首都圏近郊緑地保全法
法令番号: 法律第101号
公布年月日: 昭和41年6月30日
法令の形式: 法律

提案理由 (AIによる要約)

首都圏への人口・産業集中に伴い、近郊での無秩序な市街地化が進み、緑地が荒廃して生活環境が悪化している。首都圏整備法の改正で近郊整備地帯が指定され、計画的な市街地化と緑地保全の必要性が高まった。既存の都市公園法や自然公園法では、大都市周辺における広域的な緑地保全の制度が不十分であり、このまま放置すれば緑の自然環境は壊滅的な状況となる。そこで、首都圏の近郊整備地帯内の緑地について、法制上・財政上の特別措置を講じて保全制度を確立し、首都圏の秩序ある発展に寄与することが緊要となった。

参照した発言:
第51回国会 参議院 建設委員会 第13号

審議経過

第51回国会

参議院
(昭和41年4月19日)
(昭和41年4月28日)
(昭和41年5月10日)
(昭和41年5月12日)
(昭和41年5月31日)
(昭和41年6月7日)
(昭和41年6月8日)
衆議院
(昭和41年6月10日)
(昭和41年6月22日)
(昭和41年6月25日)
(昭和41年6月27日)
(昭和41年6月27日)
参議院
(昭和41年6月27日)
首都圏近郊緑地保全法をここに公布する。
御名御璽
昭和四十一年六月三十日
内閣総理大臣 佐藤栄作
法律第百一号
首都圏近郊緑地保全法
(目的)
第一条 この法律は、首都圏の近郊整備地帯において良好な自然の環境を有する緑地を保全することが、首都及びその周辺の地域における現在及び将来の住民の健全な生活環境を確保するため、ひいては首都圏の秩序ある発展を図るために欠くことのできない条件であることにかんがみ、その保全に関し必要な事項を定めることにより、近郊整備地帯の無秩序な市街地化を防止し、もつて首都圏の秩序ある発展に寄与することを目的とする。
(定義)
第二条 この法律で「近郊整備地帯」とは、首都圏整備法(昭和三十一年法律第八十三号)第二十四条第一項の規定により指定された区域をいう。
2 この法律で「近郊緑地」とは、近郊整備地帯内の緑地であって、樹林地、水辺地若しくはその状況がこれらに類する土地が、単独で、若しくは一体となって、又はこれらに隣接している土地が、これらと一体となつて、良好な自然の環境を形成し、かつ、相当規模の広さを有しているものをいう。
(近郊緑地保全区域の指定)
第三条 首都圏整備委員会(以下「委員会」という。)は、近郊緑地のうち、無秩序な市街地化のおそれが大であり、かつ、これを保全することによって得られる首都及びその周辺の地域の住民の健全な心身の保持及び増進又はこれらの地域における公害若しくは災害の防止の効果が著しい近郊緑地の土地の区域を、近郊緑地保全区域(以下「保全区域」という。)として指定することができる。
2 委員会は、保全区域を指定をしようとするときは、広域的かつ長期的な見地から行なうようにしなければならない。
3 委員会は、保全区域の指定をしようとするときは、関係地方公共団体及び首都圏整備審議会の意見をきくとともに、関係行政機関の長に協議しなければならない。
4 保全区域の指定は、委員会が官報に告示することによつて、その効力を生ずる。
5 前二項の規定は、保全区域の変更について準用する。
(近郊緑地保全計画)
第四条 委員会は、保全区域の指定をしたときは、当該保全区域について、近郊緑地の保全に関する計画(以下「近郊緑地保全計画」という。)を決定しなければならない。
2 近郊緑地保全計画には、次の各号に掲げる事項を定めなければならない。
一 保全区域内における行為の規制その他当該近郊緑地の保全に関する事項
二 保全区域内において当該近郊緑地の保全に関連して必要とされる施設の整備に関する事項
三 近郊緑地特別保全地区の指定の基準に関する事項
四 近郊緑地特別保全地区内における土地の買入れに関する事項
3 近郊緑地保全計画は、首都圏整備法の定める手続によつて、近郊整備地帯の整備に関する事項についての同法第二十一条第三項の整備計画として決定するものとする。
(近郊緑地特別保全地区の指定)
第五条 建設大臣は、保全区域内の次の各号に規定する条件に該当する土地の区域について、前条第二項第三号に規定する基準に従い、都市計画法(大正八年法律第三十六号)の定める手続によつて、都市計画の施設として、近郊緑地特別保全地区(以下「特別保全地区」という。)を指定することができる。
一 特別保全地区として指定することによつて得られる首都及びその周辺の地域の住民の健全な心身の保持及び増進又はこれらの地域における公害若しくは災害の防止の効果が特に著しいこと。
二 特に良好な自然の環境を有すること。
2 建設大臣は、特別保全地区の指定をしようとするときは、あらかじめ、委員会の意見及び工業立地上の観点からする通商産業大臣の意見をきかなければならない。
(指定の準備のための土地の立入り等)
第六条 委員会又は建設大臣は、保全区域又は特別保全地区の指定の準備のため他人の占有する土地に立ち入つて調査を行なう必要がある場合においては、その必要な限度において、他人の占有する土地に、自ら立ち入り、又はその命じた者若しくは委任した者に立ち入らせることができる。
2 前項の規定により他人の占有する土地に立ち入ろうとする者は、立ち入ろうとする日の三日前までに、その旨を土地の占有者に通知しなければならない。
3 第一項の規定により、建築物が所在し、又はかき、さく等で囲まれた他人の占有する土地に立ち入ろうとする場合においては、その立ち入ろうとする者は、立入りの際、あらかじめ、その旨を土地の占有者に告げなければならない。
4 日出前及び日没後においては、土地の占有者の承諾があつた場合を除き、前項に規定する土地に立ち入つてはならない。
5 土地の占有者は、正当な理由がない限り、第一項の規定による立入りを拒み、又は妨げてはならない。
6 第一項の規定により他人の占有する土地に立ち入ろうとする者は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があつた場合においては、これを提示しなければならない。
7 国は、第一項の規定による行為により他人に損失を与えた場合においては、その損失を受けた者に対して、通常生ずべき損失を補償する。
8 前項の規定による損失の補償については、委員会又は建設大臣と損失を受けた者が協議しなければならない。
9 前項の規定による協議が成立しない場合においては、委員会若しくは建設大臣又は損失を受けた者は、政令で定めるところにより、収用委員会に土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)第九十四条第二項の規定による裁決を申請することができる。
(標織の設置等)
第七条 都県は、特別保全地区の指定があつたときは、その地区内に、特別保全地区である旨を表示した標識を設けなければならない。
2 特別保全地区内の土地の所有者又は占有者は、正当な理由がない限り、前項の標識の設置を拒み、又は妨げてはならない。
3 何人も、第一項の規定により設けられた標識を設置者の承諾を得ないで移転し、若しくは除却し、又は汚損し、若しくは損壊してはならない。
4 都県は、第一項の規定による行為により損失を受けた者がある場合においては、その損失を受けた者に対して、通常生ずベき損失を補償する。
5 前条第八項及び第九項の規定は、前項の規定による損失の補償について準用する。この場合において、同条第八項中「委員会又は建設大臣」とあり、及び同条第九項中「委員会若しくは建設大臣」とあるのは、「都県知事」と読み替えるものとする。
(保全区域における行為の届出)
第八条 保全区域(特別保全地区を除く。以下この条において同じ。)内において、次の各号に掲げる行為をしようとする者は、首都圏整備委員会規則で定めるところにより、あらかじめ、都県知事にその旨を届け出なければならない。
一 建築物その他の工作物の新築、改築又は増築
二 宅地の造成、土地の開墾、土石の採取、鉱物の掘採その他の土地の形質の変更
三 木竹の伐採
四 水面の埋立て又は干拓
五 前各号に掲げるもののほか、当該近郊緑地の保全に影響を及ぼすおそれのある行為で政令で定めるもの
2 都県知事は、前項の届出があつた場合において、当該近郊緑地の保全のため必要があると認めるときは、届出をした者に対して、必要な助言又は勧告をすることができる。
3 国の機関は、第一項の規定による届出を要する行為をしようとするときは、あらかじめ、都県知事にその旨を通知しなければならない。
4 次の各号に掲げる行為については、前三項の規定は、適用しない。
一 近郊緑地保全計画に基づいて行なう行為
二 通常の管理行為、軽易な行為その他の行為で政令で定めるもの
三 保全区域が指定され、又はその区域が拡張された際すでに着手していた行為
四 非常災害のため必要な応急措置として行なう行為
五 前各号に掲げるもののほか、公益性が特に高いと認められる事業の実施に係る行為のうち当該近郊緑地の保全上著しい支障を及ぼすおそれがないと認められるものであつて、政令で定めるもの
(特別保全地区における行為の制限)
第九条 特別保全地区内においては、次の各号に掲げる行為は、都県知事の許可を受けなければ、してはならない。ただし、当該特別保全地区が指定され、若しくはその区域が拡張された際すでに着手していた行為、非常災害のため必要な応急措置として行なう行為又は前条第四項第五号の政令で定める行為に該当する行為については、この限りでない。
一 前条第一項第一号から第四号までに掲げる行為
二 前号に掲げるもののほか、当該近郊緑地の保全に影響を及ぼすおそれのある行為で政令で定めるもの
2 都県知事は、前項の許可の申請があつた場合において、その申請に係る行為が当該近郊緑地の保全上支障があると認めるときは、同項の許可をしてはならない。
3 都県知事は、第一項の許可の申請があつた場合において、当該近郊緑地の保全のため必要があると認めるときは、許可に期限その他必要な条件を附することができる。
4 特別保全地区が指定され、又はその区域が拡張された際当該特別保全地区内においてすでに第一項各号に掲げる行為に着手している者は、その指定又は区域の拡張の日から起算して三十日以内に、都県知事にその旨を届け出なければならない。
5 特別保全地区内において非常災害のため必要な応急措置として第一項各号に掲げる行為をした者は、その行為をした日から起算して十四日以内に、都県知事にその旨を届け出なければならない。
6 特別保全地区内において前条第四項第五号の政令で定める行為に該当する行為で第一項各号に掲げるものをしようとする者は、あらかじめ、都県知事にその旨を通知しなければならない。
7 都県知事は、第四項若しくは第五項の届出又は前項の通知があつた場合において、当該近郊緑地の保全のため必要があると認めるときは、届出又は通知をした者に対して、必要な助言又は勧告をすることができる。
8 国の機関が行なう行為については、第一項の許可を受けることを要しない。この場合において、当該国の機関は、その行為をしようとするときは、あらかじめ、都県知事に協議しなければならない。
9 次の各号に掲げる行為については、第一項から第七項まで及び前項後段の規定は、適用しない。
一 近郊緑地保全計画に基づいて行なう行為
二 通常の管理行為、軽易な行為その他の行為で政令で定めるもの
(原状回復命令等)
第十条 都県知事は、前条第一項の規定に違反した者又は同条第三項の規定により許可に附せられた条件に違反した者がある場合においては、これらの者は又はこれらの者から当該土地、建築物その他の工作物若しくは物件についての権利を承継した者に対して、相当の期限を定めて、当該近郊緑地の保全に対する障害を排除するため必要な限度において、その原状回復を命じ、又は原状回復が著しく困難である場合に、これに代わるべき必要な措置をとるべき旨を命ずることができる。
2 都県知事は、前項の規定により原状回復又はこれに代わるべき必要な措置(以下この条において「原状回復等」という。)を命じようとするときは、あらかじめ、当該原状回復等を命ずべき者について聴聞を行なわなければならない。ただし、その者が正当な理由がなくて聴聞に応じないときは、この限りでない。
3 第一項の規定により原状回復等を命じようとする場合において、過失がなくて当該原状回復等を命ずべき者を確知することができないときは、都県知事は、その者の負担において、当該原状回復等を自ら行ない、又はその命じた者若しくは委任した者にこれを行なわせることができる。この場合においては、相当の期限を定めて、当該原状回復等を行なうべき旨及びその期限までに当該原状回復等を行なわないときは、都県知事又はその命じた者若しくは委任した者が当該原状回復等を行なう旨をあらかじめ公告しなければならない。
4 前項の規定により原状回復等を行なおうとする者は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があつた場合においては、これを提示しなければならない。
(損失の補償)
第十一条 都県は、第九条第一項の許可を受けることができないため損失を受けた者がある場合においては、その損失を受けた者に対して、通常生ずべき損失を補償する。ただし、次の各号の一に該当する場合における当該許可の申請に係る行為については、この限りでない。
一 第九条第一項の許可の申請に係る行為をするについて、他に、行政庁の許可その他の処分を受けるべきことを定めている法律(法律に基づく命令及び条例を含むものとし、当該許可その他の処分を受けることができないため損失を受けた者に対して、その損失を補償すべきことを定めているものを除く。)がある場合において、当該許可その他の処分の申請が却下されたとき、又は却下されるべき場合に該当するとき。
二 第九条第一項の許可の申請に係る行為が社会通念上特別保全地区の指定の趣旨に著しく反すると認められるとき。
2 第六条第八項及び第九項の規定は、前項の規定による損失の補償について準用する。この場合において、同条第八項中「委員会又は建設大臣」とあり、及び同条第九項中「委員会若くは建設大臣」とあるのは、「都県知事」と読み替えるものとする。
(土地の買入れ)
第十二条 都県は、特別保全地区内の土地で当該近郊緑地の保全上必要があると認めるものについて、その所有者から第九条第一項の許可を受けることができないためその土地の利用に著しい支障をきたすこととなることにより当該土地を都県において買い入れるべき旨の申出があつた場合においては、これを買い入れるものとする。
2 前項の規定による買入れをする場合における土地の価額は、時価によるものとする。
(買い入れた土地の管理)
第十三条 都県は、前条第一項の規定により買い入れた土地については、この法律の目的に適合するように管理しなければならない。
(費用の負担及び補助)
第十四条 保全区域又は特別保全地区の指定があつた後における当該保全区域又は特別保全地区内の近郊緑地の保全に要する費用は、都県の負担とする。
2 国は、第十一条第一項の規定による損失の補償及び第十二条第一項の規定による土地の買入れに要する費用については、政令で定めるところにより、その一部を補助する。
(報告及び立入検査等)
第十五条 都県知事は、特別保全地区内の近郊緑地の保全のため必要があると認めるときは、その必要な限度において、第九条第一項の規定による許可を受けた者又はその者から当該土地、建築物その他の工作物若しくは物件についての権利を承継した者に対して、当該行為の実施状況その他必要な事項について報告を求めることができる。
2 都県知事は、第九条第一項若しくは第三項又は第十条第一項の規定による処分をするために必要があると認めるときは、その必要な限度において、当該職員をして、特別保全地区内の土地若しくは建物内に立ち入らせ、又は第九条第一項各号に掲げる行為の実施状況を検査させ、若しくはこれらの行為の当該近郊緑地の保全に及ぼす影響を調査させることができる。
3 前項に規定する職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があつた場合においては、これを提示しなければならない。
(大都市の特例)
第十六条 この法律の規定により、都県が処理することとされている事務又は都県知事の権限に属するものとされている事務は、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十二条の十九第一項の指定都市(以下この条において「指定都市」という。)においては、指定都市が処理し、又は指定都市の長が行なうものとする。この場合においては、この法律中都県又は都県知事に関する規定は、指定都市又は指定都市の長に関する規定として指定都市又は指定都市の長に適用があるものとする。
(特別保全地区内の近郊緑地の保全のために必要な資金についての配慮)
第十七条 国は、都県が特別保全地区内の近郊緑地の保全のために行なう事業に必要な資金については、法令の範囲内において、資金事情及び当該都県の財政状況が許す限り、配慮するものとする。
(土地調整委員会の裁定)
第十八条 第九条第一項の規定による処分を受けた者であつて、その処分に不服があるものは、その不服の理由が鉱業、採石業又は砂利採取業との調整に関するものであるときは、土地調整委員会に裁定の申請をすることができる。この場合には、行政不服審査法(昭和三十七年法律第百六十号)による不服申立てをすることができない。
2 行政不服審査法第十八条の規定は、前項に規定する処分につき、処分庁が誤つて審査請求をすることができる旨を教示した場合に準用する。
(罰則)
第十九条 第十条第一項の規定による命令に違反した者は、一年以下の懲役又は十万円以下の罰金に処する。
第二十条 次の各号の一に該当する者は、六月以下の懲役又は五万円以下の罰金に処する。
一 第九条第一項の規定に違反した者
二 第九条第三項の規定により許可に附せられた条件に違反した者
第二十一条 次の各号の一に該当する者は、一万円以下の罰金に処する。
一 第六条第五項の規定に違反した者
二 第七条第三項の規定に違反した者
三 第八条第一項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
四 第十五条第一項の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者
五 第十五条第二項の規定による立入検査又は立入調査を拒み、妨げ、又は忌避した者
第二十二条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の義務又は財産に関して前三条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して各本条の罰金刑を科する。
附 則
(施行期日)
1 この法律は、公布の日から起算して六月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。
(都市計画法の一部改正)
2 都市計画法の一部を次のように改正する。
第十条に次の一項を加える。
都市計画区域内ニ於テハ首都圏近郊緑地保全法ニ依ル近郊緑地特別保全地区ノ指定、変更又ハ廃止ヲ為ストキハ都市計画ノ施設トシテ之ヲ為スべシ
(建設省設置法の一部改正)
3 建設省設置法(昭和二十三年法律第百十三号)の一部を次のように改正する。
第三条第六号の三の次に次の一号を加える。
六の四 首都圏近郊緑地保全法(昭和四十一年法律第百一号)による近郊緑地特別保全地区の指定及びその地区内の近郊緑地の保全に関する事務を管理すること。
(土地調整委員会設置法の一部改正)
4 土地調整委員会設置法(昭和二十五年法律第二百九十二号)の一部を次のように改正する。
第四条中第二十二号を第二十三号とし、第二十一号の次に次の一号を加える。
二十二 首都圏近郊緑地保全法(昭和四十一年法律第百一号)第十八条第一項の規定による異議を裁定すること。
第二十五条第一項中「又は河川法第九十七条第三項」を「、河川法第九十七条第三項又は首都圏近郊緑地保全法第十八条第一項」に改める。
第四十五条第一項中「河川法」を「河川法首都圏近郊緑地保全法」に改める。
第四十五条に次の二項を加える。
4 第一項の規定により首都圏近郊緑地保全法の規定による許可があつたものとみなされる場合においては、委員会は、裁定で、近郊緑地特別保全地区内の近郊緑地を保全するために必要な限度において、鉱業権者若しくは租鉱権者又は採石業者が守るべき事項を定めることができる。
5 前項の規定により近郊緑地特別保全地区内の近郊緑地を保全するために定められた事項は、首都圏近郊緑地保全法の規定の適用については、同法第九条第三項の規定により許可に附せられた条件とみなす。
(首都圏整備法の一部改正)
5 首都圏整備法の一部を次のように改正する。
第十六条第一項中「施行に関する事務」の下に「及び首都圏近郊緑地保全法(昭和四十一年法律第百一号)の施行に関する事務(建設省の所掌に属するものを除く。)」を加える。
第十七条第二項に次の一号を加える。
七 首都圏近郊緑地保全法の施行に関すること。
(首都圏の近郊整備地帯及び都市開発区域の整備に関する法律の一部改正)
6 首都圏の近郊整備地帯及び都市開発区域の整備に関する法律(昭和三十三年法律第九十八号)の一部を次のように改正する。
第一条中「、あわせて緑地を保全し」を削る。
内閣総理大臣 佐藤栄作
大蔵大臣 福田赳夫
通商産業大臣 三木武夫
建設大臣 瀬戸山三男
自治大臣 永山忠則