戦時下において国家総力を最高度に高めるため、有為な人材の育成が急務となっている。しかし、優秀な素質を持ちながら経済的理由で進学できない者が多数存在する状況は、現下の国家にとって看過できない。そこで、これらの者に広く進学の機会を与え、国家有用の人材を育成することは、現在の総力戦体制および将来の大東亜建設にとって緊要である。このため、永続的かつ国家的性格を持つ育英事業の確立が必要であり、特別法による特殊法人として大日本育英会を設立し、学資の貸与等を行うことを目的として本法案を提出する。
参照した発言:
第84回帝国議会 衆議院 本会議 第4号