戦後の日本は国土が狭小化し、人口増加による食糧不足が深刻な問題となっている。移民や食糧増産だけでは解決が困難な中、産児制限が検討されているが、これには民族の逆淘汰という問題がある。実際に精神病患者や先天性失明者、低脳児の割合が増加傾向にあることから、先天性遺伝病者の出生を抑制し、国民素質の向上を図るとともに、母性の生命健康を保護する必要がある。そのため、任意の優生手術と強制的優生手術、人工妊娠中絶に関する規定を設け、優生保護委員会による審査体制を整備することを目的として本法案を提出する。
参照した発言:
第2回国会 参議院 厚生委員会 第13号