水防法等の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
平成二十七年五月二十日
内閣総理大臣 安倍晋三
法律第二十二号
水防法等の一部を改正する法律
(水防法の一部改正)
第一条 水防法(昭和二十四年法律第百九十三号)の一部を次のように改正する。
第一条中「洪水」の下に「、雨水出水」を加える。
第二条中第七項を第八項とし、第六項を第七項とし、同条第五項中「当該指定都市の長」の下に「並びに下水道管理者(下水道法(昭和三十三年法律第七十九号)第四条第一項に規定する公共下水道管理者、同法第二十五条の十一第一項に規定する流域下水道管理者及び同法第二十七条第一項に規定する都市下水路管理者をいう。第七条第四項において同じ。)」を加え、同項を同条第六項とし、同条第四項中「、消防団」を「消防団」に改め、同項を同条第五項とし、同条中第三項を第四項とし、第二項を第三項とし、第一項を第二項とし、同条に第一項として次の一項を加える。
この法律において「雨水出水」とは、一時的に大量の降雨が生じた場合において下水道その他の排水施設に当該雨水を排除できないこと又は下水道その他の排水施設から河川その他の公共の水域若しくは海域に当該雨水を排除できないことによる出水をいう。
第三条の二中「洪水」の下に「、雨水出水」を加える。
第七条中第六項を第七項とし、第五項を第六項とし、第四項を第五項とし、第三項の次に次の一項を加える。
4 前項の規定は、都道府県知事が、当該都道府県の水防計画に水防管理団体が行う水防のための活動に下水道管理者の協力が必要な事項を記載しようとする場合について準用する。
第十三条の見出し中「行う」の下に「洪水に係る」を加え、同条第一項及び第二項中「特別警戒水位」を「洪水特別警戒水位」に改める。
第十三条の二中「前条第一項」を「第十三条第一項」に、「若しくは前条第二項」を「、第十三条第二項、第十三条の二第一項若しくは前条」に改め、同条を第十三条の四とし、第十三条の次に次の二条を加える。
(都道府県知事又は市町村長が行う雨水出水に係る水位情報の通知及び周知)
第十三条の二 都道府県知事は、当該都道府県が管理する公共下水道等(下水道法第二条第三号に規定する公共下水道、同条第四号に規定する流域下水道又は同条第五号に規定する都市下水路をいう。以下この条において同じ。)の排水施設等(排水施設又はこれを補完するポンプ施設若しくは貯留施設をいう。以下この条及び第十四条の二第一項において同じ。)で雨水出水により相当な損害を生ずるおそれがあるものとして指定したものについて、雨水出水特別警戒水位(雨水出水による災害の発生を特に警戒すべき水位(公共下水道等の排水施設等の底面から水面までの高さをいう。以下この条において同じ。)をいう。次項において同じ。)を定め、当該排水施設等の水位がこれに達したときは、その旨を当該排水施設等の水位を示して直ちに当該都道府県の水防計画で定める水防管理者及び量水標管理者に通知するとともに、必要に応じ報道機関の協力を求めて、これを一般に周知させなければならない。
2 市町村長は、当該市町村が管理する公共下水道等の排水施設等で雨水出水により相当な損害を生ずるおそれがあるものとして指定したものについて、雨水出水特別警戒水位を定め、当該排水施設等の水位がこれに達したときは、その旨を当該排水施設等の水位を示して直ちに当該市町村の存する都道府県の水防計画で定める水防管理者及び量水標管理者に通知するとともに、必要に応じ報道機関の協力を求めて、これを一般に周知させなければならない。
(都道府県知事が行う高潮に係る水位情報の通知及び周知)
第十三条の三 都道府県知事は、当該都道府県の区域内に存する海岸で高潮により相当な損害を生ずるおそれがあるものとして指定したものについて、高潮特別警戒水位(警戒水位を超える水位であつて高潮による災害の発生を特に警戒すべき水位をいう。)を定め、当該海岸の水位がこれに達したときは、その旨を当該海岸の水位を示して直ちに当該都道府県の水防計画で定める水防管理者及び量水標管理者に通知するとともに、必要に応じ報道機関の協力を求めて、これを一般に周知させなければならない。
第十四条の見出しを「(洪水浸水想定区域)」に改め、同条第一項中「当該河川の洪水防御に関する計画の基本となる降雨」を「想定最大規模降雨(想定し得る最大規模の降雨であつて国土交通大臣が定める基準に該当するものをいう。次条第一項において同じ。)」に、「浸水想定区域」を「洪水浸水想定区域」に改め、同条第二項中「区域及び」を「区域、」に改め、「水深」の下に「その他の国土交通省令で定める事項」を加え、同条第三項中「指定の区域及び浸水した場合に想定される水深」を「前項の国土交通省令で定める事項」に改め、同条の次に次の二条を加える。
(雨水出水浸水想定区域)
第十四条の二 都道府県知事は、第十三条の二第一項の規定により指定した排水施設等について、市町村長は、同条第二項の規定により指定した排水施設等について、雨水出水時の円滑かつ迅速な避難を確保し、又は浸水を防止することにより、水災による被害の軽減を図るため、国土交通省令で定めるところにより、想定最大規模降雨により当該指定に係る排水施設に雨水を排除できなくなつた場合又は当該指定に係る排水施設(当該指定に係るポンプ施設又は貯留施設に接続する排水施設を含む。)から河川その他の公共の水域若しくは海域に雨水を排除できなくなつた場合に浸水が想定される区域を雨水出水浸水想定区域として指定するものとする。
2 前項の規定による指定は、指定の区域、浸水した場合に想定される水深その他の国土交通省令で定める事項を明らかにしてするものとする。
3 都道府県知事又は市町村長は、第一項の規定による指定をしたときは、国土交通省令で定めるところにより、前項の国土交通省令で定める事項を公表するとともに、都道府県知事にあつては、関係市町村の長に通知しなければならない。
4 前二項の規定は、第一項の規定による指定の変更について準用する。
(高潮浸水想定区域)
第十四条の三 都道府県知事は、第十三条の三の規定により指定した海岸について、高潮時の円滑かつ迅速な避難を確保し、又は浸水を防止することにより、水災による被害の軽減を図るため、国土交通省令で定めるところにより、想定し得る最大規模の高潮であつて国土交通大臣が定める基準に該当するものにより当該海岸について高潮による氾濫が発生した場合に浸水が想定される区域を高潮浸水想定区域として指定するものとする。
2 前項の規定による指定は、指定の区域、浸水した場合に想定される水深その他の国土交通省令で定める事項を明らかにしてするものとする。
3 都道府県知事は、第一項の規定による指定をしたときは、国土交通省令で定めるところにより、前項の国土交通省令で定める事項を公表するとともに、関係市町村の長に通知しなければならない。
4 前二項の規定は、第一項の規定による指定の変更について準用する。
第十五条第一項中「前条第一項の規定により浸水想定区域」を「第十四条第一項の規定による洪水浸水想定区域の指定、第十四条の二第一項の規定による雨水出水浸水想定区域の指定又は前条第一項の規定による高潮浸水想定区域」に、「当該浸水想定区域」を「当該洪水浸水想定区域、雨水出水浸水想定区域又は高潮浸水想定区域」に改め、同項ただし書中「第三号ハ」を「第四号ハ」に改め、同項第一号中「第十三条第一項若しくは第二項」の下に「、第十三条の二若しくは第十三条の三」を加え、「若しくは都道府県知事が」を「、都道府県知事若しくは市町村長が」に、「以下」を「次項において」に改め、同項第二号を次のように改める。
二 避難施設その他の避難場所及び避難路その他の避難経路に関する事項
第十五条第一項第三号中「浸水想定区域」の下に「(洪水浸水想定区域、雨水出水浸水想定区域又は高潮浸水想定区域をいう。第三項において同じ。)」を加え、同号イ中「施設」の下に「(地下に建設が予定されている施設又は地下に建設中の施設であつて、不特定かつ多数の者が利用すると見込まれるものを含む。)」を、「の洪水時」の下に「、雨水出水時又は高潮時(以下「洪水時等」という。)」を加え、「及び洪水時」を「及び洪水時等」に改め、同号ロ中「主として高齢者、障害者、乳幼児その他の特に」を「社会福祉施設、学校、医療施設その他の主として」に、「洪水時」を「洪水時等」に改め、同号ハ中「洪水時」を「洪水時等」に改め、同号を同項第四号とし、同号の前に次の一号を加える。
三 災害対策基本法第四十八条第一項の防災訓練として市町村長が行う洪水、雨水出水又は高潮に係る避難訓練の実施に関する事項
第十五条第一項に次の一号を加える。
五 その他洪水時等の円滑かつ迅速な避難の確保を図るために必要な事項
第十五条第二項中「同項第三号」を「同項第四号」に改め、同項第一号中「前項第三号イ」を「前項第四号イ」に改め、「掲げる施設」の下に「(地下に建設が予定されている施設及び地下に建設中の施設を除く。)」を加え、「次条第七項」を「次条第九項」に改め、同項第二号中「前項第三号ロ」を「前項第四号ロ」に改め、同項第三号中「前項第三号ハ」を「前項第四号ハ」に改め、同条第三項中「住民」の下に「、滞在者その他の者」を加える。
第十五条の二第一項中「洪水時」を「洪水時等」に改め、同条第八項を同条第十項とし、同条第七項中「洪水時」を「洪水時等」に改め、同項を同条第九項とし、同条第六項中「第一項の地下街等」の下に「(地下に建設が予定されている施設及び地下に建設中の施設を除く。以下この条において同じ。)」を加え、「洪水時」を「洪水時等」に改め、同項を同条第八項とし、同条第五項を同条第七項とし、同条第四項中「洪水時」を「洪水時等」に改め、同項を同条第六項とし、同条第三項中「洪水時」を「洪水時等」に改め、同項を同条第五項とし、同条第二項中「前項」を「第一項」に改め、同項後段を削り、同項を同条第三項とし、同項の次に次の一項を加える。
4 前二項の規定は、第一項に規定する計画の変更について準用する。
第十五条の二第一項の次に次の一項を加える。
2 前項の地下街等の所有者又は管理者は、同項に規定する計画を作成しようとする場合において、当該地下街等と連続する施設であつてその配置その他の状況に照らし当該地下街等の利用者の洪水時等の円滑かつ迅速な避難の確保に著しい支障を及ぼすおそれのあるものがあるときは、あらかじめ、当該施設の所有者又は管理者の意見を聴くよう努めるものとする。
第十五条の三第一項及び第十五条の四第一項中「洪水時」を「洪水時等」に改める。
第十五条の五中「及び第三項」を「及び第五項」に改める。
第二十八条第一項中「運搬用機器」の下に「若しくは排水用機器」を加える。
第二十九条及び第三十二条第一項中「洪水」の下に「、雨水出水」を加える。
第三十三条第四項中「及び第三項」を「から第四項まで」に改める。
(下水道法の一部改正)
第二条 下水道法(昭和三十三年法律第七十九号)の一部を次のように改正する。
目次中「第二章 公共下水道(第三条―第二十五条)」を
第二章
公共下水道
第一節
公共下水道の管理等(第三条―第二十五条)
第二節
浸水被害対策区域における特別の措置(第二十五条の二―第二十五条の九)
に、「第二十五条の二―第二十五条の十」を「第二十五条の十―第二十五条の十八」に改める。
第二条第二号中「尿浄化そう」を「尿浄化槽」に改め、「ポンプ施設」の下に「、貯留施設」を加え、同条に次の一号を加える。
九 浸水被害 排水区域において、一時的に大量の降雨が生じた場合において排水施設に当該雨水を排除できないこと又は排水施設から河川その他の公共の水域若しくは海域に当該雨水を排除できないことによる浸水により、国民の生命、身体又は財産に被害を生ずることをいう。
第二章中第三条の前に次の節名を付する。
第一節 公共下水道の管理等
第十二条の二第二項中「第二十五条の十」を「第二十五条の十八」に改める。
第十四条第一項中「第二十五条の七第二項」を「第二十五条の十五第二項」に改める。
第十五条の次に次の一条を加える。
(災害時維持修繕協定の締結)
第十五条の二 公共下水道管理者は、公衆衛生上重大な危害が生じ、又は公共用水域の水質に重大な影響が及ぶことを防止するため災害の発生時において公共下水道管理者以外の者が公共下水道の施設の特定の維持又は修繕に関する工事を行うことができることをあらかじめ定めておく必要があると認めるときは、その管理する公共下水道について、公共下水道の施設の維持又は修繕に関する工事を適確に行う能力を有すると認められる者(第二号において「災害時維持修繕実施者」という。)との間において、次に掲げる事項を定めた協定(以下「災害時維持修繕協定」という。)を締結することができる。
一 災害時維持修繕協定の目的となる公共下水道の施設(以下「協定下水道施設」という。)
二 災害時維持修繕実施者が公共下水道の施設の損傷の程度その他の公共下水道の状況に応じて行う協定下水道施設の維持又は修繕に関する工事の内容
三 前号の協定下水道施設の維持又は修繕に関する工事に要する費用の負担の方法
四 災害時維持修繕協定の有効期間
五 災害時維持修繕協定に違反した場合の措置
六 その他必要な事項
第十六条中「者は」の下に「、前二条の規定による場合のほか」を加える。
第二十一条の二第二項中「、再生利用」を削り、「減量に」の下に「努めるとともに、発生汚泥等が燃料又は肥料として再生利用されるよう」を加える。
第二十三条の次に次の一条を加える。
(水防管理団体が行う水防への協力)
第二十三条の二 公共下水道管理者は、水防法(昭和二十四年法律第百九十三号)第七条第四項(同法第三十三条第四項において準用する場合を含む。)において準用する同法第七条第三項に規定する同意をした同法第二条第六項に規定する水防計画(以下「同意水防計画」という。)に公共下水道管理者の協力が必要な事項が定められたときは、当該同意水防計画に基づき水防管理団体(同条第二項に規定する水防管理団体をいう。)が行う水防に協力するものとする。
第二十四条第三項を次のように改める。
3 公共下水道管理者は、公共下水道の排水施設の暗きよである構造の部分には、次に掲げる場合を除き、何人に対しても、いかなる施設又は工作物その他の物件も設けさせてはならない。
一 排水施設を固着して設けるとき。
二 あらかじめ他の施設又は工作物その他の物件の管理者と協議して共用の暗きよを設けるとき。
三 次に掲げる物件その他公共下水道の管理上著しい支障を及ぼすおそれのないものとして政令で定めるものを固着し、若しくは突出し、又は当該部分を横断し、若しくは縦断して設けるとき。
イ 同意水防計画で定める水防管理者(水防法第二条第三項に規定する水防管理者をいう。)又は量水標管理者(同法第十条第三項に規定する量水標管理者をいう。)が設置する量水標等(同法第二条第七項に規定する量水標等をいう。)
ロ 国、地方公共団体、電気通信事業法(昭和五十九年法律第八十六号)第百二十条第一項に規定する認定電気通信事業者その他政令で定める者が設置する電線
ハ 国、地方公共団体、熱供給事業法(昭和四十七年法律第八十八号)第二条第三項に規定する熱供給事業者その他政令で定める者が設置する下水を熱源とする熱を利用するための熱交換器
第二十五条の十第一項中「第二十三条」を「第二十三条の二」に改め、同条第二項中「、第二十三条」を「から第二十三条の二まで」に改め、第二章の二中同条を第二十五条の十八とし、第二十五条の九を削る。
第二十五条の八第一項中「第二十五条の十」を「第二十五条の十八」に改め、同条を第二十五条の十六とし、同条の次に次の一条を加える。
(他の施設等の設置の制限)
第二十五条の十七 流域下水道管理者は、次に掲げる場合を除き、何人に対しても、流域下水道の施設にいかなる施設又は工作物その他の物件も設けさせてはならない。
一 流域関連公共下水道を接続するとき。
二 あらかじめ他の施設又は工作物その他の物件の管理者と協議して共用の暗きよを設けるとき。
三 第二十四条第三項第三号イからハまでに掲げる物件その他流域下水道の管理上著しい支障を及ぼすおそれのないものとして政令で定めるものを固着し、若しくは突出し、又は流域下水道の施設を横断し、若しくは縦断して設けるとき。
四 前三号に掲げる場合のほか、流域下水道の管理上著しい支障を及ぼすおそれがないときとして政令で定めるとき。
第二十五条の七を第二十五条の十五とし、第二十五条の六を第二十五条の十四とする。
第二十五条の五中「第二十五条の三第一項」を「第二十五条の十一第一項」に改め、同条第二号中「第二十五条の十」を「第二十五条の十八」に改め、同条を第二十五条の十三とし、第二十五条の四を第二十五条の十二とし、第二十五条の三を第二十五条の十一とする。
第二十五条の二中「行なう」を「行う」に改め、同条を第二十五条の十とする。
第二章に次の一節を加える。
第二節 浸水被害対策区域における特別の措置
(排水設備の技術上の基準に関する特例)
第二十五条の二 公共下水道管理者は、浸水被害対策区域(排水区域のうち、都市機能が相当程度集積し、著しい浸水被害が発生するおそれがある区域であつて、当該区域における土地利用の状況からみて、公共下水道の整備のみによつては浸水被害の防止を図ることが困難であると認められるものとして公共下水道管理者である地方公共団体の条例で定める区域をいう。以下同じ。)において浸水被害の防止を図るためには、排水設備(雨水を排除するためのものに限る。)が、第十条第三項の政令で定める技術上の基準を満たすのみでは十分でなく、雨水を一時的に貯留し、又は地下に浸透させる機能を備えることが必要であると認められるときは、政令で定める基準に従い、条例で、同項の技術上の基準に代えて排水設備に適用すべき排水及び雨水の一時的な貯留又は地下への浸透に関する技術上の基準を定めることができる。
(管理協定の締結等)
第二十五条の三 公共下水道管理者は、浸水被害対策区域において浸水被害の防止を図るため、浸水被害対策区域内に存する雨水貯留施設(浸水被害の防止を図るために有用なものとして政令で定める規模以上のものに限る。以下同じ。)を自ら管理する必要があると認めるときは、雨水貯留施設所有者等(当該雨水貯留施設若しくはその属する施設の所有者、これらの敷地である土地の所有者又は当該土地の使用及び収益を目的とする権利(臨時設備その他一時使用のため設定されたことが明らかなものを除く。次条第一項において同じ。)を有する者をいう。以下同じ。)との間において、管理協定を締結して当該雨水貯留施設の管理を行うことができる。
2 前項の規定による管理協定については、雨水貯留施設所有者等の全員の合意がなければならない。
第二十五条の四 公共下水道管理者は、浸水被害対策区域において浸水被害の防止を図るため、浸水被害対策区域内において建設が予定されており、又は建設中である雨水貯留施設を自ら管理する必要があると認めるときは、雨水貯留施設所有者等となろうとする者(当該雨水貯留施設若しくはその属する施設の敷地である土地の所有者又は当該土地の使用及び収益を目的とする権利を有する者を含む。以下「予定雨水貯留施設所有者等」という。)との間において、管理協定を締結して建設後の当該雨水貯留施設の管理を行うことができる。
2 前項の規定による管理協定については、予定雨水貯留施設所有者等の全員の合意がなければならない。
(管理協定の内容)
第二十五条の五 第二十五条の三第一項又は前条第一項の規定による管理協定(以下単に「管理協定」という。)には、次に掲げる事項を定めるものとする。
一 管理協定の目的となる雨水貯留施設(以下「協定雨水貯留施設」という。)
二 協定雨水貯留施設の管理の方法に関する事項
三 管理協定の有効期間
四 管理協定に違反した場合の措置
2 管理協定の内容は、次に掲げる基準のいずれにも適合するものでなければならない。
一 協定施設(協定雨水貯留施設又はその属する施設をいう。以下同じ。)の利用を不当に制限するものでないこと。
二 前項第二号から第四号までに掲げる事項について国土交通省令で定める基準に適合するものであること。
(管理協定の縦覧等)
第二十五条の六 公共下水道管理者は、管理協定を締結しようとするときは、国土交通省令で定めるところにより、その旨を公告し、当該管理協定を当該公告の日から二週間利害関係人の縦覧に供さなければならない。
2 前項の規定による公告があつたときは、利害関係人は、同項の縦覧期間満了の日までに、当該管理協定について、公共下水道管理者に意見書を提出することができる。
(管理協定の公示等)
第二十五条の七 公共下水道管理者は、管理協定を締結したときは、国土交通省令で定めるところにより、その旨を公示し、かつ、当該管理協定の写しを当該公共下水道管理者である地方公共団体の事務所において一般の縦覧に供するとともに、協定施設又はその敷地である土地の区域内の見やすい場所に、それぞれ協定施設である旨又は協定施設が当該区域内に存する旨を明示しなければならない。
(管理協定の変更)
第二十五条の八 第二十五条の三第二項、第二十五条の四第二項、第二十五条の五第二項及び前二条の規定は、管理協定において定めた事項の変更について準用する。この場合において、第二十五条の四第二項中「予定雨水貯留施設所有者等」とあるのは、「予定雨水貯留施設所有者等(雨水貯留施設の建設後にあつては、雨水貯留施設所有者等)」と読み替えるものとする。
(管理協定の効力)
第二十五条の九 第二十五条の七(前条において準用する場合を含む。)の規定による公示のあつた管理協定は、その公示のあつた後において当該協定施設の雨水貯留施設所有者等又は予定雨水貯留施設所有者等となつた者に対しても、その効力があるものとする。
第三十一条中「まで、第二十三条」の下に「、第二十三条の二」を加える。
第三十一条の二第一項中「第二十五条の二第一項」を「第二十五条の十第一項」に改める。
第三十一条の三の次に次の一条を加える。
(協議会)
第三十一条の四 二以上の公共下水道管理者、流域下水道管理者又は都市下水路管理者は、それぞれが管理する下水道相互間の広域的な連携による下水道の管理の効率化に関し必要な協議を行うための協議会(以下「協議会」という。)を組織することができる。
2 協議会は、必要があると認めるときは、次に掲げる者をその構成員として加えることができる。
一 関係地方公共団体
二 下水道の管理の効率化に資する措置を講ずることができる者
三 学識経験を有する者その他の協議会が必要と認める者
3 協議会において協議が調つた事項については、協議会の構成員は、その協議の結果を尊重しなければならない。
4 前三項に定めるもののほか、協議会の運営に関し必要な事項は、協議会が定める。
第三十七条の二及び第三十八条第一項第一号中「第二十五条の十第一項」を「第二十五条の十八第一項」に改める。
第四十二条第一項中「第二十五条の二第二項、第二十五条の三第二項」を「第二十五条の十第二項、第二十五条の十一第二項」に改める。
第四十六条、第四十六条の二第一項各号、第四十七条の二、第四十九条第一号から第四号まで及び第五十一条中「第二十五条の十第一項」を「第二十五条の十八第一項」に改める。
第三条 下水道法の一部を次のように改正する。
第二条第三号を次のように改める。
三 公共下水道 次のいずれかに該当する下水道をいう。
イ 主として市街地における下水を排除し、又は処理するために地方公共団体が管理する下水道で、終末処理場を有するもの又は流域下水道に接続するものであり、かつ、汚水を排除すべき排水施設の相当部分が暗きよである構造のもの
ロ 主として市街地における雨水のみを排除するために地方公共団体が管理する下水道で、河川その他の公共の水域若しくは海域に当該雨水を放流するもの又は流域下水道に接続するもの
第二条第四号ロ中「終末処理場を有するもの」の下に「又は前号ロに該当するもの」を加える。
第四条第三項中「協議」の下に「(第二条第三号ロに該当する公共下水道(以下「雨水公共下水道」という。)に係るものを除く。)」を加え、同条第五項中「よる届出」の下に「(雨水公共下水道に係るものを除く。)」を加える。
第五条第一項中「次の各号に」を「次に」に改め、同項第一号中「予定処理区域」を「点検の方法及び頻度」に改め、同項第二号中「の配置」を「を設ける場合には、その配置」に改め、「又は流域下水道と接続する位置」を削り、同項中第四号を第六号とし、第三号の次に次の二号を加える。
四 流域下水道と接続する場合には、その接続する位置
五 予定処理区域(雨水公共下水道に係るものにあつては、予定排水区域。次条第三号において同じ。)
第六条第一号中「土地の用途」を「土地利用の状況」に改め、同条第二号中「基準に」の下に「適合し、かつ、排水施設の点検の方法及び頻度が第七条の二第二項の技術上の基準に」を加え、同条第三号中「終末処理場」の下に「(雨水公共下水道に係るものにあつては、排水施設)」を加える。
第七条の次に次の一条を加える。
(公共下水道の維持又は修繕)
第七条の二 公共下水道管理者は、公共下水道を良好な状態に保つように維持し、修繕し、もつて公衆衛生上重大な危害が生じ、及び公共用水域の水質に重大な影響が及ぶことのないように努めなければならない。
2 公共下水道の維持又は修繕に関する技術上の基準その他必要な事項は、政令で定める。
3 前項の技術上の基準は、公共下水道の修繕を効率的に行うための点検及び災害の発生時において公共下水道の機能を維持するための応急措置の実施に関する基準を含むものでなければならない。
第二十五条の十二第一項第一号中「能力」の下に「並びに点検の方法及び頻度」を加える。
第二十五条の十三第一号中「土地の用途」を「土地利用の状況」に改め、同条第二号中「基準に」の下に「適合し、かつ、排水施設の点検の方法及び頻度が第二十五条の十八において準用する第七条の二第二項の技術上の基準に」を加え、同条第三号中「に限る。」を削る。
第二十五条の十八中「、第八条」を「から第八条まで」に改める。
(日本下水道事業団法の一部改正)
第四条 日本下水道事業団法(昭和四十七年法律第四十一号)の一部を次のように改正する。
目次中「第四章 業務(第二十六条―第二十八条)」を
第四章
業務
第一節
業務の範囲等(第二十六条―第二十九条)
第二節
特定下水道工事(第三十条―第三十六条)
に、「第二十九条―第四十一条」を「第三十七条―第四十八条」に、「第四十二条・第四十三条」を「第四十九条・第五十条」に、「第四十四条―第四十六条」を「第五十一条・第五十二条」に、「第四十七条―第四十九条」を「第五十三条―第五十五条」に改める。
第四章中第二十六条の前に次の節名を付する。
第一節 業務の範囲等
第二十六条の見出しを「(業務の範囲)」に改め、同条第一項中第八号を第十一号とし、第三号から第七号までを三号ずつ繰り下げ、同項第二号中「及びポンプ施設」を「、ポンプ施設、管渠及び協定雨水貯留施設(下水道法第二十五条の五第一項第一号に規定する協定雨水貯留施設をいう。)」に改め、同号を同項第四号とし、同号の次に次の一号を加える。
五 災害時維持修繕協定(下水道法第十五条の二(同法第二十五条の十八及び第三十一条において準用する場合を含む。以下この号において同じ。)に規定する災害時維持修繕協定をいう。次条第二項において同じ。)に基づき、協定下水道施設(同法第十五条の二第一号に規定する協定下水道施設をいう。)の維持又は修繕に関する工事を行うこと。
第二十六条第一項第一号の次に次の二号を加える。
二 前号に掲げるもののほか、地方公共団体の委託に基づき、次に掲げる管渠の建設を行うこと。
イ 浸水被害(下水道法(昭和三十三年法律第七十九号)第二条第九号に規定する浸水被害をいう。)が発生した場合において再度災害を防止するためその建設を特に緊急に行うべきもの
ロ その建設が高度の技術を要するもの又は高度の機械力を使用して行うことが適当であると認められるもの
三 次節の規定により特定下水道工事を行うこと。
第二十六条第二項中「(昭和三十三年法律第七十九号)」を削り、「以下」の下に「この項において」を加え、同条第三項中「第一項第八号」を「第一項第十一号」に改める。
第四十九条を第五十五条とする。
第四十八条第四号中「第三十一条」を「第三十九条」に改め、同条第五号中「第三十八条」を「第四十五条」に改め、同条第六号中「第四十二条第二項」を「第四十九条第二項」に改め、同条を第五十四条とする。
第四十七条中「第四十三条第一項」を「第五十条第一項」に改め、同条を第五十三条とし、第七章中第四十六条を第五十二条とし、第四十五条を削り、第四十四条を第五十一条とし、第六章中第四十三条を第五十条とし、第四十二条を第四十九条とし、第五章中第四十一条を第四十八条とし、第三十六条から第四十条までを七条ずつ繰り下げ、第三十五条を削る。
第三十四条第四項中「先だつて」を「先立つて」に改め、同条を第四十二条とする。
第三十三条第一項中「うめ」を「埋め」に改め、同条を第四十一条とする。
第三十二条中「第三十条」を「第三十八条」に改め、同条を第四十条とし、第二十九条から第三十一条までを八条ずつ繰り下げ、第四章中第二十八条を第二十九条とし、同条の次に次の一節を加える。
第二節 特定下水道工事
(特定下水道工事の代行)
第三十条 事業団は、公共下水道管理者、流域下水道管理者又は都市下水路管理者(下水道法第二十七条第一項に規定する都市下水路管理者をいう。第三十六条において同じ。)である地方公共団体(以下「下水道管理団体」という。)から要請があり、かつ、当該下水道管理団体における終末処理場等又は第二十六条第一項第二号イ若しくはロに掲げる管渠(次条及び第三十三条において「特定下水道」という。)の建設に関する工事(以下「特定下水道工事」という。)の実施体制その他の地域の実情を勘案して、当該特定下水道工事を当該下水道管理団体に代わつて自ら行うことが適当であると認められる場合には、同法第三条、第二十五条の十及び第二十六条の規定にかかわらず、これを行うことができる。
2 事業団は、前項の規定により特定下水道工事を行う場合には、政令で定めるところにより、下水道管理団体に代わつてその権限の一部を行うものとする。
3 下水道管理団体が第一項の要請をしようとするときは、あらかじめ、当該下水道管理団体の議会の議決を経なければならない。
4 事業団は、第一項の規定により特定下水道工事を行おうとするときは、あらかじめ、国土交通省令で定めるところにより、その旨を公告しなければならない。
5 事業団は、第一項の規定による特定下水道工事の全部又は一部を完了したときは、遅滞なく、国土交通省令で定めるところにより、その旨を公告しなければならない。
(事業団の意見の聴取)
第三十一条 下水道管理団体は、前条の規定により事業団が特定下水道工事を行う特定下水道について下水道法第四条第六項の公共下水道の事業計画の変更、同法第二十五条の十一第七項の流域下水道の事業計画の変更又は同法第二十七条第一項の規定による公示事項の変更を行おうとする場合には、あらかじめ、事業団の意見を聴かなければならない。
(特定下水道工事の廃止等)
第三十二条 事業団は、下水道管理団体の同意を得た場合でなければ、特定下水道工事を廃止してはならない。
2 第三十条第五項の規定は、事業団が特定下水道工事を廃止した場合について準用する。
3 事業団が特定下水道工事を廃止したときは、当該特定下水道工事に要した費用の負担については、事業団が下水道管理団体と協議して定めるものとする。
(特定下水道及びその用に供する土地の権利の帰属)
第三十三条 第三十条第五項の規定による特定下水道工事の完了の公告のあつた特定下水道及びその用に供する土地について事業団が取得した権利は、その公告の日の翌日において当該特定下水道を管理する下水道管理団体に帰属するものとする。
(費用の負担又は補助)
第三十四条 事業団が第三十条の規定により特定下水道工事を行う場合には、その実施に要する費用の負担及びその費用に関する国の補助については、下水道管理団体が自ら当該特定下水道工事を行うものとみなす。
2 前項の規定により国が当該下水道管理団体に対し交付すべき負担金又は補助金は、事業団に交付するものとする。
3 前項の場合には、事業団は、補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律(昭和三十年法律第百七十九号)の規定の適用については、同法第二条第三項に規定する補助事業者等とみなす。
4 第一項の下水道管理団体は、同項の費用の額から第二項の負担金又は補助金の額を控除した額を事業団に支払わなければならない。
5 第一項の費用の範囲、前項の規定による支払の方法その他同項の費用に関し必要な事項は、政令で定める。
(審査請求)
第三十五条 事業団が第三十条第二項の規定により下水道管理団体に代わつてする処分又はその不作為に不服がある者は、国土交通大臣に対して審査請求をすることができる。この場合において、国土交通大臣は、行政不服審査法(平成二十六年法律第六十八号)第二十五条第二項及び第三項、第四十六条第一項及び第二項、第四十七条並びに第四十九条第三項の規定の適用については、事業団の上級行政庁とみなす。
(下水道法の適用)
第三十六条 第三十条第二項の規定により公共下水道管理者、流域下水道管理者又は都市下水路管理者に代わつてその権限を行う事業団は、下水道法第五章の規定の適用については、公共下水道管理者、流域下水道管理者又は都市下水路管理者とみなす。
第二十七条を第二十八条とする。
第二十六条の二中「第二十五条の十」を「第二十五条の十八」に改め、「公共下水道管理者」の下に「(同法第四条第一項に規定する公共下水道管理者をいう。以下同じ。)」を、「流域下水道管理者」の下に「(同法第二十五条の十一第一項に規定する流域下水道管理者をいう。以下同じ。)」を加え、同条に次の一項を加える。
2 下水道法第二十二条第二項(同法第二十五条の十八において準用する場合を含む。)の規定は、公共下水道管理者又は流域下水道管理者が事業団と災害時維持修繕協定を締結した場合において、当該災害時維持修繕協定に基づき事業団が公共下水道又は流域下水道の維持管理を行うときは、適用しない。
第二十六条の二を第二十七条とする。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して二月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、第三条及び附則第三条の規定は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(水防法の一部改正に伴う経過措置)
第二条 第一条の規定による改正後の水防法(以下この条において「新水防法」という。)第十四条第一項の規定により洪水浸水想定区域の指定がされるまでの間は、この法律の施行の際現に第一条の規定による改正前の水防法第十四条第一項の規定により指定されている浸水想定区域は、新水防法第十四条第一項の規定により指定された洪水浸水想定区域とみなす。
2 前項の規定により洪水浸水想定区域とみなされた浸水想定区域に対する新水防法第十五条から第十五条の四までの規定の適用については、新水防法第十五条第一項中「第十四条第一項の規定による洪水浸水想定区域の指定、第十四条の二第一項の規定による雨水出水浸水想定区域の指定又は前条第一項の規定による高潮浸水想定区域の指定があつたときは」とあるのは「水防法等の一部を改正する法律(平成二十七年法律第二十二号。以下この項において「改正法」という。)の施行後速やかに」と、「同法」とあるのは「災害対策基本法」と、「当該洪水浸水想定区域、雨水出水浸水想定区域又は高潮浸水想定区域」とあるのは「改正法の施行の際現に改正法第一条の規定による改正前の水防法第十四条第一項の規定により指定されている浸水想定区域(以下この条において単に「浸水想定区域」という。)」と、同項第一号中「、第十三条の二若しくは第十三条の三の規定」とあるのは「の規定」と、「、都道府県知事若しくは市町村長」とあるのは「若しくは都道府県知事」と、同項第三号中「洪水、雨水出水又は高潮」とあるのは「洪水」と、同項第四号中「浸水想定区域(洪水浸水想定区域、雨水出水浸水想定区域又は高潮浸水想定区域をいう。第三項において同じ。)」とあるのは「浸水想定区域」と、同号イ中「洪水時、雨水出水時又は高潮時(以下「洪水時等」という。)」とあるのは「洪水時」と、「洪水時等の」とあるのは「洪水時の」と、同号ロ及びハ並びに同項第五号並びに新水防法第十五条の二第一項、第二項、第五項、第六項、第八項及び第九項、第十五条の三第一項並びに第十五条の四第一項中「洪水時等」とあるのは「洪水時」とする。
(下水道法の一部改正に伴う経過措置)
第三条 第三条の規定の施行の際現に同条の規定による改正前の下水道法(次項において「第三条改正前下水道法」という。)第四条第一項の規定により定められている事業計画については、附則第一条ただし書に規定する規定の施行の日から起算して三年を経過する日(その日までに第三条の規定による改正後の下水道法(次項において「新下水道法」という。)第四条第六項において準用する同条第一項の規定により変更されたときは、その変更された日)までの間は、なお従前の例による。
2 第三条の規定の施行の際現に第三条改正前下水道法第二十五条の十一第一項の規定により定められている事業計画については、附則第一条ただし書に規定する規定の施行の日から起算して三年を経過する日(その日までに新下水道法第二十五条の十一第七項において準用する同条第一項の規定により変更されたときは、その変更された日)までの間は、なお従前の例による。
(日本下水道事業団法の一部改正に伴う経過措置)
第四条 この法律の施行の日から行政不服審査法(平成二十六年法律第六十八号)の施行の日の前日までの間における第四条の規定による改正後の日本下水道事業団法第三十五条の規定の適用については、同条中「する処分又はその不作為」とあるのは「した処分」と、「審査請求」とあるのは「行政不服審査法(昭和三十七年法律第百六十号)による審査請求」とし、同条後段の規定は、適用しない。
(罰則に関する経過措置)
第五条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第六条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
(地方自治法の一部改正)
第七条 地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)の一部を次のように改正する。
附則第六条第三号中「第二十五条の十」を「第二十五条の十八」に改める。
(電波法の一部改正)
第八条 電波法(昭和二十五年法律第百三十一号)の一部を次のように改正する。
第百三条の二第十四項第十一号中「第二条第一項」を「第二条第二項」に改める。
(災害対策基本法の一部改正)
第九条 災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)の一部を次のように改正する。
第四十一条第一号中「第五項」を「第六項」に改める。
(激じん災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律の一部改正)
第十条 じん災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律(昭和三十七年法律第百五十号)の一部を次のように改正する。
第二十一条中「激じん災害」を「激甚災害」に、「第二条第一項」を「第二条第二項」に改める。
(河川法の一部改正)
第十一条 河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)の一部を次のように改正する。
第二十二条の二中「第二条第五項」を「第二条第六項」に、「第二条第一項」を「第二条第二項」に改める。
(旧市町村の合併の特例に関する法律の一部改正)
第十二条 旧市町村の合併の特例に関する法律(昭和四十年法律第六号)附則第二条第二項の規定によりなおその効力を有するものとされる同法の一部を次のように改正する。
第十四条第一項中「第二十五条の三第一項」を「第二十五条の十一第一項」に、「第二十五条の二第二項」を「第二十五条の十第二項」に、「すべて」を「全て」に、「第二十五条の三第七項」を「第二十五条の十一第七項」に改め、同条第三項中「第二十五条の二第二項」を「第二十五条の十第二項」に改める。
(水道原水水質保全事業の実施の促進に関する法律及び平成二十三年三月十一日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故により放出された放射性物質による環境の汚染への対処に関する特別措置法の一部改正)
第十三条 次に掲げる法律の規定中「第二十五条の三第一項」を「第二十五条の十一第一項」に改める。
一 水道原水水質保全事業の実施の促進に関する法律(平成六年法律第八号)第六条第一項
二 平成二十三年三月十一日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故により放出された放射性物質による環境の汚染への対処に関する特別措置法(平成二十三年法律第百十号)第二条第六項
(特定都市河川浸水被害対策法の一部改正)
第十四条 特定都市河川浸水被害対策法(平成十五年法律第七十七号)の一部を次のように改正する。
第二条第五項中「第二十五条の三第一項」を「第二十五条の十一第一項」に改める。
第三十二条第二項に次のただし書を加える。
ただし、その区域について、水防法第十四条の二第一項の規定による指定がされているときは、この限りでない。
第三十三条第四項中「浸水想定区域を」を「洪水浸水想定区域を」に改め、「都市浸水想定区域」の下に「(当該特定都市河川流域において同法第十四条の二第一項の規定による指定がされている場合にあっては、当該指定に係る区域を含む。)」を加える。
(市町村の合併の特例に関する法律の一部改正)
第十五条 市町村の合併の特例に関する法律(平成十六年法律第五十九号)の一部を次のように改正する。
第二十条第一項中「第二十五条の三第一項」を「第二十五条の十一第一項」に、「第二十五条の二第二項」を「第二十五条の十第二項」に、「すべて」を「全て」に、「第二十五条の三第七項」を「第二十五条の十一第七項」に改め、同条第三項中「第二十五条の二第二項」を「第二十五条の十第二項」に改める。
(武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律の一部改正)
第十六条 武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律(平成十六年法律第百十二号)の一部を次のように改正する。
第百十七条第一項中「第二条第二項」を「第二条第三項」に改める。
(都市の低炭素化の促進に関する法律の一部改正)
第十七条 都市の低炭素化の促進に関する法律(平成二十四年法律第八十四号)の一部を次のように改正する。
第七条第四項第一号中「第二十五条の三第一項」を「第二十五条の十一第一項」に改める。
第四十七条第六項中「第二十五条の十第一項」を「第二十五条の十八第一項」に改め、同条第七項中「第二十五条の九」を「第二十五条の十七」に改める。
内閣総理大臣 安倍晋三
総務大臣 山本早苗
国土交通大臣 太田昭宏
環境大臣臨時代理 国務大臣 林芳正