第一條 物品稅法第一條ノ規定ニ依リ物品稅ヲ課スベキ物品ハ別表ニ定ムル所ニ依ル
別表ニ於テ貴金屬トハ金、銀、白金及此等ヲ主タル材料トスル合金ヲ謂フ
別表ニ於テ貴石、半貴石、眞珠、金又ハ白金ヲ用ヒタル製品トハ其ノ用ヒタル貴石、半貴石、眞珠、金又ハ白金ノ價格(二種以上ノモノヲ用ヒタルモノニ付テハ其ノ價格ヲ合算ス)ガ三圓以上ノモノヲ謂フ
第二條 物品稅法第一條ニ揭グル第一種ノ物品中第十六號及第三十號ニ揭グルモノニ付物品稅ヲ課スベキ場合ハ一囘ノ賣買總金額ガ一萬圓ヲ超ユル場合ニ限ル但シ强制競賣ノ場合ハ物品稅ヲ課セズ
第三條 物品稅法第一條ニ揭グル第一種ノ物品ノ小賣業ヲ營マントスル者ハ販賣場及販賣スベキ物品ヲ定メ其ノ住所及氏名又ハ名稱ヲ記載シタル申吿書ヲ販賣場所轄稅務署ニ提出スベシ
第四條 物品稅法第一條ニ揭グル第二種又ハ第三種ノ物品ヲ製造セントスル者ハ製造場及製造スベキ物品ヲ定メ其ノ住所及氏名又ハ名稱ヲ記載シタル申吿書ヲ製造場所轄稅務署ニ提出スベシ
第五條 第一種ノ物品ノ小賣業者又ハ第二種若ハ第三種ノ物品ノ製造者一月以上販賣又ハ製造ヲ休止セントスルトキハ其ノ時期ヲ定メ所轄稅務署ニ申吿スベシ
第六條 稅務署長ハ必要ト認ムルトキハ第二種又ハ第三種ノ物品ノ製造者ニ製造場ノ圖面及製造用ノ機械器具ノ目錄ヲ提出セシムルコトヲ得
第七條 第三條乃至第五條ノ規定ニ依リ申吿シタル事項又ハ前條ノ規定ニ依リ提出シタル圖面若ハ目錄ニ記載シタル事項ニ異動ヲ生ジタルトキハ其ノ都度所轄稅務署ニ申吿スベシ
第八條 第一種ノ物品ノ小賣業又ハ第二種若ハ第三種ノ物品ノ製造業ヲ相續シタル者ハ其ノ旨ヲ所轄稅務署ニ申吿スベシ
第一種ノ物品ノ小賣業又ハ第二種若ハ第三種ノ物品ノ製造業ヲ讓受ケタル者ハ讓渡人ト連署シテ所轄稅務署ニ申吿スベシ
合併後存續スル法人又ハ合併ニ因リテ設立シタル法人ガ合併ニ因リテ消滅シタル法人ノ第一種ノ物品ノ小賣業又ハ第二種若ハ第三種ノ物品ノ製造業ヲ承繼シタルトキハ合併後存續スル法人又ハ合併ニ因リテ設立シタル法人ハ其ノ旨ヲ所轄稅務署ニ申吿スベシ
第九條 第一種ノ物品ノ小賣業又ハ第二種若ハ第三種ノ物品ノ製造ヲ廢止セントスルトキハ其ノ旨ヲ所轄稅務署ニ申吿スベシ
第十條 第一種ノ物品ノ小賣業者又ハ第二種若ハ第三種ノ物品ノ製造者販賣場又ハ製造場ヲ移轉セントスルトキハ移轉ノ事實ヲ具シ第三條又ハ第四條及前條ノ規定ニ準ジ申吿ヲ爲スベシ
第十一條 第一種又ハ第二種ノ物品ニシテ通常容器ト共ニ販賣セラルルモノノ價格ハ其ノ容器ノ價格ヲ加ヘタル金額ニ依ル
第十二條 保稅地域ヨリ引取ラルル第一種又ハ第二種ノ物品ニシテ引取人ヨリ稅金ヲ徵收スルモノノ價格ハ輸入ノ際ニ於ケル到着價格ニ當該物品ニ課セラルベキ織物消費稅及關稅ニ相當スル金額ヲ加ヘタル金額ニ依ル
第十三條 燐寸ノ本數ハ軸木ノ本數ニ依ル但シ二個以上ノ點火裝置ヲ附シタルモノニ付テハ其ノ點火裝置ノ個數ニ依ル
第十四條 第一種ノ物品ノ販賣者又ハ製造者ガ第一種ノ物品ヲ保稅地域ヨリ引取ル場合ニ於テハ物品稅ハ之ヲ徵收セズ
前項ノ場合ニ於テハ販賣場又ハ製造場ノ所轄稅務署ヨリ交付ヲ受ケタル販賣者又ハ製造者タルコトヲ證明スベキ書類ヲ所轄稅關ニ提出スベシ
第一項ノ場合ニ於テハ物品稅法第八條第二項ノ規定ニ依ル申吿書ノ提出ヲ要セズ
第十五條 物品稅ノ免除ヲ受ケズシテ輸出シタル物品ヲ再輸入シ之ヲ保稅地域ヨリ引取ル場合ニ於テハ物品稅ヲ徵收セズ
第十六條 物品稅法第八條第一項ノ規定ニ依ル申吿書ハ所轄稅務署ニ之ヲ提出スベシ
前項ノ申吿書ノ提出ナキトキ又ハ稅務署長其ノ申吿ヲ不相當ト認メタルトキハ稅務署長ハ其ノ課稅標準額ヲ決定スベシ
前二項ノ規定ハ物品稅法第八條第二項ノ規定ニ依ル申吿ニ付之ヲ準用ス
第十七條 第一種ノ物品ノ小賣業者又ハ第二種ノ物品ノ製造者返還ヲ受ケ又ハ戾入シタル物品ニ付物品稅法第九條第一項ノ規定ニ依ル控除ヲ受ケントスルトキハ當該物品ニ付物品稅ヲ納付シ又ハ其ノ徵收ノ猶豫ヲ受ケタルコトヲ證明スベキ書類及返還又ハ戾入ノ事實ヲ證明スベキ書類ヲ呈示シテ當該物品ノ品名、數量、價格及稅額ニ付所轄稅務署ノ承認ヲ受クベシ
第十八條 物品稅法第一條ニ揭グル第三種ノ物品ノ製造者戾入シタル物品ニ付同法第九條第二項ノ規定ノ適用ヲ受ケントスルトキハ當該物品ニ付物品稅ヲ納付シ又ハ其ノ徵收ノ猶豫ヲ受ケタルコトヲ證明スベキ書類及戾入ノ事實ヲ證明スベキ書類ヲ呈示シテ當該物品ノ品名及數量ニ付所轄稅務署ノ承認ヲ受クベシ
擔保トシテ金錢又ハ無記名國債證券ヲ提供スルトキハ之ヲ供託シ其ノ供託受領證ヲ所轄稅務署ニ提出スベシ
擔保トシテ登錄國債ヲ提供スルトキハ擔保ノ登錄ヲ受ケ其ノ登錄濟通知書ヲ所轄稅務署ニ提出スベシ乙種國債登錄簿ニ登錄シタルモノニ在リテハ尙記名國債證券ヲ供託シ其ノ供託受領證ヲ提出スベシ
擔保トシテ提供シタル國債ノ償還ヲ受クルニ至リタルトキハ稅務署長ハ擔保提供者ヲシテ之ニ代ルベキ擔保ヲ提供セシムベシ
第二十條 物品稅法第十條第二項ノ規定ニ依リ擔保ヲ提供シタル者期限內ニ稅金ヲ納付セザルトキハ擔保ヲ以テ之ニ充ツ但シ擔保物國債ナルトキハ之ヲ公賣ニ付シ稅金及公賣ノ費用ニ充テ不足金アルトキハ之ヲ追徵シ殘金アルトキハ之ヲ還付ス
前項ノ規定ハ物品稅法第十條第三項ノ規定ニ依リ提供シタル擔保ニ付之ヲ準用ス
第二十一條 物品稅法第十一條第一項ノ規定ニ依リ第二種又ハ第三種ノ物品ヲ製造場ヨリ移出セントスル者ハ其ノ旨ヲ所轄稅務署ニ申請シ承認ヲ受クベシ
第二十二條 前條ノ承認ヲ受ケ製造場ヨリ移出シタル第二種又ハ第三種ノ物品ヲ移出先タル製造場又ハ藏置場ニ移入シタルトキハ移出先ノ營業者ハ其ノ旨ヲ所轄稅務署ニ申吿スベシ
第二十三條 物品稅法第十二條第一項第三號ノ物品ハ輸出スル菓子及糖果ノ外輸出スル果實蜜及之ニ類スルモノトス
第二十四條 物品稅法第十二條第一項ノ規定ニ依リ第二種ノ物品又ハ飴、葡萄糖若ハ麥芽糖ヲ製造場ヨリ移出セントスル者ハ其ノ旨ヲ所轄稅務署ニ申請シ承認ヲ受クベシ
第二十二條ノ規定ハ前項ノ物品ヲ其ノ移出先ニ移入シタル場合ニ付之ヲ準用ス
第二十五條 物品稅法第十二條第一項ノ規定ニ依リ物品稅ノ免除ヲ受ケタル物品ニ付其ノ用途ヲ變更セントスルトキハ其ノ旨ヲ所轄稅務署ニ申請シ承認ヲ受クベシ
第二十六條 物品稅法第十三條第一項第三號ノ規定ニ依リ物品稅ヲ免除スル物品ヲ定ムルコト左ノ如シ
二 機械用又ハ工業用ニ供スルモノ但シ燐寸竝ニ飮料又ハ食料品ノ製造ノ用ニ供スル飴、葡萄糖及麥芽糖ヲ除ク
三 神社、寺院又ハ敎會ニ於テ式典用又ハ禮拜用ニ供スルモノ但シ第三種ノ物品ヲ除ク
四 敎育用ニ供スルモノ但シ中等學校又ハ小學校ニ於テ使用スル寫眞機、映寫機、寫眞用フィルム、蓄音器、蓄音器用レコード、ピアノ、オルガン、箏、三絃、ラヂオ聽取機、擴聲用增幅器及擴聲器ニ限ル
五 軍用ニ供スルモノ但シ陸海軍ノ購入ニ係ル毛皮、毛皮製品、帽子、鞄、トランク、靴、寢臺、第一種第二十六號ノ皮革製品、織物、織物製品、メリヤス、メリヤス製品、犬、寫眞機、寫眞機部分品、寫眞用乾板、寫眞用フィルム、寫眞用感光紙、雙眼鏡、隻眼鏡、銃、銃部分品、藥莢及彈丸ニ限ル
六 通信用ニ供スルモノ但シ無線電信又ハ無線電話(放送無線電話ヲ除ク)ノ用ニ供スルラヂオ聽取機及受信用眞空管ニ限ル
第二十七條 第一種ノ物品ノ小賣業者又ハ第二種若ハ第三種ノ物品ノ製造者物品稅法第十三條及前條ノ規定ニ依リ物品稅ノ免除ヲ受ケントスルトキハ第一種ノ物品ヲ引渡シ又ハ第二種若ハ第三種ノ物品ヲ製造場ヨリ移出スル際其ノ旨ヲ所轄稅務署ニ申請シ承認ヲ受クベシ
第二十八條 物品稅法第十二條第一項第三號ノ規定ニ依リ物品稅ヲ免除セラレタル飴、葡萄糖若ハ麥芽糖ヲ原料トシテ製造シタル菓子、糖果若ハ果實蜜及之ニ類スルモノ又ハ同法第十三條第一項第一號ノ物品ニ付輸出ノ證明ヲ爲サントスルトキハ輸出免狀又ハ之ニ代ルベキ書類ヲ所轄稅務署ニ提出スベシ
前項ノ場合ニ於テ所轄稅務署必要アリト認ムルトキハ外國ニ陸揚シタルコトヲ證スベキ書類ヲ提出セシムルコトヲ得
第二十九條 物品稅法第十一條第三項、第十二條第二項及第四項竝ニ第十三條第二項ノ期間ハ稅務署長之ヲ指定ス
第三十條 物品稅法第十一條第三項但書、第十二條第二項及第四項但書竝ニ第十三條第二項ノ規定ニ依リ承認ヲ受ケントスル者ハ事由ヲ具シ第二十一條、第二十四條第一項又ハ第二十七條ノ稅務署ニ申請スベシ
前項ノ場合ニ於テ滅失シタル場所ガ前項ノ稅務署ノ管轄外ナルトキハ最寄稅務署ニ滅失ノ事實ヲ申吿シテ證明書ノ下付ヲ受ケ前項ノ申請ノ際之ヲ提出スベシ
第三十一條 第二十一條、第二十二條、第二十四條、第二十五條及第二十七條乃至前條ノ規定ハ物品稅法第十一條乃至第十三條ノ規定ノ適用ヲ受ケ保稅地域ヨリ引取ラルル第一種、第二種又ハ第三種ノ物品ニ付之ヲ準用ス
第三十二條 物品稅法第十四條ノ規定ニ依ル交付金ハ左ノ各號ニ揭グル金額トス但シ飴、葡萄糖又ハ麥芽糖ノ製造場ヨリ直接引取リタル飴、葡萄糖又ハ麥芽糖ヲ原料トシテ保稅工場ニ於テ製造シタル菓子、糖果又ハ果實蜜及之ニ類スルモノニ付テハ其ノ飴、葡萄糖又ハ麥芽糖ニ對スル物品稅ニ相當スル金額トス
一 麥芽糖化ノ方法ニ依リ製造シタル飴ヲ使用シタル菓子、糖果又ハ果實蜜及之ニ類スルモノ 菓子、糖果又ハ果實蜜及之ニ類スルモノノ中ニ含有スル麥芽糖化ノ方法ニ依リ製造シタル飴百斤ニ付 二圓
二 其ノ他ノ飴又ハ葡萄糖若ハ麥芽糖ヲ使用シタル菓子、糖果又ハ果實蜜及之ニ類スルモノ 菓子、糖果又ハ果實蜜及之ニ類スルモノノ中ニ含有スル麥芽糖化以外ノ方法ニ依リ製造シタル飴、葡萄糖又ハ麥芽糖百斤ニ付 二圓五十錢
第三十三條 左ノ各號ノ一ニ該當スル場合ニ於テハ物品稅法第十四條ノ規定ニ依ル交付金ヲ交付セズ
一 菓子、糖果又ハ果實蜜及之ニ類スルモノノ輸出後一年以內ニ交付金ノ交付ヲ申請セザルトキ
二 菓子、糖果又ハ果實蜜及之ニ類スルモノノ一囘ノ輸出數量ガ三百斤ニ滿タザルトキ
第三十四條 物品稅法第十四條ノ規定ニ依ル交付金ノ交付ヲ受ケントスル者ハ輸出ノ際關稅法施行規則第三十四條第一項ノ規定ニ依ル申吿ノ外菓子、糖果又ハ果實蜜及之ニ類スルモノノ種類、每種類ノ數量、使用原料ノ種類、製造者ノ氏名又ハ名稱及製造ノ場所ヲ稅關ニ申吿シ飴、葡萄糖又ハ麥芽糖ノ含有量ニ付檢定ヲ受クベシ但シ第三十二條但書ノ規定ニ依ル交付金ノ交付ヲ受ケントスル者ハ此ノ限ニ在ラズ
第三十五條 物品稅法第十四條ノ規定ニ依ル交付金ノ交付ヲ受ケントスル者ハ申請書ニ輸出免狀又ハ之ニ代ルベキ稅關ノ證明書ヲ添附シテ輸出港稅關ニ提出スベシ
第三十二條但書ノ規定ニ依ル交付金ノ交付ヲ受ケントスル者ハ前項ノ書類ノ外飴、葡萄糖又ハ麥芽糖製造場所轄稅務署ノ物品稅納稅濟證明書及保稅工場所轄稅關ノ製造證明書ヲ提出スベシ
第二十八條第二項ノ規定ハ前二項ノ場合ニ付之ヲ準用ス
第三十六條 第一種、第二種又ハ第三種ノ物品ノ販賣者ハ少クトモ左ノ事項ヲ帳簿ニ記載スベシ
一 受入レタル物品ノ品名、數量、價格及受入ノ日竝ニ其ノ引渡人ノ住所及氏名又ハ名稱
二 販賣シタル物品ノ品名、數量、價格及販賣ノ日竝ニ其ノ買受人ノ住所及氏名又ハ名稱
小賣ノ場合ニ於テハ前項第二號ノ買受人ノ住所及氏名又ハ名稱ノ記載ヲ要セズ但シ所轄稅務署監督上必要アリト認メ其ノ記載ヲ命ジタルトキハ此ノ限ニ在ラズ
第三十七條 第一種、第二種又ハ第三種ノ物品ノ製造者ハ少クトモ左ノ事項ヲ帳簿ニ記載スベシ
一 受入レタル材料ノ種類、數量及受入ノ日竝ニ其ノ引渡人ノ住所及氏名又ハ名稱
四 販賣シ又ハ移出シタル物品ノ品名、數量、價格及販賣又ハ移出ノ日竝ニ其ノ買受人又ハ引取人ノ住所及氏名又ハ名稱
前條第二項ノ規定ハ前項第四號ニ揭グル事項ノ記載ニ付之ヲ準用ス
第三十八條 販賣場ヲ有セズシテ第一種ノ物品ノ小賣業ヲ營ム者ニ在リテハ其ノ住所、住所ナキトキハ居所ヲ以テ販賣場ト看做ス
第三十九條 本令中稅務署ニ屬スル事務ハ保稅地域ヨリ引取ラルル物品ニ關シテハ稅關之ヲ行フ