国家公務員の育児休業等に関する法律の一部を改正する法律
法令番号: 法律第42号
公布年月日: 平成19年5月16日
法令の形式: 法律

提案理由 (AIによる要約)

人事院からの意見の申し出を踏まえ、一般職の国家公務員について、小学校就学の始期に達するまでの子を養育するため、育児短時間勤務の制度を新設するものである。具体的には、職員が任命権者の承認を受けて育児短時間勤務をすることができることとし、育児短時間勤務職員の給与等に関する特例を定めるとともに、一週間当たりの勤務時間が20時間である2人の育児短時間勤務職員の同一官職への任用、後補充のための任期付短時間勤務職員の任用等について定めることとしている。

参照した発言:
第166回国会 衆議院 総務委員会 第11号

審議経過

第166回国会

衆議院
(平成19年3月29日)
(平成19年4月10日)
(平成19年4月12日)
参議院
(平成19年4月26日)
(平成19年5月8日)
(平成19年5月9日)
国家公務員の育児休業等に関する法律の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
平成十九年五月十六日
内閣総理大臣 安倍晋三
法律第四十二号
国家公務員の育児休業等に関する法律の一部を改正する法律
国家公務員の育児休業等に関する法律(平成三年法律第百九号)の一部を次のように改正する。
題名の次に次の目次及び章名を付する。
目次
第一章
総則(第一条・第二条)
第二章
育児休業(第三条―第十一条)
第三章
育児短時間勤務(第十二条―第二十五条)
第四章
育児時間(第二十六条)
第五章
防衛省の職員への準用等(第二十七条)
第六章
雑則(第二十八条)
附則
第一章 総則
第二条第一項中「第十三条」を「第二十七条」に改め、同条第三項中「平成六年法律第三十三号」の下に「。以下「勤務時間法」という。」を加え、同条の次に次の章名を付する。
第二章 育児休業
第七条第一項第一号中「この条」の下に「及び第二十三条」を加える。
第十三条を削る。
第十二条の見出しを削り、同条中「次条」を「第十条、第二十条及び前条」に改め、同条を第二十八条とする。
第十一条の見出しを削り、同条第一項中「第八十一条の五第一項」を「第八十一条の四第一項又は第八十一条の五第一項の規定により採用された職員で同項」に、「占める職員」を「占めるもの」に、「三歳に満たない子を養育するため一日の勤務時間の一部について」を「小学校就学の始期に達するまでの子を養育するため一日につき二時間を超えない範囲内で」に、「部分休業」を「育児時間」に改め、同条第二項中「部分休業」を「育児時間」に、「一般職の職員の給与に関する法律」及び「同法」を「給与法」に改め、同条第三項中「前条」を「第二十一条」に、「部分休業」を「育児時間」に改め、同条を第二十六条とし、同条の次に次の一章及び章名を加える。
第五章 防衛省の職員への準用等
第二十七条 この法律(第二条、第七条第六項、第十六条から第十九条まで、第二十四条及び第二十五条を除く。)の規定は、国家公務員法第二条第三項第十六号に掲げる防衛省の職員について準用する。この場合において、これらの規定中「人事院規則」とあるのは「政令」と読み替えるほか、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。
第三条第一項
任命権者
自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第三十一条第一項の規定により同法第二条第五項に規定する隊員の任免について権限を有する者(以下「任命権者」という。)
第八条第一項
一般職の職員の給与に関する法律(昭和二十五年法律第九十五号。以下「給与法」という。)
防衛省の職員の給与等に関する法律(昭和二十七年法律第二百六十六号)第十八条の二第一項又は第二十五条第三項においてその例によることとされる一般職の職員の給与に関する法律(昭和二十五年法律第九十五号)
第八条第二項
給与法
防衛省の職員の給与等に関する法律第十八条の二第一項においてその例によることとされる一般職の職員の給与に関する法律
第八条第三項
給与法
防衛省の職員の給与等に関する法律第十八条の三第一項においてその例によることとされる一般職の職員の給与に関する法律
第十二条第一項
職員(
職員(自衛官、防衛省設置法(昭和二十九年法律第百六十四号)第十五条第一項の教育訓練又は同法第十六条第一項の教育訓練を受けている者、
勤務時間法第七条第一項の規定の適用を受ける
自衛隊法第五十四条第二項の規定に基づく防衛省令の規定により一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律(平成六年法律第三十三号)第七条第一項に規定する特別の形態に相当する形態によって勤務する
第十二条第一項第一号
週休日(勤務時間法第六条第一項に規定する週休日
休養日(自衛隊法第五十四条第二項の規定に基づく防衛省令の規定により勤務時間を割り振らない日
週休日以外
休養日以外
第十二条第一項第二号から第四号まで
週休日
休養日
第二十二条
から前条まで
、前二条及び第二十七条第二項
第二十三条第一項
国家公務員法第八十一条の五第三項
自衛隊法第四十四条の五第三項
前条第一項
各省各庁の長
防衛大臣又はその委任を受けた者
国家公務員法第八十一条の四第一項又は第八十一条の五第一項
自衛隊法第四十四条の四第一項又は第四十四条の五第一項
前条第二項
給与法第十五条の規定にかかわらず、その勤務しない一時間につき、給与法第十九条に規定する勤務一時間当たりの給与額を減額して給与を
防衛省の職員の給与等に関する法律第十一条第二項、第十六条第二項又は第十八条第三項の規定による減額をして、俸給、航空手当、乗組手当、落下傘隊員手当、特別警備隊員手当、特殊作戦隊員手当又は営外手当を
次条
、第二十条及び前条
及び第二十条
2 前項において準用する第十三条第一項に規定する育児短時間勤務職員についての防衛省の職員の給与等に関する法律(昭和二十七年法律第二百六十六号)の規定の適用については、同法第四条第一項中「定める額」とあるのは「定める額に、その者の一週間当たりの通常の勤務時間を自衛隊法第四十四条の五第一項に規定する短時間勤務の官職を占める職員及び国家公務員の育児休業等に関する法律(平成三年法律第百九号)第二十七条第一項において準用する同法第十三条第一項に規定する育児短時間勤務職員以外の職員の一週間当たりの通常の勤務時間として防衛省令で定めるもので除して得た数(以下「算出率」という。)を乗じて得た額」と、同条第二項及び第三項中「定める額」とあるのは「定める額に、算出率を乗じて得た額」と、同法第六条中「とする」とあるのは「に、算出率を乗じて得た額とする」と、同法第六条の二第二項及び第七条第二項中「相当する額と」とあるのは「相当する額にそれぞれ算出率を乗じて得た額と」とする。
3 第一項において準用する第二十三条第二項に規定する任期付短時間勤務職員についての防衛省の職員の給与等に関する法律の規定の適用については、同法第四条第一項中「定める額」とあるのは「定める額に、その者の一週間当たりの通常の勤務時間を自衛隊法第四十四条の五第一項に規定する短時間勤務の官職を占める職員及び国家公務員の育児休業等に関する法律(平成三年法律第百九号)第二十七条第一項において準用する同法第十三条第一項に規定する育児短時間勤務職員以外の職員の一週間当たりの通常の勤務時間として防衛省令で定めるもので除して得た数(第六条において「算出率」という。)を乗じて得た額」と、同法第六条中「とする」とあるのは「に、算出率を乗じて得た額とする」と、同法第二十二条の二第五項中「初任給調整手当、同条第二項において準用する一般職給与法第十一条の五から第十一条の七までの規定による地域手当、住居手当、単身赴任手当及び特地勤務手当」とあるのは「住居手当及び単身赴任手当」と、「自衛隊法第四十四条の四第一項、第四十四条の五第一項又は第四十五条の二第一項の規定により採用された職員」とあるのは「国家公務員の育児休業等に関する法律第二十七条第一項において準用する同法第二十三条第二項に規定する任期付短時間勤務職員」とする。
第六章 雑則
第十条の見出しを「(育児休業を理由とする不利益取扱いの禁止)」に改め、同条を第十一条とし、同条の次に次の一章及び章名を加える。
第三章 育児短時間勤務
(育児短時間勤務の承認)
第十二条 職員(常時勤務することを要しない職員、臨時的に任用された職員、配偶者がこの法律により育児休業をしている職員その他の人事院規則で定める職員を除く。)は、任命権者の承認を受けて、当該職員の小学校就学の始期に達するまでの子を養育するため、当該子がその始期に達するまで、常時勤務を要する官職を占めたまま、次の各号に掲げるいずれかの勤務の形態(勤務時間法第七条第一項の規定の適用を受ける職員にあっては、第五号に掲げる勤務の形態)により、当該職員が希望する日及び時間帯において勤務すること(以下「育児短時間勤務」という。)ができる。ただし、当該子について、既に育児短時間勤務をしたことがある場合において、当該子に係る育児短時間勤務の終了の日の翌日から起算して一年を経過しないときは、人事院規則で定める特別の事情がある場合を除き、この限りでない。
一 日曜日及び土曜日を週休日(勤務時間法第六条第一項に規定する週休日をいう。以下この項において同じ。)とし、週休日以外の日において一日につき四時間勤務すること。
二 日曜日及び土曜日を週休日とし、週休日以外の日において一日につき五時間勤務すること。
三 日曜日及び土曜日並びに月曜日から金曜日までの五日間のうちの二日を週休日とし、週休日以外の日において一日につき八時間勤務すること。
四 日曜日及び土曜日並びに月曜日から金曜日までの五日間のうちの二日を週休日とし、週休日以外の日のうち、二日については一日につき八時間、一日については一日につき四時間勤務すること。
五 前各号に掲げるもののほか、一週間当たりの勤務時間が二十時間から二十五時間までの範囲内の時間となるように人事院規則で定める勤務の形態
2 育児短時間勤務の承認を受けようとする職員は、人事院規則の定めるところにより、育児短時間勤務をしようとする期間(一月以上一年以下の期間に限る。)の初日及び末日並びにその勤務の形態における勤務の日及び時間帯を明らかにして、任命権者に対し、その承認を請求するものとする。
3 任命権者は、前項の規定による請求があったときは、当該請求に係る期間について当該請求をした職員の業務を処理するための措置を講ずることが困難である場合を除き、これを承認しなければならない。
(育児短時間勤務の期間の延長)
第十三条 育児短時間勤務をしている職員(以下「育児短時間勤務職員」という。)は、任命権者に対し、当該育児短時間勤務の期間の延長を請求することができる。
2 前条第二項及び第三項の規定は、育児短時間勤務の期間の延長について準用する。
(育児短時間勤務の承認の失効等)
第十四条 第六条の規定は、育児短時間勤務の承認の失効及び取消しについて準用する。
(育児短時間勤務職員の並立任用)
第十五条 一人の育児短時間勤務職員(一週間当たりの勤務時間が二十時間である者に限る。以下この条において同じ。)が占める官職には、他の一人の育児短時間勤務職員を任用することを妨げない。
(育児短時間勤務職員についての給与法の特例)
第十六条 育児短時間勤務職員についての給与法の規定の適用については、次の表の上欄に掲げる給与法の規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句とする。
第六条の二
とする
に、国家公務員の育児休業等に関する法律(平成三年法律第百九号。以下「育児休業法」という。)第十七条の規定により読み替えられた勤務時間法第五条第一項ただし書の規定により定められたその者の勤務時間を同項本文に規定する勤務時間で除して得た数(以下「算出率」という。)を乗じて得た額とする
第八条第三項、第四項及び第六項
決定する
決定するものとし、その者の俸給月額は、その者の受ける号俸に応じた額に、算出率を乗じて得た額とする
第八条第十一項
とする
に、算出率を乗じて得た額とする
第九条の二第四項、第十七条及び第十九条の三第一項
勤務時間法
育児休業法第十七条の規定により読み替えられた勤務時間法
第十二条第二項第二号
再任用短時間勤務職員
育児休業法第十二条第一項に規定する育児短時間勤務をしている職員(以下「育児短時間勤務職員」という。)
第十六条第一項
支給する
支給する。ただし、育児短時間勤務職員が、第一号に掲げる勤務で正規の勤務時間を超えてしたもののうち、その勤務の時間とその勤務をした日における正規の勤務時間との合計が八時間に達するまでの間の勤務にあつては、同条に規定する勤務一時間当たりの給与額に百分の百(その勤務が午後十時から翌日の午前五時までの間である場合は、百分の百二十五)を乗じて得た額とする
第十九条の四第四項
俸給
俸給の月額を算出率で除して得た額
第十九条の四第五項及び第十九条の七第三項
俸給の月額
俸給の月額を算出率で除して得た額
第十九条の四第五項及び第十九条の八第五項
俸給月額
俸給月額を算出率で除して得た額
第十九条の四第六項及び第十九条の八第六項
人事院規則
育児短時間勤務職員の勤務時間を考慮して人事院規則
(育児短時間勤務職員についての勤務時間法の特例)
第十七条 育児短時間勤務職員についての勤務時間法の規定の適用については、次の表の上欄に掲げる勤務時間法の規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句とする。
第五条第一項
とする
とする。ただし、国家公務員の育児休業等に関する法律(平成三年法律第百九号)第十二条第三項の規定により同条第一項に規定する育児短時間勤務(以下「育児短時間勤務」という。)の承認を受けた職員(以下「育児短時間勤務職員」という。)の一週間当たりの勤務時間は、当該承認を受けた育児短時間勤務の内容に従い、各省各庁の長が定める
第六条第一項ただし書、第六条第二項ただし書、第七条第二項、第十一条及び第十七条第一項第一号
再任用短時間勤務職員
育児短時間勤務職員
第六条第一項ただし書
これらの日
必要に応じ、当該育児短時間勤務の内容に従い、これらの日
ことができる
ものとする
第六条第二項ただし書
範囲内で
範囲内で、当該育児短時間勤務の内容に従い、
第六条第三項
ことができる
ことができる。ただし、当該職員が育児短時間勤務職員である場合にあっては、四週間ごとの期間について、当該育児短時間勤務の内容に従い、勤務時間を割り振るものとする
第七条第二項
ところにより、四週間ごとの期間につき八日
ところにより、四週間ごとの期間につき八日の週休日
八日以上)の週休日を設け、及び
四週間ごとの期間につき八日以上で当該育児短時間勤務の内容に従った週休日)を設け、及び
第五条に規定する勤務時間
第五条に規定する勤務時間(当該育児短時間勤務職員にあっては、当該育児短時間勤務の内容に従った勤務時間)
必要
必要(育児短時間勤務職員にあっては、当該育児短時間勤務の内容)
割合で週休日
割合で週休日(育児短時間勤務職員にあっては、五十二週間を超えない期間につき一週間当たり一日以上の割合で当該育児短時間勤務の内容に従った週休日)
同条に規定する勤務時間
同条に規定する勤務時間(当該育児短時間勤務職員にあっては、当該育児短時間勤務の内容に従った勤務時間)
第十三条第一項
職員
、公務の運営に著しい支障が生ずると認められる場合として人事院規則で定める場合に限り、育児短時間勤務職員
第十三条第二項
公務のため臨時又は緊急の必要がある場合には
公務の運営に著しい支障が生ずると認められる場合として人事院規則で定める場合に限り
職員
育児短時間勤務職員
(育児短時間勤務職員についての一般職の任期付研究員の採用、給与及び勤務時間の特例に関する法律の特例)
第十八条 育児短時間勤務職員についての一般職の任期付研究員の採用、給与及び勤務時間の特例に関する法律(平成九年法律第六十五号)の規定の適用については、次の表の上欄に掲げる同法の規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句とする。
第六条第三項
決定する
決定するものとし、その者の俸給月額は、その者の受ける号俸に応じた額に、国家公務員の育児休業等に関する法律(平成三年法律第百九号。第八条第二項において「育児休業法」という。)第十七条の規定により読み替えられた一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律(平成六年法律第三十三号)第五条第一項ただし書の規定により定められたその者の勤務時間を同項本文に規定する勤務時間で除して得た数(次項において「算出率」という。)を乗じて得た額とする
第六条第四項
相当する額と
相当する額にそれぞれ算出率を乗じて得た額と
第八条第二項
については、月曜日から金曜日までの五日間
については、育児休業法第十七条の規定により読み替えられた勤務時間法第六条第一項に規定する週休日以外の日
勤務時間法第六条第二項
同条第二項ただし書
八時間の
育児休業法第十二条第三項の規定により承認を受けた同条第一項に規定する育児短時間勤務の内容に従った
(育児短時間勤務職員についての一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する法律の特例)
第十九条 育児短時間勤務職員についての一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する法律(平成十二年法律第百二十五号)の規定の適用については、次の表の上欄に掲げる同法の規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句とする。
第七条第二項
決定する
決定するものとし、その者の俸給月額は、その者の受ける号俸に応じた額に、国家公務員の育児休業等に関する法律(平成三年法律第百九号)第十七条の規定により読み替えられた一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律(平成六年法律第三十三号)第五条第一項ただし書の規定により定められたその者の勤務時間を同項本文に規定する勤務時間で除して得た数(次項において「算出率」という。)を乗じて得た額とする
第七条第三項
相当する額と
相当する額にそれぞれ算出率を乗じて得た額と
(育児短時間勤務職員についての国家公務員退職手当法の特例)
第二十条 国家公務員退職手当法第六条の四第一項及び第七条第四項の規定の適用については、育児短時間勤務をした期間は、同法第六条の四第一項に規定する現実に職務をとることを要しない期間に該当するものとみなす。
2 育児短時間勤務をした期間についての国家公務員退職手当法第七条第四項の規定の適用については、同項中「その月数の二分の一に相当する月数」とあるのは、「その月数の三分の一に相当する月数」とする。
3 育児短時間勤務の期間中の国家公務員退職手当法の規定による退職手当の計算の基礎となる俸給月額は、育児短時間勤務をしなかったと仮定した場合の勤務時間により勤務したときに受けるべき俸給月額とする。
(育児短時間勤務を理由とする不利益取扱いの禁止)
第二十一条 職員は、育児短時間勤務を理由として、不利益な取扱いを受けない。
(育児短時間勤務の承認が失効した場合等における育児短時間勤務の例による短時間勤務)
第二十二条 任命権者は、第十四条において準用する第六条の規定により育児短時間勤務の承認が失効し、又は取り消された場合において、過員を生ずることその他の人事院規則で定めるやむを得ない事情があると認めるときは、その事情が継続している期間、人事院規則の定めるところにより、当該育児短時間勤務をしていた職員に、引き続き当該育児短時間勤務と同一の勤務の日及び時間帯において常時勤務を要する官職を占めたまま勤務をさせることができる。この場合において、第十五条から前条までの規定を準用する。
(育児短時間勤務に伴う任期付短時間勤務職員の任用)
第二十三条 任命権者は、第十二条第二項又は第十三条第一項の規定による請求があった場合において、当該請求に係る期間について当該請求をした職員の業務を処理するため必要があると認めるときは、人事院規則の定めるところにより、当該請求に係る期間を任期の限度として、当該請求をした職員が育児短時間勤務をすることにより処理することが困難となる業務と同一の業務を行うことをその職務の内容とする常時勤務を要しない官職を占める職員を任用することができる。この場合において、国家公務員法第八十一条の五第三項の規定は、適用しない。
2 第七条第二項から第四項までの規定は、前項の規定により任用された職員(以下「任期付短時間勤務職員」という。)について準用する。
(任期付短時間勤務職員についての給与法の特例)
第二十四条 任期付短時間勤務職員についての給与法の規定の適用については、次の表の上欄に掲げる給与法の規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句とする。
第六条の二
とする
に、国家公務員の育児休業等に関する法律(平成三年法律第百九号。以下「育児休業法」という。)第二十五条の規定により読み替えられた勤務時間法第五条第一項ただし書の規定により定められたその者の勤務時間を同項本文に規定する勤務時間で除して得た数(第八条において「算出率」という。)を乗じて得た額とする
第八条第三項、第四項及び第六項
決定する
決定するものとし、その者の俸給月額は、その者の受ける号俸に応じた額に、算出率を乗じて得た額とする
第九条の二第四項、第十七条及び第十九条の三第一項
勤務時間法
育児休業法第二十五条の規定により読み替えられた勤務時間法
第十二条第二項第二号
再任用短時間勤務職員
育児休業法第二十三条第二項に規定する任期付短時間勤務職員(以下「任期付短時間勤務職員」という。)
第十六条第一項
支給する
支給する。ただし、任期付短時間勤務職員が、第一号に掲げる勤務で正規の勤務時間を超えてしたもののうち、その勤務の時間とその勤務をした日における正規の勤務時間との合計が八時間に達するまでの間の勤務にあつては、同条に規定する勤務一時間当たりの給与額に百分の百(その勤務が午後十時から翌日の午前五時までの間である場合は、百分の百二十五)を乗じて得た額とする
第十九条の九第三項
第十条の三から第十一条の二まで、第十一条の五から第十一条の七まで、第十一条の九、第十一条の十、第十二条の二、第十三条の二及び第十四条
第十一条、第十一条の二、第十一条の十及び第十二条の二
再任用職員
任期付短時間勤務職員
第二十二条第一項
再任用短時間勤務職員
任期付短時間勤務職員
(任期付短時間勤務職員についての勤務時間法の特例)
第二十五条 任期付短時間勤務職員についての勤務時間法の規定の適用については、次の表の上欄に掲げる勤務時間法の規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句とする。
第五条第一項
とする
とする。ただし、国家公務員の育児休業等に関する法律(平成三年法律第百九号)第二十三条第二項に規定する任期付短時間勤務職員(以下「任期付短時間勤務職員」という。)の勤務時間は、一週間当たり十時間から二十時間までの範囲内で、人事院規則の定めるところにより、各省各庁の長が定める
第六条第一項及び第二項、第七条第二項、第十一条、第十七条第一項第一号並びに第二十三条
再任用短時間勤務職員
任期付短時間勤務職員
第四章 育児時間
第八条の前の見出しを削る。
第九条に見出しとして「(育児休業をした職員についての国家公務員退職手当法の特例)」を付し、同条第一項中「執る」を「とる」に改め、同条を第十条とする。
第八条に見出しとして「(育児休業をした職員の職務復帰後における給与の調整)」を付し、同条中「には、当該育児休業をした期間の二分の一に相当する期間を引き続き勤務したものとみなして」を「におけるその者の号俸については、部内の他の職員との権衡上必要と認められる範囲内において」に、「号俸を調整する」を「必要な調整を行う」に改め、同条を第九条とする。
第七条の二の見出しを「(育児休業をしている職員の期末手当等の支給)」に改め、同条第一項中「昭和二十五年法律第九十五号」の下に「。以下「給与法」という。」を加え、同条第二項及び第三項中「一般職の職員の給与に関する法律」を「給与法」に改め、同条を第八条とする。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(育児休業をした職員の職務復帰後における給与の調整に関する経過措置)
第二条 この法律による改正後の国家公務員の育児休業等に関する法律(以下この条において「新法」という。)第九条(新法第二十七条第一項において準用する場合を含む。)の規定は、育児休業をした職員がこの法律の施行の日以後に職務に復帰した場合における給与の調整について適用し、育児休業をした職員が同日前に職務に復帰した場合における給与の調整については、なお従前の例による。
(一般職の職員の給与に関する法律の一部改正)
第三条 一般職の職員の給与に関する法律(昭和二十五年法律第九十五号)の一部を次のように改正する。
第八条の二中「国家公務員法」を「再任用職員で国家公務員法」に、「占める職員」を「占めるもの」に改める。
(国家公務員災害補償法の一部改正)
第四条 国家公務員災害補償法(昭和二十六年法律第百九十一号)の一部を次のように改正する。
第四条第一項ただし書及び第三項中「一に」を「いずれかに」に改め、同項第三号中「及び部分休業」を「、承認を受けて育児短時間勤務をした日及び育児時間」に改める。
(防衛省の職員の給与等に関する法律の一部改正)
第五条 防衛省の職員の給与等に関する法律(昭和二十七年法律第二百六十六号)の一部を次のように改正する。
第九条中「第四十四条の五第一項」を「第四十四条の四第一項又は第四十四条の五第一項の規定により採用された職員で同項」に、「職員(以下この条において「再任用短時間勤務職員」という。)」を「もの」に、「再任用短時間勤務職員以外」を「同法第四十四条の五第一項に規定する短時間勤務の官職を占める職員及び国家公務員の育児休業等に関する法律(平成三年法律第百九号)第二十七条第一項において準用する同法第十三条第一項に規定する育児短時間勤務職員以外」に改める。
(国有林野事業を行う国の経営する企業に勤務する職員の給与等に関する特例法の一部改正)
第六条 国有林野事業を行う国の経営する企業に勤務する職員の給与等に関する特例法(昭和二十九年法律第百四十一号)の一部を次のように改正する。
第七条第一項第五号中「第七条の二、第八条及び第十一条」を「第八条、第九条、第十六条から第十九条まで及び第二十四条から第二十六条まで」に改め、同条中第五項を第六項とし、第四項を第五項とし、第三項の次に次の一項を加える。
4 職員に関する国家公務員の育児休業等に関する法律第十二条第一項、第十五条及び第二十二条の規定の適用については、同法第十二条第一項中「次の各号に掲げるいずれかの勤務の形態(勤務時間法第七条第一項の規定の適用を受ける職員にあっては、第五号に掲げる勤務の形態)」とあるのは「当該職員の一週間当たりの通常の勤務時間に二分の一を乗じて得た時間から当該職員の一週間当たりの通常の勤務時間に八分の五を乗じて得た時間までの範囲内の時間となるように農林水産大臣が定める勤務の形態」と、同法第十五条中「二十時間」とあるのは「育児短時間勤務をしなかったと仮定した場合の一週間当たりの通常の勤務時間に二分の一を乗じて得た時間」と、同法第二十二条中「第十五条から前条まで」とあるのは「第十五条及び前二条」とする。
(国家公務員共済組合法の一部改正)
第七条 国家公務員共済組合法(昭和三十三年法律第百二十八号)の一部を次のように改正する。
第四十二条第九項中「第十三条」を「第二十七条第一項」に改める。
(地方公務員等共済組合法の一部改正)
第八条 地方公務員等共済組合法(昭和三十七年法律第百五十二号)の一部を次のように改正する。
第百四十二条第二項の表第百十四条の二第二項の項中「第九条第一項」の下に「の部分休業」を加え、「第十一条第一項」を「第十二条第一項又は第二十六条第一項の育児短時間勤務又は育児時間」に改める。
(国会職員の育児休業等に関する法律の一部改正)
第九条 国会職員の育児休業等に関する法律(平成三年法律第百八号)の一部を次のように改正する。
第七条の二中「第七条の二」を「第八条」に改める。
(地方公務員の育児休業等に関する法律の一部改正)
第十条 地方公務員の育児休業等に関する法律(平成三年法律第百十号)の一部を次のように改正する。
第六条の二中「第七条の二」を「第八条」に改める。
第九条第二項中「第十一条第二項に規定する部分休業」を「第二十六条第二項に規定する育児時間」に改める。
(一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律の一部改正)
第十一条 一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律(平成六年法律第三十三号)の一部を次のように改正する。
第五条第二項中「第八十一条の五第一項」を「第八十一条の四第一項又は第八十一条の五第一項の規定により採用された職員で同項」に、「占める職員」を「占めるもの」に改める。
(独立行政法人通則法の一部改正)
第十二条 独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号)の一部を次のように改正する。
第五十九条第一項第六号中「第七条の二、第八条及び第十一条」を「第八条、第九条、第十六条から第十九条まで及び第二十四条から第二十六条まで」に改め、同条中第五項を第六項とし、第四項を第五項とし、第三項の次に次の一項を加える。
4 職員に関する国家公務員の育児休業等に関する法律第十二条第一項、第十五条及び第二十二条の規定の適用については、同法第十二条第一項中「次の各号に掲げるいずれかの勤務の形態(勤務時間法第七条第一項の規定の適用を受ける職員にあっては、第五号に掲げる勤務の形態)」とあるのは「当該職員の一週間当たりの通常の勤務時間に二分の一を乗じて得た時間から当該職員の一週間当たりの通常の勤務時間に八分の五を乗じて得た時間までの範囲内の時間となるように独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号)第二条第二項に規定する特定独立行政法人の長が定める勤務の形態」と、同法第十五条中「二十時間」とあるのは「育児短時間勤務をしなかったと仮定した場合の一週間当たりの通常の勤務時間に二分の一を乗じて得た時間」と、同法第二十二条中「第十五条から前条まで」とあるのは「第十五条及び前二条」とする。
(国家公務員倫理法の一部改正)
第十三条 国家公務員倫理法(平成十一年法律第百二十九号)の一部を次のように改正する。
第二条第一項中「要しないもの」の下に「(同法第八十一条の五第一項に規定する短時間勤務の官職を占める者を除く。)」を加える。
(日本郵政公社法の一部改正)
第十四条 日本郵政公社法(平成十四年法律第九十七号)の一部を次のように改正する。
第五十七条第一項第七号中「第七条の二、第八条及び第十一条」を「第八条、第九条及び第十二条から第二十六条まで」に改める。
(国家公務員の留学費用の償還に関する法律の一部改正)
第十五条 国家公務員の留学費用の償還に関する法律(平成十八年法律第七十号)の一部を次のように改正する。
第十一条の表第三条第三項第四号の項中「第十三条」を「第二十七条第一項」に改める。
総務大臣 菅義偉
財務大臣 尾身幸次
防衛大臣 久間章生
内閣総理大臣 安倍晋三