中小企業流通業務効率化促進法をここに公布する。
御名御璽
平成四年五月二十九日
内閣総理大臣 宮澤喜一
法律第六十五号
中小企業流通業務効率化促進法
(目的)
第一条 この法律は、物資の流通をめぐる経済的社会的事情の変化に対処して中小企業者が行う流通業務の効率化のための措置を促進することにより、中小企業の振興を図るとともに、物資の流通の円滑化に資し、もって国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。
(定義)
第二条 この法律において「中小企業者」とは、次の各号の一に該当する者をいう。
一 資本の額又は出資の総額が一億円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が三百人以下の会社及び個人であって、工業、鉱業、運送業その他の業種(次号に掲げる業種及び第三号の政令で定める業種を除く。)に属する事業を主たる事業として営むもの
二 資本の額又は出資の総額が千万円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が五十人以下の会社及び個人であって、小売業又はサービス業(次号の政令で定める業種を除く。)に属する事業を主たる事業として営むもの並びに資本の額又は出資の総額が三千万円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が百人以下の会社及び個人であって、卸売業(次号の政令で定める業種を除く。)に属する事業を主たる事業として営むもの
三 資本の額又は出資の総額がその業種ごとに政令で定める金額以下の会社並びに常時使用する従業員の数がその業種ごとに政令で定める数以下の会社及び個人であって、その政令で定める業種に属する事業を主たる事業として営むもの
四 企業組合
五 協業組合
六 事業協同組合 協同組合連合会その他の特別の法律により設立された組合及びその連合会であって、政令で定めるもの
2 この法律において「事業協同組合等」とは、前項第六号に掲げる者及び民法(明治二十九年法律第八十九号)第三十四条の規定により設立された社団法人で中小企業者を直接又は間接の構成員(以下単に「構成員」という。)とするもの(政令で定める要件に該当するものに限る。)をいう。
3 この法律において「流通業務効率化事業」とは、事業協同組合等又はその構成員たる中小企業者が、当該構成員たる中小企業者の流通業務(荷受け、保管、流通加工(物資の流通の過程における簡易な加工をいう。)、出荷、道路運送その他の物資の流通に係る業務をいう。以下同じ。)の効率化を図るために実施する事業であって、次に掲げる事業を併せて実施するものをいう。
一 流通業務を行うための施設又は設備を設置する事業
二 前号の施設又は設備を利用して当該構成員たる中小企業者の流通業務の全部又は一部を一体的に行う事業
(基本指針)
第三条 主務大臣は、流通業務効率化事業の実施に関し、基本的な指針(以下「基本指針」という。)を定めなければならない。
2 基本指針に定める事項は、次のとおりとする。
一 中小企業の流通業務をめぐる状況に関する事項
二 流通業務効率化事業の内容に関する事項
三 流通業務効率化事業の実施方法に関する事項
四 その他流通業務効率化事業の実施に当たって配慮すべき重要事項
3 主務大臣は、基本指針を定め、又はこれを変更しようとするときは、関係行政機関の長に協議するとともに、通商産業大臣にあっては中小企業近代化審議会の意見を聴かなければならない。
4 主務大臣は、基本指針を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
(効率化計画の認定)
第四条 事業協同組合等は、流通業務効率化事業についての計画(以下「効率化計画」という。)を作成し、これを主務大臣に提出して、その効率化計画が適当である旨の認定を受けることができる。
2 効率化計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 流通業務効率化事業の目標
二 流通業務効率化事業の内容
三 流通業務効率化事業の実施時期
四 流通業務効率化事業の実施に必要な資金の額及びその調達方法
3 事業協同組合等は、第一項の効率化計画の作成に当たり、事業協同組合等又はその構成員たる中小企業者の取引の相手方その他の関係者の意見を聴く等その協力を得るよう努めなければならない。
4 主務大臣は、第一項の認定の申請があった場合において、その効率化計画が次の各号のいずれにも適合するものであると認めるときは、その認定をするものとする。
一 第二項第一号から第三号までに掲げる事項が基本指針に照らして適切なものであること。
二 第二項第二号から第四号までに掲げる事項が流通業務効率化事業を確実に遂行するため適切なものであること。
三 事業協同組合等又はその構成員が行おうとする事業が第一種利用運送事業(貨物運送取扱事業法(平成元年法律第八十二号)第二条第八項の第一種利用運送事業をいう。以下同じ。)又は運送取次事業(同法第二条第十項の運送取次事業をいう。以下同じ。)に該当する場合にあっては、当該事業協同組合等又はその構成員が同法第五条第一号から第三号まで又は第二十六条第一項第一号から第三号までのいずれにも該当しないこと。
5 主務大臣は、効率化計画につき第一項の認定をしようとするときは、当該事業協同組合等を所管する大臣に協議しなければならない。
(効率化計画の変更等)
第五条 前条第一項の認定を受けた事業協同組合等(以下「認定組合等」という。)は、当該認定に係る効率化計画を変更しようとするときは、主務大臣の認定を受けなければならない。
2 主務大臣は、前条第一項の認定に係る効率化計画(前項の規定による変更の認定があったときは、その変更後のもの。以下「認定計画」という。)が同条第四項各号のいずれかに適合しなくなったと認めるとき、又は認定組合等若しくはその構成員が認定計画に従って事業を実施していないと認めるときは、その認定を取り消すことができる。
3 前条第四項の規定は第一項の認定について、同条第五項の規定は第一項の認定及び前項の規定による認定の取消しについて準用する。
(資金の確保)
第六条 国は、認定組合等又はその構成員たる中小企業者が認定計画に従って事業を実施するために必要な資金の確保又はその融通のあっせんに努めるものとする。
(中小企業信用保険法の特例)
第七条 中小企業信用保険法(昭和二十五年法律第二百六十四号)第三条第一項に規定する普通保険(以下「普通保険」という。)、同法第三条の二第一項に規定する無担保保険(以下「無担保保険」という。)又は同法第三条の三第一項に規定する特別小口保険(以下「特別小口保険」という。)の保険関係であって、流通業務効率化関連保証(同法第三条第一項、第三条の二第一項又は第三条の三第一項に規定する債務の保証であって、認定組合等又はその構成員たる中小企業者が認定計画に従って事業を実施するために必要な資金に係るものをいう。以下同じ。)を受けた中小企業者に係るものについての次の表の上欄に掲げる同法の規定の適用については、これらの規定中同表の中欄に掲げる字句は、同表の下欄に掲げる字句とする。
第三条第一項
保険価額の合計額が
中小企業流通業務効率化促進法第七条第一項に規定する流通業務効率化関連保証(以下「流通業務効率化関連保証」という。)に係る保険関係の保険価額の合計額とその他の保険関係の保険価額の合計額とがそれぞれ
第三条の二第一項、第三条の三第一項
保険価額の合計額が
流通業務効率化関連保証に係る保険関係の保険価額の合計額とその他の保険関係の保険価額の合計額とがそれぞれ
第三条の二第三項、第三条の三第二項
当該保証をした
流通業務効率化関連保証及びその他の保証ごとに、それぞれ当該保証をした
当該債務者
流通業務効率化関連保証及びその他の保証ごとに、当該債務者
2 普通保険の保険関係であって、流通業務効率化関連保証に係るものについての中小企業信用保険法第三条第二項及び第五条の規定の適用については、同法第三条第二項中「百分の七十」とあり、及び同法第五条中「百分の七十(無担保保険、特別小口保険、公害防止保険、エネルギー対策保険、海外投資関係保険及び新事業開拓保険にあつては、百分の八十)」とあるのは、「百分の八十」とする。
3 普通保険、無担保保険又は特別小口保険の保険関係であって、流通業務効率化関連保証に係るものについての保険料の額は、中小企業信用保険法第四条の規定にかかわらず、保険金額に年百分の二以内において政令で定める率を乗じて得た額とする。
(中小企業近代化資金等助成法の特例)
第八条 中小企業近代化資金等助成法(昭和三十一年法律第百十五号)第三条第一項に規定する中小企業設備近代化資金の貸付事業に係る貸付金であって、認定組合等の構成員たる中小企業者が認定計画に従って設置する設備に係るものについては、同法第五条の規定にかかわらず、その償還期間は、七年を超えない範囲内で政令で定める期間とする。
(中小企業投資育成株式会社法の特例)
第九条 中小企業投資育成株式会社は、中小企業投資育成株式会社法(昭和三十八年法律第百一号)第五条第一項各号に掲げる事業のほか、認定組合等の構成員たる中小企業者のうち資本の額が一億円を超える株式会社が認定計画に従って事業を実施するために必要な資金の調達を図るために発行する新株、転換社債又は新株引受権付社債の引受け及び当該引受けに係る株式、転換社債(その転換により発行された株式を含む。)又は新株引受権付社債の保有を行うことができる。
2 前項の規定による新株、転換社債又は新株引受権付社債の引受け及び当該引受けに係る株式、転換社債(その転換により発行された株式を含む。)又は新株引受権付社債の保有は、中小企業投資育成株式会社法の適用については、同法第五条第一項第二号の事業とみなす。
(減価償却の特例)
第十条 認定組合等のうち第二条第一項第六号に掲げる者であるものは、租税特別措置法(昭和三十二年法律第二十六号)で定めるところにより、認定計画に従って設置する減価償却資産について特別償却をすることができる。
(貨物運送取扱事業法の特例)
第十一条 事業協同組合等又はその構成員であって第一種利用運送事業についての貨物運送取扱事業法第三条第一項の許可(以下「第一種利用運送事業許可」という。)又は運送取次事業についての同法第二十三条の登録(以下「運送取次事業登録」という。)を受けていないものが効率化計画に従って行おうとする事業が第一種利用運送事業又は運送取次事業に該当する場合において、事業協同組合等がその効率化計画について第四条第一項の認定を受けたときは、当該事業協同組合等又はその構成員は、第一種利用運送事業許可又は運送取次事業登録を受けたものとみなす。
2 前項の規定により第一種利用運送事業許可又は運送取次事業登録を受けたものとみなされる者については、当該認定計画のうち貨物運送取扱事業法第四条第一項第三号に掲げる事項に相当する部分を同号の事業計画とみなし、又は当該認定計画のうち同法第二十五条第一項第一号に掲げる事項に相当する部分が登録されたものとみなして、同法の規定を適用する。
3 事業協同組合等又はその構成員であって第一種利用運送事業許可又は運送取次事業登録を受けているもの(第一項の規定により第一種利用運送事業許可又は運送取次事業登録を受けたものとみなされる者を除く。)が効率化計画に従って行おうとする事業が第一種利用運送事業又は運送取次事業に該当し、かつ、これを行うに当たり貨物運送取扱事業法第八条第一項の認可を受け、若しくは同条第三項の規定による届出をし、又は同法第二十七条第一項の変更登録を受け、若しくは同条第四項の規定による届出をしなければならない場合において、事業協同組合等がその効率化計画について第四条第一項の認定を受けたときは、当該事業協同組合等又はその構成員は、これらの規定により認可を受け、若しくは届出をし、又は変更登録を受け、若しくは届出をしたものとみなす。
4 認定組合等又はその構成員が認定計画に従って第一種利用運送事業又は運送取次事業を行っている場合において、貨物運送取扱事業法第八条第一項、第十七条第一項若しくは第二項若しくは第十八条第一項の認可を受け、若しくは同法第八条第三項若しくは第十九条の規定による届出をし、又は同法第二十七条第一項の変更登録を受け、若しくは同条第四項若しくは同法第三十一条第一項から第三項までの規定による届出をしなければならない事項について、認定組合等がその認定計画について第五条第一項の認定を受けたときは、当該認定組合等又はその構成員は、これらの規定により認可を受け、若しくは届出をし、又は変更登録を受け、若しくは届出をしたものとみなす。
5 認定組合等又はその構成員が認定計画に従って行う第一種利用運送事業又は運送取次事業であって荷主を認定組合等又はその構成員に限定して行うものについては、貨物運送取扱事業法第十一条第一項及び第十二条(これらの規定を同法第二十二条において準用する場合を含む。)又は第二十九条第一項及び第三十条(これらの規定を同法第三十四条第二項において準用する場合を含む。)の規定は、適用しない。
6 認定組合等又はその構成員たる利用運送事業者(貨物運送取扱事業法第三条第一項の許可を受けた者をいう。)が認定組合等又はその構成員たる他の運送事業者と認定計画に従って同法第十四条に規定する運輸に関する協定を締結したときは、当該協定につき、あらかじめ、同条の規定による届出をしたものとみなす。認定計画に従ってこれを変更したときも、同様とする。
7 第一項の規定により運送取次事業登録を受けたものとみなされる者に係る登録簿への記載その他の手続的事項については、運輸省令で定める。
(貨物自動車運送事業法の特例)
第十二条 認定組合等又はその構成員たる一般貨物自動車運送事業者(貨物自動車運送事業法(平成元年法律第八十三号)第三条の認可を受けた者をいう。)が認定組合等又はその構成員たる他の運送事業者と認定計画に従って同法第十五条第一項に規定する運輸に関する協定を締結したときは、当該協定につき、あらかじめ、同項の認可を受けたものとみなす。認定計画に従ってこれを変更したときも、同様とする。
(関係者の協力)
第十三条 認定組合等又はその構成員たる中小企業者の取引の相手方その他の関係者は、当該認定計画に係る流通業務効率化事業の円滑な実施に協力するよう努めなければならない。
(国及び地方公共団体の措置)
第十四条 国及び地方公共団体は、中小企業の流通業務の効率化を促進するため、情報の提供、人材の養成その他必要な措置を講ずるよう努めるものとする。
2 国及び都道府県は、認定組合等及びその構成員たる中小企業者に対し、認定計画に係る流通業務効率化事業の適確な実施に必要な指導及び助言を行うものとする。
(報告の徴収)
第十五条 主務大臣は、認定組合等及びその構成員に対し、認定計画に係る流通業務効率化事業の実施状況について報告を求めることができる。
(主務大臣)
第十六条 第三条第一項、第三項及び第四項における主務大臣は、基本指針のうち、道路運送を一体的に行う事業を含む流通業務効率化事業(当該道路運送を一体的に行う事業及びこれに関連する事業に限る。第三項において同じ。)に係る部分については通商産業大臣及び運輸大臣、その他の部分については通商産業大臣とする。
2 第四条第一項、第四項及び第五項並びに第五条第一項及び第二項における主務大臣は、効率化計画のうち、道路運送を一体的に行う事業を含む流通業務効率化事業に係るものについては通商産業大臣及び運輸大臣、その他の流通業務効率化事業に係るものについては通商産業大臣とする。
3 前条における主務大臣は、流通業務効率化事業の実施状況のうち、道路運送を一体的に行う事業を含む流通業務効率化事業に係るものについては通商産業大臣及び運輸大臣、その他のものについては通商産業大臣とする。
(権限の委任)
第十七条 この法律による権限は、政令で定めるところにより、地方支分部局の長又は都道府県知事に委任することができる。
(罰則)
第十八条 第十五条の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者は、十万円以下の罰金に処する。
2 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して同項の刑を科する。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(地方税法の一部改正)
第二条 地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)の一部を次のように改正する。
第五百八十六条第二項第十三号の三の次に次の一号を加える。
十三の四 中小企業流通業務効率化促進法(平成四年法律第六十五号)第四条第一項の規定による認定を受けた同法第二条第一項第六号に掲げる者が当該認定に係る同法第四条第一項の効率化計画に従つて実施する同法第二条第三項の流通業務効率化事業の用に供する土地で政令で定めるもの
附則第三十二条の三第十三項中「第十九項」を「第二十項」に改め、同条第十九項中「第十七項」を「第十八項」に改め、同項を同条第二十項とし、同条第十八項の表の下欄中「第十七項」を「第十八項」に改め、同項を同条第十九項とし、同条第十七項の次に次の一項を加える。
18 指定都市等は、事業所用家屋で中小企業流通業務効率化促進法の施行の日から平成六年三月三十一日までの間に同法第四条第一項の規定による認定を受けた同法第二条第一項第六号に掲げる者(以下本項及び次条第十二項において「認定組合」という。)が当該認定に係る同法第四条第一項の効率化計画に従つて実施する同法第二条第三項の流通業務効率化事業の用に供する施設(政令で定めるものに限る。)に係るものの新築又は増築で当該認定組合が建築主であるものに係る新増設事業所床面積に対しては、当該新築又は増築が当該計画の認定を受けた日から同日後政令で定める期間を経過する日までの間に行われたときに限り、第七百一条の三十二第一項の規定にかかわらず、新増設に係る事業所税を課することができない。この場合においては、第七百一条の三十四第十項の規定を準用する。
附則第三十二条の三の二中第二十二項を第二十三項とし、第十八項から第二十一項までを一項ずつ繰り下げ、同条第十七項中「第十三項」を「第十四項」に改め、同項を同条第十八項とし、同条中第十六項を第十七項とし、第十五項を第十六項とし、同条第十四項中「第十二項」を「第十三項」に改め、同項を同条第十五項とし、同条第十三項を同条第十四項とし、同条第十二項中「第十四項」を「第十五項」に、「第十六項」を「第十七項」に改め、同項を同条第十三項とし、同条第十一項の次に次の一項を加える。
12 前条第十八項に規定する施設に係る事業所等において認定組合が行う事業に対して課する事業に係る事業所税のうち資産割の課税標準となるべき事業所床面積の算定については、当該事業に係る同項に規定する政令で定める期間を経過する日以後に最初に終了する事業年度分までに限り、当該施設に係る事業所等に係る事業所床面積(第七百一条の三十四(事業に係る事業所税に関する部分に限る。)又は前条第一項若しくは第四項の規定の適用を受けるものを除く。以下本項において同じ。)から当該施設に係る事業所床面積の二分の一に相当する面積を控除するものとする。この場合においては、第七百一条の四十一第八項の規定を準用する。
附則第三十八条第十一項及び第三十九条第十一項中「附則第三十二条の三第十八項」を「附則第三十二条の三第十九項」に、「附則第三十二条の三第五項から第十七項まで」を「附則第三十二条の三第五項から第十八項まで」に改める。
(登録免許税法の一部改正)
第三条 登録免許税法(昭和四十二年法律第三十五号)の一部を次のように改正する。
別表第一中
四十一の二 利用運送事業の許可又は運送取次事業の登録
四十一の二 利用運送事業の許可又は運送取次事業の登録
 (注) 中小企業流通業務効率化促進法(平成四年法律第六十五号)第十一条第一項の規定により第一種利用運送事業の許可又は運送取次事業の登録を受けたものとみなされる場合における同法第四条第一項の規定による効率化計画の認定は、当該許可又は登録とみなす。
に改める。
別表第一第四十一号の二(一)イ中「許可件数」を「許可又は許可とみなされた件数」に改め、同号(二)中「登録件数」を「登録又は登録とみなされた件数」に改める。
(中小企業庁設置法の一部改正)
第四条 中小企業庁設置法(昭和二十三年法律第八十三号)の一部を次のように改正する。
第三条第一項第六号の六の次に次の一号を加える。
六の七 中小企業流通業務効率化促進法(平成四年法律第六十五号)の施行に関すること。
(運輸省設置法の一部改正)
第五条 運輸省設置法(昭和二十四年法律第百五十七号)の一部を次のように改正する。
第三条の二第一項第十二号の二の次に次の一号を加える。
十二の三 中小企業流通業務効率化促進法(平成四年法律第六十五号)の施行に関すること。
第四条第一項第十二号の二の次に次の一号を加える。
十二の三 中小企業流通業務効率化促進法の規定に基づき、基本指針を定め、及び効率化計画を認定すること。
第四十条第一項第六号の次に次の一号を加える。
六の二 中小企業流通業務効率化促進法に基づく効率化計画の認定に関すること。
大蔵大臣 羽田孜
通商産業大臣 渡部恒三
運輸大臣 奥田敬和
自治大臣 塩川正十郎
内閣総理大臣 宮澤喜一
中小企業流通業務効率化促進法をここに公布する。
御名御璽
平成四年五月二十九日
内閣総理大臣 宮沢喜一
法律第六十五号
中小企業流通業務効率化促進法
(目的)
第一条 この法律は、物資の流通をめぐる経済的社会的事情の変化に対処して中小企業者が行う流通業務の効率化のための措置を促進することにより、中小企業の振興を図るとともに、物資の流通の円滑化に資し、もって国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。
(定義)
第二条 この法律において「中小企業者」とは、次の各号の一に該当する者をいう。
一 資本の額又は出資の総額が一億円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が三百人以下の会社及び個人であって、工業、鉱業、運送業その他の業種(次号に掲げる業種及び第三号の政令で定める業種を除く。)に属する事業を主たる事業として営むもの
二 資本の額又は出資の総額が千万円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が五十人以下の会社及び個人であって、小売業又はサービス業(次号の政令で定める業種を除く。)に属する事業を主たる事業として営むもの並びに資本の額又は出資の総額が三千万円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が百人以下の会社及び個人であって、卸売業(次号の政令で定める業種を除く。)に属する事業を主たる事業として営むもの
三 資本の額又は出資の総額がその業種ごとに政令で定める金額以下の会社並びに常時使用する従業員の数がその業種ごとに政令で定める数以下の会社及び個人であって、その政令で定める業種に属する事業を主たる事業として営むもの
四 企業組合
五 協業組合
六 事業協同組合 協同組合連合会その他の特別の法律により設立された組合及びその連合会であって、政令で定めるもの
2 この法律において「事業協同組合等」とは、前項第六号に掲げる者及び民法(明治二十九年法律第八十九号)第三十四条の規定により設立された社団法人で中小企業者を直接又は間接の構成員(以下単に「構成員」という。)とするもの(政令で定める要件に該当するものに限る。)をいう。
3 この法律において「流通業務効率化事業」とは、事業協同組合等又はその構成員たる中小企業者が、当該構成員たる中小企業者の流通業務(荷受け、保管、流通加工(物資の流通の過程における簡易な加工をいう。)、出荷、道路運送その他の物資の流通に係る業務をいう。以下同じ。)の効率化を図るために実施する事業であって、次に掲げる事業を併せて実施するものをいう。
一 流通業務を行うための施設又は設備を設置する事業
二 前号の施設又は設備を利用して当該構成員たる中小企業者の流通業務の全部又は一部を一体的に行う事業
(基本指針)
第三条 主務大臣は、流通業務効率化事業の実施に関し、基本的な指針(以下「基本指針」という。)を定めなければならない。
2 基本指針に定める事項は、次のとおりとする。
一 中小企業の流通業務をめぐる状況に関する事項
二 流通業務効率化事業の内容に関する事項
三 流通業務効率化事業の実施方法に関する事項
四 その他流通業務効率化事業の実施に当たって配慮すべき重要事項
3 主務大臣は、基本指針を定め、又はこれを変更しようとするときは、関係行政機関の長に協議するとともに、通商産業大臣にあっては中小企業近代化審議会の意見を聴かなければならない。
4 主務大臣は、基本指針を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
(効率化計画の認定)
第四条 事業協同組合等は、流通業務効率化事業についての計画(以下「効率化計画」という。)を作成し、これを主務大臣に提出して、その効率化計画が適当である旨の認定を受けることができる。
2 効率化計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 流通業務効率化事業の目標
二 流通業務効率化事業の内容
三 流通業務効率化事業の実施時期
四 流通業務効率化事業の実施に必要な資金の額及びその調達方法
3 事業協同組合等は、第一項の効率化計画の作成に当たり、事業協同組合等又はその構成員たる中小企業者の取引の相手方その他の関係者の意見を聴く等その協力を得るよう努めなければならない。
4 主務大臣は、第一項の認定の申請があった場合において、その効率化計画が次の各号のいずれにも適合するものであると認めるときは、その認定をするものとする。
一 第二項第一号から第三号までに掲げる事項が基本指針に照らして適切なものであること。
二 第二項第二号から第四号までに掲げる事項が流通業務効率化事業を確実に遂行するため適切なものであること。
三 事業協同組合等又はその構成員が行おうとする事業が第一種利用運送事業(貨物運送取扱事業法(平成元年法律第八十二号)第二条第八項の第一種利用運送事業をいう。以下同じ。)又は運送取次事業(同法第二条第十項の運送取次事業をいう。以下同じ。)に該当する場合にあっては、当該事業協同組合等又はその構成員が同法第五条第一号から第三号まで又は第二十六条第一項第一号から第三号までのいずれにも該当しないこと。
5 主務大臣は、効率化計画につき第一項の認定をしようとするときは、当該事業協同組合等を所管する大臣に協議しなければならない。
(効率化計画の変更等)
第五条 前条第一項の認定を受けた事業協同組合等(以下「認定組合等」という。)は、当該認定に係る効率化計画を変更しようとするときは、主務大臣の認定を受けなければならない。
2 主務大臣は、前条第一項の認定に係る効率化計画(前項の規定による変更の認定があったときは、その変更後のもの。以下「認定計画」という。)が同条第四項各号のいずれかに適合しなくなったと認めるとき、又は認定組合等若しくはその構成員が認定計画に従って事業を実施していないと認めるときは、その認定を取り消すことができる。
3 前条第四項の規定は第一項の認定について、同条第五項の規定は第一項の認定及び前項の規定による認定の取消しについて準用する。
(資金の確保)
第六条 国は、認定組合等又はその構成員たる中小企業者が認定計画に従って事業を実施するために必要な資金の確保又はその融通のあっせんに努めるものとする。
(中小企業信用保険法の特例)
第七条 中小企業信用保険法(昭和二十五年法律第二百六十四号)第三条第一項に規定する普通保険(以下「普通保険」という。)、同法第三条の二第一項に規定する無担保保険(以下「無担保保険」という。)又は同法第三条の三第一項に規定する特別小口保険(以下「特別小口保険」という。)の保険関係であって、流通業務効率化関連保証(同法第三条第一項、第三条の二第一項又は第三条の三第一項に規定する債務の保証であって、認定組合等又はその構成員たる中小企業者が認定計画に従って事業を実施するために必要な資金に係るものをいう。以下同じ。)を受けた中小企業者に係るものについての次の表の上欄に掲げる同法の規定の適用については、これらの規定中同表の中欄に掲げる字句は、同表の下欄に掲げる字句とする。
第三条第一項
保険価額の合計額が
中小企業流通業務効率化促進法第七条第一項に規定する流通業務効率化関連保証(以下「流通業務効率化関連保証」という。)に係る保険関係の保険価額の合計額とその他の保険関係の保険価額の合計額とがそれぞれ
第三条の二第一項、第三条の三第一項
保険価額の合計額が
流通業務効率化関連保証に係る保険関係の保険価額の合計額とその他の保険関係の保険価額の合計額とがそれぞれ
第三条の二第三項、第三条の三第二項
当該保証をした
流通業務効率化関連保証及びその他の保証ごとに、それぞれ当該保証をした
当該債務者
流通業務効率化関連保証及びその他の保証ごとに、当該債務者
2 普通保険の保険関係であって、流通業務効率化関連保証に係るものについての中小企業信用保険法第三条第二項及び第五条の規定の適用については、同法第三条第二項中「百分の七十」とあり、及び同法第五条中「百分の七十(無担保保険、特別小口保険、公害防止保険、エネルギー対策保険、海外投資関係保険及び新事業開拓保険にあつては、百分の八十)」とあるのは、「百分の八十」とする。
3 普通保険、無担保保険又は特別小口保険の保険関係であって、流通業務効率化関連保証に係るものについての保険料の額は、中小企業信用保険法第四条の規定にかかわらず、保険金額に年百分の二以内において政令で定める率を乗じて得た額とする。
(中小企業近代化資金等助成法の特例)
第八条 中小企業近代化資金等助成法(昭和三十一年法律第百十五号)第三条第一項に規定する中小企業設備近代化資金の貸付事業に係る貸付金であって、認定組合等の構成員たる中小企業者が認定計画に従って設置する設備に係るものについては、同法第五条の規定にかかわらず、その償還期間は、七年を超えない範囲内で政令で定める期間とする。
(中小企業投資育成株式会社法の特例)
第九条 中小企業投資育成株式会社は、中小企業投資育成株式会社法(昭和三十八年法律第百一号)第五条第一項各号に掲げる事業のほか、認定組合等の構成員たる中小企業者のうち資本の額が一億円を超える株式会社が認定計画に従って事業を実施するために必要な資金の調達を図るために発行する新株、転換社債又は新株引受権付社債の引受け及び当該引受けに係る株式、転換社債(その転換により発行された株式を含む。)又は新株引受権付社債の保有を行うことができる。
2 前項の規定による新株、転換社債又は新株引受権付社債の引受け及び当該引受けに係る株式、転換社債(その転換により発行された株式を含む。)又は新株引受権付社債の保有は、中小企業投資育成株式会社法の適用については、同法第五条第一項第二号の事業とみなす。
(減価償却の特例)
第十条 認定組合等のうち第二条第一項第六号に掲げる者であるものは、租税特別措置法(昭和三十二年法律第二十六号)で定めるところにより、認定計画に従って設置する減価償却資産について特別償却をすることができる。
(貨物運送取扱事業法の特例)
第十一条 事業協同組合等又はその構成員であって第一種利用運送事業についての貨物運送取扱事業法第三条第一項の許可(以下「第一種利用運送事業許可」という。)又は運送取次事業についての同法第二十三条の登録(以下「運送取次事業登録」という。)を受けていないものが効率化計画に従って行おうとする事業が第一種利用運送事業又は運送取次事業に該当する場合において、事業協同組合等がその効率化計画について第四条第一項の認定を受けたときは、当該事業協同組合等又はその構成員は、第一種利用運送事業許可又は運送取次事業登録を受けたものとみなす。
2 前項の規定により第一種利用運送事業許可又は運送取次事業登録を受けたものとみなされる者については、当該認定計画のうち貨物運送取扱事業法第四条第一項第三号に掲げる事項に相当する部分を同号の事業計画とみなし、又は当該認定計画のうち同法第二十五条第一項第一号に掲げる事項に相当する部分が登録されたものとみなして、同法の規定を適用する。
3 事業協同組合等又はその構成員であって第一種利用運送事業許可又は運送取次事業登録を受けているもの(第一項の規定により第一種利用運送事業許可又は運送取次事業登録を受けたものとみなされる者を除く。)が効率化計画に従って行おうとする事業が第一種利用運送事業又は運送取次事業に該当し、かつ、これを行うに当たり貨物運送取扱事業法第八条第一項の認可を受け、若しくは同条第三項の規定による届出をし、又は同法第二十七条第一項の変更登録を受け、若しくは同条第四項の規定による届出をしなければならない場合において、事業協同組合等がその効率化計画について第四条第一項の認定を受けたときは、当該事業協同組合等又はその構成員は、これらの規定により認可を受け、若しくは届出をし、又は変更登録を受け、若しくは届出をしたものとみなす。
4 認定組合等又はその構成員が認定計画に従って第一種利用運送事業又は運送取次事業を行っている場合において、貨物運送取扱事業法第八条第一項、第十七条第一項若しくは第二項若しくは第十八条第一項の認可を受け、若しくは同法第八条第三項若しくは第十九条の規定による届出をし、又は同法第二十七条第一項の変更登録を受け、若しくは同条第四項若しくは同法第三十一条第一項から第三項までの規定による届出をしなければならない事項について、認定組合等がその認定計画について第五条第一項の認定を受けたときは、当該認定組合等又はその構成員は、これらの規定により認可を受け、若しくは届出をし、又は変更登録を受け、若しくは届出をしたものとみなす。
5 認定組合等又はその構成員が認定計画に従って行う第一種利用運送事業又は運送取次事業であって荷主を認定組合等又はその構成員に限定して行うものについては、貨物運送取扱事業法第十一条第一項及び第十二条(これらの規定を同法第二十二条において準用する場合を含む。)又は第二十九条第一項及び第三十条(これらの規定を同法第三十四条第二項において準用する場合を含む。)の規定は、適用しない。
6 認定組合等又はその構成員たる利用運送事業者(貨物運送取扱事業法第三条第一項の許可を受けた者をいう。)が認定組合等又はその構成員たる他の運送事業者と認定計画に従って同法第十四条に規定する運輸に関する協定を締結したときは、当該協定につき、あらかじめ、同条の規定による届出をしたものとみなす。認定計画に従ってこれを変更したときも、同様とする。
7 第一項の規定により運送取次事業登録を受けたものとみなされる者に係る登録簿への記載その他の手続的事項については、運輸省令で定める。
(貨物自動車運送事業法の特例)
第十二条 認定組合等又はその構成員たる一般貨物自動車運送事業者(貨物自動車運送事業法(平成元年法律第八十三号)第三条の認可を受けた者をいう。)が認定組合等又はその構成員たる他の運送事業者と認定計画に従って同法第十五条第一項に規定する運輸に関する協定を締結したときは、当該協定につき、あらかじめ、同項の認可を受けたものとみなす。認定計画に従ってこれを変更したときも、同様とする。
(関係者の協力)
第十三条 認定組合等又はその構成員たる中小企業者の取引の相手方その他の関係者は、当該認定計画に係る流通業務効率化事業の円滑な実施に協力するよう努めなければならない。
(国及び地方公共団体の措置)
第十四条 国及び地方公共団体は、中小企業の流通業務の効率化を促進するため、情報の提供、人材の養成その他必要な措置を講ずるよう努めるものとする。
2 国及び都道府県は、認定組合等及びその構成員たる中小企業者に対し、認定計画に係る流通業務効率化事業の適確な実施に必要な指導及び助言を行うものとする。
(報告の徴収)
第十五条 主務大臣は、認定組合等及びその構成員に対し、認定計画に係る流通業務効率化事業の実施状況について報告を求めることができる。
(主務大臣)
第十六条 第三条第一項、第三項及び第四項における主務大臣は、基本指針のうち、道路運送を一体的に行う事業を含む流通業務効率化事業(当該道路運送を一体的に行う事業及びこれに関連する事業に限る。第三項において同じ。)に係る部分については通商産業大臣及び運輸大臣、その他の部分については通商産業大臣とする。
2 第四条第一項、第四項及び第五項並びに第五条第一項及び第二項における主務大臣は、効率化計画のうち、道路運送を一体的に行う事業を含む流通業務効率化事業に係るものについては通商産業大臣及び運輸大臣、その他の流通業務効率化事業に係るものについては通商産業大臣とする。
3 前条における主務大臣は、流通業務効率化事業の実施状況のうち、道路運送を一体的に行う事業を含む流通業務効率化事業に係るものについては通商産業大臣及び運輸大臣、その他のものについては通商産業大臣とする。
(権限の委任)
第十七条 この法律による権限は、政令で定めるところにより、地方支分部局の長又は都道府県知事に委任することができる。
(罰則)
第十八条 第十五条の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者は、十万円以下の罰金に処する。
2 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して同項の刑を科する。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(地方税法の一部改正)
第二条 地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)の一部を次のように改正する。
第五百八十六条第二項第十三号の三の次に次の一号を加える。
十三の四 中小企業流通業務効率化促進法(平成四年法律第六十五号)第四条第一項の規定による認定を受けた同法第二条第一項第六号に掲げる者が当該認定に係る同法第四条第一項の効率化計画に従つて実施する同法第二条第三項の流通業務効率化事業の用に供する土地で政令で定めるもの
附則第三十二条の三第十三項中「第十九項」を「第二十項」に改め、同条第十九項中「第十七項」を「第十八項」に改め、同項を同条第二十項とし、同条第十八項の表の下欄中「第十七項」を「第十八項」に改め、同項を同条第十九項とし、同条第十七項の次に次の一項を加える。
18 指定都市等は、事業所用家屋で中小企業流通業務効率化促進法の施行の日から平成六年三月三十一日までの間に同法第四条第一項の規定による認定を受けた同法第二条第一項第六号に掲げる者(以下本項及び次条第十二項において「認定組合」という。)が当該認定に係る同法第四条第一項の効率化計画に従つて実施する同法第二条第三項の流通業務効率化事業の用に供する施設(政令で定めるものに限る。)に係るものの新築又は増築で当該認定組合が建築主であるものに係る新増設事業所床面積に対しては、当該新築又は増築が当該計画の認定を受けた日から同日後政令で定める期間を経過する日までの間に行われたときに限り、第七百一条の三十二第一項の規定にかかわらず、新増設に係る事業所税を課することができない。この場合においては、第七百一条の三十四第十項の規定を準用する。
附則第三十二条の三の二中第二十二項を第二十三項とし、第十八項から第二十一項までを一項ずつ繰り下げ、同条第十七項中「第十三項」を「第十四項」に改め、同項を同条第十八項とし、同条中第十六項を第十七項とし、第十五項を第十六項とし、同条第十四項中「第十二項」を「第十三項」に改め、同項を同条第十五項とし、同条第十三項を同条第十四項とし、同条第十二項中「第十四項」を「第十五項」に、「第十六項」を「第十七項」に改め、同項を同条第十三項とし、同条第十一項の次に次の一項を加える。
12 前条第十八項に規定する施設に係る事業所等において認定組合が行う事業に対して課する事業に係る事業所税のうち資産割の課税標準となるべき事業所床面積の算定については、当該事業に係る同項に規定する政令で定める期間を経過する日以後に最初に終了する事業年度分までに限り、当該施設に係る事業所等に係る事業所床面積(第七百一条の三十四(事業に係る事業所税に関する部分に限る。)又は前条第一項若しくは第四項の規定の適用を受けるものを除く。以下本項において同じ。)から当該施設に係る事業所床面積の二分の一に相当する面積を控除するものとする。この場合においては、第七百一条の四十一第八項の規定を準用する。
附則第三十八条第十一項及び第三十九条第十一項中「附則第三十二条の三第十八項」を「附則第三十二条の三第十九項」に、「附則第三十二条の三第五項から第十七項まで」を「附則第三十二条の三第五項から第十八項まで」に改める。
(登録免許税法の一部改正)
第三条 登録免許税法(昭和四十二年法律第三十五号)の一部を次のように改正する。
別表第一中
四十一の二 利用運送事業の許可又は運送取次事業の登録
四十一の二 利用運送事業の許可又は運送取次事業の登録
 (注) 中小企業流通業務効率化促進法(平成四年法律第六十五号)第十一条第一項の規定により第一種利用運送事業の許可又は運送取次事業の登録を受けたものとみなされる場合における同法第四条第一項の規定による効率化計画の認定は、当該許可又は登録とみなす。
に改める。
別表第一第四十一号の二(一)イ中「許可件数」を「許可又は許可とみなされた件数」に改め、同号(二)中「登録件数」を「登録又は登録とみなされた件数」に改める。
(中小企業庁設置法の一部改正)
第四条 中小企業庁設置法(昭和二十三年法律第八十三号)の一部を次のように改正する。
第三条第一項第六号の六の次に次の一号を加える。
六の七 中小企業流通業務効率化促進法(平成四年法律第六十五号)の施行に関すること。
(運輸省設置法の一部改正)
第五条 運輸省設置法(昭和二十四年法律第百五十七号)の一部を次のように改正する。
第三条の二第一項第十二号の二の次に次の一号を加える。
十二の三 中小企業流通業務効率化促進法(平成四年法律第六十五号)の施行に関すること。
第四条第一項第十二号の二の次に次の一号を加える。
十二の三 中小企業流通業務効率化促進法の規定に基づき、基本指針を定め、及び効率化計画を認定すること。
第四十条第一項第六号の次に次の一号を加える。
六の二 中小企業流通業務効率化促進法に基づく効率化計画の認定に関すること。
大蔵大臣 羽田孜
通商産業大臣 渡部恒三
運輸大臣 奥田敬和
自治大臣 塩川正十郎
内閣総理大臣 宮沢喜一