第一條 左ニ揭グル個人ハ市街地信用組合ノ組合員ト爲ルコトヲ得
二 市街地ニ事務所、營業所、工場又ハ之ニ準ズベキモノヲ有スル者
三 市街地ニ在ル官公署、學校、事務所、營業所、工場又ハ之ニ準ズベキモノニ勤務スル者
第二條 左ニ揭グル法人ニシテ其ノ地區ノ全部又ハ一部ガ市街地信用組合ノ地區ニ屬スルモノハ市街地信用組合ノ組合員ト爲ルコトヲ得
左ニ揭グル法人ニシテ市街地信用組合ノ地區內ニ事務所、營業所、工場又ハ之ニ準ズベキモノヲ有スルモノハ市街地信用組合ノ組合員ト爲ルコトヲ得
第三條 出資一口ノ金額ハ二十圓以上五十圓以下トス但シ特別ノ事由アルトキハ定款ヲ以テ別段ノ定ヲ爲スコトヲ妨ゲズ
第四條 組合員ノ持分ノ移轉ハ取得者ノ氏名及住所ヲ組合員名簿ニ記載スルニ非ザレバ之ヲ以テ市街地信用組合其ノ他ノ第三者ニ對抗スルコトヲ得ズ
第五條 組合員ニ對スル通知又ハ催吿ハ組合員名簿ニ記載シタル其ノ者ノ住所ニ、其ノ者ガ別ニ其ノ住所又ハ通知若ハ催吿ヲ受クベキ場所ヲ市街地信用組合ニ通知シタルトキハ其ノ住所又ハ場所ニ宛ツルヲ以テ足ル
前項ノ通知又ハ催吿ハ通常其ノ到達スベカリシ時ニ到達シタルモノト看做ス
第六條 市街地信用組合ノ設立ノ認可アリタルトキハ組合長ハ遲滯ナク設立者ヲシテ出資ノ第一囘ノ拂込ヲ爲サシムルコトヲ要ス
出資ノ第一囘ノ拂込ノ金額ハ出資一口ノ金額ノ十分ノ一ヲ下ルコトヲ得ズ
第七條 組合員ハ事業年度ノ終ニ於テ脫退スルコトヲ得但シ三月前ニ其ノ豫吿ヲ爲スコトヲ要ス
前項但書ノ豫吿期間ハ定款ヲ以テ之ヲ延長スルコトヲ得但シ六月ヲ超ユルコトヲ得ズ
第八條 前條ニ定ムル場合ノ外組合員ハ左ノ事由ニ因リテ脫退ス
除名ハ總會又ハ總代會ノ決議ニ依ル但シ除名シタル組合員ニ其ノ旨ヲ通知スルニ非ザレバ之ヲ以テ其ノ組合員ニ對抗スルコトヲ得ズ
第十條 脫退シタル組合員ハ定款ノ定ムル所ニ依リ其ノ持分ノ拂戾ヲ受クルコトヲ得
第十一條 持分拂戾ノ請求權ハ脫退後二年ヲ經過シタルトキハ時效ニ因リテ消滅ス
第十二條 合併ニ因リテ市街地信用組合ヲ設立スル場合ニ於テハ定款ノ作成其ノ他設立ニ關スル行爲ハ各組合ノ總會ニ於テ選任シタル者共同シテ之ヲ爲スコトヲ要ス
市街地信用組合法第十二條第四項ノ規定ハ前項ノ選任ニ之ヲ準用ス
第十三條 合併後存續スル市街地信用組合又ハ合併ニ因リテ設立シタル市街地信用組合ハ合併ニ因リテ消滅シタル市街地信用組合ノ權利義務ヲ承繼ス
第十四條 民法第七十條ノ規定ハ市街地信用組合ニ之ヲ準用ス但シ同條中理事トアルハ組合長トス
第十五條 市街地信用組合ガ解散シタルトキハ市街地信用組合法第四十一條第三號乃至第五號又ハ第七號ノ事由ニ因リテ解散シタル場合ヲ除クノ外組合長淸算人ト爲ル
第十六條 市街地信用組合ガ市街地信用組合法第四十一條第四號若ハ第七號ノ事由ニ因リテ解散シタルトキ、前條ノ規定ニ依リテ淸算人タル者ナキトキ又ハ淸算人ノ缺ケタルトキハ裁判所ハ利害關係人ノ申請ニ依リ又ハ職權ヲ以テ淸算人ヲ選任ス
裁判所必要アリト認ムルトキハ職權ヲ以テ淸算人ヲ解任スルコトヲ得
第十七條 裁判所ハ市街地信用組合ノ淸算事務及財產ノ狀況ヲ檢査シ、財產ノ供託ヲ命ジ其ノ他淸算ノ監督ニ必要ナル命令ヲ爲スコトヲ得
第十八條 市街地信用組合ノ淸算、破產又ハ强制和議ノ場合ニ於テ裁判所ハ市街地信用組合ノ檢査監督ニ從事スル官吏ニ對シ意見ヲ求メ又ハ檢査若ハ調査ヲ囑託スルコトヲ得
第十九條 市街地信用組合ノ淸算、破產又ハ强制和議ノ場合ニ於テ市街地信用組合ノ檢査監督ニ從事スル官吏ハ裁判所ニ對シ意見ヲ述ブルコトヲ得
第二十條 淸算人ハ就職ノ後遲滯ナク組合財產ノ現況ヲ調査シ財產目錄及貸借對照表ヲ作リ之ヲ總會又ハ總代會ニ提出シテ其ノ承認ヲ求ムルコトヲ要ス
第二十一條 淸算人ハ組合ノ債務ヲ辨濟シ又ハ辨濟ニ必要ナル金額ヲ供託スルニ非ザレバ組合員ニ對シ組合財產ヲ分配スルコトヲ得ズ
第二十二條 淸算人ハ第二十五條ニ於テ準用スル民法第七十九條第一項ノ債權請求ノ申出ノ期間內ハ債權者ニ對シテ辨濟ヲ爲スコトヲ得ズ但シ市街地信用組合ハ之ガ爲ニ遲延ニ因ル損害賠償ノ責任ヲ免ルルコトナシ
淸算人ハ前項ノ規定ニ拘ラズ裁判所ノ許可ヲ得テ少額ノ債權及擔保アル債權其ノ他之ヲ辨濟スルモ他ノ債權者ヲ害スルノ虞ナキ債權ニ付辨濟ヲ爲スコトヲ得
第二十三條 淸算事務ガ終リタルトキハ淸算人ハ遲滯ナク決算報吿書ヲ作リ之ヲ總會又ハ總代會ニ提出シテ其ノ承認ヲ求ムルコトヲ要ス
第二十四條 市街地信用組合ノ帳簿竝ニ其ノ事務所及淸算ニ關スル重要書類ハ主タル事務所ノ所在地ニ於テ淸算結了ノ登記ヲ爲シタル後五年間之ヲ保存スルコトヲ要ス其ノ保存者ハ淸算人其ノ他ノ利害關係人ノ申請ニ依リ裁判所之ヲ選任ス
第二十五條 民法第七十三條、第七十八條乃至第八十一條及第八十三條竝ニ非訟事件手續法第三十五條第二項、第百三十六條第一項、第百三十七條、第百三十八條乃至第百三十八條ノ三及第百三十八條ノ七ノ規定ハ市街地信用組合ノ淸算ニ之ヲ準用ス
第二十六條 市街地信用組合法第五十三條ノ規定ニ依リ左ニ揭グル事項ハ市街地信用組合ノ主タル事務所ノ所在地ヲ管轄スル地方長官ヲシテ之ヲ行ハシム但シ第三號ニ揭グル事項ハ事宜ニ依リ大藏大臣ニ於テ之ヲ行フ
一 市街地信用組合法第十二條第六項ノ規定ニ依ル認可ヲ爲スコト
二 市街地信用組合法第二十條第二項ノ規定ニ依ル許可ヲ爲スコト
三 市街地信用組合法第五十條ノ規定ニ依リ報吿ヲ爲サシメ又ハ檢査ヲ爲スコト
第二十七條 市街地信用組合法第七條第一項ノ規定ニ依ル市街地信用組合ノ設立ノ認可ハ當該市街地信用組合ガ市ノ區域以外ノ區域ヲ地區トスル場合ニ於テハ大藏大臣農林大臣ニ協議シテ之ヲ爲ス