畜産経営の安定に関する法律及び独立行政法人農畜産業振興機構法の一部を改正する法律
法令番号: 法律第60号
公布年月日: 平成29年6月16日
法令の形式: 法律

提案理由 (AIによる要約)

加工原料乳生産者補給金制度は、昭和41年に暫定措置として設けられ、酪農経営と乳製品価格の安定に寄与してきた。しかし近年、生乳生産量と飲用牛乳需要が減少傾向にある中、需要が増大している乳製品への生乳供給環境の整備が必要となっている。そこで平成28年11月改定の農林水産業・地域の活力創造プラン等に基づき、生産者補給交付金等の交付を畜産経営の安定に関する法律に恒久的制度として位置づけ、交付対象事業者の範囲を拡大する等の措置を講ずるため、本法律案を提出するものである。

参照した発言:
第193回国会 衆議院 農林水産委員会 第12号

審議経過

第193回国会

衆議院
(平成29年5月17日)
(平成29年5月18日)
(平成29年5月23日)
(平成29年5月25日)
(平成29年5月26日)
参議院
(平成29年6月1日)
(平成29年6月6日)
(平成29年6月8日)
(平成29年6月9日)
畜産経営の安定に関する法律及び独立行政法人農畜産業振興機構法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
平成二十九年六月十六日
内閣総理大臣 安倍晋三
法律第六十号
畜産経営の安定に関する法律及び独立行政法人農畜産業振興機構法の一部を改正する法律
(畜産経営の安定に関する法律の一部改正)
第一条 畜産経営の安定に関する法律(昭和三十六年法律第百八十三号)の一部を次のように改正する。
目次中
第三章
原料乳及び指定乳製品の価格の安定に関する措置(第四条―第十三条)
第四章
雑則(第十四条・第十五条)
第五章
罰則(第十六条―第十八条)
第三章
加工原料乳についての生産者補給交付金等の交付
第一節
生産者補給交付金等の交付(第四条―第九条)
第二節
集送乳調整金の交付(第十条―第十六条)
第四章
指定乳製品の価格の安定に関する措置(第十七条―第二十六条)
第五章
雑則(第二十七条―第三十条)
第六章
罰則(第三十一条―第三十四条)
に改める。
第一条中「交付金」の下に「若しくは生産者補給交付金等」を、「より、」の下に「畜産物の需給の安定等を通じた」を加える。
第二条第二項中「原料乳」を「加工原料乳」に改め、「次項の」を削り、「指定乳製品」の下に「その他政令で定める乳製品」を加え、同条に次の一項を加える。
4 この法律において「対象事業」とは、次に掲げる事業をいい、「対象事業者」とは、対象事業を行う事業者をいう。
一 次に掲げる販売の事業(以下「第一号対象事業」という。)
イ 生乳受託販売(委託を受けて行う生乳の乳業者(酪農及び肉用牛生産の振興に関する法律(昭和二十九年法律第百八十二号)第二条第二項の乳業を行う者をいう。ロ及び次号において同じ。)に対する販売又は委託を受けて行う生乳の加工及び当該加工に係る乳製品の販売をいい、生乳生産者団体(生乳の生産者が直接又は間接の構成員となつている農業協同組合又は農業協同組合連合会をいう。第十条第三項及び第十二条第一項において同じ。)が行う場合にあつては、当該生乳生産者団体が直接又は間接の構成員となつており、かつ、全国の区域を地区とする農業協同組合連合会に対するこれらの委託を含む。以下同じ。)
ロ 生乳買取販売(買い取つた生乳の乳業者に対する販売又は当該生乳の加工及び当該加工に係る乳製品の販売をいう。以下同じ。)
二 自ら生産した生乳の乳業者に対する販売(委託して行うものを除く。)の事業(以下「第二号対象事業」という。)
三 自ら生産した生乳の加工及び当該加工に係る乳製品の販売(委託して行うものを除く。)の事業(以下「第三号対象事業」という。)
第三条第一項中「交付金(以下」の下に「この条及び第三十一条において」を加える。
第三章の章名を次のように改める。
第三章 加工原料乳についての生産者補給交付金等の交付
第三章中第四条の前に次の節名を付する。
第一節 生産者補給交付金等の交付
第四条から第九条までを次のように改める。
(生産者補給交付金等の交付)
第四条 機構は、次の各号に掲げる対象事業を行う対象事業者に対し、この節に定めるところにより、当該各号に定める生産者補給交付金又は生産者補給金(以下「生産者補給交付金等」という。)を交付することができる。
一 第一号対象事業 生産者補給交付金
二 第二号対象事業 生産者補給金
三 第三号対象事業 生産者補給金
(年間販売計画の作成等)
第五条 前条の規定により生産者補給交付金等の交付を受けようとする対象事業者は、農林水産省令で定めるところにより、毎会計年度、当該会計年度において当該対象事業者が行う生乳又は特定乳製品(指定乳製品その他第二条第二項の政令で定める乳製品をいう。以下同じ。)の販売に関する計画(以下「年間販売計画」という。)を作成し、当該販売に係る契約書の写しその他農林水産省令で定める書類を添えて、農林水産大臣に提出しなければならない。
2 年間販売計画には、次の各号に掲げる対象事業者の区分に応じ、当該各号に定める事項を記載しなければならない。
一 第一号対象事業を行う対象事業者 次に掲げる事項
イ 氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名
ロ 第一号対象事業に係る生乳の生産される地域
ハ 第一号対象事業に係る各月ごとの生乳の用途別の販売予定数量
ニ 第一号対象事業に係る各月ごとの特定乳製品の販売予定数量
ホ 第九条第一項の規定による生産者補給金の交付の業務の内容
ヘ その他農林水産省令で定める事項
二 第二号対象事業を行う対象事業者 次に掲げる事項
イ 氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名
ロ 第二号対象事業に係る生乳の生産される地域
ハ 第二号対象事業に係る各月ごとの生乳の用途別の販売予定数量
ニ その他農林水産省令で定める事項
三 第三号対象事業を行う対象事業者 次に掲げる事項
イ 氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名
ロ 第三号対象事業に係る生乳の生産される地域
ハ 第三号対象事業に係る各月ごとの特定乳製品の販売予定数量
ニ その他農林水産省令で定める事項
3 農林水産大臣は、対象事業者から第一項の規定により年間販売計画の提出があつた場合において、当該年間販売計画が農林水産省令で定める基準に適合するものであると認めるときは、遅滞なく、当該対象事業者に対し、当該会計年度において当該対象事業者が交付を受ける生産者補給交付金等に係る加工原料乳の数量の最高限度(以下「交付対象数量」という。)を通知するものとする。
4 交付対象数量は、農林水産省令で定めるところにより、当該会計年度において交付する生産者補給交付金等に係る加工原料乳の数量の総量の最高限度として農林水産大臣が定める数量(以下「総交付対象数量」という。)を基礎とし、当該対象事業者が提出した年間販売計画に基づき算出するものとする。
5 農林水産大臣は、生乳の生産事情、飲用牛乳及び乳製品の需給事情並びに対象事業者の行う対象事業の実施状況を考慮し、特に必要があると認めるときは、交付対象数量の総量が総交付対象数量を超えない範囲内において当該対象事業者に係る交付対象数量を変更することができる。
6 農林水産大臣は、前項の規定により交付対象数量を変更したときは、遅滞なく、当該対象事業者に対し、変更後の交付対象数量を通知するものとする。
7 農林水産大臣は、対象事業者が提出した年間販売計画に記載された第二項第一号ロ、第二号ロ又は第三号ロの地域(次項において「計画記載地域」という。)が一の都道府県の区域を超えない場合において、当該対象事業者に対し第三項又は前項の規定による通知をしたときは、遅滞なく、当該通知に係る交付対象数量及び当該年間販売計画の内容(同項の規定による通知をしたときにあつては、当該通知に係る変更後の交付対象数量)を当該都道府県の知事に通知するものとする。
8 第三項の規定による通知を受けた対象事業者は、農林水産省令で定めるところにより、その行う対象事業の実績及びその実施に要した経費その他の当該対象事業に関する事項で農林水産省令で定めるものを農林水産大臣に報告しなければならない。この場合において、当該対象事業者に係る計画記載地域が一の都道府県の区域を超えないときは、農林水産大臣は、当該報告の内容を当該都道府県の知事に通知するものとする。
(総交付対象数量)
第六条 総交付対象数量は、生乳の生産事情、飲用牛乳及び乳製品の需給事情その他の経済事情を考慮して定めるものとする。
2 総交付対象数量は、毎会計年度、当該会計年度の開始前に定めなければならない。
3 農林水産大臣は、総交付対象数量を定めようとするときは、食料・農業・農村政策審議会の意見を聴かなければならない。
4 農林水産大臣は、総交付対象数量を定めたときは、遅滞なく、これを告示するものとする。
5 農林水産大臣は、生乳の生産事情、飲用牛乳及び乳製品の需給事情その他の経済事情に著しい変動が生じ、又は生ずるおそれがある場合において、特に必要があると認めるときは、総交付対象数量を改定することができる。
6 第三項及び第四項の規定は、前項の規定による総交付対象数量の改定について準用する。
(生産者補給交付金等に係る加工原料乳の数量の認定等)
第七条 農林水産大臣(第五条第七項の規定による都道府県知事への通知があつた場合にあつては、当該都道府県知事。次項において同じ。)は、当該会計年度において、政令で定めるところにより、政令で定める期間ごと及び同条第三項の規定による通知をした対象事業者ごとに、当該対象事業者が当該期間内に取り扱つた生乳の数量のうち生産者補給交付金等に係る加工原料乳の数量を認定するものとする。
2 農林水産大臣は、前項の政令で定める期間ごとに、同項の規定により対象事業者ごとに認定した数量(その数量の当該会計年度における合計が、交付対象数量を超える場合にあつては、当該認定した数量から当該超える数量を控除して得た数量(当該数量が零を下回る場合には、零とする。))を機構に通知するものとする。
3 機構は、前項の規定による通知に係る数量に、次条第一項の規定により定められる生産者補給金の単価を乗じて得た額を、生産者補給交付金等として、対象事業者に交付するものとする。
(生産者補給金の単価)
第八条 生産者補給金の単価は、農林水産大臣が、生乳の生産費その他の生産条件、生乳及び乳製品の需給事情並びに物価その他の経済事情を考慮し、生産される生乳の相当部分が加工原料乳であると認められる地域における生乳の再生産を確保することを旨として定めるものとする。
2 農林水産大臣は、生産者補給金の単価を定めるに当たつては、酪農経営の合理化及び集送乳の効率化を促進することとなるように配慮するものとする。
3 第六条第二項から第六項までの規定は、生産者補給金の単価について準用する。
(第一号対象事業者による生産者補給金の交付等)
第九条 機構から生産者補給交付金の交付を受けた第一号対象事業者(第一号対象事業を行う対象事業者をいう。以下同じ。)は、その交付を受けた生産者補給交付金の金額に相当する金額を、生産者補給金として、当該第一号対象事業者に生乳受託販売に係る委託又は生乳買取販売に係る売渡しをした者に対し、その委託又は売渡しに係る生乳の数量を基準として交付しなければならない。この場合において、当該第一号対象事業者は、当該委託又は売渡しをした者に対し、その者に対して交付する生産者補給金の金額を記載した書面を交付しなければならない。
2 前項の規定により生産者補給金の交付を受けた者(生乳の生産者を除く。)は、その交付を受けた金額に相当する金額を、同項の規定の例により、生産者補給金として、その者に生乳受託販売に係る委託又は生乳買取販売に係る売渡しをした者に対し交付しなければならない。この項の規定による生産者補給金の交付を受けた者(生乳の生産者を除く。)についても、同様とする。
3 機構から生産者補給交付金の交付を受けた第一号対象事業者は、その行う第一号対象事業の実績その他の農林水産省令で定める事項を、当該第一号対象事業者に生乳受託販売に係る委又は生乳買取販売に係る売渡しをした者に対し報告しなければならない。
4 前項の規定により報告を受けた者(生乳の生産者を除く。)は、当該報告に係る事項を、同項の規定の例により、その者に生乳受託販売に係る委託又は生乳買取販売に係る売渡しをした者に対し報告しなければならない。この項の規定による報告を受けた者(生乳の生産者を除く。)についても、同様とする。
5 第一号対象事業者は、第一項の書面の交付に代えて、政令で定めるところにより、当該第一号対象事業者に生乳受託販売に係る委託又は生乳買取販売に係る売渡しをした者の承諾を得て、同項の書面に記載すべき事項を電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であつて、農林水産省令で定めるものをいう。)により提供することができる。この場合において、当該第一号対象事業者は、同項の書面を交付したものとみなす。
第十八条を第三十三条とする。
第十七条中「第十五条第一項若しくは第二項」を「第五条第八項若しくは第二十九条第一項から第三項まで」に改め、「同条第一項」の下に「若しくは第二項」を加え、同条を第三十二条とする。
第十六条中「交付金」を「機構から交付金又は生産者補給金」に改め、同条を第三十一条とする。
第五章を第六章とする。
第十五条第一項中「若しくは原料乳若しくは指定乳製品の生産者、集荷業者、販売業者若しくは輸入業者」及び「、原料乳若しくは指定乳製品の生産費、輸入価格若しくは在庫量」を削り、同条第四項中「第一項」を「第一項及び第二項」に改め、同項を同条第五項とし、同条第三項中「第一項」を「第一項及び第二項」に改め、同項を同条第四項とし、同条第二項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。
2 農林水産大臣又は都道府県知事は、この法律の施行に必要な限度において、政令で定めるところにより、加工原料乳若しくは特定乳製品の生産者若しくは販売業者若しくは指定乳製品等の輸入業者(これらの者が直接又は間接の構成員となつている団体を含む。)に対し、生乳の処理若しくは加工の数量若しくは指定乳製品等の輸入価格その他必要な事項に関し報告をさせ、又はその職員に、これらの者の事務所その他の事業場に立ち入り、帳簿、書類その他必要な物件を検査させることができる。
第四章中第十五条を第二十九条とし、同条の次に次の一条を加える。
(事務の区分)
第三十条 第七条第一項及び第二項、第十条第一項、第十一条第一項(第十三条第三項において準用する場合を含む。)、第十二条第二項、第十三条第一項及び第二項並びに前条第二項の規定により都道府県が処理することとされている事務は、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務とする。
第十四条中「、第七条第三項又は第十一条各号」を「又は第二十四条各号」に改め、同条を第二十七条とし、同条の次に次の一条を加える。
(指導及び助言)
第二十八条 農林水産大臣は、生産者補給交付金等又は集送乳調整金の交付を受けた対象事業者に対し、酪農経営の安定を図る観点から、必要な指導及び助言を行うことができる。
第四章を第五章とする。
第十三条の見出しを「(指定乳製品等の交換)」に改め、同条中「指定乳製品の」を「指定乳製品等の」に、「当該指定乳製品」を「これ」に、「指定乳製品と」を「指定乳製品等と」に改め、第三章中同条を第二十六条とする。
第十二条の見出しを「(指定乳製品等の売渡しをしない場合)」に改め、同条中「第八条の規定による買入れ又は第十条」を「第二十三条」に改め、同条第一号及び第二号を削り、同条第三号中「第十条」を「第二十三条」に改め、同号を同条第一号とし、同条第四号中「第十条」を「第二十三条」に改め、同号を同条第二号とし、同条第五号を同条第三号とし、同条を第二十五条とする。
第十一条中「原料乳」を「加工原料乳」に、「指定乳製品を」を「指定乳製品等を」に改め、同条第一号及び第二号中「指定乳製品」を「指定乳製品等」に改め、同条を第二十四条とする。
第十条の前の見出しを削り、同条中「指定乳製品の価格が安定上位価格を超えて騰貴し又は騰貴するおそれがあると認められる場合は」を「次に掲げる場合には」に、「指定乳製品を」を「指定乳製品等を」に改め、同条に次の各号を加える。
一 指定乳製品の価格が著しく騰貴し、又は騰貴するおそれがあると認められるとき。
二 指定乳製品の生産条件及び需給事情その他の経済事情を考慮し、指定乳製品の消費の安定に資することを旨として農林水産大臣が指示する方針によるとき。
第十条を第二十三条とし、同条の前に見出しとして「(指定乳製品等の売渡し)」を付する。
第九条の次に次の一節、章名及び六条を加える。
第二節 集送乳調整金の交付
(第一号対象事業者の指定)
第十条 都道府県知事(第五条第二項第一号ロの地域が一の都道府県の区域を超える第一号対象事業者の場合にあつては、農林水産大臣。第十二条第二項並びに第十三条第一項及び第二項において同じ。)は、次の各号に掲げる要件のいずれにも該当すると認められる第一号対象事業者を、その申請により、指定事業者として指定することができる。
一 生産者補給金の交付の業務及び集送乳調整金に係る業務を適正かつ確実に実施できると認められること。
二 定款その他の基本約款において、生乳受託販売に係る委託又は生乳買取販売に係る売渡しが年間を通じて安定的に行われる見込みがない場合その他の農林水産省令で定める正当な理由がある場合を除き、第五条第二項第一号ロの地域内で生産される生乳についての生乳受託販売に係る委託又は生乳買取販売に係る売渡しの申出を拒んではならない旨が定められていること。
三 前号の地域が、一又は二以上の都道府県の区域(その区域の自然的経済的条件に照らして、当該区域において一体として集送乳をすることが困難と認められる場合において、農林水産大臣が都道府県知事の意見を聴いて当該区域を分けて区域を定めたときは、その区域)を単位とするものであること。
四 生産者補給金の交付の業務及び集送乳調整金に係る業務に関する規程(以下「業務規程」という。)において、生産者補給金及び集送乳調整金の金額の算定及びその交付の方法、集送乳に係る経費の算定の方法その他の事項が農林水産省令で定める基準に従い定められていること。
五 第十三条第一項又は第二項の規定により指定を解除され、その解除の日から二年を経過しない者でないこと。
2 前項の申請には、農林水産省令で定めるところにより、定款その他の基本約款及び業務規程を添付しなければならない。
3 生乳生産者団体は、第一項の申請をする場合には、あらかじめ、その申請及び業務規程につき、総会の議決を経なければならない。
(指定の公示等)
第十一条 都道府県知事は、前条第一項の規定による指定(以下単に「指定」という。)をしたときは、遅滞なく、その旨を、公示し、かつ、農林水産大臣に届け出なければならない。
2 農林水産大臣は、指定をしたときは、遅滞なく、その旨を、公示し、かつ、当該指定に係る地域を管轄する都道府県知事に通知するものとする。
(業務規程の変更)
第十二条 指定事業者のうち生乳生産者団体であるもの(次条第一項第三号において「指定生乳生産者団体」という。)は、業務規程を変更する場合には、その変更につき、総会の議決を経なければならない。
2 指定事業者は、業務規程を変更したとき(農林水産省令で定める軽微な変更をしたときを除く。)は、遅滞なく、農林水産省令で定めるところにより、その旨を当該指定をした都道府県知事に届け出なければならない。
(指定の解除)
第十三条 都道府県知事は、指定事業者が次の各号のいずれかに該当するときは、政令で定めるところにより、指定を解除しなければならない。
一 第十条第一項第二号から第四号までに掲げる要件のいずれかに該当しないこととなつたとき。
二 偽りその他不正の手段により指定を受けたことが判明したとき。
三 指定の解除の申出(指定生乳生産者団体にあつては、総会の議決を経てされたものに限る。)があつたとき。
2 都道府県知事は、指定事業者が次の各号のいずれかに該当するときは、政令で定めるところにより、指定を解除することができる。
一 第十条第一項第一号の要件に該当しないこととなつたとき。
二 第十条第一項第二号の農林水産省令で定める正当な理由がある場合を除き、その指定に係る地域内で生産される生乳についての生乳受託販売に係る委託又は生乳買取販売に係る売渡しの申出を拒んだとき。
三 この法律又は業務規程に違反して生産者補給金の交付の業務又は集送乳調整金に係る業務を行つたとき。
3 第十一条の規定は、前二項の規定による指定の解除について準用する。
(集送乳調整金の交付)
第十四条 機構は、指定事業者に対し、次条に定めるところにより、集送乳調整金を交付することができる。
(集送乳調整金の金額等)
第十五条 機構は、第七条第一項の政令で定める期間ごと及び指定事業者ごとに、同条第二項の規定による通知に係る数量に、次項の規定により定められる集送乳調整金の単価を乗じて得た額を、集送乳調整金として、交付するものとする。
2 集送乳調整金の単価は、農林水産大臣が、指定事業者が集送乳に通常要する経費の額から効率的に集送乳が行われる場合の経費の額を控除して得た額を基礎として定めるものとする。
3 第六条第二項から第六項までの規定は、集送乳調整金の単価について準用する。
(指定事業者による集送乳調整金の交付)
第十六条 機構から集送乳調整金の交付を受けた指定事業者は、その交付を受けた集送乳調整金を、業務規程で定めるところにより、集送乳調整金として、当該指定事業者に生乳受託販売に係る委託又は生乳買取販売に係る売渡しをした者に対し交付しなければならない。
2 前項の規定により集送乳調整金の交付を受けた者(生乳の生産者を除く。)は、その交付を受けた集送乳調整金を、農林水産省令で定めるところにより、集送乳調整金として、その者に生乳受託販売に係る委託又は生乳買取販売に係る売渡しをした者に対し交付しなければならない。この項の規定による集送乳調整金の交付を受けた者(生乳の生産者を除く。)についても、同様とする。
第四章 指定乳製品の価格の安定に関する措置
(指定乳製品等の輸入)
第十七条 機構は、国際約束に従つて農林水産大臣が定めて通知する数量の指定乳製品又は政令で定めるその他乳製品(以下「指定乳製品等」という。)を輸入するものとする。
2 機構は、前項の規定によるほか、指定乳製品の価格が著しく騰貴し、又は騰貴するおそれがあると認められる場合には、農林水産大臣の承認を受けて、指定乳製品等を輸入することができる。
(輸入に係る指定乳製品等の機構への売渡し)
第十八条 指定乳製品等につき関税法(昭和二十九年法律第六十一号)第六十七条の規定による輸入の申告(以下「輸入申告」という。)をする者(その者が当該輸入申告の際その輸入申告に係る指定乳製品等の所有者でない場合にあつては、その所有者)は、その輸入申告に係る指定乳製品等を機構に売り渡さなければならない。ただし、次に掲げる場合及び次項に規定する場合は、この限りでない。
一 機構又は機構の委託を受けた輸入業者が指定乳製品等を輸入するとき。
二 指定乳製品の価格の安定に悪影響を及ぼすおそれがないものとして政令で定めるとき。
2 政令で定める用途に供されるものとして関税暫定措置法(昭和三十五年法律第三十六号)第八条の五第二項において準用する関税定率法(明治四十三年法律第五十四号)第九条の二の規定により割当てを受けて指定乳製品等を輸入する者は、その指定乳製品等が当該政令で定める用途以外の用途に供されることとなつた場合(農林水産省令で定める場合を除く。)にはその指定乳製品等を機構に売り渡し、及びその指定乳製品等が機構に売り渡されることを確保する旨の契約を機構と締結しなければならない。
3 第一項の規定による売渡し又は前項の規定による契約の締結は、当該指定乳製品等に係る輸入申告の前に、申込書を機構に提出してしなければならない。
4 指定乳製品等についての関税法第七十条の規定の適用については、前項の規定による申込書の提出があつた場合における当該申込みに対する機構の承諾は、同条第一項の許可、承認等とみなす。
5 前項の機構の承諾に関し必要な事項は、政令で定める。
(輸入に係る指定乳製品等の買入れの価額)
第十九条 前条第一項の規定による売渡しに係る指定乳製品等についての機構の買入れの価額は、当該指定乳製品等について輸入申告をすべき価額とする。
(輸入に係る指定乳製品等の売戻し)
第二十条 機構は、第十八条第一項の規定による指定乳製品等の売渡しをした者に対し、その指定乳製品等を売り戻さなければならない。
2 機構は、前項の規定による売戻しをするため、第十八条第一項の規定による指定乳製品等の売渡しを受けるに当たつて、当該売渡しをする者がその売渡しに係る指定乳製品等を買い戻さなければならない旨の条件を付することができる。
3 機構は、第十八条第一項の規定による指定乳製品等の売渡しを受けるに当たつて、当該売渡しをする者に対し、前項の条件を付するほか、政令で定めるところにより、当該条件による買戻しに係る債務の履行を確保するため必要な範囲内で、保証金、証券その他の担保を提供させることができる。
(輸入に係る指定乳製品等の売戻しの価額)
第二十一条 前条第一項の規定による機構の売戻しの価額は、国際約束に従つて農林水産大臣が定めて告示する金額に、当該売戻しに係る指定乳製品等の数量を乗じて得た額を、機構の買入れの価額に加えて得た額とする。
2 第十八条第一項の規定による売渡しに係る指定乳製品等が当該売渡し前に変質したものである場合には、機構は、農林水産省令で定めるところにより、当該指定乳製品等につき、前項の規定により加算する額を減額することができる。
(準用)
第二十二条 前三条の規定は、第十八条第二項の規定による契約に基づく指定乳製品等の機構への売渡し及びその売戻しについて準用する。この場合において、第十九条中「輸入申告をすべき価額」とあるのは、「農林水産省令で定める価額」と読み替えるものとする。
本則に次の一条を加える。
第三十四条 第十二条第二項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者は、十万円以下の過料に処する。
(独立行政法人農畜産業振興機構法の一部改正)
第二条 独立行政法人農畜産業振興機構法(平成十四年法律第百二十六号)の一部を次のように改正する。
第十条第一号ニを削り、同号ハ中「ロの」を「ニの」に、「指定乳製品」を「指定乳製品等」に改め、同号ハを同号ホとし、同号ロ中「指定乳製品」を「ハの業務に係る指定乳製品等」に改め、同号ロを同号ニとし、同号イの次に次のように加える。
ロ 加工原料乳についての生産者補給交付金及び生産者補給金並びに集送乳調整金の交付を行うこと。
ハ 指定乳製品等の輸入を行うこと。
第十条第一号に次のように加える。
ヘ 機構以外の者の輸入に係る指定乳製品等の買入れ及び売戻しを行うこと。
第十二条の見出しを「(区分経理等)」に改め、同条第一号中「第十条第一号」を「第十条第一号イ」に改め、同条中第四号を第五号とし、第三号を第四号とし、第二号を第三号とし、第一号の次に次の一号を加える。
二 第十条第一号ロからヘまでの業務及びこれらに附帯する業務
第十二条に次の一項を加える。
2 機構は、前項第二号の業務に係る勘定において通則法第四十四条第一項に規定する残余を生じたときは、前項及び同条第一項の規定にかかわらず、農林水産大臣の承認を受けて、その残余の額に政令で定める割合を乗じて得た額に相当する額を超えない額を、第十条第二号の業務に必要な経費の財源に充てるため、前項第一号の業務に係る勘定に繰り入れることができる。
第十四条中「第十条第一号ロ及びハ」を「第十条第一号ハからヘまで」に改める。
第十五条中「第十二条第一号」を「第十二条第一項第一号又は第二号」に改める。
第十七条中「第十条第一号ニ、第二号」を「第十条第一号ロの規定により機構が交付する生産者補給交付金及び集送乳調整金並びに同条第二号」に改める。
第十八条第一号中「第十条第一号ニ、第二号」を「第十条第二号」に改め、同条第二号中「第十三条第一項」を「第十二条第二項又は第十三条第一項」に改める。
附則第五条中「新暫定措置法第三条第一項及び」及び「それぞれ新暫定措置法及び」を削る。
附則第六条第二項中「第十二条第三号」を「第十二条第一項第四号」に改める。
附則第八条第二項中「第十二条第一号」を「第十二条第一項第一号」に改める。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、平成三十年四月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 附則第三条、第四条第二項、第五条及び第十条の規定 公布の日
二 附則第十七条及び第十八条の規定 平成三十年三月三十一日
(加工原料乳生産者補給金等暫定措置法の廃止)
第二条 加工原料乳生産者補給金等暫定措置法(昭和四十年法律第百十二号)は、廃止する。
(畜産経営の安定に関する法律の一部改正等に伴う経過措置)
第三条 第一条の規定による改正後の畜産経営の安定に関する法律(以下「新畜安法」という。)第二条第四項に規定する対象事業者は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)前においても、新畜安法第五条第一項及び第二項の規定の例により、同条第一項に規定する年間販売計画を作成し、同項に規定する契約書の写しその他農林水産省令で定める書類を添えて、農林水産大臣に提出することができる。
第四条 平成三十年度の総交付対象数量(新畜安法第五条第四項に規定する総交付対象数量をいう。次項において同じ。)、生産者補給金の単価及び集送乳調整金の単価の決定については、新畜安法第六条第二項(新畜安法第八条第三項及び第十五条第三項において準用する場合を含む。)中「毎会計年度、当該会計年度の開始前に」とあるのは、「畜産経営の安定に関する法律及び独立行政法人農畜産業振興機構法の一部を改正する法律(平成二十九年法律第___号)の施行後遅滞なく」とする。
2 農林水産大臣は、平成三十年度の総交付対象数量、生産者補給金の単価及び集送乳調整金の単価を定めようとするときは、施行日前においても、食料・農業・農村政策審議会の意見を聴くことができる。
第五条 新畜安法第二条第四項第一号に規定する第一号対象事業を行う同項に規定する対象事業者は、施行日前においても、新畜安法第十条の規定の例により、指定の申請をすることができる。
2 前項の規定により指定の申請があった場合における当該指定については、新畜安法第十条第一項及び第十一条の規定の例によるものとする。この場合において、同項の規定の例により指定を受けたときは、施行日において同項の規定により指定を受けたものとみなす。
第六条 平成二十九年度の加工原料乳(附則第二条の規定による廃止前の加工原料乳生産者補給金等暫定措置法(附則第八条において「旧暫定措置法」という。)第二条第一項に規定する加工原料乳をいう。)についての生産者補給交付金及び生産者補給金の交付については、なお従前の例による。
第七条 施行日前に、第一条の規定による改正前の畜産経営の安定に関する法律第七条第一項の認定を受けた同項の計画及び同条第二項の認定を受けた同項の計画については、なお従前の例による。
第八条 施行日前に旧暫定措置法第四章の規定によりした処分、手続その他の行為は、新畜安法中の相当する規定によりした処分、手続その他の行為とみなす。
(罰則に関する経過措置)
第九条 施行日前にした行為並びに附則第六条及び第七条の規定によりなお従前の例によることとされる場合における施行日以後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第十条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
(検討)
第十一条 政府は、この法律の施行後五年を目途として、新畜安法第三章の規定の実施状況を勘案し、必要があると認めるときは、当該規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
(地方自治法の一部改正)
第十二条 地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)の一部を次のように改正する。
別表第一社会福祉施設職員等退職手当共済法(昭和三十六年法律第百五十五号)の項の次に次のように加える。
畜産経営の安定に関する法律(昭和三十六年法律第百八十三号)
第七条第一項及び第二項、第十条第一項、第十一条第一項(第十三条第三項において準用する場合を含む。)、第十二条第二項、第十三条第一項及び第二項並びに第二十九条第二項の規定により都道府県が処理することとされている事務
別表第一加工原料乳生産者補給金等暫定措置法(昭和四十年法律第百十二号)の項を削る。
(関税暫定措置法の一部改正)
第十三条 関税暫定措置法(昭和三十五年法律第三十六号)の一部を次のように改正する。
第七条の三第二項第二号中「加工原料乳生産者補給金等暫定措置法(昭和四十年法律第百十二号)第十三条第一項」を「畜産経営の安定に関する法律(昭和三十六年法律第百八十三号)第十七条第一項」に改める。
別表第一第〇四・〇二項から第〇四・〇五項までの規定中「加工原料乳生産者補給金等暫定措置法第一三条第一項」を「畜産経営の安定に関する法律第一七条第一項」に改める。
(肉用子牛生産安定等特別措置法の一部改正)
第十四条 肉用子牛生産安定等特別措置法(昭和六十三年法律第九十八号)の一部を次のように改正する。
第十四条第二項中「第十二条」を「第十二条第一項」に改める。
第十五条中「第十二条」を「第十二条第一項」に改め、「第十五条中」の下に「「又は第二号」とあるのは「若しくは第二号」と、」を加える。
第十六条第一項中「第十二条」を「第十二条第一項」に改め、同条第二項中「第十二条」を「第十二条第一項」に、「加工原料乳生産者補給金等暫定措置法(昭和四十年法律第百十二号)第三条第一項第一号から第五号まで」を「機構法第十条第一号ロからヘまで」に改める。
(食料・農業・農村基本法の一部改正)
第十五条 食料・農業・農村基本法(平成十一年法律第百六号)の一部を次のように改正する。
第四十条第三項中「、加工原料乳生産者補給金等暫定措置法(昭和四十年法律第百十二号)」を削る。
(生糸の輸入に係る調整等に関する法律を廃止する法律の一部改正)
第十六条 生糸の輸入に係る調整等に関する法律を廃止する法律(平成二十年法律第十二号)の一部を次のように改正する。
附則第四条第二項中「第十二条第三号」を「第十二条第一項第四号」に改める。
(環太平洋パートナーシップ協定の締結に伴う関係法律の整備に関する法律の一部改正)
第十七条 環太平洋パートナーシップ協定の締結に伴う関係法律の整備に関する法律(平成二十八年法律第百八号)の一部を次のように改正する。
第四条のうち、関税暫定措置法第七条の三の改正規定中「同条第六項」を「同条第二項第二号中「第二十四条第一項」を「第十七条第一項」に改め、同条第六項」に改め、同法第十二条の次に二条を加える改正規定の次に次のように加える。
別表第一第〇四・〇二項から第〇四・〇五項までの規定中「第二四条第一項」を「第一七条第一項」に改める。
第六条を次のように改める。
(畜産経営の安定に関する法律の一部改正)
第六条 畜産経営の安定に関する法律(昭和三十六年法律第百八十三号)の一部を次のように改正する。
目次中「指定食肉等の価格の安定に関する措置(第三条―第十条)」を「肉用牛及び肉豚についての交付金の交付(第三条)」に、「第十一条―第十六条」を「第四条―第九条」に、「第十七条―第二十三条」を「第十条―第十六条」に、「第二十四条―第三十三条」を「第十七条―第二十六条」に、「第三十四条―第三十七条」を「第二十七条―第三十条」に、「第三十八条―第四十一条」を「第三十一条―第三十四条」に改める。
第一条中「主要な」の下に「家畜又は」を加え、「価格の安定又は」を「交付金若しくは」に改め、「の交付」の下に「又は価格の安定」を加える。
第二条第一項を次のように改める。
この法律において「肉用牛」とは、政令で定める月齢以上の肉用牛をいい、「肉豚」とは、種豚以外の豚をいう。
第二条第四項第一号イ中「第十七条第三項及び第十九条第一項」を「第十条第三項及び第十二条第一項」に改める。
第二章の章名を次のように改める。
第二章 肉用牛及び肉豚についての交付金の交付
第三条を次のように改める。
第三条 独立行政法人農畜産業振興機構(以下「機構」という。)は、標準的販売価格が標準的生産費を下回つた場合には、肉用牛又は肉豚の生産者であつて次の各号のいずれにも該当するものに対し、肉用牛又は肉豚の生産者の経営に及ぼす影響を緩和するための交付金(以下この条及び第三十一条において「交付金」という。)を交付することができる。
一 次のいずれにも該当する積立金(次項及び第三項において「積立金」という。)の積立てに要する負担金を支出しているものであること。
イ 標準的販売価格が標準的生産費を下回つた場合における肉用牛又は肉豚の生産者の経営に及ぼす影響を緩和するためのものであること。
ロ 肉用牛又は肉豚の生産者に対する支払に充てられるものであつて、交付金が交付される場合にその支払が行われるものであること。
ハ 積立ての額その他の事項が農林水産省令で定める基準に適合するものであること。
二 その他交付金の適正かつ効果的な交付のための農林水産省令で定める基準に適合するものであること。
2 交付金の額は、農林水産省令で定める期間ごと及び肉用牛又は肉豚の生産者ごとに、肉用牛又は肉豚の標準的生産費と標準的販売価格との差額に、肉用牛又は肉豚の再生産を確保することを旨として農林水産省令で定める割合を乗じて得た額に、肉用牛又は肉豚(積立金の対象とされているものに限る。)であつて当該期間内に当該生産者が販売したことにつき機構が農林水産省令で定めるところにより確認をしたものの品種別の頭数に相当する数をそれぞれ乗じて得た額を合算した額とする。
3 積立金から肉用牛又は肉豚の生産者に対し支払われる額は、交付金の額から控除するものとする。
4 第一項及び第二項に規定する「標準的販売価格」とは、肉用牛又は肉豚の標準的な販売価格として農林水産省令で定めるところにより品種別に算出した額をいい、第一項及び第二項に規定する「標準的生産費」とは、肉用牛又は肉豚の標準的な生産費として農林水産省令で定めるところにより品種別に算出した額をいう。
第四条から第十条までを削り、第三章第一節中第十一条を第四条とする。
第十二条第二項第一号ホ中「第十六条第一項」を「第九条第一項」に改め、同条を第五条とし、第十三条を第六条とする。
第十四条第一項中「第十二条第七項」を「第五条第七項」に改め、同条を第七条とする。
第十五条第三項中「第十三条第二項」を「第六条第二項」に改め、同条を第八条とし、第十六条を第九条とする。
第十七条第一項中「(第十二条第二項第一号ロ」を「(第五条第二項第一号ロ」に、「第十九条第二項並びに第二十条第一項」を「第十二条第二項並びに第十三条第一項」に改め、同項第二号中「第十二条第二項第一号ロ」を「第五条第二項第一号ロ」に改め、同項第五号中「第二十条第一項」を「第十三条第一項」に改め、第三章第二節中同条を第十条とし、第十八条を第十一条とし、第十九条を第十二条とする。
第二十条第一項第一号中「第十七条第一項第二号」を「第十条第一項第二号」に改め、同条第二項第一号中「第十七条第一項第一号」を「第十条第一項第一号」に改め、同項第二号中「第十七条第一項第二号」を「第十条第一項第二号」に改め、同条第三項中「第十八条」を「第十一条」に改め、同条を第十三条とし、第二十一条を第十四条とする。
第二十二条第一項中「第十四条第一項」を「第七条第一項」に改め、同条第三項中「第十三条第二項」を「第六条第二項」に改め、同条を第十五条とし、第二十三条を第十六条とし、第四章中第二十四条を第十七条とし、第二十五条を第十八条とし、第二十六条を第十九条とする。
第二十七条中「第二十五条第一項」を「第十八条第一項」に改め、同条を第二十条とする。
第二十八条第二項中「第二十五条第一項」を「第十八条第一項」に改め、同条を第二十一条とする。
第二十九条中「第二十五条第二項」を「第十八条第二項」に、「第二十六条」を「第十九条」に改め、同条を第二十二条とする。
第三十条の前の見出しを削り、同条を第二十三条とし、同条の前に見出しとして「(指定乳製品等の売渡し)」を付し、第三十一条を第二十四条とする。
第三十二条中「第三十条」を「第二十三条」に改め、同条を第二十五条とし、第三十三条を第二十六条とする。
第三十四条中「第五条第三項、第八条各号又は第三十一条各号」を「第三条第一項各号、第二項若しくは第四項又は第二十四条各号」に改め、第五章中同条を第二十七条とし、第三十五条を第二十八条とする。
第三十六条第一項中「指定食肉若しくは鶏卵等」を「肉用牛若しくは肉豚」に改め、「(指定食肉に係る家畜の生産者を含む。)、販売業者若しくは輸入業者」を削り、「、販売価格若しくは在庫量」を「若しくは販売価格」に改め、同条第四項を同条第五項とし、同条第三項中「前二項」を「第一項及び第二項」に改め、同項を同条第四項とし、同条第二項の次に次の一項を加える。
3 農林水産大臣は、この法律の施行に必要な限度において、と畜場法(昭和二十八年法律第百十四号)第三条第二項に規定すると畜場(肉用牛又は肉豚に係るものに限る。)の設置者若しくは管理者又は肉用牛若しくは肉豚の生産者からその生産した肉用牛若しくは肉豚(牛肉又は豚肉を含む。)の販売の委託若しくは売渡しを受けた者(その者が直接又は間接の構成員となつている団体を含む。)に対し、肉用牛又は肉豚の生産費(と畜に係るものに限る。)、肉用牛又は肉豚(牛肉又は豚肉を含む。)の販売価格その他必要な事項に関し報告を求めることができる。
第三十六条を第二十九条とする。
第三十七条中「第十四条第一項及び第二項、第十七条第一項、第十八条第一項(第二十条第三項」を「第七条第一項及び第二項、第十条第一項、第十一条第一項(第十三条第三項」に、「第十九条第二項、第二十条第一項」を「第十二条第二項、第十三条第一項」に改め、同条を第三十条とする。
第三十八条中「機構から」の下に「交付金又は」を加え、第六章中同条を第三十一条とする。
第三十九条中「第十二条第八項若しくは第三十六条第一項若しくは第二項」を「第五条第八項若しくは第二十九条第一項から第三項まで」に改め、同条を第三十二条とし、第四十条を第三十三条とする。
第四十一条中「第十九条第二項」を「第十二条第二項」に改め、同条を第三十四条とする。
附則第十条及び第十一条を次のように改める。
第十条及び第十一条 削除
第九条を次のように改める。
(独立行政法人農畜産業振興機構法の一部改正)
第九条 独立行政法人農畜産業振興機構法(平成十四年法律第百二十六号)の一部を次のように改正する。
第十条第一号イを次のように改める。
イ 肉用牛及び肉豚についての交付金の交付を行うこと。
第十条第一号中ロ及びハを削り、ニをロとし、ホをハとし、同号ヘ中「ホの」を「ハの」に改め、同号ヘを同号ニとし、同号ト中「ヘの」を「ニの」に改め、同号トを同号ホとし、同号チを同号ヘとし、同条第二号中「国内産の牛乳を学校給食の用に供する事業についてその経費を補助し、及び」を削り、同条第五号中ホをヘとし、ニをホとし、ハをニとし、ロの次に次のように加える。
ハ 輸入加糖調製品の買入れ及び売戻しを行うこと。
第十一条第一号中「及びロ」を「からハまで」に改め、同条第二号中「前条第五号ニ」を「前条第五号ホ」に改める。
第十二条第一項第一号中「からハまで」を削り、同項第二号中「第十条第一号ニからチまで」を「第十条第一号ロからヘまで」に改め、同項第四号中「、ロ及びハ」を「からニまで」に、「並びに」を「及び」に改め、同項第五号中「第十条第五号ニ及びホ」を「第十条第五号ホ及びヘ」に改める。
第十四条中「第十条第一号イ、ロ及びホからチまで」を「第十条第一号ハからヘまで」に改める。
第十七条中「第十条第一号ハの規定により機構が交付する補助金、同号ニ」を「第十条第一号ロ」に改める。
第十八条第一号中「第十条第一号ハ、第二号」を「第十条第二号」に改める。
附則第一条第二号の次に次の一号を加える。
二の二 附則第十八条の規定 畜産経営の安定に関する法律及び独立行政法人農畜産業振興機構法の一部を改正する法律(平成二十九年法律第___号)附則第一条第二号に掲げる規定の施行の日
附則第五条の見出し中「畜産物の価格安定に関する法律」を「畜産経営の安定に関する法律」に改め、同条中「畜産物の価格安定に関する法律第六条第三項」を「畜産経営の安定に関する法律第五条第一項」に、「同条第四項」を「同条第二項」に改める。
附則第十条の次に次の一条を加える。
(地方自治法の一部改正)
第十条の二 地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)の一部を次のように改正する。
別表第一畜産経営の安定に関する法律(昭和三十六年法律第百八十三号)の項中「第十四条第一項及び第二項、第十七条第一項、第十八条第一項(第二十条第三項」を「第七条第一項及び第二項、第十条第一項、第十一条第一項(第十三条第三項」に、「第十九条第二項、第二十条第一項」を「第十二条第二項、第十三条第一項」に、「第三十六条第二項」を「第二十九条第二項」に改める。
附則第十三条を次のように改める。
第十三条 削除
附則第十四条のうち、肉用子牛生産安定等特別措置法第十三条第一項の改正規定中「畜産物の価格安定に関する法律」を「畜産経営の安定に関する法律」に、「第二条第三項」を「第二条第一項」に改め、同法第十四条第一項の改正規定中「第二条第三項」を「第二条第一項」に改め、同法第十五条を削り、同法第五章中第十五条の二を第十五条とする改正規定を次のように改める。
第十五条を削る。
第十五条の二中「補助金について」を「補助金」に、「生産者積立助成金について」を「生産者積立助成金」に改め、第五章中同条を第十五条とする。
附則第十四条中肉用子牛生産安定等特別措置法第十八条の改正規定の前に次のように加える。
第十六条第二項中「第十条第一号ニからチまで」を「第十条第一号ロからヘまで」に改める。
附則第十五条を次のように改める。
第十五条 削除
附則に次の一条を加える。
(畜産経営の安定に関する法律及び独立行政法人農畜産業振興機構法の一部を改正する法律の一部改正)
第十八条 畜産経営の安定に関する法律及び独立行政法人農畜産業振興機構法の一部を改正する法律の一部を次のように改正する。
題名を次のように改める。
畜産物の価格安定に関する法律及び独立行政法人農畜産業振興機構法の一部を改正する法律
第一条を次のように改める。
(畜産物の価格安定に関する法律の一部改正)
第一条 畜産物の価格安定に関する法律(昭和三十六年法律第百八十三号)の一部を次のように改正する。
題名を次のように改める。
畜産経営の安定に関する法律
目次を次のように改める。
目次
第一章
総則(第一条・第二条)
第二章
指定食肉等の価格の安定に関する措置(第三条―第十条)
第三章
加工原料乳についての生産者補給交付金等の交付
第一節
生産者補給交付金等の交付(第十一条―第十六条)
第二節
集送乳調整金の交付(第十七条―第二十三条)
第四章
指定乳製品の価格の安定に関する措置(第二十四条―第三十三条)
第五章
雑則(第三十四条―第三十七条)
第六章
罰則(第三十八条―第四十一条)
附則
第一条を次のように改める。
(目的)
第一条 この法律は、主要な畜産物について、価格の安定又は生産者補給交付金等の交付に関する措置を講ずることにより、畜産物の需給の安定等を通じた畜産経営の安定を図り、もつて畜産及びその関連産業の健全な発展を促進し、併せて国民消費生活の安定に寄与することを目的とする。
第二条中第三項を削り、第二項を第三項とし、同条第一項中「原料乳」を「加工原料乳」に改め、「次項の」を削り、「指定乳製品」の下に「その他政令で定める乳製品」を加え、同項を同条第二項とし、同条に第一項として次の一項を加える。
この法律において「食肉」とは、食用に供される家畜の肉をいい、「指定食肉」とは、豚肉、牛肉その他政令で定める食肉であつて、農林水産省令で定める規格に適合するものをいう。
第二条に次の一項を加える。
4 この法律において「対象事業」とは、次に掲げる事業をいい、「対象事業者」とは、対象事業を行う事業者をいう。
一 次に掲げる販売の事業(以下「第一号対象事業」という。)
イ 生乳受託販売(委託を受けて行う生乳の乳業者(酪農及び肉用牛生産の振興に関する法律(昭和二十九年法律第百八十二号)第二条第二項の乳業を行う者をいう。ロ及び次号において同じ。)に対する販売又は委託を受けて行う生乳の加工及び当該加工に係る乳製品の販売をいい、生乳生産者団体(生乳の生産者が直接又は間接の構成員となつている農業協同組合又は農業協同組合連合会をいう。第十七条第三項及び第十九条第一項において同じ。)が行う場合にあつては、当該生乳生産者団体が直接又は間接の構成員となつており、かつ、全国の区域を地区とする農業協同組合連合会に対するこれらの委託を含む。以下同じ。)
ロ 生乳買取販売(買い取つた生乳の乳業者に対する販売又は当該生乳の加工及び当該加工に係る乳製品の販売をいう。以下同じ。)
二 自ら生産した生乳の乳業者に対する販売(委託して行うものを除く。)の事業(以下「第二号対象事業」という。)
三 自ら生産した生乳の加工及び当該加工に係る乳製品の販売(委託して行うものを除く。)の事業(以下「第三号対象事業」という。)
第二章の章名中「主要な畜産物」を「指定食肉等」に改める。
第三条第一項中「次の安定価格」を「指定食肉の安定基準価格及び安定上位価格(以下「安定価格」という。)」に改め、同項各号を削り、同条第二項中「原料乳及び指定乳製品にあつては生産者の販売価格について、指定食肉にあつては」を削り、同条第三項中「及び安定下位価格」を削り、「下つて原料乳、指定乳製品及び」を「下回つて」に、「こえて指定乳製品及び」を「超えて」に改め、同条第四項中「原料乳又は」及び「については、これら」を削り、「これらの再生産」を「その再生産」に、「とし、指定乳製品については、その生産条件及び需給事情その他の経済事情を考慮して」を「として」に改める。
第五条を削る。
第六条の見出しを「(指定食肉等の保管又は販売に関する計画)」に改め、同条中第一項及び第二項を削り、第三項を第一項とし、同条第四項中「原料乳」を「加工原料乳」に改め、同項を同条第二項とし、同条第五項中「前四項」を「前二項」に改め、同項を同条第三項とし、同条第六項を削り、同条第七項中「第二項から第四項まで」を「第一項及び第二項」に、「聞く」を「聴く」に改め、同項を同条第四項とし、同条第八項を削り、同条を第五条とする。
第七条の前の見出しを削り、同条に見出しとして「(指定食肉の買入れ)」を付し、同条中第一項を削り、第二項を第一項とし、同条第三項中「前条第三項」を「前条第一項」に改め、同項を同条第二項とし、同条第四項を同条第三項とし、同条第五項中「指定乳製品又は」を削り、「第一項の規定による生乳生産者団体からの買入れ又は第三項」を「第二項」に改め、同項を同条第四項とし、同条を第六条とする。
第八条を削る。
第九条の前の見出しを削り、同条中「指定乳製品又は」及び「、指定乳製品にあつては一般競争入札の方法により、指定食肉にあつては」を削り、「、売り渡す」を「売り渡す」に改め、同条ただし書中「これらの方法」を「これ」に改め、同条を第七条とし、同条の前に見出しとして「(指定食肉の売渡し)」を付する。
第十条中「原料乳及び指定乳製品又は」を削り、「指定乳製品又は指定食肉を」を「指定食肉を」に改め、同条第一号及び第二号中「指定乳製品又は」を削り、同条を第八条とする。
第十一条の見出しを「(指定食肉の買入れ又は売渡しをしない場合)」に改め、同条中「第七条の」を「第六条の」に、「又は第九条」を「又は第七条」に改め、同条第一号及び第二号を削り、同条第三号中「第九条」を「第七条」に改め、同号を同条第一号とし、同条第四号中「第九条」を「第七条」に改め、同号を同条第二号とし、同条第五号を同条第三号とし、同条を第九条とする。
第十二条の見出しを「(指定食肉の交換)」に改め、同条中「指定乳製品又は」を削り、「これら」を「これ」に改め、同条を第十条とする。
第十五条第一項中「前条第一項」を「第十二条第八項若しくは第三十六条第一項若しくは第二項」に、「同項」を「同条第一項若しくは第二項」に、「二十万円」を「三十万円」に改め、同条第二項を削り、同条を第三十九条とし、第四章中同条の前に次の一条を加える。
第三十八条 偽りその他不正の手段により機構から生産者補給金の交付を受けた者は、三年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。ただし、刑法(明治四十年法律第四十五号)に正条があるときは、同法による。
第四章を第六章とする。
第十四条第一項中「原料乳、指定乳製品、指定食肉又は鶏卵等の生産費、輸入価格、在庫量その他これらの価格の安定に関し必要な事項を調査するため必要があるときは、その」を「この法律の施行に必要な」に、「これらの生産者」を「指定食肉若しくは鶏卵等の生産者」に改め、「、集荷業者」を削り、「対し、」の下に「指定食肉若しくは鶏卵等の生産費、販売価格若しくは在庫量その他」を加え、同条第三項中「第一項」を「第一項及び第二項」に改め、同項を同条第四項とし、同条第二項中「前項」を「前二項」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。
2 農林水産大臣又は都道府県知事は、この法律の施行に必要な限度において、政令で定めるところにより、加工原料乳若しくは特定乳製品の生産者若しくは販売業者若しくは指定乳製品等の輸入業者(これらの者が直接又は間接の構成員となつている団体を含む。)に対し、生乳の処理若しくは加工の数量若しくは指定乳製品等の輸入価格その他必要な事項に関し報告をさせ、又はその職員に、これらの者の事務所その他の事業場に立ち入り、帳簿、書類その他必要な物件を検査させることができる。
第三章中第十四条を第三十六条とし、同条の次に次の一条を加える。
(事務の区分)
第三十七条 第十四条第一項及び第二項、第十七条第一項、第十八条第一項(第二十条第三項において準用する場合を含む。)、第十九条第二項、第二十条第一項及び第二項並びに前条第二項の規定により都道府県が処理することとされている事務は、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務とする。
第十三条中「第六条第五項又は第十条各号」を「第五条第三項、第八条各号又は第三十一条各号」に改め、同条を第三十四条とし、同条の次に次の一条を加える。
(指導及び助言)
第三十五条 農林水産大臣は、生産者補給交付金等又は集送乳調整金の交付を受けた対象事業者に対し、酪農経営の安定を図る観点から、必要な指導及び助言を行うことができる。
第三章を第五章とし、第二章の次に次の二章を加える。
第三章 加工原料乳についての生産者補給交付金等の交付
第一節 生産者補給交付金等の交付
(生産者補給交付金等の交付)
第十一条 機構は、次の各号に掲げる対象事業を行う対象事業者に対し、この節に定めるところにより、当該各号に定める生産者補給交付金又は生産者補給金(以下「生産者補給交付金等」という。)を交付することができる。
一 第一号対象事業 生産者補給交付金
二 第二号対象事業 生産者補給金
三 第三号対象事業 生産者補給金
(年間販売計画の作成等)
第十二条 前条の規定により生産者補給交付金等の交付を受けようとする対象事業者は、農林水産省令で定めるところにより、毎会計年度、当該会計年度において当該対象事業者が行う生乳又は特定乳製品(指定乳製品その他第二条第二項の政令で定める乳製品をいう。以下同じ。)の販売に関する計画(以下「年間販売計画」という。)を作成し、当該販売に係る契約書の写しその他農林水産省令で定める書類を添えて、農林水産大臣に提出しなければならない。
2 年間販売計画には、次の各号に掲げる対象事業者の区分に応じ、当該各号に定める事項を記載しなければならない。
一 第一号対象事業を行う対象事業者 次に掲げる事項
イ 氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名
ロ 第一号対象事業に係る生乳の生産される地域
ハ 第一号対象事業に係る各月ごとの生乳の用途別の販売予定数量
ニ 第一号対象事業に係る各月ごとの特定乳製品の販売予定数量
ホ 第十六条第一項の規定による生産者補給金の交付の業務の内容
ヘ その他農林水産省令で定める事項
二 第二号対象事業を行う対象事業者 次に掲げる事項
イ 氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名
ロ 第二号対象事業に係る生乳の生産される地域
ハ 第二号対象事業に係る各月ごとの生乳の用途別の販売予定数量
ニ その他農林水産省令で定める事項
三 第三号対象事業を行う対象事業者 次に掲げる事項
イ 氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名
ロ 第三号対象事業に係る生乳の生産される地域
ハ 第三号対象事業に係る各月ごとの特定乳製品の販売予定数量
ニ その他農林水産省令で定める事項
3 農林水産大臣は、対象事業者から第一項の規定により年間販売計画の提出があつた場合において、当該年間販売計画が農林水産省令で定める基準に適合するものであると認めるときは、遅滞なく、当該対象事業者に対し、当該会計年度において当該対象事業者が交付を受ける生産者補給交付金等に係る加工原料乳の数量の最高限度(以下「交付対象数量」という。)を通知するものとする。
4 交付対象数量は、農林水産省令で定めるところにより、当該会計年度において交付する生産者補給交付金等に係る加工原料乳の数量の総量の最高限度として農林水産大臣が定める数量(以下「総交付対象数量」という。)を基礎とし、当該対象事業者が提出した年間販売計画に基づき算出するものとする。
5 農林水産大臣は、生乳の生産事情、飲用牛乳及び乳製品の需給事情並びに対象事業者の行う対象事業の実施状況を考慮し、特に必要があると認めるときは、交付対象数量の総量が総交付対象数量を超えない範囲内において当該対象事業者に係る交付対象数量を変更することができる。
6 農林水産大臣は、前項の規定により交付対象数量を変更したときは、遅滞なく、当該対象事業者に対し、変更後の交付対象数量を通知するものとする。
7 農林水産大臣は、対象事業者が提出した年間販売計画に記載された第二項第一号ロ、第二号ロ又は第三号ロの地域(次項において「計画記載地域」という。)が一の都道府県の区域を超えない場合において、当該対象事業者に対し第三項又は前項の規定による通知をしたときは、遅滞なく、当該通知に係る交付対象数量及び当該年間販売計画の内容(同項の規定による通知をしたときにあつては、当該通知に係る変更後の交付対象数量)を当該都道府県の知事に通知するものとする。
8 第三項の規定による通知を受けた対象事業者は、農林水産省令で定めるところにより、その行う対象事業の実績及びその実施に要した経費その他の当該対象事業に関する事項で農林水産省令で定めるものを農林水産大臣に報告しなければならない。この場合において、当該対象事業者に係る計画記載地域が一の都道府県の区域を超えないときは、農林水産大臣は、当該報告の内容を当該都道府県の知事に通知するものとする。
(総交付対象数量)
第十三条 総交付対象数量は、生乳の生産事情、飲用牛乳及び乳製品の需給事情その他の経済事情を考慮して定めるものとする。
2 総交付対象数量は、毎会計年度、当該会計年度の開始前に定めなければならない。
3 農林水産大臣は、総交付対象数量を定めようとするときは、食料・農業・農村政策審議会の意見を聴かなければならない。
4 農林水産大臣は、総交付対象数量を定めたときは、遅滞なく、これを告示するものとする。
5 農林水産大臣は、生乳の生産事情、飲用牛乳及び乳製品の需給事情その他の経済事情に著しい変動が生じ、又は生ずるおそれがある場合において、特に必要があると認めるときは、総交付対象数量を改定することができる。
6 第三項及び第四項の規定は、前項の規定による総交付対象数量の改定について準用する。
(生産者補給交付金等に係る加工原料乳の数量の認定等)
第十四条 農林水産大臣(第十二条第七項の規定による都道府県知事への通知があつた場合にあつては、当該都道府県知事。次項において同じ。)は、当該会計年度において、政令で定めるところにより、政令で定める期間ごと及び同条第三項の規定による通知をした対象事業者ごとに、当該対象事業者が当該期間内に取り扱つた生乳の数量のうち生産者補給交付金等に係る加工原料乳の数量を認定するものとする。
2 農林水産大臣は、前項の政令で定める期間ごとに、同項の規定により対象事業者ごとに認定した数量(その数量の当該会計年度における合計が、交付対象数量を超える場合にあつては、当該認定した数量から当該超える数量を控除して得た数量(当該数量が零を下回る場合には、零とする。))を機構に通知するものとする。
3 機構は、前項の規定による通知に係る数量に、次条第一項の規定により定められる生産者補給金の単価を乗じて得た額を、生産者補給交付金等として、対象事業者に交付するものとする。
(生産者補給金の単価)
第十五条 生産者補給金の単価は、農林水産大臣が、生乳の生産費その他の生産条件、生乳及び乳製品の需給事情並びに物価その他の経済事情を考慮し、生産される生乳の相当部分が加工原料乳であると認められる地域における生乳の再生産を確保することを旨として定めるものとする。
2 農林水産大臣は、生産者補給金の単価を定めるに当たつては、酪農経営の合理化及び集送乳の効率化を促進することとなるように配慮するものとする。
3 第十三条第二項から第六項までの規定は、生産者補給金の単価について準用する。
(第一号対象事業者による生産者補給金の交付等)
第十六条 機構から生産者補給交付金の交付を受けた第一号対象事業者(第一号対象事業を行う対象事業者をいう。以下同じ。)は、その交付を受けた生産者補給交付金の金額に相当する金額を、生産者補給金として、当該第一号対象事業者に生乳受託販売に係る委託又は生乳買取販売に係る売渡しをした者に対し、その委託又は売渡しに係る生乳の数量を基準として交付しなければならない。この場合において、当該第一号対象事業者は、当該委託又は売渡しをした者に対し、その者に対して交付する生産者補給金の金額を記載した書面を交付しなければならない。
2 前項の規定により生産者補給金の交付を受けた者(生乳の生産者を除く。)は、その交付を受けた金額に相当する金額を、同項の規定の例により、生産者補給金として、その者に生乳受託販売に係る委託又は生乳買取販売に係る売渡しをした者に対し交付しなければならない。この項の規定による生産者補給金の交付を受けた者(生乳の生産者を除く。)についても、同様とする。
3 機構から生産者補給交付金の交付を受けた第一号対象事業者は、その行う第一号対象事業の実績その他の農林水産省令で定める事項を、当該第一号対象事業者に生乳受託販売に係る委託又は生乳買取販売に係る売渡しをした者に対し報告しなければならない。
4 前項の規定により報告を受けた者(生乳の生産者を除く。)は、当該報告に係る事項を、同項の規定の例により、その者に生乳受託販売に係る委託又は生乳買取販売に係る売渡しをした者に対し報告しなければならない。この項の規定による報告を受けた者(生乳の生産者を除く。)についても、同様とする。
5 第一号対象事業者は、第一項の書面の交付に代えて、政令で定めるところにより、当該第一号対象事業者に生乳受託販売に係る委託又は生乳買取販売に係る売渡しをした者の承諾を得て、同項の書面に記載すべき事項を電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であつて、農林水産省令で定めるものをいう。)により提供することができる。この場合において、当該第一号対象事業者は、同項の書面を交付したものとみなす。
第二節 集送乳調整金の交付
(第一号対象事業者の指定)
第十七条 都道府県知事(第十二条第二項第一号ロの地域が一の都道府県の区域を超える第一号対象事業者の場合にあつては、農林水産大臣。第十九条第二項並びに第二十条第一項及び第二項において同じ。)は、次の各号に掲げる要件のいずれにも該当すると認められる第一号対象事業者を、その申請により、指定事業者として指定することができる。
一 生産者補給金の交付の業務及び集送乳調整金に係る業務を適正かつ確実に実施できると認められること。
二 定款その他の基本約款において、生乳受託販売に係る委託又は生乳買取販売に係る売渡しが年間を通じて安定的に行われる見込みがない場合その他の農林水産省令で定める正当な理由がある場合を除き、第十二条第二項第一号ロの地域内で生産される生乳についての生乳受託販売に係る委託又は生乳買取販売に係る売渡しの申出を拒んではならない旨が定められていること。
三 前号の地域が、一又は二以上の都道府県の区域(その区域の自然的経済的条件に照らして、当該区域において一体として集送乳をすることが困難と認められる場合において、農林水産大臣が都道府県知事の意見を聴いて当該区域を分けて区域を定めたときは、その区域)を単位とするものであること。
四 生産者補給金の交付の業務及び集送乳調整金に係る業務に関する規程(以下「業務規程」という。)において、生産者補給金及び集送乳調整金の金額の算定及びその交付の方法、集送乳に係る経費の算定の方法その他の事項が農林水産省令で定める基準に従い定められていること。
五 第二十条第一項又は第二項の規定により指定を解除され、その解除の日から二年を経過しない者でないこと。
2 前項の申請には、農林水産省令で定めるところにより、定款その他の基本約款及び業務規程を添付しなければならない。
3 生乳生産者団体は、第一項の申請をする場合には、あらかじめ、その申請及び業務規程につき、総会の議決を経なければならない。
(指定の公示等)
第十八条 都道府県知事は、前条第一項の規定による指定(以下単に「指定」という。)をしたときは、遅滞なく、その旨を、公示し、かつ、農林水産大臣に届け出なければならない。
2 農林水産大臣は、指定をしたときは、遅滞なく、その旨を、公示し、かつ、当該指定に係る地域を管轄する都道府県知事に通知するものとする。
(業務規程の変更)
第十九条 指定事業者のうち生乳生産者団体であるもの(次条第一項第三号において「指定生乳生産者団体」という。)は、業務規程を変更する場合には、その変更につき、総会の議決を経なければならない。
2 指定事業者は、業務規程を変更したとき(農林水産省令で定める軽微な変更をしたときを除く。)は、遅滞なく、農林水産省令で定めるところにより、その旨を当該指定をした都道府県知事に届け出なければならない。
(指定の解除)
第二十条 都道府県知事は、指定事業者が次の各号のいずれかに該当するときは、政令で定めるところにより、指定を解除しなければならない。
一 第十七条第一項第二号から第四号までに掲げる要件のいずれかに該当しないこととなつたとき。
二 偽りその他不正の手段により指定を受けたことが判明したとき。
三 指定の解除の申出(指定生乳生産者団体にあつては、総会の議決を経てされたものに限る。)があつたとき。
2 都道府県知事は、指定事業者が次の各号のいずれかに該当するときは、政令で定めるところにより、指定を解除することができる。
一 第十七条第一項第一号の要件に該当しないこととなつたとき。
二 第十七条第一項第二号の農林水産省令で定める正当な理由がある場合を除き、その指定に係る地域内で生産される生乳についての生乳受託販売に係る委託又は生乳買取販売に係る売渡しの申出を拒んだとき。
三 この法律又は業務規程に違反して生産者補給金の交付の業務又は集送乳調整金に係る業務を行つたとき。
3 第十八条の規定は、前二項の規定による指定の解除について準用する。
(集送乳調整金の交付)
第二十一条 機構は、指定事業者に対し、次条に定めるところにより、集送乳調整金を交付することができる。
(集送乳調整金の金額等)
第二十二条 機構は、第十四条第一項の政令で定める期間ごと及び指定事業者ごとに、同条第二項の規定による通知に係る数量に、次項の規定により定められる集送乳調整金の単価を乗じて得た額を、集送乳調整金として、交付するものとする。
2 集送乳調整金の単価は、農林水産大臣が、指定事業者が集送乳に通常要する経費の額から効率的に集送乳が行われる場合の経費の額を控除して得た額を基礎として定めるものとする。
3 第十三条第二項から第六項までの規定は、集送乳調整金の単価について準用する。
(指定事業者による集送乳調整金の交付)
第二十三条 機構から集送乳調整金の交付を受けた指定事業者は、その交付を受けた集送乳調整金を、業務規程で定めるところにより、集送乳調整金として、当該指定事業者に生乳受託販売に係る委託又は生乳買取販売に係る売渡しをした者に対し交付しなければならない。
2 前項の規定により集送乳調整金の交付を受けた者(生乳の生産者を除く。)は、その交付を受けた集送乳調整金を、農林水産省令で定めるところにより、集送乳調整金として、その者に生乳受託販売に係る委託又は生乳買取販売に係る売渡しをした者に対し交付しなければならない。この項の規定による集送乳調整金の交付を受けた者(生乳の生産者を除く。)についても、同様とする。
第四章 指定乳製品の価格の安定に関する措置
(指定乳製品等の輸入)
第二十四条 機構は、国際約束に従つて農林水産大臣が定めて通知する数量の指定乳製品又は政令で定めるその他乳製品(以下「指定乳製品等」という。)を輸入するものとする。
2 機構は、前項の規定によるほか、指定乳製品の価格が著しく騰貴し、又は騰貴するおそれがあると認められる場合には、農林水産大臣の承認を受けて、指定乳製品等を輸入することができる。
(輸入に係る指定乳製品等の機構への売渡し)
第二十五条 指定乳製品等につき関税法(昭和二十九年法律第六十一号)第六十七条の規定による輸入の申告(以下「輸入申告」という。)をする者(その者が当該輸入申告の際その輸入申告に係る指定乳製品等の所有者でない場合にあつては、その所有者)は、その輸入申告に係る指定乳製品等を機構に売り渡さなければならない。ただし、次に掲げる場合及び次項に規定する場合は、この限りでない。
一 機構又は機構の委託を受けた輸入業者が指定乳製品等を輸入するとき。
二 指定乳製品の価格の安定に悪影響を及ぼすおそれがないものとして政令で定めるとき。
2 政令で定める用途に供されるものとして関税暫定措置法(昭和三十五年法律第三十六号)第八条の五第二項において準用する関税定率法(明治四十三年法律第五十四号)第九条の二の規定により割当てを受けて指定乳製品等を輸入する者は、その指定乳製品等が当該政令で定める用途以外の用途に供されることとなつた場合(農林水産省令で定める場合を除く。)にはその指定乳製品等を機構に売り渡し、及びその指定乳製品等が機構に売り渡されることを確保する旨の契約を機構と締結しなければならない。
3 第一項の規定による売渡し又は前項の規定による契約の締結は、当該指定乳製品等に係る輸入申告の前に、申込書を機構に提出してしなければならない。
4 指定乳製品等についての関税法第七十条の規定の適用については、前項の規定による申込書の提出があつた場合における当該申込みに対する機構の承諾は、同条第一項の許可、承認等とみなす。
5 前項の機構の承諾に関し必要な事項は、政令で定める。
(輸入に係る指定乳製品等の買入れの価額)
第二十六条 前条第一項の規定による売渡しに係る指定乳製品等についての機構の買入れの価額は、当該指定乳製品等について輸入申告をすべき価額とする。
(輸入に係る指定乳製品等の売戻し)
第二十七条 機構は、第二十五条第一項の規定による指定乳製品等の売渡しをした者に対し、その指定乳製品等を売り戻さなければならない。
2 機構は、前項の規定による売戻しをするため、第二十五条第一項の規定による指定乳製品等の売渡しを受けるに当たつて、当該売渡しをする者がその売渡しに係る指定乳製品等を買い戻さなければならない旨の条件を付することができる。
3 機構は、第二十五条第一項の規定による指定乳製品等の売渡しを受けるに当たつて、当該売渡しをする者に対し、前項の条件を付するほか、政令で定めるところにより、当該条件による買戻しに係る債務の履行を確保するため必要な範囲内で、保証金、証券その他の担保を提供させることができる。
(輸入に係る指定乳製品等の売戻しの価額)
第二十八条 前条第一項の規定による機構の売戻しの価額は、国際約束に従つて農林水産大臣が定めて告示する金額に、当該売戻しに係る指定乳製品等の数量を乗じて得た額を、機構の買入れの価額に加えて得た額とする。
2 第二十五条第一項の規定による売渡しに係る指定乳製品等が当該売渡し前に変質したものである場合には、機構は、農林水産省令で定めるところにより、当該指定乳製品等につき、前項の規定により加算する額を減額することができる。
(準用)
第二十九条 前三条の規定は、第二十五条第二項の規定による契約に基づく指定乳製品等の機構への売渡し及びその売戻しについて準用する。この場合において、第二十六条中「輸入申告をすべき価額」とあるのは、「農林水産省令で定める価額」と読み替えるものとする。
(指定乳製品等の売渡し)
第三十条 機構は、次に掲げる場合には、政令で定めるところにより、その保管する指定乳製品等を一般競争入札の方法により売り渡すものとする。ただし、その方法によることが著しく不適当であると認められる場合においては、政令で定めるところにより、随意契約その他の方法で売り渡すことができる。
一 指定乳製品の価格が著しく騰貴し、又は騰貴するおそれがあると認められるとき。
二 指定乳製品の生産条件及び需給事情その他の経済事情を考慮し、指定乳製品の消費の安定に資することを旨として農林水産大臣が指示する方針によるとき。
第三十一条 機構は、次の場合には、政令で定めるところにより、加工原料乳及び指定乳製品の時価に悪影響を及ぼさないような方法で、その保管する指定乳製品等を売り渡すことができる。
一 その保管する指定乳製品等の数量が農林水産省令で定める数量を超えるに至つた場合
二 その保管する指定乳製品等の保管期間が農林水産省令で定める期間を超えるに至つた場合
三 その他農林水産省令で定める場合
(指定乳製品等の売渡しをしない場合)
第三十二条 機構は、次の場合には、第三十条の規定による売渡しをしないものとする。
一 第三十条の規定による売渡しの契約に違反し、その違反行為をした日から一年を経過しない者であるとき。
二 第三十条の規定による売渡しを受ける旨の申込みが買占めその他による不当な利得を目的として行われたと認めるとき。
三 その他農林水産省令で定める理由があるとき。
(指定乳製品等の交換)
第三十三条 機構は、その保管する指定乳製品等の品質の低下により著しい損失を生ずるおそれがある場合は、これを同一の規格及び数量の指定乳製品等と交換することができる。この場合において、その価額が等しくないときは、その差額を金銭で清算するものとする。
本則に次の二条を加える。
第四十条 法人(法人でない団体で代表者又は管理人の定めのあるものを含む。以下この項において同じ。)の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前二条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、各本条の罰金刑を科する。
2 法人でない団体について前項の規定の適用がある場合には、その代表者又は管理人がその訴訟行為につき法人でない団体を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。
第四十一条 第十九条第二項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者は、十万円以下の過料に処する。
附則第十条中「第七条第二項及び第三項並びに第九条」を「第六条第一項及び第二項並びに第七条」に改める。
第二条中独立行政法人農畜産業振興機構法第十条第一号の改正規定の前に次のように加える。
第三条中「主要な畜産物の価格」を「畜産経営」に改める。
第二条中独立行政法人農畜産業振興機構法第十条第一号の改正規定を次のように改める。
第十条第一号中「畜産物の価格安定に関する法律(」を「畜産経営の安定に関する法律(」に、「価格安定措置」を「措置」に改め、同号イ及びロ中「指定乳製品及び」を削り、同号ハ中「畜産物の価格安定に関する法律第六条第二項、第三項又は第四項」を「畜産経営の安定に関する法律第五条第一項又は第二項」に改め、「指定乳製品、」を削り、同号に次のように加える。
ニ 加工原料乳についての生産者補給交付金及び生産者補給金並びに集送乳調整金の交付を行うこと。
ホ 指定乳製品等の輸入を行うこと。
ヘ ホの業務に係る指定乳製品等の買入れ、交換及び売渡しを行うこと。
ト ヘの業務に伴う指定乳製品等の保管を行うこと。
チ 機構以外の者の輸入に係る指定乳製品等の買入れ及び売戻しを行うこと。
第二条のうち、独立行政法人農畜産業振興機構法第十二条の改正規定中「第十条第一号イ」を「第十条第一号イからハまで」に、「第十条第一号ロからヘまで」を「第十条第一号ニからチまで」に改め、同法第十四条の改正規定を次のように改める。
第十四条中「及びロ」を「、ロ及びホからチまで」に改める。
第二条のうち、独立行政法人農畜産業振興機構法第十七条の改正規定中「第十条第一号ニ」を削り、「第十条第一号ロ」を「の規定により機構が交付する補助金、同号ニ」に改め、同法第十八条の改正規定中「第十八条第一号中「第十条第一号ニ、第二号」を「第十条第二号」に改め、同条第二号」を「第十八条第二号」に改める。
附則第三条の見出し中「畜産経営の安定に関する法律」を「畜産物の価格安定に関する法律」に改め、同条中「第五条第一項」を「第十二条第一項」に改める。
附則第四条第一項中「第五条第四項」を「第十二条第四項」に、「第六条第二項」を「第十三条第二項」に、「第八条第三項及び第十五条第三項」を「第十五条第三項及び第二十二条第三項」に、「畜産経営の安定に関する法律及び独立行政法人農畜産業振興機構法の一部を改正する法律」を「畜産物の価格安定に関する法律及び独立行政法人農畜産業振興機構法の一部を改正する法律」に改める。
附則第五条第一項中「第十条」を「第十七条」に改め、同条第二項中「第十条第一項及び第十一条」を「第十七条第一項及び第十八条」に改める。
附則第七条中「畜産経営の安定に関する法律第七条第一項」を「畜産物の価格安定に関する法律第六条第一項」に改める。
附則第十二条のうち地方自治法別表第一社会福祉施設職員等退職手当共済法(昭和三十六年法律第百五十五号)の項の次に次のように加える改正規定中「第七条第一項及び第二項、第十条第一項、第十一条第一項(第十三条第三項」を「第十四条第一項及び第二項、第十七条第一項、第十八条第一項(第二十条第三項」に、「第十二条第二項、第十三条第一項」を「第十九条第二項、第二十条第一項」に、「第二十九条第二項」を「第三十六条第二項」に改める。
附則第十三条のうち、関税暫定措置法第七条の三第二項第二号の改正規定中「第十七条第一項」を「第二十四条第一項」に改め、同法別表第一第〇四・〇二項から第〇四・〇五項までの改正規定中「第一七条第一項」を「第二四条第一項」に改める。
附則第十四条を次のように改める。
(肉用子牛生産安定等特別措置法の一部改正)
第十四条 肉用子牛生産安定等特別措置法(昭和六十三年法律第九十八号)の一部を次のように改正する。
第十三条第一項中「畜産物の価格安定に関する法律」を「畜産経営の安定に関する法律」に、「第二条第三項」を「第二条第一項」に改める。
第十四条第一項中「第二条第三項」を「第二条第一項」に改め、同条第二項中「第十二条」を「第十二条第一項」に改める。
第十五条の二中「第十二条」を「第十二条第一項」に改め、「第十五条中」の下に「「又は第二号」とあるのは「若しくは第二号」と、」を加え、「補助金」」を「補助金について」」に、「生産者積立助成金」を「生産者積立助成金について」に改める。
第十六条第一項中「第十二条」を「第十二条第一項」に改め、同条第二項中「第十二条」を「第十二条第一項」に、「加工原料乳生産者補給金等暫定措置法(昭和四十年法律第百十二号)第三条第一項第一号から第五号まで」を「機構法第十条第一号ニからチまで」に改める。
附則第十五条のうち食料・農業・農村基本法(平成十一年法律第百六号)第四十条第三項の改正規定中「第四十条第三項中」の下に「「畜産物の価格安定に関する法律」を「畜産経営の安定に関する法律」に改め、」を加える。
(調整規定)
第十八条 施行日が環太平洋パートナーシップ協定の締結に伴う関係法律の整備に関する法律の施行の日以後となる場合には、前条の規定は、適用しない。
内閣総理大臣 安倍晋三
総務大臣 山本早苗
財務大臣 麻生太郎
農林水産大臣 山本有二