物価統制令
法令番号: 勅令第百十八號
公布年月日: 昭和21年3月3日
法令の形式: 勅令
朕昭和二十年勅令第五百四十二號「ポツダム」宣言ノ受諾ニ伴ヒ發スル命令ニ關スル件ニ基ク物價統制令ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和二十一年三月三日
內閣總理大臣 男爵 幣原喜重郞
內務大臣 三土忠造
司法大臣 岩田宙造
厚生大臣 芦田均
大藏大臣 子爵 澁澤敬三
商工大臣 小笠原三九郞
農林大臣 副島千八
運輸大臣 村上義一
勅令第百十八號
物價統制令
第一條 本令ハ終戰後ノ事態ニ對處シ物價ノ安定ヲ確保シ以テ社會經濟秩序ヲ維持シ國民生活ノ安定ヲ圖ルヲ目的トス
第二條 本令ニ於テ價格等トハ價格、運送賃、保管料、保險料、賃貸料、加工賃、修繕料其ノ他給付ノ對價タル財產的給付ヲ謂フ
第三條 價格等ニ付第四條乃至第七條ニ規定スル統制額アルトキハ價格等ハ其ノ統制額ヲ超エテ之ヲ契約シ、支拂ヒ又ハ受領スルコトヲ得ズ但シ第七條第一項ニ規定スル統制額ニ係ル場合ヲ除クノ外命令ノ定ムル所ニ依リ價格等ノ支拂者又ハ受領者ニ於テ主務大臣ノ許可ヲ受ケタル場合ニ於テハ此ノ限ニ在ラズ
價格等ニ對スル給付ノ爲サルル地區ニ於ケル統制額ト他ノ地區ニ於ケル當該價格等ノ統制額トガ異ル場合ニ於テハ當該給付ニ付テハ主務大臣別段ノ定ヲ爲シタル場合ヲ除クノ外當該給付ノ爲サルル地區ニ於ケル統制額ヲ以テ前項ノ場合ニ於ケル統制額トス
第四條 主務大臣ハ第七條ニ規定スル場合ヲ除クノ外命令ノ定ムル所ニ依リ價格等ニ付其ノ統制額ヲ指定スルコトヲ得
第五條 第七條ニ規定スル場合ヲ除クノ外商工農業者等ノ組合其ノ他之ニ準ズルモノ(以下統制團體ト稱ス)ガ命令ノ定ムル所ニ依リ其ノ構成員(構成員ガ統制團體ナル場合ハ其ノ構成員ヲ含ム以下同ジ)ノ給付ニ對スル價格等ノ額ヲ定メ主務大臣ノ認可ヲ受ケタル場合ニ於テハ之ヲ當該給付ニ對スル價格等ノ統制額トス同條ニ規定スル場合ヲ除クノ外事業ノ統制ノ爲ニスル經營ヲ目的トスル會社、組合其ノ他之ニ準ズルモノ(以下統制機關ト稱ス)ガ命令ノ定ムル所ニ依リ當該統制機關ノ給付ニ對スル價格等ノ額ヲ定メ主務大臣ノ認可ヲ受ケタル場合亦同ジ
主務大臣必要アリト認ムルトキハ價格等ノ額ヲ變更シテ前項ノ認可ヲ爲スコトヲ得
主務大臣必要アリト認ムルトキハ命令ノ定ムル所ニ依リ地區ヲ定メ第一項ノ統制額ヲ以テ認可ニ係ル統制團體ノ構成員以外ノ者又ハ統制機關以外ノ者ガ其ノ地區內ニ於テ爲ス同種ノ給付ニ對スル價格等ノ統制額ト爲スコトヲ得
前項ノ規定ニ依ル處分アリタル場合ニ於テ第一項ノ規定ニ依ル額ノ變更アリタルトキハ前項ノ統制額ハ當該變更額ニ變更セラレタルモノトス
第六條 第四條ノ規定ニ依リ指定セラレタル額アル價格等ニ付前條ノ規定ニ依ル認可ノ爲サレタル場合又ハ同條ノ規定ニ依リ認可セラレタル額アル價格等ニ付第四條ノ規定ニ依ル指定ノ爲サレタル場合ニ於テハ後ニ爲サレタル認可又ハ指定ニ係ル額ヲ以テ當該價格等ノ統制額トス但シ後ニ爲ス指定ニ於テ別段ノ定ヲ爲スコトヲ妨ゲズ
第七條 價格等ニ付他ノ法令ニ定ムル額又ハ他ノ法令ニ基ク行政官廳ノ決定、命令、許可、認可其ノ他ノ處分アリタル額アルトキハ之ヲ當該價格等ノ統制額トス
前項ニ規定スル額ガ特定ノ者ノ爲ス給付ニ對スル價格等ニ限リ適用アルモノナル場合ニ於テハ同項ニ規定スル額ハ主務大臣ニ於テ別段ノ定ヲ爲ス場合ヲ除クノ外當該特定ノ者以外ノ者ノ爲ス同種ノ給付ニ對スル價格等ニ付テモ亦其ノ統制額トス
第一項ノ他ノ法令ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
第八條 第四條ノ指定、第五條第一項ノ認可竝ニ同條第三項及前條第一項ノ處分ハ此等處分實施ノ際現ニ存スル契約ニシテ其ノ際左ノ各號ノ一ニ該當スルモノニ對シテハ影響ヲ及ボスコトナシ
一 注文生產品ノ價格ニ付生產者ガ生產ニ著手シタルモノ
二 其ノ他ノ價格ニ付買主其ノ他ノ支拂者ガ目的物ノ引渡ヲ受ケタルモノ
三 運送賃、加工賃、修繕料其ノ他ノ財產的給付(價格、保管料、保險料及賃貸料ヲ除ク以下同ジ)ニ對スル給付ヲ爲ス者ガ目的物ノ引渡ヲ受ケタルモノ
四 運送賃、加工賃、修繕料其ノ他ノ財產的給付ニ對スル給付ヲ爲ス者ガ當該財產的給付ニ對スル給付ニ著手シタルモノ
五 保管料、保險料又ハ賃貸料ニ付支拂者ガ履行遲滯ニ在ルモノ
第九條 何等ノ名義ヲ以テスルヲ問ハズ第三條ノ規定ニ依ル禁止ヲ免ルル行爲ヲ爲スコトヲ得ズ
第十條 第三條ノ規定ハ契約ノ當事者ニシテ營利ヲ目的トシテ當該契約ヲ爲スニ非ザルモノニハ之ヲ適用セズ但シ當該契約ヲ爲スコトガ自己ノ業務ニ屬スル者ニ付テハ此ノ限ニ在ラズ
第十一條 何人ト雖モ暴利ト爲ルベキ價格等ヲ得ベキ契約ヲ爲シ又ハ暴利ト爲ルベキ價格等ヲ受領スルコトヲ得ズ
何人ト雖モ不當ニ高價ナル價格等ヲ得ベキ契約ヲ爲シ又ハ不當ニ高價ナル價格等ヲ受領スルコトヲ得ズ
第十二條 何人ト雖モ正當ノ事由アル場合ヲ除クノ外業務上價格等ヲ得ベキ契約ヲ爲スニ當リ他ノ物ヲ併セ買受クベキ旨又ハ對價ノ外金錢以外ノ物ヲ提供スベキ旨ノ負擔其ノ他ノ負擔ヲ附スルコトヲ得ズ
第十三條 何人ト雖モ正當ノ事由アル場合ヲ除クノ外業務上價格等ニ對スル給付ニ關シ對價トシテ金錢以外ノモノヲ受クルノ契約ヲ爲シ又ハ之ヲ受領スルコトヲ得ズ
第十四條 何人ト雖モ業務上不當ノ利益ヲ得ルノ目的ヲ以テ物ノ買占又ハ賣惜ヲ爲スコトヲ得ズ
第十五條 主務大臣ハ價格等ニ關スル給付ヲ爲スヲ業トスル者ニ對シ價格等ノ額ノ表示ニ關シ必要ナル事項ヲ命ズルコトヲ得
第十六條 主務大臣必要アリト認ムルトキハ價格等ニ對スル給付ヲ爲スヲ業トスル者ニ對シ價格等ノ額ヲ屆出ヅベキコトヲ命ズルコトヲ得
第十七條 主務大臣必要アリト認ムルトキハ物品ノ規格、品質、販賣方法、販賣場所等ニ關シ制限又ハ禁止ヲ爲スコトヲ得
第十八條 主務大臣必要アリト認ムルトキハ命令ノ定ムル所ニ依リ價格等ノ原價ニ關シ計算ヲ爲サシムルコトヲ得
第十九條 主務大臣ハ價格等ニ付統制額ノ改訂アリタル場合ニ於テ其ノ價格等ニ對スル給付ヲ爲スヲ業トスル者ヨリ統制額ノ改訂ニ因ル差益ノ全部又ハ一部ヲ命令ノ定ムル所ニ依リ國庫ニ納付セシムルコトヲ得
第二十條 主務大臣ハ價格等ニ對スル給付ヲ爲スヲ業トスル者ニ對シ命令ノ定ムル所ニ依リ其ノ者ノ爲ス給付ニ對スル價格等ニ付特別ノ割增額ヲ附スベキコトヲ命ズルコトヲ得
主務大臣ハ前項ノ者ヨリ其ノ割增額ニ相當スル金額ノ全部又ハ一部ヲ命令ノ定ムル所ニ依リ國庫ニ納付セシムルコトヲ得
第二十一條 主務大臣ハ前二條ニ規定スル者ニ對シ第十九條ノ差益又ハ前條ノ割增額ニ相當スル收入ノ經理ニ關シ必要ナル命令ヲ爲スコトヲ得
第二十二條 第十九條又ハ第二十條ノ規定ニ依リ納付スル金額ハ所得稅法ニ依ル所得、法人稅法ニ依ル所得、營業稅法ニ依ル純益及臨時利得稅法ニ依ル利益ノ計算ニ付之ヲ當該差益又ハ割增額ニ相當スル收入ノ生ジタル年又ハ事業年度ノ必要經費又ハ損金ニ算入ス
第二十三條 第十九條又ハ第二十條ノ規定ニ依ル納付金ハ國稅滯納處分ノ例ニ依リ之ヲ徵收スルコトヲ得但シ先取特權ノ順位ハ國稅ニ次グモノトス
第二十四條 物價ニ關スル重要事項ハ物價安定委員會ノ議ヲ經ベシ
物價安定委員會ノ組織及權限ハ別ニ之ヲ定ム
第二十五條 物價秩序ノ保持ニ當ラシムル爲物價監視委員ヲ置ク
第二十六條 物價監視委員ハ其ノ職務執行上必要ナル事項ニ關シ質問ヲ爲シ又ハ報吿ヲ徵スルコトヲ得
第二十七條 物價監視委員其ノ職務ヲ行フニ因リ本令違反ノ犯罪アリト思料スルトキハ吿發ヲ爲スベシ
第二十八條 物價監視委員ハ之ヲ法令ニ依リ公務ニ從事スル職員ト看做ス
第二十九條 前四條ニ揭グルモノヲ除クノ外物價監視委員ニ關スル事項ハ別ニ之ヲ定ム
第三十條 行政官廳必要アリト認ムルトキハ物價ニ關シ報吿ヲ徵シ、帳簿ノ作成ヲ命ジ又ハ命令ノ定ムル所ニ依リ當該官吏ヲシテ必要ナル場所ニ臨檢シ業務ノ狀況若ハ帳簿書類其ノ他ノ物件ヲ檢查セシムルコトヲ得
第三十一條 主務大臣ハ本令ニ定ムル職權ノ一部ヲ命令ノ定ムル所ニ依リ地方長官(東京都ニ在リテハ警視總監ヲ含ム)又ハ當該主務大臣ノ所轄スル官衙ノ長ニ委任スルコトヲ得
第三十二條 本令ノ施行ニ關スル主務大臣ハ大藏大臣トス
第三十三條 左ノ各號ノ一ニ該當スル者ハ十年以下ノ懲役又ハ十萬圓以下ノ罰金ニ處ス但シ違反ニ係ル價格等ノ金額ト統制額ニ依ル價格等ノ金額トノ差額又ハ之ニ相當スル金額ノ三倍ガ十萬圓ヲ超ユルトキハ罰金ハ當額差額又ハ金額ノ三倍以下トス
一 第三條ノ規定ニ違反シタル者
二 第九條ノ規定ニ違反シタル者
第三十四條 第十一條第一項又ハ第十二條乃至第十四條ノ規定ニ違反シタル者ハ五年以下ノ懲役又ハ五萬圓以下ノ罰金ニ處ス
第三十五條 前二條ノ罪ヲ犯シタル者ニハ情狀ニ因リ懲役及罰金ヲ併科スルコトヲ得
第三十六條 第十一條第二項ノ規定ニ違反シタル者ハ二年以下ノ懲役又ハ二萬圓以下ノ罰金ニ處ス
第三十七條 左ノ各號ノ一ニ該當スル者ハ一年以下ノ懲役又ハ一萬圓以下ノ罰金ニ處ス
一 第十五條又ハ第十六條ノ規定ニ依ル命令ニ違反シタル者
二 第十七條ノ規定ニ依ル制限又ハ禁止ニ違反シタル者
三 第二十一條ノ規定ニ依ル命令ニ違反シタル者
四 第三十條ノ規定ニ違反シ報吿ヲ爲サズ若ハ虛僞ノ報吿ヲ爲シ又ハ帳簿ノ作成ヲ爲サズ若ハ帳簿ニ虛僞ノ記載ヲ爲シタル者
五 第三十條ノ規定ニ依ル檢查ヲ拒ミ、妨ゲ又ハ忌避シタル者
第三十八條 當該官吏、物價安定委員會ノ委員其ノ他ノ職員若ハ物價監視委員又ハ此等ノ職ニ在リタル者本令ニ依ル職務執行ニ關シ知得シタル祕密ヲ漏泄シ又ハ竊用シタルトキハ二年以下ノ懲役又ハ二萬圓以下ノ罰金ニ處ス
第三十九條 第二十六條ノ規定ニ違反シ物價監視委員ノ質問ニ對シ答辯ヲ爲サズ若ハ虛僞ノ陳述ヲ爲シ又ハ報吿ヲ爲サズ若ハ虛僞ノ報吿ヲ爲シタル者ハ五千圓以下ノ罰金ニ處ス
第四十條 法人ノ代表者又ハ法人若ハ人ノ代理人、使用人其ノ他ノ從業者ガ其ノ法人又ハ人ノ業務ニ關シ第三十三條、第三十四條、第三十六條、第三十七條第一號乃至第四號又ハ前條ノ違反行爲ヲ爲シタルトキハ行爲者ヲ罰スルノ外其ノ法人又ハ人ニ對シ各本條ノ罰金刑ヲ科ス
附 則
第四十一條 本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス但シ第十一條第二項、第十三條及第三十六條ノ規定、第三十四條及第三十五條中第十三條ノ規定ニ關スル部分竝ニ第四十條中第十三條ノ規定ニ違反スル行爲及第三十六條ノ違反行爲ニ關スル部分ハ昭和二十一年三月十一日ヨリ之ヲ施行シ第二十四條乃至第二十九條及第三十九條ノ規定、第三十八條中物價安定委員會ノ委員其ノ他ノ職員若ハ物價監視委員又ハ此等ノ職ニ在リタル者ニ關スル部分竝ニ第四十條中第三十九條ノ違反行爲ニ關スル部分施行ノ期日ハ別ニ之ヲ定ム
第四十二條 價格等統制令ハ之ヲ廢止ス
第四十三條 舊令第七條第一項ノ規定ニ依リ行政官廳ノ爲シタル價格等ノ額ノ指定ハ之ヲ當該價格等ニ付各相當ノ行政官廳ガ第四條又ハ第三十一條ノ規定ニ依リ爲シタル統制額ノ指定ト看做ス
前項ノ規定ニ依リ統制額ノ指定ト看做サルル指定ニ於テ價格等ノ額ガ特定ノ者ノ爲ス給付ニ限リ適用アルモノト爲サレ居ル場合ニ於テハ當該指定ハ之ヲ各相當ノ行政官廳ガ第四條又ハ第三十一條ノ規定ニ依リ其ノ者以外ノ者ノ當該指定ニ係ル地區ニ於テ爲ス同種ノ給付ニ對スル價格等ニ付爲シタル統制額ノ指定ト看做ス
本令施行ノ際第四條ノ規定ニ依リ主務大臣統制額ノ指定ヲ爲シタル場合ニ於テハ當該指定ニ係ル價格等ニ付テハ前二項ノ場合ニ於ケル統制額ハ當該指定ニ依ル統制額ニ改訂セラレタルモノト看做ス
第四十四條 舊令第三條第一項又ハ第四條ノ四第一項ノ規定ニ依リ行政官廳ノ爲シタル價格等ノ額ノ認可ハ之ヲ當該價格等ニ付各相當ノ行政官廳ガ第四條又ハ第三十一條ノ規定ニ依リ爲シタル統制額ノ指定ト看做ス
前項ニ規定スル認可ニ係ル價格等ノ額ニ付舊令第三條第二項又ハ第四條ノ四第三項ノ規定ニ依リ行政官廳ノ爲シタル處分アル場合ニ於テハ當該處分ハ之ヲ各相當ノ行政官廳ガ第四條又ハ第三十一條ノ規定ニ依リ當該處分ニ係ル者ノ爲ス給付ニ對スル價格等ニ付爲シタル統制額ノ指定ト看做ス
前條第三項ノ規定ハ前二項ノ場合ニ付之ヲ準用ス
第四十五條 舊令第二條第三項但書(同令第四條ノ三ニ於テ準用スル場合ヲ含ム)ノ規定ニ依リ行政官廳ノ爲シタル價格等ノ額ノ指示ハ之ヲ當該價格等ニ付各相當ノ行政官廳ガ第四條又ハ第三十一條ノ規定ニ依リ爲シタル統制額ノ指定ト看做ス
第四十三條第三項ノ規定ハ前項ノ場合ニ付之ヲ準用ス
第四十六條 舊令第七條第一項ノ規定ニ依リ行政官廳ノ爲シタル價格等ノ額ノ指定アル場合ニ於テ當該價格等ニ付同項但書ノ規定ニ依ル行政官廳ノ許可アルトキハ當該許可ハ之ヲ各相當ノ行政官廳ガ第三條第一項但書又ハ第三十一條ノ規定ニ依リ當該價格等ニ付爲シタル許可ト看做ス
第四十七條 舊令第三條第一項又ハ第四條ノ四第一項ノ規定ニ依リ行政官廳ノ爲シタル價格等ノ額ノ認可アル場合ニ於テ當該價格等ニ付同令第二條第一項但書又ハ第四條ノ四第一項但書ノ規定ニ依ル行政官廳ノ許可アルトキハ當該許可ハ之ヲ各相當ノ行政官廳ガ第三條第一項但書又ハ第三十一條ノ規定ニ依リ當該價格等ニ付爲シタル許可ト看做ス
第四十八條 舊令第二條第三項但書(同令第四條ノ三ニ於テ準用スル場合ヲ含ム)ノ規定ニ依リ行政官廳ノ爲シタル價格等ノ額ノ指示アル場合ニ於テ當該價格等ニ付同令第二條第一項但書(同令第四條ノ三ニ於テ準用スル場合ヲ含ム)ノ規定ニ依ル行政官廳ノ許可アルトキハ當該許可ハ之ヲ各相當ノ行政官廳ガ第三條第一項但書又ハ第三十一條ノ規定ニ依リ當該價格等ニ付爲シタル許可ト看做ス
第四十九條 前二條ニ規定スル場合ヲ除クノ外價格等ニ付舊令第二條第一項但書ノ規定ニ依ル行政官廳ノ許可アル場合ニ於テハ當該許可ニ係ル額ハ當該價格等ニ付各相當ノ行政官廳ガ第四條又ハ第三十一條ノ規定ニ依リ指定シタル統制額ト看做ス
第四十三條第三項ノ規定ハ前項ノ場合ニ付之ヲ準用ス
第五十條 舊令ハ本令施行前ニ爲シタル行爲ニ關スル罰則ノ適用ニ付テハ本令施行後ト雖モ仍其ノ效力ヲ有ス
朕昭和二十年勅令第五百四十二号「ポツダム」宣言ノ受諾ニ伴ヒ発スル命令ニ関スル件ニ基ク物価統制令ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和二十一年三月三日
内閣総理大臣 男爵 幣原喜重郎
内務大臣 三土忠造
司法大臣 岩田宙造
厚生大臣 芦田均
大蔵大臣 子爵 渋沢敬三
商工大臣 小笠原三九郎
農林大臣 副島千八
運輸大臣 村上義一
勅令第百十八号
物価統制令
第一条 本令ハ終戦後ノ事態ニ対処シ物価ノ安定ヲ確保シ以テ社会経済秩序ヲ維持シ国民生活ノ安定ヲ図ルヲ目的トス
第二条 本令ニ於テ価格等トハ価格、運送賃、保管料、保険料、賃貸料、加工賃、修繕料其ノ他給付ノ対価タル財産的給付ヲ謂フ
第三条 価格等ニ付第四条乃至第七条ニ規定スル統制額アルトキハ価格等ハ其ノ統制額ヲ超エテ之ヲ契約シ、支払ヒ又ハ受領スルコトヲ得ズ但シ第七条第一項ニ規定スル統制額ニ係ル場合ヲ除クノ外命令ノ定ムル所ニ依リ価格等ノ支払者又ハ受領者ニ於テ主務大臣ノ許可ヲ受ケタル場合ニ於テハ此ノ限ニ在ラズ
価格等ニ対スル給付ノ為サルル地区ニ於ケル統制額ト他ノ地区ニ於ケル当該価格等ノ統制額トガ異ル場合ニ於テハ当該給付ニ付テハ主務大臣別段ノ定ヲ為シタル場合ヲ除クノ外当該給付ノ為サルル地区ニ於ケル統制額ヲ以テ前項ノ場合ニ於ケル統制額トス
第四条 主務大臣ハ第七条ニ規定スル場合ヲ除クノ外命令ノ定ムル所ニ依リ価格等ニ付其ノ統制額ヲ指定スルコトヲ得
第五条 第七条ニ規定スル場合ヲ除クノ外商工農業者等ノ組合其ノ他之ニ準ズルモノ(以下統制団体ト称ス)ガ命令ノ定ムル所ニ依リ其ノ構成員(構成員ガ統制団体ナル場合ハ其ノ構成員ヲ含ム以下同ジ)ノ給付ニ対スル価格等ノ額ヲ定メ主務大臣ノ認可ヲ受ケタル場合ニ於テハ之ヲ当該給付ニ対スル価格等ノ統制額トス同条ニ規定スル場合ヲ除クノ外事業ノ統制ノ為ニスル経営ヲ目的トスル会社、組合其ノ他之ニ準ズルモノ(以下統制機関ト称ス)ガ命令ノ定ムル所ニ依リ当該統制機関ノ給付ニ対スル価格等ノ額ヲ定メ主務大臣ノ認可ヲ受ケタル場合亦同ジ
主務大臣必要アリト認ムルトキハ価格等ノ額ヲ変更シテ前項ノ認可ヲ為スコトヲ得
主務大臣必要アリト認ムルトキハ命令ノ定ムル所ニ依リ地区ヲ定メ第一項ノ統制額ヲ以テ認可ニ係ル統制団体ノ構成員以外ノ者又ハ統制機関以外ノ者ガ其ノ地区内ニ於テ為ス同種ノ給付ニ対スル価格等ノ統制額ト為スコトヲ得
前項ノ規定ニ依ル処分アリタル場合ニ於テ第一項ノ規定ニ依ル額ノ変更アリタルトキハ前項ノ統制額ハ当該変更額ニ変更セラレタルモノトス
第六条 第四条ノ規定ニ依リ指定セラレタル額アル価格等ニ付前条ノ規定ニ依ル認可ノ為サレタル場合又ハ同条ノ規定ニ依リ認可セラレタル額アル価格等ニ付第四条ノ規定ニ依ル指定ノ為サレタル場合ニ於テハ後ニ為サレタル認可又ハ指定ニ係ル額ヲ以テ当該価格等ノ統制額トス但シ後ニ為ス指定ニ於テ別段ノ定ヲ為スコトヲ妨ゲズ
第七条 価格等ニ付他ノ法令ニ定ムル額又ハ他ノ法令ニ基ク行政官庁ノ決定、命令、許可、認可其ノ他ノ処分アリタル額アルトキハ之ヲ当該価格等ノ統制額トス
前項ニ規定スル額ガ特定ノ者ノ為ス給付ニ対スル価格等ニ限リ適用アルモノナル場合ニ於テハ同項ニ規定スル額ハ主務大臣ニ於テ別段ノ定ヲ為ス場合ヲ除クノ外当該特定ノ者以外ノ者ノ為ス同種ノ給付ニ対スル価格等ニ付テモ亦其ノ統制額トス
第一項ノ他ノ法令ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
第八条 第四条ノ指定、第五条第一項ノ認可並ニ同条第三項及前条第一項ノ処分ハ此等処分実施ノ際現ニ存スル契約ニシテ其ノ際左ノ各号ノ一ニ該当スルモノニ対シテハ影響ヲ及ボスコトナシ
一 注文生産品ノ価格ニ付生産者ガ生産ニ著手シタルモノ
二 其ノ他ノ価格ニ付買主其ノ他ノ支払者ガ目的物ノ引渡ヲ受ケタルモノ
三 運送賃、加工賃、修繕料其ノ他ノ財産的給付(価格、保管料、保険料及賃貸料ヲ除ク以下同ジ)ニ対スル給付ヲ為ス者ガ目的物ノ引渡ヲ受ケタルモノ
四 運送賃、加工賃、修繕料其ノ他ノ財産的給付ニ対スル給付ヲ為ス者ガ当該財産的給付ニ対スル給付ニ著手シタルモノ
五 保管料、保険料又ハ賃貸料ニ付支払者ガ履行遅滞ニ在ルモノ
第九条 何等ノ名義ヲ以テスルヲ問ハズ第三条ノ規定ニ依ル禁止ヲ免ルル行為ヲ為スコトヲ得ズ
第十条 第三条ノ規定ハ契約ノ当事者ニシテ営利ヲ目的トシテ当該契約ヲ為スニ非ザルモノニハ之ヲ適用セズ但シ当該契約ヲ為スコトガ自己ノ業務ニ属スル者ニ付テハ此ノ限ニ在ラズ
第十一条 何人ト雖モ暴利ト為ルベキ価格等ヲ得ベキ契約ヲ為シ又ハ暴利ト為ルベキ価格等ヲ受領スルコトヲ得ズ
何人ト雖モ不当ニ高価ナル価格等ヲ得ベキ契約ヲ為シ又ハ不当ニ高価ナル価格等ヲ受領スルコトヲ得ズ
第十二条 何人ト雖モ正当ノ事由アル場合ヲ除クノ外業務上価格等ヲ得ベキ契約ヲ為スニ当リ他ノ物ヲ併セ買受クベキ旨又ハ対価ノ外金銭以外ノ物ヲ提供スベキ旨ノ負担其ノ他ノ負担ヲ附スルコトヲ得ズ
第十三条 何人ト雖モ正当ノ事由アル場合ヲ除クノ外業務上価格等ニ対スル給付ニ関シ対価トシテ金銭以外ノモノヲ受クルノ契約ヲ為シ又ハ之ヲ受領スルコトヲ得ズ
第十四条 何人ト雖モ業務上不当ノ利益ヲ得ルノ目的ヲ以テ物ノ買占又ハ売惜ヲ為スコトヲ得ズ
第十五条 主務大臣ハ価格等ニ関スル給付ヲ為スヲ業トスル者ニ対シ価格等ノ額ノ表示ニ関シ必要ナル事項ヲ命ズルコトヲ得
第十六条 主務大臣必要アリト認ムルトキハ価格等ニ対スル給付ヲ為スヲ業トスル者ニ対シ価格等ノ額ヲ届出ヅベキコトヲ命ズルコトヲ得
第十七条 主務大臣必要アリト認ムルトキハ物品ノ規格、品質、販売方法、販売場所等ニ関シ制限又ハ禁止ヲ為スコトヲ得
第十八条 主務大臣必要アリト認ムルトキハ命令ノ定ムル所ニ依リ価格等ノ原価ニ関シ計算ヲ為サシムルコトヲ得
第十九条 主務大臣ハ価格等ニ付統制額ノ改訂アリタル場合ニ於テ其ノ価格等ニ対スル給付ヲ為スヲ業トスル者ヨリ統制額ノ改訂ニ因ル差益ノ全部又ハ一部ヲ命令ノ定ムル所ニ依リ国庫ニ納付セシムルコトヲ得
第二十条 主務大臣ハ価格等ニ対スル給付ヲ為スヲ業トスル者ニ対シ命令ノ定ムル所ニ依リ其ノ者ノ為ス給付ニ対スル価格等ニ付特別ノ割増額ヲ附スベキコトヲ命ズルコトヲ得
主務大臣ハ前項ノ者ヨリ其ノ割増額ニ相当スル金額ノ全部又ハ一部ヲ命令ノ定ムル所ニ依リ国庫ニ納付セシムルコトヲ得
第二十一条 主務大臣ハ前二条ニ規定スル者ニ対シ第十九条ノ差益又ハ前条ノ割増額ニ相当スル収入ノ経理ニ関シ必要ナル命令ヲ為スコトヲ得
第二十二条 第十九条又ハ第二十条ノ規定ニ依リ納付スル金額ハ所得税法ニ依ル所得、法人税法ニ依ル所得、営業税法ニ依ル純益及臨時利得税法ニ依ル利益ノ計算ニ付之ヲ当該差益又ハ割増額ニ相当スル収入ノ生ジタル年又ハ事業年度ノ必要経費又ハ損金ニ算入ス
第二十三条 第十九条又ハ第二十条ノ規定ニ依ル納付金ハ国税滞納処分ノ例ニ依リ之ヲ徴収スルコトヲ得但シ先取特権ノ順位ハ国税ニ次グモノトス
第二十四条 物価ニ関スル重要事項ハ物価安定委員会ノ議ヲ経ベシ
物価安定委員会ノ組織及権限ハ別ニ之ヲ定ム
第二十五条 物価秩序ノ保持ニ当ラシムル為物価監視委員ヲ置ク
第二十六条 物価監視委員ハ其ノ職務執行上必要ナル事項ニ関シ質問ヲ為シ又ハ報告ヲ徴スルコトヲ得
第二十七条 物価監視委員其ノ職務ヲ行フニ因リ本令違反ノ犯罪アリト思料スルトキハ告発ヲ為スベシ
第二十八条 物価監視委員ハ之ヲ法令ニ依リ公務ニ従事スル職員ト看做ス
第二十九条 前四条ニ掲グルモノヲ除クノ外物価監視委員ニ関スル事項ハ別ニ之ヲ定ム
第三十条 行政官庁必要アリト認ムルトキハ物価ニ関シ報告ヲ徴シ、帳簿ノ作成ヲ命ジ又ハ命令ノ定ムル所ニ依リ当該官吏ヲシテ必要ナル場所ニ臨検シ業務ノ状況若ハ帳簿書類其ノ他ノ物件ヲ検査セシムルコトヲ得
第三十一条 主務大臣ハ本令ニ定ムル職権ノ一部ヲ命令ノ定ムル所ニ依リ地方長官(東京都ニ在リテハ警視総監ヲ含ム)又ハ当該主務大臣ノ所轄スル官衙ノ長ニ委任スルコトヲ得
第三十二条 本令ノ施行ニ関スル主務大臣ハ大蔵大臣トス
第三十三条 左ノ各号ノ一ニ該当スル者ハ十年以下ノ懲役又ハ十万円以下ノ罰金ニ処ス但シ違反ニ係ル価格等ノ金額ト統制額ニ依ル価格等ノ金額トノ差額又ハ之ニ相当スル金額ノ三倍ガ十万円ヲ超ユルトキハ罰金ハ当額差額又ハ金額ノ三倍以下トス
一 第三条ノ規定ニ違反シタル者
二 第九条ノ規定ニ違反シタル者
第三十四条 第十一条第一項又ハ第十二条乃至第十四条ノ規定ニ違反シタル者ハ五年以下ノ懲役又ハ五万円以下ノ罰金ニ処ス
第三十五条 前二条ノ罪ヲ犯シタル者ニハ情状ニ因リ懲役及罰金ヲ併科スルコトヲ得
第三十六条 第十一条第二項ノ規定ニ違反シタル者ハ二年以下ノ懲役又ハ二万円以下ノ罰金ニ処ス
第三十七条 左ノ各号ノ一ニ該当スル者ハ一年以下ノ懲役又ハ一万円以下ノ罰金ニ処ス
一 第十五条又ハ第十六条ノ規定ニ依ル命令ニ違反シタル者
二 第十七条ノ規定ニ依ル制限又ハ禁止ニ違反シタル者
三 第二十一条ノ規定ニ依ル命令ニ違反シタル者
四 第三十条ノ規定ニ違反シ報告ヲ為サズ若ハ虚偽ノ報告ヲ為シ又ハ帳簿ノ作成ヲ為サズ若ハ帳簿ニ虚偽ノ記載ヲ為シタル者
五 第三十条ノ規定ニ依ル検査ヲ拒ミ、妨ゲ又ハ忌避シタル者
第三十八条 当該官吏、物価安定委員会ノ委員其ノ他ノ職員若ハ物価監視委員又ハ此等ノ職ニ在リタル者本令ニ依ル職務執行ニ関シ知得シタル秘密ヲ漏泄シ又ハ窃用シタルトキハ二年以下ノ懲役又ハ二万円以下ノ罰金ニ処ス
第三十九条 第二十六条ノ規定ニ違反シ物価監視委員ノ質問ニ対シ答弁ヲ為サズ若ハ虚偽ノ陳述ヲ為シ又ハ報告ヲ為サズ若ハ虚偽ノ報告ヲ為シタル者ハ五千円以下ノ罰金ニ処ス
第四十条 法人ノ代表者又ハ法人若ハ人ノ代理人、使用人其ノ他ノ従業者ガ其ノ法人又ハ人ノ業務ニ関シ第三十三条、第三十四条、第三十六条、第三十七条第一号乃至第四号又ハ前条ノ違反行為ヲ為シタルトキハ行為者ヲ罰スルノ外其ノ法人又ハ人ニ対シ各本条ノ罰金刑ヲ科ス
附 則
第四十一条 本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス但シ第十一条第二項、第十三条及第三十六条ノ規定、第三十四条及第三十五条中第十三条ノ規定ニ関スル部分並ニ第四十条中第十三条ノ規定ニ違反スル行為及第三十六条ノ違反行為ニ関スル部分ハ昭和二十一年三月十一日ヨリ之ヲ施行シ第二十四条乃至第二十九条及第三十九条ノ規定、第三十八条中物価安定委員会ノ委員其ノ他ノ職員若ハ物価監視委員又ハ此等ノ職ニ在リタル者ニ関スル部分並ニ第四十条中第三十九条ノ違反行為ニ関スル部分施行ノ期日ハ別ニ之ヲ定ム
第四十二条 価格等統制令ハ之ヲ廃止ス
第四十三条 旧令第七条第一項ノ規定ニ依リ行政官庁ノ為シタル価格等ノ額ノ指定ハ之ヲ当該価格等ニ付各相当ノ行政官庁ガ第四条又ハ第三十一条ノ規定ニ依リ為シタル統制額ノ指定ト看做ス
前項ノ規定ニ依リ統制額ノ指定ト看做サルル指定ニ於テ価格等ノ額ガ特定ノ者ノ為ス給付ニ限リ適用アルモノト為サレ居ル場合ニ於テハ当該指定ハ之ヲ各相当ノ行政官庁ガ第四条又ハ第三十一条ノ規定ニ依リ其ノ者以外ノ者ノ当該指定ニ係ル地区ニ於テ為ス同種ノ給付ニ対スル価格等ニ付為シタル統制額ノ指定ト看做ス
本令施行ノ際第四条ノ規定ニ依リ主務大臣統制額ノ指定ヲ為シタル場合ニ於テハ当該指定ニ係ル価格等ニ付テハ前二項ノ場合ニ於ケル統制額ハ当該指定ニ依ル統制額ニ改訂セラレタルモノト看做ス
第四十四条 旧令第三条第一項又ハ第四条ノ四第一項ノ規定ニ依リ行政官庁ノ為シタル価格等ノ額ノ認可ハ之ヲ当該価格等ニ付各相当ノ行政官庁ガ第四条又ハ第三十一条ノ規定ニ依リ為シタル統制額ノ指定ト看做ス
前項ニ規定スル認可ニ係ル価格等ノ額ニ付旧令第三条第二項又ハ第四条ノ四第三項ノ規定ニ依リ行政官庁ノ為シタル処分アル場合ニ於テハ当該処分ハ之ヲ各相当ノ行政官庁ガ第四条又ハ第三十一条ノ規定ニ依リ当該処分ニ係ル者ノ為ス給付ニ対スル価格等ニ付為シタル統制額ノ指定ト看做ス
前条第三項ノ規定ハ前二項ノ場合ニ付之ヲ準用ス
第四十五条 旧令第二条第三項但書(同令第四条ノ三ニ於テ準用スル場合ヲ含ム)ノ規定ニ依リ行政官庁ノ為シタル価格等ノ額ノ指示ハ之ヲ当該価格等ニ付各相当ノ行政官庁ガ第四条又ハ第三十一条ノ規定ニ依リ為シタル統制額ノ指定ト看做ス
第四十三条第三項ノ規定ハ前項ノ場合ニ付之ヲ準用ス
第四十六条 旧令第七条第一項ノ規定ニ依リ行政官庁ノ為シタル価格等ノ額ノ指定アル場合ニ於テ当該価格等ニ付同項但書ノ規定ニ依ル行政官庁ノ許可アルトキハ当該許可ハ之ヲ各相当ノ行政官庁ガ第三条第一項但書又ハ第三十一条ノ規定ニ依リ当該価格等ニ付為シタル許可ト看做ス
第四十七条 旧令第三条第一項又ハ第四条ノ四第一項ノ規定ニ依リ行政官庁ノ為シタル価格等ノ額ノ認可アル場合ニ於テ当該価格等ニ付同令第二条第一項但書又ハ第四条ノ四第一項但書ノ規定ニ依ル行政官庁ノ許可アルトキハ当該許可ハ之ヲ各相当ノ行政官庁ガ第三条第一項但書又ハ第三十一条ノ規定ニ依リ当該価格等ニ付為シタル許可ト看做ス
第四十八条 旧令第二条第三項但書(同令第四条ノ三ニ於テ準用スル場合ヲ含ム)ノ規定ニ依リ行政官庁ノ為シタル価格等ノ額ノ指示アル場合ニ於テ当該価格等ニ付同令第二条第一項但書(同令第四条ノ三ニ於テ準用スル場合ヲ含ム)ノ規定ニ依ル行政官庁ノ許可アルトキハ当該許可ハ之ヲ各相当ノ行政官庁ガ第三条第一項但書又ハ第三十一条ノ規定ニ依リ当該価格等ニ付為シタル許可ト看做ス
第四十九条 前二条ニ規定スル場合ヲ除クノ外価格等ニ付旧令第二条第一項但書ノ規定ニ依ル行政官庁ノ許可アル場合ニ於テハ当該許可ニ係ル額ハ当該価格等ニ付各相当ノ行政官庁ガ第四条又ハ第三十一条ノ規定ニ依リ指定シタル統制額ト看做ス
第四十三条第三項ノ規定ハ前項ノ場合ニ付之ヲ準用ス
第五十条 旧令ハ本令施行前ニ為シタル行為ニ関スル罰則ノ適用ニ付テハ本令施行後ト雖モ仍其ノ効力ヲ有ス