第一條 軍事保護院ハ厚生大臣ノ管理ニ屬シ左ニ揭グル事務ヲ掌ル
一 軍人又ハ之ニ準ズベキ者トシテ戰鬪其ノ他ノ公務ニ因リ傷痍ヲ受ケ又ハ疾病ニ罹リタル者(傷痍軍人)ノ療養職業保護其ノ他ノ援護ニ關スル事項
二 軍人又ハ之ニ準ズベキ者トシテ戰鬪其ノ他ノ公務ニ從事シ爲ニ死歿シタル者ノ遺族(軍人遺族)ノ援護ニ關スル事項
三 軍人又ハ之ニ準ズベキ者トシテ戰鬪其ノ他ノ公務ニ從事スル者ノ家族(軍人家族)ノ援護ニ關スル事項
第三條 前條ノ職員ノ外厚生大臣ノ奏請ニ依リ關係各廳高等官ノ中ヨリ內閣ニ於テ事務官ヲ命ズルコトヲ得
總裁官房ニ於テハ人事、文書及會計ニ關スル事務竝ニ他ノ主管ニ屬セザル事務ヲ掌ル
援護局ニ於テハ軍事扶助法ノ施行、軍人遺族及軍人家族ノ援護竝ニ業務局ノ主管ニ屬セザル軍人援護ニ關スル事務ヲ掌ル
業務局ニ於テハ傷痍軍人ノ療養及職業保護竝ニ工營ニ關スル事務ヲ掌ル
第五條 厚生大臣ハ傷痍軍人ノ療養又ハ職業保護ニ關スル院務ノ一部ヲ分掌セシムル爲療養所又ハ職業補導所ヲ設クルコトヲ得其ノ名稱及位置ハ厚生大臣之ヲ定ム
療養所又ハ職業補導所ノ長ハ醫官又ハ事務官ヲ以テ之ニ充ツ
第六條 軍事保護院ニ顧問五人以內ヲ置キ軍人援護ニ關スル重要事項ニ參畫セシム
第七條 軍事保護院ニ參與十五人以內ヲ置キ院務ニ參與セシム
參與ハ厚生大臣ノ奏請ニ依リ關係各廳勅任官又ハ學識經驗アル者ノ中ヨリ內閣ニ於テ之ヲ命ズ
學識經驗アル者ノ中ヨリ命ゼラレタル參與ノ任期ハ三年トス但シ特別ノ事由アル場合ニ於テハ任期中之ヲ解任スルコトヲ妨ゲズ
第八條 軍事保護院ニ專門委員ヲ置キ專門ノ事項ヲ調査セシム
專門委員ハ厚生大臣ノ奏請ニ依リ學識經驗アル者ノ中ヨリ內閣ニ於テ之ヲ命ズ
專門委員ノ任期ハ二年トス但シ特別ノ事由アル場合ニ於テハ任期中之ヲ解任スルコトヲ妨ゲズ
第九條 總裁ハ厚生大臣ノ監督ヲ承ケ院務ヲ統理シ所部ノ職員ヲ指揮監督シ判任官以下ノ進退ヲ專行ス
第十二條 祕書官ハ總裁ノ命ヲ承ケ機密ニ關スル事務ヲ掌ル
第十三條 書記官、事務官及理事官ハ上官ノ命ヲ承ケ事務ヲ掌ル
第十六條 調劑官及調劑官補ハ上官ノ命ヲ承ケ調劑ヲ掌ル