近年、蚕糸業は海外経済界の影響や人造絹糸工業の躍進により深刻な状況に直面している。蚕糸業は国民経済と国際貿易において重要な地位を占めており、その更生刷新は急務である。産繭処理統制法案は、繭の処理の合理化と取引の公正円滑化を図り、養蚕・製糸業の経営改善と蚕糸価格の安定を目指すものである。また、他の二法案は蚕糸業団体の整備に関するもので、業界の自治的統制の強化と経営の合理化を図るものである。これら三法案の成立により、政府の蚕糸恒久施設と連携して、蚕糸業の更生刷新に大きく寄与することが期待される。
参照した発言:
第69回帝国議会 衆議院 本会議 第7号