第三條 書記官二人警部長一人財務長一人參事官二人典獄一人奏任トス
第四條 屬警部監獄書記看守長監獄醫ハ判任トス郡區書記ヲ通シテ四百十五人ヲ以テ定員トス
第五條 技師技手ハ道廳ノ須要ニ依リ判任官豫算定額內ニ於テ本年勅令第八十四號技術官俸給令ニ依リ之ヲ置クコトヲ得
第六條 長官ハ內務大臣ノ指揮監督ニ屬シ各省ノ主務ニ就テハ各省大臣ノ指揮監督ヲ承ケ法律命令ヲ執行シ北海道ノ拓地殖民竝部內ノ行政事務ヲ總理ス
第七條 長官ハ屯田兵ノ開墾授產ノ事ヲ監督シ竝北海道集治監ヲ管理ス
第八條 長官ハ北海道ノ事務ニ付其職權若クハ特別ノ委任ニ依リ法律命令ノ範圍內ニ於テ管內一般又ハ其一部ニ廳令ヲ發スルコトヲ得
第九條 廳令ハ內務大臣其他主務ノ大臣ニ於テ公益ヲ害シ成規ニ違ヒ又ハ權限ヲ犯スモノアリト認ムルトキハ之ヲ取消シ又ハ中止スルコトアルヘシ
第十條 長官ハ非常急變ノ場合ニ臨ミ兵力ヲ要シ又ハ警護ノ爲メ兵備ヲ要スルトキハ師團長旅團長及屯田兵司令官ニ移牒シ出兵ヲ請フコトヲ得
第十一條 長官ハ所部ノ官吏ヲ統督シ奏任官ノ進退ハ內務大臣ニ具狀シ判任官以下ハ之ヲ專行ス
第十二條 長官ハ法律命令ノ定ムル所ニ從ヒ所部ノ官吏ヲ懲戒ス其奏任官ニ係ルモノハ之ヲ內務大臣ニ具狀シ判任官以下ハ之ヲ專行ス
第十三條 長官ハ豫算定額內ニ於テ奏任官以下特別ノ勤勞アルモノヲ賞與スルコトヲ得其奏任官ニ係ルモノハ之ヲ內務大臣ニ具狀シ判任官以下ハ之ヲ專行ス
第十四條 長官ハ須要ニ從ヒ判任官俸給豫算定額內ニ於テ雇員ヲ使用スルコトヲ得
第十五條 長官ハ廳中及其所轄官廳ノ處務細則ヲ定ムルコトヲ得
第十八條 長官事故アルトキハ上席書記官其職務ヲ代理ス
第十九條 道廳ノ事務ヲ分掌セシムル爲メニ左ノ三部一署ヲ置ク
第二十條 書記官ハ內務部長、警部長ハ警察部長、財務長ハ財務部長、典獄ハ監獄署長ト爲リ各長官ノ指揮ヲ承ケ部下ノ官吏ヲ監督シ所部ノ事務ヲ掌理ス
第二十一條 參事官ハ長官ノ諮詢ニ應シ意見ヲ具ヘ及審議立案ヲ掌ル
參事官ハ長官ノ命ヲ承ケ內務部各課長トナリ又ハ臨時各部課ノ事務ヲ助クルコトアルヘシ
第二十二條 技師ハ長官又ハ部長ノ指揮ヲ承ケ技術ニ從事ス
第二十三條 各部署中便宜課ヲ設ケ各課ニ課長一人ヲ置キ部署長ノ指揮ヲ承ケ課務ヲ掌理ス
課長ハ屬ヲ以テ之ニ充ツ但技師ヲ以テ之ニ充ツルコトアルヘシ
第二十六條 警部ハ上官ノ指揮ヲ承ケ警察事務ヲ分掌シ部下ノ巡査ヲ指揮監督ス
第二十七條 監獄書記ハ典獄ノ指揮ヲ承ケ庶務ニ從事ス
典獄事故アルトキハ上席書記長官ノ命ヲ承ケ其職務ヲ代理ス
第二十八條 看守長ハ典獄ノ指揮ヲ承ケ監獄ノ戒護ヲ掌リ看守ヲ指揮監督ス
第二十九條 監獄醫ハ典獄ノ指揮ヲ承ケ監獄ニ係ル醫務ニ從事ス
第三十條 道廳職員ノ外敎誨師ヲ置ク判任ノ待遇トス其定員ハ長官之ヲ定メ內務大臣ノ認可ヲ受クヘシ
第三十一條 巡査及看守ニ關スル規定ハ別ニ定ムル所ニ依ル
第三十二條 每郡若クハ數郡及每區ニ警察署ヲ置キ各警察署ノ部內ニ警察分署ヲ配置ス
警察署長ハ郡區長ヲ以テ之ニ充テ警察分署長ハ戶長ヲ以テ之ニ充ツ但土地ノ情況ニ依リ特ニ警察署又ハ分署ヲ設置シ警部ヲ以テ其署長ニ充ツルコトヲ得
第三十三條 監獄支署若干ヲ置キ書記ヲ以テ其長ニ充ツ
第三十五條 郡長ハ每郡若クハ數郡ニ一人、區長ハ每區ニ一人ヲ置ク但函館區長ハ書記官ノ內一人之ヲ兼任ス
第三十六條 郡長區長ハ奏任トス長官ノ指揮監督ヲ承ケ法律命令ヲ部內ニ執行シ部內ノ行政事務ヲ掌理ス
第三十七條 郡區書記ハ判任トス郡區長ノ指揮ヲ承ケ庶務ニ從事ス
第三十八條 地方官官制中警察官及郡長郡書記ニ係ル條項ニシテ本令ニ牴觸セサルモノハ北海道廳警察官及郡區長竝郡區書記ニモ之ヲ適用ス