朝鮮総督府逓信官署官制
法令番号: 勅令第三十號
公布年月日: 明治45年3月28日
法令の形式: 勅令
朕朝鮮總督府遞信官署官制ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治四十五年三月二十七日
內閣總理大臣 侯爵 西園寺公望
勅令第三十號
朝鮮總督府遞信官署官制
第一條 朝鮮總督府遞信官署ハ朝鮮總督ノ管理ニ屬シ郵便、郵便爲替、郵便貯金、電信、電話、航路標識及發電水力ニ關スル事務竝航路、船舶、海員及電氣事業ノ監督ニ關スル事務ヲ掌ル
朝鮮總督ノ指定シタル遞信官署ハ朝鮮總督府及其ノ所屬官署ノ取扱フ歲入金歲出金及歲入歲出外現金ノ出納ニ關スル事務ヲ掌ル
第二條 遞信官署ハ遞信局、郵便爲替貯金管理所、郵便局及郵便所トス
第三條 遞信局ハ郵便、郵便爲替、郵便貯金、電信、電話、航路標識及發電水力ニ關スル事務ヲ管理シ航路、船舶、海員及電氣事業ノ監督ニ關スル事務ヲ掌ル
第四條 郵便爲替貯金管理所ハ郵便爲替貯金ノ檢査計算ニ關スル事務ヲ掌ル
第五條 郵便局及郵便所ハ郵便、郵便爲替及郵便貯金ノ事務ヲ掌ル
電信又ハ電話事務ハ郵便局又ハ郵便所ヲシテ之ヲ兼掌セシムルコトヲ得
第六條 朝鮮總督ハ郵便局ヲ指定シ區域ヲ定メテ遞信局ノ管掌事務ヲ分掌セシムルコトヲ得
第七條 朝鮮總督ハ必要ナル地ニ郵便、郵便爲替、郵便貯金、電信又ハ電話ノ取扱所ヲ置キ航路標識其ノ他海事ニ關スル事務ヲ分掌セシムル爲遞信局出張所ヲ置クコトヲ得
第八條 郵便局及郵便所ノ名稱及位置竝航路標識ノ種別、名稱及位置ハ朝鮮總督之ヲ定ム
第九條 遞信官署ニ左ノ職員ヲ置ク
遞信局長官 勅任
遞信局書記官 專任 三人 奏任
遞信事務官 專任 十一人 奏任
遞信事務官補 專任 十一人 奏任
遞信技師 專任 十九人 奏任內一人ヲ勅任ト爲スコトヲ得
遞信書記
遞信技手
遞信書記補
航路標識看守
專任 七百八十四人 判任
郵便所長 判任
第十條 遞信局長官ハ朝鮮總督ノ監督ヲ承ケ局務ヲ掌理シ部下ノ職員ヲ監督ス
第十一條 遞信局書記官ハ長官ノ命ヲ承ケ局務ヲ掌ル
第十二條 遞信事務官及遞信事務官補ハ上官ノ命ヲ承ケ事務ヲ掌ル
第十三條 遞信技師ハ上官ノ命ヲ承ケ技術ヲ掌ル
第十四條 遞信書記、遞信技手、遞信書記補及航路標識看守ハ上官ノ指揮ヲ承ケ庶務、技術及航路標識ノ看守ニ從事ス
第十五條 郵便爲替貯金管理所長ハ遞信事務官ヲ以テ之ニ充ツ遞信局長官ノ命ヲ承ケ所務ヲ掌理シ部下ノ職員ヲ監督ス
第十六條 郵便局長ハ遞信事務官、遞信事務官補又ハ遞信書記ヲ以テ之ニ充ツ遞信局長官ノ命ヲ承ケ局務ヲ掌理シ部下ノ職員ヲ監督ス
第十七條 郵便所長ハ上官ノ指揮ヲ承ケ所務ヲ掌ル
第十八條 發電水力調査ニ關スル事務ニ從事セシムル爲遞信局ニ臨時左ノ職員ヲ增置ス
遞信技師 二人
遞信書記 二人
遞信技手 四人
附 則
本令ハ明治四十五年四月一日ヨリ之ヲ施行ス
朝鮮總督府通信官署官制ハ之ヲ廢止ス
本令施行ノ際現ニ朝鮮總督府通信局長官、通信局書記官、通信事務官、通信事務官補、通信技師、通信書記、通信技手、通信書記補、航路標識看守又ハ郵便所長ノ職ニ在ル者ハ別ニ辭令ヲ用井ス朝鮮總督府遞信局長官、遞信局書記官、遞信事務官、遞信事務官補、遞信技師、遞信書記、遞信技手、遞信書記補、航路標識看守又ハ郵便所長ニ各同官等俸給ヲ以テ任セラレタルモノトス
朕朝鮮総督府逓信官署官制ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治四十五年三月二十七日
内閣総理大臣 侯爵 西園寺公望
勅令第三十号
朝鮮総督府逓信官署官制
第一条 朝鮮総督府逓信官署ハ朝鮮総督ノ管理ニ属シ郵便、郵便為替、郵便貯金、電信、電話、航路標識及発電水力ニ関スル事務並航路、船舶、海員及電気事業ノ監督ニ関スル事務ヲ掌ル
朝鮮総督ノ指定シタル逓信官署ハ朝鮮総督府及其ノ所属官署ノ取扱フ歳入金歳出金及歳入歳出外現金ノ出納ニ関スル事務ヲ掌ル
第二条 逓信官署ハ逓信局、郵便為替貯金管理所、郵便局及郵便所トス
第三条 逓信局ハ郵便、郵便為替、郵便貯金、電信、電話、航路標識及発電水力ニ関スル事務ヲ管理シ航路、船舶、海員及電気事業ノ監督ニ関スル事務ヲ掌ル
第四条 郵便為替貯金管理所ハ郵便為替貯金ノ検査計算ニ関スル事務ヲ掌ル
第五条 郵便局及郵便所ハ郵便、郵便為替及郵便貯金ノ事務ヲ掌ル
電信又ハ電話事務ハ郵便局又ハ郵便所ヲシテ之ヲ兼掌セシムルコトヲ得
第六条 朝鮮総督ハ郵便局ヲ指定シ区域ヲ定メテ逓信局ノ管掌事務ヲ分掌セシムルコトヲ得
第七条 朝鮮総督ハ必要ナル地ニ郵便、郵便為替、郵便貯金、電信又ハ電話ノ取扱所ヲ置キ航路標識其ノ他海事ニ関スル事務ヲ分掌セシムル為逓信局出張所ヲ置クコトヲ得
第八条 郵便局及郵便所ノ名称及位置並航路標識ノ種別、名称及位置ハ朝鮮総督之ヲ定ム
第九条 逓信官署ニ左ノ職員ヲ置ク
逓信局長官 勅任
逓信局書記官 専任 三人 奏任
逓信事務官 専任 十一人 奏任
逓信事務官補 専任 十一人 奏任
逓信技師 専任 十九人 奏任内一人ヲ勅任ト為スコトヲ得
逓信書記
逓信技手
逓信書記補
航路標識看守
専任 七百八十四人 判任
郵便所長 判任
第十条 逓信局長官ハ朝鮮総督ノ監督ヲ承ケ局務ヲ掌理シ部下ノ職員ヲ監督ス
第十一条 逓信局書記官ハ長官ノ命ヲ承ケ局務ヲ掌ル
第十二条 逓信事務官及逓信事務官補ハ上官ノ命ヲ承ケ事務ヲ掌ル
第十三条 逓信技師ハ上官ノ命ヲ承ケ技術ヲ掌ル
第十四条 逓信書記、逓信技手、逓信書記補及航路標識看守ハ上官ノ指揮ヲ承ケ庶務、技術及航路標識ノ看守ニ従事ス
第十五条 郵便為替貯金管理所長ハ逓信事務官ヲ以テ之ニ充ツ逓信局長官ノ命ヲ承ケ所務ヲ掌理シ部下ノ職員ヲ監督ス
第十六条 郵便局長ハ逓信事務官、逓信事務官補又ハ逓信書記ヲ以テ之ニ充ツ逓信局長官ノ命ヲ承ケ局務ヲ掌理シ部下ノ職員ヲ監督ス
第十七条 郵便所長ハ上官ノ指揮ヲ承ケ所務ヲ掌ル
第十八条 発電水力調査ニ関スル事務ニ従事セシムル為逓信局ニ臨時左ノ職員ヲ増置ス
逓信技師 二人
逓信書記 二人
逓信技手 四人
附 則
本令ハ明治四十五年四月一日ヨリ之ヲ施行ス
朝鮮総督府通信官署官制ハ之ヲ廃止ス
本令施行ノ際現ニ朝鮮総督府通信局長官、通信局書記官、通信事務官、通信事務官補、通信技師、通信書記、通信技手、通信書記補、航路標識看守又ハ郵便所長ノ職ニ在ル者ハ別ニ辞令ヲ用井ス朝鮮総督府逓信局長官、逓信局書記官、逓信事務官、逓信事務官補、逓信技師、逓信書記、逓信技手、逓信書記補、航路標識看守又ハ郵便所長ニ各同官等俸給ヲ以テ任セラレタルモノトス