第二條 朝鮮國在勤警部ノ任用ハ一般判任官ノ任用法ニ從フ
第三條 朝鮮國在勤警部及巡査ハ同國駐劄帝國公使又ハ同國各地駐在帝國領事又ハ其代理者ノ指揮監督ニ屬ス
第四條 朝鮮國在勤警部及巡査ハ引續三箇年間勤務スヘキモノトス
傷痍若クハ疾病ニシテ職務ニ從事スルコト能ハサルモノト認ムルトキハ外務大臣ハ前項ノ期限ニ拘ラス其辭職ヲ許可スルコトヲ得
第五條 朝鮮國在勤警部巡査三箇年以上勤續シタルトキハ外務大臣ハ公務差支ナキ場合ニ限リ本人ノ願ニ依リ往復日數ヲ除キ警部ハ三箇月巡査ハ二箇月以內賜暇歸朝ヲ許可スルコトヲ得
第六條 朝鮮國在勤巡査ニシテ其職務執行ニ關スル規則又ハ上官ノ命令ニ違背シ又ハ職務上怠慢アルトキハ公使又ハ領事ニ於テ其情狀ヲ審案シ月俸百分ノ一以上一箇月分以下ノ罰俸ヲ科ス但犯狀最モ輕キ者ハ譴責ニ止ム
犯狀重クシテ公使又ハ領事ニ於テ其職ヲ免スルヲ相當ト認メタルトキハ其情狀ヲ外務大臣ニ具申スヘシ
第七條 前條ニ依リ罰俸ヲ科シタルトキハ月俸三分ノ一以內ノ額ヲ每月俸給ヨリ控除シテ完納セシム
罰俸完納前ニ於テ本人其職ヲ免セラレ又ハ死亡シタルトキハ之ヲ追徵スルコトナシ
第八條 朝鮮國在勤警部ノ月俸ハ明治二十四年勅令第八十三號判任官俸給令ニ依ル
朝鮮國在勤巡査ノ月俸ハ八圓乃至拾五圓トス但俸給支給方ハ前項ニ同シ
第九條 朝鮮國在勤警部及巡査ニハ月俸ノ外任地著翌日ヨリ任地出發前日マテ在勤月手當ヲ給ス其金額左ノ如シ
第十條 臨時ノ須要ニ依リ朝鮮國在勤巡査ニ代用スル傭員ニハ月俸拾圓以內ヲ給シ在勤手當ヲ給セス
第十一條 朝鮮國在勤警部及巡査ノ旅費ハ明治二十年閣令第十二號外國旅費規則ニ依ル但巡査ハ總テ傭員ノ例ニ傚フ
第十二條 旅費ハ警部及巡査ノ赴任、官用歸朝、賜暇歸朝、任所替其他官務旅行ノトキニ限リ給スルモノトス
第十三條 朝鮮國在勤巡査又ハ其遺族ニハ左ノ諸項ニ依テ給助ヲ爲ス
第一 勤續四年ニシテ退職スル者ハ一時金貳拾五圓ヲ給ス四年以上九年マテハ一年每ニ金拾圓ヲ增給ス勤續十年ニシテ退職ノ者ニハ一時金百圓ヲ給シ十年以上ハ一年每ニ金拾五圓ヲ增給ス
同上ノ年限間勤續シテ死亡シタルトキハ各同上ノ金額ヲ其遺族ニ給ス
第二 職務ノ爲メ負傷又ハ疾病ニ罹ル者ハ傷痍又ハ病症ノ輕重ニ依リ適宜療治料ヲ給ス
第三 職務ノ爲メ負傷シ終身不具トナリタル者ハ一時金百圓以上百五拾圓以下ニ於テ適宜之ヲ給ス
第四 職務ノ爲メ死亡シタルトキハ第一項賜金ノ外一時金貳百圓ヲ其遺族ニ給ス
第十四條 明治十九年外務省令第二號朝鮮國在勤巡査給與規則ハ此規則施行ノ日ヨリ廢止ス