損害保険の保険料率は、過去の損害率や将来予測、経費率など複雑な要素により算出されるため、各保険会社の自由裁量に委ねると過度の競争により料率が不当に切り下げられる恐れがある。これまでは保険業法第11条により料率の統制協定を認めていたが、独占禁止法の精神に反するため、新たな対策が必要となった。そこで、公正な科学的保険料率を算出する損害保険料率算出団体の設立を認め、保険会社が任意に会員となって合理的な保険料率を利用できる仕組みを整備する。これにより、損害保険事業の健全な発達と保険契約者の保護を図りつつ、この法律に基づく正当な行為については独占禁止法の適用を除外することを目的として本法案を提出する。
参照した発言:
第2回国会 衆議院 財政及び金融委員会 第51号