第一條 本法ニ於テ寄生蟲病ト稱スルハ蛔蟲病、十二指腸蟲病、住血吸蟲病、肝臟「ヂストマ」病及主務大臣ノ指定スル寄生蟲病ヲ謂フ
第二條 地方長官ハ寄生蟲病ノ豫防上必要ト認ムルトキハ健康診斷ヲ行ヒ又ハ糞便檢査ヲ爲スコトヲ得
前項ノ健康診斷又ハ糞便檢査ノ費用ハ北海道地方費又ハ府縣ノ負擔トス
第三條 地方長官ハ糞便其ノ他寄生蟲病傳播ノ媒介ト爲ルベキ物件ノ處置ニ付寄生蟲病ノ豫防上必要ナル命令ヲ發シ又ハ處分ヲ爲スコトヲ得
第四條 市町村(町村制ヲ施行セザル地ニ在リテハ之ニ準ズベキモノトス以下之ニ同ジ)ハ地方長官ノ指示ニ從ヒ寄生蟲病ノ豫防及治療ニ關スル施設ヲ爲スベシ
第五條 北海道地方費又ハ府縣ハ命令ノ定ムル所ニ依リ寄生蟲病ノ豫防及治療ノ爲費用ノ支出ヲ爲ス市町村ニ對シ其ノ費用ノ補助ヲ爲スベシ
第六條 北海道地方費又ハ府縣ハ第三條ノ規定ニ依ル地方長官ノ命令又ハ處分ニ依リ糞便其ノ他ノ物件ノ處置ヲ爲ス者ニ對シ其ノ費用ノ全部又ハ一部ヲ補助スルコトヲ得
第七條 國庫ハ前二條ノ補助ノ爲其ノ他寄生蟲病ノ豫防及治療ノ爲費用ノ支出ヲ爲ス北海道地方費又ハ府縣ニ對シ其ノ支出額ノ六分ノ一ヲ補助ス
第八條 第三條ノ規定ニ依ル地方長官ノ命令又ハ處分ニ違反シタル者ハ五十圓以下ノ罰金又ハ科料ニ處ス