第一條 左ニ揭グル物品ニシテ命令ヲ以テ定ムルモノニハ本法ニ依リ物品稅ヲ課ス
第一種
乙類
二十四 漆器、陶磁器及硝子製器具ニシテ別號ニ揭ゲザルモノ
二十五 貴金屬ヲ鍍シ又ハ張リタル製品ニシテ別號ニ揭ゲザルモノ
二十七 織物、メリヤス、レース、フェルト及同製品竝ニ組物
同一物品ニシテ第一種及第二種ニ該當スルモノハ之ヲ第二種トシ、甲類及乙類ニ該當スルモノハ之ヲ甲類トス
第三條 前條ノ價格ハ第一種ノ物品ニ付テハ小賣業者ノ販賣價格、第二種ノ物品ニ付テハ製造場ヨリ移出スル時ノ價格トス但シ保稅地域ヨリ引取ラルル第一種又ハ第二種ノ物品ニシテ引取人ヨリ稅金ヲ徵收スルモノニ付テハ引取ノ際ニ於ケル價格トス
前項ノ價格及燐寸ノ本數ノ計算ニ關シ必要ナル事項ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
第四條 物品稅ハ第一種ノ物品ニ付テハ販賣セラレタル物品ノ價格ニ應ジ小賣業者ヨリ、第二種又ハ第三種ノ物品ニ付テハ製造場ヨリ移出セラレタル物品ノ價格又ハ數量ニ應ジ製造者ヨリ之ヲ徵收ス但シ保稅地域ヨリ引取ラルル物品ニ付テハ命令ヲ以テ定ムル場合ヲ除クノ外引取ラレタル物品ノ價格又ハ數量ニ應ジ引取人ヨリ之ヲ徵收ス
第五條 物品稅ハ第一種第十六號及第三十號ニ揭グル物品ニ付テハ其ノ物品ガ入札其ノ他競爭ノ方法ニ依リ賣買セラルル場合ニシテ命令ヲ以テ定ムル場合ニ限リ之ヲ課ス
前項ノ場合ニ於テハ其ノ札元又ハ之ニ準ズベキ者ガ小賣業者トシテ當該物品ヲ販賣スルモノト看做ス
第六條 製造場以外ノ場所ニ於テ販賣ノ爲化粧品、シャンプー、洗粉又ハ嗜好飮料ヲ容器ニ充塡シ又ハ改裝スルトキハ之ヲ化粧品、シャンプー、洗粉又ハ嗜好飮料ノ製造ト看做ス
第七條 左ニ揭グル場合ニ於テハ嗜好飮料、飴、葡萄糖又ハ麥芽糖ハ之ヲ製造場ヨリ移出シタルモノト看做ス
二 飴、葡萄糖又ハ麥芽糖ヲ製造場內ニ於テ飴、葡萄糖又ハ麥芽糖以外ノ製品ノ原料トシテ使用シタルトキ
第八條 第一種ノ物品ノ小賣業者ハ每月其ノ販賣シタル物品ニ付其ノ品名每ニ數量及價格ヲ記載シタル申吿書ヲ、第二種ノ物品ノ製造者ハ每月其ノ製造場ヨリ移出シタル物品ニ付其ノ品名每ニ數量及價格ヲ記載シタル申吿書ヲ、第三種ノ物品ノ製造者ハ每月其ノ製造場ヨリ移出シタル物品ニ付其ノ品名每ニ數量ヲ記載シタル申吿書ヲ翌月十日迄ニ政府ニ提出スベシ
第一種、第二種又ハ第三種ノ物品ヲ保稅地域ヨリ引取ル者ハ命令ヲ以テ定ムル場合ヲ除クノ外引取ノ際其ノ物品ニ付前項ニ準ズル申吿書ヲ政府ニ提出スベシ
申吿書ノ提出ナキトキ又ハ政府ニ於テ申吿ヲ不相當ト認メタルトキハ政府ハ其ノ課稅標準額ヲ決定ス
第九條 小賣業者ガ其ノ販賣シタル第一種ノ物品ノ返還ヲ受ケタル場合ニ於テハ命令ノ定ムル所ニ依リ返還ヲ受ケタル月分以降ノ稅額ヨリ其ノ物品ニ課セラレタル物品稅ニ相當スル金額ヲ控除ス製造場ヨリ移出シタル第二種ノ物品ヲ同一製造場內ニ戾入シタル場合亦同ジ
製造場ヨリ移出シタル第三種ノ物品ヲ同一製造場內ニ戾入シタル場合ニ於テハ命令ノ定ムル所ニ依リ其ノ物品ヲ製造場ヨリ移出スルモ更ニ物品稅ノ徵收ヲ爲サズ
第十條 物品稅ハ每月分ヲ翌月末日迄ニ納付スベシ但シ第四條但書ノ場合ニ於テハ引取ノ際之ヲ納付スベシ
命令ノ定ムル所ニ依リ第二種又ハ第三種ノ物品ニ付物品稅額ニ相當スル擔保ヲ提供シタルトキハ一月以內物品稅ノ徵收ヲ猶豫スルコトヲ得
關稅法第三十四條但書ノ規定ニ依リ保稅地域ヨリ引取ル物品ニ付テハ第一項但書ノ規定ニ拘ラズ輸入免許ヲ受ケタル際物品稅ヲ納付スベシ此ノ場合ニ於テハ引取ノ際其ノ稅金ノ擔保ヲ提供スルコトヲ要ス
第十一條 命令ノ定ムル所ニ依リ政府ノ承認ヲ受ケ他ノ製造場又ハ藏置場ニ移入スル目的ヲ以テ製造場ヨリ移出シ又ハ保稅地域ヨリ引取ル第二種又ハ第三種ノ物品ニ付テハ第四條ノ規定ヲ適用セズ
前項ノ場合ニ於テハ移出先又ハ引取先ヲ以テ製造場ト看做シ移出先又ハ引取先ノ營業者ヲ以テ製造者ト看做ス
第一項ノ物品ニシテ政府ノ指定シタル期間內ニ移出先又ハ引取先ニ移入セラレタルコトノ證明ナキモノニ付テハ製造者又ハ引取人ヨリ直ニ其ノ物品稅ヲ徵收ス但シ災害其ノ他已ムコトヲ得ザル事由ニ因リ滅失シタルモノニ付政府ノ承認ヲ受ケタルトキハ物品稅ヲ免除ス
第十二條 命令ノ定ムル所ニ依リ政府ノ承認ヲ受ケ製造場ヨリ移出シ又ハ保稅地域ヨリ引取ル物品ニシテ左ノ各號ノ一ニ該當スルモノニ付テハ物品稅ヲ免除ス
二 飴、葡萄糖又ハ麥芽糖ノ製造ノ用ニ供スル飴、葡萄糖又ハ麥芽糖
三 輸出スル菓子、糖果其ノ他命令ヲ以テ定ムル物品ノ製造ノ用ニ供スル飴、葡萄糖又ハ麥芽糖
前條第三項ノ規定ハ前項ノ物品ニシテ政府ノ指定シタル期間內ニ移出先若ハ引取先ニ移入セラレタルコトノ證明ナキモノ又ハ移出先若ハ引取先ニ移入前其ノ用途ヲ變更セラレタルモノニ付之ヲ準用ス
第一項ノ物品ヲ移出先又ハ引取先ニ移入後其ノ用途ヲ變更シタル場合ニ於テハ其ノ場所ヲ以テ製造場ト看做シ移出先又ハ引取先ノ營業者ヲ以テ製造者ト看做ス
第一項第三號ノ規定ニ依リ物品稅ノ免除ヲ受ケタル飴、葡萄糖又ハ麥芽糖ヲ使用シテ菓子、糖果其ノ他命令ヲ以テ定ムル物品ヲ製造シタル者ガ之ヲ政府ノ指定シタル期間內ニ輸出シタルコトヲ證明セザル場合ニ於テハ製造者ヨリ直ニ其ノ物品稅ヲ徵收ス但シ災害其ノ他已ムコトヲ得ザル事由ニ因リ滅失シタルモノニ付政府ノ承認ヲ受ケタルトキハ此ノ限ニ在ラズ
第十三條 左ニ揭グル物品ニ付テハ命令ノ定ムル所ニ依リ物品稅ヲ免除ス
第十一條第三項ノ規定ハ前項ノ物品ニシテ政府ノ指定シタル期間內ニ輸出シ又ハ其ノ用途ニ供セラレタルコトノ證明ナキモノニ付之ヲ準用ス
第十四條 物品稅ヲ課セラレタル飴、葡萄糖又ハ麥芽糖ヲ原料トシテ製造シタル菓子、糖果其ノ他命令ヲ以テ定ムル物品ヲ輸出シタルトキハ輸出者ニ對シ命令ノ定ムル所ニ依リ其ノ原料トシテ使用シタル飴、葡萄糖又ハ麥芽糖ニ付課セラレタル物品稅ニ相當スル金額以下ノ交付金ヲ交付スルコトヲ得
第十五條 第一種ノ物品ノ小賣業ヲ營マントスル者又ハ第二種若ハ第三種ノ物品ヲ製造セントスル者ハ命令ノ定ムル所ニ依リ政府ニ申吿スベシ其ノ小賣業又ハ製造ヲ廢止セントスルトキ亦同ジ
第十六條 第一種、第二種又ハ第三種ノ物品ノ製造者又ハ販賣者ハ命令ノ定ムル所ニ依リ其ノ製造、貯藏又ハ販賣ニ關スル事實ヲ帳簿ニ記載スベシ
第一種ノ物品ノ小賣業者又ハ第二種若ハ第三種ノ物品ノ製造者ハ命令ノ定ムル所ニ依リ其ノ製造又ハ販賣ニ關シ必要ナル事項ヲ政府ニ申吿スベシ
第十七條 收稅官吏ハ第一種、第二種又ハ第三種ノ物品ノ製造者又ハ販賣者ニ對シ質問ヲ爲シ又ハ左ニ揭グル物件ニ付檢査ヲ爲シ若ハ監督上必要ノ處分ヲ爲スコトヲ得
一 第一種、第二種又ハ第三種ノ物品ニシテ製造者又ハ販賣者ノ所持スルモノ
二 第一種、第二種又ハ第三種ノ物品ノ製造、貯藏又ハ販賣ニ關スル一切ノ帳簿書類
三 第一種、第二種又ハ第三種ノ物品ノ製造、貯藏又ハ販賣上必要ナル建築物、機械、器具、材料其ノ他ノ物件
第十八條 詐僞其ノ他不正ノ行爲ニ依リ物品稅ヲ逋脫シ又ハ逋脫セントシタル者ハ其ノ逋脫シ又ハ逋脫セントシタル稅金ノ五倍ニ相當スル罰金ニ處シ直ニ其ノ稅金ヲ徵收ス但シ罰金額ガ二十圓ニ滿タザルトキハ之ヲ二十圓トス
第十九條 左ノ各號ノ一ニ該當スル者ハ三百圓以下ノ罰金又ハ科料ニ處ス
一 第八條第一項又ハ第二項ノ規定ニ依ル申吿ヲ怠リ又ハ詐リタル者
二 政府ニ申吿セズシテ第一種ノ物品ノ小賣業ヲ營ミ又ハ第二種若ハ第三種ノ物品ヲ製造シタル者
前項第二號ニ規定スル者ニ付テハ直ニ其ノ小賣シタル第一種ノ物品又ハ製造シタル第二種若ハ第三種ノ物品ニ對スル物品稅ヲ徵收ス
第二十條 左ノ各號ノ一ニ該當スル者ハ百圓以下ノ罰金又ハ科料ニ處ス
一 第十六條第一項ノ規定ニ依ル帳簿ノ記載ヲ怠リ若ハ詐リ又ハ帳簿ヲ隱匿シタル者
二 第十六條第二項ノ規定ニ依ル申吿ヲ怠リ又ハ詐リタル者
三 第十七條ノ規定ニ依ル收稅官吏ノ質問ニ對シ答辯ヲ爲サズ若ハ虛僞ノ陳述ヲ爲シ又ハ其ノ職務ノ執行ヲ拒ミ、妨ゲ若ハ忌避シタル者
第二十一條 第十八條ノ罪ヲ犯シタル者ニハ刑法第三十八條第三項但書、第三十九條第二項、第四十條、第四十一條、第四十八條第二項、第六十三條及第六十六條ノ規定ヲ適用セズ
第二十二條 第一種、第二種又ハ第三種ノ物品ノ製造者又ハ販賣者ノ代理人、戶主、家族、同居者、雇人其ノ他ノ從業者ガ其ノ業務ニ關シ本法ヲ犯シタルトキハ其ノ製造者又ハ販賣者ヲ處罰ス
第二十三條 本法ニ於テ保稅地域トハ關稅法ニ定ムル保稅地域ヲ謂フ
第二十四條 關稅定率法第七條第十七號ノ規定ハ第十二條第一項第三號ノ規定ニ依リ物品稅ヲ免除セラレタル飴、葡萄糖若ハ麥芽糖ヲ原料トシテ製造シ又ハ第十四條ノ規定ニ依リ交付金ヲ交付セラレタル菓子、糖果其ノ他命令ヲ以テ定ムル物品ニ對シテハ之ヲ適用セズ
第二十五條 自己又ハ其ノ家族ノ用ニノミ供スル第二種ノ物品又ハ飴ヲ製造スル者ニハ當該物品ニ付本法ヲ適用セズ