朕海軍人事部條例改正ノ件ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十二年四月三十日
內閣總理大臣 林銑十郞
海軍大臣 米內光政
勅令第百五十四號
海軍人事部令
第一條 各軍港ニ海軍人事部ヲ置キ札幌、金澤、大阪及高松ニ地方海軍人事部ヲ置ク
海軍人事部及地方海軍人事部ハ其ノ所在地名ヲ冠稱ス
第二條 海軍人事部ハ當該鎭守府ニ屬シ其ノ所管ノ左ノ事務ヲ掌ル
一 士官、特務士官、候補生、准士官、下士官及兵竝ニ文官及同待遇者ノ人事ニ關スル事項
二 特務士官、准士官、下士官及兵ノ召集及充員ニ關スル事項
三 下士官及兵ノ簡閱點呼竝ニ兵ノ徵募ニ關スル事項
四 特務士官以下ノ海軍豫備員及豫備員候補者ノ人事竝ニ豫備員候補者ノ採用ニ關スル事項
五 軍人及軍屬ノ福祉、軍事扶助竝ニ軍事普及ニ關スル事項
第三條 地方海軍人事部ハ其ノ所在地ヲ管スル鎭守府所屬ノ海軍人事部ニ屬シ海軍大臣ノ定ムル所ニ依リ前條ニ揭グル事務ノ一部ヲ掌ル
第四條 海軍人事部及地方海軍人事部ニ各左ノ職員ヲ置ク
部長
部員
第五條 海軍人事部長ハ鎭守府司令長官ニ隸シ部務ヲ總理ス
第六條 地方海軍人事部長ハ海軍人事部長ニ隸シ部務ヲ掌理ス
第七條 部員ハ上官ノ命ヲ承ケ服務ス
第八條 海軍人事部長缺員中又ハ事故アルトキハ部下ノ職員席次ニ從ヒ其ノ職務ヲ代理ス但シ鎭守府司令長官特ニ代理者ヲ置キタル場合ハ此ノ限ニ在ラズ
第九條 地方海軍人事部長缺員中又ハ事故アルトキハ部下ノ職員席次ニ從ヒ其ノ職務ヲ代理ス但シ海軍人事部長特ニ必要ト認ムルトキハ他ノ職員ヲシテ其ノ職務ヲ代理セシムルコトヲ得
第十條 海軍人事部又ハ地方海軍人事部ニ判任文官ヲ置ク
第十一條 附ハ特務士官、准士官、下士官又ハ判任文官ヲ以テ之ニ充ツ各上官ノ命ヲ承ケ服務ス
附 則
本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス
當分ノ內高松地方海軍人事部ハ第三條ノ規定ニ拘ラズ佐世保海軍人事部ニ屬スルモノトス
朕海軍人事部条例改正ノ件ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十二年四月三十日
内閣総理大臣 林銑十郎
海軍大臣 米内光政
勅令第百五十四号
海軍人事部令
第一条 各軍港ニ海軍人事部ヲ置キ札幌、金沢、大阪及高松ニ地方海軍人事部ヲ置ク
海軍人事部及地方海軍人事部ハ其ノ所在地名ヲ冠称ス
第二条 海軍人事部ハ当該鎮守府ニ属シ其ノ所管ノ左ノ事務ヲ掌ル
一 士官、特務士官、候補生、准士官、下士官及兵並ニ文官及同待遇者ノ人事ニ関スル事項
二 特務士官、准士官、下士官及兵ノ召集及充員ニ関スル事項
三 下士官及兵ノ簡閲点呼並ニ兵ノ徴募ニ関スル事項
四 特務士官以下ノ海軍予備員及予備員候補者ノ人事並ニ予備員候補者ノ採用ニ関スル事項
五 軍人及軍属ノ福祉、軍事扶助並ニ軍事普及ニ関スル事項
第三条 地方海軍人事部ハ其ノ所在地ヲ管スル鎮守府所属ノ海軍人事部ニ属シ海軍大臣ノ定ムル所ニ依リ前条ニ掲グル事務ノ一部ヲ掌ル
第四条 海軍人事部及地方海軍人事部ニ各左ノ職員ヲ置ク
部長
部員
第五条 海軍人事部長ハ鎮守府司令長官ニ隷シ部務ヲ総理ス
第六条 地方海軍人事部長ハ海軍人事部長ニ隷シ部務ヲ掌理ス
第七条 部員ハ上官ノ命ヲ承ケ服務ス
第八条 海軍人事部長欠員中又ハ事故アルトキハ部下ノ職員席次ニ従ヒ其ノ職務ヲ代理ス但シ鎮守府司令長官特ニ代理者ヲ置キタル場合ハ此ノ限ニ在ラズ
第九条 地方海軍人事部長欠員中又ハ事故アルトキハ部下ノ職員席次ニ従ヒ其ノ職務ヲ代理ス但シ海軍人事部長特ニ必要ト認ムルトキハ他ノ職員ヲシテ其ノ職務ヲ代理セシムルコトヲ得
第十条 海軍人事部又ハ地方海軍人事部ニ判任文官ヲ置ク
第十一条 附ハ特務士官、准士官、下士官又ハ判任文官ヲ以テ之ニ充ツ各上官ノ命ヲ承ケ服務ス
附 則
本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス
当分ノ内高松地方海軍人事部ハ第三条ノ規定ニ拘ラズ佐世保海軍人事部ニ属スルモノトス