流通業務市街地の整備に関する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和四十一年七月一日
内閣総理大臣 佐藤栄作
法律第百十号
流通業務市街地の整備に関する法律
目次
第一章
総則(第一条・第二条)
第二章
流通業務施設の整備に関する基本方針(第三条)
第三章
流通業務地区及び流通業務団地(第四条―第八条)
第四章
流通業務団地造成事業
第一節
流通業務団地造成事業の施行(第九条・第十条)
第二節
測量、調査及び事業用地の取得等(第十一条―第二十四条)
第三節
事業計画及び処分計画(第二十五条―第二十九条)
第四節
造成施設等の処分等(第三十条―第三十九条)
第五章
雑則(第四十条―第四十八条)
第六章
罰則(第四十九条―第五十三条)
附則
第一章 総則
(目的)
第一条 この法律は、都心の区域に流通業務施設が過度に集中しているため流通機能の低下及び自動車交通の渋滞をきたしている大都市における流通業務市街地の整備に関し必要な事項を定めることにより、流通機能の向上及び道路交通の円滑化を図り、もつて都市の機能の維持及び増進に寄与することを目的とする。
(定義)
第二条 この法律において「流通業務施設」とは、第五条第一項第一号から第五号までに掲げる施設をいう。
2 この法律において「流通業務団地造成事業」とは、第七条第一項の流通業務団地について、この法律で定めるところに従つて行なわれる同項第二号に規定する流通業務施設の全部又は一部の敷地の造成、造成された敷地の処分並びにそれらの敷地とあわせて整備されるべき公共施設及び公益的施設の敷地の造成又はそれらの施設の整備に関する事業並びにこれに附帯する事業をいう。
3 この法律において「施行者」とは、流通業務団地造成事業を施行する者をいう。
4 この法律において「施行地区」とは、流通業務団地造成事業を施行する土地の区域をいう。
5 この法律において「公共施設」とは、道路、自動車駐車場その他政令で定める公共の用に供する施設をいう。
6 この法律において「公益的施設」とは、官公庁施設、医療施設その他の施設で、流通業務地区の利便のために必要なものをいう。
7 この法律において「造成施設等」とは、流通業務団地造成事業により造成された敷地及び整備された施設をいう。
8 この法律において「造成敷地等」とは、造成施設等のうち、公共施設及びその敷地以外のものをいう。
9 この法律において「処分計画」とは、施行者が行なう造成施設等の処分に関する計画をいう。
第二章 流通業務施設の整備に関する基本方針
第三条 経済企画庁長官、農林大臣、通商産業大臣、運輸大臣及び建設大臣は、協議により、都心の区域に流通業務施設が過度に集中しているため流通機能の低下及び自動車交通の渋滞をきたしている東京都、大阪市その他政令で定める大都市(その周辺の地域を含む。以下この条及び次条において同じ。)について、それぞれ、流通業務施設の整備に関する基本方針(以下この条及び次条において「基本方針」という。)を定めるものとする。
2 基本方針においては、次の各号に掲げる事項を定めるものとする。
一 当該大都市の都心の区域及びその他の区域における流通業務施設の機能及び立地に関する基本的事項
二 流通業務地区の数、位置、規模及び機能に関する基本的事項
三 流通業務地区内の流通業務施設の種類、規模及び機能に関する基本的事項
3 基本方針は、次の各号に掲げる事項を勘案して定めるものとする。
一 物資の流通量の見通し
二 物資の流通に関する技術の向上及び流通機構の改善の見通し
三 自動車の交通量の見通し
四 道路、鉄道、港湾等の交通施設の整備の見通し
4 基本方針は、首都圏の区域内の大都市に係るものにあつては首都圏整備法(昭和三十一年法律第八十三号)第二十一条の首都圏整備計画(事業計画を除く。)に、近畿圏の区域内の大都市に係るものにあつては近畿圏整備法(昭和三十八年法律第百二十九号)第八条第二項の基本整備計画に適合したものでなければならない。
5 基本方針の決定に当たつては、あらかじめ、自治大臣の意見をきくものとする。
第三章 流通業務地区及び流通業務団地
(流通業務地区)
第四条 建設大臣は、前条第一項の大都市における流通機能の向上及び道路交通の円滑化を図るため、当該大都市の区域のうち、幹線道路、鉄道等の交通施設の整備の状況に照らして、流通業務市街地として整備することが適当であると認められる区域について、都道府県知事の申出に基づき、都市計画法(大正八年法律第三十六号)の定める手続によつて、都市計画の施設として流通業務地区を指定することができる。
2 流通業務地区の指定は、前条の規定により定められた基本方針に基づいてしなければならない。
3 建設大臣は、流通業務地区を指定しようとするときは、あわせて当該地区が流通業務市街地として整備されるために必要な公共施設に関する都市計画を決定しなければならない。
(流通業務地区内の規制)
第五条 何人も、流通業務地区においては、次の各号の一に該当する施設以外の施設を建設してはならず、また、施設を改築し、又はその用途を変更して次の各号の一に該当する施設以外の施設としてはならない。ただし、都道府県知事が流通業務地区の機能を害するおそれがないと認め、又は公益上やむを得ないと認めて許可した場合においては、この限りでない。
一 トラックターミナル、鉄道の貨物駅その他貨物の積卸しのための施設
二 卸売市場
三 倉庫、野積場若しくは貯蔵槽(政令で定める危険物の保管の用に供するもので、政令で定めるものを除く。)又は貯木場
四 上屋又は荷さばき場
五 道路貨物運送業、貨物運送取扱業、倉庫業又は卸売業の用に供する事務所又は店舗
六 金属板、金属線若しくは紙の切断、木材の引割り、製氷又は冷凍の事業の用に供する工場
七 前各号に掲げる施設に附帯する自動車駐車場又は自動車車庫
八 自動車に直接燃料を供給するための施設、自動車修理工場又は自動車整備工場
九 前各号に掲げるもののほか、流通業務地区の機能を害するおそれがない施設で政令で定めるもの
2 公共施設又は建設省令で定める公益的施設の建設及び改築並びに流通業務地区の指定の際すでに着手していた建設及び改築については、前項の規定は、適用しない。
3 流通業務地区については、建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第四十九条及び第五十条の規定は、適用しない。
(違反施設に対する措置)
第六条 都道府県知事は、前条第一項の規定に違反した施設については、その所有者又は占有者に対して、相当の期限を定めて、その施設の移転、除却若しくは改築又は用途の変更(以下この条及び第四十九条において「施設の移転等」という。)をすべきことを命ずることができる。
2 都道府県知事は、前項の規定により施設の移転等を命じようとするときは、あらかじめ、その施設の移転等を命ずべき者について聴聞を行なわなければならない。ただし、その者が正当な理由がなくて聴聞に応じないときは、この限りでない。
3 第一項の規定により施設の移転等を命じようとする場合において、過失がなくてその施設の移転等を命ずべき者を確知することができないときは、都道府県知事は、その者の負担において、その施設の移転等をみずから行ない、又はその命じた者若しくは委任した者にこれを行なわせることができる。この場合においては、相当の期限を定めて、施設の移転等を行なうべき旨及びその期限までに施設の移転等を行なわないときは、都道府県知事又はその命じた者若しくは委任した者が、施設の移転等を行なう旨を公告しなければならない。
4 前項の規定により施設の移転等を行なおうとする者は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があつた場合においては、これを提示しなければならない。
(流通業務団地に関する都市計画)
第七条 建設大臣は、流通業務地区内の次の各号に規定する条件に該当する土地の区域について、都市計画法の定める手続によつて、流通業務団地を都市計画として決定するものとする。
一 流通業務地区外の幹線道路、鉄道等の交通施設の利用が容易である位置にあること。
二 当該区域内において整備されるべきトラックターミナル、鉄道の貨物駅又は中央卸売市場及びこれらと密接な関連を有するその他の流通業務施設の敷地が、これらの施設における貨物の集散量及びこれらの施設の配置に応じた適正な規模のものであること。
三 良好な流通業務団地として一体的に整備される自然的条件を備えていること。
四 当該区域内の土地の大部分が建築物の敷地として利用されていないこと。
2 前項の都市計画においては、同項第二号の流通業務施設の敷地の位置及び規模並びに公共施設及び公益的施設の位置及び規模を決定するものとする。
3 第一項の都市計画においては、建築物の建築面積の敷地面積に対する割合若しくは延べ面積の敷地面積に対する割合、建築物の高さ又は壁面の位置の制限を定めるものとする。
第八条 前条第一項の都市計画は、次の各号に規定するところに従つて決定しなければならない。
一 道路、自動車駐車場その他の施設に関する都市計画が決定されている場合においては、その都市計画に適合するように定めること。
二 当該区域が、流通業務施設が適正に配置され、かつ、各流通業務施設を連絡する適正な配置及び規模の道路その他の主要な公共施設を備えることにより、流通業務地区の中核として一体的に構成されることとなるように定めること。
第四章 流通業務団地造成事業
第一節 流通業務団地造成事業の施行
(流通業務団地造成事業の施行)
第九条 流通業務団地造成事業は、都市計画事業として施行する。
(施行者)
第十条 都市計画法第五条の規定は、流通業務団地造成事業には適用しない。
2 流通業務団地造成事業は、地方公共団体又は日本住宅公団で、建設大臣に流通業務団地造成事業を施行することを申し出てその指定を受けたものが施行する。
第二節 測量、調査及び事業用地の取得等
(測量及び調査のための土地の立入り等)
第十一条 流通業務団地造成事業を施行しようとする者又は施行者は、流通業務団地造成事業の施行の準備又は施行のため他人の占有する土地に立ち入つて測量又は調査を行なう必要がある場合においては、その必要の限度において、他人の占有する土地に、みずから立ち入り、又はその命じた者若しくは委任した者に立ち入らせることができる。
2 前項の規定により他人の占有する土地に立ち入ろうとする者は、立ち入ろうとする日の三日前までに、その旨を土地の占有者に通知しなければならない。
3 第一項の規定により、建築物が所在し、又はかき、さく等で囲まれた他人の占有する土地に立ち入ろうとする場合においては、その立ち入ろうとする者は、立入りの際、あらかじめ、その旨を土地の占有者に告げなければならない。
4 日出前及び日没後においては、土地の占有者の承諾があつた場合を除き、前項に規定する土地に立ち入つてはならない。
5 土地の占有者は、正当な理由がない限り、第一項の規定による立入りを拒み、又は妨げてはならない。
(障害物の伐除及び土地の試掘等)
第十二条 前条第一項の規定により他人の占有する土地に立ち入つて測量又は調査を行なう者は、その測量又は調査を行なうにあたり、やむを得ない必要があつて、障害となる植物若しくはかき、さく等(以下この条、次条及び第四十九条において「障害物」という。)を伐除しようとする場合又は当該土地に試掘若しくはボーリング若しくはこれらに伴う障害物の伐除(以下この条、次条及び第四十九条において「試掘等」という。)を行なおうとする場合において、当該障害物又は当該土地の所有者及び占有者の同意を得ることができないときは、当該障害物の所在地を管轄する市町村長の許可を受けて当該障害物を伐除し、又は当該土地の所在地を管轄する都道府県知事の許可を受けて当該土地に試掘等を行なうことができる。この場合において、市町村長が許可を与えようとするときは障害物の所有者及び占有者に、都道府県知事が許可を与えようとするときは土地又は障害物の所有者及び占有者に、あらかじめ、意見を述べる機会を与えなければならない。
2 前項の規定により障害物を伐除しようとする者又は土地に試掘等を行なおうとする者は、伐除しようとする日又は試掘等を行なおうとする日の三日前までに、その旨を当該障害物又は当該土地若しくは障害物の所有者及び占有者に通知しなければならない。
3 第一項の規定により障害物を伐除しようとする場合(土地の試掘又はボーリングに伴う障害物の伐除をしようとする場合を除く。)において、当該障害物の所有者及び占有者がその場所にいないためその同意を得ることが困難であり、かつ、その現状を著しく損傷しないときは、流通業務団地造成事業を施行しようとする者若しくは施行者又はその命じた者若しくは委任した者は、前二項の規定にかかわらず、当該障害物の所在地を管轄する市町村長の許可を受けて、ただちに、当該障害物を伐除することができる。この場合においては、当該障害物を伐除した後、遅滞なく、その旨をその所有者及び占有者に通知しなければならない。
(証明書等の携帯)
第十三条 第十一条第一項の規定により他人の占有する土地に立ち入ろうとする者は、その身分を示す証明書を携帯しなければならない。
2 前条の規定により障害物を伐除しようとする者又は土地に試掘等を行なおうとする者は、その身分を示す証明書及び市町村長又は都道府県知事の許可証を携帯しなければならない。
3 前二項に規定する証明書又は許可証は、関係人の請求があつた場合においては、これを提示しなければならない。
(土地の立入り等に伴う損失の補償)
第十四条 流通業務団地造成事業を施行しようとする者又は施行者は、第十一条第一項又は第十二条第一項若しくは第三項の規定による行為により他人に損失を与えた場合においては、その損失を受けた者に対して通常生ずべき損失を補償しなければならない。
2 前項の規定による損失の補償については、損失を与えた者と損失を受けた者とが協議しなければならない。
3 前項の規定による協議が成立しない場合においては、損失を与えた者又は損失を受けた者は、政令で定めるところにより、収用委員会に土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)第九十四条第二項の規定による裁決を申請することができる。
(測量のための標識の設置)
第十五条 流通業務団地造成事業を施行しようとする者又は施行者は、流通業務団地造成事業の施行の準備又は施行に必要な測量を行なうため必要がある場合においては、建設省令で定める標識を設けることができる。
2 何人も、前項の規定により設けられた標識を設置者の承諾を得ないで移転し、若しくは除却し、又は汚損し、若しくは損壊してはならない。
(関係簿書の閲覧等)
第十六条 流通業務団地造成事業を施行しようとする者又は施行者は、流通業務団地造成事業の施行の準備又は施行のため必要がある場合においては、流通業務団地造成事業を施行しようとする、又は施行する土地を管轄する登記所に対し、又はその他の官公署の長に対し、無償で必要な簿書の閲覧若しくは謄写又はその謄本若しくは抄本の交付を求めることができる。
(建築行為等の制限)
第十七条 都市計画事業として決定された流通業務団地造成事業を施行すべき土地の区域内において、流通業務団地造成事業の施行の障害となるおそれがある土地の形質の変更若しくは建築物その他の工作物の新築、改築若しくは増築を行ない、又は政令で定める移動の容易でない物件の設置若しくは堆積を行なおうとする者は、都道府県知事の許可を受けなければならない。
2 都道府県知事は、前項に規定する許可の申請があつた場合において、その許可を与えようとするときは、あらかじめ、施行者の意見をきかなければならない。
3 都道府県知事は、第一項に規定する許可をする場合において、流通業務団地造成事業の施行のため必要があると認めるときは、許可に期限その他必要な条件を附することができる。この場合において、これらの条件は、当該許可を受けた者に不当な義務を課するものであつてはならない。
4 都道府県知事は、第一項の規定に違反し、又は前項の規定により附した条件に違反した者がある場合においては、これらの者又はこれらの者から当該土地、建築物その他の工作物若しくは物件についての権利を承継した者に対して、相当の期限を定めて、流通業務団地造成事業の施行に対する障害を排除するため必要な限度において、当該土地の原状回復又は当該建築物その他の工作物若しくは物件の移転若しくは除却を命ずることができる。
5 都道府県知事は、前項の規定により土地の原状回復又は建築物その他の工作物若しくは物件の移転若しくは除却を命じようとするときは、あらかじめ、その原状回復又は移転若しくは除却を命ずべき者について聴聞を行なわなければならない。ただし、それらの者が正当な理由がなくて聴聞に応じないときは、この限りでない。
6 第四項の規定により土地の原状回復又は建築物その他の工作物若しくは物件の移転若しくは除却を命じようとする場合において、過失がなくてその原状回復又は移転若しくは除却を命ずべき者を確知することができないときは、都道府県知事は、それらの者の負担において、その措置をみずから行ない、又はその命じた者若しくは委任した者にこれを行なわせることができる。この場合においては、相当の期限を定めて、これを原状回復し、又は移転し、若しくは除却すべき旨及びその期限までに原状回復し、又は移転し、若しくは除却しないときは、都道府県知事又はその命じた者若しくは委任した者が、原状回復し、又は移転し、若しくは除却する旨を公告しなければならない。
7 前項の規定により土地を原状回復し、又は建築物その他の工作物若しくは物件を移転し、若しくは除却しようとする者は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があつた場合においては、これを提示しなければならない。
(事業の施行について周知させるための措置)
第十八条 第十条第二項の指定があつたときは、施行者は、すみやかに、建設省令で定める事項を公告するとともに、建設省令で定めるところにより、自己が流通業務団地造成事業を施行すべき土地の区域内の土地又は土地及びこれに定着する建築物その他の工作物(次条及び第五十二条において「土地建物等」という。)の有償譲渡について、次条の規定による制限があることを関係権利者に周知させるため必要な措置を講じ、かつ、自己が施行する流通業務団地造成事業の概要について、その施行すべき土地の区域内の土地及びその附近地の住民に説明し、これらの者から意見を聴取する等の措置を講ずることにより、事業の施行についてこれらの者の協力が得られるように努めなければならない。
(土地建物等の先買い)
第十九条 前条の公告の日の翌日から起算して十日を経過した後に流通業務団地造成事業を施行すべき土地の区域内の土地建物等を有償で譲り渡そうとする者は、当該土地建物等、その予定対価の額(予定対価が金銭以外のものであるときは、これを時価を基準として金銭に見積もつた額。以下この条において同じ。)及び当該土地建物等を譲り渡そうとする相手方その他建設省令で定める事項を書面で施行者に届け出なければならない。ただし、当該土地建物等の全部又は一部が文化財保護法(昭和二十五年法律第二百十四号)第四十六条(同法第五十六条の十四において準用する場合を含む。)の規定の適用を受けるものである場合は、この限りでない。
2 前項の規定による届出があつた後三十日以内に施行者が届出をした者に対し届出に係る土地建物等を買い取るべき旨の通知をしたときは、当該土地建物等について、施行者と届出をした者との間に届出書に記載された予定対価の額に相当する代金で、売買が成立したものとみなす。
3 第一項の届出をした者は、前項の期間(その期間内に施行者が届出に係る土地建物等を買い取らない旨の通知をしたときは、その時までの期間)内は、当該土地建物等を譲り渡してはならない。
(土地の買取請求)
第二十条 都市計画事業として決定された流通業務団地造成事業を施行すべき土地の区域内の土地で、第二十三条第一項の規定により適用される土地収用法第三十一条の規定により収用の手続が保留されているものの所有者は、施行者に対し、建設省令で定めるところにより、当該土地を時価で買い取るべきことを請求することができる。ただし、当該土地が他人の権利の目的となつている場合及び当該土地に建築物その他の工作物又は立木に関する法律(明治四十二年法律第二十二号)第一条第一項に規定する立木がある場合は、この限りでない。
2 前項の規定により買い取るべき価額については、施行者と土地の所有者とが協議しなければならない。
3 前項の規定による協議が成立しない場合においては、施行者又は土地の所有者は、収用委員会の裁決を申請することができる。
4 前項の規定による収用委員会の裁決及びその裁決に不服がある場合の訴えについては、土地収用法第九十四条第三項から第十二項まで及び第百三十三条の規定の例による。
(流通業務団地造成事業のための土地等の収用)
第二十一条 施行者は、流通業務団地造成事業の施行のため必要がある場合においては、流通業務団地造成事業を施行すべき土地の区域内の土地又はその土地にある土地収用法第五条第一項各号に掲げる権利を収用することができる。
2 前項の規定により土地又は権利が収用される場合において、権原により当該土地又は当該権利の目的である土地に建築物その他の土地に定着する工作物を所有する者は、その工作物の収用を請求することができる。
(材料置場等の施設の設置のための土地等の使用)
第二十二条 施行者は、流通業務団地造成事業の施行のため欠くことのできない材料置場等の施設を設置するため必要な土地又はこれに関する所有権以外の権利を使用することができる。
(土地収用法の適用等)
第二十三条 第二十一条第一項の規定による収用又は前条の規定による使用に関しては、この法律に特別の規定がある場合のほか、土地収用法の規定を適用する。
2 都市計画法第十九条から第二十二条まで(同条第三号を除く。)の規定は、第二十一条第一項の規定による収用又は前条の規定による使用について準用する。
3 第一項に規定する収用又は使用については、土地収用法第二十八条の三(同法第百三十八条第一項において準用する場合を含む。)及び第百四十二条の規定は適用せず、同法第八十九条第三項中「第二十八条の三第一項」とあるのは、「流通業務市街地の整備に関する法律第十七条第一項」とする。
4 前二項の規定は、前条の規定により施行地区外の土地又はこれに関する所有権以外の権利を使用する場合には、適用しない。
5 土地収用法第八十七条の規定は、第二十一条第二項の規定による収用の請求について準用する。
(生活再建のための措置)
第二十四条 施行者は、流通業務団地造成事業の施行に必要な土地等を提供したため生活の基礎を失うこととなる者の申出があつた場合においては、事情の許す限り、その者に対し、住宅のあつせんその他その受ける補償と相まって行なうことが必要と認められる生活再建のための措置を講ずるように努めるものとする。
第三節 事業計画及び処分計画
(事業計画及び処分計画)
第二十五条 施行者は、事業計画及び処分計画を定めなければならない。
2 事業計画においては、建設省令で定めるところにより、施行地区(施行地区を工区に分けるときは、施行地区及び工区)、設計及び資金計画を定めなければならない。
3 処分計画においては、造成施設等の処分方法及び処分価額に関する事項並びに処分後の造成敷地等の利用の規制に関する事項を定めなければならない。
4 この法律に規定するもののほか、事業計画及び処分計画の設定の技術的基準その他事業計画及び処分計画に関し必要な事項は、建設省令で定める。
(処分計画の認可等)
第二十六条 施行者は、処分計画を定めようとする場合においては、建設省令で定めるところにより、建設大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとする場合(建設省令で定める軽微な変更をしようとする場合を除く。)においても、同様とする。
2 施行者は、事業計画を定めた場合においては、建設省令で定めるところにより、これを建設大臣に届け出なければならない。これを変更した場合(建設省令で定める軽微な変更をした場合を除く。)においても、同様とする。
(処分計画の基準)
第二十七条 処分計画においては、造成敷地等の処分価額は、類地等の時価を基準とし、かつ、当該造成敷地等の取得及び造成又は整備に要する費用(公共施設及び公益的施設の敷地の造成及びそれらの施設の整備に要する費用のうち当該造成敷地等である敷地に配分されるべき費用を含む。)並びに当該造成敷地等の位置、品位及び用途を勘案して決定するように定めなければならない。
第二十八条 処分計画においては、処分後の造成施設等のうち、都市計画が決定されているものについてはその都市計画に適合するように、その他のものについては当該流通業務団地にふさわしい規模及び用途の施設が建設されるように定めなければならない。
(事業計画及び処分計画に関する協議)
第二十九条 施行者は、事業計画又は処分計画を定め、又は変更しようとするときは、あらかじめ、事業計画若しくは処分計画又はその変更に関係のある公共施設の管理者又は管理者となるべき者その他政令で定める者に協議しなければならない。
第四節 造成施設等の処分等
(工事完了の公告)
第三十条 施行者は、施行地区(施行地区を工区に分けたときは、工区。以下この条において同じ。)の全部について工事(事業計画で特に定める工事を除く。)を完了したときは、遅滞なく、その旨を都道府県知事(施行者が日本住宅公団であるときは、建設大臣。以下この条において同じ。)に届け出なければならない。
2 都道府県知事は、前項の届出があつた場合において、その届出に係る工事が事業計画に適合していると認めたときは、遅滞なく、当該施行地区について工事が完了した旨を公告しなければならない。
(流通業務団地造成事業の施行により設置された公共施設の管理)
第三十一条 流通業務団地造成事業の施行により公共施設が設置された場合においては、その公共施設は、前条第二項の公告の日の翌日において、その公共施設の存する市町村の管理に属するものとする。ただし、他の法律に基づき管理すべき者が別にあるとき、又は処分計画に特に管理すべき者の定めがあるときは、それらの者の管理に属するものとする。
2 施行者は、前条第二項の公告の日以前においても、公共施設に関する工事が完了した場合においては、前項の規定にかかわらず、その公共施設を管理すべき者にその管理を引き継ぐことができる。
3 施行者は、前条第二項の公告の日の翌日において、公共施設に関する工事を完了していない場合においては、第一項の規定にかかわらず、その工事が完了したときにおいて、その公共施設を管理すべき者にその管理を引き継ぐことができる。
4 公共施設を管理すべき者は、前二項の規定により施行者からその公共施設について管理の引継ぎの申出があつた場合においては、その公共施設に関する工事が事業計画において定められた設計に適合しない場合のほか、その引継ぎを拒むことができない。
(公共施設の用に供する土地の帰属)
第三十二条 流通業務団地造成事業の施行により、従前の公共施設に代えて新たな公共施設が設置されることとなる場合においては、従前の公共施設の用に供していた土地で国又は地方公共団体が所有するものは、第三十条第二項の公告の日の翌日において施行者に帰属するものとし、これに代わるものとして処分計画で定める新たな公共施設の用に供する土地は、その日においてそれぞれ国又は当該地方公共団体に帰属するものとする。
2 流通業務団地造成事業の施行により設置された公共施設の用に供する土地は、前項に規定するもの及び処分計画で特別の定めをしたものを除き、第三十条第二項の公告の日の翌日において、当該公共施設を管理すべき者(その者が、国の機関であるときは国、地方公共団体の機関であるときは当該地方公共団体)に帰属するものとする。
(造成施設等の処分)
第三十三条 施行者は、造成施設等をこの法律及び処分計画に従つて処分しなければならない。
2 地方公共団体がこの法律の規定により行なう造成施設等の処分については、当該地方公共団体の財産の処分に関する法令の規定は、適用しない。
(造成敷地等の譲受人の公募)
第三十四条 施行者は、造成敷地等について、政令で特別の定めをするものを除き、建設省令で定めるところにより、その譲受人を公募しなければならない。
(造成敷地等の譲受人の資格)
第三十五条 公募による造成敷地等の譲受人は、少なくとも、次の各号に掲げる条件を備えた者でなければならない。
一 造成敷地等である敷地においてみずから流通業務施設を経営しようとする者であること。
二 流通業務施設の建設及び経営に必要な資力及び信用を有する者であること。
三 譲渡の対価の支払能力がある者であること。
(造成敷地等の譲受人の選考)
第三十六条 施行者は、造成敷地等の譲受人を公募する場合には、次の各号に掲げる者の順に、公正な方法で選考して、その譲受人を決定するものとする。
一 流通業務施設の敷地を当該流通業務団地造成事業に必要な土地として提供した者
二 当該流通業務地区の存する第三条第一項の大都市の都心の区域として施行者が定める区域内にある流通業務施設の敷地に代えて流通業務施設の敷地を取得しようとする者
三 当該流通業務地区の存する第三条第一項の大都市の都心の区域として施行者が定める区域内に流通業務施設を有する者で、造成敷地等である敷地にその流通業務施設と同一の業種に属する流通業務施設を新設しようとするもの(前号に該当する者を除く。)
四 その他の者
(流通業務施設の建設義務)
第三十七条 施行者から流通業務施設を建設すべき敷地を譲り受けた者(その承継人を含むものとし、国、地方公共団体その他政令で定める者を除く。)は、施行者が定めた期間内に、建設省令で定めるところにより流通業務施設の建設の工期、工事概要等に関する計画を定めて、施行者の承認を受け、当該計画に従つて流通業務施設を建設しなければならない。
2 施行者は、前項の規定に違反して、その定めた期間内に同項の規定による承認を受ける手続をせず、又は承認を受けた計画に従つて流通業務施設を建設しなかつた者に対して、当該敷地の譲渡契約を解除することができる。
(造成敷地等に関する権利の処分の制限)
第三十八条 第三十条第二項の公告の日の翌日から起算して十年間は、造成敷地等又は造成敷地等である敷地の上に建設された流通業務施設又は公益的施設に関する所有権、地上権、質権、使用貸借による権利又は貸借権その他の使用及び収益を目的とする権利の設定又は移転については、建設省令で定めるところにより、当事者が都道府県知事の承認を受けなければならない。ただし、次の各号の一に掲げる場合は、この限りでない。
一 当事者の一方又は双方が国、地方公共団体その他政令で定める者である場合
二 相続その他の一般承継により当該権利が移転する場合
三 滞納処分、強制執行、競売法(明治三十一年法律第十五号)による競売又は企業担保権の実行により当該権利が移転する場合
四 土地収用法その他の法律により収用され、又は使用される場合
五 その他政令で定める場合
2 前項に規定する承認に関する処分は、当該権利を設定し、又は移転しようとする者がその設定又は移転により不当に利益を受けるものでないかどうか、及びその設定又は移転の相手方が処分計画に定められた処分後の造成敷地等の利用の規制の趣旨に従つて当該造成敷地等を利用すると認められるものであるかどうかを考慮してしなければならない。
3 第一項に規定する承認には、処分計画に定められた処分後の造成敷地等の利用の規制の趣旨を達成するため必要な条件を附することができる。この場合において、その条件は、当該承認を受けた者に不当な義務を課するものであつてはならない。
(図書の備置き等)
第三十九条 施行者は、第三十条第二項の公告があつたときは、造成施設等の存する市町村の長に対し、建設省令で定めるところにより、当該造成施設等の存する区域を表示した図書を送付しなければならない。
2 前項の図書の送付を受けた市町村長は、第三十条第二項の公告をした日の翌日から起算して十年間、その図書を当該市町村の役場に備え置いて、関係人の請求があつたときは、これを閲覧させなければならない。
3 都道府県知事は、建設省令で定めるところにより、第三十条第二項の公告の日の翌日から起算して十年間、流通業務団地造成事業が施行された土地の区域内の見やすい場所に、流通業務団地造成事業が施行された土地である旨を表示した標識を設置しなければならない。
4 何人も、前項の規定により設けられた標識を都道府県知事の承諾を得ないで移転し、若しくは除却し、又は汚損し、若しくは損壊してはならない。
第五章 雑則
(費用の負担)
第四十条 流通業務団地造成事業に要する費用は、施行者の負担とする。
(書類の送付に代わる公告)
第四十一条 施行者は、流通業務団地造成事業の施行に関し書類を送付する場合において、送付を受けるべき者がその書類の受領を拒んだとき、又は過失がなくて、その者の住所、居所その他書類を送付すべき場所を確知することができないときは、その書類の内容を公告することをもつて書類の送付に代えることができる。
2 前項の公告があつた場合においては、その公告の日の翌日から起算して十日を経過した日に、当該書類が送付を受けるべき者に到達したものとみなす。
(資金の調達について配慮等)
第四十二条 国は、流通業務団地造成事業に必要な資金の調達について配慮するものとする。
2 国は、造成敷地等である敷地を譲り受けて流通業務施設を建設しようとする者又は流通業務団地に関する都市計画に従い流通業務施設を建設しようとする者に対し、必要な資金のあつせんに努めるものとする。
3 農林大臣又は都道府県知事は、流通業務団地の区域内の農地又は採草放牧地を流通業務団地造成事業又は流通業務団地に関する都市計画に適合した流通業務施設の用に供するため農地法(昭和二十七年法律第二百二十九号)の規定による許可を求められた場合においては、流通業務団地造成事業の施行又は流通業務施設の建設が促進されるよう配慮するものとする。
(技術的援助の請求)
第四十三条 都道府県及び日本住宅公団は建設大臣に対して、市町村は建設大臣及び都道府県知事に対して、流通業務団地造成事業の施行の準備又は施行のため、それぞれ流通業務団地造成事業に関し専門的知識を有する職員の技術的援助を求めることができる。
(施行者等に対する監督)
第四十四条 建設大臣は、施行者が定めた事業計画又は施行者が行なう工事若しくは処分が、この法律、この法律に基づく命令若しくは流通業務団地造成事業につき都市計画法第三条の規定により決定された都市計画事業の内容又は事業計画若しくは処分計画に従つていないと認める場合においては、その施行者に対し、流通業務団地造成事業の適正な施行を確保するため必要な限度において、事業計画の変更又は工事の中止若しくは変更若しくは処分の差止めその他必要な措置を命ずることができる。
2 建設大臣は、違法又は不当な第三十八条第一項の規定に基づく承認の処分が行なわれたときは、造成敷地等の適正な利用を確保するため必要な限度において、その承認の処分を取り消し、又は変更することができる。
(関連公共施設の整備)
第四十五条 国及び地方公共団体は、流通業務団地造成事業の施行に関連して必要となる公共施設の整備に努めるものとする。
(関係行政機関との調整)
第四十六条 建設大臣は、第四条第一項の規定により流通業務地区を指定しようとするとき、又は第七条第一項の規定により流通業務団地を都市計画として決定しようとするときは、あらかじめ、農林大臣、通商産業大臣及び運輸大臣に協議するものとする。
2 建設大臣は、第二十六条第一項の規定により処分計画を認可しようとするときは、あらかじめ、当該処分計画に係る造成敷地等である敷地の上に建設されることとなる流通業務施設の設置又は経営について、他の法律の規定により許可、認可その他の処分をする権限を有する行政機関の長に協議しなければならない。
(大都市の特例)
第四十七条 この法律又はこの法律に基づく政令の規定により、都道府県知事が処理し、又は管理し、及び執行することとされている事務(都道府県が施行する流通業務団地造成事業に係る事務を除く。)は、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十二条の十九第一項の指定都市(以下この条において「指定都市」という。)においては、指定都市の長が行なうものとする。この場合においては、この法律又はこの法律に基づく政令中都道府県知事に関する規定は、指定都市の長に関する規定として指定都市の長に適用があるものとする。
(政令への委任)
第四十八条 この法律に特に定めるもののほか、この法律によりすべき公告の方法その他この法律の実施のため必要な事項は、政令で定める。
第六章 罰則
第四十九条 次の各号の一に該当する者は、六月以下の懲役又は三万円以下の罰金に処する。
一 第六条第一項の規定による命令に違反して、施設の移転等をしなかつた者
二 第十一条第一項の規定による土地の立入りを拒み、又は妨げた者
三 第十二条第一項に規定する場合において、市町村長の許可を受けないで障害物を伐除した者又は都道府県知事の許可を受けないで土地に試掘等を行なつた者
四 第十七条第四項の規定による命令に違反して、土地の原状回復をせず、又は建築物その他の工作物若しくは物件を移転せず、若しくは除却しなかつた者
五 第三十七条第一項の規定に違反して、施行者が定めた期間内に、計画の承認を受ける手続をせず、又は承認を受けた計画に従つて流通業務施設を建設しなかつた者
六 第三十八条第一項の規定に違反して、同項に掲げる権利の設定又は移転につき承認を受けないで、造成敷地等又は造成敷地等である敷地の上に建設された流通業務施設又は公益的施設を権利者に引き渡した者
七 第三十八条第三項の規定により一定の期限までに一定の用途の施設を建設すべきことを内容とする条件を附された者で、その条件に違反して、その用途以外の施設を建設したもの
第五十条 第五条第一項の規定に違反した者は、五万円以下の罰金に処する。
第五十一条 第十五条第二項又は第三十九条第四項の規定に違反して、第十五条第一項又は第三十九条第三項の規定により設けられた標識を移転し、若しくは除却し、又は汚損し、若しくは損壊した者は、三万円以下の罰金に処する。
第五十二条 次の各号の一に該当する者は、十万円以下の過料に処する。
一 第十九条第一項の規定に違反して、届出をしないで土地建物等を有償で譲り渡した者
二 第十九条第一項の届出について、虚偽の届出をした者
三 第十九条第三項の規定に違反して、同項の期間内に土地建物等を譲り渡した者
四 第三十八条第一項の承認について、虚偽の申請をした者
第五十三条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は人の業務又は財産に関して第四十九条又は第五十条に規定する違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して各本条の罰金刑を科する。
附 則
(施行期日)
1 この法律は、公布の日から施行する。
(都市計画法の一部改正)
2 都市計画法の一部を次のように改正する。
第十条に次の一項を加える。
都市計画区域内ニ於テハ流通業務市街地の整備に関する法律ニ依ル流通業務地区ノ指定、変更又ハ廃止ヲ為ストキハ都市計画ノ施設トシテ之ヲ為スべシ
第十一条ノ二中「若ハ広場」を「、広場若ハ流通業務団地」に改める。
(公有水面埋立法の一部改正)
3 公有水面埋立法(大正十年法律第五十七号)の一部を次のように改正する。
第一条第三項中「又ハ近畿圏の近郊整備区域及び都市開発区域の整備及び開発に関する法律」を「、近畿圏の近郊整備区域及び都市開発区域の整備及び開発に関する法律又ハ流通業務市街地の整備に関する法律」に改める。
第二十六条中「又ハ近畿圏の近郊整備区域及び都市開発区域の整備及び開発に関する法律第二十九条」を「、近畿圏の近郊整備区域及び都市開発区域の整備及び開発に関する法律第二十九条又ハ流通業務市街地の整備に関する法律第三十二条」に改める。
(建設省設置法の一部改正)
4 建設省設置法(昭和二十三年法律第百十三号)の一部を次のように改正する。
第三条中第五号の十一を第五号の十二とし、第五号の十を第五号の十一とし、第五号の九の次に次の一号を加える。
五の十 流通業務市街地の整備に関する法律(昭和四十一年法律第百十号)の施行に関する事務を管理すること。
第四条第三項中「第五号の十及び第五号の十一」を「第五号の十一及び第五号の十二」に改め、「、新住宅市街地開発事業」の下に「、流通業務団地造成事業」を加え、同条第四項中「第五号の九」を「第五号の十」に、「第五号の十及び第五号の十一」を「第五号の十一及び第五号の十二」に改める。
第四条の二第二項中「第五号の十及び第五号の十一」を「第五号の十一及び第五号の十二」に改め、「、新住宅市街地開発事業」の下に「、流通業務団地造成事業」を加える。
(日本住宅公団法の一部改正)
5 日本住宅公団法(昭和三十年法律第五十三号)の一部を次のように改正する。
第三十一条中第十二号を第十三号とし、第十一号を第十二号とし、第十号の次に次の一号を加える。
十一 流通業務市街地の整備に関する法律(昭和四十一年法律第百十号)による流通業務団地造成事業を施行すること。
(租税特別措置法の一部改正)
6 租税特別措置法(昭和三十二年法律第二十六号)の一部を次のように改正する。
第三十一条第一項第一号中「新住宅市街地開発法(昭和三十八年法律第百三十四号)」の下に「、流通業務市街地の整備に関する法律(昭和四十一年法律第百十号)」を加える。
(住宅地造成事業に関する法律の一部改正)
7 住宅地造成事業に関する法律(昭和三十九年法律第百六十号)の一部を次のように改正する。
第八条第一項第二号中「地すべり防止区域」の下に「、流通業務市街地の整備に関する法律(昭和四十一年法律第百十号)第四条第一項の流通業務地区」を加える。
内閣総理大臣 佐藤栄作
大蔵大臣 福田赳夫
農林大臣 坂田英一
通商産業大臣 三木武夫
運輸大臣 中村寅太
建設大臣 瀬戸山三男
自治大臣 永山忠則