私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律
法令番号: 法律第四十七号
公布年月日: 平成14年5月29日
法令の形式: 法律
私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
平成十四年五月二十九日
内閣総理大臣 小泉純一郎
法律第四十七号
私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律
私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和二十二年法律第五十四号)の一部を次のように改正する。
第二条第一項中「事業者とは」を「「事業者」とは」に改め、同条第二項中「事業者団体」を「「事業者団体」」に、「左に」を「次に」に改め、同項ただし書中「但し」を「ただし」に、「且つ」を「かつ」に改め、同条第三項中「役員」を「「役員」」に改め、同条第四項中「競争」を「「競争」」に、「次の各号の一に」を「次に」に改め、同条第五項中「私的独占」を「「私的独占」」に、「以て」を「もつて」に改め、同条第六項中「不当な取引制限」を「「不当な取引制限」」に、「以て」を「もつて」に改め、同条第七項中「独占的状態」を「「独占的状態」」に改め、同条第九項中「不公正な取引方法」を「「不公正な取引方法」」に、「左の各号の一」を「次の各号のいずれか」に改め、同条に次の一項を加える。
この法律において「子会社」とは、会社がその総株主(総社員を含む。以下同じ。)の議決権(商法(明治三十二年法律第四十八号)第二百十一条ノ二第四項に規定する種類の株式又は持分に係る議決権を除き、同条第五項の規定により議決権を有するものとみなされる株式又は持分に係る議決権を含む。第四章において同じ。)の過半数を有する他の国内の会社をいう。
第七条第二項中「第三条」の下に「又は前条」を加える。
第八条の二第二項中「前条第一項第一号、第四号又は第五号」を「前条第一項」に改める。
第九条第一項中「事業支配力」を「他の国内の会社の株式(社員の持分を含む。以下同じ。)を所有することにより事業支配力」に、「持株会社」を「会社」に改め、同条第二項中「同じ。)は、」の下に「他の国内の会社の株式を取得し、又は所有することにより」を加え、「持株会社」を「会社」に改め、同条第七項中「持株会社」を「会社」に改め、同条第六項中「持株会社は」を「次に掲げる会社は」に、「当該持株会社」を「当該会社」に、「国内の会社の総資産の額に限る。)」を「公正取引委員会規則で定める方法による資産の合計金額をいう。以下この項において同じ。)で国内の会社に係るもの」に、「三千億円」を「、それぞれ当該各号に掲げる金額」に、「三箇月」を「三月」に改め、同項に次のただし書及び各号を加える。
ただし、当該会社が他の会社の子会社である場合は、この限りでない。
一 子会社の株式の取得価額(最終の貸借対照表において別に付した価額があるときは、その価額)の合計額の当該会社の総資産の額に対する割合が百分の五十を超える会社(次号において「持株会社」という。) 六千億円
二 銀行業、保険業又は証券業を営む会社(持株会社を除く。) 八兆円
三 前二号に掲げる会社以外の会社 二兆円
第九条第五項中「第一項及び第二項」を「前二項」に、「事業支配力が過度に集中すること」を「「事業支配力が過度に集中すること」」に、「、持株会社」を「、会社」に、「その他持株会社」を「その他当該会社」に、「国内」を「他の国内」に改め、同項の次に次の一項を加える。
会社及びその一若しくは二以上の子会社又は会社の一若しくは二以上の子会社が総株主の議決権の過半数を有する他の国内の会社は、当該会社の子会社とみなして、この条の規定を適用する。
第九条第三項及び第四項を削る。
第九条の二を削る。
第十条第二項中「金融業以外の事業を営む」を削り、同項ただし書中「場合」の下に「、銀行業又は保険業を営む会社が他の国内の会社(銀行業又は保険業を営む会社その他公正取引委員会規則で定める会社を除く。次条第一項及び第二項において同じ。)の株式を取得し、又は所有する場合及び証券業を営む会社が業務として株式を取得し、又は所有する場合」を加える。
第十一条第一項中「金融業」を「銀行業又は保険業」に改め、同項第二号を削り、同項第三号中「利益をもつてする」を削り、同号を同項第二号とし、同項第四号中「場合。」を「場合」に改め、同号ただし書を削り、同号を同項第三号とし、同項第五号を同項第四号とし、同号の次に次の二号を加える。
五 民法(明治二十九年法律第八十九号)第六百六十七条第一項に規定する組合契約で会社に対する投資事業を営むことを約するものによつて成立する組合(一人又は数人の組合員にその業務の執行を委任しているものに限る。)の組合員(業務の執行を委任された者を除く。以下この号において「非業務執行組合員」という。)となり、組合財産として株式を取得し、又は所有することにより議決権を取得し、又は保有する場合。ただし、非業務執行組合員が議決権を行使することができる場合、議決権の行使について非業務執行組合員が業務の執行を委任された者に指図を行うことができる場合及び当該議決権を有することとなつた日から前号の政令で定める期間を超えて当該議決権を保有する場合を除く。
六 前各号に掲げる場合のほか、他の国内の会社の事業活動を拘束するおそれがない場合として公正取引委員会規則で定める場合
第十一条第二項中「第三号までの場合」を「第三号まで及び第六号の場合(同項第三号の場合にあつては、委託者若しくは受益者が議決権を行使することができる場合及び議決権の行使について委託者若しくは受益者が受託者に指図を行うことができる場合を除く。)」に、「金融業」を「同項第三号の場合を除き、銀行業又は保険業」に改める。
第十七条の二第一項中「第九条第六項若しくは第七項、第九条の二第一項」を「第九条第五項若しくは第六項」に改める。
第四十八条第一項中「第六項若しくは第七項、第九条の二第一項」を「第五項若しくは第六項」に改め、同条第二項中「第八条第一項第一号、第四号若しくは第五号」を「第六条、第八条第一項」に、「第八条第一項第一号、第四号又は第五号」を「第八条第一項」に改める。
第四十八条の二第三項中「発送した」を「発した」に、「二箇月」を「二月」に改め、同条第五項中「が到達した」を「の送達があつた」に改める。
第五十条第一項中「且つ」を「かつ」に改め、同条第四項中「発送した」を「発した」に改め、同項ただし書中「但し」を「ただし」に改める。
第五十四条第一項中「第六項若しくは第七項、第九条の二第一項」を「第五項若しくは第六項」に改め、同条第二項中「第八条第一項第一号、第四号若しくは第五号」を「第六条、第八条第一項」に改める。
第五十八条第一項中「が到達した時に」を「を送達することによつて」に改める。
第六十五条第一項中「第九条の二第一項第七号若しくは」を削り、「若しくは第二項」を「又は第二項」に改め、「又は第九条の二第一項第十一号の承認」を削り、同条第二項中「又は承認」を削る。
第六十六条第一項中「又は承認」を削り、同条第二項中「以て」を「もつて」に改め、同項ただし書中「但し」を「ただし」に改める。
第六十七条第一項中「、第九条の二第一項」を削る。
第六十九条の二中「第九十九条」の下に「、第百一条」を、「第百六条」の下に「、第百八条」を、「職員」と、」の下に「同法第百八条中「裁判長」とあり、及び」を加え、同条を第六十九条の三とし、同条の次に次の一条を加える。
第六十九条の四 公正取引委員会は、次に掲げる場合には、公示送達をすることができる。
一 送達を受けるべき者の住所、居所その他送達をすべき場所が知れない場合
二 外国においてすべき送達について、前条において準用する民事訴訟法第百八条の規定によることができず、又はこれによつても送達をすることができないと認めるべき場合
三 前条において準用する民事訴訟法第百八条の規定により外国の管轄官庁に嘱託を発した後六月を経過してもその送達を証する書面の送付がない場合
公示送達は、送達すべき書類を送達を受けるべき者にいつでも交付すべき旨を公正取引委員会の掲示場に掲示することにより行う。
公示送達は、前項の規定による掲示を始めた日から二週間を経過することによつて、その効力を生ずる。
外国においてすべき送達についてした公示送達にあつては、前項の期間は、六週間とする。
第六十九条の次に次の一条を加える。
第六十九条の二 送達すべき書類は、この法律に規定するもののほか、公正取引委員会規則で定める。
第七十条の二中「又は承認」を削る。
第八十九条第一項中「一に」を「いずれかに」に改め、「これを」を削り、同条第二項中「これを」を削る。
第九十条中「一に」を「いずれかに」に改め、「これを」を削る。
第九十一条中「一に」を「いずれかに」に改め、「これを」を削り、同条第一号を削り、同条第二号を同条第一号とし、同条第三号から第六号までを一号ずつ繰り上げる。
第九十一条の二中「一に」を「いずれかに」に改め、「これを」を削り、同条第一号を削り、同条第二号を同条第一号とし、同条第三号中「第九条第六項」を「第九条第五項」に改め、同号を同条第二号とし、同条第四号中「第九条第七項」を「第九条第六項」に改め、同号を同条第三号とし、同条第五号から第十三号までを一号ずつ繰り上げる。
第九十二条の二第二項中「且つ」を「かつ」に改める。
第九十三条中「これを」を削る。
第九十四条の二中「一に」を「いずれかに」に改め、「これを」を削る。
第九十五条第一項第一号中「一億円」を「五億円」に改め、同項第二号中「第四号」を「第三号」に改め、「(第一号を除く。)」を削り、同条第二項第一号中「一億円」を「五億円」に改め、同項第二号中「第九十一条第五号若しくは第六号(第五号」を「第九十一条第四号若しくは第五号(第四号」に、「第九十一条の二第二号若しくは第十二号」を「第九十一条の二第一号若しくは第十一号」に改め、同条第三項中「外」を「ほか」に改める。
第九十五条の二中「第四号」を「第三号」に改める。
第九十五条の四第一項中「言渡」を「言渡し」に改め、同条第二項中「その他の定」を「その他の定め」に改める。
第九十六条第二項中「以て」を「もつて」に改め、同条第三項中「当り」を「当たり」に改める。
第九十七条及び第九十八条中「これを」を削る。
第百条第一項中「言渡」を「言渡し」に、「左に」を「次に」に改め、同項ただし書中「但し」を「ただし」に改め、同項第二号中「六箇月」を「六月」に改める。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、第七条第二項、第八条の二第二項、第四十八条第二項、第四十八条の二第三項及び第五項、第五十条第一項及び第四項、第五十四条第二項、第五十八条第一項並びに第六十九条の二の改正規定、同条を第六十九条の三とする改正規定、同条の次に一条を加える改正規定、第六十九条の次に一条を加える改正規定、第九十五条第一項第一号及び第二項第一号の改正規定、次条の規定、附則第九条中水産業協同組合法(昭和二十三年法律第二百四十二号)第九十五条の四の改正規定並びに附則第十条及び第十四条の規定は、公布の日から起算して一月を経過した日から施行する。
(経過措置)
第二条 改正後の私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(以下「新法」という。)第七条第二項(新法第八条の二第二項において準用する場合を含む。)の規定は、前条ただし書に規定する規定の施行の日前に既になくなっている新法第六条並びに第八条第一項第二号及び第三号の規定に違反する行為については、適用しない。
第三条 新法第九条第五項(第二号及び第三号に係る部分に限る。)の規定は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)以後に終了する事業年度から適用し、施行日前に終了した事業年度については、なお従前の例による。
第四条 施行日前にあった改正前の私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(以下「旧法」という。)第九条の二第一項、第十一条第一項若しくは第二項又は第十七条(旧法第九条の二第一項又は第十一条第一項若しくは第二項に係る部分に限る。)の規定に違反する行為を排除するために必要な措置については、なお従前の例による。
第五条 この法律の施行の際現に旧法第九条の二第一項に規定する金融業を営む会社であって新法第十条第二項に規定する株式所有会社に該当するもの(以下この条において「株式所有金融会社」という。)が同項に規定する株式発行会社の株式を所有している場合における当該株式所有金融会社についての同項の規定の適用については、同項中「取得し、又は所有する場合(」とあるのは「所有している場合(私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律(平成十四年法律第四十七号)の施行の日前に同法による改正前のこの法律第十一条第一項ただし書又は同条第二項の認可を受けている場合を除き、」と、「当該取得し、又は所有する」とあるのは「当該所有している」と、「その超えることとなつた日」とあるのは「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律の施行の日」とする。
第六条 この法律(附則第一条ただし書に規定する規定については、当該規定)の施行の日前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第七条 附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。
(農業協同組合法等の一部改正)
第八条 次に掲げる法律の規定中「第九条第三項」を「第九条第五項第一号」に改める。
一 農業協同組合法(昭和二十二年法律第百三十二号)第十一条の十八第一項第五号
二 証券取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第五十九条第一項
三 協同組合による金融事業に関する法律(昭和二十四年法律第百八十三号)第四条の二第一項第三号
四 信用金庫法(昭和二十六年法律第二百三十八号)第五十四条の十五第一項第三号
五 長期信用銀行法(昭和二十七年法律第百八十七号)第十六条の二の四第一項
六 労働金庫法(昭和二十八年法律第二百二十七号)第五十八条の三第一項第三号
七 銀行法(昭和五十六年法律第五十九号)第二条第十二項
八 保険業法(平成七年法律第百五号)第二条第十六項
九 銀行持株会社の創設のための銀行等に係る合併手続の特例等に関する法律(平成九年法律第百二十一号)第十二条第一項
十 農林中央金庫法(平成十三年法律第九十三号)第七十二条第一項第七号
(水産業協同組合法の一部改正)
第九条 水産業協同組合法の一部を次のように改正する。
第八十七条の三第一項第六号中「第九条第三項」を「第九条第五項第一号」に改める。
第九十五条の四中「第六十九条」の下に「から第六十九条の三まで」を加える。
(中小企業等協同組合法の一部改正)
第十条 中小企業等協同組合法(昭和二十四年法律第百八十一号)の一部を次のように改正する。
第百八条中「第六十九条」の下に「から第六十九条の三まで」を加える。
(会社更生法の一部改正)
第十一条 会社更生法(昭和二十七年法律第百七十二号)の一部を次のように改正する。
第二百六十五条中「定に」を「定めに」に改め、「第九条の二(大規模会社の株式保有の制限)及び」を削り、「金融会社の株式保有」を「銀行又は保険会社の議決権保有」に改める。
(中小企業投資育成株式会社法の一部改正)
第十二条 中小企業投資育成株式会社法(昭和三十八年法律第百一号)の一部を次のように改正する。
第十三条を削り、第十四条中「わいろ」を「賄賂」に改め、同条を第十三条とし、第十五条第一項中「わいろ」を「賄賂」に改め、同条を第十四条とし、第十六条から第十八条までを一条ずつ繰り上げる。
(私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律の一部改正)
第十三条 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律(平成九年法律第八十七号)の一部を次のように改正する。
附則第五条を削る。
(中小企業庁設置法の一部改正)
第十四条 中小企業庁設置法(昭和二十三年法律第八十三号)の一部を次のように改正する。
第四条第八項中「審判開始決定書」の下に「の謄本」を加え、「発送した」を「発した」に改める。
内閣総理大臣 小泉純一郎
総務大臣 片山虎之助
法務大臣 森山眞弓
厚生労働大臣 坂口力
農林水産大臣 武部勤
経済産業大臣 平沼赳夫
私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
平成十四年五月二十九日
内閣総理大臣 小泉純一郎
法律第四十七号
私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律
私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和二十二年法律第五十四号)の一部を次のように改正する。
第二条第一項中「事業者とは」を「「事業者」とは」に改め、同条第二項中「事業者団体」を「「事業者団体」」に、「左に」を「次に」に改め、同項ただし書中「但し」を「ただし」に、「且つ」を「かつ」に改め、同条第三項中「役員」を「「役員」」に改め、同条第四項中「競争」を「「競争」」に、「次の各号の一に」を「次に」に改め、同条第五項中「私的独占」を「「私的独占」」に、「以て」を「もつて」に改め、同条第六項中「不当な取引制限」を「「不当な取引制限」」に、「以て」を「もつて」に改め、同条第七項中「独占的状態」を「「独占的状態」」に改め、同条第九項中「不公正な取引方法」を「「不公正な取引方法」」に、「左の各号の一」を「次の各号のいずれか」に改め、同条に次の一項を加える。
この法律において「子会社」とは、会社がその総株主(総社員を含む。以下同じ。)の議決権(商法(明治三十二年法律第四十八号)第二百十一条ノ二第四項に規定する種類の株式又は持分に係る議決権を除き、同条第五項の規定により議決権を有するものとみなされる株式又は持分に係る議決権を含む。第四章において同じ。)の過半数を有する他の国内の会社をいう。
第七条第二項中「第三条」の下に「又は前条」を加える。
第八条の二第二項中「前条第一項第一号、第四号又は第五号」を「前条第一項」に改める。
第九条第一項中「事業支配力」を「他の国内の会社の株式(社員の持分を含む。以下同じ。)を所有することにより事業支配力」に、「持株会社」を「会社」に改め、同条第二項中「同じ。)は、」の下に「他の国内の会社の株式を取得し、又は所有することにより」を加え、「持株会社」を「会社」に改め、同条第七項中「持株会社」を「会社」に改め、同条第六項中「持株会社は」を「次に掲げる会社は」に、「当該持株会社」を「当該会社」に、「国内の会社の総資産の額に限る。)」を「公正取引委員会規則で定める方法による資産の合計金額をいう。以下この項において同じ。)で国内の会社に係るもの」に、「三千億円」を「、それぞれ当該各号に掲げる金額」に、「三箇月」を「三月」に改め、同項に次のただし書及び各号を加える。
ただし、当該会社が他の会社の子会社である場合は、この限りでない。
一 子会社の株式の取得価額(最終の貸借対照表において別に付した価額があるときは、その価額)の合計額の当該会社の総資産の額に対する割合が百分の五十を超える会社(次号において「持株会社」という。) 六千億円
二 銀行業、保険業又は証券業を営む会社(持株会社を除く。) 八兆円
三 前二号に掲げる会社以外の会社 二兆円
第九条第五項中「第一項及び第二項」を「前二項」に、「事業支配力が過度に集中すること」を「「事業支配力が過度に集中すること」」に、「、持株会社」を「、会社」に、「その他持株会社」を「その他当該会社」に、「国内」を「他の国内」に改め、同項の次に次の一項を加える。
会社及びその一若しくは二以上の子会社又は会社の一若しくは二以上の子会社が総株主の議決権の過半数を有する他の国内の会社は、当該会社の子会社とみなして、この条の規定を適用する。
第九条第三項及び第四項を削る。
第九条の二を削る。
第十条第二項中「金融業以外の事業を営む」を削り、同項ただし書中「場合」の下に「、銀行業又は保険業を営む会社が他の国内の会社(銀行業又は保険業を営む会社その他公正取引委員会規則で定める会社を除く。次条第一項及び第二項において同じ。)の株式を取得し、又は所有する場合及び証券業を営む会社が業務として株式を取得し、又は所有する場合」を加える。
第十一条第一項中「金融業」を「銀行業又は保険業」に改め、同項第二号を削り、同項第三号中「利益をもつてする」を削り、同号を同項第二号とし、同項第四号中「場合。」を「場合」に改め、同号ただし書を削り、同号を同項第三号とし、同項第五号を同項第四号とし、同号の次に次の二号を加える。
五 民法(明治二十九年法律第八十九号)第六百六十七条第一項に規定する組合契約で会社に対する投資事業を営むことを約するものによつて成立する組合(一人又は数人の組合員にその業務の執行を委任しているものに限る。)の組合員(業務の執行を委任された者を除く。以下この号において「非業務執行組合員」という。)となり、組合財産として株式を取得し、又は所有することにより議決権を取得し、又は保有する場合。ただし、非業務執行組合員が議決権を行使することができる場合、議決権の行使について非業務執行組合員が業務の執行を委任された者に指図を行うことができる場合及び当該議決権を有することとなつた日から前号の政令で定める期間を超えて当該議決権を保有する場合を除く。
六 前各号に掲げる場合のほか、他の国内の会社の事業活動を拘束するおそれがない場合として公正取引委員会規則で定める場合
第十一条第二項中「第三号までの場合」を「第三号まで及び第六号の場合(同項第三号の場合にあつては、委託者若しくは受益者が議決権を行使することができる場合及び議決権の行使について委託者若しくは受益者が受託者に指図を行うことができる場合を除く。)」に、「金融業」を「同項第三号の場合を除き、銀行業又は保険業」に改める。
第十七条の二第一項中「第九条第六項若しくは第七項、第九条の二第一項」を「第九条第五項若しくは第六項」に改める。
第四十八条第一項中「第六項若しくは第七項、第九条の二第一項」を「第五項若しくは第六項」に改め、同条第二項中「第八条第一項第一号、第四号若しくは第五号」を「第六条、第八条第一項」に、「第八条第一項第一号、第四号又は第五号」を「第八条第一項」に改める。
第四十八条の二第三項中「発送した」を「発した」に、「二箇月」を「二月」に改め、同条第五項中「が到達した」を「の送達があつた」に改める。
第五十条第一項中「且つ」を「かつ」に改め、同条第四項中「発送した」を「発した」に改め、同項ただし書中「但し」を「ただし」に改める。
第五十四条第一項中「第六項若しくは第七項、第九条の二第一項」を「第五項若しくは第六項」に改め、同条第二項中「第八条第一項第一号、第四号若しくは第五号」を「第六条、第八条第一項」に改める。
第五十八条第一項中「が到達した時に」を「を送達することによつて」に改める。
第六十五条第一項中「第九条の二第一項第七号若しくは」を削り、「若しくは第二項」を「又は第二項」に改め、「又は第九条の二第一項第十一号の承認」を削り、同条第二項中「又は承認」を削る。
第六十六条第一項中「又は承認」を削り、同条第二項中「以て」を「もつて」に改め、同項ただし書中「但し」を「ただし」に改める。
第六十七条第一項中「、第九条の二第一項」を削る。
第六十九条の二中「第九十九条」の下に「、第百一条」を、「第百六条」の下に「、第百八条」を、「職員」と、」の下に「同法第百八条中「裁判長」とあり、及び」を加え、同条を第六十九条の三とし、同条の次に次の一条を加える。
第六十九条の四 公正取引委員会は、次に掲げる場合には、公示送達をすることができる。
一 送達を受けるべき者の住所、居所その他送達をすべき場所が知れない場合
二 外国においてすべき送達について、前条において準用する民事訴訟法第百八条の規定によることができず、又はこれによつても送達をすることができないと認めるべき場合
三 前条において準用する民事訴訟法第百八条の規定により外国の管轄官庁に嘱託を発した後六月を経過してもその送達を証する書面の送付がない場合
公示送達は、送達すべき書類を送達を受けるべき者にいつでも交付すべき旨を公正取引委員会の掲示場に掲示することにより行う。
公示送達は、前項の規定による掲示を始めた日から二週間を経過することによつて、その効力を生ずる。
外国においてすべき送達についてした公示送達にあつては、前項の期間は、六週間とする。
第六十九条の次に次の一条を加える。
第六十九条の二 送達すべき書類は、この法律に規定するもののほか、公正取引委員会規則で定める。
第七十条の二中「又は承認」を削る。
第八十九条第一項中「一に」を「いずれかに」に改め、「これを」を削り、同条第二項中「これを」を削る。
第九十条中「一に」を「いずれかに」に改め、「これを」を削る。
第九十一条中「一に」を「いずれかに」に改め、「これを」を削り、同条第一号を削り、同条第二号を同条第一号とし、同条第三号から第六号までを一号ずつ繰り上げる。
第九十一条の二中「一に」を「いずれかに」に改め、「これを」を削り、同条第一号を削り、同条第二号を同条第一号とし、同条第三号中「第九条第六項」を「第九条第五項」に改め、同号を同条第二号とし、同条第四号中「第九条第七項」を「第九条第六項」に改め、同号を同条第三号とし、同条第五号から第十三号までを一号ずつ繰り上げる。
第九十二条の二第二項中「且つ」を「かつ」に改める。
第九十三条中「これを」を削る。
第九十四条の二中「一に」を「いずれかに」に改め、「これを」を削る。
第九十五条第一項第一号中「一億円」を「五億円」に改め、同項第二号中「第四号」を「第三号」に改め、「(第一号を除く。)」を削り、同条第二項第一号中「一億円」を「五億円」に改め、同項第二号中「第九十一条第五号若しくは第六号(第五号」を「第九十一条第四号若しくは第五号(第四号」に、「第九十一条の二第二号若しくは第十二号」を「第九十一条の二第一号若しくは第十一号」に改め、同条第三項中「外」を「ほか」に改める。
第九十五条の二中「第四号」を「第三号」に改める。
第九十五条の四第一項中「言渡」を「言渡し」に改め、同条第二項中「その他の定」を「その他の定め」に改める。
第九十六条第二項中「以て」を「もつて」に改め、同条第三項中「当り」を「当たり」に改める。
第九十七条及び第九十八条中「これを」を削る。
第百条第一項中「言渡」を「言渡し」に、「左に」を「次に」に改め、同項ただし書中「但し」を「ただし」に改め、同項第二号中「六箇月」を「六月」に改める。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、第七条第二項、第八条の二第二項、第四十八条第二項、第四十八条の二第三項及び第五項、第五十条第一項及び第四項、第五十四条第二項、第五十八条第一項並びに第六十九条の二の改正規定、同条を第六十九条の三とする改正規定、同条の次に一条を加える改正規定、第六十九条の次に一条を加える改正規定、第九十五条第一項第一号及び第二項第一号の改正規定、次条の規定、附則第九条中水産業協同組合法(昭和二十三年法律第二百四十二号)第九十五条の四の改正規定並びに附則第十条及び第十四条の規定は、公布の日から起算して一月を経過した日から施行する。
(経過措置)
第二条 改正後の私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(以下「新法」という。)第七条第二項(新法第八条の二第二項において準用する場合を含む。)の規定は、前条ただし書に規定する規定の施行の日前に既になくなっている新法第六条並びに第八条第一項第二号及び第三号の規定に違反する行為については、適用しない。
第三条 新法第九条第五項(第二号及び第三号に係る部分に限る。)の規定は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)以後に終了する事業年度から適用し、施行日前に終了した事業年度については、なお従前の例による。
第四条 施行日前にあった改正前の私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(以下「旧法」という。)第九条の二第一項、第十一条第一項若しくは第二項又は第十七条(旧法第九条の二第一項又は第十一条第一項若しくは第二項に係る部分に限る。)の規定に違反する行為を排除するために必要な措置については、なお従前の例による。
第五条 この法律の施行の際現に旧法第九条の二第一項に規定する金融業を営む会社であって新法第十条第二項に規定する株式所有会社に該当するもの(以下この条において「株式所有金融会社」という。)が同項に規定する株式発行会社の株式を所有している場合における当該株式所有金融会社についての同項の規定の適用については、同項中「取得し、又は所有する場合(」とあるのは「所有している場合(私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律(平成十四年法律第四十七号)の施行の日前に同法による改正前のこの法律第十一条第一項ただし書又は同条第二項の認可を受けている場合を除き、」と、「当該取得し、又は所有する」とあるのは「当該所有している」と、「その超えることとなつた日」とあるのは「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律の施行の日」とする。
第六条 この法律(附則第一条ただし書に規定する規定については、当該規定)の施行の日前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第七条 附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。
(農業協同組合法等の一部改正)
第八条 次に掲げる法律の規定中「第九条第三項」を「第九条第五項第一号」に改める。
一 農業協同組合法(昭和二十二年法律第百三十二号)第十一条の十八第一項第五号
二 証券取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第五十九条第一項
三 協同組合による金融事業に関する法律(昭和二十四年法律第百八十三号)第四条の二第一項第三号
四 信用金庫法(昭和二十六年法律第二百三十八号)第五十四条の十五第一項第三号
五 長期信用銀行法(昭和二十七年法律第百八十七号)第十六条の二の四第一項
六 労働金庫法(昭和二十八年法律第二百二十七号)第五十八条の三第一項第三号
七 銀行法(昭和五十六年法律第五十九号)第二条第十二項
八 保険業法(平成七年法律第百五号)第二条第十六項
九 銀行持株会社の創設のための銀行等に係る合併手続の特例等に関する法律(平成九年法律第百二十一号)第十二条第一項
十 農林中央金庫法(平成十三年法律第九十三号)第七十二条第一項第七号
(水産業協同組合法の一部改正)
第九条 水産業協同組合法の一部を次のように改正する。
第八十七条の三第一項第六号中「第九条第三項」を「第九条第五項第一号」に改める。
第九十五条の四中「第六十九条」の下に「から第六十九条の三まで」を加える。
(中小企業等協同組合法の一部改正)
第十条 中小企業等協同組合法(昭和二十四年法律第百八十一号)の一部を次のように改正する。
第百八条中「第六十九条」の下に「から第六十九条の三まで」を加える。
(会社更生法の一部改正)
第十一条 会社更生法(昭和二十七年法律第百七十二号)の一部を次のように改正する。
第二百六十五条中「定に」を「定めに」に改め、「第九条の二(大規模会社の株式保有の制限)及び」を削り、「金融会社の株式保有」を「銀行又は保険会社の議決権保有」に改める。
(中小企業投資育成株式会社法の一部改正)
第十二条 中小企業投資育成株式会社法(昭和三十八年法律第百一号)の一部を次のように改正する。
第十三条を削り、第十四条中「わいろ」を「賄賂」に改め、同条を第十三条とし、第十五条第一項中「わいろ」を「賄賂」に改め、同条を第十四条とし、第十六条から第十八条までを一条ずつ繰り上げる。
(私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律の一部改正)
第十三条 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律(平成九年法律第八十七号)の一部を次のように改正する。
附則第五条を削る。
(中小企業庁設置法の一部改正)
第十四条 中小企業庁設置法(昭和二十三年法律第八十三号)の一部を次のように改正する。
第四条第八項中「審判開始決定書」の下に「の謄本」を加え、「発送した」を「発した」に改める。
内閣総理大臣 小泉純一郎
総務大臣 片山虎之助
法務大臣 森山真弓
厚生労働大臣 坂口力
農林水産大臣 武部勤
経済産業大臣 平沼赳夫