地方自治法(昭和二十二年法律第七十六号)の一部を次のように改正する。
地方自治法目次中
「
第十章 |
国と普通地方公共団体との関係及び普通地方公共団体相互間の関係 |
」を
「
第十一章 |
国と普通地方公共団体との関係及び普通地方公共団体相互間の関係 |
」に、「第四章 財産区」を
「
」に改める。
第一条の二第三項中「及び財産区」を「、財産区及び地方開発事業団」に改める。
第二条第三項第四号から第六号までの各号中「営造物」を「施設」に改め、同項第八号中「罹災者の救護等」を「罹災者の救護、交通安全の保持等」に改め、同項第二十一号中「地方税、使用料(普通地方公共団体の経営する企業の徴収する料金を含む。以下同じ。)、手数料、分担金、加入金又は夫役現品を賦課徴収する」を「地方税を賦課徴収し、又は分担金、使用料、加入金若しくは手数料を徴収する」に改め、同項第二十二号中「基本財産又は減債基金その他積立金穀等」を「基金」に改め、同条第五項第四号中「営造物」を「施設」に改める。
第十条第二項中「この法律」を「法律」に、「財産及び営造物を共用する」を「役務の提供をひとしく受ける」に改める。
第十二条第一項及び第七十四条第一項中「地方税、」を「地方税の賦課徴収並びに」に、「手数料の賦課徴収」を「手数料の徴収」に改める。
第七十五条第一項中「当該普通地方公共団体の経営に係る事業の管理、出納その他の」を削り、同条第四項を削る。
第九十六条第一項第二号中「歳入歳出予算」を「予算」に改め、同項第三号中「決算報告」を「決算」に改め、同項第四号中「地方税、使用料、手数料、分担金、加入金又は夫役現品の賦課徴収」を「地方税の賦課徴収又は分担金、使用料、加入金若しくは手数料の徴収」に改め、同項中第十三号を第十四号とし、第十二号を第十三号とし、第十一号を第十二号とし、同項第十号中「訴訟」を「訴えの提起」に改め、同号を同項第十一号とし、同項第五号から第九号までを次のように改める。
五 その種類及び金額について政令で定める基準に従い条例で定める契約を締結すること。
六 条例で定める場合を除くほか、財産を交換し、出資の目的とし、若しくは支払手段として使用し、又は適正な対価なくしてこれを譲渡し、若しくは貸し付けること。
七 前号に定める場合を除くほか、その種類及び金額について政令で定める基準に従い条例で定める財産の取得又は処分をすること。
九 法律若しくはこれに基づく政令又は条例に特別の定めがある場合を除くほか、権利を放棄すること。
十 条例で定める重要な公の施設につき条例で定める長期かつ独占的な利用をさせること。
第九十七条第二項及び第百十二条第一項ただし書中「歳入歳出予算」を「予算」に改める。
第百二十二条中「予算に関する説明書」を「第二百十一条第二項に規定する予算に関する説明書」に改める。
第百三十八条の二中「歳入歳出予算」を「予算」に改める。
第百四十九条中第八号を削り、第七号を第九号とし、第一号から第六号までを次のように改める。
一 普通地方公共団体の議会の議決を経べき事件につきその議案を提出すること。
三 地方税を賦課徴収し、分担金、使用料、加入金又は手数料を徴収し、及び過料を科すること。
四 決算を普通地方公共団体の議会の認定に付すること。
第百五十二条に次の一項を加える。
前項の場合において、同項の規定により普通地方公共団体の長の職務を代理する者がないときは、当該普通地方公共団体の規則で定めた上席の事務吏員がその職務を代理する。
第百五十八条第一項第一第二号、第二第一号、第三第一号、第四第一号及び第五第一号中「歳入歳出予算」を「予算」に改める。
第百七十条第一項を次のように改める。
法律又はこれに基づく政令に特別の定めがあるものを除くほか、出納長及び収入役は、当該普通地方公共団体の会計事務をつかさどる。
前項の会計事務を例示すると、おおむね次のとおりである。
一 現金(現金に代えて納付される証券及び基金に属する現金を含む。)の出納及び保管を行なうこと。
三 有価証券(公有財産又は基金に属するものを含む。)の出納及び保管を行なうこと。
四 物品の出納及び保管(使用中の物品に係る保管を除く。)を行なうこと。
七 決算を調製し、これを普通地方公共団体の長に提出すること。
第百七十条に次の一項を加える。
出納長若しくは収入役に事故がある場合又は出納長若しくは収入役が欠けた場合において、副出納長若しくは副収入役(前項の規定により出納長又は収入役の職務を代理すべき吏員を含む。以下本項において同じ。)にも事故があるとき、又は副出納長若しくは副収入役も欠けたときは、当該普通地方公共団体の規則で定めた上席の出納員がその職務を代理する。
第百七十一条を次のように改める。
第百七十一条 出納長又は収入役の事務を補助させるため出納員その他の会計職員を置く。ただし、町村においては、出納員を置かないことができる。
出納員は吏員のうちから、その他の会計職員は吏員その他の職員のうちから、普通地方公共団体の長がこれを命ずる。
出納員は、出納長若しくは副出納長又は収入役若しくは副収入役の命を受けて現金の出納(小切手の振出しを含む。)若しくは保管又は物品の出納若しくは保管の事務をつかさどり、その他の会計職員は、上司の命を受けて当該普通地方公共団体の会計事務をつかさどる。
普通地方公共団体の長は、出納長又は収入役をしてその事務の一部を出納員に委任させ、又は当該出納員をしてさらに当該委任を受けた事務の一部を出納員以外の会計職員に委任させることができる。
前条第四項後段の規定は、前項の場合にこれを準用する。
普通地方公共団体の長は、出納長又は収入役の権限に属する事務を処理させるため、規則で、必要な組織を設けることができる。
第百七十六条第一項中「歳入歳出予算」を「予算」に改める。
第百八十条の五第一項各号列記以外の部分中「委員会」の下に「及び委員」を加え、同項に次の一号を加える。
第百八十条の五第二項各号列記以外の部分中「及び委員」を削り、同項第六号を削り、同条第四項中「委員会の事務局」を「委員会若しくは委員の事務局」に改める。
第百八十条の六第一号中「歳入歳出予算を調製する」を「予算を調製し、及びこれを執行する」に改め、同条第三号を削り、同条第四号中「地方税、分担金、加入金若しくは夫役現品を賦課徴収し」を「地方税を賦課徴収し、分担金若しくは加入金を徴収し」に改め、同号を同条第三号とし、同条第五号中「及び証書類」を削り、同号を同条第四号とする。
第百九十五条を次のように改める。
監査委員の定数は、都道府県及び政令で定める市にあつては四人とし、その他の市にあつては条例の定めるところにより三人又は二人とし、町村にあつては条例の定めるところにより二人又は一人とする。
第百九十六条第一項を次のように改める。
監査委員は、普通地方公共団体の長が、議会の同意を得て、財務管理又は事業の経営管理について専門の知識又は経験を有する者(以下本款において「知識経験を有する者」という。)及び議員のうちから、これを選任する。この場合において、議員のうちから選任する監査委員の数は、監査委員の定数が四人のときは二人又は一人、三人以内のときは一人とするものとする。
第百九十六条第三項を次のように改める。
知識経験を有する者のうちから選任される監査委員は、これを常勤とすることができる。
第百九十七条本文を次のように改める。
監査委員の任期は、知識経験を有する者のうちから選任される者にあつては三年とし、議員のうちから選任される者にあつては議員の任期による。
第百九十九条第一項中「監査委員は、」の下に「普通地方公共団体の財務に関する事務の施行及び」を加え、「及び普通地方公共団体の出納その他の事務の執行」を削り、同条第二項中「監査をするに当つては、」を「前項の規定による監査をするにあたつては、当該普通地方公共団体の財務に関する事務の執行及び」に改め、「及び当該普通地方公共団体の出納その他の事務の執行」を削り、同条第四項中「自治大臣」を「主務大臣」に、「議会若しくは長の要求があるときは、臨時に」を「長から当該普通地方公共団体の事務又は当該普通地方公共団体の長若しくは委員会若しくは委員の権限に属する事務の執行に関し監査の要求があつたときは」に改め、同条第六項中「監査委員は」の下に「、必要があると認めるとき、又は普通地方公共団体の長の要求があるときは」を加え、「資本金の一部を出資」を「出資」に改め、同条第八項中「自治大臣」の下に「、主務大臣」を加え、同条第五項を削り、同条第三項の次に次の一項を加える。
監査委員は、前項に定める場合のほか、必要があると認めるときは、いつでも第一項の規定による監査をすることができる。
第百九十九条の二の次に次の一条を加える。
第百九十九条の三 監査委員は、その定数が四人又は三人の場合にあつては知識経験を有する者のうちから選任される監査委員の一人を、二人の場合にあつては知識経験を有する者のうちから選任される監査委員を代表監査委員としなければならない。
代表監査委員に事故があるとき、又は代表監査委員が欠けたときは、監査委員の定数が四人又は三人の場合にあつては代表監査委員の指定する監査委員が、二人の場合にあつては他の監査委員がその職務を代理する。
第二百条を次のように改める。
市の監査委員に条例の定めるところにより、事務局を置くことができる。
事務局を置かない市及び町村の監査委員の事務を補助させるため書記その他の職員を置く。
事務局長、書記その他の職員は、代表監査委員(監査委員の定数が一人の場合にあつては、監査委員。次条において同じ。)がこれを任免する。
事務局長、書記その他の常勤の職員の定数は、条例でこれを定める。ただし、臨時の職については、この限りでない。
事務局長は監査委員の命を受け、書記その他の職員又は第百八十条の三の規定による職員は上司の指揮を受け、それぞれ監査委員に関する事務に従事する。
第二百一条中「監査委員に」の下に「、第百五十三条第一項の規定は代表監査委員に」を加え、「第二項及び」を削り、「事務を補助する」を「事務局長、」に改める。
第二百四条第一項中「委員会の事務局長」の下に「若しくは書記長、委員の事務局長」を加える。
第二百七条中「、第百十条第四項及び第二百十七条第三項」を「及び第百十条第四項」に改める。
第九章を次のように改める。
第九章 財務
第一節 会計年度及び会計の区分
(会計年度及びその独立の原則)
第二百八条 普通地方公共団体の会計年度は、毎年四月一日に始まり、翌年三月三十一日に終わるものとする。
2 各会計年度における歳出は、その年度の歳入をもつて、これに充てなければならない。
(会計の区分)
第二百九条 普通地方公共団体の会計は、一般会計及び特別会計とする。
2 特別会計は、普通地方公共団体が特定の事業を行なう場合その他特定の歳入をもつて特定の歳出に充て一般の歳入歳出と区分して経理する必要がある場合において、条例でこれを設置することができる。
第二節 予算
(総計予算主義の原則)
第二百十条 一会計年度における一切の収入及び支出は、すべてこれを歳入歳出予算に編入しなければならない。
(予算の調製及び議決)
第二百十一条 普通地方公共団体の長は、毎会計年度予算を調製し、年度開始前に、議会の議決を経なければならない。この場合において、普通地方公共団体の長は、遅くとも年度開始前、都道府県及び第二百五十二条の十九第一項に規定する指定都市にあつては三十日、その他の市及び町村にあつては二十日までに当該予算を議会に提出するようにしなければならない。
2 普通地方公共団体の長は、予算を議会に提出するときは、政令で定める予算に関する説明書をあわせて提出しなければならない。
(継続費)
第二百十二条 普通地方公共団体の経費をもつて支弁する事件でその履行に数年度を要するものについては、予算の定めるところにより、その経費の総額及び年割額を定め、数年度にわたつて支出することができる。
2 前項の規定により支出することができる経費は、これを継続費という。
(繰越明許費)
第二百十三条 歳出予算の経費のうちその性質上又は予算成立後の事由に基づき年度内にその支出を終わらない見込みのあるものについては、予算の定めるところにより、翌年度に繰り越して使用することができる。
2 前項の規定により翌年度に繰り越して使用することができる経費は、これを繰越明許費という。
(債務負担行為)
第二百十四条 歳出予算の金額、継続費の総額又は繰越明許費の金額の範囲内におけるものを除くほか、普通地方公共団体が債務を負担する行為をするには、予算で債務負担行為として定めておかなければならない。
(予算の内容)
第二百十五条 予算は、次の各号に掲げる事項に関する定めから成るものとする。
(歳入歳出予算の区分)
第二百十六条 歳入歳出予算は、歳入にあつては、その性質に従つて款に大別し、かつ、各款中においてはこれを項に区分し、歳出にあつては、その目的に従つてこれを款項に区分しなければならない。
(予備費)
第二百十七条 予算外の支出又は予算超過の支出に充てるため、歳入歳出予算に予備費を計上しなければならない。ただし、特別会計にあつては、予備費を計上しないことができる。
2 予備費は、議会の否決した費途に充てることができない。
(補正予算、暫定予算等)
第二百十八条 普通地方公共団体の長は、予算の調製後に生じた事由に基づいて、既定の予算に追加その他の変更を加える必要が生じたときは、補正予算を調製し、これを議会に提出することができる。
2 普通地方公共団体の長は、必要に応じて、一会計年度のうちの一定期間に係る暫定予算を調製し、これを議会に提出することができる。
3 前項の暫定予算は、当該会計年度の予算が成立したときは、その効力を失うものとし、その暫定予算に基づく支出又は債務の負担があるときは、その支出又は債務の負担は、これを当該会計年度の予算に基づく支出又は債務の負担とみなす。
4 普通地方公共団体の長は、特別会計のうちその事業の経費を主として当該事業の経営に伴う収入をもつて充てるもので条例で定めるものについて、業務量の増加により業務のため直接必要な経費に不足を生じたときは、当該業務量の増加により増加する収入に相当する金額を当該経費(政令で定める経費を除く。)に使用することができる。この場合においては、普通地方公共団体の長は、次の会議においてその旨を議会に報告しなければならない。
(予算の送付、報告及び公表)
第二百十九条 普通地方公共団体の議会の議長は、予算を定める議決があつたときは、その日から三日以内にこれを当該普通地方公共団体の長に送付しなければならない。
2 普通地方公共団体の長は、前項の規定により予算の送付を受けた場合において、再議その他の措置を講ずる必要がないと認めるときは、直ちにこれを都道府県にあつては自治大臣、市町村にあつては都道府県知事に報告し、かつ、その要領を住民に公表しなければならない。
(予算の執行及び事故繰越し)
第二百二十条 普通地方公共団体の長は、政令で定める基準に従つて予算の執行に関する手続を定め、これに従つて予算を執行しなければならない。
2 歳出予算の経費の金額は、各款の間又は各項の間において相互にこれを流用することができない。ただし、歳出予算の各項の経費の金額は、予算の執行上必要がある場合に限り、予算の定めるところにより、これを流用することができる。
3 繰越明許費の金額を除くほか、毎会計年度の歳出予算の経費の金額は、これを翌年度において使用することができない。ただし、歳出予算の経費の金額のうち、年度内に支出負担行為をし、避けがたい事故のため年度内に支出を終わらなかつたもの(当該支出負担行為に係る工事その他の事業の遂行上の必要に基づきこれに関連して支出を要する経費の金額を含む。)は、これを翌年度に繰り越して使用することができる。
(予算の執行に関する長の調査権等)
第二百二十一条 普通地方公共団体の長は、予算の執行の適正を期するため、委員会若しくは委員又はこれらの管理に属する機関で権限を有するものに対して、収入及び支出の実績若しくは見込みについて報告を徴し、予算の執行状況を実地について調査し、又はその結果に基づいて必要な措置を講ずべきことを求めることができる。
2 普通地方公共団体の長は、予算の執行の適正を期するため、工事の請負契約者、物品の納入者、補助金、交付金、貸付金等の交付若しくは貸付けを受けた者(補助金、交付金、貸付金等の終局の受領者を含む。)又は調査、試験、研究等の委託を受けた者に対して、その状況を調査し、又は報告を徴することができる。
3 前二項の規定は、普通地方公共団体が出資している法人で政令で定めるもの及び普通地方公共団体が借入金の元金若しくは利子の支払を保証し、又は損失補償を行なう等その者のために債務を負担している法人で政令で定めるものにこれを準用する。
(予算を伴う条例、規則等についての制限)
第二百二十二条 普通地方公共団体の長は、条例その他議会の議決を要すべき案件があらたに予算を伴うこととなるものであるときは、必要な予算上の措置が適確に講ぜられる見込みが得られるまでの間は、これを議会に提出してはならない。
2 普通地方公共団体の長、委員会若しくは委員又はこれらの管理に属する機関は、その権限に属する事務に関する規則その他の規程の制定又は改正があらたに予算を伴うこととなるものであるときは、必要な予算上の措置が適確に講ぜられることとなるまでの間は、これを制定し、又は改正してはならない。
第三節 収入
(地方税)
第二百二十三条 普通地方公共団体は、法律の定めるところにより、地方税を賦課徴収することができる。
(分担金)
第二百二十四条 普通地方公共団体は、政令で定める場合を除くほか、数人又は普通地方公共団体の一部に対し利益のある事件に関し、その必要な費用に充てるため、当該事件により特に利益を受ける者から、その受益の限度において、分担金を徴収することができる。
(使用料)
第二百二十五条 普通地方公共団体は、第二百三十八条の四第三項の規定による許可を受けてする行政財産の使用又は公の施設の利用につき使用料を徴収することができる。
(旧慣使用の使用料及び加入金)
第二百二十六条 市町村は、第二百三十八条の六の規定による公有財産の使用につき使用料を徴収することができるほか、同条第二項の規定により使用の許可を受けた者から加入金を徴収することができる。
(手数料)
第二百二十七条 普通地方公共団体は、当該普通地方公共団体の事務で特定の者のためにするものにつき、手数料を徴収することができる。
2 普通地方公共団体は、他の法律に定める場合のほか、政令の定めるところにより、当該普通地方公共団体の長又は委員会の権限に属する国、他の地方公共団体その他公共団体の事務で特定の者のためにするものにつき、手数料を徴収することができる。
3 前項の手数料は、当該普通地方公共団体の収入とする。
(分担金等に関する規制及び罰則)
第二百二十八条 分担金、使用料、加入金及び前条第一項の手数料に関する事項については条例で、同条第二項の手数料に関する事項については法律又はこれに基づく政令に定めるものを除くほか、規則でこれを定めなければならない。
2 詐偽その他不正の行為により、分担金、使用料、加入金又は前条第一項の手数料の徴収を免れた者については条例で、同条第二項の手数料の徴収を免れた者については規則で、その徴収を免れた金額の五倍に相当する金額以下の過料を科する規定を設けることができる。
3 前項に定めるものを除くほか、分担金、使用料、加入金及び前条第一項の手数料の徴収に関しては条例で、同条第二項の手数料の徴収に関しては規則で一万円以下の過料を科する規定を設けることができる。
(分担金等の徴収に関する処分についての不服申立て)
第二百二十九条 第百三十八条の四第一項に規定する機関がした使用料又は手数料の徴収に関する処分に不服がある者は、当該普通地方公共団体の長に審査請求をすることができる。
2 前項に規定する機関以外の機関がした分担金、使用料、加入金又は手数料の徴収に関する処分についての審査請求は、普通地方公共団体の長が処分庁の直近上級行政庁でない場合においても、当該普通地方公共団体の長に対してするものとする。
3 分担金、使用料、加入金又は手数料の徴収に関する処分についての審査請求又は異議申立てに関する行政不服審査法第十四条第一項本文又は第四十五条の期間は、当該処分を受けた日の翌日から起算して三十日以内とする。
4 普通地方公共団体の長は、前項の処分についての審査請求又は異議申立てがあつたときは、議会に諮問してこれを決定しなければならない。
5 議会は、前項の規定による諮問があつた日から二十日以内に意見を述べなければならない。
6 第四項の審査請求又は異議申立てに対する裁決又は決定を受けた後でなければ、第三項の処分については、裁判所に出訴することができない。
(地方債)
第二百三十条 普通地方公共団体は、別に法律で定める場合において、予算の定めるところにより、地方債を起こすことができる。
2 前項の場合において、地方債の起債の目的、限度額、起債の方法、利率及び償還の方法は、予算でこれを定めなければならない。
(歳入の収入の方法)
第二百三十一条 普通地方公共団体の歳入を収入するときは、政令の定めるところにより、これを調定し、納入義務者に対して納入の通知をしなければならない。
(証紙による収入の方法等)
第二百三十一条の二 普通地方公共団体は、使用料又は手数料の徴収については、条例の定めるところにより、証紙による収入の方法によることができる。
2 証紙による収入の方法による場合においては、証紙の売りさばき代金をもつて歳入とする。
3 証紙による収入の方法によるものを除くほか、普通地方公共団体の歳入は、第二百三十五条の規定により金融機関が指定されている場合においては、政令の定めるところにより、口座振替の方法により、又は証券をもつてこれを納付することができる。
4 前項の規定により納付された証券を支払の呈示期間内又は有効期間内に呈示し、支払の請求をした場合において、支払の拒絶があつたときは、当該歳入は、はじめから納付がなかつたものとみなす。この場合における当該証券の処分に関し必要な事項は、政令でこれを定める。
5 証紙による収入の方法によるものを除くほか、普通地方公共団体の歳入については、第二百三十五条の規定により金融機関を指定していない市町村においては、政令の定めるところにより、納入義務者から証券の提供を受け、その証券の取立て及びその取り立てた金銭による納付の委託を受けることができる。
(督促、滞納処分等)
第二百三十一条の三 分担金、使用料、加入金、手数料及び過料その他の普通地方公共団体の歳入を納期限までに納付しない者があるときは、普通地方公共団体の長は、期限を指定してこれを督促しなければならない。
2 普通地方公共団体の長は、前項の歳入について同項の規定による督促をした場合においては、条例の定めるところにより、手数料及び延滞金を徴収することができる。
3 普通地方公共団体の長は、分担金、加入金、過料又は法律で定める使用料その他の普通地方公共団体の歳入につき第一項の規定による督促を受けた者が同項の規定により指定された期限までにその納付すべき金額を納付しないときは、当該歳入並びに当該歳入に係る前項の手数料及び延滞金について、地方税の滞納処分の例により処分することができる。この場合におけるこれらの徴収金の先取特権の順位は、国税及び地方税に次ぐものとする。
4 第一項の歳入並びに第二項の手数料及び延滞金の還付並びにこれらの徴収金の徴収又は還付に関する書類の送達及び公示送達については、地方税の例による。
5 普通地方公共団体の長以外の機関がした前四項の規定による処分についての審査請求は、普通地方公共団体の長が処分庁の直近上級行政庁でない場合においても、当該普通地方公共団体の長に対してするものとする。
6 第一項から第四項までの規定による処分についての審査請求又は異議申立てに関する行政不服審査法第十四条第一項本文又は第四十五条の期間は、当該処分を受けた日の翌日から起算して三十日以内とする。
7 普通地方公共団体の長は、第一項から第四項までの規定による処分についての審査請求又は異議申立てがあつたときは、議会に諮問してこれを決定しなければならない。
8 議会は、前項の規定による諮問があつた日から二十日以内に意見を述べなければならない。
9 第七項の審査請求又は異議申立てに対する裁決又は決定を受けた後でなければ、第一項から第四項までの規定による処分については、裁判所に出訴することができない。
10 第三項の規定による処分中差押物件の公売は、その処分が確定するまで執行を停止する。
11 第三項の規定による処分は、当該普通地方公共団体の区域外においても、また、これをすることができる。
第四節 支出
(経費の支弁等)
第二百三十二条 普通地方公共団体は、当該普通地方公共団体の事務を処理するために必要な経費、当該普通地方公共団体の長、委員会若しくは委員又はこれらの管理に属する機関が法律又はこれに基づく政令によりその権限に属する国、他の地方公共団体その他公共団体の事務を管理し、又は執行するために必要な経費その他法律又はこれに基づく政令により当該普通地方公共団体の負担に属する経費を支弁するものとする。
2 法律又はこれに基づく政令により普通地方公共団体又はその長、委員会若しくは委員若しくはこれらの管理に属する機関をして国の事務を処理し、管理し、又は執行させる場合においては、国は、そのために要する経費の財源につき必要な措置を講じなければならない。
(寄附又は補助)
第二百三十二条の二 普通地方公共団体は、その公益上必要がある場合においては、寄附又は補助をすることができる。
(支出負担行為)
第二百三十二条の三 普通地方公共団体の支出の原因となるべき契約その他の行為(これを支出負担行為という。)は、法令又は予算の定めるところに従い、これをしなければならない。
(支出の方法)
第二百三十二条の四 出納長又は収入役は、普通地方公共団体の長の命令がなければ、支出をすることができない。
2 出納長又は収入役は、前項の命令を受けた場合においても、当該支出負担行為が法令又は予算に違反していないこと及び当該支出負担行為に係る債務が確定していることを確認したうえでなければ、支出をすることができない。
第二百三十二条の五 普通地方公共団体の支出は、債権者のためでなければ、これをすることができない。
2 普通地方公共団体の支出は、政令の定めるところにより、資金前渡、概算払、前金払、繰替払、隔地払又は口座振替の方法によつてこれをすることができる。
(小切手の振出し及び公金振替書の交付)
第二百三十二条の六 第二百三十五条の規定により金融機関を指定している普通地方公共団体における支出は、政令の定めるところにより、現金の交付に代え、当該金融機関を支払人とする小切手を振り出し、又は公金振替書を当該金融機関に交付してこれをするものとする。ただし、小切手を振り出すべき場合において、債権者から申出があるときは、出納長又は収入役は、自ら現金で小口の支払をし、又は当該金融機関をして現金で支払をさせることができる。
2 前項の金融機関は、出納長又は収入役の振り出した小切手の呈示を受けた場合において、その小切手が振出日付から十日以上を経過しているものであつても一年を経過しないものであるときは、その支払をしなければならない。
第五節 決算
(決算)
第二百三十三条 出納長又は収入役は、毎会計年度、政令の定めるところにより、決算を調製し、出納の閉鎖後三箇月以内に、証書類その他政令で定める書類とあわせて、普通地方公共団体の長に提出しなければならない。
2 普通地方公共団体の長は、決算及び前項の書類を監査委員の審査に付さなければならない。
3 普通地方公共団体の長は、前項の規定により監査委員の審査に付した決算を監査委員の意見を付けて次の通常予算を議する会議までに議会の認定に付さなければならない。
4 普通地方公共団体の長は、前項の規定により決算を議会の認定に付するにあたつては、当該決算に係る会計年度における主要な施策の成果を説明する書類その他政令で定める書類をあわせて提出しなければならない。
5 普通地方公共団体の長は、決算をその認定に関する議会の議決とあわせて、都道府県にあつては自治大臣、市町村にあつては都道府県知事に報告し、かつ、その要領を住民に公表しなければならない。
(歳計剰余金の処分)
第二百三十三条の二 各会計年度において決算上剰余金を生じたときは、翌年度の歳入に編入しなければならない。ただし、条例の定めるところにより、又は普通地方公共団体の議会の議決により、剰余金の全部又は一部を翌年度に繰り越さないで基金に編入することができる。
第六節 契約
(契約の締結)
第二百三十四条 売買、貸借、請負その他の契約は、一般競争入札、指名競争入札、随意契約又はせり売りの方法により締結するものとする。
2 前項の指名競争入札、随意契約又はせり売りは、政令で定める場合に該当するときに限り、これによることができる。
3 普通地方公共団体は、一般競争入札又は指名競争入札(以下本条において「競争入札」という。)に付する場合においては、政令の定めるところにより、契約の目的に応じ、予定価格の制限の範囲内で最高又は最低の価格をもつて申込みをした者を契約の相手方とするものとする。ただし、普通地方公共団体の支出の原因となる契約については、政令の定めるところにより、予定価格の制限の範囲内の価格をもつて申込みをした者のうち最低の価格をもつて申込みをした者以外の者を契約の相手方とすることができる。
4 普通地方公共団体が競争入札につき入札保証金を納付させた場合において、落札者が契約を締結しないときは、その者の納付に係る入札保証金(政令の定めるところによりその納付に代えて提供された担保を含む。)は、当該普通地方公共団体に帰属するものとする。
5 普通地方公共団体が契約につき契約書を作成する場合においては、当該普通地方公共団体の長又はその委任を受けた者が契約の相手方とともに契約書に記名押印しなければ、当該契約は、確定しないものとする。
6 競争入札に加わろうとする者に必要な資格、競争入札における公告又は指名の方法、随意契約及びせり売りの手続その他契約の締結の方法に関し必要な事項は、政令でこれを定める。
(契約の履行の確保)
第二百三十四条の二 普通地方公共団体が工事若しくは製造その他についての請負契約又は物件の買入れその他の契約を締結した場合においては、当該普通地方公共団体の職員は、政令の定めるところにより、契約の適正な履行を確保するため又はその受ける給付の完了の確認(給付の完了前に代価の一部を支払う必要がある場合において行なう工事若しくは製造の既済部分又は物件の既納部分の確認を含む。)をするため必要な監督又は検査をしなければならない。
2 普通地方公共団体が契約の相手方をして契約保証金を納付させた場合において、契約の相手方が契約上の義務を履行しないときは、その契約保証金(政令の定めるところによりその納付に代えて提供された担保を含む。)は、当該普通地方公共団体に帰属するものとする。ただし、損害の賠償又は違約金について契約で別段の定めをしたときは、その定めたところによるものとする。
(長期継続契約)
第二百三十四条の三 普通地方公共団体は、第二百十四条の規定にかかわらず、翌年度以降にわたり、電気、ガス若しくは水の供給若しくは公衆電気通信の役務の提供を受ける契約又は不動産を借りる契約を締結することができる。この場合においては、各年度におけるこれらの経費の予算の範囲内においてその給付を受けなければならない。
第七節 現金及び有価証券
(金融機関の指定)
第二百三十五条 都道府県は、政令の定めるところにより、金融機関を指定して、都道府県の公金の収納又は支払の事務を取り扱わせなければならない。
2 市町村は、政令の定めるところにより、金融機関を指定して、市町村の公金の収納又は支払の事務を取り扱わせることができる。
(現金出納の検査及び公金の収納等の監査)
第二百三十五条の二 普通地方公共団体の現金の出納は、毎月例日を定めて監査委員がこれを検査しなければならない。
2 監査委員は、必要があると認めるとき、又は普通地方公共団体の長の要求があるときは、前条の規定により指定された金融機関が取り扱う当該普通地方公共団体の公金の収納又は支払の事務について監査することができる。
3 監査委員は、前二項の規定による検査又は監査の結果を普通地方公共団体の議会及び長に報告しなければならない。
(一時借入金)
第二百三十五条の三 普通地方公共団体の長は、歳出予算内の支出をするため、一時借入金を借り入れることができる。
2 前項の規定による一時借入金の借入れの最高額は、予算でこれを定めなければならない。
3 第一項の規定による一時借入金は、その会計年度の歳入をもつて償還しなければならない。
(現金及び有価証券の保管)
第二百三十五条の四 普通地方公共団体の歳入歳出に属する現金(以下「歳計現金」という。)は、政令の定めるところにより、最も確実かつ有利な方法によりこれを保管しなければならない。
2 債権の担保として徴するもののほか、普通地方公共団体の所有に属しない現金又は有価証券は、法律又は政令の規定によるのでなければ、これを保管することができない。
3 法令又は契約に特別の定めがあるものを除くほか、普通地方公共団体が保管する前項の現金(以下「歳入歳出外現金」という。)には、利子を付さない。
(出納の閉鎖)
第二百三十五条の五 普通地方公共団体の出納は、翌年度の五月三十一日をもつて閉鎖する。
第八節 時効
(金銭債権の消滅時効)
第二百三十六条 金銭の給付を目的とする普通地方公共団体の権利は、時効に関し他の法律に定めがあるものを除くほか、五年間これを行なわないときは、時効により消滅する。普通地方公共団体に対する権利で、金銭の給付を目的とするものについても、また同様とする。
2 金銭の給付を目的とする普通地方公共団体の権利の時効による消滅については、法律に特別の定めがある場合を除くほか、時効の援用を要せず、また、その利益を放棄することができないものとする。普通地方公共団体に対する権利で、金銭の給付を目的とするものについても、また同様とする。
3 金銭の給付を目的とする普通地方公共団体の権利について、消滅時効の中断、停止その他の事項(前項に規定する事項を除く。)に関し、適用すべき法律の規定がないときは、民法(明治二十九年法律第八十九号)の規定を準用する。普通地方公共団体に対する権利で、金銭の給付を目的とするものについても、また同様とする。
4 法令の規定により普通地方公共団体がする納入の通知及び督促は、民法第百五十三条(前項において準用する場合を含む。)の規定にかかわらず、時効中断の効力を有する。
第九節 財産
(財産の管理及び処分)
第二百三十七条 この法律において「財産」とは、公有財産、物品及び債権並びに基金をいう。
2 第二百三十八条の四第一項の規定の適用がある場合を除き、普通地方公共団体の財産は、条例又は議会の議決による場合でなければ、これを交換し、出資の目的とし、若しくは支払手段として使用し、又は適正な対価なくしてこれを譲渡し、若しくは貸し付けてはならない。
第一款 公有財産
(公有財産の範囲及び分類)
第二百三十八条 この法律において「公有財産」とは、普通地方公共団体の所有に属する財産のうち次に掲げるもの(基金に属するものを除く。)をいう。
四 地上権、地役権、鉱業権その他これらに準ずる権利
五 特許権、著作権、商標権、実用新案権その他これらに準ずる権利
六 株券、社債券(特別の法律により設立された法人の発行する債券を含む。)及び地方債証券(社債等登録法(昭和十七年法律第十一号)の規定により登録されたものを含む。)並びに国債証券(国債に関する法律(明治三十九年法律第三十四号)の規定により登録されたものを含む。)その他これらに準ずる有価証券
2 公有財産は、これを行政財産と普通財産とに分類する。
3 行政財産とは、普通地方公共団体において公用又は公共用に供し、又は供することと決定した財産をいい、普通財産とは、行政財産以外の一切の公有財産をいう。
(公有財産に関する長の総合調整権)
第二百三十八条の二 普通地方公共団体の長は、公有財産の効率的運用を図るため必要があると認めるときは、委員会若しくは委員又はこれらの管理に属する機関で権限を有するものに対し、公有財産の取得又は管理について、報告を求め、実地について調査し、又はその結果に基づいて必要な措置を講ずべきことを求めることができる。
2 普通地方公共団体の委員会若しくは委員又はこれらの管理に属する機関で権限を有するものは、公有財産を取得し、又は行政財産の用途を変更し、若しくは第二百三十八条の四第三項の規定による行政財産の使用の許可で当該普通地方公共団体の長が指定するものをしようとするときは、あらかじめ当該普通地方公共団体の長に協議しなければならない。
3 普通地方公共団体の委員会若しくは委員又はこれらの管理に属する機関で権限を有するものは、その管理に属する行政財産の用途を廃止したときは、直ちにこれを当該普通地方公共団体の長に引き継がなければならない。
(職員の行為の制限)
第二百三十八条の三 公有財産に関する事務に従事する職員は、その取扱いに係る公有財産を譲り受け、又は自己の所有物と交換することができない。
2 前項の規定に違反する行為は、これを無効とする。
(行政財産の管理及び処分)
第二百三十八条の四 行政財産は、これを貸し付け、交換し、売り払い、譲与し、若しくは出資の目的とし、又はこれに私権を設定することができない。
2 前項の規定に違反する行為は、これを無効とする。
3 行政財産は、その用途又は目的を妨げない限度においてその使用を許可することができる。
4 前項の規定による許可を受けてする行政財産の使用については、借地法(大正十年法律第四十九号)及び借家法(大正十年法律第五十号)の規定は、これを適用しない。
5 第三項の規定により行政財産の使用を許可した場合において、公用若しくは公共用に供するため必要を生じたとき、又は許可の条件に違反する行為があると認めるときは、普通地方公共団体の長又は委員会は、その許可を取り消すことができる。
(普通財産の管理及び処分)
第二百三十八条の五 普通財産は、これを貸し付け、交換し、売り払い、譲与し、若しくは出資の目的とし、又はこれに私権を設定することができる。
2 普通財産を貸し付けた場合において、その貸付期間中に国、地方公共団体その他公共団体において公用又は公共用に供するため必要を生じたときは、普通地方公共団体の長は、その契約を解除することができる。
3 前項の規定により契約を解除した場合においては、借受人は、これによつて生じた損失につきその補償を求めることができる。
4 普通地方公共団体の長が一定の用途並びにその用途に供しなければならない期日及び期間を指定して普通財産を貸し付けた場合において、借受人が指定された期日を経過してもなおこれをその用途に供せず、又はこれをその用途に供した後指定された期間内にその用途を廃止したときは、当該普通地方公共団体の長は、その契約を解除することができる。
5 第二項及び第三項の規定は貸付け以外の方法により普通財産を使用させる場合に、前項の規定は普通財産を売り払い、又は譲与する場合にこれを準用する。
6 前項に定めるもののほか普通財産の売払いに関し必要な事項及び普通財産の交換に関し必要な事項は、政令でこれを定める。
(旧慣による公有財産の使用)
第二百三十八条の六 旧来の慣行により市町村の住民中特に公有財産を使用する権利を有する者があるときは、その旧慣による。その旧慣を変更し、又は廃止しようとするときは、市町村の議会の議決を経なければならない。
2 前項の公有財産をあらたに使用しようとする者があるときは、市町村長は、議会の議決を経て、これを許可することができる。
(行政財産を使用する権利に関する処分についての不服申立て)
第二百三十八条の七 第二百三十八条の四の規定により普通地方公共団体の長がした行政財産を使用する権利に関する処分に不服がある者は、都道府県知事がした処分については自治大臣、市町村長がした処分については都道府県知事に審査請求をすることができる。この場合においては、異議申立てをすることもできる。
2 第二百三十八条の四の規定により普通地方公共団体の委員会がした行政財産を使用する権利に関する処分に不服がある者は、当該普通地方公共団体の長に審査請求をすることができる。
3 第二百三十八条の四の規定により普通地方公共団体の長及び委員会以外の機関がした行政財産を使用する権利に関する処分についての審査請求は、普通地方公共団体の長が処分庁の直近上級行政庁でない場合においても、当該普通地方公共団体の長に対してするものとする。
4 普通地方公共団体の長は、行政財産を使用する権利に関する処分についての異議申立て又は審査請求(第一項に規定する審査請求を除く。)があつたときは、議会に諮問してこれを決定しなければならない。
5 議会は、前項の規定による諮問があつた日から二十日以内に意見を述べなければならない。
6 行政財産を使用する権利に関する処分についての審査請求(第一項に規定する審査請求を除く。)に対する裁決に不服がある者は、都道府県知事がした裁決については自治大臣、市町村長がした裁決については都道府県知事に再審査請求をすることができる。
第二款 物品
(物品)
第二百三十九条 この法律において「物品」とは、普通地方公共団体の所有に属する動産で次の各号に掲げるもの以外のもの及び普通地方公共団体が使用のために保管する動産(政令で定める動産を除く。)をいう。
2 物品に関する事務に従事する職員は、その取扱いに係る物品(政令で定める物品を除く。)を普通地方公共団体から譲り受けることができない。
3 前項の規定に違反する行為は、これを無効とする。
4 前二項に定めるもののほか、物品の管理及び処分に関し必要な事項は、政令でこれを定める。
5 普通地方公共団体の所有に属しない動産で普通地方公共団体が保管するもの(使用のために保管するものを除く。)のうち政令で定めるもの(以下「占有動産」という。)の管理に関し必要な事項は、政令でこれを定める。
第三款 債権
(債権)
第二百四十条 この章において「債権」とは、金銭の給付を目的とする普通地方公共団体の権利をいう。
2 普通地方公共団体の長は、債権について、政令の定めるところにより、その督促、強制執行その他その保全及び取立てに関し必要な措置をとらなければならない。
3 普通地方公共団体の長は、債権について、政令の定めるところにより、その徴収停止、履行期限の延長又は当該債権に係る債務の免除をすることができる。
4 前二項の規定は、次の各号に掲げる債権については、これを適用しない。
一 地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)の規定に基づく徴収金に係る債権
三 証券に化体されている債権(社債等登録法又は国債に関する法律の規定により登録されたものを含む。)
五 歳入歳出外現金となるべき金銭の給付を目的とする債権
第四款 基金
(基金)
第二百四十一条 普通地方公共団体は、条例の定めるところにより、特定の目的のために財産を維持し、資金を積み立て、又は定額の資金を運用するための基金を設けることができる。
2 基金は、これを前項の条例で定める特定の目的に応じ、及び確実かつ効率的に運用しなければならない。
3 第一項の規定により特定の目的のために財産を取得し、又は資金を積み立てるための基金を設けた場合においては、当該目的のためでなければこれを処分することができない。
4 基金の運用から生ずる収益及び基金の管理に要する経費は、それぞれ毎会計年度の歳入歳出予算に計上しなければならない。
5 第一項の規定により特定の目的のために定額の資金を運用するための基金を設けた場合においては、普通地方公共団体の長は、毎会計年度、その運用の状況を示す書類を作成し、これを監査委員の審査に付し、その意見を付けて、第二百三十三条第四項の書類とあわせて議会に提出しなければならない。
6 基金の管理については、基金に属する財産の種類に応じ、収入若しくは支出の手続、歳計現金の出納若しくは保管、公有財産若しくは物品の管理若しくは処分又は債権の管理の例による。
7 前五項に定めるもののほか、基金の管理及び処分に関し必要な事項は、条例でこれを定めなければならない。
第十節 住民による監査請求及び訴訟
(住民監査請求)
第二百四十二条 普通地方公共団体の住民は、当該普通地方公共団体の長若しくは委員会若しくは委員又は当該普通地方公共団体の職員について、違法若しくは不当な公金の支出、財産の取得、管理若しくは処分、契約の締結若しくは履行若しくは債務その他の義務の負担がある(当該行為がなされることが相当の確実さをもつて予測される場合を含む。)と認めるとき、又は違法若しくは不当に公金の賦課若しくは徴収若しくは財産の管理を怠る事実(以下「怠る事実」という。)があると認めるときは、これらを証する書面を添え、監査委員に対し、監査を求め、当該行為を防止し、若しくは是正し、若しくは当該怠る事実を改め、又は当該行為若しくは怠る事実によつて当該普通地方公共団体のこうむつた損害を補填するために必要な措置を講ずベきことを請求することができる。
2 前項の規定による請求は、当該行為のあつた日又は終わつた日から一年を経過したときは、これをすることができない。ただし、正当な理由があるときは、この限りでない。
3 第一項の規定による請求があつた場合においては、監査委員は、監査を行ない、請求に理由がないと認めるときは、理由を付してその旨を書面により同項の規定による請求人(以下本条において「請求人」という。)に通知するとともに、これを公表し、請求に理由があると認めるときは、当該普通地方公共団体の議会、長その他の執行機関又は職員に対し期間を示して必要な措置を講ずべきことを勧告するとともに、当該勧告の内容を請求人に通知し、かつ、これを公表しなければならない。
4 前項の規定による監査委員の監査及び勧告は、第一項の規定による請求があつた日から六十日以内にこれを行なわなければならない。
5 監査委員は、第三項の規定による監査を行なうにあたつては、請求人に証拠の提出及び陳述の機会を与えなければならない。
6 第三項の規定による監査及び勧告についての決定は、監査委員の定数が二人以上である場合においては、その合議によるものとする。
7 第三項の規定による監査委員の勧告があつたときは、当該勧告を受けた議会、長その他の執行機関又は職員は、当該勧告に示された期間内に必要な措置を講ずるとともに、その旨を監査委員に通知しなければならない。この場合においては、監査委員は、当該通知に係る事項を請求人に通知し、かつ、これを公表しなければならない。
(住民訴訟)
第二百四十二条の二 普通地方公共団体の住民は、前条第一項の規定による請求をした場合において、同条第三項の規定による監査委員の監査の結果若しくは勧告若しくは同条第七項の規定による普通地方公共団体の議会、長その他の執行機関若しくは職員の措置に不服があるとき、又は監査委員が同条第三項の規定による監査若しくは勧告を同条第四項の期間内に行なわないとき、若しくは議会、長その他の執行機関若しくは職員が同条第七項の規定による措置を講じないときは、裁判所に対し、同条第一項の請求に係る違法な行為又は怠る事実につき、訴えをもつて次の各号に掲げる請求をすることができる。ただし、第一号の請求は、当該行為により普通地方公共団体に回復の困難な損害を生ずるおそれがある場合に限るものとし、第四号の請求中職員に対する不当利得の返還請求は、当該職員に利益の存する限度に限るものとする。
一 当該執行機関又は職員に対する当該行為の全部又は一部の差止めの請求
二 行政処分たる当該行為の取消し又は無効確認の請求
三 当該執行機関又は職員に対する当該怠る事実の違法確認の請求
四 普通地方公共団体に代位して行なう当該職員に対する損害賠償の請求若しくは不当利得返還の請求又は当該行為若しくは怠る事実に係る相手方に対する法律関係不存在確認の請求、損害賠償の請求、不当利得返還の請求、原状回復の請求若しくは妨害排除の請求
2 前項の規定による訴訟は、次の各号に掲げる期間内に提起しなければならない。
一 監査委員の監査の結果又は勧告に不服がある場合は、当該監査の結果又は当該勧告の内容の通知があつた日から三十日以内
二 監査委員の勧告を受けた議会、長その他の執行機関又は職員の措置に不服がある場合は、当該措置に係る監査委員の通知があつた日から三十日以内
三 監査委員が請求をした日から六十日を経過しても監査又は勧告を行なわない場合は、当該六十日を経過した日から三十日以内
四 監査委員の勧告を受けた議会、長その他の執行機関又は職員が措置を講じない場合は、当該勧告に示された期間を経過した日から三十日以内
4 第一項の規定による訴訟が係属しているときは、当該普通地方公共団体の他の住民は、別訴をもつて同一の請求をすることができない。
5 第一項の規定による訴訟は、当該普通地方公共団体の事務所の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に専属する。
6 前四項に定めるもののほか、第一項の規定による訴訟については、行政事件訴訟法第四十三条の規定の適用があるものとする。
7 第一項第四号の規定による訴訟を提起した者が勝訴(一部勝訴を含む。)した場合において、弁護士に報酬を支払うべきときは、普通地方公共団体に対し、その報酬額の範囲内で相当と認められる額の支払を請求することができる。
第十一節 雑則
(私人の公金取扱いの制限)
第二百四十三条 普通地方公共団体は、法律又はこれに基づく政令に特別の定めがある場合を除くほか、公金の徴収若しくは収納又は支出の権限を私人に委任し、又は私人をして行なわせてはならない。
(職員の賠償責任)
第二百四十三条の二 出納長若しくは収入役若しくは出納長若しくは収入役の事務を補助する職員、資金前渡を受けた職員、占有動産を保管している職員又は物品を使用している職員が故意又は重大な過失(現金については、故意又は過失)により、その保管に係る現金、有価証券、物品若しくは占有動産又はその使用に係る物品を亡失し、又は損傷したときは、これによつて生じた損害を賠償しなければならない。次の各号に掲げる行為をする権限を有する職員又はその権限に属する事務を直接補助する職員で普通地方公共団体の規則で指定したものが故意又は重大な過失により法令の規定に違反して当該行為をしたこと又は怠つたことにより普通地方公共団体に損害を与えたときも、また同様とする。
二 第二百三十二条の四第一項の命令又は同条第二項の確認
2 前項の場合において、その損害が二人以上の職員の行為によつて生じたものであるときは、当該職員は、それぞれの職分に応じ、かつ、当該行為が当該損害の発生の原因となつた程度に応じて賠償の責めに任ずるものとする。
3 普通地方公共団体の長は、第一項の職員が同項に規定する行為によつて当該普通地方公共団体に損害を与えたと認めるときは、監査委員に対し、その事実があるかどうかを監査し、賠償責任の有無及び賠償額を決定することを求め、その決定に基づき、期限を定めて賠償を命じなければならない。ただし、同項前段の場合にあつてはその事実を知つた日から、同項後段の場合にあつてはその事実の発生した日から三年を経過したときは、賠償を命ずることができない。
4 前項本文の規定により監査委員が賠償責任があると決定した場合において、普通地方公共団体の長は、当該職員からなされた当該損害が避けることのできない事故その他やむを得ない事情によるものであることの証明を相当と認めるときは、議会の同意を得て、賠償責任の全部又は一部を免除することができる。この場合においては、あらかじめ監査委員の意見をきき、その意見を付けて議会に付議しなければならない。
5 第三項本文の規定による決定又は前項後段の規定による意見の決定は、監査委員の定数が二人以上である場合においては、その合議によるものとする。
6 第三項の規定による処分に不服がある者は、都道府県知事がした処分については自治大臣、市町村長がした処分については都道府県知事に審査請求をすることができる。この場合においては、異議申立てをすることもできる。
7 普通地方公共団体の長は、前項の規定による異議申立てがあつたときは、議会に諮問してこれを決定しなれけばならない。
8 議会は、前項の規定による諮問があつた日から二十日以内に意見を述べなければならない。
9 第一項の規定によつて損害を賠償しなければならない場合においては、同項の職員の賠償責任については、賠償責任に関する民法の規定は、これを適用しない。
(財政状況の公表等)
第二百四十三条の三 普通地方公共団体の長は、条例の定めるところにより、毎年二回以上歳入歳出予算の執行状況並びに財産、地方債及び一時借入金の現在高その他財政に関する事項を住民に公表しなければならない。
2 普通地方公共団体の長は、第二百二十一条第三項の法人について、毎事業年度、政令で定めるその経営状況を説明する書類を作成し、これを次の議会に提出しなければならない。
(普通地方公共団体の財政の運営に関する事項等)
第二百四十三条の四 普通地方公共団体の財政の運営、普通地方公共団体の財政と国の財政との関係等に関する基本原則については、この法律に定めるもののほか、別に法律でこれを定める。
(政令への委任)
第二百四十三条の五 歳入及び歳出の会計年度所属区分、予算及び決算の調製の様式、過年度収入及び過年度支出並びに翌年度歳入の繰上充用その他財務に関し必要な事項は、この法律に定めるもののほか、政令でこれを定める。
第二編中「第十二章 補則」を「第十三章 補則」に、「第十一章 大都市に関する特例」を「第十二章 大都市に関する特例」に、「第十章 国と普通地方公共団体との関係及び普通地方公共団体相互間の関係」を「第十一章 国と普通地方公共団体との関係及び普通地方公共団体相互間の関係」に改め、第九章の次に次の一章を加える。
第十章 公の施設
(公の施設)
第二百四十四条 普通地方公共団体は、住民の福祉を増進する目的をもつてその利用に供するための施設(これを公の施設という。)を設けるものとする。
2 普通地方公共団体は、正当な理由がない限り、住民が公の施設を利用することを拒んではならない。
3 普通地方公共団体は、住民が公の施設を利用することについて、不当な差別的取扱いをしてはならない。
(公の施設の設置、管理及び廃止)
第二百四十四条の二 普通地方公共団体は、法律又はこれに基づく政令に特別の定めがあるものを除くほか、公の施設の設置及びその管理に関する事項は、条例でこれを定めなければならない。
2 普通地方公共団体は、条例で定める重要な公の施設のうち条例で定める特に重要なものについて、これを廃止し、又は条例で定める長期かつ独占的な利用をさせようとするときは、議会において出席議員の三分の二以上の者の同意を得なければならない。
3 普通地方公共団体は、公の施設の設置の目的を効果的に達成するため必要があると認めるときは、条例の定めるところにより、その管理を公共団体又は公共的団体に委託することができる。
4 普通地方公共団体は、公の施設の利用に関し、条例で一万円以下の過料を科する規定を設けることができる。
(公の施設の区域外設置及び他の団体の公の施設の利用)
第二百四十四条の三 普通地方公共団体は、その区域外においても、また、関係普通地方公共団体との協議により、公の施設を設けることができる。
2 普通地方公共団体は、他の普通地方公共団体との協議により、当該他の普通地方公共団体の公の施設を自己の住民の利用に供させることができる。
3 前二項の協議については、関係普通地方公共団体の議会の議決を経なければならない。
(公の施設を利用する権利に関する処分についての不服申立て)
第二百四十四条の四 普通地方公共団体の長がした公の施設を利用する権利に関する処分に不服がある者は、都道府県知事がした処分については自治大臣、市町村長がした処分については都道府県知事に審査請求をすることができる。この場合においては、異議申立てをすることもできる。
2 第百三十八条の四第一項に規定する機関がした公の施設を利用する権利に関する処分に不服がある者は、当該普通地方公共団体の長に審査請求をすることができる。
3 普通地方公共団体の長及び前項に規定する機関以外の機関がした公の施設を利用する権利に関する処分についての審査請求は、普通地方公共団体の長が処分庁の直近上級行政庁でない場合においても、当該普通地方公共団体の長に対してするものとする。
4 普通地方公共団体の長は、公の施設を利用する権利に関する処分についての異議申立て又は審査請求(第一項に規定する審査請求を除く。)があつたときは、議会に諮問してこれを決定しなければならない。
5 議会は、前項の規定による諮問があつた日から二十日以内に意見を述べなければならない。
6 公の施設を利用する権利に関する処分についての審査請求(第一項に規定する審査請求を除く。)に対する裁決に不服がある者は、都道府県知事がした裁決については自治大臣、市町村長がした裁決については都道府県知事に再審査請求をすることができる。
第二百四十六条の三中「第二百四十五条の三」を「第二百四十五条」に改める。
第二百四十七条第二項中「前項」を「第百五十二条」に、「行う」を「代理する」に改め、同条第一項及び第五項を削る。
第二百五十条中「、第二百二十七条の借入金を除く外」を削り、「利息の定率」を「利率」に改める。
第二百五十一条第七項中「第四項」を「第五項」に改める。
第二百五十二条の四第二項第四号中「物品若しくは」を削り、「営造物の設置、管理及び処分」を「公の施設の設置、管理及び廃止」に改める。
第二百五十二条の十一第四項前段中「委員会が行う」を「委員会が行なう関係普通地方公共団体の財務に関する事務の執行及び」に改め、「及び関係普通地方公共団体の出納その他の事務」及び「又は規約で定める普通地方公共団体に監査委員を置かないときは当該規約で定める普通地方公共団体の長」を削り、同項後段中「又は規約で定める普通地方公共団体の長で監査委員の職務を行なうもの」を削る。
第二百五十五条の四を第二百五十五条の五とし、第二百五十五条の三を第二百五十五条の四とし、第二百五十五条の二を第二百五十五条の三とし、第二百五十五条の次に次の一条を加える。
第二百五十五条の二 普通地方公共団体の長が過料の処分をしようとする場合においては、過料の処分を受ける者に対し、あらかじめその旨を告知するとともに、弁明の機会を与えなければならない。
普通地方公共団体の長がした過料の処分に不服がある者は、都道府県知事がした処分については自治大臣、市町村長がした処分については都道府県知事に審査請求をすることができる。この場合においては、異議申立てをすることもできる。
普通地方公共団体の長以外の機関がした過料の処分についての審査請求は、普通地方公共団体の長が処分庁の直近上級行政庁でない場合においても、当該普通地方公共団体の長に対してするものとする。
過料の処分についての審査請求(第二項に規定する審査請求を除く。)に対する裁決に不服がある者は、都道府県知事がした裁決については自治大臣、市町村長がした裁決については都道府県知事に再審査請求をすることができる。
第二百六十二条第二項中「若しくは第二百十三条第四項の規定による投票」を削る。
第二百六十三条の二第一項中「又は営造物」を削り、第二編中同条の次に次の一条を加える。
第二百六十三条の三 都道府県知事若しくは都道府県の議会の議長、市長若しくは市の議会の議長又は町村長若しくは町村の議会の議長が、その相互間の連絡を緊密にし、並びに共通の問題を協議し、及び処理するためのそれぞれの全国的連合組織を設けた場合においては、当該連合組織の代表者は、その旨を自治大臣に届け出なければならない。
第二百九十四条第一項中「営造物」を「公の施設」に、「管理及び処分」を「管理及び処分又は廃止」に改め、同条第二項中「営造物」を「公の施設」に改める。
第二百九十五条中「営造物」を「公の施設」に改める。
第二百九十六条の三第一項中「営造物」を「公の施設」に、「処分」を「処分又は廃止」に改め、同条第二項中「営造物」を「公の施設」に改める。
第二百九十六条の五第一項及び第二項中「営造物」を「公の施設」に、「処分」を「処分又は廃止」に改め、同条第三項中「営造物」を「公の施設」に、「賦課」を「徴収」に改め、同条第五項中「賦課」を「徴収」に改める。
第三編第四章の次に次の一章を加える。
第五章 地方開発事業団
第一節 総則
(設置)
第二百九十八条 普通地方公共団体は、一定の地域の総合的な開発計画に基づく次の各号に掲げる事業で当該普通地方公共団体の事務(当該普通地方公共団体の長の権限に属する国の事務を含む。)に属するものを総合的に実施するため、他の普通地方公共団体と共同して、これらの事業の実施を委託すべき地方開発事業団(以下「事業団」という。)を設けることができる。
一 住宅、工業用水道、道路、港湾、水道、下水道、公園緑地その他政令で定める施設の建設(災害復旧を含む。)
二 前号に掲げる施設の用に供する土地、工場用地その他の用地の取得又は造成
2 普通地方公共団体は、事業団を設けようとするときは、その議会の議決を経てする協議により規約を定め、都道府県又は都道府県及び市町村が設けようとする場合にあつては自治大臣、その他の場合にあつては都道府県知事の認可を受けなければならない。設置団体(事業団の設置者たる普通地方公共団体をいう。以下同じ。)の数の増減又は事業団の規約の変更についても、また同様とする。
(規約)
第二百九十九条 事業団の規約には、次の各号に掲げる事項につき規定を設けなければならない。
五 理事長、理事及び監事の選任及び解任の方法並びに任期
(事業計画)
第三百条 設置団体は、その議会の議決を経てする協議により、事業団に委託すべき事業に関する計画(以下「事業計画」という。)を決定しなければならない。
2 設置団体は、前項の規定により事業計画を決定したときは、これを事業団に通知しなければならない。
3 前項の規定により設置団体が事業計画を通知したときは、設置団体は、当該事業計画に係る事業の実施を当該事業計画の定めるところにより事業団に委託したものとする。
4 設置団体は、第一項の規定により事業計画を決定しようとするときは、あらかじめ事業団の意見をきかなければならない。
5 設置団体が事業計画を変更しようとするときは、前四項の規定の例による。
(事業計画の内容)
第三百一条 事業計画は、次の各号に掲げる事項について定めるものとする。
一 委託すべき事業の種類及びその内容並びに関係設置団体
六 受託事業(前条第三項の規定により事業団に委託された事業をいう。以下同じ。)に係る施設又は土地の移管(当該移管に伴う設置団体への権利義務の引継ぎを含む。)又は処分に関する事項
(施設等の移管又は処分)
第三百二条 事業団は、第二百九十八条第一項第一号に掲げる事業(分譲住宅の建設を除く。)を完了したときは、当該事業に係る施設を設置団体又は設置団体の長に移管し、分譲住宅の建設又は同項第二号に掲げる事業を完了したときは、当該事業に係る住宅又は土地を処分し、又は設置団体若しくは設置団体の長に移管するものとする。
(事業団規則)
第三百三条 事業団は、法令に違反しない限りにおいて、その処理する事務に関し必要な事項について、事業団規則を制定することができる。
第二節 組織
(理事長等)
第三百四条 事業団に、理事長、理事及び監事(以下本条において「理事長等」という。)を置く。
2 理事長は、事業団を代表し、その事務を総理する。
3 理事は、規約の定めるところにより、事業団を代表し、理事長を補佐して事業団の事務を掌理し、理事長に事故があるとき、又は理事長が欠けたときは、その職務を代理する。
4 理事長又は理事は、その権限に属する事務の一部を事業団の職員に委任し、又はこれをして臨時に代理させることができる。
5 理事長又は理事は、事業団の職員を指揮監督する。
7 監事は、設置団体の長の要求があるときは、その要求に係る事項について監査しなければならない。
8 設置団体の長は、第百四十一条第二項の規定にかかわらず、当該事業団の常勤の理事長又は理事と兼ねることができる。
9 第百四十一条第一項、第百四十二条及び第百四十三条第一項前段の規定は理事長及び理事に、第五項、第百九十八条の二及び第百九十九条の二の規定は監事にこれを準用する。この場合において、第百九十八条の二第一項中「普通地方公共団体の長又は副知事若しくは助役」とあるのは、「理事長又は理事」と読み替えるものとする。
10 第二百三条第一項から第三項まで及び第五項並びに第二百四条の二の規定は非常勤の理事長等に、第二百四条から第二百五条までの規定は常勤の理事長等にこれを準用する。この場合において、第二百三条第二項及び第五項、第二百四条第二項及び第三項並びに第二百四条の二中「条例」とあるのは、「事業団規則」と読み替えるものとする。
(理事会)
3 次の各号に掲げる事項は、理事会の議を経なければならない。
五 その他事業団の事務に関する重要事項で事業団規則で定めるもの
4 理事会の運営に関し必要な事項は、事業団規則で定める。
(職員)
第三百六条 事業団の職員は、設置団体の長の補助機関たる職員のうちから、当該設置団体の長の同意を得て、理事長がこれを命ずる。
第三節 財務
(事業年度)
第三百七条 事業団の事業年度は、普通地方公共団体の会計年度による。
(会計)
第三百八条 事業団の事業の経理は、会計を設けて行なうものとする。
2 第三百二条の規定により事業団が処分する住宅又は土地に係る事業及び第二百九十八条第一項第三号に掲げる事業(以下「特定事業」という。)の経理は、他の事業に係る経理と別に会計を設けて行ない、その経費は、主として住宅又は土地の処分に伴う収入及び特定事業のために起こした地方債による収入をもつて充てるようにしなければならない。
3 設置団体は、特定事業に係る会計に必要な出資を行なうことができる。
(予算)
第三百九条 事業団は、毎事業年度予算を作成しなければならない。
2 事業団は、予算の作成後に生じた事由に基づいて、既定の予算に追加その他の変更を加える必要が生じたときは、既定予算の補正をすることができる。
3 事業団は、前二項の規定により予算を作成し、又は補正したときは、直ちにこれを設置団体の長に報告し、かつ、その要領を公表しなければならない。
(予算の繰越し)
第三百十条 予算に定めた経費のうち、年度内に支払義務が生じなかつたものがあるときは、事業団は、その額を翌年度に繰り越して使用することができる。
(会計事務)
第三百十一条 事業団の会計事務は、理事長が行なう。ただし、理事長は、必要があるときは、理事会の議を経て指定する金融機関に現金の出納事務を取り扱わせることができる。
2 事業団の出納(特定事業に係るものを除く。)は、翌年度の五月三十一日をもつて閉鎖する。
(決算)
第三百十二条 事業団は、毎事業年度、出納閉鎖後(特定事業にあつては、事業年度終了後)二箇月以内に決算を作成し、かつ、その要領を公表しなければならない。
2 事業団は、前項の規定により決算を作成したときは、事業報告書その他政令で定める書類とあわせて、遅くとも八月三十一日までに設置団体の長に提出しなければならない。この場合においては、当該決算及び書類に関する監事の意見を付けなければならない。
3 設置団体の長は、前項の規定により決算の提出を受けたときは、これをすみやかに当該設置団体の議会に報告しなければならない。
4 第一項の決算について作成すべき書類は、政令でこれを定める。
(剰余金)
第三百十三条 事業団は、特定事業について、毎事業年度利益を生じた場合において前事業年度から繰り越した欠損金があるときは、その利益をもつてその欠損金をうめ、なお残額があるときは、翌年度に繰り越さなければならない。
(財務に関する規定の準用)
第三百十四条 第二百八条第二項、第二百十条、第二百十四条、第二百十五条(第二号及び第三号を除く。)、第二百十六条、第二百二十条第一項及び第二項、第二百二十一条第二項、第二百三十一条、第二百三十一条の二第三項から第五項まで、第二百三十二条、第二百三十二条の三、第二百三十二条の五、第二百三十二条の六、第二百三十三条の二本文、第二百三十四条から第二百三十四条の三まで、第二百三十五条の二第一項及び第二項、第二百三十五条の三、第二百三十五条の四、第二百三十六条から第二百三十八条まで、第二百三十八条の三から第二百三十八条の五まで、第二百三十九条、第二百四十条、第二百四十二条から第二百四十三条まで、第二百四十三条の二第一項から第五項まで及び第九項、第二百四十三条の三第一項並びに第二百四十三条の五の規定は、事業団の財務についてこれを準用する。ただし、第二百三十五条の三の規定は、特定事業に係る財務については、これを準用しない。
2 第二百三十条並びに地方公営企業法(昭和二十七年法律第二百九十二号)第二十条、第二十九条、第三十二条第五項及び第六項並びに第三十二条の二の規定は、特定事業に係る財務についてこれを準用する。
第四節 雑則
(監査の報告)
第三百十五条 監事は、監査の結果を理事長及び設置団体の長に報告し、かつ、これを公表しなければならない。
2 設置団体の長は、前項の報告を受けたときは、これを当該設置団体の議会に報告しなければならない。
(事務等の受託)
第三百十六条 事業団は、受託事業の実施に関し必要な範囲内で、設置団体若しくは設置団体の長から委託を受けて設置団体の事務若しくは設置団体の長の権限に属する国の事務を行ない、又は受託事業の実施に支障のない範囲内で、国、地方公共団体その他公共団体から委託を受けて受託事業に関連する事業を行なうことができる。
(解散)
第三百十七条 事業団は、すべての受託事業の完了又は設置団体がその議会の議決を経てする協議により解散する。
2 前項の規定により事業団が解散するときは、設置団体は、第二百九十八条第二項の例により、自治大臣又は都道府県知事にその旨を届け出なければならない。
3 第一項の規定により事業団が解散したときは、設置団体は、規約の定めるところにより、当該事業団に属する一切の権利義務を承継する。
(準用規定)
第三百十八条 第百五十条、第百五十一条第一項、第二百四十五条から第二百四十六条の四まで、第二百五十条及び第二百五十三条の規定は事業団について、第二百五十二条の十四から第二百五十二条の十六までの規定は第三百十六条の規定により事業団が設置団体の事務又は設置団体の長の権限に属する事務の委託を受ける場合についてこれを準用する。
(政令への委任)
第三百十九条 普通地方公共団体に関する規定及び地方公営企業法の規定を事業団について準用する場合における技術的読替えは、政令でこれを定める。
附則第二十条の二の次に次の一条を加える。
第二十条の三 昭和四十一年十二月三十一日までの間に第八条第三項の規定により町村を市とする処分をする場合における同条第一項第一号に規定する人口は、第二百五十四条の規定にかかわらず、当該町村の人口に関して最近に行なわれた統計法(昭和二十二年法律第十八号)第三条の規定による指定統計調査の結果による人口とする。
別表第一中第一号の十一を第一号の十六とし、第一号の十を第一号の十三とし、同号の次に次の二号を加える。
一の十四 豪雪地帯対策特別措置法(昭和三十七年法律第七十三号)の定めるところにより、基本計画について意見を述べ、及び基本計画に基づく事業を実施すること。
一の十五 辺地に係る公共的施設の総合整備のための財政上の特別措置等に関する法律(昭和三十七年法律第八十八号)の定めるところにより、市町村が作成し、又は変更する総合整備計画について協議に応じ、及び当該都道府県が当該市町村に協力して講じようとする措置の計画を定め、これを主務大臣に提出すること。
別表第一中第一号の九を第一号の十二とし、第一号の五から第一号の八までを三号ずつ繰り下げ、同表第一号の四中「述べ、地籍調査に関する都道府県計画及び事業計画を定め、事業計画に基く地籍調査を行う等の事務を行い、並びに市町村又は土地改良区等が行う地籍調査に要する経費の一部を負担すること」を「述べること」に改め、同号を同表第一号の六とし、同号の次に次の一号を加える。
一の七 国土調査促進特別措置法(昭和三十七年法律第百四十三号)の定めるところにより、国土調査事業十箇年計画について意見を述べ、地籍調査に関する都道府県計画及び事業計画を定め、事業計画に基づく地籍調査を行なう等の事務を行ない、並びに市町村又は土地改良区等が行なう地籍調査に要する経費の一部を負担すること。
別表第一中第一号の三を第一号の五とし、第一号の二を第一号の四とし、第一号の次に次の二号を加える。
一の二 災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)及びこれに基づく政令の定めるところにより、都道府県地域防災計画を作成し、災害予防を実施し、災害時における職員の派遣等の事務を行ない、応急措置を実施するため特に必要があるときに、関係者に対し従事命令、協力命令若しくは保管命令を発し、施設、土地、家屋若しくは物資を管理し、使用し、若しくは収用し、又は職員をして施設、土地、家屋等に立入検査させ、若しくは物資を保管させた者から必要な報告を徴し、災害時における交通を禁止し、又は制限し、他の都道府県知事に対し応急措置の実施について応援を求め、及び都道府県知事の行なう応急措置に係る損失補償等をする等災害応急対策を実施し、その他防災に関する事務を行なうこと。
一の三 地方公務員共済組合法(昭和三十七年法律第百五十二号)及びこれに基づく政令の定めるところにより、地方職員共済組合等又は都職員共済組合に対し、組合員である都道府県職員等の掛金及び都道府県負担金を払い込み、組合員である都道府県職員等の異動、給与等に関して報告する等地方職員共済組合等又は都職員共済組合の業務の執行に必要な事務を行なうこと。
別表第一第九号の次に次の一号を加える。
九の二 ばい煙の排出の規制等に関する法律(昭和三十七年法律第百四十六号)の定めるところにより、ばい煙の排出を規制する地域を指定する政令の制定又は改廃の立案について意見を述べること。
別表第一第二十八号の三中「又は首都高速道路公団」を「、首都高速道路公団若しくは阪神高速道路公団」に改め、「工事実施計画書」の下に「又は日本道路公団、首都高速道路公団若しくは阪神高速道路公団の管理する有料道路の占用の許可等」を加える。
別表第一中第二十八号の七を第二十八号の九とし、第二十八号の六を第二十八号の八とし、第二十八号の五を第二十八号の七とし、第二十八号の四の次に次の二号を加える。
二十八の五 阪神高速道路公団法(昭和三十七年法律第四十三号)の定めるところにより、主務大臣が定める基本計画に関し協議すること。
二十八の六 建築物用地下水の採取の規制に関する法律(昭和三十七年法律第百号)の定めるところにより、建築物用地下水の採取を規制する地域を指定する政令の制定又は改廃の立案について意見を述べること。
別表第一第三十八号の次に次の一号を加える。
三十八の二 自動車の保管場所の確保等に関する法律(昭和三十七年法律第百四十五号)の定めるところにより、道路等における駐車の禁止又は制限に関する事務を行なうこと。
別表第二第一号(一)を同号(一の二)とし、同号に(一)として次のように加える。
(一) 地方公務員共済組合法及びこれに基づく政令の定めるところにより、指定都市職員共済組合又は都市職員共済組合に対し、組合員である市職員の掛金及び市負担金を払い込み、組合員である市職員の異動、給与等に関し報告する等指定都市職員共済組合又は都市職員共済組合の業務の執行に必要な事務を行なうこと。(第二百五十二条の十九第一項の指定都市又は都市職員共済組合を組織している市に限る。)
別表第二第一号(六)中「又は改築」を「若しくは改築又は日本道路公団の管理する有料道路の占用の許可等」に改める。
別表第二第二号中(二の三)を削り、(二の二)を(二の三)とし、(二)の次に次のように加える。
(二の二) 災害対策基本法及びこれに基づく政令の定めるところにより、市町村地域防災計画を作成し、災害予防を実施し、災害時において職員を派遣し、災害に関する予報、警報等を関係機関、住民等に伝達し、消防機関又は水防団に出動を命じ、災害を拡大させるおそれのある設備又は物件の除去、保安その他必要な措置及び居住者等に対する避難を指示し、警戒区域を設定し、及び当該警戒区域への立入りを制限し、応急措置を実施するため緊急の必要があるときに、他人の土地、建物その他の工作物を一時使用し、土石、竹木その他の物件を使用し、若しくは収用し、又は工作物等の除去その他必要な措置を講じ、他の市町村長等又は都道府県知事等に対し応急措置について応援を求め、又は応急措置の実施を要請し、並びに市町村長の行なう応急公用負担等の処分に係る損失補償等をする等災害応急対策を実施し、その他防災に関する事務を行なうこと。
別表第二第二号(二の四)中「市町村職員共済組合法(昭和二十九年法律第二百四号)」を「地方公務員共済組合法」に、「市町村職員共済組合」を「公立学校共済組合及び市町村職員共済組合」に改める。
別表第二第二号(二の五)中「国土調査法」を「国土調査促進特別措置法」に改める。
別表第二第二号(二の十一)の次に次のように加える。
(二の十二) 豪雪地帯対策特別措置法の定めるところにより、基本計画に基づく事業を実施すること。
(二の十三) 辺地に係る公共的施設の総合整備のための財政上の特別措置等に関する法律の定めるところにより、都道府県知事との協議により総合整備計画を作成し、又は変更し、これを主務大臣に提出すること。
(二の十四) 住居表示に関する法律(昭和三十七年法律第百十九号)の定めるところにより、市街地につき区域を定め、当該区域について街区符号及び住居番号又は道路の名称及び住居番号をつけ、これらの事項を告示するとともに、当該告示に係る区域の見やすい場所に表示板を設け、並びに住居表示台帳を備える等の事務を行なうこと。
別表第二第二号(二十六の四)中「首都高速道路公団」の下に「若しくは阪神高速道路公団」を、「工事実施計画書」の下に「又は首都高速道路公団若しくは阪神高速道路公団の管理する有料道路の占用の許可等」を加える。
別表第二第二号中(二十六の七)を(二十六の九)とし、(二十六の六)を(二十六の八)とし、(二十六の五)の次に次のように加える。
(二十六の六) 阪神高速道路公団法の定めるところにより、主務大臣が定める基本計画に関し協議すること。
(二十六の七) 建築物用地下水の採取の規制に関する法律の定めるところにより、建築物用地下水の採取を規制する地域を指定する政令の制定又は改廃の立案について意見を述べること。
別表第三第一号(一の四)中「新設」の下に「又は増設」を加える。
別表第三第一号(一の四)の次に次のように加える。
(一の五) 首都圏市街地開発区域整備法(昭和三十三年法律第九十八号)の定めるところにより、工業団地造成事業を施行しようとする者又は施行者が他人の土地に立ち入つて測量又は調査を行なうにあたり当該土地の試掘等を行なうことを許可し、及び工業団地造成事業を施行すべき土地の区域内において、当該事業の施行の障害となるおそれがある土地の形質の変更、建築物その他の工作物の新築等の許可に関する事務を行ない、許可を受けず、又は許可の条件に違反した者等に対し当該土地の原状回復又は当該建築物その他の工作物等の移転若しくは除去を命ずること。(都県知事に限る。)
別表第三第一号中(三の六)を(三の七)とし、(三の五)を(三の六)とし、(三の四)を(三の五)とし、(三の三)を(三の四)とし、(三の二)を(三の三)とし、(三)の次に次のように加える。
(三の二) 災害対策基本法及びこれに基づく政令の定めるところにより、市町村防災会議を設置しないことについて承認し、市町村防災会議の協議会の設置を指示する等の事務を行ない、市町村地域防災計画の作成又は修正について協議を受け、被害状況等の報告をし、及び市町村長に対し応急措置を実施し、又は応援すべきことを指示すること。
別表第三第一号(五の三)中「市町村職員共済組合法」を「地方公務員共済組合法」に、「市町村職員共済組合」を「市町村職員共済組合若しくは都市職員共済組合」に、「業務の状況若しくは書類帳簿等を検査させ」を「業務及び財産の状況若しくは書類帳簿等を監査させ」に、「保健給付の」を「療養に関する短期給付の」に、「保健給付に」を「当該給付に」に改める。
別表第三第一号(五の八)の次に次のように加える。
(五の九) 新産業都市建設促進法(昭和三十七年法律第百十七号)及びこれに基づく政令の定めるところにより、新産業都市の区域の指定があつた場合に、当該新産業都市に係る建設基本計画を作成し、又は変更すること。
(五の十) 住居表示に関する法律の定めるところにより、市町村からその処理する住居表示に関する事務について必要な報告を求める等の事務を行なうこと。
別表第三第一号(二十五)の次に次のように加える。
(二十五の二) ばい煙の排出の規制等に関する法律及びこれに基づく政令の定めるところにより、指定地域に係る大気の汚染の状況を監視し、指定地域内におけるばい煙発生施設の設置等の届出を受理し、ばい煙濃度が排出基準に適合しないばい煙発生施設の使用の方法、ばい煙の処理の方法又は構造について変更又は改善を命じ、特定施設から特定有害物質を多量に排出させた特定有害物質排出者に対し必要な措置を講ずることを勧告し、霧の持続的な発生により大気が汚染した緊急時においてその事態を一般に周知せしめるとともに、ばい煙を排出する者に対しばい煙排出量の減少について協力を求め、ばい煙又は特定有害物質による被害についての損害賠償に関する紛争等の和解の仲介に関する事務を行ない、及びばい煙排出者若しくは特定有害物質排出者に対し必要な報告をさせ、又は職員をしてばい煙排出者若しくは特定有害物質排出者の工場若しくは事業場に立入検査させること。
別表第三第一号(四十八)中「、都道府県災害救助対策協議会の会長となり」及び「その他緊急措置」を削る。
別表第三第一号中(六十二の六)を削り、(六十二の七)を(六十二の六)とする。
別表第三第一号(六十八)中「事務」の下に「及び農事組合法人の成立、定款の変更、合併等の届出の受理等の事務」を加え、「及び農業協同組合」を「並びに農業協同組合、農事組合法人」に改める。
別表第三第一号(八十三)を次のように改める。
(八十三) 森林法(昭和二十六年法律第二百四十九号)及びこれに基づく政令の定めるところにより、全国森林計画について意見を述べ、森林計画区別に地域森林計画をたて、森林所有者等の伐採の届出を受理し、保安林、保安施設地区の指定若しくは解除又は指定施業要件の変更に関する事務及び保安林又は保安施設地区内における伐採等の許可、木材搬出等のための土地の使用権の設定の認可等に関する事務を行ない、保安林台帳及び保安施設地区台帳を調製し、及び保管し、並びに森林組合又は森林組合連合会について、その設立、定款変更、合併等を認可し、及び必要な報告を徴し、業務又は会計の状況を検査する等監督上必要な措置を講ずること。
別表第三第一号(八十八)中「移転」の下に「、漁業権行使規則若しくは入漁権行使規則の制定、変更若しくは廃止又は遊漁規則の制定若しくは変更」を加え、「及び水産動植物の採捕」を「水産動植物の採捕又は処理」に改める。
別表第三第一号(九十八)の次に次のように加える。
(九十八の二) 商店街振興組合法(昭和三十七年法律第百四十一号)の定めるところにより、商店街振興組合又は商店街振興組合連合会の設立、定款の変更及び合併を認可し、並びに商店街振興組合又は商店街振興組合連合会から必要な報告を徴し、業務又は会計の状況を検査する等監督上必要な措置を講ずること。
別表第三第一号(百十五の三)中「首都高速道路公団」の下に「若しくは阪神高速道路公団」を加える。
別表第三第一号(百十五の四)の次に次のように加える。
(百十五の五) 阪神高速道路公団法の定めるところにより、主務大臣が定める基本計画に関し協議すること。
別表第三第一号中(百十七の三)を(百十七の四)とし、(百十七の二)の次に次のように加える。
(百十七の三) 都市の美観風致を維持するための樹木の保存に関する法律(昭和三十七年法律第百四十二号)の定めるところにより、市町村長に対し、保存樹又は保存樹林に関し必要な報告又は資料の提出を求める等の事務を行なうこと。
別表第三第一号(百二十の五)の次に次のように加える。
(百二十の六) 建築物用地下水の採取の規制に関する法律の定めるところにより、指定地域における建築物用地下水の採取の許可等に関する事務を行ない、許可を受けず、又は許可の条件に違反して建築物用地下水を採取している者に対し違反の是正をさせ、急激な地盤の沈下により高潮、出水等の災害の発生のおそれが著しく建築物用地下水の採取を放置することができないと認めるときに、建築物用地下水の採取を制限し、又は採取を停止する等の必要な措置をとることを命じ、地下水又は地盤の状況に関する測量又は実地調査のため職員をして他人の土地に立ち入らせ、及び指定地域内において建築物用地下水を採取している者から必要な報告を求め、又は職員をして建築物用地下水を採取するための設備の設置の場所等に立入検査させること。
別表第三第四号(七)中「事務」を「事務等」に改める。
別表第四第一号(二十の三)中「首都高速道路公団」の下に「若しくは阪神高速道路公団」を加える。
別表第四第一号(二十の四)の次に次のように加える。
(二十の五) 阪神高速道路公団法の定めるところにより、主務大臣が定める基本計画に関し協議すること。(第二百五十二条の十九第一項の指定都市の市長に限る。)
別表第四第一号(二十三)の次に次のように加える。
(二十四) 建築物用地下水の採取の規制に関する法律の定めるところにより、指定地域における建築物用地下水の採取の許可等に関する事務を行ない、許可を受けず、又は許可の条件に違反して建築物用地下水を採取している者に対し違反の是正をさせ、急激な地盤の沈下により高潮、出水等の災害の発生のおそれが著しく建築物用地下水の採取を放置することができないと認めるときに、建築物用地下水の採取を制限し、又は採取を停止する等の必要な措置をとることを命じ、地下水又は地盤の状況に関する測量又は実地調査のため職員をして他人の土地に立ち入らせ、及び指定地域内において建築物用地下水を採取している者から必要な報告を求め、又は職員をして建築物用地下水を採取するための設備の設置の場所等に立入検査させること。(第二百五十二条の十九第一項の指定都市の市長に限る。)
別表第四第二号中(一の四)を(一の六)とし、(一の三)を(一の四)とし、(一の四)の次に次のように加える。
(一の五) 災害対策基本法及びこれに基づく政令の定めるところにより、被害状況等の報告をすること。
別表第四第二号中(一の二)を(一の三)とし、(一)の次に次のように加える。
(一の二) 首都圏市街地開発区域整備法の定めるところにより、工業団地造成事業を施行しようとする者又は施行者が他人の土地に立ち入つて測量又は調査を行なうにあたり障害物の伐除を行なうことを許可すること。
別表第四第二号(三十)中「又は小作採草放牧地について、」を「若しくは小作採草放牧地について」に改め、「認めたとき」の下に「、又は農地若しくは採草放牧地について国が買収すべきものがあると認めたとき」を加える。
別表第四第二号中(四十九の六)を(四十九の七)とし、(四十九の五)を(四十九の六)とし、(四十九の四)を(四十九の五)とし、(四十九の三)を(四十九の四)とし、(四十九の二)の次に次のように加える。
(四十九の三) 都市の美観風致を維持するための樹木の保存に関する法律及びこれに基づく政令の定めるところにより、保存樹又は保存樹林を指定し、又は解除し、保存樹又は保存樹林の標識を設置し、所有者の変更等の場合の届出を受理し、保存樹及び保存樹林に関する台帳を作成し、及び保管し、並びに所有者から必要な報告を求める等の事務を行なうこと。
別表第四第五号(一)中「又は小作採草放牧地について、」を「若しくは小作採草放牧地について」に改め、「認めたとき」の下に「、又は農地若しくは採草放牧地について国が買収すべきものがあると認めたとき」を加える。
別表第七第一号の表中
「
危険物取扱主任者等試験委員 |
消防法第十三条の三第一項(第十四条第四項において準用する場合を含む。)の規定による危険物取扱主任者試験及び映写技術者試験の実施に関する事務 |
」を
「
危険物取扱主任者等試験委員 |
消防法第十三条の三第一項(第十四条第四項において準用する場合を含む。)の規定による危険物取扱主任者試験及び映写技術者試験の実施に関する事務 |
都道府県防災会議 |
災害対策基本法第十四条第二項の規定による都道府県地域防災計画の作成及びその実施の推進、災害が発生した場合における関係行政機関等の連絡調整等の防災に関する事務 |
」に、
「
第三種漁港を管理する都道府県の都道府県知事 |
漁港管理会 |
漁港法第二十七条の規定による漁港の維持管理に関する重要事項の調査審議に関する事務 |
」を
「
新産業都市の区域の属する都道府県の都道府県知事 |
新産業都市建設協議会 |
新産業都市建設促進法第十条の規定による新産業都市に係る建設基本計画の作成及びその建設の促進に関する重要事項の調査審議に関する事務 |
第三種漁港を管理する都道府県の都道府県知事 |
漁港管理会 |
漁港法第二十七条の規定による漁港の維持管理に関する重要事項の調査審議に関する事務 |
」に改める。
別表第七第二号の表中
「
市町村長 |
民生委員推薦会 |
民生委員法第五条第二項の規定による民生委員の委嘱を受ける者の推薦に関する事務 |
」を
「
市町村長 |
市町村防災会議 |
災害対策基本法第十六条第一項及び第五項の規定による市町村地域防災計画の作成及びその実施の推進その他防災に関する事務 |
民生委員推薦会 |
民生委員法第五条第二項の規定による民生委員の委嘱を受ける者の推薦に関する事務 |
」に改める。