昭和四十四年度における農林漁業団体職員共済組合法の規定による年金の額の改定に関する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和四十四年十二月十八日
内閣総理大臣 佐藤栄作
法律第九十七号
昭和四十四年度における農林漁業団体職員共済組合法の規定による年金の額の改定に関する法律
(旧法の規定による年金の額の改定)
第一条 農林漁業団体職員共済組合法の一部を改正する法律(昭和三十九年法律第百十二号。以下「三十九年改正法」という。)による改正前の農林漁業団体職員共済組合法(昭和三十三年法律第九十九号)(以下「旧法」という。)の資格の喪失(組合員にあつては旧法第十五条第二項各号に掲げる事由による組合員の資格の喪失、任意継続組合員にあつては旧法第十七条第四項第一号又は第二号の事由による任意継続組合員の資格の喪失をいう。)をした組合員若しくは任意継続組合員又は旧法第三十九条第一項の障害給付の請求をした任意継続組合員についての当該資格の喪失又は障害給付の請求に係る旧法の規定による退職年金、障害年金又は遺族年金については、昭和四十四年十一月分以後、その額を、これらの年金の基礎となつた組合員又は任意継続組合員であつた期間の各月における標準給与の月額に別表の上欄に掲げる期間の区分に応じ同表の下欄に掲げる率をそれぞれ乗じて得た額を基礎として、附則第三項の規定による改正後の三十九年改正法附則第四条第十一号に定める旧法の平均標準給与の仮定月額の算定の例により算定した額(その額が十一万円をこえるときは、十一万円とする。)を平均標準給与の月額とみなし、旧法(附則第五条を除く。)の規定を適用して算定した額に改定する。
2 前項の規定により年金額を改定した場合において、改定後の年金額が従前の年金額より少ないときは、従前の年金額をもつて改定年金額とする。
(新法の規定による年金の額の改定)
第二条 昭和四十四年十月三十一日以前に三十九年改正法による改正後の農林漁業団体職員共済組合法(以下「新法」という。)の資格喪失事由(組合員にあつては新法第十五条第二項各号に掲げる事由、任意継続組合員にあつては新法第十七条第六項各号に掲げる事由をいう。)に該当した組合員若しくは任意継続組合員又は同日以前に新法第三十九条第一項第二号の障害給付の請求をした任意継続組合員についての当該資格喪失事由又は障害給付の請求に係る新法の規定による退職年金、減額退職年金、障害年金又は遺族年金であつて、これらの年金の基礎となつた組合員期間のうちに昭和三十九年九月以前の期間を含むものについては、昭和四十四年十一月分以後、その額を、昭和三十九年九月以前の組合員期間の各月における標準給与の月額に別表の上欄に掲げる期間の区分に応じ同表の下欄に掲げる率をそれぞれ乗じて得た額及び同年十月以後の組合員期間の各月における標準給与の月額を基礎として、農林漁業団体職員共済組合法(以下「法」という。)第二十一条の規定の適用については同条の規定の例により算定した平均標準給与の年額(その額が百三十二万円をこえるときは、百三十二万円とする。)を平均標準給与の年額と、附則第三項の規定による改正前の三十九年改正法附則第四条第四号の規定の適用については附則第三項の規定による改正後の三十九年改正法附則第四条第十号の旧法の平均標準給与の仮定年額の算定の例により算定した額(その額が百三十二万円をこえるときは、百三十二万円とする。)を旧法の平均標準給与の年額と、附則第三項の規定による改正前の三十九年改正法附則第四条第五号の規定の適用については同号の新法の平均標準給与の年額の算定の例により算定した額(その額が百三十二万円をこえるときは、百三十二万円とする。)を新法の平均標準給与の年額とみなして、法、附則第三項の規定による改正前の三十九年改正法附則又は農林漁業団体職員共済組合法等の一部を改正する法律(昭和四十一年法律第八十二号)附則第三条の規定を適用して算定した額に改定する。
2 前条第二項の規定は、前項の規定による年金額の改定の場合について準用する。
(従前の退職年金等の最低保障に係る改定)
第三条 昭和四十四年九月三十日以前に第一条第一項の資格の喪失をし、若しくは前条第一項の資格喪失事由に該当した組合員若しくは任意継続組合員又は同日以前に旧法第三十九条第一項若しくは新法第三十九条第一項第二号の障害給付の請求をした任意継続組合員についての当該資格の喪失、資格喪失事由又は障害給付の請求に係る次の各号に掲げる年金については、その額が当該各号に掲げる額に満たないときは、同年十月分以後、その額を当該各号に掲げる額に改定する。ただし、遺族年金については、組合員期間(三十九年改正法附則第四条第一号の旧法組合員期間と同条第二号の新法組合員期間とを合算した期間をいう。)が二十年に満たないときは、この限りでない。
一 退職年金又は障害年金 九万六千円
二 遺族年金 四万八千円
(端数計算)
第四条 第一条又は第二条の規定により年金額を改定する場合において、これらの規定により算出して得た年金額に一円未満の端数があるときは、その端数を切り上げた金額をもつてこれらの規定による改定年金額とする。
(政令への委任)
第五条 前各条に規定するもののほか、この法律の規定による年金の額の改定に関して必要な事項は、政令で定める。
附 則
(施行期日等)
1 この法律は、公布の日から施行する。
2 次項の規定による改正後の三十九年改正法附則及び附則第五項の規定による改正後の法第二十条第一項の規定は昭和四十四年十一月一日から、附則第十項の規定は同年十一月一日から適用する。
(三十九年改正法の一部改正)
3 農林漁業団体職員共済組合法の一部を改正する法律の一部を次のように改正する。
附則第四条第八号中「次号」を「次号及び第十二号」に改め、同条に次の三号を加える。
十 旧法の平均標準給与の仮定年額 旧法の平均標準給与の年額に、過去一定年間における各月ごとの総組合員の標準給与の平均額を基礎とし、総組合員の給与に関するその他の諸事情を考慮し、更新組合員の平均標準給与の年額と最終標準給与の年額(給付事由が生じた日の属する月における標準給与の月額の十二倍に相当する額をいう。)との適正な調整を図ることを旨として、政令で定める率を乗じて得た額(一円未満の端数を生じたときは、これを一円に切り上げた額)(その額が百八十万円をこえるときは、百八十万円とする。)をいう。
十一 旧法の平均標準給与の仮定月額 旧法の平均標準給与の仮定年額の十二分の一に相当する額(一円未満の端数を生じたときは、これを一円に切り上げた額)をいう。
十二 旧法の平均標準給与の仮定日額 旧法の平均標準給与の仮定月額の三十分の一に相当する額をいう。
附則第六条第一項第一号中「旧法の平均標準給与の年額」を「旧法の平均標準給与の仮定年額」に改める。
附則第七条第二項第一号中「旧法の平均標準給与の年額」を「旧法の平均標準給与の仮定年額」に改め、同条第五項を次のように改める。
5 第二項及び前項の従前の退職年金の額は、昭和四十四年度における農林漁業団体職員共済組合法の規定による年金の額の改定に関する法律(昭和四十四年法律第九十七号)第一条の規定を適用して算定した額とする。
附則第十一条第一号中「旧法の平均標準給与の日額」を「旧法の平均標準給与の仮定日額」に改める。
附則第十二条第三項中「旧法の平均標準給与の月額又は旧法の平均標準給与の日額」を「旧法の平均標準給与の仮定月額又は旧法の平均標準給与の仮定日額」に、「六万円」を「九万六千円」に改める。
附則第十三条第一項第一号及び第十五条第二項第三号中「旧法の平均標準給与の年額」を「旧法の平均標準給与の仮定年額」に改める。
4 昭和四十四年十一月一日前に法の規定により給付事由が生じた給付については、前項の規定による改正後の三十九年改正法附則の規定にかかわらず、なお従前の例による。
(法の一部改正)
5 農林漁業団体職員共済組合法の一部を次のように改正する。
第一条に次の一項を加える。
2 昭和二十三年八月二十七日に設立を許可された社団法人全国農業共済協会及び昭和三十年十二月一日に設立を許可された社団法人中央畜産会は、この法律の規定の適用については、前項に掲げる法律に基づいて設立された法人とみなす。
第二十条第一項の表中
第一級
八、〇〇〇円
八、五〇〇円未満
第二級
九、〇〇〇円
八、五〇〇円以上  九、五〇〇円未満
第三級
一〇、〇〇〇円
九、五〇〇円以上 一一、〇〇〇円未満
第四級
一二、〇〇〇円
一一、〇〇〇円以上 一三、〇〇〇円未満
第一級
一二、〇〇〇円
一三、〇〇〇円未満
に、
第五級
第二級
に、
第六級
第三級
に、
第七級
第四級
に、
第八級
第五級
に、
第九級
第六級
に、
第十級
第七級
に、
第十一級
第八級
に、
第十二級
第九級
に、
第十三級
第十級
に、
第十四級
第十一級
に、
第十五級
第十二級
に、
第十六級
第十三級
に、
第十七級
第十四級
に、
第十八級
第十五級
に、
第十九級
第十六級
に、
第二十級
第十七級
に、
第二十一級
第十八級
に、
第二十二級
第十九級
に、
第二十三級
第二十級
に、
第二十四級
第二十一級
に、
第二十五級
第二十二級
に、
第二十六級
第二十三級
に、
第二十七級
第二十四級
に、
第二十八級
第二十五級
に、
第二十九級
第二十六級
に、
第三十級
第二十七級
に、
第三十一級
第二十八級
に、
第三十二級
第二十九級
に、
第三十三級
一一〇、〇〇〇円
一〇七、五〇〇円以上
第三十級
一一〇、〇〇〇円
一〇七、五〇〇円以上 一一五、〇〇〇円未満
第三十一級
一二〇、〇〇〇円
一一五、〇〇〇円以上 一二五、〇〇〇円未満
第三十二級
一三〇、〇〇〇円
一二五、〇〇〇円以上 一三五、〇〇〇円未満
第三十三級
一四〇、〇〇〇円
一三五、〇〇〇円以上 一四五、〇〇〇円未満
第三十四級
一五〇、〇〇〇円
一四五、〇〇〇円以上
に改める。
6 昭和四十四年十一月一日前に法の規定により給付事由が生じた給付については、前項の規定による改正後の法第二十条第一項の規定にかかわらず、なお従前の例による。
(標準給与に関する経過措置)
7 昭和四十四年十一月一日前に組合員であつた者で同日まで引き続き組合員であるもの(法第二十条第五項の規定により同日現在により標準給与が定められるべき者及び同条第七項の規定により同月から標準給与が改定されるべき者を除く。)のうち、同年十月の標準給与の月額が八千円、九千円若しくは一万円である者又は十一万円である者(当該標準給与の月額の基礎となつた給与月額が十一万五千円未満である者を除く。)の標準給与は、当該標準給与の月額の基礎となつた給与月額を附則第五項の規定による改正後の法第二十条第一項の規定による標準給与の基礎となる給与月額とみなして、農林漁業団体職員共済組合が改定する。
8 前項の規定によつて改定された標準給与は、昭和四十四年十一月から昭和四十五年九月までの各月の標準給与とする。
9 附則第七項の規定によつて改定された標準給与の月額を標準とする掛金の算定は、昭和四十四年十一月分以後の掛金について行なうものとし、同年十月分以前の掛金については、なお従前の例による。
(退職年金等の最低保障に関する経過措置)
10 昭和四十四年十月一日以後に第二条第一項の資格喪失事由に該当した組合員若しくは任意継続組合員又は同日以後に新法第三十九条第一項第二号の障害給付の請求をした任意継続組合員についての当該資格喪失事由又は障害給付の請求に係る次の各号に掲げる年金については、その額が当該各号に掲げる額に満たないときは、当分の間、その額を当該各号に掲げる額とする。ただし、遺族年金については、第三条の組合員期間が二十年に満たないときは、この限りでない。
一 退職年金又は障害年金 九万六千円
二 遺族年金 四万八千円
別表
期間の区分
昭和三十四年一月から同年九月まで
一・七九四
昭和三十四年十月から昭和三十五年九月まで
一・七三八
昭和三十五年十月から昭和三十六年九月まで
一・六二四
昭和三十六年十月から昭和三十七年九月まで
一・三九八
昭和三十七年十月から昭和三十八年九月まで
一・二二一
昭和三十八年十月から昭和三十九年九月まで
一・〇七四
農林大臣 長谷川四郎
内閣総理大臣 佐藤栄作