戦後の経済発展と民産増殖のため、政府は金融機関の拡張を目指している。国民経済の発展には、中央銀行、勧業銀行、貯蓄銀行の三機関が必要不可欠である。中央銀行と貯蓄銀行は既に整備されているが、勧業銀行のみが未設立であった。日本勧業銀行は資本金1000万円で、その10倍までの債券発行特権と5年間の補償利子を付与する。また各府県に農工銀行を設置し、資本の5倍までの債券発行特権を与える。これにより不動産・土地の信用を活用し、有益な事業への資本供給を実現する。商業銀行の固着資本を開放し、投機的事業への零細資本を安全有益な投資へ導くことを目指す。
参照した発言:
第9回帝国議会 衆議院 本会議 第9号