食品流通構造改善促進法
法令番号: 法律第59号
公布年月日: 平成3年5月2日
法令の形式: 法律

改正対象法令

提案理由 (AIによる要約)

食品流通は全国の農林漁業者から消費者への効率的な供給を担う重要な役割を持ち、保存性の低さや卸売市場の存在、零細小売店の多さなど特有の性質を有している。近年、消費者ニーズの多様化・高度化や農産物輸入の増大など、食品流通を取り巻く情勢が大きく変化している。このような状況下で食品流通が機能を十分に発揮し、生産と消費を的確につなぐ役割を果たすため、その特性に配慮しながら各段階での構造改善を図る必要がある。そこで、食品流通部門の構造改善を促進するための金融・税制等の支援措置を講ずるため、本法案を提出することとした。

参照した発言:
第120回国会 衆議院 農林水産委員会 第9号

審議経過

第120回国会

衆議院
(平成3年3月19日)
参議院
(平成3年3月26日)
衆議院
(平成3年4月16日)
(平成3年4月18日)
参議院
(平成3年4月18日)
(平成3年4月23日)
(平成3年4月24日)
食品流通構造改善促進法をここに公布する。
御名御璽
平成三年五月二日
内閣総理大臣臨時代理 国務大臣 坂本三十次
法律第五十九号
食品流通構造改善促進法
目次
第一章
総則(第一条・第二条)
第二章
食品の流通部門の構造改善(第三条―第十条)
第三章
食品流通構造改善促進機構(第十一条―第二十一条)
第四章
食品流通審議会(第二十二条―第二十五条)
第五章
罰則(第二十六条―第二十八条)
附則
第一章 総則
(目的)
第一条 この法律は、食品の流通部門の構造改善を促進するための措置を講ずることにより、食品に係る流通機構の合理化と流通機能の高度化を図り、あわせて一般消費者の利益の増進と農林漁業の振興に資することを目的とする。
(定義)
第二条 この法律において「食品」とは、飲食料品(花きを含む。)のうち薬事法(昭和三十五年法律第百四十五号)に規定する医薬品及び医薬部外品以外のものをいう。
2 この法律において「食品生産販売提携事業」とは、食品販売業者(食品の販売の事業を行う者をいう。以下同じ。)又は事業協同組合、事業協同小組合、協同組合連合会その他の政令で定める法人で食品販売業者を直接若しくは間接の構成員(以下単に「構成員」という。)とするもの(以下「食品販売事業協同組合等」という。)及び農林漁業者又は農業協同組合その他の政令で定める法人で農林漁業者を構成員とするもの(これらの者の出資又は拠出に係る法人で政令で定めるものを含む。以下「農業協同組合等」という。)が、次に掲げる措置を実施することにより食品の生産から小売に至る一連の流通行程の総合的な改善を図る事業で、食品に係る流通機構の合理化と流通機能の高度化に特に資するものをいう。
一 食品販売業者又は食品販売事業協同組合等と農林漁業者又は農業協同組合等との間における食品の安定的な取引関係の確立
二 前号に掲げる措置を実施するために必要な次の措置
イ 食品の鮮度の保持その他の品質の管理を適確かつ効率的に行うための施設の整備
ロ 品質のすぐれた食品に対する一般消費者の需要に適確に対応するために必要な食品の販売に係る業務の用に供する施設の整備でイに掲げる措置と併せて実施するもの
3 この法律において「卸売市場機能高度化事業」とは、卸売市場(付設集団売場を含む。以下同じ。)を開設する者又は卸売市場において卸売の業務若しくはこれと密接な関連を有する業務を行う者で政令で定めるもの(以下「卸売市場開設者等」という。)が、次に掲げる措置のすべて又は相当部分を実施することにより卸売市場の機能の高度化を図る事業で、食品に係る流通機構の合理化と流通機能の高度化に特に資するものをいう。
一 食品の鮮度の保持その他の品質の管理を適確かつ効率的に行うための施設の整備、食品の仕分及び搬送の自動化等食品の荷さばき業務の合理化を図るための施設の整備その他卸売市場の施設の近代化を図るための措置
二 せり売又は入札に係る業務の集中的かつ効率的な処理体制の整備その他卸売市場の流通機能の高度化を図るための措置
三 卸売市場の機能の高度化に必要な知識及び技術の習得の促進その他の卸売市場の業務を行う者の資質の向上を図るための措置
4 この法律において「食品販売業近代化事業」とは、食品販売業者又は食品販売事業協同組合等が、次に掲げる措置を実施することにより食品の販売の事業の近代化を図る事業で、食品に係る流通機構の合理化と流通機能の高度化に特に資するものをいう。
一 食品の仕入れ、調製、保管又は配送の共同化その他の食品の販売に係る業務の一部の共同化
二 前号に掲げる措置を実施するために必要な施設の整備
三 第一号に掲げる措置と併せて実施する次の措置
イ 食品の鮮度の保持その他の品質の管理を適確かつ効率的に行うための施設の整備、食品の仕分及び搬送の自動化等食品の荷さばき業務の合理化を図るための施設の整備その他食品の販売に係る業務の用に供する施設の近代化を図るための措置
ロ 経営管理の合理化、取引関係の改善その他食品の販売の事業の経営の改善を図るための措置
5 この法律において「食品商業集積施設整備事業」とは、食品販売業者又は食品販売事業協同組合等の出資又は拠出に係る法人で政令で定めるものが、食品商業集積施設(相当数の食品販売業者の店舗が集積する施設で、当該施設に附帯して駐車場、休憩所その他の当該施設の利用者の利便の増進に資する施設が整備されているもののうち、次に掲げる施設を備えたもの(これと一体的に設置される倉庫その他の食品に係る流通業務用の施設を含む。)をいう。以下同じ。)を整備する事業で、食品に係る流通機構の合理化と流通機能の高度化に特に資するものをいう。
一 食品に関する各種の情報の提供その他食品の購入及び調理に関する一般消費者の利便の増進を図るための施設
二 地域の特色ある食品で一般消費者の食生活の多様化に資すると認められるものの展示及び販売の施設
第二章 食品の流通部門の構造改善
(基本方針)
第三条 農林水産大臣は、政令で定めるところにより、食品の流通部門の構造改善を図るための基本方針(以下「基本方針」という。)を定めなければならない。
2 基本方針においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
一 食品の流通部門の構造改善の基本的な方向
二 次に掲げる事業の実施に関する基本的な事項
イ 食品生産販売提携事業
ロ 卸売市場機能高度化事業
ハ 食品販売業近代化事業
ニ 食品商業集積施設整備事業
三 前号に掲げるもののほか、食品の流通部門の構造改善の促進に関する重要事項
四 一般消費者の利益の増進、農林漁業の振興その他の食品の流通部門の構造改善に際し配慮すべき重要事項
3 農林水産大臣は、経済事情の変動その他情勢の推移により必要が生じたときは、基本方針を変更するものとする。
4 農林水産大臣は、基本方針を定め、又はこれを変更しようとするときは、関係行政機関の長に協議し、かつ、食品流通審議会の意見を聴かなければならない。
5 農林水産大臣は、第一項の規定により基本方針を定め、又は第三項の規定によりこれを変更したときは、その要旨を公表するものとする。
(構造改善計画の認定)
第四条 食品賑売業者又は食品販売事業協同組合等は、農林漁業者又は農業協同組合等と共同して、その行う事業(食品販売事業協同組合等又は農業協同組合等にあっては、その構成員の行う事業を含む。)について食品生産販売提携事業に関する計画を作成し、これを農林水産大臣に提出して、当該計画が適当である旨の認定を受けることができる。
2 卸売市場開設者等は、卸売市場機能高度化事業に関する計画を作成し、これを農林水産大臣に提出して、当該計画が適当である旨の認定を受けることができる。
3 食品販売事業協同組合等は、その構成員の行う食品の販売の事業について食品販売業近代化事業に関する計画を作成し、これを農林水産大臣に提出して、当該計画が適当である旨の認定を受けることができる。
4 食品販売業者又は食品販売事業協同組合等の出資又は拠出に係る法人で政令で定めるものは、食品商業集積施設整備事業に関する計画を作成し、これを農林水産大臣に提出して、当該計画が適当である旨の認定を受けることができる。
5 前各項の計画(以下「構造改善計画」という。)には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 前各項に規定する事業(以下「構造改善事業」という。)の目標
二 構造改善事業の内容及び実施時期
三 構造改善事業を実施するのに必要な資金の額及びその調達方法
6 農林水産大臣は、第一項から第四項までの認定の申請があった場合において、その構造改善計画が、基本方針に照らし適切なものであること、一般消費者の利益の増進及び農林漁業の振興に寄与するものであることその他の政令で定める基準に該当するものであると認めるときは、その認定をするものとする。
(計画の変更等)
第五条 前条第一項から第四項までの認定を受けた者(以下「認定事業者」という。)は、当該認定に係る構造改善計画を変更しようとするときは、農林水産大臣の認定を受けなければならない。
2 農林水産大臣は、認定事業者が認定に係る構造改善計画(前項の規定による変更の認定があったときは、その変更後のもの。以下「認定計画」という。)に従って構造改善事業を行っていないと認めるときは、その認定を取り消すことができる。
3 前条第六項の規定は、第一項の認定について準用する。
(農林漁業金融公庫からの資金の貸付け)
第六条 農林漁業金融公庫は、農林漁業金融公庫法(昭和二十七年法律第三百五十五号)第十八条第一項、第四項及び第五項、第十八条の二第一項、第十八条の三第一項、第十八条の四第一項並びに附則第二十三項に規定する業務のほか、次の各号に掲げる者に対し、それぞれ当該各号に掲げる資金であって他の金融機関が融通することを困難とするもののうち農林水産大臣及び大蔵大臣の指定するものの貸付けの業務を行うことができる。
一 第四条第一項の認定に係る認定計画に従って食品生産販売提携事業を実施する食品販売業者、食品販売事業協同組合等、農林漁業者又は農業協同組合等 当該認定計画に従って食品生産販売提携事業を実施するために必要な長期かつ低利の資金
二 第四条第二項の認定に係る認定計画に従って卸売市場機能高度化事業を実施する卸売市場開設者等であって地方公共団体以外のもの 当該認定計画に従って卸売市場機能高度化事業を実施するために必要な長期かつ低利の資金
2 前項に規定する資金の貸付けの利率、償還期限及び据置期間については、政令で定める範囲内で、農林漁業金融公庫が定める。
3 第一項の規定により農林漁業金融公庫が行う同項に規定する資金の貸付けについての農林漁業金融公庫法第二十九条第二項、第三十条第二項第一号及び第三十六条第三号の規定の適用については、同法第二十九条第二項及び第三十条第二項第一号中「融通法」とあるのは「食品流通構造改善促進法」と、同法第三十六条第三号中「附則第二十三項」とあるのは「附則第二十三項並びに食品流通構造改善促進法第六条第一項」とする。
(課税の特例)
第七条 第四条第三項の認定に係る認定計画に従って食品販売事業協同組合等が新たに取得した共同利用施設及び同条第四項の認定に係る認定計画に従って同項に規定する法人が新たに取得した食品商業集積施設については、租税特別措置法(昭和三十二年法律第二十六号)で定めるところにより、特別償却をすることができる。
(資金の確保)
第八条 国は、認定計画に従って構造改善事業を実施するのに必要な資金の確保に努めるものとする。
(指導及び助言)
第九条 国は、認定事業者に対し、構造改善事業の円滑な実施に必要な指導及び助言を行うものとする。
(報告の徴収)
第十条 農林水産大臣は、認定事業者に対し、構造改善事業の実施状況について報告を求めることができる。
第三章 食品流通構造改善促進機構
(指定)
第十一条 農林水産大臣は、食品の流通部門の構造改善を促進することを目的として設立された民法(明治二十九年法律第八十九号)第三十四条の法人であって、次条各号に掲げる業務を適正かつ確実に行うことができると認められるものを、その申出により、食品流通構造改善促進機構(以下「機構」という。)として指定することができる。
2 農林水産大臣は、前項の指定をしたときは、当該機構の名称、住所及び事務所の所在地を官報で公示しなければならない。
3 機構は、その名称、住所又は事務所の所在地を変更しようとするときは、あらかじめ、その旨を農林水産大臣に届け出なければならない。
4 農林水産大臣は、前項の届出があったときは、その旨を官報で公示しなければならない。
(業務)
第十二条 機構は、次に掲げる業務を行うものとする。
一 認定計画に係る構造改善事業又は民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法(昭和六十一年法律第七十七号。第三号において「特定施設整備法」という。)第六条の認定計画に係る同法第二条第一項第十四号に掲げる特定施設の整備の事業(以下この条において「認定構造改善事業等」という。)に必要な資金の借入れに係る債務を保証すること。
二 認定構造改善事業等について、その実施に要する費用の一部を負担して当該認定構造改善事業等に参加すること。
三 認定構造改善事業等を実施する者の委託を受けて、認定計画又は特定施設整備法第六条の認定計画に従って施設の整備を行うこと。
四 前二号に掲げる業務により整備する施設と一体として整備することが適当と認められる施設であって、一般消費者の利益の増進又は農林漁業の振興に資するものを整備すること。
五 認定構造改善事業等を実施する者に対し、必要な資金のあっせんを行うこと。
六 地域の特色ある食品その他の特に普及を図る必要がある食品の流通及び消費の増進を図ること。
七 食品販売業者又は卸売市場の業務を行う者に対する研修を行うこと。
八 食品の流通に関する情報又は資料を収集し、及び提供すること。
九 食品の流通に関する調査研究を行うこと。
十 食品の流通部門の構造改善を促進するために必要とされる事項について、照会及び相談に応ずることその他の援助を行うこと。
十一 前各号に掲げる業務に附帯する業務を行うこと。
(業務の委託)
第十三条 機構は、農林水産大臣の認可を受けて、前条第一号に掲げる業務(債務の保証の決定を除く。)の一部を金融機関に委託することができる。
2 金融機関は、他の法律の規定にかかわらず、前項の規定による委託を受け、当該業務を行うことができる。
(業務規程の認可)
第十四条 機構は、第十二条第一号に掲げる業務(以下「債務保証業務」という。)を行うときは、当該業務の開始前に、当該業務の実施に関する規程(以下「業務規程」という。)を作成し、農林水産大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 農林水産大臣は、前項の認可をした業務規程が債務保証業務の適正かつ確実な実施上不適当となったと認めるときは、その業務規程を変更すべきことを命ずることができる。
3 業務規程に記載すべき事項は、農林水産省令で定める。
(事業計画等)
第十五条 機構は、毎事業年度、農林水産省令で定めるところにより、事業計画及び収支予算を作成し、農林水産大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 機構は、農林水産省令で定めるところにより、毎事業年度終了後、事業報告書、貸借対照表、収支決算書及び財産目録を作成し、農林水産大臣に提出し、その承認を受けなければならない。
(区分経理)
第十六条 機構は、債務保証業務を行う場合には、債務保証業務に係る経理とその他の業務に係る経理とを区分して整理しなければならない。
(農林水産省令への委任)
第十七条 前二条に定めるもののほか、機構が債務保証業務を行う場合における機構の財務及び会計に関し必要な事項は、農林水産省令で定める。
(報告及び検査)
第十八条 農林水産大臣は、第十二条各号に掲げる業務の適正な運営を確保するために必要な限度において、機構に対し、当該業務若しくは資産の状況に関し必要な報告をさせ、又はその職員に、機構の事務所に立ち入り、業務の状況若しくは帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
2 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。
3 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
(改善命令)
第十九条 農林水産大臣は、第十二条各号に掲げる業務の運営に関し改善が必要であると認めるときは、機構に対し、その改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
(指定の取消し)
第二十条 農林水産大臣は、機構が次の各号のいずれかに該当するときは、第十一条第一項の指定(以下この条において「指定」という。)を取り消すことができる。
一 第十二条各号に掲げる業務を適正かつ確実に実施することができないと認められるとき。
二 指定に関し不正の行為があつたとき。
三 この章の規定又は当該規定に基づく命令若しくは処分に違反したとき。
四 第十四条第一項の規定により認可を受けた業務規程によらないで債務保証業務を行ったとき。
2 農林水産大臣は、前項の規定により指定を取り消したときは、その旨を官報で公示しなければならない。
(協議)
第二十一条 農林水産大臣は、次の場合には、あらかじめ、大蔵大臣に協議しなければならない。
一 第十三条第一項、第十四条第一項又は第十五条第一項の認可をしようとするとき。
二 第十五条第二項の承認をしようとするとき。
三 第十七条の農林水産省令を定めようとするとき。
第四章 食品流通審議会
(設置)
第二十二条 農林水産省に、食品流通審議会(以下「審議会」という。)を置く。
(権限)
第二十三条 審議会は、この法律及び卸売市場法(昭和四十六年法律第三十五号)その他の法令の規定によりその権限に属させられた事項を処理するほか、農林水産大臣の諮問に応じ、食品の流通に関する重要事項を調査審議する。
2 審議会は、前項に規定する事項に関し農林水産大臣に意見を述べることができる。
(組織)
第二十四条 審議会は、委員十五人以内で組織する。
2 委員は、前条第一項に規定する事項に関し学識経験のある者のうちから農林水産大臣が任命する。
3 委員は、非常勤とする。
(委任規定)
第二十五条 前三条に定めるもののほか、審議会の組織及び運営に関し必要な事項は、政令で定める。
第五章 罰則
第二十六条 次の各号の一に該当する者は、二十万円以下の罰金に処する。
一 第十八条第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者
二 第十九条の規定による命令に違反した者
第二十七条 第十条の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者は、十万円以下の罰金に処する。
第二十八条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し前二条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、各本条の刑を科する。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲において政令で定める日から施行する。
(罰則に関する経過措置)
第二条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(卸売市場法の一部改正)
第三条 卸売市場法の一部を次のように改正する。
目次中「卸売市場審議会及び」を削る。
第四条第三項中「卸売市場審議会」を「食品流通審議会」に、「きかなければ」を「聴かなければ」に改める。
第五条第三項及び第七条第二項中「卸売市場審議会」を「食品流通審議会」に、「きく」を「聴く」に改める。
第十二条中「卸売市場審議会」を「食品流通審議会」に、「きいて」を「聴いて」に改める。
第五章の章名を次のように改める。
第五章 都道府県卸売市場審議会
第七十条を次のように改める。
第七十条 削除
(地方税法の一部改正)
第四条 地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)の一部を次のように改正する。
第七十三条の十四第六項中「第十八条の二第一項」の下に「、食品流通構造改善促進法(平成三年法律第五十九号)第六条第一項」を加える。
第五百八十六条第二項第九号の次に次の一号を加える。
九の二 事業協同組合その他の政令で定める者が食品流通構造改善促進法第四条第三項又は第四項の規定による認定を受けた同条第五項に規定する構造改善計画に従つて実施する構造改善事業又は当該構造改善事業に係るものとして政令で定める事業の用に供する土地で政令で定めるもの
附則第十五条に次の一項を加える。
31 事業協同組合、農業協同組合その他の政令で定める法人が食品流通構造改善促進法第四条第一項又は第二項の規定による認定を受けた同条第五項に規定する構造改善計画に基づき、同法の施行の日から平成五年三月三十一日までの間に取得した機械及び装置で政令で定めるものに対して課する固定資産税の課税標準は、第三百四十九条の二又は第三百四十九条の三第四項の規定にかかわらず、当該機械及び装置に対して新たに固定資産税が課されることとなつた年度から三年度分の固定資産税に限り、当該機械及び装置に係る固定資産税の課税標準となるべき価格の二分の一の額とする。
附則第三十二条の三の二中第十六項を第十七項とし、第十五項の次に次の一項を加える。
16 食品流通構造改善促進法第四条第四項の規定による認定を受けた同項の計画に従つて整備される同法第二条第五項に規定する食品商業集積施設のうち政令で定める施設に係る事業所用家屋の新築又は増築で同法第五条第一項に規定する認定事業者で政令で定めるものが建築主であるものに対して課する新増設に係る事業所税の課税標準となるべき新増設事業所床面積の算定については、当該新築又は増築が平成五年三月三十一日までに行われたときに限り、当該新築又は増築に係る新増設事業所床面積(第七百一条の三十四(新増設に係る事業所税に関する部分に限る。)の規定の適用を受けるものを除く。)から当該面積の二分の一に相当する面積を控除するものとする。この場合においては、第七百一条の四十一第八項の規定を準用する。
大蔵大臣臨時代理 国務大臣 井上裕
農林水産大臣臨時代理 国務大臣 谷洋一
自治大臣 吹田幌
内閣総理大臣臨時代理 国務大臣 坂本三十次