朕關東州所得稅令外十一勅令中改正等ノ件ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和二十年三月二十七日
內閣總理大臣 小磯國昭
大東亞大臣 重光葵
勅令第百四十九號
第一條 關東州所得稅令中左ノ通改正ス
第七條第一項及第二項中「及積立金額ノ合計金額」ヲ削ル
第八條及第九條 削除
第十二條ノ二 株式ノ消却ニ因リ支拂ヲ受クル金額又ハ退社、脫退若ハ出資ノ減少ニ因リ持分ノ拂戾トシテ受クル金額ガ其ノ株式ノ拂込濟金額又ハ出資金額ヲ超過スル場合ニ於ケル其ノ超過金額ハ之ヲ法人ヨリ受クル利益ノ配當又ハ剩餘金ノ分配ト看做シ本令ヲ適用ス
第十三條第一項第二號中「控除シタル金額」ノ下ニ「ヨリ其ノ十分ノ五ヲ控除シタル金額」ヲ加フ
第十五條第四項中「第十二條ノ二ニ規定スル利益ノ配當又ハ剩餘金ノ分配タル所得竝ニ」、「及第二號」及「順次」ヲ削リ「第十三條第一項第二號及第一號ノ二」ヲ「同號」ニ改ム
第二十條第六號中「所得稅ヲ課スル所得」ノ下ニ「(朝鮮又ハ臺灣ニ於ケル法令ニ依リ第二種丁又ハ戊ノ所得トシテ所得稅ヲ課スル所得ヲ除ク)」ヲ加フ
第二十一條第一項中「開業ノ年及其ノ翌年ヨリ三年間」ヲ「事業ヲ開始シタル年及其ノ翌年ヨリ三年間(法人ニ付テハ事業ヲ開始シタル事業年度及其ノ翌事業年度開始ノ日ヨリ三年以內ニ終了スル事業年度ニ於テ)」ニ改ム
第二十五條第一項甲中「百分ノ二十」ヲ「百分ノ二十二」ニ、「百分ノ三十」ヲ「百分ノ三十二」ニ改メ同項乙ヲ左ノ如ク改ム
乙 淸算所得
淸算所得金額ヲ左ノ如ク區分シ各稅率ヲ適用ス
積立金又ハ本令其ノ他ノ法令ニ依リ所得稅ヲ課セラレザル所得ヨリ成ル金額 百分ノ十
其ノ他ノ金額 百分ノ三十二
第二十五條ノ二 本令ニ於テ積立金トハ積立金其ノ他名義ノ何タルヲ問ハズ法人ノ普通所得中其ノ留保シタル金額ヲ謂フ
第一種所得稅、法人資本稅及臨時利得稅トシテ納付スベキ金額ハ前項ノ留保シタル金額ニハ之ヲ算入セズ
第二十八條第一項ヲ左ノ如ク改ム
第三種ノ所得ニ對スル所得稅ハ所得金額ヲ左ノ各級ニ區分シ遞次ニ各稅率ヲ適用シテ之ヲ賦課ス但シ第十三條第一項第一號ノ二ノ所得ハ其ノ他ノ所得ト之ヲ區分シ支拂者ヲ異ニスル金額每ニ第二十七條第一項丙ノ稅率ヲ適用シテ算出シタル金額ヲ以テ其ノ稅額トス
千圓以下ノ金額 百分ノ一
千圓ヲ超ユル金額 百分ノ一・五
千二百圓ヲ超ユル金額 百分ノ二・五
千五百圓ヲ超ユル金額 百分ノ四
二千圓ヲ超ユル金額 百分ノ六
三千圓ヲ超ユル金額 百分ノ八
五千圓ヲ超ユル金額 百分ノ十
七千圓ヲ超ユル金額 百分ノ十三
一萬圓ヲ超ユル金額 百分ノ十六
一萬五千圓ヲ超ユル金額 百分ノ十九
二萬圓ヲ超ユル金額 百分ノ二十二
三萬圓ヲ超ユル金額 百分ノ二十五
四萬圓ヲ超ユル金額 百分ノ二十八
五萬圓ヲ超ユル金額 百分ノ三十二
七萬圓ヲ超ユル金額 百分ノ三十六
十萬圓ヲ超ユル金額 百分ノ四十
十五萬圓ヲ超ユル金額 百分ノ四十四
二十萬圓ヲ超ユル金額 百分ノ四十八
三十萬圓ヲ超ユル金額 百分ノ五十二
五十萬圓ヲ超ユル金額 百分ノ五十六
七十萬圓ヲ超ユル金額 百分ノ六十一
百萬圓ヲ超ユル金額 百分ノ六十六
二百萬圓ヲ超ユル金額 百分ノ七十一
第二十八條ノ二中「勤勞所得又ハ丙種ノ事業所得」ヲ「丙種ノ事業所得、勤勞所得又ハ淸算取引所得」ニ改メ「控除ス」ノ下ニ「第三種ノ所得中朝鮮又ハ臺灣ニ於ケル法令ニ依リ第二種丁又ハ戊ノ所得トシテ所得稅ヲ課セラレタル所得アル場合ニ於テ當該第二種丁又ハ戊ノ所得ニ對スル所得稅額ニ付亦同ジ」ヲ加フ
第三十條ニ左ノ一項ヲ加フ
政府ハ特別ノ事情アリト認ムルトキハ前項ノ申請ナキ場合ト雖モ第十五條又ハ第十六條ノ規定ニ依ル控除ヲ爲スコトヲ得
第五十條第三項ヲ左ノ如ク改ム
第三種ノ所得ニ付テハ所得稅ノ年額ヲ二分シ左ノ二期ニ於テ之ヲ徵收ス但シ年額ガ大使ノ定ムル金額ニ滿タザルトキハ第一期ニ於テ一時ニ之ヲ徵收ス
第一期 其ノ年九月一日ヨリ三十日限
第二期 翌年一月一日ヨリ三十一日限
第二條 關東州特別法人稅令中左ノ通改正ス
第五條第一項及第二項中「及積立金額ノ合計金額」竝ニ同條第三項及第四項ヲ削ル
第九條 特別法人稅ハ左ノ稅率ニ依リ之ヲ賦課ス
一 各事業年度ノ剩餘金 百分ノ十六・五
二 淸算剩餘金
淸算剩餘金額ヲ左ノ如ク區分シ各稅率ヲ適用ス
積立金ヨリ成ル金額 百分ノ十
其ノ他ノ金額 百分ノ二十六・五
所得稅ヲ課セラレザル法人ノミヲ以テ組織スル特別ノ法人ノ淸算剩餘金ニ對スル特別法人稅ハ前項ノ規定ニ拘ラズ淸算剩餘金中積立金ヨリ成ル金額以外ノ金額ノ百分ノ十六・五ニ相當スル金額ヲ以テ其ノ稅額トス
第九條ノ二 本令ニ於テ積立金トハ積立金其ノ他名義ノ何タルヲ問ハズ特別ノ法人ノ各事業年度ノ剩餘金中其ノ留保シタル金額ヲ謂フ
特別法人稅トシテ納付スベキ金額ハ前項ノ留保シタル金額ニハ之ヲ算入セズ
第三條 關東州臨時利得稅令中左ノ通改正ス
第三十二條第二項ヲ左ノ如ク改ム
營業利得ニ付テハ臨時利得稅ノ年額ヲ二分シ左ノ二期ニ於テ之ヲ徵收ス但シ納稅義務者納稅管理人ノ申吿ヲ爲サズシテ關東州外ニ住所又ハ居所ヲ移ストキハ直ニ其ノ臨時利得稅ヲ徵收スルコトヲ得
第一期 其ノ年九月一日ヨリ三十日限
第二期 翌年一月一日ヨリ三十一日限
第四條 關東州家屋稅令中左ノ通改正ス
第二十三條 家屋稅ハ每年七月一日ヨリ三十一日限之ヲ徵收ス
同一稅務署所轄內又ハ同一會內ニ於ケル家屋ニ付納付スベキ家屋稅額ガ大使ノ定ムル金額ヲ超ユルトキハ其ノ二分ノ一ニ付テハ大使ノ定ムル所ニ依リ二月內其ノ徵收ヲ猶豫スルコトヲ得
第三十條ノ二 詐僞其ノ他不正ノ行爲ニ依リ家屋稅ヲ逋脫シタル者ハ其ノ逋脫シタル稅金ノ三倍ニ相當スル罰金又ハ科料ニ處シ直ニ其ノ家屋稅ヲ徵收ス但シ自首シ又ハ稅務署長若ハ民政署長ニ申出デタル者ハ其ノ罪ヲ問ハズ
第三十條ノ三 本令ニ依リ申吿ヲ爲スベキ義務ヲ有スル者其ノ申吿ヲ爲サズ仍テ家屋稅ニ不足額アルトキハ直ニ之ヲ徵收ス
第三十條ノ四 前二條ノ規定ニ依リ家屋稅ヲ徵收スル場合ニ於テハ第二十五條ノ規定ニ拘ラズ當該家屋一個每ニ其ノ家屋稅ヲ算出ス
第三十條ノ五 第三十條ノ規定ニ依ル稅務官吏ノ質問ニ對シ答辯ヲ爲サズ若ハ虛僞ノ陳述ヲ爲シタル者又ハ家屋ノ檢査ヲ拒ミ、妨ゲ若ハ忌避シタル者ハ百圓以下ノ罰金又ハ科料ニ處ス
第三十條ノ六 賃貸價格ノ調査又ハ審査ノ事務ニ從事シ又ハ從事シタル者其ノ調査又ハ審査ニ關シ知得タル祕密ヲ正當ノ事由ナクシテ漏泄シタルトキハ二百圓以下ノ罰金ニ處ス
第三十條ノ七 大正十一年勅令第二百號第一條ノ規定ハ前二條ノ罪ヲ犯シタル者ニ付テハ之ヲ適用セズ
第五條 關東州酒稅令中左ノ通改正ス
第二十一條第一項ヲ左ノ如ク改ム
酒稅ノ率左ノ如シ
一 淸酒
第一級 一石ニ付 四百五十圓
第二級 一石ニ付 三百四十五圓
第三級 一石ニ付 二百四十圓
二 合成淸酒
第一級 一石ニ付 二百十圓
第二級 一石ニ付 百九十五圓
三 黃酒 一石ニ付 四百圓
四 白酒及味淋 一石ニ付 四百二十圓
五 酒精 一石ニ付 酒精分一度每ニ三圓二十錢
六 燒酎 一石ニ付 三百二十五圓
七 麥酒 一石ニ付 二百五十二圓
八 果實酒 一石ニ付 二百三十圓
九 雜酒 一石ニ付 四百四十圓
酒精分二十度ヲ超ユルトキハ酒精分二十度ヲ超ユル一度每ニ二十二圓ヲ加フ
第六條 關東州大東亞戰爭特別稅令中左ノ通改正ス
第二十四條第一項中第一種ノ場所ノ部ヲ左ノ如ク改ム
一種ノ場所
入場料ガ一人一囘一圓五十錢未滿ナルトキ 入場料ノ百分ノ三十
入場料ガ一人一囘三圓未滿ナルトキ 入場料ノ百分ノ六十
入場料ガ一人一囘四圓五十錢未滿ナルトキ 入場料ノ百分ノ八十
入場料ガ一人一囘四圓五十錢以上ナルトキ 入場料ノ百分ノ百
囘數、定期又ハ貸切ニテ入場ノ契約ヲ爲シタルトキ
入場料ガ一人一囘一圓五十錢未滿ナルトキ 入場料ノ百分ノ六十
入場料ガ一人一囘一圓五十錢以上ナルトキ 入場料ノ百分ノ八十
第四十九條ノ三第一項第二號中「百分ノ四十八」ヲ「百分ノ六十」ニ、同項第三號中「百分ノ五十」ヲ「百分ノ六十」ニ改ム
同項第五號中「前各號」ノ下ニ「及第七號」ヲ加ヘ同項第六號中「旅館ニ於ケル宿泊ノ料金」ヲ「洋式又ハ支那式ノ旅館ニ於ケル宿泊ノ料金」ニ改メ同項ニ左ノ一號ヲ加フ
七 洋式又ハ支那式ノ旅館以外ノ旅館ニ於ケル宿泊(飮食ヲ含ム以下本號ニ於テ同ジ)ノ料金
イ 大使ノ定ムル一人一泊ノ料金(以下普通宿泊料ト稱ス)ガ十二圓ニ滿タザル宿泊 料金ノ百分ノ二十
ロ 普通宿泊料ガ十二圓以上ノ宿泊 料金ノ百分ノ三十
一人一泊ノ宿泊ノ料金中普通宿泊料ヲ超ユル金額ニ付テハ百分ノ十ヲ加算シタル稅率ニ依ル
同條第二項中「前項」ヲ「第一項」ニ、「宿泊ノ料金」ヲ「宿泊(洋式又ハ支那式ノ旅館以外ノ旅館ニ於ケル宿泊ニ付テハ飮食ヲ含ム以下同ジ)ノ料金」ニ改メ同條第一項ノ次ニ左ノ一項ヲ加フ
前項ノ洋式又ハ支那式ノ旅館ハ大使之ヲ定ム
第四十九條ノ四第一項中「及旅館ニ於ケル宿泊ノ料金ガ一人一泊五圓ニ滿タザル場合」ヲ「、洋式ノ旅館ニ於ケル宿泊ノ料金ガ一人一泊五圓ニ滿タザル場合、支那式ノ旅館ニ於ケル宿泊ノ料金ガ一人一泊一圓ニ滿タザル場合及洋式又ハ支那式ノ旅館以外ノ旅館ニ於ケル普通宿泊料ガ七圓ニ滿タザル場合」ニ改メ同項但書中「遊興飮食」ノ下ニ「又ハ宿泊」ヲ加ヘ同項ニ左ノ一號ヲ加フ
四 洋式又ハ支那式ノ旅館以外ノ旅館ニ於ケル普通宿泊料ガ七圓ニ滿タザルモ一人一泊ニ付領收スベキ宿泊ノ料金ガ七圓以上ト爲リタル場合ノ宿泊ノ料金
第七條 關東州淸涼飮料稅令中左ノ通改正ス
第三條中「十二圓」ヲ「二十四圓」ニ、「三十五圓」ヲ「七十圓」ニ、「十一圓」ヲ「二十二圓」ニ改ム
第八條 關東州麥粉稅令中左ノ通改正ス
第三條中「十錢」ヲ「五十錢」ニ改ム
第十二條 稅務官吏ハ麥粉ノ製造者若ハ販賣者ニ對シ質問ヲ爲シ、其ノ所持スル麥粉、其ノ製造出入ニ關スル一切ノ帳簿書類及麥粉ノ製造若ハ販賣上必要ナル建築物、機械、器具、原料其ノ他ノ物件ヲ檢査シ又ハ監督上必要ナル處分ヲ爲スコトヲ得
第十三條中「尋問」ヲ「質問」ニ改ム
第十四條 製造免許ヲ受ケズシテ麥粉ヲ製造シタル者ハ三千圓以下ノ罰金ニ處シ其ノ所持ニ係ル麥粉竝ニ其ノ容器、器具及機械ハ之ヲ沒收ス
第十五條ヲ第十九條トス
第十五條 詐僞其ノ他不正ノ行爲ニ依リ麥粉稅ヲ逋脫シ又ハ逋脫セントシタル者ハ其ノ逋脫シ又ハ逋脫セントシタル稅金ノ五倍ニ相當スル罰金ニ處ス
前項ノ罪ヲ犯シタル者ハ情狀ニ因リ二年以下ノ懲役若ハ其ノ逋脫シ若ハ逋脫セントシタル稅金ノ五倍ヲ超エ十倍以下ニ相當スル罰金ニ處シ又ハ懲役及罰金ヲ併科スルコトヲ得
前二項ノ場合ニ於テ罰金額ガ二十圓ニ滿タザルトキハ之ヲ二十圓トス
第一項及第二項ノ場合ニ於テハ直ニ其ノ稅金ヲ徵收ス
第十六條 左ノ各號ノ一ニ該當スル者ハ五百圓以下ノ罰金又ハ科料ニ處ス
一 第七條ノ規定ニ違反シタル者
二 第十條ノ規定ニ依ル帳簿ヲ備ヘズ若ハ隱匿シ又ハ帳簿ノ記載ヲ怠リ若ハ詐リタル者
三 第十二條又ハ第十三條ノ規定ニ依ル稅務官吏ノ質問ニ對シ答辯ヲ爲サズ若ハ虛僞ノ陳述ヲ爲シ又ハ其ノ職務ノ執行ヲ拒ミ、妨ゲ若ハ忌避シタル者
前項第一號ノ場合ニ於テハ直ニ其ノ麥粉稅ヲ徵收ス
第十七條 大正十一年勅令第二百號第一條ノ規定ハ前條ノ罪ヲ犯シタル者ニ付テハ之ヲ適用セズ
第十八條 大正十一年勅令第二百號第二條ノ規定ハ麥粉ノ製造者及販賣者ニ付之ヲ準用ス
第九條 關東州臨時租稅措置令中左ノ通改正ス
第一條中「、田畑地租」ヲ削リ「課稅標準ノ計算」ノ下ニ「若ハ其ノ徵收」ヲ加フ
第一條ノ三第一項中「三年間」ノ下ニ「(法人ニ付テハ設備ヲ增設シタル事業年度及其ノ翌事業年度開始ノ日ヨリ三年以內ニ終了スル事業年度ニ於テ)」ヲ、同條第二項中「三年間」ノ下ニ「(法人ニ付テハ製造ヲ開始シ又ハ設備ヲ增設シタル事業年度及其ノ翌事業年度開始ノ日ヨリ三年以內ニ終了スル事業年度ニ於テ)」ヲ加フ
第一條ノ四ニ左ノ一號ヲ加フ
八 其ノ他大使ノ定ムルモノ
第一條ノ十 法令、法令ニ基ク命令又ハ行政官廳ノ指導若ハ斡旋ニ依リ企業整備ノ必要其ノ他大使ノ定ムル事由ニ因リ昭和二十一年三月三十一日迄ニ合併又ハ解散シタル法人ノ淸算所得ニ付テハ大使ノ定ムル所ニ依リ關東州所得稅令第二十五條第一項ニ規定スル稅率百分ノ十ヲ百分ノ五、百分ノ三十二ヲ拂込資本金額百萬圓以下ノ法人ニ付テハ百分ノ十七、拂込資本金額百萬圓ヲ超ユル法人ニ付テハ百分ノ二十一トシタル場合ノ差減額ニ相當スル所得稅ヲ輕減ス
第一條ノ十一中「昭和二十年」ヲ「昭和二十一年」ニ改ム
第一條ノ十二 法令、法令ニ基ク命令又ハ行政官廳ノ指導若ハ斡旋ニ依リ法人ノ積立金ヲ以テ爲シタル利益ノ配當ガ株式ノ拂込又ハ出資ニ充テラレタル場合ニ於テハ當該利益ノ配當ニ付テハ大使ノ定ムル所ニ依リ其ノ十分ノ五ヲ控除シタル金額ニ依リ所得稅ヲ賦課ス
第一條ノ十三中「昭和二十年」ヲ「昭和二十一年」ニ改メ同條ニ左ノ一項ヲ加フ
前項ノ規定ハ法令、法令ニ基ク命令又ハ行政官廳ノ指導若ハ斡旋ニ依リ昭和十九年一月一日以後昭和二十一年三月三十一日迄ニ企業整備ノ必要其ノ他大使ノ定ムル事由ニ因リ營業以外ノ事業ノ全部又ハ大部分ヲ廢止シタル個人ノ當該事業ヨリ生ズル所得ニ付之ヲ準用ス
第一條ノ十四中「昭和二十年」ヲ「昭和二十一年」ニ、「營業」ヲ「事業」ニ改メ「輕減又ハ免除ス」ノ下ニ「徵用ニ因リ退職シタル者ノ退職前ニ支拂ヲ受ケタル俸給、給料、賞與又ハ此等ノ性質ヲ有スル給與ニ付昭和二十年分以降ノ第三種ノ所得ニ對スル所得稅亦同ジ」ヲ加フ
第一條ノ十五中「昭和十九年」ヲ「昭和二十年」ニ、「十分ノ二」ヲ「十分ノ三」ニ改メ「不動產上ノ權利ヲ使用セシムル一切ノ場合ヲ含ム」ノ下ニ「以下同ジ」ヲ加ヘ同條ニ左ノ一項ヲ加フ
前項ノ場合ニ於テ不動產(土地ヲ除ク)又ハ下動產上ノ權利ノ讓渡ガ關東州防空令ニ於テ依ルコトヲ定メタル防空法第五條ノ十ノ規定ニ基ク命令ニ依ルモノナルトキハ當該讓渡ニ因リ生ズル利得ニ付テハ大使ノ定ムル所ニ依リ臨時利得稅ヲ免除ス
第一條ノ十六第一項中「昭和十九年」ヲ「昭和二十年」ニ改ム
第一條ノ十七第一項中「十分ノ三」ヲ「十分ノ五」ニ改ム
第一條ノ十八第一項中「及前二年分」及「ノ平均額」ヲ削リ「十分ノ二」ヲ「十分ノ三」ニ、「十分ノ四」ヲ「十分ノ六」ニ、同條第二項中「三萬圓以上ノ者又ハ其ノ年中ノ營業ノ所得金額ガ其ノ年分ノ營業ノ所得ノ決定金額」ヲ「五萬圓」ニ、同條第三項中「前二項」ヲ「第一項」ニ改メ同條ニ左ノ一項ヲ加フ
第一項及第二項ノ規定ハ個人ノ其ノ年中ノ營業以外ノ事業ノ所得ニ該當スル所得ノ金額ガ其ノ年分ノ營業以外ノ事業ノ所得ノ決定金額ニ對シ五割以上減少シタル場合ニ付之ヲ準用ス
第一條ノ二十三 法人ノ納付シタル罰金又ハ科料(通吿處分ニ依リ納付シタル罰金又ハ科料ニ相當スル金額ヲ含ム)ハ關東州所得稅令ニ依ル所得及關東州臨時利得稅令ニ依ル利益ノ計算上之ヲ損金ニ算入セズ
第一條ノ二十五中「昭和二十年」ヲ「昭和二十一年」ニ、「第九條ノ規定ニ拘ラズ百分ノ七・五ノ稅率ニ依リ特別法人稅ヲ賦課ス」ヲ「第九條第一項ニ規定スル稅率百分ノ十ヲ百分ノ五、百分ノ二十六・五ヲ百分ノ十二・五、同條第二項ニ規定スル稅率百分ノ十六・五ヲ百分ノ七・五トシタル場合ノ差減額ニ相當スル特別法人稅ヲ輕減ス」ニ改ム
第二條 大使ノ定ムル法人ガ其ノ普通所得ニ對スル所得稅、法人資本稅又ハ臨時利得稅ニ付爲スベキ關東州所得稅令第二十九條、關東州法人資本稅令第十一條又ハ關東州臨時利得稅令第二十五條ノ申吿ノ期限ハ之ヲ每事業年度決算確定後六十日以內トス
第三條 前條ニ規定スル法人ハ大使ノ定ムル所ニ依リ其ノ普通所得ニ對スル所得稅、法人資本稅及臨時利得稅ヲ前條ノ規定ニ依ル申吿ト同時ニ政府ニ納付スベシ
第四條 第二條ニ規定スル法人前條ノ規定ニ依リ所得稅、法人資本稅若ハ臨時利得稅ヲ納付セザル場合又ハ其ノ納付シタル稅額ガ納付スベキ稅額ニ對シ不足スル場合ニ於テハ納付スベキ稅額又ハ不足スル稅額ニ大使ノ定ムル所ニ依リ計算シタル金額ヲ大使ノ定ムル所ニ依リ加算シテ之ヲ徵收ス
第五條 關東州所得稅令第六條ノ規定ハ前條ノ規定ニ依リ臨時利得稅ノ額ニ加算シタル金額ニ付テハ之ヲ適用セズ
第六條 關東州納稅施設令第七條乃至第九條ノ規定ハ第二條ニ規定スル法人ニ付テハ之ヲ適用セズ
第七條乃至第九條ヲ削ル
第十條 關東州戰時災害國稅減免令中左ノ通改正ス
第二條 政府ハ戰時災害アリタル地方ニ於テ納付スベキ國稅及戰時災害ニ因ル被害者ノ納付スベキ國稅ニ付大使ノ定ムル所ニ依リ課稅標準ノ計算、調査及決定ニ關スル特例ヲ許クルコトヲ得
政府ハ戰時災害アリタル地方ニ於ケル所得調査委員會ニ關シ大使ノ定ムル所ニ依リ特例ヲ設クルコトヲ得
第三條中「申請」ノ下ニ「(審査ノ請求及異議ノ申立ヲ含ム)」ヲ加ヘ同條ニ左ノ一項ヲ加フ
政府ハ戰時災害アリタル地方ニ於テ爲シ又ハ戰時災害ニ因ル被害者ノ爲スベキ國稅ニ關スル支拂調書計算書、其ノ他大使ノ定ムル書類ノ提出ニ付大使ノ定ムル所ニ依リ特例ヲ設クルコトヲ得
第十一條 關東州納稅施設令中左ノ通改正ス
第一章中第六條ノ次ニ左ノ三條ヲ加フ
第六條ノ二 政府ハ納稅組合ノ管理スル納稅資金又ハ納稅組合ニ對シ國稅ノ納付ヲ委託シテ交付シタル金錢等ガ亡失シタル爲被害ヲ受ケタル組合員ニ對シ大使ノ定ムル所ニ依リ國稅ヲ輕減又ハ免除スルコトヲ得
組合員前項ノ規定ニ依リ國稅ノ輕減又ハ免除ヲ受ケタルトキハ當該組合員ガ前項ノ管理ニ關シ又ハ前項ノ委託ニ基キ有スル權利ハ輕減又ハ免除ヲ受ケタル國稅額ノ限度ニ於テ消滅ス
第一項ノ規定ニ依リ輕減又ハ免除セラルル國稅ハ法令上ノ納稅資格要件ニ關シテハ輕減又ハ免除セラレザルモノト看做ス
第六條ノ三 政府ハ前條第一項ノ規定ニ依リ國稅ヲ輕減又ハ免除シタル場合ニ於テ同項ニ規定スル亡失ガ納稅組合ノ役員、使用人等ノ故意又ハ過失ニ因ルト認メラルルトキハ關東州納稅資金亡失責任審査委員會ノ諮問ヲ經テ此等ノ者ニ對シ輕減又ハ免除シタル國稅額ノ全部又ハ一部ニ相當スル金額ノ賠償ヲ命ズルコトヲ得
前項ノ賠償金ノ徵收ニ付テハ國稅徵收ノ例ニ依ル
第一項ノ規定ニ依リ賠償ヲ命ゼラレタル者其ノ命令ニ付不服アルトキハ大使ノ定ムル所ニ依リ政府ニ異議ノ申立ヲ爲スコトヲ得
關東州納稅資金亡失責任審査委員會ニ關スル規程ハ大使之ヲ定ム
第六條ノ四 第六條ノ二竝ニ前條第一項及第二項ノ規程ハ關東州地方費令第二條ニ規定スル營業稅及市、會其ノ他大使ノ定ムル公共團體ノ租稅公課ニ付之ヲ準用ス此ノ場合ニ於テ政府トアルハ關東州地方費又ハ市、會其ノ他大使ノ定ムル公共團體トシ關東州納稅資金亡失責任審査委員會ノ諮問トアルハ關東州地方費ニ在リテハ關東州納稅資金亡夫責任審査委員會ノ諮問、市、會其ノ他大使ノ定ムル公共團體ニ在リテハ市參事會、協議會其ノ他之ニ準ズルモノノ議決又ハ諮問トス
前項ニ於テ準用スル前條第一項ノ規定ニ依リ賠償ヲ命ゼラレタル者其ノ處分ニ付不服アルトキハ大使ノ定ムル所ニ依リ關東州地方費ニ對スル賠償ニ在リテハ大使ニ、市、會其ノ他大使ノ定ムル公共團體ニ對スル賠償ニ在リテハ關東州廳長官ニ異議ノ申立ヲ爲スコトヲ得
第十二條 昭和十八年勅令第三百四十號中左ノ通改正ス
第一條中「煙草、」ノ下ニ「セメント、麥粉、」ヲ、「關東州煙草稅令、」ノ下ニ「關東州セメント稅令、關東州麥粉稅令、」ヲ加フ
第十三條 關東州北支事件特別稅令ハ之ヲ廢止ス
附 則
第十四條 本令ハ昭和二十年四月一日ヨリ之ヲ施行ス
第十五條 第三種ノ所得ニ對スル所得稅及營業ニ因ル個人ノ利得ニ對スル臨時利得稅ニ付テハ昭和二十年分ヨリ本令ヲ適用ス
法人ノ普通所得ニ對スル所得稅及臨時利得稅ニ付テハ昭和二十年一月一日以後ニ終了スル事業年度分ヨリ、淸算所得ニ對スル所得稅ニ付テハ同年四月一日以後ニ於ケル解散又ハ合併ニ因ル分ヨリ本令ヲ適用ス但シ第四項ノ規定ノ適用ヲ妨ゲズ
關東州臨時租稅措置令第一條ノ十五ノ改正規定ハ昭和二十年一月一日以後ノ讓渡ニ因ル利得ニ對スル臨時利得稅ヨリ之ヲ適用ス
關東州臨時租稅措置令第二條乃至第六條ノ改正規定ハ法人ノ昭和二十年四月一日以後ニ終了スル事業年度分ノ所得稅、法人資本稅及臨時利得稅ヨリ之ヲ適用ス
特別ノ法人ノ各事業年度ノ剩餘金ニ對スル特別法人稅ニ付テハ昭和二十年一月一日以後ニ終了スル事業年度分ヨリ、淸算剩餘金ニ對スル特別法人稅ニ付テハ同年四月一日以後ニ於ケル解散又ハ合併ニ因ル分ヨリ本令ヲ適用ス
第十六條 從前ノ關東州所得稅令第十二條ノ二ノ規定ハ本令施行前ニ於ケル解散又ハ合併ニ因ル同條ニ規定スル利益ノ配當及剩餘金ノ分配ニ對スル所得稅ニ付テハ本令施行後ト雖モ仍其ノ效力ヲ有ス
第十七條 酒類ノ製造者又ハ販賣業者ガ本令施行ノ際製造場又ハ保稅地域以外ノ場所ニ於テ各種類ヲ通ジ合計五斗以上ノ酒類ヲ所持スル場合ニ於テハ其ノ場所ヲ以テ製造場、其ノ所持者ヲ以テ製造者ト看做シ其ノ所持スル酒類ニ對シ酒稅ヲ課ス此ノ場合ニ於テハ本令施行ノ日ニ於テ其ノ酒類ヲ製造場ヨリ移出シタルモノト看做シ改正後ノ關東州酒稅令第二十一條ノ規定ニ依リ算出シタル稅額ト從前ノ規定ニ依リ算出シタル稅額トノ差額ヲ以テ其ノ稅額トシ大使ノ定ムル所ニ依リ之ヲ徵收ス
前項ノ製造者又ハ販賣業者ハ其ノ所持スル酒類ノ種類及級別每ニ數量、價格及貯藏ノ場所ヲ本令施行後一月以內ニ政府ニ申吿スベシ
本令施行ノ際製造場ニ現存スル酒類ニシテ戾入又ハ移入シタルモノニ付テハ關東州酒稅令第三十二條第一項ノ規定ニ拘ラズ之ヲ移出シタルトキ酒稅ヲ徵收ス此ノ場合ニ於テハ第一項後段ニ規定スル稅額ヲ以テ其ノ稅額トス
第十八條 淸涼飮料ノ製造者又ハ販賣者ガ本令施行ノ際製造場又ハ保稅地域以外ノ場所ニ於テ一石以上ノ第一種又ハ第二種ノ淸涼飮料ヲ所持スル場合ニ於テハ其ノ場所ヲ以テ製造場、其ノ所持者ヲ以テ製造者ト看做シ其ノ所持スル淸涼飮料ニ對シ淸涼飮料稅ヲ課ス此ノ場合ニ於テハ本令施行ノ日ニ於テ其ノ淸涼飮料ヲ製造場ヨリ移出シタルモノト看做シ改正後ノ關東州淸涼飮料稅令第三條ノ規定ニ依リ算出シタル稅額ト從前ノ規定ニ依リ算出シタル稅額トノ差額ヲ以テ其ノ稅額トシ大使ノ定ムル所ニ依リ之ヲ徵收ス
前項ノ淸涼飮料ノ所持者ハ其ノ所持スル淸涼飮料ノ數量及貯藏ノ場所ヲ本令施行後一月以內ニ政府ニ申吿スベシ
第十九條 麥粉ノ製造者又ハ販賣者ガ本令施行ノ際保稅地域以外ノ場所ニ於テ百二十キログラム以上ノ麥粉ヲ所持スル場合ニ於テハ其ノ場所ヲ以テ保稅地域、其ノ所持者ヲ以テ引取人ト看做シ其ノ所持スル麥粉ニ對シ麥粉稅ヲ課ス此ノ場合ニ於テハ本令施行ノ日ニ於テ其ノ麥粉ヲ保稅地域ヨリ引取リタルモノト看做シ改正後ノ關東州麥粉稅令第三條ノ規定ニ依リ算出シタル稅額ト從前ノ規定ニ依リ算出シタル稅額トノ差額ヲ以テ其ノ稅額トシ大使ノ定ムル所ニ依リ之ヲ徵收ス
前項ノ麥粉ノ所持者ハ其ノ所持スル麥粉ノ數量及貯藏ノ場所ヲ本令施行後一月以內ニ政府ニ申吿スベシ
第二十條 昭和二十年三月三十一日以前ニ輸出シタルセメント及麥粉ニ付テハ仍從前ノ例ニ依ル
朕関東州所得税令外十一勅令中改正等ノ件ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和二十年三月二十七日
内閣総理大臣 小磯国昭
大東亜大臣 重光葵
勅令第百四十九号
第一条 関東州所得税令中左ノ通改正ス
第七条第一項及第二項中「及積立金額ノ合計金額」ヲ削ル
第八条及第九条 削除
第十二条ノ二 株式ノ消却ニ因リ支払ヲ受クル金額又ハ退社、脱退若ハ出資ノ減少ニ因リ持分ノ払戻トシテ受クル金額ガ其ノ株式ノ払込済金額又ハ出資金額ヲ超過スル場合ニ於ケル其ノ超過金額ハ之ヲ法人ヨリ受クル利益ノ配当又ハ剰余金ノ分配ト看做シ本令ヲ適用ス
第十三条第一項第二号中「控除シタル金額」ノ下ニ「ヨリ其ノ十分ノ五ヲ控除シタル金額」ヲ加フ
第十五条第四項中「第十二条ノ二ニ規定スル利益ノ配当又ハ剰余金ノ分配タル所得並ニ」、「及第二号」及「順次」ヲ削リ「第十三条第一項第二号及第一号ノ二」ヲ「同号」ニ改ム
第二十条第六号中「所得税ヲ課スル所得」ノ下ニ「(朝鮮又ハ台湾ニ於ケル法令ニ依リ第二種丁又ハ戊ノ所得トシテ所得税ヲ課スル所得ヲ除ク)」ヲ加フ
第二十一条第一項中「開業ノ年及其ノ翌年ヨリ三年間」ヲ「事業ヲ開始シタル年及其ノ翌年ヨリ三年間(法人ニ付テハ事業ヲ開始シタル事業年度及其ノ翌事業年度開始ノ日ヨリ三年以内ニ終了スル事業年度ニ於テ)」ニ改ム
第二十五条第一項甲中「百分ノ二十」ヲ「百分ノ二十二」ニ、「百分ノ三十」ヲ「百分ノ三十二」ニ改メ同項乙ヲ左ノ如ク改ム
乙 清算所得
清算所得金額ヲ左ノ如ク区分シ各税率ヲ適用ス
積立金又ハ本令其ノ他ノ法令ニ依リ所得税ヲ課セラレザル所得ヨリ成ル金額 百分ノ十
其ノ他ノ金額 百分ノ三十二
第二十五条ノ二 本令ニ於テ積立金トハ積立金其ノ他名義ノ何タルヲ問ハズ法人ノ普通所得中其ノ留保シタル金額ヲ謂フ
第一種所得税、法人資本税及臨時利得税トシテ納付スベキ金額ハ前項ノ留保シタル金額ニハ之ヲ算入セズ
第二十八条第一項ヲ左ノ如ク改ム
第三種ノ所得ニ対スル所得税ハ所得金額ヲ左ノ各級ニ区分シ逓次ニ各税率ヲ適用シテ之ヲ賦課ス但シ第十三条第一項第一号ノ二ノ所得ハ其ノ他ノ所得ト之ヲ区分シ支払者ヲ異ニスル金額毎ニ第二十七条第一項丙ノ税率ヲ適用シテ算出シタル金額ヲ以テ其ノ税額トス
千円以下ノ金額 百分ノ一
千円ヲ超ユル金額 百分ノ一・五
千二百円ヲ超ユル金額 百分ノ二・五
千五百円ヲ超ユル金額 百分ノ四
二千円ヲ超ユル金額 百分ノ六
三千円ヲ超ユル金額 百分ノ八
五千円ヲ超ユル金額 百分ノ十
七千円ヲ超ユル金額 百分ノ十三
一万円ヲ超ユル金額 百分ノ十六
一万五千円ヲ超ユル金額 百分ノ十九
二万円ヲ超ユル金額 百分ノ二十二
三万円ヲ超ユル金額 百分ノ二十五
四万円ヲ超ユル金額 百分ノ二十八
五万円ヲ超ユル金額 百分ノ三十二
七万円ヲ超ユル金額 百分ノ三十六
十万円ヲ超ユル金額 百分ノ四十
十五万円ヲ超ユル金額 百分ノ四十四
二十万円ヲ超ユル金額 百分ノ四十八
三十万円ヲ超ユル金額 百分ノ五十二
五十万円ヲ超ユル金額 百分ノ五十六
七十万円ヲ超ユル金額 百分ノ六十一
百万円ヲ超ユル金額 百分ノ六十六
二百万円ヲ超ユル金額 百分ノ七十一
第二十八条ノ二中「勤労所得又ハ丙種ノ事業所得」ヲ「丙種ノ事業所得、勤労所得又ハ清算取引所得」ニ改メ「控除ス」ノ下ニ「第三種ノ所得中朝鮮又ハ台湾ニ於ケル法令ニ依リ第二種丁又ハ戊ノ所得トシテ所得税ヲ課セラレタル所得アル場合ニ於テ当該第二種丁又ハ戊ノ所得ニ対スル所得税額ニ付亦同ジ」ヲ加フ
第三十条ニ左ノ一項ヲ加フ
政府ハ特別ノ事情アリト認ムルトキハ前項ノ申請ナキ場合ト雖モ第十五条又ハ第十六条ノ規定ニ依ル控除ヲ為スコトヲ得
第五十条第三項ヲ左ノ如ク改ム
第三種ノ所得ニ付テハ所得税ノ年額ヲ二分シ左ノ二期ニ於テ之ヲ徴収ス但シ年額ガ大使ノ定ムル金額ニ満タザルトキハ第一期ニ於テ一時ニ之ヲ徴収ス
第一期 其ノ年九月一日ヨリ三十日限
第二期 翌年一月一日ヨリ三十一日限
第二条 関東州特別法人税令中左ノ通改正ス
第五条第一項及第二項中「及積立金額ノ合計金額」並ニ同条第三項及第四項ヲ削ル
第九条 特別法人税ハ左ノ税率ニ依リ之ヲ賦課ス
一 各事業年度ノ剰余金 百分ノ十六・五
二 清算剰余金
清算剰余金額ヲ左ノ如ク区分シ各税率ヲ適用ス
積立金ヨリ成ル金額 百分ノ十
其ノ他ノ金額 百分ノ二十六・五
所得税ヲ課セラレザル法人ノミヲ以テ組織スル特別ノ法人ノ清算剰余金ニ対スル特別法人税ハ前項ノ規定ニ拘ラズ清算剰余金中積立金ヨリ成ル金額以外ノ金額ノ百分ノ十六・五ニ相当スル金額ヲ以テ其ノ税額トス
第九条ノ二 本令ニ於テ積立金トハ積立金其ノ他名義ノ何タルヲ問ハズ特別ノ法人ノ各事業年度ノ剰余金中其ノ留保シタル金額ヲ謂フ
特別法人税トシテ納付スベキ金額ハ前項ノ留保シタル金額ニハ之ヲ算入セズ
第三条 関東州臨時利得税令中左ノ通改正ス
第三十二条第二項ヲ左ノ如ク改ム
営業利得ニ付テハ臨時利得税ノ年額ヲ二分シ左ノ二期ニ於テ之ヲ徴収ス但シ納税義務者納税管理人ノ申告ヲ為サズシテ関東州外ニ住所又ハ居所ヲ移ストキハ直ニ其ノ臨時利得税ヲ徴収スルコトヲ得
第一期 其ノ年九月一日ヨリ三十日限
第二期 翌年一月一日ヨリ三十一日限
第四条 関東州家屋税令中左ノ通改正ス
第二十三条 家屋税ハ毎年七月一日ヨリ三十一日限之ヲ徴収ス
同一税務署所轄内又ハ同一会内ニ於ケル家屋ニ付納付スベキ家屋税額ガ大使ノ定ムル金額ヲ超ユルトキハ其ノ二分ノ一ニ付テハ大使ノ定ムル所ニ依リ二月内其ノ徴収ヲ猶予スルコトヲ得
第三十条ノ二 詐偽其ノ他不正ノ行為ニ依リ家屋税ヲ逋脱シタル者ハ其ノ逋脱シタル税金ノ三倍ニ相当スル罰金又ハ科料ニ処シ直ニ其ノ家屋税ヲ徴収ス但シ自首シ又ハ税務署長若ハ民政署長ニ申出デタル者ハ其ノ罪ヲ問ハズ
第三十条ノ三 本令ニ依リ申告ヲ為スベキ義務ヲ有スル者其ノ申告ヲ為サズ仍テ家屋税ニ不足額アルトキハ直ニ之ヲ徴収ス
第三十条ノ四 前二条ノ規定ニ依リ家屋税ヲ徴収スル場合ニ於テハ第二十五条ノ規定ニ拘ラズ当該家屋一個毎ニ其ノ家屋税ヲ算出ス
第三十条ノ五 第三十条ノ規定ニ依ル税務官吏ノ質問ニ対シ答弁ヲ為サズ若ハ虚偽ノ陳述ヲ為シタル者又ハ家屋ノ検査ヲ拒ミ、妨ゲ若ハ忌避シタル者ハ百円以下ノ罰金又ハ科料ニ処ス
第三十条ノ六 賃貸価格ノ調査又ハ審査ノ事務ニ従事シ又ハ従事シタル者其ノ調査又ハ審査ニ関シ知得タル秘密ヲ正当ノ事由ナクシテ漏泄シタルトキハ二百円以下ノ罰金ニ処ス
第三十条ノ七 大正十一年勅令第二百号第一条ノ規定ハ前二条ノ罪ヲ犯シタル者ニ付テハ之ヲ適用セズ
第五条 関東州酒税令中左ノ通改正ス
第二十一条第一項ヲ左ノ如ク改ム
酒税ノ率左ノ如シ
一 清酒
第一級 一石ニ付 四百五十円
第二級 一石ニ付 三百四十五円
第三級 一石ニ付 二百四十円
二 合成清酒
第一級 一石ニ付 二百十円
第二級 一石ニ付 百九十五円
三 黄酒 一石ニ付 四百円
四 白酒及味淋 一石ニ付 四百二十円
五 酒精 一石ニ付 酒精分一度毎ニ三円二十銭
六 焼酎 一石ニ付 三百二十五円
七 麦酒 一石ニ付 二百五十二円
八 果実酒 一石ニ付 二百三十円
九 雑酒 一石ニ付 四百四十円
酒精分二十度ヲ超ユルトキハ酒精分二十度ヲ超ユル一度毎ニ二十二円ヲ加フ
第六条 関東州大東亜戦争特別税令中左ノ通改正ス
第二十四条第一項中第一種ノ場所ノ部ヲ左ノ如ク改ム
一種ノ場所
入場料ガ一人一回一円五十銭未満ナルトキ 入場料ノ百分ノ三十
入場料ガ一人一回三円未満ナルトキ 入場料ノ百分ノ六十
入場料ガ一人一回四円五十銭未満ナルトキ 入場料ノ百分ノ八十
入場料ガ一人一回四円五十銭以上ナルトキ 入場料ノ百分ノ百
回数、定期又ハ貸切ニテ入場ノ契約ヲ為シタルトキ
入場料ガ一人一回一円五十銭未満ナルトキ 入場料ノ百分ノ六十
入場料ガ一人一回一円五十銭以上ナルトキ 入場料ノ百分ノ八十
第四十九条ノ三第一項第二号中「百分ノ四十八」ヲ「百分ノ六十」ニ、同項第三号中「百分ノ五十」ヲ「百分ノ六十」ニ改ム
同項第五号中「前各号」ノ下ニ「及第七号」ヲ加ヘ同項第六号中「旅館ニ於ケル宿泊ノ料金」ヲ「洋式又ハ支那式ノ旅館ニ於ケル宿泊ノ料金」ニ改メ同項ニ左ノ一号ヲ加フ
七 洋式又ハ支那式ノ旅館以外ノ旅館ニ於ケル宿泊(飲食ヲ含ム以下本号ニ於テ同ジ)ノ料金
イ 大使ノ定ムル一人一泊ノ料金(以下普通宿泊料ト称ス)ガ十二円ニ満タザル宿泊 料金ノ百分ノ二十
ロ 普通宿泊料ガ十二円以上ノ宿泊 料金ノ百分ノ三十
一人一泊ノ宿泊ノ料金中普通宿泊料ヲ超ユル金額ニ付テハ百分ノ十ヲ加算シタル税率ニ依ル
同条第二項中「前項」ヲ「第一項」ニ、「宿泊ノ料金」ヲ「宿泊(洋式又ハ支那式ノ旅館以外ノ旅館ニ於ケル宿泊ニ付テハ飲食ヲ含ム以下同ジ)ノ料金」ニ改メ同条第一項ノ次ニ左ノ一項ヲ加フ
前項ノ洋式又ハ支那式ノ旅館ハ大使之ヲ定ム
第四十九条ノ四第一項中「及旅館ニ於ケル宿泊ノ料金ガ一人一泊五円ニ満タザル場合」ヲ「、洋式ノ旅館ニ於ケル宿泊ノ料金ガ一人一泊五円ニ満タザル場合、支那式ノ旅館ニ於ケル宿泊ノ料金ガ一人一泊一円ニ満タザル場合及洋式又ハ支那式ノ旅館以外ノ旅館ニ於ケル普通宿泊料ガ七円ニ満タザル場合」ニ改メ同項但書中「遊興飲食」ノ下ニ「又ハ宿泊」ヲ加ヘ同項ニ左ノ一号ヲ加フ
四 洋式又ハ支那式ノ旅館以外ノ旅館ニ於ケル普通宿泊料ガ七円ニ満タザルモ一人一泊ニ付領収スベキ宿泊ノ料金ガ七円以上ト為リタル場合ノ宿泊ノ料金
第七条 関東州清涼飲料税令中左ノ通改正ス
第三条中「十二円」ヲ「二十四円」ニ、「三十五円」ヲ「七十円」ニ、「十一円」ヲ「二十二円」ニ改ム
第八条 関東州麦粉税令中左ノ通改正ス
第三条中「十銭」ヲ「五十銭」ニ改ム
第十二条 税務官吏ハ麦粉ノ製造者若ハ販売者ニ対シ質問ヲ為シ、其ノ所持スル麦粉、其ノ製造出入ニ関スル一切ノ帳簿書類及麦粉ノ製造若ハ販売上必要ナル建築物、機械、器具、原料其ノ他ノ物件ヲ検査シ又ハ監督上必要ナル処分ヲ為スコトヲ得
第十三条中「尋問」ヲ「質問」ニ改ム
第十四条 製造免許ヲ受ケズシテ麦粉ヲ製造シタル者ハ三千円以下ノ罰金ニ処シ其ノ所持ニ係ル麦粉並ニ其ノ容器、器具及機械ハ之ヲ没収ス
第十五条ヲ第十九条トス
第十五条 詐偽其ノ他不正ノ行為ニ依リ麦粉税ヲ逋脱シ又ハ逋脱セントシタル者ハ其ノ逋脱シ又ハ逋脱セントシタル税金ノ五倍ニ相当スル罰金ニ処ス
前項ノ罪ヲ犯シタル者ハ情状ニ因リ二年以下ノ懲役若ハ其ノ逋脱シ若ハ逋脱セントシタル税金ノ五倍ヲ超エ十倍以下ニ相当スル罰金ニ処シ又ハ懲役及罰金ヲ併科スルコトヲ得
前二項ノ場合ニ於テ罰金額ガ二十円ニ満タザルトキハ之ヲ二十円トス
第一項及第二項ノ場合ニ於テハ直ニ其ノ税金ヲ徴収ス
第十六条 左ノ各号ノ一ニ該当スル者ハ五百円以下ノ罰金又ハ科料ニ処ス
一 第七条ノ規定ニ違反シタル者
二 第十条ノ規定ニ依ル帳簿ヲ備ヘズ若ハ隠匿シ又ハ帳簿ノ記載ヲ怠リ若ハ詐リタル者
三 第十二条又ハ第十三条ノ規定ニ依ル税務官吏ノ質問ニ対シ答弁ヲ為サズ若ハ虚偽ノ陳述ヲ為シ又ハ其ノ職務ノ執行ヲ拒ミ、妨ゲ若ハ忌避シタル者
前項第一号ノ場合ニ於テハ直ニ其ノ麦粉税ヲ徴収ス
第十七条 大正十一年勅令第二百号第一条ノ規定ハ前条ノ罪ヲ犯シタル者ニ付テハ之ヲ適用セズ
第十八条 大正十一年勅令第二百号第二条ノ規定ハ麦粉ノ製造者及販売者ニ付之ヲ準用ス
第九条 関東州臨時租税措置令中左ノ通改正ス
第一条中「、田畑地租」ヲ削リ「課税標準ノ計算」ノ下ニ「若ハ其ノ徴収」ヲ加フ
第一条ノ三第一項中「三年間」ノ下ニ「(法人ニ付テハ設備ヲ増設シタル事業年度及其ノ翌事業年度開始ノ日ヨリ三年以内ニ終了スル事業年度ニ於テ)」ヲ、同条第二項中「三年間」ノ下ニ「(法人ニ付テハ製造ヲ開始シ又ハ設備ヲ増設シタル事業年度及其ノ翌事業年度開始ノ日ヨリ三年以内ニ終了スル事業年度ニ於テ)」ヲ加フ
第一条ノ四ニ左ノ一号ヲ加フ
八 其ノ他大使ノ定ムルモノ
第一条ノ十 法令、法令ニ基ク命令又ハ行政官庁ノ指導若ハ斡旋ニ依リ企業整備ノ必要其ノ他大使ノ定ムル事由ニ因リ昭和二十一年三月三十一日迄ニ合併又ハ解散シタル法人ノ清算所得ニ付テハ大使ノ定ムル所ニ依リ関東州所得税令第二十五条第一項ニ規定スル税率百分ノ十ヲ百分ノ五、百分ノ三十二ヲ払込資本金額百万円以下ノ法人ニ付テハ百分ノ十七、払込資本金額百万円ヲ超ユル法人ニ付テハ百分ノ二十一トシタル場合ノ差減額ニ相当スル所得税ヲ軽減ス
第一条ノ十一中「昭和二十年」ヲ「昭和二十一年」ニ改ム
第一条ノ十二 法令、法令ニ基ク命令又ハ行政官庁ノ指導若ハ斡旋ニ依リ法人ノ積立金ヲ以テ為シタル利益ノ配当ガ株式ノ払込又ハ出資ニ充テラレタル場合ニ於テハ当該利益ノ配当ニ付テハ大使ノ定ムル所ニ依リ其ノ十分ノ五ヲ控除シタル金額ニ依リ所得税ヲ賦課ス
第一条ノ十三中「昭和二十年」ヲ「昭和二十一年」ニ改メ同条ニ左ノ一項ヲ加フ
前項ノ規定ハ法令、法令ニ基ク命令又ハ行政官庁ノ指導若ハ斡旋ニ依リ昭和十九年一月一日以後昭和二十一年三月三十一日迄ニ企業整備ノ必要其ノ他大使ノ定ムル事由ニ因リ営業以外ノ事業ノ全部又ハ大部分ヲ廃止シタル個人ノ当該事業ヨリ生ズル所得ニ付之ヲ準用ス
第一条ノ十四中「昭和二十年」ヲ「昭和二十一年」ニ、「営業」ヲ「事業」ニ改メ「軽減又ハ免除ス」ノ下ニ「徴用ニ因リ退職シタル者ノ退職前ニ支払ヲ受ケタル俸給、給料、賞与又ハ此等ノ性質ヲ有スル給与ニ付昭和二十年分以降ノ第三種ノ所得ニ対スル所得税亦同ジ」ヲ加フ
第一条ノ十五中「昭和十九年」ヲ「昭和二十年」ニ、「十分ノ二」ヲ「十分ノ三」ニ改メ「不動産上ノ権利ヲ使用セシムル一切ノ場合ヲ含ム」ノ下ニ「以下同ジ」ヲ加ヘ同条ニ左ノ一項ヲ加フ
前項ノ場合ニ於テ不動産(土地ヲ除ク)又ハ下動産上ノ権利ノ譲渡ガ関東州防空令ニ於テ依ルコトヲ定メタル防空法第五条ノ十ノ規定ニ基ク命令ニ依ルモノナルトキハ当該譲渡ニ因リ生ズル利得ニ付テハ大使ノ定ムル所ニ依リ臨時利得税ヲ免除ス
第一条ノ十六第一項中「昭和十九年」ヲ「昭和二十年」ニ改ム
第一条ノ十七第一項中「十分ノ三」ヲ「十分ノ五」ニ改ム
第一条ノ十八第一項中「及前二年分」及「ノ平均額」ヲ削リ「十分ノ二」ヲ「十分ノ三」ニ、「十分ノ四」ヲ「十分ノ六」ニ、同条第二項中「三万円以上ノ者又ハ其ノ年中ノ営業ノ所得金額ガ其ノ年分ノ営業ノ所得ノ決定金額」ヲ「五万円」ニ、同条第三項中「前二項」ヲ「第一項」ニ改メ同条ニ左ノ一項ヲ加フ
第一項及第二項ノ規定ハ個人ノ其ノ年中ノ営業以外ノ事業ノ所得ニ該当スル所得ノ金額ガ其ノ年分ノ営業以外ノ事業ノ所得ノ決定金額ニ対シ五割以上減少シタル場合ニ付之ヲ準用ス
第一条ノ二十三 法人ノ納付シタル罰金又ハ科料(通告処分ニ依リ納付シタル罰金又ハ科料ニ相当スル金額ヲ含ム)ハ関東州所得税令ニ依ル所得及関東州臨時利得税令ニ依ル利益ノ計算上之ヲ損金ニ算入セズ
第一条ノ二十五中「昭和二十年」ヲ「昭和二十一年」ニ、「第九条ノ規定ニ拘ラズ百分ノ七・五ノ税率ニ依リ特別法人税ヲ賦課ス」ヲ「第九条第一項ニ規定スル税率百分ノ十ヲ百分ノ五、百分ノ二十六・五ヲ百分ノ十二・五、同条第二項ニ規定スル税率百分ノ十六・五ヲ百分ノ七・五トシタル場合ノ差減額ニ相当スル特別法人税ヲ軽減ス」ニ改ム
第二条 大使ノ定ムル法人ガ其ノ普通所得ニ対スル所得税、法人資本税又ハ臨時利得税ニ付為スベキ関東州所得税令第二十九条、関東州法人資本税令第十一条又ハ関東州臨時利得税令第二十五条ノ申告ノ期限ハ之ヲ毎事業年度決算確定後六十日以内トス
第三条 前条ニ規定スル法人ハ大使ノ定ムル所ニ依リ其ノ普通所得ニ対スル所得税、法人資本税及臨時利得税ヲ前条ノ規定ニ依ル申告ト同時ニ政府ニ納付スベシ
第四条 第二条ニ規定スル法人前条ノ規定ニ依リ所得税、法人資本税若ハ臨時利得税ヲ納付セザル場合又ハ其ノ納付シタル税額ガ納付スベキ税額ニ対シ不足スル場合ニ於テハ納付スベキ税額又ハ不足スル税額ニ大使ノ定ムル所ニ依リ計算シタル金額ヲ大使ノ定ムル所ニ依リ加算シテ之ヲ徴収ス
第五条 関東州所得税令第六条ノ規定ハ前条ノ規定ニ依リ臨時利得税ノ額ニ加算シタル金額ニ付テハ之ヲ適用セズ
第六条 関東州納税施設令第七条乃至第九条ノ規定ハ第二条ニ規定スル法人ニ付テハ之ヲ適用セズ
第七条乃至第九条ヲ削ル
第十条 関東州戦時災害国税減免令中左ノ通改正ス
第二条 政府ハ戦時災害アリタル地方ニ於テ納付スベキ国税及戦時災害ニ因ル被害者ノ納付スベキ国税ニ付大使ノ定ムル所ニ依リ課税標準ノ計算、調査及決定ニ関スル特例ヲ許クルコトヲ得
政府ハ戦時災害アリタル地方ニ於ケル所得調査委員会ニ関シ大使ノ定ムル所ニ依リ特例ヲ設クルコトヲ得
第三条中「申請」ノ下ニ「(審査ノ請求及異議ノ申立ヲ含ム)」ヲ加ヘ同条ニ左ノ一項ヲ加フ
政府ハ戦時災害アリタル地方ニ於テ為シ又ハ戦時災害ニ因ル被害者ノ為スベキ国税ニ関スル支払調書計算書、其ノ他大使ノ定ムル書類ノ提出ニ付大使ノ定ムル所ニ依リ特例ヲ設クルコトヲ得
第十一条 関東州納税施設令中左ノ通改正ス
第一章中第六条ノ次ニ左ノ三条ヲ加フ
第六条ノ二 政府ハ納税組合ノ管理スル納税資金又ハ納税組合ニ対シ国税ノ納付ヲ委託シテ交付シタル金銭等ガ亡失シタル為被害ヲ受ケタル組合員ニ対シ大使ノ定ムル所ニ依リ国税ヲ軽減又ハ免除スルコトヲ得
組合員前項ノ規定ニ依リ国税ノ軽減又ハ免除ヲ受ケタルトキハ当該組合員ガ前項ノ管理ニ関シ又ハ前項ノ委託ニ基キ有スル権利ハ軽減又ハ免除ヲ受ケタル国税額ノ限度ニ於テ消滅ス
第一項ノ規定ニ依リ軽減又ハ免除セラルル国税ハ法令上ノ納税資格要件ニ関シテハ軽減又ハ免除セラレザルモノト看做ス
第六条ノ三 政府ハ前条第一項ノ規定ニ依リ国税ヲ軽減又ハ免除シタル場合ニ於テ同項ニ規定スル亡失ガ納税組合ノ役員、使用人等ノ故意又ハ過失ニ因ルト認メラルルトキハ関東州納税資金亡失責任審査委員会ノ諮問ヲ経テ此等ノ者ニ対シ軽減又ハ免除シタル国税額ノ全部又ハ一部ニ相当スル金額ノ賠償ヲ命ズルコトヲ得
前項ノ賠償金ノ徴収ニ付テハ国税徴収ノ例ニ依ル
第一項ノ規定ニ依リ賠償ヲ命ゼラレタル者其ノ命令ニ付不服アルトキハ大使ノ定ムル所ニ依リ政府ニ異議ノ申立ヲ為スコトヲ得
関東州納税資金亡失責任審査委員会ニ関スル規程ハ大使之ヲ定ム
第六条ノ四 第六条ノ二並ニ前条第一項及第二項ノ規程ハ関東州地方費令第二条ニ規定スル営業税及市、会其ノ他大使ノ定ムル公共団体ノ租税公課ニ付之ヲ準用ス此ノ場合ニ於テ政府トアルハ関東州地方費又ハ市、会其ノ他大使ノ定ムル公共団体トシ関東州納税資金亡失責任審査委員会ノ諮問トアルハ関東州地方費ニ在リテハ関東州納税資金亡夫責任審査委員会ノ諮問、市、会其ノ他大使ノ定ムル公共団体ニ在リテハ市参事会、協議会其ノ他之ニ準ズルモノノ議決又ハ諮問トス
前項ニ於テ準用スル前条第一項ノ規定ニ依リ賠償ヲ命ゼラレタル者其ノ処分ニ付不服アルトキハ大使ノ定ムル所ニ依リ関東州地方費ニ対スル賠償ニ在リテハ大使ニ、市、会其ノ他大使ノ定ムル公共団体ニ対スル賠償ニ在リテハ関東州庁長官ニ異議ノ申立ヲ為スコトヲ得
第十二条 昭和十八年勅令第三百四十号中左ノ通改正ス
第一条中「煙草、」ノ下ニ「セメント、麦粉、」ヲ、「関東州煙草税令、」ノ下ニ「関東州セメント税令、関東州麦粉税令、」ヲ加フ
第十三条 関東州北支事件特別税令ハ之ヲ廃止ス
附 則
第十四条 本令ハ昭和二十年四月一日ヨリ之ヲ施行ス
第十五条 第三種ノ所得ニ対スル所得税及営業ニ因ル個人ノ利得ニ対スル臨時利得税ニ付テハ昭和二十年分ヨリ本令ヲ適用ス
法人ノ普通所得ニ対スル所得税及臨時利得税ニ付テハ昭和二十年一月一日以後ニ終了スル事業年度分ヨリ、清算所得ニ対スル所得税ニ付テハ同年四月一日以後ニ於ケル解散又ハ合併ニ因ル分ヨリ本令ヲ適用ス但シ第四項ノ規定ノ適用ヲ妨ゲズ
関東州臨時租税措置令第一条ノ十五ノ改正規定ハ昭和二十年一月一日以後ノ譲渡ニ因ル利得ニ対スル臨時利得税ヨリ之ヲ適用ス
関東州臨時租税措置令第二条乃至第六条ノ改正規定ハ法人ノ昭和二十年四月一日以後ニ終了スル事業年度分ノ所得税、法人資本税及臨時利得税ヨリ之ヲ適用ス
特別ノ法人ノ各事業年度ノ剰余金ニ対スル特別法人税ニ付テハ昭和二十年一月一日以後ニ終了スル事業年度分ヨリ、清算剰余金ニ対スル特別法人税ニ付テハ同年四月一日以後ニ於ケル解散又ハ合併ニ因ル分ヨリ本令ヲ適用ス
第十六条 従前ノ関東州所得税令第十二条ノ二ノ規定ハ本令施行前ニ於ケル解散又ハ合併ニ因ル同条ニ規定スル利益ノ配当及剰余金ノ分配ニ対スル所得税ニ付テハ本令施行後ト雖モ仍其ノ効力ヲ有ス
第十七条 酒類ノ製造者又ハ販売業者ガ本令施行ノ際製造場又ハ保税地域以外ノ場所ニ於テ各種類ヲ通ジ合計五斗以上ノ酒類ヲ所持スル場合ニ於テハ其ノ場所ヲ以テ製造場、其ノ所持者ヲ以テ製造者ト看做シ其ノ所持スル酒類ニ対シ酒税ヲ課ス此ノ場合ニ於テハ本令施行ノ日ニ於テ其ノ酒類ヲ製造場ヨリ移出シタルモノト看做シ改正後ノ関東州酒税令第二十一条ノ規定ニ依リ算出シタル税額ト従前ノ規定ニ依リ算出シタル税額トノ差額ヲ以テ其ノ税額トシ大使ノ定ムル所ニ依リ之ヲ徴収ス
前項ノ製造者又ハ販売業者ハ其ノ所持スル酒類ノ種類及級別毎ニ数量、価格及貯蔵ノ場所ヲ本令施行後一月以内ニ政府ニ申告スベシ
本令施行ノ際製造場ニ現存スル酒類ニシテ戻入又ハ移入シタルモノニ付テハ関東州酒税令第三十二条第一項ノ規定ニ拘ラズ之ヲ移出シタルトキ酒税ヲ徴収ス此ノ場合ニ於テハ第一項後段ニ規定スル税額ヲ以テ其ノ税額トス
第十八条 清涼飲料ノ製造者又ハ販売者ガ本令施行ノ際製造場又ハ保税地域以外ノ場所ニ於テ一石以上ノ第一種又ハ第二種ノ清涼飲料ヲ所持スル場合ニ於テハ其ノ場所ヲ以テ製造場、其ノ所持者ヲ以テ製造者ト看做シ其ノ所持スル清涼飲料ニ対シ清涼飲料税ヲ課ス此ノ場合ニ於テハ本令施行ノ日ニ於テ其ノ清涼飲料ヲ製造場ヨリ移出シタルモノト看做シ改正後ノ関東州清涼飲料税令第三条ノ規定ニ依リ算出シタル税額ト従前ノ規定ニ依リ算出シタル税額トノ差額ヲ以テ其ノ税額トシ大使ノ定ムル所ニ依リ之ヲ徴収ス
前項ノ清涼飲料ノ所持者ハ其ノ所持スル清涼飲料ノ数量及貯蔵ノ場所ヲ本令施行後一月以内ニ政府ニ申告スベシ
第十九条 麦粉ノ製造者又ハ販売者ガ本令施行ノ際保税地域以外ノ場所ニ於テ百二十キログラム以上ノ麦粉ヲ所持スル場合ニ於テハ其ノ場所ヲ以テ保税地域、其ノ所持者ヲ以テ引取人ト看做シ其ノ所持スル麦粉ニ対シ麦粉税ヲ課ス此ノ場合ニ於テハ本令施行ノ日ニ於テ其ノ麦粉ヲ保税地域ヨリ引取リタルモノト看做シ改正後ノ関東州麦粉税令第三条ノ規定ニ依リ算出シタル税額ト従前ノ規定ニ依リ算出シタル税額トノ差額ヲ以テ其ノ税額トシ大使ノ定ムル所ニ依リ之ヲ徴収ス
前項ノ麦粉ノ所持者ハ其ノ所持スル麦粉ノ数量及貯蔵ノ場所ヲ本令施行後一月以内ニ政府ニ申告スベシ
第二十条 昭和二十年三月三十一日以前ニ輸出シタルセメント及麦粉ニ付テハ仍従前ノ例ニ依ル