朕作業會計法ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治二十三年三月十七日
內閣總理大臣 伯爵 山縣有朋
大藏大臣 伯爵 松方正義
法律第十七號
作業會計法
第一條 左ノ作業所ハ其事業ヲ經營スル爲メ固定資本据置運轉資本ヲ置キ作業上ノ收入及其附屬雜收入ハ作業直接ノ費用ニ充ルコトヲ許シ特別ノ會計ヲ立テシム但事務ニ屬スル作業間接ノ費用ハ總テ一般ノ會計ニ依ラシム
第一 造幣局
第二 印刷局
第三 富岡製絲所
第四 電信燈臺用品製造所
第五 廣島鑛山
第二條 各作業所ニ於テ從來使用シ及將來增加スル所ノ土地建物軌道其他築造道路船舶機械永遠保存品其他重要ナル器具ヲ以テ固定資本トナシ從來ノ營業資本額ヲ以テ据置運轉資本トス
第三條 各作業所特別會計ノ歲出額ハ豫算定額內ニ於テ實際ノ歲入及据置運轉資本ノ合計額ヲ超過スルヲ許サス
第四條 固定資本ノ維持修理及補充ハ作業所特別會計ノ歲入ヲ以テ支辨スヘシ
第五條 作業所ノ純益及固定資本ニ屬スル物件ノ賣拂代金ハ總テ一般ノ歲入ニ編入スヘシ
第六條 政府ハ每年各作業所特別會計ノ歲入歲出豫算ヲ調製シ歲入歲出ノ總豫算ト俱ニ之ヲ帝國議會ニ提出スヘシ
第七條 各作業所特別會計ノ收入支出ニ關スル規程ハ別ニ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第八條 本法ハ明治二十三年度ヨリ施行ス其帝國議會ニ關涉スルモノハ帝國議會開會後ノ會計年度ヨリ施行ス
朕作業会計法ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治二十三年三月十七日
内閣総理大臣 伯爵 山県有朋
大蔵大臣 伯爵 松方正義
法律第十七号
作業会計法
第一条 左ノ作業所ハ其事業ヲ経営スル為メ固定資本据置運転資本ヲ置キ作業上ノ収入及其附属雑収入ハ作業直接ノ費用ニ充ルコトヲ許シ特別ノ会計ヲ立テシム但事務ニ属スル作業間接ノ費用ハ総テ一般ノ会計ニ依ラシム
第一 造幣局
第二 印刷局
第三 富岡製糸所
第四 電信灯台用品製造所
第五 広島鉱山
第二条 各作業所ニ於テ従来使用シ及将来増加スル所ノ土地建物軌道其他築造道路船舶機械永遠保存品其他重要ナル器具ヲ以テ固定資本トナシ従来ノ営業資本額ヲ以テ据置運転資本トス
第三条 各作業所特別会計ノ歳出額ハ予算定額内ニ於テ実際ノ歳入及据置運転資本ノ合計額ヲ超過スルヲ許サス
第四条 固定資本ノ維持修理及補充ハ作業所特別会計ノ歳入ヲ以テ支弁スヘシ
第五条 作業所ノ純益及固定資本ニ属スル物件ノ売払代金ハ総テ一般ノ歳入ニ編入スヘシ
第六条 政府ハ毎年各作業所特別会計ノ歳入歳出予算ヲ調製シ歳入歳出ノ総予算ト俱ニ之ヲ帝国議会ニ提出スヘシ
第七条 各作業所特別会計ノ収入支出ニ関スル規程ハ別ニ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第八条 本法ハ明治二十三年度ヨリ施行ス其帝国議会ニ関渉スルモノハ帝国議会開会後ノ会計年度ヨリ施行ス