証券投資信託法
法令番号: 法律第百九十八号
公布年月日: 昭和26年6月4日
法令の形式: 法律
証券投資信託法をここに公布する。
御名御璽
昭和二十六年六月四日
内閣総理大臣 吉田茂
法律第百九十八号
証券投資信託法
目次
第一章
総則(第一條―第五條)
第二章
委託会社の登録(第六條―第十一條)
第三章
委託会社の業務(第十二條―第二十條)
第四章
監督(第二十一條―第二十四條)
第五章
雑則(第二十五條―第二十八條)
第六章
罰則(第二十九條―第三十八條)
附則
第一章 総則
(目的)
第一條 この法律は、証券投資信託の制度を確立し、証券投資信託の受益者の保護を図ることにより、一般投資者による証券投資を容易にすることを目的とする。
(定義)
第二條 この法律において「証券投資信託」とは、信託財産を委託者の指図に基いて特定の有価証券に対する投資として運用することを目的とする信託であつて、且つ、その受益権を分割して不特定且つ多数の者に取得させることを目的とするものをいう。
2 この法律において「有価証券」とは、証券取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第二條第一項及び第二項に規定する有価証券をいう。
(証券投資信託以外の有価証券投資を目的とする信託の禁止)
第三條 何人も、証券投資信託を除く外、信託財産を主として有価証券に対する投資として運用することを目的とする信託契約を締結してはならない。但し、信託の受益権を分割して不特定且つ多数の者に取得させることを目的としないものについては、この限りでない。
(証券投資信託の委託者及び受託者)
第四條 証券投資信託契約(以下「信託契約」という。)は、証券取引委員会に備える証券投資信託委託会社登録原簿(以下「登録原簿」という。)に登録された会社(以下「委託会社」という。)を委託者とし、信託会社又は信託業務を営む銀行を受託者とするのでなければ、これを締結してはならない。
2 資本の金額五千万円以上の株式会社でなければ、委託会社となることができない。
(受益証券)
第五條 証券投資信託の受益権は、均等に分割し、その分割された受益権は、受益証券をもつて表示しなければならない。
2 証券投資信託の分割された受益権の譲渡及び行使は、記名式の受益証券をもつて表示されるものを除く外、受益証券をもつてしなければならない。
3 証券投資信託の受益者は、信託の元本の償還及び收益の分配に関して、受益権の口数に応じて均等の権利を有するものとする。
4 受益証券は、無記名式とする。但し、受益者の請求により記名式とすることができる。
5 記名式の受益証券は、受益者の請求により無記名式とすることができる。
6 受益証券は、左に掲げる事項及び番号を記載し、取締役がこれに署名したものでなければならない。
一 委託者及び受託者の商号
二 信託契約締結当初の信託の元本の額及び受益権の総口数
三 信託契約期間
四 信託の元本の償還及び收益の分配の時期及び場所
五 受託者及び委託者の受ける信託報酬その他の手数料の計算方法並びにその支拂の方法及び時期
第二章 委託会社の登録
(登録の申請)
第六條 委託会社となろうとする会社は、左に掲げる事項を記載した登録申請書を証券取引委員会に提出しなければならない。
一 商号及び資本の金額
二 本店、支店その他の営業所の名称及び所在の場所
三 取締役の氏名
2 前項の登録申請書には、左に掲げる書類を添附しなければならない。
一 定款
二 会社登記簿の謄本
三 取締役の履歴書、戸籍抄本又は戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第十條第一項に規定する証明書及びその者が第九條第一項第四号イからホまでに掲げる者に該当しないことを誓約する書面
(登録)
第七條 証券取引委員会は、前條第一項の規定による登録の申請があつた場合においては、第九條第一項又は第二項の規定により登録を拒否する場合を除く外、登録申請書を受理した日から三十日以内に、登録原簿に左に掲げる事項を登録しなければならない。
一 商号及び資本の金額
二 本店、支店その他の営業所の名称及び所在の場所
三 取締役の氏名
四 登録年月日
2 証券取引委員会は、前項の規定による登録をした場合においては、遅滯なくその旨及び登録年月日を書面をもつて当該登録申請者に通知しなければならない。
(登録手数料)
第八條 前條第二項の規定による通知を受けた者は、その通知を受けた日から三十日以内に、三千円の登録手数料を納めなければならない。
2 前項の登録手数料は、手数料の金額に相当する額の收入印紙をはつた登録手数料の納付書を証券取引委員会に提出して納めるものとする。
3 登録申請者は、登録手数料を納めた後でなければ、信託契約を締結してはならない。
4 証券取引委員会は、第一項に規定する期間内に登録手数料を納めない者については、その者に通知して審問を行つた後、その登録を取り消すことができる。
5 証券取引委員会は、前項の規定により登録を取り消した場合においては、遅滯なくその旨をその者に通知しなければならない。
(登録の拒否)
第九條 証券取引委員会は、第六條第一項の規定による登録の申請があつた場合において、登録申請者が左の各号の一に該当する者であるとき、又は登録申請書若しくはその添附書類のうちに重要な事項について虚僞の記載があり、若しくは重要な事項の記載が欠けているときは、当該登録申請者に通知して審問を行つた後、その登録を拒否しなければならない。
一 資本の金額が五千万円以上の株式会社でない者
二 この法律又は証券取引法の規定により罰金の刑に処せられ、その刑の執行を終つた後又は執行を受けることがないこととなつた日から五年を経過するまでの会社
三 不正の手段により登録を受け第二十二條第一項第二号若しくは第四号の規定によりその登録を取り消され、又は証券取引法第三十九條第二項、第四十條第三項、第五十七條第一項若しくは第五十九條の規定により登録を取り消され、取消の日から五年を経過するまでの会社
四 取締役のうちに左のイからホまでの一に該当する者のある会社
イ 破産者で復権を得ないもの
ロ 禁こ以上の刑又はこの法律若しくは証券取引法の規定により罰金の刑に処せられ、その刑の執行を終つた後又は執行を受けることがないこととなつた日から五年を経過するまでの者
ハ 証券取引法第三十九條第二項、第四十條第三項、第五十七條第一項又は第五十九條の規定により登録を取り消され、取消の日から五年を経過するまでの者
ニ 委託会社が第二十二條第一項第一号の規定により登録を取り消された場合又は証券業者である会社が証券取引法第三十九條第二項、第四十條第三項、第五十七條第一項若しくは第五十九條の規定により登録を取り消された場合において、取消があつた日以前三十日内に当該会社の取締役又は業務執行社員であつた者で、取消の日から五年を経過するまでのもの
ホ 第二十三條第一項第二号又は証券取引法第五十九條の規定により解任を命ぜられた役員で当該処分のあつた日から五年を経過するまでのもの
2 証券取引委員会は、前項の規定に該当する場合の外、登録申請者が信託契約に関する業務以外の業務を現に営み、又は営もうとする会社である場合において、当該信託契約に関する業務以外の業務を兼ねて営むことが公益又は投資者保護のため適当でないと認めるときは、当該登録申請者に通知して審問を行つた後、その登録を拒否しなければならない。
3 証券取引委員会は、前二項の規定により登録を拒否した場合においては、遅滯なくその旨及びその理由を書面をもつて当該登録申請者に通知しなければならない。
(変更届出)
第十條 委託会社は、第七條第一項第一号から第三号までに掲げる事項について変更があつたときは、遅滯なくその変更した事項を記載した変更届出書を証券取引委員会に提出しなければならない。
2 前項の変更届出書には、当該変更が本店及び支店以外の営業所の名称又は所在の場所に係るものである場合を除く外、左に掲げる書類を添附しなければならない。
一 当該変更を証する書面
二 当該変更が新たに就任した取締役に係るものである場合には、当該取締役に係る第六條第二項第三号に掲げる書類
(登録のまつ消)
第十一條 証券取引委員会は、委託会社が左の各号の一に該当することとなつた場合においては、遅滯なく当該委託会社の登録をまつ消しなければならない。但し、第二号又は第三号の規定に該当する場合においては、第二項の規定による届出があつた場合を除く外、あらかじめ当該委託会社の代表者又は代表者であつた者に通知して審問を行わなければならない。
一 第八條第四項又は第二十二條第一項の規定により委託会社の登録を取り消されたとき。
二 解散したとき。
三 証券投資信託の委託者としての業務を廃止したとき。
2 委託会社が前項第二号又は第三号の規定に該当することとなつた場合においては、当該委託会社の代表者又は代表者であつた者は、遅滯なくその旨を証券取引委員会に届け出なければならない。
第三章 委託会社の業務
(信託契約の締結)
第十二條 委託会社は、信託契約を締結するには、あらかじめ証券取引委員会の承認を受けた証券投資信託約款(以下「信託約款」という。)に基かなければならない。
2 信託約款においては、左に掲げる事項を定めなければならない。
一 委託者及び受託者
二 委託者及び受託者としての業務に関する事項
三 信託の元本の額に関する事項
四 受益証券に関する事項
五 信託の元本及び收益の管理及び運用に関する事項
六 信託の元本の償還及び收益の分配に関する事項
七 信託契約期間、その延長及び信託契約期間中の解約に関する事項
八 受託者及び委託者の受ける信託報酬その他の手数料の計算方法並びにその支拂の方法及び時期に関する事項
九 信託約款の変更に関する事項
十 その他証券取引委員会が公益又は投資者保護のため必要且つ適当であると認めて証券取引委員会規則で定める事項
(信託約款の承認)
第十三條 委託会社は、前條第一項の規定による承認を受けようとするときは、承認申請書に信託約款を記載した書類を添えて、これを証券取引委員会に提出しなければならない。
2 証券取引委員会は、前項の規定による承認の申請があつた場合においては、第三項の規定により承認を拒否する場合を除く外、承認申請書を受理した日から三十日以内に、その承認をしなければならない。
3 証券取引委員会は、第一項の規定による承認の申請があつた場合において、信託約款の内容が法令に違反し、若しくは公益若しくは投資者保護のため適当でないとき、又は信託約款を記載した書類のうちに重要な事項について虚僞の記載があり、若しくは重要な事項の記載が欠けているときは、当該委託会社に通知して審問を行つた後、その承認を拒否しなければならない。
4 証券取引委員会は、前二項の規定により承認をし、又は承認を拒否した場合においては、遅滯なくその旨を書面をもつて当該委託会社に通知しなければならない。この場合において、承認を拒否する旨の通知には、その理由を示さなければならない。
(信託約款の変更の承認)
第十四條 委託会社は、信託約款を変更しようとするときは、その変更しようとする事項について証券取引委員会の承認を受けなければならない。
2 前條の規定は、前項の規定による変更の承認の場合に準用する。この場合において、同條第一項中「信託約款」とあるのは「その変更しようとする事項及びその変更しようとする理由」と、同條第三項中「信託約款」とあるのは「その変更しようとする事項」と読み替えるものとする。
(信託契約の解約の承認)
第十五條 委託会社は、信託契約を解約しようとするときは、証券取引委員会の承認を受けなければならない。
2 証券取引委員会は、当該信託契約の解約が信託約款に違反し、又は公益若しくは投資者保護のため適当でないと認めるときは、当該委託会社に通知して審問を行つた後、その承認を拒否しなければならない。
3 第十三條第一項、第二項及び第四項の規定は、第一項の規定による解約の承認の場合に準用する。この場合において、同條第一項中「信託約款」とあるのは「その解約しようとする理由」と、同條第二項中「第三項」とあるのは「第十五條第二項」と読み替えるものとする。
(有価証券の引受等の指図の禁止)
第十六條 委託会社は、証券投資信託の信託財産(以下「信託財産」という。)をもつてする有価証券の引受又は信託財産として有する金銭の貸付を当該信託の受託者である会社(以下「受託会社」という。)に指図してはならない。
2 前項において「有価証券の引受」とは、有価証券の売出(証券取引法第二條第四項に規定する有価証券の売出をいう。以下同じ。)の目的をもつて当該有価証券を取得し、又は有価証券の募集(同條第三項に規定する有価証券の募集をいう。)若しくは有価証券の売出に際して他に当該有価証券を取得する者がない場合にその残部を取得する契約をすることをいう。
(委託会社の有価証券の取得等の指図の制限)
第十七條 委託会社は、受託会社に対し左に掲げる行為の指図をしてはならない。但し、有価証券市場(証券取引法第二條第十二項に規定する有価証券市場をいう。)を通じて当該行為をすべき旨の指図をする場合においては、この限りでない。
一 自己又はその取締役若しくは主要株主(自己又は他人(仮設人を含む。)の名義をもつて発行済株式の総数の百分の十以上の株式を有する株主をいう。)が有する有価証券を信託財産をもつて取得すること。
二 信託財産として有する有価証券を前号に規定する者に対して売却し、又は貸し付けること。
(他業兼営の承認)
第十八條 委託会社は、新たに信託契約に関する業務以外の業務を営もうとするときは、証券取引委員会の承認を受けなければならない。
2 証券取引委員会は、委託会社が当該信託契約に関する業務以外の業務を兼ねて営むことが公益又は投資者保護のため適当でないと認めるときは、当該委託会社に通知して審問を行つた後、その承認を拒否しなければならない。
3 第十三條第一項及び第四項の規定は、第一項の規定による承認の場合に準用する。この場合において、同條第一項中「信託約款」とあるのは「その営もうとする業務の内容及びその業務を営もうとする理由」と読み替えるものとする。
(信託財産に関する報告書)
第十九條 委託会社は、信託契約を締結した日から六月ごとに、証券取引委員会規則で定める様式により当該期間内の当該信託契約に係る信託財産に関する報告書を作成し、当該期間が経過した日から二月以内に、これを証券取引委員会に提出しなければならない。
2 委託会社は、信託契約が終了した場合においては、証券取引委員会規則で定める様式により当該信託契約に係る信託財産に関する総計算書を作成し、当該信託契約が終了した日から二月以内に、これを証券取引委員会に提出しなければならない。
(信託財産等に関する帳簿書類)
第二十條 委託会社は、証券取引委員会が公益又は投資者保護のため必要且つ適当であると認めて証券取引委員会規則で定めるところにより、信託財産その他その業務に関する帳簿書類を作成しなければならない。
2 委託会社は、信託財産に関する帳簿書類を当該信託契約の終了後五年間保存しなければならない。
3 証券投資信託の受益者は、委託会社に対し、その営業時間内に、当該受益者に係る信託財産に関する帳簿書類の閲覽又は謄写を請求することができる。
第四章 監督
(報告の徴取及び検査)
第二十一條 証券取引委員会は、公益又は投資者保護のため必要且つ適当であると認めるときは、委託会社若しくは受託会社から証券投資信託に関する資料若しくは報告書を徴し、又は当該職員をして委託会社の信託財産その他その業務に関する帳簿書類を検査させることができる。
2 当該職員は、前項の規定により帳簿書類の検査をする場合においては、その身分を示す証票を携帶し、利害関係人の請求があつたときは、これを呈示しなければならない。
3 第一項の規定による資料又は報告書の徴取及び検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
(監督上の処分)
第二十二條 証券取引委員会は、委託会社が左の各号の一に該当する場合においては、当該委託会社に通知して審問を行つた後、その登録を取り消さなければならない。
一 第九條第一項第一号から第三号までの一に該当することとなつたとき。
二 登録当時第九條第一項第一号から第三号までの一に該当していたことを発見したとき。
三 第九條第一項第四号イからニまでの一に該当することとなつたとき。
四 登録当時第九條第一項第四号の規定に該当していたことを発見したとき。
2 証券取引委員会は、前項の規定により登録を取り消す場合において、当該委託会社に係る信託契約の存続が公益又は投資者保護のため必要且つ適当であると認めるときは、当該委託会社に対し、証券取引委員会があらかじめ当該信託契約に係る受託会社及び他の委託会社の同意を得た上、当該信託契約に関する業務をその同意を得た他の委託会社に引き継ぐことを命ずることができる。
3 証券取引委員会は、前項の規定により信託契約に関する業務の引継を命じた場合においては、遅滯なくその旨を受託会社及びその引継を受ける委託会社に通知しなければならない。
4 第九條第三項の規定は、第一項の規定による登録の取消をした場合に準用する。
第二十三條 証券取引委員会は、委託会社又はその取締役が左の各号の一に該当する場合においては、当該委託会社又は取締役に通知して審問を行つた後、当該委託会社又は当該取締役の属する委託会社に対し当該各号に掲げる処分をすることができる。
一 委託会社が法令若しくは信託契約に違反し、又はその業務の執行が適正を欠くため、現に存する信託約款に基く信託契約の継続が公益又は投資者保護のため適当でないと認める場合においては、左に掲げる処分
イ 当該信託契約の解約を命ずること。
ロ 証券取引委員会があらかじめ当該信託契約に係る受託会社及び他の委託会社の同意を得た上、当該信託契約に関する業務をその同意を得た他の委託会社に引き継ぐことを命ずること。
ハ ロの場合を除く外、当該信託約款の変更を命ずること。
ニ 委託会社が法令若しくは信託契約に違反し、又はその取締役が法令に違反した場合においては、その違反行為をした取締役の解任を命ずること。
2 前條第三項の規定は、前項第一号ロの規定による処分をした場合に準用する。
3 第九條第三項の規定は、第一項の規定による処分をした場合に準用する。
(公告の命令)
第二十四條 証券取引委員会は、左の各号の一に該当する場合において、公益又は投資者保護のため必要且つ適当であると認めるときは、その指示するところに従い、当該委託会社に対し当該各号に掲げる事項の全部又は一部を新聞紙に掲載して公告すべき旨を命ずることができる。
一 第十四條第一項の規定による信託約款の変更の承認をした場合においては、当該変更の承認をした事項
二 第十九條第一項の規定による信託財産に関する報告書の提出を受けた場合においては、当該報告書に記載された事項
第五章 雑則
(私的独占禁止法の適用除外)
第二十五條 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和二十二年法律第五十四号)第十一條第一項及び第二項の規定は、受託会社が信託財産をもつて株式を取得し、又は所有する場合においては適用しない。但し、当該受託会社が自ら当該株式をもつて議決権を行使する場合においては、この限りでない。
(信託契約の解約及び解約等の場合の公告)
第二十六條 委託会社又は受託会社が左の各号の一に該当する場合においては、委託会社(当該委託会社が合併に因り解散した場合には、合併後存続する会社又は合併に因り設立した会社)は、遅滯なく当該委託会社に係る信託契約を解約しなければならない。
一 委託会社が第二十二條第一項の規定により委託会社の登録を取り消されたとき。
ニ 委託会社が解散したとき。
三 委託会社が証券投資信託の委託者としての業務を廃止したとき。
四 受託会社が営業免許の取消その他の事由により信託会社又は信託業務を営む銀行でなくなつたとき。
2 前項の規定は、左の各号の一に該当する場合においては適用しない。
一 委託会社が前項第一号の規定に該当する場合において、第二十二條第二項の規定による証券取引委員会の命令に従つて信託契約に関する業務の引継をしたとき。
ニ 委託会社が合併に因り解散した場合において、当該合併後存続する会社が委託会社であるとき。
三 委託会社が合併に因り解散した場合において、当該合併に因り設立した会社が設立後遅滯なく第六條第一項の規定による登録の申請をして当該登録を受けたとき。
3 委託会社又は委託会社であつた会社は、信託契約が解約された場合又は信託契約に関する業務の引継を受けた場合においては、遅滯なくその旨を時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙に掲載して公告しなければならない。
(審問の場合の証券取引法の準用)
第二十七條 証券取引法第百八十二條、第百八十三條及び第百八十六條の規定(審問の手続及び審問に関する調査のための処分)は、この法律の規定による審問について準用する。
(実施規定)
第二十八條 この法律の実施のための手続その他その執行について必要な事項は、証券取引委員会規則で定める。
第六章 罰則
第二十九條 第三條又は第四條第一項の規定に違反した者は、三年以下の懲役若しくは三十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第三十條 左の場合においては、その行為をした委託会社の代表者、代理人、使用人その他の従業者は、三年以下の懲役若しくは三十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 第十六條第一項又は第十七條の規定に違反したとき。
二 第十八條第一項の規定に違反して、承認を受けないで他の業務を営んだとき。
第三十一條 第五條第一項の規定に違反した者は、一年以下の懲役若しくは十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第三十二條 左の場合においては、その行為をした委託会社又は委託会社であつた会社の代表者、代理人、使用人その他の従業者は、一年以下の懲役若しくは十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 第八條第三項の規定に違反したとき。
二 第十二條第一項の規定に違反して、承認を受けた信託約款に基かないで信託契約を締結したとき。
三 第十四條第一項の規定に違反して、承認を受けないで信託約款を変更したとき。
四 第十五條第一項の規定に違反して、承認を受けないで信託契約を解約したとき。
五 第二十二條第二項の規定による命令に違反したとき。
六 第二十三條第一項第一号の規定による処分に違反したとき。
七 第二十三條第一項第二号の規定による処分があつた場合において、当該取締役の解任のための手続をしなかつたとき。
八 第二十六條第一項の規定に違反したとき。
第三十三條 第六條第一項の規定による登録申請書又はその添附書類に虚僞の記載をして提出した者は、六月以下の懲役若しくは五万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第三十四條 左の場合においては、その行為をした委託会社の代表者、代理人、使用人その他の従業者は、六月以下の懲役若しくは五万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 第十條第一項の規定による変更届出書を提出せず、又は変更届出書若しくはその添附書類に虚僞の記載をして提出したとき。
二 第十三條第一項(第十四條第二項、第十五條第三項及び第十八條第三項において準用する場合を含む。)の規定による承認申請書又はその添附書類に虚僞の記載をして提出したとき。
第三十五條 左の場合においては、その行為をした委託会社又は委託会社であつた会社の代表者、代理人、使用人その他の従業者は、三万円以下の罰金に処する。
一 第十九條第一項又は第二項の規定による書類を提出せず、又は書類に虚僞の記載をして提出したとき。
二 第二十條第一項の規定による帳簿書類を作成せず、又は帳簿書類に虚僞の記載をしたとき。
三 第二十條第二項の規定に違反したとき。
四 第二十四條の規定による命令に違反したとき。
五 第二十六條第三項の規定に違反したとき。
第三十六條 左の場合においては、その行為をした委託会社又は受託会社の代表者、代理人、使用人その他の従業者は、三万円以下の罰金に処する。
一 第二十一條第一項の規定による資料若しくは報告書を提出せず、又は資料若しくは報告書に虚僞の記載をして提出したとき。
二 第二十一條第一項の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避したとき。
第三十七條 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前八條の違反行為をしたときは、行為者を罰する外、その法人又は人に対して各本條の罰金刑を科する。但し、法人又は人の代理人、使用人その他の従業者の当該違反行為を防止するため、当該業務に対し相当の注意及び監督が盡されたことの証明があつたときは、その法人又は人については、この限りでない。
第三十八條 左の各号の一に該当する者は、五千円以下の過料に処する。
一 第十一條第二項の規定に違反した者
二 第二十七條において準用する証券取引法第百八十三條第一号の規定による関係人又は参考人に対する処分に違反して、出頭せず、陳述をせず、若しくは虚僞の陳述をし、又は意見若しくは報告を提出せず、若しくは虚僞の意見若しくは報告を提出した者
三 第二十七條において準用する証券取引法第百八十三條第二号の規定による鑑定人に対する処分に違反して、出頭せず、鑑定をせず、又は虚僞の鑑定をした者
四 第二十七條において準用する証券取引法第百八十三條第三号の規定による関係人に対する処分に違反して、物件を提出しなかつた者
五 第二十七條において準用する証券取引法第百八十三條第四号の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避した者
附 則
1 この法律は、公布の日から施行する。
2 証券取引法の一部を次のように改正する。
第五條第三項の次に次の二項を加える。
投資信託の受益証券の発行者が第一項の規定により提出する届出書に記載すべき事項は、同項の規定にかかわらず、左に掲げる事項とする。
一 委託者及び受託者である会社の目的、商号及び資本の金額
二 委託者及び受託者である会社の本店、支店その他の営業所の名称及び所在の場所
三 委託者及び受託者である会社の役員の氏名及び住所
四 第一項第六号、第九号、第十号及び第二十号に掲げる事項
五 その他証券取引委員会が公益又は投資者保護のため必要且つ適当であると認めて証券取引委員会規則で定める事項
投資信託の受益証券の発行者が第一項の規定により提出する届出書に添附すべき書類は、第三項の規定にかかわらず、同項第三号に掲げる書類、投資信託約款及び証券取引委員会が公益又は投資者保護のため必要且つ適当であると認めて証券取引委員会規則で定めるその他の書類とする。
第百十一條第三項の次に次の一項を加える。
投資信託の受益証券の発行者が第一項の規定により提出する登録申請書に記載すべき事項は、同項の規定にかかわらず、第五條第四項第一号に掲げる事項、当該受益証券に係る信託財産の運用状況に関する事項及び第一項第七号に掲げる事項とし、これに添附すべき書類は、前項の規定にかかわらず、投資信託約款及び証券取引委員会が公益又は投資者保護のため必要且つ適当であると認めて証券取引委員会規則で定めるその他の書類とする。
3 所得税法(昭和二十二年法律第二十七号)の一部を次のように改正する。
第一條第二項第二号及び第三項中「利息の配当」の下に「若しくは証券投資信託の收益の分配」を加える。
第四條第一項中「この法律の施行地において、信託の利益の支拂をなす合同運用信託」を「合同運用信託又は証券投資信託の信託財産につき生ずる所得」に改める。
第七條に次の一項を加える。
この法律において証券投資信託とは、証券投資信託法第二條第一項に規定する証券投資信託をいう。
第九條第一項第二号中「又は剰余金の分配」を「、剰余金の分配又は証券投資信託の收益の分配」に改め、「無記名株式の配当」の下に「又は無記名受益証券につき受ける收益の分配」を加える。
第十一條中「無記名の株式」の下に「若しくは証券投資信託の受益証券」を加え、「利子又は配当」を「利子、配当又は收益」に改める。
第十五條の二中「百分の二十五」の下に「(証券投資信託の收益の分配に因る配当所得については、百分の十五)」を加え、「(当該金額が当該所得税額をこえる場合においては、当該所得税額に相当する金額)」を削り、同條に次の但書を加える。
但し、その控除すべき金額が当該所得税額をこえる場合においては、当該所得税額に相当する金額を控除するものとする。
第十七條中「配当所得のうち利息の配当、」を「利息の配当若しくは証券投資信託の收益の分配に因る配当所得、」に、「並びに無記名株式の利息の配当」を「、無記名株式の利息の配当並びに無記名受益証券につき受ける收益の分配」に改める。
第十八條中「配当所得のうち利息の配当」を「利息の配当若しくは証券投資信託の收益の分配に因る配当所得」に、「並びに無記名株式の利息の配当」を「、無記名株式の利息の配当並びに無記名受益証券につき受ける收益の分配」に改める。
第十九條中「合同運用信託」の下に「又は証券投資信託」を加える。
第三十七條中「配当所得のうち利息の配当」を「利息の配当若しくは証券投資信託の收益の分配に因る配当所得」に改める。
第五十八條中「利子の支拂」を「利子の支拂又は收益の分配」に、「公債又は社債」を「公債若しくは社債又は証券投資信託の受益証券」に改める。
第五十九條第一項中「又は株式」を「、株式又は証券投資信託の受益証券」に、「利子又は配当」を「利子、配当又は收益」に改め、同條第二項中「利子又は配当」を「前項の利子、配当又は收益」に、「前項」を「同項」に改める。
第六十一條第一項第二号中「又は剰余金の分配」を「、剰余金の分配又は証券投資信託の收益の分配」に改め、同條第二項中「合同運用信託」の下に「及び証券投資信託」を加える。
4 法人税法(昭和二十二年法律第二十八号)の一部を次のように改正する。
第九條の六第一項中「内国法人から利益の配当又は剰余金の分配」を「内国法人から利益の配当、剰余金の分配又は証券投資信託の收益の分配」に、「申告書に当該利益の配当又は剰余金の分配」を「申告書に当該利益の配当、剰余金の分配又は收益の分配」に、「当該利益の配当又は剰余金の分配に因り受けた金額(その元本たる株式又は出資」を「当該利益の配当若しくは剰余金の分配に因り受けた金額又は当該收益の分配に因り受けた金額の百分の六十に相当する金額(これらの元本たる株式、出資又は受益証券」に、「その利子の額を控除した金額」を「当該利益の配当若しくは剰余金の分配に因り受けた金額から当該利子の額を控除した金額又は当該收益の分配に因り受けた金額から当該利子の額を控除した金額の百分の六十に相当する金額」に改める。
第十二條第二項中「合同運用信託」の下に「又は証券投資信託」を加える。
5 相続税法(昭和二十五年法律第七十三号)の一部を次のように改正する。
第五十九條第一項第三号中「受益者と委託者」を「証券投資信託法(昭和二十六年法律第百九十八号)第二條第一項に規定する証券投資信託以外の信託で受益者と委託者」に改める。
6 富裕税法(昭和二十五年法律第百七十四号)の一部を次のように改正する。
第四條第一項中「合同運用信託」の下に「及び証券投資信託法(昭和二十六年法律第百九十八号)第二條第一項に規定する証券投資信託」を加える。
7 租税特別措置法(昭和二十一年法律第十五号)の一部を次のように改正する。
第三條第一項中「若しくは出資」を「、出資若しくは証券投資信託(証券投資信託法第二條第一項に規定する証券投資信託をいう。以下同じ。)の受益証券」に、「配当所得のうち利息の配当」を「利息の配当若しくは証券投資信託の收益の分配に因る配当所得」に改め、同條第二項中「又は出資」を「、出資又は証券投資信託の受益証券」に、「又は利息の配当」を「、利息の配当又は收益」に改める。
法務総裁 大橋武夫
大蔵大臣 池田勇人
内閣総理大臣 吉田茂
証券投資信託法をここに公布する。
御名御璽
昭和二十六年六月四日
内閣総理大臣 吉田茂
法律第百九十八号
証券投資信託法
目次
第一章
総則(第一条―第五条)
第二章
委託会社の登録(第六条―第十一条)
第三章
委託会社の業務(第十二条―第二十条)
第四章
監督(第二十一条―第二十四条)
第五章
雑則(第二十五条―第二十八条)
第六章
罰則(第二十九条―第三十八条)
附則
第一章 総則
(目的)
第一条 この法律は、証券投資信託の制度を確立し、証券投資信託の受益者の保護を図ることにより、一般投資者による証券投資を容易にすることを目的とする。
(定義)
第二条 この法律において「証券投資信託」とは、信託財産を委託者の指図に基いて特定の有価証券に対する投資として運用することを目的とする信託であつて、且つ、その受益権を分割して不特定且つ多数の者に取得させることを目的とするものをいう。
2 この法律において「有価証券」とは、証券取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第二条第一項及び第二項に規定する有価証券をいう。
(証券投資信託以外の有価証券投資を目的とする信託の禁止)
第三条 何人も、証券投資信託を除く外、信託財産を主として有価証券に対する投資として運用することを目的とする信託契約を締結してはならない。但し、信託の受益権を分割して不特定且つ多数の者に取得させることを目的としないものについては、この限りでない。
(証券投資信託の委託者及び受託者)
第四条 証券投資信託契約(以下「信託契約」という。)は、証券取引委員会に備える証券投資信託委託会社登録原簿(以下「登録原簿」という。)に登録された会社(以下「委託会社」という。)を委託者とし、信託会社又は信託業務を営む銀行を受託者とするのでなければ、これを締結してはならない。
2 資本の金額五千万円以上の株式会社でなければ、委託会社となることができない。
(受益証券)
第五条 証券投資信託の受益権は、均等に分割し、その分割された受益権は、受益証券をもつて表示しなければならない。
2 証券投資信託の分割された受益権の譲渡及び行使は、記名式の受益証券をもつて表示されるものを除く外、受益証券をもつてしなければならない。
3 証券投資信託の受益者は、信託の元本の償還及び収益の分配に関して、受益権の口数に応じて均等の権利を有するものとする。
4 受益証券は、無記名式とする。但し、受益者の請求により記名式とすることができる。
5 記名式の受益証券は、受益者の請求により無記名式とすることができる。
6 受益証券は、左に掲げる事項及び番号を記載し、取締役がこれに署名したものでなければならない。
一 委託者及び受託者の商号
二 信託契約締結当初の信託の元本の額及び受益権の総口数
三 信託契約期間
四 信託の元本の償還及び収益の分配の時期及び場所
五 受託者及び委託者の受ける信託報酬その他の手数料の計算方法並びにその支払の方法及び時期
第二章 委託会社の登録
(登録の申請)
第六条 委託会社となろうとする会社は、左に掲げる事項を記載した登録申請書を証券取引委員会に提出しなければならない。
一 商号及び資本の金額
二 本店、支店その他の営業所の名称及び所在の場所
三 取締役の氏名
2 前項の登録申請書には、左に掲げる書類を添附しなければならない。
一 定款
二 会社登記簿の謄本
三 取締役の履歴書、戸籍抄本又は戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第十条第一項に規定する証明書及びその者が第九条第一項第四号イからホまでに掲げる者に該当しないことを誓約する書面
(登録)
第七条 証券取引委員会は、前条第一項の規定による登録の申請があつた場合においては、第九条第一項又は第二項の規定により登録を拒否する場合を除く外、登録申請書を受理した日から三十日以内に、登録原簿に左に掲げる事項を登録しなければならない。
一 商号及び資本の金額
二 本店、支店その他の営業所の名称及び所在の場所
三 取締役の氏名
四 登録年月日
2 証券取引委員会は、前項の規定による登録をした場合においては、遅滞なくその旨及び登録年月日を書面をもつて当該登録申請者に通知しなければならない。
(登録手数料)
第八条 前条第二項の規定による通知を受けた者は、その通知を受けた日から三十日以内に、三千円の登録手数料を納めなければならない。
2 前項の登録手数料は、手数料の金額に相当する額の収入印紙をはつた登録手数料の納付書を証券取引委員会に提出して納めるものとする。
3 登録申請者は、登録手数料を納めた後でなければ、信託契約を締結してはならない。
4 証券取引委員会は、第一項に規定する期間内に登録手数料を納めない者については、その者に通知して審問を行つた後、その登録を取り消すことができる。
5 証券取引委員会は、前項の規定により登録を取り消した場合においては、遅滞なくその旨をその者に通知しなければならない。
(登録の拒否)
第九条 証券取引委員会は、第六条第一項の規定による登録の申請があつた場合において、登録申請者が左の各号の一に該当する者であるとき、又は登録申請書若しくはその添附書類のうちに重要な事項について虚偽の記載があり、若しくは重要な事項の記載が欠けているときは、当該登録申請者に通知して審問を行つた後、その登録を拒否しなければならない。
一 資本の金額が五千万円以上の株式会社でない者
二 この法律又は証券取引法の規定により罰金の刑に処せられ、その刑の執行を終つた後又は執行を受けることがないこととなつた日から五年を経過するまでの会社
三 不正の手段により登録を受け第二十二条第一項第二号若しくは第四号の規定によりその登録を取り消され、又は証券取引法第三十九条第二項、第四十条第三項、第五十七条第一項若しくは第五十九条の規定により登録を取り消され、取消の日から五年を経過するまでの会社
四 取締役のうちに左のイからホまでの一に該当する者のある会社
イ 破産者で復権を得ないもの
ロ 禁こ以上の刑又はこの法律若しくは証券取引法の規定により罰金の刑に処せられ、その刑の執行を終つた後又は執行を受けることがないこととなつた日から五年を経過するまでの者
ハ 証券取引法第三十九条第二項、第四十条第三項、第五十七条第一項又は第五十九条の規定により登録を取り消され、取消の日から五年を経過するまでの者
ニ 委託会社が第二十二条第一項第一号の規定により登録を取り消された場合又は証券業者である会社が証券取引法第三十九条第二項、第四十条第三項、第五十七条第一項若しくは第五十九条の規定により登録を取り消された場合において、取消があつた日以前三十日内に当該会社の取締役又は業務執行社員であつた者で、取消の日から五年を経過するまでのもの
ホ 第二十三条第一項第二号又は証券取引法第五十九条の規定により解任を命ぜられた役員で当該処分のあつた日から五年を経過するまでのもの
2 証券取引委員会は、前項の規定に該当する場合の外、登録申請者が信託契約に関する業務以外の業務を現に営み、又は営もうとする会社である場合において、当該信託契約に関する業務以外の業務を兼ねて営むことが公益又は投資者保護のため適当でないと認めるときは、当該登録申請者に通知して審問を行つた後、その登録を拒否しなければならない。
3 証券取引委員会は、前二項の規定により登録を拒否した場合においては、遅滞なくその旨及びその理由を書面をもつて当該登録申請者に通知しなければならない。
(変更届出)
第十条 委託会社は、第七条第一項第一号から第三号までに掲げる事項について変更があつたときは、遅滞なくその変更した事項を記載した変更届出書を証券取引委員会に提出しなければならない。
2 前項の変更届出書には、当該変更が本店及び支店以外の営業所の名称又は所在の場所に係るものである場合を除く外、左に掲げる書類を添附しなければならない。
一 当該変更を証する書面
二 当該変更が新たに就任した取締役に係るものである場合には、当該取締役に係る第六条第二項第三号に掲げる書類
(登録のまつ消)
第十一条 証券取引委員会は、委託会社が左の各号の一に該当することとなつた場合においては、遅滞なく当該委託会社の登録をまつ消しなければならない。但し、第二号又は第三号の規定に該当する場合においては、第二項の規定による届出があつた場合を除く外、あらかじめ当該委託会社の代表者又は代表者であつた者に通知して審問を行わなければならない。
一 第八条第四項又は第二十二条第一項の規定により委託会社の登録を取り消されたとき。
二 解散したとき。
三 証券投資信託の委託者としての業務を廃止したとき。
2 委託会社が前項第二号又は第三号の規定に該当することとなつた場合においては、当該委託会社の代表者又は代表者であつた者は、遅滞なくその旨を証券取引委員会に届け出なければならない。
第三章 委託会社の業務
(信託契約の締結)
第十二条 委託会社は、信託契約を締結するには、あらかじめ証券取引委員会の承認を受けた証券投資信託約款(以下「信託約款」という。)に基かなければならない。
2 信託約款においては、左に掲げる事項を定めなければならない。
一 委託者及び受託者
二 委託者及び受託者としての業務に関する事項
三 信託の元本の額に関する事項
四 受益証券に関する事項
五 信託の元本及び収益の管理及び運用に関する事項
六 信託の元本の償還及び収益の分配に関する事項
七 信託契約期間、その延長及び信託契約期間中の解約に関する事項
八 受託者及び委託者の受ける信託報酬その他の手数料の計算方法並びにその支払の方法及び時期に関する事項
九 信託約款の変更に関する事項
十 その他証券取引委員会が公益又は投資者保護のため必要且つ適当であると認めて証券取引委員会規則で定める事項
(信託約款の承認)
第十三条 委託会社は、前条第一項の規定による承認を受けようとするときは、承認申請書に信託約款を記載した書類を添えて、これを証券取引委員会に提出しなければならない。
2 証券取引委員会は、前項の規定による承認の申請があつた場合においては、第三項の規定により承認を拒否する場合を除く外、承認申請書を受理した日から三十日以内に、その承認をしなければならない。
3 証券取引委員会は、第一項の規定による承認の申請があつた場合において、信託約款の内容が法令に違反し、若しくは公益若しくは投資者保護のため適当でないとき、又は信託約款を記載した書類のうちに重要な事項について虚偽の記載があり、若しくは重要な事項の記載が欠けているときは、当該委託会社に通知して審問を行つた後、その承認を拒否しなければならない。
4 証券取引委員会は、前二項の規定により承認をし、又は承認を拒否した場合においては、遅滞なくその旨を書面をもつて当該委託会社に通知しなければならない。この場合において、承認を拒否する旨の通知には、その理由を示さなければならない。
(信託約款の変更の承認)
第十四条 委託会社は、信託約款を変更しようとするときは、その変更しようとする事項について証券取引委員会の承認を受けなければならない。
2 前条の規定は、前項の規定による変更の承認の場合に準用する。この場合において、同条第一項中「信託約款」とあるのは「その変更しようとする事項及びその変更しようとする理由」と、同条第三項中「信託約款」とあるのは「その変更しようとする事項」と読み替えるものとする。
(信託契約の解約の承認)
第十五条 委託会社は、信託契約を解約しようとするときは、証券取引委員会の承認を受けなければならない。
2 証券取引委員会は、当該信託契約の解約が信託約款に違反し、又は公益若しくは投資者保護のため適当でないと認めるときは、当該委託会社に通知して審問を行つた後、その承認を拒否しなければならない。
3 第十三条第一項、第二項及び第四項の規定は、第一項の規定による解約の承認の場合に準用する。この場合において、同条第一項中「信託約款」とあるのは「その解約しようとする理由」と、同条第二項中「第三項」とあるのは「第十五条第二項」と読み替えるものとする。
(有価証券の引受等の指図の禁止)
第十六条 委託会社は、証券投資信託の信託財産(以下「信託財産」という。)をもつてする有価証券の引受又は信託財産として有する金銭の貸付を当該信託の受託者である会社(以下「受託会社」という。)に指図してはならない。
2 前項において「有価証券の引受」とは、有価証券の売出(証券取引法第二条第四項に規定する有価証券の売出をいう。以下同じ。)の目的をもつて当該有価証券を取得し、又は有価証券の募集(同条第三項に規定する有価証券の募集をいう。)若しくは有価証券の売出に際して他に当該有価証券を取得する者がない場合にその残部を取得する契約をすることをいう。
(委託会社の有価証券の取得等の指図の制限)
第十七条 委託会社は、受託会社に対し左に掲げる行為の指図をしてはならない。但し、有価証券市場(証券取引法第二条第十二項に規定する有価証券市場をいう。)を通じて当該行為をすべき旨の指図をする場合においては、この限りでない。
一 自己又はその取締役若しくは主要株主(自己又は他人(仮設人を含む。)の名義をもつて発行済株式の総数の百分の十以上の株式を有する株主をいう。)が有する有価証券を信託財産をもつて取得すること。
二 信託財産として有する有価証券を前号に規定する者に対して売却し、又は貸し付けること。
(他業兼営の承認)
第十八条 委託会社は、新たに信託契約に関する業務以外の業務を営もうとするときは、証券取引委員会の承認を受けなければならない。
2 証券取引委員会は、委託会社が当該信託契約に関する業務以外の業務を兼ねて営むことが公益又は投資者保護のため適当でないと認めるときは、当該委託会社に通知して審問を行つた後、その承認を拒否しなければならない。
3 第十三条第一項及び第四項の規定は、第一項の規定による承認の場合に準用する。この場合において、同条第一項中「信託約款」とあるのは「その営もうとする業務の内容及びその業務を営もうとする理由」と読み替えるものとする。
(信託財産に関する報告書)
第十九条 委託会社は、信託契約を締結した日から六月ごとに、証券取引委員会規則で定める様式により当該期間内の当該信託契約に係る信託財産に関する報告書を作成し、当該期間が経過した日から二月以内に、これを証券取引委員会に提出しなければならない。
2 委託会社は、信託契約が終了した場合においては、証券取引委員会規則で定める様式により当該信託契約に係る信託財産に関する総計算書を作成し、当該信託契約が終了した日から二月以内に、これを証券取引委員会に提出しなければならない。
(信託財産等に関する帳簿書類)
第二十条 委託会社は、証券取引委員会が公益又は投資者保護のため必要且つ適当であると認めて証券取引委員会規則で定めるところにより、信託財産その他その業務に関する帳簿書類を作成しなければならない。
2 委託会社は、信託財産に関する帳簿書類を当該信託契約の終了後五年間保存しなければならない。
3 証券投資信託の受益者は、委託会社に対し、その営業時間内に、当該受益者に係る信託財産に関する帳簿書類の閲覧又は謄写を請求することができる。
第四章 監督
(報告の徴取及び検査)
第二十一条 証券取引委員会は、公益又は投資者保護のため必要且つ適当であると認めるときは、委託会社若しくは受託会社から証券投資信託に関する資料若しくは報告書を徴し、又は当該職員をして委託会社の信託財産その他その業務に関する帳簿書類を検査させることができる。
2 当該職員は、前項の規定により帳簿書類の検査をする場合においては、その身分を示す証票を携帯し、利害関係人の請求があつたときは、これを呈示しなければならない。
3 第一項の規定による資料又は報告書の徴取及び検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
(監督上の処分)
第二十二条 証券取引委員会は、委託会社が左の各号の一に該当する場合においては、当該委託会社に通知して審問を行つた後、その登録を取り消さなければならない。
一 第九条第一項第一号から第三号までの一に該当することとなつたとき。
二 登録当時第九条第一項第一号から第三号までの一に該当していたことを発見したとき。
三 第九条第一項第四号イからニまでの一に該当することとなつたとき。
四 登録当時第九条第一項第四号の規定に該当していたことを発見したとき。
2 証券取引委員会は、前項の規定により登録を取り消す場合において、当該委託会社に係る信託契約の存続が公益又は投資者保護のため必要且つ適当であると認めるときは、当該委託会社に対し、証券取引委員会があらかじめ当該信託契約に係る受託会社及び他の委託会社の同意を得た上、当該信託契約に関する業務をその同意を得た他の委託会社に引き継ぐことを命ずることができる。
3 証券取引委員会は、前項の規定により信託契約に関する業務の引継を命じた場合においては、遅滞なくその旨を受託会社及びその引継を受ける委託会社に通知しなければならない。
4 第九条第三項の規定は、第一項の規定による登録の取消をした場合に準用する。
第二十三条 証券取引委員会は、委託会社又はその取締役が左の各号の一に該当する場合においては、当該委託会社又は取締役に通知して審問を行つた後、当該委託会社又は当該取締役の属する委託会社に対し当該各号に掲げる処分をすることができる。
一 委託会社が法令若しくは信託契約に違反し、又はその業務の執行が適正を欠くため、現に存する信託約款に基く信託契約の継続が公益又は投資者保護のため適当でないと認める場合においては、左に掲げる処分
イ 当該信託契約の解約を命ずること。
ロ 証券取引委員会があらかじめ当該信託契約に係る受託会社及び他の委託会社の同意を得た上、当該信託契約に関する業務をその同意を得た他の委託会社に引き継ぐことを命ずること。
ハ ロの場合を除く外、当該信託約款の変更を命ずること。
ニ 委託会社が法令若しくは信託契約に違反し、又はその取締役が法令に違反した場合においては、その違反行為をした取締役の解任を命ずること。
2 前条第三項の規定は、前項第一号ロの規定による処分をした場合に準用する。
3 第九条第三項の規定は、第一項の規定による処分をした場合に準用する。
(公告の命令)
第二十四条 証券取引委員会は、左の各号の一に該当する場合において、公益又は投資者保護のため必要且つ適当であると認めるときは、その指示するところに従い、当該委託会社に対し当該各号に掲げる事項の全部又は一部を新聞紙に掲載して公告すべき旨を命ずることができる。
一 第十四条第一項の規定による信託約款の変更の承認をした場合においては、当該変更の承認をした事項
二 第十九条第一項の規定による信託財産に関する報告書の提出を受けた場合においては、当該報告書に記載された事項
第五章 雑則
(私的独占禁止法の適用除外)
第二十五条 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和二十二年法律第五十四号)第十一条第一項及び第二項の規定は、受託会社が信託財産をもつて株式を取得し、又は所有する場合においては適用しない。但し、当該受託会社が自ら当該株式をもつて議決権を行使する場合においては、この限りでない。
(信託契約の解約及び解約等の場合の公告)
第二十六条 委託会社又は受託会社が左の各号の一に該当する場合においては、委託会社(当該委託会社が合併に因り解散した場合には、合併後存続する会社又は合併に因り設立した会社)は、遅滞なく当該委託会社に係る信託契約を解約しなければならない。
一 委託会社が第二十二条第一項の規定により委託会社の登録を取り消されたとき。
ニ 委託会社が解散したとき。
三 委託会社が証券投資信託の委託者としての業務を廃止したとき。
四 受託会社が営業免許の取消その他の事由により信託会社又は信託業務を営む銀行でなくなつたとき。
2 前項の規定は、左の各号の一に該当する場合においては適用しない。
一 委託会社が前項第一号の規定に該当する場合において、第二十二条第二項の規定による証券取引委員会の命令に従つて信託契約に関する業務の引継をしたとき。
ニ 委託会社が合併に因り解散した場合において、当該合併後存続する会社が委託会社であるとき。
三 委託会社が合併に因り解散した場合において、当該合併に因り設立した会社が設立後遅滞なく第六条第一項の規定による登録の申請をして当該登録を受けたとき。
3 委託会社又は委託会社であつた会社は、信託契約が解約された場合又は信託契約に関する業務の引継を受けた場合においては、遅滞なくその旨を時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙に掲載して公告しなければならない。
(審問の場合の証券取引法の準用)
第二十七条 証券取引法第百八十二条、第百八十三条及び第百八十六条の規定(審問の手続及び審問に関する調査のための処分)は、この法律の規定による審問について準用する。
(実施規定)
第二十八条 この法律の実施のための手続その他その執行について必要な事項は、証券取引委員会規則で定める。
第六章 罰則
第二十九条 第三条又は第四条第一項の規定に違反した者は、三年以下の懲役若しくは三十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第三十条 左の場合においては、その行為をした委託会社の代表者、代理人、使用人その他の従業者は、三年以下の懲役若しくは三十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 第十六条第一項又は第十七条の規定に違反したとき。
二 第十八条第一項の規定に違反して、承認を受けないで他の業務を営んだとき。
第三十一条 第五条第一項の規定に違反した者は、一年以下の懲役若しくは十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第三十二条 左の場合においては、その行為をした委託会社又は委託会社であつた会社の代表者、代理人、使用人その他の従業者は、一年以下の懲役若しくは十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 第八条第三項の規定に違反したとき。
二 第十二条第一項の規定に違反して、承認を受けた信託約款に基かないで信託契約を締結したとき。
三 第十四条第一項の規定に違反して、承認を受けないで信託約款を変更したとき。
四 第十五条第一項の規定に違反して、承認を受けないで信託契約を解約したとき。
五 第二十二条第二項の規定による命令に違反したとき。
六 第二十三条第一項第一号の規定による処分に違反したとき。
七 第二十三条第一項第二号の規定による処分があつた場合において、当該取締役の解任のための手続をしなかつたとき。
八 第二十六条第一項の規定に違反したとき。
第三十三条 第六条第一項の規定による登録申請書又はその添附書類に虚偽の記載をして提出した者は、六月以下の懲役若しくは五万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第三十四条 左の場合においては、その行為をした委託会社の代表者、代理人、使用人その他の従業者は、六月以下の懲役若しくは五万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 第十条第一項の規定による変更届出書を提出せず、又は変更届出書若しくはその添附書類に虚偽の記載をして提出したとき。
二 第十三条第一項(第十四条第二項、第十五条第三項及び第十八条第三項において準用する場合を含む。)の規定による承認申請書又はその添附書類に虚偽の記載をして提出したとき。
第三十五条 左の場合においては、その行為をした委託会社又は委託会社であつた会社の代表者、代理人、使用人その他の従業者は、三万円以下の罰金に処する。
一 第十九条第一項又は第二項の規定による書類を提出せず、又は書類に虚偽の記載をして提出したとき。
二 第二十条第一項の規定による帳簿書類を作成せず、又は帳簿書類に虚偽の記載をしたとき。
三 第二十条第二項の規定に違反したとき。
四 第二十四条の規定による命令に違反したとき。
五 第二十六条第三項の規定に違反したとき。
第三十六条 左の場合においては、その行為をした委託会社又は受託会社の代表者、代理人、使用人その他の従業者は、三万円以下の罰金に処する。
一 第二十一条第一項の規定による資料若しくは報告書を提出せず、又は資料若しくは報告書に虚偽の記載をして提出したとき。
二 第二十一条第一項の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避したとき。
第三十七条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前八条の違反行為をしたときは、行為者を罰する外、その法人又は人に対して各本条の罰金刑を科する。但し、法人又は人の代理人、使用人その他の従業者の当該違反行為を防止するため、当該業務に対し相当の注意及び監督が尽されたことの証明があつたときは、その法人又は人については、この限りでない。
第三十八条 左の各号の一に該当する者は、五千円以下の過料に処する。
一 第十一条第二項の規定に違反した者
二 第二十七条において準用する証券取引法第百八十三条第一号の規定による関係人又は参考人に対する処分に違反して、出頭せず、陳述をせず、若しくは虚偽の陳述をし、又は意見若しくは報告を提出せず、若しくは虚偽の意見若しくは報告を提出した者
三 第二十七条において準用する証券取引法第百八十三条第二号の規定による鑑定人に対する処分に違反して、出頭せず、鑑定をせず、又は虚偽の鑑定をした者
四 第二十七条において準用する証券取引法第百八十三条第三号の規定による関係人に対する処分に違反して、物件を提出しなかつた者
五 第二十七条において準用する証券取引法第百八十三条第四号の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避した者
附 則
1 この法律は、公布の日から施行する。
2 証券取引法の一部を次のように改正する。
第五条第三項の次に次の二項を加える。
投資信託の受益証券の発行者が第一項の規定により提出する届出書に記載すべき事項は、同項の規定にかかわらず、左に掲げる事項とする。
一 委託者及び受託者である会社の目的、商号及び資本の金額
二 委託者及び受託者である会社の本店、支店その他の営業所の名称及び所在の場所
三 委託者及び受託者である会社の役員の氏名及び住所
四 第一項第六号、第九号、第十号及び第二十号に掲げる事項
五 その他証券取引委員会が公益又は投資者保護のため必要且つ適当であると認めて証券取引委員会規則で定める事項
投資信託の受益証券の発行者が第一項の規定により提出する届出書に添附すべき書類は、第三項の規定にかかわらず、同項第三号に掲げる書類、投資信託約款及び証券取引委員会が公益又は投資者保護のため必要且つ適当であると認めて証券取引委員会規則で定めるその他の書類とする。
第百十一条第三項の次に次の一項を加える。
投資信託の受益証券の発行者が第一項の規定により提出する登録申請書に記載すべき事項は、同項の規定にかかわらず、第五条第四項第一号に掲げる事項、当該受益証券に係る信託財産の運用状況に関する事項及び第一項第七号に掲げる事項とし、これに添附すべき書類は、前項の規定にかかわらず、投資信託約款及び証券取引委員会が公益又は投資者保護のため必要且つ適当であると認めて証券取引委員会規則で定めるその他の書類とする。
3 所得税法(昭和二十二年法律第二十七号)の一部を次のように改正する。
第一条第二項第二号及び第三項中「利息の配当」の下に「若しくは証券投資信託の収益の分配」を加える。
第四条第一項中「この法律の施行地において、信託の利益の支払をなす合同運用信託」を「合同運用信託又は証券投資信託の信託財産につき生ずる所得」に改める。
第七条に次の一項を加える。
この法律において証券投資信託とは、証券投資信託法第二条第一項に規定する証券投資信託をいう。
第九条第一項第二号中「又は剰余金の分配」を「、剰余金の分配又は証券投資信託の収益の分配」に改め、「無記名株式の配当」の下に「又は無記名受益証券につき受ける収益の分配」を加える。
第十一条中「無記名の株式」の下に「若しくは証券投資信託の受益証券」を加え、「利子又は配当」を「利子、配当又は収益」に改める。
第十五条の二中「百分の二十五」の下に「(証券投資信託の収益の分配に因る配当所得については、百分の十五)」を加え、「(当該金額が当該所得税額をこえる場合においては、当該所得税額に相当する金額)」を削り、同条に次の但書を加える。
但し、その控除すべき金額が当該所得税額をこえる場合においては、当該所得税額に相当する金額を控除するものとする。
第十七条中「配当所得のうち利息の配当、」を「利息の配当若しくは証券投資信託の収益の分配に因る配当所得、」に、「並びに無記名株式の利息の配当」を「、無記名株式の利息の配当並びに無記名受益証券につき受ける収益の分配」に改める。
第十八条中「配当所得のうち利息の配当」を「利息の配当若しくは証券投資信託の収益の分配に因る配当所得」に、「並びに無記名株式の利息の配当」を「、無記名株式の利息の配当並びに無記名受益証券につき受ける収益の分配」に改める。
第十九条中「合同運用信託」の下に「又は証券投資信託」を加える。
第三十七条中「配当所得のうち利息の配当」を「利息の配当若しくは証券投資信託の収益の分配に因る配当所得」に改める。
第五十八条中「利子の支払」を「利子の支払又は収益の分配」に、「公債又は社債」を「公債若しくは社債又は証券投資信託の受益証券」に改める。
第五十九条第一項中「又は株式」を「、株式又は証券投資信託の受益証券」に、「利子又は配当」を「利子、配当又は収益」に改め、同条第二項中「利子又は配当」を「前項の利子、配当又は収益」に、「前項」を「同項」に改める。
第六十一条第一項第二号中「又は剰余金の分配」を「、剰余金の分配又は証券投資信託の収益の分配」に改め、同条第二項中「合同運用信託」の下に「及び証券投資信託」を加える。
4 法人税法(昭和二十二年法律第二十八号)の一部を次のように改正する。
第九条の六第一項中「内国法人から利益の配当又は剰余金の分配」を「内国法人から利益の配当、剰余金の分配又は証券投資信託の収益の分配」に、「申告書に当該利益の配当又は剰余金の分配」を「申告書に当該利益の配当、剰余金の分配又は収益の分配」に、「当該利益の配当又は剰余金の分配に因り受けた金額(その元本たる株式又は出資」を「当該利益の配当若しくは剰余金の分配に因り受けた金額又は当該収益の分配に因り受けた金額の百分の六十に相当する金額(これらの元本たる株式、出資又は受益証券」に、「その利子の額を控除した金額」を「当該利益の配当若しくは剰余金の分配に因り受けた金額から当該利子の額を控除した金額又は当該収益の分配に因り受けた金額から当該利子の額を控除した金額の百分の六十に相当する金額」に改める。
第十二条第二項中「合同運用信託」の下に「又は証券投資信託」を加える。
5 相続税法(昭和二十五年法律第七十三号)の一部を次のように改正する。
第五十九条第一項第三号中「受益者と委託者」を「証券投資信託法(昭和二十六年法律第百九十八号)第二条第一項に規定する証券投資信託以外の信託で受益者と委託者」に改める。
6 富裕税法(昭和二十五年法律第百七十四号)の一部を次のように改正する。
第四条第一項中「合同運用信託」の下に「及び証券投資信託法(昭和二十六年法律第百九十八号)第二条第一項に規定する証券投資信託」を加える。
7 租税特別措置法(昭和二十一年法律第十五号)の一部を次のように改正する。
第三条第一項中「若しくは出資」を「、出資若しくは証券投資信託(証券投資信託法第二条第一項に規定する証券投資信託をいう。以下同じ。)の受益証券」に、「配当所得のうち利息の配当」を「利息の配当若しくは証券投資信託の収益の分配に因る配当所得」に改め、同条第二項中「又は出資」を「、出資又は証券投資信託の受益証券」に、「又は利息の配当」を「、利息の配当又は収益」に改める。
法務総裁 大橋武夫
大蔵大臣 池田勇人
内閣総理大臣 吉田茂