朕北海道廳官制ノ改正ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治三十年十月三十日
內閣總理大臣　伯爵　松方正義
內務大臣　伯爵　樺山資紀
勅令第三百九十二號
北海道廳官制
第一條　北海道廳ニ左ノ職員ヲ置ク
長官
事務官
警部長
支廳長
參事官
警視
技師
典獄
屬
技手
警部
翻譯生
監獄書記
看守長
監獄醫
第二條　長官ハ一人勅任トス
第三條　事務官ハ專任五人內一人ハ勅任其ノ他ハ奏任トシ各部ノ長ニ充ツ但シ警察部長ハ警部長ヲ以テ之ニ充ツ
第四條　警部長ハ一人奏任トス
第五條　支廳長ハ各支廳一人奏任トス
第六條　參事官三人警視二人典獄一人奏任トス
第七條　技師ハ二十四人ヲ以テ定員トス
第八條　屬、警部、翻譯生、監獄書記、看守長、監獄醫ハ判任トス屬、警部、監獄書記、看守長、監獄醫ヲ通シテ七百七十一人ヲ以テ定員トス
第九條　技手ハ百三十六人翻譯生ハ二人ヲ以テ定員トス
第十條　長官ハ內務大臣ノ監督ニ屬シ各省ノ主務ニ就テハ各省大臣ノ監督ヲ承ケ法律命令ヲ執行シ北海道ノ拓地殖民竝部內ノ行政事務ヲ總理ス
長官ハ屯田兵ノ開墾授產ノ事ヲ監督ス
第十一條　長官ハ北海道ノ事務ニ付其ノ職權若ハ特別ノ委任ニ依リ管內一般又ハ其ノ一部ニ廳令ヲ發スルコトヲ得
第十二條　長官ハ非常急變ノ場合ニ臨ミ兵力ヲ要シ又ハ警護ノ爲メ兵備ヲ要スルトキハ師團長ニ移牒シ出兵ヲ請フコトヲ得
第十三條　長官ハ支廳長ノ處分若ハ命令ノ成規ニ違ヒ公益ヲ害シ又ハ權限ヲ犯スモノアリト認ムルトキハ其ノ處分若ハ命令ヲ取消シ又ハ停止スルコトヲ得
第十四條　長官ハ所部ノ官吏ヲ統督シ高等官ノ進退ハ內務大臣ニ具狀シ判任官以下ハ之ヲ專行ス
第十五條　長官ハ法律命令ノ定ムル所ニ從ヒ所部ノ官吏ヲ懲戒ス其ノ高等官ニ係ルモノハ之ヲ內務大臣ニ具狀シ其ノ他ハ之ヲ專行ス
第十六條　長官ハ廳中及所轄官廳ノ分課竝處務細則ヲ定ムルコトヲ得
第十七條　長官事故アルトキハ內務部長タル事務官其ノ職務ヲ代理ス
長官及內務部長タル事務官共ニ事故アルトキハ內務大臣ニ於テ道廳高等官ノ內一名ヲシテ其ノ職務ヲ代理セシム
長官ハ道廳ノ官吏ヲシテ其ノ事務ノ一部ヲ臨時代理セシムルコトヲ得
長官ハ其ノ職權ニ屬スル事務ノ一部ヲ支廳長ニ委任スルコトヲ得
第十八條　北海道廳ニ長官官房ヲ置キ左ノ事務ヲ掌ラシム
一　官吏ノ進退身分及褒賞ニ關スル事項
二　文書ノ往復及記錄編纂ニ關スル事項
三　官印廳印ノ管守ニ關スル事項
第十九條　道廳ノ事務ヲ分掌セシムル爲メ左ノ六部及一署ヲ置ク
內務部
殖民部
財務部
警察部
鐵道部
土木部
監獄署
第二十條　內務部ニ於テハ左ノ事務ヲ掌ル
一　支廳戶長役場ノ廢置分合竝區會郡町村總代人ニ關スル事項
二　區町村ノ經濟其ノ他區町村及公共組合ニ關スル事項
三　賑恤救濟ニ關スル事項
四　兵事戶籍社寺敎育ニ關スル事項
五　外國人ニ關スル事項
六　統計報吿ニ關スル事項
七　廳中他部署ノ主掌ニ屬セサル事項
第二十一條　殖民部ニ於テハ左ノ事務ヲ掌ル
一　殖民地ノ選定經畫其ノ他殖民ニ關スル事項
二　土地ノ處分及開墾ニ關スル事項
三　地籍ニ關スル事項
四　官有地管理ニ關スル事項
五　土地收用ニ關スル事項
六　農商工務ニ關スル事項
七　水陸運輸ニ關スル事項
八　水產及漁獵ニ關スル事項
第二十二條　財務部ニ於テハ左ノ事務ヲ掌ル
一　豫算決算及會計ニ關スル事項
二　官有財產及物品ニ關スル事項
三　所轄官廳ノ會計監督ニ關スル事項
四　出納官吏ノ身元保證ニ關スル事項
第二十三條　警察部ニ於テハ左ノ事務ヲ掌ル
一　行政警察ニ關スル事項
二　高等警察ニ關スル事項
三　圖書出版及版權ニ關スル事項
四　衞生ニ關スル事項
第二十四條　鐵道部ニ於テハ左ノ事務ヲ掌ル
一　鐵道ノ敷設保存及運輸ニ關スル事項
二　鐵道ノ會計ニ關スル事項
三　私設鐵道ニ關スル事項
第二十五條　土木部ニ於テハ左ノ事務ヲ掌ル
一　港灣ノ修築ニ關スル事項
二　河港堤防道路橋梁排水溝渠ニ關スル事項
三　官衙ノ建築修繕ニ關スル事項
四　水面埋立ニ關スル事項
五　山林ニ關スル事項
第二十六條　監獄署ニ於テハ左ノ事務ヲ掌ル
一　道廳監獄ニ關スル事項
第二十七條　部長ハ長官ノ命ヲ承ケ其ノ主務ヲ掌理シ及部中各課ノ事務ヲ指揮監督ス
第二十八條　支廳長ハ長官ノ指揮監督ヲ承ケ法律命令ヲ部內ニ執行シ部內ノ行政事務ヲ掌理ス
第二十九條　支廳長ハ行政事務ニ就テ其ノ部內ノ戶長ヲ指揮監督ス
第三十條　支廳長ハ法律命令ニ依リ若ハ長官ヨリ委任セラレタル事件ニ付支廳令ヲ發スルコトヲ得
第三十一條　支廳長事故アルトキハ其ノ廳勤務ノ上席屬其ノ職務ヲ代理ス
支廳長ハ其ノ廳ノ官吏ヲシテ其ノ事務ノ一部ヲ臨時代理セシムルコトヲ得
第三十二條　參事官ハ長官ノ諮詢ニ應シ意見ヲ具ヘ及審議立案ヲ掌ル
第三十三條　參事官ハ長官ノ命ヲ承ケ官房ノ事務ヲ掌理シ又ハ各部課ノ事務ヲ助クルコトアルヘシ
第三十四條　警視ハ警察部ニ屬シ又ハ警察署長ト爲リ上官ノ命ヲ承ケ其ノ事務ヲ掌理ス
第三十五條　技師ハ上官ノ指揮ヲ承ケ技術ニ從事ス
第三十六條　典獄ハ監獄署長ト爲リ長官ノ命ヲ承ケ其ノ主務ヲ掌理シ及署中各課ノ事務ヲ指揮監督ス
第三十七條　長官官房及各部署中便宜課ヲ設クルトキハ各課ニ課長一人ヲ置キ部署長ノ指揮ヲ承ケ課務ヲ掌理セシム
課長ハ屬警部監獄書記又ハ看守長ヲ以テ之ニ充ツ但シ技師ヲ以テ之ニ充ツルコトアルヘシ
第三十八條　屬ハ上官ノ指揮ヲ承ケ庶務ニ從事ス
第三十九條　技手ハ上官ノ指揮ヲ承ケ技術ニ從事ス
第四十條　警部ハ上官ノ指揮ヲ承ケ警察事務ヲ分掌シ部下ノ巡査ヲ指揮監督ス
第四十一條　翻譯生ハ上官ノ指揮ヲ承ケ翻譯通辨ニ從事ス
第四十二條　監獄書記ハ典獄ノ指揮ヲ承ケ庶務ニ從事ス
典獄事故アルトキハ上席書記長官ノ命ヲ承ケ其ノ職務ヲ代理ス
第四十三條　看守長ハ典獄ノ指揮ヲ承ケ監獄ノ戒護ヲ掌リ看守ヲ指揮監督ス
第四十四條　監獄醫ハ典獄ノ指揮ヲ承ケ監獄ニ係ル醫務ニ從事ス
第四十五條　管內須要ノ地ニ道廳支廳ヲ置ク
支廳ノ位置名稱及管轄區域ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第四十六條　每郡區若ハ數郡區ニ警察署ヲ置キ各警察署部內ニ警察分署ヲ配置ス但シ郡區ノ區域ニ依ラスシテ警察署ヲ置クコトヲ得
警察署及警察分署ノ位置名稱及管轄區域ハ長官之ヲ定ム
第四十七條　警察署長ハ警視又ハ警部ヲ以テ之ニ充ツ分署長ハ警部ヲ以テ之ニ充ツ
警察署長及警察分署長ハ上官ノ指揮ヲ承ケ其ノ署主管ノ事務ヲ掌理シ部下ノ官吏ヲ監督ス
第四十八條　監獄支署若干ヲ置キ監獄書記ヲ以テ其ノ長ニ充ツ
監獄支署長ハ上官ノ指揮ヲ承ケ其ノ支署主管ノ事務ヲ掌理シ部下ノ官吏ヲ監督ス
第四十九條　巡査看守及森林監守ニ係ル規程ハ別ニ定ムル所ニ依ル
附　則
第五十條　本令ハ明治三十年十一月五日ヨリ施行ス
第五十一條　從前ノ法律命令ニ於テ北海道郡區長ノ管掌ニ屬シタル事項ハ北海道廳支廳長ニ於テ處理スヘキモノトス
北海道廳支廳長ノ發スル支廳令ニハ明治二十六年勅令第百九十九號中郡令ニ關スル規程ヲ適用ス
第五十二條　臨時北海道鐵道敷設部官制及北海道廳臨時築港ニ要スル職員ハ本令施行ノ日ヨリ廢止ス
朕北海道庁官制ノ改正ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治三十年十月三十日
内閣総理大臣　伯爵　松方正義
内務大臣　伯爵　樺山資紀
勅令第三百九十二号
北海道庁官制
第一条　北海道庁ニ左ノ職員ヲ置ク
長官
事務官
警部長
支庁長
参事官
警視
技師
典獄
属
技手
警部
翻訳生
監獄書記
看守長
監獄医
第二条　長官ハ一人勅任トス
第三条　事務官ハ専任五人内一人ハ勅任其ノ他ハ奏任トシ各部ノ長ニ充ツ但シ警察部長ハ警部長ヲ以テ之ニ充ツ
第四条　警部長ハ一人奏任トス
第五条　支庁長ハ各支庁一人奏任トス
第六条　参事官三人警視二人典獄一人奏任トス
第七条　技師ハ二十四人ヲ以テ定員トス
第八条　属、警部、翻訳生、監獄書記、看守長、監獄医ハ判任トス属、警部、監獄書記、看守長、監獄医ヲ通シテ七百七十一人ヲ以テ定員トス
第九条　技手ハ百三十六人翻訳生ハ二人ヲ以テ定員トス
第十条　長官ハ内務大臣ノ監督ニ属シ各省ノ主務ニ就テハ各省大臣ノ監督ヲ承ケ法律命令ヲ執行シ北海道ノ拓地殖民並部内ノ行政事務ヲ総理ス
長官ハ屯田兵ノ開墾授産ノ事ヲ監督ス
第十一条　長官ハ北海道ノ事務ニ付其ノ職権若ハ特別ノ委任ニ依リ管内一般又ハ其ノ一部ニ庁令ヲ発スルコトヲ得
第十二条　長官ハ非常急変ノ場合ニ臨ミ兵力ヲ要シ又ハ警護ノ為メ兵備ヲ要スルトキハ師団長ニ移牒シ出兵ヲ請フコトヲ得
第十三条　長官ハ支庁長ノ処分若ハ命令ノ成規ニ違ヒ公益ヲ害シ又ハ権限ヲ犯スモノアリト認ムルトキハ其ノ処分若ハ命令ヲ取消シ又ハ停止スルコトヲ得
第十四条　長官ハ所部ノ官吏ヲ統督シ高等官ノ進退ハ内務大臣ニ具状シ判任官以下ハ之ヲ専行ス
第十五条　長官ハ法律命令ノ定ムル所ニ従ヒ所部ノ官吏ヲ懲戒ス其ノ高等官ニ係ルモノハ之ヲ内務大臣ニ具状シ其ノ他ハ之ヲ専行ス
第十六条　長官ハ庁中及所轄官庁ノ分課並処務細則ヲ定ムルコトヲ得
第十七条　長官事故アルトキハ内務部長タル事務官其ノ職務ヲ代理ス
長官及内務部長タル事務官共ニ事故アルトキハ内務大臣ニ於テ道庁高等官ノ内一名ヲシテ其ノ職務ヲ代理セシム
長官ハ道庁ノ官吏ヲシテ其ノ事務ノ一部ヲ臨時代理セシムルコトヲ得
長官ハ其ノ職権ニ属スル事務ノ一部ヲ支庁長ニ委任スルコトヲ得
第十八条　北海道庁ニ長官官房ヲ置キ左ノ事務ヲ掌ラシム
一　官吏ノ進退身分及褒賞ニ関スル事項
二　文書ノ往復及記録編纂ニ関スル事項
三　官印庁印ノ管守ニ関スル事項
第十九条　道庁ノ事務ヲ分掌セシムル為メ左ノ六部及一署ヲ置ク
内務部
殖民部
財務部
警察部
鉄道部
土木部
監獄署
第二十条　内務部ニ於テハ左ノ事務ヲ掌ル
一　支庁戸長役場ノ廃置分合並区会郡町村総代人ニ関スル事項
二　区町村ノ経済其ノ他区町村及公共組合ニ関スル事項
三　賑恤救済ニ関スル事項
四　兵事戸籍社寺教育ニ関スル事項
五　外国人ニ関スル事項
六　統計報告ニ関スル事項
七　庁中他部署ノ主掌ニ属セサル事項
第二十一条　殖民部ニ於テハ左ノ事務ヲ掌ル
一　殖民地ノ選定経画其ノ他殖民ニ関スル事項
二　土地ノ処分及開墾ニ関スル事項
三　地籍ニ関スル事項
四　官有地管理ニ関スル事項
五　土地収用ニ関スル事項
六　農商工務ニ関スル事項
七　水陸運輸ニ関スル事項
八　水産及漁猟ニ関スル事項
第二十二条　財務部ニ於テハ左ノ事務ヲ掌ル
一　予算決算及会計ニ関スル事項
二　官有財産及物品ニ関スル事項
三　所轄官庁ノ会計監督ニ関スル事項
四　出納官吏ノ身元保証ニ関スル事項
第二十三条　警察部ニ於テハ左ノ事務ヲ掌ル
一　行政警察ニ関スル事項
二　高等警察ニ関スル事項
三　図書出版及版権ニ関スル事項
四　衛生ニ関スル事項
第二十四条　鉄道部ニ於テハ左ノ事務ヲ掌ル
一　鉄道ノ敷設保存及運輸ニ関スル事項
二　鉄道ノ会計ニ関スル事項
三　私設鉄道ニ関スル事項
第二十五条　土木部ニ於テハ左ノ事務ヲ掌ル
一　港湾ノ修築ニ関スル事項
二　河港堤防道路橋梁排水溝渠ニ関スル事項
三　官衙ノ建築修繕ニ関スル事項
四　水面埋立ニ関スル事項
五　山林ニ関スル事項
第二十六条　監獄署ニ於テハ左ノ事務ヲ掌ル
一　道庁監獄ニ関スル事項
第二十七条　部長ハ長官ノ命ヲ承ケ其ノ主務ヲ掌理シ及部中各課ノ事務ヲ指揮監督ス
第二十八条　支庁長ハ長官ノ指揮監督ヲ承ケ法律命令ヲ部内ニ執行シ部内ノ行政事務ヲ掌理ス
第二十九条　支庁長ハ行政事務ニ就テ其ノ部内ノ戸長ヲ指揮監督ス
第三十条　支庁長ハ法律命令ニ依リ若ハ長官ヨリ委任セラレタル事件ニ付支庁令ヲ発スルコトヲ得
第三十一条　支庁長事故アルトキハ其ノ庁勤務ノ上席属其ノ職務ヲ代理ス
支庁長ハ其ノ庁ノ官吏ヲシテ其ノ事務ノ一部ヲ臨時代理セシムルコトヲ得
第三十二条　参事官ハ長官ノ諮詢ニ応シ意見ヲ具ヘ及審議立案ヲ掌ル
第三十三条　参事官ハ長官ノ命ヲ承ケ官房ノ事務ヲ掌理シ又ハ各部課ノ事務ヲ助クルコトアルヘシ
第三十四条　警視ハ警察部ニ属シ又ハ警察署長ト為リ上官ノ命ヲ承ケ其ノ事務ヲ掌理ス
第三十五条　技師ハ上官ノ指揮ヲ承ケ技術ニ従事ス
第三十六条　典獄ハ監獄署長ト為リ長官ノ命ヲ承ケ其ノ主務ヲ掌理シ及署中各課ノ事務ヲ指揮監督ス
第三十七条　長官官房及各部署中便宜課ヲ設クルトキハ各課ニ課長一人ヲ置キ部署長ノ指揮ヲ承ケ課務ヲ掌理セシム
課長ハ属警部監獄書記又ハ看守長ヲ以テ之ニ充ツ但シ技師ヲ以テ之ニ充ツルコトアルヘシ
第三十八条　属ハ上官ノ指揮ヲ承ケ庶務ニ従事ス
第三十九条　技手ハ上官ノ指揮ヲ承ケ技術ニ従事ス
第四十条　警部ハ上官ノ指揮ヲ承ケ警察事務ヲ分掌シ部下ノ巡査ヲ指揮監督ス
第四十一条　翻訳生ハ上官ノ指揮ヲ承ケ翻訳通弁ニ従事ス
第四十二条　監獄書記ハ典獄ノ指揮ヲ承ケ庶務ニ従事ス
典獄事故アルトキハ上席書記長官ノ命ヲ承ケ其ノ職務ヲ代理ス
第四十三条　看守長ハ典獄ノ指揮ヲ承ケ監獄ノ戒護ヲ掌リ看守ヲ指揮監督ス
第四十四条　監獄医ハ典獄ノ指揮ヲ承ケ監獄ニ係ル医務ニ従事ス
第四十五条　管内須要ノ地ニ道庁支庁ヲ置ク
支庁ノ位置名称及管轄区域ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第四十六条　毎郡区若ハ数郡区ニ警察署ヲ置キ各警察署部内ニ警察分署ヲ配置ス但シ郡区ノ区域ニ依ラスシテ警察署ヲ置クコトヲ得
警察署及警察分署ノ位置名称及管轄区域ハ長官之ヲ定ム
第四十七条　警察署長ハ警視又ハ警部ヲ以テ之ニ充ツ分署長ハ警部ヲ以テ之ニ充ツ
警察署長及警察分署長ハ上官ノ指揮ヲ承ケ其ノ署主管ノ事務ヲ掌理シ部下ノ官吏ヲ監督ス
第四十八条　監獄支署若干ヲ置キ監獄書記ヲ以テ其ノ長ニ充ツ
監獄支署長ハ上官ノ指揮ヲ承ケ其ノ支署主管ノ事務ヲ掌理シ部下ノ官吏ヲ監督ス
第四十九条　巡査看守及森林監守ニ係ル規程ハ別ニ定ムル所ニ依ル
附　則
第五十条　本令ハ明治三十年十一月五日ヨリ施行ス
第五十一条　従前ノ法律命令ニ於テ北海道郡区長ノ管掌ニ属シタル事項ハ北海道庁支庁長ニ於テ処理スヘキモノトス
北海道庁支庁長ノ発スル支庁令ニハ明治二十六年勅令第百九十九号中郡令ニ関スル規程ヲ適用ス
第五十二条　臨時北海道鉄道敷設部官制及北海道庁臨時築港ニ要スル職員ハ本令施行ノ日ヨリ廃止ス