独立行政法人国立印刷局法をここに公布する。
御名御璽
平成十四年五月十日
内閣総理大臣 小泉純一郎
法律第四十一号
独立行政法人国立印刷局法
目次
第一章
総則(第一条―第六条)
第二章
役員(第七条―第十条)
第三章
業務等(第十一条―第十七条)
第四章
雑則(第十八条―第二十二条)
第五章
罰則(第二十三条)
附則
第一章 総則
(目的)
第一条 この法律は、独立行政法人国立印刷局の名称、目的、業務の範囲等に関する事項を定めることを目的とする。
(名称)
第二条 この法律及び独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号。以下「通則法」という。)の定めるところにより設立される通則法第二条第一項に規定する独立行政法人の名称は、独立行政法人国立印刷局とする。
(印刷局の目的)
第三条 独立行政法人国立印刷局(以下「印刷局」という。)は、銀行券(日本銀行法(平成九年法律第八十九号)第四十六条第一項の規定により日本銀行が発行する銀行券をいう。第十一条第三項第一号を除き、以下同じ。)の製造を行うとともに、銀行券に対する国民の信頼を維持するために必要な情報の提供を行うこと等により、通貨制度の安定に寄与することを目的とする。
2 印刷局は、前項に規定するもののほか、官報の編集、印刷及び普及を行い、並びに法令全書、白書、調査統計資料その他の刊行物の編集、印刷、刊行及び普及を行うこと等により公共上の見地から行われることが適当な情報の提供を図るとともに、国債証券、印紙、郵便切手その他の公共上の見地から必要な証券及び印刷物の製造を行うこと等によりその確実な提供を図ることを目的とする。
(特定独立行政法人)
第四条 印刷局は、通則法第二条第二項に規定する特定独立行政法人とする。
(事務所)
第五条 印刷局は、主たる事務所を東京都に置く。
(資本金)
第六条 印刷局の資本金は、附則第四条第二項の規定により政府から出資があったものとされた金額とする。
2 政府は、必要があると認めるときは、予算で定める金額の範囲内において、印刷局に追加して出資することができる。
3 印刷局は、前項の規定による政府の出資があったときは、その出資額により資本金を増加するものとする。
第二章 役員
(役員)
第七条 印刷局に、役員として、その長である理事長及び監事二人を置く。
2 印刷局に、役員として、理事四人以内を置くことができる。
(理事の職務及び権限等)
第八条 理事は、理事長の定めるところにより、理事長を補佐して印刷局の業務を掌理する。
2 通則法第十九条第二項の個別法で定める役員は、理事とする。ただし、理事が置かれていないときは、監事とする。
3 前項ただし書の場合において、通則法第十九条第二項の規定により理事長の職務を代理し又はその職務を行う監事は、その間、監事の職務を行ってはならない。
(役員の任期)
第九条 役員の任期は、二年とする。
(役員の欠格条項の特例)
第十条 通則法第二十二条の規定にかかわらず、教育公務員で政令で定めるものは、非常勤の理事又は監事となることができる。
2 印刷局の非常勤の理事及び監事の解任に関する通則法第二十三条第一項の規定の適用については、同項中「前条」とあるのは、「前条及び独立行政法人国立印刷局法第十条第一項」とする。
第三章 業務等
(業務の範囲)
第十一条 印刷局は、第三条の目的を達成するため、次の業務を行う。
一 銀行券の製造を行うこと。
二 銀行券に対する国民の信頼を維持するために必要な情報の提供を行うこと。
三 官報の編集、印刷及び普及を行うこと。
四 法令全書、白書、調査統計資料その他の刊行物(電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録をいう。次号及び第三項第一号において同じ。)を含む。)の編集、印刷若しくは作成、刊行又は普及を行うこと。
五 国債証券、印紙、郵便切手、郵便葉書、旅券その他の公共上の見地から必要な印刷物(電磁的記録を含む。)の製造又は印刷を行うこと。
六 前各号の業務に関し、調査、試験、研究又は開発を行うこと。
七 前各号の業務に附帯する業務を行うこと。
2 印刷局は、前項の業務のほか、すき入紙製造取締法(昭和二十二年法律第百四十九号)第二項の規定に基づき、同項の調査を行う。
3 印刷局は、前二項の業務のほか、これらの業務の遂行に支障のない範囲内で、次の業務を行うことができる。
一 外国政府、外国の地方公共団体、外国の中央銀行、国際機関その他これらに準ずるもの(以下この号において「外国政府等」という。)の委託を受けて、当該外国政府等の銀行券、国債証券、印紙、郵便切手、郵便葉書、旅券その他の印刷物(電磁的記録を含む。)の製造又は印刷を行うこと。
二 前号の業務に関し、調査、試験、研究又は開発を行うこと。
(銀行券の製造)
第十二条 印刷局は、前条第一項第一号の業務については、財務大臣が銀行券の円滑な発行に資するために定める製造計画に従って行わなければならない。
(通貨制度の安定に重大な影響を与える契約の承認)
第十三条 印刷局は、銀行券の偽造を防止するための製造の方法に関する技術(以下「偽造防止技術」という。)に係る事項その他の第十一条第一項第一号及び第六号の業務(同号の業務にあっては、同項第一号の業務に係るものに限る。次条及び第二十条第一項において同じ。)の実施に関する事項であって通貨制度の安定に重大な影響を与えるおそれがあるものとして財務省令で定めるものをその内容とする契約を締結しようとするときは、財務大臣の承認を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
(偽造防止技術に係る秘密の管理)
第十四条 印刷局は、第十一条第一項第一号及び第六号の業務を行うに当たっては、偽造防止技術に係る秘密について、その漏えいの防止その他の適切な管理のために必要な措置を講じなければならない。
(積立金の処分)
第十五条 印刷局は、通則法第二十九条第二項第一号に規定する中期目標の期間(以下この条において「中期目標の期間」という。)の最後の事業年度に係る通則法第四十四条第一項本文又は第二項の規定による整理(以下この項において「整理」という。)を行った後、同条第一項の規定による積立金(以下この条において「積立金」という。)がある場合において、次の各号のいずれかに該当するときは、当該各号に定める金額について財務省令で定める基準により計算した額を国庫に納付しなければならない。
一 当該中期目標の期間(以下この項及び次項において「当該期間」という。)の直前の中期目標の期間(次号において「前期間」という。)の最後の事業年度に係る整理を行った後積立金がなかったとき 当該期間の最後の事業年度に係る整理を行った後の積立金の額に相当する金額
二 前期間の最後の事業年度に係る整理を行った後積立金があった場合であって、当該期間の最後の事業年度に係る整理を行った後の積立金の額に相当する金額が前期間の最後の事業年度に係る整理を行った後の積立金の額(当該前期間の最後の事業年度において、この項の規定により国庫に納付した場合にあってはその納付した額を、次項の規定により財務大臣の承認を受けた金額がある場合にあってはその承認を受けた金額に相当する額を、それぞれ控除した残額)に相当する金額を超えるとき その超える額に相当する金額
2 印刷局は、前項各号列記以外の部分に規定する場合において、積立金の額に相当する金額から同項の規定により国庫に納付しなければならない額に相当する金額を控除してなお残余があるときは、その残余の額に相当する金額のうち財務大臣の承認を受けた金額を、当該期間の次の中期目標の期間に係る通則法第三十条第一項の認可を受けた中期計画(同項後段の規定による変更の認可を受けたときは、その変更後のもの)の定めるところにより、当該次の中期目標の期間における第十一条に規定する業務の財源に充てることができる。
3 財務大臣は、前項の規定による承認をしようとするときは、あらかじめ、財務省の独立行政法人評価委員会の意見を聴かなければならない。
4 印刷局の最初の中期目標の期間については、第一項第一号中「なかったとき」とあるのは、「なかったとき又は当該期間が最初の中期目標の期間であるとき」とする。
5 前各項に定めるもののほか、納付金の納付の手続その他積立金の処分に関し必要な事項は、政令で定める。
(長期借入金及び独立行政法人国立印刷局債券)
第十六条 印刷局は、財務大臣の認可を受けて、長期借入金をし、又は独立行政法人国立印刷局債券(以下この条及び次条において「債券」という。)を発行することができる。
2 財務大臣は、前項の規定による認可をしようとするときは、あらかじめ、財務省の独立行政法人評価委員会の意見を聴かなければならない。
3 第一項の規定による債券の債権者は、印刷局の財産について他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有する。
4 前項の先取特権の順位は、民法(明治二十九年法律第八十九号)の規定による一般の先取特権に次ぐものとする。
5 印刷局は、財務大臣の認可を受けて、債券の発行に関する事務の全部又は一部を銀行又は信託会社に委託することができる。
6 商法(明治三十二年法律第四十八号)第三百九条、第三百十条及び第三百十一条の規定は、前項の規定により委託を受けた銀行又は信託会社について準用する。
7 前各項に定めるもののほか、債券に関し必要な事項は、政令で定める。
(償還計画)
第十七条 印刷局は、毎事業年度、長期借入金及び債券の償還計画を立てて、財務大臣の認可を受けなければならない。
2 財務大臣は、前項の規定による認可をしようとするときは、あらかじめ、財務省の独立行政法人評価委員会の意見を聴かなければならない。
第四章 雑則
(日本銀行からの意見の聴取)
第十八条 財務大臣は、通則法第二十九条第一項の規定により中期目標を定めるに当たっては、第十一条第一項第一号の業務に関する事項について、あらかじめ、日本銀行の意見を聴くものとする。
(中期目標の期間の終了時の検討に当たっての配慮)
第十九条 財務大臣は、通則法第三十五条第一項の規定による検討を行うに当たっては、銀行券の確実な製造の確保並びに偽造防止技術の維持及び向上による通貨制度の安定の確保の必要性に配慮するものとする。
(緊急の必要がある場合の財務大臣等の要請)
第二十条 財務大臣は、銀行券の偽造に対処するため必要があると認めるときその他銀行券の適切かつ確実な製造のため緊急の必要があると認めるときは、印刷局に対し、第十一条第一項第一号、第二号及び第六号の業務に関し必要な措置を実施すべきことを要請することができる。
2 内閣総理大臣は、官報及び内閣所管の機密文書(内閣府設置法(平成十一年法律第八十九号)第四条第三項第三十九号に規定するものをいう。以下この項において同じ。)の適切かつ確実な印刷のため緊急の必要があると認めるときは、印刷局に対し、第十一条第一項第三号及び第五号の業務(同号の業務にあっては、内閣所管の機密文書に係るものに限る。)に関し必要な措置を実施すべきことを要請することができる。
3 印刷局は、前二項の規定による財務大臣の要請又は内閣総理大臣の要請があったときは、速やかにその要請された措置を実施しなければならない。
(主務大臣等)
第二十一条 印刷局に係る通則法における主務大臣、主務省及び主務省令は、それぞれ財務大臣、財務省及び財務省令とする。
(国家公務員宿舎法の適用除外)
第二十二条 国家公務員宿舎法(昭和二十四年法律第百十七号)の規定は、印刷局の役員及び職員には適用しない。
第五章 罰則
第二十三条 次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした印刷局の役員は、二十万円以下の過料に処する。
一 この法律の規定により財務大臣の認可又は承認を受けなければならない場合において、その認可又は承認を受けなかったとき。
二 第十一条に規定する業務以外の業務を行ったとき。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、平成十五年四月一日から施行する。ただし、第二十一条並びに附則第四条及び第二十二条の規定は、公布の日から施行する。
(職員の引継ぎ等)
第二条 印刷局の成立の際現に財務省印刷局の職員である者は、別に辞令を発せられない限り、印刷局の成立の日において、印刷局の相当の職員となるものとする。
第三条 印刷局の成立の際現に財務省印刷局の職員である者のうち、印刷局の成立の日において引き続き印刷局の職員となったものであって、印刷局の成立の日の前日において財務大臣又はその委任を受けた者から児童手当法(昭和四十六年法律第七十三号)第七条第一項(同法附則第六条第二項、第七条第四項又は第八条第四項において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)の規定による認定を受けているものが、印刷局の成立の日において児童手当又は同法附則第六条第一項、第七条第一項若しくは第八条第一項の給付(以下この条において「特例給付等」という。)の支給要件に該当するときは、その者に対する児童手当又は特例給付等の支給に関しては、印刷局の成立の日において同法第七条第一項の規定による市町村長(特別区の区長を含む。)の認定があったものとみなす。この場合において、その認定があったものとみなされた児童手当又は特例給付等の支給は、同法第八条第二項(同法附則第六条第二項、第七条第四項又は第八条第四項において準用する場合を含む。)の規定にかかわらず、印刷局の成立の日の前日の属する月の翌月から始める。
(権利義務の承継等)
第四条 印刷局の成立の際現に国が有する権利及び義務のうち、財務省設置法(平成十一年法律第九十五号)第十一条第一項に規定する財務省印刷局の事務に係るもので政令で定めるものは、印刷局の成立の時において印刷局が承継する。
2 前項の規定により印刷局が国の有する権利及び義務を承継したときは、その承継の際、承継される権利に係る財産(政令で定める物品を除く。)の価額の合計額から承継される義務に係る負債の価額及び印刷局がその成立の日において有することとなる財務省令で定める引当金の額に相当する金額の合計額を控除した額に相当する金額は、政府から印刷局に対し出資されたものとする。
3 前項に規定する財産の価額は、印刷局の成立の日現在における時価を基準として評価委員が評価した価額とする。
4 前項の評価委員その他評価に関し必要な事項は、政令で定める。
(印刷局特別会計法等の廃止)
第五条 次に掲げる法律は、廃止する。
一 印刷局特別会計法(昭和二十二年法律第三十六号)
二 印刷局特別会計の利益の一般会計への納付の特例に関する法律(昭和二十四年法律第六十四号)
(印刷局特別会計法の廃止に伴う経過措置)
第六条 印刷局特別会計の平成十四年度以前の年度の決算に関しては、なお従前の例による。ただし、前条の規定による廃止前の印刷局特別会計法第十一条及び印刷局特別会計の利益の一般会計への納付の特例に関する法律の規定は、適用しない。
2 この法律の施行の際印刷局特別会計に属する権利及び義務(附則第四条第一項の規定により印刷局に承継されるものを除く。)は、この法律の施行の時において、一般会計に帰属するものとする。
3 前項の規定により一般会計に帰属した現金は、平成十四年度の一般会計の歳入とする。
(恩給負担金の取扱い)
第七条 この法律の施行前に給与事由が生じた恩給の支払に充てるべき金額で従前の印刷局特別会計が引き続き存続するものとした場合において印刷局特別会計において負担すべきこととなるものについては、印刷局が印刷局特別会計として存続するものとみなし、特別会計の恩給負担金を一般会計に繰り入れることに関する法律(昭和六年法律第八号)の規定を準用する。
(すき入紙製造取締法の一部改正)
第八条 すき入紙製造取締法の一部を次のように改正する。
第一項中「政府又は」を「政府、独立行政法人国立印刷局又は」に改め、第二項中「前項」を「第一項」に改め、第一項の次に次の一項を加える。
政府は、前項の許可を行う場合において、独立行政法人国立印刷局に必要な調査を行わせることができる。
(国営企業及び特定独立行政法人の労働関係に関する法律の一部改正)
第九条 国営企業及び特定独立行政法人の労働関係に関する法律(昭和二十三年法律第二百五十七号)の一部を次のように改正する。
第二条第一号ハを削る。
第三十六条中「、財務大臣(同号ハの企業に関するものに限る。)」を削る。
(国営企業及び特定独立行政法人の労働関係に関する法律の一部改正に伴う経過措置)
第十条 この法律の施行前に前条の規定による改正前の国営企業及び特定独立行政法人の労働関係に関する法律第二条第一号ハに掲げる事業(これに附帯する事業を含む。)を行う国の経営する企業(次項において「印刷事業」という。)がした行為は、国営企業及び特定独立行政法人の労働関係に関する法律(次項において「国労法」という。)第三条第一項の規定により読み替えて適用される労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)第七条(第一号ただし書を除く。)及び第二十七条(第九項中段及び後段を除く。)の規定の適用については、印刷局がした行為とみなす。
2 この法律の施行の際現に中央労働委員会に係属している印刷事業とその職員に係る国労法第四条第二項の労働組合(以下この項において「組合」という。)とを当事者とするあっせん、調停又は仲裁に係る事件及びこの法律の施行前に中央労働委員会がした印刷事業と組合との間の紛争に係る裁定については、印刷事業を印刷局とみなして、国労法第六章の規定を適用する。
(退職職員に支給する退職手当支給の財源に充てるための特別会計からする一般会計への繰入れに関する法律の一部改正)
第十一条 退職職員に支給する退職手当支給の財源に充てるための特別会計からする一般会計への繰入れに関する法律(昭和二十五年法律第六十二号)の一部を次のように改正する。
第一条中「、印刷局特別会計」を削る。
(退職職員に支給する退職手当支給の財源に充てるための特別会計からする一般会計への繰入れに関する法律の一部改正に伴う経過措置)
第十二条 前条の規定による改正前の退職職員に支給する退職手当支給の財源に充てるための特別会計からする一般会計への繰入れに関する法律第一条の規定により一般会計において印刷局特別会計から受け入れた金額の過不足額の調整については、印刷局を印刷局特別会計とみなして、同法第三条の規定を適用する。
2 印刷局は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)前に退職した政府の職員で失業しているものに対し施行日以後に支給される国家公務員退職手当法(昭和二十八年法律第百八十二号)第十条に規定する差額に相当する退職手当の支給に要する費用の財源に充てるべき金額で従前の印刷局特別会計が引き続き存続するものとした場合において印刷局特別会計において負担すべきこととなるものを、政令で定めるところにより、国庫に納付しなければならない。この場合において、国庫に納付した金額の過不足額の調整については、退職職員に支給する退職手当支給の財源に充てるための特別会計からする一般会計への繰入れに関する法律第三条の規定を準用する。
(図書館法の一部改正)
第十三条 図書館法(昭和二十五年法律第百十八号)の一部を次のように改正する。
第九条第一項中「こう報」を「広報」に、「印刷局発行」を「独立行政法人国立印刷局」に改める。
(国家公務員共済組合法の一部改正)
第十四条 国家公務員共済組合法(昭和三十三年法律第百二十八号)の一部を次のように改正する。
第三条第二項中第三号を削り、第四号を第三号とし、第五号を第四号とする。
第八条第一項中「第三号、第四号ロ又は第五号」を「第三号ロ又は第四号」に改め、「、印刷局長」を削る。
第九十九条第一項第一号及び第三号中「国又は独立行政法人造幣局」を「同項に規定する国等」に改め、同条第三項中「独立行政法人造幣局」の下に「若しくは独立行政法人国立印刷局(第百二条第三項において「国等」という。)」を加える。
第百二条第三項中「国又は独立行政法人造幣局」を「国等」に改める。
(国家公務員共済組合法の一部改正に伴う経過措置)
第十五条 前条の規定による改正前の国家公務員共済組合法(第四項において「改正前国共済法」という。)第三条第二項第三号の規定により設けられた組合(以下この条及び次条において「旧組合」という。)は、施行日に解散するものとし、その一切の権利及び義務は、国家公務員共済組合法第三条第一項の規定により財務省に属する職員をもって組織された組合(第三項及び次条において「財務省共済組合」という。)が承継する。
2 旧組合の平成十四年度に係る決算並びに貸借対照表及び損益計算書については、なお従前の例による。
3 第一項の規定により旧組合の権利を財務省共済組合が承継する場合における当該承継に係る不動産の取得に対しては、不動産取得税を課することができない。
4 施行日前に改正前国共済法又はこれに基づく命令の規定によりした処分、手続その他の行為は、別段の定めがあるもののほか、この法律若しくは前条の規定による改正後の国家公務員共済組合法又はこれらに基づく命令中の相当規定によりした処分、手続その他の行為とみなす。
第十六条 施行日の前日に旧組合の組合員であった者(施行日に財務省共済組合の組合員の資格を取得した者に限る。以下この条において「更新組合員」という。)は財務省共済組合の組合員であった者と、旧組合の組合員であった期間(次に掲げる期間を除く。)は財務省共済組合の組合員であった期間とみなす。
一 国家公務員共済組合法附則第十三条の十の規定による脱退一時金の支給を受けた場合におけるその脱退一時金の額の算定の基礎となった期間
二 国家公務員等共済組合法等の一部を改正する法律(昭和六十年法律第百五号。第四号において「昭和六十年国共済改正法」という。)第一条の規定による改正前の国家公務員等共済組合法第八十条第一項の規定による脱退一時金(他の法令の規定により当該脱退一時金とみなされたものを含む。)の支給を受けた場合におけるその脱退一時金の額の算定の基礎となった期間
三 国家公務員及び公共企業体職員に係る共済組合制度の統合等を図るための国家公務員共済組合法等の一部を改正する法律(昭和五十八年法律第八十二号)附則第二条の規定による廃止前の公共企業体職員等共済組合法(昭和三十一年法律第百三十四号)第六十一条の三第一項の規定による脱退一時金の支給を受けた場合におけるその脱退一時金の額の算定の基礎となった期間
四 昭和六十年国共済改正法附則第六十一条の規定による脱退一時金の支給を受けた場合におけるその脱退一時金の額の算定の基礎となった期間
2 旧組合が施行日前に国家公務員共済組合法第四十二条第二項、第五項又は第七項の規定により決定し、又は改定した施行日の前日における更新組合員の同条第一項に規定する標準報酬は、当該更新組合員の属する財務省共済組合が同条第二項、第五項又は第七項の規定により決定し、又は改定した同条第一項に規定する標準報酬とみなす。
3 施行日前に国家公務員共済組合法第五十三条第一項(第二号を除く。)の規定により更新組合員が旧組合に届け出なければならない事項についてその届出がされていない場合には、施行日以後は、同項の規定により当該更新組合員が財務省共済組合に届け出なければならない事項についてその届出がされていないものとみなして、同条の規定を適用する。
4 退職の日が施行日前である旧組合の組合員(国家公務員共済組合法第百二十四条の二第二項に規定する継続長期組合員を除く。次項において同じ。)であった者に対し同法第五十九条、第六十六条第三項又は第六十七条(第一項及び第二項を除く。)の規定が適用されるものとしたならば、これらの規定により支給される給付を受けることができるときは、これらの給付は、同法の規定の例によるものとし、財務省共済組合が支給する。
5 施行日前に旧組合の組合員が退職し、かつ、施行日以後に出産し、又は死亡した場合において、国家公務員共済組合法第六十一条第二項、第六十四条又は第六十七条第二項の規定が適用されるものとしたならば、これらの規定により支給される給付を受けることができるときは、これらの給付は、同法の規定の例によるものとし、財務省共済組合が支給する。
6 施行日前に国家公務員共済組合法第百条の二の規定により更新組合員が旧組合にした申出は、同条の規定により財務省共済組合にした申出とみなして、同条の規定を適用する。
7 施行日の前日において国家公務員共済組合法第百二十四条の二第一項の規定により旧組合の組合員であるものとされていた者及び同日において旧組合の組合員であった者で同日に任命権者又はその委任を受けた者の要請に応じて引き続き同項に規定する公庫等職員となるため退職したものについては、財務省共済組合を同項に規定する転出の際に所属していた組合とみなして、同条の規定を適用する。
8 施行日の前日において国家公務員共済組合法第百二十六条の五第一項又は附則第十二条第二項の規定により旧組合の組合員であるものとみなされていた者及び同日において旧組合の組合員であった者で同日に退職し、同法第百二十六条の五第一項又は附則第十二条第一項の規定による申出を同日に旧組合に行ったものについては、財務省共済組合を同法第百二十六条の五第一項又は附則第十二条第一項の規定による申出に係る組合とみなして、同法第百二十六条の五又は附則第十二条の規定を適用する。
9 施行日前に退職し、国家公務員共済組合法第百二十六条の五第一項の規定による申出を旧組合にすることができる者で、施行日前に当該申出をしていないものについては、財務省共済組合を同項の規定による申出に係る組合とみなして、同条の規定を適用する。この場合において、同項中「当該組合」とあるのは、「当該組合(独立行政法人国立印刷局法(平成十四年法律第四十一号)の施行前の期間については、その者の所属していた同法附則第十五条第一項に規定する旧組合とする。)」とする。
第十七条 この法律の施行前にした附則第十四条の規定による改正前の国家公務員共済組合法の規定に違反する行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(国家公務員共済組合法の長期給付に関する施行法の一部改正)
第十八条 国家公務員共済組合法の長期給付に関する施行法(昭和三十三年法律第百二十九号)の一部を次のように改正する。
第三条の二第二項中「独立行政法人造幣局」の下に「若しくは独立行政法人国立印刷局(第五十四条第一項において「国等」という。)」を加える。
第二十九条第一項及び第五十四条第一項中「国又は独立行政法人造幣局」を「国等」に改める。
(国家公務員共済組合法の長期給付に関する施行法の一部改正に伴う経過措置)
第十九条 施行日以後の月分の国家公務員共済組合法の長期給付に関する施行法第三条の二第一項に規定する年金である給付に要する費用のうち、当該年金である給付の額について施行日前に行われた改定により増加した費用で従前の印刷局特別会計が引き続き存続するものとした場合において印刷局特別会計において負担すべきこととなるものについては、印刷局が負担する。
(国家公務員等共済組合法等の一部を改正する法律の一部改正)
第二十条 国家公務員等共済組合法等の一部を改正する法律の一部を次のように改正する。
附則第三十一条第一項中「国又は独立行政法人造幣局」を「国等(共済法第九十九条第三項に規定する国等をいう。以下この条及び附則第六十四条第四号において同じ。)」に、「共済法第九十九条第三項」を「同項」に改め、同条第二項及び第三項中「国又は独立行政法人造幣局」を「国等」に改める。
附則第六十四条第四号中「国又は独立行政法人造幣局」を「国等」に改める。
(厚生年金保険法等の一部を改正する法律の一部改正)
第二十一条 厚生年金保険法等の一部を改正する法律(平成八年法律第八十二号)の一部を次のように改正する。
附則第五十四条第一項第二号中「国又は独立行政法人造幣局」を「国等(同項に規定する国等をいう。第三項第二号において同じ。)」に改め、同条第三項第二号中「国又は独立行政法人造幣局」を「国等」に改める。
(その他の経過措置の政令への委任)
第二十二条 附則第二条から第四条まで、第六条、第七条、第十条、第十二条、第十五条から第十七条まで及び第十九条に定めるもののほか、印刷局の設立に伴い必要な経過措置その他この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
(内閣府設置法の一部改正)
第二十三条 内閣府設置法の一部を次のように改正する。
第四条第三項第三十九号中「の編集及び印刷」及び「の指揮監督」を削る。
(財務省設置法の一部改正)
第二十四条 財務省設置法の一部を次のように改正する。
目次中「第三節 特別の機関(第九条―第十一条)」を「第三節 削除」に改める。
第三条中「並びに印刷事業の健全な運営」を削る。
第四条第三十六号中「紙幣類似証券」の下に「及びすき入紙製造」を加え、同条第三十七号中「の種類、様式及び製造発行計画を定めること」を「に関すること」に改め、同条第六十三号を次のように改める。
六十三 削除
第三章第三節を次のように改める。
第三節 削除
第九条から第十一条まで 削除
第二十五条を次のように改める。
第二十五条 削除
内閣総理大臣 小泉純一郎
財務大臣 塩川正十郎