工業用水道事業法
法令番号: 法律第84号
公布年月日: 昭和33年4月25日
法令の形式: 法律

改正対象法令

提案理由 (AIによる要約)

工業生産の急速な拡大に伴い、工業用水の需要が急増する中、主要工業地帯での用水供給が逼迫し、工業発展の阻害要因となっている。河川水の確保が困難となり、地下水も汲み上げ限界に達している状況で、今後は工業用水道事業が用水供給の中心となる。しかし、この事業には法的根拠がなく、従来の体制では不十分である。そこで、工業用水道事業の適正かつ合理的な運営を図るため、事業開始の届出・許可制、供給規程の設定義務、給水の安定性確保、国による資金援助等の措置を定めた本法案を提出する。

参照した発言:
第28回国会 衆議院 商工委員会 第14号

審議経過

第28回国会

衆議院
(昭和33年3月6日)
参議院
(昭和33年3月6日)
(昭和33年3月11日)
衆議院
(昭和33年3月27日)
(昭和33年4月1日)
(昭和33年4月1日)
参議院
(昭和33年4月8日)
(昭和33年4月10日)
(昭和33年4月15日)
(昭和33年4月16日)
衆議院
(昭和33年4月25日)
参議院
(昭和33年4月25日)
工業用水道事業法をここに公布する。
御名御璽
昭和三十三年四月二十五日
内閣総理大臣 岸信介
法律第八十四号
工業用水道事業法
目次
第一章
総則(第一条・第二条)
第二章
事業(第三条―第十条)
第三章
施設(第十一条―第十五条)
第四章
供給(第十六条―第二十条)
第五章
雑則(第二十一条―第二十六条)
第六章
罰則(第二十七条―第三十一条)
附則
第一章 総則
(目的)
第一条 この法律は、工業用水道事業の運営を適正かつ合理的ならしめることによつて、工業用水の豊富低廉な供給を図り、もつて工業の健全な発達に寄与することを目的とする。
(定義)
第二条 この法律において「工業」とは、製造業(物品の加工修理業を含む。)、電気供給業及びガス供給業をいう。
2 この法律において「工業用水」とは、工業の用に供する水(水力発電の用に供するもの及び人の飲用に適する水として供給するものを除く。)をいう。
3 この法律において「工業用水道」とは、導管により工業用水を供給する施設であつて、その供給をする者の管理に属するものの総体をいう。
4 この法律において「工業用水道事業」とは、一般の需要に応じ工業用水道により工業用水を供給する事業をいう。
5 この法律において「工業用水道事業者」とは、工業用水道事業を営むことについて次条第一項の規定による届出をし、又は同条第二項の許可を受けた者をいう。
6 この法律において「工業用水道施設」とは、工業用水道事業者の工業用水道に属する施設をいう。
第二章 事業
(事業の届出及び許可)
第三条 地方公共団体は、工業用水道事業を営もうとするときは、その工業用水道施設の設置の工事の開始の日の六十日前までに、その旨を通商産業大臣に届け出なければならない。
2 地方公共団体以外の者は、工業用水道事業を営もうとするときは、通商産業大臣の許可を受けなければならない。
第四条 前条第一項の規定による届出をし、又は同条第二項の許可を受けようとする者は、次の事項を記載した届出書又は申請書を通商産業大臣に提出しなければならない。
一 氏名又は名称及び住所並びに法人にあつてはその代表者の氏名及び住所
二 給水区域
三 給水能力
四 水源の種別及び取水地点
2 前項の届出書又は申請書には、事業計画及び工業用水道施設の工事設計を記載した書類その他通商産業省令で定める書類を添附しなければならない。
(許可の基準)
第五条 通商産業大臣は、第三条第二項の許可の申請が次の各号に適合していると認めるときでなければ、同項の許可をしてはならない。
一 その工業用水道事業の開始が工業における一般の需要に適合すること。
二 その工業用水道事業の計画が確実であること。
三 その工業用水道施設の工事設計が第十一条に規定する施設基準に適合していること。
四 その他その工業用水道事業の開始が工業の健全な発達のため必要であり、かつ、適切であること。
(給水能力等の変更)
第六条 地方公共団体たる工業用水道事業者は、第四条第一項第二号から第四号までの事項を変更しようとするときは、その変更に必要な工業用水道施設の変更の工事の開始の日の四十日前まで(工事を要しないときは、その変更前)に、その旨を通商産業大臣に届け出なければならない。
2 地方公共団体以外の工業用水道事業者は、第四条第一項第二号から第四号までの事項を変更しようとするときは、通商産業大臣の許可を受けなければならない。
3 前条の規定は、前項の許可に準用する。
(氏名等の変更)
第七条 地方公共団体以外の工業用水道事業者は、その氏名若しくは名称又は住所に変更があつたときは、遅滞なく、その旨を通商産業大臣に届け出なければならない。
(承継)
第八条 地方公共団体以外の工業用水道事業者について相続又は合併があつたときは、相続人又は合併後存続する法人若しくは合併により設立した法人は、工業用水道事業者の地位を承継する。
2 前項の規定により工業用水道事業者の地位を承継した者は、遅滞なく、その旨を通商産業大臣に届け出なければならない。
(事業の休止及び廃止)
第九条 地方公共団体たる工業用水道事業者は、その工業用水道事業の全部又は一部を休止し、又は廃止したときは、遅滞なく、その旨を通商産業大臣に届け出なければならない。
2 地方公共団体以外の工業用水道事業者は、通商産業大臣の許可を受けなければ、工業用水道事業の全部又は一部を休止し、又は廃止してはならない。
3 通商産業大臣は、工業用水道事業の休止又は廃止により公共の利益が阻害されるおそれがないと認めるときは、前項の許可をしなければならない。
(事業の許可の取消)
第十条 通商産業大臣は、地方公共団体以外の工業用水道事業者が正当な理由がないのに第三条第二項の許可を受けた後三年以内にその事業を開始しないときは、同項の許可を取り消すことができる。
2 通商産業大臣は、地方公共団体以外の工業用水道事業者が前条第二項の許可を受けないで引き続き六月以上その事業の全部又は一部を休止したときは、第三条第二項の許可を取り消すことができる。
3 通商産業大臣は、前二項の規定による許可の取消をしたときは、理由を記載した文書をその工業用水道事業者に送付しなければならない。
第三章 施設
(施設基準)
第十一条 工業用水道事業者の工業用水道は、原水の質及び量、地理的条件等に応じ、取水施設、貯水施設、導水施設、浄水施設、送水施設及び配水施設の全部又は一部を有すべきものとし、その各施設は、次の各号の要件を備えるものでなければならない。
一 取水施設は、必要量の原水を取り入れることができるものであること。
二 貯水施設は、渇水時においても必要量の原水を送るのに必要な貯水能力を有すること。
三 導水施設は、必要量の原水を送るためのポンプ、導水管その他の設備を有すること。
四 浄水施設は、原水の質及び量に応じ必要な浄化をするためのちんでん池その他の設備を有すること。
五 送水施設は、必要量の水を送るためのポンプ、送水管その他の設備を有すること。
六 配水施設は、必要量の水を一定以上の圧力で連続して供給するための配水池、ポンプ、配水管その他の設備を有すること。
2 工業用水道施設の位置及び配列は、その設置及び維持管理ができるだけ経済的であるように定めなければならない。
3 工業用水道施設の構造及び材質は、水圧、土圧、地震力その他の荷重に対して充分な耐力を有し、かつ、漏水し、又は汚水が混入するおそれがないものでなければならない。
4 前三項に規定するもののほか、工業用水道施設に関して必要な技術的基準は、通商産業省令で定める。
(工事設計の変更等)
第十二条 通商産業大臣は、第三条第一項又は第六条第一項の規定による届出に係る工業用水道施設の工事設計が前条に規定する施設基準に適合しないため工業用水道事業の適正かつ合理的な運営に支障を生じ、又は公共の安全を害するおそれがあると認めるときは、その届出に係る工事の開始前に限り、その工事設計を変更すべきことを指示することができる。
2 通商産業大臣は、第三条第一項又は第六条第一項の規定による届出に係る工業用水道施設の工事設計が前条に規定する施設基準に適合していると認めるときは、遅滞なく、その旨をその届出をした者に通知しなければならない。
(給水開始前の届出)
第十三条 工業用水道事業者は、工業用水道施設の設置又は変更の工事(通商産業省令で定める軽微なものを除く。)をした場合において、その工事に係る工業用水道施設を使用して給水を開始しようとするときは、その旨を通商産業大臣に届け出なければならない。
(施設の維持)
第十四条 工業用水道事業者は、工業用水道施設を第十一条に規定する施設基準に適合するように維持しなければならない。
2 通商産業大臣は、工業用水道施設が第十一条に規定する施設基準に適合しないため工業用水道事業の適正かつ合理的な運営に支障を生じ、又は公共の安全を害するおそれがあると認めるときは、工業用水道事業者に対し、工業用水道施設をその施設基準に適合するように改善すべきことを指示することができる。
(土地の立入)
第十五条 工業用水道事業者は、工業用水道施設の設置又は変更に関する測量、実地調査又は工事のため必要があるときは、都道府県知事の許可を受けて、他人の土地に立ち入ることができる。
2 都道府県知事は、前項の許可の申請があつたときは、土地の所有者及び占有者にその旨を通知し、意見書を提出する機会を与えなければならない。
3 工業用水道事業者は、第一項の規定により他人の土地に立ち入るときは、あらかじめ、土地の占有者に通知しなければならない。
4 工業用水道事業者は、第一項の規定により他人の土地に立ち入るときは、都道府県知事の許可を受けたことを証する書面を携帯し、関係人に提示しなければならない。
5 工業用水道事業者は、第一項の規定により他人の土地に立ち入つたときは、これによつて生じた損失を補償しなければならない。
第四章 供給
(給水義務)
第十六条 工業用水道事業者は、正当な理由がなければ、何人に対しても、その給水区域における工業用水の供給を拒んではならない。ただし、給水の申込を受けた工業用水の量が次条に規定する供給規程で定める一給水先当りの給水量の最少限度に満たないときは、この限りでない。
2 工業用水道事業者は、その給水区域以外の地域において、一般の需要に応じ工業用水道により工業用水を供給してはならない。
(供給規程)
第十七条 地方公共団体たる工業用水道事業者は、一般の需要に応じ供給する工業用水の料金その他の供給条件について供給規程を定め、あらかじめ、通商産業大臣に届け出なければならない。これを変更するときも、同様とする。
2 地方公共団体以外の工業用水道事業者は、一般の需要に応じ供給する工業用水の料金その他の供給条件について供給規程を定め、通商産業大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
3 前二項の供給規程は、次の各号に適合するものでなければならない。
一 料金が能率的な経営の下における適正な原価に照らし公正妥当なものであること。
二 料金が定率又は定額をもつて明確に定められていること。
三 工業用水道事業者及び使用者の責任に関する事項並びに導管、水量メーターその他の設備に関する費用の負担区分及びその額の算出方法が適正かつ明確に定められていること。
四 特定の者に対し不当な差別的取扱をするものでないこと。
(供給規程に関する命令及び処分)
第十八条 通商産業大臣は、地方公共団体以外の工業用水道事業者の工業用水の料金その他の供給条件が社会的経済的事情の変動により著しく不適当となり、公共の利益の増進に支障があると認めるときは、その工業用水道事業者に対し、相当の期限を定め、供給規程の変更の認可を申請すべきことを命ずることができる。
2 通商産業大臣は、前項の規定による命令をした場合において、同項の期限までに認可の申請がないときは、供給規程を変更することができる。
(水質の測定)
第十九条 工業用水道事業者は、政令で定めるところにより、その供給する工業用水の水質を測定し、その結果を記録しておかなければならない。
(国の援助)
第二十条 国は、豊富低廉な工業用水の供給を図るため、工業用水道事業者の工業用水道の布設につき、必要な資金の確保その他の援助に努めるものとする。
第五章 雑則
(自家用工業用水道の届出)
第二十一条 工業用水道事業者が設置している工業用水道以外の工業用水道であつて政令で定めるもの(以下「自家用工業用水道」という。)を布設する者は、給水開始の後遅滞なく、次の事項を通商産業大臣に届け出なければならない。
一 氏名又は名称及び住所
二 給水先
三 給水能力
四 水源の種別及び取水地点
五 給水開始の年月日
六 通商産業省令で定める施設の概要
2 前項の規定による届出をした者は、その届出をした事項に変更があつたとき、又は給水を廃止したときは、遅滞なく、その旨を通商産業大臣に届け出なければならない。
(水源調査)
第二十二条 通商産業大臣は、工業用水道の水源の開発上必要な調査(河川法(明治二十九年法律第七十一号)が適用される河川又は同法が準用される水流、水面若しくは河川に係るものを除く。)に努めるものとする。
(報告の徴収)
第二十三条 通商産業大臣は、工業用水の供給を確保するために必要な限度において、政令で定めるところにより、工業用水道事業者に対し、その事業に関し報告をさせることができる。
2 通商産業大臣は、工業用水の供給を確保するために必要な限度において、政令で定めるところにより、自家用工業用水道を布設している者に対し、その工業用水道による給水に関し報告をさせることができる。
(立入検査)
第二十四条 通商産業大臣は、工業用水の供給を確保するために必要な限度において、その職員に、工業用水道施設の所在の場所又は工業用水道事業者の事務所に立ち入り、工業用水道施設、帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
2 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人に提示しなければならない。
3 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
(聴聞)
第二十五条 通商産業大臣は、第十条第一項又は第二項の規定による処分をしようとするときは、その処分に係る者に対し、相当な期間をおいて予告をした上、公開による聴聞を行わなければならない。
2 前項の予告においては、期日、場所及び事案の内容を示さなければならない。
3 聴聞に際しては、その処分に係る者及び利害関係人に対し、その事案について証拠を提示し、意見を述べる機会を与えなければならない。
(異議の申立)
第二十六条 この法律の規定によつてした処分に対して不服のある者は、その処分のあつたことを知つた日から三十日以内に、その旨を記載した書面をもつて、通商産業大臣に異議の申立をすることができる。ただし、処分の日から六十日を経過したときは、異議の申立をすることができない。
2 通商産業大臣は、前項の異議の申立があつたときは、前条の例により公開による聴聞をした後、文書をもつて決定をし、その写を異議の申立をした者に送付しなければならない。
第六章 罰則
第二十七条 第三条第二項の規定に違反して工業用水道事業を営んだ者は、六月以下の懲役又は二十万円以下の罰金に処する。
第二十八条 次の各号の一に該当する者は、十万円以下の罰金に処する。
一 第六条第二項の規定に違反して第四条第一項第三号又は第四号の事項を変更した者
二 第九条第二項の規定に違反して工業用水道事業の全部又は一部を休止し、又は廃止した者
三 第十六条第一項の規定に違反して工業用水の供給を拒んだ者
第二十九条 次の各号の一に該当する者は、五万円以下の罰金に処する。
一 第十六条第二項の規定に違反して工業用水を供給した者
二 地方公共団体以外の工業用水道事業者であつて、第十七条第二項の認可を受けた供給規程(第十八条第二項の規定による変更があつたときは、変更後の供給規程)によらないで一般の需要に応じ工業用水を供給したもの
第三十条 次の各号の一に該当する者は、三万円以下の罰金に処する。
一 第七条、第八条第二項、第十三条又は第二十一条の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
二 第十九条の規定による記録をせず、又は虚偽の記録をした者
三 第二十三条の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者
四 第二十四条第一項の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避した者
第三十一条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前四条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して各本条の罰金刑を科する。
附 則
(施行期日)
1 この法律は、公布の日から起算して六月をこえない範囲内で政令で定める日から施行する。
(経過規定)
2 この法律の施行の際現に工業用水道施設の設置の工事を行つており、又はこの法律の施行の日から五月を経過した日前に工業用水道施設の設置の工事を開始する地方公共団体に対する第三条第一項の規定の適用については、同項中「その工業用水道施設の設置の工事の開始の日の六十日前まで」とあるのは、「この法律の施行の日から三月以内」とする。
3 この法律の施行の際現に工業用水道事業を営んでいる者は、第三条第一項の規定による届出をし、又は同条第二項の許可を受けたものとみなす。
4 前項の規定により第三条第一項の規定による届出をし、又は同条第二項の許可を受けたものとみなされた者(以下「既存工業用水道事業者」という。)は、この法律の施行の日から三月以内に、第四条第一項各号の事項を記載した届出書に事業の概況及び工業用水道施設の状況を記載した書類その他通商産業省令で定める書類を添附して、通商産業大臣に提出しなければならない。
5 この法律の施行の際現に第四条第一項第二号から第四号までの事項を変更するため工業用水道施設の変更の工事を行つており、又はこの法律の施行の日から五月を経過した日前に第四条第一項第二号から第四号までの事項を変更するため工業用水道施設の変更の工事を開始する地方公共団体たる工業用水道事業者に対する第六条第一項の規定の適用については、同項中「その変更に必要な工事用水道施設の変更の工事の開始の日の四十日前まで(工事を要しないときは、その変更前)」とあるのは、「この法律の施行の日から三月以内」とする。
6 地方公共団体たる既存工業用水道事業者がこの法律の施行の際現に定めている供給規程(供給規程を定めていないときは、現に定めている供給契約の条件)は、第十七条第一項の規定による届出をした供給規程とみなす。
7 地方公共団体以外の既存工業用水道事業者がこの法律の施行の際現に定めている供給規程(供給規程を定めていないときは、現に定めている供給契約の条件)は、この法律の施行の日から六月間は、第十七条第二項の認可を受けた供給規程とみなす。
8 既存工業用水道事業者は、この法律の施行の日から一月以内に、前二項に規定する供給規程又は供給契約の条件を通商産業大臣に届け出なければならない。
9 この法律の施行の際現に自家用工業用水道を布設している者は、この法律の施行の日から三月以内に、第二十一条第一項各号の事項を通商産業大臣に届け出なければならない。
10 前項の規定による届出をした者は、第二十一条第二項の規定の適用については、同条第一項の規定による届出をしたものとみなす。
11 次の各号の一に該当する者は、三万円以下の罰金に処する。
一 地方公共団体以外の既存工業用水道事業者であつて、附則第四項の規定に違反して届出書を提出せず、又は虚偽の届出書を提出したもの
二 地方公共団体以外の既存工業用水道事業者であつて、附則第八項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をしたもの
三 附則第九項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
12 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して同項の刑を科する。
(土地収用法の一部改正)
13 土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)の一部を次のように改正する。
第三条第十八号中「水道用水供給事業」の下に「、工業用水道事業法(昭和三十三年法律第八十四号)による工業用水道事業」を加える。
(道路法の一部改正)
14 道路法(昭和二十七年法律第百八十号)の一部を次のように改正する。
第三十六条第一項中「水道法(昭和三十二年法律第百七十七号)」の下に「、工業用水道事業法(昭和三十三年法律第八十四号)」を加え、「又は水道用水供給事業」を「、水道用水供給事業又は工業用水道事業」に改める。
通商産業大臣 前尾繁三郎
建設大臣 根本龍太郎
内閣総理大臣 岸信介