朕東京都制施行令ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十八年六月十八日
內閣總理大臣 東條英機
大藏大臣 賀屋興宣
內務大臣 安藤紀三郞
文部大臣 子爵 岡部長景
勅令第五百九號
東京都制施行令目次
第一章
總則
第二章
都議會
第一節
都議會議員ノ選擧
第二節
東京都制第三十二條ノ投票
第三節
都議會議員ノ選擧運動及其ノ費用竝ニ公立學校等ノ設備ノ使用
第三章
都ノ財務
第四章
都ノ監督
第五章
區市町村
第一節
第一款
通則
第二款
區會議員ノ選擧
第三款
區會ノ職務權限及區長ト區會トノ關係
第四款
區ノ財務
第五款
區ノ監督
第二節
市町村
第六章
雜則
東京都制施行令
第一章 總則
第一條 東京都制第八條ノ規定ニ依リ除外スベキ學生生徒左ノ如シ
一 陸軍各部依託學生生徒
二 海軍依託學生生徒竝ニ豫備學生、豫備生徒及豫備練習生
第二章 都議會
第一節 都議會議員ノ選擧
第二條 東京都制第十一條第二項ノ區域ノ人口ガ都議會議員ノ定數ヲ以テ都ノ人口ヲ除シテ得タル數ノ半數ニ滿タザル場合ニ限リ同條第三項ノ規定ニ依リ其ノ區域ト隣接ノ區域トヲ合セテ一選擧區ヲ設クルコトヲ得
東京都制第十一條第三項ノ規定ニ依ル選擧區ハ總選擧ヲ行フ場合ニ非ザレバ之ヲ設クルコトヲ得ズ
東京都制第十一條第三項ノ規定ニ依リ選擧區ヲ設ケントスルトキハ內務大臣ノ許可ヲ受クベシ
前二項ノ規定ハ東京都制第十一條第三項ノ規定ニ依ル選擧區ヲ廢止シ又ハ其ノ區域ヲ變更スル場合ニ之ヲ準用ス
東京都制第十一條第三項及第四項ノ場合ニ於テハ當該選擧區ノ選擧長ハ關係アル區長、市長、地方事務所長又ハ支廳長ノ中ニ就キ都長官之ヲ指定ス
第三條 東京都制第二十一條第二項ノ規定ニ依リ選擧人名簿ノ調製、縱覽、確定及異議ノ決定ニ關スル期日及期間ヲ定メタルトキハ都長官ハ直ニ之ヲ吿示スベシ
第四條 區市町村ノ境界變更アリタル爲選擧人名簿ニ異動ヲ生ジタルトキハ區市町村長ハ其ノ管理ニ屬スル名簿中異動ニ係ル部分ヲ新ニ屬シタル區市町村ノ區市町村長ニ送付スベシ
區市町村ノ廢置分合アリタル爲名簿ノ引繼ヲ要スルトキハ前項ノ例ニ依ル
第五條 前條ノ規定ニ依リ送付ヲ受ケタル選擧人名簿確定前ナルトキハ名簿ノ縱覽、確定及異議ノ決定ニ關スル期日及期間ハ都長官ノ定ムル所ニ依ル
前項ノ規定ニ依リ期日及期間ヲ定メタルトキハ都長官ハ直ニ之ヲ吿示スベシ
第六條 東京都制第二十五條第二項ノ規定ニ依リ區市町村ノ區域ヲ分チテ數投票區ヲ設ケ又ハ數町村ノ區域ヲ合セテ一投票區ヲ設ケタルトキハ都長官ハ直ニ其ノ區劃ヲ吿示スベシ
第七條 東京都制第二十五條第二項ノ規定ニ依リ區市町村ノ區域ヲ分チテ數投票區ヲ設ケタル場合ニ於テハ左ノ規定ニ依ル
一 選擧人名簿ハ投票區每ニ之ヲ調製スベシ
二 投票管理者ハ投票區ノ一ニ於テハ區市町村長トシ其ノ他ノ投票區ニ於テハ區市町村長ノ指定シタル官吏又ハ吏員ヲ以テ之ニ充ツ
三 區市町村長ハ選擧ノ期日ノ吿示アリタルトキハ直二名簿(投票區ノ區域ト同一ノ區域ニ依リ調製セラレタル名簿ナキ場合ニ於テハ名簿中投票區ノ區域ニ係ル部分)ヲ各投票管理者ニ送付スベシ
第八條 東京都制第二十五條第二項ノ規定ニ依リ數町村ノ區域ヲ合セテ一投票區ヲ設ケタル場合ニ於テハ左ノ規定ニ依ル
一 投票管理者ハ都長官ニ於テ關係町村長ノ中ニ就キ之ヲ指定ス
二 町村長ハ選擧ノ期日ノ吿示アリタルトキハ直ニ選擧人名簿ヲ投票管理者ニ送付スベシ
三 町村費ヲ以テ支辨スベキ投票所ノ費用ハ之ヲ關係町村ニ平分スベシ
第九條 東京都制第二十九條第六項ノ規定ニ依リ盲人ガ投票ニ關スル記載ニ使用スルコトヲ得ル點字ハ市制町村制施行令別表ノ定ムル所ニ依ル
點字ニ依リ投票ヲ爲サントスル選擧人ハ投票管理者ニ對シ其ノ旨ヲ申立ツベシ此ノ場合ニ於テハ投票管理者ハ投票用紙ニ點字投票ナル旨ノ印ヲ押捺シテ之ヲ交付スベシ
點字ニ依ル投票ノ拒否ニ付テハ東京都制第三十一條ノ例ニ依ル此ノ場合ニ於テハ封筒ニ點字投票ナル旨ノ印ヲ押捺シテ之ヲ交付スベシ
前項ノ規定ニ依リ假ニ爲サシメタル投票ハ東京都制第三十九條第二項及第三項ノ規定ノ適用ニ付テハ之ヲ同法第三十一條第二項及第四項ノ投票ト看做ス
第十條 選擧長タル地方事務所長故障アルトキハ都長官ノ指定シタル官吏選擧長ノ職務ヲ代理ス
第十一條 東京都制第三十七條ノ規定ニ依リ開票區ヲ設ケタルトキハ都長官ハ直ニ其ノ區劃ヲ吿示スベシ
第十二條 開票管理者ハ都長官ノ指定シタル官吏又ハ吏員ヲ以テ之ニ充ツ
開票管理者ハ開票ニ關スル事務ヲ擔任ス
開票所ハ開票管理者ノ指定シタル場所ニ之ヲ設ク
開票管理者ハ豫メ開票ノ場所及日時ヲ吿示スベシ
第十三條 開票區ノ區劃內ノ投票管理者ハ其ノ指定シタル投票立會人ト共ニ區市ノ投票區ニ於テハ投票ノ當日、町村ノ投票區ニ於テハ投票ノ翌日迄ニ投票函、投票錄及選擧人名簿ヲ開票管理者ニ送致スベシ
第十四條 投票ノ點檢終リタルトキハ開票管理者ハ直ニ其ノ結果ヲ選擧長ニ報吿スベシ
第十五條 開票管理者ハ開票錄ヲ作リ開票ニ關スル顚末ヲ記載シ二人以上ノ開票立會人ト共ニ之ニ署名シ直ニ投票錄及投票ト併セテ之ヲ選擧長ニ送致スベシ
第十六條 開票管理者ハ第十四條ノ規定ニ依ル報吿ヲ爲シタルトキハ直ニ選擧人名簿ヲ區市町村長ニ返付スベシ
第十七條 選擧長ハ總テノ開票管理者ヨリ第十四條ノ規定ニ依ル報吿ヲ受ケタル日又ハ其ノ翌日(未ダ送致ヲ受ケザル投票函アルトキハ總テノ投票函ノ送致ヲ受ケタル日又ハ其ノ翌日)選擧會ニ於テ選擧立會人立會ノ上其ノ報吿ヲ調査シ東京都制第三十九條第三項ノ規定ニ依リ爲シタル點檢ノ結果ト併セテ各議員候補者ノ得票總數ヲ計算スベシ
第十八條 選擧ノ一部無效ト爲リ更ニ選擧ヲ行ヒタル場合ニ於テハ選擧長ハ前條ノ規定ニ準ジ其ノ部分ニ付同條ノ手續ヲ爲シ他ノ部分ニ於ケル各議員候補者ノ得票數ト併セテ其ノ得票總數ヲ計算スベシ
第十九條 開票區ヲ設ケタル場合ニ於テハ選擧長ハ東京都制第四十八條第一項ノ規定ニ依ル報吿ニ開票錄ノ寫ヲ添附スベシ
第二十條 東京都制第三十九條第三項(本令第二十二條ニ於テ準用スル場合ヲ含ム)ノ規定ニ依リ投票點檢ノ區域ヲ定メタルトキハ都長官ハ直ニ之ヲ吿示スベシ
第二十一條 第二條第五項、第八條第一號、第十條又ハ第十二條第一項ノ規定ニ依リ選擧長、投票管理者、選擧長代理者又ハ開票管理者ヲ指定シタルトキハ都長官ハ直ニ之ヲ吿示スベシ
第七條第二號ノ規定ニ依リ投票管理者ヲ指定シタルトキハ區市町村長ハ直ニ之ヲ吿示スベシ
第二十二條 東京都制第二十七條ノ規定ハ開票立會人ニ、同法第二十八條第一項及第二項ノ規定ハ開票所ニ、同法第三十五條、第三十九條、第四十條及第四十二條ノ規定ハ開票所ニ於ケル開票ニ之ヲ準用ス
第二節 東京都制第三十二條ノ投票
第二十三條 東京都制第三十二條ノ事由ヲ定ムルコト左ノ如シ
一 湖川、港灣ノミヲ航行スル船舶、總噸數二十噸未滿ノ船舶及端舟其ノ他櫓櫂ノミヲ以テ運轉シ又ハ主トシテ櫓櫂ヲ以テ運轉スル舟ヲ除クノ外日本船舶(內地以外ニ船籍港ヲ定ムルモノヲ含ム以下同ジ)ノ船員又ハ其ノ船舶ニ乘務スルノ常況ニ在ル者船內從業中ナルベキコト
二 前號ノ船舶ヲ除クノ外日本船舶ニシテ總噸數五噸以上ノモノノ船員又ハ其ノ船舶ニ乘務スルノ常況ニ在ル者船內從業中ナルベキコト
三 鐵道列車ニ乘務スルノ常況ニ在ル鐵道係員、郵便取扱員其ノ他ノ者鐵道列車ニ乘務中ナルベキコト
四 選擧事務、投票所監視、選擧取締其ノ他選擧ニ關係アル職務ニ從事スル者其ノ投票區域外ニ於テ職務ニ從事中ナルベキコト
五 陸海軍軍人演習召集中又ハ敎育召集中ナルベキコト
六 艦船乘員タル軍屬海上勤務中ナルベキコト
七 引續キ十日以上其ノ屬スル投票區所在ノ區市ノ區域又ハ地方事務所長若ハ支廳長ノ管轄區域外ニ於テ職務又ハ業務ニ從事スルヲ例トスル者其ノ屬スル投票區所在ノ區市ノ區域又ハ地方事務所長若ハ支廳長ノ管轄區域外ニ於テ職務又ハ業務ニ從事中ナルベキコト
第二十四條 選擧人前條ニ揭グル事由ニ因リ選擧ノ當日投票時間內ニ自ラ投票所ニ到リ投票ヲ爲シ能ハザルベキトキハ各左ニ揭グル期間內ニ自ラ其ノ屬スル投票區ノ投票管理者ニ就キ其ノ旨ヲ證シテ投票用紙及投票用封筒ノ交付ヲ請求スルコトヲ得
一 前條第一號又ハ第五號乃至第七號ニ揭グル事由ニ關スルトキハ選擧ノ期日ノ吿示アリタル日ヨリ選擧ノ期日ノ前日迄
二 前條第二號乃至第四號ニ揭グル事由ニ關スルトキハ選擧ノ期日前十日目ヨリ選擧ノ期日ノ前日迄
點字ニ依リ投票ヲ爲サントスル選擧人ハ前項ノ規定ニ依ル請求ヲ爲スト同時ニ投票管理者ニ對シ其ノ旨ヲ申立ツベシ
第二十五條 選擧人前條ノ規定ニ依ル請求ヲ爲ス場合ニ於テハ併セテ其ノ證スル事項ニ付各左ニ揭グル者ノ證明書ヲ提出スベシ但シ第二十三條第五號ニ揭グル事由ニ基ク事項ニ付テハ選擧ノ期日ガ召集期間中ナル場合ニ限リ召集令狀ノ提示ヲ以テ證明書ノ提出ニ代フルコトヲ得
一 第二十三條第一號ニ揭グル事由ニ關シテハ船員ニ在リテハ管海官廳(管海官廳ニ準ズベキモノヲ含ム)又ハ船長(船長ノ職務ヲ行フ者ヲ含ム)、其ノ他ノ者ニ在リテハ各所屬ノ官署ノ長又ハ其ノ業務主
二 第二十三條第二號ニ揭グル事由ニ關シテハ各所屬ノ官署ノ長又ハ其ノ者ノ業務主
三 第二十三條第三號ニ揭グル事由ニ關シテハ鐵道係員ニ在リテハ各所屬ノ車掌區長、機關區長又ハ電車區長(地方鐵道ニ在リテハ各之ニ該當スル者)、郵便取扱員ニ在リテハ各所屬ノ郵便局長、其ノ他ノ者ニ在リテハ各所屬ノ官署ノ長又ハ其ノ業務主
四 第二十三條第四號ニ揭グル事由ニ關シテハ各所屬ノ官公署ノ長
五 第二十三條第五號ニ揭グル事由ニ關シテハ其ノ者ノ所屬ノ部隊若ハ陸上海軍各部(陸軍大臣又ハ海軍大臣ノ定ムル所ニ依ル)ノ長又ハ所屬ノ艦船ノ長
六 第二十三條第六號ニ揭グル事由ニ關シテハ其ノ者ノ所屬ノ艦船ノ長
七 第二十三條第七號ニ揭グル事由ニ關シテハ各所屬ノ官公署若ハ議會ノ長又ハ其ノ者ノ業務主
前項ノ規定ニ依ル證明者同項ノ證明書ノ交付ノ請求ヲ受ケタル場合ニ於テ該當事項アリト認ムルトキハ直ニ證明書ヲ交付スベシ
選擧人正當ノ事由ニ因リ第一項ノ證明書ヲ提出スルコト能ハザルトキハ其ノ旨ヲ投票管理者ニ疏明スベシ
第二十六條 投票管理者第二十四條及前條第一項又ハ第三項ノ規定ニ依リ投票用紙及投票用封筒ノ交付ノ請求ヲ受ケタル場合ニ於テハ直ニ其ノ選擧ニ用フベキ選擧人名簿ニ對照シ當該選擧人ガ第二十三條ニ揭グル事由ノ一ニ因リ選擧ノ當日投票時間內ニ自ラ投票所ニ到リ投票ヲ爲シ能ハズト認ムルトキハ投票用紙及投票用封筒ヲ直ニ選擧人ニ交付スベシ
前項ノ場合ニ於テ第二十四條第二項ノ規定ニ依ル申立ヲ爲シタル選擧人ニ交付スル投票用紙ニハ點字投票ナル旨ノ印ヲ押捺スベシ
第二十七條 選擧人前條ノ規定ニ依リ投票用紙及投票用封筒ノ交付ヲ受ケタルトキハ直ニ當該投票管理者ノ管理スル投票記載ノ場所ニ於テ自ラ投票用紙ニ被選擧人一人ノ氏名ヲ記載シ之ヲ投票用封筒ニ入レ封緘シ投票用封筒ノ表面ニ其ノ氏名ヲ記載シ直ニ之ヲ投票管理者ニ提出スベシ
前項ノ場合ニ於テ投票管理者ハ關係アル官吏又ハ吏員ヲシテ之ニ立會ハシムベシ
第二十八條 投票管理者前條第一項ノ規定ニ依ル投票ヲ受領シタルトキハ投票用封筒ノ裏面ニ投票ノ年月日及場所ヲ記載シ前條第二項ノ規定ニ依ル立會人ト共ニ之ニ署名シ其ノ儘投票ヲ保管スベシ
前條第一項ノ規定ニ依ル投票ヲ受領シタル後投票區ニ異動アリタルニ因リ他ノ投票區ニ屬スルニ至リタル選擧人ノ投票ハ投票管理者ニ於テ直ニ之ヲ新ニ選擧人ノ屬スル投票區ノ投票管理者ニ送致スベシ
投票管理者投票時間終了迄ニ前項ノ規定ニ依ル投票ノ送致ヲ受ケタルトキハ送致ニ用ヒラレタル封筒ヲ開披シ投票ハ其ノ儘之ヲ保管スベシ
第二十九條 投票管理者ハ第二十四條乃至前條ノ規定ニ依ル手續ニ關スル顚末書ヲ作成シ之ニ署名シ投票錄ニ添附スベシ
選擧長ハ東京都制第四十八條第一項ノ規定ニ依ル報吿ニ前項ノ顚末書ノ寫ヲ添附スベシ
第三十條 投票管理者ハ選擧ノ當日投票函閉鎖前投票立會人ノ意見ヲ聽キ第二十八條第一項又ハ第三項ノ規定ニ依リ保管スル投票ノ受理如何ヲ決定スベシ
前項ノ規定ニ依ル決定アリタルトキハ投票管理者ハ直ニ投票用封筒ヲ開披シ其ノ點字投票ナル旨ノ印ヲ押捺シタル投票用紙ヲ用ヒタル投票ニ付東京都制第三十一條ノ例ニ依リ其ノ拒否ヲ決定スベシ
第一項ノ規定ニ依リ受理スベシト決定セラレ且前項ノ規定ニ依ル拒否ノ決定ヲ受ケザル投票ハ投票管理者ニ於テ直ニ之ヲ投函シ第一項ノ規定ニ依リ受理スベカラズト決定セラレタル投票又ハ前項ノ規定ニ依ル拒否ノ決定ヲ受ケタル投票ハ投票管理者ニ於テ更ニ之ヲ其ノ投票用封筒ニ入レ假ニ封緘ヲ施シ其ノ表面ニ第一項ノ規定ニ依ル不受理ノ決定又ハ前項ノ規定ニ依ル拒否ノ決定アリタル旨ヲ記載シテ之ヲ投函スベシ
第一項ノ規定ニ依ル不受理ノ決定又ハ第二項ノ規定ニ依ル拒否ノ決定アリタル投票ハ東京都制第三十九條第二項及第三項ノ規定ノ適用ニ付テハ之ヲ同法第三十一條第二項及第四項ノ投票ト看做ス
第三十一條 投票管理者投票時間終了後第二十八條第二項ノ規定ニ依ル投票ノ送致ヲ受ケタルトキハ送致ニ用ヒラレタル封筒ヲ開披シ投票用封筒ノ裏面ニ受領ノ年月日時ヲ記載シ之ヲ選擧長ニ送致スベシ
第三節 都議會議員ノ選擧運動及其ノ費用竝ニ公立學校等ノ設備ノ使用
第三十二條 選擧委員ハ議員候補者一人ニ付選擧區ノ配當議員數ヲ以テ選擧人名簿確定ノ日ニ於テ之ニ登錄セラレタル者ノ總數ヲ除シテ得タル數一萬千以上ナルトキハ十人(選擧委員ノ異動アリタル場合ト雖モ通ジテ二十五人)ヲ、一萬千未滿ナルトキハ八人(選擧委員ノ異動アリタル場合ト雖モ通ジテ二十人)ヲ超ユルコトヲ得ズ
選擧ノ一部無效ト爲リ更ニ選擧ヲ行フ場合又ハ東京都制第二十二條第二項ノ規定ニ依リ投票ヲ行フ場合ニ於テハ選擧委員ハ前項ノ規定ニ依ル定數ヲ超エザル範圍內ニ於テ警視總監ノ定メタル數ヲ超ユルコトヲ得ズ
警視總監ハ選擧ノ期日ノ吿示アリタル後直ニ前二項ノ規定ニ依ル選擧委員ノ定數ヲ吿示スベシ
第三十三條 選擧運動ノ爲使用スル勞務者ハ議員候補者一人一日ニ付選擧區ノ配當議員數ヲ以テ選擧人名簿確定ノ日ニ於テ之ニ登錄セラレタル者ノ總數ヲ除シテ得タル數一萬千以上ナルトキハ十五人ヲ、一萬千未滿ナルトキハ十二人ヲ超ユルコトヲ得ズ
前條第二項及第三項ノ規定ハ選擧運動ノ爲使用スル勞務者ニ之ヲ準用ス
第三十四條 選擧運動ノ費用ハ議員候補者一人ニ付左ノ各號ノ額ヲ超ユルコトヲ得ズ
一 選擧區ノ配當議員數ヲ以テ選擧人名簿確定ノ日ニ於テ之ニ登錄セラレタル者ノ總數ヲ除シテ得タル數ヲ三十錢ニ乘ジテ得タル額
二 選擧ノ一部無效ト爲リ更ニ選擧ヲ行フ場合ニ於テハ選擧區ノ配當議員數ヲ以テ名簿確定ノ日ニ於テ關係區域ノ名簿ニ登錄セラレタル者ノ總數ヲ除シテ得タル數ヲ三十錢ニ乘ジテ得タル額
三 東京都制第二十二條第二項ノ規定ニ依リ投票ヲ行フ場合ニ於テハ前號ノ規定ニ準ジテ算出シタル額但シ警視總監必要アリト認ムルトキハ之ヲ減額スルコトヲ得
警視總監ハ選擧ノ期日ノ吿示アリタル後直ニ前項ノ規定ニ依ル額ヲ吿示スベシ
第三十五條 衆議院議員選擧法施行令第八章ノ規定(第五十七條ノ二ノ規定ヲ除ク)、第九章ノ規定及第十二章ノ規定(公立學校等ノ設備ノ使用ニ依ル演說會開催ノ爲ニ必要ナル施設ノ公營ニ關スル部分ヲ除ク)ハ都議會議員ノ選擧ニ之ヲ準用ス
第三章 都ノ財務
第三十六條 內閣總理大臣又ハ各省大臣其ノ定ムル所ニ依リ都又ハ都吏員ヲシテ國ノ事務ヲ處理執行セシメントスルトキハ豫メ內務大臣ニ協議スベシ
第三十七條 分擔金ハ東京都制第百十九條第二項ノ營造物又ハ事件ニ關シ必要ナル費用ニ充ツル爲之ヲ徵收ス
分擔金ノ徵收額(數年ヲ期シテ徵收スルトキハ其ノ總額)ハ東京都制第百十九條第二項ノ營造物又ハ事件ニ因ル受益ノ限度ヲ超ユルコトヲ得ズ
地方稅法第十四條ノ規定ニ依リ不均一ノ課稅ヲ爲シ若ハ都ノ一部ニ課稅ヲ爲ストキ又ハ同法第七十七條ノ規定ニ依ル水利稅、同法第八十五條ノ八ノ規定ニ依ル水利地益稅若ハ同法第八十五條ノ九ノ規定ニ依ル共同施設稅ヲ課スルトキハ同一事件ニ關シ分擔金ヲ徵收スルコトヲ得ズ
分擔金ノ徵收ヲ受クル者ノ範圍及其ノ徵收方法ハ都ニ於テ之ヲ定ム
第四章 都ノ監督
第三十八條 左ニ揭グル事件ハ內務大臣及大藏大臣ノ許可ヲ受クルコトヲ要セズ
一 自作農創設維持資金ニ充ツル爲借入ルル都債ニ關スルコト
二 借入ノ翌年度ニ於テ償還スル都債ニ關スルコト但シ借入金ヲ以テ償還スルモノニ付テハ此ノ限ニ在ラズ
三 罹災救助基金ヨリノ借入ニ係ル都債ニ關スルコト
四 都債ノ借入額ヲ減少シ又ハ利息ノ定率ヲ低減スルコト
五 都債ノ借入先ヲ變更シ又ハ債券發行ノ方法ニ依ル都債ヲ其ノ他ノ方法ニ依ル都債ニ變更シ若ハ債券發行ノ方法ニ依ラザル都債ヲ債券發行ノ方法ニ依ル都債ニ變更スルコト
六 都債ノ償還年限ヲ短縮シ又ハ其ノ償還年限ヲ延長セズ且利息ノ定率ヲ高メズシテ借替ヲ爲シ若ハ繰上償還ヲ爲スコト但シ外資ニ依リタル都債ノ借替又ハ外資ヲ以テスル借替ニ付テハ此ノ限ニ在ラズ
七 都債ノ償還年限ヲ延長セズシテ不均等償還ヲ元利均等償還ニ變更シ又ハ年度內ノ償還期若ハ償還期數ヲ變更スルコト
第三十九條 都出納吏其ノ管掌ニ屬スル現金、證券其ノ他ノ財產ヲ亡失又ハ毀損シタルトキハ都長官ハ期間ヲ指定シ其ノ損害ヲ賠償セシムベシ但シ避クベカラザル事故ニ原因シタルトキ又ハ他ノ者ノ使用ニ供シタル場合ニ於テ合規ノ監督ヲ怠ラザリシトキハ都參事會ノ議決ヲ經テ其ノ賠償ノ責任ヲ免除スベシ
第四十條 都吏員其ノ執務上必要ナル物品ノ交付ヲ受ケ故意又ハ怠慢ニ因リ之ヲ亡失又ハ毀損シタルトキハ都長官ハ期間ヲ指定シ其ノ損害ヲ賠償セシムベシ
第四十一條 前二條ノ規定ニ依ル處分ヲ受ケタル者其ノ處分ニ不服アルトキハ都長官ニ異議ノ申立ヲ爲スコトヲ得
前項ノ場合ニ於テ都長官ノ決定ヲ受ケタル者其ノ決定ニ不服アルトキハ行政裁判所ニ出訴スルコトヲ得
第四十二條 賠償金ノ徵收ニ付テハ東京都制第百二十二條ノ例ニ依ル
第四十三條 都出納吏ニ付身元保證ヲ徵スルノ必要アリト認ムルトキハ都長官ハ其ノ種類、價格、程度其ノ他必要ナル事項ヲ定ムベシ
第五章 區市町村
第一節 區
第一款 通則
第四十四條 區ノ設置アリタル場合ニ於テハ區長ハ歲入出豫算ガ區會ノ議決ヲ經テ成立スルニ至ル迄ノ間必要ナル收支ニ付豫算ヲ設ケ都長官ノ許可ヲ受クベシ
第四十五條 區ノ設置アリタル場合ニ於テハ都長官ハ必要ナル事項ニ付東京都制第百四十三條ノ都條例ノ設定施行セラルルニ至ル迄ノ間從來其ノ地域ニ施行セラレタル同條ノ都條例又ハ市町村條例ヲ當該區ニ於ケル同條ノ都條例トシテ當該地域ニ引續キ施行スルコトヲ得
第四十六條 第四十八條ノ場合ヲ除クノ外區ノ廢置分合アリタル場合ニ於テハ其ノ地域ノ新ニ屬シタル區其ノ事務ヲ承繼ス其ノ地域ニ依リ難キトキハ都長官ハ事務ノ分界ヲ定メ又ハ事務ヲ承繼スベキ區ヲ指定ス
前項ノ場合ニ於テ消滅シタル區ノ收支ハ消滅ノ日ヲ以テ打切リ都長官ノ指定シタル官吏又ハ吏員之ヲ決算ス
前項ノ規定ニ依ル決算ハ事務ヲ承繼シタル區ノ區長之ヲ區會ノ認定ニ付スベシ
第二項ノ規定ニ依ル決算ハ其ノ認定ニ關スル區會ノ議決ト共ニ之ヲ都長官ニ報吿シ且其ノ要領ヲ吿示スベシ
第四十七條 第四十八條ノ場合ヲ除クノ外區ノ境界變更アリタル爲事務ノ分割ヲ要スルトキハ其ノ事務ノ承繼ニ付テハ都長官之ヲ定ム
第四十八條 市町村ノ區域ニ區ノ設置アリタル場合又ハ市町村ノ境界ニ涉リ區ノ設置若ハ境界變更アリタル場合ニ於テ事務ノ分割ヲ要スルトキハ其ノ事務ノ承繼ニ付テハ都長官之ヲ定ム
前項ノ場合ニ於テ消滅シタル市町村ノ收支ハ消滅ノ日ヲ以テ打切リ其ノ市町村長又ハ市町村長ノ職務ヲ行フ者タリシ者之ヲ決算ス
前項ノ規定ニ依ル決算ハ事務ノ承繼ノ區分ニ從ヒ都ノ承繼ニ係ルモノニ在リテハ都長官、區ノ承繼ニ係ルモノニ在リテハ區長各都議會又ハ區會ノ認定ニ付スベシ
第二項ノ規定ニ依ル決算ハ都長官又ハ區長其ノ認定ニ關スル都議會又ハ區會ノ議決ト共ニ直ニ其ノ要領ヲ吿示シ且區長ニ在リテハ直ニ之ヲ都長官ニ報吿スベシ
第四十九條 區ノ名稱ヲ變更セントスルトキハ都長官ハ區會ノ意見ヲ徵シ內務大臣ノ許可ヲ受クベシ
第二款 區會議員ノ選擧
第五十條 區會議員中缺員ヲ生ジタルトキハ其ノ缺員ト爲リタル議員ガ選擧ノ期日ヨリ一年以內ニ缺員ト爲リタルモノナル場合ニ於テ第六十一條第一項但書ノ得票者ニシテ當選者ト爲ラザリシモノアルトキ又ハ選擧ノ期日ヨリ一年經過後ニ於テ缺員ト爲リタルモノナル場合ニ於テ同條第二項ノ規定ノ適用ヲ受ケタル得票者ニシテ當選者ト爲ラザリシモノアルトキハ直ニ選擧會ヲ開キ其ノ者ノ中ニ就キ當選者ヲ定ムベシ此ノ場合ニ於テハ第六十五條第四項ノ規定ヲ準用ス
前項ノ規定ノ適用ヲ受クル者ナク若ハ同項ノ規定ノ適用ニ依リ當選者ヲ定ムルモ仍其ノ缺員ノ數ガ第六十五條第一項ニ謂フ當選者ノ不足數ト通ジテ議員定數ノ六分ノ一ヲ超ユルニ至リタルトキ又ハ區長ニ於テ必要アリト認ムルトキハ補缺選擧ヲ行フベシ此ノ場合ニ於テハ第六十五條第五項ノ規定ヲ準用ス
議員ノ缺員ノ數第六十五條第一項ニ謂フ當選者ノ不足數ト通ジテ議員定數ノ六分ノ一ヲ超ユルニ至ラザルモ第六十八條第一項又ハ第三項ノ選擧ノ行ハルル場合ニ於テハ其ノ選擧ト同時ニ補缺選擧ヲ行フベシ但シ第六十八條第一項又ハ第三項ノ選擧ノ吿示アリタル後議員中缺員ヲ生ジタルトキハ此ノ限ニ在ラズ
第六十五條第七項ノ規定ハ前項ノ補缺選擧ニ之ヲ準用ス
補缺議員ハ其ノ前任者ノ殘任期間在任ス
第五十一條 區長ハ選擧ノ期日前二十日目迄ニ投票ノ日時及選擧スベキ議員數ヲ吿示スベシ
天災事變等ノ爲投票ヲ行フコト能ハザルトキ又ハ更ニ投票ヲ行フノ必要アルトキハ區長ハ當該投票區ニ付投票ヲ行フベキ日時ヲ定メ投票ノ期日前五日目迄ニ之ヲ吿示スベシ
第五十二條 議員候補者タラントスル者ハ選擧ノ期日ノ吿示アリタル日ヨリ選擧ノ期日前七日目迄ニ其ノ旨ヲ區長ニ屆出ヅベシ
選擧人名簿ニ登錄セラレタル者他人ヲ議員候補者ト爲サントスルトキハ前項ノ期間內ニ其ノ推薦ノ屆出ヲ爲スコトヲ得
前二項ノ期間內ニ屆出アリタル議員候補者其ノ選擧ニ於ケル議員ノ定數ヲ超ユル場合ニ於テ其ノ期間ヲ經過シタル後議員候補者死亡シ又ハ議員候補者タルコトヲ辭シタルトキハ前二項ノ例ニ依リ選擧ノ期日前二日目迄議員候補者ノ屆出又ハ推薦屆出ヲ爲スコトヲ得
議員候補者ハ區長ニ屆出ヲ爲スニ非ザレバ議員候補者タルコトヲ辭スルコトヲ得ズ
前四項ノ規定ニ依ル屆出アリタルトキ又ハ議員候補者ノ死亡シタルコトヲ知リタルトキハ區長ハ直ニ其ノ旨ヲ吿示スベシ
第五十三條 議員候補者ノ屆出又ハ推薦屆出ヲ爲サントスル者ハ議員候補者一人ニ付二百圓又ハ之ニ相當スル額面ノ國債證書ヲ供託スルコトヲ要ス
議員候補者ノ得票數議員ノ定數ヲ以テ有效投票ノ總數ヲ除シテ得タル數ノ十分ノ一ニ達セザルトキハ前項ノ規定ニ依ル供託物ハ區ニ歸屬ス
前項ノ規定ハ議員候補者選擧ノ期日前十日以內ニ議員候補者タルコトヲ辭シタル場合ニ之ヲ準用ス但シ被選擧權ヲ有セザルニ至リタル爲議員候補者タルコトヲ辭シタルトキハ此ノ限ニ在ラズ
第五十四條 區ハ其ノ區域ヲ分チテ投票區ヲ設クベシ
投票區ノ區域ハ區長之ヲ定ム
前項ノ區域ヲ定メタルトキハ區長ハ直ニ之ヲ吿示スベシ
第五十五條 投票管理者ハ投票區ノ一ニ於テハ區長トシ其ノ他ノ投票區ニ於テハ區長ノ指定シタル官吏又ハ吏員ヲ以テ之ニ充ツ
投票管理者ハ投票ニ關スル事務ヲ擔任ス
第一項ノ規定ニ依リ投票管理者ヲ指定シタルトキハ區長ハ直ニ之ヲ吿示スベシ
投票所ハ區役所又ハ投票管理者ノ指定シタル場所ニ之ヲ設ク
投票管理者ハ選擧ノ期日前五日目迄ニ投票所ヲ吿示スベシ
第五十六條 區長選擧ノ期日ノ吿示ヲ爲シタルトキハ直ニ選擧人名簿(投票區ノ區域ト同一ノ區域ニ依リ調製セラレタル名簿ナキ場合ニ於テハ名簿中投票區ノ區域ニ係ル部分)ヲ各投票管理者ニ送付スベシ
第五十七條 議員候補者ハ各投票區ニ於ケル選擧人名簿ニ登錄セラレタル者ノ中ヨリ本人ノ承諾ヲ得テ投票立會人タルベキ者一人ヲ定メ選擧ノ期日前二日目迄ニ投票管理者ニ屆出ヅルコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ屆出アリタル者(議員候補者死亡シ又ハ議員候補者タルコトヲ辭シタルトキハ其ノ屆出ニ係ル者ヲ除ク)十人ヲ超エザルトキハ直ニ其ノ者ヲ以テ投票立會人トシ十人ヲ超ユルトキハ投票管理者ハ其ノ者ノ中ニ就キ抽籤ニ依リ投票立會人十人ヲ定ムベシ
前項ノ抽籤ハ選擧ノ期日ノ前日之ヲ行フ第一項ノ規定ニ依ル屆出ヲ爲シタル議員候補者ハ之ニ立會フコトヲ得
第二項ノ抽籤ヲ行フベキ場所及日時ハ投票管理者ニ於テ豫メ之ヲ吿示スベシ
第二項ノ規定ニ依リ投票立會人定マリタルトキハ投票管理者ハ直ニ之ヲ本人ニ通知シ投票ニ立會ハシムベシ
議員候補者死亡シ又ハ議員候補者タルコトヲ辭シタルトキハ其ノ屆出ニ係ル投票立會人ハ其ノ職ヲ失フ
第二項ノ規定ニ依ル投票立會人三人ニ達セザルトキ若ハ三人ニ達セザルニ至リタルトキ又ハ投票立會人ニシテ參會スルモノ投票所ヲ開クベキ時刻ニ至リ三人ニ達セザルトキ若ハ其ノ後三人ニ達セザルニ至リタルトキハ投票管理者ハ其ノ投票區ニ於ケル名簿ニ登錄セラレタル者ノ中ヨリ三人ニ達スル迄ノ投票立會人ヲ選任シ直ニ之ヲ本人ニ通知シ投票ニ立會ハシムベシ
投票立會人ハ名譽職トス
第五十八條 投票管理者ハ投票錄ヲ作リ投票ニ關スル顚末ヲ記載シ二人以上ノ投票立會人ト共ニ之ニ署名スベシ
投票管理者ハ其ノ指定シタル投票立會人ト共ニ投票ノ當日投票函、投票錄及選擧人名簿ヲ選擧長ニ送致スベシ
第五十九條 選擧長ハ區長ヲ以テ之ニ充ツ
選擧長ハ選擧會ニ關スル事務ヲ擔任ス
選擧會ハ區役所又ハ選擧長ノ指定シタル場所ニ之ヲ開ク
選擧長ハ豫メ選擧會ノ場所及日時ヲ吿示スベシ
第六十條 區長特別ノ事情アリト認ムルトキハ都長官ノ許可ヲ受ケ區劃ヲ定メテ開票區ヲ設クルコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ開票區ヲ設ケタルトキハ區長ハ直ニ其ノ區劃ヲ吿示スベシ
東京都制第二十八條第一項及第二項、第三十九條、第四十條及第四十二條竝ニ本令第十二條乃至第二十條、第二十一條第一項及第五十七條ノ規定ハ第一項ノ規定ニ依リ開票區ヲ設クル場合ニ之ヲ準用ス但シ本令第十九條中東京都制第四十八條第一項トアルハ第六十四條第一項、本令第二十條中第二十二條トアルハ第六十條トス
第六十一條 區會議員ノ選擧ハ有效投票ノ最多數ヲ得タル者ヲ以テ當選者トス但シ議員ノ定數ヲ以テ有效投票ノ總數ヲ除シテ得タル數ノ六分ノ一以上ノ得票アルコトヲ要ス
當選者ヲ定ムルニ當リ得票ノ數同ジキトキハ年長者ヲ取リ年齡同ジキトキハ選擧長抽籤シテ之ヲ定ム
第六十二條 第五十二條第一項乃至第三項ノ規定ニ依ル屆出アリタル議員候補者其ノ選擧ニ於ケル議員ノ定數ヲ超エザルトキハ投票ヲ行ハズ
前項ノ規定ニ依リ投票ヲ行フコトヲ要セザルトキハ區長ハ直ニ其ノ旨ヲ吿示スベシ
第一項ノ場合ニ於テハ選擧長ハ選擧ノ期日ヨリ五日以內ニ選擧會ヲ開キ議員候補者ヲ以テ當選者ト定ムベシ
前項ノ場合ニ於テ議員候補者ノ被選擧權ノ有無ハ選擧立會人ノ意見ヲ聽キ選擧長之ヲ決定スベシ
第六十三條 選擧長ハ選擧錄ヲ作リ選擧會ニ關スル顚末ヲ記載シ二人以上ノ選擧立會人ト共ニ之ニ署名スベシ
選擧錄、投票錄、投票、區會議員選擧ニ用ヒタル選擧人名簿其ノ他ノ關係書類ハ區長ニ於テ議員ノ任期間之ヲ保存スベシ
第六十四條 當選者定マリタルトキハ區長ハ直ニ當選者ニ當選ノ旨ヲ吿知シ同時ニ當選者ノ住所氏名ヲ吿示シ且選擧錄及投票錄ノ寫ヲ添ヘ之ヲ都長官ニ報吿スベシ當選者ナキトキハ直ニ其ノ旨ヲ吿示シ且選擧錄及投票錄ノ寫ヲ添ヘ之ヲ都長官ニ報吿スベシ
當選者當選ヲ辭セントスルトキハ當選ノ吿知ヲ受ケタル日ヨリ五日以內ニ之ヲ區長ニ申立ツベシ
官吏ニシテ當選シタルモノハ所屬長官ノ許可ヲ受クルニ非ザレバ之ニ應ズルコトヲ得ズ
前項ノ官吏ハ當選ノ吿知ヲ受ケタル日ヨリ二十日以內ニ之ニ應ズベキ旨ヲ區長ニ申立テザルトキハ其ノ當選ヲ辭シタルモノト看做ス
區ニ對シ請負ヲ爲シ又ハ區ニ於テ費用ヲ負擔スル事業ニ付區長若ハ其ノ委任ヲ受ケタル者ニ對シ請負ヲ爲ス者又ハ其ノ支配人又ハ主トシテ同一ノ行爲ヲ爲ス法人ノ無限責任社員、役員若ハ支配人ニシテ當選シタルモノハ其ノ請負ヲ罷メ又ハ請負ヲ爲ス者ノ支配人若ハ主トシテ同一ノ行爲ヲ爲ス法人ノ無限責任社員、役員若ハ支配人タルコトナキニ至ルニ非ザレバ當選ニ應ズルコトヲ得ズ第二項ノ期限前ニ其ノ旨ヲ區長ニ申立テザルトキハ其ノ當選ヲ辭シタルモノト看做ス
前項ノ役員トハ取締役、監査役及之ニ準ズベキ者竝ニ淸算人ヲ謂フ
第六十五條 當選者左ニ揭グル事由ノ一ニ該當スル場合ニ於テ第二項若ハ第三項ノ規定ノ適用ヲ受クル者ナク又ハ第二項若ハ第三項ノ規定ノ適用ニ依リ當選者ヲ定ムルモ仍當選者ノ不足數ガ第五十條第二項ニ謂フ議員ノ缺員ノ數ト通ジテ議員定數ノ六分ノ一ヲ超ユルニ至リタルトキ又ハ區長ニ於テ必要アリト認ムルトキハ更ニ選擧ヲ行フベシ
一 當選ヲ辭シタルトキ
二 第七十五條ニ於テ準用スル東京都制第四十五條ノ規定ニ依リ當選ヲ失ヒタルトキ
三 死亡者ナルトキ
四 選擧ニ關スル犯罪ニ因リ刑ニ處セラレ其ノ當選無效ト爲リタルトキ但シ同一人ニ關シ前各號ノ事由ニ因リ選擧又ハ補缺選擧ノ吿示ヲ爲シタル場合ハ此ノ限ニ在ラズ
五 第七十五條ニ於テ準用スル東京都制第五十四條ノ規定ニ依ル訴訟ノ結果當選無效ト爲リタルトキ
前項第一號乃至第三號ノ事由ヲ生ジタル場合ニ於テ第六十一條第一項但書ノ得票者ニシテ當選者ト爲ラザリシモノアルトキハ直ニ選擧會ヲ開キ其ノ者ノ中ニ就キ當選者ヲ定ムベシ
第一項第四號又ハ第五號ノ事由ヲ生ジタルトキハ其ノ選擧ノ期日ヨリ一年以內ナル場合ニ於テ第六十一條第一項但書ノ得票者ニシテ當選者ト爲ラザリシモノアルトキ又ハ其ノ選擧ノ期日ヨリ一年經過後ナル場合ニ於テ同條第二項ノ規定ノ適用ヲ受ケタル得票者ニシテ當選者ト爲ラザリシモノアルトキハ前項ノ規定ヲ準用ス
前二項ノ場合ニ於テ第六十一條第一項但書ノ得票者ニシテ當選者ト爲ラザリシモノ選擧ノ期日後ニ於テ被選擧權ヲ有セザルニ至リタルトキハ之ヲ當選者ト定ムルコトヲ得ズ
第一項ノ事由議員ノ任期滿了前六月以內ニ生ジタルトキハ同項ノ選擧ハ之ヲ行ハズ但シ議員ノ數其ノ定數ノ三分ノ二ニ滿タザルニ至リタルトキハ此ノ限ニ在ラズ
當選者ノ不足數第五十條第二項ニ謂フ議員ノ缺員ノ數ト通ジテ議員定數ノ六分ノ一ヲ超ユルニ至ラザルモ第六十八條第一項又ハ第三項ノ選擧ノ行ハルル場合ニ於テハ其ノ選擧ト同時ニ更ニ選擧ヲ行フベシ但シ第六十八條第一項又ハ第三項ノ選擧ノ吿示アリタル後第一項ノ事由ヲ生ジタルトキハ此ノ限ニ在ラズ
前項ノ規定ニ依リ行フ選擧ノ期日ハ第六十八條第一項又ハ第三項ノ選擧ノ期日ニ依ル
第六十六條 第六十四條第二項ノ期間ヲ經過シタルトキ又ハ同條第四項ノ規定ニ依ル申立アリタルトキハ區長ハ直ニ當選者ノ住所氏名ヲ吿示シ併セテ之ヲ都長官ニ報吿スベシ
當選者ナキニ至リタルトキ又ハ當選者其ノ選擧ニ於ケル議員ノ定數ニ達セザルニ至リタルトキハ區長ハ直ニ其ノ旨ヲ吿示シ併セテ之ヲ都長官ニ報吿スベシ
第六十七條 選擧人又ハ議員候補者選擧又ハ當選ノ效力ニ關シ異議アルトキハ選擧ニ關シテハ選擧ノ日ヨリ、當選ニ關シテハ第六十四條第一項又ハ前條第二項ノ規定ニ依ル吿示ノ日ヨリ七日以內ニ之ヲ區長ニ申立ツルコトヲ得
前項ノ規定ニ依ル異議ノ申立アリタルトキハ區長ハ十四日以內ニ之ヲ決定スベシ
前項ノ規定ニ依ル區長ノ決定ニ不服アル者ハ都長官ニ訴願スルコトヲ得
都長官選擧又ハ當選ノ效力ニ關シ異議アルトキハ選擧ニ關シテハ第六十四條第一項ノ規定ニ依ル報吿ヲ受ケタル日ヨリ、當選ニ關シテハ同項又ハ前條第二項ノ規定ニ依ル報吿ヲ受ケタル日ヨリ二十日以內ニ之ヲ決定スルコトヲ得
前項ノ規定ニ依ル都長官ノ決定アリタルトキハ同一事件ニ付爲シタル異議ノ申立及區長ノ決定ハ無效トス
第三項ノ規定ニ依ル都長官ノ裁決又ハ第四項ノ規定ニ依ル都長官ノ決定ニ不服アル者ハ行政裁判所ニ出訴スルコトヲ得
區長第二項ノ規定ニ依ル決定ヲ爲シタルトキ又ハ都長官第三項ノ規定ニ依ル裁決若ハ第四項ノ規定ニ依ル決定ヲ爲シタルトキハ直ニ其ノ要領ヲ吿示スベシ
第五十條、第六十五條、第六十八條第一項若ハ第三項又ハ第六十九條ノ選擧ハ之ニ關係アル選擧又ハ當選ニ關スル異議ノ申立期間、異議ノ決定若ハ訴願ノ裁決確定セザル間又ハ訴訟ノ繫屬スル間之ヲ行フコトヲ得ズ
區會議員ハ選擧又ハ當選ニ關スル決定若ハ裁決確定シ又ハ判決アル迄ハ會議ニ參與スルノ權ヲ失ハズ
第六十八條 選擧無效ト確定シタルトキハ三月以內ニ更ニ選擧ヲ行フベシ
當選無效ト確定シタルトキハ直ニ選擧會ヲ開キ更ニ當選者ヲ定ムベシ此ノ場合ニ於テハ第六十五條第四項ノ規定ヲ準用ス
當選者ナキトキ、當選者ナキニ至リタルトキ又ハ當選者其ノ選擧ニ於ケル議員ノ定數ニ達セザルトキ若ハ定數ニ達セザルニ至リタルトキハ三月以內ニ更ニ選擧ヲ行フベシ
第六十五條第五項ノ規定ハ第一項及前項ノ選擧ニ之ヲ準用ス
第一項及第三項ノ期間ハ前條第八項ノ規定ノ適用アル場合ニ於テハ選擧ヲ行フコトヲ得ザル事由已ミタル日ノ翌日ヨリ之ヲ起算ス
第六十九條 左ニ揭グル事由アル場合ニ於テ議員又ハ當選者總テナキトキハ第五十條、第六十五條又ハ前條第一項若ハ第三項ノ規定ニ拘ラズ總選擧ヲ行フ但シ左ニ揭グル事由ニ關シ此等ノ規定ニ依ル選擧ノ吿示又ハ第五十條第一項若ハ第六十五條第二項若ハ第三項ノ規定ニ依ル選擧會ノ吿示ヲ爲シタルトキハ此ノ限ニ在ラズ
一 議員中缺員ヲ生ジタルトキ
二 當選者中第六十五條第一項ノ事由ニ該當スル者アルトキ
三 前條第一項又ハ第三項ノ規定ニ該當スル事由アルトキ
前項ノ選擧ハ其ノ事由ヲ生ジタル日ヨリ三月以內ニ之ヲ行フベシ此ノ場合ニ於テハ前條第五項ノ規定ヲ準用ス
第七十條 補缺選擧又ハ第六十五條若ハ第六十八條第一項若ハ第三項ノ選擧ヲ同時ニ行フ場合ニ於テハ一ノ選擧ヲ以テ合併シテ之ヲ行フ
第七十一條 區會議員被選擧權ヲ有セザル者ナルトキ又ハ第六十四條第五項ニ揭グル者ナルトキハ其ノ職ヲ失フ其ノ被選擧權ノ有無又ハ第六十四條第五項ニ揭グル者ニ該當スルヤ否ヤハ議員ガ左ノ各號ノ一ニ該當スルニ因リ被選擧權ヲ有セザル場合ヲ除クノ外區會之ヲ決定ス此ノ場合ニ於テ議員ハ第七十八條ニ於テ準用スル東京都制第七十二條ノ規定ニ拘ラズ其ノ會議ニ出席シ自己ノ資格ニ關シ辯明スルコトヲ得ルモ其ノ議決ニ加ハルコトヲ得ズ
一 禁治產者又ハ準禁治產者ト爲リタルトキ
二 破產者ト爲リタルトキ
三 禁錮以上ノ刑ニ處セラレタルトキ
四 選擧ニ關スル犯罪ニ因リ罰金ノ刑ニ處セラレタルトキ
區長ハ議員中被選擧權ヲ有セザル者又ハ第六十四條第五項ニ揭グル者アリト認ムルトキハ之ヲ區會ノ決定ニ付スベシ此ノ場合ニ於テハ區會ハ其ノ送付ヲ受ケタル日ヨリ十四日以內ニ之ヲ決定スベシ
第一項ノ規定ニ依ル決定ヲ受ケタル者其ノ決定ニ不服アルトキハ都長官ニ訴願シ其ノ裁決又ハ第四項ノ規定ニ依ル裁決ニ不服アルトキハ行政裁判所ニ出訴スルコトヲ得
第一項ノ規定ニ依ル決定ニ付テハ區長ヨリモ訴願ヲ提起スルコトヲ得
第六十七條第九項ノ規定ハ第一項及前二項ノ場合ニ之ヲ準用ス
第一項ノ規定ニ依ル決定ハ文書ヲ以テ之ヲ爲シ其ノ理由ヲ附シ之ヲ本人ニ交付スベシ
第七十二條 選擧委員ハ議員候補者一人ニ付議員ノ定數ヲ以テ選擧人名簿確定ノ日ニ於テ之ニ登錄セラレタル者ノ總數ヲ除シテ得タル數二千以上ナルトキハ八人(選擧委員ノ異動アリタル場合ト雖モ通ジテ二十人)ヲ、二千未滿ナルトキハ五人(選擧委員ノ異動アリタル場合ト雖モ通ジテ十五人)ヲ超ユルコトヲ得ズ
選擧ノ一部無效ト爲リ更ニ選擧ヲ行フ場合又ハ第五十一條第二項ノ規定ニ依リ投票ヲ行フ場合ニ於テハ選擧委員ハ前項ノ規定ニ依ル定數ヲ超エザル範圍內ニ於テ警視總監ノ定メタル數ヲ超ユルコトヲ得ズ
警視總監ハ選擧ノ期日ノ吿示アリタル後直ニ前二項ノ規定ニ依ル選擧委員ノ定數ヲ吿示スベシ
第七十三條 選擧運動ノ爲使用スル勞務者ハ議員候補者一人一日ニ付議員ノ定數ヲ以テ選擧人名簿確定ノ日ニ於テ之ニ登錄セラレタル者ノ總數ヲ除シテ得タル數二千以上ナルトキハ十二人ヲ、二千未滿ナルトキハ八人ヲ超ユルコトヲ得ズ
前條第二項及第三項ノ規定ハ選擧運動ノ爲使用スル勞務者ニ之ヲ準用ス
第七十四條 選擧運動ノ費用ハ議員候補者一人ニ付左ノ各號ノ額ヲ超ユルコトヲ得ズ
一 議員ノ定數ヲ以テ選擧人名簿確定ノ日ニ於テ之ニ登錄セラレタル者ノ總數ヲ除シテ得タル數ヲ三十錢ニ乘ジテ得タル額但シ其ノ額三百圓未滿ナルトキハ三百圓トス
二 選擧ノ一部無效ト爲リ更ニ選擧ヲ行フ場合ニ於テハ議員ノ定數ヲ以テ名簿確定ノ日ニ於テ關係區域ノ名簿ニ登錄セラレタル者ノ總數ヲ除シテ得タル數ヲ三十錢ニ乘ジテ得タル額
三 第五十一條第二項ノ規定ニ依リ投票ヲ行フ場合ニ於テハ前號ノ規定ニ準ジテ算出シタル額但シ警視總監必要アリト認ムルトキハ之ヲ減額スルコトヲ得
警視總監ハ選擧ノ期日ノ吿示アリタル後直ニ前項ノ規定ニ依ル額ヲ吿示スベシ
第七十五條 第六十條第三項ニ定ムルモノヲ除クノ外東京都制第二十八條乃至第三十二條、第三十八條乃至第四十二條、第四十三條第一項、第四十五條、第五十二條及第五十四條竝ニ本令第九條、第二十條、第二十三條乃至第三十一條及第三十五條ノ規定ハ區會議員ノ選擧ニ之ヲ準用ス但シ東京都制第三十八條中第二十七條トアルハ東京都制施行令第五十七條、同法第五十四條第一項中第四十八條第一項トアルハ東京都制施行令第六十四條第一項、本令第二十條中第二十二條トアルハ第七十五條、本令第二十九條第二項中東京都制第四十八條第一項トアルハ第六十四條第一項トス
第三款 區會ノ職務權限及區長ト區會トノ關係
第七十六條 區會ハ區長之ヲ招集ス議員定數ノ三分ノ一以上ヨリ會議ニ付スベキ事件ヲ示シテ區會招集ノ請求アルトキハ區長ハ之ヲ招集スベシ
區長ハ會期ヲ定メテ區會ヲ招集スルコトヲ得此ノ場合ニ於テ必要アリト認ムルトキハ區長ハ更ニ期限ヲ定メ區會ノ會期ヲ延長スルコトヲ得
招集及會議ノ事件ハ開會ノ日前三日目迄ニ之ヲ吿知スベシ但シ急施ヲ要スル場合ハ此ノ限ニ在ラズ
區會開會中急施ヲ要スル事件アルトキハ區長ハ直ニ之ヲ其ノ會議ニ付スルコトヲ得會議ニ付スル日前三日目迄ニ吿知ヲ爲シタル事件ニ付亦同ジ
區會ハ區長之ヲ開閉ス
第七十七條 區會ハ議員定數ノ半數以上出席スルニ非ザレバ會議ヲ開クコトヲ得ズ但シ第七十八條ニ於テ準用スル東京都制第七十二條ノ規定ニ依ル除斥ノ爲半數ニ滿タザルトキ、同一ノ事件ニ付招集再囘ニ至ルモ仍半數ニ滿タザルトキ又ハ招集ニ應ズルモ出席議員定數ヲ缺キ議長ニ於テ出席ヲ催吿シ仍半數ニ滿タザルトキ若ハ半數ニ滿ツルモ其ノ後半數ニ滿タザルニ至リタルトキハ此ノ限ニ在ラズ
第七十八條 東京都制第六十二條乃至第六十四條、第六十六條、第六十七條及第七十一條乃至第八十四條ノ規定ハ區會ノ職務權限ニ之ヲ準用ス但シ東京都制第六十六條第一項中副議長トアルハ其ノ代理者、同法第七十三條第一項中第四十四條第一項トアルハ東京都制施行令第六十一條第一項トス
第七十九條 區長ハ區會ノ議決ヲ經ベキ事件ニ付其ノ議案ヲ發ス
第八十條 區會ノ議決又ハ選擧其ノ權限ヲ超エ又ハ法令若ハ會議規則ニ違反スト認ムルトキハ區長ハ其ノ意見ニ依リ又ハ監督官廳ノ指揮ニ依リ理由ヲ示シテ之ヲ再議ニ付シ又ハ再選擧ヲ行ハシムベシ但シ特別ノ事由アリト認ムルトキハ區長ハ議決ニ付テハ之ヲ再議ニ付セズシテ直ニ都長官ノ裁決ヲ請フコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ爲シタル區會ノ議決仍其ノ權限ヲ越エ又ハ法令若ハ會議規則ニ違反スト認ムルトキハ區長ハ都長官ノ裁決ヲ請フベシ
監督官廳ハ前二項ノ議決又ハ選擧ヲ取消スコトヲ得
區會第一項若ハ第二項ノ規定ニ依ル都長官ノ裁決又ハ前項ノ規定ニ依ル監督官廳ノ取消處分ニ不服アルトキハ行政裁判所ニ出訴スルコトヲ得
第八十一條 區會ノ議決明ニ公益ヲ害スト認ムルトキハ區長ハ其ノ意見ニ依リ又ハ監督官廳ノ指揮ニ依リ理由ヲ示シテ之ヲ再議ニ付スベシ但シ特別ノ事由アリト認ムルトキハ區長ハ之ヲ再議ニ付セズシテ直ニ都長官ノ指揮ヲ請フコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ爲シタル區會ノ議決仍明ニ公益ヲ害スト認ムルトキハ區長ハ都長官ノ指揮ヲ請フベシ
區會ノ議決收支ニ關シ執行スルコト能ハザルモノアリト認ムルトキハ前二項ノ例ニ依ル左ニ揭グル費用ヲ削除シ又ハ減額シタル場合ニ於テ其ノ費用及之ニ伴フ收入ニ付亦同ジ
一 法令ニ依リ負擔スル費用、當該官廳ノ職權ニ依リ命ズル費用其ノ他ノ區ノ義務ニ屬スル費用
二 非常ノ災害ニ因ル應急又ハ復舊ノ施設ノ爲ニ要スル費用其ノ他ノ緊急避クベカラザル費用
區會前三項ノ規定ニ依ル都長官ノ處分ニ不服アルトキハ內務大臣ニ訴願スルコトヲ得
第八十二條 區會成立セザルトキ、招集ニ應ゼザルトキ又ハ第七十八條ニ於テ準用スル東京都制第七十二條ノ規定ニ依ル除斥ノ爲會議ヲ開クコト能ハザルトキハ區長ハ都長官ノ指揮ヲ請ヒ其ノ議決スベキ事件ヲ處分スルコトヲ得
區會ニ於テ其ノ議決スベキ事件ヲ議決セザルトキハ前項ノ例ニ依ル
區會ノ決定スベキ事件ニ關シテハ前二項ノ例ニ依ル此ノ場合ニ於ケル區長ノ處分ニ關シテハ當該規定ニ準ジ訴願又ハ訴訟ヲ提起スルコトヲ得
前三項ノ規定ニ依ル處分ニ付テハ區長ハ次囘ノ會議ニ於テ之ヲ區會ニ報吿スベシ
第八十三條 區會ニ於テ議決又ハ決定スベキ事件ニ關シ臨時急施ヲ要スル場合ニ於テ區會成立セザルトキ又ハ區長ニ於テ之ヲ招集スルノ暇ナシト認ムルトキハ區長ハ之ヲ專決處分シ次囘ノ會議ニ於テ之ヲ區會ニ報吿スベシ
前項ノ規定ニ依リ區長ノ爲シタル處分ニ關シテハ當該規定ニ準ジ訴願又ハ訴訟ヲ提起スルコトヲ得
第八十四條 區會ノ權限ニ屬スル事項ノ一部ハ其ノ議決ニ依リ區長ニ於テ專決處分スルコトヲ得
第四款 區ノ財務
第八十五條 收益ノ爲ニスル區ノ財產ハ基本財產トシ之ヲ維持スベシ
區ハ特定ノ目的ノ爲特別ノ基本財產ヲ設ケ又ハ金穀等ヲ積立ツルコトヲ得
前二項ノ規定ニ依ル基本財產及積立金穀等ノ設置及處分ハ區會ノ議決ヲ經ベシ
第八十六條 區ハ營造物ノ使用ニ付使用料ヲ徵收スルコトヲ得
第八十七條 區ハ神社ノ經費ヲ供進スルコトヲ得
第八十八條 區ハ其ノ公益上必要アル場合ニ於テハ寄附又ハ補助ヲ爲スコトヲ得
第八十九條 使用料ニ關スル事項ハ東京都制第百四十三條ノ都條例ヲ以テ之ヲ規定スベシ
詐僞其ノ他ノ不正ノ行爲ニ依リ使用料ノ徵收ヲ免レタル者ニ付テハ東京都制第百四十三條ノ都條例ヲ以テ其ノ徵收ヲ免レタル金額ノ五倍ニ相當スル金額(其ノ金額十圓未滿ナルトキハ十圓)以下ノ過料ヲ科スル旨ノ規定ヲ設クルコトヲ得
前項ニ定ムルモノヲ除クノ外使用料ノ徵收ニ關シテハ東京都制第百四十三條ノ都條例ヲ以テ二十圓以下ノ過料ヲ科スル旨ノ規定ヲ設クルコトヲ得營造物ノ使用ニ關シ亦同ジ
過料ノ處分ヲ受ケタル者其ノ處分ニ不服アルトキハ都長官ニ訴願シ其ノ裁決ニ不服アルトキハ行政裁判所ニ出訴スルコトヲ得
前項ノ規定ニ依ル都長官ノ裁決ニ付テハ區長ヨリモ訴訟ヲ提起スルコトヲ得
第九十條 使用料ノ徵收ノ處分ヲ受ケタル者其ノ處分ニ付違法又ハ錯誤アリト認ムルトキハ其ノ吿知ヲ受ケタル日ヨリ三十日以內ニ區長ニ異議ノ申立ヲ爲スコトヲ得
營造物ヲ使用スル權利ニ關シ異議アル者ハ之ヲ區長ニ申立ツルコトヲ得
前二項ノ場合ニ於テ區長ノ決定ヲ受ケタル者其ノ決定ニ不服アルトキハ都長官ニ訴願シ其ノ裁決ニ不服アルトキハ行政裁判所ニ出訴スルコトヲ得
前項ノ規定ニ依ル都長官ノ裁決ニ付テハ區長ヨリモ訴訟ヲ提起スルコトヲ得
第九十一條 使用料、過料、賠償金其ノ他ノ區ノ收入ヲ定期內ニ納メザル者アルトキハ區長ハ期限ヲ指定シテ之ヲ督促スベシ
前項ノ場合ニ於テハ東京都制第百四十三條ノ都條例ノ定ムル所ニ依リ手數料ヲ徵收スルコトヲ得
滯納者第一項ノ規定ニ依ル督促ヲ受ケ其ノ指定期限迄ニ之ヲ完納セザルトキハ國稅滯納處分ノ例ニ依リ之ヲ處分スベシ
第一項及第二項ノ規定ニ依ル徵收金ハ都ノ徵收金ニ次デ先取特權ヲ有シ其ノ追徵、還付及時效ニ付テハ國稅ノ例ニ依ル
前三項ノ規定ニ依ル處分ニ不服アル者ハ都長官ニ訴願シ其ノ裁決ニ不服アル者ハ行政裁判所ニ出訴スルコトヲ得
前項ノ規定ニ依ル都長官ノ裁決ニ付テハ區長ヨリモ訴訟ヲ提起スルコトヲ得
第三項ノ規定ニ依ル處分中差押物件ノ公賣ハ處分ノ確定ニ至ル迄執行ヲ停止ス
第三項ノ規定ニ依ル處分ハ其ノ區ノ區域外ニ於テモ亦之ヲ爲スコトヲ得
第九十二條 東京都制第六章第二節ノ規定ハ區ノ財務ニ之ヲ準用ス但シ東京都制第百二十八條及第百三十一條第三項中內務大臣トアルハ都長官トス
第五款 區ノ監督
第九十三條 監督官廳ハ區ノ監督上必要アル場合ニ於テハ事務ノ報吿ヲ爲サシメ、書類帳簿ヲ徵シ及實地ニ就キ事務ヲ視察シ又ハ出納ヲ檢閱スルコトヲ得
監督官廳ハ區ノ監督上必要ナル命令ヲ發シ又ハ處分ヲ爲スコトヲ得
上級監督官廳ハ下級監督官廳ノ區ノ監督ニ關シテ爲シタル命令又ハ處分ヲ停止シ又ハ取消スコトヲ得
第九十四條 區出納吏其ノ管掌ニ屬スル現金、證券其ノ他ノ財產ヲ亡失又ハ毀損シタルトキハ區長ハ期間ヲ指定シ其ノ損害ヲ賠償セシムベシ但シ避クベカラザル事故ニ原因シタルトキ又ハ他ノ者ノ使用ニ供シタル場合ニ於テ合規ノ監督ヲ怠ラザリシトキハ區會ノ議決ヲ經テ其ノ賠償ノ責任ヲ免除スベシ
第九十五條 區所屬ノ吏員其ノ執務上必要ナル物品ノ交付ヲ受ケ故意又ハ怠慢ニ因リ之ヲ亡失又ハ毀損シタルトキハ區長ハ期間ヲ指定シ其ノ損害ヲ賠償セシムベシ
第九十六條 前二條ノ規定ニ依ル處分ヲ受ケタル者其ノ處分ニ不服アルトキハ都長官ニ訴願シ其ノ裁決ニ不服アルトキハ行政裁判所ニ出訴スルコトヲ得
前項ノ規定ニ依ル都長官ノ裁決ニ付テハ區長ヨリモ訴訟ヲ提起スルコトヲ得
第九十七條 區劃整理又ハ耕地整理ノ爲區ノ境界變更ヲ爲サントスルトキハ都長官ハ內務大臣ノ許可ヲ受クルコトヲ要セズ但シ關係アル區市町村會ニ於テ意見ヲ異ニスルトキハ此ノ限ニ在ラズ
第九十八條 東京都制第百三十五條第一項第二項、第百三十七條及第百三十八條竝ニ本令第四十三條ノ規定ハ區ノ監督ニ之ヲ準用ス但シ東京都制第百三十七條中主務大臣トアルハ監督官廳トス
第二節 市町村
第九十九條 東京都制第百六十七條第四項ノ選擧人名簿ニシテ同條第五項ニ於テ準用スル同法第二十一條第一項ノ規定ニ依リ調製スルモノニ付其ノ調製、縱覽、確定及異議ノ決定ニ關スル期日及期間ヲ定メタルトキハ都長官ハ直ニ之ヲ吿示スベシ
第百條 都內ノ市町村竝ニ其ノ組織スル市町村組合及町村組合ニ付テハ市制町村制施行令第一條乃至第四條及第四十九條ノ規定ニ拘ラズ第百一條及第百二條ノ規定ニ依ル
第百一條 第四十四條乃至第四十七條ノ規定ハ市町村ノ廢置分合又ハ境界變更アリタル場合(第四十八條ノ場合ヲ除ク)ニ之ヲ準用ス但シ第四十四條中區長トアルハ市町村長ノ臨時代理者又ハ職務管掌ノ官吏、第四十五條中東京都制第百四十三條ノ都條例トアリ同條ノ都條例トアリ同條ノ都條例又ハ市町村條例トアルハ市町村條例、第四十六條第二項中都長官ノ指定シタル官吏又ハ吏員トアルハ市町村長又ハ市町村長ノ職務ヲ行フ者タリシ者トス
第百二條 市町村組合又ハ町村組合ニ關シテハ市制第百五十六條又ハ町村制第百三十六條ニ於テ準用スル前條ノ規定ニ拘ラズ組合規約ニ於テ別段ノ定ヲ爲スコトヲ得
第百三條 市制町村制施行令第六條乃至第十條ノ規定ハ都內ノ市町村ニ付テハ之ヲ適用セズ
第百四條 都內ノ市町村ニ付テハ市制町村制施行令中府縣知事トアルハ都長官、府縣トアルハ都、府縣參事會トアルハ都參事會トス但シ市制町村制施行令第二十九條第二項及第三項竝ニ第三十一條中府縣知事トアルハ警視總監トス
第六章 雜則
第百五條 都ノ境界變更アリタル爲事務ノ分割ヲ要スルトキハ其ノ事務ノ承繼ニ付テハ內務大臣之ヲ定ム
都外ノ市町村ニ付テハ市制町村制施行令第三條及第四條ノ規定ハ前項ノ場合ニ於テハ之ヲ適用セズ
第百六條 都ノ境界變更アリタル場合ニ於テ新ニ都ノ區域ニ屬シタル地域ニ於テハ關係區市町村長ハ其ノ地域ニ於ケル都議會議員選擧人名簿ヲ調製スベシ此ノ場合ニ於ケル名簿ノ調製、縱覽、確定及異議ノ決定ニ關スル期日及期間ハ都長官ノ定ムル所ニ依ル
前項ノ規定ニ依リ期日及期間ヲ定メタルトキハ都長官ハ直ニ之ヲ吿示スベシ
第一項ノ名簿ハ次ノ名簿確定迄其ノ效力ヲ有ス
第一項ノ場合ニ於テハ都外ノ市町村ノ市町村長ハ其ノ市町村ニ於ケル市町村會議員選擧ニ用フル名簿(衆議院議員選擧人名簿ヲ除ク)中新ニ都ノ區域ニ屬シタル地域ニ係ル部分ヲ抹消スベシ
都外ノ市町村ニ付テハ市制町村制施行令第八條ノ規定ハ第一項ノ場合ニ於テハ之ヲ適用セズ
第百七條 都ノ境界變更アリタル場合ニ於テ新ニ都外ノ市町村ノ區域ニ屬シタル地域ニ於テハ市町村會議員ノ選擧ハ第二項ノ選擧人名簿ニ依リ之ヲ行フ
前項ノ場合ニ於テハ都外ノ市町村ノ市町村長ハ前項ノ地域ニ於ケル市町村會議員ノ選擧權ヲ有スル者總テニ付選擧人名簿ヲ調製スベシ
市制第二十條ノ二第二項、第二十一條第一項及第三項、第二十一條ノ二、第二十一條ノ三、第二十一條ノ四第一項、第三項及第四項竝ニ第二十一條ノ五第一項又ハ町村制第十七條ノ二第二項、第十八條第一項及第三項、第十八條ノ二、第十八條ノ三、第十八條ノ四第一項、第三項及第四項竝ニ第十八條ノ五第一項ノ規定中補充選擧人名簿ニ關スル部分ハ前項ノ名簿ニ之ヲ準用ス但シ名簿ノ調製、縱覽、確定及異議ノ決定ニ關スル期日及期間ハ府縣知事ノ定ムル所ニ依ル
前項ノ規定ニ依リ期日及期間ヲ定メタルトキハ府縣知事ハ直ニ之ヲ吿示スベシ
第二項ノ名簿ハ次ノ名簿確定迄其ノ效力ヲ有ス
第一項ノ場合ニ於テハ區市町村長ハ其ノ區市町村ニ於ケル都議會議員選擧人名簿中新ニ都外ノ市町村ノ區域ニ屬シタル地域ニ係ル部分ヲ抹消スベシ
第百八條 都內ノ町村組合ニシテ町村ノ事務ノ全部又ハ役場事務ヲ共同處理スルモノハ第二章第一節ノ規定ノ適用ニ付テハ之ヲ一町村、其ノ組合管理者ハ之ヲ町村長、其ノ組合吏員ハ之ヲ町村吏員ト看做ス但シ第四條中町村トアルモノニ付テハ此ノ限ニ在ラズ
第百九條 都ト府縣トガ東京都制第百七十三條ノ規定ニ依ル都府縣組合ヲ設ケントスルトキハ其ノ協議ニ依リ規約ヲ定メ內務大臣ノ許可ヲ受クベシ
第百十條 都府縣組合ノ規約ニハ其ノ名稱、組合ヲ組織スル都府縣、組合ノ共同事務、組合會ノ組織、事務ノ管理、費用ノ支辨方法其ノ他必要ナル事項ヲ定ムベシ
都府縣組合ノ事務ハ內務大臣ノ指定ニ依リ都長官又ハ關係府縣知事之ヲ管理ス
第百十一條 都府縣組合ノ組合府縣數ヲ增減シ共同事務ノ變更ヲ爲シ其ノ他規約ヲ變更セントスルトキ又ハ都府縣組合ヲ解カントスルトキハ都及關係府縣ノ協議ニ依リ內務大臣ノ許可ヲ受クベシ此ノ場合ニ於テ財產處分ヲ要スルトキハ都及關係府縣ノ協議ニ依リ之ヲ定ム
第百十二條 第百九條及前條ノ協議ニ付テハ都議會及府縣會ノ議決ヲ經ルコトヲ要ス
第百十三條 公益上必要アル場合ニ於テハ內務大臣ハ都議會及關係府縣會ノ意見ヲ徵シテ都府縣組合ヲ設ケ若ハ之ヲ解キ、組合規約ヲ定メ若ハ之ヲ變更シ又ハ財產處分ノ方法ヲ定ムルコトヲ得
第百十四條 前五條ニ規定スルモノノ外都府縣組合ニ關シテハ都ニ關スル規定ヲ準用ス但シ都府縣組合ニハ參事會ヲ置カズ其ノ職權ニ屬スベキ事項ハ組合事務ヲ管理スル都長官又ハ府縣知事之ヲ行フ
第百十五條 第百九條乃至前條ノ規定ハ東京都制第百七十三條ノ規定ニ依ル都市町村組合ニ之ヲ準用ス
第百十六條 伊豆七島中小島及鳥島竝ニ小笠原島中北硫黃島、南硫黃島、南鳥島、中ノ鳥島及沖ノ鳥島ニ於テハ都議會議員ノ選擧ニ關スル規定ハ當分ノ間之ヲ適用セズ
前項ノ島嶼ニ於テハ東京都制第九十五條第二項ノ規定ノ適用ニ付テハ町村吏員ニ準ズベキモノハ之ヲ市町村吏員ト看做ス
第百十七條 東京都制第百七十一條及第百七十五條乃至第百七十七條ノ規定ハ本令ノ適用ニ付之ヲ準用ス
附 則
第百十八條 本令ハ東京都制施行ノ日ヨリ之ヲ施行ス
第百十九條 東京都制施行ノ際現ニ東京府知事ノ職ニ在ル者又ハ其ノ職務ヲ行フ者及東京市長ノ職ニ在ル者又ハ其ノ職務ヲ行フ者ハ其ノ事務ヲ都長官ニ引繼グベシ
前項ノ規定ニ依ル事務ノ引繼ヲ了シタルトキハ都長官ハ直ニ之ヲ內務大臣ニ報吿スベシ
第百二十條 東京府及東京市ノ收支ハ東京都制施行ノ日ノ前日ヲ以テ打切リ都長官之ヲ決算スベシ
前項ノ規定ニ依ル決算ハ都長官之ヲ都議會ノ認定ニ付スベシ
第一項ノ規定ニ依ル決算ハ其ノ認定ニ關スル都議會ノ議決ト共ニ之ヲ內務大臣ニ報吿シ且其ノ要領ヲ吿示スベシ
第百二十一條 東京都制施行ノ際ニ於テハ都長官ハ歲入出豫算ガ都議會ノ議決ヲ經テ成立スルニ至ル迄ノ間必要ナル收支ニ付豫算ヲ設ケ內務大臣ノ許可ヲ受クベシ
第百二十二條 東京都制施行ノ際ニ於テハ都長官ハ必要ナル事項ニ付都條例又ハ東京都制第六十條ノ規定ニ依ル都規則ノ設定施行セラルルニ至ル迄ノ間內務大臣ノ許可ヲ受ケ從前ノ東京府及東京市ノ條例又ハ府縣制第四十一條若ハ市制第四十二條ノ規定ニ依ル規則ヲ都條例又ハ東京都制第六十條ノ規定ニ依ル都規則トシテ引續キ施行スルコトヲ得
第百二十三條 東京都制施行後初テ行フ都議會議員ノ選擧ハ同法施行ノ際ニ於ケル東京府內ノ市町村ノ市町村會議員選擧人名簿及補充選擧人名簿ニ依リ之ヲ行フ
補充選擧人名簿ニハ其ノ區市町村內ニ住所ヲ有スル都議會議員ノ選擧人ニシテ當該區市町村ニ於ケル市町村會議員選擧人名簿ニ登錄セラレザルモノヲ登錄スベシ
東京都制第十七條第一項、第三項及第四項、第十八條、第十九條、第二十條第一項、第三項及第四項竝ニ第二十一條第一項ノ規定ハ補充選擧人名簿ニ之ヲ準用ス但シ名簿ノ調製、縱覽、確定及異議ノ決定ニ關スル期日及期間ハ都長官ノ定ムル所ニ依ル
東京都制施行ノ際東京市ノ區ニ於テ第一項ニ規定スル市會議員選擧人名簿ナキトキハ當該區ノ區會議員選擧人名簿ヲ以テ之ニ代ヘ區會議員選擧人名簿モ亦ナキトキハ當該區ノ區長ハ都議會議員選擧人名簿ヲ調製スベシ此ノ場合ニ於ケル名簿ノ調製、縱覽、確定及異議ノ決定ニ關スル期日及期間ハ都長官ノ定ムル所ニ依ル
前二項ノ規定ニ依リ期日及期間ヲ定メタルトキハ都長官ハ直ニ之ヲ吿示スベシ
東京都制施行後初テ行フ區會議員ノ選擧ハ當該區ニ於ケル第一項乃至前項ノ規定ニ依ル都議會議員ノ選擧ニ用フル名簿ニ依リ之ヲ行フ
第百二十四條 東京都制第百八十九條ノ規定ニ依ル通算ハ東京府又ハ東京市ノ有給吏員ニシテ同法施行ノ際引續キ都ノ官吏ト爲リタルモノニ付之ヲ行フ但シ同法施行前公務員ノ普通恩給ヲ受ケタル者又ハ同法施行ノ際東京府若ハ東京市ノ退隱料ノ支給ヲ受クベキ在職年數ニ達シタル者ニシテ同法施行ノ日ヨリ起算シ十四日以內ニ都長官ニ對シ通算ヲ辭スル旨ノ申立ヲ爲シタルモノニ付テハ此ノ限ニ在ラズ
恩給法第二十八條第一項、第二十九條、第三十八條、第四十條、第四十條ノ二、第四十一條第二號乃至第五號竝ニ恩給法施行令第十七條及第十九條ノ二ノ規定ハ東京都制第百八十九條ノ規定ニ依リ公務員トシテノ在職年ニ通算スベキ東京府又ハ東京市ノ有給吏員ノ勤續年月數ノ計算ニ之ヲ準用ス
恩給法第三十條ノ規定ノ適用ニ付テハ東京府又ハ東京市ノ有給吏員ノ勤續年月數ハ之ヲ軍人又ハ警察監獄職員以外ノ公務員トシテノ在職年ト看做ス
第百二十五條 東京府又ハ東京市ノ有給吏員東京都制施行ノ際引續キ都ノ官吏ト爲リタル場合ニ於テ東京府又ハ東京市ノ有給吏員ノ勤續年月數ヲ公務員トシテノ在職年ニ通算スルトキハ都ハ之ニ其ノ勤續年月數ヲ基礎トスル退隱料又ハ退職給與金ヲ支給スルコトヲ得ズ
東京府又ハ東京市ノ有給吏員東京都制施行ノ際引續キ都ノ官吏ト爲リタル場合ニ於テ前條第一項但書ノ規定ニ該當スル者ナルトキハ都ハ其ノ者ノ退穩料ノ中都ノ官吏ノ在職期間中ノ分ハ之ヲ支給スルコトヲ得ズ其ノ者ノ退職給與金ハ都ノ官吏ノ在職中ハ其ノ支給ヲ停止スベシ
第百二十六條 東京府又ハ東京市ノ有給吏員東京都制施行ノ際引續キ都ノ有給吏員ト爲リタルトキハ都ノ有給吏員トシテノ退隱料、退職給與金及遺族扶助料ノ支給ニ關シテハ都ハ都條例ノ定ムル所ニ依リ東京府又ハ東京市ノ有給吏員ノ在職年數ヲ都ノ有給吏員トシテノ在職年數ニ通算スベシ
東京府又ハ東京市ノ有給吏員東京都制施行ノ際引續キ都ノ有給吏員ト爲リタルトキハ退隱料又ハ退職給與金ニ關スル東京府又ハ東京市ノ條例ノ規定ノ適用ニ付テハ之ヲ退職シタル者ニ非ザルモノト看做ス
第百二十七條 東京都制施行ノ際東京府又ハ東京市ノ退隱料又ハ遺族扶助料ノ支給ヲ受クル者ニ對スル退隱料又ハ遺族扶助料ノ支給ニ關シテハ仍從前ノ例ニ依ル
前項ノ規定ニ依ル退隱料又ハ遺族扶助料ノ支給ヲ受クル者死亡シ又ハ之ヲ受クルノ權利ヲ失ヒタルトキハ都ハ從前ノ東京府又ハ東京市ノ條例ノ規定ニ依ル遺族扶助料ヲ支給スルノ義務ヲ負フ
前二項ノ場合ニ於テハ都ハ都條例ヲ以テ退隱料又ハ遺族扶助料ニ付其ノ支給方法ヲ變更スルコトヲ得
第一項及第二項ノ規定ニ依ル退隱料又ハ遺族扶助料ノ給與ニ關スル異議及訴訟ニ關シテハ東京都制第百十一條ノ規定ニ依ル給與ニ關スル異議及訴訟ノ例ニ依ル
第百二十八條 東京府稅若ハ東京市稅又ハ東京府若ハ東京市ノ使用料、分擔金其ノ他ノ收入ニシテ東京都制施行前ニ賦課又ハ徵收スベカリシモノニ關シテハ仍從前ノ例ニ依ル但シ其ノ賦課又ハ徵收ニ關スル異議、訴願及訴訟ニ付テハ東京都稅又ハ東京都ノ使用料、分擔金其ノ他ノ收入ノ賦課又ハ徵收ニ關スル異議及訴訟ノ例ニ依ル
第百二十九條 東京府又ハ東京市ノ起債ニ關スル事件ニシテ府縣制第百三十四條又ハ市制第百六十七條ノ規定ニ依リ監督官廳ノ許可ヲ受ケタルモノハ之ヲ東京都制第百三十六條ノ規定ニ依リ監督官廳ノ許可ヲ受ケタルモノト看做ス
第百三十條 地方稅法第六十三條第四項又ハ第七十六條第四項ノ規定ニ依リ內務大臣及大藏大臣ノ許可ヲ受ケテ設ケタル東京市稅獨立稅又ハ東京市稅都市計畫稅ニシテ東京都制施行ノ際現ニ存スルモノハ之ヲ地方稅法第八十五條ノ四第三項又ハ第八十五條ノ七第三項ノ規定ニ依リ內務大臣及大藏大臣ノ許可ヲ受ケテ設ケタル東京都稅獨立稅又ハ東京都稅都市計畫稅ト看做ス
第百三十一條 東京都制施行前府縣制施行令第二十一條又ハ第二十二條ノ規定ヲ適用スベカリシ東京府ノ出納吏又ハ吏員ノ行爲ニ付テハ仍從前ノ例ニ依ル但シ其ノ處分ニ關スル異議、訴願及訴訟ニ付テハ都出納吏又ハ都吏員ノ行爲ニ對スル處分ニ關スル異議、訴願及訴訟ノ例ニ依ル
東京都制施行前市制町村制施行令第三十三條乃至第三十五條ノ規定ヲ適用スベカリシ東京市ノ收入役、副收入役其ノ他ノ吏員ノ行爲ニ付テハ仍從前ノ例ニ依ル但シ賠償命令ニ關スル職權ハ都長官、賠償責任ノ免除ニ關スル職權ハ都參事會ノ議決ヲ經テ都長官之ヲ行ヒ其ノ處分ニ關スル訴願及訴訟ニ付テハ都出納吏又ハ都吏員ノ行爲ニ對スル處分ニ關スル異議、訴願及訴訟ノ例ニ依ル
第百三十二條 東京都制施行ノ際現ニ東京市ノ區ノ區長ノ職ニ在ル者又ハ其ノ職務ヲ行フ者ハ各其ノ事務ヲ其ノ區域ヲ以テ區域トスル區ノ區長ニ引繼グベシ
前項ノ規定ニ依ル事務ノ引繼ヲ了シタルトキハ區長ハ直ニ之ヲ都長官ニ報吿スベシ
第百三十三條 東京都制施行ノ際ニ於ケル東京市ノ區ノ豫算ハ各引續キ其ノ區域ヲ以テ區域トスル區ノ豫算トシテ施行スルモノトス
第百三十四條 東京都制施行ノ際ニ於ケル市制町村制施行令第六十九條第一項及第二項竝ニ第七十一條第二項及第三項ノ東京市ノ區ニ關スル市條例又ハ市制町村制施行令第六十六條ノ規定ニ依ル東京市ノ區ニ關スル市規則ハ各其ノ區域ヲ以テ區域トスル區ニ關スル東京都制第百四十三條ノ都條例又ハ東京都制第百五十條ノ規定ニ依ル都規則ト看做ス
第百三十五條 東京都制施行ノ際現ニ東京市ノ區ノ區會議長及其ノ代理者ノ職ニ在ル者ハ各其ノ區域ヲ以テ區域トスル區ノ區會議長及其ノ代理者ト爲リタルモノトシ其ノ任期ハ區會議員ノ任期ニ依ル
第百三十六條 東京都制施行前市制町村制施行令第三十九條ノ規定ヲ適用スベカリシ東京市ノ區ノ區收入役其ノ他ノ區所屬ノ吏員ノ行爲ニ付テハ仍從前ノ例ニ依ル但シ賠償命令ニ關スル職權ハ區長之ヲ行フ
前項ノ規定ニ依ル處分ニ關スル訴願及訴訟ニ付テハ區出納吏又ハ區所屬ノ都吏員ノ行爲ニ對スル處分ニ關スル訴願及訴訟ノ例ニ依ル
第百三十七條 府縣制第九十六條及第百十四條乃至第百十六條竝ニ府縣制施行令第二十三條及第二十四條ノ規定ニ依ル東京府ニ係ル異議、訴願及訴訟ニ關シテハ仍從前ノ例ニ依ル
第百三十八條 府縣制北海道會法等改正經過規程(昭和十八年勅令第四百四十一號)第七條ノ規定ニ依リ昭和十八年六月一日前ノ府縣制第九十六條、第百十五條及第百十六條竝ニ府縣制施行令第二十三條及第二十四條ノ規定ニ依ル東京府ニ係ル異議、訴願及訴訟ニ關シテハ仍同日前ノ例ニ依ル但シ東京府參事會ノ職權ニ屬スル事項ハ都長官之ヲ行フ
第百三十九條 市制第百七條及第百二十九條乃至第百三十一條竝ニ市制町村制施行令第三十六條及第三十七條ノ規定ニ依ル東京市ニ係ル異議、訴願及訴訟ニ關シテハ仍從前ノ例ニ依ル
前項ノ場合ニ於テ市制第百七條又ハ第百三十條ノ規定ニ依リ東京市長ニ申立アリタル異議ニシテ其ノ決定ナカリシモノハ之ヲ東京都制施行ノ日ニ於テ都長官ニ申立アリタル異議ト看做ス
前二項ノ規定ニ依リ都長官ニ申立アリタル異議ノ決定及之ニ對スル訴訟ニ關シテハ東京都制第百十一條又ハ第百二十一條ノ規定ニ依ル異議ノ決定及之ニ對スル訴訟ノ例ニ依ル
第百四十條 市制町村制等改正經過規程(昭和十八年勅令第四百四十四號)第十八條ノ規定ニ依リ昭和十八年六月一日前ノ市制第百七條及第百二十九條乃至第百三十一條竝ニ市制町村制施行令第三十六條及第三十七條ノ規定ニ依ル東京市ニ係ル異議、訴願及訴訟ニ關シテハ仍同日前ノ例ニ依ル但シ東京府參事會ノ職權ニ屬スル事項ハ都長官之ヲ行フ
前項ノ場合ニ於テ昭和十八年六月一日前ノ市制第百七條又ハ第百三十條ノ規定ニ依リ東京市長ニ申立アリタル異議ニシテ其ノ決定ナカリシモノハ之ヲ東京都制施行ノ日ニ於テ都長官ニ申立アリタル異議ト看做ス
前項ノ規定ニ依ル異議ノ決定及之ニ對スル訴訟ニ關シテハ東京都制第百十一條又ハ第百二十一條ノ規定ニ依ル異議ノ決定及之ニ對スル訴訟ノ例ニ依ル
第百四十一條 地方稅法第二十條、第二十三條、第二十五條及第八十條ノ規定ニ依ル東京府稅又ハ東京市稅ニ係ル異議、訴願及訴訟ニ關シテハ仍從前ノ例ニ依ル
前項ノ場合ニ於テ地方稅法第二十條ノ規定ニ依リ東京市長ニ申立アリタル異議ニシテ其ノ決定ナカリシモノハ之ヲ東京都制施行ノ日ニ於テ都長官ニ申立アリタル異議ト看做ス
前二項ノ規定ニ依リ都長官ニ申立アリタル東京市稅ニ係ル異議ノ決定及之ニ對スル訴訟ニ關シテハ地方稅法第二十條ノ規定ニ依ル東京都稅ニ係ル異議ノ決定及之ニ對スル訴訟ノ例ニ依ル
地方稅法第三十六條及第四十條ノ規定ニ依ル東京府稅又ハ東京市稅ニ係ル申請、還付及免除ノ處分竝ニ訴願ニ關シテハ仍從前ノ例ニ依ル
前項ノ場合ニ於テ地方稅法第三十六條又ハ第四十條ノ規定ニ依リ東京市長ノ受理シタル申請ニシテ之ニ對スル處分ナカリシモノハ之ヲ東京都制施行ノ日ニ於テ都長官ノ受理シタル申請ト看做ス
前二項ノ規定ニ依リ都長官ノ受理シタル東京市稅ニ係ル申請ニ對スル處分及之ニ對スル訴願ニ關シテハ地方稅法第三十六條又ハ第四十條ノ規定ニ依ル東京都稅ニ係ル申請ニ對スル處分及之ニ對スル訴願ノ例ニ依ル
第百四十二條 市制町村制等改正經過規程(昭和十八年勅令第四百四十四號)第四十八條ノ規定ニ依リ昭和十八年六月一日前ノ地方稅法第二十條、第二十三條、第二十五條及第八十條ノ規定ニ依ル東京府稅又ハ東京市稅ニ係ル異議、訴願及訴訟ニ關シテハ仍同日前ノ例ニ依ル但シ東京府參事會ノ職權ニ屬スル事項ハ都長官之ヲ行フ
前項ノ場合ニ於テ昭和十八年六月一日前ノ地方稅法第二十條ノ規定ニ依リ東京市長ニ申立アリタル異議ニシテ其ノ決定ナカリシモノハ之ヲ東京都制施行ノ日ニ於テ都長官ニ申立アリタル異議ト看做ス
前項ノ規定ニ依ル異議ノ決定及之ニ對スル訴訟ニ關シテハ地方稅法第二十條ノ規定ニ依ル東京都稅ニ係ル異議ノ決定及之ニ對スル訴訟ノ例ニ依ル
市制町村制等改正經過規程(昭和十八年勅令第四百四十四號)第四十八條ノ規定ニ依リ昭和十八年六月一日前ノ地方稅法第三十六條及第四十條ノ規定ニ依ル東京府稅又ハ東京市稅ニ係ル申請、還付及免除ノ處分竝ニ訴願ニ關シテハ仍同日前ノ例ニ依ル但シ東京府參事會ノ職權ニ屬スル事項ハ都長官之ヲ行フ
前項ノ場合ニ於テ昭和十八年六月一日前ノ地方稅法第三十六條又ハ第四十條ノ規定ニ依リ東京市長ノ受理シタル申請ニシテ之ニ對スル處分ナカリシモノハ之ヲ東京都制施行ノ日ニ於テ都長官ノ受理シタル申請ト看做ス
前項ノ規定ニ依ル申請ニ對スル處分及之ニ對スル訴願ニ對シテハ地方稅法第三十六條又ハ第四十條ノ規定ニ依ル東京都稅ニ係ル申請ニ對スル處分及之ニ對スル訴願ノ例ニ依ル
第百四十三條 市制及市制町村制施行令竝ニ昭和十三年勅令第三百三十三號ノ規定ニ依ル東京市ノ區ニ係ル異議、訴願及訴訟竝ニ決定、訴願及訴訟(區會議員選擧人名簿ニ關スルモノヲ除ク)ニ關シテハ仍從前ノ例ニ依ル
第百四十四條 市制町村制等改正經過規程(昭和十八年勅令第四百四十四號)第十六條及第十八條竝ニ昭和十八年勅令第四百四十八號附則第二項ノ規定ニ依ル東京市ノ區ニ係ル異議、訴願及訴訟竝ニ決定、訴願及訴訟ニ關シテハ仍昭和十八年六月一日前ノ例ニ依ル但シ東京府參事會ノ職權ニ屬スル事項ハ都長官之ヲ行フ
第百四十五條 都內ノ市町村ニ於テ昭和十八年十二月二十日前ニ行フ市町村會議員ノ選擧ニ用フル選擧人名簿ニ關シテハ東京都制第百六十七條ノ規定ニ拘ラズ仍市制町村制等改正經過規程(昭和十八年勅令第四百四十四號)第一條ノ規定ニ依ル
前項ノ市町村ニ於テハ市制町村制等改正經過規程(昭和十八年勅令第四百四十四號)第一章及第四章ノ規定ノ適用ニ付テハ府縣知事又ハ府縣參事會ノ職權ニ屬スル事項ハ都長官之ヲ行フ
第百四十六條 他ノ命令(市制町村制施行令、府縣制施行令、北海道會法及北海道地方費法施行令、地方稅法施行令、五大都市行政監督特例、市制町村制等改正經過規程、府縣制北海道會法等改正經過規程、地方官官制、明治四十四年勅令第二百三十九號、明治四十四年勅令第二百九十三號、昭和四年勅令第百八十九號、昭和十五年勅令第二百四十二號、昭和十八年勅令第四百四十六號、市制町村制施行規則、府縣制施行規則、地方稅法施行規則、地方分與稅法施行規則、市町村吏員服務紀律、府縣郡吏員服務紀律、大正十二年內務省令第六號、大正十五年內務省令第二十號及昭和六年內務省令第二十三號竝ニ特ニ東京都ニ關スル規定ヲ設ケタルモノヲ除ク以下同ジ)及關係依用法令(本令附則ニ於テ從前ノ例又ハ昭和十八年六月一日前ノ例ニ依ルコトヲ定メタル場合ノ關係法令ヲ謂フ以下同ジ)中東京府又ハ東京府知事トアルハ各東京都又ハ東京都長官トス
他ノ命令及關係依用法令中府縣制、府縣、府縣廳、府縣條例、府縣會、府縣會議員、府縣參事會、府縣知事、府縣費又ハ府縣稅トアルハ命令ヲ以テ別段ノ定ヲ爲ス場合ヲ除クノ外各東京都制、東京都、東京都廳、東京都條例、東京都議會、東京都議會議員、東京都參事會、東京都長官、東京都費又ハ東京都稅ヲ含ムモノトシ其ノ他府縣ニ係ル規定ニ付之ニ準ズルモノトス
第百四十七條 他ノ命令及關係依用法令中東京市又ハ東京市長トアルハ各東京都又ハ東京都長官トス
他ノ命令及關係依用法令中市制第六條ノ市トアルハ東京都ヲ含ムモノトス
他ノ命令及關係依用法令中市制、市、市役所、市會、市會議員、市參事會、市長、市吏員又ハ市費トアルハ命令ヲ以テ別段ノ定ヲ爲ス場合ヲ除クノ外各東京都制、東京都、東京都廳、東京都議會、東京都議會議員、東京都參事會、東京都長官、東京都ノ官吏及吏員又ハ東京都費ヲ含ムモノトシ其ノ他市ニ係ル規定ニ付之ニ準ズルモノトス
前三項ノ場合ニ於テハ命令ヲ以テ別段ノ定ヲ爲ス場合ヲ除クノ外東京都ノ區ノ存スル區域ヲ以テ東京都ノ區域ト看做ス
第百四十八條 他ノ命令中府縣制若ハ府縣制施行令又ハ市制若ハ市制町村制施行令ノ規定ヲ揭グル場合ニ於テ東京都制又ハ本令中之ニ相當スル規定アルトキハ命令ヲ以テ別段ノ定ヲ爲ス場合ヲ除クノ外各之ニ東京都制又ハ本令ノ相當規定ヲ含ムモノトス
第百四十九條 府縣制施行令中左ノ通改正ス
第十七條第二項及第三項竝ニ第十九條中「(東京府ニ於テハ警視總監)」ヲ削ル
第六章ヲ削ル
第七章ヲ第六章トシ第三十條ヲ第二十九條トス
第百五十條 市制町村制施行令中左ノ通改正ス
第二十九條第二項及第三項竝ニ第三十一條中「(東京府ニ於テハ警視總監)」ヲ削ル
第八十三條第六項、第百七條第六項及第百三十四條第六項中「北海道府縣」ヲ「東京都北海道府縣」ニ改ム
第百五十一條 地方稅法施行令中左ノ通改正ス
第一條第一項中「北海道地方費」ヲ「東京都及北海道地方費」ニ、「府縣知事又ハ府縣稅」ヲ「府縣知事、府縣稅又ハ府縣條例」ニ、「北海道廳長官又ハ北海道地方稅」ヲ「東京都長官若ハ北海道廳長官、東京都稅若ハ北海道地方稅又ハ東京都條例若ハ北海道條例」ニ、同條第二項中「北海道ノ市町村」ヲ「東京都又ハ北海道ノ市町村」ニ、「北海道廳長官」ヲ「東京都長官又ハ北海道廳長官」ニ改ム
第三條中「府縣組合」ヲ
都府縣組合
府縣組合
都市町村組合
ニ、「市町村內ノ區」ヲ
東京都ノ區
市町村內ノ區
ニ改ム
第四條中「東京市、」ヲ削ル
第七條ノ二 東京都ノ區ノ存スル區域ニ於ケル東京都稅ノ賦課ニ關シテハ地方稅法第八條及第九條ノ規定ノ適用ニ付テハ東京都ノ區ノ存スル區域ヲ以テ市ト看做ス
第七條ノ三 東京都ノ區ノ存スル區域ニ於ケル東京都稅段別稅ノ賦課率ハ地方稅法第四十九條第三項ノ規定ニ拘ラズ地租ノ稅率ニ其ノ區域ニ於ケル地租附加稅ノ賦課率ヲ乘ジタルモノヲ超ユルコトヲ得ズ
第百五十二條 六大都市行政監督特例中左ノ通改正ス
題名中「六大都市」ヲ「五大都市」ニ改ム
「東京市、」ヲ削ル
第百五十三條 明治四十四年勅令第二百三十九號中「東京市」ヲ削ル
第百五十四條 明治四十四年勅令第二百九十三號中左ノ通改正ス
第一條第一項中「北海道名譽職參事會員」ヲ「東京都參事會員、北海道名譽職參事會員」ニ、「北海道廳長官」ヲ「東京都長官、北海道廳長官」ニ、同條第二項中「北海道地方費」ヲ「東京都、北海道地方費」ニ改ム
第二條第一項中「北海道廳長官」ヲ「東京都長官、北海道廳長官」ニ改メ同條第二項中「旅費及手當ハ」ノ下ニ「東京都ニ在リテハ東京都、」ヲ加フ
第百五十五條 昭和四年勅令第百八十九號中「東京市」ヲ削ル
第百五十六條 昭和十五年勅令第二百四十二號中「東京市、」ヲ削ル
第百五十七條 昭和十八年勅令第四百四十六號中「東京府」ヲ「東京都」ニ改ム
第百五十八條 本令ニ規定スルモノノ外東京都制施行ニ關シ必要ナル規定ハ內務大臣之ヲ定ム
朕東京都制施行令ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十八年六月十八日
内閣総理大臣 東条英機
大蔵大臣 賀屋興宣
内務大臣 安藤紀三郎
文部大臣 子爵 岡部長景
勅令第五百九号
東京都制施行令目次
第一章
総則
第二章
都議会
第一節
都議会議員ノ選挙
第二節
東京都制第三十二条ノ投票
第三節
都議会議員ノ選挙運動及其ノ費用並ニ公立学校等ノ設備ノ使用
第三章
都ノ財務
第四章
都ノ監督
第五章
区市町村
第一節
第一款
通則
第二款
区会議員ノ選挙
第三款
区会ノ職務権限及区長ト区会トノ関係
第四款
区ノ財務
第五款
区ノ監督
第二節
市町村
第六章
雑則
東京都制施行令
第一章 総則
第一条 東京都制第八条ノ規定ニ依リ除外スベキ学生生徒左ノ如シ
一 陸軍各部依託学生生徒
二 海軍依託学生生徒並ニ予備学生、予備生徒及予備練習生
第二章 都議会
第一節 都議会議員ノ選挙
第二条 東京都制第十一条第二項ノ区域ノ人口ガ都議会議員ノ定数ヲ以テ都ノ人口ヲ除シテ得タル数ノ半数ニ満タザル場合ニ限リ同条第三項ノ規定ニ依リ其ノ区域ト隣接ノ区域トヲ合セテ一選挙区ヲ設クルコトヲ得
東京都制第十一条第三項ノ規定ニ依ル選挙区ハ総選挙ヲ行フ場合ニ非ザレバ之ヲ設クルコトヲ得ズ
東京都制第十一条第三項ノ規定ニ依リ選挙区ヲ設ケントスルトキハ内務大臣ノ許可ヲ受クベシ
前二項ノ規定ハ東京都制第十一条第三項ノ規定ニ依ル選挙区ヲ廃止シ又ハ其ノ区域ヲ変更スル場合ニ之ヲ準用ス
東京都制第十一条第三項及第四項ノ場合ニ於テハ当該選挙区ノ選挙長ハ関係アル区長、市長、地方事務所長又ハ支庁長ノ中ニ就キ都長官之ヲ指定ス
第三条 東京都制第二十一条第二項ノ規定ニ依リ選挙人名簿ノ調製、縦覧、確定及異議ノ決定ニ関スル期日及期間ヲ定メタルトキハ都長官ハ直ニ之ヲ告示スベシ
第四条 区市町村ノ境界変更アリタル為選挙人名簿ニ異動ヲ生ジタルトキハ区市町村長ハ其ノ管理ニ属スル名簿中異動ニ係ル部分ヲ新ニ属シタル区市町村ノ区市町村長ニ送付スベシ
区市町村ノ廃置分合アリタル為名簿ノ引継ヲ要スルトキハ前項ノ例ニ依ル
第五条 前条ノ規定ニ依リ送付ヲ受ケタル選挙人名簿確定前ナルトキハ名簿ノ縦覧、確定及異議ノ決定ニ関スル期日及期間ハ都長官ノ定ムル所ニ依ル
前項ノ規定ニ依リ期日及期間ヲ定メタルトキハ都長官ハ直ニ之ヲ告示スベシ
第六条 東京都制第二十五条第二項ノ規定ニ依リ区市町村ノ区域ヲ分チテ数投票区ヲ設ケ又ハ数町村ノ区域ヲ合セテ一投票区ヲ設ケタルトキハ都長官ハ直ニ其ノ区画ヲ告示スベシ
第七条 東京都制第二十五条第二項ノ規定ニ依リ区市町村ノ区域ヲ分チテ数投票区ヲ設ケタル場合ニ於テハ左ノ規定ニ依ル
一 選挙人名簿ハ投票区毎ニ之ヲ調製スベシ
二 投票管理者ハ投票区ノ一ニ於テハ区市町村長トシ其ノ他ノ投票区ニ於テハ区市町村長ノ指定シタル官吏又ハ吏員ヲ以テ之ニ充ツ
三 区市町村長ハ選挙ノ期日ノ告示アリタルトキハ直二名簿(投票区ノ区域ト同一ノ区域ニ依リ調製セラレタル名簿ナキ場合ニ於テハ名簿中投票区ノ区域ニ係ル部分)ヲ各投票管理者ニ送付スベシ
第八条 東京都制第二十五条第二項ノ規定ニ依リ数町村ノ区域ヲ合セテ一投票区ヲ設ケタル場合ニ於テハ左ノ規定ニ依ル
一 投票管理者ハ都長官ニ於テ関係町村長ノ中ニ就キ之ヲ指定ス
二 町村長ハ選挙ノ期日ノ告示アリタルトキハ直ニ選挙人名簿ヲ投票管理者ニ送付スベシ
三 町村費ヲ以テ支弁スベキ投票所ノ費用ハ之ヲ関係町村ニ平分スベシ
第九条 東京都制第二十九条第六項ノ規定ニ依リ盲人ガ投票ニ関スル記載ニ使用スルコトヲ得ル点字ハ市制町村制施行令別表ノ定ムル所ニ依ル
点字ニ依リ投票ヲ為サントスル選挙人ハ投票管理者ニ対シ其ノ旨ヲ申立ツベシ此ノ場合ニ於テハ投票管理者ハ投票用紙ニ点字投票ナル旨ノ印ヲ押捺シテ之ヲ交付スベシ
点字ニ依ル投票ノ拒否ニ付テハ東京都制第三十一条ノ例ニ依ル此ノ場合ニ於テハ封筒ニ点字投票ナル旨ノ印ヲ押捺シテ之ヲ交付スベシ
前項ノ規定ニ依リ仮ニ為サシメタル投票ハ東京都制第三十九条第二項及第三項ノ規定ノ適用ニ付テハ之ヲ同法第三十一条第二項及第四項ノ投票ト看做ス
第十条 選挙長タル地方事務所長故障アルトキハ都長官ノ指定シタル官吏選挙長ノ職務ヲ代理ス
第十一条 東京都制第三十七条ノ規定ニ依リ開票区ヲ設ケタルトキハ都長官ハ直ニ其ノ区画ヲ告示スベシ
第十二条 開票管理者ハ都長官ノ指定シタル官吏又ハ吏員ヲ以テ之ニ充ツ
開票管理者ハ開票ニ関スル事務ヲ担任ス
開票所ハ開票管理者ノ指定シタル場所ニ之ヲ設ク
開票管理者ハ予メ開票ノ場所及日時ヲ告示スベシ
第十三条 開票区ノ区画内ノ投票管理者ハ其ノ指定シタル投票立会人ト共ニ区市ノ投票区ニ於テハ投票ノ当日、町村ノ投票区ニ於テハ投票ノ翌日迄ニ投票函、投票録及選挙人名簿ヲ開票管理者ニ送致スベシ
第十四条 投票ノ点検終リタルトキハ開票管理者ハ直ニ其ノ結果ヲ選挙長ニ報告スベシ
第十五条 開票管理者ハ開票録ヲ作リ開票ニ関スル顛末ヲ記載シ二人以上ノ開票立会人ト共ニ之ニ署名シ直ニ投票録及投票ト併セテ之ヲ選挙長ニ送致スベシ
第十六条 開票管理者ハ第十四条ノ規定ニ依ル報告ヲ為シタルトキハ直ニ選挙人名簿ヲ区市町村長ニ返付スベシ
第十七条 選挙長ハ総テノ開票管理者ヨリ第十四条ノ規定ニ依ル報告ヲ受ケタル日又ハ其ノ翌日(未ダ送致ヲ受ケザル投票函アルトキハ総テノ投票函ノ送致ヲ受ケタル日又ハ其ノ翌日)選挙会ニ於テ選挙立会人立会ノ上其ノ報告ヲ調査シ東京都制第三十九条第三項ノ規定ニ依リ為シタル点検ノ結果ト併セテ各議員候補者ノ得票総数ヲ計算スベシ
第十八条 選挙ノ一部無効ト為リ更ニ選挙ヲ行ヒタル場合ニ於テハ選挙長ハ前条ノ規定ニ準ジ其ノ部分ニ付同条ノ手続ヲ為シ他ノ部分ニ於ケル各議員候補者ノ得票数ト併セテ其ノ得票総数ヲ計算スベシ
第十九条 開票区ヲ設ケタル場合ニ於テハ選挙長ハ東京都制第四十八条第一項ノ規定ニ依ル報告ニ開票録ノ写ヲ添附スベシ
第二十条 東京都制第三十九条第三項(本令第二十二条ニ於テ準用スル場合ヲ含ム)ノ規定ニ依リ投票点検ノ区域ヲ定メタルトキハ都長官ハ直ニ之ヲ告示スベシ
第二十一条 第二条第五項、第八条第一号、第十条又ハ第十二条第一項ノ規定ニ依リ選挙長、投票管理者、選挙長代理者又ハ開票管理者ヲ指定シタルトキハ都長官ハ直ニ之ヲ告示スベシ
第七条第二号ノ規定ニ依リ投票管理者ヲ指定シタルトキハ区市町村長ハ直ニ之ヲ告示スベシ
第二十二条 東京都制第二十七条ノ規定ハ開票立会人ニ、同法第二十八条第一項及第二項ノ規定ハ開票所ニ、同法第三十五条、第三十九条、第四十条及第四十二条ノ規定ハ開票所ニ於ケル開票ニ之ヲ準用ス
第二節 東京都制第三十二条ノ投票
第二十三条 東京都制第三十二条ノ事由ヲ定ムルコト左ノ如シ
一 湖川、港湾ノミヲ航行スル船舶、総噸数二十噸未満ノ船舶及端舟其ノ他櫓櫂ノミヲ以テ運転シ又ハ主トシテ櫓櫂ヲ以テ運転スル舟ヲ除クノ外日本船舶(内地以外ニ船籍港ヲ定ムルモノヲ含ム以下同ジ)ノ船員又ハ其ノ船舶ニ乗務スルノ常況ニ在ル者船内従業中ナルベキコト
二 前号ノ船舶ヲ除クノ外日本船舶ニシテ総噸数五噸以上ノモノノ船員又ハ其ノ船舶ニ乗務スルノ常況ニ在ル者船内従業中ナルベキコト
三 鉄道列車ニ乗務スルノ常況ニ在ル鉄道係員、郵便取扱員其ノ他ノ者鉄道列車ニ乗務中ナルベキコト
四 選挙事務、投票所監視、選挙取締其ノ他選挙ニ関係アル職務ニ従事スル者其ノ投票区域外ニ於テ職務ニ従事中ナルベキコト
五 陸海軍軍人演習召集中又ハ教育召集中ナルベキコト
六 艦船乗員タル軍属海上勤務中ナルベキコト
七 引続キ十日以上其ノ属スル投票区所在ノ区市ノ区域又ハ地方事務所長若ハ支庁長ノ管轄区域外ニ於テ職務又ハ業務ニ従事スルヲ例トスル者其ノ属スル投票区所在ノ区市ノ区域又ハ地方事務所長若ハ支庁長ノ管轄区域外ニ於テ職務又ハ業務ニ従事中ナルベキコト
第二十四条 選挙人前条ニ掲グル事由ニ因リ選挙ノ当日投票時間内ニ自ラ投票所ニ到リ投票ヲ為シ能ハザルベキトキハ各左ニ掲グル期間内ニ自ラ其ノ属スル投票区ノ投票管理者ニ就キ其ノ旨ヲ証シテ投票用紙及投票用封筒ノ交付ヲ請求スルコトヲ得
一 前条第一号又ハ第五号乃至第七号ニ掲グル事由ニ関スルトキハ選挙ノ期日ノ告示アリタル日ヨリ選挙ノ期日ノ前日迄
二 前条第二号乃至第四号ニ掲グル事由ニ関スルトキハ選挙ノ期日前十日目ヨリ選挙ノ期日ノ前日迄
点字ニ依リ投票ヲ為サントスル選挙人ハ前項ノ規定ニ依ル請求ヲ為スト同時ニ投票管理者ニ対シ其ノ旨ヲ申立ツベシ
第二十五条 選挙人前条ノ規定ニ依ル請求ヲ為ス場合ニ於テハ併セテ其ノ証スル事項ニ付各左ニ掲グル者ノ証明書ヲ提出スベシ但シ第二十三条第五号ニ掲グル事由ニ基ク事項ニ付テハ選挙ノ期日ガ召集期間中ナル場合ニ限リ召集令状ノ提示ヲ以テ証明書ノ提出ニ代フルコトヲ得
一 第二十三条第一号ニ掲グル事由ニ関シテハ船員ニ在リテハ管海官庁(管海官庁ニ準ズベキモノヲ含ム)又ハ船長(船長ノ職務ヲ行フ者ヲ含ム)、其ノ他ノ者ニ在リテハ各所属ノ官署ノ長又ハ其ノ業務主
二 第二十三条第二号ニ掲グル事由ニ関シテハ各所属ノ官署ノ長又ハ其ノ者ノ業務主
三 第二十三条第三号ニ掲グル事由ニ関シテハ鉄道係員ニ在リテハ各所属ノ車掌区長、機関区長又ハ電車区長(地方鉄道ニ在リテハ各之ニ該当スル者)、郵便取扱員ニ在リテハ各所属ノ郵便局長、其ノ他ノ者ニ在リテハ各所属ノ官署ノ長又ハ其ノ業務主
四 第二十三条第四号ニ掲グル事由ニ関シテハ各所属ノ官公署ノ長
五 第二十三条第五号ニ掲グル事由ニ関シテハ其ノ者ノ所属ノ部隊若ハ陸上海軍各部(陸軍大臣又ハ海軍大臣ノ定ムル所ニ依ル)ノ長又ハ所属ノ艦船ノ長
六 第二十三条第六号ニ掲グル事由ニ関シテハ其ノ者ノ所属ノ艦船ノ長
七 第二十三条第七号ニ掲グル事由ニ関シテハ各所属ノ官公署若ハ議会ノ長又ハ其ノ者ノ業務主
前項ノ規定ニ依ル証明者同項ノ証明書ノ交付ノ請求ヲ受ケタル場合ニ於テ該当事項アリト認ムルトキハ直ニ証明書ヲ交付スベシ
選挙人正当ノ事由ニ因リ第一項ノ証明書ヲ提出スルコト能ハザルトキハ其ノ旨ヲ投票管理者ニ疏明スベシ
第二十六条 投票管理者第二十四条及前条第一項又ハ第三項ノ規定ニ依リ投票用紙及投票用封筒ノ交付ノ請求ヲ受ケタル場合ニ於テハ直ニ其ノ選挙ニ用フベキ選挙人名簿ニ対照シ当該選挙人ガ第二十三条ニ掲グル事由ノ一ニ因リ選挙ノ当日投票時間内ニ自ラ投票所ニ到リ投票ヲ為シ能ハズト認ムルトキハ投票用紙及投票用封筒ヲ直ニ選挙人ニ交付スベシ
前項ノ場合ニ於テ第二十四条第二項ノ規定ニ依ル申立ヲ為シタル選挙人ニ交付スル投票用紙ニハ点字投票ナル旨ノ印ヲ押捺スベシ
第二十七条 選挙人前条ノ規定ニ依リ投票用紙及投票用封筒ノ交付ヲ受ケタルトキハ直ニ当該投票管理者ノ管理スル投票記載ノ場所ニ於テ自ラ投票用紙ニ被選挙人一人ノ氏名ヲ記載シ之ヲ投票用封筒ニ入レ封緘シ投票用封筒ノ表面ニ其ノ氏名ヲ記載シ直ニ之ヲ投票管理者ニ提出スベシ
前項ノ場合ニ於テ投票管理者ハ関係アル官吏又ハ吏員ヲシテ之ニ立会ハシムベシ
第二十八条 投票管理者前条第一項ノ規定ニ依ル投票ヲ受領シタルトキハ投票用封筒ノ裏面ニ投票ノ年月日及場所ヲ記載シ前条第二項ノ規定ニ依ル立会人ト共ニ之ニ署名シ其ノ儘投票ヲ保管スベシ
前条第一項ノ規定ニ依ル投票ヲ受領シタル後投票区ニ異動アリタルニ因リ他ノ投票区ニ属スルニ至リタル選挙人ノ投票ハ投票管理者ニ於テ直ニ之ヲ新ニ選挙人ノ属スル投票区ノ投票管理者ニ送致スベシ
投票管理者投票時間終了迄ニ前項ノ規定ニ依ル投票ノ送致ヲ受ケタルトキハ送致ニ用ヒラレタル封筒ヲ開披シ投票ハ其ノ儘之ヲ保管スベシ
第二十九条 投票管理者ハ第二十四条乃至前条ノ規定ニ依ル手続ニ関スル顛末書ヲ作成シ之ニ署名シ投票録ニ添附スベシ
選挙長ハ東京都制第四十八条第一項ノ規定ニ依ル報告ニ前項ノ顛末書ノ写ヲ添附スベシ
第三十条 投票管理者ハ選挙ノ当日投票函閉鎖前投票立会人ノ意見ヲ聴キ第二十八条第一項又ハ第三項ノ規定ニ依リ保管スル投票ノ受理如何ヲ決定スベシ
前項ノ規定ニ依ル決定アリタルトキハ投票管理者ハ直ニ投票用封筒ヲ開披シ其ノ点字投票ナル旨ノ印ヲ押捺シタル投票用紙ヲ用ヒタル投票ニ付東京都制第三十一条ノ例ニ依リ其ノ拒否ヲ決定スベシ
第一項ノ規定ニ依リ受理スベシト決定セラレ且前項ノ規定ニ依ル拒否ノ決定ヲ受ケザル投票ハ投票管理者ニ於テ直ニ之ヲ投函シ第一項ノ規定ニ依リ受理スベカラズト決定セラレタル投票又ハ前項ノ規定ニ依ル拒否ノ決定ヲ受ケタル投票ハ投票管理者ニ於テ更ニ之ヲ其ノ投票用封筒ニ入レ仮ニ封緘ヲ施シ其ノ表面ニ第一項ノ規定ニ依ル不受理ノ決定又ハ前項ノ規定ニ依ル拒否ノ決定アリタル旨ヲ記載シテ之ヲ投函スベシ
第一項ノ規定ニ依ル不受理ノ決定又ハ第二項ノ規定ニ依ル拒否ノ決定アリタル投票ハ東京都制第三十九条第二項及第三項ノ規定ノ適用ニ付テハ之ヲ同法第三十一条第二項及第四項ノ投票ト看做ス
第三十一条 投票管理者投票時間終了後第二十八条第二項ノ規定ニ依ル投票ノ送致ヲ受ケタルトキハ送致ニ用ヒラレタル封筒ヲ開披シ投票用封筒ノ裏面ニ受領ノ年月日時ヲ記載シ之ヲ選挙長ニ送致スベシ
第三節 都議会議員ノ選挙運動及其ノ費用並ニ公立学校等ノ設備ノ使用
第三十二条 選挙委員ハ議員候補者一人ニ付選挙区ノ配当議員数ヲ以テ選挙人名簿確定ノ日ニ於テ之ニ登録セラレタル者ノ総数ヲ除シテ得タル数一万千以上ナルトキハ十人(選挙委員ノ異動アリタル場合ト雖モ通ジテ二十五人)ヲ、一万千未満ナルトキハ八人(選挙委員ノ異動アリタル場合ト雖モ通ジテ二十人)ヲ超ユルコトヲ得ズ
選挙ノ一部無効ト為リ更ニ選挙ヲ行フ場合又ハ東京都制第二十二条第二項ノ規定ニ依リ投票ヲ行フ場合ニ於テハ選挙委員ハ前項ノ規定ニ依ル定数ヲ超エザル範囲内ニ於テ警視総監ノ定メタル数ヲ超ユルコトヲ得ズ
警視総監ハ選挙ノ期日ノ告示アリタル後直ニ前二項ノ規定ニ依ル選挙委員ノ定数ヲ告示スベシ
第三十三条 選挙運動ノ為使用スル労務者ハ議員候補者一人一日ニ付選挙区ノ配当議員数ヲ以テ選挙人名簿確定ノ日ニ於テ之ニ登録セラレタル者ノ総数ヲ除シテ得タル数一万千以上ナルトキハ十五人ヲ、一万千未満ナルトキハ十二人ヲ超ユルコトヲ得ズ
前条第二項及第三項ノ規定ハ選挙運動ノ為使用スル労務者ニ之ヲ準用ス
第三十四条 選挙運動ノ費用ハ議員候補者一人ニ付左ノ各号ノ額ヲ超ユルコトヲ得ズ
一 選挙区ノ配当議員数ヲ以テ選挙人名簿確定ノ日ニ於テ之ニ登録セラレタル者ノ総数ヲ除シテ得タル数ヲ三十銭ニ乗ジテ得タル額
二 選挙ノ一部無効ト為リ更ニ選挙ヲ行フ場合ニ於テハ選挙区ノ配当議員数ヲ以テ名簿確定ノ日ニ於テ関係区域ノ名簿ニ登録セラレタル者ノ総数ヲ除シテ得タル数ヲ三十銭ニ乗ジテ得タル額
三 東京都制第二十二条第二項ノ規定ニ依リ投票ヲ行フ場合ニ於テハ前号ノ規定ニ準ジテ算出シタル額但シ警視総監必要アリト認ムルトキハ之ヲ減額スルコトヲ得
警視総監ハ選挙ノ期日ノ告示アリタル後直ニ前項ノ規定ニ依ル額ヲ告示スベシ
第三十五条 衆議院議員選挙法施行令第八章ノ規定(第五十七条ノ二ノ規定ヲ除ク)、第九章ノ規定及第十二章ノ規定(公立学校等ノ設備ノ使用ニ依ル演説会開催ノ為ニ必要ナル施設ノ公営ニ関スル部分ヲ除ク)ハ都議会議員ノ選挙ニ之ヲ準用ス
第三章 都ノ財務
第三十六条 内閣総理大臣又ハ各省大臣其ノ定ムル所ニ依リ都又ハ都吏員ヲシテ国ノ事務ヲ処理執行セシメントスルトキハ予メ内務大臣ニ協議スベシ
第三十七条 分担金ハ東京都制第百十九条第二項ノ営造物又ハ事件ニ関シ必要ナル費用ニ充ツル為之ヲ徴収ス
分担金ノ徴収額(数年ヲ期シテ徴収スルトキハ其ノ総額)ハ東京都制第百十九条第二項ノ営造物又ハ事件ニ因ル受益ノ限度ヲ超ユルコトヲ得ズ
地方税法第十四条ノ規定ニ依リ不均一ノ課税ヲ為シ若ハ都ノ一部ニ課税ヲ為ストキ又ハ同法第七十七条ノ規定ニ依ル水利税、同法第八十五条ノ八ノ規定ニ依ル水利地益税若ハ同法第八十五条ノ九ノ規定ニ依ル共同施設税ヲ課スルトキハ同一事件ニ関シ分担金ヲ徴収スルコトヲ得ズ
分担金ノ徴収ヲ受クル者ノ範囲及其ノ徴収方法ハ都ニ於テ之ヲ定ム
第四章 都ノ監督
第三十八条 左ニ掲グル事件ハ内務大臣及大蔵大臣ノ許可ヲ受クルコトヲ要セズ
一 自作農創設維持資金ニ充ツル為借入ルル都債ニ関スルコト
二 借入ノ翌年度ニ於テ償還スル都債ニ関スルコト但シ借入金ヲ以テ償還スルモノニ付テハ此ノ限ニ在ラズ
三 罹災救助基金ヨリノ借入ニ係ル都債ニ関スルコト
四 都債ノ借入額ヲ減少シ又ハ利息ノ定率ヲ低減スルコト
五 都債ノ借入先ヲ変更シ又ハ債券発行ノ方法ニ依ル都債ヲ其ノ他ノ方法ニ依ル都債ニ変更シ若ハ債券発行ノ方法ニ依ラザル都債ヲ債券発行ノ方法ニ依ル都債ニ変更スルコト
六 都債ノ償還年限ヲ短縮シ又ハ其ノ償還年限ヲ延長セズ且利息ノ定率ヲ高メズシテ借替ヲ為シ若ハ繰上償還ヲ為スコト但シ外資ニ依リタル都債ノ借替又ハ外資ヲ以テスル借替ニ付テハ此ノ限ニ在ラズ
七 都債ノ償還年限ヲ延長セズシテ不均等償還ヲ元利均等償還ニ変更シ又ハ年度内ノ償還期若ハ償還期数ヲ変更スルコト
第三十九条 都出納吏其ノ管掌ニ属スル現金、証券其ノ他ノ財産ヲ亡失又ハ毀損シタルトキハ都長官ハ期間ヲ指定シ其ノ損害ヲ賠償セシムベシ但シ避クベカラザル事故ニ原因シタルトキ又ハ他ノ者ノ使用ニ供シタル場合ニ於テ合規ノ監督ヲ怠ラザリシトキハ都参事会ノ議決ヲ経テ其ノ賠償ノ責任ヲ免除スベシ
第四十条 都吏員其ノ執務上必要ナル物品ノ交付ヲ受ケ故意又ハ怠慢ニ因リ之ヲ亡失又ハ毀損シタルトキハ都長官ハ期間ヲ指定シ其ノ損害ヲ賠償セシムベシ
第四十一条 前二条ノ規定ニ依ル処分ヲ受ケタル者其ノ処分ニ不服アルトキハ都長官ニ異議ノ申立ヲ為スコトヲ得
前項ノ場合ニ於テ都長官ノ決定ヲ受ケタル者其ノ決定ニ不服アルトキハ行政裁判所ニ出訴スルコトヲ得
第四十二条 賠償金ノ徴収ニ付テハ東京都制第百二十二条ノ例ニ依ル
第四十三条 都出納吏ニ付身元保証ヲ徴スルノ必要アリト認ムルトキハ都長官ハ其ノ種類、価格、程度其ノ他必要ナル事項ヲ定ムベシ
第五章 区市町村
第一節 区
第一款 通則
第四十四条 区ノ設置アリタル場合ニ於テハ区長ハ歳入出予算ガ区会ノ議決ヲ経テ成立スルニ至ル迄ノ間必要ナル収支ニ付予算ヲ設ケ都長官ノ許可ヲ受クベシ
第四十五条 区ノ設置アリタル場合ニ於テハ都長官ハ必要ナル事項ニ付東京都制第百四十三条ノ都条例ノ設定施行セラルルニ至ル迄ノ間従来其ノ地域ニ施行セラレタル同条ノ都条例又ハ市町村条例ヲ当該区ニ於ケル同条ノ都条例トシテ当該地域ニ引続キ施行スルコトヲ得
第四十六条 第四十八条ノ場合ヲ除クノ外区ノ廃置分合アリタル場合ニ於テハ其ノ地域ノ新ニ属シタル区其ノ事務ヲ承継ス其ノ地域ニ依リ難キトキハ都長官ハ事務ノ分界ヲ定メ又ハ事務ヲ承継スベキ区ヲ指定ス
前項ノ場合ニ於テ消滅シタル区ノ収支ハ消滅ノ日ヲ以テ打切リ都長官ノ指定シタル官吏又ハ吏員之ヲ決算ス
前項ノ規定ニ依ル決算ハ事務ヲ承継シタル区ノ区長之ヲ区会ノ認定ニ付スベシ
第二項ノ規定ニ依ル決算ハ其ノ認定ニ関スル区会ノ議決ト共ニ之ヲ都長官ニ報告シ且其ノ要領ヲ告示スベシ
第四十七条 第四十八条ノ場合ヲ除クノ外区ノ境界変更アリタル為事務ノ分割ヲ要スルトキハ其ノ事務ノ承継ニ付テハ都長官之ヲ定ム
第四十八条 市町村ノ区域ニ区ノ設置アリタル場合又ハ市町村ノ境界ニ渉リ区ノ設置若ハ境界変更アリタル場合ニ於テ事務ノ分割ヲ要スルトキハ其ノ事務ノ承継ニ付テハ都長官之ヲ定ム
前項ノ場合ニ於テ消滅シタル市町村ノ収支ハ消滅ノ日ヲ以テ打切リ其ノ市町村長又ハ市町村長ノ職務ヲ行フ者タリシ者之ヲ決算ス
前項ノ規定ニ依ル決算ハ事務ノ承継ノ区分ニ従ヒ都ノ承継ニ係ルモノニ在リテハ都長官、区ノ承継ニ係ルモノニ在リテハ区長各都議会又ハ区会ノ認定ニ付スベシ
第二項ノ規定ニ依ル決算ハ都長官又ハ区長其ノ認定ニ関スル都議会又ハ区会ノ議決ト共ニ直ニ其ノ要領ヲ告示シ且区長ニ在リテハ直ニ之ヲ都長官ニ報告スベシ
第四十九条 区ノ名称ヲ変更セントスルトキハ都長官ハ区会ノ意見ヲ徴シ内務大臣ノ許可ヲ受クベシ
第二款 区会議員ノ選挙
第五十条 区会議員中欠員ヲ生ジタルトキハ其ノ欠員ト為リタル議員ガ選挙ノ期日ヨリ一年以内ニ欠員ト為リタルモノナル場合ニ於テ第六十一条第一項但書ノ得票者ニシテ当選者ト為ラザリシモノアルトキ又ハ選挙ノ期日ヨリ一年経過後ニ於テ欠員ト為リタルモノナル場合ニ於テ同条第二項ノ規定ノ適用ヲ受ケタル得票者ニシテ当選者ト為ラザリシモノアルトキハ直ニ選挙会ヲ開キ其ノ者ノ中ニ就キ当選者ヲ定ムベシ此ノ場合ニ於テハ第六十五条第四項ノ規定ヲ準用ス
前項ノ規定ノ適用ヲ受クル者ナク若ハ同項ノ規定ノ適用ニ依リ当選者ヲ定ムルモ仍其ノ欠員ノ数ガ第六十五条第一項ニ謂フ当選者ノ不足数ト通ジテ議員定数ノ六分ノ一ヲ超ユルニ至リタルトキ又ハ区長ニ於テ必要アリト認ムルトキハ補欠選挙ヲ行フベシ此ノ場合ニ於テハ第六十五条第五項ノ規定ヲ準用ス
議員ノ欠員ノ数第六十五条第一項ニ謂フ当選者ノ不足数ト通ジテ議員定数ノ六分ノ一ヲ超ユルニ至ラザルモ第六十八条第一項又ハ第三項ノ選挙ノ行ハルル場合ニ於テハ其ノ選挙ト同時ニ補欠選挙ヲ行フベシ但シ第六十八条第一項又ハ第三項ノ選挙ノ告示アリタル後議員中欠員ヲ生ジタルトキハ此ノ限ニ在ラズ
第六十五条第七項ノ規定ハ前項ノ補欠選挙ニ之ヲ準用ス
補欠議員ハ其ノ前任者ノ残任期間在任ス
第五十一条 区長ハ選挙ノ期日前二十日目迄ニ投票ノ日時及選挙スベキ議員数ヲ告示スベシ
天災事変等ノ為投票ヲ行フコト能ハザルトキ又ハ更ニ投票ヲ行フノ必要アルトキハ区長ハ当該投票区ニ付投票ヲ行フベキ日時ヲ定メ投票ノ期日前五日目迄ニ之ヲ告示スベシ
第五十二条 議員候補者タラントスル者ハ選挙ノ期日ノ告示アリタル日ヨリ選挙ノ期日前七日目迄ニ其ノ旨ヲ区長ニ届出ヅベシ
選挙人名簿ニ登録セラレタル者他人ヲ議員候補者ト為サントスルトキハ前項ノ期間内ニ其ノ推薦ノ届出ヲ為スコトヲ得
前二項ノ期間内ニ届出アリタル議員候補者其ノ選挙ニ於ケル議員ノ定数ヲ超ユル場合ニ於テ其ノ期間ヲ経過シタル後議員候補者死亡シ又ハ議員候補者タルコトヲ辞シタルトキハ前二項ノ例ニ依リ選挙ノ期日前二日目迄議員候補者ノ届出又ハ推薦届出ヲ為スコトヲ得
議員候補者ハ区長ニ届出ヲ為スニ非ザレバ議員候補者タルコトヲ辞スルコトヲ得ズ
前四項ノ規定ニ依ル届出アリタルトキ又ハ議員候補者ノ死亡シタルコトヲ知リタルトキハ区長ハ直ニ其ノ旨ヲ告示スベシ
第五十三条 議員候補者ノ届出又ハ推薦届出ヲ為サントスル者ハ議員候補者一人ニ付二百円又ハ之ニ相当スル額面ノ国債証書ヲ供託スルコトヲ要ス
議員候補者ノ得票数議員ノ定数ヲ以テ有効投票ノ総数ヲ除シテ得タル数ノ十分ノ一ニ達セザルトキハ前項ノ規定ニ依ル供託物ハ区ニ帰属ス
前項ノ規定ハ議員候補者選挙ノ期日前十日以内ニ議員候補者タルコトヲ辞シタル場合ニ之ヲ準用ス但シ被選挙権ヲ有セザルニ至リタル為議員候補者タルコトヲ辞シタルトキハ此ノ限ニ在ラズ
第五十四条 区ハ其ノ区域ヲ分チテ投票区ヲ設クベシ
投票区ノ区域ハ区長之ヲ定ム
前項ノ区域ヲ定メタルトキハ区長ハ直ニ之ヲ告示スベシ
第五十五条 投票管理者ハ投票区ノ一ニ於テハ区長トシ其ノ他ノ投票区ニ於テハ区長ノ指定シタル官吏又ハ吏員ヲ以テ之ニ充ツ
投票管理者ハ投票ニ関スル事務ヲ担任ス
第一項ノ規定ニ依リ投票管理者ヲ指定シタルトキハ区長ハ直ニ之ヲ告示スベシ
投票所ハ区役所又ハ投票管理者ノ指定シタル場所ニ之ヲ設ク
投票管理者ハ選挙ノ期日前五日目迄ニ投票所ヲ告示スベシ
第五十六条 区長選挙ノ期日ノ告示ヲ為シタルトキハ直ニ選挙人名簿(投票区ノ区域ト同一ノ区域ニ依リ調製セラレタル名簿ナキ場合ニ於テハ名簿中投票区ノ区域ニ係ル部分)ヲ各投票管理者ニ送付スベシ
第五十七条 議員候補者ハ各投票区ニ於ケル選挙人名簿ニ登録セラレタル者ノ中ヨリ本人ノ承諾ヲ得テ投票立会人タルベキ者一人ヲ定メ選挙ノ期日前二日目迄ニ投票管理者ニ届出ヅルコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ届出アリタル者(議員候補者死亡シ又ハ議員候補者タルコトヲ辞シタルトキハ其ノ届出ニ係ル者ヲ除ク)十人ヲ超エザルトキハ直ニ其ノ者ヲ以テ投票立会人トシ十人ヲ超ユルトキハ投票管理者ハ其ノ者ノ中ニ就キ抽籤ニ依リ投票立会人十人ヲ定ムベシ
前項ノ抽籤ハ選挙ノ期日ノ前日之ヲ行フ第一項ノ規定ニ依ル届出ヲ為シタル議員候補者ハ之ニ立会フコトヲ得
第二項ノ抽籤ヲ行フベキ場所及日時ハ投票管理者ニ於テ予メ之ヲ告示スベシ
第二項ノ規定ニ依リ投票立会人定マリタルトキハ投票管理者ハ直ニ之ヲ本人ニ通知シ投票ニ立会ハシムベシ
議員候補者死亡シ又ハ議員候補者タルコトヲ辞シタルトキハ其ノ届出ニ係ル投票立会人ハ其ノ職ヲ失フ
第二項ノ規定ニ依ル投票立会人三人ニ達セザルトキ若ハ三人ニ達セザルニ至リタルトキ又ハ投票立会人ニシテ参会スルモノ投票所ヲ開クベキ時刻ニ至リ三人ニ達セザルトキ若ハ其ノ後三人ニ達セザルニ至リタルトキハ投票管理者ハ其ノ投票区ニ於ケル名簿ニ登録セラレタル者ノ中ヨリ三人ニ達スル迄ノ投票立会人ヲ選任シ直ニ之ヲ本人ニ通知シ投票ニ立会ハシムベシ
投票立会人ハ名誉職トス
第五十八条 投票管理者ハ投票録ヲ作リ投票ニ関スル顛末ヲ記載シ二人以上ノ投票立会人ト共ニ之ニ署名スベシ
投票管理者ハ其ノ指定シタル投票立会人ト共ニ投票ノ当日投票函、投票録及選挙人名簿ヲ選挙長ニ送致スベシ
第五十九条 選挙長ハ区長ヲ以テ之ニ充ツ
選挙長ハ選挙会ニ関スル事務ヲ担任ス
選挙会ハ区役所又ハ選挙長ノ指定シタル場所ニ之ヲ開ク
選挙長ハ予メ選挙会ノ場所及日時ヲ告示スベシ
第六十条 区長特別ノ事情アリト認ムルトキハ都長官ノ許可ヲ受ケ区画ヲ定メテ開票区ヲ設クルコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ開票区ヲ設ケタルトキハ区長ハ直ニ其ノ区画ヲ告示スベシ
東京都制第二十八条第一項及第二項、第三十九条、第四十条及第四十二条並ニ本令第十二条乃至第二十条、第二十一条第一項及第五十七条ノ規定ハ第一項ノ規定ニ依リ開票区ヲ設クル場合ニ之ヲ準用ス但シ本令第十九条中東京都制第四十八条第一項トアルハ第六十四条第一項、本令第二十条中第二十二条トアルハ第六十条トス
第六十一条 区会議員ノ選挙ハ有効投票ノ最多数ヲ得タル者ヲ以テ当選者トス但シ議員ノ定数ヲ以テ有効投票ノ総数ヲ除シテ得タル数ノ六分ノ一以上ノ得票アルコトヲ要ス
当選者ヲ定ムルニ当リ得票ノ数同ジキトキハ年長者ヲ取リ年齢同ジキトキハ選挙長抽籤シテ之ヲ定ム
第六十二条 第五十二条第一項乃至第三項ノ規定ニ依ル届出アリタル議員候補者其ノ選挙ニ於ケル議員ノ定数ヲ超エザルトキハ投票ヲ行ハズ
前項ノ規定ニ依リ投票ヲ行フコトヲ要セザルトキハ区長ハ直ニ其ノ旨ヲ告示スベシ
第一項ノ場合ニ於テハ選挙長ハ選挙ノ期日ヨリ五日以内ニ選挙会ヲ開キ議員候補者ヲ以テ当選者ト定ムベシ
前項ノ場合ニ於テ議員候補者ノ被選挙権ノ有無ハ選挙立会人ノ意見ヲ聴キ選挙長之ヲ決定スベシ
第六十三条 選挙長ハ選挙録ヲ作リ選挙会ニ関スル顛末ヲ記載シ二人以上ノ選挙立会人ト共ニ之ニ署名スベシ
選挙録、投票録、投票、区会議員選挙ニ用ヒタル選挙人名簿其ノ他ノ関係書類ハ区長ニ於テ議員ノ任期間之ヲ保存スベシ
第六十四条 当選者定マリタルトキハ区長ハ直ニ当選者ニ当選ノ旨ヲ告知シ同時ニ当選者ノ住所氏名ヲ告示シ且選挙録及投票録ノ写ヲ添ヘ之ヲ都長官ニ報告スベシ当選者ナキトキハ直ニ其ノ旨ヲ告示シ且選挙録及投票録ノ写ヲ添ヘ之ヲ都長官ニ報告スベシ
当選者当選ヲ辞セントスルトキハ当選ノ告知ヲ受ケタル日ヨリ五日以内ニ之ヲ区長ニ申立ツベシ
官吏ニシテ当選シタルモノハ所属長官ノ許可ヲ受クルニ非ザレバ之ニ応ズルコトヲ得ズ
前項ノ官吏ハ当選ノ告知ヲ受ケタル日ヨリ二十日以内ニ之ニ応ズベキ旨ヲ区長ニ申立テザルトキハ其ノ当選ヲ辞シタルモノト看做ス
区ニ対シ請負ヲ為シ又ハ区ニ於テ費用ヲ負担スル事業ニ付区長若ハ其ノ委任ヲ受ケタル者ニ対シ請負ヲ為ス者又ハ其ノ支配人又ハ主トシテ同一ノ行為ヲ為ス法人ノ無限責任社員、役員若ハ支配人ニシテ当選シタルモノハ其ノ請負ヲ罷メ又ハ請負ヲ為ス者ノ支配人若ハ主トシテ同一ノ行為ヲ為ス法人ノ無限責任社員、役員若ハ支配人タルコトナキニ至ルニ非ザレバ当選ニ応ズルコトヲ得ズ第二項ノ期限前ニ其ノ旨ヲ区長ニ申立テザルトキハ其ノ当選ヲ辞シタルモノト看做ス
前項ノ役員トハ取締役、監査役及之ニ準ズベキ者並ニ清算人ヲ謂フ
第六十五条 当選者左ニ掲グル事由ノ一ニ該当スル場合ニ於テ第二項若ハ第三項ノ規定ノ適用ヲ受クル者ナク又ハ第二項若ハ第三項ノ規定ノ適用ニ依リ当選者ヲ定ムルモ仍当選者ノ不足数ガ第五十条第二項ニ謂フ議員ノ欠員ノ数ト通ジテ議員定数ノ六分ノ一ヲ超ユルニ至リタルトキ又ハ区長ニ於テ必要アリト認ムルトキハ更ニ選挙ヲ行フベシ
一 当選ヲ辞シタルトキ
二 第七十五条ニ於テ準用スル東京都制第四十五条ノ規定ニ依リ当選ヲ失ヒタルトキ
三 死亡者ナルトキ
四 選挙ニ関スル犯罪ニ因リ刑ニ処セラレ其ノ当選無効ト為リタルトキ但シ同一人ニ関シ前各号ノ事由ニ因リ選挙又ハ補欠選挙ノ告示ヲ為シタル場合ハ此ノ限ニ在ラズ
五 第七十五条ニ於テ準用スル東京都制第五十四条ノ規定ニ依ル訴訟ノ結果当選無効ト為リタルトキ
前項第一号乃至第三号ノ事由ヲ生ジタル場合ニ於テ第六十一条第一項但書ノ得票者ニシテ当選者ト為ラザリシモノアルトキハ直ニ選挙会ヲ開キ其ノ者ノ中ニ就キ当選者ヲ定ムベシ
第一項第四号又ハ第五号ノ事由ヲ生ジタルトキハ其ノ選挙ノ期日ヨリ一年以内ナル場合ニ於テ第六十一条第一項但書ノ得票者ニシテ当選者ト為ラザリシモノアルトキ又ハ其ノ選挙ノ期日ヨリ一年経過後ナル場合ニ於テ同条第二項ノ規定ノ適用ヲ受ケタル得票者ニシテ当選者ト為ラザリシモノアルトキハ前項ノ規定ヲ準用ス
前二項ノ場合ニ於テ第六十一条第一項但書ノ得票者ニシテ当選者ト為ラザリシモノ選挙ノ期日後ニ於テ被選挙権ヲ有セザルニ至リタルトキハ之ヲ当選者ト定ムルコトヲ得ズ
第一項ノ事由議員ノ任期満了前六月以内ニ生ジタルトキハ同項ノ選挙ハ之ヲ行ハズ但シ議員ノ数其ノ定数ノ三分ノ二ニ満タザルニ至リタルトキハ此ノ限ニ在ラズ
当選者ノ不足数第五十条第二項ニ謂フ議員ノ欠員ノ数ト通ジテ議員定数ノ六分ノ一ヲ超ユルニ至ラザルモ第六十八条第一項又ハ第三項ノ選挙ノ行ハルル場合ニ於テハ其ノ選挙ト同時ニ更ニ選挙ヲ行フベシ但シ第六十八条第一項又ハ第三項ノ選挙ノ告示アリタル後第一項ノ事由ヲ生ジタルトキハ此ノ限ニ在ラズ
前項ノ規定ニ依リ行フ選挙ノ期日ハ第六十八条第一項又ハ第三項ノ選挙ノ期日ニ依ル
第六十六条 第六十四条第二項ノ期間ヲ経過シタルトキ又ハ同条第四項ノ規定ニ依ル申立アリタルトキハ区長ハ直ニ当選者ノ住所氏名ヲ告示シ併セテ之ヲ都長官ニ報告スベシ
当選者ナキニ至リタルトキ又ハ当選者其ノ選挙ニ於ケル議員ノ定数ニ達セザルニ至リタルトキハ区長ハ直ニ其ノ旨ヲ告示シ併セテ之ヲ都長官ニ報告スベシ
第六十七条 選挙人又ハ議員候補者選挙又ハ当選ノ効力ニ関シ異議アルトキハ選挙ニ関シテハ選挙ノ日ヨリ、当選ニ関シテハ第六十四条第一項又ハ前条第二項ノ規定ニ依ル告示ノ日ヨリ七日以内ニ之ヲ区長ニ申立ツルコトヲ得
前項ノ規定ニ依ル異議ノ申立アリタルトキハ区長ハ十四日以内ニ之ヲ決定スベシ
前項ノ規定ニ依ル区長ノ決定ニ不服アル者ハ都長官ニ訴願スルコトヲ得
都長官選挙又ハ当選ノ効力ニ関シ異議アルトキハ選挙ニ関シテハ第六十四条第一項ノ規定ニ依ル報告ヲ受ケタル日ヨリ、当選ニ関シテハ同項又ハ前条第二項ノ規定ニ依ル報告ヲ受ケタル日ヨリ二十日以内ニ之ヲ決定スルコトヲ得
前項ノ規定ニ依ル都長官ノ決定アリタルトキハ同一事件ニ付為シタル異議ノ申立及区長ノ決定ハ無効トス
第三項ノ規定ニ依ル都長官ノ裁決又ハ第四項ノ規定ニ依ル都長官ノ決定ニ不服アル者ハ行政裁判所ニ出訴スルコトヲ得
区長第二項ノ規定ニ依ル決定ヲ為シタルトキ又ハ都長官第三項ノ規定ニ依ル裁決若ハ第四項ノ規定ニ依ル決定ヲ為シタルトキハ直ニ其ノ要領ヲ告示スベシ
第五十条、第六十五条、第六十八条第一項若ハ第三項又ハ第六十九条ノ選挙ハ之ニ関係アル選挙又ハ当選ニ関スル異議ノ申立期間、異議ノ決定若ハ訴願ノ裁決確定セザル間又ハ訴訟ノ繋属スル間之ヲ行フコトヲ得ズ
区会議員ハ選挙又ハ当選ニ関スル決定若ハ裁決確定シ又ハ判決アル迄ハ会議ニ参与スルノ権ヲ失ハズ
第六十八条 選挙無効ト確定シタルトキハ三月以内ニ更ニ選挙ヲ行フベシ
当選無効ト確定シタルトキハ直ニ選挙会ヲ開キ更ニ当選者ヲ定ムベシ此ノ場合ニ於テハ第六十五条第四項ノ規定ヲ準用ス
当選者ナキトキ、当選者ナキニ至リタルトキ又ハ当選者其ノ選挙ニ於ケル議員ノ定数ニ達セザルトキ若ハ定数ニ達セザルニ至リタルトキハ三月以内ニ更ニ選挙ヲ行フベシ
第六十五条第五項ノ規定ハ第一項及前項ノ選挙ニ之ヲ準用ス
第一項及第三項ノ期間ハ前条第八項ノ規定ノ適用アル場合ニ於テハ選挙ヲ行フコトヲ得ザル事由已ミタル日ノ翌日ヨリ之ヲ起算ス
第六十九条 左ニ掲グル事由アル場合ニ於テ議員又ハ当選者総テナキトキハ第五十条、第六十五条又ハ前条第一項若ハ第三項ノ規定ニ拘ラズ総選挙ヲ行フ但シ左ニ掲グル事由ニ関シ此等ノ規定ニ依ル選挙ノ告示又ハ第五十条第一項若ハ第六十五条第二項若ハ第三項ノ規定ニ依ル選挙会ノ告示ヲ為シタルトキハ此ノ限ニ在ラズ
一 議員中欠員ヲ生ジタルトキ
二 当選者中第六十五条第一項ノ事由ニ該当スル者アルトキ
三 前条第一項又ハ第三項ノ規定ニ該当スル事由アルトキ
前項ノ選挙ハ其ノ事由ヲ生ジタル日ヨリ三月以内ニ之ヲ行フベシ此ノ場合ニ於テハ前条第五項ノ規定ヲ準用ス
第七十条 補欠選挙又ハ第六十五条若ハ第六十八条第一項若ハ第三項ノ選挙ヲ同時ニ行フ場合ニ於テハ一ノ選挙ヲ以テ合併シテ之ヲ行フ
第七十一条 区会議員被選挙権ヲ有セザル者ナルトキ又ハ第六十四条第五項ニ掲グル者ナルトキハ其ノ職ヲ失フ其ノ被選挙権ノ有無又ハ第六十四条第五項ニ掲グル者ニ該当スルヤ否ヤハ議員ガ左ノ各号ノ一ニ該当スルニ因リ被選挙権ヲ有セザル場合ヲ除クノ外区会之ヲ決定ス此ノ場合ニ於テ議員ハ第七十八条ニ於テ準用スル東京都制第七十二条ノ規定ニ拘ラズ其ノ会議ニ出席シ自己ノ資格ニ関シ弁明スルコトヲ得ルモ其ノ議決ニ加ハルコトヲ得ズ
一 禁治産者又ハ準禁治産者ト為リタルトキ
二 破産者ト為リタルトキ
三 禁錮以上ノ刑ニ処セラレタルトキ
四 選挙ニ関スル犯罪ニ因リ罰金ノ刑ニ処セラレタルトキ
区長ハ議員中被選挙権ヲ有セザル者又ハ第六十四条第五項ニ掲グル者アリト認ムルトキハ之ヲ区会ノ決定ニ付スベシ此ノ場合ニ於テハ区会ハ其ノ送付ヲ受ケタル日ヨリ十四日以内ニ之ヲ決定スベシ
第一項ノ規定ニ依ル決定ヲ受ケタル者其ノ決定ニ不服アルトキハ都長官ニ訴願シ其ノ裁決又ハ第四項ノ規定ニ依ル裁決ニ不服アルトキハ行政裁判所ニ出訴スルコトヲ得
第一項ノ規定ニ依ル決定ニ付テハ区長ヨリモ訴願ヲ提起スルコトヲ得
第六十七条第九項ノ規定ハ第一項及前二項ノ場合ニ之ヲ準用ス
第一項ノ規定ニ依ル決定ハ文書ヲ以テ之ヲ為シ其ノ理由ヲ附シ之ヲ本人ニ交付スベシ
第七十二条 選挙委員ハ議員候補者一人ニ付議員ノ定数ヲ以テ選挙人名簿確定ノ日ニ於テ之ニ登録セラレタル者ノ総数ヲ除シテ得タル数二千以上ナルトキハ八人(選挙委員ノ異動アリタル場合ト雖モ通ジテ二十人)ヲ、二千未満ナルトキハ五人(選挙委員ノ異動アリタル場合ト雖モ通ジテ十五人)ヲ超ユルコトヲ得ズ
選挙ノ一部無効ト為リ更ニ選挙ヲ行フ場合又ハ第五十一条第二項ノ規定ニ依リ投票ヲ行フ場合ニ於テハ選挙委員ハ前項ノ規定ニ依ル定数ヲ超エザル範囲内ニ於テ警視総監ノ定メタル数ヲ超ユルコトヲ得ズ
警視総監ハ選挙ノ期日ノ告示アリタル後直ニ前二項ノ規定ニ依ル選挙委員ノ定数ヲ告示スベシ
第七十三条 選挙運動ノ為使用スル労務者ハ議員候補者一人一日ニ付議員ノ定数ヲ以テ選挙人名簿確定ノ日ニ於テ之ニ登録セラレタル者ノ総数ヲ除シテ得タル数二千以上ナルトキハ十二人ヲ、二千未満ナルトキハ八人ヲ超ユルコトヲ得ズ
前条第二項及第三項ノ規定ハ選挙運動ノ為使用スル労務者ニ之ヲ準用ス
第七十四条 選挙運動ノ費用ハ議員候補者一人ニ付左ノ各号ノ額ヲ超ユルコトヲ得ズ
一 議員ノ定数ヲ以テ選挙人名簿確定ノ日ニ於テ之ニ登録セラレタル者ノ総数ヲ除シテ得タル数ヲ三十銭ニ乗ジテ得タル額但シ其ノ額三百円未満ナルトキハ三百円トス
二 選挙ノ一部無効ト為リ更ニ選挙ヲ行フ場合ニ於テハ議員ノ定数ヲ以テ名簿確定ノ日ニ於テ関係区域ノ名簿ニ登録セラレタル者ノ総数ヲ除シテ得タル数ヲ三十銭ニ乗ジテ得タル額
三 第五十一条第二項ノ規定ニ依リ投票ヲ行フ場合ニ於テハ前号ノ規定ニ準ジテ算出シタル額但シ警視総監必要アリト認ムルトキハ之ヲ減額スルコトヲ得
警視総監ハ選挙ノ期日ノ告示アリタル後直ニ前項ノ規定ニ依ル額ヲ告示スベシ
第七十五条 第六十条第三項ニ定ムルモノヲ除クノ外東京都制第二十八条乃至第三十二条、第三十八条乃至第四十二条、第四十三条第一項、第四十五条、第五十二条及第五十四条並ニ本令第九条、第二十条、第二十三条乃至第三十一条及第三十五条ノ規定ハ区会議員ノ選挙ニ之ヲ準用ス但シ東京都制第三十八条中第二十七条トアルハ東京都制施行令第五十七条、同法第五十四条第一項中第四十八条第一項トアルハ東京都制施行令第六十四条第一項、本令第二十条中第二十二条トアルハ第七十五条、本令第二十九条第二項中東京都制第四十八条第一項トアルハ第六十四条第一項トス
第三款 区会ノ職務権限及区長ト区会トノ関係
第七十六条 区会ハ区長之ヲ招集ス議員定数ノ三分ノ一以上ヨリ会議ニ付スベキ事件ヲ示シテ区会招集ノ請求アルトキハ区長ハ之ヲ招集スベシ
区長ハ会期ヲ定メテ区会ヲ招集スルコトヲ得此ノ場合ニ於テ必要アリト認ムルトキハ区長ハ更ニ期限ヲ定メ区会ノ会期ヲ延長スルコトヲ得
招集及会議ノ事件ハ開会ノ日前三日目迄ニ之ヲ告知スベシ但シ急施ヲ要スル場合ハ此ノ限ニ在ラズ
区会開会中急施ヲ要スル事件アルトキハ区長ハ直ニ之ヲ其ノ会議ニ付スルコトヲ得会議ニ付スル日前三日目迄ニ告知ヲ為シタル事件ニ付亦同ジ
区会ハ区長之ヲ開閉ス
第七十七条 区会ハ議員定数ノ半数以上出席スルニ非ザレバ会議ヲ開クコトヲ得ズ但シ第七十八条ニ於テ準用スル東京都制第七十二条ノ規定ニ依ル除斥ノ為半数ニ満タザルトキ、同一ノ事件ニ付招集再回ニ至ルモ仍半数ニ満タザルトキ又ハ招集ニ応ズルモ出席議員定数ヲ欠キ議長ニ於テ出席ヲ催告シ仍半数ニ満タザルトキ若ハ半数ニ満ツルモ其ノ後半数ニ満タザルニ至リタルトキハ此ノ限ニ在ラズ
第七十八条 東京都制第六十二条乃至第六十四条、第六十六条、第六十七条及第七十一条乃至第八十四条ノ規定ハ区会ノ職務権限ニ之ヲ準用ス但シ東京都制第六十六条第一項中副議長トアルハ其ノ代理者、同法第七十三条第一項中第四十四条第一項トアルハ東京都制施行令第六十一条第一項トス
第七十九条 区長ハ区会ノ議決ヲ経ベキ事件ニ付其ノ議案ヲ発ス
第八十条 区会ノ議決又ハ選挙其ノ権限ヲ超エ又ハ法令若ハ会議規則ニ違反スト認ムルトキハ区長ハ其ノ意見ニ依リ又ハ監督官庁ノ指揮ニ依リ理由ヲ示シテ之ヲ再議ニ付シ又ハ再選挙ヲ行ハシムベシ但シ特別ノ事由アリト認ムルトキハ区長ハ議決ニ付テハ之ヲ再議ニ付セズシテ直ニ都長官ノ裁決ヲ請フコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ為シタル区会ノ議決仍其ノ権限ヲ越エ又ハ法令若ハ会議規則ニ違反スト認ムルトキハ区長ハ都長官ノ裁決ヲ請フベシ
監督官庁ハ前二項ノ議決又ハ選挙ヲ取消スコトヲ得
区会第一項若ハ第二項ノ規定ニ依ル都長官ノ裁決又ハ前項ノ規定ニ依ル監督官庁ノ取消処分ニ不服アルトキハ行政裁判所ニ出訴スルコトヲ得
第八十一条 区会ノ議決明ニ公益ヲ害スト認ムルトキハ区長ハ其ノ意見ニ依リ又ハ監督官庁ノ指揮ニ依リ理由ヲ示シテ之ヲ再議ニ付スベシ但シ特別ノ事由アリト認ムルトキハ区長ハ之ヲ再議ニ付セズシテ直ニ都長官ノ指揮ヲ請フコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ為シタル区会ノ議決仍明ニ公益ヲ害スト認ムルトキハ区長ハ都長官ノ指揮ヲ請フベシ
区会ノ議決収支ニ関シ執行スルコト能ハザルモノアリト認ムルトキハ前二項ノ例ニ依ル左ニ掲グル費用ヲ削除シ又ハ減額シタル場合ニ於テ其ノ費用及之ニ伴フ収入ニ付亦同ジ
一 法令ニ依リ負担スル費用、当該官庁ノ職権ニ依リ命ズル費用其ノ他ノ区ノ義務ニ属スル費用
二 非常ノ災害ニ因ル応急又ハ復旧ノ施設ノ為ニ要スル費用其ノ他ノ緊急避クベカラザル費用
区会前三項ノ規定ニ依ル都長官ノ処分ニ不服アルトキハ内務大臣ニ訴願スルコトヲ得
第八十二条 区会成立セザルトキ、招集ニ応ゼザルトキ又ハ第七十八条ニ於テ準用スル東京都制第七十二条ノ規定ニ依ル除斥ノ為会議ヲ開クコト能ハザルトキハ区長ハ都長官ノ指揮ヲ請ヒ其ノ議決スベキ事件ヲ処分スルコトヲ得
区会ニ於テ其ノ議決スベキ事件ヲ議決セザルトキハ前項ノ例ニ依ル
区会ノ決定スベキ事件ニ関シテハ前二項ノ例ニ依ル此ノ場合ニ於ケル区長ノ処分ニ関シテハ当該規定ニ準ジ訴願又ハ訴訟ヲ提起スルコトヲ得
前三項ノ規定ニ依ル処分ニ付テハ区長ハ次回ノ会議ニ於テ之ヲ区会ニ報告スベシ
第八十三条 区会ニ於テ議決又ハ決定スベキ事件ニ関シ臨時急施ヲ要スル場合ニ於テ区会成立セザルトキ又ハ区長ニ於テ之ヲ招集スルノ暇ナシト認ムルトキハ区長ハ之ヲ専決処分シ次回ノ会議ニ於テ之ヲ区会ニ報告スベシ
前項ノ規定ニ依リ区長ノ為シタル処分ニ関シテハ当該規定ニ準ジ訴願又ハ訴訟ヲ提起スルコトヲ得
第八十四条 区会ノ権限ニ属スル事項ノ一部ハ其ノ議決ニ依リ区長ニ於テ専決処分スルコトヲ得
第四款 区ノ財務
第八十五条 収益ノ為ニスル区ノ財産ハ基本財産トシ之ヲ維持スベシ
区ハ特定ノ目的ノ為特別ノ基本財産ヲ設ケ又ハ金穀等ヲ積立ツルコトヲ得
前二項ノ規定ニ依ル基本財産及積立金穀等ノ設置及処分ハ区会ノ議決ヲ経ベシ
第八十六条 区ハ営造物ノ使用ニ付使用料ヲ徴収スルコトヲ得
第八十七条 区ハ神社ノ経費ヲ供進スルコトヲ得
第八十八条 区ハ其ノ公益上必要アル場合ニ於テハ寄附又ハ補助ヲ為スコトヲ得
第八十九条 使用料ニ関スル事項ハ東京都制第百四十三条ノ都条例ヲ以テ之ヲ規定スベシ
詐偽其ノ他ノ不正ノ行為ニ依リ使用料ノ徴収ヲ免レタル者ニ付テハ東京都制第百四十三条ノ都条例ヲ以テ其ノ徴収ヲ免レタル金額ノ五倍ニ相当スル金額(其ノ金額十円未満ナルトキハ十円)以下ノ過料ヲ科スル旨ノ規定ヲ設クルコトヲ得
前項ニ定ムルモノヲ除クノ外使用料ノ徴収ニ関シテハ東京都制第百四十三条ノ都条例ヲ以テ二十円以下ノ過料ヲ科スル旨ノ規定ヲ設クルコトヲ得営造物ノ使用ニ関シ亦同ジ
過料ノ処分ヲ受ケタル者其ノ処分ニ不服アルトキハ都長官ニ訴願シ其ノ裁決ニ不服アルトキハ行政裁判所ニ出訴スルコトヲ得
前項ノ規定ニ依ル都長官ノ裁決ニ付テハ区長ヨリモ訴訟ヲ提起スルコトヲ得
第九十条 使用料ノ徴収ノ処分ヲ受ケタル者其ノ処分ニ付違法又ハ錯誤アリト認ムルトキハ其ノ告知ヲ受ケタル日ヨリ三十日以内ニ区長ニ異議ノ申立ヲ為スコトヲ得
営造物ヲ使用スル権利ニ関シ異議アル者ハ之ヲ区長ニ申立ツルコトヲ得
前二項ノ場合ニ於テ区長ノ決定ヲ受ケタル者其ノ決定ニ不服アルトキハ都長官ニ訴願シ其ノ裁決ニ不服アルトキハ行政裁判所ニ出訴スルコトヲ得
前項ノ規定ニ依ル都長官ノ裁決ニ付テハ区長ヨリモ訴訟ヲ提起スルコトヲ得
第九十一条 使用料、過料、賠償金其ノ他ノ区ノ収入ヲ定期内ニ納メザル者アルトキハ区長ハ期限ヲ指定シテ之ヲ督促スベシ
前項ノ場合ニ於テハ東京都制第百四十三条ノ都条例ノ定ムル所ニ依リ手数料ヲ徴収スルコトヲ得
滞納者第一項ノ規定ニ依ル督促ヲ受ケ其ノ指定期限迄ニ之ヲ完納セザルトキハ国税滞納処分ノ例ニ依リ之ヲ処分スベシ
第一項及第二項ノ規定ニ依ル徴収金ハ都ノ徴収金ニ次デ先取特権ヲ有シ其ノ追徴、還付及時効ニ付テハ国税ノ例ニ依ル
前三項ノ規定ニ依ル処分ニ不服アル者ハ都長官ニ訴願シ其ノ裁決ニ不服アル者ハ行政裁判所ニ出訴スルコトヲ得
前項ノ規定ニ依ル都長官ノ裁決ニ付テハ区長ヨリモ訴訟ヲ提起スルコトヲ得
第三項ノ規定ニ依ル処分中差押物件ノ公売ハ処分ノ確定ニ至ル迄執行ヲ停止ス
第三項ノ規定ニ依ル処分ハ其ノ区ノ区域外ニ於テモ亦之ヲ為スコトヲ得
第九十二条 東京都制第六章第二節ノ規定ハ区ノ財務ニ之ヲ準用ス但シ東京都制第百二十八条及第百三十一条第三項中内務大臣トアルハ都長官トス
第五款 区ノ監督
第九十三条 監督官庁ハ区ノ監督上必要アル場合ニ於テハ事務ノ報告ヲ為サシメ、書類帳簿ヲ徴シ及実地ニ就キ事務ヲ視察シ又ハ出納ヲ検閲スルコトヲ得
監督官庁ハ区ノ監督上必要ナル命令ヲ発シ又ハ処分ヲ為スコトヲ得
上級監督官庁ハ下級監督官庁ノ区ノ監督ニ関シテ為シタル命令又ハ処分ヲ停止シ又ハ取消スコトヲ得
第九十四条 区出納吏其ノ管掌ニ属スル現金、証券其ノ他ノ財産ヲ亡失又ハ毀損シタルトキハ区長ハ期間ヲ指定シ其ノ損害ヲ賠償セシムベシ但シ避クベカラザル事故ニ原因シタルトキ又ハ他ノ者ノ使用ニ供シタル場合ニ於テ合規ノ監督ヲ怠ラザリシトキハ区会ノ議決ヲ経テ其ノ賠償ノ責任ヲ免除スベシ
第九十五条 区所属ノ吏員其ノ執務上必要ナル物品ノ交付ヲ受ケ故意又ハ怠慢ニ因リ之ヲ亡失又ハ毀損シタルトキハ区長ハ期間ヲ指定シ其ノ損害ヲ賠償セシムベシ
第九十六条 前二条ノ規定ニ依ル処分ヲ受ケタル者其ノ処分ニ不服アルトキハ都長官ニ訴願シ其ノ裁決ニ不服アルトキハ行政裁判所ニ出訴スルコトヲ得
前項ノ規定ニ依ル都長官ノ裁決ニ付テハ区長ヨリモ訴訟ヲ提起スルコトヲ得
第九十七条 区画整理又ハ耕地整理ノ為区ノ境界変更ヲ為サントスルトキハ都長官ハ内務大臣ノ許可ヲ受クルコトヲ要セズ但シ関係アル区市町村会ニ於テ意見ヲ異ニスルトキハ此ノ限ニ在ラズ
第九十八条 東京都制第百三十五条第一項第二項、第百三十七条及第百三十八条並ニ本令第四十三条ノ規定ハ区ノ監督ニ之ヲ準用ス但シ東京都制第百三十七条中主務大臣トアルハ監督官庁トス
第二節 市町村
第九十九条 東京都制第百六十七条第四項ノ選挙人名簿ニシテ同条第五項ニ於テ準用スル同法第二十一条第一項ノ規定ニ依リ調製スルモノニ付其ノ調製、縦覧、確定及異議ノ決定ニ関スル期日及期間ヲ定メタルトキハ都長官ハ直ニ之ヲ告示スベシ
第百条 都内ノ市町村並ニ其ノ組織スル市町村組合及町村組合ニ付テハ市制町村制施行令第一条乃至第四条及第四十九条ノ規定ニ拘ラズ第百一条及第百二条ノ規定ニ依ル
第百一条 第四十四条乃至第四十七条ノ規定ハ市町村ノ廃置分合又ハ境界変更アリタル場合(第四十八条ノ場合ヲ除ク)ニ之ヲ準用ス但シ第四十四条中区長トアルハ市町村長ノ臨時代理者又ハ職務管掌ノ官吏、第四十五条中東京都制第百四十三条ノ都条例トアリ同条ノ都条例トアリ同条ノ都条例又ハ市町村条例トアルハ市町村条例、第四十六条第二項中都長官ノ指定シタル官吏又ハ吏員トアルハ市町村長又ハ市町村長ノ職務ヲ行フ者タリシ者トス
第百二条 市町村組合又ハ町村組合ニ関シテハ市制第百五十六条又ハ町村制第百三十六条ニ於テ準用スル前条ノ規定ニ拘ラズ組合規約ニ於テ別段ノ定ヲ為スコトヲ得
第百三条 市制町村制施行令第六条乃至第十条ノ規定ハ都内ノ市町村ニ付テハ之ヲ適用セズ
第百四条 都内ノ市町村ニ付テハ市制町村制施行令中府県知事トアルハ都長官、府県トアルハ都、府県参事会トアルハ都参事会トス但シ市制町村制施行令第二十九条第二項及第三項並ニ第三十一条中府県知事トアルハ警視総監トス
第六章 雑則
第百五条 都ノ境界変更アリタル為事務ノ分割ヲ要スルトキハ其ノ事務ノ承継ニ付テハ内務大臣之ヲ定ム
都外ノ市町村ニ付テハ市制町村制施行令第三条及第四条ノ規定ハ前項ノ場合ニ於テハ之ヲ適用セズ
第百六条 都ノ境界変更アリタル場合ニ於テ新ニ都ノ区域ニ属シタル地域ニ於テハ関係区市町村長ハ其ノ地域ニ於ケル都議会議員選挙人名簿ヲ調製スベシ此ノ場合ニ於ケル名簿ノ調製、縦覧、確定及異議ノ決定ニ関スル期日及期間ハ都長官ノ定ムル所ニ依ル
前項ノ規定ニ依リ期日及期間ヲ定メタルトキハ都長官ハ直ニ之ヲ告示スベシ
第一項ノ名簿ハ次ノ名簿確定迄其ノ効力ヲ有ス
第一項ノ場合ニ於テハ都外ノ市町村ノ市町村長ハ其ノ市町村ニ於ケル市町村会議員選挙ニ用フル名簿(衆議院議員選挙人名簿ヲ除ク)中新ニ都ノ区域ニ属シタル地域ニ係ル部分ヲ抹消スベシ
都外ノ市町村ニ付テハ市制町村制施行令第八条ノ規定ハ第一項ノ場合ニ於テハ之ヲ適用セズ
第百七条 都ノ境界変更アリタル場合ニ於テ新ニ都外ノ市町村ノ区域ニ属シタル地域ニ於テハ市町村会議員ノ選挙ハ第二項ノ選挙人名簿ニ依リ之ヲ行フ
前項ノ場合ニ於テハ都外ノ市町村ノ市町村長ハ前項ノ地域ニ於ケル市町村会議員ノ選挙権ヲ有スル者総テニ付選挙人名簿ヲ調製スベシ
市制第二十条ノ二第二項、第二十一条第一項及第三項、第二十一条ノ二、第二十一条ノ三、第二十一条ノ四第一項、第三項及第四項並ニ第二十一条ノ五第一項又ハ町村制第十七条ノ二第二項、第十八条第一項及第三項、第十八条ノ二、第十八条ノ三、第十八条ノ四第一項、第三項及第四項並ニ第十八条ノ五第一項ノ規定中補充選挙人名簿ニ関スル部分ハ前項ノ名簿ニ之ヲ準用ス但シ名簿ノ調製、縦覧、確定及異議ノ決定ニ関スル期日及期間ハ府県知事ノ定ムル所ニ依ル
前項ノ規定ニ依リ期日及期間ヲ定メタルトキハ府県知事ハ直ニ之ヲ告示スベシ
第二項ノ名簿ハ次ノ名簿確定迄其ノ効力ヲ有ス
第一項ノ場合ニ於テハ区市町村長ハ其ノ区市町村ニ於ケル都議会議員選挙人名簿中新ニ都外ノ市町村ノ区域ニ属シタル地域ニ係ル部分ヲ抹消スベシ
第百八条 都内ノ町村組合ニシテ町村ノ事務ノ全部又ハ役場事務ヲ共同処理スルモノハ第二章第一節ノ規定ノ適用ニ付テハ之ヲ一町村、其ノ組合管理者ハ之ヲ町村長、其ノ組合吏員ハ之ヲ町村吏員ト看做ス但シ第四条中町村トアルモノニ付テハ此ノ限ニ在ラズ
第百九条 都ト府県トガ東京都制第百七十三条ノ規定ニ依ル都府県組合ヲ設ケントスルトキハ其ノ協議ニ依リ規約ヲ定メ内務大臣ノ許可ヲ受クベシ
第百十条 都府県組合ノ規約ニハ其ノ名称、組合ヲ組織スル都府県、組合ノ共同事務、組合会ノ組織、事務ノ管理、費用ノ支弁方法其ノ他必要ナル事項ヲ定ムベシ
都府県組合ノ事務ハ内務大臣ノ指定ニ依リ都長官又ハ関係府県知事之ヲ管理ス
第百十一条 都府県組合ノ組合府県数ヲ増減シ共同事務ノ変更ヲ為シ其ノ他規約ヲ変更セントスルトキ又ハ都府県組合ヲ解カントスルトキハ都及関係府県ノ協議ニ依リ内務大臣ノ許可ヲ受クベシ此ノ場合ニ於テ財産処分ヲ要スルトキハ都及関係府県ノ協議ニ依リ之ヲ定ム
第百十二条 第百九条及前条ノ協議ニ付テハ都議会及府県会ノ議決ヲ経ルコトヲ要ス
第百十三条 公益上必要アル場合ニ於テハ内務大臣ハ都議会及関係府県会ノ意見ヲ徴シテ都府県組合ヲ設ケ若ハ之ヲ解キ、組合規約ヲ定メ若ハ之ヲ変更シ又ハ財産処分ノ方法ヲ定ムルコトヲ得
第百十四条 前五条ニ規定スルモノノ外都府県組合ニ関シテハ都ニ関スル規定ヲ準用ス但シ都府県組合ニハ参事会ヲ置カズ其ノ職権ニ属スベキ事項ハ組合事務ヲ管理スル都長官又ハ府県知事之ヲ行フ
第百十五条 第百九条乃至前条ノ規定ハ東京都制第百七十三条ノ規定ニ依ル都市町村組合ニ之ヲ準用ス
第百十六条 伊豆七島中小島及鳥島並ニ小笠原島中北硫黄島、南硫黄島、南鳥島、中ノ鳥島及沖ノ鳥島ニ於テハ都議会議員ノ選挙ニ関スル規定ハ当分ノ間之ヲ適用セズ
前項ノ島嶼ニ於テハ東京都制第九十五条第二項ノ規定ノ適用ニ付テハ町村吏員ニ準ズベキモノハ之ヲ市町村吏員ト看做ス
第百十七条 東京都制第百七十一条及第百七十五条乃至第百七十七条ノ規定ハ本令ノ適用ニ付之ヲ準用ス
附 則
第百十八条 本令ハ東京都制施行ノ日ヨリ之ヲ施行ス
第百十九条 東京都制施行ノ際現ニ東京府知事ノ職ニ在ル者又ハ其ノ職務ヲ行フ者及東京市長ノ職ニ在ル者又ハ其ノ職務ヲ行フ者ハ其ノ事務ヲ都長官ニ引継グベシ
前項ノ規定ニ依ル事務ノ引継ヲ了シタルトキハ都長官ハ直ニ之ヲ内務大臣ニ報告スベシ
第百二十条 東京府及東京市ノ収支ハ東京都制施行ノ日ノ前日ヲ以テ打切リ都長官之ヲ決算スベシ
前項ノ規定ニ依ル決算ハ都長官之ヲ都議会ノ認定ニ付スベシ
第一項ノ規定ニ依ル決算ハ其ノ認定ニ関スル都議会ノ議決ト共ニ之ヲ内務大臣ニ報告シ且其ノ要領ヲ告示スベシ
第百二十一条 東京都制施行ノ際ニ於テハ都長官ハ歳入出予算ガ都議会ノ議決ヲ経テ成立スルニ至ル迄ノ間必要ナル収支ニ付予算ヲ設ケ内務大臣ノ許可ヲ受クベシ
第百二十二条 東京都制施行ノ際ニ於テハ都長官ハ必要ナル事項ニ付都条例又ハ東京都制第六十条ノ規定ニ依ル都規則ノ設定施行セラルルニ至ル迄ノ間内務大臣ノ許可ヲ受ケ従前ノ東京府及東京市ノ条例又ハ府県制第四十一条若ハ市制第四十二条ノ規定ニ依ル規則ヲ都条例又ハ東京都制第六十条ノ規定ニ依ル都規則トシテ引続キ施行スルコトヲ得
第百二十三条 東京都制施行後初テ行フ都議会議員ノ選挙ハ同法施行ノ際ニ於ケル東京府内ノ市町村ノ市町村会議員選挙人名簿及補充選挙人名簿ニ依リ之ヲ行フ
補充選挙人名簿ニハ其ノ区市町村内ニ住所ヲ有スル都議会議員ノ選挙人ニシテ当該区市町村ニ於ケル市町村会議員選挙人名簿ニ登録セラレザルモノヲ登録スベシ
東京都制第十七条第一項、第三項及第四項、第十八条、第十九条、第二十条第一項、第三項及第四項並ニ第二十一条第一項ノ規定ハ補充選挙人名簿ニ之ヲ準用ス但シ名簿ノ調製、縦覧、確定及異議ノ決定ニ関スル期日及期間ハ都長官ノ定ムル所ニ依ル
東京都制施行ノ際東京市ノ区ニ於テ第一項ニ規定スル市会議員選挙人名簿ナキトキハ当該区ノ区会議員選挙人名簿ヲ以テ之ニ代ヘ区会議員選挙人名簿モ亦ナキトキハ当該区ノ区長ハ都議会議員選挙人名簿ヲ調製スベシ此ノ場合ニ於ケル名簿ノ調製、縦覧、確定及異議ノ決定ニ関スル期日及期間ハ都長官ノ定ムル所ニ依ル
前二項ノ規定ニ依リ期日及期間ヲ定メタルトキハ都長官ハ直ニ之ヲ告示スベシ
東京都制施行後初テ行フ区会議員ノ選挙ハ当該区ニ於ケル第一項乃至前項ノ規定ニ依ル都議会議員ノ選挙ニ用フル名簿ニ依リ之ヲ行フ
第百二十四条 東京都制第百八十九条ノ規定ニ依ル通算ハ東京府又ハ東京市ノ有給吏員ニシテ同法施行ノ際引続キ都ノ官吏ト為リタルモノニ付之ヲ行フ但シ同法施行前公務員ノ普通恩給ヲ受ケタル者又ハ同法施行ノ際東京府若ハ東京市ノ退隠料ノ支給ヲ受クベキ在職年数ニ達シタル者ニシテ同法施行ノ日ヨリ起算シ十四日以内ニ都長官ニ対シ通算ヲ辞スル旨ノ申立ヲ為シタルモノニ付テハ此ノ限ニ在ラズ
恩給法第二十八条第一項、第二十九条、第三十八条、第四十条、第四十条ノ二、第四十一条第二号乃至第五号並ニ恩給法施行令第十七条及第十九条ノ二ノ規定ハ東京都制第百八十九条ノ規定ニ依リ公務員トシテノ在職年ニ通算スベキ東京府又ハ東京市ノ有給吏員ノ勤続年月数ノ計算ニ之ヲ準用ス
恩給法第三十条ノ規定ノ適用ニ付テハ東京府又ハ東京市ノ有給吏員ノ勤続年月数ハ之ヲ軍人又ハ警察監獄職員以外ノ公務員トシテノ在職年ト看做ス
第百二十五条 東京府又ハ東京市ノ有給吏員東京都制施行ノ際引続キ都ノ官吏ト為リタル場合ニ於テ東京府又ハ東京市ノ有給吏員ノ勤続年月数ヲ公務員トシテノ在職年ニ通算スルトキハ都ハ之ニ其ノ勤続年月数ヲ基礎トスル退隠料又ハ退職給与金ヲ支給スルコトヲ得ズ
東京府又ハ東京市ノ有給吏員東京都制施行ノ際引続キ都ノ官吏ト為リタル場合ニ於テ前条第一項但書ノ規定ニ該当スル者ナルトキハ都ハ其ノ者ノ退穏料ノ中都ノ官吏ノ在職期間中ノ分ハ之ヲ支給スルコトヲ得ズ其ノ者ノ退職給与金ハ都ノ官吏ノ在職中ハ其ノ支給ヲ停止スベシ
第百二十六条 東京府又ハ東京市ノ有給吏員東京都制施行ノ際引続キ都ノ有給吏員ト為リタルトキハ都ノ有給吏員トシテノ退隠料、退職給与金及遺族扶助料ノ支給ニ関シテハ都ハ都条例ノ定ムル所ニ依リ東京府又ハ東京市ノ有給吏員ノ在職年数ヲ都ノ有給吏員トシテノ在職年数ニ通算スベシ
東京府又ハ東京市ノ有給吏員東京都制施行ノ際引続キ都ノ有給吏員ト為リタルトキハ退隠料又ハ退職給与金ニ関スル東京府又ハ東京市ノ条例ノ規定ノ適用ニ付テハ之ヲ退職シタル者ニ非ザルモノト看做ス
第百二十七条 東京都制施行ノ際東京府又ハ東京市ノ退隠料又ハ遺族扶助料ノ支給ヲ受クル者ニ対スル退隠料又ハ遺族扶助料ノ支給ニ関シテハ仍従前ノ例ニ依ル
前項ノ規定ニ依ル退隠料又ハ遺族扶助料ノ支給ヲ受クル者死亡シ又ハ之ヲ受クルノ権利ヲ失ヒタルトキハ都ハ従前ノ東京府又ハ東京市ノ条例ノ規定ニ依ル遺族扶助料ヲ支給スルノ義務ヲ負フ
前二項ノ場合ニ於テハ都ハ都条例ヲ以テ退隠料又ハ遺族扶助料ニ付其ノ支給方法ヲ変更スルコトヲ得
第一項及第二項ノ規定ニ依ル退隠料又ハ遺族扶助料ノ給与ニ関スル異議及訴訟ニ関シテハ東京都制第百十一条ノ規定ニ依ル給与ニ関スル異議及訴訟ノ例ニ依ル
第百二十八条 東京府税若ハ東京市税又ハ東京府若ハ東京市ノ使用料、分担金其ノ他ノ収入ニシテ東京都制施行前ニ賦課又ハ徴収スベカリシモノニ関シテハ仍従前ノ例ニ依ル但シ其ノ賦課又ハ徴収ニ関スル異議、訴願及訴訟ニ付テハ東京都税又ハ東京都ノ使用料、分担金其ノ他ノ収入ノ賦課又ハ徴収ニ関スル異議及訴訟ノ例ニ依ル
第百二十九条 東京府又ハ東京市ノ起債ニ関スル事件ニシテ府県制第百三十四条又ハ市制第百六十七条ノ規定ニ依リ監督官庁ノ許可ヲ受ケタルモノハ之ヲ東京都制第百三十六条ノ規定ニ依リ監督官庁ノ許可ヲ受ケタルモノト看做ス
第百三十条 地方税法第六十三条第四項又ハ第七十六条第四項ノ規定ニ依リ内務大臣及大蔵大臣ノ許可ヲ受ケテ設ケタル東京市税独立税又ハ東京市税都市計画税ニシテ東京都制施行ノ際現ニ存スルモノハ之ヲ地方税法第八十五条ノ四第三項又ハ第八十五条ノ七第三項ノ規定ニ依リ内務大臣及大蔵大臣ノ許可ヲ受ケテ設ケタル東京都税独立税又ハ東京都税都市計画税ト看做ス
第百三十一条 東京都制施行前府県制施行令第二十一条又ハ第二十二条ノ規定ヲ適用スベカリシ東京府ノ出納吏又ハ吏員ノ行為ニ付テハ仍従前ノ例ニ依ル但シ其ノ処分ニ関スル異議、訴願及訴訟ニ付テハ都出納吏又ハ都吏員ノ行為ニ対スル処分ニ関スル異議、訴願及訴訟ノ例ニ依ル
東京都制施行前市制町村制施行令第三十三条乃至第三十五条ノ規定ヲ適用スベカリシ東京市ノ収入役、副収入役其ノ他ノ吏員ノ行為ニ付テハ仍従前ノ例ニ依ル但シ賠償命令ニ関スル職権ハ都長官、賠償責任ノ免除ニ関スル職権ハ都参事会ノ議決ヲ経テ都長官之ヲ行ヒ其ノ処分ニ関スル訴願及訴訟ニ付テハ都出納吏又ハ都吏員ノ行為ニ対スル処分ニ関スル異議、訴願及訴訟ノ例ニ依ル
第百三十二条 東京都制施行ノ際現ニ東京市ノ区ノ区長ノ職ニ在ル者又ハ其ノ職務ヲ行フ者ハ各其ノ事務ヲ其ノ区域ヲ以テ区域トスル区ノ区長ニ引継グベシ
前項ノ規定ニ依ル事務ノ引継ヲ了シタルトキハ区長ハ直ニ之ヲ都長官ニ報告スベシ
第百三十三条 東京都制施行ノ際ニ於ケル東京市ノ区ノ予算ハ各引続キ其ノ区域ヲ以テ区域トスル区ノ予算トシテ施行スルモノトス
第百三十四条 東京都制施行ノ際ニ於ケル市制町村制施行令第六十九条第一項及第二項並ニ第七十一条第二項及第三項ノ東京市ノ区ニ関スル市条例又ハ市制町村制施行令第六十六条ノ規定ニ依ル東京市ノ区ニ関スル市規則ハ各其ノ区域ヲ以テ区域トスル区ニ関スル東京都制第百四十三条ノ都条例又ハ東京都制第百五十条ノ規定ニ依ル都規則ト看做ス
第百三十五条 東京都制施行ノ際現ニ東京市ノ区ノ区会議長及其ノ代理者ノ職ニ在ル者ハ各其ノ区域ヲ以テ区域トスル区ノ区会議長及其ノ代理者ト為リタルモノトシ其ノ任期ハ区会議員ノ任期ニ依ル
第百三十六条 東京都制施行前市制町村制施行令第三十九条ノ規定ヲ適用スベカリシ東京市ノ区ノ区収入役其ノ他ノ区所属ノ吏員ノ行為ニ付テハ仍従前ノ例ニ依ル但シ賠償命令ニ関スル職権ハ区長之ヲ行フ
前項ノ規定ニ依ル処分ニ関スル訴願及訴訟ニ付テハ区出納吏又ハ区所属ノ都吏員ノ行為ニ対スル処分ニ関スル訴願及訴訟ノ例ニ依ル
第百三十七条 府県制第九十六条及第百十四条乃至第百十六条並ニ府県制施行令第二十三条及第二十四条ノ規定ニ依ル東京府ニ係ル異議、訴願及訴訟ニ関シテハ仍従前ノ例ニ依ル
第百三十八条 府県制北海道会法等改正経過規程(昭和十八年勅令第四百四十一号)第七条ノ規定ニ依リ昭和十八年六月一日前ノ府県制第九十六条、第百十五条及第百十六条並ニ府県制施行令第二十三条及第二十四条ノ規定ニ依ル東京府ニ係ル異議、訴願及訴訟ニ関シテハ仍同日前ノ例ニ依ル但シ東京府参事会ノ職権ニ属スル事項ハ都長官之ヲ行フ
第百三十九条 市制第百七条及第百二十九条乃至第百三十一条並ニ市制町村制施行令第三十六条及第三十七条ノ規定ニ依ル東京市ニ係ル異議、訴願及訴訟ニ関シテハ仍従前ノ例ニ依ル
前項ノ場合ニ於テ市制第百七条又ハ第百三十条ノ規定ニ依リ東京市長ニ申立アリタル異議ニシテ其ノ決定ナカリシモノハ之ヲ東京都制施行ノ日ニ於テ都長官ニ申立アリタル異議ト看做ス
前二項ノ規定ニ依リ都長官ニ申立アリタル異議ノ決定及之ニ対スル訴訟ニ関シテハ東京都制第百十一条又ハ第百二十一条ノ規定ニ依ル異議ノ決定及之ニ対スル訴訟ノ例ニ依ル
第百四十条 市制町村制等改正経過規程(昭和十八年勅令第四百四十四号)第十八条ノ規定ニ依リ昭和十八年六月一日前ノ市制第百七条及第百二十九条乃至第百三十一条並ニ市制町村制施行令第三十六条及第三十七条ノ規定ニ依ル東京市ニ係ル異議、訴願及訴訟ニ関シテハ仍同日前ノ例ニ依ル但シ東京府参事会ノ職権ニ属スル事項ハ都長官之ヲ行フ
前項ノ場合ニ於テ昭和十八年六月一日前ノ市制第百七条又ハ第百三十条ノ規定ニ依リ東京市長ニ申立アリタル異議ニシテ其ノ決定ナカリシモノハ之ヲ東京都制施行ノ日ニ於テ都長官ニ申立アリタル異議ト看做ス
前項ノ規定ニ依ル異議ノ決定及之ニ対スル訴訟ニ関シテハ東京都制第百十一条又ハ第百二十一条ノ規定ニ依ル異議ノ決定及之ニ対スル訴訟ノ例ニ依ル
第百四十一条 地方税法第二十条、第二十三条、第二十五条及第八十条ノ規定ニ依ル東京府税又ハ東京市税ニ係ル異議、訴願及訴訟ニ関シテハ仍従前ノ例ニ依ル
前項ノ場合ニ於テ地方税法第二十条ノ規定ニ依リ東京市長ニ申立アリタル異議ニシテ其ノ決定ナカリシモノハ之ヲ東京都制施行ノ日ニ於テ都長官ニ申立アリタル異議ト看做ス
前二項ノ規定ニ依リ都長官ニ申立アリタル東京市税ニ係ル異議ノ決定及之ニ対スル訴訟ニ関シテハ地方税法第二十条ノ規定ニ依ル東京都税ニ係ル異議ノ決定及之ニ対スル訴訟ノ例ニ依ル
地方税法第三十六条及第四十条ノ規定ニ依ル東京府税又ハ東京市税ニ係ル申請、還付及免除ノ処分並ニ訴願ニ関シテハ仍従前ノ例ニ依ル
前項ノ場合ニ於テ地方税法第三十六条又ハ第四十条ノ規定ニ依リ東京市長ノ受理シタル申請ニシテ之ニ対スル処分ナカリシモノハ之ヲ東京都制施行ノ日ニ於テ都長官ノ受理シタル申請ト看做ス
前二項ノ規定ニ依リ都長官ノ受理シタル東京市税ニ係ル申請ニ対スル処分及之ニ対スル訴願ニ関シテハ地方税法第三十六条又ハ第四十条ノ規定ニ依ル東京都税ニ係ル申請ニ対スル処分及之ニ対スル訴願ノ例ニ依ル
第百四十二条 市制町村制等改正経過規程(昭和十八年勅令第四百四十四号)第四十八条ノ規定ニ依リ昭和十八年六月一日前ノ地方税法第二十条、第二十三条、第二十五条及第八十条ノ規定ニ依ル東京府税又ハ東京市税ニ係ル異議、訴願及訴訟ニ関シテハ仍同日前ノ例ニ依ル但シ東京府参事会ノ職権ニ属スル事項ハ都長官之ヲ行フ
前項ノ場合ニ於テ昭和十八年六月一日前ノ地方税法第二十条ノ規定ニ依リ東京市長ニ申立アリタル異議ニシテ其ノ決定ナカリシモノハ之ヲ東京都制施行ノ日ニ於テ都長官ニ申立アリタル異議ト看做ス
前項ノ規定ニ依ル異議ノ決定及之ニ対スル訴訟ニ関シテハ地方税法第二十条ノ規定ニ依ル東京都税ニ係ル異議ノ決定及之ニ対スル訴訟ノ例ニ依ル
市制町村制等改正経過規程(昭和十八年勅令第四百四十四号)第四十八条ノ規定ニ依リ昭和十八年六月一日前ノ地方税法第三十六条及第四十条ノ規定ニ依ル東京府税又ハ東京市税ニ係ル申請、還付及免除ノ処分並ニ訴願ニ関シテハ仍同日前ノ例ニ依ル但シ東京府参事会ノ職権ニ属スル事項ハ都長官之ヲ行フ
前項ノ場合ニ於テ昭和十八年六月一日前ノ地方税法第三十六条又ハ第四十条ノ規定ニ依リ東京市長ノ受理シタル申請ニシテ之ニ対スル処分ナカリシモノハ之ヲ東京都制施行ノ日ニ於テ都長官ノ受理シタル申請ト看做ス
前項ノ規定ニ依ル申請ニ対スル処分及之ニ対スル訴願ニ対シテハ地方税法第三十六条又ハ第四十条ノ規定ニ依ル東京都税ニ係ル申請ニ対スル処分及之ニ対スル訴願ノ例ニ依ル
第百四十三条 市制及市制町村制施行令並ニ昭和十三年勅令第三百三十三号ノ規定ニ依ル東京市ノ区ニ係ル異議、訴願及訴訟並ニ決定、訴願及訴訟(区会議員選挙人名簿ニ関スルモノヲ除ク)ニ関シテハ仍従前ノ例ニ依ル
第百四十四条 市制町村制等改正経過規程(昭和十八年勅令第四百四十四号)第十六条及第十八条並ニ昭和十八年勅令第四百四十八号附則第二項ノ規定ニ依ル東京市ノ区ニ係ル異議、訴願及訴訟並ニ決定、訴願及訴訟ニ関シテハ仍昭和十八年六月一日前ノ例ニ依ル但シ東京府参事会ノ職権ニ属スル事項ハ都長官之ヲ行フ
第百四十五条 都内ノ市町村ニ於テ昭和十八年十二月二十日前ニ行フ市町村会議員ノ選挙ニ用フル選挙人名簿ニ関シテハ東京都制第百六十七条ノ規定ニ拘ラズ仍市制町村制等改正経過規程(昭和十八年勅令第四百四十四号)第一条ノ規定ニ依ル
前項ノ市町村ニ於テハ市制町村制等改正経過規程(昭和十八年勅令第四百四十四号)第一章及第四章ノ規定ノ適用ニ付テハ府県知事又ハ府県参事会ノ職権ニ属スル事項ハ都長官之ヲ行フ
第百四十六条 他ノ命令(市制町村制施行令、府県制施行令、北海道会法及北海道地方費法施行令、地方税法施行令、五大都市行政監督特例、市制町村制等改正経過規程、府県制北海道会法等改正経過規程、地方官官制、明治四十四年勅令第二百三十九号、明治四十四年勅令第二百九十三号、昭和四年勅令第百八十九号、昭和十五年勅令第二百四十二号、昭和十八年勅令第四百四十六号、市制町村制施行規則、府県制施行規則、地方税法施行規則、地方分与税法施行規則、市町村吏員服務紀律、府県郡吏員服務紀律、大正十二年内務省令第六号、大正十五年内務省令第二十号及昭和六年内務省令第二十三号並ニ特ニ東京都ニ関スル規定ヲ設ケタルモノヲ除ク以下同ジ)及関係依用法令(本令附則ニ於テ従前ノ例又ハ昭和十八年六月一日前ノ例ニ依ルコトヲ定メタル場合ノ関係法令ヲ謂フ以下同ジ)中東京府又ハ東京府知事トアルハ各東京都又ハ東京都長官トス
他ノ命令及関係依用法令中府県制、府県、府県庁、府県条例、府県会、府県会議員、府県参事会、府県知事、府県費又ハ府県税トアルハ命令ヲ以テ別段ノ定ヲ為ス場合ヲ除クノ外各東京都制、東京都、東京都庁、東京都条例、東京都議会、東京都議会議員、東京都参事会、東京都長官、東京都費又ハ東京都税ヲ含ムモノトシ其ノ他府県ニ係ル規定ニ付之ニ準ズルモノトス
第百四十七条 他ノ命令及関係依用法令中東京市又ハ東京市長トアルハ各東京都又ハ東京都長官トス
他ノ命令及関係依用法令中市制第六条ノ市トアルハ東京都ヲ含ムモノトス
他ノ命令及関係依用法令中市制、市、市役所、市会、市会議員、市参事会、市長、市吏員又ハ市費トアルハ命令ヲ以テ別段ノ定ヲ為ス場合ヲ除クノ外各東京都制、東京都、東京都庁、東京都議会、東京都議会議員、東京都参事会、東京都長官、東京都ノ官吏及吏員又ハ東京都費ヲ含ムモノトシ其ノ他市ニ係ル規定ニ付之ニ準ズルモノトス
前三項ノ場合ニ於テハ命令ヲ以テ別段ノ定ヲ為ス場合ヲ除クノ外東京都ノ区ノ存スル区域ヲ以テ東京都ノ区域ト看做ス
第百四十八条 他ノ命令中府県制若ハ府県制施行令又ハ市制若ハ市制町村制施行令ノ規定ヲ掲グル場合ニ於テ東京都制又ハ本令中之ニ相当スル規定アルトキハ命令ヲ以テ別段ノ定ヲ為ス場合ヲ除クノ外各之ニ東京都制又ハ本令ノ相当規定ヲ含ムモノトス
第百四十九条 府県制施行令中左ノ通改正ス
第十七条第二項及第三項並ニ第十九条中「(東京府ニ於テハ警視総監)」ヲ削ル
第六章ヲ削ル
第七章ヲ第六章トシ第三十条ヲ第二十九条トス
第百五十条 市制町村制施行令中左ノ通改正ス
第二十九条第二項及第三項並ニ第三十一条中「(東京府ニ於テハ警視総監)」ヲ削ル
第八十三条第六項、第百七条第六項及第百三十四条第六項中「北海道府県」ヲ「東京都北海道府県」ニ改ム
第百五十一条 地方税法施行令中左ノ通改正ス
第一条第一項中「北海道地方費」ヲ「東京都及北海道地方費」ニ、「府県知事又ハ府県税」ヲ「府県知事、府県税又ハ府県条例」ニ、「北海道庁長官又ハ北海道地方税」ヲ「東京都長官若ハ北海道庁長官、東京都税若ハ北海道地方税又ハ東京都条例若ハ北海道条例」ニ、同条第二項中「北海道ノ市町村」ヲ「東京都又ハ北海道ノ市町村」ニ、「北海道庁長官」ヲ「東京都長官又ハ北海道庁長官」ニ改ム
第三条中「府県組合」ヲ
都府県組合
府県組合
都市町村組合
ニ、「市町村内ノ区」ヲ
東京都ノ区
市町村内ノ区
ニ改ム
第四条中「東京市、」ヲ削ル
第七条ノ二 東京都ノ区ノ存スル区域ニ於ケル東京都税ノ賦課ニ関シテハ地方税法第八条及第九条ノ規定ノ適用ニ付テハ東京都ノ区ノ存スル区域ヲ以テ市ト看做ス
第七条ノ三 東京都ノ区ノ存スル区域ニ於ケル東京都税段別税ノ賦課率ハ地方税法第四十九条第三項ノ規定ニ拘ラズ地租ノ税率ニ其ノ区域ニ於ケル地租附加税ノ賦課率ヲ乗ジタルモノヲ超ユルコトヲ得ズ
第百五十二条 六大都市行政監督特例中左ノ通改正ス
題名中「六大都市」ヲ「五大都市」ニ改ム
「東京市、」ヲ削ル
第百五十三条 明治四十四年勅令第二百三十九号中「東京市」ヲ削ル
第百五十四条 明治四十四年勅令第二百九十三号中左ノ通改正ス
第一条第一項中「北海道名誉職参事会員」ヲ「東京都参事会員、北海道名誉職参事会員」ニ、「北海道庁長官」ヲ「東京都長官、北海道庁長官」ニ、同条第二項中「北海道地方費」ヲ「東京都、北海道地方費」ニ改ム
第二条第一項中「北海道庁長官」ヲ「東京都長官、北海道庁長官」ニ改メ同条第二項中「旅費及手当ハ」ノ下ニ「東京都ニ在リテハ東京都、」ヲ加フ
第百五十五条 昭和四年勅令第百八十九号中「東京市」ヲ削ル
第百五十六条 昭和十五年勅令第二百四十二号中「東京市、」ヲ削ル
第百五十七条 昭和十八年勅令第四百四十六号中「東京府」ヲ「東京都」ニ改ム
第百五十八条 本令ニ規定スルモノノ外東京都制施行ニ関シ必要ナル規定ハ内務大臣之ヲ定ム