朝鮮総督府通信官署官制
法令番号: 勅令第三百六十號
公布年月日: 明治43年9月30日
法令の形式: 勅令
朕朝鮮總督府通信官署官制ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治四十三年九月二十九日
內閣總理大臣 侯爵 桂太郞
勅令第三百六十號
朝鮮總督府通信官署官制
第一條 朝鮮總督府通信官署ハ朝鮮總督ノ管理ニ屬シ郵便、郵便爲替、郵便貯金、電信、電話、航路標識及氣象ニ關スル事務竝電氣事業ノ監督ニ關スル事務ヲ掌ル
朝鮮總督ノ指定シタル通信官署ハ朝鮮總督府及其ノ所屬官署ノ取扱フ歲入金歲出金及歲入歲出外現金ノ出納ニ關スル事務ヲ掌ル
第二條 通信官署ハ通信局、航路標識管理所、觀測所、郵便爲替貯金管理所、郵便局及郵便所トス
第三條 通信局ハ郵便、郵便爲替、郵便貯金、電信、電話、航路標識及氣象ニ關スル事務ヲ管理シ竝電氣事業ノ監督ニ關スル事務ヲ掌ル
第四條 航路標識管理所ハ航路標識ニ關スル事務ヲ掌ル
第五條 觀測所ハ氣象ニ關スル事務ヲ掌ル
第六條 郵便爲替貯金管理所ハ郵便爲替貯金ノ檢査計算ニ關スル事務ヲ掌ル
第七條 郵便局及郵便所ハ郵便、郵便爲替及郵便貯金ノ事務ヲ掌ル
電信又ハ電話事務ハ郵便局又ハ郵便所ヲシテ之ヲ兼掌セシムルコトヲ得
第八條 朝鮮總督ハ郵便局ヲ指定シ區域ヲ定メテ通信局ノ管掌事務ヲ分掌セシムルコトヲ得
第九條 朝鮮總督ハ必要ナル地ニ郵便、郵便爲替、郵便貯金、電信又ハ電話ノ取扱所ヲ設ケ觀測所ニ附屬測候所ヲ置クコトヲ得
第十條 觀測所、測候所、郵便局及郵便所ノ名稱及位置ハ朝鮮總督之ヲ定ム
第十一條 通信官署ニ左ノ職員ヲ置ク
通信局長官 勅任
通信局書記官 專任二人 奏任
通信事務官 專任八人 奏任
通信事務官補 專任十人 奏任
通信技師 專任十五人 奏任
通信書記
通信技手
通信書記補
航路標識看守
專任七百四十五人 判任
郵便所長
第十二條 通信局長官ハ朝鮮總督ノ監督ヲ承ケ局務ヲ掌理シ部下ノ職員ヲ監督ス
第十三條 通信局書記官ハ長官ノ命ヲ承ケ局務ヲ掌ル
第十四條 通信事務官及通信事務官補ハ上官ノ命ヲ承ケ事務ヲ掌ル
第十五條 通信技師ハ上官ノ命ヲ承ケ技術ヲ掌ル
第十六條 通信書記、通信技手、通信書記補及航路標識看守ハ上官ノ指揮ヲ承ケ庶務、技術及航路標識ノ看守ニ從事ス
第十七條 航路標識管理所長及觀測所長ハ通信技師ヲ以テ之ニ充ツ通信局長官ノ命ヲ承ケ所務ヲ掌理シ部下ノ職員ヲ監督ス
第十八條 郵便爲替貯金管理所長ハ通信事務官ヲ以テ之ニ充ツ通信局長官ノ命ヲ承ケ所務ヲ掌理シ部下ノ職員ヲ監督ス
第十九條 郵便局長ハ通信事務官、通信事務官補又ハ通信書記ヲ以テ之ニ充ツ通信局長官ノ命ヲ承ケ局務ヲ掌理シ部下ノ職員ヲ監督ス
第二十條 測候所長ハ通信技手ヲ以テ之ニ充ツ觀測所長ノ指揮ヲ承ケ所務ヲ掌ル
第二十一條 郵便所長ハ上官ノ命ヲ承ケ所務ヲ掌ル
附 則
本令ハ明治四十三年十月一日ヨリ之ヲ施行ス
本分施行ノ際現ニ統監府通信事務官、通信事務官補、通信技師、通信屬、通信技手、通信手及郵便所長ノ職ニ在ル者ハ別ニ辭令ヲ用井ス朝鮮總督府通信事務官、通信事務官補、通信技師、通信書記、通信技手、通信書記補及郵便所長ニ各同官等俸給ヲ以テ任セラレタルモノトス
朕朝鮮総督府通信官署官制ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治四十三年九月二十九日
内閣総理大臣 侯爵 桂太郎
勅令第三百六十号
朝鮮総督府通信官署官制
第一条 朝鮮総督府通信官署ハ朝鮮総督ノ管理ニ属シ郵便、郵便為替、郵便貯金、電信、電話、航路標識及気象ニ関スル事務並電気事業ノ監督ニ関スル事務ヲ掌ル
朝鮮総督ノ指定シタル通信官署ハ朝鮮総督府及其ノ所属官署ノ取扱フ歳入金歳出金及歳入歳出外現金ノ出納ニ関スル事務ヲ掌ル
第二条 通信官署ハ通信局、航路標識管理所、観測所、郵便為替貯金管理所、郵便局及郵便所トス
第三条 通信局ハ郵便、郵便為替、郵便貯金、電信、電話、航路標識及気象ニ関スル事務ヲ管理シ並電気事業ノ監督ニ関スル事務ヲ掌ル
第四条 航路標識管理所ハ航路標識ニ関スル事務ヲ掌ル
第五条 観測所ハ気象ニ関スル事務ヲ掌ル
第六条 郵便為替貯金管理所ハ郵便為替貯金ノ検査計算ニ関スル事務ヲ掌ル
第七条 郵便局及郵便所ハ郵便、郵便為替及郵便貯金ノ事務ヲ掌ル
電信又ハ電話事務ハ郵便局又ハ郵便所ヲシテ之ヲ兼掌セシムルコトヲ得
第八条 朝鮮総督ハ郵便局ヲ指定シ区域ヲ定メテ通信局ノ管掌事務ヲ分掌セシムルコトヲ得
第九条 朝鮮総督ハ必要ナル地ニ郵便、郵便為替、郵便貯金、電信又ハ電話ノ取扱所ヲ設ケ観測所ニ附属測候所ヲ置クコトヲ得
第十条 観測所、測候所、郵便局及郵便所ノ名称及位置ハ朝鮮総督之ヲ定ム
第十一条 通信官署ニ左ノ職員ヲ置ク
通信局長官 勅任
通信局書記官 専任二人 奏任
通信事務官 専任八人 奏任
通信事務官補 専任十人 奏任
通信技師 専任十五人 奏任
通信書記
通信技手
通信書記補
航路標識看守
専任七百四十五人 判任
郵便所長
第十二条 通信局長官ハ朝鮮総督ノ監督ヲ承ケ局務ヲ掌理シ部下ノ職員ヲ監督ス
第十三条 通信局書記官ハ長官ノ命ヲ承ケ局務ヲ掌ル
第十四条 通信事務官及通信事務官補ハ上官ノ命ヲ承ケ事務ヲ掌ル
第十五条 通信技師ハ上官ノ命ヲ承ケ技術ヲ掌ル
第十六条 通信書記、通信技手、通信書記補及航路標識看守ハ上官ノ指揮ヲ承ケ庶務、技術及航路標識ノ看守ニ従事ス
第十七条 航路標識管理所長及観測所長ハ通信技師ヲ以テ之ニ充ツ通信局長官ノ命ヲ承ケ所務ヲ掌理シ部下ノ職員ヲ監督ス
第十八条 郵便為替貯金管理所長ハ通信事務官ヲ以テ之ニ充ツ通信局長官ノ命ヲ承ケ所務ヲ掌理シ部下ノ職員ヲ監督ス
第十九条 郵便局長ハ通信事務官、通信事務官補又ハ通信書記ヲ以テ之ニ充ツ通信局長官ノ命ヲ承ケ局務ヲ掌理シ部下ノ職員ヲ監督ス
第二十条 測候所長ハ通信技手ヲ以テ之ニ充ツ観測所長ノ指揮ヲ承ケ所務ヲ掌ル
第二十一条 郵便所長ハ上官ノ命ヲ承ケ所務ヲ掌ル
附 則
本令ハ明治四十三年十月一日ヨリ之ヲ施行ス
本分施行ノ際現ニ統監府通信事務官、通信事務官補、通信技師、通信属、通信技手、通信手及郵便所長ノ職ニ在ル者ハ別ニ辞令ヲ用井ス朝鮮総督府通信事務官、通信事務官補、通信技師、通信書記、通信技手、通信書記補及郵便所長ニ各同官等俸給ヲ以テ任セラレタルモノトス