エネルギー等の使用の合理化及び再生資源の利用に関する事業活動の促進に関する臨時措置法
法令番号: 法律第十八号
公布年月日: 平成5年3月31日
法令の形式: 法律
エネルギー等の使用の合理化及び再生資源の利用に関する事業活動の促進に関する臨時措置法をここに公布する。
御名御璽
平成五年三月三十一日
内閣総理大臣 宮澤喜一
法律第十八号
エネルギー等の使用の合理化及び再生資源の利用に関する事業活動の促進に関する臨時措置法
目次
第一章
総則(第一条―第三条)
第二章
事業者等が行う特定事業活動等の促進(第四条―第十九条)
第三章
中小企業者及び組合等が行う特定事業活動等の促進(第二十条―第二十五条)
第四章
雑則(第二十六条―第三十一条)
附則
第一章 総則
(目的)
第一条 この法律は、我が国の資源エネルギー事情、環境の保全に係る最近の事情その他の我が国経済をめぐる最近の諸事情の変化にかんがみ、事業者等によるエネルギー及び特定物質の使用の合理化並びに再生資源の利用に関する事業活動の促進に関する所要の措置を講ずることにより、新たな経済的環境に即応した資源エネルギーの合理的かつ適切な利用等を促進し、もって国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。
(定義)
第二条 この法律において「エネルギーの使用の合理化」とは、エネルギーの使用の合理化に関する法律(昭和五十四年法律第四十九号)第二条第一項に規定するエネルギーの使用の合理化(石油代替エネルギーの開発及び導入の促進に関する法律(昭和五十五年法律第七十一号)第二条に規定する石油代替エネルギーの利用を含む。)をいう。
2 この法律において「特定物質」とは、次に掲げるものをいう。
一 特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律(昭和六十三年法律第五十三号)第二条第一項に規定する特定物質
二 包装材料又は容器
3 この法律において「再生資源」とは、再生資源の利用の促進に関する法律(平成三年法律第四十八号)第二条第一項に規定する再生資源をいう。
4 この法律において「特定事業活動」とは、次に掲げるものをいう。
一 エネルギーの使用の合理化に関する法律第六条第一項に規定する業種に属する事業の用に供する工場又は事業場において事業者が行うエネルギーの使用の合理化に資する設備の設置又は改善による同法第三条各号に掲げる事項の適確な実施その他の当該工場又は事業場におけるエネルギーの使用の合理化のために必要な措置の実施
二 建築物(住宅を除く。以下同じ。)の建築をしようとする者が行うエネルギーの使用の合理化に資する建築材料の使用又は設備の設置若しくは改善によるエネルギーの使用の合理化に関する法律第十三条に規定する措置の適確な実施その他の当該建築物に係るエネルギーの使用の合理化のために必要な措置の実施
三 事業者が行うエネルギーの使用の合理化に資する工業製品の製造に係る技術のうち、政令で定めるものに関する研究開発
四 事業者が行う特定物質の使用の合理化(特定物質に代替する物質の利用を含む。以下同じ。)に資する工業製品の製造に係る技術のうち、政令で定めるものに関する研究開発
五 政令で定める業種に属する事業者が行う再生資源の利用に資する設備のうち、政令で定めるものの設置又は改善
六 政令で定める業種に属する事業者がその利用を促進するために行う政令で定める再生資源の分別回収(再生資源の利用の促進に関する法律第二条第四項に規定する分別回収をいう。以下同じ。)及び当該再生資源を利用して製造された製品の市場の開拓
七 事業者が行う再生資源の利用に資する工業製品の製造又は土木建築に関する工事の施工に係る技術のうち、政令で定めるものに関する研究開発
5 この法律において「特定設備」とは、次に掲げるものをいう。
一 熱供給事業法(昭和四十七年法律第八十八号)第二条第四項に規定する熱供給施設(これと併せて設置される発電用の電気工作物を含む。)のうち、特にエネルギーの使用の合理化に資するものとして通商産業省令で定めるもの
二 一の工場又は事業場(政令で定める業種に属する事業の用に供するものに限る。以下この号において同じ。)の廃熱が他の工場又は事業場において利用され、かつ、これらの工場又は事業場以外の工場又は事業場において更に利用される場合における当該廃熱の利用に必要な設備のうち、政令で定めるもの
三 特定物質の使用の合理化に資する設備のうち、政令で定めるもの
四 再生資源として利用することが容易な原材料を使用した製品の製造に関する設備のうち、政令で定めるもの
6 この法律において「中小企業者」とは、次に掲げる者をいう。
一 資本の額又は出資の総額が一億円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が三百人以下の会社及び個人であって、工業、鉱業、運送業その他の業種(次号に掲げる業種及び第三号の政令で定める業種を除く。)に属する事業を主たる事業として営むもの
二 資本の額又は出資の総額が千万円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が五十人以下の会社及び個人であって、小売業又はサービス業(次号の政令で定める業種を除く。)に属する事業を主たる事業として営むもの並びに資本の額又は出資の総額が三千万円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が百人以下の会社及び個人であって、卸売業(次号の政令で定める業種を除く。)に属する事業を主たる事業として営むもの
三 資本の額又は出資の総額がその業種ごとに政令で定める金額以下の会社並びに常時使用する従業員の数がその業種ごとに政令で定める数以下の会社及び個人であって、その政令で定める業種に属する事業を主たる事業として営むもの
四 企業組合
五 協業組合
六 事業協同組合、協同組合連合会その他の特別の法律により設立された組合及びその連合会であって、政令で定めるもの
7 この法律において「組合等」とは、前項第六号に掲げる者及び民法(明治二十九年法律第八十九号)第三十四条の規定により設立された社団法人であって、中小企業者を直接又は間接の構成員(以下単に「構成員」という。)とするもの(政令で定める要件に該当するものに限る。)をいう。
(事業者等の努力指針の公表)
第三条 主務大臣は、事業者又は建築物の建築をしようとする者(以下「事業者等」という。)の技術水準その他の事情を勘案し、事業者等が行うエネルギー及び特定物質の使用の合理化並びに再生資源の利用の促進に関する自主的な努力の指針(以下「努力指針」という。)を定め、これを公表するものとする。
2 主務大臣は、前項の事情の変動のため必要があるときは、努力指針を改定するものとする。
3 第一項の規定は、前項の規定による努力指針の改定について準用する。
4 主務大臣は、努力指針を定め、又はこれを改定しようとするときは、あらかじめ、環境庁長官に協議しなければならない。
第二章 事業者等が行う特定事業活動等の促進
(事業計画の承認)
第四条 特定事業活動を行おうとする事業者等は、当該特定事業活動に関する計画(以下「事業計画」という。)を作成し、これを主務大臣に提出して、その事業計画が適当である旨の承認を受けることができる。
2 事業計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 特定事業活動の目標
二 特定事業活動の内容及び実施時期
三 特定事業活動に必要な資金の額及びその調達方法
3 主務大臣は、第一項の承認の申請があった場合において、その事業計画が次の各号に適合するものであると認めるときは、その承認をするものとする。
一 前項第一号及び第二号に掲げる事項が努力指針に照らして適切なものであり、かつ、新たな経済的環境に即応した資源エネルギーの合理的かつ適切な利用等を阻害するものでないこと。
二 前項第二号及び第三号に掲げる事項が特定事業活動を確実に行うために必要かつ適切なものであること。
(事業計画の変更等)
第五条 前条第一項の承認を受けた事業者等(以下「承認事業者等」という。)は、当該承認に係る事業計画を変更しようとするときは、主務大臣の承認を受けなければならない。
2 主務大臣は、承認事業者等が当該承認に係る事業計画(前項の規定による変更の承認があったときは、その変更後のもの。以下「承認事業計画」という。)に従って特定事業活動を行っていないと認めるときは、その承認を取り消すことができる。
3 前条第三項の規定は、第一項の承認について準用する。
(共同事業計画の承認)
第六条 二以上の事業者であって、再生資源の分別回収その他再生資源の利用のために必要な措置又は第二条第二項第二号に掲げる特定物質の使用の合理化のために必要な措置を実施しようとするもの(以下「共同事業者」という。)は、共同して、実施しようとする当該措置(以下「共同事業活動」という。)に関する計画(以下「共同事業計画」という。)を作成し、これを事業所管大臣(当該共同事業者が行う事業を所管する大臣をいう。以下同じ。)に提出して、その共同事業計画が適当である旨の承認を受けることができる。
2 共同事業計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 共同事業活動の目標
二 共同事業活動の内容及び実施時期
三 共同事業活動に必要な資金の額及びその調達方法
3 事業所管大臣は、第一項の承認の申請があった場合において、その共同事業計画が次の各号に適合するものであると認めるときは、その承認をするものとする。
一 前項第一号及び第二号に掲げる事項が努力指針に照らして適切なものであり、かつ、新たな経済的環境に即応した資源の合理的かつ適切な利用を阻害するものでないこと。
二 前項第二号及び第三号に掲げる事項が同項第一号に掲げる目標を確実に達成するために必要かつ適切なものであること。
三 当該共同事業計画に係る共同事業者と他の事業者との間の適正な競争が確保されること。
四 一般消費者及び関連事業者の利益を不当に害するおそれがあるものでないこと。
五 当該共同事業計画の実施に参加し、又はその実施から脱退することを不当に制限するものでないこと。
(共同事業計画の変更等)
第七条 前条第一項の承認を受けた共同事業者(以下「承認共同事業者」という。)は、当該承認に係る共同事業計画を変更しようとするときは、事業所管大臣の承認を受けなければならない。
2 事業所管大臣は、前条第一項の承認をした共同事業計画(前項の規定による変更の承認があったときは、その変更後のもの。以下「承認共同事業計画」という。)が同条第三項の基準に適合するものでなくなったと認めるときは、承認共同事業者に対して、当該承認共同事業計画の変更を指示し、又はその承認を取り消さなければならない。
3 前条第三項の規定は、第一項の承認について準用する。
(公正取引委員会との関係)
第八条 事業所管大臣は、第六条第一項の承認(前条第一項の規定による変更の承認を含む。以下この条において同じ。)をしようとする場合において、必要があると認めるときは、当該承認に係る申請書の写しを公正取引委員会に送付するとともに、公正取引委員会に対し、当該共同事業計画に定める共同事業活動に係る競争の状況に関する事項、当該共同事業活動が当該競争に及ぼす影響に関する事項その他の必要な事項について意見を述べるものとする。
2 公正取引委員会は、必要があると認めるときは、事業所管大臣に対し、前項の規定による送付に係る共同事業計画について意見を述べるものとする。
3 公正取引委員会は、第一項の規定による送付に係る共同事業計画であって事業所管大臣が第六条第一項の承認をしたものに定めるところに従ってする行為につき当該承認後私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和二十二年法律第五十四号)の規定に違反する事実があると思料するときは、その旨を事業所管大臣に通知するものとする。
4 事業所管大臣は、前項の規定による通知を受けたときは、公正取引委員会に対し、当該承認後の経済的事情の変化に即して第一項に規定する事項について意見を述べることができる。
5 事業所管大臣は、第三項の規定による通知を受けた場合において、当該通知に係る承認共同事業計画が前条第二項に規定する場合に該当することとなるときは、当該承認共同事業計画につき、同項に規定する措置をとるものとする。
6 事業所管大臣は、前条第二項の規定により第一項の規定による送付に係る承認共同事業計画の承認を取り消したときは、公正取引委員会に対し、その旨を通知するものとする。
(事業所管大臣の援助等)
第九条 事業所管大臣は、承認共同事業者による承認共同事業計画に定める共同事業活動の適確な実施を確保するため、承認共同事業者に対し、必要な情報及び資料の提供その他必要な援助を行うように努めるものとする。
2 事業所管大臣は、承認共同事業者による承認共同事業計画に定める共同事業活動の円滑な実施を図るため特に必要があると認めるときは、関係者に必要な協力を要請することができる。
(産業基盤整備基金の行う特定事業活動等促進業務)
第十条 産業基盤整備基金(以下「基金」という。)は、民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法(昭和六十一年法律第七十七号。以下「特定施設整備法」という。)第四十条第一項に規定する業務のほか、事業者等が行う特定事業活動(第二条第四項第七号に掲げる特定事業活動にあっては、政令で定めるものを除く。第一号から第三号まで及び第十八条第二項において同じ。)及び特定設備(第二条第五項第三号に掲げる特定設備にあっては、政令で定めるものを除く。以下この章において同じ。)の設置又は改善を促進するため、次に掲げる業務を行う。
一 承認事業者等が承認事業計画に従って行う特定事業活動(第二条第四項第六号に掲げるものを除く。)に必要な資金(同項第一号に掲げる特定事業活動に係る資金にあっては設備の設置又は改善、同項第二号に掲げる特定事業活動に係る資金にあっては建築材料の使用又は設備の設置若しくは改善に必要な資金に限る。)及び事業者が行う特定設備の設置又は改善に必要な資金の借入れに係る債務の保証を行うこと。
二 日本開発銀行その他大蔵大臣及び通商産業大臣が指定する機関(以下この号において「日本開発銀行等」という。)が行う承認事業計画に従って行う特定事業活動(第二条第四項第三号から第五号まで又は第七号に掲げるものに限る。)に必要な資金及び同条第五項第三号又は第四号に掲げる特定設備の設置又は改善に必要な資金の貸付けについて、日本開発銀行等に対し、利子補給金を支給すること。
三 特定事業活動又は特定設備の設置若しくは改善に関する情報の収集、整理及び提供を行うこと。
四 前三号の業務に附帯する業務を行うこと。
(政府の出資)
第十一条 政府は、基金が前条第一号に掲げる業務に必要な資金として第十三条第一項のエネルギー使用合理化信用資金又は第十六条第一項の再生資源利用等信用資金に充てるためその資本金を増加するときは、予算の範囲内において、基金に出資することができる。この場合において、政府は、それぞれの資金に充てるべき金額を示すものとする。
(エネルギー使用合理化特別勘定)
第十二条 基金は、第十条第一号及び第二号に掲げる業務(第二条第四項第一号から第三号までに掲げる特定事業活動又は同条第五項第一号若しくは第二号に掲げる特定設備の設置若しくは改善に係るもの(以下「エネルギー使用合理化業務」という。)に限る。)並びにこれらに附帯する業務に係る経理については、その他の経理と区分し、特別の勘定(以下「エネルギー使用合理化特別勘定」という。)を設けて整理しなければならない。
2 基金は、エネルギー使用合理化特別勘定において、毎事業年度の損益計算上利益を生じたときは、前事業年度から繰り越した損失をうめ、なお残余があるときは、その残余の額は、積立金として整理しなければならない。
3 基金は、エネルギー使用合理化特別勘定において、毎事業年度の損益計算上損失を生じたときは、前項の規定による積立金を減額して整理し、なお不足があるときは、その不足額は、繰越欠損金として整理しなければならない。
(エネルギー使用合理化信用資金)
第十三条 基金は、第十条第一号に掲げる業務(エネルギー使用合理化業務に限る。)に関して、エネルギー使用合理化信用資金を設け、第十一条の規定によりエネルギー使用合理化信用資金に充てるべきものとして政府が出資した金額をもってこれに充てなければならない。
2 エネルギー使用合理化信用資金は、エネルギー使用合理化特別勘定における毎事業年度の損益計算上利益又は損失を生じたときは、その利益の額又は損失の額により増加し、又は減少するものとする。
(エネルギー使用合理化推進資金)
第十四条 基金は、第十条第二号に掲げる業務(エネルギー使用合理化業務に限る。)及びこれに附帯する業務に関して、エネルギー使用合理化推進資金を設けるものとする。
2 基金は、エネルギー使用合理化推進資金に係る経理については、エネルギー使用合理化特別勘定における他の経理と区分して整理しなければならない。
3 基金は、前条第二項の規定にかかわらず、第十二条第二項に規定する積立金の額に相当する金額の一部をあらかじめ大蔵大臣及び通商産業大臣の承認を受けた金額の範囲内においてエネルギー使用合理化推進資金に充てるものとする。
4 エネルギー使用合理化推進資金の運用によって生じた利子その他当該資金の運用又は使用に伴い生ずる収入は、エネルギー使用合理化推進資金に充てるものとする。
(再生資源利用等特別勘定)
第十五条 基金は、第十条第一号及び第二号に掲げる業務(エネルギー使用合理化業務を除く。)並びにこれらに附帯する業務に係る経理については、その他の経理と区分し、特別の勘定(以下「再生資源利用等特別勘定」という。)を設けて整理しなければならない。
2 基金は、再生資源利用等特別勘定において、毎事業年度の損益計算上利益を生じたときは、前事業年度から繰り越した損失をうめ、なお残余があるときは、特定施設整備法第四十七条第一項の規定にかかわらず、政令で定めるところにより、その残余の額の全部又は一部を積立金として積み立てなければならない。
3 基金は、再生資源利用等特別勘定において、毎事業年度の損益計算上損失を生じたときは、前項の規定による積立金を減額して整理し、なお不足があるときは、その不足額は、繰越欠損金として整理しなければならない。
4 基金は、第二項に規定する残余の額から同項の規定により積立金として整理した額を控除してなお残余があるときは、その残余の額を国庫に納付しなければならない。
5 前項の規定による納付金に関し、納付の手続その他必要な事項は、政令で定める。
6 基金は、第十条第一号に掲げる業務(エネルギー使用合理化業務を除く。)並びに同条第二号に掲げる業務(エネルギー使用合理化業務を除く。)及びこれに附帯する業務(以下「再生資源利用等業務」と総称する。)に必要な資金に充てるため、大蔵大臣及び通商産業大臣の承認を受けて、産業構造転換円滑化臨時措置法(昭和六十二年法律第二十四号)第十八条第一項に規定する特別勘定、特定商業集積の整備の促進に関する特別措置法(平成三年法律第八十二号)第十一条第一項に規定する特別勘定、輸入の促進及び対内投資事業の円滑化に関する臨時措置法(平成四年法律第二十二号)第十条第一項に規定する特別勘定及びエネルギー使用合理化特別勘定以外の一般の勘定(次項において単に「一般勘定」という。)の資金の一部を再生資源利用等特別勘定に繰り入れることができる。
7 基金は、再生資源利用等業務に支障がない範囲内で、大蔵大臣及び通商産業大臣の承認を受けて、前項の規定により繰り入れられた金額を限度として再生資源利用等特別勘定の資金の一部を一般勘定に繰り入れることができる。
(再生資源利用等信用資金)
第十六条 基金は、第十条第一号に掲げる業務(エネルギー使用合理化業務を除く。)に関して、再生資源利用等信用資金を設け、第十一条の規定により再生資源利用等信用資金に充てるべきものとして政府が出資した金額をもってこれに充てなければならない。
2 再生資源利用等信用資金は、再生資源利用等特別勘定における毎事業年度の損益計算上利益又は損失を生じたときは、その利益の額(基金が前条第四項の規定による納付金を納付した場合にあっては、当該納付金の額を当該利益の額から控除した額)又は損失の額により増加し、又は減少するものとする。
(再生資源利用等推進資金)
第十七条 基金は、第十条第二号に掲げる業務(エネルギー使用合理化業務を除く。)及びこれに附帯する業務に関して、再生資源利用等推進資金を設けるものとする。
2 基金は、再生資源利用等推進資金に係る経理については、再生資源利用等特別勘定における他の経理と区分して整理しなければならない。
3 基金は、前条第二項の規定にかかわらず、第十五条第二項に規定する積立金の額に相当する金額の一部をあらかじめ大蔵大臣及び通商産業大臣の承認を受けた金額の範囲内において再生資源利用等推進資金に充てるものとする。
4 再生資源利用等推進資金の運用によって生じた利子その他当該資金の運用又は使用に伴い生ずる収入は、再生資源利用等推進資金に充てるものとする。
(特定施設整備法等の特例等)
第十八条 第十条の規定により基金の業務が行われる場合には、特定施設整備法第十九条中「日本開発銀行」とあるのは「政府及び日本開発銀行」と、特定施設整備法第四十条第二項中「同条第二項の認可を受けた場合において出資された金額」とあるのは「同条第二項の認可を受けた場合において出資された金額(エネルギー等の使用の合理化及び再生資源の利用に関する事業活動の促進に関する臨時措置法(以下「特定事業活動促進法」という。)第十一条の規定により政府から出資された金額を除く。)」と、「前項第一号の業務」とあるのは「前項第一号の業務及び特定事業活動促進法第十五条第六項の規定による同条第一項に規定する特別の勘定(以下「再生資源利用等特別勘定」という。)への繰入れ」と、特定施設整備法第四十一条第一項中「債務の保証の決定」とあるのは「債務の保証の決定及び利子補給金の支給の決定」と、特定施設整備法第四十六条中「出資者」とあるのは「政府以外の出資者」と、特定施設整備法第五十一条中「この法律」とあるのは「この法律及び特定事業活動促進法」と、特定施設整備法第五十二条第二項並びに第五十三条第一項及び第二項中「この法律」とあるのは「この法律又は特定事業活動促進法」と、特定施設整備法第五十四条第三項中「出資者」とあるのは「政府以外の出資者」と、特定施設整備法第五十五条第一項中「これを各出資者に対し」とあるのは「政令で定めるところにより、当該残余財産のうち、特定事業活動促進法第十二条第一項に規定する特別の勘定(以下「エネルギー使用合理化特別勘定」という。)に属する額に相当する額及び再生資源利用等特別勘定に属する額に相当する額を政府に対し、エネルギー使用合理化特別勘定及び再生資源利用等特別勘定以外の一般の勘定に属する額に相当する額を当該勘定に係る各出資者に対し」と、同条第二項中「各出資者」とあるのは「エネルギー使用合理化特別勘定及び再生資源利用等特別勘定以外の一般の勘定に係る各出資者」と、特定施設整備法第六十三条第三号中「第四十条第一項」とあるのは「第四十条第一項及び特定事業活動促進法第十条」とし、産業構造転換円滑化臨時措置法第二十条第一項中「第十六条第三号及び第五号に掲げる業務」とあるのは「第十六条第三号及び第五号に掲げる業務並びにエネルギー等の使用の合理化及び再生資源の利用に関する事業活動の促進に関する臨時措置法第十条第三号に掲げる業務」とする。
2 大蔵大臣及び通商産業大臣は、特定施設整備法第四十二条第一項又は第四十四条の認可をしようとするときは、第十条第一号及び第二号に掲げる業務(特定事業活動に係るものに限る。)に係る事項に関し、主務大臣(大蔵大臣及び通商産業大臣を除く。)に協議しなければならない。
(課税の特例)
第十九条 承認事業者等が承認事業計画に従って行う第二条第四項第一号に掲げる特定事業活動のうち、租税特別措置法(昭和三十二年法律第二十六号)で定めるものについては、同法で定めるところにより、課税の特例の適用があるものとする。
2 承認事業者等が承認事業計画に従って行う第二条第四項第三号、第四号又は第七号に掲げる特定事業活動については、租税特別措置法で定めるところにより、課税の特例の適用があるものとする。
3 承認事業者等が承認事業計画に従って第二条第四項第六号に掲げる特定事業活動を行う場合において、当該承認事業者等が当該特定事業活動に要する費用を再生資源利用促進準備金として積み立てたときは、租税特別措置法で定めるところにより、当該承認事業者等に対する法人税又は所得税の課税について特別の措置を講ずる。
第三章 中小企業者及び組合等が行う特定事業活動等の促進
(事業計画の承認)
第二十条 中小企業者はその事業計画を、組合等(第二条第四項第五号又は第六号に掲げる特定事業活動に係る事業計画にあっては、その構成員の相当部分が同項第五号又は第六号の政令で定める業種に属する事業を主たる事業として営む中小企業者であるものに限る。)は自ら又はその構成員たる中小企業者の事業計画を作成し、これをそれぞれその主たる事務所の所在地を管轄する都道府県知事に提出して、その事業計画が適当である旨の承認を受けることができる。
2 第四条第二項及び第三項並びに第五条の規定は、前項の承認について準用する。この場合において、同条第一項中「事業者等(以下「承認事業者等」という。)」とあるのは「中小企業者(以下「承認中小企業者」という。)又は組合等(以下「承認組合等」という。)」と、同条第二項中「承認事業者等」とあるのは「承認中小企業者又は承認組合等」と、「承認事業計画」とあるのは「中小企業承認事業計画」と読み替えるものとする。
3 組合等が第二条第四項第三号、第四号又は第七号に掲げる特定事業活動に係る試験研究のための費用に充てるためその構成員に対し負担金の賦課をしようとする場合には、事業計画に当該負担金の賦課の基準を記載することができる。
(中小企業信用保険法の特例)
第二十一条 中小企業信用保険法(昭和二十五年法律第二百六十四号)第三条第一項に規定する普通保険(以下「普通保険」という。)、同法第三条の二第一項に規定する無担保保険(以下「無担保保険」という。)又は同法第三条の三第一項に規定する特別小口保険(以下「特別小口保険」という。)の保険関係であって、特定事業活動等関連保証(同法第三条第一項、第三条の二第一項又は第三条の三第一項に規定する債務の保証であって、承認中小企業者、承認組合等又はその構成員たる中小企業者が中小企業承認事業計画に従って第二条第四項第五号若しくは第六号に掲げる特定事業活動を行うために必要な資金に係るもの又は同条第五項第三号若しくは第四号に掲げる特定設備(同項第三号に掲げる特定設備にあっては、政令で定めるものに限る。以下同じ。)の設置若しくは改善を行うために必要な資金に係るものをいう。以下同じ。)を受けた中小企業者に係るものについての次の表の上欄に掲げる同法の規定の適用については、これらの規定中同表の中欄に掲げる字句は、同表の下欄に掲げる字句とする。
第三条第一項
保険価額の合計額が
エネルギー等の使用の合理化及び再生資源の利用に関する事業活動の促進に関する臨時措置法第二十一条第一項に規定する特定事業活動等関連保証(以下「特定事業活動等関連保証」という。)に係る保険関係の保険価額の合計額とその他の保険関係の保険価額の合計額とがそれぞれ
第三条の二第一項、第三条の三第一項
保険価額の合計額が
特定事業活動等関連保証に係る保険関係の保険価額の合計額とその他の保険関係の保険価額の合計額とがそれぞれ
第三条の二第三項、第三条の三第二項
当該保証をした
特定事業活動等関連保証及びその他の保証ごとに、それぞれ当該保証をした
当該債務者
特定事業活動等関連保証及びその他の保証ごとに、当該債務者
2 普通保険の保険関係であって、特定事業活動等関連保証に係るものについての中小企業信用保険法第三条第二項及び第五条の規定の適用については、同法第三条第二項中「百分の七十」とあり、及び同法第五条中「百分の七十(無担保保険、特定小口保険、公害防止保険、エネルギー対策保険、海外投資関係保険及び新事業開拓保険にあつては、百分の八十)」とあるのは、「百分の八十」とする。
3 中小企業信用保険法第三条の五第一項に規定するエネルギー対策保険の保険関係であって、エネルギー使用合理化事業活動関連保証(同項に規定する債務の保証であって、承認中小企業者、承認組合等又はその構成員たる中小企業者が中小企業承認事業計画に従って第二条第四項第一号に掲げる特定事業活動を行うために必要な資金に係るものをいう。)を受けた中小企業者に係るものについての同法第三条の五第一項及び第二項の規定の適用については、同条第一項中「一億円」とあるのは「四億円(エネルギー等の使用の合理化及び再生資源の利用に関する事業活動の促進に関する臨時措置法第二十条第二項の規定により読み替えて準用する同法第五条第二項に規定する中小企業承認事業計画に従って同法第二条第四項第一号に掲げる特定事業活動を行うために必要な資金(以下「エネルギー使用合理化資金」という。)以外の資金に係る債務の保証に係る保険関係については、一億円)」と、「二億円」とあるのは「八億円(エネルギー使用合理化資金以外の資金に係る債務の保証に係る保険関係については、二億円)」と、同条第二項中「一億円」とあるのは「四億円(エネルギー使用合理化資金以外の資金に係る債務の保証に係る保険関係については、一億円)」とする。
(中小企業近代化資金等助成法の特例)
第二十二条 中小企業近代化資金等助成法(昭和三十一年法律第百十五号)第三条第一項に規定する中小企業設備近代化資金の貸付事業に係る貸付金であって、承認中小企業者又は承認組合等の構成員たる中小企業者が中小企業承認事業計画に従って第二条第四項第一号、第五号若しくは第六号に掲げる特定事業活動を行うために必要な設備に係るもの又は同条第五項第三号若しくは第四号に掲げる特定設備の設置のために必要なものについては、同法第五条本文の規定にかかわらず、その償還期間は、七年を超えない範囲内で政令で定める期間とする。
(中小企業投資育成株式会社法の特例)
第二十三条 中小企業投資育成株式会社は、中小企業投資育成株式会社法(昭和三十八年法律第百一号)第五条第一項各号に掲げる事業のほか、承認中小企業者若しくは承認組合等の構成員たる中小企業者のうち資本の額が一億円を超える株式会社が中小企業承認事業計画に従って特定事業活動(第二条第四項第二号に掲げるものを除く。)を行うために必要な資金又は中小企業者のうち資本の額が一億円を超える株式会社が同条第五項第三号若しくは第四号に掲げる特定設備の設置若しくは改善を行うために必要な資金の調達を図るために発行する新株、転換社債又は新株引受権付社債の引受け及び当該引受けに係る株式、転換社債(その転換により発行された株式を含む。)又は新株引受権付社債の保有(以下「新株引受け等」と総称する。)を行うことができる。
2 前項の規定による新株引受け等を行う場合における中小企業投資育成株式会社法の規定の適用については、当該新株引受け等は、同法第五条第一項第二号の事業とみなす。
(中小企業指導法の特例)
第二十四条 都道府県知事は、中小企業指導法(昭和三十八年法律第百四十七号)第七条第一項に規定する指定法人に、同条第二項に規定する特定指導事業のほか、中小企業者が行うエネルギー及び特定物質の使用の合理化並びに再生資源の利用の促進に資する事業活動に関する経営の診断、指導、調査、研究及び情報の提供を行う事業(次項において「エネルギー使用合理化等指導事業」という。)を行わせることができる。
2 前項の規定によるエネルギー使用合理化等指導事業を行う場合における中小企業指導法の規定の適用については、当該エネルギー使用合理化等指導事業は、同法第七条第一項の特定指導事業とみなす。
(課税の特例)
第二十五条 承認組合等が中小企業承認事業計画で定める賦課の基準(以下単に「賦課の基準」という。)に基づいてその構成員たる中小企業者に対し、試験研究に必要な機械装置(工具、器具及び備品を含む。)を取得し、又は製作するための費用に充てるための負担金を賦課した場合において、当該中小企業者が当該負担金を納付したときは、租税特別措置法で定めるところにより、当該負担金について特別償却を行うことができる。
2 承認組合等が賦課の基準に基づいてその構成員に対し試験研究のための費用に充てるための負担金を賦課した場合において、その構成員が当該負担金を納付したときは、租税特別措置法で定めるところにより、当該負担金について試験研究費の額が増加した場合等の課税の特例の適用があるものとする。
3 承認組合等が、賦課の基準に基づいてその構成員に対し賦課した負担金の全部又は一部をもって、試験研究の用に直接供する固定資産を取得し、又は製作したときは、租税特別措置法で定めるところにより、所得の金額の計算について特別の措置を講ずる。
第四章 雑則
(資金の確保)
第二十六条 国は、事業者等が行うエネルギー及び特定物質の使用の合理化並びに再生資源の利用を促進するために必要な資金の確保に努めなければならない。
(中小企業者及び組合等への配慮)
第二十七条 通商産業大臣その他の関係大臣及び都道府県知事は、この法律に基づくエネルギー及び特定物質の使用の合理化並びに再生資源の利用に関する施策の実施に当たっては、中小企業者及び組合等に対し適切な配慮をしつつ、これを行うものとする。
(報告の徴収)
第二十八条 主務大臣は承認事業者等に対し、事業所管大臣は承認共同事業者に対し、都道府県知事は承認中小企業者又は承認組合等若しくはその構成員に対し、それぞれ、承認事業計画、承認共同事業計画又は中小企業承認事業計画の実施状況について報告を求めることができる。
(主務大臣等)
第二十九条 この法律における主務大臣は、次のとおりとする。
一 第三条第一項の規定による努力指針の策定及び公表並びに同条第二項の規定による努力指針の改定に関する事項については、政令で定めるところにより、通商産業大臣、建設大臣、農林水産大臣、大蔵大臣、厚生大臣及び運輸大臣とする。
二 第四条第一項及び第三項並びに第五条第一項の規定による承認、同条第二項の規定による承認の取消し、第十八条第二項の規定による協議並びに前条の規定による報告の徴収に関する事項のうち、第二条第四項第一号に掲げる特定事業活動に係るものについては通商産業大臣及び当該事業者又は承認事業者等が行う事業を所管する大臣とし、同項第二号に掲げる特定事業活動に係るもののうち、エネルギーの使用の合理化に資する建築材料の使用又は設備の設置若しくは改善に関するものについては通商産業大臣及び建設大臣、その他のものについては建設大臣とし、同項第三号に掲げる特定事業活動に係るものについては通商産業大臣及び当該技術に係る工業製品の製造の事業を所管する大臣とし、同項第四号に掲げる特定事業活動に係るものについては当該技術に係る工業製品の製造の事業を所管する大臣とし、同項第五号及び第六号に掲げる特定事業活動に係るものについては当該事業者又は承認事業者等が行う事業を所管する大臣とし、同項第七号に掲げる特定事業活動に係るもののうち、工業製品の製造に係る技術に関するものについては当該技術に係る工業製品の製造の事業を所管する大臣、土木建築に関する工事の施工に係る技術に関するものについては建設大臣とする。
2 この法律による権限は、政令で定めるところにより、地方支分部局の長又は都道府県知事に委任することができる。
第三十条 主務大臣又は事業所管大臣(厚生大臣を除く。)は、第二条第四項第六号に掲げる特定事業活動(再生資源の分別回収に係るものに限る。以下単に「特定事業活動」という。)に関する事業計画の第四条第三項の規定による承認(第五条第三項において準用する場合を含む。)又は共同事業計画の第六条第三項の規定による承認(第七条第三項において準用する場合を含む。)及び承認事業者等が当該承認事業計画に従って行う特定事業活動又は承認共同事業者が当該承認共同事業計画に従って行う共同事業活動の円滑な実施のために必要な施策の実施に当たり、当該承認又は当該施策の実施が廃棄物の適正な処理に関する施策に関連する場合には、厚生大臣と緊密に連絡して行うものとする。
(罰則)
第三十一条 第二十八条の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者は、二十万円以下の罰金に処する。
2 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して同項の刑を科する。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して四月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(この法律の廃止)
第二条 この法律は、平成十五年三月三十一日までに廃止するものとする。
(基金の持分の払戻しの禁止の特例)
第三条 政府及び日本開発銀行以外の出資者は、基金に対し、この法律の施行の日から起算して一月を経過した日までの間に限り、その持分の払戻しを請求することができる。
2 基金は、前項の規定による請求があったときは、特定施設整備法第十八条第一項の規定にかかわらず、当該持分に係る出資額に相当する金額により払戻しをしなければならない。この場合において、基金は、その払戻しをした金額により資本金を減少するものとする。
(罰則に関する経過措置)
第四条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(石炭並びに石油及びエネルギー需給構造高度化対策特別会計法の一部改正)
第五条 石炭並びに石油及びエネルギー需給構造高度化対策特別会計法(昭和四十二年法律第十二号)の一部を次のように改正する。
第一条第三項第六号の次に次の一号を加える。
六の二 産業基盤整備基金に対する出資(エネルギー等の使用の合理化及び再生資源の利用に関する事業活動の促進に関する臨時措置法(平成五年法律第十八号)第十三条第一項のエネルギー使用合理化信用資金に充てるものに限る。)
第三条の二第二項第一号中「第一条第三項第一号及び第六号」を「第一条第三項第一号、第六号及び第六号の二」に改める。
(特定商業集積の整備の促進に関する特別措置法の一部改正)
第六条 特定商業集積の整備の促進に関する特別措置法の一部を次のように改正する。
第十一条第四項中「及び輸入の促進及び対内投資事業の円滑化に関する臨時措置法(平成四年法律第二十二号)第十条第一項に規定する特別勘定」を「、輸入の促進及び対内投資事業の円滑化に関する臨時措置法(平成四年法律第二十二号)第十条第一項に規定する特別勘定並びにエネルギー等の使用の合理化及び再生資源の利用に関する事業活動の促進に関する臨時措置法(平成五年法律第十八号)第十二条第一項に規定するエネルギー使用合理化特別勘定及び同法第十五条第一項に規定する再生資源利用等特別勘定」に改める。
(印紙税法の一部改正)
第七条 印紙税法(昭和四十二年法律第二十三号)の一部を次のように改正する。
別表第三の文書名の欄中「の業務並びに」を「の業務、」に改め、「(産業基盤整備基金の行う輸入促進・対内投資円滑化業務)の業務」の下に「並びにエネルギー等の使用の合理化及び再生資源の利用に関する事業活動の促進に関する臨時措置法(平成五年法律第十八号)第十条第一号(産業基盤整備基金の行う特定事業活動等促進業務)の業務」を加える。
(建設省設置法の一部改正)
第八条 建設省設置法(昭和二十三年法律第百十三号)の一部を次のように改正する。
第三条第四十五号中「及びエネルギーの使用の合理化に関する法律(昭和五十四年法律第四十九号)」を「、エネルギーの使用の合理化に関する法律(昭和五十四年法律第四十九号)及びエネルギー等の使用の合理化及び再生資源の利用に関する事業活動の促進に関する臨時措置法(平成五年法律第十八号)」に改める。
(大蔵省設置法の一部改正)
第九条 大蔵省設置法(昭和二十四年法律第百四十四号)の一部を次のように改正する。
第四条第百二十七号の二の次に次の一号を加える。
百二十七の三 エネルギー等の使用の合理化及び再生資源の利用に関する事業活動の促進に関する臨時措置法(平成五年法律第十八号)によるエネルギー及び特定物質の使用の合理化並びに再生資源の利用に関する所掌に係る事業活動の促進に関すること。
第三十四条中「第百二十七号の二」の下に「及び第百二十七号の三」を加え、「及び」を「並びに」に改める。
(厚生省設置法の一部改正)
第十条 厚生省設置法(昭和二十四年法律第百五十一号)の一部を次のように改正する。
第五条第二十八号中「及び産業廃棄物の処理に係る特定施設の整備の促進に関する法律(平成四年法律第六十二号)」を「、産業廃棄物の処理に係る特定施設の整備の促進に関する法律(平成四年法律第六十二号)及びエネルギー等の使用の合理化及び再生資源の利用に関する事業活動の促進に関する臨時措置法(平成五年法律第十八号)」に改める。
第六条第二十七号の二の次に次の一号を加える。
二十七の三 エネルギー等の使用の合理化及び再生資源の利用に関する事業活動の促進に関する臨時措置法の定めるところにより、努力指針を定め、並びに事業計画及び共同事業計画の承認を行うこと。
(農林水産省設置法の一部改正)
第十一条 農林水産省設置法(昭和二十四年法律第百五十三号)の一部を次のように改正する。
第四条中第八十六号の三を第八十六号の四とし、第八十六号の二の次に次の一号を加える。
八十六の三 エネルギー等の使用の合理化及び再生資源の利用に関する事業活動の促進に関する臨時措置法(平成五年法律第十八号)の施行に関する事務で所掌に属するものを処理すること。
(運輸省設置法の一部改正)
第十二条 運輸省設置法(昭和二十四年法律第百五十七号)の一部を次のように改正する。
第三条の二第一項第十一号の二の次に次の一号を加える。
十一の三 エネルギー等の使用の合理化及び再生資源の利用に関する事業活動の促進に関する臨時措置法(平成五年法律第十八号)の施行に関すること。
第四条第一項第十一号の次に次の一号を加える。
十一の二 エネルギー等の使用の合理化及び再生資源の利用に関する事業活動の促進に関する臨時措置法の規定に基づき、努力指針を定め、並びに事業計画及び共同事業計画を承認すること。
(通商産業省設置法の一部改正)
第十三条 通商産業省設置法(昭和二十七年法律第二百七十五号)の一部を次のように改正する。
第四条第四十五号の次に次の一号を加える。
四十五の二 エネルギー等の使用の合理化及び再生資源の利用に関する事業活動の促進に関する臨時措置法(平成五年法律第十八号)の施行に関すること。
(特定有害廃棄物等の輸出入等の規制に関する法律の一部改正)
第十四条 特定有害廃棄物等の輸出入等の規制に関する法律(平成四年法律第百八号)の一部を次のように改正する。
附則第三条を次のように改める。
(厚生省設置法の一部改正)
第三条 厚生省設置法(昭和二十四年法律第百五十一号)の一部を次のように改正する。
第五条第二十八号中「産業廃棄物の処理に係る特定施設の整備の促進に関する法律(平成四年法律第六十二号)」の下に「、特定有害廃棄物等の輸出入等の規制に関する法律(平成四年法律第百八号)」を加える。
大蔵大臣 林義郎
厚生大臣 丹羽雄哉
農林水産大臣 田名部匡省
通商産業大臣 森喜朗
運輸大臣 越智伊平
建設大臣 中村喜四郎
内閣総理大臣 宮澤喜一
エネルギー等の使用の合理化及び再生資源の利用に関する事業活動の促進に関する臨時措置法をここに公布する。
御名御璽
平成五年三月三十一日
内閣総理大臣 宮沢喜一
法律第十八号
エネルギー等の使用の合理化及び再生資源の利用に関する事業活動の促進に関する臨時措置法
目次
第一章
総則(第一条―第三条)
第二章
事業者等が行う特定事業活動等の促進(第四条―第十九条)
第三章
中小企業者及び組合等が行う特定事業活動等の促進(第二十条―第二十五条)
第四章
雑則(第二十六条―第三十一条)
附則
第一章 総則
(目的)
第一条 この法律は、我が国の資源エネルギー事情、環境の保全に係る最近の事情その他の我が国経済をめぐる最近の諸事情の変化にかんがみ、事業者等によるエネルギー及び特定物質の使用の合理化並びに再生資源の利用に関する事業活動の促進に関する所要の措置を講ずることにより、新たな経済的環境に即応した資源エネルギーの合理的かつ適切な利用等を促進し、もって国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。
(定義)
第二条 この法律において「エネルギーの使用の合理化」とは、エネルギーの使用の合理化に関する法律(昭和五十四年法律第四十九号)第二条第一項に規定するエネルギーの使用の合理化(石油代替エネルギーの開発及び導入の促進に関する法律(昭和五十五年法律第七十一号)第二条に規定する石油代替エネルギーの利用を含む。)をいう。
2 この法律において「特定物質」とは、次に掲げるものをいう。
一 特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律(昭和六十三年法律第五十三号)第二条第一項に規定する特定物質
二 包装材料又は容器
3 この法律において「再生資源」とは、再生資源の利用の促進に関する法律(平成三年法律第四十八号)第二条第一項に規定する再生資源をいう。
4 この法律において「特定事業活動」とは、次に掲げるものをいう。
一 エネルギーの使用の合理化に関する法律第六条第一項に規定する業種に属する事業の用に供する工場又は事業場において事業者が行うエネルギーの使用の合理化に資する設備の設置又は改善による同法第三条各号に掲げる事項の適確な実施その他の当該工場又は事業場におけるエネルギーの使用の合理化のために必要な措置の実施
二 建築物(住宅を除く。以下同じ。)の建築をしようとする者が行うエネルギーの使用の合理化に資する建築材料の使用又は設備の設置若しくは改善によるエネルギーの使用の合理化に関する法律第十三条に規定する措置の適確な実施その他の当該建築物に係るエネルギーの使用の合理化のために必要な措置の実施
三 事業者が行うエネルギーの使用の合理化に資する工業製品の製造に係る技術のうち、政令で定めるものに関する研究開発
四 事業者が行う特定物質の使用の合理化(特定物質に代替する物質の利用を含む。以下同じ。)に資する工業製品の製造に係る技術のうち、政令で定めるものに関する研究開発
五 政令で定める業種に属する事業者が行う再生資源の利用に資する設備のうち、政令で定めるものの設置又は改善
六 政令で定める業種に属する事業者がその利用を促進するために行う政令で定める再生資源の分別回収(再生資源の利用の促進に関する法律第二条第四項に規定する分別回収をいう。以下同じ。)及び当該再生資源を利用して製造された製品の市場の開拓
七 事業者が行う再生資源の利用に資する工業製品の製造又は土木建築に関する工事の施工に係る技術のうち、政令で定めるものに関する研究開発
5 この法律において「特定設備」とは、次に掲げるものをいう。
一 熱供給事業法(昭和四十七年法律第八十八号)第二条第四項に規定する熱供給施設(これと併せて設置される発電用の電気工作物を含む。)のうち、特にエネルギーの使用の合理化に資するものとして通商産業省令で定めるもの
二 一の工場又は事業場(政令で定める業種に属する事業の用に供するものに限る。以下この号において同じ。)の廃熱が他の工場又は事業場において利用され、かつ、これらの工場又は事業場以外の工場又は事業場において更に利用される場合における当該廃熱の利用に必要な設備のうち、政令で定めるもの
三 特定物質の使用の合理化に資する設備のうち、政令で定めるもの
四 再生資源として利用することが容易な原材料を使用した製品の製造に関する設備のうち、政令で定めるもの
6 この法律において「中小企業者」とは、次に掲げる者をいう。
一 資本の額又は出資の総額が一億円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が三百人以下の会社及び個人であって、工業、鉱業、運送業その他の業種(次号に掲げる業種及び第三号の政令で定める業種を除く。)に属する事業を主たる事業として営むもの
二 資本の額又は出資の総額が千万円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が五十人以下の会社及び個人であって、小売業又はサービス業(次号の政令で定める業種を除く。)に属する事業を主たる事業として営むもの並びに資本の額又は出資の総額が三千万円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が百人以下の会社及び個人であって、卸売業(次号の政令で定める業種を除く。)に属する事業を主たる事業として営むもの
三 資本の額又は出資の総額がその業種ごとに政令で定める金額以下の会社並びに常時使用する従業員の数がその業種ごとに政令で定める数以下の会社及び個人であって、その政令で定める業種に属する事業を主たる事業として営むもの
四 企業組合
五 協業組合
六 事業協同組合、協同組合連合会その他の特別の法律により設立された組合及びその連合会であって、政令で定めるもの
7 この法律において「組合等」とは、前項第六号に掲げる者及び民法(明治二十九年法律第八十九号)第三十四条の規定により設立された社団法人であって、中小企業者を直接又は間接の構成員(以下単に「構成員」という。)とするもの(政令で定める要件に該当するものに限る。)をいう。
(事業者等の努力指針の公表)
第三条 主務大臣は、事業者又は建築物の建築をしようとする者(以下「事業者等」という。)の技術水準その他の事情を勘案し、事業者等が行うエネルギー及び特定物質の使用の合理化並びに再生資源の利用の促進に関する自主的な努力の指針(以下「努力指針」という。)を定め、これを公表するものとする。
2 主務大臣は、前項の事情の変動のため必要があるときは、努力指針を改定するものとする。
3 第一項の規定は、前項の規定による努力指針の改定について準用する。
4 主務大臣は、努力指針を定め、又はこれを改定しようとするときは、あらかじめ、環境庁長官に協議しなければならない。
第二章 事業者等が行う特定事業活動等の促進
(事業計画の承認)
第四条 特定事業活動を行おうとする事業者等は、当該特定事業活動に関する計画(以下「事業計画」という。)を作成し、これを主務大臣に提出して、その事業計画が適当である旨の承認を受けることができる。
2 事業計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 特定事業活動の目標
二 特定事業活動の内容及び実施時期
三 特定事業活動に必要な資金の額及びその調達方法
3 主務大臣は、第一項の承認の申請があった場合において、その事業計画が次の各号に適合するものであると認めるときは、その承認をするものとする。
一 前項第一号及び第二号に掲げる事項が努力指針に照らして適切なものであり、かつ、新たな経済的環境に即応した資源エネルギーの合理的かつ適切な利用等を阻害するものでないこと。
二 前項第二号及び第三号に掲げる事項が特定事業活動を確実に行うために必要かつ適切なものであること。
(事業計画の変更等)
第五条 前条第一項の承認を受けた事業者等(以下「承認事業者等」という。)は、当該承認に係る事業計画を変更しようとするときは、主務大臣の承認を受けなければならない。
2 主務大臣は、承認事業者等が当該承認に係る事業計画(前項の規定による変更の承認があったときは、その変更後のもの。以下「承認事業計画」という。)に従って特定事業活動を行っていないと認めるときは、その承認を取り消すことができる。
3 前条第三項の規定は、第一項の承認について準用する。
(共同事業計画の承認)
第六条 二以上の事業者であって、再生資源の分別回収その他再生資源の利用のために必要な措置又は第二条第二項第二号に掲げる特定物質の使用の合理化のために必要な措置を実施しようとするもの(以下「共同事業者」という。)は、共同して、実施しようとする当該措置(以下「共同事業活動」という。)に関する計画(以下「共同事業計画」という。)を作成し、これを事業所管大臣(当該共同事業者が行う事業を所管する大臣をいう。以下同じ。)に提出して、その共同事業計画が適当である旨の承認を受けることができる。
2 共同事業計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 共同事業活動の目標
二 共同事業活動の内容及び実施時期
三 共同事業活動に必要な資金の額及びその調達方法
3 事業所管大臣は、第一項の承認の申請があった場合において、その共同事業計画が次の各号に適合するものであると認めるときは、その承認をするものとする。
一 前項第一号及び第二号に掲げる事項が努力指針に照らして適切なものであり、かつ、新たな経済的環境に即応した資源の合理的かつ適切な利用を阻害するものでないこと。
二 前項第二号及び第三号に掲げる事項が同項第一号に掲げる目標を確実に達成するために必要かつ適切なものであること。
三 当該共同事業計画に係る共同事業者と他の事業者との間の適正な競争が確保されること。
四 一般消費者及び関連事業者の利益を不当に害するおそれがあるものでないこと。
五 当該共同事業計画の実施に参加し、又はその実施から脱退することを不当に制限するものでないこと。
(共同事業計画の変更等)
第七条 前条第一項の承認を受けた共同事業者(以下「承認共同事業者」という。)は、当該承認に係る共同事業計画を変更しようとするときは、事業所管大臣の承認を受けなければならない。
2 事業所管大臣は、前条第一項の承認をした共同事業計画(前項の規定による変更の承認があったときは、その変更後のもの。以下「承認共同事業計画」という。)が同条第三項の基準に適合するものでなくなったと認めるときは、承認共同事業者に対して、当該承認共同事業計画の変更を指示し、又はその承認を取り消さなければならない。
3 前条第三項の規定は、第一項の承認について準用する。
(公正取引委員会との関係)
第八条 事業所管大臣は、第六条第一項の承認(前条第一項の規定による変更の承認を含む。以下この条において同じ。)をしようとする場合において、必要があると認めるときは、当該承認に係る申請書の写しを公正取引委員会に送付するとともに、公正取引委員会に対し、当該共同事業計画に定める共同事業活動に係る競争の状況に関する事項、当該共同事業活動が当該競争に及ぼす影響に関する事項その他の必要な事項について意見を述べるものとする。
2 公正取引委員会は、必要があると認めるときは、事業所管大臣に対し、前項の規定による送付に係る共同事業計画について意見を述べるものとする。
3 公正取引委員会は、第一項の規定による送付に係る共同事業計画であって事業所管大臣が第六条第一項の承認をしたものに定めるところに従ってする行為につき当該承認後私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和二十二年法律第五十四号)の規定に違反する事実があると思料するときは、その旨を事業所管大臣に通知するものとする。
4 事業所管大臣は、前項の規定による通知を受けたときは、公正取引委員会に対し、当該承認後の経済的事情の変化に即して第一項に規定する事項について意見を述べることができる。
5 事業所管大臣は、第三項の規定による通知を受けた場合において、当該通知に係る承認共同事業計画が前条第二項に規定する場合に該当することとなるときは、当該承認共同事業計画につき、同項に規定する措置をとるものとする。
6 事業所管大臣は、前条第二項の規定により第一項の規定による送付に係る承認共同事業計画の承認を取り消したときは、公正取引委員会に対し、その旨を通知するものとする。
(事業所管大臣の援助等)
第九条 事業所管大臣は、承認共同事業者による承認共同事業計画に定める共同事業活動の適確な実施を確保するため、承認共同事業者に対し、必要な情報及び資料の提供その他必要な援助を行うように努めるものとする。
2 事業所管大臣は、承認共同事業者による承認共同事業計画に定める共同事業活動の円滑な実施を図るため特に必要があると認めるときは、関係者に必要な協力を要請することができる。
(産業基盤整備基金の行う特定事業活動等促進業務)
第十条 産業基盤整備基金(以下「基金」という。)は、民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法(昭和六十一年法律第七十七号。以下「特定施設整備法」という。)第四十条第一項に規定する業務のほか、事業者等が行う特定事業活動(第二条第四項第七号に掲げる特定事業活動にあっては、政令で定めるものを除く。第一号から第三号まで及び第十八条第二項において同じ。)及び特定設備(第二条第五項第三号に掲げる特定設備にあっては、政令で定めるものを除く。以下この章において同じ。)の設置又は改善を促進するため、次に掲げる業務を行う。
一 承認事業者等が承認事業計画に従って行う特定事業活動(第二条第四項第六号に掲げるものを除く。)に必要な資金(同項第一号に掲げる特定事業活動に係る資金にあっては設備の設置又は改善、同項第二号に掲げる特定事業活動に係る資金にあっては建築材料の使用又は設備の設置若しくは改善に必要な資金に限る。)及び事業者が行う特定設備の設置又は改善に必要な資金の借入れに係る債務の保証を行うこと。
二 日本開発銀行その他大蔵大臣及び通商産業大臣が指定する機関(以下この号において「日本開発銀行等」という。)が行う承認事業計画に従って行う特定事業活動(第二条第四項第三号から第五号まで又は第七号に掲げるものに限る。)に必要な資金及び同条第五項第三号又は第四号に掲げる特定設備の設置又は改善に必要な資金の貸付けについて、日本開発銀行等に対し、利子補給金を支給すること。
三 特定事業活動又は特定設備の設置若しくは改善に関する情報の収集、整理及び提供を行うこと。
四 前三号の業務に附帯する業務を行うこと。
(政府の出資)
第十一条 政府は、基金が前条第一号に掲げる業務に必要な資金として第十三条第一項のエネルギー使用合理化信用資金又は第十六条第一項の再生資源利用等信用資金に充てるためその資本金を増加するときは、予算の範囲内において、基金に出資することができる。この場合において、政府は、それぞれの資金に充てるべき金額を示すものとする。
(エネルギー使用合理化特別勘定)
第十二条 基金は、第十条第一号及び第二号に掲げる業務(第二条第四項第一号から第三号までに掲げる特定事業活動又は同条第五項第一号若しくは第二号に掲げる特定設備の設置若しくは改善に係るもの(以下「エネルギー使用合理化業務」という。)に限る。)並びにこれらに附帯する業務に係る経理については、その他の経理と区分し、特別の勘定(以下「エネルギー使用合理化特別勘定」という。)を設けて整理しなければならない。
2 基金は、エネルギー使用合理化特別勘定において、毎事業年度の損益計算上利益を生じたときは、前事業年度から繰り越した損失をうめ、なお残余があるときは、その残余の額は、積立金として整理しなければならない。
3 基金は、エネルギー使用合理化特別勘定において、毎事業年度の損益計算上損失を生じたときは、前項の規定による積立金を減額して整理し、なお不足があるときは、その不足額は、繰越欠損金として整理しなければならない。
(エネルギー使用合理化信用資金)
第十三条 基金は、第十条第一号に掲げる業務(エネルギー使用合理化業務に限る。)に関して、エネルギー使用合理化信用資金を設け、第十一条の規定によりエネルギー使用合理化信用資金に充てるべきものとして政府が出資した金額をもってこれに充てなければならない。
2 エネルギー使用合理化信用資金は、エネルギー使用合理化特別勘定における毎事業年度の損益計算上利益又は損失を生じたときは、その利益の額又は損失の額により増加し、又は減少するものとする。
(エネルギー使用合理化推進資金)
第十四条 基金は、第十条第二号に掲げる業務(エネルギー使用合理化業務に限る。)及びこれに附帯する業務に関して、エネルギー使用合理化推進資金を設けるものとする。
2 基金は、エネルギー使用合理化推進資金に係る経理については、エネルギー使用合理化特別勘定における他の経理と区分して整理しなければならない。
3 基金は、前条第二項の規定にかかわらず、第十二条第二項に規定する積立金の額に相当する金額の一部をあらかじめ大蔵大臣及び通商産業大臣の承認を受けた金額の範囲内においてエネルギー使用合理化推進資金に充てるものとする。
4 エネルギー使用合理化推進資金の運用によって生じた利子その他当該資金の運用又は使用に伴い生ずる収入は、エネルギー使用合理化推進資金に充てるものとする。
(再生資源利用等特別勘定)
第十五条 基金は、第十条第一号及び第二号に掲げる業務(エネルギー使用合理化業務を除く。)並びにこれらに附帯する業務に係る経理については、その他の経理と区分し、特別の勘定(以下「再生資源利用等特別勘定」という。)を設けて整理しなければならない。
2 基金は、再生資源利用等特別勘定において、毎事業年度の損益計算上利益を生じたときは、前事業年度から繰り越した損失をうめ、なお残余があるときは、特定施設整備法第四十七条第一項の規定にかかわらず、政令で定めるところにより、その残余の額の全部又は一部を積立金として積み立てなければならない。
3 基金は、再生資源利用等特別勘定において、毎事業年度の損益計算上損失を生じたときは、前項の規定による積立金を減額して整理し、なお不足があるときは、その不足額は、繰越欠損金として整理しなければならない。
4 基金は、第二項に規定する残余の額から同項の規定により積立金として整理した額を控除してなお残余があるときは、その残余の額を国庫に納付しなければならない。
5 前項の規定による納付金に関し、納付の手続その他必要な事項は、政令で定める。
6 基金は、第十条第一号に掲げる業務(エネルギー使用合理化業務を除く。)並びに同条第二号に掲げる業務(エネルギー使用合理化業務を除く。)及びこれに附帯する業務(以下「再生資源利用等業務」と総称する。)に必要な資金に充てるため、大蔵大臣及び通商産業大臣の承認を受けて、産業構造転換円滑化臨時措置法(昭和六十二年法律第二十四号)第十八条第一項に規定する特別勘定、特定商業集積の整備の促進に関する特別措置法(平成三年法律第八十二号)第十一条第一項に規定する特別勘定、輸入の促進及び対内投資事業の円滑化に関する臨時措置法(平成四年法律第二十二号)第十条第一項に規定する特別勘定及びエネルギー使用合理化特別勘定以外の一般の勘定(次項において単に「一般勘定」という。)の資金の一部を再生資源利用等特別勘定に繰り入れることができる。
7 基金は、再生資源利用等業務に支障がない範囲内で、大蔵大臣及び通商産業大臣の承認を受けて、前項の規定により繰り入れられた金額を限度として再生資源利用等特別勘定の資金の一部を一般勘定に繰り入れることができる。
(再生資源利用等信用資金)
第十六条 基金は、第十条第一号に掲げる業務(エネルギー使用合理化業務を除く。)に関して、再生資源利用等信用資金を設け、第十一条の規定により再生資源利用等信用資金に充てるべきものとして政府が出資した金額をもってこれに充てなければならない。
2 再生資源利用等信用資金は、再生資源利用等特別勘定における毎事業年度の損益計算上利益又は損失を生じたときは、その利益の額(基金が前条第四項の規定による納付金を納付した場合にあっては、当該納付金の額を当該利益の額から控除した額)又は損失の額により増加し、又は減少するものとする。
(再生資源利用等推進資金)
第十七条 基金は、第十条第二号に掲げる業務(エネルギー使用合理化業務を除く。)及びこれに附帯する業務に関して、再生資源利用等推進資金を設けるものとする。
2 基金は、再生資源利用等推進資金に係る経理については、再生資源利用等特別勘定における他の経理と区分して整理しなければならない。
3 基金は、前条第二項の規定にかかわらず、第十五条第二項に規定する積立金の額に相当する金額の一部をあらかじめ大蔵大臣及び通商産業大臣の承認を受けた金額の範囲内において再生資源利用等推進資金に充てるものとする。
4 再生資源利用等推進資金の運用によって生じた利子その他当該資金の運用又は使用に伴い生ずる収入は、再生資源利用等推進資金に充てるものとする。
(特定施設整備法等の特例等)
第十八条 第十条の規定により基金の業務が行われる場合には、特定施設整備法第十九条中「日本開発銀行」とあるのは「政府及び日本開発銀行」と、特定施設整備法第四十条第二項中「同条第二項の認可を受けた場合において出資された金額」とあるのは「同条第二項の認可を受けた場合において出資された金額(エネルギー等の使用の合理化及び再生資源の利用に関する事業活動の促進に関する臨時措置法(以下「特定事業活動促進法」という。)第十一条の規定により政府から出資された金額を除く。)」と、「前項第一号の業務」とあるのは「前項第一号の業務及び特定事業活動促進法第十五条第六項の規定による同条第一項に規定する特別の勘定(以下「再生資源利用等特別勘定」という。)への繰入れ」と、特定施設整備法第四十一条第一項中「債務の保証の決定」とあるのは「債務の保証の決定及び利子補給金の支給の決定」と、特定施設整備法第四十六条中「出資者」とあるのは「政府以外の出資者」と、特定施設整備法第五十一条中「この法律」とあるのは「この法律及び特定事業活動促進法」と、特定施設整備法第五十二条第二項並びに第五十三条第一項及び第二項中「この法律」とあるのは「この法律又は特定事業活動促進法」と、特定施設整備法第五十四条第三項中「出資者」とあるのは「政府以外の出資者」と、特定施設整備法第五十五条第一項中「これを各出資者に対し」とあるのは「政令で定めるところにより、当該残余財産のうち、特定事業活動促進法第十二条第一項に規定する特別の勘定(以下「エネルギー使用合理化特別勘定」という。)に属する額に相当する額及び再生資源利用等特別勘定に属する額に相当する額を政府に対し、エネルギー使用合理化特別勘定及び再生資源利用等特別勘定以外の一般の勘定に属する額に相当する額を当該勘定に係る各出資者に対し」と、同条第二項中「各出資者」とあるのは「エネルギー使用合理化特別勘定及び再生資源利用等特別勘定以外の一般の勘定に係る各出資者」と、特定施設整備法第六十三条第三号中「第四十条第一項」とあるのは「第四十条第一項及び特定事業活動促進法第十条」とし、産業構造転換円滑化臨時措置法第二十条第一項中「第十六条第三号及び第五号に掲げる業務」とあるのは「第十六条第三号及び第五号に掲げる業務並びにエネルギー等の使用の合理化及び再生資源の利用に関する事業活動の促進に関する臨時措置法第十条第三号に掲げる業務」とする。
2 大蔵大臣及び通商産業大臣は、特定施設整備法第四十二条第一項又は第四十四条の認可をしようとするときは、第十条第一号及び第二号に掲げる業務(特定事業活動に係るものに限る。)に係る事項に関し、主務大臣(大蔵大臣及び通商産業大臣を除く。)に協議しなければならない。
(課税の特例)
第十九条 承認事業者等が承認事業計画に従って行う第二条第四項第一号に掲げる特定事業活動のうち、租税特別措置法(昭和三十二年法律第二十六号)で定めるものについては、同法で定めるところにより、課税の特例の適用があるものとする。
2 承認事業者等が承認事業計画に従って行う第二条第四項第三号、第四号又は第七号に掲げる特定事業活動については、租税特別措置法で定めるところにより、課税の特例の適用があるものとする。
3 承認事業者等が承認事業計画に従って第二条第四項第六号に掲げる特定事業活動を行う場合において、当該承認事業者等が当該特定事業活動に要する費用を再生資源利用促進準備金として積み立てたときは、租税特別措置法で定めるところにより、当該承認事業者等に対する法人税又は所得税の課税について特別の措置を講ずる。
第三章 中小企業者及び組合等が行う特定事業活動等の促進
(事業計画の承認)
第二十条 中小企業者はその事業計画を、組合等(第二条第四項第五号又は第六号に掲げる特定事業活動に係る事業計画にあっては、その構成員の相当部分が同項第五号又は第六号の政令で定める業種に属する事業を主たる事業として営む中小企業者であるものに限る。)は自ら又はその構成員たる中小企業者の事業計画を作成し、これをそれぞれその主たる事務所の所在地を管轄する都道府県知事に提出して、その事業計画が適当である旨の承認を受けることができる。
2 第四条第二項及び第三項並びに第五条の規定は、前項の承認について準用する。この場合において、同条第一項中「事業者等(以下「承認事業者等」という。)」とあるのは「中小企業者(以下「承認中小企業者」という。)又は組合等(以下「承認組合等」という。)」と、同条第二項中「承認事業者等」とあるのは「承認中小企業者又は承認組合等」と、「承認事業計画」とあるのは「中小企業承認事業計画」と読み替えるものとする。
3 組合等が第二条第四項第三号、第四号又は第七号に掲げる特定事業活動に係る試験研究のための費用に充てるためその構成員に対し負担金の賦課をしようとする場合には、事業計画に当該負担金の賦課の基準を記載することができる。
(中小企業信用保険法の特例)
第二十一条 中小企業信用保険法(昭和二十五年法律第二百六十四号)第三条第一項に規定する普通保険(以下「普通保険」という。)、同法第三条の二第一項に規定する無担保保険(以下「無担保保険」という。)又は同法第三条の三第一項に規定する特別小口保険(以下「特別小口保険」という。)の保険関係であって、特定事業活動等関連保証(同法第三条第一項、第三条の二第一項又は第三条の三第一項に規定する債務の保証であって、承認中小企業者、承認組合等又はその構成員たる中小企業者が中小企業承認事業計画に従って第二条第四項第五号若しくは第六号に掲げる特定事業活動を行うために必要な資金に係るもの又は同条第五項第三号若しくは第四号に掲げる特定設備(同項第三号に掲げる特定設備にあっては、政令で定めるものに限る。以下同じ。)の設置若しくは改善を行うために必要な資金に係るものをいう。以下同じ。)を受けた中小企業者に係るものについての次の表の上欄に掲げる同法の規定の適用については、これらの規定中同表の中欄に掲げる字句は、同表の下欄に掲げる字句とする。
第三条第一項
保険価額の合計額が
エネルギー等の使用の合理化及び再生資源の利用に関する事業活動の促進に関する臨時措置法第二十一条第一項に規定する特定事業活動等関連保証(以下「特定事業活動等関連保証」という。)に係る保険関係の保険価額の合計額とその他の保険関係の保険価額の合計額とがそれぞれ
第三条の二第一項、第三条の三第一項
保険価額の合計額が
特定事業活動等関連保証に係る保険関係の保険価額の合計額とその他の保険関係の保険価額の合計額とがそれぞれ
第三条の二第三項、第三条の三第二項
当該保証をした
特定事業活動等関連保証及びその他の保証ごとに、それぞれ当該保証をした
当該債務者
特定事業活動等関連保証及びその他の保証ごとに、当該債務者
2 普通保険の保険関係であって、特定事業活動等関連保証に係るものについての中小企業信用保険法第三条第二項及び第五条の規定の適用については、同法第三条第二項中「百分の七十」とあり、及び同法第五条中「百分の七十(無担保保険、特定小口保険、公害防止保険、エネルギー対策保険、海外投資関係保険及び新事業開拓保険にあつては、百分の八十)」とあるのは、「百分の八十」とする。
3 中小企業信用保険法第三条の五第一項に規定するエネルギー対策保険の保険関係であって、エネルギー使用合理化事業活動関連保証(同項に規定する債務の保証であって、承認中小企業者、承認組合等又はその構成員たる中小企業者が中小企業承認事業計画に従って第二条第四項第一号に掲げる特定事業活動を行うために必要な資金に係るものをいう。)を受けた中小企業者に係るものについての同法第三条の五第一項及び第二項の規定の適用については、同条第一項中「一億円」とあるのは「四億円(エネルギー等の使用の合理化及び再生資源の利用に関する事業活動の促進に関する臨時措置法第二十条第二項の規定により読み替えて準用する同法第五条第二項に規定する中小企業承認事業計画に従って同法第二条第四項第一号に掲げる特定事業活動を行うために必要な資金(以下「エネルギー使用合理化資金」という。)以外の資金に係る債務の保証に係る保険関係については、一億円)」と、「二億円」とあるのは「八億円(エネルギー使用合理化資金以外の資金に係る債務の保証に係る保険関係については、二億円)」と、同条第二項中「一億円」とあるのは「四億円(エネルギー使用合理化資金以外の資金に係る債務の保証に係る保険関係については、一億円)」とする。
(中小企業近代化資金等助成法の特例)
第二十二条 中小企業近代化資金等助成法(昭和三十一年法律第百十五号)第三条第一項に規定する中小企業設備近代化資金の貸付事業に係る貸付金であって、承認中小企業者又は承認組合等の構成員たる中小企業者が中小企業承認事業計画に従って第二条第四項第一号、第五号若しくは第六号に掲げる特定事業活動を行うために必要な設備に係るもの又は同条第五項第三号若しくは第四号に掲げる特定設備の設置のために必要なものについては、同法第五条本文の規定にかかわらず、その償還期間は、七年を超えない範囲内で政令で定める期間とする。
(中小企業投資育成株式会社法の特例)
第二十三条 中小企業投資育成株式会社は、中小企業投資育成株式会社法(昭和三十八年法律第百一号)第五条第一項各号に掲げる事業のほか、承認中小企業者若しくは承認組合等の構成員たる中小企業者のうち資本の額が一億円を超える株式会社が中小企業承認事業計画に従って特定事業活動(第二条第四項第二号に掲げるものを除く。)を行うために必要な資金又は中小企業者のうち資本の額が一億円を超える株式会社が同条第五項第三号若しくは第四号に掲げる特定設備の設置若しくは改善を行うために必要な資金の調達を図るために発行する新株、転換社債又は新株引受権付社債の引受け及び当該引受けに係る株式、転換社債(その転換により発行された株式を含む。)又は新株引受権付社債の保有(以下「新株引受け等」と総称する。)を行うことができる。
2 前項の規定による新株引受け等を行う場合における中小企業投資育成株式会社法の規定の適用については、当該新株引受け等は、同法第五条第一項第二号の事業とみなす。
(中小企業指導法の特例)
第二十四条 都道府県知事は、中小企業指導法(昭和三十八年法律第百四十七号)第七条第一項に規定する指定法人に、同条第二項に規定する特定指導事業のほか、中小企業者が行うエネルギー及び特定物質の使用の合理化並びに再生資源の利用の促進に資する事業活動に関する経営の診断、指導、調査、研究及び情報の提供を行う事業(次項において「エネルギー使用合理化等指導事業」という。)を行わせることができる。
2 前項の規定によるエネルギー使用合理化等指導事業を行う場合における中小企業指導法の規定の適用については、当該エネルギー使用合理化等指導事業は、同法第七条第一項の特定指導事業とみなす。
(課税の特例)
第二十五条 承認組合等が中小企業承認事業計画で定める賦課の基準(以下単に「賦課の基準」という。)に基づいてその構成員たる中小企業者に対し、試験研究に必要な機械装置(工具、器具及び備品を含む。)を取得し、又は製作するための費用に充てるための負担金を賦課した場合において、当該中小企業者が当該負担金を納付したときは、租税特別措置法で定めるところにより、当該負担金について特別償却を行うことができる。
2 承認組合等が賦課の基準に基づいてその構成員に対し試験研究のための費用に充てるための負担金を賦課した場合において、その構成員が当該負担金を納付したときは、租税特別措置法で定めるところにより、当該負担金について試験研究費の額が増加した場合等の課税の特例の適用があるものとする。
3 承認組合等が、賦課の基準に基づいてその構成員に対し賦課した負担金の全部又は一部をもって、試験研究の用に直接供する固定資産を取得し、又は製作したときは、租税特別措置法で定めるところにより、所得の金額の計算について特別の措置を講ずる。
第四章 雑則
(資金の確保)
第二十六条 国は、事業者等が行うエネルギー及び特定物質の使用の合理化並びに再生資源の利用を促進するために必要な資金の確保に努めなければならない。
(中小企業者及び組合等への配慮)
第二十七条 通商産業大臣その他の関係大臣及び都道府県知事は、この法律に基づくエネルギー及び特定物質の使用の合理化並びに再生資源の利用に関する施策の実施に当たっては、中小企業者及び組合等に対し適切な配慮をしつつ、これを行うものとする。
(報告の徴収)
第二十八条 主務大臣は承認事業者等に対し、事業所管大臣は承認共同事業者に対し、都道府県知事は承認中小企業者又は承認組合等若しくはその構成員に対し、それぞれ、承認事業計画、承認共同事業計画又は中小企業承認事業計画の実施状況について報告を求めることができる。
(主務大臣等)
第二十九条 この法律における主務大臣は、次のとおりとする。
一 第三条第一項の規定による努力指針の策定及び公表並びに同条第二項の規定による努力指針の改定に関する事項については、政令で定めるところにより、通商産業大臣、建設大臣、農林水産大臣、大蔵大臣、厚生大臣及び運輸大臣とする。
二 第四条第一項及び第三項並びに第五条第一項の規定による承認、同条第二項の規定による承認の取消し、第十八条第二項の規定による協議並びに前条の規定による報告の徴収に関する事項のうち、第二条第四項第一号に掲げる特定事業活動に係るものについては通商産業大臣及び当該事業者又は承認事業者等が行う事業を所管する大臣とし、同項第二号に掲げる特定事業活動に係るもののうち、エネルギーの使用の合理化に資する建築材料の使用又は設備の設置若しくは改善に関するものについては通商産業大臣及び建設大臣、その他のものについては建設大臣とし、同項第三号に掲げる特定事業活動に係るものについては通商産業大臣及び当該技術に係る工業製品の製造の事業を所管する大臣とし、同項第四号に掲げる特定事業活動に係るものについては当該技術に係る工業製品の製造の事業を所管する大臣とし、同項第五号及び第六号に掲げる特定事業活動に係るものについては当該事業者又は承認事業者等が行う事業を所管する大臣とし、同項第七号に掲げる特定事業活動に係るもののうち、工業製品の製造に係る技術に関するものについては当該技術に係る工業製品の製造の事業を所管する大臣、土木建築に関する工事の施工に係る技術に関するものについては建設大臣とする。
2 この法律による権限は、政令で定めるところにより、地方支分部局の長又は都道府県知事に委任することができる。
第三十条 主務大臣又は事業所管大臣(厚生大臣を除く。)は、第二条第四項第六号に掲げる特定事業活動(再生資源の分別回収に係るものに限る。以下単に「特定事業活動」という。)に関する事業計画の第四条第三項の規定による承認(第五条第三項において準用する場合を含む。)又は共同事業計画の第六条第三項の規定による承認(第七条第三項において準用する場合を含む。)及び承認事業者等が当該承認事業計画に従って行う特定事業活動又は承認共同事業者が当該承認共同事業計画に従って行う共同事業活動の円滑な実施のために必要な施策の実施に当たり、当該承認又は当該施策の実施が廃棄物の適正な処理に関する施策に関連する場合には、厚生大臣と緊密に連絡して行うものとする。
(罰則)
第三十一条 第二十八条の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者は、二十万円以下の罰金に処する。
2 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して同項の刑を科する。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して四月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(この法律の廃止)
第二条 この法律は、平成十五年三月三十一日までに廃止するものとする。
(基金の持分の払戻しの禁止の特例)
第三条 政府及び日本開発銀行以外の出資者は、基金に対し、この法律の施行の日から起算して一月を経過した日までの間に限り、その持分の払戻しを請求することができる。
2 基金は、前項の規定による請求があったときは、特定施設整備法第十八条第一項の規定にかかわらず、当該持分に係る出資額に相当する金額により払戻しをしなければならない。この場合において、基金は、その払戻しをした金額により資本金を減少するものとする。
(罰則に関する経過措置)
第四条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(石炭並びに石油及びエネルギー需給構造高度化対策特別会計法の一部改正)
第五条 石炭並びに石油及びエネルギー需給構造高度化対策特別会計法(昭和四十二年法律第十二号)の一部を次のように改正する。
第一条第三項第六号の次に次の一号を加える。
六の二 産業基盤整備基金に対する出資(エネルギー等の使用の合理化及び再生資源の利用に関する事業活動の促進に関する臨時措置法(平成五年法律第十八号)第十三条第一項のエネルギー使用合理化信用資金に充てるものに限る。)
第三条の二第二項第一号中「第一条第三項第一号及び第六号」を「第一条第三項第一号、第六号及び第六号の二」に改める。
(特定商業集積の整備の促進に関する特別措置法の一部改正)
第六条 特定商業集積の整備の促進に関する特別措置法の一部を次のように改正する。
第十一条第四項中「及び輸入の促進及び対内投資事業の円滑化に関する臨時措置法(平成四年法律第二十二号)第十条第一項に規定する特別勘定」を「、輸入の促進及び対内投資事業の円滑化に関する臨時措置法(平成四年法律第二十二号)第十条第一項に規定する特別勘定並びにエネルギー等の使用の合理化及び再生資源の利用に関する事業活動の促進に関する臨時措置法(平成五年法律第十八号)第十二条第一項に規定するエネルギー使用合理化特別勘定及び同法第十五条第一項に規定する再生資源利用等特別勘定」に改める。
(印紙税法の一部改正)
第七条 印紙税法(昭和四十二年法律第二十三号)の一部を次のように改正する。
別表第三の文書名の欄中「の業務並びに」を「の業務、」に改め、「(産業基盤整備基金の行う輸入促進・対内投資円滑化業務)の業務」の下に「並びにエネルギー等の使用の合理化及び再生資源の利用に関する事業活動の促進に関する臨時措置法(平成五年法律第十八号)第十条第一号(産業基盤整備基金の行う特定事業活動等促進業務)の業務」を加える。
(建設省設置法の一部改正)
第八条 建設省設置法(昭和二十三年法律第百十三号)の一部を次のように改正する。
第三条第四十五号中「及びエネルギーの使用の合理化に関する法律(昭和五十四年法律第四十九号)」を「、エネルギーの使用の合理化に関する法律(昭和五十四年法律第四十九号)及びエネルギー等の使用の合理化及び再生資源の利用に関する事業活動の促進に関する臨時措置法(平成五年法律第十八号)」に改める。
(大蔵省設置法の一部改正)
第九条 大蔵省設置法(昭和二十四年法律第百四十四号)の一部を次のように改正する。
第四条第百二十七号の二の次に次の一号を加える。
百二十七の三 エネルギー等の使用の合理化及び再生資源の利用に関する事業活動の促進に関する臨時措置法(平成五年法律第十八号)によるエネルギー及び特定物質の使用の合理化並びに再生資源の利用に関する所掌に係る事業活動の促進に関すること。
第三十四条中「第百二十七号の二」の下に「及び第百二十七号の三」を加え、「及び」を「並びに」に改める。
(厚生省設置法の一部改正)
第十条 厚生省設置法(昭和二十四年法律第百五十一号)の一部を次のように改正する。
第五条第二十八号中「及び産業廃棄物の処理に係る特定施設の整備の促進に関する法律(平成四年法律第六十二号)」を「、産業廃棄物の処理に係る特定施設の整備の促進に関する法律(平成四年法律第六十二号)及びエネルギー等の使用の合理化及び再生資源の利用に関する事業活動の促進に関する臨時措置法(平成五年法律第十八号)」に改める。
第六条第二十七号の二の次に次の一号を加える。
二十七の三 エネルギー等の使用の合理化及び再生資源の利用に関する事業活動の促進に関する臨時措置法の定めるところにより、努力指針を定め、並びに事業計画及び共同事業計画の承認を行うこと。
(農林水産省設置法の一部改正)
第十一条 農林水産省設置法(昭和二十四年法律第百五十三号)の一部を次のように改正する。
第四条中第八十六号の三を第八十六号の四とし、第八十六号の二の次に次の一号を加える。
八十六の三 エネルギー等の使用の合理化及び再生資源の利用に関する事業活動の促進に関する臨時措置法(平成五年法律第十八号)の施行に関する事務で所掌に属するものを処理すること。
(運輸省設置法の一部改正)
第十二条 運輸省設置法(昭和二十四年法律第百五十七号)の一部を次のように改正する。
第三条の二第一項第十一号の二の次に次の一号を加える。
十一の三 エネルギー等の使用の合理化及び再生資源の利用に関する事業活動の促進に関する臨時措置法(平成五年法律第十八号)の施行に関すること。
第四条第一項第十一号の次に次の一号を加える。
十一の二 エネルギー等の使用の合理化及び再生資源の利用に関する事業活動の促進に関する臨時措置法の規定に基づき、努力指針を定め、並びに事業計画及び共同事業計画を承認すること。
(通商産業省設置法の一部改正)
第十三条 通商産業省設置法(昭和二十七年法律第二百七十五号)の一部を次のように改正する。
第四条第四十五号の次に次の一号を加える。
四十五の二 エネルギー等の使用の合理化及び再生資源の利用に関する事業活動の促進に関する臨時措置法(平成五年法律第十八号)の施行に関すること。
(特定有害廃棄物等の輸出入等の規制に関する法律の一部改正)
第十四条 特定有害廃棄物等の輸出入等の規制に関する法律(平成四年法律第百八号)の一部を次のように改正する。
附則第三条を次のように改める。
(厚生省設置法の一部改正)
第三条 厚生省設置法(昭和二十四年法律第百五十一号)の一部を次のように改正する。
第五条第二十八号中「産業廃棄物の処理に係る特定施設の整備の促進に関する法律(平成四年法律第六十二号)」の下に「、特定有害廃棄物等の輸出入等の規制に関する法律(平成四年法律第百八号)」を加える。
大蔵大臣 林義郎
厚生大臣 丹羽雄哉
農林水産大臣 田名部匡省
通商産業大臣 森喜朗
運輸大臣 越智伊平
建設大臣 中村喜四郎
内閣総理大臣 宮沢喜一