朕は、枢密顧問の諮詢を経て、帝國議会の協賛を経た内閣法を裁可し、ここにこれを公布せしめる。
御名御璽
昭和二十二年一月十五日
内閣総理大臣兼外務大臣 吉田茂
國務大臣 男爵 幣原喜重郞
司法大臣 木村篤太郎
内務大臣 大村清一
文部大臣 田中耕太郎
農林大臣 和田博雄
國務大臣 齋藤隆夫
逓信大臣 一松定吉
商工大臣 星島二郎
厚生大臣 河合良成
國務大臣 植原悦二郎
運輸大臣 平塚常次郎
大藏大臣 石橋湛山
國務大臣 金森徳次郎
國務大臣 膳桂之助
法律第五号
内閣法
第一條 内閣は、日本國憲法第七十三條その他日本國憲法に定める職権を行う。
第二條 内閣は、首長たる内閣総理大臣及び國務大臣十六人以内を以て、これを組織する。
内閣は、行政権の行使について、國会に対し連帶して責任を負う。
第三條 各大臣は、別に法律の定めるところにより、主任の大臣として、行政事務を分担管理する。
前項の規定は、行政事務を分担管理しない大臣の存することを妨げるものではない。
第四條 内閣がその職権を行うのは、閣議によるものとする。
閣議は、内閣総理大臣がこれを主宰する。
各大臣は、案件の如何を問わず、内閣総理大臣に提出して、閣議を求めることができる。
第五條 内閣総理大臣は、内閣を代表して内閣提出の法律案、予算その他の議案を國会に提出し、一般國務及び外交関係について國会に報告する。
第六條 内閣総理大臣は、閣議にかけて決定した方針に基いて、行政各部を指揮監督する。
第七條 主任の大臣の間における権限についての疑義は、内閣総理大臣が、閣議にかけて、これを裁定する。
第八條 内閣総理大臣は、行政各部の処分又は命令を中止せしめ、内閣の処置を待つことができる。
第九條 内閣総理大臣に事故のあるとき、又は内閣総理大臣が欠けたときは、その予め指定する國務大臣が、臨時に、内閣総理大臣の職務を行う。
第十條 主任の國務大臣に事故のあるとき、又は主任の國務大臣が欠けたときは、内閣総理大臣又はその指定する國務大臣が、臨時に、その主任の國務大臣の職務を行う。
第十一條 政令には、法律の委任がなければ、義務を課し、又は権利を制限する規定を設けることができない。
第十二條 内閣に、内閣官房及び法制局を置く。
内閣官房は、閣議事項の整理その他内閣の庶務を掌る。
法制局は、内閣提出の法律案及び政令案の審議立案並びに條約案の審議その他法制一般に関することを掌る。
前二項の外、内閣官房及び法制局は、政令の定めるところにより、内閣の事務を助ける。
内閣官房及び法制局の組織は、別に法律の定めるところによる。
内閣官房及び法制局の外、内閣に、別に法律の定めるところにより、必要な機関を置き、内閣の事務を助けしめることができる。
附 則
この法律は、日本國憲法施行の日から、これを施行する。
朕は、枢密顧問の諮詢を経て、帝国議会の協賛を経た内閣法を裁可し、ここにこれを公布せしめる。
御名御璽
昭和二十二年一月十五日
内閣総理大臣兼外務大臣 吉田茂
国務大臣 男爵 幣原喜重郎
司法大臣 木村篤太郎
内務大臣 大村清一
文部大臣 田中耕太郎
農林大臣 和田博雄
国務大臣 斎藤隆夫
逓信大臣 一松定吉
商工大臣 星島二郎
厚生大臣 河合良成
国務大臣 植原悦二郎
運輸大臣 平塚常次郎
大蔵大臣 石橋湛山
国務大臣 金森徳次郎
国務大臣 膳桂之助
法律第五号
内閣法
第一条 内閣は、日本国憲法第七十三条その他日本国憲法に定める職権を行う。
第二条 内閣は、首長たる内閣総理大臣及び国務大臣十六人以内を以て、これを組織する。
内閣は、行政権の行使について、国会に対し連帯して責任を負う。
第三条 各大臣は、別に法律の定めるところにより、主任の大臣として、行政事務を分担管理する。
前項の規定は、行政事務を分担管理しない大臣の存することを妨げるものではない。
第四条 内閣がその職権を行うのは、閣議によるものとする。
閣議は、内閣総理大臣がこれを主宰する。
各大臣は、案件の如何を問わず、内閣総理大臣に提出して、閣議を求めることができる。
第五条 内閣総理大臣は、内閣を代表して内閣提出の法律案、予算その他の議案を国会に提出し、一般国務及び外交関係について国会に報告する。
第六条 内閣総理大臣は、閣議にかけて決定した方針に基いて、行政各部を指揮監督する。
第七条 主任の大臣の間における権限についての疑義は、内閣総理大臣が、閣議にかけて、これを裁定する。
第八条 内閣総理大臣は、行政各部の処分又は命令を中止せしめ、内閣の処置を待つことができる。
第九条 内閣総理大臣に事故のあるとき、又は内閣総理大臣が欠けたときは、その予め指定する国務大臣が、臨時に、内閣総理大臣の職務を行う。
第十条 主任の国務大臣に事故のあるとき、又は主任の国務大臣が欠けたときは、内閣総理大臣又はその指定する国務大臣が、臨時に、その主任の国務大臣の職務を行う。
第十一条 政令には、法律の委任がなければ、義務を課し、又は権利を制限する規定を設けることができない。
第十二条 内閣に、内閣官房及び法制局を置く。
内閣官房は、閣議事項の整理その他内閣の庶務を掌る。
法制局は、内閣提出の法律案及び政令案の審議立案並びに条約案の審議その他法制一般に関することを掌る。
前二項の外、内閣官房及び法制局は、政令の定めるところにより、内閣の事務を助ける。
内閣官房及び法制局の組織は、別に法律の定めるところによる。
内閣官房及び法制局の外、内閣に、別に法律の定めるところにより、必要な機関を置き、内閣の事務を助けしめることができる。
附 則
この法律は、日本国憲法施行の日から、これを施行する。