地方道路公社法をここに公布する。
御名御璽
昭和四十五年五月二十日
内閣総理大臣 佐藤栄作
法律第八十二号
地方道路公社法
目次
第一章
総則(第一条―第七条)
第二章
設立(第八条―第十条)
第三章
役員及び職員(第十一条―第二十条)
第四章
業務(第二十一条・第二十二条)
第五章
財務及び会計(第二十三条―第三十三条)
第六章
解散及び清算(第三十四条―第三十七条)
第七章
監督(第三十八条・第三十九条)
第八章
雑則(第四十条―第四十二条)
第九章
罰則(第四十三条―第四十五条)
附則
第一章 総則
(目的)
第一条 地方道路公社は、その通行又は利用について料金を徴収することができる道路の新設、改築、維持、修繕その他の管理を総合的かつ効率的に行なうこと等により、地方的な幹線道路の整備を促進して交通の円滑化を図り、もつて地方における住民の福祉の増進と産業経済の発展に寄与することを目的とする。
(法人格)
第二条 地方道路公社は、法人とする。
(名称)
第三条 地方道路公社は、その名称中に道路公社という文字を用いなければならない。
2 地方道路公社でない者は、その名称中に道路公社という文字を用いてはならない。
(出資)
第四条 地方公共団体でなければ、地方道路公社(以下「道路公社」という。)に出資することができない。
2 設立団体(道路公社を設立する地方公共団体をいう。以下同じ。)は、道路公社の基本財産の額の二分の一以上に相当する資金その他の財産を出資しなければならない。
3 道路公社に出資しようとする地方公共団体は、自治大臣の承認を受けなければならない。
(定款)
第五条 道路公社は、定款をもつて、次の事項を規定しなければならない。
一 目的
二 名称
三 設立団体たる地方公共団体
四 事務所の所在地
五 役員の定数、任期その他役員に関する事項
六 業務の範囲
七 道路(道路法(昭和二十七年法律第百八十号)第三条の一般国道、都道府県道及び市町村道をいう。以下同じ。)の整備に関する基本計画
八 基本財産の額その他資産及び会計に関する事項
九 公告の方法
2 定款の変更は、建設大臣(地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十二条の十九第一項の市(以下「指定市」という。)以外の第八条の市が設立した道路公社にあつては都道府県知事とし、以下「建設大臣等」という。)の認可を受けなければ、その効力を生じない。
3 設立団体たる地方公共団体の変更又は道路の整備に関する基本計画の変更に係る定款の変更についての前項の認可の申請は、設立団体(新たに設立団体となる地方公共団体を含む。以下この項、次項及び第六項において同じ。)が道路公社と協議して定めるところに基づき、道路公社と設立団体が共同して行なうものとする。
4 道路公社及び設立団体は、道路の整備に関する基本計画を変更しようとするときは、あらかじめ、当該変更に係る道路の道路管理者(道路法第十八条第一項に規定する道路管理者をいう。以下同じ。)の同意を得なければならない。
5 道路公社は、第二項の認可の申請をしようとするときは、第三項に規定する場合を除き、あらかじめ、設立団体の同意を得なければならない。
6 設立団体は、第三項の規定により第二項の認可の申請をしようとするとき、又は前項の同意をしようとする場合において当該定款の変更が業務の範囲の変更若しくは基本財産の額の増加に係るものであるときは、あらかじめ、議会の議決を経なければならない。
(登記)
第六条 道路公社は、政令で定めるところにより、登記しなければならない。
2 前項の規定により登記しなければならない事項は、登記の後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。
(民法の準用)
第七条 民法(明治二十九年法律第八十九号)第四十四条及び第五十条の規定は、道路公社について準用する。
第二章 設立
(設立)
第八条 道路公社は、都道府県又は政令で指定する人口五十万以上の市でなければ、設立することができない。
第九条 道路公社を設立するには、議会の議決を経、かつ、定款及び業務方法書を作成して、建設大臣等の認可を受けなければならない。
2 設立団体は、前項の規定により定款を作成しようとするときは、あらかじめ、当該定款において定めるべき道路の整備に関する基本計画について、当該基本計画に係る道路の道路管理者の同意を得なければならない。
3 建設大臣は、第一項の認可をしようとするときは、あらかじめ、自治大臣に協議しなければならない。
(成立)
第十条 道路公社は、その主たる事務所の所在地において設立の登記をすることによつて成立する。
第三章 役員及び職員
(役員)
第十一条 道路公社に、役員として、理事長、副理事長、理事及び監事を置く。ただし、道路公社は、定款で副理事長を置かないことができる。
(役員の職務及び権限)
第十二条 理事長は、道路公社を代表し、その業務を総理する。
2 副理事長は、道路公社を代表し、定款で定めるところにより、理事長を補佐して道路公社の業務を掌理し、理事長に事故があるときはその職務を代理し、理事長が欠員のときはその職務を行なう。
3 理事は、定款で定めるところにより、理事長及び副理事長を補佐して道路公社の業務を掌理し、理事長及び副理事長に事故があるときはその職務を代理し、理事長及び副理事長が欠員のときはその職務を行なう。
4 監事は、道路公社の業務を監査する。
5 監事は、監査の結果に基づき、必要があると認めるときは、政令で定めるところにより、理事長、建設大臣、都道府県知事又は市長に意見を提出することができる。
(役員の任命)
第十三条 理事長及び監事は、設立団体の長が任命する。
2 副理事長及び理事は、理事長が設立団体の長の認可を受けて任命する。
(役員の任期)
第十四条 役員の任期は、四年をこえることができない。
2 役員は、再任されることができる。
(役員の欠格条項)
第十五条 次の各号の一に該当する者は、役員となることができない。
一 物品の製造若しくは販売若しくは工事の請負を業とする者であつて道路公社と取引上密接な利害関係を有するもの又はこれらの者が法人であるときはその役員(いかなる名称によるかを問わず、これと同等以上の職権又は支配力を有する者を含む。)
二 前号の事業者の団体の役員(いかなる名称によるかを問わず、これと同等以上の職権又は支配力を有する者を含む。)
(役員の解任)
第十六条 設立団体の長又は理事長は、それぞれその任命に係る役員が前条各号の一に該当するに至つたときは、その役員を解任しなければならない。
2 設立団体の長又は理事長は、それぞれその任命に係る役員が次の各号の一に該当するとき、その他役員たるに適しないと認めるときは、その役員を解任することができる。
一 心身の故障のため職務の執行に堪えないと認められるとき。
二 職務上の義務違反があるとき。
(代表権の制限)
第十七条 道路公社と理事長又は副理事長との利益が相反する事項については、これらの者は、代表権を有しない。この場合においては、監事が道路公社を代表する。
(代理人の選任)
第十八条 理事長及び副理事長は、理事又は道路公社の職員のうちから、道路公社の主たる事務所又は従たる事務所の業務に関し一切の裁判上又は裁判外の行為をする権限を有する代理人を選任することができる。
(職員の任命)
第十九条 道路公社の職員は、理事長が任命する。
(役員及び職員の公務員たる性質)
第二十条 役員及び職員は、刑法(明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
第四章 業務
(業務)
第二十一条 道路公社は、第一条の目的を達成するため、設立団体である地方公共団体の区域及びその周辺の地域において、その通行又は利用について料金を徴収することができる道路の新設、改築、維持、修繕、道路法第十三条第一項に規定する災害復旧(以下「災害復旧」という。)その他の管理及びこれに附帯する業務を行なう。
2 道路公社は、第一条の目的を達成するため、前項の業務のほか、次の業務の全部又は一部を行なうことができる。
一 国、地方公共団体、日本道路公団、首都高速道路公団、阪神高速道路公団若しくは他の道路公社(以下「国等」という。)の委託に基づき前項の道路の管理と密接な関連のある道路(道路法第三条の高速自動車国道を含む。)の管理を行ない、又は委託に基づき土地区画整理法(昭和二十九年法律第百十九号)に基づく土地区画整理事業若しくは都市再開発法(昭和四十四年法律第三十八号)に基づく市街地再開発事業のうち政令で定めるものを行なうこと。
二 前項に規定する地域において、その利用について料金を徴収することができる自動車駐車場の建設及び管理を行なうこと。
三 前項の道路の円滑な交通を確保するために必要な休憩所その他政令で定める施設の建設及び管理を行なうこと。
四 前三号に掲げる業務に附帯する業務を行なうこと。
五 前項の業務及び前各号の業務の遂行に支障のない範囲内で、国等の委託に基づき、道路(道路法第三条の高速自動車国道を含む。)に関する調査、測量、設計、試験及び研究を行なうこと。
3 道路公社は、前二項の業務のほか、都道府県知事(市が設立した道路公社にあつては市長とし、以下「都道府県知事等」という。)の認可を受けて次の業務を行なうことができる。
一 第一項の道路で高架のものの新設又は改築と一体として建設することが適当であると認められる事務所、店舗、倉庫その他政令で定める施設(以下「事務所等」という。)を建設し、及び管理すること。
二 委託に基づき、第一項の道路で高架のものの新設又は改築と一体として建設することが適当であると認められる事務所等を建設し、及び管理すること。
三 第一項に規定する地域において、道路運送法(昭和二十六年法律第百八十三号)第二条第八項に規定する一般自動車道の建設及び管理を行なうこと。
四 前号の一般自動車道の円滑な交通を確保するために必要な休憩所その他政令で定める施設の建設及び管理を行なうこと。
五 前各号に掲げる業務に附帯する業務を行なうこと。
4 道路公社は、第二項第三号並びに前項第一号及び第四号の業務を行なう場合においては、建設省令で定める基準に従つてしなければならない。
(業務方法書)
第二十二条 道路公社の業務方法書に記載しなければならない事項は、建設省令で定める。
2 道路公社は、業務方法書を変更しようとするときは、あらかじめ、建設大臣等の認可を受けなければならない。
3 道路公社は、前項の認可を受けようとするときは、あらかじめ、設立団体の同意を得なければならない。
第五章 財務及び会計
(事業年度)
第二十三条 道路公社の事業年度は、毎年四月一日に始まり、翌年三月三十一日に終わる。ただし、設立後最初の事業年度は、設立の日に始まり、その後最初の三月三十一日に終わる。
(予算等の承認)
第二十四条 道路公社は、毎事業年度、予算、事業計画及び資金計画を作成し、当該事業年度の開始前に、都道府県知事等の承認を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
(決算)
第二十五条 道路公社は、毎事業年度の決算を翌年度の五月三十一日までに完結しなければならない。
(財務諸表及び決算報告書)
第二十六条 道路公社は、毎事業年度、財産目録、貸借対照表及び損益計算書(以下「財務諸表」という。)を作成し、決算完結後二月以内に都道府県知事等に提出しなければならない。
2 道路公社は、前項の規定により財務諸表を提出するときは、これに、建設省令で定める事項を記載した当該事業年度の決算報告書を添附し、並びに財務諸表及び決算報告書に関する監事の意見をつけなければならない。
(利益及び損失の処理)
第二十七条 道路公社は、毎事業年度の損益計算上利益を生じたときは、前事業年度から繰り越した損失をうめ、なお残余があるときは、その残余の額は、準備金として整理しなければならない。
2 道路公社は、毎事業年度の損益計算上損失を生じたときは、前項の規定による準備金を減額して整理し、なお不足があるときは、その不足額は、繰越欠損金として整理しなければならない。
(債務保証)
第二十八条 設立団体は、法人に対する政府の財政援助の制限に関する法律(昭和二十一年法律第二十四号)第三条の規定にかかわらず、道路公社の債務について保証契約をすることができる。
(他の道路の新設又は改築に要する費用の負担)
第二十九条 道路公社は、第二十一条第一項の道路の新設又は改築に伴い必要を生じた他の道路(同項の道路が一の道路の一部であるときは、当該一の道路の他の部分を含む。)の新設又は改築に要する費用については、政令で定めるところにより、その一部を負担しなければならない。
(補助金)
第三十条 国は、予算の範囲内において、道路公社に対して、政令で定めるところにより、第二十一条第一項の道路の災害復旧について、当該道路の建設費等の償還の状況等を勘案して、これに要する経費の一部を補助することができる。
2 地方公共団体は、予算の範囲内において、道路公社に対して、第二十一条第一項の道路の災害復旧に要する経費の一部を補助することができる。
(余裕金の運用)
第三十一条 道路公社は、次の方法によるほか、業務上の余裕金を運用してはならない。
一 国債又は地方債の取得
二 銀行への預金又は郵便貯金
(給与及び退職手当の支給の基準)
第三十二条 道路公社は、その役員及び職員に対する給与及び退職手当の支給の基準を定め、又は変更しようとするときは、設立団体の長の承認を受けなければならない。
(建設省令への委任)
第三十三条 この法律に規定するもののほか、道路公社の財務及び会計に関し必要な事項は、建設省令で定める。
第六章 解散及び清算
(解散)
第三十四条 道路公社は、第二十一条第一項の業務の完了により解散する。
2 道路公社は、前項の規定により解散する場合において、借入金があるときは、解散について当該借入金に係る債権者の同意を得なければならない。
3 道路公社は、第一項の規定により解散しようとするときは、建設省令で定めるところにより、建設大臣等の認可を受けなければならない。この場合において、道路公社は、その認可により解散する。
4 道路公社は、前項の認可を受けようとするときは、あらかじめ、設立団体の同意を得なければならない。
5 設立団体は、前項の同意をしようとするときは、あらかじめ、議会の議決を経なければならない。
6 建設大臣等は、第二十一条第三項第三号の業務を行なつている道路公社の解散について第三項の認可をしようとするときは、解散に伴う当該業務に関する措置について、あらかじめ、運輸大臣と協議しなければならない。
(清算人)
第三十五条 道路公社が解散したときは、理事長、副理事長及び理事がその清算人となる。
2 理事長、副理事長又は理事であつた清算人には、それぞれ第十二条第一項、第二項又は第三項の規定を準用する。
(清算事務)
第三十六条 清算人は、道路公社の債務を弁済してなお残余財産があるときは、これを道路公社に出資した地方公共団体に、出資の額に応じて分配しなければならない。
(民法及び非訟事件手続法の準用)
第三十七条 民法第七十三条、第七十五条、第七十六条、第七十七条第二項(届出に関する部分に限る。)、第七十八条から第八十条まで、第八十二条及び第八十三条並びに非訟事件手続法(明治三十一年法律第十四号)第三十五条第二項、第三十六条、第三十七条ノ二、第百三十五条ノ二十五第二項及び第三項、第百三十六条、第百三十七条並びに第百三十八条の規定は、道路公社の解散及び清算について準用する。この場合において、民法第七十五条中「前条」とあるのは、「地方道路公社法(昭和四十五年法律第八十二号)第三十五条第一項」と読み替えるものとする。
第七章 監督
(報告及び検査)
第三十八条 建設大臣又は都道府県知事等は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、政令で定めるところにより、道路公社に対してその業務及び資産の状況に関し報告をさせ、又はその職員に、道路公社の事務所その他の事業所に立ち入り、業務の状況若しくは帳簿、書類その他の必要な物件を検査させることができる。
2 前項の規定により職員が立入検査をする場合においては、その身分を示す証明書を携帯し、関係人にこれを提示しなければならない。
3 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
(監督命令)
第三十九条 建設大臣又は都道府県知事等は、道路公社の業務の健全な運営を確保するため必要があると認めるときは、政令で定めるところにより、道路公社に対してその業務に関し監督上必要な命令をすることができる。
第八章 雑則
(都道府県知事等の経由)
第四十条 道路公社がこの法律又はこの法律に基づく命令で定めるところにより建設大臣に提出する申請書その他の書類は、市が設立した道路公社にあつては市長を、その他の道路公社にあつては都道府県知事を経由しなければならない。
2 都道府県知事又は市長は、前項の書類を受け取つたときは、意見を附して、遅滞なく、これを建設大臣に提出しなければならない。
(設立団体が二以上である道路公社の特例)
第四十一条 二以上の都道府県又は二以上の都道府県及びそれらの区域内の第八条の市が共同して設立した道路公社にあつては、第二十一条第三項中「都道府県知事(市が設立した道路公社にあつては市長とし、以下「都道府県知事等」という。)」とあるのは、「建設大臣」とする。
2 前項に規定するもののほか、設立団体が二以上である道路公社に対するこの法律の規定の適用についての必要な技術的読替えは、政令で定める。
(他の法令の準用)
第四十二条 不動産登記法(明治三十二年法律第二十四号)及び政令で定めるその他の法令については、政令で定めるところにより、道路公社を地方公共団体とみなして、これらの法令を準用する。
第九章 罰則
第四十三条 第三十八条第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した場合には、その違反行為をした道路公社の役員、清算人又は職員は、三万円以下の罰金に処する。
2 道路公社の役員、清算人又は職員がその道路公社の業務に関して前項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その道路公社に対して同項の刑を科する。
第四十四条 次の各号の一に該当する場合には、その違反行為をした道路公社の役員又は清算人は、三万円以下の過料に処する。
一 この法律の規定により建設大臣、都道府県知事若しくは市長又は設立団体の長の認可又は承認を受けなければならない場合において、その認可又は承認を受けなかつたとき。
二 第六条第一項の規定に達反して、登記することを怠つたとき。
三 第二十一条第一項から第三項までに規定する業務以外の業務を行なつたとき。
四 第二十六条の規定に違反して、財務諸表又は決算報告書を提出することを怠り、又はそれらの書類に記載すべき事項を記載せず、若しくは不実の記載をしてこれを提出したとき。
五 第二十七条、第三十一条又は第三十六条の規定に違反したとき。
六 第三十七条において準用する民法第七十九条第一項の規定に違反して、公告することを怠り、又は虚偽の公告をしたとき。
七 第三十七条において準用する民法第七十九条第一項に規定する期間内に債権者に弁済したとき。
八 第三十九条の規定による命令に違反したとき。
第四十五条 第三条第二項の規定に違反した者は、一万円以下の過料に処する。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。
(公益法人の道路公社への組織変更)
第二条 民法第三十四条の規定により設立され、都道府県又は第八条の市が基本財産たる財産の全部又は一部を拠出している法人で、第二十一条第三項第三号に該当する業務を行なうことを目的とするもの(以下「公益法人」という。)は、この法律の施行後二年内に限り、その組織を変更して道路公社となることができる。ただし、当該公益法人が社団法人であるときは、総社員の同意がある場合に限る。
2 前項の規定により公益法人がその組織を変更して道路公社となるには、設立団体となるべき地方公共団体の議会の議決を経、その公益法人の定款又は寄附行為で定めるところにより、組織変更のために必要な定款又は寄附行為の変更をし、建設大臣の認可を受けなければならない。
3 建設大臣は、前項の認可をしようとするときは、あらかじめ、運輸大臣及び自治大臣と協議しなければならない。
4 第一項の規定による組織変更は、政令で定めるところにより、道路公社の主たる事務所の所在地において登記することによつて効力を生ずる。
5 第一項の規定により公益法人が道路公社に組織変更した際現に当該公益法人が行なつている第二十一条第三項第三号に該当する業務については、第二項の認可をもつて第二十一条第三項の認可とみなす。
6 公益法人が第一項の規定により事業年度の中途において道路公社に組織変更した場合における法人税法(昭和四十年法律第三十四号)の規定及び地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)中法人の事業税に関する規定の適用については、当該事業年度開始の日から組織変更の日までの期間及び組織変更の日の翌日から当該事業年度の末日までの期間をそれぞれ一事業年度とみなす。
7 公益法人が第一項の規定により道路公社に組織変更した場合において、当該組織変更に伴い、当該公益法人を債務者とする担保権についてする債務者の表示の変更の登記又は登録については、政令で定めるところにより、登録免許税を課さない。
8 第二十一条第三項第三号に該当しない業務を行なうことをも目的とする公益法人が第一項の規定により道路公社に組織変更した場合において、当該業務に係る不動産に関する権利で政令で定めるものについて、地方公共団体が設立した法人で第二十一条第三項第三号に該当しない業務を行なうものが受ける権利の移転の登記及び政令で定める債務を地方公共団体又は当該法人が引き受けたことによる担保権の変更の登記については、政令で定めるところにより、登録免許税を課さない。
(名称使用の制限に関する経過措置)
第三条 この法律の施行の際現にその名称中に道路公社という文字を使用している者については、第三条第二項の規定は、この法律の施行後二年間は、適用しない。
(道路整備特別措置法の一部改正)
第四条 道路整備特別措置法(昭和三十一年法律第七号)の一部を次のように改正する。
第二条第三項中「若しくは本州四国連絡橋公団」を「、本州四国連絡橋公団若しくは地方道路公社」に改める。
第六条第二項中「都道府県又は市」の下に「。第七条の十八第二項及び第二十七条の三第三項において同じ。」を加える。
第七条の十一の次に次の八条を加える。
(地方道路公社の行なう有料の一般国道等の新設又は改築)
第七条の十二 地方道路公社は、一般国道、都道府県道又は市町村道(第七条の十四第一項に規定する道路網を構成している道路を除く。)が第三条第一項各号に規定する条件に該当し、かつ、当該道路が一般国道である場合においては、当該道路の新設又は改築が当該道路の存する地域の利害に特に関係があると認められるものであるときに限り、道路法第十二条、第十五条、第十六条第一項若しくは第二項本文、第十七条第一項若しくは第二項若しくは第八十八条第二項の規定又は同法第十六条第二項ただし書若しくは第十九条第一項の規定に基づき成立した協議(同法第十六条第四項又は第十九条第四項の規定により成立したものとみなされる協議を含む。)にかかわらず、建設大臣の許可を受けて、当該道路を新設し、又は改築して、料金を徴収することができる。
2 地方道路公社は、前項の許可を受けようとするときは、設計図その他建設省令で定める書面を添附して、第三条第二項各号に掲げる事項及び元利償還年次計画を記載した申請書を建設大臣に提出しなければならない。
3 建設大臣は、前項の規定による申請書を受理した場合において、申請に係る道路の新設又は改築が第一項に規定する要件に該当し、かつ、申請書に記載された事項が適正であると認められるときに限り、第一項の許可をすることができる。
4 地方道路公社は、第一項の許可を受けた後、第三条第二項第一号から第三号まで、第六号又は第七号に掲げる事項を変更しようとするときは、建設大臣の許可を受けなければならない。
5 地方道路公社は、第一項の許可を受けた後、第三条第二項第四号若しくは第五号に掲げる事項又は元利償還年次計画のみを変更しようとするときは、建設大臣に届け出ることをもつて足りる。
6 建設大臣は、第一項若しくは第四項の許可をしたとき、又は前項の規定による届出があつたときは、その旨を当該道路の道路管理者に通知しなければならない。
7 建設大臣は、市町村道(指定市の市道を除く。)について第一項の許可をしたときは、当該許可に係る道路の路線名及び工事の区間並びに工事方法を当該道路の路線の存する区域を管轄する都道府県知事に通知しなければならない。第四項の規定により道路の路線名及び工事の区間又は工事方法の変更を許可したときも、同様とする。
(地方道路公社の行なう料金の徴収の特例)
第七条の十三 地方道路公社は、前条第一項の許可(同条第四項の許可を含む。以下同じ。)を受けて料金を徴収している二以上の道路につき、第三条の二第一項各号に掲げる条件が存する場合には、建設大臣の許可を受けて、これらの道路を一の道路として料金を徴収することができる。
2 地方道路公社は、前項の許可を受けようとするときは、建設省令で定める書面を添附して、第三条の二第二項各号に掲げる事項及び元利償還年次計画を記載した申請書を建設大臣に提出しなければならない。
3 地方道路公社は、第一項の許可を受けた後、第三条の二第二項第二号又は第三号に掲げる事項を変更しようとするときは、建設大臣の許可を受けなければならない。
4 地方道路公社は、第一項の許可を受けた後、第三条の二第二項第一号に掲げる事項又は元利償還年次計画のみを変更しようとするときは、建設大臣に届け出ることをもつて足りる。
5 建設大臣は、第一項若しくは第三項の許可をしたとき、又は前項の規定による届出があつたときは、その旨を当該道路の道路管理者に通知しなければならない。
(地方道路公社の行なう指定都市高速道路の新設又は改築)
第七条の十四 地方道路公社は、次の各号に該当する道路のみで一の道路網が構成されている場合においては、道路法第十二条、第十五条、第十六条第一項若しくは第二項本文若しくは第十七条第一項若しくは第二項若しくは第八十八条第二項の規定又は同法第十六条第二項ただし書若しくは第十九条第一項の規定に基づき成立した協議(同法第十六条第四項又は第十九条第四項の規定により成立したものとみなされる協議を含む。)にかかわらず、建設大臣の許可を受けて、当該道路網を構成している道路(以下「指定都市高速道路」という。)を新設し、又は改築して、料金を徴収することができる。
一 政令で指定する人口五十万以上の市の区域及びその周辺の地域に存すること。
二 道路法第四十八条の二第一項の規定による指定を受けた自動車のみの一般交通の用に供する道路で都市計画において定められたものであること。
2 地方道路公社は、前項の許可を受けようとするときは、設計図その他建設省令で定める書面を添附して、次に掲げる事項を記載した申請書を建設大臣に提出しなければならない。
一 整備計画
二 工事実施計画
3 前項の整備計画には、一の道路網に係るすべての指定都市高速道路について、路線名、車線数その他の政令で定める事項を定めなければならない。
4 第二項の工事実施計画には、一の道路網に係るすべての指定都市高速道路について、同項の整備計画に従い、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 線路名及び工事の区間
二 工事方法
三 工事予算
四 工事の着手及び完成の予定年月日
5 建設大臣は、第二項の規定による申請書を受理した場合において、申請に係る道路が第一項に規定する要件に該当し、かつ、申請書に記載された事項が適正であると認められるときに限り、第一項の許可をすることができる。
6 地方道路公社は、第一項の許可を受けた後、第二項の整備計画又は第四項第一号から第三号までに掲げる事項を変更しようとするときは、建設大臣の許可を受けなければならない。
7 地方道路公社は、第一項の許可を受けた後、第四項第四号に掲げる事項のみを変更しようとするときは、建設大臣に届け出ることをもつて足りる。
8 建設大臣は、第一項若しくは第六項の許可をしたとき、又は前項の規定による届出があつたときは、その旨を当該道路の道路管理者に通知しなければならない。
9 建設大臣は、第一項又は第六項の許可をしようとするときは、第二項の整備計画に係る部分について、あらかじめ、運輸大臣の同意を得なければならない。
(指定都市高速道路に係る料金及び料金の徴収期間の認可)
第七条の十五 地方道路公社は、前条第一項の許可(同条第六項の許可を含む。以下同じ。)を受けて新設し、又は改築した指定都市高速道路について料金を徴収しようとするときは、運輸省令・建設省令で定めるところにより、料金及び料金の徴収期間について、あらかじめ、運輸大臣及び建設大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
(地方道路公社の行なう有料の道路の維持、修繕等)
第七条の十六 地方道路公社は、第七条の十二第一項の許可又は第七条の十四第一項の許可を受けて新設し、又は改築した道路については、道路法第十三条第一項若しくは第三項、第十五条、第十六条第一項若しくは第二項本文、第十七条第一項若しくは第二項若しくは第八十八条第二項の規定、同法第十六条第二項ただし書若しくは第十九条第一項の規定に基づき成立した協議(同法第十六条第四項又は第十九条第四項の規定により成立したものとみなされる協議を含む。)又は道路の修繕に関する法律第二条第一項の規定にかかわらず、第十条第二項の規定により公告する工事完了の日の翌日から第十四条第一項の規定により公告する料金の徴収期間の満了の日まで、当該道路の維持、修繕及び災害復旧を行なうものとする。
(地方道路公社の行なう有料の一般国道等の維持、修繕等の特例)
第七条の十七 地方道路公社は、第七条の十二第一項の許可を受けて新設し、又は改築した道路の維持又は修繕に関する工事に特に多額の費用を要し、かつ、当該道路の道路管理者が当該道路の維持又は修繕に関する工事を行なうことが著しく困難又は不適当であると認められるときに限り、建設大臣の許可を受けて、前条に規定する期間の経過後においても、当該道路の維持、修繕及び災害復旧を行なつて、料金を徴収することができる。
2 地方道路公社は、前項の許可を受けようとするときは、第十四条第一項の規定により公告する料金の徴収期間の満了の日の六月前までに、第五条第二項各号に掲げる事項を記載した申請書を建設大臣に提出しなければならない。
3 建設大臣は、前項の規定による申請書を受理した場合において、申請に係る道路の維持及び修繕に関する工事が第一項に規定する要件に該当し、かつ、申請書に記載された事項が適正であると認められるときに限り、第一項の許可をすることができる。
4 地方道路公社は、第一項の許可を受けた後、第五条第二項各号に掲げる事項を変更しようとするときは、建設大臣の許可を受けなければならない。
5 第三条第六項の規定は、建設大臣が第一項又は前項の許可をした場合に準用する。
(道路管理者の同意等)
第七条の十八 地方道路公社は、第七条の十二第一項の許可、第七条の十三第一項の許可(同条第三項の許可を含む。以下同じ。)、第七条の十四第一項の許可、第七条の十五の認可又は前条第一項の許可(同条第四項の許可を含む。以下同じ。)を受けようとするときは、あらかじめ、当該許可又は認可に係る道路の道路管理者(建設大臣である道路管理者を除く。)の同意を得なければならない。
2 道路管理者は、前項の同意をしようとするとき(第七条の十四第二項の工事実施計画又は第七条の十五の料金若しくは料金の徴収期間について同意をしようとするときを除く。)は、あらかじめ、道路管理者である地方公共団体の議会の議決を経なければならない。
(地方道路公社による道路管理者の権限代行)
第七条の十九 第七条の規定は、地方道路公社が第七条の十二第一項の許可若しくは第七条の十四第一項の許可を受けて道路を新設し、若しくは改築する場合、第七条の十六の規定により道路の維持、修繕及び災害復旧を行なう場合又は第七条の十七第一項の許可を受けて道路の維持、修繕及び災害復旧を行なう場合に準用する。この場合において、第七条第二項中「若しくは第十四号に掲げるもの又は一般国道に係る同項第七号の二、第七号の三若しくは第十二号(道路法第四十七条第三項の規定に係る部分に限る。以下この項において同じ。)に掲げるものであるときは当該道路の道路管理者の意見をきき、その権限が都道府県道又は指定市の市道に係る同項第七号の二、第七号の三又は第十二号に掲げるもの」とあるのは、「又は第十四号に掲げるものであるときは当該道路の道路管理者の意見をきき、その権限が同項第七号の二、第七号の三又は第十二号(道路法第四十七条第三項の規定に係る部分に限る。)に掲げるもの」と読み替えるものとする。
第八条の三第一項中「国は」の下に「、第七条の十二第一項の許可又は第七条の十四第一項の許可を受けた地方道路公社に対し当該許可に係る道路の新設又は改築に要する費用に充てる資金の一部及び当該許可に係る道路の災害復旧に要する費用に充てる資金の全部又は一部を」を加え、「、当該許可」を「当該許可」に改める。
第九条第一項中「又は本州四国連絡橋公団」を「、本州四国連絡橋公団又は地方道路公社」に改め、「第三条第一項の許可」の下に「若しくは第七条の十二第一項の許可若しくは第七条の十四第一項の許可」を加える。
第十条第一項中「又は第七条の七」を「、第七条の七」に、「工事を行なおうとするときは」を「工事又は第七条の十二第一項の許可若しくは第七条の十四第一項の許可を受けた道路の新設若しくは改築に関する工事を行なおうとするときは」に改め、「官報」の下に「(地方道路公社にあつては、建設省令で定める方法。以下同じ。)」を加え、同条第二項中「又は一部」を「若しくは一部」に改め、「第二十七条の二第一項」の下に「又は第二十七条の三第一項」を加える。
第十一条第一項中「又は阪神高速道路」を「、阪神高速道路又は指定都市高速道路」に改め、同条第二項中「第七条の十第一項の許可」の下に「、第七条の十二第一項の許可、第七条の十三第一項の許可、第七条の十七第一項の許可」を加える。
第十二条第一項中「又は第七条の二」を「若しくは第七条の二」に、「又は改築した高速自動車国道又は」を「若しくは改築した高速自動車国道若しくは」に、「阪神高速道路にあつては」を「阪神高速道路又は第七条の十四第一項の許可を受けて新設し、若しくは改築した指定都市高速道路にあつては」に、「又は首都高速道路若しくは阪神高速道路を」を「若しくは首都高速道路若しくは阪神高速道路又は指定都市高速道路を」に改め、「第七条の十第一項の許可」の下に「、第七条の十二第一項の許可、第七条の十三第一項の許可、第七条の十七第一項の許可」を加え、同条第二項中「及び阪神高速道路」を「、阪神高速道路及び指定都市高速道路」に改める。
第十三条第一項中「第三条の二第一項の許可」の下に「、第七条の十二第一項の許可、第七条の十三第一項の許可」を加え、同条第二項中「又は第七条の十第一項の許可」を「、第七条の十第一項の許可又は第七条の十七第一項の許可」に改める。
第十四条第一項中「又は第七条の十第一項の許可」を「、第七条の十第一項の許可又は第七条の十七第一項の許可」に改める。
第十四条の二中「又は第七条の十第一項」を「、第七条の十第一項、第七条の十二第一項、第七条の十三第一項、第七条の十四第一項又は第七条の十七第一項」に改める。
第十五条第一項中「本州四国連絡道路の新設若しくは改築に関する工事」の下に「、第七条の十二第一項の許可を受けた道路の新設若しくは改築に関する工事、第七条の十四第一項の許可を受けた指定都市高速道路の新設若しくは改築に関する工事」を加え、「公団等又は都道府県」を「日本道路公団、首都高速道路公団、阪神高速道路公団、本州四国連絡橋公団若しくは都道府県」に、「道路管理者にあつては建設大臣、」を「道路管理者の行なう工事又は地方道路公社の行なう工事のうち一般国道、都道府県道若しくは指定市の市道(指定都市高速道路を除く。)若しくは指定都市高速道路に係るものについては建設大臣、地方道路公社の行なう工事のうち指定市の市道以外の市町村道(指定都市高速道路を除く。)に係るもの又は」に、「道路管理者にあつては都道府県知事」を「道路管理者の行なう工事については都道府県知事」に改め、同条第二項中「第三条第一項の許可」の下に「、第七条の十二第一項の許可、第七条の十四第一項の許可」を加える。
第十七条第一項中「又は本州四国連絡橋公団」を「、本州四国連絡橋公団」に改め、「本州四国連絡道路」の下に「又は地方道路公社が第七条の十二第一項の許可を受けて新設し、若しくは改築し、第七条の十六の規定により維持、修繕及び災害復旧を行ない、若しくは第七条の十七第一項の許可を受けて維持、修繕及び災害復旧を行なう道路若しくは地方道路公社が第七条の十四第一項の許可を受けて新設し、若しくは改築し、若しくは第七条の十六の規定により維持、修繕及び災害復旧を行なう指定都市高速道路」を加える。
第十八条の二中「又は本州四国連絡橋公団」を「、本州四国連絡橋公団又は地方道路公社」に改める。
第十九条第一項中「又は本州四国連絡橋公団法」を「、本州四国連絡橋公団法又は地方道路公社法(昭和四十五年法律第八十二号)」に改める。
第二十一条中「第七条の十一」の下に「若しくは第七条の十九」を加える。
第二十三条及び第二十五条中「及び第七条の十第一項」を「、第七条の十第一項、第七条の十二第一項、第七条の十三第一項、第七条の十四第一項及び第七条の十七第一項」に改める。
第二十六条第一項中「建設大臣は、」を削り、「該当する場合においては、」の下に「建設大臣は」を、「一般国道等」の下に「(指定市の市道以外の市町村道(第十七条第一項に規定する首都高速道路、阪神高速道路及び指定都市高速道路を除く。以下この項、第二十七条第一項及び第二十九条において同じ。)を除く。)」を、「公団等に対して」の下に「、都道府県知事は指定市の市道以外の市町村道に関し地方道路公社に対して」を加え、同項第一号中「建設大臣がした」を「建設大臣若しくは都道府県知事がした」に改め、同条第二項中「建設大臣」の下に「又は都道府県知事」を加える。
第二十六条の二の見出し中「又は阪神高速道路」を「、阪神高速道路又は指定都市高速道賂」に改め、同条中「若しくは阪神高速道路」を「、阪神高速道路若しくは指定都市高速道路」に、「又は阪神高速道路公団」を「、阪神高速道路公団又は地方道路公社」に改める。
第二十七条第一項中「、日本道路公団」を「日本道路公団」に改め、「管理に関し」の下に「、都道府県知事は地方道路公社に対して指定市の市道以外の市町村道の管理に関し」を加え、同条第二項中「又は阪神高速道路公団」を「、阪神高速道路公団又は地方道路公社」に、「若しくは阪神高速道路」を「、阪神高速道路若しくは指定都市高速道路」に改める。
第二十七条の二の次に次の一条を加える。
(日本道路公団の管理する一般国道、都道府県道及び指定市の市道並びに道路管理者の管理する有料の都道府県道及び市町村道の地方道路公社への引継ぎ)
第二十七条の三 地方道路公社は、日本道路公団が第三条第一項の許可又は第三条の二第一項の許可を受けて新設し、若しくは改築し、又は料金を徴収している一般国道(当該道路の新設又は改築が当該道路の存する地域の利害に特に関係があると認められるものに限る。)、都道府県道又は指定市の市道については、日本道路公団と協議し、かつ、建設大臣の許可を受けて、日本道路公団が新設し、又は改築している道路にあつては当該道路の新設又は改築及び料金の徴収を、その他の道路にあつては料金の徴収を、都道府県又は市町村である道路管理者が第八条第一項の許可又は第八条の二第一項の許可を受けて新設し、若しくは改築し、又は料金を徴収している道路については、当該道路管理者の同意を得、かつ、建設大臣の許可を受けて、道路管理者が新設し、又は改築している道路にあつては当該道路の新設又は改築及び料金の徴収を、その他の道路にあつては料金の徴収をみずから行なうことができる。
2 地方道路公社は、前項の規定により日本道路公団と協議しようとするときは、あらかじめ、当該道路の道路管理者(建設大臣である道路管理者を除く。)の同意を得なければならない。
3 道路管理者は、第一項又は前項の同意をしようとするときは、あらかじめ、道路管理者である地方公共団体の議会の議決を経なければならない。
4 第一項の許可があつた場合には、当該道路に係る日本道路公団に対する第三条第一項の許可若しくは第三条の二第一項の許可又は道路管理者に対する第八条第一項の許可若しくは第八条の二第一項の許可と同一内容の当該地方道路公社に対する第七条の十二第一項の許可又は第七条の十三第一項の許可があつたものとみなし、日本道路公団がした第十四条第一項の規定による公告又は道路管理者がした同条第二項の規定による公示は、当該地方道路公社がした同条第一項の規定による公告とみなす。この場合において、当該道路に係る日本道路公団に対する第三条第一項の許可若しくは第三条の二第一項の許可又は道路管理者に対する第八条第一項の許可若しくは第八条の二第一項の許可は、その効力を失うものとする。
第二十九条中「行為」の下に「(地方道路公社が指定市の市道以外の市町村道に関してこの法律に基づいてした処分その他公権力の行使に当たる行為を除く。)」を加え、「、建設大臣に対して」を「建設大臣に対して、地方道路公社が指定市の市道以外の市町村道に関してこの法律に基づいてした処分その他公権力の行使に当たる行為に不服がある者は都道府県知事に対して」に改める。
第三十条第一項中「許可」とする。」を「許可」とし、第十七条第一項に規定する地方道路公社に係る道路を地方道路公社が管理し、又は管理しようとするときにおいては、同法第二条第二項、第三十二条第二項若しくは第四項、第三十三条、第三十六条、第四十二条第一項、第六十六条第一項、第六十八条、第六十九条、第七十条第一項、第三項若しくは第四項、第七十一条第四項若しくは第五項、第七十二条第一項若しくは第三項又は第九十二条第四項中「道路管理者」とあるのは「地方道路公社」と、同法第二十四条又は第四十一条中「道路管理者以外の者」とあるのは「道路管理者及び地方道路公社以外の者」と、同法第七十一条第四項中「道路監理員を命じ、第二十四条、第三十二条第一項若しくは第三項、第三十七条、第四十条、第四十三条、第四十四条第三項若しくは第四項、第四十六条若しくは第四十七条第三項の規定又はこれらの規定に基く処分」とあるのは「道路監理員を命じ、第二十四条、第三十二条第一項若しくは第三項、第四十条、第四十三条、第四十四条第三項若しくは第四項、第四十六条若しくは第四十七条第三項の規定又は道路整備特別措置法第七条の十九において準用する同法第七条第一項第六号、第七号の二、第九号、第九号の二、第十一号若しくは第十二号の規定により地方道路公社が代わつてするこれらの規定に基づく処分」と、同法第七十二条第一項中「第二十四条又は第三十二条第一項若しくは第三項の規定による承認又は許可」とあるのは「道路整備特別措置法第七条の十九において準用する同法第七条第一項第六号又は第七号の二の規定により地方道路公社が代わつてする第二十四条本文又は第三十二条第一項若しくは第三項の規定による承認又は許可」とする。」に改める。
(国有財産法の一部改正)
第五条 国有財産法(昭和二十三年法律第七十三号)の一部を次のように改正する。
第十八条第四項中「又は特別の法律により設立された法人のうち政令で定めるもの」を「、特別の法律により設立された法人のうち政令で定めるもの又は地方道路公社」に、「又は法人」を「、法人又は地方道路公社」に改める。
(所得税法の一部改正)
第六条 所得税法(昭和四十年法律第三十三号)の一部を次のように改正する。
別表第一第一号の表中地方団体関係団体職員共済組合の項の次に次のように加える。
地方道路公社
地方道路公社法(昭和四十五年法律第八十二号)
(法人税法の一部改正)
第七条 法人税法の一部を次のように改正する。
別表第一第一号の表中地方住宅供給公社の項の次に次のように加える。
地方道路公社
地方道路公社法(昭和四十五年法律第八十二号)
第八条 附則第二条第一項の規定による組織変更により道路公社となつた法人については、前条の規定による改正後の法人税法の規定は、当該組織変更の日後に終了する事業年度分の法人税について適用し、当該組織変更の日以前に終了する事業年度分の法人税については、なお従前の例による。
(印紙税法の一部改正)
第九条 印紙税法(昭和四十二年法律第二十三号)の一部を次のように改正する。
別表第二中地方住宅供給公社の項の次に次のように加える。
地方道路公社
地方道路公社法(昭和四十五年法律第八十二号)
(登録免許税法の一部改正)
第十条 登録免許税法(昭和四十二年法律第三十五号)の一部を次のように改正する。
別表第二中地方住宅供給公社の項の次に次のように加える。
地方道路公社
地方道路公社法(昭和四十五年法律第八十二号)
(地方税法の一部改正)
第十一条 地方税法の一部を次のように改正する。
第七十二条の四第一項第二号中「及び地方住宅供給公社」を「、地方住宅供給公社及び地方道路公社」に改める。
第十二条 附則第二条第一項の規定による組織変更により道路公社となつた法人に関しては、前条の規定による改正後の地方税法中法人の事業税に関する規定は、当該組織変更の日後に終了する事業年度分の法人の事業税について適用し、当該組織変更の日以前に終了する事業年度分の法人の事業税については、なお従前の例による。
(建設省設置法の一部改正)
第十三条 建設省設置法(昭和二十三年法律第百十三号)の一部を次のように改正する。
第三条第十三号の五の次に次の一号を加える。
十三の六 地方道路公社法(昭和四十五年法律第八十二号)の施行に関する事務を管理すること。
第四条第六項中「第十三号の五」を「第十三号の六」に改める。
(運輸省設置法の一部改正)
第十四条 運輸省設置法(昭和二十四年法律第百五十七号)の一部を次のように改正する。
第四条第一項第三十八号の六の次に次の一号を加える。
三十八の七 地方道路公社の管理する指定都市高速道路に関し、料金及び料金の徴収期間を認可すること。
第二十八条第一項第八号の八の次に次の一号を加える。
八の九 地方道路公社の管理する指定都市高速道路の整備計画及び料金に関すること。
第二十八条第三項中「第八号の八」を「第八号の九」に改める。
法務大臣 小林武治
大蔵大臣 福田赳夫
運輸大臣 橋本登美三郎
建設大臣 根本龍太郎
自治大臣 秋田大助
内閣総理大臣 佐藤栄作