物品税法の一部を改正する法律
法令番号: 法律第七十七号
公布年月日: 昭和26年3月31日
法令の形式: 法律
物品税法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和二十六年三月三十一日
内閣総理大臣 吉田茂
法律第七十七号
物品税法の一部を改正する法律
物品税法(昭和十五年法律第四十号)の一部を次のように改正する。
第一條第一項第二種第三号を次のように改める。
三 サッカリン、ヅルチン及此等ヲ原料トスル調味用固型人工甘味料
第二條第一項第二種第三号を次のように改める。
三 サッカリン、ヅルチン及此等ヲ原料トスル調味用固型人工甘味料
イ サッカリン及びヅルチン 一瓩ニ付 千円
ロ サッカリン又ハヅルチンヲ原料トスル調味用固型人工甘味料 サッカリン又ハヅルチンノ使用量一瓩ニ付 千円
第三條第三項中「及燐寸ノ本数」を「、燐寸ノ本数及サッカリン又ハヅルチンヲ原料トスル調味用固型人工甘味料ノ原料トシテ使用セラレタルサッカリン又ハヅルチンノ量」に改める。
第四條中「第二種第四号」を「サッカリン又ハヅルチンヲ原料トスル調味用固型人工甘味料ニ付テハ製造場ヨリ移出セラレタル当該調味用固型人工甘味料ニ使用セラレタルサッカリン又ハヅルチンノ量、第二種第四号」に改める。
第八條第一項中「第二種第四号」を「サッカリン又ハヅルチンヲ原料トスル調味用固型人工甘味料ニ付テハサッカリン又ハヅルチンノ使用量、第二種第四号」に改める。
第十六條ノ二中「受取書ノ発行」の下に「、第一種又ハ第二種ノ物品(第七條第一項第一号又ハ第二号ノ規定ニ依リ移出シタルモノト看做サレタルモノ及第十一條第一項、第十二條第一項又ハ第十三條第一項ノ規定ノ適用ヲ受ケテ移出スルモノヲ除ク)ニ付テノ物品税証紙又ハ之ニ代ルベキ物品税ヲ課セラルベキ物品ナル旨ノ表示ヲ受ケタル証紙(物品税表示証ト謂フ以下同ジ)ノ貼付」を加え、同條に次の四項を加える。
前項ノ規定ニ依リ物品税証紙又ハ物品税表示証ノ貼付ヲ命ゼラレタル者ハ第八條第一項ノ規定ニ依ル申告書ニ毎月貼付シタル物品税証紙又ハ物品税表示証ノ種類及枚数ヲ併セ記載シ申告スベシ
第一項ノ物品税証紙ハ政府之ヲ作成シ命令ノ定ムル所ニ依リ第一種又ハ第二種ノ物品ノ製造者ニ之ヲ交付ス
第一種又ハ第二種ノ物品ノ製造者第一項ノ物品税表示証ニ同項ノ表示ヲ受ケントスルトキハ其ノ製造スル第一種又ハ第二種ノ物品ニ対シ貼付スル商標其ノ他ノ表示ヲ記載シタル文書又ハ図画ヲ政府ニ提出シテ之ニ同項ノ表示ヲ受クベシ
第一項ノ物品税証紙ノ樣式及同項ノ表示ノ形式ハ大蔵大臣之ヲ定ム
同條の次に次の一條を加える。
第十六條ノ三 第一種又ハ第二種ノ物品ノ製造者又ハ販売者ハ第十六條ノ二第一項ノ物品税証紙又ハ物品税表示証(第一種又ハ第二種ノ物品ニ貼付シアル此等ノモノヲ除ク)ヲ譲渡シ又ハ譲受クルコトヲ得ズ但シ貼付前ノモノニ付政府ノ承認ヲ受ケタルトキハ此ノ限ニ在ラズ
第一種又ハ第二種ノ物品ノ製造者ハ第十六條ノ二第二項ノ規定ニ依リ第一種又ハ第二種ノ物品ニ貼付セラレタル物品税証紙又ハ物品税表示証ヲ当該物品以外ノ第一種又ハ第二種ノ物品ニ対スル同項ノ規定ニ依ル貼付ニ使用スルコトヲ得ズ
第一種又ハ第二種ノ物品ノ販売者ハ其ノ販売ノ目的ヲ以テ所持スル第一種又ハ第二種ノ物品ニ貼付シアル物品税証紙又ハ物品税表示証ヲ故意ニ破毀スルコトヲ得ズ
第十八條第二項中「前項ノ犯罪ニ係ル物品」の下に「書画及骨董ニ在リテハ小売シタルモノ」を加える。
第十九條第一号中「又ハ第二項」を「若ハ第二項又ハ第十六條ノ二第二項」に改め、同條第二号中「第十六條ノ二」を「第十六條ノ二第一項」に改め、同條に次の一号を加える。
三 第十六條ノ三第一項又ハ第二項ノ規定ニ違反シタル者
第二十條第三号を同條第四号とし、同條第二号の次に次の一号を加える。
三 第十六條ノ三第三項ノ規定ニ違反シタル者
第二十二條ノ二中「及第二十條乃至前條」を「、第二十條及前條」に改める。
附 則
1 この法律は、昭和二十六年四月一日から施行する。
2 この法律施行前に物品税を課せられたサッカリン又はヅルチンを原料として製造した調味用固型人工甘味料であつてその製造者がこの法律施行の際その製造場において所持するものについて、第三項の規定による申告がされたときは、その原料として使用されたサッカリン又はヅルチンをこの法律施行の日において当該製造場にもどし入れしたものとみなす。
3 この法律施行の際前項に規定する調味用固型人工甘味料をその製造場において所持する者は、当該物品につきその成分、数量及び貯蔵の場所をこの法律施行後一月以内(この法律施行後一月以内にその製造場より移出するときは移出前)にその製造場の所轄税務署に申告しなければならない。
4 この法律施行前から引き続いてサッカリン又はヅルチンを原料とする調味用固型人工甘味料を製造する者は、この法律施行後一月以内に、その旨を所轄税務署に申告しなければならない。
5 前項の申告は、その住所、氏名又は名称、その製造している物品の品名及びその製造場を記載した申告書を所轄税務署に提出してしなければならない。
6 第四項の規定による申告をした者は、この法律施行の日において物品税法第十五條の規定による申告をしたものとみなす。
7 第四項の規定による申告をしなかつた者は、物品税法第十五條の規定による申告をしなかつたものとみなす。
8 印紙等模造取締法(昭和二十二年法律第百八十九号)の一部を次のように改正する。
第一條第一項中「印紙」の下に「若しくは物品税法第十六條ノ二の規定による物品税証紙」を、「税印の印影」の下に「若しくは物品税法第十六條ノ二の規定による表示」を加え、「若しくはこれに」を「若しくはこれらに」に改め、「有する印影」の下に「若しくは表示」を加える。
大蔵大臣 池田勇人
内閣総理大臣 吉田茂
物品税法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和二十六年三月三十一日
内閣総理大臣 吉田茂
法律第七十七号
物品税法の一部を改正する法律
物品税法(昭和十五年法律第四十号)の一部を次のように改正する。
第一条第一項第二種第三号を次のように改める。
三 サッカリン、ヅルチン及此等ヲ原料トスル調味用固型人工甘味料
第二条第一項第二種第三号を次のように改める。
三 サッカリン、ヅルチン及此等ヲ原料トスル調味用固型人工甘味料
イ サッカリン及びヅルチン 一瓩ニ付 千円
ロ サッカリン又ハヅルチンヲ原料トスル調味用固型人工甘味料 サッカリン又ハヅルチンノ使用量一瓩ニ付 千円
第三条第三項中「及燐寸ノ本数」を「、燐寸ノ本数及サッカリン又ハヅルチンヲ原料トスル調味用固型人工甘味料ノ原料トシテ使用セラレタルサッカリン又ハヅルチンノ量」に改める。
第四条中「第二種第四号」を「サッカリン又ハヅルチンヲ原料トスル調味用固型人工甘味料ニ付テハ製造場ヨリ移出セラレタル当該調味用固型人工甘味料ニ使用セラレタルサッカリン又ハヅルチンノ量、第二種第四号」に改める。
第八条第一項中「第二種第四号」を「サッカリン又ハヅルチンヲ原料トスル調味用固型人工甘味料ニ付テハサッカリン又ハヅルチンノ使用量、第二種第四号」に改める。
第十六条ノ二中「受取書ノ発行」の下に「、第一種又ハ第二種ノ物品(第七条第一項第一号又ハ第二号ノ規定ニ依リ移出シタルモノト看做サレタルモノ及第十一条第一項、第十二条第一項又ハ第十三条第一項ノ規定ノ適用ヲ受ケテ移出スルモノヲ除ク)ニ付テノ物品税証紙又ハ之ニ代ルベキ物品税ヲ課セラルベキ物品ナル旨ノ表示ヲ受ケタル証紙(物品税表示証ト謂フ以下同ジ)ノ貼付」を加え、同条に次の四項を加える。
前項ノ規定ニ依リ物品税証紙又ハ物品税表示証ノ貼付ヲ命ゼラレタル者ハ第八条第一項ノ規定ニ依ル申告書ニ毎月貼付シタル物品税証紙又ハ物品税表示証ノ種類及枚数ヲ併セ記載シ申告スベシ
第一項ノ物品税証紙ハ政府之ヲ作成シ命令ノ定ムル所ニ依リ第一種又ハ第二種ノ物品ノ製造者ニ之ヲ交付ス
第一種又ハ第二種ノ物品ノ製造者第一項ノ物品税表示証ニ同項ノ表示ヲ受ケントスルトキハ其ノ製造スル第一種又ハ第二種ノ物品ニ対シ貼付スル商標其ノ他ノ表示ヲ記載シタル文書又ハ図画ヲ政府ニ提出シテ之ニ同項ノ表示ヲ受クベシ
第一項ノ物品税証紙ノ様式及同項ノ表示ノ形式ハ大蔵大臣之ヲ定ム
同条の次に次の一条を加える。
第十六条ノ三 第一種又ハ第二種ノ物品ノ製造者又ハ販売者ハ第十六条ノ二第一項ノ物品税証紙又ハ物品税表示証(第一種又ハ第二種ノ物品ニ貼付シアル此等ノモノヲ除ク)ヲ譲渡シ又ハ譲受クルコトヲ得ズ但シ貼付前ノモノニ付政府ノ承認ヲ受ケタルトキハ此ノ限ニ在ラズ
第一種又ハ第二種ノ物品ノ製造者ハ第十六条ノ二第二項ノ規定ニ依リ第一種又ハ第二種ノ物品ニ貼付セラレタル物品税証紙又ハ物品税表示証ヲ当該物品以外ノ第一種又ハ第二種ノ物品ニ対スル同項ノ規定ニ依ル貼付ニ使用スルコトヲ得ズ
第一種又ハ第二種ノ物品ノ販売者ハ其ノ販売ノ目的ヲ以テ所持スル第一種又ハ第二種ノ物品ニ貼付シアル物品税証紙又ハ物品税表示証ヲ故意ニ破毀スルコトヲ得ズ
第十八条第二項中「前項ノ犯罪ニ係ル物品」の下に「書画及骨董ニ在リテハ小売シタルモノ」を加える。
第十九条第一号中「又ハ第二項」を「若ハ第二項又ハ第十六条ノ二第二項」に改め、同条第二号中「第十六条ノ二」を「第十六条ノ二第一項」に改め、同条に次の一号を加える。
三 第十六条ノ三第一項又ハ第二項ノ規定ニ違反シタル者
第二十条第三号を同条第四号とし、同条第二号の次に次の一号を加える。
三 第十六条ノ三第三項ノ規定ニ違反シタル者
第二十二条ノ二中「及第二十条乃至前条」を「、第二十条及前条」に改める。
附 則
1 この法律は、昭和二十六年四月一日から施行する。
2 この法律施行前に物品税を課せられたサッカリン又はヅルチンを原料として製造した調味用固型人工甘味料であつてその製造者がこの法律施行の際その製造場において所持するものについて、第三項の規定による申告がされたときは、その原料として使用されたサッカリン又はヅルチンをこの法律施行の日において当該製造場にもどし入れしたものとみなす。
3 この法律施行の際前項に規定する調味用固型人工甘味料をその製造場において所持する者は、当該物品につきその成分、数量及び貯蔵の場所をこの法律施行後一月以内(この法律施行後一月以内にその製造場より移出するときは移出前)にその製造場の所轄税務署に申告しなければならない。
4 この法律施行前から引き続いてサッカリン又はヅルチンを原料とする調味用固型人工甘味料を製造する者は、この法律施行後一月以内に、その旨を所轄税務署に申告しなければならない。
5 前項の申告は、その住所、氏名又は名称、その製造している物品の品名及びその製造場を記載した申告書を所轄税務署に提出してしなければならない。
6 第四項の規定による申告をした者は、この法律施行の日において物品税法第十五条の規定による申告をしたものとみなす。
7 第四項の規定による申告をしなかつた者は、物品税法第十五条の規定による申告をしなかつたものとみなす。
8 印紙等模造取締法(昭和二十二年法律第百八十九号)の一部を次のように改正する。
第一条第一項中「印紙」の下に「若しくは物品税法第十六条ノ二の規定による物品税証紙」を、「税印の印影」の下に「若しくは物品税法第十六条ノ二の規定による表示」を加え、「若しくはこれに」を「若しくはこれらに」に改め、「有する印影」の下に「若しくは表示」を加える。
大蔵大臣 池田勇人
内閣総理大臣 吉田茂