金融機関の更生手続の特例等に関する法律
法令番号: 法律第九十五号
公布年月日: 平成8年6月21日
法令の形式: 法律
金融機関の更生手続の特例等に関する法律をここに公布する。
御名御璽
平成八年六月二十一日
内閣総理大臣 橋本龍太郎
法律第九十五号
金融機関の更生手続の特例等に関する法律
目次
第一章
総則(第一条・第二条)
第二章
銀行の更生手続(第三条―第十八条)
第三章
協同組織金融機関の更生手続
第一節
総則(第十九条―第二十八条)
第二節
更生手続の開始(第二十九条―第五十一条)
第三節
管財人及び調査委員(第五十二条・第五十三条)
第四節
更生債権者、更生担保権者及び組合員等(第五十四条―第八十三条)
第五節
関係人集会(第八十四条―第八十七条)
第六節
更生手続開始後の手続(第八十八条―第百四条)
第七節
更生計画の条項(第百五条―第百二十二条)
第八節
更生計画の認否及び遂行(第百二十三条―第百五十二条)
第九節
更生手続の廃止(第百五十三条―第百五十七条)
第十節
報酬及び報償金(第百五十八条―第百六十条)
第四章
金融機関の更生手続の特例
第一節
監督庁による更生手続開始の申立て等(第百六十一条―第百六十四条)
第二節
預金保険機構の権限(第百六十五条―第百七十七条)
第五章
金融機関の破産手続の特例
第一節
監督庁による破産の申立て等(第百七十八条―第百八十一条)
第二節
預金保険機構の権限(第百八十二条―第百九十四条)
第六章
罰則(第百九十五条―第二百一条)
附則
第一章 総則
(目的)
第一条 この法律は、協同組織金融機関について、利害関係人の利害を調整しつつその事業の維持更生を図るため、その更生手続に関し必要な事項を定めるとともに、金融機関の更生手続及び破産手続について、監督庁による申立て及び預金保険機構による預金者等のためにするこれらの手続に属する行為の代理等に関し必要な事項を定めること等により、預金者等の権利の実現を確保しつつ、これらの手続の円滑な進行を図ることを目的とする。
(定義)
第二条 この法律において「銀行」とは、次に掲げる者(この法律の施行地外に本店を有するものを除く。)をいう。
一 銀行法(昭和五十六年法律第五十九号)第二条第一項に規定する銀行(以下「普通銀行」という。)
二 長期信用銀行法(昭和二十七年法律第百八十七号)第二条に規定する長期信用銀行
三 外国為替銀行法(昭和二十九年法律第六十七号)第二条第一項に規定する外国為替銀行
2 この法律において「協同組織金融機関」とは、信用協同組合、信用金庫又は労働金庫をいう。
3 この法律において「金融機関」とは、銀行又は協同組織金融機関をいう。
4 この法律において「預金等債権」とは、次に掲げるもの(政令で定めるものを除く。)に係る債権をいう。
一 預金
二 定期積金
三 銀行法第二条第四項に規定する掛金
四 信託業法(大正十一年法律第六十五号)第九条の規定により元本の補てんの契約をした金銭信託(貸付信託を含む。)に係る信託契約
5 この法律において「監督庁」とは、次に定める行政庁をいう。
一 銀行及び信用金庫については、大蔵大臣とする。
二 信用協同組合については、その地区が都道府県の区域を越えないものにあっては、その主たる事務所の所在地を管轄する都道府県知事とし、その他のものにあっては、大蔵大臣とする。
三 労働金庫については、大蔵大臣及び労働大臣とする。
6 この法律において「組合員等」とは、信用協同組合の組合員又は信用金庫若しくは労働金庫の会員をいう。
7 この法律において「代表理事」とは、協同組織金融機関を代表する理事をいう。
8 この法律において「参事等」とは、信用協同組合若しくは労働金庫の参事又は信用金庫の支配人をいう。
第二章 銀行の更生手続
(銀行の更生計画の条項)
第三条 銀行の更生計画においては、協同組織金融機関との合併、信用金庫への組織の変更又は新協同組織金融機関の設立に関する条項その他更生のために必要な条項を定めることができる。
(銀行の更生手続についての会社更生法の規定の適用)
第四条 銀行の更生手続についての会社更生法(昭和二十七年法律第百七十二号)の次の表の上欄に掲げる規定の適用については、これらの規定中同表の中欄に掲げる字句は、同表の下欄に掲げる字句とする。
第十二条第一項
この法律
この法律の規定又は金融機関の更生手続の特例等に関する法律(以下「更生特例法」という。)第二章
第十七条第三項
この法律
この法律の規定若しくは更生特例法第二章
第五十二条第一項
減少
減少、出資一口の金額の減少
発行
発行、出資の受入れ
利益若しくは利息
利益、利息若しくは剰余金
第百九十一条第一項
存続
存続(組織の変更を含む。)
第二百十七条
他人の営業
他人の営業、事業
第二百三十三条第一項第四号
会社の株主総会
会社又は協同組織金融機関の株主総会又は総会若しくは総代会
第二百四十二条第二項
株式
株式、持分
第二百五十条第一項
他人の営業
他人の営業、事業
第二百五十条第二項
の規定
並びに銀行法(昭和五十六年法律第五十九号)第三十四条及び第三十五条(これらの規定を長期信用銀行法(昭和二十七年法律第百八十七号)第十七条及び外国為替銀行法(昭和二十九年法律第六十七号)第十一条において準用する場合を含む。)の規定
第二百六十二条第一項
第二百五十八条第二項
第二百五十八条第二項(更生特例法第十二条第二項において準用する場合を含む。)
又は第二百六十条第四項
若しくは第二百六十条第四項又は更生特例法第十二条第七項
第二百七十九条
及びこの法律
並びにこの法律の規定及び更生特例法第二章
2 銀行の更生手続についての会社更生法(第二百六十二条、第二百六十八条及び第十一章を除く。)の規定の適用については、この章に特別の定めがある場合を除き、同法の規定中「会社」とあるのは、その性質に反しない限り、協同組織金融機関を含むものとする。
(出資の総口数及び総額の変更の登記の嘱託)
第五条 組織変更後の信用金庫の出資の総口数及び総額の変更の登記の嘱託は、前条の規定により読み替えて適用される会社更生法第十七条第三項の規定にかかわらず、毎事業年度末日現在により、事業年度終了後、遅滞なくすれば足りる。
(吸収合併)
第六条 銀行が、更生手続により協同組織金融機関と合併して合併後存続するときは、更生計画において、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 その協同組織金融機関の名称
二 銀行が合併によりその発行する株式の総数を増加するときは、その増加すべき株式の額面無額面の別、種類及び数
三 その協同組織金融機関の組合員等に対して発行すべき新株の額面無額面の別、種類及び数並びにその割当てに関する事項
四 銀行の増加すべき資本の額及び準備金に関する事項
五 その協同組織金融機関の組合員等に金銭を支払い、又は社債を割り当てることを定めたときは、その規定
六 その協同組織金融機関における合併契約書承認決議のための総会又は総代会の日時
七 合併すべき時期を定めたときは、その規定
第七条 銀行(普通銀行に限る。)が更生手続により信用金庫と合併してその信用金庫が合併後存続するときは、更生計画において、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 その信用金庫の名称
二 更生債権者若しくは更生担保権者(その信用金庫の会員となる資格を有する者に限る。)又は株主に対して割り当てるべき出資の口数及びその割当てに関する事項
三 存続する信用金庫の準備金に関する事項
四 株主に金銭を支払うことを定めたときは、その規定
五 その信用金庫における合併契約書承認決議のための総会又は総代会の日時
六 前条第七号に掲げる事項
(新設合併)
第八条 銀行が更生手続により協同組織金融機関と合併して新株式会社を設立するときは、更生計画において、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 その協同組織金融機関の名称
二 新株式会社の商号、目的、本店及び支店の所在地並びに公告の方法
三 新株式会社が発行する株式の額面無額面の別、種類及び数
四 更生債権者、更生担保権者又は株主及びその協同組織金融機関の組合員等に対して発行すべき株式の額面無額面の別、種類及び数並びにその割当てに関する事項
五 新株式会社の資本の額及び準備金に関する事項
六 株主又はその協同組織金融機関の組合員等に金銭を支払い、又は社債を割り当てることを定めたときは、その規定
七 第六条第六号及び第七号に掲げる事項
第九条 銀行(普通銀行に限る。)が更生手続により信用金庫と合併して新信用金庫を設立するときは、更生計画において、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 合併の相手方たる信用金庫の名称
二 新信用金庫の名称、事業、地区、事務所の所在地及び公告の方法
三 新信用金庫の出資一口の金額
四 前二号に掲げる事項のほか、新信用金庫の定款に記載すべき事項
五 更生債権者若しくは更生担保権者(新信用金庫の会員となる資格を有する者に限る。)又は株主及び合併の相手方たる信用金庫の会員に対して割り当てるべき出資の口数及びその割当てに関する事項
六 新信用金庫の準備金に関する事項
七 株主又は合併の相手方たる信用金庫の会員に金銭を支払うことを定めたときは、その規定
八 新信用金庫の理事、代表理事及び監事となるべき者の氏名又はその選任若しくは選定の方法
九 第七条第五号及び第六号に掲げる事項
(組織変更)
第十条 銀行(普通銀行に限る。)が更生手続によりその組織を変更して信用金庫になるときは、更生計画において、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 組織変更後の信用金庫の名称、事業、地区、事務所の所在地及び公告の方法
二 組織変更後の信用金庫の出資一口の金額
三 前二号に掲げる事項のほか、組織変更後の信用金庫の定款に記載すべき事項
四 更生債権者若しくは更生担保権者(組織変更後の信用金庫の会員となる資格を有する者に限る。)又は株主に対して割り当てるべき出資の口数及びその割当てに関する事項
五 組織変更後の信用金庫の準備金に関する事項
六 株主に金銭を支払うことを定めたときは、その規定
七 組織変更後の信用金庫の理事、代表理事及び監事となるべき者の氏名又はその選任若しくは選定の方法並びに任期。ただし、任期については一年を超えることができない。
八 数人の代表理事に共同して組織変更後の信用金庫を代表させるときは、その旨
九 組織を変更すべき時期
2 第百九条第二項(第三号を除く。)、第三項(第三号を除く。)及び第四項の規定は、前項に規定する場合における組織変更後の信用金庫について準用する。この場合において、同条第二項中「組合員等」とあるのは「株主」と、「払込み又は現物出資」とあるのは「払込み」と、同条第三項中「組合員等」とあるのは「会員」と読み替えるものとする。
(新協同組織金融機関の設立)
第十一条 更生手続により、更生債権者、更生担保権者又は株主(設立する新協同組織金融機関の組合員等となる資格を有する者に限る。以下この条において同じ。)に対し、新たに払込み又は現物出資をさせないで出資を引き受けさせることにより新協同組織金融機関を設立するときは、更生計画において、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 新協同組織金融機関の名称、事業、地区、事務所の所在地及び公告の方法
二 新協同組織金融機関の出資一口の金額
三 前二号に掲げる事項のほか、新協同組織金融機関の定款に記載すべき事項
四 更生債権者、更生担保権者又は株主に対して引き受けさせるべき出資の口数及びその割当てに関する事項
五 新協同組織金融機関の準備金に関する事項
六 銀行から新協同組織金融機関に移転すべき財産及びその価格
七 新協同組織金融機関の理事、代表理事及び監事となるべき者の氏名又はその選任若しくは選定の方法並びに任期。ただし、任期については一年を超えることができない。
2 前項に定める場合を除き、更生手続により、合併によらないで新協同組織金融機関を設立するときは、更生計画において、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 前項第一号から第三号まで及び第五号から第七号までに掲げる事項
二 新協同組織金融機関の設立に際して引き受けさせる出資の口数及び更生債権者、更生担保権者又は株主に対し、新たに払込み若しくは現物出資をさせ、又はさせないで出資を引き受けさせるときは、前項第四号に掲げる事項
三 新たに現物出資をする者があるときは、その者の氏名、出資の目的たる財産及びその価格並びにこれに対して与える出資の口数
(合併に関する特例)
第十二条 第六条から第九条までの規定により更生計画において銀行が合併することを定めたときは、計画の定めによって合併することができる。
2 会社更生法第二百五十八条第二項の規定は、第八条の規定により更生計画において銀行が合併することを定めた場合において、合併により設立される新株式会社の株式の割当てを受けた更生債権者又は更生担保権者について準用する。
3 第七条又は第九条の規定により更生計画において銀行が合併することを定めたときは、合併後存続する信用金庫又は合併により設立される新信用金庫の出資の割当てを受けた更生債権者又は更生担保権者は、合併の効力が生じた時に会員となる。
4 第一項の場合においては、金融機関の合併及び転換に関する法律(昭和四十三年法律第八十六号。以下「合併転換法」という。)第五条第一項の規定によりその例によることとされる商法(明治三十二年法律第四十八号)第四百八条ノ二、合併転換法第十二条第一項、同条第二項において準用する商法第二百四十五条ノ三及び第二百四十五条ノ四並びに合併転換法第十三条第一項から第四項まで(同条第一項第二号に掲げる株主に係る部分を除く。)の規定は、適用せず、合併転換法第二十一条第二項において準用する商法第二百十七条第二項又は合併転換法第五条第一項の規定によりその例によることとされる商法第四百十六条第三項において準用する同法第二百十七条第二項に定めた事件は、更生裁判所の管轄とする。
5 第一項の場合においては、合併転換法第五条第一項の規定によりその例によることとされる商法第四百十六条第二項、合併転換法第十一条並びに合併転換法第二十一条第三項において準用する商法第百四条第一項及び第三項、第百五条、第百六条、第百八条から第百十一条まで並びに第四百十五条の規定は、適用しない。
6 前各項の規定は、合併の相手方たる協同組織金融機関に対する合併転換法の規定の適用を妨げない。
7 会社更生法第二百五十六条の規定は、第六条第五号又は第八条第六号の規定により株主又は組合員等に社債を割り当てた場合について準用する。この場合においては、株主又は組合員等は、合併の効力が生じた時に社債権者となる。
8 第一項の場合においては、合併による銀行の変更の登記の嘱託書又は申請書には、計画認可の決定書の謄本又は抄本のほか、政令で定める書面を添付しなければならない。
9 第一項の場合においては、合併による設立の登記の嘱託書又は申請書には、計画認可の決定書の謄本又は抄本のほか、政令で定める書面を添付しなければならない。
10 裁判所が前二項の登記を嘱託するときは、合併の相手方たる協同組織金融機関の合併による解散の登記をも嘱託しなければならない。
11 第一項の場合において、合併の相手方たる信用金庫が合併後存続するときは、第四条の規定により読み替えて適用される会社更生法第十七条第三項の規定は、適用しない。
12 前項の場合における合併の相手方たる信用金庫の合併による変更の登記の申請書には、計画認可の決定書の謄本又は抄本のほか、政令で定める書面を添付しなければならない。
(組織変更に関する特例)
第十三条 第十条第一項の規定により更生計画において銀行がその組織を変更することを定めたときは、銀行についての解散の登記及び組織変更後の信用金庫についての設立の登記に関する規定に定める登記をした時に組織変更の効力が生じる。
2 前項の場合においては、組織変更後の信用金庫の出資の割当てを受けた更生債権者又は更生担保権者は、組織変更の効力が生じた時に会員となる。
3 第一項の場合においては、合併転換法第二十四条第一項第三号において準用する合併転換法第十一条、合併転換法第二十四条第一項第四号において準用する合併転換法第十三条第一項から第四項まで(同条第一項第二号に掲げる株主に係る部分を除く。)並びに合併転換法第二十五条第二項及び第二十七条第一項の規定並びに同条第二項において準用する商法第百四条第三項、第百五条第二項から第四項まで、第百六条、第百八条から第百十条まで及び第四百十五条の規定は、適用せず、合併転換法第二十四条第一項第四号において準用する合併転換法第二十一条第二項第二号において準用する商法第二百十七条第二項に定めた事件は、更生裁判所の管轄とする。
4 第十条第一項第七号の規定により計画において組織変更後の信用金庫の理事、代表理事又は監事となるべき者を定めたときは、これらの者は、組織変更の効力が生じた時に選任され、又は選定されるものとする。
5 第十条第一項第七号の規定により計画において組織変更後の信用金庫の理事若しくは監事の選任又は代表理事の選定の方法を定めたときは、これらの者の選任又は選定は、計画に定める方法によってすることができる。この場合においては、信用金庫法(昭和二十六年法律第二百三十八号)第三十九条において準用する商法第二百六十一条第一項の規定は、適用しない。
6 前二項の規定により選任され、又は選定された組織変更後の信用金庫の理事、代表理事又は監事の任期及び代表理事の代表の方法は、計画に定めるところによる。
7 第四項又は第五項の規定により選任された組織変更後の信用金庫の理事又は監事の任期については、合併転換法第二十三条第三項の規定は、適用しない。
8 第一項の場合においては、組織変更後の信用金庫の設立の登記に関する規定に定める登記の嘱託書又は申請書には、計画認可の決定書の謄本又は抄本のほか、政令で定める書面を添付しなければならない。
(組織変更後の信用金庫の出資の受入れに関する特例)
第十四条 第百三十六条の規定は、第十条第二項において準用する第百九条第二項又は第三項の規定により更生計画において組織変更後の信用金庫が出資を引き受けさせることを定めた場合について準用する。この場合において、第百三十六条第一項中「計画の定め」とあるのは「組織変更の効力が生じた後、計画の定め」と、同条第二項中「組合員等が」とあるのは「株主が」と、「組合員等又は」とあるのは「会員又は」と、同条第五項中「組合員等」とあるのは「株主」と、「払込み又は現物出資」とあるのは「払込み」と、「払い込み、又は計画に定める現物出資をすれば」とあるのは「払い込めば」と読み替えるものとする。
(新協同組織金融機関の設立に関する特例)
第十五条 第十一条第一項の規定により更生計画において更生債権者、更生担保権者又は株主に対し、新たに払込み又は現物出資をさせないで出資を引き受けさせることにより新協同組織金融機関を設立することを定めたときは、新協同組織金融機関は、定款を作成し、更生裁判所の認証を得た後設立の登記をした時に成立する。
2 前項の場合においては、新協同組織金融機関成立の時において、計画の定めにより新協同組織金融機関に移転すべき銀行の財産は、新協同組織金融機関に移転し、新協同組織金融機関の出資の割当てを受けた更生債権者、更生担保権者又は株主は、組合員等となる。
3 第百三十三条第一項、第二項及び第四項の規定は、第一項の場合について準用する。この場合において、同条第一項中「第百六条において準用する会社更生法第二百二十条第一項」とあるのは「第十一条第一項第七号」と、同条第二項中「第百六条において準用する会社更生法第二百二十条第一項」とあるのは「第十一条第一項第七号」と、「第三十五条第三項本文」とあるのは「第三十五条第三項ただし書」と、「第三十四条第三項本文」とあるのは「第三十四条第三項ただし書」と、「総会」とあるのは「創立総会」と読み替えるものとする。
4 第一項の場合においては、新協同組織金融機関の設立の登記の嘱託書又は申請書には、計画認可の決定書の謄本又は抄本のほか、定款及び計画において代表理事の選定の方法を定めたときは、その選定に関する書類を添付しなければならない。
第十六条 第十一条第二項の規定により更生計画において合併によらないで新協同組織金融機関を設立することを定めたときは、計画の定めにより新協同組織金融機関を設立することができる。
2 前項の場合においては、中小企業等協同組合法(昭和二十四年法律第百八十一号)第二十四条第一項及び第三十二条並びに協同組合による金融事業に関する法律(昭和二十四年法律第百八十三号)第六条の二第二項第四号の規定、信用金庫法第二十二条第一項、第二十三条第三項及び第二十八条の規定又は労働金庫法(昭和二十八年法律第二百二十七号)第二十二条第一項及び第二十八条の規定は、適用しない。
3 第一項の場合においては、定款は、更生裁判所の認証を受けるものとし、創立総会においては計画の趣旨に反して定款を変更することができず、新協同組織金融機関が成立しなかったときは、管財人がその設立に関してした行為に係る責任は、銀行において負うものとし、その設立に関して支出された費用は、銀行の負担とする。
4 第一項の場合において、更生債権者、更生担保権者又は株主に対し、新たに払込み又は現物出資をさせないで出資を引き受けさせるときは、これらの権利者は、新協同組織金融機関成立の時に組合員等となる。
5 前条第三項及び第百三十六条第二項から第五項までの規定は、第一項の場合について準用する。この場合において、前条第三項中「第十一条第一項第七号」とあるのは「第十一条第二項第一号」と、第百三十六条第二項中「第百九条第二項」とあるのは「第十一条第二項第二号」と、「組合員等が」とあるのは「株主が」と、同条第五項中「組合員等」とあるのは「株主」と読み替えるものとする。
6 第一項の場合においては、新協同組織金融機関の設立の登記の嘱託書又は申請書には、前条第四項に規定する書類のほか、出資の総口数及び出資の払込みのあったことを証する書面を添付しなければならない。
(出資の引受権の譲渡)
第十七条 更生債権者、更生担保権者又は株主は、更生計画の定めにより協同組織金融機関の出資を引き受ける権利を有するときは、その協同組織金融機関の承諾を得て、組合員等又はその資格を有する者にその権利を譲渡することができる。
(退職手当)
第十八条 更生手続開始後銀行の取締役、代表取締役、監査役又は使用人であった者で、引き続き組織変更後の信用金庫又は新協同組織金融機関の理事、代表理事、監事又は使用人となったものは、銀行から退職したことを理由として退職手当の支給を受けることができない。
2 前項に定める者の銀行における在職期間は、退職手当の計算については、組織変更後の信用金庫又は新協同組織金融機関における在職期間とみなす。
第三章 協同組織金融機関の更生手続
第一節 総則
(協同組織金融機関の更生手続)
第十九条 協同組織金融機関の更生手続については、次章に定めるもののほか、この章の定めるところによる。
(会社更生法の規定を準用する場合の読替え等)
第二十条 この章(第百十九条、第百三十七条第三項、第百三十八条第五項、第百四十二条第四項及び第五項、第百四十三条第四項及び第七項並びに第百四十五条第三項を除く。)の規定において会社更生法の規定を準用する場合には、特別の定めがある場合を除き、同法の規定中「会社」とあるのは「協同組織金融機関(更生特例法第二条第二項に規定する協同組織金融機関をいう。)」と、「株主」とあるのは「組合員等(更生特例法第二条第六項に規定する組合員等をいう。)」と、「商号」とあるのは「名称」と、「本店」とあるのは「主たる事務所」と、「支店」とあるのは「従たる事務所」と、「営業所」とあるのは「事務所」と、「取締役」とあるのは「理事」と、「代表取締役」とあるのは「代表理事(更生特例法第二条第七項に規定する代表理事をいう。)」と、「監査役」とあるのは「監事」と、「支配人」とあるのは「参事等(更生特例法第二条第八項に規定する参事等をいう。)」と、「営業」とあるのは「事業」と読み替えるものとする。
2 この章において準用するこの章の規定により読み替えられた会社更生法の規定中「更生特例法」とあるのは、金融機関の更生手続の特例等に関する法律をいうものとする。
3 この章に特別の定めがある場合を除き、この章(第二十四条第二項及び第百四十八条を除く。)の規定及びこの章において準用する第一項の規定により読み替えられた会社更生法の規定中「協同組織金融機関」とあるのは、その性質に反しない限り、株式会社を含むものとする。
(更生手続の効力発生の時等)
第二十一条 会社更生法第二条、第四条第一項及び第三項、第五条、第八条、第九条第一項、第十条並びに第十一条の規定は協同組織金融機関の更生手続について、同法第三条の規定は協同組織金融機関の更生について、同法第六条、第七条及び第九条第二項の規定は協同組織金融機関に係る更生事件について、それぞれ準用する。この場合において、同法第八条及び第十一条中「この法律」とあるのは、「更生特例法第三章」と読み替えるものとする。
(公告)
第二十二条 この章の規定によってする公告は、官報及び裁判所の指定する新聞紙に掲載してする。
2 会社更生法第十二条第二項及び第十三条の規定は、この章の規定によってする公告について準用する。この場合において、同条第一項中「前条第一項」とあるのは「更生特例法第二十二条第一項」と、同条第二項中「会社」とあるのは「組織変更後の株式会社」と、「若しくは株券又は」とあるのは「又は」と読み替えるものとする。
(送達)
第二十三条 登記した担保権を有する更生担保権者に対するこの章の規定によってする送達は、その更生担保権者からこの章の規定による住所の届出があるときはその住所にあてて、届出がないときは登記簿に記載した住所にあてて、書類を通常の取扱いによる郵便に付してすることができる。
2 協同組織金融機関の組合員等に対するこの章の規定によってする送達は、中小企業等協同組合法第五十条第一項、信用金庫法第四十六条第一項又は労働金庫法第五十条第一項本文に規定する場所にあてて、書類を通常の取扱いによる郵便に付してすることができる。
3 会社更生法第十四条第四項及び第五項の規定は、前二項の規定により書類を郵便に付して発送した場合について準用する。
4 会社更生法第十五条の規定はこの章の規定により公告及び送達をしなければならない場合について、同法第十六条の規定はこの章の規定により送達をしなければならない場合について、それぞれ準用する。
(登記の嘱託)
第二十四条 会社更生法第十七条から第二十条までの規定は、協同組織金融機関の更生手続における登記の嘱託について準用する。この場合において、同法第十七条第三項及び第十八条第二項中「この法律」とあるのは「更生特例法第三章」と、同法第十八条の二第一項中「第三十九条第一項後段」とあるのは「更生特例法第三十三条第一項」と、「処分を」とあるのは「保全管理人による管理又は監督員による監督を命ずる処分を」と、同条第二項中「第三十九条第一項後段」とあるのは「更生特例法第三十三条第一項」と、「処分」とあるのは「保全管理人による管理又は監督員による監督を命ずる処分」と、同条第三項中「第三十九条第一項前段」とあるのは「更生特例法第三十三条第一項の規定による処分(保全管理人による管理及び監督員による監督を命ずる処分を除く。)」と、「第七十二条第一項第二号」とあるのは「更生特例法第四十六条第一項第二号」と、同法第十八条の三第一項中「第二百十一条第三項又は第二百四十八条の二第一項」とあるのは「更生特例法第百五条第三項又は第百二十九条第一項」と、同条第二項中「第二百十一条第三項」とあるのは「更生特例法第百五条第三項」と、「第二百四十八条の二第一項」とあるのは「更生特例法第百二十九条第一項」と、同法第二十条第二項中「和議開始、整理開始又は特別清算開始」とあるのは「和議開始」と読み替えるものとする。
2 協同組織金融機関の出資の総口数及び総額の変更の登記の嘱託は、前項において準用する会社更生法第十七条第三項の規定にかかわらず、毎事業年度末日現在により、事業年度終了後、遅滞なくすれば足りる。
(否認の登記)
第二十五条 会社更生法第二十一条第一項の規定は、協同組織金融機関の更生手続における否認の登記について準用する。
2 会社更生法第十八条第一項の規定は、更生手続開始決定取消し、更生手続廃止又は更生計画不認可の決定が確定した場合及び更生計画認可又は更生手続終結の決定があった場合に、協同組織金融機関の更生手続における否認の登記について準用する。
(登録への準用)
第二十六条 第二十四条第一項において準用する会社更生法第十八条、第十八条の二第三項、第十九条及び第二十条並びに前条の規定は、登録のある権利について準用する。
(破産手続又は和議手続への移行)
第二十七条 会社更生法第二十三条、第二十四条、第二十七条及び第二十八条の規定は破産宣告前の協同組織金融機関について、同法第二十五条及び第二十六条の規定は破産宣告後の協同組織金融機関について、それぞれ準用する。この場合において、同法第二十三条第二項中「第十九条」とあるのは「更生特例法第二十四条第一項において準用する第十九条」と、「前条」とあるのは「更生特例法第二十六条」と、同法第二十四条中「整理若しくは特別清算の手続におけるその手続開始の命令若しくは和議手続」とあるのは「和議手続」と、同法第二十五条中「第二百七十三条から第二百七十四条まで」とあるのは「更生特例法第百五十三条の規定若しくは更生特例法第百五十四条において準用する第二百七十三条の二若しくは第二百七十四条」と、同法第二十六条第一項中「第二百七十七条」とあるのは「更生特例法第百五十五条において準用する第二百七十七条」と読み替えるものとする。
(破産の申立義務と更生手続開始の申立て)
第二十八条 会社更生法第二十九条の規定は、協同組織金融機関の清算人について準用する。この場合において、同条中「破産又は特別清算開始」とあるのは、「破産」と読み替えるものとする。
第二節 更生手続の開始
(手続の開始)
第二十九条 協同組織金融機関は、事業の継続に著しい支障を来すことなく弁済期にある債務を弁済することができないときは、裁判所に対し、更生手続開始の申立てをすることができる。協同組織金融機関に破産の原因たる事実の生ずるおそれがあるときも、また同様である。
2 前項後段の場合においては、登記された出資の総額の十分の一以上に相当する額の債権を有する債権者も、同項の申立てをすることができる。
3 第一項後段の場合においては、次の各号に掲げる協同組織金融機関の種類に応じ、当該各号に定める者も、同項の申立てをすることができる。
一 信用協同組合 組合員の総数の十分の一以上に相当する数の組合員
二 信用金庫 会員の総数の十分の一以上に相当する数の会員
三 労働金庫 会員(個人会員(労働金庫法第十三条第一項に規定する個人会員をいう。以下この章において同じ。)を除く。以下この号において同じ。)の総数の十分の一以上に相当する数の会員
(解散後の協同組織金融機関の申立て)
第三十条 清算中又は破産宣告後の協同組織金融機関が更生手続開始の申立てをするには、中小企業等協同組合法第五十三条、信用金庫法第四十八条又は労働金庫法第五十三条に定める決議によらなければならない。
(開始の申立て)
第三十一条 会社更生法第三十二条から第三十四条まで、第三十五条第一項、第三十六条から第三十八条まで及び第四十四条の規定は、協同組織金融機関についての更生手続開始の申立てについて準用する。この場合において、同法第三十二条第二項第五号中「目的」とあるのは「事業、地区」と、同項第六号中「発行済株式の総数、資本の額」とあるのは「組合員等(更生特例法第二条第六項に規定する組合員等をいう。)の総数(労働金庫にあっては、個人会員(労働金庫法(昭和二十八年法律第二百二十七号)第十三条第一項に規定する個人会員をいう。以下この号において同じ。)及び個人会員以外の会員のそれぞれの総数)、登記された出資の総額」と、同条第三項中「、株主が申立をするときはその有する株式の数を記載」とあるのは「を記載」と、同法第三十三条第二項中「債権者又は株主」とあるのは「債権者」と、「債権の額又は株式の数」とあるのは「債権の額」と、同法第三十七条第一項中「和議手続、整理手続、特別清算手続」とあるのは「和議手続」と、「、担保権」とあるのは「若しくは担保権」と、「手続若しくは企業担保権の実行手続」とあるのは「手続」と、同法第三十八条第二号中「又は株式を取得した」とあるのは「を取得し、又は組合員等(更生特例法第二条第六項に規定する組合員等をいう。)となつた」と、同条第三号中「破産回避又は企業担保権の実行の回避」とあるのは「破産回避」と、同条第四号中「、和議手続、整理手続又は特別清算手続」とあるのは「又は和議手続」と、同法第四十四条中「第三十九条第一項」とあるのは「更生特例法第三十三条第一項」と読み替えるものとする。
(所管行政庁等の意見の陳述)
第三十二条 会社更生法第三十五条第二項及び第三項の規定は、協同組織金融機関の更生手続について準用する。この場合において、同条第二項中「第百二十二条第一項」とあるのは、「更生特例法第六十二条において準用する第百二十二条第一項」と読み替えるものとする。
(保全処分)
第三十三条 裁判所は、更生手続開始の決定をする前でも、利害関係人の申立てにより又は職権で、協同組織金融機関の業務及び財産に関し、仮差押え、仮処分その他必要な保全処分を命じ、又は保全管理人による管理若しくは監督員による監督を命ずる処分をすることができる。
2 会社更生法第三十九条第二項から第六項までの規定は、前項の規定による処分について準用する。この場合において、同条第三項中「前二項」とあるのは「更生特例法第三十三条第一項又は同条第二項において準用する前項」と、同条第五項中「第一項後段」とあるのは「更生特例法第三十三条第一項」と、「処分を」とあるのは「保全管理人による管理又は監督員による監督を命ずる処分を」と、同条第六項中「第十五条」とあるのは「更生特例法第二十三条第四項において準用する第十五条」と読み替えるものとする。
(保全管理人)
第三十四条 会社更生法第四十条及び第四十一条の規定は、前条第一項の規定により保全管理人による管理の命令があつた場合について準用する。
2 会社更生法第五十四条第一号から第三号まで、第五号から第七号まで及び第十号、第五十四条の二、第五十五条、第九十四条、第九十五条、第九十六条第一項、第九十七条並びに第九十八条の二から第百条までの規定は、前項の保全管理人について準用する。
3 会社更生法第六十八条から第七十条までの規定は、前条第一項の規定により保全管理人による管理を命ずる処分があった場合及びその処分の取消しがあった場合について準用する。
(監督員)
第三十五条 会社更生法第四十二条の規定は、第三十三条第一項の規定により監督員による監督の命令があった場合について準用する。
2 会社更生法第九十八条の二第一項及び第二項並びに第九十八条の三から第九十八条の五までの規定は、前項の監督員について準用する。
(開始の決定)
第三十六条 会社更生法第四十五条及び第四十六条の規定は、協同組織金融機関についての更生手続開始の決定について準用する。
(開始の公告及び送達)
第三十七条 裁判所が協同組織金融機関について更生手続開始の決定をしたときは、直ちに次に掲げる事項を公告しなければならない。
一 更生手続開始決定の主文
二 管財人の氏名又は名称
三 前条において準用する会社更生法第四十六条の規定により定めた期間及び期日
四 協同組織金融機関の債務者及び協同組織金融機関の財産の所持者は、協同組織金融機関に弁済し、又はその財産を交付してはならない旨及び債務を負担すること又はその財産を所持することを一定の期間内に管財人に届け出るべき旨の命令
2 管財人、協同組織金融機関並びに知れている更生債権者、更生担保権者及び組合員等には、前項各号に掲げる事項及び更生手続を開始することの当否についての調査委員の意見の要旨を記載した書面、調査委員並びに知れている協同組織金融機関の債務者及び協同組織金融機関の財産の所持者には、同項各号に掲げる事項を記載した書面を送達しなければならない。
3 前二項の規定は、第一項第二号から第四号までに掲げる事項に変更を生じた場合について準用する。ただし、更生債権及び更生担保権調査の期日の変更については、公告することを要しない。
4 第一項第四号の届出を怠った者は、これによって協同組織金融機関の財産に生じた損害を賠償しなければならない。
(開始の通知)
第三十八条 前条第一項各号に掲げる事項及び同条第二項の調査委員の意見の要旨は、協同組織金融機関の業務を監督する行政庁、法務大臣及び大蔵大臣に通知しなければならない。
2 前項の規定は、前条第一項第二号及び第三号に掲げる事項に変更を生じた場合について準用する。
(書類の備置き及び抗告)
第三十九条 会社更生法第四十九条の規定は協同組織金融機関についての更生手続開始の申立てに関する書類について、同法第五十条の規定は協同組織金融機関についての更生手続開始の申立てに対する裁判について、それぞれ準用する。この場合において、同条第二項中「第三十七条」とあるのは、「更生特例法第三十一条において準用する第三十七条」と読み替えるものとする。
(開始決定の取消し)
第四十条 会社更生法第五十一条の規定は、協同組織金融機関について更生手続開始決定取消しの決定が確定した場合について準用する。この場合において、同条第二項中「第四十七条第二項及び第四十八条第一項」とあるのは、「更生特例法第三十七条第二項及び第三十八条第一項」と読み替えるものとする。
(開始後の出資一口の金額の減少等)
第四十一条 更生手続開始後その終了までの間は、更生手続によらなければ、出資一口の金額の減少、資本の減少、出資の受入れ、新株若しくは社債の発行、合併、解散、協同組織金融機関の組織の変更、剰余金、利益若しくは利息の配当又は商法第二百九十三条ノ五第一項の金銭の分配をすることができない。
2 更生手続開始後その終了までの間は、更生手続によらないで協同組織金融機関の定款を変更するには、裁判所の許可を得なければならない。
(開始後の業務及び財産の管理)
第四十二条 会社更生法第五十三条の規定は、協同組織金融機関について更生手続開始の決定があつた場合について準用する。この場合において、同条中「第二百十一条第三項又は第二百四十八条の二第一項」とあるのは、「更生特例法第百五条第三項又は第百二十九条第一項」と読み替えるものとする。
(管財人の行為)
第四十三条 会社更生法第五十四条から第五十五条までの規定は、協同組織金融機関の更生手続における管財人について準用する。この場合において、同法第五十四条第四号中「第百三条」とあるのは「更生特例法第五十五条において準用する第百三条」と、同条第九号中「第百六十一条の二」とあるのは「更生特例法第八十二条において準用する第百六十一条の二」と読み替えるものとする。
(開始後の協同組織金融機関の行為等及び取戻権)
第四十四条 会社更生法第五十六条、第五十七条、第五十八条第一項及び第二項並びに第五十九条から第六十六条までの規定は、協同組織金融機関について更生手続の開始があった場合について準用する。この場合において、同法第六十四条第二項中「第百三条」とあるのは、「更生特例法第五十五条において準用する第百三条」と読み替えるものとする。
(他の手続の中止等)
第四十五条 会社更生法第六十七条から第七十一条までの規定は、協同組織金融機関について更生手続開始の決定があった場合について準用する。この場合において、同法第六十七条第一項中「、競売の手続及び企業担保権の実行手続」とあるのは「及び競売の手続」と、「和議手続、整理手続及び特別清算手続」とあるのは「和議手続」と、同条第六項中「第百二十二条第一項」とあるのは「更生特例法第六十二条において準用する第百二十二条第一項」と読み替えるものとする。
(裁判所の処分)
第四十六条 協同組織金融機関について更生手続開始の決定があった場合において、必要があると認めるときは、裁判所は、管財人の申立てにより又は職権で、次に掲げる処分をすることができる。
一 発起人、理事、監事又は清算人の責任に基づく損害賠償請求権の査定
二 前号の損害賠償請求権について発起人、理事、監事又は清算人の財産に対してする保全処分
2 緊急の必要があると認めるときは、裁判所は、更生手続開始の決定をする前でも、保全管理人の申立てにより又は職権で、前項第二号に掲げる処分をすることができる。
3 会社更生法第三十九条第二項から第四項までの規定は、第一項第二号及び前項の処分について準用する。この場合において、同条第三項中「前二項」とあるのは、「更生特例法第四十六条第一項第二号若しくは第二項又は前項」と読み替えるものとする。
(査定)
第四十七条 会社更生法第七十三条から第七十七条までの規定は、前条第一項第一号の査定について準用する。
(否認権)
第四十八条 次に掲げる行為は、更生手続開始後、協同組織金融機関の財産のために否認することができる。
一 協同組織金融機関が更生債権者又は更生担保権者(以下この項において「更生債権者等」という。)を害することを知ってした行為。ただし、これにより利益を受けた者が、その行為の当時更生債権者等を害する事実を知らなかったときは、この限りでない。
二 協同組織金融機関が支払の停止又は破産、和議開始若しくは更生手続開始の申立て(以下この項において「支払の停止等」という。)のあった後にした更生債権者等を害する行為及び担保の供与又は債務の消滅に関する行為。ただし、これにより利益を受けた者がその行為の当時支払の停止等のあったこと又は更生債権者等を害する事実を知っていたときに限る。
三 協同組織金融機関が支払の停止等があった後又はその前三十日以内にした担保の供与又は債務の消滅に関する行為であって、協同組織金融機関の義務に属せず、又はその方法若しくは時期が協同組織金融機関の義務に属しないもの。ただし、債権者においてその行為の当時協同組織金融機関が他の更生債権者等との平等を害することを知ってした事実を知らなかったとき、支払の停止等があった後の場合は、なお、その事実をも知らなかったときは、この限りでない。
四 協同組織金融機関が支払の停止等があった後又はその前六月以内にした無償行為及びこれと同視すべき有償行為
2 会社更生法第七十八条第二項及び第七十九条の規定は、前項の規定の適用について準用する。この場合において、同法第七十八条第二項中「第百二十一条第一項第五号及び」とあるのは「更生特例法第六十一条第一項第五号及び更生特例法第六十二条において準用する」と、同法第七十九条第二項中「、更生手続開始、整理開始若しくは特別清算開始」とあるのは「若しくは更生手続開始」と読み替えるものとする。
(権利変動の対抗要件の否認)
第四十九条 支払の停止又は破産、和議開始若しくは更生手続開始の申立てがあった後権利の設定、移転又は変更をもって第三者に対抗するために必要な行為をした場合において、その行為が権利の設定、移転又は変更があった日から十五日を経過した後悪意でしたものであるときは、協同組織金融機関についての更生手続開始後、これを否認することができる。ただし、登記及び登録については、仮登記又は仮登録があった後本登記又は本登録をしたときは、この限りでない。
2 前項の規定は、権利取得の効力を生ずる登録について準用する。
(否認権の行使及び相手方の地位等)
第五十条 会社更生法第八十一条から第八十七条まで及び第九十条から第九十二条までの規定は協同組織金融機関の更生手続における否認権について、同法第八十八条及び第八十九条の規定は協同組織金融機関の行為が否認された場合について、それぞれ準用する。この場合において、同法第八十七条第二項中「第七十八条第一項第四号」とあるのは、「更生特例法第四十八条第一項第四号」と読み替えるものとする。
(詐害行為取消訴訟等)
第五十一条 民法(明治二十九年法律第八十九号)第四百二十四条第一項の規定により更生債権者の提起した訴訟又は破産法(大正十一年法律第七十一号)の規定による否認の訴訟が協同組織金融機関についての更生手続開始当時係属するときは、その訴訟手続は、中断する。
2 会社更生法第六十九条の規定は、前項の場合について準用する。この場合において、同条第一項から第三項までの規定中「会社」とあるのは、「更生債権者又は破産管財人」と読み替えるものとする。
第三節 管財人及び調査委員
(管財人の選任等)
第五十二条 協同組織金融機関の更生手続における管財人は、その職務を行うに適した者のうちから選任しなければならない。
2 会社更生法第九十五条、第九十六条第一項及び第二項並びに第九十七条から第百条までの規定は、協同組織金融機関の更生手続における管財人について準用する。この場合において、同法第九十六条第二項中「第二百十一条第三項又は第二百四十八条の二第一項」とあるのは、「更生特例法第百五条第三項又は第百二十九条第一項」と読み替えるものとする。
3 会社更生法第六十八条及び第六十九条の規定は、第百五条第三項の規定による更生計画の定め又は第百二十九条第一項の規定による決定が取り消された場合において、前項において準用する同法第九十六条第二項の訴えについて準用する。
(調査委員の選任等)
第五十三条 裁判所は、必要があると認めるときは、協同組織金融機関の更生手続において、一人又は数人の調査委員を選任することができる。
2 会社更生法第九十五条、第九十七条第一項、第九十八条の二から第九十八条の五まで、第百一条第二項及び第三項並びに第百一条の二の規定は、前項の調査委員について準用する。この場合において、同法第百一条第二項第一号中「第三十八条第二号」とあるのは「更生特例法第三十一条において準用する第三十八条第二号」と、同項第二号中「第三十九条第一項若しくは第二項又は第七十二条」とあるのは「更生特例法第三十三条第一項若しくは同条第二項において準用する第三十九条第二項又は更生特例法第四十六条」と読み替えるものとする。
第四節 更生債権者、更生担保権者及び組合員等
(更生債権)
第五十四条 協同組織金融機関に対し更生手続開始前の原因に基づいて生じた財産上の請求権は、更生債権とする。
(双務契約)
第五十五条 会社更生法第百三条から第百四条の二までの規定は、協同組織金融機関を一方の当事者とする双務契約について準用する。
(開始後の手形の引受け等)
第五十六条 会社更生法第百五条から第百十一条までの規定は、協同組織金融機関について更生手続が開始された場合について準用する。
(更生債権の弁済の禁止、更生債権者の権利等)
第五十七条 会社更生法第百十二条、第百十二条の二及び第百十九条の規定は協同組織金融機関の更生手続における更生債権について、同法第百十三条第一項の規定は協同組織金融機関の更生手続における更生債権者について、同条第二項及び同法第百十四条から第百十八条までの規定は協同組織金融機関の更生手続における更生債権者の議決権について、それぞれ準用する。この場合において、同法第百十二条中「第百二十二条第一項」とあるのは、「更生特例法第六十二条において準用する第百二十二条第一項」と読み替えるものとする。
(使用人の退職手当の請求権)
第五十八条 会社更生法第百十九条の二の規定は、更生計画認可の決定前に退職した協同組織金融機関の使用人の退職手当の請求権について準用する。この場合において、同条第三項中「第二百八条」とあるのは、「更生特例法第百三条」と読み替えるものとする。
(開始前の借入金等)
第五十九条 協同組織金融機関の理事又は保全管理人が更生手続開始の申立て後更生手続開始前に、裁判所の許可を得て、資金の借入れその他協同組織金融機関の事業の継続に欠くことができない行為をしたときは、その行為により生じた請求権は、共益債権とする。
(優先権の期間の計算)
第六十条 優先権が一定の期間内の債権額について存在する場合においては、その期間は、協同組織金融機関についての更生手続の開始の時からさかのぼって計算する。
(劣後的更生債権)
第六十一条 次に掲げる請求権は、協同組織金融機関の更生手続における更生債権とする。
一 更生手続開始後の利息
二 更生手続開始後の不履行による損害賠償及び違約金
三 更生手続参加の費用
四 前号に掲げるもののほか、更生手続開始後の原因に基づいて生じた財産上の請求権で共益債権でないもの
五 更生手続開始前の罰金、科料、刑事訴訟費用、追徴金及び過料
六 更生手続開始前の租税のうち、これを免れ、若しくは免れようとし、不正の行為によりその還付を受け、又は徴収して納付若しくは納入すべきものを納付若しくは納入しなかったことにより、更生手続開始後懲役若しくは罰金に処せられ、又は国税犯則取締法(明治三十三年法律第六十七号)第十四条第一項(地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)において準用する場合を含む。)の規定による通告の旨を履行した場合における、免れ、免れようとし、還付を受け、又は納付若しくは納入しなかった額の租税で届出のないもの
2 会社更生法第百二十一条第二項の規定は前項の請求権について、同条第三項の規定は前項第五号の請求権について、それぞれ準用する。この場合において、同条第二項中「同項第六号」とあるのは、「更生特例法第六十一条第一項第六号」と読み替えるものとする。
(租税等の請求権)
第六十二条 会社更生法第百二十二条の規定は、協同組織金融機関の更生計画において国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)又は国税徴収の例により徴収することのできる請求権につき減免、納税の猶予その他権利に影響を及ぼす定めをする場合について準用する。
(更生担保権)
第六十三条 更生債権又は更生手続開始前の原因に基づいて生じた協同組織金融機関以外の者に対する財産上の請求権で、更生手続開始当時協同組織金融機関の財産の上に存する特別の先取特権、質権、抵当権又は商法による留置権で担保された範囲のものは、更生担保権とする。ただし、利息又は不履行による損害賠償若しくは違約金の請求権については、更生手続開始後一年を経過する時(その時までに更生計画認可の決定があるときは、その決定の時)までに生ずるものに限る。
2 前項ただし書の規定は、社債に関しては、適用しない。
3 第五十六条において準用する会社更生法第百八条から第百十一条までの規定並びに第五十七条において準用する同法第百十二条及び第百十二条の二の規定は、更生担保権について準用する。
(更生担保権者の権利等)
第六十四条 会社更生法第百二十四条第一項及び第二項の規定は協同組織金融機関の更生手続における更生担保権者について、同条第三項並びに同法第百十三条第二項及び第百十四条から第百十八条までの規定は協同組織金融機関の更生手続における更生担保権者の議決権について、同法第百二十四条の二の規定は協同組織金融機関の更生手続における更生担保権について、それぞれ準用する。
(更生債権及び更生担保権の届出等)
第六十五条 会社更生法第百二十五条の規定は協同組織金融機関の更生手続における更生債権の届出について、同法第百二十六条の規定は協同組織金融機関の更生手続における更生担保権の届出について、同法第百二十七条の規定は協同組織金融機関の更生手続における更生債権又は更生担保権の届出について、それぞれ準用する。この場合において、同法第百二十五条第一項中「第百二十一条第一項」とあるのは、「更生特例法第六十一条第一項各号」と読み替えるものとする。
(退職手当の請求権の届出の特例)
第六十六条 会社更生法第百二十七条の二第一項及び第二項の規定は、協同組織金融機関の理事、代表理事、監事又は使用人の退職手当の請求権について準用する。この場合において、協同組織金融機関の理事、代表理事又は監事の退職手当の請求権については、同項中「退職したとき」とあるのは、「退職したとき、又は更生特例法第百三十三条第三項若しくは更生特例法第百三十八条第五項において準用する第二百五十二条第三項の規定により解任されたとき」と読み替えるものとする。
(届出名義の変更)
第六十七条 会社更生法第百二十八条の規定は、協同組織金融機関の更生手続における届出をした更生債権又は更生担保権を取得した者について準用する。
(組合員等の権利)
第六十八条 組合員等は、その有する持分をもって更生手続に参加することができる。
2 組合員等(労働金庫の個人会員を除く。)は、各々一個の議決権を有する。
3 労働金庫の個人会員は、各々一個の議決権の四百分の一に相当する議決権を有する。
4 協同組織金融機関に破産の原因たる事実があるときは、組合員等は、議決権を有しない。
第六十九条 組合員等として更生手続に参加することができる者は、組合員名簿又は会員名簿の記載により定める。
2 裁判所は、前項の規定により更生手続に参加することができる者を定めるため必要があるときは、二月を超えない期間を定めて、協同組織金融機関に対して、組合員名簿又は会員名簿の記載の変更をしないことを命ずることができる。
3 会社更生法第百三十条第三項の規定は、前項の期間について準用する。
(組合員等の参加の許可)
第七十条 裁判所は、組合員名簿又は会員名簿に記載のない組合員等の申立てにより、その組合員等が更生手続に参加することを許可することができる。この場合において、裁判所は、併せて組合員名簿又は会員名簿に記載されている組合員等を更生手続に参加できないものとすることができる。
2 会社更生法第百三十一条の二第二項及び第三項の規定は、前項の規定による決定について準用する。この場合において、同条第三項中「前二項」とあるのは、「更生特例法第七十条第一項又は同条第二項において準用する前項」と読み替えるものとする。
(更生債権者表及び更生担保権者表)
第七十一条 裁判所書記官は、協同組織金融機関の更生手続において、次の各号に掲げる更生債権者表及び更生担保権者表を作成し、権利の性質に応じ適宜分類して、それぞれ当該各号に掲げる事項を記載しなければならない。
一 更生債権者表
イ 更生債権者の氏名及び住所
ロ 更生債権の内容及び原因
ハ 議決権の額
ニ 優先権のある債権又は劣後的債権(第六十一条第一項各号に掲げる債権をいう。以下この章において同じ。)であるときは、その旨
二 更生担保権者表
イ 更生担保権者の氏名及び住所
ロ 更生担保権の内容及び原因、担保権の目的及びその価額並びに協同組織金融機関以外の者が債務者であるときは、その氏名及び住所
ハ 議決権の額
2 会社更生法第百三十三条の規定は、前項の更生債権者表及び更生担保権者表について準用する。
(権利届出の書類等の備置き)
第七十二条 協同組織金融機関の更生手続における更生債権及び更生担保権の届出に関する書類並びに前条第一項の更生債権者表及び更生担保権者表は、利害関係人の閲覧に供するため裁判所に備えて置かなければならない。
(更生債権及び更生担保権の調査)
第七十三条 協同組織金融機関の更生手続における更生債権及び更生担保権調査の期日においては、届出のあった更生債権及び更生担保権について、第七十一条第一項第一号イからニまで及び同項第二号イからハまでに掲げる事項を調査する。
2 会社更生法第百三十六条から第百四十条まで、第百四十一条第一項から第三項まで及び第百四十二条の規定は、協同組織金融機関の更生手続における更生債権及び更生担保権の調査について準用する。この場合において、同法第百三十八条第一項及び第二項並びに第百四十条中「第百二十七条」とあるのは「更生特例法第六十五条において準用する第百二十七条」と、同法第百四十二条中「前条」とあるのは「前条第一項から第三項まで」と読み替えるものとする。
(更生債権及び更生担保権等の確定)
第七十四条 更生債権及び更生担保権調査の期日において管財人、更生債権者、更生担保権者及び組合員等の異議がなかったときは、更生債権及び更生担保権の内容、議決権の額並びに優先権のある債権又は劣後的債権については優先権のあること又は劣後的であることは、確定する。
(退職手当の請求権の調査及び確定の特例)
第七十五条 会社更生法第百四十三条の二の規定は、第六十六条において準用する同法第百二十七条の二第二項の規定による届出があった退職手当の請求権について準用する。この場合において、同法第百四十三条の二第一項中「第百三十五条から第百四十二条まで」とあるのは「更生特例法第七十三条」と、同条第二項中「前条」とあるのは「更生特例法第七十四条」と読み替えるものとする。
(更生債権者表及び更生担保権者表への記載等)
第七十六条 会社更生法第百四十四条第一項及び第百四十五条の規定は第七十一条第一項の更生債権者表及び更生担保権者表について、同法第百四十四条第二項の規定は協同組織金融機関の更生手続における確定した更生債権及び更生担保権の証書について、それぞれ準用する。
(異議の通知)
第七十七条 協同組織金融機関の更生手続において更生債権者又は更生担保権者が更生債権及び更生担保権調査の期日に出頭しない場合において、その権利について異議があったときは、裁判所は、これをその権利者に通知しなければならない。第七十五条において準用する会社更生法第百四十三条の二第一項の規定による通知があった日から三日以内に同項の退職手当の請求権について管財人の異議があった場合も、同様とする。
(更生債権又は更生担保権の確定に関する訴訟)
第七十八条 会社更生法第百四十七条から第百五十二条までの規定は異議(協同組織金融機関の異議を除く。)のある更生債権又は更生担保権について、同法第百五十三条から第百五十六条までの規定は協同組織金融機関の更生手続における更生債権又は更生担保権の確定に関する訴訟について、それぞれ準用する。この場合において、同法第百四十七条第二項中「前条後段」とあるのは「更生特例法第七十七条後段」と、同法第百五十条中「第百四十四条第一項」とあるのは「更生特例法第七十六条において準用する第百四十四条第一項」と読み替えるものとする。
(罰金、租税等の届出及び不服の申立て)
第七十九条 会社更生法第百五十七条及び第百五十八条の規定は、第六十一条第一項第五号に掲げる請求権及び第六十二条において準用する同法第百二十二条第一項に規定する請求権について準用する。
(更生債権者等の分類)
第八十条 更生債権者、更生担保権者及び組合員等は、更生計画案の作成及び決議のために、次の組に分類されるものとする。ただし、第六十一条第一項第五号に掲げる請求権及び第六十二条において準用する会社更生法第百二十二条第一項に規定する請求権を有する者は、この限りでない。
一 更生担保権者
二 一般の先取特権その他一般の優先権のある債権を有する更生債権者
三 前号及び次号に掲げる更生債権者以外の更生債権者
四 劣後的債権を有する更生債権者
五 組合員等
2 会社更生法第百五十九条第二項から第五項までの規定は、前項の分類について準用する。この場合において、同条第二項中「前項各号」とあるのは、「更生特例法第八十条第一項各号」と読み替えるものとする。
(代理委員)
第八十一条 更生債権者、更生担保権者又は組合員等は、裁判所の許可を得て、それぞれ共同して又は各別に、一人又は数人の代理委員を選任することができる。
2 会社更生法第百六十条第二項から第六項までの規定は、前項の代理委員について準用する。この場合において、同条第五項中「第一項」とあるのは、「更生特例法第八十一条第一項」と読み替えるものとする。
(商法による留置権の消滅請求)
第八十二条 会社更生法第百六十一条の二の規定は、更生手続開始当時協同組織金融機関の財産の上に存する商法による留置権について準用する。
(相殺)
第八十三条 会社更生法第百六十二条及び第百六十三条の規定は、協同組織金融機関の更生手続における更生債権者又は更生担保権者による相殺について準用する。この場合において、同条第二号及び第四号中「、更生手続開始、整理開始若しくは特別清算開始」とあるのは、「若しくは更生手続開始」と読み替えるものとする。
第五節 関係人集会
(期日の呼出し等)
第八十四条 会社更生法第百六十四条から第百六十七条までの規定は協同組織金融機関の更生手続における関係人集会について、同法第百六十八条の規定は協同組織金融機関の更生手続における関係人集会並びに更生債権及び更生担保権調査の各期日の併合について、それぞれ準用する。この場合において、同法第百六十四条第二項中「第四十七条第二項」とあるのは、「更生特例法第三十七条第二項」と読み替えるものとする。
(議決権に対する異議)
第八十五条 管財人、届出をした更生債権者及び更生担保権者並びに組合員等は、更生債権者、更生担保権者及び組合員等の議決権について異議を述べることができる。ただし、前節の調査手続において確定した更生債権及び更生担保権を有する更生債権者及び更生担保権者の議決権については、この限りでない。
(議決権の行使)
第八十六条 確定した更生債権及び更生担保権並びに異議のない議決権を有する更生債権者、更生担保権者及び組合員等は、その確定額又は届出の額若しくは数に応じて議決権を行使することができる。
2 会社更生法第百七十条第二項から第四項までの規定は、異議のある権利について準用する。
第八十七条 会社更生法第百七十一条から第百七十三条までの規定は、協同組織金融機関の更生手続における議決権について準用する。この場合において、同法第百七十二条中「前二条」とあるのは「更生特例法第八十六条及び更生特例法第八十七条において準用する前条」と、同条第二号中「第百二十一条第一項第五号及び」とあるのは「更生特例法第六十一条第一項第五号及び更生特例法第六十二条において準用する」と、同条第三号中「第二百三十四条第二項」とあるのは「更生特例法第百二十四条において準用する第二百三十四条第二項」と読み替えるものとする。
第六節 更生手続開始後の手続
(協同組織金融機関の業務及び財産の管理)
第八十八条 管財人は、就職の後直ちに協同組織金融機関の業務及び財産の管理に着手しなければならない。
(郵便物の管理)
第八十九条 会社更生法第百七十五条及び第百七十六条の規定は、協同組織金融機関について更生手続の開始があった場合について準用する。この場合において、同条第二項中「第二百十一条第三項又は第二百四十八条の二第一項」とあるのは、「更生特例法第百五条第三項又は第百二十九条第一項」と読み替えるものとする。
(財産の価額の評定等)
第九十条 会社更生法第百七十七条から第百八十二条まで及び第百八十六条の規定は、協同組織金融機関の更生手続における管財人について準用する。この場合において、同法第百七十八条第二項中「商法」とあるのは「協同組合による金融事業に関する法律(昭和二十四年法律第百八十三号)第六条の二第三項、信用金庫法(昭和二十六年法律第二百三十八号)第五十五条の二又は労働金庫法第五十九条の二の規定において準用する商法」と、同法第百七十九条第三号中「第七十二条」とあるのは「更生特例法第四十六条」と、同法第百八十二条第一項中「商法」とあるのは「協同組合による金融事業に関する法律第六条の二第三項、信用金庫法第五十五条の二又は労働金庫法第五十九条の二の規定において準用する商法」と読み替えるものとする。
(書類の備置き)
第九十一条 前条において準用する会社更生法第百七十八条から第百八十一条までの規定により裁判所に提出された書類は、利害関係人の閲覧に供するため裁判所に備えて置かなければならない。
(事業の休止等)
第九十二条 会社更生法第百八十四条及び第百八十五条の規定は、協同組織金融機関について更生手続の開始があった場合について準用する。
(第一回の関係人集会)
第九十三条 会社更生法第百八十七条及び第百八十八条の規定は、協同組織金融機関の更生手続における第一回の関係人集会について準用する。この場合において、同法第百八十七条中「第百七十九条」とあるのは、「更生特例法第九十条において準用する第百七十九条」と読み替えるものとする。
(更生計画案の作成及び提出)
第九十四条 協同組織金融機関の更生手続における管財人は、更生債権及び更生担保権の届出期間の満了後裁判所の定める期間内に、更生計画案を作成して裁判所に提出しなければならない。
2 会社更生法第百八十九条第二項の規定は前項の期間について、同条第三項の規定は協同組織金融機関の更生手続における更生計画案の作成について、それぞれ準用する。この場合において、同項中「前二項」とあるのは、「更生特例法第九十四条第一項又は同条第二項において準用する前項」と読み替えるものとする。
第九十五条 協同組織金融機関、届出をした更生債権者及び更生担保権者並びに組合員等は、裁判所の定める期間内に、更生計画案を作成して裁判所に提出することができる。
2 会社更生法第百八十九条第二項の規定は、前項の期間について準用する。
(清算を内容とする更生計画案)
第九十六条 更生手続開始後協同組織金融機関の存続(組織の変更を含む。)、合併、新協同組織金融機関の設立又は事業の譲渡による事業の継続を内容とする更生計画案の作成が困難なことが明らかになったときは、裁判所は、計画案の作成権者の申立てにより、清算を内容とする計画案の作成を許可することができる。ただし、債権者の一般の利益を害するときは、この限りでない。
2 会社更生法第百五十九条第三項及び第百九十一条第二項の規定は、前項の許可について準用する。
(更生計画案審理のための関係人集会)
第九十七条 協同組織金融機関の更生手続において更生計画案の提出があったときは、裁判所は、その計画案を審理するため、期日を定めて関係人集会を招集しなければならない。
2 会社更生法第百九十三条の規定は、前項の関係人集会について準用する。
(監督行政庁等の意見、更生計画案の修正等)
第九十八条 会社更生法第百九十四条から第百九十九条までの規定は、協同組織金融機関の更生手続における更生計画案について準用する。
(更生計画案決議のための関係人集会)
第九十九条 第九十七条第一項又は前条において準用する会社更生法第百九十八条第一項の規定による関係人集会の審理を経た更生計画案について修正命令を発しないときは、裁判所は、計画案について決議をするため期日を定めて関係人集会を招集しなければならない。
2 会社更生法第二百条第二項及び第三項の規定は、前項の場合について準用する。
(更生のために債務を負担する者等の出頭)
第百条 会社更生法第二百一条の規定は、協同組織金融機関の更生のために債務を負担し、又は担保を供する者について準用する。この場合において、同条第一項中「前条第一項」とあるのは、「更生特例法第九十九条第一項」と読み替えるものとする。
(更生計画案の変更)
第百一条 会社更生法第二百二条の規定は、協同組織金融機関の更生手続における更生計画案について準用する。この場合において、同条中「第二百条第一項」とあるのは、「更生特例法第九十九条第一項」と読み替えるものとする。
(更生計画案の決議)
第百二条 会社更生法第二百三条から第二百七条までの規定は、協同組織金融機関の更生手続における更生計画案の決議について準用する。この場合において、同法第二百四条中「第二百条第一項」とあるのは「更生特例法第九十九条第一項」と、「第百五十九条」とあるのは「更生特例法第八十条」と、同法第二百五条中「第百九十一条」とあるのは「更生特例法第九十六条第一項」と、同法第二百七条第一項中「第二百条第一項」とあるのは「更生特例法第九十九条第一項」と読み替えるものとする。
(共益債権)
第百三条 次に掲げる請求権は、協同組織金融機関の更生手続における共益債権とする。
一 更生債権者、更生担保権者及び組合員等の共同の利益のためにする裁判上の費用
二 更生手続開始後の協同組織金融機関の事業の経営並びに財産の管理及び処分に関する費用
三 更生計画の遂行に関する費用(更生手続終了後に生じたものを除く。)
四 第百五十八条第一項又は第百五十九条第一項の規定により支払うべき報酬、費用及び報償金
五 協同組織金融機関の業務及び財産に関し管財人又は協同組織金融機関の理事が更生手続開始後に権限に基づいてした資金の借入れその他の行為により生じた請求権
六 事務管理又は不当利得により更生手続開始後協同組織金融機関に対して生じた請求権
七 第五十五条において準用する会社更生法第百三条第一項の規定により管財人が債務の履行をする場合において相手方が有する請求権
八 協同組織金融機関のために支出すべきやむを得ない費用で前各号に掲げるもの以外のもの
(共益債権の弁済等)
第百四条 会社更生法第二百九条から第二百十条の二までの規定は、協同組織金融機関の更生手続における共益債権について準用する。
第七節 更生計画の条項
(更生計画の条項)
第百五条 協同組織金融機関の更生計画においては、全部又は一部の更生債権者、更生担保権者又は組合員等の権利を変更する条項及び共益債権の弁済に関する条項を定めなければならない。債務の弁済資金の調達方法及び計画において予想された額を超える収益金の使途に関する条項についても、また同様である。
2 計画においては、事業若しくは財産の譲渡、出資若しくは賃貸、定款の変更、理事、代表理事若しくは監事の変更、出資一口の金額の減少、出資の受入れ、合併、解散、協同組織金融機関の組織の変更又は新協同組織金融機関の設立に関する条項その他更生のために必要な条項を定めることができる。
3 計画においては、協同組織金融機関の事業の経営並びに財産の管理及び処分をする権利を理事に付与する旨を定めることができる。
(更生債権者等の権利、理事等の変更等)
第百六条 会社更生法第二百十二条から第二百十六条まで、第二百十八条から第二百二十条まで及び第二百二十七条の規定は、協同組織金融機関の更生計画について準用する。この場合において、同法第二百十五条の二中「第百十二条の二第一項又は第四項(第百二十三条第三項において準用する場合を含む。)」とあるのは、「更生特例法第五十七条において準用する第百十二条の二第一項又は第四項(更生特例法第六十三条第三項において準用する場合を含む。)」と読み替えるものとする。
(事業又は財産の譲渡等)
第百七条 協同組織金融機関の事業若しくは財産の全部若しくは一部を譲渡し、出資し、若しくは賃貸し、又は他人の事業、営業若しくは財産の全部若しくは一部を譲り受けるときは、更生計画において、その目的物、対価、相手方その他の事項及びその対価を更生債権者、更生担保権者又は組合員等に分配するときはその分配の方法を定めなければならない。
(出資一口の金額の減少)
第百八条 協同組織金融機関の出資一口の金額を減少するときは、更生計画において、減少後の出資一口の金額を定めなければならない。
(出資の受入れ)
第百九条 協同組織金融機関が更生債権者若しくは更生担保権者(組合員等となる資格を有する者に限る。次項において同じ。)又は組合員等に対し、新たに払込み又は現物出資をさせないで出資を引き受けさせるときは、更生計画において、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 引き受けさせる出資の口数
二 出資の割当てに関する事項
2 協同組織金融機関が更生債権者若しくは更生担保権者又は組合員等に対し、新たに払込み又は現物出資をさせて出資を引き受けさせるときは、更生計画において、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 引き受けさせる出資の口数
二 払込金額その他出資の割当てに関する事項及び出資の払込期日
三 新たに現物出資をする者があるときは、その者の氏名、出資の目的たる財産及びその価格並びにこれに対して与える出資の口数
3 前二項に定める場合を除き、協同組織金融機関が組合員等となる資格を有する者に出資を引き受けさせるときは、更生計画において、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 引き受けさせる出資の口数
二 出資の払込期日
三 前項第三号に掲げる事項
4 第二項第二号及び前項第二号の払込期日は、更生計画認可の決定の日から三月以上を経過した日でなければならない。
(吸収合併)
第百十条 協同組織金融機関が他の協同組織金融機関と合併してその一方が合併後存続するときは、更生計画において、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 他の協同組織金融機関の名称
二 合併により消滅する協同組織金融機関の更生債権者若しくは更生担保権者(存続する協同組織金融機関の組合員等となる資格を有する者に限る。)又は組合員等に対して割り当てるべき出資の口数及びその割当てに関する事項
三 存続する協同組織金融機関の準備金に関する事項
四 合併により消滅する協同組織金融機関の組合員等に金銭を支払うことを定めたときは、その規定
五 他の協同組織金融機関における合併の議決又は合併契約書承認決議のための総会又は総代会の日時
六 合併すべき時期を定めたときは、その規定
第百十一条 協同組織金融機関(信用金庫に限る。)が、普通銀行と合併して合併後存続するときは、更生計画において、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 その普通銀行の商号
二 その普通銀行の株主に対して割り当てるべき出資の口数及びその割当てに関する事項
三 存続する協同組織金融機関の準備金に関する事項
四 その普通銀行の株主に金銭を支払うことを定めたときは、その規定
五 その普通銀行における合併契約書承認決議のための株主総会の日時
六 前条第六号に掲げる事項
第百十二条 協同組織金融機関が銀行と合併してその銀行が合併後存続するときは、更生計画において、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 その銀行の商号
二 その銀行が合併によりその発行する株式の総数を増加するときは、その増加すべき株式の額面無額面の別、種類及び数
三 更生債権者、更生担保権者又は組合員等に対して発行すべき新株の額面無額面の別、種類及び数並びにその割当てに関する事項
四 その銀行の増加すべき資本の額及び準備金に関する事項
五 組合員等に金銭を支払い、又は社債を割り当てることを定めたときは、その規定
六 その銀行における合併契約書承認決議のための株主総会の日時
七 第百十条第六号に掲げる事項
(新設合併)
第百十三条 協同組織金融機関が他の協同組織金融機関と合併して新協同組織金融機関(合併する協同組織金融機関のいずれかと同種のものに限る。)を設立するときは、更生計画において、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 他の協同組織金融機関の名称
二 新協同組織金融機関の名称、事業、地区、事務所の所在地及び公告の方法
三 新協同組織金融機関の出資一口の金額
四 前二号に掲げる事項のほか、新協同組織金融機関の定款に記載すべき事項
五 更生債権者若しくは更生担保権者(新協同組織金融機関の組合員等となる資格を有する者に限る。)又は各協同組織金融機関の組合員等に対して割り当てるべき出資の口数及びその割当てに関する事項
六 新協同組織金融機関の準備金に関する事項
七 各協同組織金融機関の組合員等に金銭を支払うことを定めたときは、その規定
八 新協同組織金融機関の理事、代表理事及び監事となるべき者の氏名又はその選任若しくは選定の方法
九 第百十条第五号及び第六号に掲げる事項
第百十四条 協同組織金融機関(信用金庫に限る。)が普通銀行と合併して新信用金庫を設立するときは、更生計画において、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 その普通銀行の商号
二 新信用金庫の名称、事業、地区、事務所の所在地及び公告の方法
三 新信用金庫の出資一口の金額
四 前二号に掲げる事項のほか、新信用金庫の定款に記載すべき事項
五 更生債権者若しくは更生担保権者(新信用金庫の会員となる資格を有する者に限る。)又は会員及びその普通銀行の株主に対して割り当てるべき出資の口数及びその割当てに関する事項
六 新信用金庫の準備金に関する事項
七 会員又はその普通銀行の株主に金銭を支払うことを定めたときは、その規定
八 新信用金庫の理事、代表理事及び監事となるべき者の氏名又はその選任若しくは選定の方法
九 第百十一条第五号及び第六号に掲げる事項
第百十五条 協同組織金融機関が銀行と合併して新株式会社を設立するときは、更生計画において、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 その銀行の商号
二 新株式会社の商号、目的、本店及び支店の所在地並びに公告の方法
三 新株式会社が発行する株式の額面無額面の別、種類及び数
四 更生債権者、更生担保権者又は組合員等及びその銀行の株主に対して発行すべき株式の額面無額面の別、種類及び数並びにその割当てに関する事項
五 新株式会社の資本の額及び準備金に関する事項
六 組合員等又はその銀行の株主に金銭を支払い、又は社債を割り当てることを定めたときは、その規定
七 第百十二条第六号及び第七号に掲げる事項
(組織変更)
第百十六条 協同組織金融機関がその組織を変更して異種の協同組織金融機関になるときは、更生計画において、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 組織変更後の協同組織金融機関の名称、事業、地区、事務所の所在地及び公告の方法
二 組織変更後の協同組織金融機関の出資一口の金額
三 前二号に掲げる事項のほか、組織変更後の協同組織金融機関の定款に記載すべき事項
四 更生債権者若しくは更生担保権者(組織変更後の協同組織金融機関の組合員等となる資格を有する者に限る。)又は組織変更前の協同組織金融機関の組合員等に対して割り当てるべき出資の口数及びその割当てに関する事項
五 組織変更後の協同組織金融機関の準備金に関する事項
六 組織変更前の協同組織金融機関の組合員等に金銭を支払うことを定めたときは、その規定
七 組織変更後の協同組織金融機関の理事、代表理事及び監事となるべき者の氏名又はその選任若しくは選定の方法並びに任期。ただし、任期については一年を超えることができない。
八 数人の代表理事に共同して組織変更後の協同組織金融機関を代表させるときは、その旨
九 組織を変更すべき時期
2 第百九条第二項から第四項までの規定は、前項に規定する場合における組織変更後の協同組織金融機関について準用する。
第百十七条 協同組織金融機関がその組織を変更して株式会社になるときは、更生計画において、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 組織変更後の株式会社の商号、目的、本店及び支店の所在地並びに公告の方法
二 組織変更後の株式会社が発行する株式の総数
三 額面株式を発行するときは、一株の金額
四 前三号に掲げる事項のほか、組織変更後の株式会社の定款に記載すべき事項
五 更生債権者、更生担保権者又は組合員等に対して発行すべき株式の額面無額面の別、種類及び数並びにその割当てに関する事項
六 組織変更後の株式会社の資本の額及び準備金に関する事項
七 組合員等に金銭を支払うことを定めたときは、その規定
八 組織変更後の株式会社の取締役、代表取締役及び監査役となるべき者の氏名又はその選任若しくは選定の方法並びに任期。ただし、任期については一年を超えることができない。
九 組織変更前の協同組織金融機関の理事、代表理事又は監事のうち組織変更後の株式会社の取締役、代表取締役又は監査役として留任させる者があるときは、その者の氏名及び任期。ただし、任期については一年を超えることができない。
十 数人の代表取締役に共同して組織変更後の株式会社を代表させるときは、その旨
十一 前条第一項第九号に掲げる事項
2 会社更生法第二百二十二条第二項及び第三項並びに第二百二十三条の規定は、前項に規定する場合における組織変更後の株式会社について準用する。
(新協同組織金融機関の設立)
第百十八条 第十一条の規定は、協同組織金融機関の更生手続において新協同組織金融機関を設立する場合について準用する。この場合において、同条第一項中「株主」とあるのは「組合員等」と、同項第六号中「銀行」とあるのは「協同組織金融機関」と、同条第二項第二号中「株主」とあるのは「組合員等」と読み替えるものとする。
(新株式会社の設立)
第百十九条 会社更生法第二百二十六条の規定は、協同組織金融機関の更生手続において新株式会社を設立する場合について準用する。この場合において、同条第一項各号列記以外の部分中「株主」とあるのは「組合員等(更生特例法第二条第六項に規定する組合員等をいう。以下この条において同じ。)」と、同項第五号中「株主」とあるのは「組合員等」と、同項第八号中「会社から」とあるのは「協同組織金融機関(更生特例法第二条第二項に規定する協同組織金融機関をいう。)から」と、同項第十号中「第二百二十三条」とあるのは「更生特例法第百十七条第二項において準用する第二百二十三条」と、同条第二項第二号中「株主」とあるのは「組合員等」と読み替えるものとする。
(条件の差等)
第百二十条 協同組織金融機関の更生計画においては、次に掲げる権利の順位を考慮して、計画の条件に公正、衡平な差等を設けなければならない。
一 更生担保権
二 一般の先取特権その他一般の優先権のある更生債権
三 前号及び次号に掲げる更生債権以外の更生債権
四 劣後的更生債権
五 組合員等の権利
2 前項の規定は、第六十一条第一項第五号に掲げる請求権及び第六十二条において準用する会社更生法第百二十二条第一項に規定する請求権については、適用しない。
(平等の原則等)
第百二十一条 会社更生法第二百二十九条及び第二百三十条の規定は、協同組織金融機関の更生計画について準用する。
(特別利益の供与の無効)
第百二十二条 協同組織金融機関又は第三者が更生計画の条件によらないで、ある更生債権者、更生担保権者又は組合員等に特別の利益を与える行為は、無効とする。
第八節 更生計画の認否及び遂行
(更生計画の認否)
第百二十三条 協同組織金融機関の更生手続における関係人集会において更生計画案を可決したときは、裁判所は、その期日又は直ちに言い渡した期日において、計画の認否につき決定をしなければならない。
2 会社更生法第二百三十二条第二項の規定は協同組織金融機関の更生計画の認否について、同条第三項の規定は協同組織金融機関の更生手続における更生計画認否の期日を定める決定について、それぞれ準用する。この場合において、同条第二項中「第百六十四条」とあるのは、「更生特例法第八十四条において準用する第百六十四条」と読み替えるものとする。
(更生計画認可の要件等)
第百二十四条 会社更生法第二百三十三条及び第二百三十九条の規定は協同組織金融機関の更生計画の認可の決定について、同法第二百三十四条の規定は協同組織金融機関の更生手続における更生計画案について、同法第二百三十六条及び第二百四十条の規定は協同組織金融機関の更生計画について、同法第二百三十五条及び第二百三十七条の規定は協同組織金融機関の更生計画の認否の決定について、第百五十六条において準用する同法第二百八十二条の規定及び同法第二百八十三条の規定は協同組織金融機関の更生計画の不認可の決定が確定した場合について、それぞれ準用する。この場合において、同法第二百三十三条第一項第四号中「の株主総会の合併契約書承認」とあるのは「又は銀行の総会若しくは総代会又は株主総会の合併の議決又は合併契約書承認」と、同項第五号中「第百九十四条第二項」とあるのは「更生特例法第九十八条において準用する第百九十四条第二項」と、同法第二百三十七条第四項中「第八条」とあるのは「更生特例法第二十一条において準用する第八条」と読み替えるものとする。
(更生債権等の免責等)
第百二十五条 更生計画認可の決定があったときは、計画の定め又はこの章の規定により認められた権利を除き、協同組織金融機関は、すべての更生債権及び更生担保権につきその責めを免れ、組合員等の権利及び協同組織金融機関の財産の上に存した担保権は、すべて消滅する。ただし、更生手続開始後協同組織金融機関の理事、代表理事、監事又は使用人であった者で、更生計画認可の決定後も引き続き協同組織金融機関の理事、代表理事、監事又は使用人として在職しているものの退職手当の請求権並びに第六十一条第一項第五号及び第六号に掲げる請求権については、この限りでない。
(権利の変更、更生債権者表等の記載の効力等)
第百二十六条 会社更生法第二百四十二条及び第二百四十六条の規定は協同組織金融機関の更生計画の認可の決定があった場合について、同法第二百四十三条の規定は協同組織金融機関の更生計画の定めによって更生債権者又は更生担保権者に対し権利が認められた場合について、同法第二百四十四条の規定は協同組織金融機関の更生計画の定めによって組合員等に対し権利が認められた場合について、同法第二百四十五条の規定は協同組織金融機関の更生計画の認可の決定が確定した場合について、それぞれ準用する。この場合において、同法第二百四十二条第二項中「及び第二百九条第三項(株券の引渡し)の規定」とあるのは「の規定」と、「、株式、債権その他の権利、株券及び端株券」とあるのは「及び持分、株式、債権その他の権利」と、同法第二百四十六条第一項中「第六十七条第一項」とあるのは「更生特例法第四十五条において準用する第六十七条第一項」と、「、競売の手続及び企業担保権の実行手続」とあるのは「及び競売の手続」と読み替えるものとする。
(更生計画の遂行)
第百二十七条 協同組織金融機関の更生計画の認可の決定があったときは、管財人は、速やかに計画を遂行しなければならない。
2 第百五条第三項又は第百二十九条第一項の規定により協同組織金融機関の事業の経営並びに財産の管理及び処分をする権利が理事に付与された場合においては、管財人は、理事が計画を実行するにつき、これを監督する。
3 計画の定めにより新協同組織金融機関を設立するときは、発起人又は設立委員の職務は、管財人が行う。
4 第二項の規定は新協同組織金融機関(合併により設立される新協同組織金融機関を除く。以下この項において同じ。)の計画の実行に対する管財人の監督について、会社更生法第九十八条の二の規定は新協同組織金融機関に対する管財人の調査について、それぞれ準用する。
(更生計画遂行に関する裁判所の命令)
第百二十八条 会社更生法第二百四十八条の規定は、協同組織金融機関の更生計画の遂行について準用する。この場合において、同条第一項中「第二百四十条第一項」とあるのは「更生特例法第百二十四条において準用する第二百四十条第一項」と、同条第二項中「この法律」とあるのは「更生特例法第三章」と読み替えるものとする。
(更生計画認可後の理事に対する権利付与)
第百二十九条 裁判所は、更生計画に第百五条第三項の規定による定めがない場合においても、相当と認めるときは、管財人の申立てにより又は職権で、協同組織金融機関の事業の経営並びに財産の管理及び処分をする権利を理事に付与することができる。
2 会社更生法第二百四十八条の二第二項及び第三項の規定は、前項の規定による決定について準用する。この場合において、同条第三項中「前二項」とあるのは「更生特例法第百二十九条第一項又は同条第二項において準用する前項」と、「第十五条」とあるのは「更生特例法第二十三条第四項において準用する第十五条」と読み替えるものとする。
(総会の決議等に関する法令の規定等の排除)
第百三十条 更生計画の遂行については、法令又は定款の規定にかかわらず、協同組織金融機関の創立総会、総会又は理事会の決議を要しない。
(事業の譲渡等に関する特例)
第百三十一条 第百七条の規定により更生計画において協同組織金融機関の事業若しくは財産の全部若しくは一部を譲渡し、出資し、若しくは賃貸し、又は他人の事業、営業若しくは財産の全部若しくは一部を譲り受けることを定めたときは、計画の定めによりこれらの行為をすることができる。
2 前項の場合においては、中小企業等協同組合法第五十七条の三第四項及び協同組合による金融事業に関する法律第六条の二第二項第三号、信用金庫法第五十八条第五項又は労働金庫法第六十二条第五項の規定並びに協同組合による金融事業に関する法律第六条第一項、信用金庫法第八十九条第一項又は労働金庫法第九十四条第一項において準用する銀行法第三十四条及び第三十五条の規定は、適用しない。
(定款の変更に関する特例)
第百三十二条 第百六条において準用する会社更生法第二百十九条の規定により更生計画において協同組織金融機関の定款を変更することを定めたときは、定款は、計画認可の決定の時に計画の定めによって変更される。
(理事等の変更に関する特例)
第百三十三条 第百六条において準用する会社更生法第二百二十条第一項の規定により更生計画において理事若しくは監事の選任又は代表理事の選定を定めたときは、これらの者は、計画認可の決定の時に選任され、又は選定されるものとする。
2 第百六条において準用する会社更生法第二百二十条第一項の規定により計画において理事若しくは監事の選任又は代表理事の選定の方法を定めたときは、これらの者の選任又は選定は、計画に定める方法によってすることができる。この場合においては、中小企業等協同組合法第三十五条第三項本文及び同法第四十二条において準用する商法第二百六十一条第一項、信用金庫法第三十二条第三項及び同法第三十九条において準用する商法第二百六十一条第一項又は労働金庫法第四十二条において準用する商法第二百六十一条第一項の規定は、適用せず、かつ、労働金庫の理事又は監事の選任については、労働金庫法第三十四条第三項本文の規定にかかわらず、総会の議決を要しない。
3 協同組織金融機関の理事、代表理事又は監事で、計画において留任することを定められなかった者は、計画認可の決定の時に解任されるものとする。
4 第一項及び第二項の規定により選任され、若しくは選定され、又は計画の定めによって留任した理事、代表理事又は監事の任期及び代表理事の代表の方法は、計画に定めるところによる。
5 第二項の場合においては、代表理事の選定による変更の登記の嘱託書又は申請書には、計画認可の決定書の謄本又は抄本のほか、その選定に関する書類を添付しなければならない。
(出資一口の金額の減少に関する特例)
第百三十四条 第百八条の規定により更生計画において出資一口の金額の減少を定めたときは、出資一口の金額は、計画認可の決定の時に計画の定めによって減少する。
2 前項の場合においては、中小企業等協同組合法第五十六条及び第五十七条並びに協同組合による金融事業に関する法律第六条の二第二項第三号、信用金庫法第五十一条及び第五十二条又は労働金庫法第五十六条及び第五十七条の規定は、適用しない。
3 第一項の場合においては、協同組織金融機関の出資一口の金額の減少による変更の登記の嘱託書又は申請書には、計画認可の決定書の謄本又は抄本を添付しなければならない。
(出資の受入れに関する特例)
第百三十五条 第百九条第一項の規定により更生計画において協同組織金融機関が更生債権者、更生担保権者又は組合員等に対し、新たに払込み又は現物出資をさせないで出資を引き受けさせることを定めたときは、これらの権利者は、計画認可の決定の時に組合員等となる。
第百三十六条 第百九条第二項又は第三項の規定により更生計画において協同組織金融機関が出資を引き受けさせることを定めたときは、計画の定めにより出資を引き受けさせることができる。
2 第百九条第二項の規定により更生計画において協同組織金融機関が出資を引き受けさせることを定めた場合において、更生債権者、更生担保権者又は組合員等が出資を引き受ける権利を有するときは、その者に対し、その者が引き受ける権利を有する出資の一口の金額、口数及び払込金額、一定の期日までに出資の払込みをしないときはその権利を失う旨並びに協同組織金融機関の承諾を得て組合員等又はその資格を有する者にその権利を譲渡することができる旨を通知しなければならない。
3 前項の通知は、同項の期日の二週間前にしなければならない。
4 協同組織金融機関が第二項の通知をしても出資を引き受ける権利を有する者が同項の期日までに出資の払込みをしないときは、その権利を失う。
5 更生債権者、更生担保権者又は組合員等に対し、新たに払込み又は現物出資をさせて出資を引き受けさせるときは、これらの権利者は、計画に定める金額を払い込み、又は計画に定める現物出資をすれば足りる。
6 第一項の場合においては、協同組織金融機関の出資の総口数及び総額の変更の登記の嘱託書又は申請書には、計画認可の決定書の謄本又は抄本のほか、その変更を証する書面を添付しなければならない。
(合併に関する特例)
第百三十七条 第百十条から第百十五条までの規定により更生計画において協同組織金融機関が合併することを定めたときは、計画の定めによって合併することができる。
2 第百十条、第百十三条又は第百十四条の規定により更生計画において協同組織金融機関が合併することを定めたときは、合併後存続する協同組織金融機関又は合併により設立される新協同組織金融機関の出資の割当てを受けた更生債権者又は更生担保権者は、合併の効力が生じた時に組合員等となる。
3 会社更生法第二百五十八条第二項の規定は、第百十二条又は第百十五条の規定により更生計画において協同組織金融機関が合併することを定めた場合について準用する。
4 第一項の場合においては、中小企業等協同組合法第六十三条第二項において準用する同法第五十六条第一項(合併転換法第五条第四項の規定によりその例によることとされる場合を含む。)、信用金庫法第五十八条第五項において準用する同法第五十一条第一項(合併転換法第五条第二項の規定によりその例によることとされる場合を含む。)若しくは労働金庫法第六十二条第五項において準用する同法第五十六条第一項(合併転換法第五条第三項の規定によりその例によることとされる場合を含む。)又は合併転換法第二十一条第一項の規定、合併転換法第十四条第一項及び第二項の規定並びに中小企業等協同組合法第六十六条、信用金庫法第六十一条、労働金庫法第六十五条又は合併転換法第二十一条第三項において準用する商法第四百十五条の規定は、適用せず、合併転換法第二十一条第二項において準用する商法第二百十七条第二項又は合併転換法第五条第一項の規定によりその例によることとされる商法第四百十六条第三項において準用する同法第二百十七条第二項に定めた事件は、更生裁判所の管轄とする。
5 第一項の場合においては、中小企業等協同組合法第六十三条第二項において準用する同法第五十六条第二項及び第三項並びに第五十七条第一項及び第二項、信用金庫法第五十八条第五項において準用する同法第五十一条第二項及び第三項並びに第五十二条第一項及び第二項、労働金庫法第六十二条第五項において準用する同法第五十六条第二項及び第三項並びに第五十七条第一項及び第二項又は合併転換法第十一条の規定並びに中小企業等協同組合法第六十六条、信用金庫法第六十一条、労働金庫法第六十五条又は合併転換法第二十一条第三項において準用する商法第百四条第一項及び第三項、第百五条、第百六条並びに第百八条から第百十一条までの規定は、適用しない。
6 前各項の規定は、合併の相手方たる他の協同組織金融機関又は銀行に対する中小企業等協同組合法、協同組合による金融事業に関する法律、信用金庫法、労働金庫法又は合併転換法の規定の適用を妨げない。
7 会社更生法第二百五十六条の規定は、第百十二条第五号又は第百十五条第六号の規定により組合員等又は株主に社債を割り当てた場合について準用する。この場合においては、組合員等又は株主は、合併の効力が生じた時に社債権者となる。
8 第一項の場合においては、合併による協同組織金融機関の変更の登記の嘱託書又は申請書には、計画認可の決定書の謄本又は抄本のほか、政令で定める書面を添付しなければならない。
9 第一項の場合においては、合併による設立の登記の嘱託書又は申請書には、計画認可の決定書の謄本又は抄本のほか、政令で定める書面を添付しなければならない。
10 裁判所が前二項の登記を嘱託するときは、合併の相手方たる協同組織金融機関又は銀行の合併による解散の登記をも嘱託しなければならない。
11 第一項の場合において、合併の相手方たる協同組織金融機関又は銀行が合併後存続するときは、第二十条第三項の規定により読み替えて適用される第二十四条第一項において準用する会社更生法第十七条第三項の規定は、適用しない。
12 前項の場合における合併の相手方たる協同組織金融機関又は銀行の合併による変更の登記の申請書には、計画認可の決定書の謄本又は抄本のほか、政令で定める書面を添付しなければならない。
(組織変更に関する特例)
第百三十八条 第百十六条第一項又は第百十七条第一項の規定により更生計画において協同組織金融機関がその組織を変更することを定めたときは、協同組織金融機関についての解散の登記及び組織変更後の協同組織金融機関又は株式会社についての設立の登記に関する規定に定める登記をした時に組織変更の効力が生じる。
2 前項の場合においては、組織変更後の協同組織金融機関又は株式会社の出資又は株式の割当てを受けた更生債権者又は更生担保権者は、組織変更の効力が生じた時に組合員等又は株主となる。
3 第一項の場合においては、合併転換法第二十四条第一項第三号において準用する合併転換法第十一条、合併転換法第二十四条第一項第五号において準用する合併転換法第十四条第一項及び第二項並びに合併転換法第二十五条第二項及び第二十七条第一項の規定並びに同条第二項において準用する商法第百四条第三項、第百五条第二項から第四項まで、第百六条、第百八条から第百十条まで及び第四百十五条の規定は、適用せず、合併転換法第二十四条第一項第二号において準用する合併転換法第二十一条第二項第一号において準用する商法第二百十七条第二項に定めた事件は、更生裁判所の管轄とする。
4 第百三十三条第一項、第二項及び第四項の規定は、第百十六条第一項の規定により更生計画において協同組織金融機関がその組織を変更することを定めた場合について準用する。この場合において、第百三十三条第一項中「第百六条において準用する会社更生法第二百二十条第一項」とあるのは「第百十六条第一項第七号」と、「計画認可の決定の時」とあるのは「組織変更の効力が生じた時」と、同条第二項中「第百六条において準用する会社更生法第二百二十条第一項」とあるのは「第百十六条第一項第七号」と、「第三十五条第三項本文及び同法第四十二条」とあるのは「第四十二条」と、「第三十二条第三項及び同法第三十九条」とあるのは「第三十九条」と、「適用せず、かつ、労働金庫の理事又は監事の選任については、労働金庫法第三十四条第三項本文の規定にかかわらず、総会の議決を要しない」とあるのは「適用しない」と読み替えるものとする。
5 会社更生法第二百五十二条第一項から第四項までの規定は、第百十七条第一項の規定により更生計画において協同組織金融機関がその組織を変更することを定めた場合について準用する。この場合において、同法第二百五十二条第一項中「第二百二十条」とあるのは「更生特例法第百十七条第一項第八号」と、「計画認可の決定の時」とあるのは「組織変更の効力が生じた時」と、同条第二項中「第二百二十条」とあるのは「更生特例法第百十七条第一項第八号」と、「第二百五十四条第一項(同法第二百八十条において準用する場合を含む。)(取締役、監査役の選任)及び第二百六十一条第一項」とあるのは「第二百六十一条第一項」と、同条第三項中「会社の取締役、代表取締役又は監査役で、計画において」とあるのは「協同組織金融機関の理事、代表理事又は監事で、計画において組織変更後の株式会社の取締役、代表取締役又は監査役として」と読み替えるものとする。
6 第四項の規定により選任された組織変更後の協同組織金融機関の理事又は監事の任期については、合併転換法第二十三条第三項の規定は、適用しない。
7 第一項の場合においては、組織変更後の協同組織金融機関又は株式会社の設立の登記に関する規定に定める登記の嘱託書又は申請書には、計画認可の決定書の謄本又は抄本のほか、政令で定める書面を添付しなければならない。
(組織変更後の協同組織金融機関の出資の受入れに関する特例)
第百三十九条 第百三十六条の規定は、第百十六条第二項において準用する第百九条第二項又は第三項の規定により更生計画において組織変更後の協同組織金融機関が出資を引き受けさせることを定めた場合について準用する。この場合において、第百三十六条第一項中「計画の定め」とあるのは、「組織変更の効力が生じた後、計画の定め」と読み替えるものとする。
(組織変更後の株式会社の新株の発行に関する特例)
第百四十条 第百十七条第二項において準用する会社更生法第二百二十二条第二項又は第三項の規定により更生計画において組織変更後の株式会社が新株を発行することを定めたときは、組織変更の効力が生じた後、計画の定めにより新株を発行することができる。
2 前項の場合においては、会社更生法第二百五十五条第二項及び第三項の規定を準用する。
3 第一項の場合においては、商法第二百八十条ノ五第一項、第三項及び第四項の規定を準用する。この場合において、同条第一項中「株主」とあるのは「更生債権者、更生担保権者又ハ組合員若ハ会員」と、同条第三項中「前二項ノ通知又ハ公告ハ第一項」とあるのは「第一項ノ通知ハ同項」と、同条第四項中「通知又ハ公告」とあるのは「通知」と読み替えるものとする。
4 更生債権者、更生担保権者又は組合員等に対し、新たに払込み又は現物出資をさせて新株を発行するときは、これらの権利者は、計画に定める金額を払い込み、又は計画に定める現物出資をすれば足りる。
5 商法第二百十七条第一項及び第二項の規定は、組合員等に対し新たに払込み又は現物出資をさせて割り当てる株式に端数を生ずる場合について準用する。ただし、この場合においては、組合員等に交付すべき代金から、端株について払い込むべき金額又は給付すべき現物出資に相当する金額を控除しなければならない。
6 前項において準用する商法第二百十七条第二項に定めた事件は、更生裁判所の管轄とし、非訟事件手続法(明治三十一年法律第十四号)第百三十二条ノ二の規定は、同項の規定による許可の申請について準用する。
7 会社更生法第二百五十五条第七項の規定は、第一項の場合における新株発行による変更の登記の嘱託書又は申請書について準用する。
(組織変更後の株式会社の社債の発行に関する特例)
第百四十一条 第百十七条第二項において準用する会社更生法第二百二十三条の規定により更生計画において組織変更後の株式会社が更生債権者、更生担保権者又は組合員等に対し、新たに払込みをさせないで社債を発行することを定めたときは、これらの権利者は、組織変更の効力が生じた時に社債権者となる。
2 前項に規定する場合を除き、第百十七条第二項において準用する会社更生法第二百二十三条の規定により更生計画において組織変更後の株式会社が社債を発行することを定めたときは、組織変更の効力が生じた後、計画の定めにより社債を発行することができる。
3 前項の場合において、更生債権者、更生担保権者又は組合員等に対し、新たに払込みをさせて社債を発行するときは、これらの権利者は、計画に定める金額を払い込めば足りる。
4 前条第三項の規定は、第二項の場合について準用する。
5 会社更生法第二百五十七条第四項の規定は、第二項の場合における転換社債又は新株引受権付社債の登記の嘱託書又は申請書について準用する。
(新協同組織金融機関又は新株式会社の設立に関する特例)
第百四十二条 第百十八条において準用する第十一条第一項又は第百十九条において準用する会社更生法第二百二十六条第一項の規定により更生計画において更生債権者、更生担保権者又は組合員等に対し、新たに払込み又は現物出資をさせないで出資又は株式を引き受けさせることにより新協同組織金融機関又は新株式会社(以下この条及び次条において「新法人」という。)を設立することを定めたときは、新法人は、定款を作成し、更生裁判所の認証を得た後設立の登記をした時に成立する。
2 前項の場合においては、新法人成立の時において、計画の定めにより新法人に移転すべき協同組織金融機関の財産は、新法人に移転し、新法人の出資又は株式の割当てを受けた更生債権者、更生担保権者又は組合員等は、組合員等又は株主となる。
3 第百三十三条第一項、第二項及び第四項の規定は、第一項に規定する場合において新協同組織金融機関を設立することを定めたときについて準用する。この場合において、同条第一項中「第百六条」とあるのは「第百十八条」と、「会社更生法第二百二十条第一項」とあるのは「第十一条第一項第七号」と、同条第二項中「第百六条」とあるのは「第百十八条」と、「会社更生法第二百二十条第一項」とあるのは「第十一条第一項第七号」と、「第三十五条第三項本文」とあるのは「第三十五条第三項ただし書」と、「第三十四条第三項本文」とあるのは「第三十四条第三項ただし書」と、「総会」とあるのは「創立総会」と読み替えるものとする。
4 会社更生法第二百五十二条第一項、第二項及び第四項並びに第二百五十四条第四項並びに前条の規定は、第一項に規定する場合において新株式会社を設立することを定めたときについて準用する。この場合において、同法第二百五十二条第一項及び第二項中「第二百二十条」とあるのは「更生特例法第百十九条において準用する第二百二十六条第一項第九号」と、同法第二百五十四条第四項中「第二百十五条第一項及び第二項、第二百十六条並びに第二百十七条」とあるのは「第二百十七条第一項及び第二項」と、「株主」とあるのは「組合員等(更生特例法第二条第六項に規定する組合員等をいう。)」と、前条第一項及び第二項中「第百十七条第二項」とあるのは「第百十九条」と、「第二百二十三条」とあるのは「第二百二十六条第一項第十号」と、「組織変更後の株式会社」とあるのは「新株式会社」と、「組織変更の効力が生じた」とあるのは「新株式会社成立の」と読み替えるものとする。
5 第十五条第四項の規定は第一項の場合における新協同組織金融機関の設立の登記の嘱託書又は申請書について、会社更生法第二百五十九条第四項の規定は第一項の場合における新株式会社の設立の登記の嘱託書又は申請書について、それぞれ準用する。
第百四十三条 第百十八条において準用する第十一条第二項又は第百十九条において準用する会社更生法第二百二十六条第二項の規定により更生計画において合併によらないで新法人を設立することを定めたときは、計画の定めにより新法人を設立することができる。
2 第十六条第二項及び第三項の規定は前項に規定する場合において新協同組織金融機関を設立することを定めたときについて、会社更生法第二百六十条第二項及び第三項の規定は前項に規定する場合において新株式会社を設立することを定めたときについて、それぞれ準用する。この場合において、第十六条第三項中「銀行」とあるのは、「協同組織金融機関」と読み替えるものとする。
3 第一項の場合において、更生債権者、更生担保権者又は組合員等に対し、新たに払込み又は現物出資をさせないで出資又は株式を引き受けさせるときは、これらの権利者は、新法人成立の時に組合員等又は株主となる。
4 会社更生法第二百六十条第五項の規定は、第一項に規定する場合において新株式会社を設立することを定めたときについて準用する。この場合において、同条第五項中「株主に」とあるのは、「組合員等(更生特例法第二条第六項に規定する組合員等をいう。)に」と読み替えるものとする。
5 第百三十六条第二項から第五項まで及び前条第三項の規定は、第一項に規定する場合において新協同組織金融機関を設立することを定めたときについて準用する。この場合において、第百三十六条第二項中「第百九条第二項」とあるのは「第百十八条において準用する第十一条第二項第二号」と、前条第三項中「第十一条第一項第七号」とあるのは「第十一条第二項第一号」と読み替えるものとする。
6 第百四十条第三項から第六項まで及び前条第四項の規定は、第一項に規定する場合において新株式会社を設立することを定めたときについて準用する。この場合において、同条第四項中「第二百二十六条第一項第九号」とあり、及び「第二百二十六条第一項第十号」とあるのは、「第二百二十六条第二項第一号」と読み替えるものとする。
7 第十六条第六項の規定は第一項の場合における新協同組織金融機関の設立の登記の嘱託書又は申請書について、会社更生法第二百六十条第七項の規定は第一項の場合における新株式会社の設立の登記の嘱託書又は申請書について、それぞれ準用する。
(解散に関する特例)
第百四十四条 第百六条において準用する会社更生法第二百二十七条の規定により更生計画において協同組織金融機関が合併によらないで解散することを定めたときは、協同組織金融機関は、計画に定める時期に解散する。
2 会社更生法第二百六十一条第二項の規定は、前項の場合について準用する。
(新株主等の失権)
第百四十五条 更生債権者、更生担保権者又は組合員等が第百三十七条第三項において準用する会社更生法第二百五十八条第二項の規定又は第百三十七条第七項、第百三十八条第二項、第百四十一条第一項(第百四十二条第四項(第百四十三条第六項において準用する場合を含む。)において準用する場合を含む。)、第百四十二条第二項若しくは第百四十三条第三項の規定により新たに株式会社の株主又は社債権者となったときは、その株式会社は、遅滞なくその者に対し、株券又は債券の交付(その者が端株主であるときは、端株券の交付又は端株主であることの確認。次項において同じ。)を請求すべき旨及び株主又は社債権者となった後三年以内にこれを請求しないときは、その権利を失うべき旨を公告し、かつ、知れている権利者には各別にその旨を通知しなければならない。
2 前項の株式会社が同項の公告をしても同項に定める株主又は社債権者が同項の期間内に株券又は債券の交付を請求しないときは、その権利を失う。
3 会社更生法第二百六十二条第五項の規定は、前項の規定により株主がその権利を失った場合について準用する。
(出資等の引受権の譲渡)
第百四十六条 更生債権者、更生担保権者又は組合員等は、更生計画の定めにより協同組織金融機関の出資を引き受ける権利を有するときは、その協同組織金融機関の承諾を得て、組合員等又はその資格を有する者にその権利を譲渡することができる。
2 更生債権者、更生担保権者又は組合員等は、計画の定めにより株式会社の株式又は社債を引き受ける権利を有するときは、これを他に譲渡することができる。
(私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律等の特例)
第百四十七条 会社更生法第二百六十五条の規定は更生債権者、更生担保権者又は組合員等が更生計画の定めにより株式を取得する場合について、同法第二百六十六条の規定は更生計画の定めによりこれらの者に対して株式又は社債を発行する場合について、それぞれ準用する。
(許可、認可等に基づく権利の承継)
第百四十八条 更生計画において協同組織金融機関が行政庁から得ていた許可、認可、免許その他の処分に基づく権利義務を同種の新協同組織金融機関に移転することを定めたときは、その新協同組織金融機関は、他の法令の規定にかかわらず、その権利義務を承継する。
(法人税法等の特例)
第百四十九条 更生計画において新協同組織金融機関が協同組織金融機関の租税債務を承継することを定めたときは、新協同組織金融機関は、その租税を納める義務を負い、協同組織金融機関の租税債務は、消滅する。
2 更生手続開始の決定があったときは、協同組織金融機関の事業年度は、その開始の時に終了し、これに続く事業年度は、計画認可の時又は更生手続終了の日に終了するものとする。ただし、法人税法(昭和四十年法律第三十四号)第十三条第一項ただし書及び地方税法第七十二条の十三第四項の規定の適用を妨げない。
3 更生手続による協同組織金融機関の財産の評価換え及び債務の消滅による益金で、更生手続開始前から繰り越されている法人税法第二条第二十号に規定する欠損金額(同法第五十七条第一項又は第五十八条第一項の規定の適用を受けるものを除く。)に達するまでの金額は、当該財産の評価換え又は債務の消滅のあった各事業年度の同法による所得の金額の計算上益金の額に算入しない。
4 第二十四条第一項において準用する会社更生法第十七条第一項、第二項及び第三項前段、第十八条第一項、第十八条の二第三項、第十八条の三、第十九条並びに第二十条第二項から第四項までの規定(第二十六条において準用する場合を含む。)、第二十五条第一項(第二十六条において準用する場合を含む。)において準用する同法第二十一条第一項の規定並びに第二十五条第二項(第二十六条において準用する場合を含む。)において準用する同法第十八条第一項の規定による登記については、登録免許税を課さない。
5 計画において協同組織金融機関が銀行と合併してその銀行が合併後存続することを定めた場合におけるその銀行の合併による資本の増加の登記の登録免許税の税率は、登録免許税法(昭和四十二年法律第三十五号)第九条の規定にかかわらず、千分の一(合併により増加した資本の金額のうち、更生債権者又は更生担保権者に株式を割り当てる部分に相当する金額以外の金額に対応する部分については、千分の三・五)とする。
6 計画において協同組織金融機関が銀行と合併して新株式会社を設立することを定めた場合における新株式会社の設立の登記の登録免許税の税率は、登録免許税法第九条の規定にかかわらず、千分の一(資本の金額のうち、合併により消滅した銀行の当該合併の直前における資本の金額に対応する部分に相当する金額及び更生債権者又は更生担保権者に株式を割り当てる部分に相当する金額以外の金額に対応する部分については、千分の三・五)とする。
7 計画において協同組織金融機関がその組織を変更して株式会社になることを定めた場合における設立の登記の登録免許税の税率は、登録免許税法第九条の規定にかかわらず、千分の一(資本の金額のうち、更生債権者又は更生担保権者に株式を割り当てる部分に相当する金額以外の金額に対応する部分については、千分の三・五)とする。
8 計画において組織変更後の株式会社が新株を発行することを定めた場合における資本の増加の登記の登録免許税の税率は、登録免許税法第九条の規定にかかわらず、千分の三・五とする。
9 会社更生法第二百六十九条第八項の規定は、計画において合併によらないで新株式会社を設立することを定めた場合における新株式会社の設立の登記の登録免許税の税率について準用する。
10 会社更生法第二百六十九条第九項の規定は、計画において新協同組織金融機関が協同組織金融機関から不動産又は船舶に関する権利の移転又は設定を受けることを定めた場合におけるその移転又は設定の登記の登録免許税の税率について準用する。
(退職手当)
第百五十条 更生手続開始後協同組織金融機関の理事、代表理事、監事又は使用人であった者で、引き続き組織変更後の協同組織金融機関又は新協同組織金融機関の理事、代表理事、監事又は使用人となったものは、協同組織金融機関から退職したことを理由として退職手当の支給を受けることができない。
2 前項に定める者の協同組織金融機関における在職期間は、退職手当の計算については、組織変更後の協同組織金融機関又は新協同組織金融機関における在職期間とみなす。
(更生計画の変更)
第百五十一条 会社更生法第二百七十一条の規定は、協同組織金融機関の更生計画の認可の決定があった後やむを得ない事由で計画に定める事項を変更する必要が生じた場合について準用する。この場合において、同条第三項中「第二百十一条第三項」とあるのは「更生特例法第百五条第三項」と、「第十五条」とあるのは「更生特例法第二十三条第四項において準用する第十五条」と、同条第四項中「第二百三十六条」とあるのは「更生特例法第百二十四条において準用する第二百三十六条」と読み替えるものとする。
(更生手続の終結)
第百五十二条 協同組織金融機関の更生計画が遂行されたとき、又は計画が遂行されることが確実であると認めるに至ったときは、裁判所は、管財人の申立てにより又は職権で、更生手続終結の決定をし、かつ、その主文及び理由の要旨を公告しなければならない。ただし、送達をすることを要しない。
2 会社更生法第三十五条第一項の規定は、前項の決定があつた場合について準用する。
第九節 更生手続の廃止
(更生計画認可前の廃止)
第百五十三条 次に掲げる場合においては、裁判所は、職権で、協同組織金融機関について更生手続廃止の決定をしなければならない。
一 裁判所の定めた期間若しくはその伸長した期間内に更生計画案の提出がないとき、又はその期間内に提出されたすべての計画案が関係人集会の審理若しくは決議に付するに足りないものであるとき。
二 計画案が否決されたとき、又は決議のための関係人集会の第一期日から二月以内若しくはその伸長した期間内に計画案が可決されないとき。
第百五十四条 会社更生法第二百七十三条の二の規定は協同組織金融機関の更生計画の認可の決定前に更生の見込みがないことが明らかになった場合について、同法第二百七十四条から第二百七十六条までの規定は協同組織金融機関が届出期間内に届出をしたすべての更生債権者及び更生担保権者に対する債務を完済できることが明らかになった場合について、それぞれ準用する。
(更生計画認可後の廃止)
第百五十五条 会社更生法第二百七十七条から第二百七十九条までの規定は、協同組織金融機関の更生計画の認可の決定があった後計画遂行の見込みがないことが明らかになった場合について準用する。この場合において、同条中「この法律」とあるのは、「更生特例法第三章」と読み替えるものとする。
(廃止決定の公告、共益債権の弁済等)
第百五十六条 会社更生法第二百八十条及び第二百八十一条第一項の規定は協同組織金融機関についての更生手続廃止の決定について、同条第二項及び同法第二百八十二条の規定は協同組織金融機関について更生手続廃止の決定が確定した場合について、それぞれ準用する。この場合において、同法第二百八十一条第一項中「第八条」とあるのは「更生特例法第二十一条において準用する第八条」と、同法第二百八十二条中「第二十三条第一項」とあるのは「更生特例法第二十七条において準用する第二十三条第一項」と読み替えるものとする。
(更生債権者表等の記載の効力)
第百五十七条 会社更生法第二百八十三条の規定は、第百五十三条又は第百五十四条において準用する同法第二百七十三条の二若しくは第二百七十四条第一項の規定による更生手続廃止の決定が確定した場合について準用する。
2 第百二十六条において準用する会社更生法第二百四十五条第二項の規定は、第百五十五条において準用する同法第二百七十七条の規定による更生手続廃止の決定が確定した場合について準用する。
第十節 報酬及び報償金
(管財人等の報酬等)
第百五十八条 調査委員、保全管理人、監督員及び管財人は、協同組織金融機関の更生手続において、費用の前払及び裁判所が定める報酬を受けることができる。法律顧問、保全管理人代理及び管財人代理も、同様とする。
2 会社更生法第二百八十五条第二項の規定は前項の報酬の額について、同法第二百八十六条の規定は同項の費用及び報酬について、それぞれ準用する。この場合において、同条中「前条」とあるのは、「更生特例法第百五十八条第一項」と読み替えるものとする。
(代理委員等の報償金等)
第百五十九条 更生債権者、更生担保権者、組合員等若しくは代理委員又はその代理人が更生に貢献したときは、裁判所は、これらの者に対し、協同組織金融機関の財産から適当な範囲内の費用を償還し、又は報償金を支払うことを許すことができる。その額は、裁判所が定める。
2 会社更生法第二百八十八条の規定は、前項の許可について準用する。
(抗告)
第百六十条 第百五十八条第一項及び前条第一項の規定による決定に対しては、即時抗告をすることができる。
第四章 金融機関の更生手続の特例
第一節 監督庁による更生手続開始の申立て等
(更生手続開始の申立て等)
第百六十一条 監督庁は、金融機関に破産の原因たる事実の生ずるおそれがあるときは、裁判所に対し、更生手続開始の申立てをすることができる。
2 前項の規定により監督庁が更生手続開始の申立てをするときは、会社更生法第三十三条第一項(第三十一条において準用する場合を含む。)の規定は、適用しない。
3 第一項の規定により監督庁が更生手続開始の申立てをしたときは、会社更生法第三十五条第一項(第三十一条において準用する場合を含む。)の規定にかかわらず、裁判所は、監督庁にその旨を通知することを要しない。
4 会社更生法第三十六条(第三十一条において準用する場合を含む。)の規定は、第一項の規定により監督庁が更生手続開始の申立てをした場合について準用する。
(他の手続の中止命令の申立て)
第百六十二条 金融機関について更生手続開始の申立てがあった場合においては、監督庁は、会社更生法第三十七条第一項(同法第五十条第二項において準用する場合を含む。)又は第三十一条において準用する同法第三十七条第一項(第三十九条において準用する同法第五十条第二項において準用する場合を含む。)に規定する申立てをすることができる。
(保全処分の申立て等)
第百六十三条 金融機関について更生手続開始の申立てがあった場合においては、監督庁は、会社更生法第三十九条第一項の規定又は第三十三条第一項の規定に規定する申立てをすることができる。
2 前項に規定する場合においては、監督庁は、会社更生法第十一条前段(第二十一条において準用する場合を含む。次条において同じ。)の規定にかかわらず、同法第三十九条第二項(第三十三条第二項において準用する場合を含む。)の規定による裁判に対して、即時抗告をすることができる。
3 前項の即時抗告は、執行停止の効力を有しない。
(更生手続開始申立棄却に対する抗告)
第百六十四条 監督庁は、会社更生法第十一条前段の規定にかかわらず、第百六十一条第一項の規定による更生手続開始の申立てを棄却する裁判に対して、即時抗告をすることができる。
第二節 預金保険機構の権限
(届出期間を定める場合の特例)
第百六十五条 裁判所は、金融機関について更生手続開始の決定をしようとするときは、あらかじめ、会社更生法第四十六条(第三十六条において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)の規定により定める同法第四十六条第一号の届出期間について、預金保険機構(以下「機構」という。)の意見を聴かなければならない。
(送達の特例)
第百六十六条 金融機関について更生手続開始の決定をしたときは、更生債権者である預金者等(預金等債権に係る債権者をいう。以下同じ。)に対しては、会社更生法第四十七条第二項の規定又は第三十七条第二項の規定による送達は、することを要しない。
2 前項に規定する場合においては、機構に対して、会社更生法第四十七条第一項各号に掲げる事項又は第三十七条第一項各号に掲げる事項及び更生手続を開始することの当否についての調査委員の意見の要旨を記載した書面を送達しなければならない。
3 金融機関の更生手続において、第百六十八条第一項の規定による預金者表の提出があるまでに、会社更生法第四十七条第一項第二号若しくは第三号に掲げる事項若しくは第三十七条第一項第二号若しくは第三号に掲げる事項に変更を生じた場合又は更生手続開始決定取消しの決定が確定した場合においては、更生債権者である預金者等であって同法第百二十五条第一項(第六十五条において準用する場合を含む。)の規定による届出をしていないものに対しては、同法第四十七条第三項において準用する同条第二項若しくは第三十七条第三項において準用する同条第二項の規定又は同法第五十一条第二項において準用する同法第四十七条第二項若しくは第四十条において準用する同法第五十一条第二項において準用する第三十七条第二項の規定による送達は、することを要しない。
4 前項に規定する場合においては、機構に対して、会社更生法第四十七条第一項第二号若しくは第三号に掲げる事項若しくは第三十七条第一項第二号若しくは第三号に掲げる事項について生じた変更の内容又は更生手続開始決定取消しの決定の主文を記載した書面を送達しなければならない。
(預金者表の作成及び縦覧等)
第百六十七条 機構は、前条第二項の規定による送達を受けたときは、遅滞なく、知れている更生債権である預金等債権(機構が債権者であるものを除く。)について次に掲げる事項を記載した預金者表を作成しなければならない。
一 預金者等の氏名及び住所
二 預金等債権の内容及び原因
三 議決権(会社更生法第百十三条第二項(第五十七条において準用する場合を含む。)に規定する議決権をいう。)の額
四 預金等債権が会社更生法第百二十一条第一項第一号又は第六十一条第一項第一号に掲げる債権であるときは、その旨
2 機構は、預金者表を作成したときは、直ちに、その旨及び縦覧の場所を公告するとともに、裁判所の定めた届出期間の末日の前日までの間、預金者表を預金者等の縦覧に供しなければならない。
3 前項の規定による預金者表の縦覧の開始の日は、裁判所の定めた届出期間の末日の前日の二週間以上前の日でなければならない。
4 機構は、預金者表を縦覧に供することを開始した後、当該預金者表に記載されていない預金等債権(機構が債権者であるものを除く。)があることを知ったときは、遅滞なく、当該預金者表に、当該預金等債権に係る第一項各号に掲げる事項の記載の追加をしなければならない。当該預金者表に記載されている預金等債権について当該預金等債権に係る債権者の利益となる記載の変更を行うべきことを知ったときも、同様とする。
5 機構は、預金者表を縦覧に供することを開始した後でも、当該預金者表に記載されている預金者等の承諾を得て、当該預金者等に係る預金等債権について、その記載を削除し、又は当該預金者等の不利益となる記載の変更を行うことができる。ただし、当該預金者表に記載されている預金者等に係る預金等債権を、預金保険法(昭和四十六年法律第三十四号)第五十八条第一項若しくは第四項の規定により取得し、又は同法第八十一条の二の規定により買い取った場合において、当該預金等債権について、その記載を削除し、又は当該預金者等の不利益となる記載の変更を行うときは、当該預金者等の承諾を要しない。
(預金者表の提出)
第百六十八条 機構は、裁判所の定めた届出期間の末日に、前条の規定により作成した預金者表を裁判所に提出しなければならない。
2 前条第四項前段の規定は、機構が、預金者表を裁判所に提出した後、当該預金者表に記載されていない預金等債権(機構が債権者であるもの及び既に預金者等が裁判所に届け出ているものを除く。)があることを知った場合について準用する。
3 前項において準用する前条第四項前段の規定による記載の追加は、更生計画案審理のための関係人集会が終わった後は、することができない。
4 会社更生法第百二十五条第三項の規定は、第一項の規定による預金者表の提出及び第二項において準用する前条第四項前段の規定による記載の追加について準用する。
5 預金者表及び前項において準用する会社更生法第百二十五条第三項の規定による届出に関する書類は、利害関係人の閲覧に供するため裁判所に備えて置かなければならない。
(預金者表の提出の効果)
第百六十九条 会社更生法の規定又は前章の規定の適用については、前条第一項の規定により提出された預金者表に記載されている預金等債権(預金者等が当該提出があるまでに同法第百二十五条第一項(第六十五条において準用する場合を含む。)の規定により届け出たものを除く。)については裁判所の定めた届出期間内に届出があったものと、前条第二項において準用する第百六十七条第四項前段の規定による記載の追加に係る預金等債権については同法第百二十七条第一項(第六十五条において準用する場合を含む。)の規定による届出の追完があったものとみなす。
(預金者等の参加)
第百七十条 前条の規定により届出又は届出の追完があったものとみなされる預金等債権(機構が会社更生法第百二十八条第一項(第六十七条において準用する場合を含む。)の規定による届出名義の変更を受けたものを除く。以下この条及び次条において同じ。)に係る債権者は、自ら更生手続に参加しようとするときは、その旨を裁判所に届け出なければならない。ただし、更生債権の確定に関する訴訟に関する行為については、この限りでない。
2 前項の規定による届出(以下この条及び次条において「参加の届出」という。)は、更生手続が終了するまでの間、することができる。
3 参加の届出があったときは、裁判所は、これを機構に通知しなければならない。
4 参加の届出をした預金者等は、前条の規定により届出又は届出の追完があったものとみなされる当該預金者等に係る預金等債権の全部をもって自ら更生手続に参加するものとする。
(預金保険機構の権限)
第百七十一条 機構は、第百六十九条の規定により届出又は届出の追完があったものとみなされる預金等債権に係る債権者(参加の届出をした預金者等を除く。以下この節において「機構代理預金者」という。)のために、当該機構代理預金者に係る預金等債権(以下この節において「機構代理債権」という。)をもって、更生手続に属する一切の行為(更生債権及び更生担保権調査の期日において、機構が異議を述べた機構代理債権に係る更生債権の確定に関する訴訟に関する行為を除く。)をするものとする。ただし、機構代理債権に係る届出を取り下げ、若しくは機構代理債権に関する届出に係る事項について当該機構代理債権に係る機構代理預金者の不利益となる変更を加えようとするとき、又は機構代理債権に係る更生債権の確定に関する訴訟において、民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第三十二条第二項第一号若しくは第二号に掲げる訴訟行為をしようとするときは、当該機構代理債権に係る機構代理預金者の授権がなければならない。
(預金保険機構の義務)
第百七十二条 機構は、機構代理預金者のために、公平かつ誠実に前条の行為をしなければならない。
2 機構は、機構代理預金者に対し、善良な管理者の注意をもって前条の行為をしなければならない。
(届出に係る事項の変更)
第百七十三条 機構は、機構代理債権に関する届出に係る事項について当該機構代理債権に係る機構代理預金者の利益となる変更を加えるべきことを知ったときは、遅滞なく、当該届出に係る事項について変更を加えなければならない。
2 第百六十八条第三項の規定は、前項の変更について準用する。
3 第一項の規定による変更は、会社更生法の規定又は前章の規定の適用については、この章に別段の定めがある場合を除き、同法第百二十七条第四項(第六十五条において準用する場合を含む。)の規定による変更とみなす。
(特別期日の費用)
第百七十四条 機構代理債権に係る会社更生法第百三十八条第二項(第七十三条第二項並びに同法第百三十九条(第七十三条第二項において準用する場合を含む。)及び同法第百四十条(第七十三条第二項において準用する場合を含む。)において準用する場合を含む。)に規定する特別期日(以下この条において「特別期日」という。)の費用は、機構の負担とする。ただし、機構は、同法第八十九条(第五十条において準用する場合を含む。)の規定により原状に復した預金等債権について調査するため特別期日が定められた場合その他の相当の事由がある場合には、機構代理預金者に当該費用の全部又は一部の償還を求めることができる。
(異議の通知)
第百七十五条 更生債権及び更生担保権調査の期日において機構代理債権について異議があったとき(機構が当該機構代理債権について異議を述べたときを除く。)は、機構は、遅滞なく、その旨を当該機構代理債権に係る機構代理預金者に通知しなければならない。
2 更生債権及び更生担保権調査の期日において機構が機構代理債権について異議を述べたときは、裁判所は、これを当該機構代理債権に係る機構代理預金者に通知しなければならない。
(議決権の行使のための通知及び公告)
第百七十六条 機構は、会社更生法第二百条第一項(同法第二百七十一条第二項において準用する場合を含む。)又は第九十九条第一項(第百五十一条において準用する同法第二百七十一条第二項において準用する場合を含む。)の関係人集会において機構代理預金者のために議決権を行使しようとするときは、当該関係人集会の第一期日の二週間前までに、同意しようとする更生計画の内容を機構代理預金者に通知するとともに公告しなければならない。
(預金保険機構がする通知等)
第百七十七条 第百七十五条第一項及び前条の規定による通知は、書類を通常の取扱いによる郵便に付してすることができる。この場合においては、会社更生法第十四条第四項の規定を準用する。
2 会社更生法第十二条の規定は、第百六十七条第二項及び前条の規定による公告について準用する。
第五章 金融機関の破産手続の特例
第一節 監督庁による破産の申立て等
(破産の申立て等)
第百七十八条 監督庁は、金融機関に破産の原因たる事実があるときは、裁判所に対し、破産の申立てをすることができる。
2 前項の規定により監督庁が破産の申立てをするときは、破産法第百三十八条の規定は、適用しない。
3 第一項の規定により監督庁が破産の申立てをする場合においては、破産法第百四十条前段の規定にかかわらず、破産手続の費用として裁判所が相当と認める金額を予納しなければならない。
(監督庁への通知)
第百七十九条 金融機関について破産の申立てがあったとき(前条第一項の規定により監督庁が破産の申立てをしたときを除く。)は、裁判所は、監督庁にその旨を通知しなければならない。
(保全処分の申立て等)
第百八十条 金融機関について破産の申立てがあった場合においては、監督庁は、破産法第百五十五条第一項(同法第三百三十七条第一項において準用する場合を含む。)に規定する申立てをすることができる。
2 前項に規定する場合においては、監督庁は、破産法第百五十五条第二項(同法第三百三十七条第一項において準用する場合を含む。)の規定による裁判に対して、即時抗告をすることができる。
3 前項の即時抗告は、執行停止の効力を有しない。
(破産の申立棄却に対する抗告)
第百八十一条 監督庁は、第百七十八条第一項の規定による破産の申立てを棄却する裁判に対して、即時抗告をすることができる。
第二節 預金保険機構の権限
(債権届出の期間を定める場合の特例)
第百八十二条 裁判所は、金融機関について破産の宣告をしようとするときは、あらかじめ、破産法第百四十二条第一項(同法第三百三十七条第一項において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)の規定により定める同法第百四十二条第一項第一号の債権届出の期間について、機構の意見を聴かなければならない。
(送達の特例)
第百八十三条 金融機関について破産の宣告をしたときは、債権者である預金者等に対しては、破産法第百四十三条第二項(同法第三百三十七条第一項において準用する場合を含む。)の規定による送達は、することを要しない。
2 前項に規定する場合においては、機構に対して、破産法第百四十三条第一項各号(同法第三百三十七条第一項において準用する場合を含む。)に掲げる事項を記載した書面を送達しなければならない。
3 金融機関の破産手続において、第百八十五条第一項の規定による預金者表の提出があるまでに、破産法第百四十三条第一項第二号若しくは第三号(同法第三百三十七条第一項において準用する場合を含む。)に掲げる事項に変更を生じた場合又は破産取消しの決定若しくは強制和議取消しの取消しの決定が確定した場合においては、債権者である預金者等であって同法第二百二十八条第一項の規定による届出をしていないものに対しては、同法第百四十三条第三項(同法第三百三十七条第一項において準用する場合を含む。)又は同法第百五十六条第二項(同法第三百三十七条第一項において準用する場合を含む。)において準用する同法第百四十三条第二項の規定による送達は、することを要しない。
4 前項に規定する場合においては、機構に対して、破産法第百四十三条第一項第二号若しくは第三号(同法第三百三十七条第一項において準用する場合を含む。)に掲げる事項について生じた変更の内容又は破産取消しの決定若しくは強制和議取消しの取消しの決定の主文を記載した書面を送達しなければならない。
(預金者表の作成及び縦覧等)
第百八十四条 機構は、前条第二項の規定による送達を受けたときは、遅滞なく、知れている預金等債権(機構が債権者であるものを除く。)について次に掲げる事項を記載した預金者表を作成しなければならない。
一 預金者等の氏名及び住所
二 預金等債権の額及び原因
三 預金等債権が破産法第四十六条第一号に掲げる請求権を含むときは、その旨
2 機構は、預金者表を作成したときは、直ちに、その旨及び縦覧の場所を公告するとともに、裁判所の定めた債権届出の期間の末日の前日までの間、預金者表を預金者等の縦覧に供しなければならない。
3 前項の規定による預金者表の縦覧の開始の日は、裁判所の定めた債権届出の期間の末日の前日の二週間以上前の日でなければならない。
4 機構は、預金者表を縦覧に供することを開始した後、当該預金者表に記載されていない預金等債権(機構が債権者であるものを除く。)があることを知ったときは、遅滞なく、当該預金者表に、当該預金等債権に係る第一項各号に掲げる事項の記載の追加をしなければならない。当該預金者表に記載されている預金等債権について当該預金等債権に係る債権者の利益となる記載の変更を行うべきことを知ったときも、同様とする。
5 機構は、預金者表を縦覧に供することを開始した後でも、当該預金者表に記載されている預金者等の承諾を得て、当該預金者等に係る預金等債権について、その記載を削除し、又は当該預金者等の不利益となる記載の変更を行うことができる。ただし、当該預金者表に記載されている預金者等に係る預金等債権を、預金保険法第五十八条第一項若しくは第四項の規定により取得し、又は同法第八十一条の二の規定により買い取った場合において、当該預金等債権について、その記載を削除し、又は当該預金者等の不利益となる記載の変更を行うときは、当該預金者等の承諾を要しない。
(預金者表の提出)
第百八十五条 機構は、裁判所の定めた債権届出の期間の末日に、前条の規定により作成した預金者表を裁判所に提出しなければならない。
2 前条第四項前段の規定は、機構が、預金者表を裁判所に提出した後、当該預金者表に記載されていない預金等債権(機構が債権者であるもの及び既に預金者等が裁判所に届け出ているものを除く。)があることを知った場合について準用する。
3 破産法第二百二十八条第三項の規定は、第一項の規定による預金者表の提出及び前項において準用する前条第四項前段の規定による記載の追加について準用する。
4 預金者表及び前項において準用する破産法第二百二十八条第三項の規定による届出に関する書類は、利害関係人の閲覧に供するため裁判所に備えて置かなければならない。
(預金者表の提出の効果)
第百八十六条 破産法の規定の適用については、前条第一項の規定により提出された預金者表に記載されている預金等債権(預金者等が当該提出があるまでに同法第二百二十八条第一項の規定により届け出たものを除く。)については裁判所の定めた債権届出の期間内に届出があったものと、前条第二項において準用する第百八十四条第四項前段の規定による記載の追加に係る預金等債権については裁判所の定めた債権届出の期間後に届出があったものとみなす。
(預金者等の参加)
第百八十七条 前条の規定により届出があったものとみなされる預金等債権(機構が届出名義の変更を受けたものを除く。以下この条及び次条において同じ。)に係る債権者は、自ら破産手続に参加しようとするときは、その旨を裁判所に届け出なければならない。ただし、債権の確定に関する訴訟に関する行為については、この限りでない。
2 前項の規定による届出(以下この条及び次条において「参加の届出」という。)は、破産手続が終了するまでの間、することができる。
3 参加の届出があったときは、裁判所は、これを機構に通知しなければならない。
4 参加の届出をした預金者等は、前条の規定により届出があったものとみなされる当該預金者等に係る預金等債権の全部をもって自ら破産手続に参加するものとする。
(預金保険機構の権限)
第百八十八条 機構は、第百八十六条の規定により届出があったものとみなされる預金等債権に係る債権者(参加の届出をした預金者等を除く。以下この節において「機構代理預金者」という。)のために、当該機構代理預金者に係る預金等債権(以下この節において「機構代理債権」という。)をもって、破産手続に属する一切の行為(債権調査の期日において、機構が異議を述べた機構代理債権に係る債権の確定に関する訴訟に関する行為を除く。)をするものとする。ただし、機構代理債権に係る届出を取り下げ、若しくは機構代理債権に関する届出に係る事項について当該機構代理債権に係る機構代理預金者の不利益となる変更を加えようとするとき、又は機構代理債権に係る債権の確定に関する訴訟において、民事訴訟法第三十二条第二項第一号若しくは第二号に掲げる訴訟行為をしようとするときは、当該機構代理債権に係る機構代理預金者の授権がなければならない。
(預金保険機構の義務)
第百八十九条 機構は、機構代理預金者のために、公平かつ誠実に前条の行為をしなければならない。
2 機構は、機構代理預金者に対し、善良な管理者の注意をもって前条の行為をしなければならない。
(届出に係る事項の変更)
第百九十条 機構は、機構代理債権に関する届出に係る事項について当該機構代理債権に係る機構代理預金者の利益となる変更を加えるべきことを知ったときは、遅滞なく、当該届出に係る事項について変更を加えなければならない。
(特別期日の費用)
第百九十一条 機構代理債権に係る破産法第二百三十四条第二項(同法第二百三十五条及び第二百三十六条において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)に規定する特別期日(以下この条において「特別期日」という。)の費用は、同法第二百三十四条第二項後段の規定にかかわらず、機構の負担とする。ただし、機構は、同法第七十九条の規定により原状に復した預金等債権について調査するため特別期日が定められた場合その他の相当の事由がある場合には、機構代理預金者に当該費用の全部又は一部の償還を求めることができる。
(異議の通知)
第百九十二条 債権調査の期日において機構代理債権について異議があったとき(機構が当該機構代理債権について異議を述べたときを除く。)は、機構は、遅滞なく、その旨を当該機構代理債権に係る機構代理預金者に通知しなければならない。
2 債権調査の期日において機構が機構代理債権について異議を述べたときは、裁判所は、これを当該機構代理債権に係る機構代理預金者に通知しなければならない。
(議決権の行使のための通知及び公告)
第百九十三条 機構は、破産法第二百九十九条第一項に規定する債権者集会において機構代理預金者のために議決権を行使しようとする場合において、同条第三項の規定により同項に規定する書面の送達を受けたときは、当該書面に記載された強制和議の条件及び監査委員の意見の要領並びに当該強制和議に係る機構の議決権の行使について必要な事項を当該機構代理預金者に通知するとともに公告しなければならない。
(預金保険機構がする通知等)
第百九十四条 第百九十二条第一項又は前条の規定による通知は、書類を通常の取扱いによる郵便に付してすることができる。
2 前項の規定により書類を通常の取扱いによる郵便に付して発送した場合においては、その郵便物が通常到達すべきであった時に、通知があったものとみなす。
3 第百八十四条第二項及び前条の規定による公告は、官報及び時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙に掲載してしなければならない。
4 破産法第百十五条第二項の規定は、第百八十四条第二項及び前条の規定による公告について準用する。
第六章 罰則
(詐欺更生罪)
第百九十五条 協同組織金融機関の理事若しくはこれに準ずべき者又は参事等が更生手続開始の前後を問わず、自己若しくは他人の利益を図り、又は債権者、協同組織金融機関の財産の上に特別の先取特権、質権、抵当権若しくは商法による留置権を有する者(以下この条において「担保権者」という。)若しくは組合員等を害する目的で、次の各号のいずれかに該当する行為をし、協同組織金融機関について更生手続開始の決定が確定したときは、十年以下の懲役又は二百万円以下の罰金に処する。
一 協同組織金融機関の財産を隠匿し、き棄し、又は債権者、担保権者若しくは組合員等の不利益に処分すること。
二 協同組織金融機関の負担を虚偽に増加すること。
三 協同組合による金融事業に関する法律第六条の二第三項、信用金庫法第五十五条の二又は労働金庫法第五十九条の二の規定において準用する商法第三十二条第一項の規定により作成すべき帳簿を作成せず、これに財産の現況を知るに足りる記載をせず、若しくは不正の記載をし、又はこれを隠匿し、若しくはき棄すること。
2 前項の規定は、刑法(明治四十年法律第四十五号)に正条がある場合には、適用しない。
(第三者の詐欺更生罪)
第百九十六条 前条第一項に規定する者でなくて同項に規定する行為をした者又は自己若しくは他人の利益を図る目的で更生債権者、更生担保権者若しくは組合員等として虚偽の権利を行った者は、協同組織金融機関について更生手続開始の決定が確定したときは、十年以下の懲役又は二百万円以下の罰金に処する。
2 前項の規定は、刑法に正条がある場合には、適用しない。
(収賄罪)
第百九十七条 協同組織金融機関の更生手続における調査委員、保全管理人、監督員、管財人、法律顧問、保全管理人代理又は管財人代理がその職務に関し賄 賂を収受し、又はこれを要求し、若しくは約束したときは、三年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。協同組織金融機関の更生手続における更生債権者、更生担保権者、組合員等、代理委員又はこれらの者の代理人、役員若しくは職員が関係人集会の決議に関し賄賂を収受し、又はこれを要求し、若しくは約束したときも、同様とする。
2 協同組織金融機関の更生手続における調査委員、保全管理人又は管財人(以下この条において「管財人等」という。)が法人であるときは、管財人等の職務に従事するその役員又は職員がその職務に関し賄賂を収受し、又はこれを要求し、若しくは約束したときは、三年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。管財人等が法人である場合において、その役員又は職員が管財人等の職務に関し管財人等に賄賂を収受させ、又はその供与を要求し、若しくは約束したときも、同様とする。
3 犯人又は法人たる管財人等の収受した賄賂は、没収する。その全部又は一部を没収することができないときは、その価額を追徴する。
(贈賄罪)
第百九十八条 前条第一項若しくは第二項に規定する賄賂を供与し、又はその申込み若しくは約束をした者は、三年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
(報告及び検査拒絶の罪)
第百九十九条 組織変更後の信用金庫又は新協同組織金融機関(合併により設立される新信用金庫を除く。)の理事、監事又は参事等その他の使用人が第四条第二項の規定により読み替えて適用される会社更生法第九十八条の二第一項(同法第百一条の三及び第四条第二項の規定により読み替えて適用される同法第二百四十七条第四項において準用する場合を含む。)の規定による報告若しくは検査を拒み、又は虚偽の報告をしたときは、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
2 協同組織金融機関、組織変更後の協同組織金融機関若しくは株式会社又は新協同組織金融機関若しくは新株式会社(合併により設立される新協同組織金融機関及び新株式会社を除く。)の理事若しくは取締役、監事若しくは監査役又は参事若しくは支配人その他の使用人が第二十条第三項の規定により読み替えて適用される第三十四条第二項、第三十五条第二項、第五十二条第二項、第五十三条第二項又は第百二十七条第四項において準用する会社更生法第九十八条の二第一項の規定による報告若しくは検査を拒み、又は虚偽の報告をしたときも、前項と同様とする。
(過料に処すべき場合)
第二百条 銀行について更生手続が開始された場合における会社更生法第二百九十五条第一項の規定の適用については、同項第三号中「第二百六十二条第一項」とあるのは、「更生特例法第四条第一項の規定により読み替えて適用される第二百六十二条第一項」とする。
2 組織変更後の信用金庫又は新協同組織金融機関の理事若しくはこれに準ずべき者又は参事等は、会社更生法第二百四十八条第一項又は第二項の規定による裁判所の命令に違反したときは、百万円以下の過料に処する。
第二百一条 更生手続の開始された協同組織金融機関、組織変更後の協同組織金融機関若しくは株式会社又は新協同組織金融機関若しくは新株式会社の理事若しくは取締役若しくはこれらに準ずべき者又は参事若しくは支配人は、次の各号のいずれかに該当する場合には、百万円以下の過料に処する。
一 第六十九条第二項の規定による裁判所の命令に違反したとき。
二 第百二十八条において準用する会社更生法第二百四十八条第一項又は第二項の規定による裁判所の命令に違反したとき。
三 第百四十五条第一項の規定によってすべき公告若しくは通知をすることを怠り、又は同条第三項において準用する会社更生法第二百六十二条第五項の規定に違反して株式の処分をすることを怠ったとき。
2 更生債権者、更生担保権者、組合員等及び更生のために債務を負担し、又は担保を供する者が前項第二号に掲げる行為をしたときも、同項と同様とする。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、平成九年四月一日から施行する。
(金融機関の更生手続の特例に関する経過措置)
第二条 第四章の規定は、この法律の施行前に銀行について更生手続開始の申立てがあった事件については、適用しない。
(金融機関の破産手続の特例に関する経過措置)
第三条 第五章の規定は、この法律の施行前に金融機関について破産の申立てがあった事件については、適用しない。
(預金保険機構の権限に関する経過措置)
第四条 民事訴訟法(平成八年法律第百九号)の施行の日がこの法律の施行の日後となる場合には、民事訴訟法の施行の日の前日までの間における第百七十一条及び第百八十八条の規定の適用については、第百七十一条中「民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第三十二条第二項第一号若しくは第二号に掲げる訴訟行為」とあるのは「訴え、控訴若しくは上告の取下げ、和解、請求の放棄若しくは認諾若しくは民事訴訟法(明治二十三年法律第二十九号)第七十二条の規定による脱退」と、第百八十八条中「民事訴訟法第三十二条第二項第一号若しくは第二号に掲げる訴訟行為」とあるのは「訴え、控訴若しくは上告の取下げ、和解、請求の放棄若しくは認諾若しくは民事訴訟法第七十二条の規定による脱退」とする。
(私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部改正)
第五条 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和二十二年法律第五十四号)の一部を次のように改正する。
第九条の二第一項第八号中「第二百六十五条」の下に「(金融機関の更生手続の特例等に関する法律(平成八年法律第九十五号)第百四十七条において準用する場合を含む。)」を加える。
(中小企業等協同組合法の一部改正)
第六条 中小企業等協同組合法の一部を次のように改正する。
第百三条中「この場合において」の下に「、同法第十二条第一項中「会社更生法(昭和二十七年法律第百七十二号)」とあるのは、「金融機関の更生手続の特例等に関する法律(平成八年法律第九十五号)」と」を加える。
(地方税法の一部改正)
第七条 地方税法の一部を次のように改正する。
第七十三条の七第二号の二を次のように改める。
二の二 会社更生法(昭和二十七年法律第百七十二号)第二百二十六条(金融機関の更生手続の特例等に関する法律(平成八年法律第九十五号。以下本号及び第六百九十九条の四第二項第三号において「更生特例法」という。)第百十九条において準用する場合を含む。)又は更生特例法第十一条(更生特例法第百十八条において準用する場合を含む。)の規定により更生計画において会社又は協同組織金融機関(更生特例法第二条第二項に規定する協同組織金融機関をいう。以下本号及び第六百九十九条の四第二項第三号において同じ。)から新会社又は新協同組織金融機関に移転すべき不動産を定めた場合における新会社又は新協同組織金融機関の当該不動産の取得
第六百九十九条の四第二項第三号を次のように改める。
三 会社更生法第二百二十六条(更生特例法第百十九条において準用する場合を含む。)又は更生特例法第十一条(更生特例法第百十八条において準用する場合を含む。)の規定により更生計画において会社又は協同組織金融機関から新会社又は新協同組織金融機関に移転すべき財産を定めた場合における新会社又は新協同組織金融機関の自動車の取得
(信用金庫法の一部改正)
第八条 信用金庫法の一部を次のように改正する。
第八十五条中「商業登記法第五十六条第三項」を「同法第十二条第一項中「会社更生法(昭和二十七年法律第百七十二号)」とあるのは「金融機関の更生手続の特例等に関する法律(平成八年法律第九十五号)」と、同法第五十六条第三項」に、「、「信用金庫法第六十五条第二項」」を「「信用金庫法第六十五条第二項」」に改める。
(会社更生法の一部改正)
第九条 会社更生法の一部を次のように改正する。
第二百九十条第一項中「左に掲げる」を「次の各号のいずれかに該当する」に、「五十万円」を「二百万円」に改め、同項第一号及び第三号中「き棄」を「き棄」に改める。
第二百九十一条第一項中「五十万円」を「二百万円」に改める。
第二百九十二条第一項中「職務に関し賄ろ」を「職務に関し賄 賂」に、「二十万円」を「百万円」に、「決議に関し賄ろ」を「決議に関し賄賂」に改め、同条第二項中「賄ろ」を「賄賂」に、「二十万円」を「百万円」に改め、同条第三項中「賄ろ」を「賄賂」に改める。
第二百九十三条中「賄ろ」を「賄賂」に、「二十万円」を「百万円」に改める。
第二百九十四条中「五万円」を「五十万円」に改める。
第二百九十五条第一項中「左の場合においては、三十万円」を「次の各号のいずれかに該当する場合には、百万円」に改める。
(労働金庫法の一部改正)
第十条 労働金庫法の一部を次のように改正する。
第八十九条中「商業登記法第五十六条第三項」を「同法第十二条第一項中「会社更生法(昭和二十七年法律第百七十二号)」とあるのは「金融機関の更生手続の特例等に関する法律(平成八年法律第九十五号)」と、同法第五十六条第三項」に、「、「労働金庫法第六十九条第二項」」を「「労働金庫法第六十九条第二項」」に改める。
(国の債権の管理等に関する法律の一部改正)
第十一条 国の債権の管理等に関する法律(昭和三十一年法律第百十四号)の一部を次のように改正する。
第三十条中「申立」を「申立て」に改め、「(昭和二十七年法律第百七十二号)」の下に「若しくは金融機関の更生手続の特例等に関する法律(平成八年法律第九十五号)」を加え、「附された」を「付された」に改める。
(国税通則法の一部改正)
第十二条 国税通則法(昭和三十七年法律第六十六号)の一部を次のように改正する。
第四十四条第一項中「株式会社について更生手続」を「株式会社又は協同組織金融機関(金融機関の更生手続の特例等に関する法律(平成八年法律第九十五号)第二条第二項に規定する協同組織金融機関をいう。以下この項において同じ。)について更生手続」に、「会社の国税」を「会社又は協同組織金融機関の国税」に、「会社の本店」を「会社又は協同組織金融機関の本店又は主たる事務所」に、「本店以外の営業所」を「本店若しくは主たる事務所以外の営業所若しくは事務所」に改める。
(法人税法の一部改正)
第十三条 法人税法の一部を次のように改正する。
第二十五条第一項中「(昭和二十七年法律第百七十二号)」の下に「又は金融機関の更生手続の特例等に関する法律(平成八年法律第九十五号)」を加え、「同法」を「これらの法律」に、「行なう」を「行う」に改める。
第八十一条第四項中「会社更生法」の下に「又は金融機関の更生手続の特例等に関する法律」を加える。
(執行官法の一部改正)
第十四条 執行官法(昭和四十一年法律第百十一号)の一部を次のように改正する。
第八条第一項第十三号中「又は会社更生法(昭和二十七年法律第百七十二号)」を「、会社更生法(昭和二十七年法律第百七十二号)又は金融機関の更生手続の特例等に関する法律(平成八年法律第九十五号)」に改める。
(民事訴訟費用等に関する法律の一部改正)
第十五条 民事訴訟費用等に関する法律(昭和四十六年法律第四十号)の一部を次のように改正する。
別表第一の一七の項ニ中「(昭和二十七年法律第百七十二号)」の下に「、金融機関の更生手続の特例等に関する法律(平成八年法律第九十五号)」を加える。
(仮登記担保契約に関する法律の一部改正)
第十六条 仮登記担保契約に関する法律(昭和五十三年法律第七十八号)の一部を次のように改正する。
第十九条第三項中「(昭和二十七年法律第百七十二号)」の下に「又は金融機関の更生手続の特例等に関する法律(平成八年法律第九十五号)」を加える。
(国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律の一部改正)
第十七条 国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律(平成三年法律第九十四号)の一部を次のように改正する。
第四十二条第一項中「会社」の下に「(信用協同組合、信用金庫及び労働金庫を含む。以下この条において同じ。)」を加える。
内閣総理大臣 橋本龍太郎
法務大臣 長尾立子
大蔵大臣 久保亘
労働大臣 永井孝信
自治大臣 倉田寛之