沖縄振興特別措置法
法令番号: 法律第十四号
公布年月日: 平成14年3月31日
法令の形式: 法律
沖縄振興特別措置法をここに公布する。
御名御璽
平成十四年三月三十一日
内閣総理大臣 小泉純一郎
法律第十四号
沖縄振興特別措置法
目次
第一章
総則(第一条―第三条)
第二章
沖縄振興計画(第四条・第五条)
第三章
産業の振興のための特別措置
第一節
観光の振興
第一款
観光振興計画等(第六条―第九条)
第二款
観光の利便性の増進等(第十条―第十五条)
第三款
観光振興地域の施設の整備等(第十六条―第二十条)
第四款
環境保全型自然体験活動(第二十一条―第二十五条)
第五款
観光振興のための免税等(第二十六条・第二十七条)
第二節
情報通信産業の振興(第二十八条―第三十四条)
第三節
産業高度化地域(第三十五条―第四十条)
第四節
自由貿易地域等(第四十一条―第五十四条)
第五節
金融業務特別地区(第五十五条―第五十九条)
第六節
農林水産業の振興(第六十条―第六十二条)
第七節
電気の安定的かつ適正な供給の確保(第六十三条―第六十五条)
第八節
中小企業の振興(第六十六条―第七十二条)
第九節
沖縄振興開発金融公庫の業務の特例(第七十三条・第七十四条)
第四章
雇用の促進、人材の育成その他の職業の安定のための特別措置(第七十五条―第八十三条)
第五章
文化・科学技術の振興及び国際協力等の推進(第八十四条―第八十八条)
第六章
沖縄の均衡ある発展のための特別措置(第八十九条―第九十四条)
第七章
駐留軍用地跡地の利用の促進及び円滑化のための特別措置
第一節
駐留軍用地跡地の利用に関する基本原則等(第九十五条―第九十七条)
第二節
大規模跡地の指定等(第九十八条―第百二条)
第三節
大規模跡地給付金の支給等(第百三条・第百四条)
第八章
沖縄振興の基盤の整備のための特別措置(第百五条―第百十条)
第九章
沖縄振興審議会(第百十一条・第百十二条)
第十章
雑則(第百十三条―第百十六条)
第十一章
罰則(第百十七条―第百二十条)
附則
第一章 総則
(目的)
第一条 この法律は、沖縄の置かれた特殊な諸事情にかんがみ、沖縄の振興の基本となる沖縄振興計画を策定し、及びこれに基づく事業を推進する等特別の措置を講ずることにより、沖縄の総合的かつ計画的な振興を図り、もって沖縄の自立的発展に資するとともに、沖縄の豊かな住民生活の実現に寄与することを目的とする。
(施策における配慮)
第二条 国及び地方公共団体は、沖縄の振興に関する施策の策定及び実施に当たっては、沖縄の地理的及び自然的特性を考慮し、並びに産業活動及び住民の生活における基礎条件の改善、沖縄固有の優れた文化的所産の保存及び活用、環境の保全並びに良好な景観の形成に配慮するとともに、潤いのある豊かな生活環境の創造に努めなければならない。
(定義)
第三条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
一 沖縄 沖縄県の区域をいう。
二 地方公共団体 沖縄の地方公共団体をいう。
三 離島 沖縄にある島のうち、沖縄島以外の島で政令で定めるものをいう。
四 国際会議等 国際会議等の誘致の促進及び開催の円滑化等による国際観光の振興に関する法律(平成六年法律第七十九号)第二条に規定する国際会議等をいう。
五 環境保全型自然体験活動 その参加者が、地域の自然環境について知識を有する者から案内又は助言を受け、当該地域の自然環境の保全に配慮しつつ当該地域の自然と触れ合い、これに対する理解を深めるための活動をいう。
六 情報通信産業 情報記録物(新聞、書籍等の印刷物を除く。)の製造業、電気通信業、映画、放送番組その他影像又は音声その他の音響により構成される作品であって録画され、又は録音されるものの制作の事業、放送業(有線放送業を含む。)、ソフトウェア業及び情報処理・提供サービス業をいう。
七 特定情報通信事業 情報通信産業に属する事業のうち、情報の電磁的流通(符号、音響、影像その他の情報の電磁的方式による発信、伝送又は受信をいう。)の円滑化に資する事業、情報処理の高度化を支援する事業その他の企業等の経営の能率及び生産性の向上を図る事業であって、その事業を実施する企業の立地を図ることが情報通信産業の集積を特に促進するものとして政令で定めるものをいう。
八 情報通信技術利用事業 情報通信産業以外の業種に属する事業者が情報通信の技術を利用する方法により商品又は役務に関する情報の提供を行う事業その他の政令で定める事業をいう。
九 製造業等 製造業、道路貨物運送業、倉庫業、こん包業及び卸売業をいう。
十 産業高度化事業 産業高度化(事業者の製品若しくは役務の開発力、生産、販売若しくは役務の提供に関する技術又は経営の能率が向上することをいう。以下同じ。)に特に寄与すると認められる業種として政令で定めるものに属する事業をいう。
十一 外国貨物 関税法(昭和二十九年法律第六十一号)第二条第一項第三号に規定する外国貨物をいう。
十二 金融業務 銀行業、証券業、保険業その他の金融業に係る業務であって政令で定めるもの及び金融業に付随する業務であって内閣府令で定めるものをいう。
十三 中小企業者 中小企業経営革新支援法(平成十一年法律第十八号)第二条第一項に規定する中小企業者をいう。
十四 駐留軍用地 沖縄において、駐留軍(日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約(以下この号及び次号において「日米安保条約」という。)に基づき日本国にあるアメリカ合衆国の軍隊をいう。以下同じ。)が日米安保条約第六条の規定に基づき使用することを許されている施設及び区域に係る土地をいう。
十五 駐留軍用地跡地 日本国との平和条約の効力発生の日から琉球諸島及び大東諸島に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定(以下「復帰協定」という。)の効力発生の日の前日までの間においてアメリカ合衆国が沖縄において使用していた土地で当該土地の所有者若しくは賃借権その他政令で定める権利を有する者に返還されているもの又は復帰協定の効力発生の日以後沖縄において駐留軍が日米安保条約第六条の規定に基づき使用することを許されていた施設及び区域に係る土地で当該土地の所有者若しくは賃借権その他政令で定める権利を有する者に返還されているものをいう。
十六 跡地関係市町村 駐留軍用地又は駐留軍用地跡地が所在する市町村をいう。
第二章 沖縄振興計画
(沖縄振興計画の内容)
第四条 沖縄振興計画は、次に掲げる事項について定めるものとする。
一 沖縄の振興の基本方針に関する事項
二 産業の振興に関する事項
三 雇用の促進、人材の育成その他の職業の安定に関する事項
四 教育及び文化の振興に関する事項
五 福祉の増進及び医療の確保に関する事項
六 科学技術の振興に関する事項
七 情報通信の高度化に関する事項
八 国際協力及び国際交流の推進に関する事項
九 駐留軍用地跡地の利用に関する事項
十 離島の振興に関する事項
十一 環境の保全並びに防災及び国土の保全に関する事項
十二 社会資本の整備及び土地(公有水面を含む。)の利用に関する事項
十三 前各号に定めるもののほか、沖縄の振興に関し必要な事項
2 沖縄振興計画には、沖縄の地理的条件並びに人口及び産業の集積等の社会的条件を総合的に勘案して区分された圏域別の振興に関する事項を定めるものとする。
3 沖縄振興計画は、平成十四年度を初年度として十箇年を目途として達成されるような内容のものでなければならない。
(沖縄振興計画の決定及び変更)
第五条 沖縄県知事は、沖縄振興計画の案を作成し、内閣総理大臣に提出するものとする。
2 内閣総理大臣は、前項の沖縄振興計画の案に基づき、沖縄振興審議会の意見を聴くとともに、関係行政機関の長に協議して、沖縄振興計画を決定する。
3 内閣総理大臣は、沖縄振興計画を決定したときは、これを沖縄県知事に通知するものとする。
4 前三項の規定は、沖縄振興計画が決定された後特別の必要が生じたことによりこれを変更する場合に準用する。
第三章 産業の振興のための特別措置
第一節 観光の振興
第一款 観光振興計画等
(観光振興計画の作成等)
第六条 沖縄県知事は、沖縄振興計画に基づき、観光の振興に関する計画(以下「観光振興計画」という。)を作成するものとする。
2 観光振興計画においては、次に掲げる事項について定めるものとする。
一 計画期間
二 観光の振興の方針に関する事項
三 観光旅客の来訪の促進に係る方針に関する事項
四 観光地の魅力の増進に関する事項
五 観光旅客の受入れの体制の確保に関する事項
六 沖縄の宣伝の方針に関する事項
七 国際会議等の誘致の方針その他国際会議等の誘致の促進に関する事項
八 観光旅客の移動の円滑化に関する事項
九 公共施設の整備の方針に関する事項
十 その他観光の振興に関し必要な事項
3 観光振興計画においては、前項各号に掲げる事項のほか、次に掲げる事項について定めることができる。
一 観光の振興を図るため観光関連施設(スポーツ又はレクリエーション施設、教養文化施設、休養施設、集会施設、販売施設及び宿泊施設をいう。第十八条において同じ。)の整備を特に促進することが必要とされる政令で定める要件を備えている地域(以下「観光振興地域」という。)の区域
二 道路運送法(昭和二十六年法律第百八十三号)第三条第一号イに掲げる一般乗合旅客自動車運送事業を経営する者又は海上運送法(昭和二十四年法律第百八十七号)第二条第五項に規定する一般旅客定期航路事業を営む者が、当該事業の利用者の利便の増進を図るために実施する事業であって、国土交通省令で定めるもの(以下「利用者利便増進事業」という。)に関する事項
三 環境保全型自然体験活動の推進に関する基本的な方針
4 第二項第一号の計画期間は、五年以下の期間を定めるものとする。
5 沖縄県知事は、観光振興計画において第三項第一号の観光振興地域の区域を定めるときは、あらかじめ関係市町村長の意見を聴かなければならない。
6 沖縄県知事は、観光振興計画について、主務大臣に協議し、その同意を求めることができる。
7 主務大臣は、観光振興計画が次の各号のいずれにも該当するものであると認めるときは、その同意をするものとする。
一 第二項各号に掲げる事項が沖縄振興計画に適合するものであること。
二 第三項第一号の観光振興地域の区域が定められている場合にあっては、当該観光振興地域が同号に規定する政令で定める要件に該当し、かつ、沖縄振興計画に適合するものであること。
三 第三項第二号及び第三号に掲げる事項が定められている場合にあっては、当該事項が沖縄振興計画に適合するものであること。
四 その他沖縄振興計画に照らして適切なものであること。
8 主務大臣は、観光振興計画につき前項の規定による同意をしようとするときは、関係行政機関の長に協議しなければならない。
9 主務大臣は、第七項の規定により同意をしようとするときは、沖縄振興審議会の意見を聴かなければならない。
10 沖縄県知事は、観光振興計画が第七項の規定による同意を得たときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
11 沖縄県知事は、観光振興計画の作成及び当該観光振興計画に基づく施策の実施に当たっては、第八十四条第二項に規定する地域文化の振興等に関する施策の総合的な推進を図るための方針との調和に配慮するものとする。
(観光振興計画の変更)
第七条 沖縄県知事は、前条第七項の規定による同意を得た観光振興計画を変更しようとするときは、主務大臣に協議し、その同意を得なければならない。
2 前条第五項及び第七項から第十項までの規定は、前項の変更の同意について準用する。
(海外における宣伝等の措置)
第八条 国際観光振興会は、外国人観光旅客の沖縄への来訪を促進するため、第六条第七項の規定による同意を得た観光振興計画(前条第一項の規定による変更の同意があったときは、その変更後のもの。以下「同意観光振興計画」という。)に定める宣伝の方針に基づき、海外における宣伝を行うほか、これに関連して沖縄県及び沖縄県の市町村が行う海外における宣伝に関する助言その他の措置を講ずるよう努めなければならない。
(国際会議等の誘致を促進するための措置)
第九条 国際観光振興会は、国際会議等の沖縄への誘致を促進するため、同意観光振興計画に定める国際会議等の誘致の方針に基づき、次に掲げる措置を講ずるよう努めなければならない。
一 沖縄県及び沖縄県の市町村に対し、国際会議等の誘致に関する情報を定期的に、又は時宜に応じて提供すること。
二 海外において沖縄県及び沖縄県の市町村の宣伝を行うこと。
第二款 観光の利便性の増進等
(共通乗車船券)
第十条 運送事業者は、沖縄内を移動する観光旅客を対象とする共通乗車船券(二以上の運送事業者が期間、区間その他の条件を定めて共同で発行する証票であって、その証票を提示することにより、当該条件の範囲内で、当該各運送事業者の運送サービスの提供を受けることができるものをいう。)に係る運賃又は料金の割引を行おうとするときは、国土交通省令で定めるところにより、あらかじめ、その旨を共同で国土交通大臣に届け出ることができる。
2 前項の届出をした者は、軌道法(大正十年法律第七十六号)第十一条第二項、道路運送法第九条第三項後段、海上運送法第八条第一項後段(同法第二十三条において準用する場合を含む。)又は航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第百五条第一項後段の規定による届出をしたものとみなす。
3 第一項に規定する国土交通大臣の権限は、国土交通省令で定めるところにより、沖縄総合事務局長に委任することができる。
(利用者利便増進事業計画の認定)
第十一条 同意観光振興計画に定められた利用者利便増進事業を実施しようとする者(当該利用者利便増進事業を実施する法人を設立しようとする者を含む。)は、当該利用者利便増進事業に関する計画(以下「利用者利便増進事業計画」という。)を作成し、国土交通大臣の認定を申請することができる。
2 前項の規定による認定の申請は、沖縄県を経由して行わなければならない。この場合において、沖縄県は、当該利用者利便増進事業計画を検討し、意見を付して、国土交通大臣に送付するものとする。
3 利用者利便増進事業計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 利用者利便増進事業の目標
二 利用者利便増進事業の内容
三 利用者利便増進事業の実施時期
四 利用者利便増進事業を行うのに必要な資金の額及びその調達方法
4 国土交通大臣は、第一項の認定の申請があった場合において、その利用者利便増進事業計画が次の各号のいずれにも適合するものであると認めるときは、その認定をするものとする。
一 前項第一号及び第二号に掲げる事項が同意観光振興計画に照らして適切なものであること。
二 前項第三号及び第四号に掲げる事項が当該利用者利便増進事業を確実に遂行するため適切なものであること。
5 国土交通大臣は、前項の規定による認定を行ったときは、沖縄県に対し、速やかにその旨を通知しなければならない。
(利用者利便増進事業計画の変更等)
第十二条 前条第四項の認定を受けた者(その者の設立に係る同条第一項に規定する法人を含む。以下「認定利用者利便増進事業者」という。)は、前条第四項の規定により受けた認定に係る利用者利便増進事業計画を変更しようとするときは、国土交通大臣の認定を受けなければならない。
2 国土交通大臣は、認定利用者利便増進事業者が前条第四項の規定により受けた認定に係る利用者利便増進事業計画(前項の規定による変更の認定があったときは、その変更後のもの。以下「認定利用者利便増進事業計画」という。)に従って利用者利便増進事業を実施していないと認めるときは、その認定を取り消すことができる。
3 前条第二項、第四項及び第五項の規定は、第一項の変更の認定について準用する。
(道路運送法等の特例)
第十三条 認定利用者利便増進事業者が、認定利用者利便増進事業計画に従って利用者利便増進事業を行うに当たり道路運送法第十五条第一項の認可を受けなければならない場合若しくは同条第三項若しくは同法第十五条の三第二項の届出を行わなければならない場合又は海上運送法第十一条の二第一項の届出を行わなければならない場合若しくは同条第二項の認可を受けなければならない場合には、これらの規定にかかわらず、遅滞なくその旨を国土交通大臣に届け出ることをもって足りる。
(報告の徴収)
第十四条 国土交通大臣は、認定利用者利便増進事業者に対し、利用者利便増進事業の実施状況について報告を求めることができる。
(権限の委任)
第十五条 第十一条第四項、第十二条第一項及び第二項、第十三条並びに前条に規定する国土交通大臣の権限は、国土交通省令で定めるところにより、沖縄総合事務局長に委任することができる。
第三款 観光振興地域の施設の整備等
(課税の特例)
第十六条 同意観光振興計画に定められた観光振興地域の区域内において特定民間観光関連施設(スポーツ若しくはレクリエーション施設、教養文化施設、休養施設若しくは集会施設又は販売施設(小売業の業務を行う者の事業の用に供される施設と観光の振興に資する施設とが一体的に設置される施設で政令で定める要件に該当するものであって、当該施設が当該要件に該当するものとして内閣総理大臣が指定するものに限る。)であって、民間事業者が設置及び運営するものをいう。次条において同じ。)を新設し、又は増設した法人が、当該新設又は増設に伴い新たに機械及び装置、建物及びその附属設備並びに構築物を取得し、又は製作し、若しくは建設した場合には、租税特別措置法(昭和三十二年法律第二十六号)で定めるところにより、課税の特例の適用があるものとする。
2 内閣総理大臣は、前項に規定する指定を受けた販売施設が同項に規定する政令で定める要件を欠くに至ったと認めるときは、その指定を取り消すことができる。
3 第一項に規定する指定に必要な申請その他の手続は、政令で定める。
(地方税の課税免除又は不均一課税に伴う措置)
第十七条 地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第六条の規定により、地方公共団体が、同意観光振興計画に定められた観光振興地域の区域内において特定民間観光関連施設を新設し、又は増設した者について、当該特定民間観光関連施設に係る事業に対する事業税、当該特定民間観光関連施設の用に供する建物若しくはその敷地である土地の取得に対する不動産取得税若しくは当該特定民間観光関連施設の用に供する機械及び装置、建物若しくは構築物若しくはこれらの敷地である土地に対する固定資産税を課さなかった場合又はこれらの地方税に係る不均一の課税をした場合において、これらの措置が総務省令で定める場合に該当するものと認められるときは、地方交付税法(昭和二十五年法律第二百十一号)第十四条の規定による当該地方公共団体の各年度における基準財政収入額は、同条の規定にかかわらず、当該地方公共団体の当該各年度分の減収額(事業税又は固定資産税に関するこれらの措置による減収額にあっては、これらの措置がされた最初の年度以降五箇年度におけるものに限る。)のうち総務省令で定めるところにより算定した額を同条の規定による当該地方公共団体の当該各年度(これらの措置が総務省令で定める日以後において行われたときは、当該減収額について当該各年度の翌年度)における基準財政収入額となるべき額から控除した額とする。
(資金の確保等)
第十八条 国及び地方公共団体は、事業者が行う同意観光振興計画に定められた観光振興地域の区域内の観光関連施設の整備のために必要な資金の確保その他の援助に努めるものとする。
(公共施設の整備)
第十九条 国及び地方公共団体は、同意観光振興計画に定められた観光振興地域の区域における観光の開発を促進するために必要な公共施設の整備の促進に努めるものとする。
(国等の援助)
第二十条 国及び地方公共団体は、同意観光振興計画の達成に資するため、当該同意観光振興計画の実施に必要な事業を行う者に対する助言、指導その他の援助の実施に努めるものとする。
第四款 環境保全型自然体験活動
(環境保全型自然体験活動に係る保全利用協定)
第二十一条 沖縄において環境保全型自然体験活動に係る案内及び助言を業として行う者は、環境保全型自然体験活動の実施に関する協定(以下「保全利用協定」という。)を締結し、当該保全利用協定が適当である旨の沖縄県知事の認定を受けることができる。
2 前項の認定に係る申請については、保全利用協定に参加するもののうちから代表者(以下「協定代表者」という。)を定め、これを行わなければならない。
3 環境保全型自然体験活動に係る案内及び助言を業として行う者で、その者以外に当該環境保全型自然体験活動に係る案内及び助言を業として行う者がないと認められる区域において当該環境保全型自然体験活動に係る案内及び助言を業として行うもの(以下「単独事業者」という。)は、単独で保全利用協定を定め、第一項の規定による認定を受けることができる。
4 保全利用協定においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
一 保全利用協定の対象となる土地の区域(以下「協定区域」という。)
二 環境保全型自然体験活動の内容に関する事項
三 自然環境の保全その他環境保全型自然体験活動の実施に際し配慮すべき事項
四 保全利用協定の有効期間
五 保全利用協定に違反した場合の措置
六 その他必要な事項
5 沖縄県知事は、第一項の認定に係る申請が次の各号のいずれにも該当するときは、同項の規定による認定をするものとする。
一 観光振興計画に照らして適切なものであること。
二 協定区域内において環境保全型自然体験活動に係る案内及び助言を業として行う者の相当数が保全利用協定に参加していること。
三 協定区域における自然環境の保全上支障がないことその他環境保全型自然体験活動の適正な推進に資するものとして主務省令で定める基準に適合するものであること。
四 保全利用協定の内容が不当に差別的でないこと。
五 保全利用協定の内容がこの法律及びこの法律に基づく命令その他関係法令に違反するものでないこと。
6 沖縄県知事は、第一項の認定に係る申請があったときは、主務省令で定めるところにより、その旨を公告し、当該保全利用協定を当該公告の日から二週間公衆の縦覧に供さなければならない。
7 沖縄県知事は、前項の規定による公告をしたときは、遅滞なく、その旨を協定区域の属する市町村の長に通知し、期間を指定して当該市町村長の自然環境の保全その他の環境保全型自然体験活動の適正な推進の見地からの意見を聴かなければならない。
8 第六項の規定による公告があったときは、当該保全利用協定に関し自然環境の保全その他の環境保全型自然体験活動の適正な推進の見地からの意見を有する者は、同項の縦覧期間満了の日の翌日から起算して二週間を経過する日までの間に、当該保全利用協定について、沖縄県知事に意見書を提出することができる。
9 沖縄県知事は、第一項の認定をしたときは、インターネットの利用、印刷物の配布その他適切な方法により、環境保全型自然体験活動に参加しようとする者、沖縄を来訪する観光旅客その他の者に当該認定に係る保全利用協定の内容について周知するものとする。
(保全利用協定の変更)
第二十二条 協定代表者及び単独事業者は、前条第一項の認定を受けた保全利用協定(次条において「認定協定」という。)において定めた事項を変更しようとするときは、沖縄県知事の認定を受けなければならない。
2 前条第五項から第九項までの規定は、前項の変更の認定について準用する。
(勧告)
第二十三条 沖縄県知事は、環境保全型自然体験活動が認定協定(前条第一項の変更の認定があったときは、その変更後のもの。以下同じ。)に従って実施されていないと認めるとき、又は当該認定協定に係る協定区域内における環境保全型自然体験活動の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、当該認定協定に係る協定代表者又は単独事業者に対して、環境保全型自然体験活動の実施の方法の改善、当該認定協定の変更その他の必要な措置をとるべきことを勧告することができる。
(認定の取消し)
第二十四条 前条の規定による勧告を受けた協定代表者又は単独事業者が当該勧告に従い必要な措置をとらなかったときは、沖縄県知事は、第二十一条第一項又は第二十二条第一項の規定による認定を取り消すことができる。
2 沖縄県知事は、前項の規定により認定を取り消したときは、その旨を、協定代表者又は単独事業者に通知するとともに、公表しなければならない。
(環境保全型自然体験活動の推進)
第二十五条 国及び地方公共団体は、沖縄における自然環境の保全及び健全な利用の推進に資するため、同意観光振興計画に定められた環境保全型自然体験活動の推進に必要な資金の確保、人材の育成、情報の収集及び提供その他の必要な措置を講ずるよう努めるものとする。
2 環境大臣は、沖縄における国立公園の保護及び整備等を通じて同意観光振興計画に定められた環境保全型自然体験活動が推進されるように努めるものとする。
第五款 観光振興のための免税等
(輸入品を携帯して出域する場合の関税の免除)
第二十六条 沖縄から出域する旅客が個人的用途に供するため空港内の旅客ターミナル施設(内閣総理大臣が関係行政機関の長に協議して指定する部分に限る。以下この条において単に「旅客ターミナル施設」という。)において購入する物品又は同意観光振興計画に定められた観光振興地域の区域内にある特定販売施設(小売業の業務を行う者の事業の用に供される施設と観光の振興に資する施設とが一体的に設置される施設で政令で定める要件に該当するものをいい、内閣総理大臣が関係行政機関の長に協議して指定する部分に限る。)において購入し旅客ターミナル施設において引渡しを受ける物品であって、当該旅客により携帯して沖縄以外の本邦の地域へ移出されるものについては、関税暫定措置法(昭和三十五年法律第三十六号)で定めるところにより、その関税を免除する。
(航空機燃料税の軽減)
第二十七条 沖縄島と沖縄以外の本邦の地域(その地域の全部又は一部が離島振興法(昭和二十八年法律第七十二号)第二条第一項の規定により指定された同項の離島振興対策実施地域に含まれる島及び奄美群島振興開発特別措置法(昭和二十九年法律第百八十九号)第一条に規定する奄美群島の区域に含まれる島を除く。)との間を航行する航空機で旅客の運送の用に供されるものに積み込まれる航空機燃料税法(昭和四十七年法律第七号)第二条第二号に規定する航空機燃料については、租税特別措置法で定めるところにより、航空機燃料税を軽減する。
第二節 情報通信産業の振興
(情報通信産業振興計画の作成等)
第二十八条 沖縄県知事は、沖縄振興計画に基づき、情報通信産業の振興に関する計画(以下「情報通信産業振興計画」という。)を作成するものとする。
2 情報通信産業振興計画においては、次に掲げる事項について定めるものとする。
一 計画期間
二 情報通信産業の振興の方針に関する事項
三 情報通信産業の立地の促進に関する事項
四 情報通信産業を担う人材の育成に関する事項
五 その他情報通信産業の振興に関し必要な事項
3 情報通信産業振興計画においては、前項に掲げる事項のほか、次に掲げる事項について定めることができる。
一 情報通信産業の振興を図るため必要とされる政令で定める要件を備えている地域(以下「情報通信産業振興地域」という。)の区域
二 情報通信産業振興地域のうち特定情報通信事業を実施する企業の立地を促進するため必要とされる政令で定める要件を備えている地区(以下「情報通信産業特別地区」という。)の区域
4 第二項第一号の計画期間は、五年以下の期間を定めるものとする。
5 沖縄県知事は、情報通信産業振興計画において情報通信産業振興地域又は情報通信産業特別地区の区域を定めるときは、あらかじめ関係市町村長の意見を聴かなければならない。
6 沖縄県知事は、情報通信産業振興計画について、主務大臣に協議し、その同意を求めることができる。
7 主務大臣は、情報通信産業振興計画が次の各号のいずれにも該当するものであると認めるときは、その同意をするものとする。
一 第二項各号に掲げる事項が沖縄振興計画に適合するものであること。
二 情報通信産業振興地域の区域が定められている場合にあっては、当該情報通信産業振興地域が第三項第一号に規定する政令で定める要件に該当し、かつ、沖縄振興計画に適合するものであること。
三 情報通信産業特別地区の区域が定められている場合にあっては、当該情報通信産業特別地区が第三項第二号に規定する政令で定める要件に該当し、かつ、沖縄振興計画に適合するものであること。
四 その他沖縄振興計画に照らして適切なものであること。
8 主務大臣は、情報通信産業振興計画につき前項の規定による同意をしようとするときは、関係行政機関の長に協議しなければならない。
9 主務大臣は、第七項の規定による同意をしようとするときは、沖縄振興審議会の意見を聴かなければならない。
10 沖縄県知事は、情報通信産業振興計画が第七項の規定による同意を得たときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
(情報通信産業振興計画の変更)
第二十九条 沖縄県知事は、前条第七項の規定による同意を得た情報通信産業振興計画を変更しようとするときは、主務大臣に協議し、その同意を得なければならない。
2 前条第五項及び第七項から第十項までの規定は、前項の変更の同意について準用する。
(情報通信産業特別地区における事業の認定)
第三十条 情報通信産業特別地区の区域において設立され、専ら当該区域内において特定情報通信事業を営む法人は、常時使用する従業員の数が政令で定める数以上であることその他政令で定める要件に該当する旨の主務大臣の認定を受けることができる。
2 主務大臣は、前項の認定をしようとするときは、あらかじめ関係行政機関の長に協議しなければならない。
3 主務大臣は、第一項の認定を受けた法人が同項に規定する要件を欠くに至ったと認めるときは、関係行政機関の長に協議して、その認定を取り消すことができる。
4 第一項の認定に必要な申請その他の手続は、政令で定める。
(課税の特例)
第三十一条 第二十八条第七項の規定による同意を得た情報通信産業振興計画(第二十九条第一項の規定による変更の同意があったときは、その変更後のもの。以下「同意情報通信産業振興計画」という。)に定められた情報通信産業振興地域の区域内において情報通信産業又は情報通信技術利用事業の用に供する設備を新設し、又は増設した法人が、当該新設又は増設に伴い新たに機械及び装置、器具及び備品、建物及びその附属設備並びに構築物を取得し、又は製作し、若しくは建設した場合には、租税特別措置法で定めるところにより、課税の特例の適用があるものとする。
2 前条第一項の認定を受けた法人の特定情報通信事業に係る所得については、租税特別措置法で定めるところにより、課税の特例の適用があるものとする。
(地方税の課税免除又は不均一課税に伴う措置)
第三十二条 第十七条の規定は、地方税法第六条の規定により、地方公共団体が、同意情報通信産業振興計画に定められた情報通信産業振興地域の区域内において情報通信産業又は情報通信技術利用事業の用に供する設備を新設し、又は増設した者について、その事業に対する事業税、その事業に係る建物若しくはその敷地である土地の取得に対する不動産取得税若しくはその事業に係る機械及び装置、建物若しくは構築物若しくはこれらの敷地である土地に対する固定資産税を課さなかった場合又はこれらの地方税に係る不均一の課税をした場合において、これらの措置が総務省令で定める場合に該当するものと認められるときに準用する。
(資金の確保等)
第三十三条 国及び地方公共団体は、事業者が行う同意情報通信産業振興計画に定められた情報通信産業振興地域の区域内の情報通信産業又は情報通信技術利用事業の用に供する施設の整備のために必要な資金の確保その他の援助に努めるものとする。
(公共施設の整備)
第三十四条 国及び地方公共団体は、同意情報通信産業振興計画に定められた情報通信産業振興地域の区域における情報通信産業又は情報通信技術利用事業の振興を図るために必要な公共施設の整備の促進に努めるものとする。
第三節 産業高度化地域
(産業高度化地域の指定)
第三十五条 主務大臣は、沖縄県知事の申請に基づき、沖縄振興審議会の意見を聴くとともに、関係行政機関の長に協議して、産業高度化事業を行う企業の集積を促進することにより、その地域における製造業等その他の事業を行う者の産業高度化が相当程度図られると見込まれる地域であって政令で定める要件を備えている地域を産業高度化地域として指定することができる。
2 主務大臣は、前項の指定をするに当たっては、農林漁業構造の改善について配慮するとともに、同項の申請に係る地域について、既に工場立地法(昭和三十四年法律第二十四号)第二条の規定による工場適地の調査等がなされているときは、その成果を参酌しなければならない。
3 沖縄県知事は、第一項の申請をしようとするときは、あらかじめ関係市町村長の意見を聴かなければならない。
4 主務大臣は、産業高度化地域を指定するときは、当該産業高度化地域の名称及び区域を官報で公示しなければならない。
5 主務大臣は、沖縄県知事の申請に基づき、産業高度化地域の指定を解除し、又はその区域を変更することができる。この場合においては、前各項の規定を準用する。
6 前項に定める場合のほか、主務大臣は、産業高度化地域の区域の全部又は一部が第一項に規定する政令で定める要件を欠くに至ったと認めるときは、沖縄県知事の意見を聴き、かつ、沖縄振興審議会の意見を聴くとともに、関係行政機関の長に協議して、当該産業高度化地域の指定を解除し、又はその区域を変更することができる。
7 第二項及び第四項の規定は、前項の規定により主務大臣が産業高度化地域の指定を解除し、又はその区域を変更する場合に準用する。
(課税の特例)
第三十六条 産業高度化地域の区域内において製造業等又は産業高度化事業の用に供する設備を新設し、又は増設した者が、当該新設又は増設に伴い新たに機械及び装置、器具及び備品並びに建物及びその附属設備を取得し、又は製作し、若しくは建設した場合には、租税特別措置法で定めるところにより、課税の特例の適用があるものとする。
(地方税の課税免除又は不均一課税に伴う措置)
第三十七条 第十七条の規定は、地方税法第六条の規定により、地方公共団体が、産業高度化地域の区域内において製造業等又は産業高度化事業の用に供する設備を新設し、又は増設した者について、その事業に対する事業税、その事業に係る建物若しくはその敷地である土地の取得に対する不動産取得税若しくはその事業に係る機械及び装置若しくはその事業に係る建物若しくはその敷地である土地に対する固定資産税を課さなかった場合又はこれらの地方税に係る不均一の課税をした場合において、これらの措置が総務省令で定める場合に該当するものと認められるときに準用する。
(資金の確保等)
第三十八条 国及び地方公共団体は、事業者が行う産業高度化地域の区域内の製造業等又は産業高度化事業の用に供する施設の整備のために必要な資金の確保その他の援助に努めるものとする。
(施設等の整備)
第三十九条 国及び地方公共団体は、産業高度化地域の区域内の製造業等又は産業高度化事業の振興を促進するために必要な共同流通業務施設(トラックターミナル、倉庫又は荷さばき場であって、相当数の企業等に利用させるためのものをいう。)、工場用地等(工場用地その他の製造業等又は産業高度化事業の用に供する土地をいう。)、道路、港湾施設、工業用水道及び通信運輸施設並びに産業高度化地域の区域内の工場等(工場その他の製造業等又は産業高度化事業を行う事業場をいう。)に使用される者に対してその就業上必要な教育又は職業訓練を行うための施設の整備の促進に努めるものとする。
(農地法等による処分についての配慮)
第四十条 国の行政機関の長又は沖縄県知事は、産業高度化地域の区域内の土地を前条に規定する施設等の用に供するため農地法(昭和二十七年法律第二百二十九号)その他の法律の規定による許可その他の処分を求められたときは、当該区域内の産業高度化が促進されるよう配慮するものとする。
第四節 自由貿易地域等
(自由貿易地域の指定)
第四十一条 主務大臣は、沖縄県知事の申請に基づき、沖縄振興審議会の意見を聴くとともに、関係行政機関の長に協議して、沖縄における企業の立地を促進するとともに貿易の振興に資するために必要な地域(次条第一項に規定する地域に該当する地域を除く。)を自由貿易地域として指定することができる。
2 沖縄県知事は、前項の申請をしようとするときは、あらかじめ関係市町村長の意見を聴かなければならない。
(特別自由貿易地域の指定)
第四十二条 主務大臣は、沖縄県知事の申請に基づき、沖縄振興審議会の意見を聴くとともに、関係行政機関の長に協議して、企業の立地が進んでいない地域(その面積が政令で定める規模以上であることその他政令で定める要件に該当する地域に限る。)であって、相当数の従業員を使用する企業等の集積を促進することが沖縄における産業及び貿易の振興に資するため必要とされる地域を特別自由貿易地域として指定することができる。
2 沖縄県知事は、前項の申請をしようとするときは、あらかじめ関係市町村長の意見を聴かなければならない。
3 主務大臣は、特別自由貿易地域を指定するときは、当該特別自由貿易地域の名称及び区域を官報で公示しなければならない。
4 主務大臣は、沖縄県知事の申請に基づき、特別自由貿易地域の指定を解除し、又はその区域を変更することができる。この場合においては、前三項の規定を準用する。
5 前項に定める場合のほか、主務大臣は、特別自由貿易地域の区域の全部又は一部が第一項に規定する政令で定める要件を欠くに至ったと認めるときは、沖縄県知事の意見を聴き、かつ、沖縄振興審議会の意見を聴くとともに、関係行政機関の長に協議して、当該特別自由貿易地域の指定を解除し、又はその区域を変更することができる。この場合においては、第三項の規定を準用する。
(自由貿易地域又は特別自由貿易地域における事業の認定)
第四十三条 自由貿易地域又は特別自由貿易地域の区域内において次に掲げる事業を行おうとする者であって政令で定める要件に該当する者は、当該事業をこれらの区域内で行うことが適当である旨の主務大臣の認定を受けることができる。
一 外国貨物を取り扱う事業を行う相当数の者の当該事業の用に供される政令で定める一群の施設の設置又は運営を行う事業
二 前号に掲げる事業以外の事業
2 主務大臣は、前項の認定をしようとするときは、あらかじめ関係行政機関の長に協議しなければならない。
3 主務大臣は、第一項の認定を受けた者が同項に規定する政令で定める要件を欠くに至ったと認めるときその他政令で定める事由に該当するに至ったときは、関係行政機関の長に協議して、その認定を取り消すことができる。
4 前三項に定めるもののほか、第一項の認定に関し必要な事項は、政令で定める。
第四十四条 特別自由貿易地域の区域内において前条第一項の認定(同項第二号に掲げる事業に係るものに限る。)を受けた法人で当該区域内において設立され、専ら当該区域内において製造業、倉庫業又はこん包業を営むものは、常時使用する従業員の数が政令で定める数以上であることその他政令で定める要件に該当する旨の主務大臣の認定を併せて受けることができる。
2 主務大臣は、前項の認定を受けた法人が同項に規定する要件を欠くに至ったと認めるときは、その認定を取り消すことができる。
3 第一項の認定に関し必要な事項は、政令で定める。
(指定保税地域等)
第四十五条 自由貿易地域又は特別自由貿易地域の区域内の土地又は建設物その他の施設(政令で定めるものを除く。)で国又は地方公共団体が所有し、又は管理するものは、関税法第三十七条第一項に規定する指定保税地域とみなす。
2 税関長は、第四十三条第一項の認定(同項第一号に掲げる事業に係るものに限る。)を受けた者が自由貿易地域又は特別自由貿易地域の区域内において所有し、又は管理する一団の土地及びその土地に存する建設物その他の施設(以下この項において「施設等」という。)において当該認定に係る施設の集積の程度が高く、かつ、関税法第六十二条の八第一項各号に掲げる行為が総合的に行われることが見込まれる場合において、同法の実施を確保する上に支障がないと認めるときは、当該認定を受けた者に対し、当該施設等のうち必要と認められる部分につき、同項に規定する総合保税地域の許可をするものとする。
3 税関長は、関税法の実施を確保する上に支障がないと認めるときは、第四十三条第一項の認定(同項第二号に掲げる事業に係るものに限る。)を受けた者に対し、当該認定に係る事業の用に供する自由貿易地域又は特別自由貿易地域の区域内にある土地又は施設のうち必要と認められる部分につき、同法第四十二条第一項に規定する保税蔵置場、同法第五十六条第一項に規定する保税工場又は同法第六十二条の二第一項に規定する保税展示場の許可をするものとする。
(手数料の軽減)
第四十六条 税関長は、必要があると認めるときは、政令で定めるところにより、前条第二項の規定により総合保税地域の許可を受けた者及び同条第三項の規定により保税蔵置場、保税工場又は保税展示場の許可を受けた者が関税法第百条の規定により納付すべき当該許可の手数料を軽減することができる。
(課税物件の確定に関する特例)
第四十七条 第四十五条第二項の規定により許可を受けた総合保税地域又は同条第三項の規定により許可を受けた保税工場における関税法第五十六条第一項に規定する保税作業による製品である外国貨物が輸入される場合における当該外国貨物に係る関税の確定については、関税暫定措置法で定めるところにより、関税法第四条第一項第二号に係る同項ただし書の規定にかかわらず、同項本文の規定を適用することができるものとする。
(課税の特例)
第四十八条 自由貿易地域又は特別自由貿易地域の区域内において製造業等の用に供する設備を新設し、又は増設した者が、当該新設又は増設に伴い新たに機械及び装置並びに建物及びその附属設備を取得し、又は製作し、若しくは建設した場合には、租税特別措置法で定めるところにより、課税の特例の適用があるものとする。
2 第四十四条第一項の認定を受けた法人の同項に規定する製造業、倉庫業又はこん包業に係る所得については、租税特別措置法で定めるところにより、課税の特例の適用があるものとする。
(地方税の課税免除又は不均一課税に伴う措置)
第四十九条 第十七条の規定は、地方税法第六条の規定により、地方公共団体が、自由貿易地域又は特別自由貿易地域の区域内において製造業等の用に供する設備を新設し、又は増設した者について、その事業に対する事業税、その事業に係る建物若しくはその敷地である土地の取得に対する不動産取得税若しくはその事業に係る機械及び装置若しくはその事業に係る建物若しくはその敷地である土地に対する固定資産税を課さなかった場合又はこれらの地方税に係る不均一の課税をした場合において、これらの措置が総務省令で定める場合に該当するものと認められるときに準用する。
(資金の確保等)
第五十条 国及び地方公共団体は、事業者が行う自由貿易地域又は特別自由貿易地域の区域内の事業の用に供する施設の整備のために必要な資金の確保その他の援助に努めるものとする。
(公共施設の整備)
第五十一条 国及び地方公共団体は、自由貿易地域及び特別自由貿易地域の区域における企業の立地を促進するために必要な公共施設の整備の促進に努めるものとする。
(特別自由貿易地域活性化計画の認定等)
第五十二条 特別自由貿易地域の区域内において次に掲げる事業(以下「特別自由貿易地域活性化事業」という。)を実施する地方公共団体の出資又は拠出に係る法人であって主務省令で定める要件に該当するものは、当該特別自由貿易地域活性化事業に関する計画(以下「特別自由貿易地域活性化計画」という。)を作成し、これを沖縄県知事に提出して、当該特別自由貿易地域活性化計画が適当である旨の認定を受けることができる。
一 製造業等の用に供する事業場の設置又は運営に係る事業
二 特別自由貿易地域の区域内において製造業等を営む者又は新たに営もうとする者の業務を支援する事業
三 貿易の振興に資するための政令で定める施設の設置又は運営に係る事業
2 特別自由貿易地域活性化計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 特別自由貿易地域活性化事業の内容及びその実施方法
二 特別自由貿易地域活性化事業の用に供する施設の種類、位置、規模及び機能に関する基本的な事項
三 その他主務省令で定める事項
3 特別自由貿易地域活性化計画には、登記簿の謄本、貸借対照表その他の主務省令で定める書類を添付しなければならない。
4 沖縄県知事は、第一項の認定の申請があった場合において、その特別自由貿易地域活性化計画が次の各号のいずれにも該当するものであると認めるときは、その認定をするものとする。
一 特別自由貿易地域活性化事業を実施することが当該特別自由貿易地域の振興のために有効かつ適切なものであること。
二 特別自由貿易地域活性化事業の達成の見込みが確実であること。
三 特別自由貿易地域活性化事業の実施方法(第一項第一号に規定する事業場の設置に係るものに限る。)が主務省令で定める基準に適合するものであること。
5 第一項の認定を受けた法人は、当該認定に係る特別自由貿易地域活性化計画の変更をしようとするときは、沖縄県知事の認定を受けなければならない。
6 第四項の規定は、前項の認定について準用する。
7 沖縄県知事は、第一項の認定を受けた法人が同項の認定に係る特別自由貿易地域活性化計画(第五項の規定による変更の認定があったときは、その変更後のもの。)に従って特別自由貿易地域活性化事業を実施していないと認めるとき又は第一項の認定を受けた法人が同項の主務省令で定める要件に該当しないこととなったときは、その認定を取り消すことができる。
8 第一項の認定を受けた法人は、主務省令で定めるところにより、特別自由貿易地域活性化事業の実施状況について沖縄県知事に報告しなければならない。
(地方税の課税免除又は不均一課税に伴う措置)
第五十三条 第十七条の規定は、地方税法第六条の規定により、地方公共団体が、特別自由貿易地域の区域内において特別自由貿易地域活性化事業の用に供する設備を新設し、又は増設した前条第一項の認定を受けた法人について、当該特別自由貿易地域活性化事業に係る建物の取得に対する不動産取得税又はその事業に係る建物若しくは構築物に対する固定資産税を課さなかった場合又はこれらの地方税に係る不均一の課税をした場合において、これらの措置が総務省令で定める場合に該当するものと認められるときに準用する。
(国等の援助)
第五十四条 国及び沖縄県は、第五十二条第一項の認定を受けた法人に対し、特別自由貿易地域活性化事業の実施に関し必要な助言、指導その他の援助を行うよう努めるものとする。
第五節 金融業務特別地区
(金融業務特別地区の指定)
第五十五条 主務大臣は、沖縄県知事の申請に基づき、沖縄振興審議会の意見を聴くとともに、関係行政機関の長に協議して、金融業務の集積を図るため必要とされる政令で定める要件を備えている地区を金融業務特別地区として一を限り指定することができる。
2 沖縄県知事は、前項の申請をしようとするときは、あらかじめ関係市町村長の意見を聴かなければならない。
3 主務大臣は、金融業務特別地区を指定するときは、当該金融業務特別地区の名称及び区域を官報で公示しなければならない。
4 主務大臣は、沖縄県知事の申請に基づき、金融業務特別地区の指定を解除し、又はその区域を変更することができる。この場合においては、前三項の規定を準用する。
5 前項に定める場合のほか、主務大臣は、金融業務特別地区の区域の全部又は一部が第一項の政令で定める要件を欠くに至ったと認めるときは、沖縄県知事の意見を聴き、かつ、沖縄振興審議会の意見を聴くとともに、関係行政機関の長に協議して、当該金融業務特別地区の指定を解除し、又はその区域を変更することができる。この場合においては、第三項の規定を準用する。
(金融業務特別地区における事業の認定)
第五十六条 前条第一項に規定する金融業務特別地区の区域内において設立され、専ら当該区域内において金融業務に係る事業を営む法人は、常時使用する従業員の数が政令で定める数以上であることその他政令で定める要件に該当する旨の主務大臣の認定を受けることができる。
2 主務大臣は、前項の認定をしようとするときは、あらかじめ関係行政機関の長に協議しなければならない。
3 主務大臣は、第一項の認定を受けた法人が同項に規定する要件を欠くに至ったと認めるときは、関係行政機関の長に協議して、その認定を取り消すことができる。
4 第一項の認定に必要な申請その他の手続は、政令で定める。
(課税の特例)
第五十七条 金融業務特別地区の区域内において金融業務に係る事業の用に供する設備を新設し、又は増設した法人が当該新設又は増設に伴い新たに機械及び装置、器具及び備品並びに建物及びその附属設備を取得し、又は製作し、若しくは建設した場合には、租税特別措置法で定めるところにより、課税の特例の適用があるものとする。
2 前条第一項の認定を受けた法人の金融業務に係る所得については、租税特別措置法で定めるところにより、課税の特例の適用があるものとする。
(地方税の課税免除又は不均一課税に伴う措置)
第五十八条 第十七条の規定は、地方税法第六条の規定により、地方公共団体が、金融業務特別地区の区域内において金融業務に係る事業の用に供する設備を新設し、又は増設した者について、その事業に対する事業税、その事業に係る建物若しくはその敷地である土地の取得に対する不動産取得税若しくはその事業に係る機械及び装置若しくはその事業に係る建物若しくはその敷地である土地に対する固定資産税を課さなかった場合又はこれらの地方税に係る不均一の課税をした場合において、これらの措置が総務省令で定める場合に該当するものと認められるときに準用する。
(公共施設の整備)
第五十九条 国及び地方公共団体は、金融業務特別地区の区域における企業の立地を促進するために必要な公共施設の整備の促進に努めるものとする。
第六節 農林水産業の振興
(農林水産業振興計画の作成等)
第六十条 沖縄県知事は、沖縄振興計画に基づき、農林水産業の振興に関する計画(以下「農林水産業振興計画」という。)を作成するものとする。
2 農林水産業振興計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
一 計画期間
二 農林水産業の振興の方針に関する事項
三 農林水産業に係る技術の研究開発及び普及に関する事項
四 農林水産物の加工及び流通の合理化に関する事項
五 農林水産業を担うべき人材の育成及び確保に関する事項
六 農林水産業の振興を図るために必要な生産基盤の整備に関する事項
七 その他農林水産業の振興に関し必要な事項
3 前項第一号の計画期間は、五年以下の期間を定めるものとする。
4 沖縄県知事は、農林水産業振興計画について、主務大臣に協議し、その同意を求めることができる。
5 主務大臣は、農林水産業振興計画が沖縄振興計画に照らして適切なものであると認めるときは、その同意をするものとする。
6 主務大臣は、農林水産業振興計画につき前項の規定による同意をしようとするときは、沖縄振興審議会の意見を聴かなければならない。
7 沖縄県知事は、農林水産業振興計画が第五項の規定による同意を得たときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
(農林水産業振興計画の変更)
第六十一条 沖縄県知事は、前条第五項の規定による同意を得た農林水産業振興計画を変更しようとするときは、主務大臣に協議し、その同意を得なければならない。
2 前条第五項から第七項までの規定は、前項の場合について準用する。
(資金の確保等)
第六十二条 国及び地方公共団体は、第六十条第五項の規定により同意を得た農林水産業振興計画(前条第一項の規定による変更の同意があったときは、その変更後のもの。)に基づいて行う事業の実施に関し、必要な資金の確保その他の援助に努めるものとする。
第七節 電気の安定的かつ適正な供給の確保
(電気の安定的かつ適正な供給の確保に関する援助)
第六十三条 国及び地方公共団体は、電気事業(電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第二条第一項第九号に規定する電気事業をいう。第六十五条において同じ。)の用に供する設備であって沖縄における電気の安定的かつ適正な供給の確保に特に寄与すると認められるものの整備につき、必要な資金の確保その他の援助に努めるものとする。この場合においては、環境の保全に特に寄与するものと認められる電気事業の用に供する設備の整備が図られるよう配慮するものとする。
(一般担保)
第六十四条 沖縄振興開発金融公庫は、一般電気事業会社(電気事業法第二条第一項第二号に規定する一般電気事業者であって会社であるものをいう。以下同じ。)に対する貸付金については、当該会社の財産につき他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有する。
2 前項の先取特権の順位は、民法(明治二十九年法律第八十九号)の規定による一般の先取特権に次ぐものとする。
3 第一項の貸付金を借り入れた一般電気事業会社は、二週間以内に、経済産業省令で定める手続に従い、次に掲げる事項を公告しなければならない。
一 一般電気事業会社の名称及び住所
二 借入先及び借入金額
三 借入金の利率
四 借入金の償還の方法及び期限
五 利息の支払の方法及び期限
4 第一項の貸付金を借り入れた一般電気事業会社は、商法(明治三十二年法律第四十八号)第二百八十三条第四項本文又は株式会社の監査等に関する商法の特例に関する法律(昭和四十九年法律第二十二号)第十六条第二項本文の規定により貸借対照表又はその要旨の公告をする場合には、当該貸借対照表又はその要旨に、当該借入先及び借入金額を付記しなければならない。
5 前項に規定する一般電気事業会社は、商法第二百八十三条第五項の規定による措置又は株式会社の監査等に関する商法の特例に関する法律第十六条第三項の規定による措置をとる場合には、これらの規定により不特定多数の者がその提供を受けることができる状態に置かれている情報に、当該借入先及び借入金額に係る情報を付さなければならない。
(課税の特例)
第六十五条 第三十六条の規定は、産業高度化地域の区域内において電気事業の用に供する設備であって沖縄における電気の安定的かつ適正な供給の確保に特に寄与すると認められるものを新設し、又は増設した電気事業法第二条第一項第十号に規定する電気事業者について準用する。
第八節 中小企業の振興
(中小企業経営革新支援法の特例)
第六十六条 特定中小企業者(沖縄においてその業種における経営革新(中小企業経営革新支援法第二条第三項に規定する経営革新をいう。以下この条において同じ。)による経営の向上の促進が沖縄の経済の振興に資すると認められる業種であって政令で定めるもの(以下この条において「特定業種」という。)に属する事業を行う沖縄の中小企業者をいう。以下この条において同じ。)及び特定組合等(特定中小企業者により構成される同法第二条第二項に規定する組合等をいう。)が単独で又は共同で行おうとする特定業種に属する事業に係る経営革新についての同法の規定の適用については、次の表の上欄に掲げる同法の規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句とする。
第三条の見出し
経営革新指針
沖縄経営革新指針
第三条第一項
経済産業大臣は、中小企業の経営革新に関する指針(以下「経営革新指針」という。)
内閣総理大臣及び経済産業大臣は、沖縄振興特別措置法(平成十四年法律第十四号)第六十六条に規定する政令で定める特定業種に属する事業に係る沖縄の中小企業の経営革新に関する指針(以下「沖縄経営革新指針」という。)
第三条第二項
経営革新指針には
沖縄経営革新指針には、沖縄の中小企業の特性に即し
第三条第三項
経済産業大臣
内閣総理大臣及び経済産業大臣
経営革新指針
沖縄経営革新指針
協議するとともに、中小企業政策審議会の意見を聴かなければならない。
協議しなければならない。
第三条第四項
経済産業大臣
内閣総理大臣及び経済産業大臣
経営革新指針
沖縄経営革新指針
第四条第一項
中小企業者及び組合等(以下「中小企業者等」という。)
特定中小企業者等(沖縄振興特別措置法第六十六条に規定する特定中小企業者(以下単に「特定中小企業者」という。)及び特定組合等(以下単に「特定組合等」という。)をいう。以下同じ。)
中小企業者等が
特定中小企業者等が
連合会を
連合会(特定中小企業者又は特定組合等に該当するものに限る。)を
出資して会社
出資して会社(同法第六十六条に規定する特定業種に属する事業を行う沖縄の会社に限る。以下この項において同じ。)
経済産業省令
内閣府令・経済産業省令
行政庁
沖縄県知事
第四条第二項第五号
組合等
特定組合等
第四条第三項
行政庁
沖縄県知事
第四条第三項第一号
経営革新指針
沖縄経営革新指針
第五条第一項
中小企業者等
特定中小企業者等
経済産業省令
内閣府令・経済産業省令
その承認をした行政庁
沖縄県知事
第五条第二項
行政庁
沖縄県知事
第六条第一項及び第二項並びに第八条第一項第一号及び第二号
中小企業者
特定中小企業者
第九条第一項
中小企業者であって、生産額又は取引額が相当程度減少している中小企業者として経済産業大臣が定めるものに該当する旨の確認を当該承認経営革新計画に係る行政庁から受けたもの
特定中小企業者
機械及び装置
機械及び装置、器具及び備品並びに建物及びその附属設備
第九条第二項
組合等
特定組合等
中小企業者
特定中小企業者
第九条第三項及び第四項
組合等
特定組合等
第九条第五項
中小企業者であって
特定中小企業者であって
当該承認経営革新計画に係る行政庁
沖縄県知事
第十四条第一項
都道府県
沖縄県
第十五条第一項
行政庁
沖縄県知事
中小企業者
特定中小企業者
第十五条第二項
都道府県
沖縄県
第十六条
行政庁
沖縄県知事
第十七条第二項
都道府県知事
沖縄県知事
経済産業省令
内閣府令・経済産業省令
経済産業大臣
内閣総理大臣及び経済産業大臣
第二十条第一項
第十六条
第十六条(沖縄振興特別措置法第六十六条の規定により読み替えて適用される場合を含む。)
(経営基盤強化の支援)
第六十七条 次の各号のいずれにも該当する業種であって政令で指定するもの(第三項第一号において「指定業種」という。)に属する事業を行う沖縄の中小企業者(以下「指定中小企業者」という。)は、その事業に係る新商品、新役務又は新技術の開発、企業化、需要の開拓その他の事業であってその将来の経営革新に寄与するための経営基盤の強化に関するもの(以下「経営基盤強化事業」という。)についての計画(以下「経営基盤強化計画」という。)を作成し、これを沖縄県知事に提出して、その経営基盤強化計画が適当である旨の承認を受けることができる。
一 沖縄における当該業種の事業活動の相当部分が中小企業者によって行われていること。
二 当該業種に係る競争条件、貿易構造、原材料の供給事情その他の当該業種に係る経済的環境の著しい変化による影響を受け、沖縄における当該業種に属する事業に係る生産額又は取引額が相当程度減少し、又は減少する見通しがあること。
三 当該業種に属する沖縄の中小企業の経営基盤の強化を図ることが沖縄の経済の振興に資するため特に必要であると認められること。
2 経営基盤強化計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 経営基盤強化事業の目標
二 経営基盤強化事業の内容及び実施時期
三 経営基盤強化事業を実施するために必要な資金の額及びその調達方法
3 沖縄県知事は、第一項の承認の申請があった場合において、当該申請に係る経営基盤強化計画が次の各号のいずれにも適合するものであると認めるときは、その承認をするものとする。
一 その経営基盤強化計画に係る経営基盤強化事業が当該指定中小企業者が当該指定業種に係る経済的環境の著しい変化に対処する上で有効かつ適切なものであること。
二 その経営基盤強化計画に係る経営基盤強化事業が当該指定中小企業者の能力を有効かつ適切に発揮させるとともに、その経営革新に向けた努力を助長するものであること。
三 その経営基盤強化計画が当該経営基盤強化事業を円滑かつ確実に遂行するために適切なものであること。
第六十八条 前条第一項の承認を受けた指定中小企業者は、当該承認に係る経営基盤強化計画を変更しようとするときは、沖縄県知事の承認を受けなければならない。
2 沖縄県知事は、前条第一項の承認を受けた指定中小企業者が当該承認に係る経営基盤強化計画(前項の規定による変更の承認があったときは、その変更後のもの。以下「承認経営基盤強化計画」という。)に従って経営基盤強化事業を行っていないと認めるときは、その承認を取り消すことができる。
3 前条第三項の規定は、第一項の承認について準用する。
第六十九条 国及び沖縄県は、承認経営基盤強化計画に係る経営基盤強化事業の適確な実施に必要な指導及び助言を行うものとする。
第七十条 沖縄県知事は承認経営基盤強化計画に従って経営基盤強化事業を行う者に対し、承認経営基盤強化計画の実施状況について報告を求めることができる。
(課税の特例)
第七十一条 指定中小企業者であって承認経営基盤強化計画に従って経営基盤強化事業を行おうとするものは、租税特別措置法で定めるところにより、その有する固定資産について特別償却を行うことができる。
(資金の確保等)
第七十二条 国及び地方公共団体は、沖縄の中小企業の振興のために必要な資金の確保その他の援助に努めるものとする。
第九節 沖縄振興開発金融公庫の業務の特例
(沖縄振興開発金融公庫の行う新事業創出促進業務)
第七十三条 沖縄振興開発金融公庫(以下「公庫」という。)は、沖縄振興開発金融公庫法(昭和四十七年法律第三十一号)第十九条第一項、第三項若しくは第四項又は第二十一条の業務のほか、沖縄における新たな事業の創出を促進するため、次に掲げる業務を行う。
一 沖縄において新たに事業を開始しようとする者、事業を開始した日以後五年を経過していない者及び新たな事業分野を開拓する者に対して、その事業に必要な資金の出資を行うこと。
二 前号の業務に附帯する業務を行うこと。
(沖縄振興開発金融公庫法の特例)
第七十四条 前条第一号の規定により公庫の業務が行われる場合には、沖縄振興開発金融公庫法第十九条の二中「同項第一号の二の規定による出資の額」とあるのは「同項第一号の二及び沖縄振興特別措置法(平成十四年法律第十四号)第七十三条第一号の規定による出資の額」と、「又は同項第一号の二の規定による出資」とあるのは「又は同項第一号の二若しくは沖縄振興特別措置法第七十三条第一号の規定による出資」とする。
第四章 雇用の促進、人材の育成その他の職業の安定のための特別措置
(職業安定計画の作成等)
第七十五条 沖縄県知事は、沖縄振興計画に基づき、雇用の促進、人材の育成その他の沖縄の労働者の職業の安定に関する計画(以下「職業安定計画」という。)を作成するものとする。
2 職業安定計画においては、次に掲げる事項について定めるものとする。
一 計画期間
二 職業の安定を図るための施策の方針に関する事項
三 沖縄における労働力の需給状況その他雇用の動向に関する事項
四 雇用の促進、人材の育成その他の沖縄の労働者の職業の安定を図るための施策に関する事項
3 沖縄県知事は、職業安定計画を定めるに当たっては、沖縄の労働者の年齢別の雇用及び失業の状況を考慮するものとする。
4 第二項第一号の計画期間は、五年以下の期間を定めるものとする。
5 沖縄県知事は、職業安定計画について、主務大臣に協議し、その同意を求めることができる。
6 主務大臣は、職業安定計画が沖縄振興計画に適合するものであると認めるときは、その同意をするものとする。
7 主務大臣は、職業安定計画につき前項の規定による同意をしようとするときは、沖縄振興審議会の意見を聴かなければならない。
8 沖縄県知事は、職業安定計画が第六項の規定による同意を得たときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
(職業安定計画の変更)
第七十六条 沖縄県知事は、前条第六項の規定による同意を得た職業安定計画を変更しようとするときは、主務大臣に協議し、その同意を得なければならない。
2 前条第六項から第八項までの規定は、前項の変更の同意について準用する。
(職業指導等の措置)
第七十七条 厚生労働大臣は、第七十五条第六項の規定による同意を得た職業安定計画(前条第一項の規定による変更の同意があったときは、その変更後のもの。)で定める施策の推進を図るため、職業指導、職業紹介及び職業訓練の実施その他必要な措置を講ずるものとする。
(沖縄失業者求職手帳の発給等)
第七十八条 公共職業安定所長は、次の各号のいずれにも該当し、かつ、厚生労働省令で定める要件に該当する者に対して、その者の申請に基づき、沖縄失業者求職手帳(以下「手帳」という。)を発給する。
一 昭和四十六年六月十七日以後における沖縄にあるアメリカ合衆国の軍隊の撤退、部隊の縮小又は予算の削減その他これらに準ずる政令で定める事由の発生に伴い、やむなく失業するに至った者であって政令で定める要件に該当するものであること。
二 前号の規定に該当することとなった日まで、一年以上引き続き、同号に規定する政令で定める要件に該当していた者であること。
2 手帳は、当該手帳の発給を受けた者が前項第一号の規定に該当することとなった日の翌日から起算して三年を経過したとき、又は公共職業安定所長が当該手帳の発給を受けた者が労働の意思若しくは能力を有しなくなったことその他厚生労働省令で定める事由に該当すると認めたときは、その効力を失う。
3 前二項に定めるもののほか、手帳の発給の申請その他手帳に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。
(就職指導の実施)
第七十九条 公共職業安定所は、手帳の発給を受けた者(以下「手帳所持者」という。)に対して、当該手帳がその効力を失うまでの間、厚生労働省令で定めるところにより、その者の再就職を促進するために必要な職業指導(次項において「就職指導」という。)を行うものとする。
2 公共職業安定所長は、就職指導を受ける者に対して、公共職業能力開発施設の行う職業訓練(職業能力開発総合大学校の行うものを含む。)を受けることその他その者の再就職を促進するために必要な事項を指示することができる。
(給付金の支給)
第八十条 国は、手帳所持者がその有する能力に適合する職業に就くことを容易にし、及び促進するため、手帳所持者又は事業主に対して、雇用対策法(昭和四十一年法律第百三十二号)の規定に基づき、給付金を支給するものとする。
(雇用・能力開発機構による援護業務)
第八十一条 雇用・能力開発機構は、雇用・能力開発機構法(平成十一年法律第二十号)第十九条に規定する業務のほか、沖縄の労働者の雇用を促進し、その職業の安定を図るため、次の業務を行う。
一 手帳所持者が事業を開始する場合において、必要な資金の借入れに係る債務の保証を行うこと。
二 沖縄の失業者に対して求職のための公共職業安定所との連絡その他求職活動に関し必要な協力を行うこと。
三 沖縄の失業者に対して再就職を容易にするため必要な知識及び技能を習得させるための講習を行うこと。
四 沖縄の失業者に対して生活の指導を行うこと。
五 前各号に附帯する業務を行うこと。
六 前各号に掲げるもののほか、沖縄の失業者の再就職の促進及びその生活の安定に関し必要な業務を行うこと。
2 国は、雇用・能力開発機構に対して前項に規定する業務に要する費用に相当する金額を交付する。
3 第一項第一号に規定する債務の保証に関する業務は、雇用・能力開発機構法第二十条及び第三十八条第一項の規定の適用については、同法第十九条第三項に規定する業務とみなし、当該業務の委託を受けた金融機関は、同法第三十四条及び第四十条の規定の適用については、同法第二十条第三項に規定する業務の委託を受けた受託金融機関とみなす。
4 雇用・能力開発機構法第二十一条及び第三十八条第一項(同法第二十条第一項並びに第二十一条第一項及び第二項に係る部分に限る。)の規定は、第一項に規定する業務について準用する。この場合において、同法第三十八条第一項(同法第二十一条第一項に係る部分に限る。)中「財務大臣」とあるのは、「内閣総理大臣及び財務大臣」と読み替えるものとする。
5 雇用・能力開発機構法第二十三条第二項及び第二十五条第四項の規定は、第一項各号に規定する業務については、適用しない。
6 第一項各号に規定する業務は、雇用・能力開発機構法第四十一条第三号の規定の適用については、同法第十九条に規定する業務とみなす。
(地域雇用開発促進法の特例)
第八十二条 沖縄における地域雇用開発促進法(昭和六十二年法律第二十三号)の規定の適用については、同法第二条第二項第一号及び第三項第一号中「自然的経済的社会的条件」とあるのは「経済的社会的条件」と、同条第四項中「雇用機会増大促進地域に該当する地域以外の地域のうち、次に」とあるのは「次に」と、同項第一号中「自然的経済的社会的条件」とあるのは「経済的社会的条件」とする。
(高年齢者等の雇用の安定等に関する法律の適用除外)
第八十三条 高年齢者等の雇用の安定等に関する法律(昭和四十六年法律第六十八号)第十二条から第二十条まで及び第二十三条(公共事業への中高年齢失業者等の吸収に関し必要な事項に係る部分を除く。)の規定は、手帳所持者及び手帳の発給を受けることができる者については、適用しない。
第五章 文化・科学技術の振興及び国際協力等の推進
(地域文化の振興等)
第八十四条 国及び地方公共団体は、沖縄において伝承されてきた文化的所産の保存及び活用について適切な措置が講ぜられるよう努めるとともに、地域における文化の振興について適切な配慮をするものとする。
2 沖縄県は、沖縄固有の文化的所産の継承を図るとともに、我が国の多様な文化の発展に寄与するよう、沖縄において伝承されてきた文化的所産の保存及び活用並びに地域における文化の振興に関する施策の総合的な推進を図るための方針を作成するものとする。
(科学技術の振興等)
第八十五条 国及び地方公共団体は、沖縄における科学技術の振興を図るため、沖縄における研究開発の推進及びその成果の普及等必要な措置を講ずるよう努めるものとする。
2 国及び地方公共団体は、沖縄において、国際的に卓越した教育研究を行う大学院を置く大学その他の教育研究機関の整備、充実等必要な措置を講ずることにより、国際的視点に立った科学技術の水準の向上に努めるものとする。
(国際協力及び国際交流の推進)
第八十六条 国は、沖縄の経済及び社会の発展に資するため、沖縄の国際協力及び国際交流に係る施策の推進に努めるものとする。
2 沖縄県は、その地域特性を生かした国際協力及び国際交流の推進に計画的に取り組み、もって我が国の国際協力及び国際交流の推進に寄与するよう努めるものとする。
第八十七条 国際協力事業団は、沖縄の特性に配慮し、沖縄における開発途上地域からの技術研修員に対する研修及び当該研修に必要な機材の調達、海外協力活動を志望する青年の訓練その他の必要な措置を講ずることにより、沖縄の国際協力の推進に資するよう努めるものとする。
第八十八条 国際交流基金は、沖縄の特性に配慮し、国際文化交流の目的をもって行う人物の派遣及び招へい、国際文化交流を目的とする催しの実施若しくはあっせん又は当該催しへの援助若しくは参加その他の必要な措置を講ずることにより、沖縄の国際交流の推進に資するよう努めるものとする。
第六章 沖縄の均衡ある発展のための特別措置
(無医地区における医療の確保)
第八十九条 沖縄県知事は、沖縄振興計画に基づいて、無医地区に関し、次に掲げる事業を実施しなければならない。
一 診療所の設置
二 患者輸送車(患者輸送船を含む。)の整備
三 定期的な巡回診療
四 保健師による保健指導等の活動
五 医療機関の協力体制の整備
六 その他無医地区の医療の確保に必要な事業
2 沖縄県知事は、前項に規定する事業を実施する場合において特に必要があると認めるときは、病院又は診療所の開設者又は管理者に対し、次に掲げる事業につき、協力を要請することができる。
一 医師又は歯科医師の派遣
二 巡回診療車(巡回診療船を含む。)による巡回診療
3 国及び沖縄県は、無医地区における診療に従事する医師又は歯科医師の確保その他当該無医地区における医療の確保(当該診療に従事する医師又は歯科医師を派遣する病院に対する助成を含む。)に努めなければならない。
4 沖縄県知事は、国に対し、無医地区における診療に従事する医師又は歯科医師の確保について協力を求めることができる。
5 第一項及び第二項に規定する事業の実施に要する費用は、沖縄県が負担する。
6 国は、前項の費用のうち第一項第一号に掲げる事業に係るものについては四分の三を、同項第二号及び第三号に掲げる事業並びに第二項に規定する事業に係るものについては二分の一を、それぞれ政令で定めるところにより、補助するものとする。
7 国及び沖縄県は、沖縄県の市町村が沖縄振興計画に基づいて第一項各号に掲げる事業を実施しようとするときは、当該事業が円滑に実施されるよう適切な配慮をするものとする。
(離島の地域における高齢者の福祉の増進)
第九十条 国は、離島の地域における高齢者の福祉の増進を図るため、地方公共団体その他の者が沖縄振興計画に基づいて老人福祉法(昭和三十八年法律第百三十三号)第五条の二第三項に規定する便宜を供与し、あわせて高齢者の居住の用に供するための施設の整備をしようとするときは、当該施設の整備が円滑に実施されるよう適切な配慮をするものとする。
(交通の確保等)
第九十一条 国及び地方公共団体は、沖縄における住民の生活の利便性の向上及び産業の振興を図るため、海上、航空及び陸上の交通の総合的かつ安定的な確保及びその充実に特別の配慮をするものとする。
(離島の地域の小規模校における教育の充実)
第九十二条 国及び地方公共団体は、離島の地域に所在する小規模の小学校及び中学校並びに中等教育学校の前期課程における教育の特殊事情にかんがみ、その教育の充実について適切な配慮をするものとする。
(離島の旅館業に係る減価償却の特例)
第九十三条 離島の地域内において旅館業(下宿営業を除く。次条において同じ。)の用に供する設備を新設し、又は増設した者がある場合には、当該新設又は増設に伴い新たに取得し、又は建設した建物及びその附属設備については、租税特別措置法で定めるところにより、特別償却を行うことができる。
(地方税の課税免除又は不均一課税に伴う措置)
第九十四条 第十七条の規定は、地方税法第六条の規定により、地方公共団体が、離島の地域内において旅館業の用に供する設備を新設し、若しくは増設した者について、その事業に対する事業税、その事業に係る建物若しくはその敷地である土地の取得に対する不動産取得税若しくはその事業に係る建物若しくはその敷地である土地に対する固定資産税を課さなかった場合若しくは離島の地域内において畜産業、水産業若しくは薪炭製造業を行う個人について、その事業に対する事業税を課さなかった場合又はこれらの者について、これらの地方税に係る不均一の課税をした場合において、これらの措置が総務省令で定める場合に該当するものと認められるときに準用する。
第七章 駐留軍用地跡地の利用の促進及び円滑化のための特別措置
第一節 駐留軍用地跡地の利用に関する基本原則等
(駐留軍用地跡地の利用に関する基本原則)
第九十五条 国、沖縄県及び跡地関係市町村は、密接な連携の下に、沖縄の均衡ある発展及び潤いのある豊かな生活環境の創造のため、駐留軍用地跡地の有効かつ適切な利用を促進するよう努めなければならない。
(国の責務)
第九十六条 国は、前条の駐留軍用地跡地の利用に関する基本原則(次条において「基本原則」という。)にのっとり、駐留軍用地跡地の有効かつ適切な利用を促進するため必要な財政上の措置その他の措置を講ずるよう努めなければならない。
(地方公共団体の責務)
第九十七条 沖縄県及び跡地関係市町村は、基本原則にのっとり、駐留軍用地跡地の有効かつ適切な利用を促進するため駐留軍用地跡地の利用に関する整備計画の策定その他の措置を講ずるよう努めなければならない。
第二節 大規模跡地の指定等
(大規模跡地の指定)
第九十八条 内閣総理大臣は、市街地の計画的な開発整備を行うことが必要と認められ、かつ、その原状回復及び開発整備に長期間を要する駐留軍用地(日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定第二十五条に規定する合同委員会において返還が合意されたものに限る。)又は駐留軍用地跡地であって、沖縄の振興の拠点となると認められるもの(その面積が政令で定める規模以上であることその他政令で定める要件に該当するものに限る。)を大規模振興拠点駐留軍用地跡地(以下「大規模跡地」という。)として指定するものとする。この場合において、当該指定は、第百三条第一項に規定する基準日までに行うものとする。
2 内閣総理大臣は、大規模跡地を指定しようとするときは、関係行政機関の長に協議するとともに、沖縄振興審議会及び沖縄県知事の意見を聴かなければならない。
3 沖縄県知事は、前項の意見を述べようとするときは、跡地関係市町村の長の意見を聴かなければならない。
4 内閣総理大臣は、大規模跡地を指定したときは、遅滞なく、その旨を公表しなければならない。
5 内閣総理大臣は、情勢の推移により必要が生じたときは、遅滞なく、その指定した大規模跡地の区域を変更するものとする。
6 第二項から第四項までの規定は、前項の規定による大規模跡地の区域の変更について準用する。
(国の取組方針の策定)
第九十九条 内閣総理大臣は、前条第一項の規定により大規模跡地を指定したときは、当該大規模跡地において国が取り組むべき方針(以下「国の取組方針」という。)を定めなければならない。
2 国の取組方針においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
一 大規模跡地の整備の方針に関する事項
二 大規模跡地において実施すべき事業及び実施主体に関する事項
三 重点的に推進すべき公共施設の整備に関する事項
四 産業の振興に関する事項
五 その他大規模跡地の整備に関し必要な事項
3 内閣総理大臣は、国の取組方針を定めようとするときは、関係行政機関の長に協議するとともに、沖縄県知事の意見を聴かなければならない。
4 沖縄県知事は、前項の意見を述べようとするときは、跡地関係市町村の長の意見を聴かなければならない。
5 内閣総理大臣は、国の取組方針を定めたときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
6 内閣総理大臣は、大規模跡地の区域の変更その他情勢の推移により必要が生じたときは、遅滞なく、国の取組方針を変更するものとする。
7 第三項から第五項までの規定は、前項の規定による国の取組方針の変更について準用する。
(県総合整備計画の策定)
第百条 沖縄県知事は、第九十八条第一項の規定による大規模跡地の指定があったときは、沖縄県における駐留軍用地の返還に伴う特別措置に関する法律(平成七年法律第百二号)第十一条第一項に規定する県総合整備計画(以下この章において単に「県総合整備計画」という。)を定めなければならない。
2 県総合整備計画は、前条第一項の規定により定められる国の取組方針との調和が保たれたものでなければならない。
(特定跡地の指定)
第百一条 内閣総理大臣は、その開発整備を行うに当たって原状回復に相当の期間を要する駐留軍用地跡地であって、その土地の計画的な開発整備が沖縄の振興に資すると認められるもの(その面積が政令で定める規模以上であるものに限る。)を特定振興駐留軍用地跡地(以下「特定跡地」という。)として指定するものとする。この場合において、当該指定は、第百四条第一項に規定する基準日までに行うものとする。
2 第九十八条第二項から第六項までの規定は、前項の規定による特定跡地の指定について準用する。
(市町村総合整備計画の策定)
第百二条 跡地関係市町村の長は、前条第一項の規定による特定跡地の指定があったときは、沖縄県における駐留軍用地の返還に伴う特別措置に関する法律第十条第一項に規定する市町村総合整備計画を定めなければならない。ただし、当該特定跡地について、県総合整備計画が定められる場合は、この限りでない。
第三節 大規模跡地給付金の支給等
(大規模跡地給付金の支給)
第百三条 国は、大規模跡地の円滑な利用を促進し、第百条第一項の規定により定められた県総合整備計画に基づく市街地の計画的な開発整備及び原状回復に長期間を要することに伴う大規模跡地所有者等(大規模跡地の所有者又は賃借権その他政令で定める権利を有する者をいう。以下この条において同じ。)の負担の軽減を図るため、アメリカ合衆国から駐留軍用地(復帰協定の効力発生の日の前日においてアメリカ合衆国が使用していたもので、引き続き駐留軍の使用に供されているものに限り、国有地を除く。以下同じ。)の返還を受けた場合において、大規模跡地所有者等が当該返還を受けた日(以下この項及び次項において「返還日」という。)の翌日から引き続き三年を超えて、当該土地を使用せず、かつ、収益していないときは、当該大規模跡地所有者等に対し、当該大規模跡地所有者等の申請に基づき、返還日の翌日から三年を経過した日(次項において「基準日」という。)から大規模跡地給付金を支給するものとする。この場合において、当該大規模跡地給付金の支給の限度となる期間その他の必要な事項は、政令で定める。
2 前項の大規模跡地給付金の額は、返還日の属する年度に国が当該土地について支払った賃借料(当該土地が日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定の実施に伴う土地等の使用等に関する特別措置法(昭和二十七年法律第百四十号)により使用されたものであるときは、同法第十四条の規定により適用する土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)第七十二条に規定する補償金)の一日当たりの額に、基準日から当該大規模跡地所有者等が当該土地を使用し、収益し、又は処分した日の前日までの期間(当該期間が前項後段に規定する政令で定める期間を超える場合には、当該政令で定める期間)の日数を乗じて得た額から基準日以後当該土地を使用できないことを理由として国から支払を受けた補償金(次項において単に「補償金」という。)の額を減じて得た額とする。
3 前項の規定にかかわらず、一の大規模跡地所有者等について支給する大規模跡地給付金の額は、第一項に規定する政令で定める当該大規模跡地所有者等に係る期間の年数(当該期間の総月数を十二で除して得た数とし、その数に小数点以下一位未満の端数があるときは、これを四捨五入する。)に千万円を乗じて得た額から当該大規模跡地所有者等が支払を受けた補償金の総額を減じて得た額を限度とし、かつ、一の大規模跡地所有者等について一年間に支給する大規模跡地給付金の額は、千万円から当該期間について当該大規模跡地所有者等が支払を受けた補償金の総額を減じて得た額を限度とする。
4 共有の土地について前項の規定を適用する場合には、共有者全員を一の大規模跡地所有者等とみなす。
(特定跡地給付金の支給)
第百四条 国は、特定跡地の円滑な利用を促進し、当該特定跡地における原状回復に相当の期間を要することに伴う特定跡地所有者等(特定跡地の所有者又は賃借権その他政令で定める権利を有する者をいう。以下この項において同じ。)の負担の軽減を図るため、アメリカ合衆国から駐留軍用地の返還を受けた場合において、特定跡地所有者等が当該返還を受けた日(以下この項において「返還日」という。)の翌日から引き続き三年を超えて、当該土地を使用せず、かつ、収益していないときは、当該特定跡地所有者等に対し、当該特定跡地所有者等の申請に基づき、基準日(返還日の翌日から三年を経過した日をいう。)から特定跡地給付金を支給するものとする。この場合において、当該特定跡地給付金の支給の限度となる期間その他の必要な事項は、政令で定める。
2 前条第二項から第四項までの規定は、前項の規定による特定跡地給付金の支給について準用する。
第八章 沖縄振興の基盤の整備のための特別措置
(国の負担又は補助の割合の特例等)
第百五条 沖縄振興計画に基づく事業のうち、別表に掲げるもので政令で定めるものに要する経費について国が負担し、又は補助する割合は、当該事業に関する法令の規定にかかわらず、同表に掲げる割合の範囲内で政令で定める割合とする。この場合において、当該事業に要する経費に係る地方公共団体その他の者の負担又は補助の割合については、他の法令の規定にかかわらず、政令で特別の定めをすることができる。
2 国は、前項に規定する事業のほか、沖縄振興計画に基づく事業で政令で定めるものに要する経費については、地方公共団体その他の者に対して、予算の範囲内で、その全部又は一部を補助することができる。
3 沖縄における災害復旧事業については、公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法(昭和二十六年法律第九十七号)第三条の規定により地方公共団体に対して国がその費用の一部を負担する場合における当該災害復旧事業費に対する国の負担率は、同法第四条の規定によって算出した率が五分の四に満たない場合においては、同条の規定にかかわらず、五分の四とし、公立学校施設災害復旧費国庫負担法(昭和二十八年法律第二百四十七号)第三条の規定により国がその経費の一部を負担する場合における当該公立学校の施設の災害復旧に要する経費に対する国の負担率は、同条の規定にかかわらず、五分の四とする。
4 沖縄における農地及び農業用施設の災害復旧事業につき農林水産業施設災害復旧事業費国庫補助の暫定措置に関する法律(昭和二十五年法律第百六十九号)第三条第一項及び第二項第一号又は第二号の規定により沖縄県に対して国がその費用の一部を補助する場合における国が行う補助の比率は、同項第一号又は第二号の規定にかかわらず、十分の八とする。
5 国は、海岸法(昭和三十一年法律第百一号)第二条第一項に規定する海岸保全施設の新設又は改良に関する工事で公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法第二条第二項に規定する災害復旧事業(同条第三項において災害復旧事業とみなされるものを含む。)と合併して施行する必要があるものに要する経費については、政令で定めるところにより、その十分の六以内を負担するものとする。
6 沖縄における水道施設の災害の復旧に要する費用につき水道法(昭和三十二年法律第百七十七号)第四十四条の規定により地方公共団体に対して国が補助する場合における補助の割合は、同条に基づく政令の規定にかかわらず、政令で定めるところにより、十分の十以内とする。
7 沖縄における農用地の保全又は利用上必要な施設の災害復旧で国が行うものにつき土地改良法(昭和二十四年法律第百九十五号)第九十条第一項の規定により沖縄県に負担させる負担金の額は、政令で定めるところにより、当該事業に要する費用の額の百分の十に相当する額以内の額(以下この項において「負担額」という。)とする。ただし、同法第八十八条の二第一項の規定によりその工事に係る事業費の一部につき借入金をもってその財源とする場合その他の政令で定める場合にあっては、負担額に当該借入金についての利息の額その他の政令で定める額を加えた額とする。
(沖縄の道路に係る特例)
第百六条 沖縄振興計画に基づいて行う県道又は市町村道の新設又は改築で、沖縄の振興のため特に必要があるものとして国土交通大臣が内閣総理大臣に協議して指定した区間に係るものは、道路法(昭和二十七年法律第百八十号)第十五条及び第十六条の規定にかかわらず、国土交通大臣が行うことができる。
2 前項の指定は、当該道路の道路管理者(道路法第十八条第一項に規定する道路管理者をいう。以下この条において同じ。)の申請に基づいて行うものとする。
3 国土交通大臣は、第一項の規定により道路の新設又は改築を行う場合においては、政令で定めるところにより、当該道路管理者に代わってその権限を行うものとする。
4 第一項の規定により国土交通大臣が行う道路の新設又は改築に要する費用については、国は、政令で定めるところにより、道路法に規定する負担割合以上の負担を行うことができる。
5 前項の規定により国がその費用の一部を負担することとなる場合においては、第一項の規定により国土交通大臣がその新設又は改築を行う道路の道路管理者は、政令で定めるところにより、その残額を負担する。
(沖縄の河川に係る特例)
第百七条 沖縄振興計画に基づいて行う二級河川の改良工事、維持又は修繕で、沖縄の振興のため特に必要があるものとして国土交通大臣が内閣総理大臣に協議して指定した区間に係るものは、河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)第十条の規定にかかわらず、国土交通大臣が行うことができる。
2 前項の指定は、沖縄県知事の申請に基づいて行うものとする。
3 国土交通大臣は、第一項の規定により二級河川の改良工事、維持又は修繕を行う場合においては、政令で定めるところにより、沖縄県知事に代わってその権限を行うものとする。
4 第一項の規定により国土交通大臣が行う河川の改良工事、維持又は修繕に要する費用については、国は、政令で定めるところにより、河川法に規定する負担割合以上の負担を行うことができる。
5 前項の規定により国がその費用の一部を負担することとなる場合においては、沖縄県は、政令で定めるところにより、その残額を負担する。
6 第一項の規定により国土交通大臣が自ら新築するダムについては、特定多目的ダム法(昭和三十二年法律第三十五号)第二条第一項中「河川法第九条第一項」とあるのは「沖縄振興特別措置法(平成十四年法律第十四号)第百七条第一項」と、同法第八条中「河川法第六十条第一項」とあるのは「沖縄振興特別措置法第百七条第五項」と、「同法第六十条第一項に定める都道府県の負担割合」とあるのは「一から同法第百七条第四項の政令で定める国の負担割合を控除した割合」と読み替えて、同法の規定を適用する。
7 国土交通大臣は、河川法第十条の規定にかかわらず、前項の規定により特定多目的ダム法の適用を受けるダムの管理を行うことができる。
8 前項の規定により国土交通大臣が管理するダムの管理に要する費用のうち、河川法第五十九条の規定により沖縄県が負担すべきものについては、国は、同条の規定にかかわらず、政令で定めるところにより、その一部を負担することができる。
9 第五項の規定は、前項の場合について準用する。
(沖縄の港湾に係る特例)
第百八条 沖縄振興計画に基づいて行う港湾工事(港湾法(昭和二十五年法律第二百十八号)第三条の規定により同法の適用を受けないこととなる港湾に係るものを除く。)で、沖縄の振興のため特に必要があるものとして国土交通大臣が内閣総理大臣に協議して指定したものは、同法第五十二条第一項の規定にかかわらず、国土交通大臣が行うことができる。
2 前項の指定は、当該港湾の港湾管理者の申請に基づいて行うものとする。
3 第一項の規定により国土交通大臣が行う港湾工事に要する費用のうち、水域施設、外郭施設、係留施設、臨港交通施設、港湾公害防止施設、廃棄物埋立護岸、海洋性廃棄物処理施設、港湾環境整備施設又は公共の用に供する港湾施設用地の建設又は改良に係るものについては、国は、政令で定めるところにより、港湾法に規定する負担割合以上の負担を行うことができる。
4 前項の規定により、国がその費用の一部を負担することとなる場合においては、第一項の規定により国土交通大臣がその港湾工事を行う港湾の港湾管理者は、政令で定めるところにより、その残額を負担する。
5 国土交通大臣は、第一項に規定する港湾工事によって生じた土地又は工作物(公用に供するため国が必要とするものを除く。)については、港湾管理者が負担した費用の額に相当する価額の範囲内の額を減額した価額で港湾管理者に譲渡することができる。
6 第一項に規定する港湾工事によって生じた土地又は工作物(公用に供するため国が必要とするもの及び前項の規定により譲渡するものを除く。)のうち、港湾施設となるべきもの及び港湾の管理運営に必要なものは、港湾管理者に管理を委託しなければならない。
7 港湾法第五十四条第二項の規定は、前項の規定により港湾管理者が管理することとなる場合に準用する。
8 港湾管理者が設立された時において国の所有又は管理に属する港湾施設(航行補助施設及び公用に供するため国が必要とするものを除く。)は、港湾管理者に譲渡し、又は管理を委託しなければならない。
9 第五項及び港湾法第五十四条第二項の規定は、前項の規定により譲渡し、又は港湾管理者が管理することとなる場合に準用する。この場合において、第五項中「港湾管理者が」とあるのは、「港湾管理者としての地方公共団体(当該地方公共団体が地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百八十四条第二項又は第三項の地方公共団体である場合には当該地方公共団体を組織する地方公共団体)又は港務局を組織する地方公共団体が」と読み替えるものとする。
10 この条における「港湾工事」、「港湾管理者」、「水域施設」、「外郭施設」、「係留施設」、「臨港交通施設」、「港湾公害防止施設」、「廃棄物埋立護岸」、「海洋性廃棄物処理施設」、「港湾環境整備施設」、「港湾施設用地」、「港湾施設」及び「航行補助施設」の意義は、港湾法に定めるところによる。
(国有財産の譲与等)
第百九条 国は、関係地方公共団体その他政令で定める公共の利益となる事業を行う者(以下この条において「関係地方公共団体等」という。)が沖縄振興計画に基づく事業で公共の用に供する施設に関するものを実施するため必要があるときは、政令で定めるところにより、国有財産(国有財産法(昭和二十三年法律第七十三号)第二条に規定する国有財産をいう。)を関係地方公共団体等に対して、無償又は時価より低い価額で譲渡し、又は貸し付けることができる。
(地方債についての配慮)
第百十条 地方公共団体が沖縄振興計画に基づいて行う事業に要する経費に充てるため起こす地方債については、国は、地方公共団体の財政状況が許す限り起債ができるよう、及び資金事情が許す限り財政融資資金、郵便貯金特別会計の郵便貯金資金又は簡易生命保険特別会計の積立金をもって引き受けるよう特別の配慮をするものとする。
第九章 沖縄振興審議会
(沖縄振興審議会の設置及び権限)
第百十一条 この法律の規定によりその権限に属せしめられた事項その他沖縄の振興に関する重要事項を調査審議するために、内閣府に沖縄振興審議会を置く。
2 沖縄振興審議会は、沖縄の振興に関する重要事項につき、内閣総理大臣に対し意見を申し出ることができる。
(沖縄振興審議会の組織等)
第百十二条 沖縄振興審議会は、次に掲げる者につき、内閣総理大臣が任命する委員二十人以内で組織する。
一 沖縄県知事
二 沖縄県議会議長
三 沖縄県の市町村長を代表する者 二人
四 沖縄県の市町村の議会の議長を代表する者 二人
五 学識経験のある者 十四人以内
2 前項第三号から第五号までに掲げる者につき任命された委員の任期は、二年とする。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
3 前項の委員は、再任されることができる。
4 委員の互選により沖縄振興審議会の会長として定められた者は、会務を総理する。
5 委員は、非常勤とする。
6 前各項に定めるもののほか、沖縄振興審議会の組織及び運営に関し必要な事項は、政令で定める。
第十章 雑則
(土地の利用についての配慮)
第百十三条 国及び地方公共団体は、沖縄において土地(公有水面を含む。)をその用に供する必要がある事業を実施するときは、当該土地の利用方法が沖縄振興計画において定める土地の利用に適合することとなるように当該事業を実施しなければならない。
(主務大臣等)
第百十四条 この法律における主務大臣は、次のとおりとする。
一 第六条第六項及び第七項の規定による同意、同条第八項の規定による協議、同条第九項の規定による意見の聴取、第七条第一項の規定による同意並びに同条第二項において準用する第六条第七項の規定による同意、同条第八項の規定による協議及び同条第九項の規定による意見の聴取に関する事項については、内閣総理大臣、農林水産大臣、国土交通大臣及び環境大臣
二 第二十八条第六項及び第七項の規定による同意、同条第八項の規定による協議、同条第九項の規定による意見の聴取、第二十九条第一項の規定による同意、同条第二項において準用する第二十八条第七項の規定による同意、同条第八項の規定による協議及び同条第九項の規定による意見の聴取、第三十条第一項の規定による認定、同条第二項の規定による協議並びに同条第三項の規定による認定の取消しに関する事項については、内閣総理大臣、総務大臣及び経済産業大臣
三 第三十五条第一項の規定による指定、同条第四項の規定による公示、同条第五項の規定による指定の解除又は区域の変更、同項において準用する同条第四項の規定による公示、同条第六項の規定による指定の解除又は区域の変更、同条第七項において準用する同条第四項に規定する公示、第四十一条第一項及び第四十二条第一項の規定による指定、第四十二条第三項の規定による公示、同条第四項の規定による指定の解除又は区域の変更、同項において準用する同条第三項に規定する公示、同条第五項の規定による指定の解除又は区域の変更、同項において準用する同条第三項の規定による公示、第四十三条第一項の規定による認定、同条第二項の規定による協議、同条第三項の規定による認定の取消し、第四十四条第一項の規定による認定及び同条第二項の規定による認定の取消しに関する事項については、内閣総理大臣及び経済産業大臣
四 第五十五条第一項の規定による指定、同条第三項の規定による公示、同条第四項の規定による指定の解除又は区域の変更、同項において準用する同条第三項に規定する公示、同条第五項の規定による指定の解除又は区域の変更、同項において準用する同条第三項の規定による公示、第五十六条第一項に規定する認定、同条第二項に規定する協議及び同条第三項に規定する認定の取消しに関する事項については、内閣総理大臣
五 第六十条第四項及び第五項の規定による同意、同条第六項の規定による意見の聴取、第六十一条第一項の規定による同意並びに同条第二項において準用する第六十条第五項の規定による同意及び同条第六項の規定による意見の聴取に関する事項については、内閣総理大臣及び農林水産大臣
六 第七十五条第五項及び第六項の規定による同意、同条第七項の規定による意見の聴取、第七十六条第一項の規定による同意並びに同条第二項において準用する第七十五条第六項に規定する同意及び同条第七項に規定する意見の聴取に関する事項については、内閣総理大臣及び厚生労働大臣
2 この法律における主務省令は、次のとおりとする。
一 第二十一条第五項第三号の基準及び同条第六項の公告に関する事項については、内閣府令・農林水産省令・国土交通省令・環境省令
二 第五十二条第一項の要件、同条第二項第三号の事項、同条第三項の書類、同条第四項第三号の基準及び同条第八項の報告に関する事項については、内閣府令・経済産業省令
(他の法律の適用除外)
第百十五条 離島振興法、後進地域の開発に関する公共事業に係る国の負担割合の特例に関する法律(昭和三十六年法律第百十二号)、低開発地域工業開発促進法(昭和三十六年法律第二百十六号)、奥地等産業開発道路整備臨時措置法(昭和三十九年法律第百十五号)、山村振興法(昭和四十年法律第六十四号)及び農村地域工業等導入促進法(昭和四十六年法律第百十二号)の規定は、沖縄については、適用しない。
2 国土総合開発法(昭和二十五年法律第二百五号)の規定中都府県総合開発計画、地方総合開発計画及び特定地域総合開発計画に係る部分は、沖縄については、適用しない。
(政令への委任)
第百十六条 この法律に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な事項は、政令で定める。
第十一章 罰則
第百十七条 第七十条の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者は、三十万円以下の罰金に処する。
第百十八条 第十四条の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者は、二十万円以下の罰金に処する。
第百十九条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前二条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して各本条の刑を科する。
第百二十条 次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした一般電気事業会社の役員は、百万円以下の過料に処する。
一 第六十四条第三項の規定による公告をせず、又は虚偽の公告をしたとき。
二 第六十四条第四項の規定による付記をせず、又は虚偽の付記をしたとき。
三 第六十四条第五項の規定に違反して同項に規定する借入先若しくは借入金額に係る情報を付さず、又は虚偽の情報を付したとき。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、平成十四年四月一日から施行する。
(この法律の失効)
第二条 この法律は、平成二十四年三月三十一日限り、その効力を失う。
2 次の表の中欄に掲げる事項については、同表の下欄に掲げる規定は、前項の規定にかかわらず、同項に規定する日後も、なおその効力を有する。
公庫がこの法律の失効前に貸し付けた第六十四条第一項の貸付金
第六十四条及び第百二十条
この法律の失効前に手帳の発給を受けた者に係る当該発給を受けた手帳
第七十八条第二項及び第三項、第七十九条、第八十条並びに第八十三条
この法律の失効前に開始された第八十一条第一項に規定する雇用・能力開発機構の業務(当該業務が終了するまでの間に行われるものに限る。)
第八十一条
この法律の失効前に第八十二条の規定により適用される地域雇用開発促進法第五条第四項の規定による同意を得た地域雇用機会増大計画、同法第六条第四項の規定による同意を得た地域能力開発就職促進計画又は第七条第四項の規定による同意を得た地域求職活動援助計画
第八十二条
沖縄振興計画に基づく事業で、平成二十四年度以後に繰り越される国の負担金又は補助金に係るもの
第八十九条及び第百五条から第百八条まで
この法律の失効前に支給が開始された第百三条第一項に規定する大規模跡地給付金及び第百四条第一項に規定する特定跡地給付金
第百三条及び第百四条
第百七条第六項の規定により特定多目的ダム法が適用されることとなるダム
第百七条第六項
3 この法律の失効前にした行為に対する罰則の適用については、この法律は、第一項の規定にかかわらず、同項に規定する日後も、なおその効力を有する。
(航空機燃料税の軽減)
第三条 第二十七条に定めるもののほか、この法律の施行の日から平成十五年三月三十一日までの間に、宮古島、石垣島及び久米島と東京国際空港との間の路線(那覇空港を経由するものを除く。)を航行する航空機で旅客の運送の用に供されるものに積み込まれる航空機燃料税法第二条第二号に規定する航空機燃料については、租税特別措置法で定めるところにより、航空機燃料税を軽減する。
(雇用・能力開発機構の業務の特例)
第四条 雇用・能力開発機構は、雇用・能力開発機構法附則第十一条第一項の規定により宿舎を譲渡するまでの間、当該宿舎について、失効前の沖縄振興開発特別措置法(昭和四十六年法律第百三十一号。以下「旧法」という。)第四十四条第一項第二号に規定する業務を行うことができる。
2 雇用・能力開発機構法第二十一条及び第三十八条第一項(同法第二十一条第一項及び第二項に係る部分に限る。)の規定は、前項に規定する業務について準用する。この場合において、同法第三十八条第一項(同法第二十一条第一項に係る部分に限る。)中「財務大臣」とあるのは、「内閣総理大臣及び財務大臣」と読み替えるものとする。
3 雇用・能力開発機構法第二十三条第二項及び第二十五条第四項の規定は、第一項に規定する業務については、適用しない。
4 第一項に規定する業務は、雇用・能力開発機構法第四十一条第三号の規定の適用については、同法第十九条に規定する業務とみなす。
(特別勘定等)
第五条 公庫は、第七十三条各号に掲げる業務に係る経理については、政令で定めるところにより、沖縄振興開発金融公庫法附則第五条第一項に規定する業務に係る勘定において整理しなければならない。
2 公庫は、第七十三条第一号に掲げる業務に関して、公庫の資本金のうち政令で定める金額をもって当該業務の資金に充てるものとする。
3 公庫は、第七十三条第一号に掲げる業務の遂行上必要があるときは、政令で定めるところにより、沖縄振興開発金融公庫法附則第四条第一項の規定により承継した本土産米穀資金特別会計に属する権利義務に係る資金の運用によって生じた利益の一部を、当該業務の資金に充てることができる。
(国の無利子貸付け等)
第六条 国は、当分の間、港湾管理者(港湾法第二条第一項に規定する港湾管理者をいう。以下同じ。)に対し、第百五条第一項の規定により国がその費用について補助する同法第二条第五項第十一号に掲げる港湾施設用地の建設又は改良の工事で日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法(昭和六十二年法律第八十六号。以下この条において「社会資本整備特別措置法」という。)第二条第一項第二号に該当するものに要する費用に充てる資金について、予算の範囲内において、第百五条第一項の規定(この規定による国の補助の割合について、この規定と異なる定めをした法令の規定がある場合には、当該異なる定めをした法令の規定を含む。以下同じ。)により国が補助する金額に相当する金額を無利子で貸し付けることができる。
2 国は、当分の間、地方公共団体に対し、交通安全施設等整備事業に関する緊急措置法(昭和四十一年法律第四十五号)第二条第三項第二号ロに掲げる交通安全施設等整備事業で第百五条第二項の規定により国がその費用について補助することができるもののうち社会資本整備特別措置法第二条第一項第二号に該当するものに要する費用に充てる資金について、予算の範囲内において、第百五条第二項の規定により国が補助することができる金額に相当する金額を無利子で貸し付けることができる。
3 国は、当分の間、地方公共団体に対し、水道法第三条第二項に規定する水道事業の用に供する水道施設の新設又は増設に関する事業で第百五条第二項の規定により国がその費用について補助することができるもののうち社会資本整備特別措置法第二条第一項第二号に該当するものに要する費用に充てる資金について、予算の範囲内において、第百五条第二項の規定により国が補助することができる金額に相当する金額を無利子で貸し付けることができる。
4 国は、当分の間、地方公共団体に対し、公立の高等学校に係る校舎、屋内運動場及び寄宿舎の整備に関する事業で第百五条第二項の規定により国がその費用について補助することができるもののうち社会資本整備特別措置法第二条第一項第二号に該当するものに要する費用に充てる資金について、予算の範囲内において、第百五条第二項の規定により国が補助することができる金額に相当する金額を無利子で貸し付けることができる。
5 国は、当分の間、地方公共団体に対し、沖縄振興計画に基づく事業であって、情報通信産業に係る事業場として相当数の企業に利用させるための施設(これと一体的に設置される共同利用施設を含む。)及び健康の保持増進に資することを目的として主として生物工学的方法を用いた研究開発を行うための施設を整備するもので社会資本整備特別措置法第二条第一項第二号に該当するものに要する費用に充てる資金の一部を、予算の範囲内において、無利子で貸し付けることができる。
6 前各項の国の貸付金の償還期間は、五年(二年以内の据置期間を含む。)以内で政令で定める期間とする。
7 前項に定めるもののほか、第一項から第五項までの規定による貸付金の償還方法、償還期限の繰上げその他償還に関し必要な事項は、政令で定める。
8 国は、第一項の規定により、港湾管理者に対し貸付けを行った場合には、当該貸付けの対象である工事に係る第百五条第一項の規定による国の補助については、当該貸付金の償還時において、当該貸付金の償還金に相当する金額を交付することにより行うものとする。
9 国は、第二項から第四項までの規定により地方公共団体に対し貸付けを行った場合には、当該貸付けの対象である事業について、第百五条第二項の規定による当該貸付金に相当する金額の補助を行うものとし、当該補助については、当該貸付金の償還時において、当該貸付金の償還金に相当する金額を交付することにより行うものとする。
10 国は、第五項の規定により地方公共団体に対し貸付けを行った場合には、当該貸付けの対象である事業について、当該貸付金に相当する金額の補助を行うものとし、当該補助については、当該貸付金の償還時において、当該貸付金の償還金に相当する金額を交付することにより行うものとする。
11 港湾管理者又は地方公共団体が、第一項から第五項までの規定による貸付けを受けた無利子貸付金について、第六項及び第七項の規定に基づき定められる償還期限を繰り上げて償還を行った場合(政令で定める場合を除く。)における前三項の規定の適用については、当該償還は、当該償還期限の到来時に行われたものとみなす。
(経過措置)
第七条 地方公共団体が、旧法第十一条の規定により指定された工業等開発地区内において工業等の用に供する設備を平成十四年三月三十一日以前に新設し、又は増設した者に係る事業税、不動産取得税若しくは固定資産税について課税免除又は不均一課税をした場合における地方交付税法第十四条の規定による当該地方公共団体の基準財政収入額の算定については、旧法第十五条の規定は、旧法の失効後も、なおその効力を有する。
2 地方公共団体が、旧法第十八条の二の規定により指定された情報通信産業振興地域内において情報通信産業の用に供する設備を平成十四年三月三十一日以前に新設し、又は増設した者に係る事業税、不動産取得税若しくは固定資産税について課税免除又は不均一課税をした場合における地方交付税法第十四条の規定による当該地方公共団体の基準財政収入額の算定については、旧法第十八条の四の規定は、旧法の失効後も、なおその効力を有する。
3 地方公共団体が、旧法第十八条の五の規定により指定された観光振興地域内において特定民間観光関連施設を平成十四年三月三十一日以前に新設し、又は増設した者に係る事業税、不動産取得税若しくは固定資産税について課税免除又は不均一課税をした場合における地方交付税法第十四条の規定による当該地方公共団体の基準財政収入額の算定については、旧法第十八条の六第四項の規定は、旧法の失効後も、なおその効力を有する。
4 地方公共団体が、旧法第二十三条の規定により指定された自由貿易地域及び旧法第二十三条の二の規定により指定された特別自由貿易地域内において工業等の用に供する設備を平成十四年三月三十一日以前に新設し、又は増設した者に係る事業税、不動産取得税若しくは固定資産税について課税免除又は不均一課税をした場合における地方交付税法第十四条の規定による当該地方公共団体の基準財政収入額の算定については、旧法第二十七条の規定は、旧法の失効後も、なおその効力を有する。
5 地方公共団体が、旧法第二条第二項の離島の地域内において、旅館業の用に供する設備を平成十四年三月三十一日以前に新設し、若しくは増設した者に係る事業税、不動産取得税若しくは固定資産税について課税免除若しくは不均一課税をした場合又は同地域内において畜産業、水産業若しくは薪炭製造業を行う個人に係る事業税について同日以前に課税免除若しくは不均一課税をした場合における地方交付税法第十四条の規定による当該地方公共団体の基準財政収入額の算定については、旧法第五十一条の規定は、旧法の失効後も、なおその効力を有する。
第八条 旧法の失効の際現に旧法第十八条の二の規定により指定されている情報通信産業振興地域は、この法律の施行の日から起算して六月を経過する日(その日までに、第二十八条第七項の同意があった場合には、その同意があった日の前日)までの間は、同項の規定による同意を得た第二十八条第一項に規定する情報通信産業振興計画において定められた同条第三項第一号に規定する情報通信産業振興地域とみなす。
2 旧法の失効の際現に旧法第十八条の五の規定により指定されている観光振興地域は、この法律の施行の日から起算して六月を経過する日(その日までに、第六条第七項の同意があった場合には、その同意があった日の前日)までの間は、同項の規定による同意を得た第六条第一項に規定する観光振興計画において定められた同条第三項第一号に規定する観光振興地域とみなす。
3 旧法の失効の際現に旧法第十八条の八の規定により空港内の旅客ターミナル施設のうち内閣総理大臣が指定した部分は、第二十六条の規定により空港内の旅客ターミナル施設のうち内閣総理大臣が指定した部分とみなす。
4 旧法の失効の際現に旧法第二十三条の規定により指定されている自由貿易地域は、この法律の施行の日に第四十一条の規定により指定された自由貿易地域とみなす。
5 旧法の失効の際現に旧法第二十三条の二の規定により指定されている特別自由貿易地域は、この法律の施行の日に第四十二条の規定により指定された特別自由貿易地域とみなす。
第九条 旧法の失効の際現に旧法第二十四条第一項の規定による認定を受けている者は、第四十三条第一項の規定による認定を受けたものとみなす。
2 旧法の失効の際現に旧法第二十四条の二第一項の規定による認定を受けている法人は、第四十四条第一項の規定による認定を受けたものとみなす。
第十条 旧法の失効の際現に旧法第四十一条第一項の規定による沖縄失業者求職手帳の発給の申請をしている者に係る当該申請は、第七十八条第一項の規定による沖縄失業者求職手帳の発給の申請とみなす。
第十一条 平成十四年度の予算に係る国の負担金又は補助金に係る事業で、沖縄振興計画が決定されるまでの間に、沖縄の振興のため緊急に実施する必要があるものとして内閣総理大臣が関係行政機関の長に協議して決定したものについては、当該事業を沖縄振興計画に基づく事業とみなして、この法律を適用する。
第十二条 旧法の失効の際現に旧法第七条第一項の規定により国土交通大臣が指定した区間は、第百七条第一項の規定により国土交通大臣が指定した区間とみなす。
第十三条 附則第六条の規定は、国がこの法律の施行前に貸し付けた旧法附則第九条の貸付金についても、附則第六条の貸付金とみなして適用する。
第十四条 沖縄振興開発特別措置法の一部を改正する法律(昭和六十三年法律第六十四号。次項において「旧法一部改正法」という。)による改正前の旧法により設立された沖縄電力株式会社に係る電気事業法第三条第一項の許可については、なお従前の例による。
2 旧法一部改正法による改正前の旧法附則第十九条第二十項の規定により沖縄電力株式会社が設けた特別勘定については、同条第二十一項の規定は、旧法の失効後も、なおその効力を有する。
(沖縄の復帰に伴う特別措置に関する法律の一部改正)
第十五条 沖縄の復帰に伴う特別措置に関する法律(昭和四十六年法律第百二十九号)の一部を次のように改正する。
第八十条第一項第一号及び第三号並びに第八十二条中「三十年」を「三十五年」に改める。
(沖縄県における駐留軍用地の返還に伴う特別措置に関する法律の一部改正)
第十六条 沖縄県における駐留軍用地の返還に伴う特別措置に関する法律の一部を次のように改正する。
第十二条中「沖縄振興開発特別措置法(昭和四十六年法律第百三十一号)」を「沖縄振興特別措置法(平成十四年法律第十四号)」に、「沖縄振興開発計画」を「沖縄振興計画」に改める。
附則第二項中「平成十四年六月十九日」を「平成二十四年三月三十一日」に改め、同項に次のただし書を加える。
ただし、同日以前に支給が開始された第八条第一項に規定する給付金については、同条の規定は、この法律の失効後も、なおその効力を有する。
(港湾法の一部改正)
第十七条 港湾法の一部を次のように改正する。
附則第二十五項中「又は沖縄振興開発特別措置法(昭和四十六年法律第百三十一号)附則第九条第一項」を「、沖縄振興開発特別措置法(昭和四十六年法律第百三十一号)附則第九条第一項又は沖縄振興特別措置法(平成十四年法律第十四号)附則第六条第一項」に、「又は沖縄振興開発特別措置法附則第九条第一項」を「、沖縄振興開発特別措置法附則第九条第一項又は沖縄振興特別措置法附則第六条第一項」に、「若しくは沖縄振興開発特別措置法附則第九条第八項」を「、沖縄振興開発特別措置法附則第九条第八項若しくは沖縄振興特別措置法附則第六条第八項」に改める。
附則第二十六項中「若しくは沖縄振興開発特別措置法附則第九条第八項」を「、沖縄振興開発特別措置法附則第九条第八項若しくは沖縄振興特別措置法附則第六条第八項」に改める。
(企業合理化促進法の一部改正)
第十八条 企業合理化促進法(昭和二十七年法律第五号)の一部を次のように改正する。
第八条第三項中「沖縄振興開発特別措置法(昭和四十六年法律第百三十一号)」を「沖縄振興特別措置法(平成十四年法律第十四号)」に改め、同条第四項中「沖縄振興開発特別措置法」を「沖縄振興特別措置法」に改める。
(防衛庁設置法の一部改正)
第十九条 防衛庁設置法(昭和二十九年法律第百六十四号)の一部を次のように改正する。
附則第二項中「日までの間」を「期間」に改め、同項の表を次のように改める。
期間
事務
平成十五年五月十六日までの間
駐留軍関係離職者等臨時措置法(昭和三十三年法律第百五十八号)の規定による特別給付金に関すること。
平成二十四年三月三十一日までの間
沖縄県における駐留軍用地の返還に伴う特別措置に関する法律(平成七年法律第百二号)第五条の規定による駐留軍用地の返還についての見通しの通知、同法第六条の規定による返還実施計画の策定及び同法第七条の規定による措置に関すること。
沖縄県における駐留軍用地の返還に伴う特別措置に関する法律第八条の規定が効力を有する間
同条の規定による給付金の支給に関すること。
沖縄振興特別措置法(平成十四年法律第十四号)第百三条及び同法第百四条の規定が効力を有する間
同法第百三条の規定による大規模跡地給付金及び同法第百四条の規定による特定跡地給付金の支給に関すること。
附則第三項中「日までの間」を「期間」に改める。
(道路整備特別会計法の一部改正)
第二十条 道路整備特別会計法(昭和三十三年法律第三十五号)の一部を次のように改正する。
第三条中「沖縄振興開発特別措置法(昭和四十六年法律第百三十一号)第六条第五項」を「沖縄振興特別措置法(平成十四年法律第十四号)第百六条第五項」に改める。
附則第十七項及び第十八項中「沖縄振興開発特別措置法附則第九条第二項」を「沖縄振興特別措置法附則第六条第二項」に、「沖縄振興開発特別措置法附則第九条第九項」を「沖縄振興特別措置法附則第六条第九項」に改める。
附則第十九項中「沖縄振興開発特別措置法附則第九条第二項」を「沖縄振興特別措置法附則第六条第二項」に改める。
附則第二十項中「沖縄振興開発特別措置法附則第九条第九項」を「沖縄振興特別措置法附則第六条第九項」に改める。
附則第二十一項中「沖縄振興開発特別措置法附則第九条第二項」を「沖縄振興特別措置法附則第六条第二項」に改める。
(特定港湾施設整備特別措置法の一部改正)
第二十一条 特定港湾施設整備特別措置法(昭和三十四年法律第六十七号)の一部を次のように改正する。
第二条中「沖縄振興開発特別措置法(昭和四十六年法律第百三十一号)第八条第一項」を「沖縄振興特別措置法(平成十四年法律第十四号)第百八条第一項」に改める。
第四条中「沖縄振興開発特別措置法第八条第三項」を「沖縄振興特別措置法第百八条第三項」に改める。
(治山治水緊急措置法の一部改正)
第二十二条 治山治水緊急措置法(昭和三十五年法律第二十一号)の一部を次のように改正する。
第二条第二項第四号中「沖縄振興開発特別措置法(昭和四十六年法律第百三十一号)第七条第六項」を「沖縄振興特別措置法(平成十四年法律第十四号)第百七条第六項」に改める。
(治水特別会計法の一部改正)
第二十三条 治水特別会計法(昭和三十五年法律第四十号)の一部を次のように改正する。
第四条第一項第二号中「沖縄振興開発特別措置法(昭和四十六年法律第百三十一号)第七条第五項」を「沖縄振興特別措置法(平成十四年法律第十四号)第百七条第五項」に改める。
第五条第一項第二号中「沖縄振興開発特別措置法第七条第五項」を「沖縄振興特別措置法第百七条第五項」に改める。
(港湾整備特別会計法の一部改正)
第二十四条 港湾整備特別会計法(昭和三十六年法律第二十五号)の一部を次のように改正する。
第四条第一項第二号中「沖縄振興開発特別措置法(昭和四十六年法律第百三十一号)第八条第四項」を「沖縄振興特別措置法(平成十四年法律第十四号)第百八条第四項」に改める。
第五条第一項第二号中「沖縄振興開発特別措置法第八条第四項」を「沖縄振興特別措置法第百八条第四項」に改める。
附則第十九項から第二十二項までの規定中「沖縄振興開発特別措置法附則第九条第一項」を「沖縄振興特別措置法附則第六条第一項」に改める。
(社会保険労務士法の一部改正)
第二十五条 社会保険労務士法(昭和四十三年法律第八十九号)の一部を次のように改正する。
別表第一第二十号の五を次のように改める。
二十の五 沖縄振興特別措置法(平成十四年法律第十四号。第七十八条及び第八十一条の規定に限る。)
(内閣府設置法の一部改正)
第二十六条 内閣府設置法(平成十一年法律第八十九号)の一部を次のように改正する。
附則第二条第二項の表平成十四年六月十九日の項を削り、同表に次のように加える。
平成二十四年三月三十一日
沖縄県における駐留軍用地の返還に伴う特別措置に関する法律(平成七年法律第百二号)及び沖縄振興特別措置法(平成十四年法律第十四号)の規定による駐留軍用地の返還に関すること(他省の所掌に属するものを除く。)。
附則第三条の表平成十四年六月十九日までの間の項中「平成十四年六月十九日」を「平成二十四年三月三十一日」に改める。
附則第四条第一項中「平成十四年三月三十一日」を「平成二十四年三月三十一日」に、「沖縄振興開発特別措置法(昭和四十六年法律第百三十一号)」を「沖縄振興特別措置法」に、「沖縄振興開発審議会」を「沖縄振興審議会」に改める。
附則第五条第二号中「平成十四年六月十九日」を「平成二十四年三月三十一日」に改める。
(国土総合開発法等の一部改正)
第二十七条 次に掲げる法律の規定中「沖縄振興開発計画」を「沖縄振興計画」に改める。
一 国土総合開発法第十四条(見出しを含む。)
二 都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第十三条第一項
三 農業振興地域の整備に関する法律(昭和四十四年法律第五十八号)第四条第三項
四 工業再配置促進法(昭和四十七年法律第七十三号)第三条第三項
五 半島振興法(昭和六十年法律第六十三号)第四条第二項
六 集落地域整備法(昭和六十二年法律第六十三号)第四条第三項
別表(第百五条関係)
事業の区分
国庫の負担又は補助の割合の範囲
農業試験研究施設
農業改良助長法(昭和二十三年法律第百六十五号)第二条第二号に規定する試験研究施設の設置
十分の九・五以内
土地改良
土地改良法第二条第二項に規定する土地改良事業で国が行うもの
十分の九・五以内
林業施設
森林法(昭和二十六年法律第二百四十九号)第四十一条第三項に規定する保安施設事業
十分の九・五(国以外の者の行う事業にあっては、十分の九)以内(災害による土砂の崩壊等の危険な状況に対処するために緊急治山事業として行われるものにあっては、十分の十以内)
漁港
漁港漁場整備法(昭和二十五年法律第百三十七号)第三条第一号に規定する基本施設及び同条第二号に規定する機能施設のうち輸送施設又は漁港施設用地(公共施設用地に限る。)の修築事業
十分の九・五(国以外の者の行う事業にあっては、十分の九(水産業協同組合が施行するものにあっては、十分の十))以内
道路
道路法第二条第一項に規定する道路の新設、改築及び修繕並びに同法第十三条に規定する指定区間内の国道の維持その他の管理
十分の九・五(道路法第十三条に規定する指定区間内の国道を構成する敷地である土地のうち太平洋戦争の開始の日から復帰協定の効力発生の日の前日までに築造された道の敷地であったものの取得及び賃借にあっては十分の十、国以外の者の行う事業にあっては十分の九)以内
港湾
港湾法第二条第五項に規定する港湾施設のうち水域施設、外郭施設、係留施設、臨港交通施設、港湾公害防止施設、廃棄物処理施設(廃棄物埋立護岸、廃油処理施設及び同法第十二条第一項第十一号の三の海洋性廃棄物処理施設に限る。)、港湾環境整備施設又は公共の用に供する港湾施設用地(同法第二条第九項に規定する避難港にあっては、水域施設又は外郭施設に限る。)の建設又は改良の工事
十分の九・五(国以外の者の行う事業にあっては、十分の九)以内
空港
空港整備法(昭和三十一年法律第八十号)第二条第一項第二号及び第三号に規定する空港に係る同法第六条第一項及び第八条第四項に規定する工事
十分の九・五(空港整備法第二条第一項第二号に規定する空港に係る同法第八条第四項に規定する工事であって国土交通大臣が施行するものにあっては十分の十、国以外の者の行う事業にあっては十分の九)以内
公営住宅
公営住宅法(昭和二十六年法律第百九十三号)第二条第五号に規定する公営住宅の建設等
十分の七・五以内
住宅地区改良
住宅地区改良法(昭和三十五年法律第八十四号)第二条第六項に規定する改良住宅の建設(当該建設のため必要な土地の取得及びその土地を宅地に造成することを含む。)
十分の七・五以内
水道
水道法第三条第二項に規定する水道事業及び同条第四項に規定する水道用水供給事業
十分の九以内
十一
し尿処理施設及びごみ処理施設
廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和四十五年法律第百三十七号)第八条第一項に規定するし尿処理施設及びごみ処理施設の設置
十分の五以内
十二
都市公園
都市公園法(昭和三十一年法律第七十九号)第二条第一項第一号に規定する都市公園の用地の取得及び同条第二項に規定する公園施設(同条第一項第一号に規定する都市公園に設けるものに限る。)の新設又は改築
十分の五以内
十三
下水道
下水道法(昭和三十三年法律第七十九号)第二条第三号に規定する公共下水道及び同条第四号に規定する流域下水道の設置又は改築
四分の三以内
十四
消防施設
消防施設強化促進法(昭和二十八年法律第八十七号)第三条に規定する消防の用に供する機械器具及び設備の購入又は設置
三分の二以内
十五
感染症指定医療機関
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第六条第十二項に規定する第一種感染症指定医療機関及び同条第十三項に規定する第二種感染症指定医療機関の整備
十分の七・五以内
十六
保健所
地域保健法(昭和二十二年法律第百一号)第五条第一項に規定する保健所の整備
十分の七・五以内
十七
精神病院
精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(昭和二十五年法律第百二十三号)第十九条の十に規定する精神病院(精神病院以外の病院に設ける精神病室を含む。)の設置
十分の七・五以内
十八
児童福祉施設
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第七条に規定する児童福祉施設の整備
十分の八以内
十九
身体障害者更生援護施設
身体障害者福祉法(昭和二十四年法律第二百八十三号)第五条第一項に規定する身体障害者更生援護施設の設置
三分の二以内
二十
生活保護施設
生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)第三十八条第一項に規定する保護施設の整備
十分の七・五以内
二十一
知的障害者援護施設
知的障害者福祉法(昭和三十五年法律第三十七号)第五条に規定する知的障害者援護施設の整備
三分の二以内
二十二
老人福祉施設
老人福祉法第五条の三に規定する老人福祉施設の整備
十分の七・五以内
二十三
義務教育施設等
義務教育諸学校施設費国庫負担法(昭和三十三年法律第八十一号)第二条第二項に規定する建物、公立養護学校整備特別措置法(昭和三十一年法律第百五十二号)第二条第一項に規定する小学部及び中学部に係る建物、産業教育振興法(昭和二十六年法律第二百二十八号)第二条に規定する公立の中学校(中等教育学校の前期課程並びに盲学校、聾学校及び養護学校の中学部を含む。以下同じ。)に係る産業教育のための設備、理科教育振興法(昭和二十八年法律第百八十六号)第二条に規定する公立の小学校(盲学校、聾学校及び養護学校の小学部を含む。以下同じ。)及び公立の中学校に係る理科教育のための設備、へき地教育振興法(昭和二十九年法律第百四十三号)第三条第二号及び第三号に規定する住宅及び施設(同法第四条第一項第四号の規定によるものを含む。)、学校給食法(昭和二十九年法律第百六十号)第三条第一項に規定する公立の小学校及び中学校に係る学校給食の開設に必要な施設並びにスポーツ振興法(昭和三十六年法律第百四十一号)第二十条第一項第一号に規定する小学校及び中学校に係る施設の整備
十分の八・五以内
二十四
高等学校教育施設等
公立高等学校危険建物改築促進臨時措置法(昭和二十八年法律第二百四十八号)第二条第二項に規定する建物、公立養護学校整備特別措置法第二条第一項に規定する建物で高等部に係るもの、産業教育振興法第二条に規定する公立の高等学校(中等教育学校の後期課程並びに盲学校、聾学校及び養護学校の高等部を含む。以下同じ。)に係る産業教育のための施設又は設備及び理科教育振興法第二条に規定する公立の高等学校に係る理科教育のための設備の整備
十分の七・五以内
二十五
砂防設備
砂防法(明治三十年法律第二十九号)第一条に規定する砂防工事
十分の九・五(国以外の者の行う事業にあっては、十分の九)以内(災害による土砂の崩壊等の危険な状況に対処するために施行する緊急砂防事業に係るものにあっては、十分の十以内)
二十六
海岸
海岸法第二条第一項に規定する海岸保全施設の新設又は改良
十分の九・五(国以外の者の行う事業にあっては、十分の九)以内
二十七
地すべり防止施設
地すべり等防止法(昭和三十三年法律第三十号)第二条第四項に規定する地すべり防止工事
十分の八以内
二十八
河川
河川法第五条第一項に規定する二級河川の改良工事
十分の九以内
内閣総理大臣 小泉純一郎
総務大臣 片山虎之助
外務大臣 川口順子
財務大臣 塩川正十郎
文部科学大臣 遠山敦子
厚生労働大臣 坂口力
農林水産大臣 武部勤
経済産業大臣 平沼赳夫
国土交通大臣 林寛子
環境大臣 大木浩