用組合ノ行爲ガ法令、定款若ハ行政官廳ノ命令ニ違反シ其ノ他公益ヲ害スルノ虞アルトキハ主務大臣ハ左ノ處分ヲ爲スコトヲ得
一 總會ノ決議ノ取消
二 組合長、理事又ハ監事ノ解任
三 業務ノ停止
四 解散
第五十二條 組合長又ハ理事ノ缺ケタル爲損害ヲ生ズルノ虞アルトキハ主務大臣ハ假ニ之ヲ選任スルコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ選任セラルタル組合長又ハ理事ハ主務大臣之ヲ解任スル迄其ノ職務ヲ行フ
第十章 雜則
第五十三條 主務大臣ハ勅令ノ定ムル所ニ依リ地方長官ヲシテ本法ニ定ムル職權ノ一部ヲ行ハシムルコトヲ得
第五十四條 市街地信用組合ハ信用組合聯合會ノ所屬組合ト爲ルコトヲ得
第十一章 罰則
第五十五條 市街地信用組合ノ組合長、理事、監事又ハ第十四條ノ規定ニ依ル代理人何等ノ名義ヲ以テスルヲ問ハズ市街地信用組合ノ業務ノ範圍外ニ於テ貸付若ハ手形ノ割引ヲ爲シ又ハ投機取引ノ爲ニ組合財產ヲ處分シタルトキハ二年以下ノ懲役又ハ三千圓以下ノ罰金ニ處ス
前項ノ規定ハ刑法ニ正條アル場合ニハ之ヲ適用セズ
第五十六條 市街地信用組合ノ組合長、理事、監事、第十四條ノ規定ニ依ル代理人又ハ淸算人其ノ職務ニ關シ賄賂ヲ收受シ、要求シ又ハ約束シタルトキハ二年以下ノ懲役ニ處ス因テ不正ノ行爲ヲ爲シ又ハ相當ノ行爲ヲ爲サザルトキハ五年以下ノ懲役ニ處ス
前項ノ場合ニ於テ收受シタル賄賂ハ之ヲ沒收ス若シ其ノ全部又ハ一部ヲ沒收スルコト能ハザルトキハ其ノ價額ヲ追徵ス
第五十七條 前條第一項ニ揭グル者ニ對シ賄賂ヲ供與シ又ハ其ノ申込若ハ約束ヲ爲シタル者ハ二年以下ノ懲役又ハ五百圓以下ノ罰金ニ處ス
前項ノ罪ヲ犯シタル者自首シタルトキハ其ノ刑ヲ減輕又ハ免除スルコトヲ得
第五十八條 第五十六條第一項ニ揭グル者ハ左ノ場合ニ於テハ千圓以下ノ過料ニ處ス
一 本法又ハ本法ニ基キテ發スル命令ニ依リ認可ヲ受クベキ場合ニ於テ其ノ認可ヲ受ケザルトキ
二 本法ニ規定セザル業務ヲ行ヒタルトキ
三 第三十一條ノ規定ニ違反シ業務上ノ餘裕金ヲ運用シタルトキ
四 第三十二條ノ規定ニ依ル命令ニ違反シ資金ノ吸收又ハ運用ヲ爲シタルトキ
五 第五十條ノ規定ニ依ル報吿ヲ爲サズ若ハ虛僞ノ報吿ヲ爲シタルトキ、同條ノ規定ニ依ル檢査ヲ拒ミ、妨ゲ若ハ忌避シタルトキ又ハ同條ノ規定ニ依ル命令若ハ處分ニ違反シタルトキ
第五十九條 第五十六條第一項ニ揭グル者ハ左ノ場合ニ於テハ五百圓以下ノ過料ニ處ス
一 本法又ハ本法ニ基キテ發スル命令ニ違反シ登記若ハ公吿ヲ爲スコトヲ怠リ又ハ不正ノ登記若ハ公吿ヲ爲シタルトキ
二 總會ニ對シ不實ノ申述ヲ爲シ又ハ事實ヲ隱蔽シタルトキ
三 第十三條又ハ第三十四條ノ規定ニ違反シ書類ヲ備置カザルトキ、其ノ書類ニ記載スベキ事項ヲ記載セズ若ハ不正ノ記載ヲ爲シタルトキ又ハ正當ノ事由ナクシテ其ノ閱覽ヲ拒ミタルトキ
四 本法又ハ本法ニ基キテ發スル命令ニ違反シ書類ノ提出ヲ爲スコトヲ怠リ又ハ記載スベキ事項ヲ記載セズ若ハ不正ノ記載ヲ爲シタル書類ヲ提出シタルトキ
五 第三十六條ノ規定ニ違反シテ準備金ヲ積立テズ又ハ之ヲ使用シタルトキ
六 第三十七條ノ規定ニ依ル經理ニ關スル命令ニ違反シタルトキ
七 第三十九條又ハ第四十條(第四十五條ニ於テ準用スル場合ヲ含ム)ノ規定ニ違反シテ出資一口ノ金額ヲ減少シ、合併ヲ爲シ又ハ事業全部ノ讓渡ヲ爲シタルトキ
第六十條 第二條第二項ノ規定ニ違反シタル者ハ十圓以上百圓以下ノ過料ニ處ス
附 則
第六十一條 本法施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第六十二條 本法施行ノ際現ニ存スル產業組合法第一條第四項ノ規定ニ依リ手形ノ割引又ハ貯金ノ取扱ヲ爲ス產業組合ハ本法施行ノ日ニ於テ本法ニ依ル市街地信用組合ト爲リタルモノトス
前項ノ場合ニ於ケル定款、業務方法ノ設定、登記其ノ他ニ關シ必要ナル事項ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第四條ノ規定ハ第一項ノ規定ニ依ル市街地信用組合ノ成立ニ付テハ之ヲ適用セズ
第六十三條 本法施行ノ際現ニ存スル產業組合法ニ依ル信用事業ヲ行フ產業組合又ハ其ノ合併ニ因リテ設立シタル產業組合ニシテ第二十四條第一項ニ定ムル者ヲ以テ組織セラルルモノ(同法第一條第四項ノ規定ニ依リ手形ノ割引又ハ貯金ノ取扱ヲ爲ス產業組合ヲ除ク)ハ同法第二十八條ノ規定ニ依ル總會ノ決議ヲ以テ市街地信用組合ト爲ルコトヲ得
前項ノ決議アリタルトキハ同項ノ產業組合ノ理事ハ定款ヲ作成シ、業務方法ヲ設定シ其ノ他市街地信用組合ト爲ルニ付必要ナル事項ヲ定メ主務大臣ノ認可ヲ受クルコトヲ要ス
前項ノ認可アリタルトキハ同項ノ定款ヲ以テ定メタル市街地信用組合ノ組合長、理事及監事ノ全員ハ設立ノ登記ヲ爲スコトヲ要ス
市街地信用組合ハ設立ノ登記ヲ爲スニ因リテ成立ス
第六十四條 第六十二條第一項又ハ前條第四項ノ規定ニ依ル市街地信用組合ノ成立ニ因リ當該產業組合ハ之ニ吸收セラルルモノトシ當該產業組合ノ權利義務ハ市街地信用組合ニ於テ之ヲ承繼ス
第六十五條 第六十二條第一項又ハ第六十三條第四項ノ規定ニ依リ產業組合ガ市街地信用組合ト爲リタルトキハ其ノ產業組合ノ組合員ノ出資ハ當該市街地信用組合ニ對スル出資ト看做ス
前項ノ場合ニ於テ產業組合ニ對スル出資ノ持分ノ上ニ存在スル質權ハ市街地信用組合ニ對スル出資ノ持分ノ上ニ存在ス
第六十六條 第六十二條第一項又ハ第六十三條第四項ノ場合ニ於テ市街地信用組合ト爲リタル產業組合ガ無限責任又ハ保證責任ノ組合ナルトキハ當該市街地信用組合成立ノ際ニ於ケル組合員ハ當該市街地信用組合成立前ニ生ジタル當該產業組合ノ債務ニ付テハ產業組合法第二條第二項ノ規定ニ依ル責任ヲ免ルルコトナシ
前項ノ責任ハ同項ノ市街地信用組合成立後二年以內ニ請求又ハ請求ノ豫吿ヲ爲サザル債權者ニ對シテハ當該市街地信用組合成立後二年ヲ經過シタルトキ消滅ス
第六十七條 第六十二條第一項ノ場合ニ於テ市街地信用組合ト爲リタル產業組合ガ有限責任又ハ保證責任ノ組合ナルトキハ當該市街地信用組合成立ノ際ニ於ケル理事ハ當該市街地信用組合成立前ニ生ジタル當該產業組合ノ產業組合法第一條第四項ノ規定ニ依ル貯金ニ關スル債務ニ付テハ同法第四十六條ノ三第一項ノ規定ニ依ル責任ヲ免ルルコトナシ
前條第二項ノ規定ハ前項ノ場合ニ之ヲ準用ス
第六十八條 本法ニ規定スルモノノ外第六十三條第一項ノ產業組合ガ市街地信用組合ト爲ルニ付必要ナル事項ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第六十九條 第六十二條第一項又ハ第六十三條第四項ノ規定ニ依リ產業組合ガ市街地信用組合ト爲リタルトキハ特別法人稅法ノ適用ニ關シテハ產業組合ハ之ヲ合併ニ因リテ消滅シタル特別ノ法人ト看做シ市街地信用組合ハ之ヲ合併ニ因リテ設立シタル特別ノ法人ト看做ス
市街地信用組合ガ第六十四條ノ規定ニ依リ產業組合ヨリ承繼シタル財產ニ付テハ特別法人稅法ニ依ル剩餘金ノ計算上之ヲ益金ニ算入セズ
第七十條 市街地信用組合ガ第六十四條ノ規定ニ依リ承繼シタル不動產ニ關スル權利ノ取得ニ付登記ヲ受クル場合ニ於テハ其ノ登錄稅ノ額ハ不動產ノ價格ノ千分ノ三トス但シ登錄稅法ニ依リ算出シタル登錄稅ノ額ガ本條ノ規定ニ依リ算出シタル稅額ヨリ少キトキハ其ノ額ニ依ル
第七十一條 所得稅法中左ノ通改正ス
第十一條第一項第五號中「產業組合貯金」ノ下ニ「、市街地信用組合貯金」ヲ加フ
第二十一條第三項中「產業組合貯金」ノ下ニ「、市街地信用組合貯金」ヲ、「產業組合」ノ下ニ「、市街地信用組合」ヲ加フ
第七十二條 登錄稅法中左ノ通改正ス
第十九條第七號中「商工組合中央金庫」ノ上ニ「市街地信用組合、」ヲ、「商工組合中央金庫法」ノ上ニ「市街地信用組合法、」ヲ加フ
第七十三條 印紙稅法中左ノ通改正ス
第四條第一項第十一號ノ次ニ左ノ一號ヲ加フ
十一ノ二 市街地信用組合ノ發スル貯金證書
第五條第六號ノ六ノ次ニ左ノ一號ヲ加フ
六ノ七 市街地信用組合ノ發スル出資證券、貯金通帳、積金通帳又ハ積金證書
同條第九號ノ二ノ次ニ左ノ一號ヲ加フ
九ノ三 市街地信用組合ノ發スル貯金證書ニシテ其ノ記載金高十圓未滿ノモノ
第七十四條 特別法人稅法中左ノ通改正ス
第二條第二號ノ前ニ左ノ一號ヲ加フ
一ノ三 市街地信用組合
第七十五條 庶民金庫法中左ノ通改正ス
第三條中「產業組合法第一條第四項ノ規定ニ依リ手形ノ割引又ハ貯金ノ取扱ヲ爲ス信用組合」ヲ「市街地信用組合」ニ改ム
第十七條ノ二中「無盡會社」ノ下ニ「又ハ市街地信用組合」ヲ加フ
第七十六條 商工組合中央金庫法中左ノ通改正ス
第三條第一項及第二項中「又ハ銀行」ヲ「、銀行又ハ市街地信用組合」ニ改ム
第七十七條 國民貯蓄組合法中左ノ通改正ス
第一條第三號及第二條第一項第四號中「產業組合」ノ下ニ「、市街地信用組合」ヲ加フ
第四條第一項中「產業組合貯金」ノ下ニ「、市街地信用組合貯金」ヲ加フ
第七十八條 產業組合中央金庫法中左ノ通改正ス
第五條中「產業組合」ノ下ニ「、市街地信用組合」ヲ加フ
第十三條第一號乃至第四號、第六號及第七號中「所屬產業組合」ノ下ニ「、所屬市街地信用組合」ヲ、同條第五號中「產業組合」ノ下ニ「、市街地信用組合」ヲ加フ
第七十九條 產業組合中央金庫特別融通及損失補償法中左ノ通改正ス
第一條中「又ハ所屬信用組合」ヲ「、所屬信用組合又ハ所屬市街地信用組合」ニ改ム
朕帝国議会ノ協賛ヲ経タル市街地信用組合法ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十八年三月十日
内閣総理大臣 東条英機
農林大臣 井野碩哉
大蔵大臣 賀屋興宣
法律第四十五号
市街地信用組合法
第一章 総則
第一条 市街地信用組合ハ組合員ノ産業又ハ経済ニ必要ナル金融事業ヲ行フコトヲ目的トス
市街地信用組合ハ法人トス
第二条 市街地信用組合ハ其ノ名称中ニ信用組合ナル文字ヲ用フルコトヲ要ス
市街地信用組合ニ非ザルモノハ産業組合法ニ依ル信用組合ヲ除クノ外其ノ名称中ニ信用組合タルコトヲ示スベキ文字ヲ用フルコトヲ得ズ
産業組合法第四条第二項ノ規定ハ市街地信用組合ニハ之ヲ適用セズ
第三条 市街地信用組合ニハ所得税、法人税及営業税ヲ課セズ
第四条 本法ニ基キテ発スル勅令ニ依リ登記スベキ事項ハ登記ノ後ニ非ザレバ之ヲ以テ第三者ニ対抗スルコトヲ得ズ
第五条 本法ニ規定スルモノノ外市街地信用組合ノ登記ニ関シ必要ナル事項ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第六条 民法第四十四条第一項及第五十条ノ規定ハ市街地信用組合ニ之ヲ準用ス
第二章 設立
第七条 市街地信用組合ヲ設立セントスル者ハ其ノ設立ニ付主務大臣ノ認可ヲ受クルコトヲ要ス
前項ノ認可ヲ受ケントスル者ハ申請書ニ定款及業務方法ヲ記載シタル書面ヲ添附シ之ヲ主務大臣ニ提出スルコトヲ要ス
第八条 定款ニハ左ノ事項ヲ記載シ設立者之ニ署名捺印スルコトヲ要ス
一 目的
二 名称
三 地区
四 事務所ノ所在地
五 役員及会議ニ関スル事項
六 組合員ニ関スル事項
七 出資ニ関スル事項
八 業務及其ノ執行ニ関スル事項
九 会計ニ関スル事項
十 存立時期又ハ解散ノ事由ヲ定メタルトキハ其ノ時期又ハ事由
十一 公告ノ方法
第九条 第七条第一項ノ認可アリタルトキハ組合長、理事及監事ノ全員ハ設立ノ登記ヲ為スコトヲ要ス
市街地信用組合ハ設立ノ登記ヲ為スニ因リテ成立ス
第三章 機関
第十条 市街地信用組合ニ組合長一人、理事二人以上及監事一人以上ヲ置ク
第十一条 組合長ハ市街地信用組合ヲ代表シ其ノ業務ヲ総理ス
理事ハ定款ノ定ムル所ニ依リ市街地信用組合ヲ代表シ組合長ヲ輔佐シテ市街地信用組合ノ業務ヲ掌理シ組合長事故アルトキハ其ノ職務ヲ代理シ組合長欠員ノトキハ其ノ職務ヲ行フ
監事ハ市街地信用組合ノ業務ヲ監査ス
第十二条 組合長、理事及監事ハ総会ノ決議ヲ以テ之ヲ選任ス但シ市街地信用組合設立ノ当時ノ組合長、理事及監事ハ定款ヲ以テ之ヲ定ムルコトヲ要ス
組合長及理事ノ任期ハ三年、監事ノ任期ハ二年トス但シ定款ニ別段ノ定アルトキハ此ノ限ニ在ラズ
組合長、理事及監事ハ其ノ任期中ト雖モ総会ノ決議ヲ以テ之ヲ解任スルコトヲ得
第一項及前項ノ決議ハ総組合員ノ半数以上出席シ其ノ議決権ノ三分ノ二以上ヲ以テ之ヲ為ス
前項ノ規定ノ適用ニ付テハ第二十二条ニ於テ準用スル民法第六十六条ノ規定ニ依リ議決権ナキ組合員ハ之ヲ総組合員ノ員数ニ算入セズ
第一項ノ規定ニ依ル組合長及理事ノ選任並ニ第三項ノ規定ニ依ル組合長及理事ノ解任ハ主務大臣ノ認可ヲ受クルニ非ザレバ其ノ効力ヲ生ゼズ
第十三条 組合長ハ定款及総会ノ決議録ヲ各事務所ニ、組合員名簿ヲ主タル事務所ニ備置クコトヲ要ス
前項ノ組合員名簿ニハ左ノ事項ヲ記載スルコトヲ要ス
一 各組合員ノ氏名及住所
二 各組合員ノ出資口数
三 各組合員ノ払込ミタル金額
組合員及市街地信用組合ノ債権者ハ第一項ニ掲グル書類ノ閲覧ヲ求ムルコトヲ得
第十四条 組合長ハ定款ノ定ムル所ニ依リ従タル事務所ノ業務ニ関シ一切ノ裁判上又ハ裁判外ノ行為ヲ為ス権限ヲ有スル代理人ヲ選任スルコトヲ得
第十五条 組合長及理事ハ監事ノ承認ヲ得タルトキニ限リ自己又ハ第三者ノ為ニ市街地信用組合ト取引ヲ為スコトヲ得此ノ場合ニ於テハ民法第百八条ノ規定ヲ適用セズ
第十六条 市街地信用組合ガ組合長若ハ理事ニ対シ又ハ組合長若ハ理事ガ市街地信用組合ニ対シ訴ヲ提起スル場合ニ於テハ其ノ訴ニ付テハ監事市街地信用組合ヲ代表ス但シ総会ハ他人ヲシテ之ヲ代表セシムルコトヲ得
第十七条 監事ハ組合長、理事、第十四条ノ規定ニ依ル代理人又ハ市街地信用組合ノ事務員ヲ兼ヌルコトヲ得ズ
第十八条 組合長、理事又ハ監事ガ其ノ任務ヲ怠リタルトキハ其ノ組合長、理事又ハ監事ハ市街地信用組合ニ対シ連帯シテ損害賠償ノ責ニ任ズ
組合長、理事又ハ監事ガ法令又ハ定款ニ違反スル行為ヲ為シタルトキハ総会ノ決議ニ依リタル場合ト雖モ其ノ組合長、理事又ハ監事ハ第三者ニ対シ連帯シテ損害賠償ノ責ニ任ズ
第十九条 組合長ハ毎事業年度一回通常総会ヲ招集スルコトヲ要ス
組合長必要アリト認ムルトキハ何時ニテモ臨時総会ヲ招集スルコトヲ得
第二十条 組合員ハ総組合員五分ノ一以上ノ同意ヲ得テ会議ノ目的タル事項及招集ノ理由ヲ記載シタル書面ヲ組合長ニ提出シテ総会ノ招集ヲ請求スルコトヲ得
前項ノ請求アリタル後二週間以内ニ組合長ガ正当ノ事由ナクシテ総会招集ノ手続ヲ為サザルトキハ請求ヲ為シタル組合員ハ主務大臣ノ許可ヲ得テ其ノ招集ヲ為スコトヲ得
第二十一条 総会ノ決議ハ本法又ハ定款ニ別段ノ定アル場合ヲ除クノ外出席シタル組合員ノ議決権ノ過半数ヲ以テ之ヲ為ス
組合員ハ代理人ヲ以テ其ノ議決権ヲ行使スルコトヲ得
第二十二条 民法第六十二条、第六十四条、第六十五条第一項及第六十六条ノ規定ハ市街地信用組合ニ之ヲ準用ス
第二十三条 市街地信用組合ハ定款ノ定ムル所ニ依リ総会ニ代ルベキ総代会ヲ設クルコトヲ得
総会ニ関スル規定ハ前項ノ総代会ニ之ヲ準用ス但シ総代会ニ於テハ出資一口ノ金額ノ減少、解散、合併及事業全部ノ譲渡ノ決議ヲ為スコトヲ得ズ
第四章 組合員
第二十四条 組合員ハ市街地居住者其ノ他之ニ準ズベキ者ニシテ勅令ヲ以テ定ムルモノニ限ル
法人ハ勅令ヲ以テ定ムルモノヲ除クノ外市街地信用組合ノ組合員ト為ルコトヲ得ズ
第二十五条 組合員ハ出資一口以上ヲ有スルコトヲ要ス
組合員ノ有スベキ出資口数ハ五十口ヲ超ユルコトヲ得ズ但シ特別ノ事由アルトキハ定款ノ定ムル所ニ依リ之ヲ増加スルコトヲ得
出資一口ノ金額ハ均一ナルコトヲ要ス
第二十六条 組合員ノ責任ハ其ノ出資額ヲ限度トス
組合員ハ其ノ払込ムベキ出資額ニ付相殺ヲ以テ市街地信用組合ニ対抗スルコトヲ得ズ
第二十七条 組合員ハ市街地信用組合ノ承諾アルニ非ザレバ其ノ持分ヲ譲渡スコトヲ得ズ
第二十八条 市街地信用組合ハ組合員ノ持分ヲ取得シ又ハ質権ノ目的トシテ之ヲ受クルコトヲ得ズ但シ市街地信用組合ノ権利ノ実行ニ当リ其ノ目的ヲ達スル為必要ナルトキハ此ノ限ニ在ラズ
市街地信用組合前項但書ノ規定ニ依リ組合員ノ持分ヲ取得シ又ハ質権ノ目的トシテ之ヲ受ケタル場合ニ於テハ相当ノ時期ニ之ヲ処分スルコトヲ要ス
第二十九条 本法ニ規定スルモノノ外組合員ニ関シ必要ナル事項ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第五章 業務
第三十条 市街地信用組合ハ左ノ業務ヲ行フ
一 組合員ニ対スル資金ノ貸付
二 組合員ノ為ニスル手形ノ割引
三 組合員ノ貯金又ハ定期積金ノ受入
四 前各号ノ業務ニ附随スル業務
市街地信用組合ハ前項ノ業務ノ外公共団体、営利ヲ目的トセザル法人其ノ他命令ヲ以テ定ムル者ノ貯金若ハ定期積金ノ受入ヲ為シ又ハ命令ノ定ムル所ニ依リ他ノ法人ノ業務ノ取扱ヲ為スコトヲ得
第三十一条 市街地信用組合ハ左ノ方法ニ依ルノ外業務上ノ余裕金ヲ運用スルコトヲ得ズ
一 銀行其ノ他命令ヲ以テ定ムル金融機関ヘノ預金又ハ金銭信託
二 大蔵省預金部ヘノ預金又ハ郵便貯金
三 国債其ノ他主務大臣ノ認可ヲ受ケタル有価証券ノ取得
第三十二条 主務大臣ハ市街地信用組合ノ行フ資金ノ吸収及運用ニ関シ必要ナル命令ヲ為スコトヲ得
第六章 会計
第三十三条 市街地信用組合ノ事業年度ハ四月ヨリ翌年三月迄トス但シ定款ヲ以テ四月ヨリ九月迄及十月ヨリ翌年三月迄ト為スコトヲ得
第三十四条 組合長ハ通常総会ノ会日ヨリ一週間前ニ財産目録、貸借対照表、事業報告書、損益計算書及剰余金処分案ヲ監事ニ提出シ且之ヲ主タル事務所ニ備置クコトヲ要ス
組合員及市街地信用組合ノ債権者ハ前項ニ掲グル書類ノ閲覧ヲ求ムルコトヲ得
第三十五条 組合長ハ前条第一項ニ掲グル書類及監事ノ意見書ヲ通常総会ニ提出シテ其ノ承認ヲ求ムルコトヲ要ス
第三十六条 市街地信用組合ハ出資総額ニ相当スル金額ニ達スル迄ハ毎事業年度ノ剰余金ノ四分ノ一以上ヲ準備金トシテ積立ツルコトヲ要ス
前項ノ準備金ハ出資ノ欠損ノ填補ニ充ツル場合ヲ除クノ外之ヲ使用スルコトヲ得ズ
第三十七条 本法ニ規定スルモノノ外市街地信用組合ノ剰余金ノ処分其ノ他経理ニ関シ必要ナル事項ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
第七章 定款ノ変更
第三十八条 定款ノ変更ヲ為スニハ総会ノ決議アルコトヲ要ス
第十二条第四項乃至第六項ノ規定ハ前項ノ場合ニ之ヲ準用ス
第三十九条 市街地信用組合ガ出資一口ノ金額ノ減少ノ決議ヲ為シタルトキハ其ノ決議ノ日ヨリ二週間以内ニ財産目録及貸借対照表ヲ作成スルコトヲ要ス
市街地信用組合ハ前項ノ期間内ニ其ノ債権者ニ対シ異議アラバ一定ノ期間内ニ之ヲ述ブベキ旨ヲ公告シ且貯金者及定期積金者以外ノ知レタル債権者ニハ各別ニ之ヲ催告スルコトヲ要ス但シ其ノ期間ハ一月ヲ下ルコトヲ得ズ
第四十条 債権者ガ前条第二項ノ期間内ニ異議ヲ述ベザリシトキハ出資一口ノ金額ノ減少ヲ承認シタルモノト看做ス
債権者ガ異議ヲ述ベタルトキハ市街地信用組合ハ弁済ヲ為シ若ハ相当ノ担保ヲ供シ又ハ債権者ニ弁済ヲ受ケシムルコトヲ目的トシテ信託会社若ハ信託業務ヲ営ム銀行ニ相当ノ財産ヲ信託スルコトヲ要ス
第八章 解散
第四十一条 市街地信用組合ハ左ノ事由ニ因リテ解散ス
一 存立時期ノ満了其ノ他定款ニ定メタル事由ノ発生
二 総会ノ決議
三 合併
四 組合員ガ一人ト為リタルコト
五 破産
六 事業全部ノ譲渡
七 主務大臣ノ解散ノ処分
第四十二条 市街地信用組合ハ総会ノ決議ヲ以テ他ノ市街地信用組合ト合併ヲ為シ又ハ命令ヲ以テ定ムル金融機関ニ対シ事業全部ノ譲渡ヲ為スコトヲ得
第十二条第四項ノ規定ハ前項ノ決議ニ之ヲ準用ス
第四十三条 総会ノ決議ニ因ル解散、合併及事業全部ノ譲渡ハ主務大臣ノ認可ヲ受クルニ非ザレバ其ノ効力ヲ生ゼズ
第四十四条 市街地信用組合ガ事業全部ノ譲渡ヲ為シタルトキハ遅滞ナク其ノ旨ヲ公告スルコトヲ要ス
前項ノ公告アリタルトキハ事業全部ノ譲渡ヲ為シタル市街地信用組合ノ第三十条第一項第一号ノ規定ニ依ル貸付金ノ債務者ニ対シ民法第四百六十七条ノ規定ニ依ル確定日附アル証書ヲ以テスル通知アリタルモノト看做ス此ノ場合ニ於テハ其ノ公告ノ日附ヲ以テ確定日附トス
第四十五条 第三十九条及第四十条ノ規定ハ市街地信用組合ノ合併及事業全部ノ譲渡ノ場合ニ之ヲ準用ス
第四十六条 本法ニ規定スルモノノ外市街地信用組合ノ解散、合併及清算ニ関シ必要ナル事項ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第九章 監督
第四十七条 市街地信用組合ハ事業年度毎ニ業務報告書ヲ作成シテ之ヲ主務大臣ニ提出スルコトヲ要ス
第四十八条 市街地信用組合業務方法ヲ変更セントスルトキハ主務大臣ノ認可ヲ受クルコトヲ要ス
第四十九条 主務大臣市街地信用組合ノ目的達成上必要アリト認ムルトキハ市街地信用組合ニ対シ業務方法ヲ制限シ又ハ定款若ハ業務方法ノ変更其ノ他必要ナル事項ヲ命ズルコトヲ得
第五十条 主務大臣ハ市街地信用組合ニ対シ業務及財産ノ状況ニ関シ報告ヲ為サシメ、検査ヲ為シ其ノ他監督上必要ナル命令ヲ発シ又ハ処分ヲ為スコトヲ得
第五十一条 市街地信用組合ノ業務若ハ財産ノ状況ニ依リ其ノ業務ノ継続ヲ困難ナリト認ムルトキ又ハ市街地信用組合ノ行為ガ法令、定款若ハ行政官庁ノ命令ニ違反シ其ノ他公益ヲ害スルノ虞アルトキハ主務大臣ハ左ノ処分ヲ為スコトヲ得
一 総会ノ決議ノ取消
二 組合長、理事又ハ監事ノ解任
三 業務ノ停止
四 解散
第五十二条 組合長又ハ理事ノ欠ケタル為損害ヲ生ズルノ虞アルトキハ主務大臣ハ仮ニ之ヲ選任スルコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ選任セラルタル組合長又ハ理事ハ主務大臣之ヲ解任スル迄其ノ職務ヲ行フ
第十章 雑則
第五十三条 主務大臣ハ勅令ノ定ムル所ニ依リ地方長官ヲシテ本法ニ定ムル職権ノ一部ヲ行ハシムルコトヲ得
第五十四条 市街地信用組合ハ信用組合連合会ノ所属組合ト為ルコトヲ得
第十一章 罰則
第五十五条 市街地信用組合ノ組合長、理事、監事又ハ第十四条ノ規定ニ依ル代理人何等ノ名義ヲ以テスルヲ問ハズ市街地信用組合ノ業務ノ範囲外ニ於テ貸付若ハ手形ノ割引ヲ為シ又ハ投機取引ノ為ニ組合財産ヲ処分シタルトキハ二年以下ノ懲役又ハ三千円以下ノ罰金ニ処ス
前項ノ規定ハ刑法ニ正条アル場合ニハ之ヲ適用セズ
第五十六条 市街地信用組合ノ組合長、理事、監事、第十四条ノ規定ニ依ル代理人又ハ清算人其ノ職務ニ関シ賄賂ヲ収受シ、要求シ又ハ約束シタルトキハ二年以下ノ懲役ニ処ス因テ不正ノ行為ヲ為シ又ハ相当ノ行為ヲ為サザルトキハ五年以下ノ懲役ニ処ス
前項ノ場合ニ於テ収受シタル賄賂ハ之ヲ没収ス若シ其ノ全部又ハ一部ヲ没収スルコト能ハザルトキハ其ノ価額ヲ追徴ス
第五十七条 前条第一項ニ掲グル者ニ対シ賄賂ヲ供与シ又ハ其ノ申込若ハ約束ヲ為シタル者ハ二年以下ノ懲役又ハ五百円以下ノ罰金ニ処ス
前項ノ罪ヲ犯シタル者自首シタルトキハ其ノ刑ヲ減軽又ハ免除スルコトヲ得
第五十八条 第五十六条第一項ニ掲グル者ハ左ノ場合ニ於テハ千円以下ノ過料ニ処ス
一 本法又ハ本法ニ基キテ発スル命令ニ依リ認可ヲ受クベキ場合ニ於テ其ノ認可ヲ受ケザルトキ
二 本法ニ規定セザル業務ヲ行ヒタルトキ
三 第三十一条ノ規定ニ違反シ業務上ノ余裕金ヲ運用シタルトキ
四 第三十二条ノ規定ニ依ル命令ニ違反シ資金ノ吸収又ハ運用ヲ為シタルトキ
五 第五十条ノ規定ニ依ル報告ヲ為サズ若ハ虚偽ノ報告ヲ為シタルトキ、同条ノ規定ニ依ル検査ヲ拒ミ、妨ゲ若ハ忌避シタルトキ又ハ同条ノ規定ニ依ル命令若ハ処分ニ違反シタルトキ
第五十九条 第五十六条第一項ニ掲グル者ハ左ノ場合ニ於テハ五百円以下ノ過料ニ処ス
一 本法又ハ本法ニ基キテ発スル命令ニ違反シ登記若ハ公告ヲ為スコトヲ怠リ又ハ不正ノ登記若ハ公告ヲ為シタルトキ
二 総会ニ対シ不実ノ申述ヲ為シ又ハ事実ヲ隠蔽シタルトキ
三 第十三条又ハ第三十四条ノ規定ニ違反シ書類ヲ備置カザルトキ、其ノ書類ニ記載スベキ事項ヲ記載セズ若ハ不正ノ記載ヲ為シタルトキ又ハ正当ノ事由ナクシテ其ノ閲覧ヲ拒ミタルトキ
四 本法又ハ本法ニ基キテ発スル命令ニ違反シ書類ノ提出ヲ為スコトヲ怠リ又ハ記載スベキ事項ヲ記載セズ若ハ不正ノ記載ヲ為シタル書類ヲ提出シタルトキ
五 第三十六条ノ規定ニ違反シテ準備金ヲ積立テズ又ハ之ヲ使用シタルトキ
六 第三十七条ノ規定ニ依ル経理ニ関スル命令ニ違反シタルトキ
七 第三十九条又ハ第四十条(第四十五条ニ於テ準用スル場合ヲ含ム)ノ規定ニ違反シテ出資一口ノ金額ヲ減少シ、合併ヲ為シ又ハ事業全部ノ譲渡ヲ為シタルトキ
第六十条 第二条第二項ノ規定ニ違反シタル者ハ十円以上百円以下ノ過料ニ処ス
附 則
第六十一条 本法施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第六十二条 本法施行ノ際現ニ存スル産業組合法第一条第四項ノ規定ニ依リ手形ノ割引又ハ貯金ノ取扱ヲ為ス産業組合ハ本法施行ノ日ニ於テ本法ニ依ル市街地信用組合ト為リタルモノトス
前項ノ場合ニ於ケル定款、業務方法ノ設定、登記其ノ他ニ関シ必要ナル事項ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第四条ノ規定ハ第一項ノ規定ニ依ル市街地信用組合ノ成立ニ付テハ之ヲ適用セズ
第六十三条 本法施行ノ際現ニ存スル産業組合法ニ依ル信用事業ヲ行フ産業組合又ハ其ノ合併ニ因リテ設立シタル産業組合ニシテ第二十四条第一項ニ定ムル者ヲ以テ組織セラルルモノ(同法第一条第四項ノ規定ニ依リ手形ノ割引又ハ貯金ノ取扱ヲ為ス産業組合ヲ除ク)ハ同法第二十八条ノ規定ニ依ル総会ノ決議ヲ以テ市街地信用組合ト為ルコトヲ得
前項ノ決議アリタルトキハ同項ノ産業組合ノ理事ハ定款ヲ作成シ、業務方法ヲ設定シ其ノ他市街地信用組合ト為ルニ付必要ナル事項ヲ定メ主務大臣ノ認可ヲ受クルコトヲ要ス
前項ノ認可アリタルトキハ同項ノ定款ヲ以テ定メタル市街地信用組合ノ組合長、理事及監事ノ全員ハ設立ノ登記ヲ為スコトヲ要ス
市街地信用組合ハ設立ノ登記ヲ為スニ因リテ成立ス
第六十四条 第六十二条第一項又ハ前条第四項ノ規定ニ依ル市街地信用組合ノ成立ニ因リ当該産業組合ハ之ニ吸収セラルルモノトシ当該産業組合ノ権利義務ハ市街地信用組合ニ於テ之ヲ承継ス
第六十五条 第六十二条第一項又ハ第六十三条第四項ノ規定ニ依リ産業組合ガ市街地信用組合ト為リタルトキハ其ノ産業組合ノ組合員ノ出資ハ当該市街地信用組合ニ対スル出資ト看做ス
前項ノ場合ニ於テ産業組合ニ対スル出資ノ持分ノ上ニ存在スル質権ハ市街地信用組合ニ対スル出資ノ持分ノ上ニ存在ス
第六十六条 第六十二条第一項又ハ第六十三条第四項ノ場合ニ於テ市街地信用組合ト為リタル産業組合ガ無限責任又ハ保証責任ノ組合ナルトキハ当該市街地信用組合成立ノ際ニ於ケル組合員ハ当該市街地信用組合成立前ニ生ジタル当該産業組合ノ債務ニ付テハ産業組合法第二条第二項ノ規定ニ依ル責任ヲ免ルルコトナシ
前項ノ責任ハ同項ノ市街地信用組合成立後二年以内ニ請求又ハ請求ノ予告ヲ為サザル債権者ニ対シテハ当該市街地信用組合成立後二年ヲ経過シタルトキ消滅ス
第六十七条 第六十二条第一項ノ場合ニ於テ市街地信用組合ト為リタル産業組合ガ有限責任又ハ保証責任ノ組合ナルトキハ当該市街地信用組合成立ノ際ニ於ケル理事ハ当該市街地信用組合成立前ニ生ジタル当該産業組合ノ産業組合法第一条第四項ノ規定ニ依ル貯金ニ関スル債務ニ付テハ同法第四十六条ノ三第一項ノ規定ニ依ル責任ヲ免ルルコトナシ
前条第二項ノ規定ハ前項ノ場合ニ之ヲ準用ス
第六十八条 本法ニ規定スルモノノ外第六十三条第一項ノ産業組合ガ市街地信用組合ト為ルニ付必要ナル事項ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第六十九条 第六十二条第一項又ハ第六十三条第四項ノ規定ニ依リ産業組合ガ市街地信用組合ト為リタルトキハ特別法人税法ノ適用ニ関シテハ産業組合ハ之ヲ合併ニ因リテ消滅シタル特別ノ法人ト看做シ市街地信用組合ハ之ヲ合併ニ因リテ設立シタル特別ノ法人ト看做ス
市街地信用組合ガ第六十四条ノ規定ニ依リ産業組合ヨリ承継シタル財産ニ付テハ特別法人税法ニ依ル剰余金ノ計算上之ヲ益金ニ算入セズ
第七十条 市街地信用組合ガ第六十四条ノ規定ニ依リ承継シタル不動産ニ関スル権利ノ取得ニ付登記ヲ受クル場合ニ於テハ其ノ登録税ノ額ハ不動産ノ価格ノ千分ノ三トス但シ登録税法ニ依リ算出シタル登録税ノ額ガ本条ノ規定ニ依リ算出シタル税額ヨリ少キトキハ其ノ額ニ依ル
第七十一条 所得税法中左ノ通改正ス
第十一条第一項第五号中「産業組合貯金」ノ下ニ「、市街地信用組合貯金」ヲ加フ
第二十一条第三項中「産業組合貯金」ノ下ニ「、市街地信用組合貯金」ヲ、「産業組合」ノ下ニ「、市街地信用組合」ヲ加フ
第七十二条 登録税法中左ノ通改正ス
第十九条第七号中「商工組合中央金庫」ノ上ニ「市街地信用組合、」ヲ、「商工組合中央金庫法」ノ上ニ「市街地信用組合法、」ヲ加フ
第七十三条 印紙税法中左ノ通改正ス
第四条第一項第十一号ノ次ニ左ノ一号ヲ加フ
十一ノ二 市街地信用組合ノ発スル貯金証書
第五条第六号ノ六ノ次ニ左ノ一号ヲ加フ
六ノ七 市街地信用組合ノ発スル出資証券、貯金通帳、積金通帳又ハ積金証書
同条第九号ノ二ノ次ニ左ノ一号ヲ加フ
九ノ三 市街地信用組合ノ発スル貯金証書ニシテ其ノ記載金高十円未満ノモノ
第七十四条 特別法人税法中左ノ通改正ス
第二条第二号ノ前ニ左ノ一号ヲ加フ
一ノ三 市街地信用組合
第七十五条 庶民金庫法中左ノ通改正ス
第三条中「産業組合法第一条第四項ノ規定ニ依リ手形ノ割引又ハ貯金ノ取扱ヲ為ス信用組合」ヲ「市街地信用組合」ニ改ム
第十七条ノ二中「無尽会社」ノ下ニ「又ハ市街地信用組合」ヲ加フ
第七十六条 商工組合中央金庫法中左ノ通改正ス
第三条第一項及第二項中「又ハ銀行」ヲ「、銀行又ハ市街地信用組合」ニ改ム
第七十七条 国民貯蓄組合法中左ノ通改正ス
第一条第三号及第二条第一項第四号中「産業組合」ノ下ニ「、市街地信用組合」ヲ加フ
第四条第一項中「産業組合貯金」ノ下ニ「、市街地信用組合貯金」ヲ加フ
第七十八条 産業組合中央金庫法中左ノ通改正ス
第五条中「産業組合」ノ下ニ「、市街地信用組合」ヲ加フ
第十三条第一号乃至第四号、第六号及第七号中「所属産業組合」ノ下ニ「、所属市街地信用組合」ヲ、同条第五号中「産業組合」ノ下ニ「、市街地信用組合」ヲ加フ
第七十九条 産業組合中央金庫特別融通及損失補償法中左ノ通改正ス
第一条中「又ハ所属信用組合」ヲ「、所属信用組合又ハ所属市街地信用組合」ニ改ム