道路運送法等の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
平成十八年五月十九日
内閣総理大臣 小泉純一郎
法律第四十号
道路運送法等の一部を改正する法律
(道路運送法の一部改正)
第一条 道路運送法(昭和二十六年法律第百八十三号)の一部を次のように改正する。
第一条中「ものとする」を「ものとし、並びに道路運送の分野における利用者の需要の多様化及び高度化に的確に対応したサービスの円滑かつ確実な提供を促進する」に、「を保護する」を「の保護及びその利便の増進を図る」に改める。
第二条第三項中「する事業」の下に「であつて、次条に掲げるもの」を加える。
第三条第一号イ中「路線を定めて定期に運行する自動車により」を削り、同号ロ中「イ及びハの旅客自動車運送事業以外の」を「一個の契約により国土交通省令で定める乗車定員以上の自動車を貸し切つて旅客を運送する」に改め、同号ハ中「乗車定員十人以下」を「ロの国土交通省令で定める乗車定員未満」に改める。
第五条第一項第三号中「種別」の下に「(一般乗合旅客自動車運送事業にあつては、路線定期運行(路線を定めて定期に運行する自動車による乗合旅客の運送をいう。以下同じ。)その他の国土交通省令で定める運行の態様の別を含む。)」を加える。
第七条第二号中「及び第四十九条第二項第四号」を「、第四十九条第二項第四号並びに第七十九条の四第一項第二号及び第四号」に改める。
第九条第一項中「定める」の下に「運賃及び」を加え、同条第五項中「、第三項」の下に「若しくは第四項」を、「前項の」の下に「運賃若しくは」を、「(第三項」の下に「又は第四項」を、「その運賃等又は」の下に「運賃若しくは」を加え、同項を同条第六項とし、同条第四項中「定める」の下に「運賃及び」を加え、同項を同条第五項とし、同条第三項の次に次の一項を加える。
4 一般乗合旅客自動車運送事業者が、地域における需要に応じ当該地域の住民の生活に必要な旅客輸送の確保その他の旅客の利便の増進を図るために乗合旅客の運送を行う場合において、国土交通省令で定めるところにより、地方公共団体、一般乗合旅客自動車運送事業者、住民その他の国土交通省令で定める関係者が当該運送に係る運賃等について合意しているときは、当該一般乗合旅客自動車運送事業者は、第一項及び前項の規定にかかわらず、あらかじめ、その旨を国土交通大臣に届け出ることをもつて足りる。これを変更しようとするときも同様とする。
第九条の二第二項中「前条第五項」を「前条第六項」に、「同条第五項」を「同条第六項」に改める。
第九条の三第四項中「第九条第五項」を「第九条第六項」に、「同条第五項」を「同条第六項」に改める。
第十二条第二項中「一般乗合旅客自動車運送事業者」を「路線定期運行を行う一般乗合旅客自動車運送事業者」に改め、「事項」の下に「(路線定期運行に係るものに限る。)」を加える。
第十五条第一項ただし書を削る。
第十五条の二第一項中「一般乗合旅客自動車運送事業者」を「路線定期運行を行う一般乗合旅客自動車運送事業者」に改め、「路線」の下に「(路線定期運行に係るものに限る。)」を加える。
第十五条の三第一項中「一般乗合旅客自動車運送事業者」を「路線定期運行を行う一般乗合旅客自動車運送事業者」に改め、「事項」の下に「(路線定期運行に係るものに限る。)」を加える。
第十六条第一項中「事業計画(」の下に「路線定期運行を行う」を加える。
第十七条中「一般乗合旅客自動車運送事業者は、」の下に「路線を定めて行う一般乗合旅客自動車運送事業につき」を加える。
第二十条中「(一般乗合旅客自動車運送事業者を除く。)」を削り、「の運送」の下に「(路線を定めて行うものを除く。)」を加える。
第二十一条に見出しとして「(乗合旅客の運送)」を付し、同条中「は、次の場合を除き」を「及び一般乗用旅客自動車運送事業者は、次に掲げる場合に限り」に、「してはならない」を「することができる」に改め、同条第二号中「国土交通大臣の許可を受けた」を「一時的な需要のために国土交通大臣の許可を受けて地域及び期間を限定して行う」に改める。
第二十四条を次のように改める。
第二十四条 削除
第二十六条を次のように改める。
第二十六条 削除
第二十七条第一項及び第三十一条第一号中「事業計画(」の下に「路線定期運行を行う」を加える。
第三十八条第一項中「一般旅客自動車運送事業者(」の下に「路線定期運行を行う」を加え、同条第二項中「一般乗合旅客自動車運送事業者」を「路線定期運行を行う一般乗合旅客自動車運送事業者」に改める。
第四十一条第四項中「第十五条の二第五項又は第十六条第二項の規定による」を「第十六条第一項の申請(同法第十五条の二第五項の規定により申請があつたものとみなされる場合を含む。)に基づき」に、「第十五条の二第五項又は第十六条第二項の一時抹消登録証明書を交付し」を「第十八条の二第一項本文の登録識別情報を通知し」に改める。
第四十三条第五項中「から第二十五条まで」を「、第二十五条」に改める。
第七十八条及び第七十九条を次のように改める。
(有償運送)
第七十八条 自家用自動車(事業用自動車以外の自動車をいう。以下同じ。)は、次に掲げる場合を除き、有償で運送の用に供してはならない。
一 災害のため緊急を要するとき。
二 市町村(特別区を含む。以下この号において同じ。)、特定非営利活動促進法(平成十年法律第七号)第二条第二項に規定する特定非営利活動法人その他国土交通省令で定める者が、次条の規定により一の市町村の区域内の住民の運送その他の国土交通省令で定める旅客の運送(以下「自家用有償旅客運送」という。)を行うとき。
三 公共の福祉を確保するためやむを得ない場合において、国土交通大臣の許可を受けて地域又は期間を限定して運送の用に供するとき。
(登録)
第七十九条 自家用有償旅客運送を行おうとする者は、国土交通大臣の行う登録を受けなければならない。
第七十九条の次に次の十二条を加える。
(登録の申請)
第七十九条の二 前条の登録を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を国土交通大臣に提出しなければならない。
一 氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名
二 行おうとする自家用有償旅客運送の種別(国土交通省令で定める自家用有償旅客運送の別をいう。次号において同じ。)
三 路線又は運送の区域、事務所の名称及び位置、事務所ごとに配置する自家用有償旅客運送の用に供する自家用自動車(以下「自家用有償旅客運送自動車」という。)の数その他の自家用有償旅客運送の種別ごとに国土交通省令で定める事項
四 運送しようとする旅客の範囲
2 前項の申請書には、自家用有償旅客運送自動車の運行管理の体制その他の国土交通省令で定める事項を記載した書類を添付しなければならない。
(登録の実施)
第七十九条の三 国土交通大臣は、前条の規定による登録の申請があつた場合においては、次条第一項の規定により登録を拒否する場合を除くほか、次に掲げる事項を自家用有償旅客運送者登録簿(以下「登録簿」という。)に登録しなければならない。
一 前条第一項各号に掲げる事項
二 登録年月日及び登録番号
2 国土交通大臣は、前項の規定による登録をした場合においては、遅滞なく、その旨を申請者に通知しなければならない。
3 国土交通大臣は、登録簿を公衆の縦覧に供しなければならない。
(登録の拒否)
第七十九条の四 国土交通大臣は、第七十九条の二の規定による登録の申請が次の各号のいずれかに該当する場合には、その登録を拒否しなければならない。
一 申請者が一年以上の懲役又は禁錮の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から二年を経過していない者であるとき。
二 申請者が第七十九条の十二の規定による登録の取消しを受け、取消しの日から二年を経過していない者(当該登録を取り消された者が法人である場合においては、当該取消しを受けた法人のその処分を受ける原因となつた事項が発生した当時現にその法人の業務を執行する役員として在任した者で当該取消しの日から二年を経過していないものを含む。)であるとき。
三 申請者が自家用有償旅客運送の業務に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者又は成年被後見人である場合において、その法定代理人が前二号のいずれかに該当する者であるとき。
四 申請者が法人である場合において、その法人の役員が前三号のいずれかに該当する者であるとき。
五 申請に係る自家用有償旅客運送に関し、国土交通省令で定めるところにより、地方公共団体、一般旅客自動車運送事業者又はその組織する団体、住民その他の国土交通省令で定める関係者が、一般旅客自動車運送事業者によることが困難であり、かつ、地域住民の生活に必要な旅客輸送を確保するため必要であることについて合意していないとき。
六 申請者がその申請に係る自家用有償旅客運送に必要と認められる輸送施設の保有、運転者の確保、自家用有償旅客運送自動車の運行管理の体制の整備その他の輸送の安全及び旅客の利便の確保のために必要な国土交通省令で定める措置を講ずると認められないとき。
2 国土交通大臣は、前項の規定による登録の拒否をした場合においては、遅滞なく、その理由を示して、その旨を申請者に通知しなければならない。
(登録の有効期間)
第七十九条の五 第七十九条の登録の有効期間(次条第一項の有効期間の更新の登録を受けた場合における当該有効期間の更新の登録に係る第七十九条の登録の有効期間を含む。以下同じ。)は、登録の日から起算して二年とする。ただし、次条第一項の有効期間の更新の登録を受けようとする者が、従前の第七十九条の登録の有効期間において次の各号のいずれにも該当するときは、登録の日から起算して三年とする。
一 第七十九条の九第二項の規定による命令を受けていないこと。
二 第七十九条の十の届出に係る自家用有償旅客運送自動車の転覆、火災その他国土交通省令で定める重大な事故を引き起こしていないこと。
三 第七十九条の十二第一項の規定による業務の全部又は一部の停止の命令を受けていないこと。
(有効期間の更新の登録)
第七十九条の六 第七十九条の登録の有効期間満了の後引き続き自家用有償旅客運送を行おうとする者は、国土交通省令で定めるところにより、国土交通大臣の行う有効期間の更新の登録を受けなければならない。
2 第七十九条の三及び第七十九条の四の規定は、有効期間の更新の登録について準用する。この場合において、第七十九条の三第一項第二号中「登録番号」とあるのは、「登録番号並びに有効期間の更新の登録の年月日」と読み替えるものとする。
3 第七十九条の登録の有効期間の満了の日までに更新の登録の申請があつた場合において、その申請について前項において準用する第七十九条の三第二項又は第七十九条の四第二項の通知があるまでの間は、従前の第七十九条の登録は、その登録の有効期間の満了後も、なおその効力を有する。
4 前項の場合において、有効期間の更新の登録がなされたときは、第七十九条の登録の有効期間は、従前の有効期間の満了の日の翌日から起算するものとする。
(変更登録等)
第七十九条の七 第七十九条の登録を受けた者(以下「自家用有償旅客運送者」という。)は、第七十九条の二第一項各号に掲げる事項の変更(第三項に規定するものを除く。)をしようとするときは、国土交通大臣の行う変更登録を受けなければならない。ただし、路線を定めて行う自家用有償旅客運送につき天災その他国土交通省令で定めるやむを得ない事由によりその路線において自家用有償旅客運送自動車を運行することができなくなつた場合に、当該路線において自家用有償旅客運送自動車の運行を再開することができることとなるまでの間、当該路線と異なる路線により自家用有償旅客運送を行う場合において合理的に必要となる変更については、この限りでない。
2 第七十九条の三及び第七十九条の四の規定は、前項の変更登録について準用する。この場合において、第七十九条の三第一項中「次に掲げる事項」とあるのは「変更に係る事項」と、第七十九条の四第一項中「次の各号のいずれか」とあるのは「第五号又は第六号」と読み替えるものとする。
3 自家用有償旅客運送者は、事務所の名称その他の国土交通省令で定める軽微な事項の変更をしたときは、その日から三十日以内に、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。
4 国土交通大臣は、前項の規定による届出を受理したときは、届出があつた事項を登録簿に登録しなければならない。
(旅客から収受する対価の掲示等)
第七十九条の八 自家用有償旅客運送者は、その業務の開始前に、旅客から収受する対価を定め、国土交通省令で定めるところにより、これをその事務所において公衆に見やすいように掲示し、又はあらかじめ、旅客に対し説明しなければならない。これを変更するときも同様とする。
2 前項の対価は、実費の範囲内であることその他の国土交通省令で定める基準に従つて定められたものでなければならない。
(輸送の安全及び旅客の利便の確保)
第七十九条の九 自家用有償旅客運送者は、自家用有償旅客運送自動車の運転者の乗務の管理その他の運行の管理、自家用有償旅客運送自動車への当該自動車である旨の表示その他の旅客に対する適切な情報の提供その他の輸送の安全及び旅客の利便の確保のために必要な事項として国土交通省令で定めるものを遵守しなければならない。
2 国土交通大臣は、自家用有償旅客運送者の業務について輸送の安全又は旅客の利便が確保されていないと認めるときは、自家用有償旅客運送者に対し、次に掲げる措置その他その是正のために必要な措置を講ずべきことを命ずることができる。
一 自家用有償旅客運送自動車の運行の管理の方法を改善すること。
二 路線又は運送の区域を変更すること。
三 旅客から収受する対価を変更すること。
四 旅客の運送に関し支払うことあるべき損害賠償のための保険契約を締結すること。
(事故の報告)
第七十九条の十 自家用有償旅客運送者は、その自家用有償旅客運送自動車が転覆し、火災を起こし、その他国土交通省令で定める重大な事故を引き起こしたときは、遅滞なく、事故の種類、原因その他国土交通省令で定める事項を国土交通大臣に届け出なければならない。
(業務の廃止)
第七十九条の十一 自家用有償旅客運送者は、その業務を廃止したときは、その日から三十日以内に、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。
(業務の停止及び登録の取消し)
第七十九条の十二 国土交通大臣は、自家用有償旅客運送者が次の各号のいずれかに該当するときは、六月以内において期間を定めてその業務の全部若しくは一部の停止を命じ、又は登録を取り消すことができる。
一 この法律若しくはこの法律に基づく命令若しくはこれらに基づく処分又は登録に付した条件に違反したとき。
二 不正の手段により第七十九条の登録、第七十九条の六第一項の有効期間の更新の登録又は第七十九条の七第一項の変更登録を受けたとき。
三 第七十九条の四第一項第一号、第三号、第四号又は第六号の規定に該当することとなつたとき。
四 第七十九条の四第一項第五号の合意が当該合意の定め又は同号に規定する関係者の合意により解除されたとき。
2 第七十九条の四第二項の規定は、前項の場合について準用する。
(登録の抹消)
第七十九条の十三 国土交通大臣は、第七十九条の登録の有効期間(第七十九条の六第三項に規定する場合にあつては、同項の規定によりなお効力を有することとされる期間を含む。)が満了したとき、第七十九条の十一の規定による届出があつたとき、又は前条第一項の規定による登録の取消しをしたときは、当該自家用有償旅客運送者の登録を抹消しなければならない。
第八十条を次のように改める。
(有償貸渡し)
第八十条 自家用自動車は、国土交通大臣の許可を受けなければ、業として有償で貸し渡してはならない。ただし、その借受人が当該自家用自動車の使用者である場合は、この限りでない。
2 国土交通大臣は、自家用自動車の貸渡しの態様が自動車運送事業の経営に類似していると認める場合を除くほか、前項の許可をしなければならない。
第八十一条第一項第三号を削り、同項第四号中「前条第一項ただし書の」を「第七十八条各号に掲げる」に改め、同号を同項第三号とし、同項第五号中「前条第二項」を「前条第一項」に改め、「とき」の下に「(同項ただし書の場合を除く。)」を加え、同号を同項第四号とする。
第八十六条第一項中「許可」の下に「、登録」を加え、同条第二項中「許可」の下に「、登録」を、「同じ。)」の下に「又は自家用有償旅客運送者」を加える。
第八十八条の二第三号中「第九条第五項」を「第九条第六項」に改める。
第九十条第一項中「旅客自動車運送事業」の下に「又は自家用有償旅客運送の業務」を加え、同条第二項中「又は」を「若しくは」に改め、「取消し」の下に「又は自家用有償旅客運送の業務の停止の命令若しくは登録の取消し」を加える。
第九十四条第一項中「道路運送事業者」の下に「、自家用有償旅客運送者」を、「、事業」の下に「、自家用有償旅客運送の業務」を加え、同条第三項中「道路運送事業者」の下に「、自家用有償旅客運送者」を、「(道路運送事業」の下に「、自家用有償旅客運送の業務」を加える。
第九十七条中「一に」を「いずれかに」に改め、同条第一号中「第八十条第一項」を「第七十八条」に改め、同条第四号中「違反して」を「違反して、」に改め、同条第六号を同条第七号とし、同条第五号の次に次の一号を加える。
六 不正の手段により第七十九条の登録又は第七十九条の六第一項の有効期間の更新の登録を受けた者
第九十七条の二の次に次の一条を加える。
第九十七条の三 第七十九条の十二第一項の規定による業務の停止の命令に違反した者は、六月以下の懲役若しくは五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第九十八条第一号中「第四項」を「第五項」に改め、「、又は」の下に「これらの規定若しくは第九条第四項の規定により」を加え、同条第二号中「第九条第五項」を「第九条第六項」に改め、同条第十七号中「、第七十九条第一項又は第八十条第二項」を「又は第八十条第一項」に改める。
第九十八条の二中「一に」を「いずれかに」に改め、同条第一号及び第二号中「違反して」を「違反して、」に改め、同条を第九十八条の三とし、第九十八条の次に次の一条を加える。
第九十八条の二 次の各号のいずれかに該当する者は、五十万円以下の罰金に処する。
一 第七十九条の七第一項の規定に違反して、第七十九条の二第一項各号に掲げる事項を変更した者
二 第七十九条の九第二項の規定による命令に違反した者
第九十九条中「第九十八条」を「第九十七条の三から第九十八条の二まで」に改める。
第百五条第三号中「第七十八条」を「第七十九条の七第三項、第七十九条の十、第七十九条の十一」に改め、同条に次の一号を加える。
八 第七十九条の八第一項の規定による掲示をせず、若しくは虚偽の掲示をし、又は説明をしなかつた者
(道路運送車両法の一部改正)
第二条 道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)の一部を次のように改正する。
目次中「第六章の二 登録情報処理機関(第九十六条の二―第九十六条の十四)」を
第六章の二
登録情報処理機関(第九十六条の二―第九十六条の十四)
第六章の三
登録情報提供機関(第九十六条の十五―第九十六条の十九)
に改める。
第二条に次の一項を加える。
9 この法律で「登録識別情報」とは、第四条の自動車登録ファイルに自動車の所有者として記録されている者が当該自動車に係る登録を申請する場合において、当該記録されている者自らが当該登録を申請していることを確認するために用いられる符号その他の情報であつて、当該記録されている者を識別することができるものをいう。
第七条第一項中「、第十五条の二第五項、第十六条第二項若しくは第八項の一時抹消登録証明書」を削り、同条第三項第三号中「第十六条第二項の一時抹消登録証明書及び」を削る。
第十一条第一項中「、国土交通大臣」の下に「(政令で定める離島にあつては、国土交通大臣又は政令で定める市町村の長。以下この条において同じ。)」を、「受けた者」の下に「(以下この条において「封印取付受託者」という。)」を加え、同条第二項中「の取り外し又は封印の取り外し若しくは取付け」を「又は封印の取り外し」に、「(政令で定める離島にあつては、国土交通大臣又は政令で定める市町村の長。以下この条において同じ。)」を「又は封印取付受託者」に改め、同条第三項中「国土交通大臣」の下に「又は封印取付受託者」を加え、同条第四項中「第二十八条の三第一項の規定による委託を受けた者」を「封印取付受託者」に改め、同条第五項中「国土交通大臣」の下に「又は封印取付受託者」を加える。
第十五条の二第五項中「し、当該自動車の所有者に対し、一時抹消登録証明書を交付する」を「する」に改める。
第十六条中第二項を削り、第三項を第二項とし、第四項を第三項とし、第五項後段を削り、同項を第四項とし、第六項を第五項とし、同条第七項中「第五項」を「第四項」に、「第十六条第六項」を「次条第五項」に改め、同項を同条第六項とし、同条第八項中「とともに、当該自動車の所有者に対し、一時抹消登録証明書を交付する」を削り、同項を同条第七項とする。
第十七条中「前条第三項若しくは第五項」を「前条第二項若しくは第四項」に改める。
第十八条第一項中「第十六条第三項又は第五項」を「第十六条第二項又は第四項」に改め、同条の次に次の二条を加える。
(登録識別情報の通知)
第十八条の二 国土交通大臣は、新規登録、変更登録、移転登録又は一時抹消登録をしたときは、国土交通省令で定めるところにより、速やかに、当該登録の申請者に対し、当該登録に係る登録識別情報を通知しなければならない。ただし、当該申請者があらかじめ登録識別情報の通知を希望しない旨の申出をした場合その他の国土交通省令で定める場合は、この限りでない。
2 前項ただし書の規定による申出をした者は、国土交通省令で定めるところにより、いつでも、国土交通大臣に対し、登録識別情報を通知することを請求することができる。
(登録識別情報の提供)
第十八条の三 新規登録(一時抹消登録があつた自動車に係るものに限る。)、変更登録、移転登録、永久抹消登録、輸出抹消仮登録又は一時抹消登録の申請をする場合には、申請者は、国土交通省令で定めるところにより、登録識別情報を提供しなければならない。ただし、申請者が登録識別情報を提供できないことにつき正当な理由がある場合その他国土交通省令で定める場合は、この限りでない。
2 一時抹消登録があつた自動車を譲渡する者は、国土交通省令で定めるところにより、登録識別情報を譲受人に提供しなければならない。
第二十一条第一項中「第十六条第三項」を「第十六条第二項」に、「第十六条第七項」を「第十六条第六項」に改める。
第二十二条の見出しを「(登録事項等証明書等)」に改め、同条に次の四項を加える。
3 第九十六条の十五から第九十六条の十七までの規定により国土交通大臣の登録を受けた者(以下「登録情報提供機関」という。)は、登録事項その他の自動車登録ファイルに記録されている情報(以下「登録情報」という。)の電気通信回線による提供を受けようとする者の委託を受けて、その者に対し、国土交通大臣から提供を受けた登録情報を電気通信回線を使用して送信する業務(以下「情報提供業務」という。)を行うため、国土交通大臣に対し、当該委託に係る登録情報の提供を電気通信回線を使用して請求することができる。
4 国土交通大臣又は登録情報提供機関は、第一項の規定による請求をする者又は前項の委託をする者について、国土交通省令で定める方法により本人であることの確認を行うものとする。
5 第一項及び第三項の規定による請求は、請求の事由又は請求に係る委託の事由その他国土交通省令で定める事項を明らかにしてしなければならない。ただし、自動車の所有者が当該自動車について第一項の規定による請求をする場合その他の国土交通省令で定める場合は、この限りでない。
6 国土交通大臣は、第一項の規定による請求若しくは第三項の委託が不当な目的によることが明らかなとき又は第一項の登録事項等証明書の交付若しくは第三項の登録情報の提供により知り得た事項が不当な目的に使用されるおそれがあるとこその他の第一項又は第三項の規定による請求を拒むに足りる相当な理由があると認めるときは、当該請求を拒むことができる。
第二十八条の三の見出し中「取りつけ」を「取付け」に改め、同条第一項中「取りつけた」を「取り付けた」に、「取りつけを」を「取付けを」に改め、同条第二項中「(同項第一号中第十一条第二項において準用する同条第一項に係る部分を除く。)」を削り、「取りつけ」を「取付け」に改め、「受けた者」と」の下に「、「の規定」とあるのは「、第三項及び第五項の規定」と」を加える。
第三十三条第一項中「及び一時抹消登録証明書(一時抹消登録があつた自動車を譲渡する場合に限る。)」を削る。
第三十六条の三を第三十六条の四とし、第三十六条の二の次に次の一条を加える。
(登録識別情報の安全確保)
第三十六条の三 国土交通大臣は、その取り扱う登録識別情報の漏えい、滅失又はき損の防止その他の登録識別情報の安全管理のために必要かつ適切な措置を講じなければならない。
2 自動車登録官その他の登録に関する事務に従事する国土交通省の職員又はその職にあつた者は、その事務に関して知り得た登録識別情報の作成又は管理に関する秘密を漏らしてはならない。
第四十八条第一項第一号中「及び」の下に「車両総重量八トン以上の自家用自動車その他の」を加え、同項第二号及び第三号を次のように改める。
二 道路運送法第七十八条第二号に規定する自家用有償旅客運送の用に供する自家用自動車(国土交通省令で定めるものを除く。)、同法第八十条第一項の許可を受けて業として有償で貸し渡す自家用自動車その他の国土交通省令で定める自家用自動車(前号に掲げる自家用自動車を除く。) 六月
三 前二号に掲げる自動車以外の自動車 一年
第五十四条の二の次に次の一条を加える。
(報告及び検査)
第五十四条の三 地方運輸局長は、前条の規定の施行に必要な限度において、自動車又はその部分の改造、装置の取付け又は取り外しその他これらに類する行為を行つた者に対し、その業務に関し報告をさせ、又はその職員に、当該者の事務所その他の事業場に立ち入り、帳簿書類その他の物件を検査させ、若しくは関係者に質問させることができる。
2 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証票を携帯し、かつ、関係者の請求があるときは、これを提示しなければならない。
3 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
第六十一条第二項第二号中「自家用乗用自動車」の下に「(人の運送の用に供する自家用自動車であつて、国土交通省令で定めるものを除く。)及び二輪の小型自動車」を加える。
第六十三条の二に次の二項を加える。
6 国土交通大臣は、第一項又は第二項の規定による勧告を行おうとする場合において必要があると認めるときは、自動車の構造、装置若しくは性能又は特定後付装置が保安基準に適合していないおそれの原因が設計又は製作の過程にあるかどうかの技術的な検証を独立行政法人交通安全環境研究所(以下「研究所」という。)に行わせるものとする。
7 研究所は、前項の技術的な検証を行つたときは、遅滞なく、当該技術的な検証の結果を国土交通大臣に通知しなければならない。
第六十三条の三に次の二項を加える。
5 国土交通大臣は、第三項の規定による指示を行おうとする場合において必要があると認めるときは、自動車の構造、装置若しくは性能又は特定後付装置について、保安基準に適合しなくなるおそれをなくするため又は保安基準に適合させるために、第一項又は第二項の規定による届出に係る改善措置の内容が適切であるかどうかの技術的な検証を研究所に行わせるものとする。
6 研究所は、前項の技術的な検証を行つたときは、遅滞なく、当該技術的な検証の結果を国土交通大臣に通知しなければならない。
第六十四条及び第六十五条を次のように改める。
第六十四条 国土交通大臣は、前条第一項の規定によりその職員が立入検査を行う場合には、第六十三条の二第六項又は第六十三条の三第五項の規定による技術的な検証のために必要な調査を研究所に行わせることができる。
2 研究所は、前項の調査を行つたときは、遅滞なく、当該調査の結果を国土交通大臣に通知しなければならない。
第六十五条 削除
第六十九条の三中「第十六条第三項又は第五項」を「第十六条第二項又は第四項」に改める。
第七十一条の二第一項及び第六項中「一時抹消登録証明書」を「自動車登録ファイルに記録され、」に改める。
第七十五条の四第一項中「独立行政法人交通安全環境研究所(以下「研究所」という。)」を「研究所」に改める。
第九十四条の五第五項中「一時抹消登録証明書」を「自動車登録ファイルに記録され、」に改め、同条第七項中「一時抹消登録証明書又は自動車検査証返納証明書」を「自動車検査証返納証明書(同項の規定による自動車検査証返納証明書の交付を受けた検査対象軽自動車又は二輪の小型自動車に係るものに限る。)」に改める。
第九十六条の四第一項中「含む」及び「組み合わされたものをいう」の下に「。以下同じ」を加える。
第六章の二の次に次の一章を加える。
第六章の三 登録情報提供機関
(登録)
第九十六条の十五 第二十二条第三項の登録(以下この章において単に「登録」という。)は、情報提供業務を行おうとする者の申請により行う。
(欠格条項)
第九十六条の十六 次の各号のいずれかに該当する者は、登録を受けることができない。
一 この法律又はこの法律に基づく命令に違反し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しない者
二 第九十六条の十九において準用する第九十六条の十三の規定により登録を取り消され、その取消しの日から二年を経過しない者
三 法人であつて、その業務を行う役員のうちに前二号のいずれかに該当する者があるもの
(登録基準等)
第九十六条の十七 国土交通大臣は、第九十六条の十五の規定により登録を申請した者が電子計算機及び情報提供業務に必要なプログラムを有するものであるときは、その登録をしなければならない。この場合において、登録に関して必要な手続は、国土交通省令で定める。
2 登録は、登録情報提供機関登録簿に次に掲げる事項を記載してするものとする。
一 登録年月日及び登録番号
二 登録情報提供機関の氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名
三 登録情報提供機関が情報提供業務を行う事業場の所在地
四 自動公衆送信において送信元である登録情報提供機関を識別するための文字、番号、記号その他の符号
五 前各号に掲げるもののほか、国土交通省令で定める事項
3 国土交通大臣は、国土交通省令で定めるところにより、登録情報提供機関登録簿を公衆の閲覧に供しなければならない。
4 登録情報提供機関は、電気通信回線に接続して行う自動公衆送信により、その氏名又は名称、登録情報提供機関登録簿に記載された登録番号、情報提供業務に関する約款及び料金その他の国土交通省令で定める事項を公衆の閲覧に供しなければならない。
(登録の更新)
第九十六条の十八 登録は、五年以上十年以内において政令で定める期間ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によつて、その効力を失う。
2 前三条の規定は、前項の登録の更新について準用する。
(準用)
第九十六条の十九 第九十六条の六から第九十六条の十四までの規定は、登録情報提供機関及び情報提供業務について準用する。この場合において、第九十六条の七中「第九十六条の四第二項第二号から第四号まで又は第六号」とあるのは「第九十六条の十七第二項第二号から第五号まで」と、第九十六条の十第二項中「第三十三条第四項、第七十五条第五項又は第九十四条の五第二項(第九十四条の五の二第二項において準用する場合を含む。)に規定する事項を提供しようとする者」とあるのは「登録情報の電気通信回線による提供を受けようとする者」と、第九十六条の十一中「第九十六条の四第一項」とあるのは「第九十六条の十七第一項」と、第九十六条の十三第一号中「第九十六条の三第一号又は第三号」とあるのは「第九十六条の十六第一号又は第三号」と読み替えるものとする。
第百条第一項第四号中「取りつけ」を「取付け」に改め、同項中第十四号を第十五号とし、第十三号の次に次の一号を加える。
十四 登録情報提供機関
第百二条第一項中「限る」の下に「。第八号において同じ」を加え、「第九号から第十一号まで」を「第十号から第十二号まで」に改め、同項第三号を次のように改める。
三 第十八条の二の規定による登録識別情報の通知を受ける者(第十五条の二第五項の一時抹消登録に係るものに限る。)
第百二条第一項中第十三号を第十四号とし、第八号から第十二号までを一号ずつ繰り下げ、第七号の次に次の一号を加える。
八 第二十二条第三項の規定による請求(国又は独立行政法人の委託に係るものを除く。)に係る登録情報の提供を受ける登録情報提供機関
第百二条第二項本文中「又は第九号から第十三号まで」を「、第八号又は第十号から第十四号まで」に改め、同項ただし書中「ただし、」の下に「同項第八号の請求をする場合又は」を加え、「又は第九号から第十三号まで」を「若しくは第十号から第十四号まで」に改める。
第百五条の二中「第十一条第二項、第三項」を「第十一条第一項から第三項まで」に改める。
第百六条の三を第百六条の五とし、第百六条の二を第百六条の四とし、第百六条の次に次の二条を加える。
第百六条の二 第三十六条の三第二項の規定に違反して、登録識別情報の作成又は管理に関する秘密を漏らした者は、二年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
第百六条の三 自動車登録ファイルに不実の記録をさせることとなる登録の申請の用に供する目的で、登録識別情報を取得した者は、二年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。情を知つて、その情報を提供した者も、同様とする。
2 不正に取得された登録識別情報を、前項の目的で保管した者も、同項と同様とする。
第百七条第七号中「第九十六条の十三」の下に「(第九十六条の十九において準用する場合を含む。)」を、「情報処理業務」の下に「又は情報提供業務」を、「登録情報処理機関」の下に「又は登録情報提供機関」を加える。
第百八条に次の一号を加える。
三 第五十四条の三第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、若しくは質問に対し陳述をせず、若しくは虚偽の陳述をした者
第百十条第一項第三号中「第十六条第三項」を「第十六条第二項」に改め、「第九十六条の九」の下に「(第九十六条の十九において準用する場合を含む。)」を加え、同項第四号中「第十六条第五項」を「第十六条第四項」に改め、同項第十号中「第九十六条の十四」の下に「(第九十六条の十九において準用する場合を含む。)」を加え、「違反して」を「違反して、」に改める。
第百十一条第一号中「第百六条の二」を「第百六条の四」に改める。
第百十二条第一項中「第十六条第七項」を「第十六条第六項」に改め、同条第二項第二号中「違反して」を「違反して、」に改める。
第百十三条中「第九十六条の十第一項」の下に「(第九十六条の十九において準用する場合を含む。)」を加え、「同条第二項各号」を「第九十六条の十第二項各号(第九十六条の十九において準用する場合を含む。)」に改める。
(独立行政法人交通安全環境研究所法の一部改正)
第三条 独立行政法人交通安全環境研究所法(平成十一年法律第二百七号)の一部を次のように改正する。
第十二条第三号を次のように改める。
三 道路運送車両法第六十三条の二第六項及び第六十三条の三第五項の規定に基づき、自動車及び自動車の装置が同法第四十六条に規定する保安基準に適合していないおそれの原因が設計又は製作の過程にあるかどうか並びに同法第六十三条の三第一項及び第二項の規定による届出に係る改善措置の内容が適切であるかどうかの技術的な検証を行うこと。
第十四条の見出し中「審査事務」を「審査事務等」に改め、同条中「研究所は、」の下に「第十二条第三号に掲げる業務及び」を加える。
第十五条及び第十七条第一項中「第十二条第四号」を「第十二条第三号及び第四号」に改める。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して十月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 第二条中道路運送車両法第五十四条の二の次に一条を加える改正規定、同法第六十三条の二に二項を加える改正規定、同法第六十三条の三に二項を加える改正規定、同法第六十四条及び第六十五条並びに第七十五条の四第一項の改正規定並びに同法第百八条に一号を加える改正規定並びに第三条の規定 公布の日
二 第二条中道路運送車両法第十一条及び第二十八条の三の改正規定、同法第六十一条第二項第二号の改正規定(「及び二輪の小型自動車」を加える部分に限る。)及び同法第百五条の二の改正規定並びに附則第十一条及び第十五条の規定 公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日
三 第二条中道路運送車両法の目次の改正規定、同法第二十二条の見出しの改正規定及び同条に四項を加える改正規定、同法第九十六条の四第一項の改正規定、同法第六章の二の次に一章を加える改正規定、同法第百条第一項の改正規定、同法第百二条第一項及び第二項の改正規定(同条第一項第三号の改正規定を除く。)、同法第百七条第七号の改正規定、同法第百十条第一項の改正規定(同項第三号中「第九十六条の九」の下に「(第九十六条の十九において準用する場合を含む。)」を加える部分及び同項第十号に係る部分に限る。)並びに同法第百十三条の改正規定並びに附則第十六条及び第二十六条(登録免許税法(昭和四十二年法律第三十五号)別表第一第百二十四号の改正規定に限る。)の規定 公布の日から起算して一年六月を超えない範囲内において政令で定める日
四 第一条中道路運送法第四十一条第四項の改正規定及び第二条の規定(前三号に掲げる改正規定並びに道路運送車両法第四十八条第一項の改正規定及び同法第六十一条第二項第二号の改正規定(「及び二輪の小型自動車」を加える部分を除く。)を除く。)並びに附則第八条から第十条まで、第十七条、第二十一条、第二十七条(土砂等を運搬する大型自動車による交通事故の防止等に関する特別措置法(昭和四十二年法律第百三十一号)第九条第四項の改正規定に限る。)及び第二十八条の規定 公布の日から起算して二年六月を超えない範囲内において政令で定める日
(道路運送法の一部改正に伴う経過措置)
第二条 この法律の施行の際現に第一条の規定による改正前の道路運送法(以下「旧道路運送法」という。)第三条第一号イの一般乗合旅客自動車運送事業、同号ロの一般貸切旅客自動車運送事業又は同号ハの一般乗用旅客自動車運送事業についての旧道路運送法第四条第一項の許可を受けている者は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)にそれぞれ第一条の規定による改正後の道路運送法(以下「新道路運送法」という。)第三条第一号イの一般乗合旅客自動車運送事業、同号ロの一般貸切旅客自動車運送事業又は同号ハの一般乗用旅客自動車運送事業についての新道路運送法第四条第一項の許可を受けたものとみなす。この場合において、旧道路運送法第四条第一項の許可に条件又は期限が付されているときは、当該条件又は期限は、新道路運送法第四条第一項の許可に付されたものとみなす。
第三条 この法律の施行の際現に旧道路運送法第三条第一号ロの一般貸切旅客自動車運送事業についての旧道路運送法第四条第一項の許可を受けている者であって、旧道路運送法第二十一条第二号の許可を受けて乗合旅客の運送をしているものは、当該許可に期限が付されているときは、当該許可に係る乗合旅客の運送について、施行日に新道路運送法第二十一条第二号の許可を受けたものと、旧道路運送法第二十一条第二号の許可に期限が付されていないときは、当該許可に係る乗合旅客の運送について、施行日に新道路運送法第三条第一号イの一般乗合旅客自動車運送事業についての新道路運送法第四条第一項の許可を受けたものとみなす。この場合において、旧道路運送法第二十一条第二号の許可に付された期限は、新道路運送法第二十一条第二号の許可に付されたものと、旧道路運送法第二十一条第二号の許可に条件が付されているときは、当該条件は、新道路運送法第二十一条第二号の許可又は新道路運送法第四条第一項の許可に付されたものとみなす。
第四条 この法律の施行の際現に旧道路運送法第九条の二第一項の規定により届け出た運賃及び料金であって、旧道路運送法第二十一条第二号の許可(当該許可に期限が付されている場合を除く。)に係る乗合旅客の運送に係るものは、国土交通省令で定めるところにより、新道路運送法第九条第一項の認可を受けた運賃及び料金の上限又は同条第三項若しくは第五項の規定により届け出た運賃及び料金とみなす。
第五条 この法律の施行の際現に旧道路運送法第八十条第一項ただし書の許可を受けて自家用自動車を有償で運送の用に供している者は、当該許可に係る運送が新道路運送法第七十八条第二号に規定する自家用有償旅客運送に該当する場合にあっては、当該許可に係る運送について、施行日に新道路運送法第七十九条の登録を受けたものと、当該許可に係る運送が新道路運送法第七十八条第二号に規定する自家用有償旅客運送に該当しない場合にあっては、施行日に新道路運送法第七十八条第三号の許可を受けたものとみなす。この場合において、旧道路運送法第八十条第一項ただし書の許可に条件又は期限が付されているときは、当該条件又は期限は、新道路運送法第七十九条の登録又は新道路運送法第七十八条第三号の許可に付されたものとみなす。
第六条 この法律の施行の際現に旧道路運送法第八十条第二項の許可を受けて自家用自動車を業として有償で貸し渡している者(当該者が当該自家用自動車の使用者である場合に限る。)は、施行日に新道路運送法第八十条第一項の許可を受けたものとみなす。この場合において、旧道路運送法第八十条第二項の許可に条件又は期限が付されているときは、当該条件又は期限は、新道路運送法第八十条第一項の許可に付されたものとみなす。
第七条 附則第二条から前条までに規定するもののほか、旧道路運送法又はこれに基づく命令の規定によりした処分、手続その他の行為で、新道路運送法又はこれに基づく命令の規定中にこれに相当する規定があるものは、国土交通省令で定めるところにより、新道路運送法又はこれに基づく命令の規定によりしたものとみなす。
(道路運送車両法の一部改正に伴う経過措置)
第八条 附則第一条第四号に掲げる規定の施行の日(以下「一部施行日」という。)前に第二条の規定による改正前の道路運送車両法(以下「旧道路運送車両法」という。)の規定による新規登録を受けた自動車の所有者は、一部施行日以後初めて同条の規定による改正後の道路運送車両法(以下「新道路運送車両法」という。)の規定による変更登録、移転登録、永久抹消登録、輸出抹消仮登録又は一時抹消登録の申請をする場合(第三項の電子情報処理組織を使用して申請をする場合を除く。)に限り、新道路運送車両法第十八条の三第一項の規定にかかわらず、登録識別情報を提供することを要しない。
2 一部施行日前に旧道路運送車両法に基づく一時抹消登録を受けた自動車(以下「一時抹消登録自動車」という。)の所有者は、一部施行日以後に新道路運送車両法の規定による新規登録の申請をする場合(次項の電子情報処理組織を使用して申請をする場合を除く。)には、新道路運送車両法第十八条の三第一項の規定にかかわらず、登録識別情報を提供することを要しない。
3 前二項の自動車の所有者は、行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律(平成十四年法律第百五十一号)第三条第一項の規定により同項に規定する電子情報処理組織を使用して申請をする場合には、国土交通省令で定めるところにより、いつでも、国土交通大臣に対し、登録識別情報を通知することを請求することができる。
4 一時抹消登録自動車の所有者は、第二項の申請又は前項の請求をする場合には、当該一時抹消登録自動車に係る一時抹消登録証明書を国土交通大臣に提出しなければならない。
第九条 一時抹消登録自動車の所有者は、一部施行日以後に一時抹消登録自動車を譲渡する場合には、当該一時抹消登録自動車に係る一時抹消登録証明書を譲受人に交付しなければならない。この場合において、新道路運送車両法第十八条の三第二項の規定は、適用しない。
第十条 一時抹消登録自動車の所有者は、一部施行日以後に新道路運送車両法第十六条第四項の届出をする場合には、当該一時抹消登録自動車に係る一時抹消登録証明書を国土交通大臣に返納しなければならない。
2 国土交通大臣は、前項の届出をした一時抹消登録自動車について新道路運送車両法第十六条第七項の規定によりその旨を自動車登録ファイルに記録したときは、当該一時抹消登録自動車の所有者に対し、登録識別情報を通知するものとする。
第十一条 新道路運送車両法第六十一条第二項第二号(二輪の小型自動車に係る部分に限る。)の規定は、附則第一条第二号に掲げる規定の施行の日以後に初めて新道路運送車両法第六十条第一項又は第七十一条第四項の規定により自動車検査証の交付を受けた自動車について適用する。
(罰則に関する経過措置)
第十二条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該規定)の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第十三条 附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要となる経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
(検討)
第十四条 政府は、この法律の施行後五年を目途として、この法律による改正後の規定の実施状況を勘案し、必要があると認めるときは、当該規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
(地方自治法の一部改正)
第十五条 地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)の一部を次のように改正する。
別表第一道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)の項中「第十一条第二項、第三項」を「第十一条第一項から第三項まで」に改める。
(印紙をもつてする歳入金納付に関する法律の一部改正)
第十六条 印紙をもつてする歳入金納付に関する法律(昭和二十三年法律第百四十二号)の一部を次のように改正する。
第二条第一項第三号中「第八号」を「第九号」に改める。
(自動車抵当法の一部改正)
第十七条 自動車抵当法(昭和二十六年法律第百八十七号)の一部を次のように改正する。
第十六条及び第十七条第三項中「第十六条第二項の規定による」を「第十六条第一項の申請に基づく」に改める。
(土地収用法の一部改正)
第十八条 土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)の一部を次のように改正する。
第三条第九号中「一般乗合旅客自動車運送事業」の下に「(路線を定めて定期に運行する自動車により乗合旅客の運送を行うものに限る。)」を加える。
(日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定及び日本国における国際連合の軍隊の地位に関する協定の実施に伴う道路運送法等の特例に関する法律の一部改正)
第十九条 日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定及び日本国における国際連合の軍隊の地位に関する協定の実施に伴う道路運送法等の特例に関する法律(昭和二十七年法律第百二十三号)の一部を次のように改正する。
第一条第一項中「第七十八条、」を削る。
(道路交通事業抵当法の一部改正)
第二十条 道路交通事業抵当法(昭和二十七年法律第二百四号)の一部を次のように改正する。
第十二条第一項第二号中「又は自動車道事業」を削り、「路線」の下に「又は営業区域」を加え、同項第三号中「次号」を「第五号」に改め、同項中第六号を第七号とし、第五号を第六号とし、第四号を第五号とし、第三号の次に次の一号を加える。
四 自動車道事業の事業単位にあつては、その路線
(建設機械抵当法の一部改正)
第二十一条 建設機械抵当法(昭和二十九年法律第九十七号)の一部を次のように改正する。
附則第六項中「第十六条第二項の規定による」を「第十六条第一項の申請に基づく」に改める。
(自衛隊法の一部改正)
第二十二条 自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)の一部を次のように改正する。
第百十三条中「第七十八条、」を削る。
(自動車ターミナル法の一部改正)
第二十三条 自動車ターミナル法(昭和三十四年法律第百三十六号)の一部を次のように改正する。
第二条第二項中「の一般乗合旅客自動車運送事業」の下に「(路線を定めて定期に運行する自動車により乗合旅客の運送を行うものに限る。)」を加える。
(道路交通法の一部改正)
第二十四条 道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)の一部を次のように改正する。
第二十条の二第一項中「第三条第一号イに掲げる一般乗合旅客自動車運送事業」を「第九条第一項に規定する一般乗合旅客自動車運送事業者による同法第五条第一項第三号に規定する路線定期運行」に改める。
第二十七条第一項中「第三条第一号イに掲げる一般乗合旅客自動車運送事業又は同条第二号」を「第九条第一項に規定する一般乗合旅客自動車運送事業者による同法第五条第一項第三号に規定する路線定期運行又は同法第三条第二号」に改める。
(道路交通に関する条約の実施に伴う道路運送車両法の特例等に関する法律の一部改正)
第二十五条 道路交通に関する条約の実施に伴う道路運送車両法の特例等に関する法律(昭和三十九年法律第百九号)の一部を次のように改正する。
第四条第二項中「第七十八条及び」を削る。
(登録免許税法の一部改正)
第二十六条 登録免許税法の一部を次のように改正する。
別表第一第百二十四号中「係る登録情報処理機関」の下に「若しくは登録情報提供機関」を加え、同号に次のように加える。
 (三) 道路運送車両法第二十二条第三項(登録情報提供機関の登録)の登録(更新の登録を除く。)
登録件数
一件につき九万円
別表第一第百二十五号の次に次のように加える。
百二十五の二 自家用有償旅客運送者の登録
 (一) 道路運送法第七十九条(登録)の自家用有償旅客運送者の登録(更新の登録を除く。)
登録件数
一件につき一万五千円
 (二) 道路運送法第七十九条の七第一項(変更登録等)の変更登録(財務省令で定めるものに限る。)
登録件数
一件につき三千円
別表第一第百二十六号中「第八十条第二項(有償運送の禁止及び賃貸の制限)」を「第八十条第一項(有償貸渡し)」に改める。
(土砂等を運搬する大型自動車による交通事故の防止等に関する特別措置法の一部改正)
第二十七条 土砂等を運搬する大型自動車による交通事故の防止等に関する特別措置法の一部を次のように改正する。
第三条第四項を削る。
第四条中「前条第一項から第三項まで」を「前条」に改める。
第五条中「第三条第一項から第三項まで」を「第三条」に改める。
第九条第四項中「第十五条の二第五項又は第十六条第二項の規定による」を「第十六条第一項の申請(同法第十五条の二第五項の規定により申請があつたものとみなされる場合を含む。)に基づき」に、「第十五条の二第五項又は第十六条第二項の一時抹消登録証明書を交付し」を「第十八条の二第一項本文の登録識別情報を通知し」に改める。
(貨物自動車運送事業法の一部改正)
第二十八条 貨物自動車運送事業法(平成元年法律第八十三号)の一部を次のように改正する。
第三十四条第四項中「第十五条の二第五項又は第十六条第二項の規定による」を「第十六条第一項の申請(同法第十五条の二第五項の規定により申請があったものとみなされる場合を含む。)に基づき」に、「第十五条の二第五項又は第十六条第二項の一時抹消登録証明書を交付し」を「第十八条の二第一項本文の登録識別情報を通知し」に改める。
(外国人観光旅客の来訪地域の整備等の促進による国際観光の振興に関する法律の一部改正)
第二十九条 外国人観光旅客の来訪地域の整備等の促進による国際観光の振興に関する法律(平成九年法律第九十一号)の一部を次のように改正する。
第二条第四項第三号中「一般乗合旅客自動車運送事業者」の下に「(路線を定めて定期に運行する自動車により乗合旅客の運送を行うものに限る。)」を加え、同条第六項中「自動車」の下に「(道路運送法第五条第一項第三号に規定する路線定期運行の用に供するものに限る。)」を加える。
(高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律の一部改正)
第三十条 高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律(平成十二年法律第六十八号)の一部を次のように改正する。
第二条第三項第三号中「一般乗合旅客自動車運送事業者」の下に「(路線を定めて定期に運行する自動車により乗合旅客の運送を行うものに限る。)」を加え、同条第六項中「自動車」の下に「(道路運送法第五条第一項第三号に規定する路線定期運行の用に供するものに限る。第九項第三号において同じ。)」を加える。
(自動車運転代行業の業務の適正化に関する法律の一部改正)
第三十一条 自動車運転代行業の業務の適正化に関する法律(平成十三年法律第五十七号)の一部を次のように改正する。
第三条第二号、第二十二条第二項及び第二十三条第二項中「第八十条第一項」を「第七十八条」に改める。
内閣総理大臣 小泉純一郎
総務大臣 竹中平蔵
財務大臣 谷垣禎一
国土交通大臣 北側一雄