関東局官制
法令番号: 勅令第三百四十八號
公布年月日: 昭和9年12月26日
法令の形式: 勅令
朕樞密顧問ノ諮詢ヲ經テ關東廳官制改正ノ件ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和九年十二月二十六日
內閣總理大臣 岡田啓介
外務大臣 廣田弘毅
拓務大臣 伯爵 兒玉秀雄
勅令第三百四十八號
關東局官制
第一條 在滿洲國大使館ニ關東局ヲ設置ス
第二條 關東局ハ左ノ事務ヲ掌ル
一 關東州廳ノ監督其ノ他關東州ニ於ケル政務ノ管理
二 特ニ定ムルモノヲ除クノ外南滿洲鐵道附屬地ノ行政ノ管理
三 南滿洲鐵道株式會社及滿洲電信電話株式會社ノ業務ノ監督
第三條 滿洲國駐箚特命全權大使ハ內閣總理大臣ノ監督ヲ承ケ關東局ノ事務ヲ統理ス但ノ涉外事項ニ關スルモノニ付テハ外務大臣ノ監督ヲ承ク
第四條 大使ハ第二條ノ權限ヲ行フニ付職權又ハ特別ノ委任ニ依リ命令ヲ發シ之ニ一年以下ノ懲役若ハ禁錮、二百圓以下ノ罰金、拘留又ハ科料ノ罰則ヲ附スルコトヲ得
第五條 大使ハ安寧秩序ヲ保持スル爲臨時緊急ヲ要スル場合ニ於テハ前條ノ制限ヲ超ユル罰則ヲ附シタル命令ヲ發スルコトヲ得
前項ノ規定ニ依リテ發シタル命令ハ發布後直ニ內閣總理大臣ヲ經テ勅裁ヲ請フベシ若シ勅裁ヲ得ザルトキハ大使ハ直ニ其ノ命令ノ將來ニ向テ效力ナキコトヲ公布スベシ
第六條 大使ハ關東州及南滿洲鐵道附屬地ノ安寧秩序ヲ保持スル爲必要アルトキハ當該地方ノ陸海軍ノ司令官ニ兵力ノ使用ヲ請求スルコトヲ得
第七條 大使ハ第二條ノ權限ヲ行フニ付所轄官廳ノ命令又ハ處分ニシテ成規ニ違ヒ、公益ヲ害シ又ハ權限ヲ犯スモノアリト認ムルトキハ其ノ命令又ハ處分ヲ停止シ又ハ取消スコトヲ得
第八條 大使ハ第二條ノ權限ニ屬スル事項ヲ行フ爲ノ所部職員ヲ統督シ奏任官ノ進退ハ內閣總理大臣ヲ經テ之ヲ上奏シ判任官ノ進退ハ之ヲ專行ス但シ關東州廳ニ屬スル判任官ノ進退ハ關東州廳長官ノ具狀ニ依リ之ヲ行フ
第九條 大使ハ內閣總理大臣ヲ經テ前條ニ規定スル所部職員ノ敍位敍勳ヲ上奏ス
第十條 關東局ニ官房及左ノ三部ヲ置ク
司政部
警務部
監理部
官房及各部ノ事務ノ分掌ハ大使之ヲ定ム
第十一條 關東州ニ關東州廳ヲ置ク
關東州廳ニ官房、內務部及警察部ヲ置ク
官房及各部ノ事務ノ分掌ハ大使之ヲ定ム
第十二條 關東州ヲ五區ニ分チ各區ニ民政署ヲ置ク其ノ位置、名稱及管轄區域ハ大使之ヲ定ム
第十三條 關東州及南滿洲鐵道附屬地ニ警察署及消防署ヲ置ク其ノ位置、名稱及管轄區域ハ大使之ヲ定ム
第十四條 關東局ニ左ノ職員ヲ置ク
總長 勅任
司政部長 勅任
警務部長 勅任
監理部長 勅任
關東州廳長官 勅任
祕書官 專任一人 奏任
事務官 專任十七人 奏任內一人ヲ勅任ト爲スコトヲ得
理事官 專任五人 奏任
視學官 專任一人 奏任
技師 專任七人 奏任
警視 專任十二人 奏任
通譯官 專任一人 奏任
屬 專任百四十四人 判任
視學 專任八人 判任
警部 專任五十九人 判任
技手 專任六十四人 判任
通譯生 專任二十六人 判任
稅務吏 專任三十六人 判任
森林主事 專任七人 判任
警部補 專任百十七人 判任
前項ノ事務官ノ外事務官二人ヲ置ク內閣總理大臣ノ奏請ニ依リ陸軍佐尉官同相當官ノ中ヨリ內閣ニ於テ之ニ補ス
前二項ノ職員ノ外內閣總理大臣ノ奏請ニ依リ在滿洲關係各廳高等官ノ中ヨリ內閣ニ於テ事務官ヲ命ズルコトヲ得
第十五條 總長ハ大使ヲ佐ケ局務ヲ總理シ官房及各部ノ事務ヲ監督ス
第十六條 司政部長、警務部長及監理部長ハ大使及總長ノ命ヲ承ケ部務ヲ掌理シ部下ノ官吏ヲ指揮監督ス
警務部長ハ警察及衞生ノ事務ノ執行ニ關シ大使及總長ノ命ヲ承ケ警視、警部、警部補、巡査及消防手ヲ指揮監督ス但シ關東州ニ於テハ大使ノ特ニ命ズル場合ニ限ル
第十七條 關東州廳長官ハ關東州廳ノ長ト爲リ大使ノ指揮監督ヲ承ケ關東州內ノ行政事務ヲ管理ス
第十八條 關東州廳長官ハ其ノ職權又ハ特別ノ委任ニ依リ命令ヲ發シ之ニ三月以下ノ懲役若ハ禁錮、百圓以下ノ罰金、拘留又ハ科料ノ罰則ヲ附スルコトヲ得
第十九條 關東州廳長官ハ其ノ管內ノ安寧秩序ヲ保持スル爲兵力ヲ要スルトキハ之ヲ大使ニ具狀スベシ但シ非常急變ノ場合ニ際シテハ直ニ當該地方ノ陸海軍ノ司令官ニ兵力ノ使用ヲ請求スルコトヲ得
第二十條 關東州廳長官ハ所轄官廳ノ處分ニシテ成規ニ違ヒ、公益ヲ害シ又ハ權限ヲ犯スモノアリト認ムルトキハ其ノ處分ヲ停止シ又ハ取消スコトヲ得
第二十一條 關東州廳長官ハ所部職員ヲ指揮監督シ判任官ノ進退ヲ大使ニ具狀ス
第二十二條 祕書官ハ大使ノ命ヲ承ケ機密ニ關スル事務ヲ掌ル
第二十三條 事務官ハ關東州廳部長又ハ民政署長タル者ヲ除クノ外上司ノ命ヲ承ケ事務ヲ掌ル
第二十四條 關東州廳各部長ハ第十四條第一項ノ事務官ヲ以テ之ニ充ツ關東州廳長官ノ命ヲ承ケ部務ヲ掌理ス
警察部長ハ警察及衞生ノ事務ノ執行ニ關シ關東州廳長官ノ命ヲ承ケ警視、警部、警部補、巡査及消防手ヲ指揮監督ス
第二十五條 理事官ハ民政署長タル者ヲ除クノ外上司ノ命ヲ承ケ事務ヲ分掌ス
第二十六條 民政署長ハ第十四條第一項ノ事務官又ハ理事官ヲ以テ之ニ充ツ關東州廳長官ノ指揮監督ヲ承ケ部內ノ行政事務ヲ管理シ部下ノ職員ヲ指揮監督ス
第二十七條 視學官ハ上司ノ命ヲ承ケ學事ニ關スル視察及事務ヲ掌ル
第二十八條 技師ハ上司ノ命ヲ承ケ技術ヲ掌ル
第二十九條 警視ハ警察署長又ハ消防署長タル者ヲ除クノ外上司ノ命ヲ承ケ警察及衞生ノ事務ヲ掌リ部下ノ警部、警部補及巡査ヲ指揮監督ス
第三十條 警察署長ハ警視又ハ警部ヲ以テ之ニ充ツ上司ノ指揮監督ヲ承ケ部內ノ警察及衞生ノ事務ヲ掌理シ部下ノ職員ヲ指揮監督ス
第三十一條 消防署長ハ警視又ハ警部ヲ以テ之ニ充ツ上司ノ指揮監督ヲ承ケ部內ノ消防事務ヲ掌理シ部下ノ職員ヲ指揮監督ス
第三十二條 通譯官ハ上司ノ命ヲ承ケ翻譯及通辯ヲ掌ル
第三十三條 屬ハ上司ノ指揮ヲ承ケ庶務ニ從事ス
第三十四條 視學ハ上司ノ指揮ヲ承ケ學事ニ關スル視察及事務ニ從事ス
第三十五條 警部ハ警察署長又ハ消防署長タル者ヲ除クノ外上司ノ指揮ヲ承ケ警察及衞生ノ事務ニ從事シ部下ノ警部補及巡査ヲ指揮監督ス
第三十六條 技手ハ上司ノ指揮ヲ承ケ技術ニ從事ス
第三十七條 通譯生ハ上司ノ指揮ヲ承ケ翻譯及通辯ニ從事ス
第三十八條 稅務吏ハ上司ノ指揮ヲ承ケ稅務ニ從事ス
第三十九條 森林主事ハ上司ノ指揮ヲ承ケ營林及林野保護ノ事務ニ從事ス
第四十條 警部補ハ上司ノ指揮ヲ承ケ警察及衞生ノ事務ニ從事シ部下ノ巡査ヲ指揮監督ス
第四十一條 關東局ニ巡査及消防手ヲ置ク判任官ノ待遇トス
巡査及消防手ニ關スル規程ハ大使之ヲ定ム
附 則
本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス
本令施行ノ際現ニ關東廳ノ祕書官、事務官、理事官、視學官、技師、警視、翻譯官、屬、視學、警部、技手、翻譯生、稅務吏、森林主事、警部補、巡査又ハ消防手ノ職ニ在ル者別ニ辭令ヲ發セラレザルトキハ夫々關東局ノ祕書官、事務官、理事官、視學官、技師、警視、通譯官、屬、視學、警部、技手、通譯生、稅務吏、森林主事、警部補、巡査又ハ消防手ニ同官等俸給ヲ以テ任ゼラレタルモノトス
別ニ定ムルモノヲ除クノ外他ノ勅令中關東長官トアルハ滿洲國駐箚特命全權大使、關東廳トアルハ關東局トス
他ノ勅令中任用、給與等ニ付テノ在職年數ニ關スル規定ノ適用ニ付テハ關東都督府職員又ハ關東廳職員トシテノ在職ハ之ヲ關東局職員トシテノ在職ト看做ス
朕枢密顧問ノ諮詢ヲ経テ関東庁官制改正ノ件ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和九年十二月二十六日
内閣総理大臣 岡田啓介
外務大臣 広田弘毅
拓務大臣 伯爵 児玉秀雄
勅令第三百四十八号
関東局官制
第一条 在満洲国大使館ニ関東局ヲ設置ス
第二条 関東局ハ左ノ事務ヲ掌ル
一 関東州庁ノ監督其ノ他関東州ニ於ケル政務ノ管理
二 特ニ定ムルモノヲ除クノ外南満洲鉄道附属地ノ行政ノ管理
三 南満洲鉄道株式会社及満洲電信電話株式会社ノ業務ノ監督
第三条 満洲国駐箚特命全権大使ハ内閣総理大臣ノ監督ヲ承ケ関東局ノ事務ヲ統理ス但ノ渉外事項ニ関スルモノニ付テハ外務大臣ノ監督ヲ承ク
第四条 大使ハ第二条ノ権限ヲ行フニ付職権又ハ特別ノ委任ニ依リ命令ヲ発シ之ニ一年以下ノ懲役若ハ禁錮、二百円以下ノ罰金、拘留又ハ科料ノ罰則ヲ附スルコトヲ得
第五条 大使ハ安寧秩序ヲ保持スル為臨時緊急ヲ要スル場合ニ於テハ前条ノ制限ヲ超ユル罰則ヲ附シタル命令ヲ発スルコトヲ得
前項ノ規定ニ依リテ発シタル命令ハ発布後直ニ内閣総理大臣ヲ経テ勅裁ヲ請フベシ若シ勅裁ヲ得ザルトキハ大使ハ直ニ其ノ命令ノ将来ニ向テ効力ナキコトヲ公布スベシ
第六条 大使ハ関東州及南満洲鉄道附属地ノ安寧秩序ヲ保持スル為必要アルトキハ当該地方ノ陸海軍ノ司令官ニ兵力ノ使用ヲ請求スルコトヲ得
第七条 大使ハ第二条ノ権限ヲ行フニ付所轄官庁ノ命令又ハ処分ニシテ成規ニ違ヒ、公益ヲ害シ又ハ権限ヲ犯スモノアリト認ムルトキハ其ノ命令又ハ処分ヲ停止シ又ハ取消スコトヲ得
第八条 大使ハ第二条ノ権限ニ属スル事項ヲ行フ為ノ所部職員ヲ統督シ奏任官ノ進退ハ内閣総理大臣ヲ経テ之ヲ上奏シ判任官ノ進退ハ之ヲ専行ス但シ関東州庁ニ属スル判任官ノ進退ハ関東州庁長官ノ具状ニ依リ之ヲ行フ
第九条 大使ハ内閣総理大臣ヲ経テ前条ニ規定スル所部職員ノ叙位叙勲ヲ上奏ス
第十条 関東局ニ官房及左ノ三部ヲ置ク
司政部
警務部
監理部
官房及各部ノ事務ノ分掌ハ大使之ヲ定ム
第十一条 関東州ニ関東州庁ヲ置ク
関東州庁ニ官房、内務部及警察部ヲ置ク
官房及各部ノ事務ノ分掌ハ大使之ヲ定ム
第十二条 関東州ヲ五区ニ分チ各区ニ民政署ヲ置ク其ノ位置、名称及管轄区域ハ大使之ヲ定ム
第十三条 関東州及南満洲鉄道附属地ニ警察署及消防署ヲ置ク其ノ位置、名称及管轄区域ハ大使之ヲ定ム
第十四条 関東局ニ左ノ職員ヲ置ク
総長 勅任
司政部長 勅任
警務部長 勅任
監理部長 勅任
関東州庁長官 勅任
秘書官 専任一人 奏任
事務官 専任十七人 奏任内一人ヲ勅任ト為スコトヲ得
理事官 専任五人 奏任
視学官 専任一人 奏任
技師 専任七人 奏任
警視 専任十二人 奏任
通訳官 専任一人 奏任
属 専任百四十四人 判任
視学 専任八人 判任
警部 専任五十九人 判任
技手 専任六十四人 判任
通訳生 専任二十六人 判任
税務吏 専任三十六人 判任
森林主事 専任七人 判任
警部補 専任百十七人 判任
前項ノ事務官ノ外事務官二人ヲ置ク内閣総理大臣ノ奏請ニ依リ陸軍佐尉官同相当官ノ中ヨリ内閣ニ於テ之ニ補ス
前二項ノ職員ノ外内閣総理大臣ノ奏請ニ依リ在満洲関係各庁高等官ノ中ヨリ内閣ニ於テ事務官ヲ命ズルコトヲ得
第十五条 総長ハ大使ヲ佐ケ局務ヲ総理シ官房及各部ノ事務ヲ監督ス
第十六条 司政部長、警務部長及監理部長ハ大使及総長ノ命ヲ承ケ部務ヲ掌理シ部下ノ官吏ヲ指揮監督ス
警務部長ハ警察及衛生ノ事務ノ執行ニ関シ大使及総長ノ命ヲ承ケ警視、警部、警部補、巡査及消防手ヲ指揮監督ス但シ関東州ニ於テハ大使ノ特ニ命ズル場合ニ限ル
第十七条 関東州庁長官ハ関東州庁ノ長ト為リ大使ノ指揮監督ヲ承ケ関東州内ノ行政事務ヲ管理ス
第十八条 関東州庁長官ハ其ノ職権又ハ特別ノ委任ニ依リ命令ヲ発シ之ニ三月以下ノ懲役若ハ禁錮、百円以下ノ罰金、拘留又ハ科料ノ罰則ヲ附スルコトヲ得
第十九条 関東州庁長官ハ其ノ管内ノ安寧秩序ヲ保持スル為兵力ヲ要スルトキハ之ヲ大使ニ具状スベシ但シ非常急変ノ場合ニ際シテハ直ニ当該地方ノ陸海軍ノ司令官ニ兵力ノ使用ヲ請求スルコトヲ得
第二十条 関東州庁長官ハ所轄官庁ノ処分ニシテ成規ニ違ヒ、公益ヲ害シ又ハ権限ヲ犯スモノアリト認ムルトキハ其ノ処分ヲ停止シ又ハ取消スコトヲ得
第二十一条 関東州庁長官ハ所部職員ヲ指揮監督シ判任官ノ進退ヲ大使ニ具状ス
第二十二条 秘書官ハ大使ノ命ヲ承ケ機密ニ関スル事務ヲ掌ル
第二十三条 事務官ハ関東州庁部長又ハ民政署長タル者ヲ除クノ外上司ノ命ヲ承ケ事務ヲ掌ル
第二十四条 関東州庁各部長ハ第十四条第一項ノ事務官ヲ以テ之ニ充ツ関東州庁長官ノ命ヲ承ケ部務ヲ掌理ス
警察部長ハ警察及衛生ノ事務ノ執行ニ関シ関東州庁長官ノ命ヲ承ケ警視、警部、警部補、巡査及消防手ヲ指揮監督ス
第二十五条 理事官ハ民政署長タル者ヲ除クノ外上司ノ命ヲ承ケ事務ヲ分掌ス
第二十六条 民政署長ハ第十四条第一項ノ事務官又ハ理事官ヲ以テ之ニ充ツ関東州庁長官ノ指揮監督ヲ承ケ部内ノ行政事務ヲ管理シ部下ノ職員ヲ指揮監督ス
第二十七条 視学官ハ上司ノ命ヲ承ケ学事ニ関スル視察及事務ヲ掌ル
第二十八条 技師ハ上司ノ命ヲ承ケ技術ヲ掌ル
第二十九条 警視ハ警察署長又ハ消防署長タル者ヲ除クノ外上司ノ命ヲ承ケ警察及衛生ノ事務ヲ掌リ部下ノ警部、警部補及巡査ヲ指揮監督ス
第三十条 警察署長ハ警視又ハ警部ヲ以テ之ニ充ツ上司ノ指揮監督ヲ承ケ部内ノ警察及衛生ノ事務ヲ掌理シ部下ノ職員ヲ指揮監督ス
第三十一条 消防署長ハ警視又ハ警部ヲ以テ之ニ充ツ上司ノ指揮監督ヲ承ケ部内ノ消防事務ヲ掌理シ部下ノ職員ヲ指揮監督ス
第三十二条 通訳官ハ上司ノ命ヲ承ケ翻訳及通弁ヲ掌ル
第三十三条 属ハ上司ノ指揮ヲ承ケ庶務ニ従事ス
第三十四条 視学ハ上司ノ指揮ヲ承ケ学事ニ関スル視察及事務ニ従事ス
第三十五条 警部ハ警察署長又ハ消防署長タル者ヲ除クノ外上司ノ指揮ヲ承ケ警察及衛生ノ事務ニ従事シ部下ノ警部補及巡査ヲ指揮監督ス
第三十六条 技手ハ上司ノ指揮ヲ承ケ技術ニ従事ス
第三十七条 通訳生ハ上司ノ指揮ヲ承ケ翻訳及通弁ニ従事ス
第三十八条 税務吏ハ上司ノ指揮ヲ承ケ税務ニ従事ス
第三十九条 森林主事ハ上司ノ指揮ヲ承ケ営林及林野保護ノ事務ニ従事ス
第四十条 警部補ハ上司ノ指揮ヲ承ケ警察及衛生ノ事務ニ従事シ部下ノ巡査ヲ指揮監督ス
第四十一条 関東局ニ巡査及消防手ヲ置ク判任官ノ待遇トス
巡査及消防手ニ関スル規程ハ大使之ヲ定ム
附 則
本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス
本令施行ノ際現ニ関東庁ノ秘書官、事務官、理事官、視学官、技師、警視、翻訳官、属、視学、警部、技手、翻訳生、税務吏、森林主事、警部補、巡査又ハ消防手ノ職ニ在ル者別ニ辞令ヲ発セラレザルトキハ夫々関東局ノ秘書官、事務官、理事官、視学官、技師、警視、通訳官、属、視学、警部、技手、通訳生、税務吏、森林主事、警部補、巡査又ハ消防手ニ同官等俸給ヲ以テ任ゼラレタルモノトス
別ニ定ムルモノヲ除クノ外他ノ勅令中関東長官トアルハ満洲国駐箚特命全権大使、関東庁トアルハ関東局トス
他ノ勅令中任用、給与等ニ付テノ在職年数ニ関スル規定ノ適用ニ付テハ関東都督府職員又ハ関東庁職員トシテノ在職ハ之ヲ関東局職員トシテノ在職ト看做ス