台湾総督府税関官制
法令番号: 勅令第四十九號
公布年月日: 明治34年4月11日
法令の形式: 勅令
朕臺灣總督府稅關官制ノ改正ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治三十四年四月十日
內閣總理大臣 侯爵 伊藤博文
內務大臣 文學博士 男爵 末松謙澄
勅令第四十九號
臺灣總督府稅關官制
第一條 臺灣總督府稅關ハ臺灣總督ノ管理ニ屬シ左ノ事務ヲ掌ル
一 關稅、出港稅、噸稅及稅關諸收入ニ關スル事項
二 保稅倉庫其ノ他ノ倉庫ニ關スル事項
三 船舶及貨物ノ取締ニ關スル事項
四 臺灣關稅規則、臺灣輸出稅及出港稅規則、臺灣噸稅規則犯則者ノ處分ニ關スル事項
五 關稅通路ノ取締ニ關スル事項
第二條 左ノ二港ニ稅關ヲ置ク
臺北縣管下 淡水
臺南縣管下 安平
第三條 稅關ニ稅關長一人ヲ置ク奏任トス
淡水稅關長ハ安平稅關長ヲ兼ヌ
第四條 稅關ヲ通シテ左ノ職員ヲ置ク
事務官 專任 一人 奏任
鑑定官 專任 二人 奏任
屬 專任 四十八人 判任
監視 專任 二十人 判任
鑑定官補 專任 十五人 判任
監吏 專任 百三十四人 判任
第五條 稅關長ハ臺灣總督ノ指揮監督ヲ承ケ稅關ニ關スル一切ノ事務ヲ掌理ス
第六條 事務官ハ稅關長ノ事務ヲ助ク
稅關長事故アルトキハ其ノ職務ヲ代理ス
第七條 鑑定官ハ稅關長ノ命ヲ承ケ貨物ノ檢査鑑定ニ關スル事務ヲ掌理ス
第八條 屬ハ稅關支署長タル者ノ外上官ノ指揮ヲ承ケ庶務ニ從事ス
第九條 監視ハ稅關監視部長若ハ稅關監視署長タル者ノ外上官ノ指揮ヲ承ケ關稅警察及犯則者ノ處分ニ關スル事務ニ從事ス
第十條 鑑定官補ハ上官ノ指揮ヲ承ケ貨物ノ檢査鑑定ニ從事ス
第十一條 監吏ハ關稅監視署長タル者ノ外上官ノ指揮ヲ承ケ關稅警察及犯則者ノ處分ニ關スル事務ニ從事ス
第十二條 稅關ニ稅關監視部ヲ置ク
稅關監視部ニ部長一人ヲ置キ監視ヲ以テ之ニ充ツ
稅關監視部長ハ稅關長ノ指揮ヲ承ケ關稅警察及犯則者ノ處分ニ關スル事務ヲ掌理ス
第十三條 稅關管轄區域內必要ナル場所ニ稅關支署及稅關監視署ヲ置クコトヲ得
稅關支署ノ名稱位置及管轄區域竝稅關監視署ノ名稱位置ハ臺灣總督之ヲ定ム
第十四條 稅關支署ニ支署長一人ヲ置キ屬ヲ以テ之ニ充ツ
稅關支署長ハ稅關長ノ指揮ヲ承ケ其ノ管轄內ノ稅關事務ヲ掌理ス
第十五條 稅關監視署ニ署長一人ヲ置キ監視若ハ監吏ヲ以テ之ニ充ツ
稅關監視署長ハ稅關長ノ指揮ヲ承ケ關稅警察及犯則者ノ處分ニ關スル事務ヲ掌理ス
附 則
本令ハ明治三十四年四月十五日ヨリ之ヲ施行ス
朕台湾総督府税関官制ノ改正ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治三十四年四月十日
内閣総理大臣 侯爵 伊藤博文
内務大臣 文学博士 男爵 末松謙澄
勅令第四十九号
台湾総督府税関官制
第一条 台湾総督府税関ハ台湾総督ノ管理ニ属シ左ノ事務ヲ掌ル
一 関税、出港税、噸税及税関諸収入ニ関スル事項
二 保税倉庫其ノ他ノ倉庫ニ関スル事項
三 船舶及貨物ノ取締ニ関スル事項
四 台湾関税規則、台湾輸出税及出港税規則、台湾噸税規則犯則者ノ処分ニ関スル事項
五 関税通路ノ取締ニ関スル事項
第二条 左ノ二港ニ税関ヲ置ク
台北県管下 淡水
台南県管下 安平
第三条 税関ニ税関長一人ヲ置ク奏任トス
淡水税関長ハ安平税関長ヲ兼ヌ
第四条 税関ヲ通シテ左ノ職員ヲ置ク
事務官 専任 一人 奏任
鑑定官 専任 二人 奏任
属 専任 四十八人 判任
監視 専任 二十人 判任
鑑定官補 専任 十五人 判任
監吏 専任 百三十四人 判任
第五条 税関長ハ台湾総督ノ指揮監督ヲ承ケ税関ニ関スル一切ノ事務ヲ掌理ス
第六条 事務官ハ税関長ノ事務ヲ助ク
税関長事故アルトキハ其ノ職務ヲ代理ス
第七条 鑑定官ハ税関長ノ命ヲ承ケ貨物ノ検査鑑定ニ関スル事務ヲ掌理ス
第八条 属ハ税関支署長タル者ノ外上官ノ指揮ヲ承ケ庶務ニ従事ス
第九条 監視ハ税関監視部長若ハ税関監視署長タル者ノ外上官ノ指揮ヲ承ケ関税警察及犯則者ノ処分ニ関スル事務ニ従事ス
第十条 鑑定官補ハ上官ノ指揮ヲ承ケ貨物ノ検査鑑定ニ従事ス
第十一条 監吏ハ関税監視署長タル者ノ外上官ノ指揮ヲ承ケ関税警察及犯則者ノ処分ニ関スル事務ニ従事ス
第十二条 税関ニ税関監視部ヲ置ク
税関監視部ニ部長一人ヲ置キ監視ヲ以テ之ニ充ツ
税関監視部長ハ税関長ノ指揮ヲ承ケ関税警察及犯則者ノ処分ニ関スル事務ヲ掌理ス
第十三条 税関管轄区域内必要ナル場所ニ税関支署及税関監視署ヲ置クコトヲ得
税関支署ノ名称位置及管轄区域並税関監視署ノ名称位置ハ台湾総督之ヲ定ム
第十四条 税関支署ニ支署長一人ヲ置キ属ヲ以テ之ニ充ツ
税関支署長ハ税関長ノ指揮ヲ承ケ其ノ管轄内ノ税関事務ヲ掌理ス
第十五条 税関監視署ニ署長一人ヲ置キ監視若ハ監吏ヲ以テ之ニ充ツ
税関監視署長ハ税関長ノ指揮ヲ承ケ関税警察及犯則者ノ処分ニ関スル事務ヲ掌理ス
附 則
本令ハ明治三十四年四月十五日ヨリ之ヲ施行ス