学校教育法の一部を改正する法律
法令番号: 法律第105号
公布年月日: 平成13年7月11日
法令の形式: 法律

提案理由 (AIによる要約)

児童生徒の社会性や豊かな人間性を育むため、小学校等における社会奉仕体験活動や自然体験活動等の体験活動を促進する必要がある。また、一人一人の能力・適性に応じた教育を進めるため、大学における飛び入学の促進等を図る必要がある。さらに、児童生徒の問題行動への適切な対応を図るため出席停止制度の改善を行うとともに、男女共同参画社会形成の促進の観点から、盲・聾・養護学校の寄宿舎に置かれる寮母の名称を見直す必要がある。これらの観点から、学校教育の改善を図るものである。

参照した発言:
第151回国会 衆議院 文部科学委員会 第12号

審議経過

第151回国会

衆議院
(平成13年5月29日)
(平成13年5月29日)
(平成13年5月30日)
(平成13年6月1日)
(平成13年6月5日)
(平成13年6月6日)
(平成13年6月8日)
(平成13年6月12日)
(平成13年6月13日)
(平成13年6月14日)
参議院
(平成13年6月15日)
(平成13年6月15日)
(平成13年6月19日)
(平成13年6月21日)
(平成13年6月25日)
(平成13年6月26日)
(平成13年6月28日)
(平成13年6月29日)
学校教育法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
平成十三年七月十一日
内閣総理大臣 小泉純一郎
法律第百五号
学校教育法の一部を改正する法律
学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)の一部を次のように改正する。
第十八条の次に次の一条を加える。
第十八条の二 小学校においては、前条各号に掲げる目標の達成に資するよう、教育指導を行うに当たり、児童の体験的な学習活動、特にボランティア活動など社会奉仕体験活動、自然体験活動その他の体験活動の充実に努めるものとする。この場合において、社会教育関係団体その他の関係団体及び関係機関との連携に十分配慮しなければならない。
第二十六条を次のように改める。
第二十六条 市町村の教育委員会は、次に掲げる行為の一又は二以上を繰り返し行う等性行不良であつて他の児童の教育に妨げがあると認める児童があるときは、その保護者に対して、児童の出席停止を命ずることができる。
一 他の児童に傷害、心身の苦痛又は財産上の損失を与える行為
二 職員に傷害又は心身の苦痛を与える行為
三 施設又は設備を損壊する行為
四 授業その他の教育活動の実施を妨げる行為
市町村の教育委員会は、前項の規定により出席停止を命ずる場合には、あらかじめ保護者の意見を聴取するとともに、理由及び期間を記載した文書を交付しなければならない。
前項に規定するもののほか、出席停止の命令の手続に関し必要な事項は、教育委員会規則で定めるものとする。
市町村の教育委員会は、出席停止の命令に係る児童の出席停止の期間における学習に対する支援その他の教育上必要な措置を講ずるものとする。
第四十条中「第二十一条」を「第十八条の二、第二十一条」に改め、同条に後段として次のように加える。
この場合において、第十八条の二中「前条各号」とあるのは、「第三十六条各号」と読み替えるものとする。
第五十一条中「第二十一条」を「第十八条の二、第二十一条」に改め、同条に後段として次のように加える。
この場合において、第十八条の二中「前条各号」とあるのは、「第四十二条各号」と読み替えるものとする。
第五十一条の九第一項中「第二十一条」を「第十八条の二、第二十一条」に改め、同項に後段として次のように加える。
この場合において、第十八条の二中「前条各号」とあるのは、「第五十一条の三各号」と読み替えるものとする。
第五十二条の次に次の一条を加える。
第五十二条の二 大学は、通信による教育を行うことができる。
第五十四条中「学部」の下に「又は通信による教育を行う学部」を加える。
第五十四条の二を削る。
第五十五条第一項ただし書中「第五十四条の」を「前条の夜間において授業を行う」に、「こえる」を「超える」に改める。
第五十六条に次の一項を加える。
前項の規定にかかわらず、次の各号に該当する大学は、文部科学大臣の定めるところにより、高等学校に文部科学大臣の定める年数以上在学した者(これに準ずる者として文部科学大臣が定める者を含む。)であつて、当該大学の定める分野において特に優れた資質を有すると認めるものを、当該大学に入学させることができる。
一 当該分野に関する教育研究が行われている大学院が置かれていること。
二 当該分野における特に優れた資質を有する者の育成を図るのにふさわしい教育研究上の実績及び指導体制を有すること。
第五十七条第三項中「前条」を「前条第一項」に改める。
第六十六条の次に次の一条を加える。
第六十六条の二 大学院を置く大学には、夜間において授業を行う研究科又は通信による教育を行う研究科を置くことができる。
第六十七条に次の一項を加える。
前項本文の規定にかかわらず、大学院を置く大学は、文部科学大臣の定めるところにより、第五十二条の大学に文部科学大臣の定める年数以上在学した者(これに準ずる者として文部科学大臣が定める者を含む。)であつて、当該大学院を置く大学の定める単位を優秀な成績で修得したと認めるものを、当該大学院に入学させることができる。
第六十八条の三中「大学に」を「当該大学に」に改め、「多年」を削る。
第六十九条の二第四項中「、第五十四条及び第五十四条の二第二項」を「及び第五十四条」に改める。
第七十三条の三第一項中「寮母」を「寄宿舎指導員」に改め、同条第二項中「寮母」を「寄宿舎指導員」に、「養育」を「日常生活上の世話及び生活指導」に改める。
第七十六条中「第十九条」を「第十八条の二(第四十条及び第五十一条において読み替えて準用する場合を含む。)、第十九条」に、「第五十四条の二第一項」を「第五十二条の二」に改める。
第八十二条の十中「第五十六条」を「第五十六条第一項」に改める。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 第二十六条の改正規定 公布の日から起算して六月を経過した日
二 第五十六条に一項を加える改正規定、第五十七条第三項の改正規定、第六十七条に一項を加える改正規定並びに第七十三条の三及び第八十二条の十の改正規定並びに次条及び附則第五条から第十六条までの規定 平成十四年四月一日
(市町村立学校職員給与負担法等の一部改正)
第二条 次に掲げる法律の規定中「寮母」を「寄宿舎指導員」に改める。
一 市町村立学校職員給与負担法(昭和二十三年法律第百三十五号)第一条
二 女子教職員の出産に際しての補助教職員の確保に関する法律(昭和三十年法律第百二十五号)第二条第二項
三 公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律(昭和三十三年法律第百十六号)第二条第三項、第十三条、第十五条及び第十七条第一項
四 公立高等学校の適正配置及び教職員定数の標準等に関する法律(昭和三十六年法律第百八十八号)第二条第一項、第二十条(見出しを含む。)、第二十二条及び第二十三条第一項
五 国立及び公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法(昭和四十六年法律第七十七号)第二条第二項
(社会教育法の一部改正)
第三条 社会教育法(昭和二十四年法律第二百七号)の一部を次のように改正する。
第四十九条中「第五十四条の二」を「第五十二条の二」に改める。
(私立学校法の一部改正)
第四条 私立学校法(昭和二十四年法律第二百七十号)の一部を次のように改正する。
第五条第一項第一号中「第五十四条の二」を「第五十二条の二」に改める。
(博物館法の一部改正)
第五条 博物館法(昭和二十六年法律第二百八十五号)の一部を次のように改正する。
第六条中「第五十六条」を「第五十六条第一項」に改める。
(あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律の一部改正)
第六条 あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律(昭和二十二年法律第二百十七号)の一部を次のように改正する。
第二条第一項中「第五十六条」を「第五十六条第一項」に改め、「できる者」の下に「(この項の規定により文部科学大臣の認定した学校が大学である場合において、当該大学が同条第二項の規定により当該大学に入学させた者を含む。)」を加える。
第十八条中「第五十六条」を「第五十六条第一項」に改める。
(診療放射線技師法の一部改正)
第七条 診療放射線技師法(昭和二十六年法律第二百二十六号)の一部を次のように改正する。
第二十条第一号中「第五十六条」を「第五十六条第一項」に改め、「できる者」の下に「(この号の規定により文部科学大臣の指定した学校が大学である場合において、当該大学が同条第二項の規定により当該大学に入学させた者を含む。)」を加える。
附則第十一項中「第五十六条」を「第五十六条第一項」に改める。
(臨床検査技師、衛生検査技師等に関する法律の一部改正)
第八条 臨床検査技師、衛生検査技師等に関する法律(昭和三十三年法律第七十六号)の一部を次のように改正する。
第十五条第一号中「第五十六条」を「第五十六条第一項」に改め、「できる者」の下に「(この号の規定により文部科学大臣の指定した学校が大学である場合において、当該大学が同条第二項の規定により当該大学に入学させた者を含む。)」を加える。
附則第四項中「第五十六条」を「第五十六条第一項」に改める。
(理学療法士及び作業療法士法の一部改正)
第九条 理学療法士及び作業療法士法(昭和四十年法律第百三十七号)の一部を次のように改正する。
第十一条第一号及び第十二条第一号中「第五十六条」を「第五十六条第一項」に改め、「できる者」の下に「(この号の規定により文部科学大臣の指定した学校が大学である場合において、当該大学が同条第二項の規定により当該大学に入学させた者を含む。)」を加える。
附則第六項中「第五十六条」を「第五十六条第一項」に改める。
(柔道整復師法の一部改正)
第十条 柔道整復師法(昭和四十五年法律第十九号)の一部を次のように改正する。
第十二条第一項中「第五十六条」を「第五十六条第一項」に改め、「できる者」の下に「(この項の規定により文部科学大臣の指定した学校が大学である場合において、当該大学が同条第二項の規定により当該大学に入学させた者を含む。)」を加える。
附則第十一項中「第五十六条」を「第五十六条第一項」に改める。
(視能訓練士法の一部改正)
第十一条 視能訓練士法(昭和四十六年法律第六十四号)の一部を次のように改正する。
第十四条第一号中「第五十六条」を「第五十六条第一項」に改め、「できる者」の下に「(この号の規定により文部科学大臣の指定した学校が大学である場合において、当該大学が同条第二項の規定により当該大学に入学させた者を含む。)」を加える。
附則第五項中「第五十六条」を「第五十六条第一項」に改める。
(社会福祉士及び介護福祉士法の一部改正)
第十二条 社会福祉士及び介護福祉士法(昭和六十二年法律第三十号)の一部を次のように改正する。
第三十九条第一号中「第五十六条」を「第五十六条第一項」に改め、「できる者」の下に「(この号の規定により文部科学大臣及び厚生労働大臣の指定した学校が大学である場合において、当該大学が同条第二項の規定により当該大学に入学させた者を含む。)」を加え、同条第三号中「第五十六条」を「第五十六条第一項」に改め、「できる者」の下に「(この号の厚生労働省令で定める学校が大学である場合において、当該大学が同条第二項の規定により当該大学に入学させた者を含む。)」を加える。
(臨床工学技士法の一部改正)
第十三条 臨床工学技士法(昭和六十二年法律第六十号)の一部を次のように改正する。
第十四条第一号中「第五十六条」を「第五十六条第一項」に改め、「できる者」の下に「(この号の規定により文部科学大臣の指定した学校が大学である場合において、当該大学が同条第二項の規定により当該大学に入学させた者を含む。)」を加える。
附則第四条中「第五十六条」を「第五十六条第一項」に改める。
(義肢装具士法の一部改正)
第十四条 義肢装具士法(昭和六十二年法律第六十一号)の一部を次のように改正する。
第十四条第一号中「第五十六条」を「第五十六条第一項」に改め、「できる者」の下に「(この号の規定により文部科学大臣の指定した学校が大学である場合において、当該大学が同条第二項の規定により当該大学に入学させた者を含む。)」を加える。
附則第四条中「第五十六条」を「第五十六条第一項」に改める。
(救急救命士法の一部改正)
第十五条 救急救命士法(平成三年法律第三十六号)の一部を次のように改正する。
第三十四条第一号中「第五十六条」を「第五十六条第一項」に改め、「できる者」の下に「(この号の規定により文部科学大臣の指定した学校が大学である場合において、当該大学が同条第二項の規定により当該大学に入学させた者を含む。)」を加え、同条第四号中「第五十六条」を「第五十六条第一項」に改め、「できるもの」の下に「(この号の規定により文部科学大臣の指定した学校が大学である場合において、当該大学が同条第二項の規定により当該大学に入学させた者を含む。)」を加える。
附則第三条中「第五十六条」を「第五十六条第一項」に改める。
(言語聴覚士法の一部改正)
第十六条 言語聴覚士法(平成九年法律第百三十二号)の一部を次のように改正する。
第三十三条第一号中「第五十六条」を「第五十六条第一項」に改め、「できる者」の下に「(この号の規定により文部科学大臣の指定した学校が大学である場合において、当該大学が同条第二項の規定により当該大学に入学させた者を含む。)」を加える。
文部科学大臣 遠山敦子
内閣総理大臣 小泉純一郎