産業活力再生特別措置法
法令番号: 法律第百三十一号
公布年月日: 平成11年8月13日
法令の形式: 法律
産業活力再生特別措置法をここに公布する。
御名御璽
平成十一年八月十三日
内閣総理大臣 小渕恵三
法律第百三十一号
産業活力再生特別措置法
目次
第一章
総則(第一条・第二条)
第二章
事業再構築の円滑化(第三条―第二十一条)
第三章
創業及び中小企業者による新事業の開拓の支援(第二十二条―第二十九条)
第四章
研究活動の活性化等(第三十条―第三十三条)
第五章
雑則(第三十四条―第三十九条)
附則
第一章 総則
(目的)
第一条 この法律は、内外の経済的環境の変化に伴い我が国経済の生産性の伸び率が低下している現状にかんがみ、我が国に存する経営資源の効率的な活用を通じて生産性の向上を実現するため、特別の措置として、事業者が実施する事業再構築を円滑化するための措置を雇用の安定等に配慮しつつ講ずるとともに創業及び中小企業者による新事業の開拓を支援するための措置を講じ、併せて事業者の経営資源の増大に資する研究活動の活性化等を図ることにより、我が国産業の活力の再生を速やかに実現することを目的とする。
(定義)
第二条 この法律において「経営資源」とは、個人の有する知識及び技能並びに技術、設備その他の事業活動に活用される資源をいう。
2 この法律において「事業再構築」とは、事業者が行い、又は行おうとする事業のうち、当該事業者が行う他の事業に比して現に生産性の高い事業又は将来において高い生産性が見込まれる事業(以下「中核的事業」という。)の強化を目指した事業活動であって、次に掲げるものをいう。
一 生産性の相当程度の向上を図るために事業者が行う事業の構造の変更であって、次に掲げるもの(第十四条第一号並びに第十七条第一項、第四項及び第五項において「事業構造変更」という。)
イ 合併、営業若しくは事業に必要な資産の譲受け、他の会社の株式の取得(当該取得により当該他の会社が関係事業者(当該事業者がその経営を実質的に支配していると認められるものとして主務省令で定める関係を持つ事業者(新たに設立される法人を含む。)をいう。以下同じ。)となる場合に限る。)、資本の相当程度の増加又は会社の設立による中核的事業の開始、拡大又は能率の向上
ロ 当該事業者が保有する施設の相当程度の撤去若しくは設備の相当程度の廃棄、営業若しくは資産の譲渡、関係事業者の株式の譲渡(当該譲渡により当該事業者の関係事業者でなくなる場合に限る。)又は会社の設立若しくは清算による事業の縮小又は廃止
二 事業者がその経営資源を活用して行う事業の分野又は方式の変更であって、次に掲げるもの(第十七条及び第二十条第一項において「事業革新」という。)
イ 新商品の開発及び生産又は新たな役務の開発及び提供により、生産若しくは販売に係る商品の構成又は提供に係る役務の構成を相当程度変化させること。
ロ 商品の新たな生産の方式の導入又は設備の能率の向上により、商品の生産を著しく効率化すること。
ハ 商品の新たな販売の方式の導入又は役務の新たな提供の方式の導入により、商品の販売若しくは役務の提供を著しく効率化し、又は国内における新たな需要を相当程度開拓すること。
ニ 新たな原材料、部品若しくは半製品の使用又は原材料、部品若しくは半製品の新たな購入の方式の導入により、商品の生産に係る費用を相当程度低減すること。
3 この法律において「創業」とは、次に掲げる行為をいう。
一 事業を営んでいない個人が新たに事業を開始すること(次号に掲げるものを除く。)。
二 事業を営んでいない個人が新たに会社を設立し、当該新たに設立された会社が事業を開始すること。
4 この法律において「創業者」とは、次に掲げる者をいう。
一 前項第一号に掲げる創業を行おうとする個人であって、一月以内に当該創業を行う具体的な計画を有するもの
二 前項第一号に掲げる創業を行った個人であって、事業を開始した日以後五年を経過していないもの
三 前項第二号に掲げる創業を行おうとする個人であって、二月以内に当該創業を行う具体的な計画を有するもの
四 前項第二号に掲げる創業を行ったことにより設立された会社であって、その設立の日以後五年を経過していないもの
5 この法律において「中小企業者」とは、次の各号の一に該当する者をいう。
一 資本の額又は出資の総額が一億円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が三百人以下の会社及び個人であって、工業、鉱業、運送業その他の業種(次号に掲げる業種及び第三号の政令で定める業種を除く。)に属する事業を主たる事業として営むもの
二 資本の額又は出資の総額が千万円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が五十人以下の会社及び個人であって、小売業又はサービス業(次号の政令で定める業種を除く。)に属する事業を主たる事業として営むもの並びに資本の額又は出資の総額が三千万円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が百人以下の会社及び個人であって、卸売業(次号の政令で定める業種を除く。)に属する事業を主たる事業として営むもの
三 資本の額又は出資の総額がその業種ごとに政令で定める金額以下の会社並びに常時使用する従業員の数がその業種ごとに政令で定める数以下の会社及び個人であって、その政令で定める業種に属する事業を主たる事業として営むもの
四 企業組合
五 協業組合
六 事業協同組合、協同組合連合会その他の特別の法律により設立された組合及びその連合会であって、政令で定めるもの
6 この法律において「経営資源活用新事業」とは、中小企業者が、現に有する経営資源を新たな方法で有効に活用し、又は新たな経営資源を有効に活用することにより、新商品、新技術又は新たな役務の開発、企業化、需要の開拓その他の新たな事業の開拓(以下「新事業の開拓」という。)を行うことをいう。
第二章 事業再構築の円滑化
(事業再構築計画の認定)
第三条 事業者は、その実施しようとする事業再構築に関する計画(以下「事業再構築計画」という。)を作成し、主務省令で定めるところにより、これを平成十五年三月三十一日までに主務大臣に提出して、その認定を受けることができる。
2 二以上の事業者がその事業再構築のための措置を共同して行おうとする場合にあっては、当該二以上の事業者は共同して事業再構築計画を作成し、前項の認定を受けることができる。
3 事業再構築計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 事業再構築の目標
二 事業再構築の内容及び実施時期
三 事業再構築の実施に必要な資金の額及びその調達方法
四 事業再構築に伴う労務に関する事項
4 事業再構築計画には、関係事業者が当該事業者の事業再構築のために行う措置に関する計画を含めることができる。
5 事業再構築計画には、当該事業者の事業再構築のために行うものであって、当該事業再構築の実施の円滑化を図るものとして主務省令で定める要件に該当する関係事業者(以下「特定関係事業者」という。)が行う措置に関する計画を含めることができる。
6 主務大臣は、第一項の認定の申請があった場合において、その事業再構築計画が次の各号のいずれにも適合するものであると認めるときは、その認定をするものとする。
一 当該事業再構築計画に係る事業再構築の目標として、生産性を相当程度向上させることが明確であること。
二 当該事業再構築計画に係る事業再構築が円滑かつ確実に実施されると見込まれるものであること。
三 当該事業再構築計画に係る事業再構築により、当該事業者の経営資源が有効に活用されるものであること。
四 当該事業再構築計画に係る事業再構築が、内外の市場の状況に照らして、当該事業再構築に係る中核的事業の属する事業分野における生産性の向上を妨げるものでないこと。
五 当該事業再構築計画に係る事業再構築が国民経済の国際経済環境と調和のとれた健全な発展を阻害するものでないこと。
六 当該事業再構築計画が従業員の地位を不当に害するものでないこと。
七 同一の業種に属する二以上の事業者の申請に係る事業再構築計画にあっては、次のイ及びロに適合すること。
イ 当該二以上の事業者と当該業種に属する他の事業者との間の適正な競争が確保されること。
ロ 一般消費者及び関連事業者の利益を不当に害するおそれがあるものでないこと。
7 主務大臣は、第一項の認定をしたときは、主務省令で定めるところにより、当該認定に係る事業再構築計画の内容を公表するものとする。
(事業再構築計画の変更等)
第四条 前条第一項の認定を受けた者(当該認定に係る事業再構築計画に従って合併により設立された法人を含む。以下「認定事業者」という。)は、当該認定に係る事業再構築計画を変更しようとするときは、主務省令で定めるところにより、その認定をした主務大臣の認定を受けなければならない。
2 主務大臣は、認定事業者又はその関係事業者が当該認定に係る事業再構築計画(前項の規定による認定の変更があったときは、その変更後のもの。以下「認定事業再構築計画」という。)に従って事業再構築のための措置を行っていないと認めるときは、その認定を取り消すことができる。
3 主務大臣は、認定事業再構築計画が前条第六項各号のいずれかに適合しないものとなったと認めるときは、認定事業者に対して、当該認定事業再構築計画の変更を指示し、又はその認定を取り消すことができる。
4 主務大臣は、前二項の規定による認定の取消しをしたときは、その旨を公表するものとする。
5 前条第六項及び第七項の規定は、第一項の認定に準用する。
(公正取引委員会との関係)
第五条 主務大臣は、同一の業種に属する事業を営む二以上の事業者の申請に係る事業再構築計画について第三条第一項の認定(前条第一項に規定する変更の認定を含む。以下この条において同じ。)をしようとする場合において、必要があると認めるときは、当該認定に係る申請書の写しを公正取引委員会に送付するとともに、公正取引委員会に対し、事業再構築計画に従って共同して行おうとする事業再構築のための措置が当該業種における競争に及ぼす影響に関する事項その他の必要な事項について意見を述べるものとする。
2 公正取引委員会は、必要があると認めるときは、主務大臣に対し、前項の規定による送付に係る事業再構築計画について意見を述べるものとする。
3 主務大臣及び公正取引委員会は、第一項の規定による送付に係る事業再構築計画であって主務大臣が第三条第一項の認定をしたものに従ってする行為について、当該認定後の経済的事情の変化により事業者間の適正な競争関係を阻害し、並びに一般消費者及び関連事業者の利益を不当に害することとならないよう、相互に緊密に連絡するものとする。
(活用事業計画の認定)
第六条 認定事業者の経営資源であって、当該認定事業者が認定事業再構築計画に従って事業再構築を実施することによっても有効に活用することができないものがある場合において、これを活用して事業を行おうとする者(当該事業(以下「活用事業」という。)を行う法人を設立しようとする者を含む。以下「活用事業者」という。)は、活用事業に関する計画(以下「活用事業計画」という。)を作成し、主務省令で定めるところにより、これを平成十五年三月三十一日までに主務大臣に提出して、その認定を受けることができる。
2 活用事業計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 活用しようとする認定事業者の経営資源の内容
二 活用事業の内容及び実施時期
三 活用事業に必要な資金の額及びその調達方法
3 活用事業計画には、当該活用事業が、認定事業者から事業の全部又は一部を譲り受けこれを継続して実施しようとする事業者であって当該認定事業者の役員又は従業員であった者がその経営について相当程度の支配力を有するものとして主務省令で定める要件に該当するもの(以下「特定活用事業者」という。)によって行われるものである旨を記載することができる。
4 主務大臣は、第一項の認定の申請があった場合において、その活用事業計画が次の各号のいずれにも適合するものであると認めるときは、その認定をするものとする。
一 当該活用事業が認定事業者の経営資源を有効に活用するものであること。
二 当該活用事業を行うことが当該認定事業再構築計画に係る事業再構築の円滑な実施に資するものであること。
三 当該活用事業計画に係る活用事業が円滑かつ確実に実施されると見込まれるものであること。
四 当該活用事業計画に係る活用事業が国民経済の国際経済環境と調和のとれた健全な発展を阻害するものでないこと。
(活用事業計画の変更等)
第七条 前条第一項の認定を受けた者(当該認定に係る活用事業計画に従って設立された法人を含む。以下「認定活用事業者」という。)は、当該認定に係る活用事業計画を変更しようとするときは、主務省令で定めるところにより、その認定をした主務大臣の認定を受けなければならない。
2 主務大臣は、認定活用事業者が当該認定に係る活用事業計画(前項の規定による変更の認定があったときは、その変更後のもの。以下「認定活用事業計画」という。)に従って事業を行っていないと認めるときは、その認定を取り消すことができる。
3 前条第四項の規定は、第一項の認定に準用する。
(現物出資等における検査役調査に関する特例)
第八条 事業者であって株式会社であるもの(以下単に「会社」という。)が、認定事業再構築計画に従ってその財産の全部又は一部を出資し、又は譲渡することにより新たに会社を設立する場合であって、当該会社が(当該会社が二以上である場合にあっては、当該会社が合算して)当該新たに設立される会社の発行済の株式の総数の過半数の株式をその設立と同時に取得することとなる場合において、当該新たに設立される会社の取締役(新たに設立される会社がその設立に際して発行する株式の総数を発起人が引き受けない場合にあっては、当該新たに設立される会社の発起人)は、商法(明治三十二年法律第四十八号)第百六十八条第一項第五号又は第六号に掲げる事項が相当であることの証明を受けるため、弁護士、公認会計士(公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第十六条の二第三項に規定する外国公認会計士を含む。以下この条において同じ。)又は監査法人にこれらの事項を調査させるときは、調査をする者の氏名又は名称、調査の方法その他主務省令で定める事項を記載した書面を主務大臣に提出して、当該調査を実施させることができる旨の認定を受けることができる。この場合において、当該認定を受けて実施した調査の結果として商法第百六十八条第五号又は第六号に掲げる事項が相当である旨の証明がなされた場合における同法第百七十三条第一項及び第百八十一条第一項の規定の適用については、これらの規定中「第百六十八条第一項」とあるのは、「第百六十八条第一項(第五号及第六号ヲ除ク)」とする。
2 前項前段の規定は、会社が(当該会社が二以上である場合にあっては、当該会社が合算して)他の会社の発行済の株式の総数の過半数の株式を有する場合であって、当該会社が認定事業再構築計画に従ってその財産の全部又は一部を当該他の会社に出資する場合における当該他の会社の取締役に準用する。この場合において、同項中「商法(明治三十二年法律第四十八号)第百六十八条第一項第五号又は第六号」とあるのは、「商法(明治三十二年法律第四十八号)第二百八十条ノ二第一項第三号」と読み替えるものとし、この項において準用する前項前段の主務大臣の認定を受けて実施した調査の結果として商法第二百八十条ノ二第一項第三号に掲げる事項が相当である旨の証明がなされた場合における当該他の会社の取締役には同法第二百八十条ノ八第一項本文の規定は、適用しない。
3 第一項前段の規定は、会社が認定事業再構築計画又は認定活用事業計画に従って商法第二百四十六条第一項の契約(以下この条において「事後設立の契約」という。)をし、営業のために継続して使用する財産を譲り受ける場合における当該会社の取締役に準用する。この場合において、第一項中「商法(明治三十二年法律第四十八号)第百六十八条第一項第五号又は第六号に掲げる事項」とあるのは、「商法(明治三十二年法律第四十八号)第二百四十六条第一項の契約」と読み替えるものとし、この項において準用する第一項前段の主務大臣の認定を受けて実施した調査の結果として事後設立の契約が相当である旨の証明がなされた場合における当該会社の取締役には同法第二百四十六条第二項の規定は、適用しない。
4 第一項前段(前二項において準用する場合を含む。)の主務大臣の認定を受けた者は、主務省令で定めるところにより、当該認定に係る調査による証明を受けたこと(新たに設立する会社がその設立に際して発行する株式の総数を発起人が引き受ける場合にあっては、当該証明を受けたこと並びに次項の規定により読み替えて適用する商法第百七十三条ノ二第一項の取締役及び監査役の調査の結果並びに同条第二項の規定により各発起人に通告を行った場合にはその内容)を当該主務大臣に報告しなければならない。この場合において、当該主務大臣は、当該認定に係る調査による証明を不当と認めるときは、当該報告を受けてから二週間以内に限り、当該認定を取り消すことができる。
5 新たに設立される会社の取締役又は発起人が、第一項前段の主務大臣の認定に係る調査による証明を受けた場合における商法第百七十三条ノ二第一項、第百八十一条第三項及び第百八十八条第一項の規定の適用については、同法第百七十三条ノ二第一項中「左ノ事項」とあるのは「左ノ事項並ニ産業活力再生特別措置法第八条第四項ノ規定ニ依リ主務大臣ニ報告セントスル同条第一項前段ノ調査ニ依ル証明ヲ受ケタルコトヲ証スル書面」と、同法第百八十一条第三項中「証明書」とあるのは「証明書並ニ産業活力再生特別措置法第八条第一項前段ノ調査ニ依ル証明ヲ受ケタルコトヲ証スル書面及同条第四項ノ規定ニ依ル取消ヲ受ケザルコトヲ証スル当該主務大臣ノ書面」と、同法第百八十八条第一項中「第百七十三条又ハ第百七十三条ノ二ノ手続終了ノ日」とあるのは「第百七十三条ノ手続終了ノ日又ハ第百七十三条ノ二ノ手続ヲ終了シ産業活力再生特別措置法第八条第四項ノ規定ニ依ル主務大臣ニ対スル報告後同項ノ規定ニ依ル期間ヲ経過シタル日」とする。
6 事後設立の契約をする会社の取締役が、第三項において準用する第一項前段の主務大臣の認定に係る調査による証明を受けた場合における商法第二百四十六条の規定の適用については、同条第三項中「第百八十一条第三項」とあるのは「産業活力再生特別措置法第八条第五項ノ規定ニ依リ読替テ適用スル第百八十一条第三項」と、「前項ノ検査役ノ報告書及」とあるのは「同法第八条第三項ニ於テ準用スル第一項前段ノ主務大臣ノ認定ニ係ル調査ニ依ル証明ヲ受ケタルコトヲ証スル書面及同条第四項ノ規定ニ依ル取消ヲ受ケザルコトヲ証スル当該主務大臣ノ書面並ニ」とする。
7 第一項前段(第二項において準用する場合を含む。)の主務大臣の認定に係る調査による証明においては、新たに設立される会社が出資を受け、又は譲り受けるすべての財産の時価の合計額が当該すべての財産の受入価額の合計額以上であることを証明すれば足りるものとする。
8 前項の規定は、第三項において準用する第一項前段の主務大臣の認定に係る調査による証明に準用する。この場合において、前項中「新たに設立される会社が出資を受け、又は譲り受ける」とあるのは、「事後設立の契約をし、他の会社から営業のために継続して使用する財産を譲り受ける会社が当該譲り受ける」と読み替えるものとする。
9 第一項前段(新たに設立される会社がその設立に際して発行する株式の総数を発起人が引き受けない場合を除くものとし、第二項前段において準用する場合を含む。)の主務大臣の認定に係る調査による証明を行った者は、その任務を行うについて注意を怠らなかったことを証明する場合を除いては、当該調査による証明が妥当でなかったことにより会社又は第三者に対して生じさせた損害について損害賠償の責めに任ずる。
10 第一項前段(第二項及び第三項において準用する場合を含む。)の主務大臣の認定に係る調査による証明を行った者が会社又は第三者に対して損害賠償の責めに任ずべき場合において、取締役又は監査役も、第五項の規定により読み替えて適用する商法第百七十三条ノ二及び第百八十四条第二項(同項中「第百八十一条第三項」とあるのは、「産業活力再生特別措置法第八条第五項ノ規定ニ依リ読替テ適用スル第百八十一条第三項」とし、同法第二百四十六条第三項において準用する場合を含む。)に規定する任務を怠ったことにより、その責めに任ずべきときは、その当該調査による証明を行った者、取締役及び監査役は、連帯債務者とする。
11 新たに会社を設立しようとする場合であって、第一項前段の主務大臣の認定に係る調査による証明を受けた場合における商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第八十条の規定の適用については、同条中「次の書類」とあるのは、「次の書類、産業活力再生特別措置法第八条第一項前段の主務大臣の認定を受けたこと及び同条第四項の規定による取消しを受けていないことを証する当該主務大臣の書面並びに当該認定に係る調査による証明を受けたことを証する書面」とする。
12 新株発行をする場合であって、第二項において準用する第一項前段の主務大臣の認定に係る調査による証明を受けた場合における商業登記法第八十二条の規定の適用については、同条中「次の書類」とあるのは、「次の書類(第二号に掲げる検査役の調査報告書及び第三号に掲げる書面を除く。)、産業活力再生特別措置法第八条第二項において準用する同条第一項前段の主務大臣の認定を受けたこと及び同条第四項の規定による取消しを受けていないことを証する当該主務大臣の書面並びに当該認定に係る調査による証明を受けたことを証する書面」とする。
(自己株式の取得及び新株の引受権の付与の特例)
第九条 認定事業者である会社が認定事業再構築計画に従ってその特定関係事業者とともに事業再構築のための措置を行う場合における当該会社に対する商法第百八十八条、第二百十条ノ二、第二百十一条、第二百八十条ノ六及び第二百八十条ノ十九の規定の適用については、同法第百八十八条第二項第三号中「第百七十五条第二項第三号乃至第六号」とあるのは「第百七十五条第二項第三号乃至第六号(第四号ノ三ヲ除ク)」と、「第十二号ニ掲グル事項」とあるのは「第十二号ニ掲グル事項並ニ取締役、使用人又ハ産業活力再生特別措置法第九条第一項ニ定ムル特定関係事業者ノ取締役若ハ使用人ニ新株ノ引受権ヲ与フベキコトヲ定メタルトキハ其ノ規定」と、同法第二百十条ノ二第一項、第二項及び第十一項並びに第二百十一条中「取締役又ハ使用人」とあるのは「取締役、使用人又ハ産業活力再生特別措置法第九条第一項ニ定ムル特定関係事業者ノ取締役若ハ使用人」と、同法第二百八十条ノ六第五号中「第百七十五条第二項第四号乃至第六号」とあるのは「第百七十五条第二項第四号乃至第六号(第四号ノ三ヲ除ク)」と、「第十二号ニ掲グル事項」とあるのは「第十二号ニ掲グル事項並ニ取締役、使用人又ハ産業活力再生特別措置法第九条第一項ニ定ムル特定関係事業者ノ取締役若ハ使用人ニ新株ノ引受権ヲ与フベキコトヲ定メタルトキハ其ノ規定」と、同法第二百八十条ノ十九第一項、第二項及び第五項中「取締役又ハ使用人」とあるのは「取締役、使用人又ハ産業活力再生特別措置法第九条第一項ニ定ムル特定関係事業者ノ取締役若ハ使用人」とする。
2 前項の規定により読み替えて適用する商法第百八十八条第二項第三号に掲げる事項(取締役、使用人又は特定関係事業者の取締役若しくは使用人に新株の引受権を与えることができる旨の規定に係る部分に限る。)についての変更の登記の申請書には、認定事業者である旨及び認定事業再構築計画の内容を証する主務大臣の書面を添付しなければならない。
3 認定活用事業者であって第六条第三項に規定する特定活用事業者(以下「特定認定活用事業者」という。)である会社が、取締役又は使用人である者に対し商法第二百八十条ノ十九第一項に規定する新株の引受権を与える場合における同条第三項の規定の適用については、同項中「十分ノ一」とあるのは、「四分ノ一」とする。この場合において、新株の引受権の行使により発行すべき株式の登記の申請書には、特定認定活用事業者であることを証する主務大臣の書面を添付しなければならない。
(営業の全部の譲受けに関する特例)
第十条 会社が、認定事業再構築計画又は認定活用事業計画に従って他の会社の営業の全部を譲り受ける場合において、当該営業の全部の譲受けの対価が当該会社の最終の貸借対照表上の純資産の額の二十分の一を超えないときは、商法第二百四十五条、第二百四十五条ノ二及び第二百四十五条ノ三第一項の規定は、適用しない。
2 前項に規定する場合において、当該会社は当該営業の全部の譲受けについて取締役会の決議を得なければならない。
3 第一項に規定する場合において、当該会社は前項の決議の日から二週間以内に、当該営業の全部の譲受けの要領及び商法第二百四十五条第一項の決議によらずに営業の全部の譲受けを行う旨を公告し、又は株主に通知しなければならない。
4 前項の規定による公告又は通知の日から二週間以内に会社に対して書面により営業の全部の譲受けに反対する意思を通知した株主は、当該会社に対して自己の保有する株式を当該営業の全部の譲受けがなければ形成されていた公正な価格により買い取るべき旨を請求することができる。
5 前項の請求は、同項の期間の満了の日から二十日以内に、株式の額面無額面の別、種類及び数を記載した書面を提出して行わなければならない。
6 第四項の場合における商法第二百四十五条ノ三(第一項を除く。)及び第二百四十五条ノ四の規定の適用については、同法第二百四十五条ノ三第二項及び第三項中「決議」とあるのは「産業活力再生特別措置法第十条第四項ニ定ムル期間ノ満了」と、同法第二百四十五条ノ四中「第二百四十五条ノ二」とあるのは「産業活力再生特別措置法第十条第四項」と、「第二百四十五条第一項ニ掲グル行為」とあるのは「同法第十条第一項ニ定ムル他ノ会社ノ営業全部ノ譲受」とする。
7 営業の全部を譲り受ける会社の発行済の株式の総数の六分の一以上にあたる株式を有する株主が、第四項の規定により当該営業の全部の譲受けに反対する意思を通知したときは、この条に定める手続によって当該営業の全部の譲受けをすることはできない。
(営業の譲渡の場合の債権者の異議の催告等)
第十一条 会社は、認定事業再構築計画又は認定活用事業計画に従って行われる営業の全部又は一部の譲渡について株主総会又は取締役会の決議がされたときは、当該決議の日から二週間以内に、特定債権者(当該会社に対する債権を有する者のうち、当該営業の全部又は一部の譲渡に伴い、当該営業の全部又は一部を譲り受ける者に対する債権を有することとなり、当該債権を当該会社に対して有しないこととなる者をいう。以下同じ。)に対して各別に、当該営業の全部又は一部の譲渡の要領及び当該営業の全部又は一部の譲渡に異議のある場合には一定の期間内に異議を述べるべき旨を催告することができる。
2 前項の期間は、一月を下ってはならない。
3 第一項に規定する催告を受けた特定債権者が同項の期間内に異議を述べなかったときは、当該特定債権者は、当該営業の全部又は一部の譲渡を承認したものとみなす。
4 特定債権者が第一項の期間内に異議を述べたときは、当該会社は弁済し、又は相当の担保を提供し、若しくは特定債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社に相当の財産を信託しなければならない。ただし、当該営業の全部又は一部の譲渡をしても当該特定債権者を害するおそれがないときは、この限りでない。
(特定認定活用事業者の議決権のない株式の発行の特例)
第十二条 特定認定活用事業者が商法第二百四十二条第一項に規定する議決権のない株式を発行する場合における同条第三項の規定の適用については、同項中「三分ノ一」とあるのは、二分ノ一」とする。この場合において、新株発行による変更の登記の申請書には、特定認定活用事業者であることを証する主務大臣の書面を添付しなければならない。
(債務の株式化の場合の議決権のない株式の発行の特例)
第十三条 認定事業者のうち認定事業再構築計画に従って自らの債務を消滅させるために債権者に対して株式を発行するものであって、当該株式の発行について債権者との間に合意を有することその他の主務省令で定める要件に該当する旨の認定を主務大臣から受けたものが、当該株式の発行として商法第二百四十二条第一項に規定する議決権のない株式を発行する場合における同条第三項の規定の適用については、同項中「三分ノ一」とあるのは、「二分ノ一」とする。この場合において、新株発行による変更の登記の申請書には、この条に規定する主務省令で定める要件に該当する旨の主務大臣の認定を受けたことを証する書面を添付しなければならない。
(産業基盤整備基金の行う事業再構築円滑化業務)
第十四条 産業基盤整備基金(以下「基金」という。)は、民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法(昭和六十一年法律第七十七号。以下「特定施設整備法」という。)第四十条第一項に規定する業務のほか、事業再構築を円滑化するため、次に掲げる業務を行う。
一 認定事業者若しくはその関係事業者が認定事業再構築計画(事業構造変更であって第二条第二項第一号ロのみを行うものを除く。)に従って事業再構築のための措置を行い、又は認定活用事業者が認定活用事業計画に従って事業を行うのに必要な資金を調達するために発行する社債及び当該資金の借入れに係る債務の保証を行うこと。
二 特定認定活用事業者(認定事業者の経営資源を特に有効に活用するものとして主務省令で定める要件に該当する者に限る。)が認定活用事業計画に従って事業を行うのに必要な資金の出資を行うこと。
三 事業再構築に関する情報の収集、整理及び提供を行うこと。
四 前三号の業務に附帯する業務を行うこと。
(特定施設整備法の特例等)
第十五条 前条の規定により基金の業務が行われる場合には、特定施設整備法第四十条第二項中「前項第一号の業務」とあるのは「前項第一号の業務及び産業活力再生特別措置法第十四条第一号の業務」と、特定施設整備法第四十一条第一項中「債務の保証の決定及び利子補給金の支給の決定」とあるのは「債務の保証の決定、利子補給金の支給の決定及び出資の決定」と、特定施設整備法第五十一条中「この法律」とあるのは「この法律及び産業活力再生特別措置法」と、特定施設整備法第五十二条第二項並びに第五十三条第一項及び第二項中「この法律」とあるのは「この法律又は産業活力再生特別措置法」と、特定施設整備法第六十三条第三号中「第四十条第一項」とあるのは「第四十条第一項及び産業活力再生特別措置法第十四条」とし、特定新規事業実施円滑化臨時措置法(平成元年法律第五十九号。以下「新規事業法」という。)第六条の五第一項中「第六条第三号及び第四号に掲げる業務」とあるのは「第六条第三号及び第四号に掲げる業務並びに産業活力再生特別措置法第十四条第三号に掲げる業務」とする。
2 第十四条の規定により基金の業務が行われる場合における当該業務に係る資金及び経理については、特定施設整備法及び前項に規定するもののほか、新規事業法附則第五条及び新事業創出促進法(平成十年法律第百五十二号)附則第七条の二に定めるところによるものとする。
(中小企業信用保険法の特例)
第十六条 中小企業信用保険法(昭和二十五年法律第二百六十四号)第三条第一項に規定する普通保険(以下「普通保険」という。)、同法第三条の二第一項に規定する無担保保険(以下「無担保保険」という。)又は同法第三条の三第一項に規定する特別小口保険(以下「特別小口保険」という。)の保険関係であって、活用事業関連保証(同法第三条第一項、第三条の二第一項又は第三条の三第一項に規定する債務の保証であって、認定活用事業計画に従って行われる事業に必要な資金に係るものをいう。以下同じ。)を受けた中小企業者に係るものについての次の表の上欄に掲げる同法の規定の適用については、これらの規定中同表の中欄に掲げる字句は、同表の下欄に掲げる字句とする。
第三条第一項
保険価額の合計額が
産業活力再生特別措置法第十六条第一項に規定する活用事業関連保証(以下「活用事業関連保証」という。)に係る保険関係の保険価額の合計額とその他の保険関係の保険価額の合計額とがそれぞれ
第三条の二第一項及び第三条の三第一項
保険価額の合計額が
活用事業関連保証に係る保険関係の保険価額の合計額とその他の保険関係の保険価額の合計額とがそれぞれ
第三条の二第三項及び第三条の三第二項
当該保証をした
活用事業関連保証及びその他の保証ごとに、それぞれ当該保証をした
当該債務者
活用事業関連保証及びその他の保証ごとに、当該債務者
2 中小企業信用保険法第三条の七第一項に規定する新事業開拓保険の保険関係であって、活用事業関連保証を受けた中小企業者に係るものについての同項及び同条第二項の規定の適用については、同条第一項中「二億円」とあるのは「三億円(産業活力再生特別措置法第七条第二項に規定する認定活用事業計画に従って行われる事業に必要な資金(以下「活用事業資金」という。)以外の資金に係る債務の保証に係る保険関係については、二億円)」と、「四億円」とあるのは「六億円(活用事業資金以外の資金に係る債務の保証に係る保険関係については、四億円)」と、同条第二項中「二億円」とあるのは「三億円(活用事業資金以外の資金に係る債務の保証に係る保険関係については、二億円)」とする。
3 普通保険の保険関係であって、活用事業関連保証に係るものについての中小企業信用保険法第三条第二項及び第五条の規定の適用については、同法第三条第二項中「百分の七十」とあり、及び同法第五条中「百分の七十(無担保保険、特別小口保険、公害防止保険、エネルギー対策保険、海外投資関係保険及び新事業開拓保険にあつては、百分の八十)」とあるのは、「百分の八十」とする。
4 普通保険、無担保保険又は特別小口保険の保険関係であって、活用事業関連保証に係るものについての保険料の額は、中小企業信用保険法第四条の規定にかかわらず、保険金額に年百分の二以内において政令で定める率を乗じて得た額とする。
(課税の特例)
第十七条 次の各号のいずれにも該当する事業構造変更及び事業革新を併せて行う認定事業者が、認定事業再構築計画に従って新たに取得し、又は製作した機械その他の減価償却資産については、租税特別措置法(昭和三十二年法律第二十六号)の定めるところにより、課税の特例の適用があるものとする。
一 生産及び雇用が減少しており、又は減少するおそれがある業種であって主務省令で定めるもの(第三項及び第四項において「特定業種」という。)に属する事業を現に営んでいることについて主務大臣の確認を受けたこと。
二 資本又は出資を有しない法人のうち常時使用する従業員の数が千人以下のものその他主務省令で定めるものであること。
2 前項第一号に該当する者のうち、内外の経済的環境の多様かつ構造的な変化による著しい影響を受けて事業革新を行う者であることについて主務大臣の確認を受けた認定事業者及びその関係事業者が、認定事業再構築計画に従って新たに取得し、又は製作した機械その他の減価償却資産については、租税特別措置法の定めるところにより、課税の特例の適用があるものとする。
3 次の各号のいずれかに該当すること及び内外の経済的環境の多様かつ構造的な変化による著しい影響を受けて事業革新を行う者であることについて主務大臣の確認を受けた認定事業者が、認定事業再構築計画に従って事業用資産の買換えを行う場合には、租税特別措置法の定めるところにより、特定の事業用資産の買換えの場合の課税の特例の適用があるものとする。
一 特定業種に属する事業を現に営んでいること。
二 事業の重要な変更として主務省令で定めるものを行うこと。
4 次の各号のいずれかに該当することについて主務大臣の確認を受けた法人であって事業構造変更及び事業革新を併せて行う認定事業者(以下この項において「特定事業再構築事業者」という。)が、認定事業再構築計画に従って他の特定事業再構築事業者と共同で新たに法人を設立するために現物出資を行う場合には、租税特別措置法の定めるところにより、課税の特例の適用があるものとする。
一 特定業種に属する事業を現に営んでいること。
二 事業の重要な変更として主務省令で定めるものを行うこと。
5 事業構造変更及び事業革新を併せて行う認定事業者(第一項又は第二項の確認を受けた者を除く。)のうち、施設の相当程度の撤去(以下この項において「特定施設の撤去」という。)又は設備の相当程度の廃棄(以下この項において「特定設備の廃棄」という。)を行うものとして主務大臣の確認を受けた法人が、認定事業再構築計画に従って特定施設の撤去又は特定設備の廃棄を行った場合において、当該特定施設の撤去又は特定設備の廃棄により欠損金を生じたときは、租税特別措置法の定めるところにより、法人税に係る欠損金の繰越し又は法人税の還付について特別の措置を講ずる。
(雇用の安定等)
第十八条 認定事業者は認定事業再構築計画に従って事業再構築を実施するに当たっては、その雇用する労働者の理解と協力を得るとともに、当該労働者について、失業の予防その他雇用の安定を図るため必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
2 国は、認定事業者の雇用する労働者について、失業の予防その他雇用の安定を図るため必要な措置を講ずるよう努めるものとする。
3 国は、認定事業者に雇用されていた労働者について、就職のあっせんその他その職業及び生活の安定に資するため必要な措置を講ずるよう努めるものとする。
4 国及び都道府県は、認定事業者の雇用する労働者及び認定事業者に雇用されていた労働者について、職業訓練の実施その他の能力の開発及び向上を図るために必要な措置を講ずるよう努めるものとする。
5 国及び都道府県は、認定事業者の関連中小企業者について、その新たな経済的環境への適応の円滑化に資するため必要な措置を講ずるよう努めるものとする。
(中小企業者への配慮)
第十九条 国は、活力ある中小企業者の事業再構築が我が国産業の活力の再生を実現するために重要な役割を果たすことにかんがみ、その円滑な実施のために必要な施策を総合的かつ効果的に推進するよう努めるものとする。
(情報の提供)
第二十条 国は、事業者の事業革新の円滑化に資するため、商品又は役務の価格が我が国の内外において異なる状況及びその要因に関する調査を行い、その結果を公表するものとする。
2 国は、前項に規定するもののほか、内外の産業、我が国事業者の海外事業活動等の動向の調査を行い、必要な情報を提供するよう努めるものとする。
(取引慣行の改善の促進)
第二十一条 国は、事業再構築の円滑な実施のため、その行う商品の販売等に係る取引慣行の改善を行おうとする事情を共通にする事業者からの相当数の申出があったときは、必要に応じ、当該取引慣行に関する調査を行い、当該事業者及びその取引の相手方その他の関係者への情報の提供を行うものとする。
第三章 創業及び中小企業者による新事業の開拓の支援
(経営資源活用新事業計画の認定)
第二十二条 中小企業者は、単独で又は共同で行おうとする経営資源活用新事業に関する計画(以下「経営資源活用新事業計画」という。)を作成し、これを平成十五年三月三十一日までにその主たる事務所の所在地を管轄する都道府県知事に提出して、その認定を受けることができる。
2 経営資源活用新事業計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 経営資源活用新事業の目標
二 経営資源活用新事業の内容
三 経営資源活用新事業の実施時期
四 経営資源活用新事業を実施するために必要な資金の額及びその調達方法
3 都道府県知事は、第一項の認定の申請があった場合において、その経営資源活用新事業計画が次の各号のいずれにも適合するものであると認めるときは、その認定をするものとする。
一 その経営資源活用新事業計画に係る経営資源活用新事業が、当該中小企業者の能力を有効かつ適切に発揮させるものであり、かつ、国民経済の健全な発達を阻害するものでないこと。
二 その経営資源活用新事業計画が当該経営資源活用新事業を円滑かつ確実に遂行するために適切なものであること。
(経営資源活用新事業計画の変更等)
第二十三条 前条第一項の認定を受けた者は、当該認定に係る経営資源活用新事業計画を変更しようとするときは、その認定をした都道府県知事の認定を受けなければならない。
2 都道府県知事は、前条第一項の認定に係る経営資源活用新事業計画(前項の規定による変更の認定があったときは、その変更後のもの。以下「認定経営資源活用新事業計画」という。)に従って経営資源活用新事業が行われていないと認めるときは、その認定を取り消すことができる。
3 前条第三項の規定は、第一項の認定について準用する。
(中小企業信用保険法の特例)
第二十四条 無担保保険の保険関係であって、創業関連保証(中小企業信用保険法第三条の二第一項に規定する債務の保証であって、創業者の要する資金のうち通商産業省令で定めるものに係るものをいう。)を受けた創業者である中小企業者(第二条第四項第一号及び第三号に掲げる創業者を含む。)に係るものについての同法第三条の二第一項及び第三項の規定の適用については、同条第一項中「中小企業者」とあるのは「中小企業者(産業活力再生特別措置法第二条第四項第一号及び第三号に掲げる創業者を含む。)」と、「保険価額の合計額が五千万円」とあるのは「同法第二十四条第一項に規定する創業関連保証(以下「創業関連保証」という。)に係る保険関係の保険価額の合計額及びその他の保険関係の保険価額の合計額がそれぞれ千万円及び五千万円」と、同条第三項中「当該保証をした借入金の額が五千万円(当該債務者」とあるのは「創業関連保証及びその他の保証ごとに、当該保証をした借入金の額がそれぞれ千万円及び五千万円(創業関連保証及びその他の保証ごとに、当該債務者」と、「五千万円から」とあるのは「それぞれ千万円及び五千万円から」とする。
2 第二条第四項第一号及び第三号に掲げる創業者であって、前項に規定する創業関連保証を受けたものについては、当該創業者を中小企業信用保険法第二条第一項の中小企業者とみなして、同法第三条の二及び第四条から第八条までの規定を適用する。
3 創業関連保証を受けた者一人についての無担保保険の保険関係であって政令で指定するものの保険価額の合計額の限度額は、政令で定める。
4 無担保保険の保険関係であって、創業関連保証に係るものについての保険料の額は、中小企業信用保険法第四条の規定にかかわらず、保険金額に年百分の二以内において政令で定める率を乗じて得た額とする。
5 普通保険、無担保保険又は特別小口保険の保険関係であって、経営資源活用関連保証(中小企業信用保険法第三条第一項、第三条の二第一項又は第三条の三第一項に規定する債務の保証であって、認定経営資源活用新事業計画に従って行われる経営資源活用新事業に必要な資金に係るものをいう。以下同じ。)を受けた中小企業者に係るものについての次の表の上欄に掲げる同法の規定の適用については、これらの規定中同表の中欄に掲げる字句は、同表の下欄に掲げる字句とする。
第三条第一項
保険価額の合計額が
産業活力再生特別措置法第二十四条第五項に規定する経営資源活用関連保証(以下「経営資源活用関連保証」という。)に係る保険関係の保険価額の合計額とその他の保険関係の保険価額の合計額とがそれぞれ
第三条の二第一項及び第三条の三第一項
保険価額の合計額が
経営資源活用関連保証に係る保険関係の保険価額の合計額とその他の保険関係の保険価額の合計額とがそれぞれ
第三条の二第三項及び第三条の三第二項
当該保証をした
経営資源活用関連保証及びその他の保証ごとに、それぞれ当該保証をした
当該債務者
経営資源活用関連保証及びその他の保証ごとに、当該債務者
6 中小企業信用保険法第三条の七第一項に規定する新事業開拓保険の保険関係であって、経営資源活用関連保証を受けた中小企業者に係るものについての同項及び同条第二項の規定の適用については、同条第一項中「二億円」とあるのは「三億円(産業活力再生特別措置法第二十三条第二項に規定する認定経営資源活用新事業計画に従って行われる経営資源活用新事業に必要な資金(以下この条において「経営資源活用新事業資金」という。)以外の資金に係る債務の保証に係る保険関係については、二億円)」と、「四億円」とあるのは「六億円(経営資源活用新事業資金以外の資金に係る債務の保証に係る保険関係については、四億円)」と、同条第二項中「二億円」とあるのは「三億円(経営資源活用新事業資金以外の資金に係る債務の保証に係る保険関係については、二億円)」とする。
7 普通保険の保険関係であって、経営資源活用関連保証に係るものについての中小企業信用保険法第三条第二項及び第五条の規定の適用については、同法第三条第二項中「百分の七十」とあり、及び同法第五条中「百分の七十(無担保保険、特別小口保険、公害防止保険、エネルギー対策保険、海外投資関係保険及び新事業開拓保険にあつては、百分の八十)」とあるのは、「百分の八十」とする。
8 普通保険、無担保保険又は特別小口保険の保険関係であって、経営資源活用関連保証に係るものについての保険料の額は、中小企業信用保険法第四条の規定にかかわらず、保険金額に年百分の二以内において政令で定める率を乗じて得た額とする。
(中小企業近代化資金等助成法の特例)
第二十五条 第二条第四項第一号又は第三号に掲げる創業者が中小企業近代化資金等助成法(昭和三十一年法律第百十五号)第三条第一項に規定する中小企業設備近代化資金の貸付事業に係る貸付金(同項第一号に掲げる資金に係るものに限る。以下この条において「貸付金」という。)の貸付けを受けて設備を設置し、又はプログラム使用権(同法第二条第三項に規定するプログラム使用権をいう。以下この条において同じ。)を取得しようとする場合には、当該創業者を同法第二条第一項の中小企業者とみなして、同法第四条から第九条までの規定を適用する。この場合において、同法第五条中「五年」とあるのは、「七年」とする。
2 貸付金であって、第二条第四項第二号又は第四号に掲げる創業者である中小企業者が設置する設備又は取得するプログラム使用権に係るものについては、中小企業近代化資金等助成法第五条の規定にかかわらず、その償還期間は、七年を超えない範囲内で政令で定める期間とする。
3 貸付金であって、認定経営資源活用新事業計画に従って中小企業者が設置する設備又は取得するプログラム使用権に係るものについては、中小企業近代化資金等助成法第四条の規定にかかわらず、その一の借主に対して貸し付けることができる同法第二条第二項に規定する中小企業設備近代化資金の金額は、一の設備又は一のプログラム使用権につき都道府県が必要と認めた金額の三分の二以内とし、同法第五条の規定にかかわらず、その償還期間は、七年を超えない範囲内で政令で定める期間とする。
(中小企業投資育成株式会社法の特例)
第二十六条 中小企業投資育成株式会社は、中小企業投資育成株式会社法(昭和三十八年法律第百一号)第五条第一項各号に掲げる事業のほか、次に掲げる事業を行うことができる。
一 創業者(第二条第四項第二号及び第四号に規定する創業者にあっては、中小企業者に限る。)が資本の額が一億円を超える株式会社を設立する際に又は中小企業者が認定経営資源活用新事業計画に従って経営資源活用新事業を実施するために資本の額が一億円を超える株式会社を設立する際に発行する株式の引受け及び当該引受けに係る株式の保有
二 創業者である中小企業者のうち資本の額が一億円を超える株式会社が必要とする資金又は中小企業者のうち資本の額が一億円を超える株式会社が認定経営資源活用新事業計画に従って経営資源活用新事業を実施するために必要とする資金の調達を図るために発行する新株、転換社債(その転換により発行された株式を含む。)又は新株引受権付社債の引受け及び当該引受けに係る株式、転換社債又は新株引受権付社債の保有
2 前項第一号の規定による株式の引受け及び当該引受けに係る株式の保有並びに同項第二号の規定による新株、転換社債又は新株引受権付社債の引受け及び当該引受けに係る株式、転換社債(その転換により発行された株式を含む。)又は新株引受権付社債の保有は、中小企業投資育成株式会社法の適用については、それぞれ同法第五条第一項第一号及び第二号の事業とみなす。
(認定経営資源活用新事業計画に従って経営資源活用新事業を実施する中小企業者とみなす場合)
第二十七条 次の表の上欄に掲げる者については、認定経営資源活用新事業計画に従って経営資源活用新事業を実施する中小企業者とみなして、それぞれ同表の下欄に掲げる規定を適用する。
中小企業の創造的事業活動の促進に関する臨時措置法(平成七年法律第四十七号)第四条第一項に規定する研究開発等事業計画を作成し、これを平成十五年三月三十一日までに都道府県知事に提出して、その計画が適当である旨の認定を受けた同法第二条第一項各号に掲げる中小企業者であって、同法第五条第二項に規定する認定研究開発等事業計画に従って同法第二条第四項に規定する研究開発等事業を実施するもの
第二十四条第五項、第七項及び第八項並びに第二十五条第三項
新事業創出促進法第二条第五項に規定する特定補助金等の交付を平成十五年三月三十一日までに申請し、当該特定補助金等の成果を利用した事業活動を実施する同条第三項各号に掲げる中小企業者
中小企業経営革新支援法(平成十一年法律第十八号)第四条第二項に規定する経営革新計画を作成し、これを平成十五年三月三十一日までに行政庁に提出して、その計画が適当である旨の承認を受けた同法第二条第一項各号に掲げる中小企業者であって、同法第五条第二項に規定する承認経営革新計画に従って同法第二条第三項に規定する経営革新のための事業を実施するもの
第二十五条第三項
中小企業総合事業団法(平成十一年法律第十九号)第二十一条第一項第六号の助成を平成十五年三月三十一日までに申請し、当該助成に係る同条第一項第一号に規定する新事業の開拓を行う同法第二条第一項各号に掲げる中小企業者
第二十四条第五項から第八項まで、第二十五条第三項及び第二十六条
(国等の施策)
第二十八条 国、地方公共団体、中小企業総合事業団、商工会及び商工会議所は、我が国産業の活力の再生を速やかに実現するため、創業及び中小企業者による新事業の開拓に関する指導及び情報の提供、技術又は経営管理に関する研修等の人材の養成その他創業及び中小企業者による新事業の開拓の円滑化のために必要な施策を総合的に推進するよう努めるものとする。
(新事業の開拓の成果を有する中小企業者の国等の契約における受注機会の増大への配慮)
第二十九条 官公需についての中小企業者の受注の確保に関する法律(昭和四十一年法律第九十七号)第二条第二項に規定する国等は、我が国産業の活力の再生を速やかに実現するため、同法第三条に規定する国等の契約を締結するに当たっては、予算の適正な使用に留意しつつ、同法第二条第一項各号に掲げる中小企業者であって新事業の開拓の成果を有する者の受注の機会の増大を図るよう配慮するものとする。
第四章 研究活動の活性化等
(国の委託に係る研究の成果に係る特許権等の取扱い)
第三十条 国は、技術に関する研究活動を活性化し、及びその成果を事業活動において効率的に活用することを促進するため、その委託に係る技術に関する研究の成果(以下この条において「特定研究成果」という。)に係る特許権その他の政令で定める権利(以下この条において「特許権等」という。)について、次の各号のいずれにも該当する場合には、その特許権等を受託者から譲り受けないことができる。
一 特定研究成果が得られた場合には、遅滞なく、国にその旨を報告することを受託者が約すること。
二 国が公共の利益のために特に必要があるとしてその理由を明らかにして求める場合には、無償で当該特許権等を利用する権利を国に許諾することを受託者が約すること。
三 当該特許権等を相当期間活用していないと認められ、かつ、当該特許権等を相当期間活用していないことについて正当な理由が認められない場合において、国が当該特許権等の活用を促進するために特に必要があるとしてその理由を明らかにして求めるときは、当該特許権等を利用する権利を第三者に許諾することを受託者が約すること。
2 前項の規定は、国が資金を提供して他の法人に技術に関する研究を行わせ、かつ、当該法人がその研究の全部又は一部を委託する場合における当該法人と当該研究の受託者との関係に準用する。
3 前項の法人は、同項において準用する第一項第二号又は第三号の許諾を求めようとするときは、国の要請に応じて行うものとする。
(大学における技術に関する研究成果の民間事業者への移転の促進)
第三十一条 文部大臣及び通商産業大臣は、事業者による事業再構築、創業及び中小企業者による新事業の開拓の円滑化に資するため、大学、高等専門学校及び大学共同利用機関(以下この条において「大学」という。)における技術に関する研究成果について、当該研究成果に係る特許権及び特許を受ける権利についての譲渡その他の行為により、民間事業者に対し移転を促進するための施策を積極的に推進するよう努めるものとする。この場合において、大学における学術研究の特性に常に配慮しなければならない。
(特許料の特例)
第三十二条 特許庁長官は、大学等における技術に関する研究成果の民間事業者への移転の促進に関する法律(平成十年法律第五十二号)第四条第一項の承認を受けた者(同法第五条第一項の変更の承認を受けた者を含む。次条及び附則第四条において「承認事業者」という。)が同法第二条第一項の特定大学技術移転事業(次条及び附則第四条において「特定大学技術移転事業」という。)を実施するときは、政令で定めるところにより、特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第百七条第一項の規定による第一年から第三年までの各年分の特許料を軽減し若しくは免除し、又はその納付を猶予することができる。
(出願審査の請求の手数料の特例)
第三十三条 特許庁長官は、承認事業者が特定大学技術移転事業を実施するときは、政令で定めるところにより、自己の特許出願について特許法第百九十五条第二項の規定により納付すべき出願審査の請求の手数料を軽減し、又は免除することができる。
第五章 雑則
(資金の確保)
第三十四条 国は、認定事業者若しくはその関係事業者が認定事業再構築計画に従って事業再構築のための措置を行い、又は認定活用事業者が認定活用事業計画に従って事業を行うのに必要な資金の確保に努めるものとする。
2 国及び都道府県は、創業及び中小企業者による新事業の開拓を促進するために必要な資金の確保に努めるものとする。
(報告の徴収)
第三十五条 主務大臣は、認定事業者又は認定活用事業者に対し、認定事業再構築計画又は認定活用事業計画の実施状況について報告を求めることができる。
2 都道府県知事は、認定経営資源活用新事業計画に従って経営資源活用新事業を行う者に対し、認定経営資源活用新事業計画の実施状況について報告を求めることができる。
(連絡及び協力)
第三十六条 主務大臣及び労働大臣は、この法律の施行に当たっては、認定事業者に係る労働者の雇用に関する事項について、相互に緊密に連絡し、及び協力しなければならない。
2 文部大臣及び通商産業大臣は、第三十一条の規定の施行に当たっては、相互に緊密に連絡し、及び協力しなければならない。
(主務大臣等)
第三十七条 この法律における主務大臣は、事業再構築計画に係る中核的事業を所管する大臣又は活用事業計画に係る活用事業を所管する大臣とする。ただし、第十七条第一項第一号の主務大臣は、同号の特定業種に属する事業を所管する大臣とする。
2 この法律における主務省令は、主務大臣が共同で発する命令とする。ただし、第十七条第一項第一号の主務省令は、前項ただし書に規定する主務大臣が共同で発する命令とする。
(罰則)
第三十八条 次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
一 第八条第一項前段(同条第二項において準用する場合を含む。)の主務大臣の認定に係る調査において、虚偽の証明をした者(当該証明をした者が監査法人であるときは、当該証明に係る職務を行った当該監査法人の代表者、代理人、使用人その他の従業者)
二 第八条第一項前段(新たに設立する会社がその設立に際して発行する株式の総数を発起人が引き受ける場合に限る。)の主務大臣の認定を受け、同条第四項の規定による当該主務大臣に対する報告(当該認定に係る調査による証明を受けたことの報告を除く。)をする場合において虚偽の報告をした者
第三十九条 第三十五条の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者は、三十万円以下の罰金に処する。
2 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して同項の刑を科する。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、第一章及び第三章の規定並びに第三十五条第二項及び第三十九条の規定は、平成十一年九月一日から施行する。
(見直し)
第二条 政府は、この法律の施行後平成十五年三月三十一日までの間に、内外の経済情勢の変化を勘案しつつ、この法律の施行の状況について検討を加え、その結果に基づいて廃止を含めて見直しを行うものとする。
(基金の持分の払戻しの禁止の特例)
第三条 政府及び日本政策投資銀行以外の出資者は、基金に対し、この法律の施行の日から起算して一月を経過した日までの間に限り、その持分の払戻しを請求することができる。
2 基金は、前項の規定による請求があったときは、特定施設整備法第十八条第一項の規定にかかわらず、当該持分に係る出資額に相当する金額により払戻しをしなければならない。この場合において、基金は、その払戻しをした金額により資本金を減少するものとする。
(特許料の特例に係る経過措置)
第四条 承認事業者が実施する特定大学技術移転事業に係る特許出願であってこの法律の施行前に特許をすべき旨の査定又は審決の謄本の送達があったものに係る特許料の減免又は猶予については、第三十二条の規定にかかわらず、なお従前の例による。
(特定事業者の事業革新の円滑化に関する臨時措置法の廃止)
第五条 特定事業者の事業革新の円滑化に関する臨時措置法(平成七年法律第六十一号)は、廃止する。
(特定事業者の事業革新の円滑化に関する臨時措置法の廃止に伴う経過措置)
第六条 前条の規定による廃止前の特定事業者の事業革新の円滑化に関する臨時措置法(以下「旧事業革新法」という。)第六条第一項に規定する承認特定事業者に関する計画の変更の承認及び取消し並びに報告の徴収、旧事業革新法第六条第二項に規定する承認事業革新計画に従って事業を行う者に関する基金による債務の保証並びに旧事業革新法第九条第一項に規定する承認活用事業者に関する計画の変更の承認及び取消し、基金による債務の保証、活用事業関連保証についての中小企業信用保険法の特例並びに報告の徴収については、なお従前の例による。
(基金の債務保証業務に関する経過措置)
第七条 この法律の施行の際現に行われている旧事業革新法第十一条第一号の債務の保証に係る基金の業務については、同条の規定は、この法律の施行後も、なおその効力を有する。
(罰則に関する経過措置)
第八条 この法律の施行前にした行為及び附則第六条の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(特定新規事業実施円滑化臨時措置法の一部改正)
第九条 特定新規事業実施円滑化臨時措置法の一部を次のように改正する。
附則第五条第一項中「及び輸入の促進及び対内投資事業の円滑化に関する臨時措置法(平成四年法律第二十二号。以下「輸入・対内投資法」という。)第八条第六号に掲げる業務」を「、輸入の促進及び対内投資事業の円滑化に関する臨時措置法(平成四年法律第二十二号。以下「輸入・対内投資法」という。)第八条第六号に掲げる業務及び産業活力再生特別措置法(平成十一年法律第百三十一号)第十四条第二号に掲げる業務」に改め、同条第四項中「及び輸入・対内投資法第八条」を「、輸入・対内投資法第八条及び産業活力再生特別措置法第十四条」に、「及び輸入の促進及び対内投資事業の円滑化に関する臨時措置法(以下「輸入・対内投資法」という。)第八条第六号に掲げる業務」を「、輸入の促進及び対内投資事業の円滑化に関する臨時措置法(以下「輸入・対内投資法」という。)第八条第六号に掲げる業務及び産業活力再生特別措置法第十四条第二号に掲げる業務」に、「及び輸入・対内投資法第八条第六号に掲げる業務」を「、輸入・対内投資法第八条第六号に掲げる業務及び産業活力再生特別措置法第十四条第二号に掲げる業務」に改める。
(新事業創出促進法の一部改正)
第十条 新事業創出促進法の一部を次のように改正する。
第九条の見出しを「(産業活力再生特別措置法の特例)」に改め、同条第一項中「特定事業者の事業革新の円滑化に関する臨時措置法(平成七年法律第六十一号。以下「事業革新法」という。)第二条第一項に規定する特定事業者が行う同条第二項に規定する事業革新」を「産業活力再生特別措置法(平成十一年法律第百三十一号)第二条第二項に規定する事業再構築」に、「事業革新法第五条、第六条、第七条第一項及び第二項並びに第十四条から第二十一条まで」を「同法第三条(第五項並びに第六項第一号及び第四号を除く。)、第四条、第五条第一項及び第二項、第十七条第四項、第十八条、第三十五条第一項、第三十六条第一項、第三十七条並びに第三十九条」に改め、同条第二項中「特定事業者の行う事業革新」を「事業再構築」に、「事業革新法」を「産業活力再生特別措置法」に改め、同項の表を次のように改める。
第三条第一項
作成し、主務省令で定めるところにより、これを平成十五年三月三十一日までに
作成し、これを
第三条第四項
関係事業者
新事業創出促進法第二条第二項第六号に掲げる会社になるべきものとして設立される会社であって当該事業者がその経営を実質的に支配していると認められるものとして主務省令で定める関係を持っている事業者(以下「新設会社」という。)
事業再構築のために行う措置
事業再構築として一体的に行う措置
含めることができる
含めるものとする
第三条第六項第二号
当該事業再構築計画に係る事業再構築が
当該事業再構築計画が当該事業再構築を
実施されると見込まれる
実施するために適切な
第三条第六項第三号
当該事業者
当該事業者及びその新設会社
ものであること
ものであり、かつ、当該新設会社が行う事業活動の活性化が見込まれるものであること
第三条第六項第六号
当該事業再構築計画が
当該事業者及びその新設会社の
第三条第七項
ときは、主務省令で定めるところにより、当該認定に係る事業再構築計画の内容を
ときは、その旨を
第四条第一項
認定を受けた者(当該認定に係る事業再構築計画に従って合併により設立された法人を含む。
認定を受けた者(
ときは、主務省令で定めるところにより
ときは
第四条第二項
又はその関係事業者
又はその新設会社
第十七条第四項
次の各号のいずれかに該当することについて主務大臣の確認を受けた法人であって事業構造変更及び事業革新を併せて行う認定事業者(以下この項において「特定事業再構築事業者」という。)が、認定事業再構築計画に従って他の特定事業再構築事業者と共同で新たに法人を設立するために現物出資を行う場合には、租税特別措置法の定めるところにより、課税の特例の適用があるものとする。一 特定業種に属する事業を現に営んでいること。二 事業の重要な変更として主務省令で定めるものを行うこと。
認定事業者が、認定事業再構築計画に従って他の認定事業者と共同で新たに法人を設立するために現物出資を行う場合には、租税特別措置法の定めるところにより、課税の特例の適用があるものとする。
第十八条第一項
認定事業者
認定事業者及びその新設会社
第十八条第四項
認定事業者の雇用する
認定事業者及びその新設会社の雇用する
第三十五条第一項
認定事業者又は認定活用事業者
認定事業者
認定事業再構築計画又は認定活用事業計画
認定事業再構築計画
第三十六条第一項
認定事業者
認定事業者及びその新設会社
第三十七条第一項
事業再構築計画に係る中核的事業を所管する大臣又は活用事業計画に係る活用事業を所管する大臣とする。ただし、第十七条第一項第一号の主務大臣は、同号の特定業種
農林水産大臣、通商産業大臣、運輸大臣又は新事業創出促進法第九条第一項の政令で定める業種に属する事業を所管する大臣(農林水産大臣、通商産業大臣又は運輸大臣以外の大臣であるときには、政令で定める大臣)であって、事業再構築を行う者が営む業種
第三十二条第一号及び第三号中「事業革新法第五条第一項の承認(事業革新法第六条第一項に規定する変更の承認を含む。)を受けた事業革新計画」を「産業活力再生特別措置法第三条第一項の認定(同法第四条第一項に規定する変更の認定を含む。)を受けた事業再構築計画」に改める。
第三十八条第一項中「事業革新法第二十条第一項」を「産業活力再生特別措置法第三十七条第一項」に改める。
附則第七条の次に次の一条を加える。
(基金の行う出資業務に関する特例)
第七条の二 基金は、前条第一項の規定により日本政策投資銀行から出資があった金額の一部を産業活力再生特別措置法第十四条第二号に掲げる業務に必要な資金に充てることができる。
2 基金が産業活力再生特別措置法第十四条の規定に基づきその業務を行う場合には、第三十五条中「業務及び新事業創出促進法第三十二条第三号に掲げる業務」とあるのは、「業務、新事業創出促進法第三十二条第三号に掲げる業務及び産業活力再生特別措置法第十四条第二号に掲げる業務」とする。
(新事業創出促進法の一部改正に伴う経過措置)
第十一条 前条の規定による改正前の新事業創出促進法(以下この条において「旧促進法」という。)第九条第二項の規定により読み替えて適用される旧事業革新法第五条第一項の規定により承認を受けた事業革新計画(当該計画について変更の承認があったときは、その変更後のもの)については、前条の規定による改正後の新事業創出促進法(以下この条において「新促進法」という。)第九条第二項の規定により読み替えて適用される産業活力再生特別措置法第三条第一項の認定を受けた事業再構築計画とみなす。
2 旧促進法第三十二条第一号の規定の適用を受けてこの法律の施行前に成立している基金による債務の保証については、この法律の施行の日から、新促進法第三十二条第一号の規定の適用を受けて成立している基金による債務の保証とみなす。
3 前二項に規定するもののほか、旧促進法又はこれに基づく命令の規定によってした処分、手続その他の行為は、新促進法の相当規定によってしたものとみなす。
(研究交流促進法の一部改正)
第十二条 研究交流促進法(昭和六十一年法律第五十七号)の一部を次のように改正する。
第九条各号列記以外の部分中「について」の下に「、産業活力再生特別措置法(平成十一年法律第百三十一号)第三十条第一項に定めるところによるほか」を加える。
(産業技術に関する研究開発体制の整備等に関する法律の一部改正)
第十三条 産業技術に関する研究開発体制の整備等に関する法律(昭和六十三年法律第三十三号)の一部を次のように改正する。
第十条第一項各号列記以外の部分中「について」の下に「、産業活力再生特別措置法(平成十一年法律第百三十一号)第三十条第一項に定めるところによるほか」を加え、同条第二項中「について」の下に「、産業活力再生特別措置法第三十条第二項及び第三項に定めるところによるほか」を加える。
(地方税法の一部改正)
第十四条 地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)の一部を次のように改正する。
附則第十一条第二十五項中「特定事業者の事業革新の円滑化に関する臨時措置法(平成七年法律第六十一号。以下本項において「事業革新法」という。)第六条第二項に規定する承認事業革新計画」を「産業活力再生特別措置法(平成十一年法律第百三十一号)第四条第二項に規定する認定事業再構築計画」に、「当該承認事業革新計画」を「当該認定事業再構築計画」に、「事業革新法第五条第三項」を「産業活力再生特別措置法第三条第四項」に改める。
附則第十一条の四に次の二項を加える。
15 道府県は、産業活力再生特別措置法第四条第二項の認定事業再構築計画に従つて、同法第三条第一項の認定を受けた事業者で同法第二条第二項第一号の事業構造変更及び同項第二号の事業革新を併せて行うもののうち同法第十七条第二項に規定する内外の経済的環境の多様かつ構造的な変化による著しい影響を受けて事業革新を行う者であることについての主務大臣の確認を受けた者から営業の譲渡(当該譲渡に係る同法第三条第一項に規定する事業再構築計画の同項の規定による認定(同法第四条第一項の規定による変更の認定を含む。以下本項において同じ。)が同法の施行の日から平成十三年三月三十一日までの間にされたものに限る。)を受けた者が、当該譲渡に係る不動産(政令で定めるものに限る。)を取得し、かつ、当該不動産の取得の日から引き続き三年以上当該不動産を政令で定めるところにより当該認定事業再構築計画に係る事業の用に供したときは、当該不動産の取得に対して課する不動産取得税については、当該取得が同法第三条第一項の認定の日から一年以内に行われたときに限り、当該税額から価格の六分の一に相当する額に税率を乗じて得た額を減額するものとする。
16 第七十三条の二十五から第七十三条の二十七までの規定は、前項に規定する不動産の取得に対して課する不動産取得税の税額の徴収猶予及びその取消し並びに当該不動産取得税に係る地方団体の徴収金の還付について準用する。この場合において、第七十三条の二十五第一項中「、土地の取得」とあるのは「、附則第十一条の四第十五項に規定する不動産(以下本条及び第七十三条の二十七において「不動産」という。)の取得」と、「当該土地」とあるのは「当該不動産」と、「前条第一項第一号又は第二項第一号」とあるのは「同項」と、「同条第一項第一号の規定の適用を受ける土地の取得にあつては当該取得の日から二年以内、同条第二項第一号の規定の適用を受ける土地の取得にあつては当該取得の日から一年以内」とあるのは「当該取得の日から三年以内」と、「これら」とあるのは「同項」と、同条第二項中「土地」とあるのは「不動産」と、第七十三条の二十六第一項中「第七十三条の二十四第一項第一号又は第二項第一号」とあるのは「附則第十一条の四第十五項」と、第七十三条の二十七第一項中「土地」とあるのは「不動産」と、「第七十三条の二十四第一項第一号又は第二項第一号」とあるのは「附則第十一条の四第十五項」と、「これら」とあるのは「同項」と読み替えるものとする。
内閣総理大臣 小渕恵三
法務大臣 陣内孝雄
大蔵大臣 宮澤喜一
文部大臣 有馬朗人
厚生大臣 宮下創平
農林水産大臣 中川昭一
通商産業大臣 与謝野馨
運輸大臣 川崎二郎
郵政大臣 野田聖子
労働大臣 甘利明
建設大臣 関谷勝嗣
自治大臣 野田毅
産業活力再生特別措置法をここに公布する。
御名御璽
平成十一年八月十三日
内閣総理大臣 小渕恵三
法律第百三十一号
産業活力再生特別措置法
目次
第一章
総則(第一条・第二条)
第二章
事業再構築の円滑化(第三条―第二十一条)
第三章
創業及び中小企業者による新事業の開拓の支援(第二十二条―第二十九条)
第四章
研究活動の活性化等(第三十条―第三十三条)
第五章
雑則(第三十四条―第三十九条)
附則
第一章 総則
(目的)
第一条 この法律は、内外の経済的環境の変化に伴い我が国経済の生産性の伸び率が低下している現状にかんがみ、我が国に存する経営資源の効率的な活用を通じて生産性の向上を実現するため、特別の措置として、事業者が実施する事業再構築を円滑化するための措置を雇用の安定等に配慮しつつ講ずるとともに創業及び中小企業者による新事業の開拓を支援するための措置を講じ、併せて事業者の経営資源の増大に資する研究活動の活性化等を図ることにより、我が国産業の活力の再生を速やかに実現することを目的とする。
(定義)
第二条 この法律において「経営資源」とは、個人の有する知識及び技能並びに技術、設備その他の事業活動に活用される資源をいう。
2 この法律において「事業再構築」とは、事業者が行い、又は行おうとする事業のうち、当該事業者が行う他の事業に比して現に生産性の高い事業又は将来において高い生産性が見込まれる事業(以下「中核的事業」という。)の強化を目指した事業活動であって、次に掲げるものをいう。
一 生産性の相当程度の向上を図るために事業者が行う事業の構造の変更であって、次に掲げるもの(第十四条第一号並びに第十七条第一項、第四項及び第五項において「事業構造変更」という。)
イ 合併、営業若しくは事業に必要な資産の譲受け、他の会社の株式の取得(当該取得により当該他の会社が関係事業者(当該事業者がその経営を実質的に支配していると認められるものとして主務省令で定める関係を持つ事業者(新たに設立される法人を含む。)をいう。以下同じ。)となる場合に限る。)、資本の相当程度の増加又は会社の設立による中核的事業の開始、拡大又は能率の向上
ロ 当該事業者が保有する施設の相当程度の撤去若しくは設備の相当程度の廃棄、営業若しくは資産の譲渡、関係事業者の株式の譲渡(当該譲渡により当該事業者の関係事業者でなくなる場合に限る。)又は会社の設立若しくは清算による事業の縮小又は廃止
二 事業者がその経営資源を活用して行う事業の分野又は方式の変更であって、次に掲げるもの(第十七条及び第二十条第一項において「事業革新」という。)
イ 新商品の開発及び生産又は新たな役務の開発及び提供により、生産若しくは販売に係る商品の構成又は提供に係る役務の構成を相当程度変化させること。
ロ 商品の新たな生産の方式の導入又は設備の能率の向上により、商品の生産を著しく効率化すること。
ハ 商品の新たな販売の方式の導入又は役務の新たな提供の方式の導入により、商品の販売若しくは役務の提供を著しく効率化し、又は国内における新たな需要を相当程度開拓すること。
ニ 新たな原材料、部品若しくは半製品の使用又は原材料、部品若しくは半製品の新たな購入の方式の導入により、商品の生産に係る費用を相当程度低減すること。
3 この法律において「創業」とは、次に掲げる行為をいう。
一 事業を営んでいない個人が新たに事業を開始すること(次号に掲げるものを除く。)。
二 事業を営んでいない個人が新たに会社を設立し、当該新たに設立された会社が事業を開始すること。
4 この法律において「創業者」とは、次に掲げる者をいう。
一 前項第一号に掲げる創業を行おうとする個人であって、一月以内に当該創業を行う具体的な計画を有するもの
二 前項第一号に掲げる創業を行った個人であって、事業を開始した日以後五年を経過していないもの
三 前項第二号に掲げる創業を行おうとする個人であって、二月以内に当該創業を行う具体的な計画を有するもの
四 前項第二号に掲げる創業を行ったことにより設立された会社であって、その設立の日以後五年を経過していないもの
5 この法律において「中小企業者」とは、次の各号の一に該当する者をいう。
一 資本の額又は出資の総額が一億円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が三百人以下の会社及び個人であって、工業、鉱業、運送業その他の業種(次号に掲げる業種及び第三号の政令で定める業種を除く。)に属する事業を主たる事業として営むもの
二 資本の額又は出資の総額が千万円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が五十人以下の会社及び個人であって、小売業又はサービス業(次号の政令で定める業種を除く。)に属する事業を主たる事業として営むもの並びに資本の額又は出資の総額が三千万円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が百人以下の会社及び個人であって、卸売業(次号の政令で定める業種を除く。)に属する事業を主たる事業として営むもの
三 資本の額又は出資の総額がその業種ごとに政令で定める金額以下の会社並びに常時使用する従業員の数がその業種ごとに政令で定める数以下の会社及び個人であって、その政令で定める業種に属する事業を主たる事業として営むもの
四 企業組合
五 協業組合
六 事業協同組合、協同組合連合会その他の特別の法律により設立された組合及びその連合会であって、政令で定めるもの
6 この法律において「経営資源活用新事業」とは、中小企業者が、現に有する経営資源を新たな方法で有効に活用し、又は新たな経営資源を有効に活用することにより、新商品、新技術又は新たな役務の開発、企業化、需要の開拓その他の新たな事業の開拓(以下「新事業の開拓」という。)を行うことをいう。
第二章 事業再構築の円滑化
(事業再構築計画の認定)
第三条 事業者は、その実施しようとする事業再構築に関する計画(以下「事業再構築計画」という。)を作成し、主務省令で定めるところにより、これを平成十五年三月三十一日までに主務大臣に提出して、その認定を受けることができる。
2 二以上の事業者がその事業再構築のための措置を共同して行おうとする場合にあっては、当該二以上の事業者は共同して事業再構築計画を作成し、前項の認定を受けることができる。
3 事業再構築計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 事業再構築の目標
二 事業再構築の内容及び実施時期
三 事業再構築の実施に必要な資金の額及びその調達方法
四 事業再構築に伴う労務に関する事項
4 事業再構築計画には、関係事業者が当該事業者の事業再構築のために行う措置に関する計画を含めることができる。
5 事業再構築計画には、当該事業者の事業再構築のために行うものであって、当該事業再構築の実施の円滑化を図るものとして主務省令で定める要件に該当する関係事業者(以下「特定関係事業者」という。)が行う措置に関する計画を含めることができる。
6 主務大臣は、第一項の認定の申請があった場合において、その事業再構築計画が次の各号のいずれにも適合するものであると認めるときは、その認定をするものとする。
一 当該事業再構築計画に係る事業再構築の目標として、生産性を相当程度向上させることが明確であること。
二 当該事業再構築計画に係る事業再構築が円滑かつ確実に実施されると見込まれるものであること。
三 当該事業再構築計画に係る事業再構築により、当該事業者の経営資源が有効に活用されるものであること。
四 当該事業再構築計画に係る事業再構築が、内外の市場の状況に照らして、当該事業再構築に係る中核的事業の属する事業分野における生産性の向上を妨げるものでないこと。
五 当該事業再構築計画に係る事業再構築が国民経済の国際経済環境と調和のとれた健全な発展を阻害するものでないこと。
六 当該事業再構築計画が従業員の地位を不当に害するものでないこと。
七 同一の業種に属する二以上の事業者の申請に係る事業再構築計画にあっては、次のイ及びロに適合すること。
イ 当該二以上の事業者と当該業種に属する他の事業者との間の適正な競争が確保されること。
ロ 一般消費者及び関連事業者の利益を不当に害するおそれがあるものでないこと。
7 主務大臣は、第一項の認定をしたときは、主務省令で定めるところにより、当該認定に係る事業再構築計画の内容を公表するものとする。
(事業再構築計画の変更等)
第四条 前条第一項の認定を受けた者(当該認定に係る事業再構築計画に従って合併により設立された法人を含む。以下「認定事業者」という。)は、当該認定に係る事業再構築計画を変更しようとするときは、主務省令で定めるところにより、その認定をした主務大臣の認定を受けなければならない。
2 主務大臣は、認定事業者又はその関係事業者が当該認定に係る事業再構築計画(前項の規定による認定の変更があったときは、その変更後のもの。以下「認定事業再構築計画」という。)に従って事業再構築のための措置を行っていないと認めるときは、その認定を取り消すことができる。
3 主務大臣は、認定事業再構築計画が前条第六項各号のいずれかに適合しないものとなったと認めるときは、認定事業者に対して、当該認定事業再構築計画の変更を指示し、又はその認定を取り消すことができる。
4 主務大臣は、前二項の規定による認定の取消しをしたときは、その旨を公表するものとする。
5 前条第六項及び第七項の規定は、第一項の認定に準用する。
(公正取引委員会との関係)
第五条 主務大臣は、同一の業種に属する事業を営む二以上の事業者の申請に係る事業再構築計画について第三条第一項の認定(前条第一項に規定する変更の認定を含む。以下この条において同じ。)をしようとする場合において、必要があると認めるときは、当該認定に係る申請書の写しを公正取引委員会に送付するとともに、公正取引委員会に対し、事業再構築計画に従って共同して行おうとする事業再構築のための措置が当該業種における競争に及ぼす影響に関する事項その他の必要な事項について意見を述べるものとする。
2 公正取引委員会は、必要があると認めるときは、主務大臣に対し、前項の規定による送付に係る事業再構築計画について意見を述べるものとする。
3 主務大臣及び公正取引委員会は、第一項の規定による送付に係る事業再構築計画であって主務大臣が第三条第一項の認定をしたものに従ってする行為について、当該認定後の経済的事情の変化により事業者間の適正な競争関係を阻害し、並びに一般消費者及び関連事業者の利益を不当に害することとならないよう、相互に緊密に連絡するものとする。
(活用事業計画の認定)
第六条 認定事業者の経営資源であって、当該認定事業者が認定事業再構築計画に従って事業再構築を実施することによっても有効に活用することができないものがある場合において、これを活用して事業を行おうとする者(当該事業(以下「活用事業」という。)を行う法人を設立しようとする者を含む。以下「活用事業者」という。)は、活用事業に関する計画(以下「活用事業計画」という。)を作成し、主務省令で定めるところにより、これを平成十五年三月三十一日までに主務大臣に提出して、その認定を受けることができる。
2 活用事業計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 活用しようとする認定事業者の経営資源の内容
二 活用事業の内容及び実施時期
三 活用事業に必要な資金の額及びその調達方法
3 活用事業計画には、当該活用事業が、認定事業者から事業の全部又は一部を譲り受けこれを継続して実施しようとする事業者であって当該認定事業者の役員又は従業員であった者がその経営について相当程度の支配力を有するものとして主務省令で定める要件に該当するもの(以下「特定活用事業者」という。)によって行われるものである旨を記載することができる。
4 主務大臣は、第一項の認定の申請があった場合において、その活用事業計画が次の各号のいずれにも適合するものであると認めるときは、その認定をするものとする。
一 当該活用事業が認定事業者の経営資源を有効に活用するものであること。
二 当該活用事業を行うことが当該認定事業再構築計画に係る事業再構築の円滑な実施に資するものであること。
三 当該活用事業計画に係る活用事業が円滑かつ確実に実施されると見込まれるものであること。
四 当該活用事業計画に係る活用事業が国民経済の国際経済環境と調和のとれた健全な発展を阻害するものでないこと。
(活用事業計画の変更等)
第七条 前条第一項の認定を受けた者(当該認定に係る活用事業計画に従って設立された法人を含む。以下「認定活用事業者」という。)は、当該認定に係る活用事業計画を変更しようとするときは、主務省令で定めるところにより、その認定をした主務大臣の認定を受けなければならない。
2 主務大臣は、認定活用事業者が当該認定に係る活用事業計画(前項の規定による変更の認定があったときは、その変更後のもの。以下「認定活用事業計画」という。)に従って事業を行っていないと認めるときは、その認定を取り消すことができる。
3 前条第四項の規定は、第一項の認定に準用する。
(現物出資等における検査役調査に関する特例)
第八条 事業者であって株式会社であるもの(以下単に「会社」という。)が、認定事業再構築計画に従ってその財産の全部又は一部を出資し、又は譲渡することにより新たに会社を設立する場合であって、当該会社が(当該会社が二以上である場合にあっては、当該会社が合算して)当該新たに設立される会社の発行済の株式の総数の過半数の株式をその設立と同時に取得することとなる場合において、当該新たに設立される会社の取締役(新たに設立される会社がその設立に際して発行する株式の総数を発起人が引き受けない場合にあっては、当該新たに設立される会社の発起人)は、商法(明治三十二年法律第四十八号)第百六十八条第一項第五号又は第六号に掲げる事項が相当であることの証明を受けるため、弁護士、公認会計士(公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第十六条の二第三項に規定する外国公認会計士を含む。以下この条において同じ。)又は監査法人にこれらの事項を調査させるときは、調査をする者の氏名又は名称、調査の方法その他主務省令で定める事項を記載した書面を主務大臣に提出して、当該調査を実施させることができる旨の認定を受けることができる。この場合において、当該認定を受けて実施した調査の結果として商法第百六十八条第五号又は第六号に掲げる事項が相当である旨の証明がなされた場合における同法第百七十三条第一項及び第百八十一条第一項の規定の適用については、これらの規定中「第百六十八条第一項」とあるのは、「第百六十八条第一項(第五号及第六号ヲ除ク)」とする。
2 前項前段の規定は、会社が(当該会社が二以上である場合にあっては、当該会社が合算して)他の会社の発行済の株式の総数の過半数の株式を有する場合であって、当該会社が認定事業再構築計画に従ってその財産の全部又は一部を当該他の会社に出資する場合における当該他の会社の取締役に準用する。この場合において、同項中「商法(明治三十二年法律第四十八号)第百六十八条第一項第五号又は第六号」とあるのは、「商法(明治三十二年法律第四十八号)第二百八十条ノ二第一項第三号」と読み替えるものとし、この項において準用する前項前段の主務大臣の認定を受けて実施した調査の結果として商法第二百八十条ノ二第一項第三号に掲げる事項が相当である旨の証明がなされた場合における当該他の会社の取締役には同法第二百八十条ノ八第一項本文の規定は、適用しない。
3 第一項前段の規定は、会社が認定事業再構築計画又は認定活用事業計画に従って商法第二百四十六条第一項の契約(以下この条において「事後設立の契約」という。)をし、営業のために継続して使用する財産を譲り受ける場合における当該会社の取締役に準用する。この場合において、第一項中「商法(明治三十二年法律第四十八号)第百六十八条第一項第五号又は第六号に掲げる事項」とあるのは、「商法(明治三十二年法律第四十八号)第二百四十六条第一項の契約」と読み替えるものとし、この項において準用する第一項前段の主務大臣の認定を受けて実施した調査の結果として事後設立の契約が相当である旨の証明がなされた場合における当該会社の取締役には同法第二百四十六条第二項の規定は、適用しない。
4 第一項前段(前二項において準用する場合を含む。)の主務大臣の認定を受けた者は、主務省令で定めるところにより、当該認定に係る調査による証明を受けたこと(新たに設立する会社がその設立に際して発行する株式の総数を発起人が引き受ける場合にあっては、当該証明を受けたこと並びに次項の規定により読み替えて適用する商法第百七十三条ノ二第一項の取締役及び監査役の調査の結果並びに同条第二項の規定により各発起人に通告を行った場合にはその内容)を当該主務大臣に報告しなければならない。この場合において、当該主務大臣は、当該認定に係る調査による証明を不当と認めるときは、当該報告を受けてから二週間以内に限り、当該認定を取り消すことができる。
5 新たに設立される会社の取締役又は発起人が、第一項前段の主務大臣の認定に係る調査による証明を受けた場合における商法第百七十三条ノ二第一項、第百八十一条第三項及び第百八十八条第一項の規定の適用については、同法第百七十三条ノ二第一項中「左ノ事項」とあるのは「左ノ事項並ニ産業活力再生特別措置法第八条第四項ノ規定ニ依リ主務大臣ニ報告セントスル同条第一項前段ノ調査ニ依ル証明ヲ受ケタルコトヲ証スル書面」と、同法第百八十一条第三項中「証明書」とあるのは「証明書並ニ産業活力再生特別措置法第八条第一項前段ノ調査ニ依ル証明ヲ受ケタルコトヲ証スル書面及同条第四項ノ規定ニ依ル取消ヲ受ケザルコトヲ証スル当該主務大臣ノ書面」と、同法第百八十八条第一項中「第百七十三条又ハ第百七十三条ノ二ノ手続終了ノ日」とあるのは「第百七十三条ノ手続終了ノ日又ハ第百七十三条ノ二ノ手続ヲ終了シ産業活力再生特別措置法第八条第四項ノ規定ニ依ル主務大臣ニ対スル報告後同項ノ規定ニ依ル期間ヲ経過シタル日」とする。
6 事後設立の契約をする会社の取締役が、第三項において準用する第一項前段の主務大臣の認定に係る調査による証明を受けた場合における商法第二百四十六条の規定の適用については、同条第三項中「第百八十一条第三項」とあるのは「産業活力再生特別措置法第八条第五項ノ規定ニ依リ読替テ適用スル第百八十一条第三項」と、「前項ノ検査役ノ報告書及」とあるのは「同法第八条第三項ニ於テ準用スル第一項前段ノ主務大臣ノ認定ニ係ル調査ニ依ル証明ヲ受ケタルコトヲ証スル書面及同条第四項ノ規定ニ依ル取消ヲ受ケザルコトヲ証スル当該主務大臣ノ書面並ニ」とする。
7 第一項前段(第二項において準用する場合を含む。)の主務大臣の認定に係る調査による証明においては、新たに設立される会社が出資を受け、又は譲り受けるすべての財産の時価の合計額が当該すべての財産の受入価額の合計額以上であることを証明すれば足りるものとする。
8 前項の規定は、第三項において準用する第一項前段の主務大臣の認定に係る調査による証明に準用する。この場合において、前項中「新たに設立される会社が出資を受け、又は譲り受ける」とあるのは、「事後設立の契約をし、他の会社から営業のために継続して使用する財産を譲り受ける会社が当該譲り受ける」と読み替えるものとする。
9 第一項前段(新たに設立される会社がその設立に際して発行する株式の総数を発起人が引き受けない場合を除くものとし、第二項前段において準用する場合を含む。)の主務大臣の認定に係る調査による証明を行った者は、その任務を行うについて注意を怠らなかったことを証明する場合を除いては、当該調査による証明が妥当でなかったことにより会社又は第三者に対して生じさせた損害について損害賠償の責めに任ずる。
10 第一項前段(第二項及び第三項において準用する場合を含む。)の主務大臣の認定に係る調査による証明を行った者が会社又は第三者に対して損害賠償の責めに任ずべき場合において、取締役又は監査役も、第五項の規定により読み替えて適用する商法第百七十三条ノ二及び第百八十四条第二項(同項中「第百八十一条第三項」とあるのは、「産業活力再生特別措置法第八条第五項ノ規定ニ依リ読替テ適用スル第百八十一条第三項」とし、同法第二百四十六条第三項において準用する場合を含む。)に規定する任務を怠ったことにより、その責めに任ずべきときは、その当該調査による証明を行った者、取締役及び監査役は、連帯債務者とする。
11 新たに会社を設立しようとする場合であって、第一項前段の主務大臣の認定に係る調査による証明を受けた場合における商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第八十条の規定の適用については、同条中「次の書類」とあるのは、「次の書類、産業活力再生特別措置法第八条第一項前段の主務大臣の認定を受けたこと及び同条第四項の規定による取消しを受けていないことを証する当該主務大臣の書面並びに当該認定に係る調査による証明を受けたことを証する書面」とする。
12 新株発行をする場合であって、第二項において準用する第一項前段の主務大臣の認定に係る調査による証明を受けた場合における商業登記法第八十二条の規定の適用については、同条中「次の書類」とあるのは、「次の書類(第二号に掲げる検査役の調査報告書及び第三号に掲げる書面を除く。)、産業活力再生特別措置法第八条第二項において準用する同条第一項前段の主務大臣の認定を受けたこと及び同条第四項の規定による取消しを受けていないことを証する当該主務大臣の書面並びに当該認定に係る調査による証明を受けたことを証する書面」とする。
(自己株式の取得及び新株の引受権の付与の特例)
第九条 認定事業者である会社が認定事業再構築計画に従ってその特定関係事業者とともに事業再構築のための措置を行う場合における当該会社に対する商法第百八十八条、第二百十条ノ二、第二百十一条、第二百八十条ノ六及び第二百八十条ノ十九の規定の適用については、同法第百八十八条第二項第三号中「第百七十五条第二項第三号乃至第六号」とあるのは「第百七十五条第二項第三号乃至第六号(第四号ノ三ヲ除ク)」と、「第十二号ニ掲グル事項」とあるのは「第十二号ニ掲グル事項並ニ取締役、使用人又ハ産業活力再生特別措置法第九条第一項ニ定ムル特定関係事業者ノ取締役若ハ使用人ニ新株ノ引受権ヲ与フベキコトヲ定メタルトキハ其ノ規定」と、同法第二百十条ノ二第一項、第二項及び第十一項並びに第二百十一条中「取締役又ハ使用人」とあるのは「取締役、使用人又ハ産業活力再生特別措置法第九条第一項ニ定ムル特定関係事業者ノ取締役若ハ使用人」と、同法第二百八十条ノ六第五号中「第百七十五条第二項第四号乃至第六号」とあるのは「第百七十五条第二項第四号乃至第六号(第四号ノ三ヲ除ク)」と、「第十二号ニ掲グル事項」とあるのは「第十二号ニ掲グル事項並ニ取締役、使用人又ハ産業活力再生特別措置法第九条第一項ニ定ムル特定関係事業者ノ取締役若ハ使用人ニ新株ノ引受権ヲ与フベキコトヲ定メタルトキハ其ノ規定」と、同法第二百八十条ノ十九第一項、第二項及び第五項中「取締役又ハ使用人」とあるのは「取締役、使用人又ハ産業活力再生特別措置法第九条第一項ニ定ムル特定関係事業者ノ取締役若ハ使用人」とする。
2 前項の規定により読み替えて適用する商法第百八十八条第二項第三号に掲げる事項(取締役、使用人又は特定関係事業者の取締役若しくは使用人に新株の引受権を与えることができる旨の規定に係る部分に限る。)についての変更の登記の申請書には、認定事業者である旨及び認定事業再構築計画の内容を証する主務大臣の書面を添付しなければならない。
3 認定活用事業者であって第六条第三項に規定する特定活用事業者(以下「特定認定活用事業者」という。)である会社が、取締役又は使用人である者に対し商法第二百八十条ノ十九第一項に規定する新株の引受権を与える場合における同条第三項の規定の適用については、同項中「十分ノ一」とあるのは、「四分ノ一」とする。この場合において、新株の引受権の行使により発行すべき株式の登記の申請書には、特定認定活用事業者であることを証する主務大臣の書面を添付しなければならない。
(営業の全部の譲受けに関する特例)
第十条 会社が、認定事業再構築計画又は認定活用事業計画に従って他の会社の営業の全部を譲り受ける場合において、当該営業の全部の譲受けの対価が当該会社の最終の貸借対照表上の純資産の額の二十分の一を超えないときは、商法第二百四十五条、第二百四十五条ノ二及び第二百四十五条ノ三第一項の規定は、適用しない。
2 前項に規定する場合において、当該会社は当該営業の全部の譲受けについて取締役会の決議を得なければならない。
3 第一項に規定する場合において、当該会社は前項の決議の日から二週間以内に、当該営業の全部の譲受けの要領及び商法第二百四十五条第一項の決議によらずに営業の全部の譲受けを行う旨を公告し、又は株主に通知しなければならない。
4 前項の規定による公告又は通知の日から二週間以内に会社に対して書面により営業の全部の譲受けに反対する意思を通知した株主は、当該会社に対して自己の保有する株式を当該営業の全部の譲受けがなければ形成されていた公正な価格により買い取るべき旨を請求することができる。
5 前項の請求は、同項の期間の満了の日から二十日以内に、株式の額面無額面の別、種類及び数を記載した書面を提出して行わなければならない。
6 第四項の場合における商法第二百四十五条ノ三(第一項を除く。)及び第二百四十五条ノ四の規定の適用については、同法第二百四十五条ノ三第二項及び第三項中「決議」とあるのは「産業活力再生特別措置法第十条第四項ニ定ムル期間ノ満了」と、同法第二百四十五条ノ四中「第二百四十五条ノ二」とあるのは「産業活力再生特別措置法第十条第四項」と、「第二百四十五条第一項ニ掲グル行為」とあるのは「同法第十条第一項ニ定ムル他ノ会社ノ営業全部ノ譲受」とする。
7 営業の全部を譲り受ける会社の発行済の株式の総数の六分の一以上にあたる株式を有する株主が、第四項の規定により当該営業の全部の譲受けに反対する意思を通知したときは、この条に定める手続によって当該営業の全部の譲受けをすることはできない。
(営業の譲渡の場合の債権者の異議の催告等)
第十一条 会社は、認定事業再構築計画又は認定活用事業計画に従って行われる営業の全部又は一部の譲渡について株主総会又は取締役会の決議がされたときは、当該決議の日から二週間以内に、特定債権者(当該会社に対する債権を有する者のうち、当該営業の全部又は一部の譲渡に伴い、当該営業の全部又は一部を譲り受ける者に対する債権を有することとなり、当該債権を当該会社に対して有しないこととなる者をいう。以下同じ。)に対して各別に、当該営業の全部又は一部の譲渡の要領及び当該営業の全部又は一部の譲渡に異議のある場合には一定の期間内に異議を述べるべき旨を催告することができる。
2 前項の期間は、一月を下ってはならない。
3 第一項に規定する催告を受けた特定債権者が同項の期間内に異議を述べなかったときは、当該特定債権者は、当該営業の全部又は一部の譲渡を承認したものとみなす。
4 特定債権者が第一項の期間内に異議を述べたときは、当該会社は弁済し、又は相当の担保を提供し、若しくは特定債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社に相当の財産を信託しなければならない。ただし、当該営業の全部又は一部の譲渡をしても当該特定債権者を害するおそれがないときは、この限りでない。
(特定認定活用事業者の議決権のない株式の発行の特例)
第十二条 特定認定活用事業者が商法第二百四十二条第一項に規定する議決権のない株式を発行する場合における同条第三項の規定の適用については、同項中「三分ノ一」とあるのは、二分ノ一」とする。この場合において、新株発行による変更の登記の申請書には、特定認定活用事業者であることを証する主務大臣の書面を添付しなければならない。
(債務の株式化の場合の議決権のない株式の発行の特例)
第十三条 認定事業者のうち認定事業再構築計画に従って自らの債務を消滅させるために債権者に対して株式を発行するものであって、当該株式の発行について債権者との間に合意を有することその他の主務省令で定める要件に該当する旨の認定を主務大臣から受けたものが、当該株式の発行として商法第二百四十二条第一項に規定する議決権のない株式を発行する場合における同条第三項の規定の適用については、同項中「三分ノ一」とあるのは、「二分ノ一」とする。この場合において、新株発行による変更の登記の申請書には、この条に規定する主務省令で定める要件に該当する旨の主務大臣の認定を受けたことを証する書面を添付しなければならない。
(産業基盤整備基金の行う事業再構築円滑化業務)
第十四条 産業基盤整備基金(以下「基金」という。)は、民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法(昭和六十一年法律第七十七号。以下「特定施設整備法」という。)第四十条第一項に規定する業務のほか、事業再構築を円滑化するため、次に掲げる業務を行う。
一 認定事業者若しくはその関係事業者が認定事業再構築計画(事業構造変更であって第二条第二項第一号ロのみを行うものを除く。)に従って事業再構築のための措置を行い、又は認定活用事業者が認定活用事業計画に従って事業を行うのに必要な資金を調達するために発行する社債及び当該資金の借入れに係る債務の保証を行うこと。
二 特定認定活用事業者(認定事業者の経営資源を特に有効に活用するものとして主務省令で定める要件に該当する者に限る。)が認定活用事業計画に従って事業を行うのに必要な資金の出資を行うこと。
三 事業再構築に関する情報の収集、整理及び提供を行うこと。
四 前三号の業務に附帯する業務を行うこと。
(特定施設整備法の特例等)
第十五条 前条の規定により基金の業務が行われる場合には、特定施設整備法第四十条第二項中「前項第一号の業務」とあるのは「前項第一号の業務及び産業活力再生特別措置法第十四条第一号の業務」と、特定施設整備法第四十一条第一項中「債務の保証の決定及び利子補給金の支給の決定」とあるのは「債務の保証の決定、利子補給金の支給の決定及び出資の決定」と、特定施設整備法第五十一条中「この法律」とあるのは「この法律及び産業活力再生特別措置法」と、特定施設整備法第五十二条第二項並びに第五十三条第一項及び第二項中「この法律」とあるのは「この法律又は産業活力再生特別措置法」と、特定施設整備法第六十三条第三号中「第四十条第一項」とあるのは「第四十条第一項及び産業活力再生特別措置法第十四条」とし、特定新規事業実施円滑化臨時措置法(平成元年法律第五十九号。以下「新規事業法」という。)第六条の五第一項中「第六条第三号及び第四号に掲げる業務」とあるのは「第六条第三号及び第四号に掲げる業務並びに産業活力再生特別措置法第十四条第三号に掲げる業務」とする。
2 第十四条の規定により基金の業務が行われる場合における当該業務に係る資金及び経理については、特定施設整備法及び前項に規定するもののほか、新規事業法附則第五条及び新事業創出促進法(平成十年法律第百五十二号)附則第七条の二に定めるところによるものとする。
(中小企業信用保険法の特例)
第十六条 中小企業信用保険法(昭和二十五年法律第二百六十四号)第三条第一項に規定する普通保険(以下「普通保険」という。)、同法第三条の二第一項に規定する無担保保険(以下「無担保保険」という。)又は同法第三条の三第一項に規定する特別小口保険(以下「特別小口保険」という。)の保険関係であって、活用事業関連保証(同法第三条第一項、第三条の二第一項又は第三条の三第一項に規定する債務の保証であって、認定活用事業計画に従って行われる事業に必要な資金に係るものをいう。以下同じ。)を受けた中小企業者に係るものについての次の表の上欄に掲げる同法の規定の適用については、これらの規定中同表の中欄に掲げる字句は、同表の下欄に掲げる字句とする。
第三条第一項
保険価額の合計額が
産業活力再生特別措置法第十六条第一項に規定する活用事業関連保証(以下「活用事業関連保証」という。)に係る保険関係の保険価額の合計額とその他の保険関係の保険価額の合計額とがそれぞれ
第三条の二第一項及び第三条の三第一項
保険価額の合計額が
活用事業関連保証に係る保険関係の保険価額の合計額とその他の保険関係の保険価額の合計額とがそれぞれ
第三条の二第三項及び第三条の三第二項
当該保証をした
活用事業関連保証及びその他の保証ごとに、それぞれ当該保証をした
当該債務者
活用事業関連保証及びその他の保証ごとに、当該債務者
2 中小企業信用保険法第三条の七第一項に規定する新事業開拓保険の保険関係であって、活用事業関連保証を受けた中小企業者に係るものについての同項及び同条第二項の規定の適用については、同条第一項中「二億円」とあるのは「三億円(産業活力再生特別措置法第七条第二項に規定する認定活用事業計画に従って行われる事業に必要な資金(以下「活用事業資金」という。)以外の資金に係る債務の保証に係る保険関係については、二億円)」と、「四億円」とあるのは「六億円(活用事業資金以外の資金に係る債務の保証に係る保険関係については、四億円)」と、同条第二項中「二億円」とあるのは「三億円(活用事業資金以外の資金に係る債務の保証に係る保険関係については、二億円)」とする。
3 普通保険の保険関係であって、活用事業関連保証に係るものについての中小企業信用保険法第三条第二項及び第五条の規定の適用については、同法第三条第二項中「百分の七十」とあり、及び同法第五条中「百分の七十(無担保保険、特別小口保険、公害防止保険、エネルギー対策保険、海外投資関係保険及び新事業開拓保険にあつては、百分の八十)」とあるのは、「百分の八十」とする。
4 普通保険、無担保保険又は特別小口保険の保険関係であって、活用事業関連保証に係るものについての保険料の額は、中小企業信用保険法第四条の規定にかかわらず、保険金額に年百分の二以内において政令で定める率を乗じて得た額とする。
(課税の特例)
第十七条 次の各号のいずれにも該当する事業構造変更及び事業革新を併せて行う認定事業者が、認定事業再構築計画に従って新たに取得し、又は製作した機械その他の減価償却資産については、租税特別措置法(昭和三十二年法律第二十六号)の定めるところにより、課税の特例の適用があるものとする。
一 生産及び雇用が減少しており、又は減少するおそれがある業種であって主務省令で定めるもの(第三項及び第四項において「特定業種」という。)に属する事業を現に営んでいることについて主務大臣の確認を受けたこと。
二 資本又は出資を有しない法人のうち常時使用する従業員の数が千人以下のものその他主務省令で定めるものであること。
2 前項第一号に該当する者のうち、内外の経済的環境の多様かつ構造的な変化による著しい影響を受けて事業革新を行う者であることについて主務大臣の確認を受けた認定事業者及びその関係事業者が、認定事業再構築計画に従って新たに取得し、又は製作した機械その他の減価償却資産については、租税特別措置法の定めるところにより、課税の特例の適用があるものとする。
3 次の各号のいずれかに該当すること及び内外の経済的環境の多様かつ構造的な変化による著しい影響を受けて事業革新を行う者であることについて主務大臣の確認を受けた認定事業者が、認定事業再構築計画に従って事業用資産の買換えを行う場合には、租税特別措置法の定めるところにより、特定の事業用資産の買換えの場合の課税の特例の適用があるものとする。
一 特定業種に属する事業を現に営んでいること。
二 事業の重要な変更として主務省令で定めるものを行うこと。
4 次の各号のいずれかに該当することについて主務大臣の確認を受けた法人であって事業構造変更及び事業革新を併せて行う認定事業者(以下この項において「特定事業再構築事業者」という。)が、認定事業再構築計画に従って他の特定事業再構築事業者と共同で新たに法人を設立するために現物出資を行う場合には、租税特別措置法の定めるところにより、課税の特例の適用があるものとする。
一 特定業種に属する事業を現に営んでいること。
二 事業の重要な変更として主務省令で定めるものを行うこと。
5 事業構造変更及び事業革新を併せて行う認定事業者(第一項又は第二項の確認を受けた者を除く。)のうち、施設の相当程度の撤去(以下この項において「特定施設の撤去」という。)又は設備の相当程度の廃棄(以下この項において「特定設備の廃棄」という。)を行うものとして主務大臣の確認を受けた法人が、認定事業再構築計画に従って特定施設の撤去又は特定設備の廃棄を行った場合において、当該特定施設の撤去又は特定設備の廃棄により欠損金を生じたときは、租税特別措置法の定めるところにより、法人税に係る欠損金の繰越し又は法人税の還付について特別の措置を講ずる。
(雇用の安定等)
第十八条 認定事業者は認定事業再構築計画に従って事業再構築を実施するに当たっては、その雇用する労働者の理解と協力を得るとともに、当該労働者について、失業の予防その他雇用の安定を図るため必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
2 国は、認定事業者の雇用する労働者について、失業の予防その他雇用の安定を図るため必要な措置を講ずるよう努めるものとする。
3 国は、認定事業者に雇用されていた労働者について、就職のあっせんその他その職業及び生活の安定に資するため必要な措置を講ずるよう努めるものとする。
4 国及び都道府県は、認定事業者の雇用する労働者及び認定事業者に雇用されていた労働者について、職業訓練の実施その他の能力の開発及び向上を図るために必要な措置を講ずるよう努めるものとする。
5 国及び都道府県は、認定事業者の関連中小企業者について、その新たな経済的環境への適応の円滑化に資するため必要な措置を講ずるよう努めるものとする。
(中小企業者への配慮)
第十九条 国は、活力ある中小企業者の事業再構築が我が国産業の活力の再生を実現するために重要な役割を果たすことにかんがみ、その円滑な実施のために必要な施策を総合的かつ効果的に推進するよう努めるものとする。
(情報の提供)
第二十条 国は、事業者の事業革新の円滑化に資するため、商品又は役務の価格が我が国の内外において異なる状況及びその要因に関する調査を行い、その結果を公表するものとする。
2 国は、前項に規定するもののほか、内外の産業、我が国事業者の海外事業活動等の動向の調査を行い、必要な情報を提供するよう努めるものとする。
(取引慣行の改善の促進)
第二十一条 国は、事業再構築の円滑な実施のため、その行う商品の販売等に係る取引慣行の改善を行おうとする事情を共通にする事業者からの相当数の申出があったときは、必要に応じ、当該取引慣行に関する調査を行い、当該事業者及びその取引の相手方その他の関係者への情報の提供を行うものとする。
第三章 創業及び中小企業者による新事業の開拓の支援
(経営資源活用新事業計画の認定)
第二十二条 中小企業者は、単独で又は共同で行おうとする経営資源活用新事業に関する計画(以下「経営資源活用新事業計画」という。)を作成し、これを平成十五年三月三十一日までにその主たる事務所の所在地を管轄する都道府県知事に提出して、その認定を受けることができる。
2 経営資源活用新事業計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 経営資源活用新事業の目標
二 経営資源活用新事業の内容
三 経営資源活用新事業の実施時期
四 経営資源活用新事業を実施するために必要な資金の額及びその調達方法
3 都道府県知事は、第一項の認定の申請があった場合において、その経営資源活用新事業計画が次の各号のいずれにも適合するものであると認めるときは、その認定をするものとする。
一 その経営資源活用新事業計画に係る経営資源活用新事業が、当該中小企業者の能力を有効かつ適切に発揮させるものであり、かつ、国民経済の健全な発達を阻害するものでないこと。
二 その経営資源活用新事業計画が当該経営資源活用新事業を円滑かつ確実に遂行するために適切なものであること。
(経営資源活用新事業計画の変更等)
第二十三条 前条第一項の認定を受けた者は、当該認定に係る経営資源活用新事業計画を変更しようとするときは、その認定をした都道府県知事の認定を受けなければならない。
2 都道府県知事は、前条第一項の認定に係る経営資源活用新事業計画(前項の規定による変更の認定があったときは、その変更後のもの。以下「認定経営資源活用新事業計画」という。)に従って経営資源活用新事業が行われていないと認めるときは、その認定を取り消すことができる。
3 前条第三項の規定は、第一項の認定について準用する。
(中小企業信用保険法の特例)
第二十四条 無担保保険の保険関係であって、創業関連保証(中小企業信用保険法第三条の二第一項に規定する債務の保証であって、創業者の要する資金のうち通商産業省令で定めるものに係るものをいう。)を受けた創業者である中小企業者(第二条第四項第一号及び第三号に掲げる創業者を含む。)に係るものについての同法第三条の二第一項及び第三項の規定の適用については、同条第一項中「中小企業者」とあるのは「中小企業者(産業活力再生特別措置法第二条第四項第一号及び第三号に掲げる創業者を含む。)」と、「保険価額の合計額が五千万円」とあるのは「同法第二十四条第一項に規定する創業関連保証(以下「創業関連保証」という。)に係る保険関係の保険価額の合計額及びその他の保険関係の保険価額の合計額がそれぞれ千万円及び五千万円」と、同条第三項中「当該保証をした借入金の額が五千万円(当該債務者」とあるのは「創業関連保証及びその他の保証ごとに、当該保証をした借入金の額がそれぞれ千万円及び五千万円(創業関連保証及びその他の保証ごとに、当該債務者」と、「五千万円から」とあるのは「それぞれ千万円及び五千万円から」とする。
2 第二条第四項第一号及び第三号に掲げる創業者であって、前項に規定する創業関連保証を受けたものについては、当該創業者を中小企業信用保険法第二条第一項の中小企業者とみなして、同法第三条の二及び第四条から第八条までの規定を適用する。
3 創業関連保証を受けた者一人についての無担保保険の保険関係であって政令で指定するものの保険価額の合計額の限度額は、政令で定める。
4 無担保保険の保険関係であって、創業関連保証に係るものについての保険料の額は、中小企業信用保険法第四条の規定にかかわらず、保険金額に年百分の二以内において政令で定める率を乗じて得た額とする。
5 普通保険、無担保保険又は特別小口保険の保険関係であって、経営資源活用関連保証(中小企業信用保険法第三条第一項、第三条の二第一項又は第三条の三第一項に規定する債務の保証であって、認定経営資源活用新事業計画に従って行われる経営資源活用新事業に必要な資金に係るものをいう。以下同じ。)を受けた中小企業者に係るものについての次の表の上欄に掲げる同法の規定の適用については、これらの規定中同表の中欄に掲げる字句は、同表の下欄に掲げる字句とする。
第三条第一項
保険価額の合計額が
産業活力再生特別措置法第二十四条第五項に規定する経営資源活用関連保証(以下「経営資源活用関連保証」という。)に係る保険関係の保険価額の合計額とその他の保険関係の保険価額の合計額とがそれぞれ
第三条の二第一項及び第三条の三第一項
保険価額の合計額が
経営資源活用関連保証に係る保険関係の保険価額の合計額とその他の保険関係の保険価額の合計額とがそれぞれ
第三条の二第三項及び第三条の三第二項
当該保証をした
経営資源活用関連保証及びその他の保証ごとに、それぞれ当該保証をした
当該債務者
経営資源活用関連保証及びその他の保証ごとに、当該債務者
6 中小企業信用保険法第三条の七第一項に規定する新事業開拓保険の保険関係であって、経営資源活用関連保証を受けた中小企業者に係るものについての同項及び同条第二項の規定の適用については、同条第一項中「二億円」とあるのは「三億円(産業活力再生特別措置法第二十三条第二項に規定する認定経営資源活用新事業計画に従って行われる経営資源活用新事業に必要な資金(以下この条において「経営資源活用新事業資金」という。)以外の資金に係る債務の保証に係る保険関係については、二億円)」と、「四億円」とあるのは「六億円(経営資源活用新事業資金以外の資金に係る債務の保証に係る保険関係については、四億円)」と、同条第二項中「二億円」とあるのは「三億円(経営資源活用新事業資金以外の資金に係る債務の保証に係る保険関係については、二億円)」とする。
7 普通保険の保険関係であって、経営資源活用関連保証に係るものについての中小企業信用保険法第三条第二項及び第五条の規定の適用については、同法第三条第二項中「百分の七十」とあり、及び同法第五条中「百分の七十(無担保保険、特別小口保険、公害防止保険、エネルギー対策保険、海外投資関係保険及び新事業開拓保険にあつては、百分の八十)」とあるのは、「百分の八十」とする。
8 普通保険、無担保保険又は特別小口保険の保険関係であって、経営資源活用関連保証に係るものについての保険料の額は、中小企業信用保険法第四条の規定にかかわらず、保険金額に年百分の二以内において政令で定める率を乗じて得た額とする。
(中小企業近代化資金等助成法の特例)
第二十五条 第二条第四項第一号又は第三号に掲げる創業者が中小企業近代化資金等助成法(昭和三十一年法律第百十五号)第三条第一項に規定する中小企業設備近代化資金の貸付事業に係る貸付金(同項第一号に掲げる資金に係るものに限る。以下この条において「貸付金」という。)の貸付けを受けて設備を設置し、又はプログラム使用権(同法第二条第三項に規定するプログラム使用権をいう。以下この条において同じ。)を取得しようとする場合には、当該創業者を同法第二条第一項の中小企業者とみなして、同法第四条から第九条までの規定を適用する。この場合において、同法第五条中「五年」とあるのは、「七年」とする。
2 貸付金であって、第二条第四項第二号又は第四号に掲げる創業者である中小企業者が設置する設備又は取得するプログラム使用権に係るものについては、中小企業近代化資金等助成法第五条の規定にかかわらず、その償還期間は、七年を超えない範囲内で政令で定める期間とする。
3 貸付金であって、認定経営資源活用新事業計画に従って中小企業者が設置する設備又は取得するプログラム使用権に係るものについては、中小企業近代化資金等助成法第四条の規定にかかわらず、その一の借主に対して貸し付けることができる同法第二条第二項に規定する中小企業設備近代化資金の金額は、一の設備又は一のプログラム使用権につき都道府県が必要と認めた金額の三分の二以内とし、同法第五条の規定にかかわらず、その償還期間は、七年を超えない範囲内で政令で定める期間とする。
(中小企業投資育成株式会社法の特例)
第二十六条 中小企業投資育成株式会社は、中小企業投資育成株式会社法(昭和三十八年法律第百一号)第五条第一項各号に掲げる事業のほか、次に掲げる事業を行うことができる。
一 創業者(第二条第四項第二号及び第四号に規定する創業者にあっては、中小企業者に限る。)が資本の額が一億円を超える株式会社を設立する際に又は中小企業者が認定経営資源活用新事業計画に従って経営資源活用新事業を実施するために資本の額が一億円を超える株式会社を設立する際に発行する株式の引受け及び当該引受けに係る株式の保有
二 創業者である中小企業者のうち資本の額が一億円を超える株式会社が必要とする資金又は中小企業者のうち資本の額が一億円を超える株式会社が認定経営資源活用新事業計画に従って経営資源活用新事業を実施するために必要とする資金の調達を図るために発行する新株、転換社債(その転換により発行された株式を含む。)又は新株引受権付社債の引受け及び当該引受けに係る株式、転換社債又は新株引受権付社債の保有
2 前項第一号の規定による株式の引受け及び当該引受けに係る株式の保有並びに同項第二号の規定による新株、転換社債又は新株引受権付社債の引受け及び当該引受けに係る株式、転換社債(その転換により発行された株式を含む。)又は新株引受権付社債の保有は、中小企業投資育成株式会社法の適用については、それぞれ同法第五条第一項第一号及び第二号の事業とみなす。
(認定経営資源活用新事業計画に従って経営資源活用新事業を実施する中小企業者とみなす場合)
第二十七条 次の表の上欄に掲げる者については、認定経営資源活用新事業計画に従って経営資源活用新事業を実施する中小企業者とみなして、それぞれ同表の下欄に掲げる規定を適用する。
中小企業の創造的事業活動の促進に関する臨時措置法(平成七年法律第四十七号)第四条第一項に規定する研究開発等事業計画を作成し、これを平成十五年三月三十一日までに都道府県知事に提出して、その計画が適当である旨の認定を受けた同法第二条第一項各号に掲げる中小企業者であって、同法第五条第二項に規定する認定研究開発等事業計画に従って同法第二条第四項に規定する研究開発等事業を実施するもの
第二十四条第五項、第七項及び第八項並びに第二十五条第三項
新事業創出促進法第二条第五項に規定する特定補助金等の交付を平成十五年三月三十一日までに申請し、当該特定補助金等の成果を利用した事業活動を実施する同条第三項各号に掲げる中小企業者
中小企業経営革新支援法(平成十一年法律第十八号)第四条第二項に規定する経営革新計画を作成し、これを平成十五年三月三十一日までに行政庁に提出して、その計画が適当である旨の承認を受けた同法第二条第一項各号に掲げる中小企業者であって、同法第五条第二項に規定する承認経営革新計画に従って同法第二条第三項に規定する経営革新のための事業を実施するもの
第二十五条第三項
中小企業総合事業団法(平成十一年法律第十九号)第二十一条第一項第六号の助成を平成十五年三月三十一日までに申請し、当該助成に係る同条第一項第一号に規定する新事業の開拓を行う同法第二条第一項各号に掲げる中小企業者
第二十四条第五項から第八項まで、第二十五条第三項及び第二十六条
(国等の施策)
第二十八条 国、地方公共団体、中小企業総合事業団、商工会及び商工会議所は、我が国産業の活力の再生を速やかに実現するため、創業及び中小企業者による新事業の開拓に関する指導及び情報の提供、技術又は経営管理に関する研修等の人材の養成その他創業及び中小企業者による新事業の開拓の円滑化のために必要な施策を総合的に推進するよう努めるものとする。
(新事業の開拓の成果を有する中小企業者の国等の契約における受注機会の増大への配慮)
第二十九条 官公需についての中小企業者の受注の確保に関する法律(昭和四十一年法律第九十七号)第二条第二項に規定する国等は、我が国産業の活力の再生を速やかに実現するため、同法第三条に規定する国等の契約を締結するに当たっては、予算の適正な使用に留意しつつ、同法第二条第一項各号に掲げる中小企業者であって新事業の開拓の成果を有する者の受注の機会の増大を図るよう配慮するものとする。
第四章 研究活動の活性化等
(国の委託に係る研究の成果に係る特許権等の取扱い)
第三十条 国は、技術に関する研究活動を活性化し、及びその成果を事業活動において効率的に活用することを促進するため、その委託に係る技術に関する研究の成果(以下この条において「特定研究成果」という。)に係る特許権その他の政令で定める権利(以下この条において「特許権等」という。)について、次の各号のいずれにも該当する場合には、その特許権等を受託者から譲り受けないことができる。
一 特定研究成果が得られた場合には、遅滞なく、国にその旨を報告することを受託者が約すること。
二 国が公共の利益のために特に必要があるとしてその理由を明らかにして求める場合には、無償で当該特許権等を利用する権利を国に許諾することを受託者が約すること。
三 当該特許権等を相当期間活用していないと認められ、かつ、当該特許権等を相当期間活用していないことについて正当な理由が認められない場合において、国が当該特許権等の活用を促進するために特に必要があるとしてその理由を明らかにして求めるときは、当該特許権等を利用する権利を第三者に許諾することを受託者が約すること。
2 前項の規定は、国が資金を提供して他の法人に技術に関する研究を行わせ、かつ、当該法人がその研究の全部又は一部を委託する場合における当該法人と当該研究の受託者との関係に準用する。
3 前項の法人は、同項において準用する第一項第二号又は第三号の許諾を求めようとするときは、国の要請に応じて行うものとする。
(大学における技術に関する研究成果の民間事業者への移転の促進)
第三十一条 文部大臣及び通商産業大臣は、事業者による事業再構築、創業及び中小企業者による新事業の開拓の円滑化に資するため、大学、高等専門学校及び大学共同利用機関(以下この条において「大学」という。)における技術に関する研究成果について、当該研究成果に係る特許権及び特許を受ける権利についての譲渡その他の行為により、民間事業者に対し移転を促進するための施策を積極的に推進するよう努めるものとする。この場合において、大学における学術研究の特性に常に配慮しなければならない。
(特許料の特例)
第三十二条 特許庁長官は、大学等における技術に関する研究成果の民間事業者への移転の促進に関する法律(平成十年法律第五十二号)第四条第一項の承認を受けた者(同法第五条第一項の変更の承認を受けた者を含む。次条及び附則第四条において「承認事業者」という。)が同法第二条第一項の特定大学技術移転事業(次条及び附則第四条において「特定大学技術移転事業」という。)を実施するときは、政令で定めるところにより、特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第百七条第一項の規定による第一年から第三年までの各年分の特許料を軽減し若しくは免除し、又はその納付を猶予することができる。
(出願審査の請求の手数料の特例)
第三十三条 特許庁長官は、承認事業者が特定大学技術移転事業を実施するときは、政令で定めるところにより、自己の特許出願について特許法第百九十五条第二項の規定により納付すべき出願審査の請求の手数料を軽減し、又は免除することができる。
第五章 雑則
(資金の確保)
第三十四条 国は、認定事業者若しくはその関係事業者が認定事業再構築計画に従って事業再構築のための措置を行い、又は認定活用事業者が認定活用事業計画に従って事業を行うのに必要な資金の確保に努めるものとする。
2 国及び都道府県は、創業及び中小企業者による新事業の開拓を促進するために必要な資金の確保に努めるものとする。
(報告の徴収)
第三十五条 主務大臣は、認定事業者又は認定活用事業者に対し、認定事業再構築計画又は認定活用事業計画の実施状況について報告を求めることができる。
2 都道府県知事は、認定経営資源活用新事業計画に従って経営資源活用新事業を行う者に対し、認定経営資源活用新事業計画の実施状況について報告を求めることができる。
(連絡及び協力)
第三十六条 主務大臣及び労働大臣は、この法律の施行に当たっては、認定事業者に係る労働者の雇用に関する事項について、相互に緊密に連絡し、及び協力しなければならない。
2 文部大臣及び通商産業大臣は、第三十一条の規定の施行に当たっては、相互に緊密に連絡し、及び協力しなければならない。
(主務大臣等)
第三十七条 この法律における主務大臣は、事業再構築計画に係る中核的事業を所管する大臣又は活用事業計画に係る活用事業を所管する大臣とする。ただし、第十七条第一項第一号の主務大臣は、同号の特定業種に属する事業を所管する大臣とする。
2 この法律における主務省令は、主務大臣が共同で発する命令とする。ただし、第十七条第一項第一号の主務省令は、前項ただし書に規定する主務大臣が共同で発する命令とする。
(罰則)
第三十八条 次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
一 第八条第一項前段(同条第二項において準用する場合を含む。)の主務大臣の認定に係る調査において、虚偽の証明をした者(当該証明をした者が監査法人であるときは、当該証明に係る職務を行った当該監査法人の代表者、代理人、使用人その他の従業者)
二 第八条第一項前段(新たに設立する会社がその設立に際して発行する株式の総数を発起人が引き受ける場合に限る。)の主務大臣の認定を受け、同条第四項の規定による当該主務大臣に対する報告(当該認定に係る調査による証明を受けたことの報告を除く。)をする場合において虚偽の報告をした者
第三十九条 第三十五条の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者は、三十万円以下の罰金に処する。
2 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して同項の刑を科する。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、第一章及び第三章の規定並びに第三十五条第二項及び第三十九条の規定は、平成十一年九月一日から施行する。
(見直し)
第二条 政府は、この法律の施行後平成十五年三月三十一日までの間に、内外の経済情勢の変化を勘案しつつ、この法律の施行の状況について検討を加え、その結果に基づいて廃止を含めて見直しを行うものとする。
(基金の持分の払戻しの禁止の特例)
第三条 政府及び日本政策投資銀行以外の出資者は、基金に対し、この法律の施行の日から起算して一月を経過した日までの間に限り、その持分の払戻しを請求することができる。
2 基金は、前項の規定による請求があったときは、特定施設整備法第十八条第一項の規定にかかわらず、当該持分に係る出資額に相当する金額により払戻しをしなければならない。この場合において、基金は、その払戻しをした金額により資本金を減少するものとする。
(特許料の特例に係る経過措置)
第四条 承認事業者が実施する特定大学技術移転事業に係る特許出願であってこの法律の施行前に特許をすべき旨の査定又は審決の謄本の送達があったものに係る特許料の減免又は猶予については、第三十二条の規定にかかわらず、なお従前の例による。
(特定事業者の事業革新の円滑化に関する臨時措置法の廃止)
第五条 特定事業者の事業革新の円滑化に関する臨時措置法(平成七年法律第六十一号)は、廃止する。
(特定事業者の事業革新の円滑化に関する臨時措置法の廃止に伴う経過措置)
第六条 前条の規定による廃止前の特定事業者の事業革新の円滑化に関する臨時措置法(以下「旧事業革新法」という。)第六条第一項に規定する承認特定事業者に関する計画の変更の承認及び取消し並びに報告の徴収、旧事業革新法第六条第二項に規定する承認事業革新計画に従って事業を行う者に関する基金による債務の保証並びに旧事業革新法第九条第一項に規定する承認活用事業者に関する計画の変更の承認及び取消し、基金による債務の保証、活用事業関連保証についての中小企業信用保険法の特例並びに報告の徴収については、なお従前の例による。
(基金の債務保証業務に関する経過措置)
第七条 この法律の施行の際現に行われている旧事業革新法第十一条第一号の債務の保証に係る基金の業務については、同条の規定は、この法律の施行後も、なおその効力を有する。
(罰則に関する経過措置)
第八条 この法律の施行前にした行為及び附則第六条の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(特定新規事業実施円滑化臨時措置法の一部改正)
第九条 特定新規事業実施円滑化臨時措置法の一部を次のように改正する。
附則第五条第一項中「及び輸入の促進及び対内投資事業の円滑化に関する臨時措置法(平成四年法律第二十二号。以下「輸入・対内投資法」という。)第八条第六号に掲げる業務」を「、輸入の促進及び対内投資事業の円滑化に関する臨時措置法(平成四年法律第二十二号。以下「輸入・対内投資法」という。)第八条第六号に掲げる業務及び産業活力再生特別措置法(平成十一年法律第百三十一号)第十四条第二号に掲げる業務」に改め、同条第四項中「及び輸入・対内投資法第八条」を「、輸入・対内投資法第八条及び産業活力再生特別措置法第十四条」に、「及び輸入の促進及び対内投資事業の円滑化に関する臨時措置法(以下「輸入・対内投資法」という。)第八条第六号に掲げる業務」を「、輸入の促進及び対内投資事業の円滑化に関する臨時措置法(以下「輸入・対内投資法」という。)第八条第六号に掲げる業務及び産業活力再生特別措置法第十四条第二号に掲げる業務」に、「及び輸入・対内投資法第八条第六号に掲げる業務」を「、輸入・対内投資法第八条第六号に掲げる業務及び産業活力再生特別措置法第十四条第二号に掲げる業務」に改める。
(新事業創出促進法の一部改正)
第十条 新事業創出促進法の一部を次のように改正する。
第九条の見出しを「(産業活力再生特別措置法の特例)」に改め、同条第一項中「特定事業者の事業革新の円滑化に関する臨時措置法(平成七年法律第六十一号。以下「事業革新法」という。)第二条第一項に規定する特定事業者が行う同条第二項に規定する事業革新」を「産業活力再生特別措置法(平成十一年法律第百三十一号)第二条第二項に規定する事業再構築」に、「事業革新法第五条、第六条、第七条第一項及び第二項並びに第十四条から第二十一条まで」を「同法第三条(第五項並びに第六項第一号及び第四号を除く。)、第四条、第五条第一項及び第二項、第十七条第四項、第十八条、第三十五条第一項、第三十六条第一項、第三十七条並びに第三十九条」に改め、同条第二項中「特定事業者の行う事業革新」を「事業再構築」に、「事業革新法」を「産業活力再生特別措置法」に改め、同項の表を次のように改める。
第三条第一項
作成し、主務省令で定めるところにより、これを平成十五年三月三十一日までに
作成し、これを
第三条第四項
関係事業者
新事業創出促進法第二条第二項第六号に掲げる会社になるべきものとして設立される会社であって当該事業者がその経営を実質的に支配していると認められるものとして主務省令で定める関係を持っている事業者(以下「新設会社」という。)
事業再構築のために行う措置
事業再構築として一体的に行う措置
含めることができる
含めるものとする
第三条第六項第二号
当該事業再構築計画に係る事業再構築が
当該事業再構築計画が当該事業再構築を
実施されると見込まれる
実施するために適切な
第三条第六項第三号
当該事業者
当該事業者及びその新設会社
ものであること
ものであり、かつ、当該新設会社が行う事業活動の活性化が見込まれるものであること
第三条第六項第六号
当該事業再構築計画が
当該事業者及びその新設会社の
第三条第七項
ときは、主務省令で定めるところにより、当該認定に係る事業再構築計画の内容を
ときは、その旨を
第四条第一項
認定を受けた者(当該認定に係る事業再構築計画に従って合併により設立された法人を含む。
認定を受けた者(
ときは、主務省令で定めるところにより
ときは
第四条第二項
又はその関係事業者
又はその新設会社
第十七条第四項
次の各号のいずれかに該当することについて主務大臣の確認を受けた法人であって事業構造変更及び事業革新を併せて行う認定事業者(以下この項において「特定事業再構築事業者」という。)が、認定事業再構築計画に従って他の特定事業再構築事業者と共同で新たに法人を設立するために現物出資を行う場合には、租税特別措置法の定めるところにより、課税の特例の適用があるものとする。一 特定業種に属する事業を現に営んでいること。二 事業の重要な変更として主務省令で定めるものを行うこと。
認定事業者が、認定事業再構築計画に従って他の認定事業者と共同で新たに法人を設立するために現物出資を行う場合には、租税特別措置法の定めるところにより、課税の特例の適用があるものとする。
第十八条第一項
認定事業者
認定事業者及びその新設会社
第十八条第四項
認定事業者の雇用する
認定事業者及びその新設会社の雇用する
第三十五条第一項
認定事業者又は認定活用事業者
認定事業者
認定事業再構築計画又は認定活用事業計画
認定事業再構築計画
第三十六条第一項
認定事業者
認定事業者及びその新設会社
第三十七条第一項
事業再構築計画に係る中核的事業を所管する大臣又は活用事業計画に係る活用事業を所管する大臣とする。ただし、第十七条第一項第一号の主務大臣は、同号の特定業種
農林水産大臣、通商産業大臣、運輸大臣又は新事業創出促進法第九条第一項の政令で定める業種に属する事業を所管する大臣(農林水産大臣、通商産業大臣又は運輸大臣以外の大臣であるときには、政令で定める大臣)であって、事業再構築を行う者が営む業種
第三十二条第一号及び第三号中「事業革新法第五条第一項の承認(事業革新法第六条第一項に規定する変更の承認を含む。)を受けた事業革新計画」を「産業活力再生特別措置法第三条第一項の認定(同法第四条第一項に規定する変更の認定を含む。)を受けた事業再構築計画」に改める。
第三十八条第一項中「事業革新法第二十条第一項」を「産業活力再生特別措置法第三十七条第一項」に改める。
附則第七条の次に次の一条を加える。
(基金の行う出資業務に関する特例)
第七条の二 基金は、前条第一項の規定により日本政策投資銀行から出資があった金額の一部を産業活力再生特別措置法第十四条第二号に掲げる業務に必要な資金に充てることができる。
2 基金が産業活力再生特別措置法第十四条の規定に基づきその業務を行う場合には、第三十五条中「業務及び新事業創出促進法第三十二条第三号に掲げる業務」とあるのは、「業務、新事業創出促進法第三十二条第三号に掲げる業務及び産業活力再生特別措置法第十四条第二号に掲げる業務」とする。
(新事業創出促進法の一部改正に伴う経過措置)
第十一条 前条の規定による改正前の新事業創出促進法(以下この条において「旧促進法」という。)第九条第二項の規定により読み替えて適用される旧事業革新法第五条第一項の規定により承認を受けた事業革新計画(当該計画について変更の承認があったときは、その変更後のもの)については、前条の規定による改正後の新事業創出促進法(以下この条において「新促進法」という。)第九条第二項の規定により読み替えて適用される産業活力再生特別措置法第三条第一項の認定を受けた事業再構築計画とみなす。
2 旧促進法第三十二条第一号の規定の適用を受けてこの法律の施行前に成立している基金による債務の保証については、この法律の施行の日から、新促進法第三十二条第一号の規定の適用を受けて成立している基金による債務の保証とみなす。
3 前二項に規定するもののほか、旧促進法又はこれに基づく命令の規定によってした処分、手続その他の行為は、新促進法の相当規定によってしたものとみなす。
(研究交流促進法の一部改正)
第十二条 研究交流促進法(昭和六十一年法律第五十七号)の一部を次のように改正する。
第九条各号列記以外の部分中「について」の下に「、産業活力再生特別措置法(平成十一年法律第百三十一号)第三十条第一項に定めるところによるほか」を加える。
(産業技術に関する研究開発体制の整備等に関する法律の一部改正)
第十三条 産業技術に関する研究開発体制の整備等に関する法律(昭和六十三年法律第三十三号)の一部を次のように改正する。
第十条第一項各号列記以外の部分中「について」の下に「、産業活力再生特別措置法(平成十一年法律第百三十一号)第三十条第一項に定めるところによるほか」を加え、同条第二項中「について」の下に「、産業活力再生特別措置法第三十条第二項及び第三項に定めるところによるほか」を加える。
(地方税法の一部改正)
第十四条 地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)の一部を次のように改正する。
附則第十一条第二十五項中「特定事業者の事業革新の円滑化に関する臨時措置法(平成七年法律第六十一号。以下本項において「事業革新法」という。)第六条第二項に規定する承認事業革新計画」を「産業活力再生特別措置法(平成十一年法律第百三十一号)第四条第二項に規定する認定事業再構築計画」に、「当該承認事業革新計画」を「当該認定事業再構築計画」に、「事業革新法第五条第三項」を「産業活力再生特別措置法第三条第四項」に改める。
附則第十一条の四に次の二項を加える。
15 道府県は、産業活力再生特別措置法第四条第二項の認定事業再構築計画に従つて、同法第三条第一項の認定を受けた事業者で同法第二条第二項第一号の事業構造変更及び同項第二号の事業革新を併せて行うもののうち同法第十七条第二項に規定する内外の経済的環境の多様かつ構造的な変化による著しい影響を受けて事業革新を行う者であることについての主務大臣の確認を受けた者から営業の譲渡(当該譲渡に係る同法第三条第一項に規定する事業再構築計画の同項の規定による認定(同法第四条第一項の規定による変更の認定を含む。以下本項において同じ。)が同法の施行の日から平成十三年三月三十一日までの間にされたものに限る。)を受けた者が、当該譲渡に係る不動産(政令で定めるものに限る。)を取得し、かつ、当該不動産の取得の日から引き続き三年以上当該不動産を政令で定めるところにより当該認定事業再構築計画に係る事業の用に供したときは、当該不動産の取得に対して課する不動産取得税については、当該取得が同法第三条第一項の認定の日から一年以内に行われたときに限り、当該税額から価格の六分の一に相当する額に税率を乗じて得た額を減額するものとする。
16 第七十三条の二十五から第七十三条の二十七までの規定は、前項に規定する不動産の取得に対して課する不動産取得税の税額の徴収猶予及びその取消し並びに当該不動産取得税に係る地方団体の徴収金の還付について準用する。この場合において、第七十三条の二十五第一項中「、土地の取得」とあるのは「、附則第十一条の四第十五項に規定する不動産(以下本条及び第七十三条の二十七において「不動産」という。)の取得」と、「当該土地」とあるのは「当該不動産」と、「前条第一項第一号又は第二項第一号」とあるのは「同項」と、「同条第一項第一号の規定の適用を受ける土地の取得にあつては当該取得の日から二年以内、同条第二項第一号の規定の適用を受ける土地の取得にあつては当該取得の日から一年以内」とあるのは「当該取得の日から三年以内」と、「これら」とあるのは「同項」と、同条第二項中「土地」とあるのは「不動産」と、第七十三条の二十六第一項中「第七十三条の二十四第一項第一号又は第二項第一号」とあるのは「附則第十一条の四第十五項」と、第七十三条の二十七第一項中「土地」とあるのは「不動産」と、「第七十三条の二十四第一項第一号又は第二項第一号」とあるのは「附則第十一条の四第十五項」と、「これら」とあるのは「同項」と読み替えるものとする。
内閣総理大臣 小渕恵三
法務大臣 陣内孝雄
大蔵大臣 宮沢喜一
文部大臣 有馬朗人
厚生大臣 宮下創平
農林水産大臣 中川昭一
通商産業大臣 与謝野馨
運輸大臣 川崎二郎
郵政大臣 野田聖子
労働大臣 甘利明
建設大臣 関谷勝嗣
自治大臣 野田毅