第十條 各種服裝ノ著用品及之ニ關スル特別規定ハ左表ノ如シ
第十一條 飾緖ハ將官及參謀又ハ副官第十二條ノ者ニ限ルタル佐尉官之ヲ佩用ス但シ參謀官ニ非サル將官ハ正裝ニノミ之ヲ佩用ス
飾緖ハ其ノ上端ヲ右肩ニ鉤シ長條ハ背後ヨリ胸部ニ繞ラシ短條ト共ニ胸部ノ中央ノ稍上部ニ繫ケ其ノ下端ヲ垂ルヘシ
第十三條 正劒帶ハ上衣ノ外ニ締ムヘシ但シ特別規定ニ依ル場合ハ上衣ノ內ニ締ムヘシ
准士官以上ノ劒帶ハ正裝禮裝又ハ通常禮裝ノ場合ニ在リテハ上衣ノ外ニ締メ其ノ他ノ場合ニ在リテハ上衣ノ內ニ締ムヘシ
候補生生徒軍樂手及軍樂生ノ劒帶ハ上衣ノ內ニ締ムヘシ
第十四條 長劒ヲ佩用スルトキハ正劒帶又ハ劒帶ノ鉤緖ヲ延ハシタル儘左手ニテ劒柄ヲ握リ之ヲ垂下スルヲ例トス但シ拔劒シタルトキ又ハ左手ニテ物品ヲ携帶スル必要アルトキハ其ノ上環ヲ劒帶ニ鉤ス
第十五條 短劒ヲ佩用スルトキハ其ノ環ヲ劒帶ニ鉤シ劒柄ヲ後方ニ向ケシムヘシ
第十六條 外套又ハ二重外套ハ寒氣又ハ雨雪ノトキ室外ニ於テ之ヲ著用ス但シ儀式ノ際ニハ雨雪ノ場合ヲ除クノ外之ヲ著用スルコトヲ得ス
第十八條 雨衣ハ雨雪ノトキ室外ニ於テ之ヲ著用ス但シ准士官以上ニ在リテハ其ノ上衣ノミヲ著用スルコトヲ得
第十九條 事業服ハ生徒又ハ下士卒艦船部隊學校等ニ在リテ就業ノ際之ヲ著用ス此ノ場合ニ於テハ軍帽ニ日覆ヲ附ス
第二十條 下士卒ノ官職區別章ハ左肘ノ上部ニ、善行章ハ官職區別章ノ上部ニ、特技章ハ右臂ノ上部ニ之ヲ附著スヘシ
第二十一條 當番外套ハ艦船部隊學校等ニ於テ下士卒當直勸務ノトキ之ヲ著用ス
第二十二條 陸上ニ於テ行軍演習等ヲ爲ス場合ニ於テハ脚絆ヲ用ウヘシ
准士官以上候補生及生徒ノ脚絆ハ紺色トシ下士卒ノ脚絆ハ白色トス
第二十三條 准士官以上候補生喪ニ丁リ出勤若ハ服務ノ遠慮中又ハ休務中ハ左腕ニ喪章トシテ幅三寸ノ黑紗ヲ纏フヘシ親族ノ葬儀ニ列スルトキ亦同シ
第二十四條 戰時事變又ハ演習等ノ際ハ軍裝ニ長劒ヲ佩用スヘシ但シ海軍大臣ノ特ニ定メタル場合ハ此ノ限ニ在ラス
第二十五條 生徒及下士卒ノ麻襟麻襦袢「カフス」等ハ艦船部隊學校等ニ在リテハ儀式又ハ㸃檢ノ場合ヲ除クノ外之ヲ著用セサルコトヲ得
第二十六條 海軍工作廳ニ勤務スル准士官以上ハ其ノ職務ノ性質ニ依リ操業中ニ限リ作業服ヲ著用スルコトヲ得艦船ニ於テ機關部ノ准士官以上當直スルトキ亦同シ
第二十七條 准士官以上軍裝ノ場合ニ於テハ雨天又ハ惡路ノトキニ限リ黑色長靴ヲ用ウルコトヲ得
第二十八條 勳章及記章ハ左ノ各號ニ依リ之ヲ佩用スヘシ
一 勳章及記章ハ各種ノ服裝ニ之ヲ佩用ス但シ軍裝ニ在リテハ一般勤務ノトキハ之ヲ佩用セサルヲ例トス
二 頸飾又ハ大綬ヲ以テ佩フル勳章ハ正裝又ハ禮裝ニノミ之ヲ佩用シ其ノ他ノ服裝ニハ其ノ副章ノミヲ佩用ス
三 通常禮裝又ハ軍裝ニハ勳等ヲ表スル最上級ノ勳章及金鵄勳章又ハ其ノ一種特ニ勳等ヲ表示スル必要アル場合ニハ勳等ヲ表スル最上級ノ勳章ノミヲ佩用スルコトヲ得准士官以上ノ通常禮裝ニハ場合ニ依リ略綬ノミヲ佩用スルコトヲ得
四 功四級勳四等以下ノ勳章及記章ヲ佩用スルトキハ其ノ綬ノ上端ヲ肩頭下約一寸トシ二箇以上ヲ佩用スル場合ニ於テハ一列ニ之ヲ併佩シ佩用スヘキ勳章及記章ノ數多キトキハ之ヲ重複セシム其ノ列ノ中央ヲ左胸ノ中央ニ在ラシムヘシ
五 勅命ニ依リ制定セラレ特ニ海軍部內ニ於テ佩用スル記章ハ各種ノ服裝ニ之ヲ佩用ス其ノ佩用ノ位置ハ上衣ノ右胸部乳下約二寸トシ二箇以上ヲ佩用スル場合ニ於テハ一列ニ之ヲ併佩ス