地方公務員の育児休業等に関する法律をここに公布する。
御名御璽
平成三年十二月二十四日
内閣総理大臣 宮澤喜一
法律第百十号
地方公務員の育児休業等に関する法律
(目的)
第一条 この法律は、育児休業等に関する制度を設けて子を養育する職員(地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第四条第一項に規定する職員をいう。以下同じ。)の継続的な勤務を促進し、もって職員の福祉を増進するとともに、地方公共団体の行政の円滑な運営に資することを目的とする。
(育児休業の承認)
第二条 職員(非常勤職員、臨時的に任用される職員、配偶者がこの法律により育児休業をしている職員その他の条例で定める職員を除く。)は、任命権者(地方公務員法第六条第一項に規定する任命権者及びその委任を受けた者をいう。以下同じ。)の承認を受けて、当該職員の一歳に満たない子を養育するため、当該子が一歳に達する日まで、育児休業をすることができる。ただし、当該子について、既に育児休業をしたことがあるときは、条例で定める特別の事情がある場合を除き、この限りでない。
2 育児休業の承認を受けようとする職員は、育児休業をしようとする期間の初日及び末日を明らかにして、任命権者に対し、その承認を請求するものとする。
3 任命権者は、前項の規定による請求があったときは、当該請求に係る期間について当該請求をした職員の業務を処理するための措置を講ずることが著しく困難である場合を除き、これを承認しなければならない。
(育児休業の期間の延長)
第三条 育児休業をしている職員は、任命権者に対し、当該育児休業の期間の延長を請求することができる。
2 育児休業の期間の延長は、条例で定める特別の事情がある場合を除き、一回に限るものとする。
3 前条第二項及び第三項の規定は、育児休業の期間の延長について準用する。
(育児休業の効果)
第四条 育児休業をしている職員は、育児休業を開始した時就いていた職又は育児休業の期間中に異動した職を保有するが、職務に従事しない。
2 育児休業をしている期間については、給与を支給しない。
(育児休業の承認の失効等)
第五条 育児休業の承認は、当該育児休業をしている職員が産前の休業を始め、若しくは出産した場合、当該職員が休職若しくは停職の処分を受けた場合又は当該育児休業に係る子が死亡し、若しくは当該職員の子でなくなった場合には、その効力を失う。
2 任命権者は、育児休業をしている職員が当該育児休業に係る子を養育しなくなったことその他条例で定める事由に該当すると認めるときは、当該育児休業の承認を取り消すものとする。
(育児休業に伴う臨時的任用)
第六条 任命権者は、第二条第二項又は第三条第一項の規定による請求があった場合において、当該請求に係る期間について職員の配置換えその他の方法によって当該請求をした職員の業務を処理することが困難であると認めるときは、当該期間を任用の期間の限度として、臨時的任用を行うものとする。
2 前項の規定に基づき臨時的任用を行う場合には、地方公務員法第二十二条第二項から第五項までの規定は、適用しない。
(職務復帰後における給与等の取扱い)
第七条 育児休業をした職員については、国家公務員の育児休業等に関する法律(平成三年法律第百九号)第三条第一項の規定により育児休業をした国家公務員の給与及び退職手当の取扱いに関する事項を基準として、職務に復帰した場合の給与及び退職した場合の退職手当の取扱いに関する措置を講じなければならない。
(不利益取扱いの禁止)
第八条 職員は、育児休業を理由として、不利益な取扱いを受けることはない。
(部分休業)
第九条 任命権者(地方教育行政の組織及び運営に関する法律(昭和三十一年法律第百六十二号)第三十七条第一項に規定する県費負担教職員については、市町村の教育委員会)は、職員(非常勤職員、配偶者がこの法律により育児休業をしている職員その他の条例で定める職員を除く。)が請求した場合において、公務の運営に支障がないと認めるときは、条例の定めるところにより、当該職員がその一歳に満たない子を養育するため一日の勤務時間の一部について勤務しないこと(以下この条において「部分休業」という。)を承認することができる。
2 職員が部分休業の承認を受けて勤務しない場合には、国家公務員の育児休業等に関する法律第十一条第二項に規定する部分休業の承認を受けて勤務しない場合の国家公務員の給与の支給に関する事項を基準として定める条例の定めるところにより、減額して給与を支給するものとする。
3 第五条及び前条の規定は、部分休業について準用する。
(職員に関する労働基準法の適用)
第十条 職員に関する労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第十二条第三項第四号の規定の適用については、同号中「育児休業等に関する法律(平成三年法律第七十六号)第二条第一項」とあるのは、「地方公務員の育児休業等に関する法律(平成三年法律第百十号)第二条第一項」とする。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、平成四年四月一日から施行する。
(経過措置)
第二条 この法律の施行の際現に義務教育諸学校等の女子教育職員及び医療施設、社会福祉施設等の看護婦、保母等の育児休業に関する法律(昭和五十年法律第六十二号。次条において「女子教育職員等育児休業法」という。)第三条の規定による育児休業の許可を受けて育児休業をしている職員については、当該許可は第二条の規定による育児休業の承認とみなす。
第三条 この法律の施行の際現に女子教育職員等育児休業法第十五条第一項の規定により臨時的に任用されている職員は、第六条第一項の規定により臨時的に任用されている職員とみなす。
第四条 前二条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
(女子教育職員等に対する給付の特例)
第五条 この条において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
一 義務教育諸学校等 学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)に規定する小学校、中学校、高等学校、盲学校、聾学校、養護学校及び幼稚園をいう。
二 教育職員 校長(園長を含む。)、教頭、教諭、養護教諭、助教諭、養護助教諭、講師、実習助手及び寮母をいう。
三 医療施設、社会福祉施設等 医療法(昭和二十三年法律第二百五号)に規定する病院、診療所及び助産所、保健所法(昭和二十二年法律第百一号)に規定する保健所、保健施設(国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第八十二条第一項の健康の保持増進のための施設をいう。)、児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)に規定する児童福祉施設(同法第十七条に規定する施設を含む。)、身体障害者福祉法(昭和二十四年法律第二百八十三号)に規定する身体障害者更生援護施設、精神薄弱者福祉法(昭和三十五年法律第三十七号)に規定する精神薄弱者援護施設、生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)に規定する保護施設、老人福祉法(昭和三十八年法律第百三十三号)に規定する老人福祉施設、売春防止法(昭和三十一年法律第百十八号)に規定する婦人保護施設並びに精神保健法(昭和二十五年法律第百二十三号)に規定する精神障害者社会復帰施設をいう。
四 看護婦、保母等 看護婦、准看護婦、助産婦及び保健婦(前号に規定する保健所又は保健施設(同号に規定する病院又は診療所である保健施設を除く。以下この号において同じ。)の業務に従事する保健婦にあっては、離島振興法(昭和二十八年法律第七十二号)第二条第一項の規定により離島振興対策実施地域として指定された地域、豪雪地帯対策特別措置法(昭和三十七年法律第七十三号)第二条第二項の規定により特別豪雪地帯として指定された地域、山村振興法(昭和四十年法律第六十四号)第七条第一項の規定により振興山村として指定された地域、過疎地域活性化特別措置法(平成二年法律第十五号)の過疎地域又はこれらの地域に準ずる地域として厚生大臣が指定する地域において前号に規定する保健所又は保健施設の業務に従事する者に限る。)であってその業務に従事する者並びに保母、寮母及び女子の児童指導員並びに同号に規定する児童福祉施設、身体障害者更生援護施設、精神薄弱者援護施設、保護施設、老人福祉施設、婦人保護施設又は精神障害者社会復帰施設の入所者について保護、指導、訓練又は授産の業務に直接従事する女子をいう。
2 当分の間、第四条第二項の規定にかかわらず、義務教育諸学校等の女子の教育職員及び医療施設、社会福祉施設等の看護婦、保母等である職員(非常勤職員、臨時的に任用される職員及び条件付採用期間中の職員を除く。)には、その職務の特殊性等にかんがみ、義務教育諸学校等における教育及び医療施設、社会福祉施設等における業務の円滑な実施の確保に資するため、一般職の職員の給与等に関する法律(昭和二十五年法律第九十五号)附則第七項及び第八項に規定する国家公務員の育児休業給の支給に関する事項を基準として定める条例の定めるところにより、育児休業をしている期間について、育児休業給を支給するものとする。
(地方自治法の一部改正)
第六条 地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)の一部を次のように改正する。
附則第六条の二第一項を次のように改める。
地方公共団体は、当分の間、第二百四条に定めるもののほか、条例で、地方公務員の育児休業等に関する法律(平成三年法律第百十号)附則第五条第二項に規定する職員で同法第二条第一項の規定に基づく育児休業の承認を受けたものに対し、育児休業給を支給することができる。
(地方公営企業法の一部改正)
第七条 地方公営企業法(昭和二十七年法律第二百九十二号)の一部を次のように改正する。
第三十九条第一項中「義務教育諸学校等の女子教育職員及び医療施設、社会福祉施設等の看護婦、保母等の育児休業に関する法律(昭和五十年法律第六十二号)第六条第二項、第十二条及び附則第二項」を「地方公務員の育児休業等に関する法律(平成三年法律第百十号)第四条第二項、第七条、第九条及び附則第五条」に改める。
(公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律の一部改正)
第八条 公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律(昭和三十三年法律第百十六号)の一部を次のように改正する。
第十七条第三号を次のように改める。
三 地方公務員の育児休業等に関する法律(平成三年法律第百十号)第六条第一項の規定により臨時的に任用される者
(公立高等学校の設置、適正配置及び教職員定数の標準等に関する法律の一部改正)
第九条 公立高等学校の設置、適正配置及び教職員定数の標準等に関する法律(昭和三十六年法律第百八十八号)の一部を次のように改正する。
第二十三条第三号を次のように改める。
三 地方公務員の育児休業等に関する法律(平成三年法律第百十号)第六条第一項の規定により臨時的に任用される者
(地方公務員災害補償法の一部改正)
第十条 地方公務員災害補償法(昭和四十二年法律第百二十一号)の一部を次のように改正する。
第二条第六項中第四号を第五号とし、第三号を第四号とし、第二号の次に次の一号を加える。
三 育児休業の承認を受けて勤務しなかつた日及び部分休業の承認を受けて育児のため一日の勤務時間の一部について勤務しなかつた日
文部大臣 鳩山邦夫
自治大臣 塩川正十郎
内閣総理大臣 宮澤喜一
地方公務員の育児休業等に関する法律をここに公布する。
御名御璽
平成三年十二月二十四日
内閣総理大臣 宮沢喜一
法律第百十号
地方公務員の育児休業等に関する法律
(目的)
第一条 この法律は、育児休業等に関する制度を設けて子を養育する職員(地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第四条第一項に規定する職員をいう。以下同じ。)の継続的な勤務を促進し、もって職員の福祉を増進するとともに、地方公共団体の行政の円滑な運営に資することを目的とする。
(育児休業の承認)
第二条 職員(非常勤職員、臨時的に任用される職員、配偶者がこの法律により育児休業をしている職員その他の条例で定める職員を除く。)は、任命権者(地方公務員法第六条第一項に規定する任命権者及びその委任を受けた者をいう。以下同じ。)の承認を受けて、当該職員の一歳に満たない子を養育するため、当該子が一歳に達する日まで、育児休業をすることができる。ただし、当該子について、既に育児休業をしたことがあるときは、条例で定める特別の事情がある場合を除き、この限りでない。
2 育児休業の承認を受けようとする職員は、育児休業をしようとする期間の初日及び末日を明らかにして、任命権者に対し、その承認を請求するものとする。
3 任命権者は、前項の規定による請求があったときは、当該請求に係る期間について当該請求をした職員の業務を処理するための措置を講ずることが著しく困難である場合を除き、これを承認しなければならない。
(育児休業の期間の延長)
第三条 育児休業をしている職員は、任命権者に対し、当該育児休業の期間の延長を請求することができる。
2 育児休業の期間の延長は、条例で定める特別の事情がある場合を除き、一回に限るものとする。
3 前条第二項及び第三項の規定は、育児休業の期間の延長について準用する。
(育児休業の効果)
第四条 育児休業をしている職員は、育児休業を開始した時就いていた職又は育児休業の期間中に異動した職を保有するが、職務に従事しない。
2 育児休業をしている期間については、給与を支給しない。
(育児休業の承認の失効等)
第五条 育児休業の承認は、当該育児休業をしている職員が産前の休業を始め、若しくは出産した場合、当該職員が休職若しくは停職の処分を受けた場合又は当該育児休業に係る子が死亡し、若しくは当該職員の子でなくなった場合には、その効力を失う。
2 任命権者は、育児休業をしている職員が当該育児休業に係る子を養育しなくなったことその他条例で定める事由に該当すると認めるときは、当該育児休業の承認を取り消すものとする。
(育児休業に伴う臨時的任用)
第六条 任命権者は、第二条第二項又は第三条第一項の規定による請求があった場合において、当該請求に係る期間について職員の配置換えその他の方法によって当該請求をした職員の業務を処理することが困難であると認めるときは、当該期間を任用の期間の限度として、臨時的任用を行うものとする。
2 前項の規定に基づき臨時的任用を行う場合には、地方公務員法第二十二条第二項から第五項までの規定は、適用しない。
(職務復帰後における給与等の取扱い)
第七条 育児休業をした職員については、国家公務員の育児休業等に関する法律(平成三年法律第百九号)第三条第一項の規定により育児休業をした国家公務員の給与及び退職手当の取扱いに関する事項を基準として、職務に復帰した場合の給与及び退職した場合の退職手当の取扱いに関する措置を講じなければならない。
(不利益取扱いの禁止)
第八条 職員は、育児休業を理由として、不利益な取扱いを受けることはない。
(部分休業)
第九条 任命権者(地方教育行政の組織及び運営に関する法律(昭和三十一年法律第百六十二号)第三十七条第一項に規定する県費負担教職員については、市町村の教育委員会)は、職員(非常勤職員、配偶者がこの法律により育児休業をしている職員その他の条例で定める職員を除く。)が請求した場合において、公務の運営に支障がないと認めるときは、条例の定めるところにより、当該職員がその一歳に満たない子を養育するため一日の勤務時間の一部について勤務しないこと(以下この条において「部分休業」という。)を承認することができる。
2 職員が部分休業の承認を受けて勤務しない場合には、国家公務員の育児休業等に関する法律第十一条第二項に規定する部分休業の承認を受けて勤務しない場合の国家公務員の給与の支給に関する事項を基準として定める条例の定めるところにより、減額して給与を支給するものとする。
3 第五条及び前条の規定は、部分休業について準用する。
(職員に関する労働基準法の適用)
第十条 職員に関する労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第十二条第三項第四号の規定の適用については、同号中「育児休業等に関する法律(平成三年法律第七十六号)第二条第一項」とあるのは、「地方公務員の育児休業等に関する法律(平成三年法律第百十号)第二条第一項」とする。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、平成四年四月一日から施行する。
(経過措置)
第二条 この法律の施行の際現に義務教育諸学校等の女子教育職員及び医療施設、社会福祉施設等の看護婦、保母等の育児休業に関する法律(昭和五十年法律第六十二号。次条において「女子教育職員等育児休業法」という。)第三条の規定による育児休業の許可を受けて育児休業をしている職員については、当該許可は第二条の規定による育児休業の承認とみなす。
第三条 この法律の施行の際現に女子教育職員等育児休業法第十五条第一項の規定により臨時的に任用されている職員は、第六条第一項の規定により臨時的に任用されている職員とみなす。
第四条 前二条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
(女子教育職員等に対する給付の特例)
第五条 この条において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
一 義務教育諸学校等 学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)に規定する小学校、中学校、高等学校、盲学校、聾学校、養護学校及び幼稚園をいう。
二 教育職員 校長(園長を含む。)、教頭、教諭、養護教諭、助教諭、養護助教諭、講師、実習助手及び寮母をいう。
三 医療施設、社会福祉施設等 医療法(昭和二十三年法律第二百五号)に規定する病院、診療所及び助産所、保健所法(昭和二十二年法律第百一号)に規定する保健所、保健施設(国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第八十二条第一項の健康の保持増進のための施設をいう。)、児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)に規定する児童福祉施設(同法第十七条に規定する施設を含む。)、身体障害者福祉法(昭和二十四年法律第二百八十三号)に規定する身体障害者更生援護施設、精神薄弱者福祉法(昭和三十五年法律第三十七号)に規定する精神薄弱者援護施設、生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)に規定する保護施設、老人福祉法(昭和三十八年法律第百三十三号)に規定する老人福祉施設、売春防止法(昭和三十一年法律第百十八号)に規定する婦人保護施設並びに精神保健法(昭和二十五年法律第百二十三号)に規定する精神障害者社会復帰施設をいう。
四 看護婦、保母等 看護婦、准看護婦、助産婦及び保健婦(前号に規定する保健所又は保健施設(同号に規定する病院又は診療所である保健施設を除く。以下この号において同じ。)の業務に従事する保健婦にあっては、離島振興法(昭和二十八年法律第七十二号)第二条第一項の規定により離島振興対策実施地域として指定された地域、豪雪地帯対策特別措置法(昭和三十七年法律第七十三号)第二条第二項の規定により特別豪雪地帯として指定された地域、山村振興法(昭和四十年法律第六十四号)第七条第一項の規定により振興山村として指定された地域、過疎地域活性化特別措置法(平成二年法律第十五号)の過疎地域又はこれらの地域に準ずる地域として厚生大臣が指定する地域において前号に規定する保健所又は保健施設の業務に従事する者に限る。)であってその業務に従事する者並びに保母、寮母及び女子の児童指導員並びに同号に規定する児童福祉施設、身体障害者更生援護施設、精神薄弱者援護施設、保護施設、老人福祉施設、婦人保護施設又は精神障害者社会復帰施設の入所者について保護、指導、訓練又は授産の業務に直接従事する女子をいう。
2 当分の間、第四条第二項の規定にかかわらず、義務教育諸学校等の女子の教育職員及び医療施設、社会福祉施設等の看護婦、保母等である職員(非常勤職員、臨時的に任用される職員及び条件付採用期間中の職員を除く。)には、その職務の特殊性等にかんがみ、義務教育諸学校等における教育及び医療施設、社会福祉施設等における業務の円滑な実施の確保に資するため、一般職の職員の給与等に関する法律(昭和二十五年法律第九十五号)附則第七項及び第八項に規定する国家公務員の育児休業給の支給に関する事項を基準として定める条例の定めるところにより、育児休業をしている期間について、育児休業給を支給するものとする。
(地方自治法の一部改正)
第六条 地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)の一部を次のように改正する。
附則第六条の二第一項を次のように改める。
地方公共団体は、当分の間、第二百四条に定めるもののほか、条例で、地方公務員の育児休業等に関する法律(平成三年法律第百十号)附則第五条第二項に規定する職員で同法第二条第一項の規定に基づく育児休業の承認を受けたものに対し、育児休業給を支給することができる。
(地方公営企業法の一部改正)
第七条 地方公営企業法(昭和二十七年法律第二百九十二号)の一部を次のように改正する。
第三十九条第一項中「義務教育諸学校等の女子教育職員及び医療施設、社会福祉施設等の看護婦、保母等の育児休業に関する法律(昭和五十年法律第六十二号)第六条第二項、第十二条及び附則第二項」を「地方公務員の育児休業等に関する法律(平成三年法律第百十号)第四条第二項、第七条、第九条及び附則第五条」に改める。
(公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律の一部改正)
第八条 公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律(昭和三十三年法律第百十六号)の一部を次のように改正する。
第十七条第三号を次のように改める。
三 地方公務員の育児休業等に関する法律(平成三年法律第百十号)第六条第一項の規定により臨時的に任用される者
(公立高等学校の設置、適正配置及び教職員定数の標準等に関する法律の一部改正)
第九条 公立高等学校の設置、適正配置及び教職員定数の標準等に関する法律(昭和三十六年法律第百八十八号)の一部を次のように改正する。
第二十三条第三号を次のように改める。
三 地方公務員の育児休業等に関する法律(平成三年法律第百十号)第六条第一項の規定により臨時的に任用される者
(地方公務員災害補償法の一部改正)
第十条 地方公務員災害補償法(昭和四十二年法律第百二十一号)の一部を次のように改正する。
第二条第六項中第四号を第五号とし、第三号を第四号とし、第二号の次に次の一号を加える。
三 育児休業の承認を受けて勤務しなかつた日及び部分休業の承認を受けて育児のため一日の勤務時間の一部について勤務しなかつた日
文部大臣 鳩山邦夫
自治大臣 塩川正十郎
内閣総理大臣 宮沢喜一