金融機能の強化のための特別措置に関する法律をここに公布する。
御名御璽
平成十六年六月十八日
内閣総理大臣 小泉純一郎
法律第百二十八号
金融機能の強化のための特別措置に関する法律
目次
第一章
総則(第一条・第二条)
第二章
金融機関等に対する資本の増強に関する特別措置(第三条―第十四条)
第三章
金融組織再編成を行う金融機関等に対する資本の増強に関する特別措置(第十五条―第二十四条)
第四章
協同組織中央金融機関による協同組織金融機関に対する資本の増強に関する特別措置(第二十五条―第三十四条)
第五章
預金保険機構の業務の特例等(第三十五条―第四十七条)
第六章
金融機能強化審査会(第四十八条―第五十三条)
第七章
雑則(第五十四条―第五十七条)
第八章
罰則(第五十八条―第六十条)
附則
第一章 総則
(目的)
第一条 この法律は、金融機関等をめぐる情勢の変化に対応して金融機関等の金融機能の強化を図るため、金融機関等の資本の増強等に関する特別の措置を講ずることにより、金融機関等の業務の健全かつ効率的な運営及び地域における経済の活性化を期し、もって信用秩序の維持と国民経済の健全な発展に資することを目的とする。
(定義)
第二条 この法律において「金融機関等」とは、次に掲げる者(この法律の施行地外に本店を有するものを除く。)をいう。
一 銀行法(昭和五十六年法律第五十九号)第二条第一項に規定する銀行(第五項において「銀行」という。)
二 長期信用銀行法(昭和二十七年法律第百八十七号)第二条に規定する長期信用銀行(第五項において「長期信用銀行」という。)
三 信用金庫
四 信用協同組合
五 労働金庫
六 信用金庫連合会
七 中小企業等協同組合法(昭和二十四年法律第百八十一号)第九条の九第一項第一号及び第二号の事業を行う協同組合連合会(第七項において「信用協同組合連合会」という。)
八 労働金庫連合会
九 農林中央金庫
十 農業協同組合法(昭和二十二年法律第百三十二号)第十条第一項第二号及び第三号の事業を行う農業協同組合連合会(第十八条第二項において「農業協同組合連合会」という。)
十一 水産業協同組合法(昭和二十三年法律第二百四十二号)第八十七条第一項第三号及び第四号の事業を行う漁業協同組合連合会(第十八条第三項において「漁業協同組合連合会」という。)
十二 水産業協同組合法第九十七条第一項第一号及び第二号の事業を行う水産加工業協同組合連合会(第十八条第四項において「水産加工業協同組合連合会」という。)
十三 銀行持株会社等(銀行法第二条第十三項に規定する銀行持株会社又は長期信用銀行法第十六条の四第一項に規定する長期信用銀行持株会社をいう。以下同じ。)
2 この法律において「株式等」とは、株式、劣後特約付社債(元利金の支払について劣後的内容を有する特約が付された社債であって、金融機関等の自己資本の充実に資するものとして政令で定める社債に該当するものをいう。)又は優先出資(協同組織金融機関の優先出資に関する法律(平成五年法律第四十四号。第八条第一項において「優先出資法」という。)に規定する優先出資をいう。以下同じ。)をいう。
3 この法律において「株式等の引受け等」とは、株式等の引受け又は劣後特約付金銭消費貸借(元利金の支払について劣後的内容を有する特約が付された金銭の消費貸借であって、金融機関等の自己資本の充実に資するものとして政令で定める金銭の消費貸借に該当するものをいう。以下同じ。)による貸付けをいう。
4 この法律において「子会社」とは、銀行法第二条第八項に規定する子会社又は長期信用銀行法第十三条の二第二項に規定する子会社をいう。
5 この法律において「子会社等」とは、銀行法第五十二条の二十五(長期信用銀行法第十七条において準用する場合を含む。)に規定する子会社等(銀行又は長期信用銀行(以下「銀行等」という。)に限る。)をいう。
6 この法律において「金融組織再編成」とは、次に掲げる行為であって、その当事者(第二号又は第四号に掲げる行為にあっては、当該行為を共同して行う金融機関等を含む。第三章において同じ。)のいずれかが銀行持株会社等でないものをいう。
一 株式交換(各当事者が金融機関等である場合に限る。)
二 株式移転(金融機関等が共同して行う株式移転であって、当該株式移転により新たに設立される完全親会社(商法(明治三十二年法律第四十八号)第三百五十二条第一項に規定する完全親会社をいう。以下同じ。)が銀行持株会社等である場合に限る。)
三 合併(各当事者が金融機関等である場合に限る。)
四 会社の分割(金融機関等が共同して行う新設分割、金融機関等が単独で行う新設分割(営業の一部を承継させる新設分割であって、当該新設分割の後において当該新設分割により営業の一部を承継させた会社及び当該新設分割により新たに設立された会社が金融機関等である場合に限る。)及び吸収分割(各当事者が金融機関等である場合に限る。)に限る。)
五 会社の分割による営業の承継(吸収分割(各当事者が金融機関等である場合に限る。)による営業の承継に限る。)
六 営業又は事業の全部又は一部の譲渡又は譲受け(各当事者が金融機関等である場合に限る。)
七 他の金融機関等への株式の移転又は発行(当該移転又は発行により当該他の金融機関等が金融機関等の経営を実質的に支配し、又は経営に重要な影響を与える場合として主務省令で定める場合に限るものとし、第一号、第二号及び第五号に掲げる場合を除く。)
八 他の金融機関等からの移転又は発行による株式の取得(当該取得により金融機関等が当該他の金融機関等の経営を実質的に支配し、又は経営に重要な影響を与える場合として主務省令で定める場合に限るものとし、第一号及び第四号に掲げる場合を除く。)
7 この法律において「協同組織中央金融機関」とは、次に掲げる者をいう。
一 全国を地区とする信用金庫連合会
二 全国を地区とする信用協同組合連合会
三 全国を地区とする労働金庫連合会
8 この法律において「協同組織金融機関」とは、第一項第三号から第八号までに掲げる金融機関等(協同組織中央金融機関を除く。)をいう。
第二章 金融機関等に対する資本の増強に関する特別措置
(株式等の引受け等に係る申込み)
第三条 預金保険機構(以下「機構」という。)は、金融機関等(銀行持株会社等を除く。以下この章において同じ。)から平成二十年三月三十一日までに当該金融機関等の自己資本の充実のために行う株式等の引受け等(当該金融機関等が銀行等である場合にあっては、株式の引受けに限る。)に係る申込み(第十五条第一項並びに預金保険法(昭和四十六年法律第三十四号)第五十九条第一項、第六十九条第一項、第百一条第一項及び第百五条第一項の規定によるものを除く。)を受けたときは、主務大臣に対し、当該金融機関等と連名で、当該申込みに係る株式等の引受け等を行うかどうかの決定を求めなければならない。
2 機構は、銀行持株会社等から平成二十年三月三十一日までに当該銀行持株会社等の子会社(金融機関等に限る。)の自己資本の充実のために行う株式の引受けに係る申込み(第十五条第二項並びに預金保険法第五十九条第一項、第六十九条第一項及び第百一条第一項の規定によるものを除く。)を受けたときは、主務大臣に対し、当該銀行持株会社等と連名で、当該申込みに係る株式の引受けを行うかどうかの決定を求めなければならない。
(経営強化計画)
第四条 金融機関等又は銀行持株会社等が前条第一項又は第二項の申込みをする場合には、当該金融機関等又は当該銀行持株会社等の対象子会社(当該銀行持株会社等がその子会社(金融機関等に限る。)の自己資本の充実のために同項の申込みをする場合における当該子会社をいう。以下この章において同じ。)は、主務省令で定めるところにより、機構を通じて、次に掲げる事項を記載した経営強化計画(経営の強化のための計画をいう。以下同じ。)を主務大臣に提出しなければならない。この場合において、同項の申込みをする銀行持株会社等の対象子会社は、当該銀行持株会社等と連名で提出するものとする。
一 経営強化計画の実施期間(三年を超えないものであって、営業年度又は事業年度の終了の日を終期とするものに限る。)
二 収益性及び業務の効率の向上の程度その他の経営強化計画の終期において達成されるべきものとして主務省令で定める経営の改善の目標
三 前号に掲げる目標を達成するための方策
四 責任ある経営体制(経営強化計画を連名で提出する銀行持株会社等の経営体制を含む。)の確立に関する事項として主務省令で定めるもの
五 経営強化計画の終期において第二号に掲げる目標が達成されない場合における経営責任(当該経営強化計画を連名で提出する銀行持株会社等の経営管理責任を含む。)の明確化に関する事項(主務省令で定める基準に適合するものに限る。)
六 当該金融機関等又は対象子会社が基準適合金融機関等(銀行法第十四条の二又は第五十二条の二十五その他これらに類する他の法令の規定に規定する基準を勘案して主務省令で定める健全な自己資本の状況にある旨の区分に該当する金融機関等又は銀行持株会社等をいう。以下同じ。)でないときは、次条第一項の規定による決定を受けた場合における経営責任及び株主責任の明確化に関する事項(主務省令で定める基準に適合するものに限る。)
七 信用供与の円滑化その他の当該金融機関等又は対象子会社が主として業務を行っている地域における経済の活性化に資する方策として主務省令で定めるもの
八 当該金融機関等が前条第一項の申込みをするときは、株式等の引受け等を求める額及びその内容
九 銀行持株会社等が前条第二項の申込みをするときは、当該銀行持株会社等が株式の引受けを求める額及びその内容並びに当該株式の引受けを受けて当該銀行持株会社等がその対象子会社に対して行う株式等の引受け等の額、内容及び実施時期
十 その他政令で定める事項
2 内閣総理大臣は、前項の規定により経営強化計画の提出を受けたときは、金融機能強化審査会の意見を聴かなければならない。
(株式等の引受け等の決定)
第五条 主務大臣は、前条第一項の規定により経営強化計画の提出を受けたときは、次に掲げる要件のすべてに該当する場合に限り、第三条第一項又は第二項の申込みに係る株式等の引受け等を行うべき旨の決定をするものとする。
一 経営強化計画に記載された前条第一項第二号に掲げる目標が主務省令で定める基準に適合するものであること。
二 経営強化計画の実施により前号に規定する目標が達成されると見込まれること。
三 経営強化計画に記載された前条第一項第七号に掲げる方策の実施により当該地域における金融の円滑化が見込まれることその他当該方策が当該地域における経済の活性化のために適切なものであること。
四 経営強化計画が円滑かつ確実に実施されると見込まれること。
五 経営強化計画を提出した金融機関等(当該経営強化計画を連名で提出した銀行持株会社等を含む。)が預金保険法第二条第四項に規定する破綻金融機関、農水産業協同組合貯金保険法(昭和四十八年法律第五十三号)第二条第五項に規定する経営困難農水産業協同組合又はその財産をもって債務を完済することができない金融機関等若しくは銀行持株会社等でないこと。
六 経営強化計画を提出した金融機関等が基準適合金融機関等でないとき又は当該金融機関等が協同組織金融機関であるときは、当該金融機関等の存続が当該金融機関等が主として業務を行っている地域の経済にとって不可欠であると認められる場合として政令で定める場合に該当すること。
七 経営強化計画を提出した金融機関等の経営基盤の安定のために必要な措置として政令で定めるものが講じられていること。
八 経営強化計画を提出した金融機関等が第三条第一項の申込みをしたときは、当該申込みに係る株式等の引受け等が当該金融機関等の自己資本の充実の状況に照らし当該経営強化計画の実施のために必要な範囲であること。
九 銀行持株会社等が第三条第二項の申込みをしたときは、当該申込みに係る株式の引受けを受けて当該銀行持株会社等がその対象子会社に対して行う株式等の引受け等の額が当該申込みに係る株式の引受けの額を下回らないものであり、かつ、当該株式等の引受け等が当該対象子会社の自己資本の充実の状況に照らし経営強化計画の実施のために必要な範囲であること。
十 この項の規定による決定を受けて協定銀行(預金保険法附則第七条第一項第一号に規定する協定銀行をいう。以下同じ。)が協定(第三十五条第一項に規定する協定をいう。以下第四章までにおいて同じ。)の定めにより取得する株式等(当該株式等が株式である場合にあっては当該株式が他の種類の株式への転換の請求が可能とされるものである場合にその転換の請求により発行された他の種類の株式及び当該株式又は当該他の種類の株式について分割又は併合された株式を含み、当該株式等が優先出資である場合にあっては当該優先出資について分割された優先出資を含む。)又は貸付債権につき、その処分をし、又は利益をもってする消却、償還若しくは返済を受けることが困難であると認められる場合として政令で定める場合でないこと。
十一 経営強化計画を提出した金融機関等により適切に資産の査定がされていること。
2 前項の規定による決定に係る株式等の引受け等が株式の引受けである場合においては、当該株式の引受けは、議決権制限等株式(議決権を行使することができる事項について制限のない株式への転換の請求が可能とされる商法第二百二十二条第四項に規定する議決権制限株式(主務省令で定めるものに限る。)であって、利益の配当及び残余財産の分配について優先的内容を有するものをいう。第七条において同じ。)の引受けによるものとする。ただし、第三条第一項の申込みをした金融機関等又は同条第二項の申込みをした銀行持株会社等若しくはその対象子会社が基準適合金融機関等でないときは、議決権を行使することができる事項について制限のない株式の引受けによることができる。
3 銀行持株会社等が第三条第二項の申込みをした場合において、第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより当該銀行持株会社等が発行する株式の引受けを行ったときは、当該銀行持株会社等は、当該決定に係る経営強化計画に従い、その対象子会社に対して株式等の引受け等を行わなければならない。
4 主務大臣は、一の都道府県の区域の一部をその地区の全部とする農水産業協同組合連合会(第二条第一項第十号から第十二号までに掲げる金融機関等をいう。第三十八条第二項において同じ。)について第一項の規定による決定をしようとするときは、当該農水産業協同組合連合会の監督を行う都道府県知事に協議しなければならない。
5 主務大臣は、第一項の規定による決定をするときは、財務大臣の同意を得なければならない。
6 主務大臣は、第一項の規定による決定をしたときは、その旨を第三条第一項の申込みをした金融機関等又は同条第二項の申込みをした銀行持株会社等及び機構に通知しなければならない。
(経営強化計画の公表)
第六条 主務大臣は、前条第一項の規定による決定をしたときは、主務省令で定めるところにより、第四条第一項の規定により提出を受けた経営強化計画を公表するものとする。ただし、当該経営強化計画を提出した金融機関等(当該経営強化計画を連名で提出した銀行持株会社等及びその子会社等を含む。以下この条において同じ。)が業務を行っている地域の信用秩序を損なうおそれのある事項、当該金融機関等の預金者その他の取引者の秘密を害するおそれのある事項及び当該金融機関等の業務の遂行に不当な不利益を与えるおそれのある事項については、この限りでない。
(議決権制限株式の発行の特例)
第七条 商法第二百二十二条第五項及び第六項の規定の適用については、金融機関等又は銀行持株会社等が第五条第一項の規定による決定に従い発行する議決権制限等株式は、ないものとみなす。
2 金融機関等又は銀行持株会社等が第五条第一項の規定による決定に従い議決権制限等株式を発行する場合には、当該議決権制限等株式の発行による変更の登記においては、その旨をも登記しなければならない。
3 前項の場合における商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第八十二条の規定の適用については、同条中「次の書類」とあるのは、「次の書類及び金融機能の強化のための特別措置に関する法律(平成十六年法律第百二十八号)第五条第一項の規定による決定に従つた同条第二項に規定する議決権制限等株式の発行であることを証する書面」とする。
(優先出資の発行の特例)
第八条 優先出資法第三条第二項の規定の適用については、金融機関等が第五条第一項の規定による決定に従い発行する優先出資は、ないものとみなす。
2 金融機関等が第五条第一項の規定による決定に従い優先出資を発行する場合には、当該優先出資の発行による変更の登記においては、政令で定めるところにより、その旨をも登記しなければならない。
(経営強化計画の変更)
第九条 第五条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行った金融機関等又は同項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式の引受けを行った銀行持株会社等の対象子会社は、第四条第一項の規定により提出した経営強化計画(この項の規定による承認を受けた変更後のもの又は第十二条第一項の規定による承認を受けたものを含む。以下第十一条までにおいて単に「経営強化計画」という。)の変更(主務省令で定める軽微な変更を除く。以下この条において同じ。)をしようとするときは、主務省令で定めるところにより、変更後の経営強化計画を主務大臣に提出して、その承認を受けなければならない。この場合において、変更前の経営強化計画を連名で提出した銀行持株会社等があるときは、当該銀行持株会社等と連名で提出するものとする。
2 主務大臣は、前項の規定により変更後の経営強化計画の提出を受けたときは、次に掲げる要件のすべてに該当する場合に限り、同項の規定による承認をするものとする。
一 変更後の経営強化計画に記載された第四条第一項第二号に掲げる目標が主務省令で定める基準に適合するものであること。
二 変更後の経営強化計画の実施により前号に規定する目標が達成されると見込まれること。
三 変更後の経営強化計画に記載された第四条第一項第七号に掲げる方策の実施により当該地域における金融の円滑化が見込まれることその他当該方策が当該地域における経済の活性化のために適切なものであること。
四 変更後の経営強化計画が円滑かつ確実に実施されると見込まれること。
五 予見し難い経済情勢の変化、当該金融機関等又は対象子会社の組織再編成その他経営強化計画の変更をすることについてやむを得ない事情があること。
3 第四条第二項の規定は主務大臣が第一項の規定により変更後の経営強化計画の提出を受けた場合について、第六条の規定は主務大臣が同項の規定による承認をした場合における同項の規定により提出を受けた変更後の経営強化計画について、それぞれ準用する。
(経営強化計画の履行を確保するための監督上の措置等)
第十条 第五条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行った金融機関等又は同項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式の引受けを行った銀行持株会社等若しくはその対象子会社は、その実施している経営強化計画の履行状況について、主務省令で定めるところにより、主務大臣に対し、報告を行わなければならない。ただし、協定銀行が当該株式等の引受け等を行った金融機関等又は銀行持株会社等に係る取得株式等(同項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより引き受けた株式等(当該株式等が株式である場合にあっては当該株式が他の種類の株式への転換の請求が可能とされるものである場合にその転換の請求により発行された他の種類の株式及び当該株式又は当該他の種類の株式について分割又は併合された株式を含み、当該株式等が優先出資である場合にあっては当該優先出資について分割された優先出資を含む。)、同項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行った金融機関等又は銀行持株会社等が行う株式交換又は株式移転により当該金融機関等又は銀行持株会社等の完全親会社となった会社から協定銀行が割当てを受けた株式(当該株式が他の種類の株式への転換の請求が可能とされるものである場合にその転換の請求により発行された他の種類の株式及び当該株式又は当該他の種類の株式について分割又は併合された株式を含む。)その他の政令で定める株式等をいう。以下この章において同じ。)又は取得貸付債権(同項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより取得した貸付債権をいう。以下この章において同じ。)の全部につきその処分をし、又は利益をもってする消却、償還若しくは返済を受けた場合は、この限りでない。
2 第六条の規定は、主務大臣が前項の規定により経営強化計画の履行状況について報告を受けた場合における当該報告について準用する。
第十一条 主務大臣は、協定銀行が第五条第一項の規定による決定を受けて協定の定めにより株式等の引受け等を行った金融機関等又は銀行持株会社等に係る取得株式等又は取得貸付債権の全部につきその処分をし、又は利益をもってする消却、償還若しくは返済を受けるまでの間、当該決定に係る経営強化計画の履行状況に照らして必要があると認めるときは、当該経営強化計画の履行を確保するため、その必要な限度において、当該経営強化計画を提出した金融機関等(当該経営強化計画を連名で提出した銀行持株会社等を含む。)に対し、当該経営強化計画の履行状況に関し参考となるべき報告又は資料の提出、当該経営強化計画に記載された措置であって当該経営強化計画に従って実施されていないものの実施その他の監督上必要な措置を命ずることができる。
2 前項の場合において、主務大臣は、必要があると認めるときは、協定銀行に対し、当該取得株式等について、議決権を行使することができる事項について制限のない株式への転換の請求その他の株主又は出資者としての権利を行使するよう要請することができる。
(経営強化計画の実施期間が終了した後の措置)
第十二条 第五条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行った金融機関等又は同項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式の引受けを行った銀行持株会社等の対象子会社は、その実施している経営強化計画(第四条第一項の規定により提出したもの、第九条第一項の規定による承認を受けた変更後のもの又はこの項の規定による承認を受けたものをいう。)の実施期間が、協定銀行が当該株式等の引受け等を行った金融機関等又は銀行持株会社等に係る取得株式等又は取得貸付債権の全部につきその処分をし、又は利益をもってする消却、償還若しくは返済を受けるまでの間に終了する場合には、主務省令で定めるところにより、第四条第一項第一号から第五号まで及び第七号に掲げる事項その他主務省令で定める事項を記載した経営強化計画を新たに主務大臣に提出して、その承認を受けなければならない。この場合において、実施期間が終了した経営強化計画を連名で提出した銀行持株会社等があるときは、当該銀行持株会社等と連名で提出するものとする。
2 主務大臣は、前項の規定により提出を受けた経営強化計画が次に掲げる要件のすべてに該当する場合に限り、同項の規定による承認をするものとする。
一 経営強化計画に記載された第四条第一項第二号に掲げる目標が主務省令で定める基準に適合するものであること。
二 経営強化計画の実施により前号に規定する目標が達成されると見込まれること。
三 経営強化計画に記載された第四条第一項第七号に掲げる方策の実施により当該地域における金融の円滑化が見込まれることその他当該方策が当該地域における経済の活性化のために適切なものであること。
四 経営強化計画が円滑かつ確実に実施されると見込まれること。
3 主務大臣は、第一項の規定により提出を受けた経営強化計画を承認しないときは、その旨を公表するとともに、当該経営強化計画を提出した金融機関等又は対象子会社(当該経営強化計画を当該対象子会社と連名で提出した銀行持株会社等を含む。)に対し、当該提出を受けた経営強化計画の変更その他の監督上必要な措置を命ずるものとする。
4 前項の場合において、主務大臣は、必要があると認めるときは、協定銀行に対し、第一項に規定する取得株式等について、議決権を行使することができる事項について制限のない株式への転換の請求その他の株主又は出資者としての権利を行使するよう要請することができる。
5 第四条第二項の規定は主務大臣が第一項の規定により経営強化計画の提出を受けた場合について、第六条の規定は主務大臣が同項の規定による承認をした場合における同項の規定により提出を受けた経営強化計画について、それぞれ準用する。
(株式交換等の認可)
第十三条 第五条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行った金融機関等又は銀行持株会社等(この項の規定による認可を受けた場合における次項第一号に規定する会社を含む。)であって、協定銀行が現に保有する取得株式等である株式の発行者であるもの(以下この条及び次条において「発行金融機関等」という。)は、株式交換(当該発行金融機関等が完全子会社(商法第三百五十二条第一項に規定する完全子会社をいう。以下同じ。)となるものに限る。)又は株式移転(以下この条において「株式交換等」という。)を行おうとするときは、主務省令で定めるところにより、あらかじめ、主務大臣の認可を受けなければならない。
2 主務大臣は、次に掲げる要件のすべてに該当する場合に限り、前項の規定による認可をするものとする。
一 株式交換等により当該発行金融機関等の完全親会社となる会社が銀行持株会社等(新たに設立されるものを含む。)であること。
二 株式交換等により協定銀行が割当てを受ける取得株式等となる株式の種類が当該株式交換等の前において協定銀行が保有する取得株式等である株式の種類と同一のものと認められ、かつ、当該株式交換等の後において協定銀行が保有する取得株式等である株式に係る議決権が前号に規定する会社の総株主の議決権に占める割合が、当該株式交換等の前において協定銀行が保有する取得株式等である株式に係る議決権が当該発行金融機関等の総株主の議決権に占める割合と比べて著しく低下する場合でないこと。
三 株式交換等により当該取得株式等である株式の処分をすることが困難になると認められる場合でないこと。
3 発行金融機関等が第一項の規定による認可を受けて株式交換等を行ったときは、当該発行金融機関等又はその子会社であって、第五条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行った金融機関等又は同項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式の引受けを行った銀行持株会社等の対象子会社(次条第七項において準用する同条第三項の規定による承認を受けた承継子会社(同条第七項に規定する承継子会社をいう。)を含む。)であるものは、その実施している経営強化計画(第四条第一項若しくはこの項の規定により提出したもの、第九条第一項(次項及び次条第十一項において準用する場合を含む。)の規定による承認を受けた変更後のもの又は前条第一項(次項及び次条第十一項において準用する場合を含む。)の規定若しくは次条第七項において準用する同条第三項の規定による承認を受けたものをいう。)に代えて、主務省令で定めるところにより、当該株式交換等により当該発行金融機関等の完全親会社となった会社と連名で、当該経営強化計画に記載された事項(当該経営強化計画を連名で提出した銀行持株会社等の経営体制及び経営管理責任に係る部分を除く。)のほか、次に掲げる事項を記載した経営強化計画を主務大臣に提出しなければならない。
一 株式交換等により当該発行金融機関等の完全親会社となった会社における責任ある経営体制の確立に関する事項として主務省令で定めるもの
二 経営強化計画の終期において当該経営強化計画に記載する第四条第一項第二号に掲げる目標が達成されない場合における前号に規定する会社の経営管理責任の明確化に関する事項(主務省令で定める基準に適合するものに限る。)
三 その他主務省令で定める事項
4 第六条の規定は主務大臣が前項の規定により提出を受けた経営強化計画について、第九条から前条までの規定は当該経営強化計画(この項において準用する第九条第一項の規定による承認を受けた変更後のもの又はこの項において準用する前条第一項の規定による承認を受けたものを含む。)について、それぞれ準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表中欄に掲げる字句は、それぞれ同表下欄に掲げる字句と読み替えるものとする。
第九条第一項
第五条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行った金融機関等又は同項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式の引受けを行った銀行持株会社等の対象子会社は
第十三条第三項の規定により経営強化計画を提出した金融機関等は
第十条第一項
第五条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行った金融機関等又は同項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式の引受けを行った銀行持株会社等若しくはその対象子会社
第十三条第三項の規定により経営強化計画を提出した金融機関等(当該経営強化計画を連名で提出した銀行持株会社等を含む。)
当該株式等の引受け等を行った金融機関等又は銀行持株会社等
当該経営強化計画に係る第五条第一項の規定による決定を受けて協定の定めにより株式等の引受け等を行った金融機関等又は銀行持株会社等
前条第一項
第五条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行った金融機関等又は同項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式の引受けを行った銀行持株会社等の対象子会社は
第十三条第三項の規定により経営強化計画を提出した金融機関等は
当該株式等の引受け等を行った金融機関等又は銀行持株会社等
当該経営強化計画に係る第五条第一項の規定による決定を受けて協定の定めにより株式等の引受け等を行った金融機関等又は銀行持株会社等
前条第三項
当該経営強化計画を提出した金融機関等又は対象子会社(当該経営強化計画を当該対象子会社と
当該経営強化計画を提出した金融機関等(当該経営強化計画を
(合併等の認可)
第十四条 第五条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行った金融機関等(第三項の規定による承認を受けた次項第一号に規定する承継金融機関等を含む。)であって協定銀行が現に保有する取得株式等又は取得貸付債権に係る発行者又は債務者であるもの(以下この条において「対象金融機関等」という。)は、合併、会社の分割、会社の分割による営業の承継又は営業若しくは事業の全部若しくは一部の譲渡若しくは譲受け(以下この条及び第二十四条において「合併等」という。)を行おうとするときは、主務省令で定めるところにより、あらかじめ、主務大臣の認可を受けなければならない。
2 主務大臣は、次に掲げる要件のすべてに該当する場合に限り、前項の規定による認可をするものとする。
一 合併等の後において協定銀行が保有する取得株式等又は取得貸付債権に係る発行者又は債務者となる法人が当該対象金融機関等であること又は当該対象金融機関等が実施している経営強化計画(第四条第一項の規定により提出したもの、第九条第一項(第十一項において準用する場合を含む。)の規定による承認を受けた変更後のもの又は第十二条第一項(第十一項において準用する場合を含む。)若しくは次項の規定による承認を受けたものをいう。)に係る営業若しくは事業(以下この項において「経営強化関連業務」という。)の全部を承継する他の金融機関等(新たに設立されるものを含む。以下この条において「承継金融機関等」という。)であること。
二 合併等により当該対象金融機関等(承継金融機関等を含む。)の経営の強化が阻害されないこと。
三 経営強化関連業務の承継が行われるときは、当該承継が円滑かつ適切に行われる見込みが確実であること。
四 合併等により当該取得株式等又は取得貸付債権につき、その処分をし、又は利益をもってする消却、償還若しくは返済を受けることが困難になると認められる場合でないこと。
五 その他政令で定める要件
3 対象金融機関等が第一項の規定による認可を受けて合併等を行った場合において、当該合併等に係る承継金融機関等があるときは、当該承継金融機関等は、主務省令で定めるところにより、第四条第一項第一号から第五号まで及び第七号に掲げる事項その他主務省令で定める事項を記載した経営強化計画を主務大臣に提出して、その承認を受けなければならない。
4 主務大臣は、前項の規定により提出を受けた経営強化計画が次に掲げる要件のすべてに該当する場合に限り、同項の規定による承認をするものとする。
一 経営強化計画に記載された第四条第一項第二号に掲げる目標が主務省令で定める基準に適合するものであること。
二 経営強化計画の実施により前号に規定する目標が達成されると見込まれること。
三 経営強化計画に記載された第四条第一項第七号に掲げる方策の実施により当該地域における金融の円滑化が見込まれることその他当該方策が当該地域における経済の活性化のために適切なものであること。
四 経営強化計画が円滑かつ確実に実施されると見込まれること。
5 主務大臣は、第三項の規定により提出を受けた経営強化計画を承認しないときは、その旨を公表するとともに、当該経営強化計画を提出した承継金融機関等に対し、当該提出を受けた経営強化計画の変更その他の監督上必要な措置を命ずるものとする。
6 前項の場合において、主務大臣は、必要があると認めるときは、協定銀行に対し、第一項に規定する取得株式等について、議決権を行使することができる事項について制限のない株式への転換の請求その他の株主又は出資者としての権利を行使するよう要請することができる。
7 前各項の規定は、第五条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式の引受けを行った銀行持株会社等の対象子会社又は同項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行った金融機関等(第三項の規定による承認を受けた承継金融機関等を含む。)であって当該金融機関等が行う株式交換若しくは株式移転により対象金融機関等でなくなったもの(承継子会社(この項において準用する第二項第一号に規定する他の金融機関等をいう。以下この条において同じ。)を含む。以下この条において「対象子会社等」という。)のうち、経営強化計画(第四条第一項、前条第三項(第十二項において準用する場合を含む。)若しくは第十項の規定により提出したもの、第九条第一項(前条第四項(第十二項において準用する場合を含む。)、第十一項及び第十二項において準用する場合を含む。)の規定による承認を受けた変更後のもの又は第十二条第一項(前条第四項(第十二項において準用する場合を含む。)、第十一項及び第十二項の規定において準用する場合を含む。)の規定若しくはこの項において準用する第三項の規定による承認を受けたものをいう。)を実施しているものについて準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表中欄に掲げる字句は、それぞれ同表下欄に掲げる字句と読み替えるものとする。
第一項
合併、会社の分割
協定銀行が当該経営強化計画に係る第五条第一項の規定による決定を受けて協定の定めにより株式等の引受け等を行った金融機関等又は銀行持株会社等に係る取得株式等又は取得貸付債権の全部につきその処分をし、又は利益をもってする消却、償還若しくは返済を受けるまでの間、合併、会社の分割
第二項
合併等の後において協定銀行が保有する取得株式等又は取得貸付債権に係る発行者又は債務者となる法人が当該対象金融機関等であること又は当該対象金融機関等が実施している経営強化計画(第四条第一項の規定により提出したもの、第九条第一項(第十一項において準用する場合を含む。)の規定による承認を受けた変更後のもの又は第十二条第一項(第十一項において準用する場合を含む。)若しくは次項の規定による承認を受けたものをいう。)に係る営業若しくは事業
当該経営強化計画を当該対象子会社等と連名で提出した銀行持株会社等が、当該対象子会社等又は合併等の後において当該経営強化計画に係る営業
以下この条において「承継金融機関等」という。)であること
)を子会社とする銀行持株会社等であること
承継金融機関等を含む
承継子会社を含む
第三項
承継金融機関等
承継子会社
第四条第一項第一号から第五号まで及び第七号
第二項第一号に規定する銀行持株会社等と連名で、第四条第一項第一号から第五号まで及び第七号
第五項
承継金融機関等
承継子会社(当該経営強化計画を連名で提出した銀行持株会社等を含む。)
8 対象金融機関等でない発行金融機関等(この項の規定による認可を受けた場合における次項第一号に規定する他の銀行持株会社等又は第十二項において準用する前条第一項の規定による認可を受けた場合における第十二項において準用する同条第二項第一号に規定する会社であって、協定銀行が現に保有する取得株式等である株式の発行者であるもの(以下この条において「組織再編成後発行銀行持株会社等」という。)を含む。次項において同じ。)は、合併等を行おうとするときは、主務省令で定めるところにより、あらかじめ、主務大臣の認可を受けなければならない。
9 主務大臣は、次に掲げる要件のすべてに該当する場合に限り、前項の規定による認可をするものとする。
一 合併等の後において協定銀行が保有する取得株式等である株式の発行者となる会社が当該発行金融機関等であること又は当該発行金融機関等に係る対象子会社等を子会社とする他の銀行持株会社等(新たに設立されるものを含む。)であること。
二 合併等により当該発行金融機関等(前号に規定する他の銀行持株会社等を含む。)による当該発行金融機関等に係る対象子会社等の経営管理が阻害されないこと。
三 合併等により当該取得株式等である株式の処分をすることが困難になると認められる場合でないこと。
四 その他政令で定める要件
10 対象金融機関等でない発行金融機関等又は組織再編成後発行銀行持株会社等が第八項の規定による認可を受けて合併等を行った場合において、前項第一号に規定する他の銀行持株会社等があるときは、当該発行金融機関等又は組織再編成後発行銀行持株会社等に係る対象子会社等は、その実施している経営強化計画(第七項に規定する経営強化計画をいう。)に代えて、主務省令で定めるところにより、当該他の銀行持株会社等と連名で、当該経営強化計画に記載された事項(当該経営強化計画を連名で提出した銀行持株会社等の経営体制及び経営管理責任に係る部分を除く。)のほか、次に掲げる事項を記載した経営強化計画を主務大臣に提出しなければならない。
一 当該他の銀行持株会社等における責任ある経営体制の確立に関する事項として主務省令で定めるもの
二 経営強化計画の終期において当該経営強化計画に記載する第四条第一項第二号に掲げる目標が達成されない場合における当該他の銀行持株会社等の経営管理責任の明確化に関する事項(主務省令で定める基準に適合するものに限る。)
三 その他主務省令で定める事項
11 第四条第二項の規定は主務大臣が第三項(第七項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)の規定により経営強化計画の提出を受けた場合について、第六条の規定は主務大臣が第三項の規定による承認をした場合における同項の規定により提出を受けた経営強化計画について、第九条の規定は当該承認を受けた承継金融機関等又は承継子会社について、第十条及び第十一条の規定は当該承認を受けた承継金融機関等又は承継子会社(当該経営強化計画を当該承継子会社と連名で提出した銀行持株会社等を含む。)について、第十二条の規定は当該承認を受けた承継金融機関等又は承継子会社について、それぞれ準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表中欄に掲げる字句は、それぞれ同表下欄に掲げる字句と読み替えるものとする。
第九条第一項
第四条第一項の規定により提出した
第十四条第三項(同条第七項において準用する場合を含む。)の規定による承認を受けた
第十条第一項
当該株式等の引受け等を行った金融機関等又は銀行持株会社等
当該経営強化計画に係る第五条第一項の規定による決定を受けて協定の定めにより株式等の引受け等を行った金融機関等又は銀行持株会社等
第十二条第一項
第四条第一項の規定により提出したもの、第九条第一項の規定による承認を受けた変更後のもの又はこの項の規定による承認を受けたもの
第十四条第三項(同条第七項において準用する場合を含む。)の規定若しくは同条第十一項において準用する第十二条第一項の規定による承認を受けたもの又は第十四条第十一項において準用する第九条第一項の規定による承認を受けた変更後のもの
当該株式等の引受け等を行った金融機関等又は銀行持株会社等
当該経営強化計画に係る第五条第一項の規定による決定を受けて協定の定めにより株式等の引受け等を行った金融機関等又は銀行持株会社等
12 第六条の規定は主務大臣が第十項の規定により提出を受けた経営強化計画について、第九条から第十二条までの規定は当該経営強化計画(この項において準用する第九条第一項の規定による承認を受けた変更後のもの又はこの項において準用する第十二条第一項の規定による承認を受けたものを含む。)について、前条の規定は第三項の規定による承認を受けた承継金融機関等であって協定銀行が現に保有する取得株式等である株式の発行者であるもの又は組織再編成後発行銀行持株会社等について、それぞれ準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表中欄に掲げる字句は、それぞれ同表下欄に掲げる字句と読み替えるものとする。
第九条第一項
第五条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行った金融機関等又は同項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式の引受けを行った銀行持株会社等の対象子会社
対象子会社等
第九条第二項
当該金融機関等又は対象子会社
当該対象子会社等
第十条第一項
第五条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行った金融機関等又は同項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式の引受けを行った銀行持株会社等若しくはその対象子会社
対象子会社等(経営強化計画を連名で提出した銀行持株会社等を含む。)
当該株式等の引受け等を行った金融機関等又は銀行持株会社等
当該経営強化計画に係る第五条第一項の規定による決定を受けて協定の定めにより株式等の引受け等を行った金融機関等又は銀行持株会社等
第十二条第一項
第五条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行った金融機関等又は同項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式の引受けを行った銀行持株会社等の対象子会社
対象子会社等
当該株式等の引受け等を行った金融機関等又は銀行持株会社等
当該経営強化計画に係る第五条第一項の規定による決定を受けて協定の定めにより株式等の引受け等を行った金融機関等又は銀行持株会社等
第十二条第三項
金融機関等又は対象子会社(当該経営強化計画を当該対象子会社と
対象子会社等(当該経営強化計画を
前条第三項
第五条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行った金融機関等又は同項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式の引受けを行った銀行持株会社等の対象子会社(次条第七項において準用する同条第三項の規定による承認を受けた承継子会社(同条第七項に規定する承継子会社をいう。)を含む。)
対象子会社等
第四条第一項若しくはこの項の規定により提出したもの、第九条第一項(次項及び次条第十一項において準用する場合を含む。)の規定による承認を受けた変更後のもの又は前条第一項(次項及び次条第十一項において準用する場合を含む。)の規定若しくは次条第七項において準用する同条第三項の規定による承認を受けたもの
第十四条第三項(同条第七項において準用する場合を含む。)の規定若しくは同条第十一項若しくは同条第十二項(同項において準用する第十三条第四項を含む。)において準用する第十二条第一項の規定による承認を受けたもの、第十四条第十項の規定若しくは同条第十二項において準用する第十三条第三項の規定により提出されたもの又は第十四条第十一項若しくは同条第十二項(同項において準用する第十三条第四項を含む。)において準用する第九条第一項の規定による承認を受けた変更後のもの
前条第四項
経営強化計画を提出した金融機関等は
経営強化計画を提出した対象子会社等は
経営強化計画を提出した金融機関等(
経営強化計画を提出した対象子会社等(
第三章 金融組織再編成を行う金融機関等に対する資本の増強に関する特別措置
(金融組織再編成に係る株式等の引受け等に係る申込み)
第十五条 機構は、金融組織再編成を行う金融機関等から平成二十年三月三十一日までに当該金融組織再編成に係る組織再編成金融機関等の自己資本の充実のために行う株式等の引受け等(当該組織再編成金融機関等が銀行等又は銀行持株会社等である場合にあっては、株式の引受けに限る。)に係る申込み(預金保険法第五十九条第一項、第六十九条第一項及び第百一条第一項の規定によるものを除き、当該金融組織再編成が特定組織再編成(金融組織再編成のうち合併、営業の全部を承継させる会社の分割、会社の分割による営業の全部の承継又は営業若しくは事業の全部の譲渡若しくは譲受けをいう。以下この章及び次章において同じ。)である場合にあっては、当該金融組織再編成の当事者が連名でするものに限る。)を受けたときは、主務大臣に対し、当該金融機関等と連名で、当該申込みに係る株式等の引受け等を行うかどうかの決定を求めなければならない。
2 機構は、金融組織再編成を行う金融機関等に係る組織再編成銀行持株会社等から平成二十年三月三十一日までに当該金融組織再編成に係る組織再編成金融機関等の自己資本の充実のために行う株式の引受けに係る申込み(預金保険法第五十九条第一項、第六十九条第一項及び第百一条第一項の規定によるものを除く。)を受けたときは、主務大臣に対し、当該組織再編成銀行持株会社等と連名で、当該申込みに係る株式の引受けを行うかどうかの決定を求めなければならない。
3 前二項に規定する「組織再編成金融機関等」とは、金融組織再編成に係る金融機関等であって、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定めるものをいう。
一 金融機関等が金融組織再編成(特定組織再編成、株式移転及び営業の一部を承継させる新設分割を除く。)を行う場合 当該金融機関等
二 金融機関等が特定組織再編成を行う場合 次に掲げる場合の区分に応じそれぞれ次に定める金融機関等
イ 金融機関等が合併を行う場合 当該合併の後において存続する金融機関等又は当該合併により新たに設立される金融機関等
ロ 金融機関等が営業の全部を承継させる会社の分割又は会社の分割による営業の全部の承継を行う場合 当該分割により営業の全部を承継する金融機関等
ハ 金融機関等が営業又は事業の全部の譲渡又は譲受けを行う場合 営業又は事業の全部を譲り受ける金融機関等
三 金融機関等が株式移転を行う場合 当該金融機関等又は当該株式移転により完全親会社となる銀行持株会社等
四 金融機関等が営業の一部を承継させる新設分割を行う場合 当該金融機関等又は当該新設分割により新たに設立される金融機関等
4 第二項に規定する「組織再編成銀行持株会社等」とは、金融組織再編成を行う金融機関等に係る銀行持株会社等であって、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定めるものをいう。
一 金融機関等が金融組織再編成(特定組織再編成及び株式交換を除き、当該金融機関等が組織再編成金融機関等(前項に規定する組織再編成金融機関等をいう。以下同じ。)に該当するものに限る。)を行う場合 当該金融機関等を子会社とする銀行持株会社等
二 金融機関等が特定組織再編成を行う場合 前項第二号イからハまでに定める金融機関等(当該特定組織再編成により新たに設立されるものを除く。)を子会社とする銀行持株会社等
三 金融機関等が株式交換を行う場合 当該株式交換により当該金融機関等の完全親会社となる銀行持株会社等
(金融組織再編成に係る経営強化計画)
第十六条 金融組織再編成を行う金融機関等又は当該金融機関等に係る組織再編成銀行持株会社等(前条第四項に規定する組織再編成銀行持株会社等をいう。以下この章及び第五章において同じ。)が同条第一項又は第二項の申込みをする場合には、当該金融組織再編成の当事者である金融機関等(当該金融組織再編成が特定組織再編成でない場合にあっては銀行持株会社等を除き、当該金融組織再編成が株式移転である場合にあっては当該金融組織再編成により完全親会社となる銀行持株会社等の自己資本の充実のために同条第一項の申込みをする金融機関等を除く。以下この項において同じ。)は、主務省令で定めるところにより、機構を通じて、次に掲げる事項を記載した経営強化計画を主務大臣に提出しなければならない。この場合において、当該金融組織再編成の当事者である金融機関等に係る組織再編成銀行持株会社等が同条第二項の申込みをするときは、当該組織再編成銀行持株会社等と連名で提出するものとする。
一 経営強化計画の実施期間(三年を超えないものであって、営業年度又は事業年度の終了の日を終期とするものに限る。)
二 収益性及び業務の効率の向上の程度その他の経営強化計画の終期において達成されるべきものとして主務省令で定める経営の改善の目標
三 金融組織再編成の内容及び実施時期
四 第二号に掲げる目標を達成するための方策
五 当該金融機関等又は当該金融機関等に係る組織再編成銀行持株会社等が前条第一項又は第二項の申込みをするときは、次に掲げる事項
イ 責任ある経営体制(経営強化計画を連名で提出する銀行持株会社等の経営体制を含む。)の確立に関する事項として主務省令で定めるもの
ロ 経営強化計画に係る金融組織再編成が特定組織再編成(主務省令で定めるものに限る。)でないときは、当該経営強化計画の終期において第二号に掲げる目標が達成されない場合における経営責任(当該経営強化計画を連名で提出する銀行持株会社等の経営管理責任を含む。)の明確化に関する事項(主務省令で定める基準に適合するものに限る。)
ハ 当該金融機関等が基準適合金融機関等でないときは、次条第一項の規定による決定を受けた場合における経営責任及び株主責任の明確化に関する事項(主務省令で定める基準に適合するものに限る。)
ニ 信用供与の円滑化その他の当該金融機関等(当該金融機関等又は当該金融機関等に係る組織再編成銀行持株会社等が他の金融機関等(新たに設立されるものを含む。)の自己資本の充実のために前条第一項又は第二項の申込みをする場合にあっては、当該他の金融機関等)及びその子会社等が主として業務を行っている地域における経済の活性化に資する方策として主務省令で定めるもの
ホ 当該金融機関等が前条第一項の申込みをするときは、株式等の引受け等を求める額及びその内容
ヘ 組織再編成銀行持株会社等が前条第二項の申込みをするときは、当該組織再編成銀行持株会社等が株式の引受けを求める額及びその内容並びに当該株式の引受けを受けて当該組織再編成銀行持株会社等がその対象組織再編成子会社(当該組織再編成銀行持株会社等が組織再編成金融機関等の自己資本の充実のために同項の申込みをする場合における当該組織再編成金融機関等をいう。以下この章において同じ。)に対して行う株式等の引受け等の額、内容及び実施時期
六 その他政令で定める事項
2 金融組織再編成を行う金融機関等又は当該金融機関等に係る組織再編成銀行持株会社等が前条第一項又は第二項の申込みをする場合には、次に掲げる金融機関等は、主務省令で定めるところにより、機構を通じて、前項第一号から第四号まで及び第五号(ロからニまでを除く。)に掲げる事項その他政令で定める事項を記載した経営強化計画を主務大臣に提出しなければならない。この場合において、当該金融機関等に係る組織再編成銀行持株会社等が同条第二項の申込みをするときは、当該組織再編成銀行持株会社等と連名で提出するものとする。
一 金融組織再編成(特定組織再編成を除く。)の当事者である銀行持株会社等
二 金融組織再編成(株式移転に限る。)の当事者である金融機関等であって、当該金融組織再編成により完全親会社となる銀行持株会社等の自己資本の充実のために前条第一項の申込みをするもの
3 金融組織再編成(特定組織再編成を除く。)を行う金融機関等又は当該金融機関等に係る組織再編成銀行持株会社等が前条第一項又は第二項の申込みをする場合において、当該金融機関等は、当該金融組織再編成の他の当事者が第一項の規定により経営強化計画を提出しているときは、同項に規定する経営強化計画に代えて、前項に規定する経営強化計画を提出することができる。この場合において、当該金融機関等に係る組織再編成銀行持株会社等が同条第二項の申込みをするときは、当該組織再編成銀行持株会社等と連名で提出するものとする。
4 金融機関等が行う金融組織再編成が特定組織再編成であるときは、金融機関等が第一項の規定により行う経営強化計画の提出は、当該金融組織再編成の当事者である金融機関等が連名で行わなければならない。
5 内閣総理大臣は、第一項から第三項までの規定により経営強化計画の提出を受けた場合において、必要があると認めるときは、金融機能強化審査会の意見を聴くものとする。
(金融組織再編成に係る株式等の引受け等の決定等)
第十七条 主務大臣は、前条第一項から第三項までの規定により経営強化計画の提出を受けたときは、次に掲げる要件のすべてに該当する場合に限り、第十五条第一項又は第二項の申込みに係る株式等の引受け等を行うべき旨の決定をするものとする。
一 経営強化計画に記載された前条第一項第二号に掲げる目標が主務省令で定める基準に適合するものであること。
二 経営強化計画の実施により前号に規定する目標が達成されると見込まれること。
三 経営強化計画が円滑かつ確実に実施されると見込まれること。
四 経営強化計画を提出した金融機関等(当該経営強化計画を連名で提出した組織再編成銀行持株会社等を除く。以下この条において同じ。)が基本計画提出金融機関等(前条第一項前段の規定により同項に規定する経営強化計画を提出した金融機関等をいう。以下この章において同じ。)であって、当該金融機関等又は当該金融機関等に係る組織再編成銀行持株会社等が第十五条第一項又は第二項の申込みをしたときは、次のいずれにも適合するものであること。
イ 経営強化計画に記載された前条第一項第五号ニに掲げる方策の実施により当該地域における金融の円滑化が見込まれることその他当該方策が当該地域における経済の活性化のために適切なものであること。
ロ 経営強化計画を提出した金融機関等(当該経営強化計画を連名で提出した組織再編成銀行持株会社等を含む。)が預金保険法第二条第四項に規定する破綻金融機関、農水産業協同組合貯金保険法第二条第五項に規定する経営困難農水産業協同組合又はその財産をもって債務を完済することができない金融機関等でないこと。
ハ 経営強化計画を提出した金融機関等が基準適合金融機関等でないときは、当該経営強化計画に係る金融組織再編成が基準適合金融機関等を他の当事者とするものであること。
ニ 経営強化計画を提出した金融機関等が基準適合金融機関等でないとき(当該経営強化計画に係る金融組織再編成が特定組織再編成でない場合に限る。)又は当該金融機関等が協同組織金融機関であるときは、当該金融機関等の存続又は金融組織再編成が当該金融機関等が主として業務を行っている地域の経済にとって不可欠であると認められる場合として政令で定める場合に該当すること。
ホ 経営強化計画に係る金融組織再編成が特定組織再編成(主務省令で定めるものに限る。)でないときは、当該経営強化計画を提出した金融機関等の経営基盤の安定のために必要な措置として政令で定めるものが講じられていること。
ヘ 経営強化計画を提出した金融機関等が第十五条第一項の申込みをしたときは、当該申込みに係る株式等の引受け等が組織再編成金融機関等の自己資本の充実の状況の見込みに照らし当該経営強化計画の実施のために必要な範囲であること。
ト 組織再編成銀行持株会社等が第十五条第二項の申込みをしたときは、当該申込みに係る株式の引受けを受けて当該組織再編成銀行持株会社等がその対象組織再編成子会社に対して行う株式等の引受け等の額が当該申込みに係る株式の引受けの額を下回らないものであり、かつ、当該株式等の引受け等が当該対象組織再編成子会社の自己資本の充実の状況の見込みに照らし経営強化計画の実施のために必要な範囲であること。
五 経営強化計画を提出した金融機関等が基本計画提出金融機関等であって、当該金融機関等及び当該金融機関等に係る組織再編成銀行持株会社等が第十五条第一項又は第二項の申込みをしなかったときは、次のいずれにも適合するものであること。
イ 経営強化計画の実施により当該経営強化計画を提出した金融機関等(当該経営強化計画に係る金融組織再編成により新たに設立される金融機関等を含む。)又はその子会社等が業務を行っている地域における金融の円滑が阻害されないこと。
ロ 経営強化計画を提出した金融機関等が基準適合金融機関等であること。
六 経営強化計画を提出した金融機関等が基本計画提出金融機関等でないときは、次のいずれにも適合するものであること。
イ 経営強化計画の実施により当該経営強化計画を提出した金融機関等(当該経営強化計画に係る金融組織再編成により新たに設立される金融機関等を含む。)又はその子会社等が業務を行っている地域における金融の円滑が阻害されないこと。
ロ 経営強化計画を提出した金融機関等が基準適合金融機関等であること。
ハ 経営強化計画を提出した金融機関等が第十五条第一項の申込みをしたときは、当該申込みに係る株式等の引受け等が組織再編成金融機関等の自己資本の充実の状況の見込みに照らし当該経営強化計画に係る金融組織再編成の実施のために必要な範囲を超えないこと。
ニ 組織再編成銀行持株会社等が第十五条第二項の申込みをしたときは、次のいずれにも適合するものであること。
(1) 当該組織再編成銀行持株会社等がその財産をもって債務を完済することができない金融機関等でないこと。
(2) 当該申込みに係る株式の引受けを受けて当該組織再編成銀行持株会社等がその対象組織再編成子会社に対して行う株式等の引受け等の額が当該申込みに係る株式の引受けの額を下回らないものであり、かつ、当該株式等の引受け等が当該対象組織再編成子会社の自己資本の充実の状況の見込みに照らし経営強化計画に係る金融組織再編成の実施のために必要な範囲を超えないこと。
七 この項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより取得する株式等(当該株式等が株式である場合にあっては当該株式が他の種類の株式への転換の請求が可能とされるものである場合にその転換の請求により発行された他の種類の株式及び当該株式又は当該他の種類の株式について分割又は併合された株式を含み、当該株式等が優先出資である場合にあっては当該優先出資について分割された優先出資を含む。第十九条第三項において同じ。)又は貸付債権につき、その処分をし、又は利益をもってする消却、償還若しくは返済を受けることが困難であると認められる場合として政令で定める場合でないこと。
八 経営強化計画を提出した金融機関等により適切に資産の査定がされていること。
2 前項の規定による決定に係る株式等の引受け等が株式の引受けである場合においては、当該株式の引受けは、議決権制限等株式(議決権を行使することができる事項について制限のない株式への転換の請求が可能とされる商法第二百二十二条第四項に規定する議決権制限株式(主務省令で定めるものに限る。)であって、利益の配当及び残余財産の分配について優先的内容を有するものをいう。以下この条及び第十九条第五項において同じ。)の引受けによるものとする。ただし、第十五条第一項の申込みをした金融機関等又は同条第二項の申込みをした組織再編成銀行持株会社等若しくはその対象組織再編成子会社が基準適合金融機関等でないときは、議決権を行使することができる事項について制限のない株式の引受けによることができる。
3 組織再編成銀行持株会社等が第十五条第二項の申込みをした場合において、第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより当該組織再編成銀行持株会社等が発行する株式の引受けを行ったときは、当該組織再編成銀行持株会社等は、当該決定に係る経営強化計画に従い、その対象組織再編成子会社に対して株式等の引受け等を行わなければならない。
4 主務大臣が第一項の規定による決定をした場合には、前条第一項から第三項までの規定により当該決定に係る経営強化計画を提出した金融機関等について、認定経営基盤強化計画(金融機関等の組織再編成の促進に関する特別措置法(平成十四年法律第百九十号。以下この項及び第十九条第四項において「組織再編成促進特別措置法」という。)第七条に規定する認定経営基盤強化計画をいう。第十九条第四項において同じ。)に係る組織再編成促進特別措置法第三条の認定を受けたものとみなして、組織再編成促進特別措置法第三章及び第四十二条の規定(これらの規定に係る罰則を含む。)を適用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる組織再編成促進特別措置法の規定中同表中欄に掲げる字句は、それぞれ同表下欄に掲げる字句とするものとする。
第十条第一項
金融機関等(以下この項
金融機能の強化のための特別措置に関する法律(平成十六年法律第百二十八号。以下「金融機能強化法」という。)第二条第一項に規定する金融機関等(以下この項
認定経営基盤強化計画
金融機能強化法第十七条第一項の規定による決定に係る経営強化計画
第十二条第一項
認定経営基盤強化計画
金融機能強化法第十七条第一項の規定による決定に係る経営強化計画
第七条
金融機能強化法第十七条第八項において準用する金融機能強化法第六条
第十二条第四項
認定経営基盤強化計画
金融機能強化法第十七条第一項の規定による決定に係る経営強化計画
第十二条第六項及び第十三条第一項
認定経営基盤強化計画
金融機能強化法第十七条第一項の規定による決定に係る経営強化計画
第七条
金融機能強化法第十七条第八項において準用する金融機能強化法第六条
第十三条第四項
認定経営基盤強化計画
金融機能強化法第十七条第一項の規定による決定に係る経営強化計画
第十三条第六項
認定経営基盤強化計画
金融機能強化法第十七条第一項の規定による決定に係る経営強化計画
第七条
金融機能強化法第十七条第八項において準用する金融機能強化法第六条
第四十二条第一項及び第五項
認定経営基盤強化計画
金融機能強化法第十七条第一項の規定による決定に係る経営強化計画
5 主務大臣が第一項の規定による決定をした場合において、当該決定に係る経営強化計画に係る金融組織再編成が新たに金融機関等を設立する特定組織再編成であるときは、当該経営強化計画は、当該金融組織再編成の後においては、当該新たに設立された金融機関等が提出したものとみなして、この法律を適用する。
6 主務大臣が第一項の規定による決定をした場合において、当該決定に係る経営強化計画に係る金融組織再編成が株式移転であるときは、当該金融組織再編成により完全親会社となった銀行持株会社等(当該決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式の引受けを行うものに限る。)は、主務省令で定めるところにより、当該銀行持株会社等の子会社が前条第二項の規定により提出した経営強化計画に記載された事項のうち当該銀行持株会社等に係る部分を記載した経営強化計画を主務大臣に提出しなければならない。
7 主務大臣が第一項の規定による決定をした場合において、当該決定に係る経営強化計画に係る金融組織再編成が営業の一部を承継させる新設分割であるときは、当該金融組織再編成により新たに設立された金融機関等(当該決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行うものに限る。)は、主務省令で定めるところにより、当該新たに設立された金融機関等に営業の一部を承継させた金融機関等が前条第一項から第三項までの規定により提出した経営強化計画に記載された事項のうち当該新たに設立された金融機関等に係る部分を記載した経営強化計画を主務大臣に提出しなければならない。
8 第五条第四項から第六項までの規定は第一項の規定による決定について、第六条の規定は主務大臣が当該決定をした場合における前条第一項から第三項までの規定により提出を受けた経営強化計画又は主務大臣が前二項の規定により提出を受けた経営強化計画について、第七条の規定は当該決定に従い組織再編成金融機関等又は組織再編成銀行持株会社等が議決権制限等株式を発行する場合について、第八条の規定は当該決定に従い組織再編成金融機関等が優先出資を発行する場合について、それぞれ準用する。この場合において、第五条第六項中「第三条第一項の申込みをした金融機関等又は同条第二項の申込みをした銀行持株会社等」とあるのは「第十五条第一項の申込みをした金融機関等又は同条第二項の申込みをした組織再編成銀行持株会社等」と、第六条中「その子会社等を含む。以下この条において同じ。」)とあるのは「当該経営強化計画に係る金融組織再編成により新たに設立される金融機関等を含む。以下この条において同じ。)又はその子会社等」と、「当該金融機関等の」とあるのは「当該金融機関等又はその子会社等の」と読み替えるものとする。
(農林中央金庫等に係る金融組織再編成の特例)
第十八条 農林中央金庫が行う金融組織再編成に関する第二条第六項並びに第十六条第一項及び第二項の規定の適用については、第二条第六項第六号中「に限る。」とあるのは「並びに農林中央金庫が農林中央金庫及び特定農水産業協同組合等による信用事業の再編及び強化に関する法律(平成八年法律第百十八号)第二十四条第二項の規定に基づき同法第二条第一項に規定する特定農水産業協同組合等(同条第二項に規定する信用農水産業協同組合連合会を除く。以下この号において「特定農水産業協同組合等」という。)から同条第三項第一号、第二号及び第四号に規定する信用事業の全部又は一部を譲り受ける場合(第十六条第一項及び第二項において「農林中央金庫が特定農水産業協同組合等から事業を譲り受ける場合」という。)に限る。」と、第十六条第一項中「金融機関等を除く。」とあるのは「金融機関等を除き、農林中央金庫が特定農水産業協同組合等から事業を譲り受ける場合にあっては当該農林中央金庫を除く。」と、同条第二項中「次に掲げる金融機関等」とあるのは「次に掲げる金融機関等又は金融組織再編成(農林中央金庫が特定農水産業協同組合等から事業を譲り受ける場合に限る。)の当事者である農林中央金庫」とする。
2 農業協同組合連合会が行う金融組織再編成に関する第二条第六項並びに第十六条第一項及び第二項の規定の適用については、第二条第六項第六号中「に限る。」とあるのは「並びに農業協同組合連合会が農業協同組合法第五十条の二第二項の規定に基づき農業協同組合から同法第十条第一項第二号及び第三号の事業(これらの事業に附帯する事業を含む。)並びに同条第六項から第九項までの事業の全部又は一部を譲り受ける場合(第十六条第一項及び第二項において「農業協同組合連合会が農業協同組合から事業を譲り受ける場合」という。)に限る。」と、第十六条第一項中「金融機関等を除く。」とあるのは「金融機関等を除き、農業協同組合連合会が農業協同組合から事業を譲り受ける場合にあっては当該農業協同組合連合会を除く。」と、同条第二項中「次に掲げる金融機関等」とあるのは「次に掲げる金融機関等又は金融組織再編成(農業協同組合連合会が農業協同組合から事業を譲り受ける場合に限る。)の当事者である農業協同組合連合会」とする。
3 漁業協同組合連合会が行う金融組織再編成に関する第二条第六項並びに第十六条第一項及び第二項の規定の適用については、第二条第六項第六号中「に限る。」とあるのは「並びに漁業協同組合連合会が水産業協同組合法第九十二条第三項において準用する同法第五十四条の二第二項の規定に基づき漁業協同組合から同法第十一条第一項第三号及び第四号の事業(これらの事業に附帯する事業を含む。)並びに同条第三項から第五項までの事業の全部又は一部を譲り受ける場合並びに同法第九十二条第三項において準用する同法第五十四条の二第二項の規定に基づき水産加工業協同組合から同法第九十三条第一項第一号及び第二号の事業(これらの事業に附帯する事業を含む。)並びに同条第二項から第四項までの事業の全部又は一部を譲り受ける場合(第十六条第一項及び第二項において「漁業協同組合連合会が漁業協同組合又は水産加工業協同組合から事業を譲り受ける場合」という。)に限る。」と、第十六条第一項中「金融機関等を除く。」とあるのは「金融機関等を除き、漁業協同組合連合会が漁業協同組合又は水産加工業協同組合から事業を譲り受ける場合にあっては当該漁業協同組合連合会を除く。」と、同条第二項中「次に掲げる金融機関等」とあるのは「次に掲げる金融機関等又は金融組織再編成(漁業協同組合連合会が漁業協同組合又は水産加工業協同組合から事業を譲り受ける場合に限る。)の当事者である漁業協同組合連合会」とする。
4 水産加工業協同組合連合会が行う金融組織再編成に関する第二条第六項並びに第十六条第一項及び第二項の規定の適用については、第二条第六項第六号中「に限る。」とあるのは「並びに水産加工業協同組合連合会が水産業協同組合法第百条第三項において準用する同法第五十四条の二第二項の規定に基づき漁業協同組合から同法第十一条第一項第三号及び第四号の事業(これらの事業に附帯する事業を含む。)並びに同条第三項から第五項までの事業の全部又は一部を譲り受ける場合並びに同法第百条第三項において準用する同法第五十四条の二第二項の規定に基づき水産加工業協同組合から同法第九十三条第一項第一号及び第二号の事業(これらの事業に附帯する事業を含む。)並びに同条第二項から第四項までの事業の全部又は一部を譲り受ける場合(第十六条第一項及び第二項において「水産加工業協同組合連合会が漁業協同組合又は水産加工業協同組合から事業を譲り受ける場合」という。)に限る。」と、第十六条第一項中「金融機関等を除く。」とあるのは「金融機関等を除き、水産加工業協同組合連合会が漁業協同組合又は水産加工業協同組合から事業を譲り受ける場合にあっては当該水産加工業協同組合連合会を除く。」と、同条第二項中「次に掲げる金融機関等」とあるのは「次に掲げる金融機関等又は金融組織再編成(水産加工業協同組合連合会が漁業協同組合又は水産加工業協同組合から事業を譲り受ける場合に限る。)の当事者である水産加工業協同組合連合会」とする。
(金融組織再編成に係る経営強化計画の変更)
第十九条 主務大臣が第十七条第一項の規定による決定をした場合における第十六条第一項前段、第二項前段若しくは第三項前段又は第十七条第六項若しくは第七項(これらの規定を第五項において準用する場合を含む。)の規定により経営強化計画を提出した金融機関等(以下この章において「計画提出金融機関等」という。)は、当該経営強化計画(この項の規定による承認を受けた変更後のもの又は第二十二条第一項の規定による承認を受けたものを含む。以下第二十一条までにおいて単に「経営強化計画」という。)の変更(主務省令で定める軽微な変更を除く。以下この条において同じ。)をしようとするときは、主務省令で定めるところにより、変更後の経営強化計画を主務大臣に提出して、その承認を受けなければならない。この場合において、変更前の経営強化計画を連名で提出した銀行持株会社等があるときは、当該銀行持株会社等と連名で提出するものとする。
2 前項の規定による経営強化計画の変更が第十六条第一項第五号ホ又はヘに掲げる事項の変更に係るものであるときは、当該計画提出金融機関等は、機構を通じて、変更後の経営強化計画の承認を求めなければならない。
3 主務大臣は、第一項の規定により変更後の経営強化計画の提出を受けたときは、第一号から第三号まで、第四号イからホまで、第五号、第六号イ、ロ及びニ((2)を除く。)並びに第九号に掲げる要件(第十七条第一項の規定による決定(第一項の規定による承認を含む。以下この章において同じ。)を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行った後における経営強化計画の変更である場合にあっては、第四号ロからホまで、第五号ロ並びに第六号ロ及びニ(1)に掲げる要件を除く。)のすべてに該当する場合に限り、第一項の規定による承認をするものとする。ただし、経営強化計画の変更が第十六条第一項第五号ホ又はヘに掲げる事項の変更に係るものであるときは、第一号から第九号までに掲げる要件のすべてに該当する場合に限り、財務大臣の同意を得て、第一項の規定による承認を行うことができる。
一 変更後の経営強化計画に記載された第十六条第一項第二号に掲げる目標が主務省令で定める基準に適合するものであること。
二 変更後の経営強化計画の実施により前号に規定する目標が達成されると見込まれること。
三 変更後の経営強化計画が円滑かつ確実に実施されると見込まれること。
四 変更後の経営強化計画を提出した計画提出金融機関等が基本計画提出金融機関等(第十七条第七項(第五項において準用する場合を含む。)の規定により経営強化計画(第十六条第一項に規定する経営強化計画に係るものに限る。)を提出した金融機関等を含む。以下この章において同じ。)であって、当該計画提出金融機関等又は当該計画提出金融機関等に係る組織再編成銀行持株会社等が第十五条第一項若しくは第二項の申込みをしたもの又は第十七条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行ったものであるときは、次のいずれにも適合するものであること。
イ 変更後の経営強化計画に記載された第十六条第五号ニに掲げる方策の実施により当該地域における金融の円滑化が見込まれることその他当該方策が当該地域における経済の活性化のために適切なものであること。
ロ 変更後の経営強化計画を提出した計画提出金融機関等(当該変更後の経営強化計画を連名で提出した組織再編成銀行持株会社等を含む。)が預金保険法第二条第四項に規定する破綻金融機関、農水産業協同組合貯金保険法第二条第五項に規定する経営困難農水産業協同組合又はその財産をもって債務を完済することができない金融機関等でないこと。
ハ 変更後の経営強化計画を提出した計画提出金融機関等が基準適合金融機関等でないときは、当該変更後の経営強化計画に係る金融組織再編成が基準適合金融機関等を他の当事者とするものであること。
ニ 変更後の経営強化計画を提出した計画提出金融機関等が基準適合金融機関等でないとき(当該変更後の経営強化計画に係る金融組織再編成が特定組織再編成でない場合に限る。)又は当該計画提出金融機関等が協同組織金融機関であるときは、当該計画提出金融機関等の存続又は金融組織再編成が当該計画提出金融機関等が主として業務を行っている地域の経済にとって不可欠であると認められる場合として政令で定める場合に該当すること。
ホ 変更後の経営強化計画に係る金融組織再編成が特定組織再編成(主務省令で定めるものに限る。)でないときは、当該変更後の経営強化計画を提出した計画提出金融機関等の経営基盤の安定のために必要な措置として政令で定めるものが講じられていること。
ヘ 変更後の経営強化計画を提出した計画提出金融機関等が第十五条第一項の申込みをしたときは、当該申込みに係る株式等の引受け等が組織再編成金融機関等の自己資本の充実の状況の見込みに照らし当該変更後の経営強化計画の実施のために必要な範囲であること。
ト 組織再編成銀行持株会社等が第十五条第二項の申込みをしたときは、当該申込みに係る株式の引受けを受けて当該組織再編成銀行持株会社等がその対象組織再編成子会社に対して行う株式等の引受け等の額が当該申込みに係る株式の引受けの額を下回らないものであり、かつ、当該株式等の引受け等が当該対象組織再編成子会社の自己資本の充実の状況の見込みに照らし変更後の経営強化計画の実施のために必要な範囲であること。
五 変更後の経営強化計画を提出した計画提出金融機関等が基本計画提出金融機関等であって、当該計画提出金融機関等及び当該計画提出金融機関等に係る組織再編成銀行持株会社等が、第十五条第一項又は第二項の申込みをしなかったものであり、かつ、第十七条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行ったものでないときは、次のいずれにも適合するものであること。
イ 変更後の経営強化計画の実施により当該計画提出金融機関等(当該変更後の経営強化計画に係る金融組織再編成により新たに設立される金融機関等を含む。)又はその子会社等が業務を行っている地域における金融の円滑が阻害されないこと。
ロ 変更後の経営強化計画を提出した計画提出金融機関等が基準適合金融機関等であること。
六 変更後の経営強化計画を提出した計画提出金融機関等が基本計画提出金融機関等でないときは、次のいずれにも適合するものであること。
イ 変更後の経営強化計画の実施により当該計画提出金融機関等(当該変更後の経営強化計画に係る金融組織再編成により新たに設立される金融機関等を含む。)又はその子会社等が業務を行っている地域における金融の円滑が阻害されないこと。
ロ 変更後の経営強化計画を提出した計画提出金融機関等が基準適合金融機関等であること。
ハ 変更後の経営強化計画を提出した計画提出金融機関等が第十五条第一項の申込みをしたときは、当該申込みに係る株式等の引受け等が組織再編成金融機関等の自己資本の充実の状況の見込みに照らし当該変更後の経営強化計画に係る金融組織再編成の実施のために必要な範囲を超えないこと。
ニ 組織再編成銀行持株会社等が第十五条第二項の申込みをしたときは、次のいずれにも適合するものであること。
(1) 当該組織再編成銀行持株会社等がその財産をもって債務を完済することができない金融機関等でないこと。
(2) 当該申込みに係る株式の引受けを受けて当該組織再編成銀行持株会社等がその対象組織再編成子会社に対して行う株式等の引受け等の額が当該申込みに係る株式の引受けの額を下回らないものであり、かつ、当該株式等の引受け等が当該対象組織再編成子会社の自己資本の充実の見込みに照らし変更後の経営強化計画に係る金融組織再編成の実施のために必要な範囲を超えないこと。
七 この項の規定による承認を受けて協定銀行が協定の定めにより取得する株式等又は協定銀行が協定の定めにより取得する貸付債権につき、その処分をし、又は利益をもってする消却、償還若しくは返済を受けることが困難であると認められる場合として政令で定める場合でないこと。
八 変更後の経営強化計画を提出した計画提出金融機関等により適切に資産の査定がされていること。
九 予見し難い経済情勢の変化その他経営強化計画の変更をすることについてやむを得ない事情があること。
4 主務大臣が第一項の規定による承認をした場合には、当該承認を受けた計画提出金融機関等について、認定経営基盤強化計画に係る組織再編成促進特別措置法第六条の認定を受けたものとみなして、組織再編成促進特別措置法第三章及び第四十二条の規定(これらの規定に係る罰則を含む。)を適用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる組織再編成促進特別措置法の規定中同表中欄に掲げる字句は、それぞれ同表下欄に掲げる字句とするものとする。
第十条第一項
金融機関等(以下この項
金融機能の強化のための特別措置に関する法律(平成十六年法律第百二十八号。以下「金融機能強化法」という。)第二条第一項に規定する金融機関等(以下この項
認定経営基盤強化計画
金融機能強化法第十九条第一項の規定による承認を受けた変更後の経営強化計画
第十二条第一項
認定経営基盤強化計画
金融機能強化法第十九条第一項の規定による承認を受けた変更後の経営強化計画
第七条
金融機能強化法第十九条第五項において準用する金融機能強化法第六条
第十二条第四項
認定経営基盤強化計画
金融機能強化法第十九条第一項の規定による承認を受けた変更後の経営強化計画
第十二条第六項及び第十三条第一項
認定経営基盤強化計画
金融機能強化法第十九条第一項の規定による承認を受けた変更後の経営強化計画
第七条
金融機能強化法第十九条第五項において準用する金融機能強化法第六条
第十三条第四項
認定経営基盤強化計画
金融機能強化法第十九条第一項の規定による承認を受けた変更後の経営強化計画
第十三条第六項
認定経営基盤強化計画
金融機能強化法第十九条第一項の規定による承認を受けた変更後の経営強化計画
第七条
金融機能強化法第十九条第五項において準用する金融機能強化法第六条
第四十二条第一項及び第五項
認定経営基盤強化計画
金融機能強化法第十九条第一項の規定による承認を受けた変更後の経営強化計画
5 第五条第四項及び第六項の規定は第三項ただし書の場合における第一項の規定による承認について、第六条の規定は主務大臣が同項の規定による承認をした場合における同項の規定により提出を受けた変更後の経営強化計画又はこの項において準用する第十七条第六項若しくは第七項の規定により提出を受けた経営強化計画について、第七条の規定は当該承認に従い組織再編成金融機関等又は組織再編成銀行持株会社等が議決権制限等株式を発行する場合について、第八条の規定は当該承認に従い組織再編成金融機関等が優先出資を発行する場合について、第十六条第五項の規定は主務大臣が第一項の規定により変更後の経営強化計画の提出を受けた場合について、第十七条第二項、第三項及び第五項から第七項までの規定は第一項の規定による承認に係る変更後の経営強化計画について、それぞれ準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表中欄に掲げる字句は、それぞれ同表下欄に掲げる字句と読み替えるものとする。
第五条第六項
第三条第一項の申込みをした金融機関等又は同条第二項の申込みをした銀行持株会社等
第十五条第一項の申込みをした計画提出金融機関等又は同条第二項の申込みをした組織再編成銀行持株会社等
第六条
金融機関等(当該経営強化計画を連名で提出した銀行持株会社等及びその子会社等を含む。以下この条において同じ。)
計画提出金融機関等(当該変更後の経営強化計画を連名で提出した銀行持株会社等及び当該変更後の経営強化計画に係る金融組織再編成により新たに設立される金融機関等を含む。以下この条において同じ。)又はその子会社等
当該金融機関等の
当該計画提出金融機関等又はその子会社等の
第十七条第六項
前条第二項の規定により提出した経営強化計画
前条第二項の規定により提出した経営強化計画(第十九条第一項の規定による承認を受けた変更後のものを含む。)
第十七条第七項
前条第一項から第三項までの規定により提出した経営強化計画
前条第一項から第三項までの規定により提出した経営強化計画(第十九条第一項の規定による承認を受けた変更後のものを含む。)
(金融組織再編成に係る経営強化計画の履行を確保するための監督上の措置等)
第二十条 計画提出金融機関等(経営強化計画を連名で提出した銀行持株会社等を含む。)は、その実施している経営強化計画の履行状況について、主務省令で定めるところにより、主務大臣に対し、報告を行わなければならない。ただし、協定銀行が当該経営強化計画に係る第十七条第一項の規定による決定を受けて協定の定めにより株式等の引受け等を行った組織再編成金融機関等又は組織再編成銀行持株会社等に係る取得株式等(同項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより引き受けた株式等(当該株式等が株式である場合にあっては当該株式が他の種類の株式への転換の請求が可能とされるものである場合にその転換の請求により発行された他の種類の株式及び当該株式又は当該他の種類の株式について分割又は併合された株式を含み、当該株式等が優先出資である場合にあっては当該優先出資について分割された優先出資を含む。)、同項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行った組織再編成金融機関等又は組織再編成銀行持株会社等が行う株式交換又は株式移転により当該組織再編成金融機関等又は組織再編成銀行持株会社等の完全親会社となった会社から協定銀行が割当てを受けた株式(当該株式が他の種類の株式への転換の請求が可能とされるものである場合にその転換の請求により発行された他の種類の株式及び当該株式又は当該他の種類の株式について分割又は併合された株式を含む。)その他の政令で定める株式等をいう。以下この章において同じ。)又は取得貸付債権(同項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより取得した貸付債権をいう。以下この章において同じ。)の全部につきその処分をし、又は利益をもってする消却、償還若しくは返済を受けた場合は、この限りでない。
2 第六条の規定は、主務大臣が前項の規定により経営強化計画の履行状況について報告を受けた場合における当該報告について準用する。この場合において、同条中「金融機関等(当該経営強化計画を連名で提出した銀行持株会社等及びその子会社等を含む。以下この条において同じ。)」とあるのは「計画提出金融機関等(当該経営強化計画を連名で提出した銀行持株会社等を含む。以下この条において同じ。)又はその子会社等」と、「当該金融機関等の」とあるのは「当該計画提出金融機関等又はその子会社等の」と読み替えるものとする。
第二十一条 主務大臣は、協定銀行が第十七条第一項の規定による決定を受けて協定の定めにより株式等の引受け等を行った組織再編成金融機関等又は組織再編成銀行持株会社等に係る取得株式等又は取得貸付債権の全部につきその処分をし、又は利益をもってする消却、償還若しくは返済を受けるまでの間、同項の規定による決定に係る経営強化計画の履行状況に照らして必要があると認めるときは、当該経営強化計画の履行を確保するため、その必要な限度において、当該経営強化計画を提出した計画提出金融機関等(当該経営強化計画を連名で提出した銀行持株会社等を含む。)に対し、当該経営強化計画の履行状況に関し参考となるべき報告又は資料の提出、当該経営強化計画に記載された措置であって当該経営強化計画に従って実施されていないものの実施その他の監督上必要な措置を命ずることができる。
2 第十一条第二項の規定は、前項の場合について準用する。
(金融組織再編成に係る経営強化計画等の実施期間が終了した後の措置)
第二十二条 基本計画提出金融機関等である計画提出金融機関等(当該計画提出金融機関等又は当該計画提出金融機関等に係る組織再編成銀行持株会社等が、第十七条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行ったものである場合に限る。)は、その実施している経営強化計画(第十六条第一項若しくは第十七条第七項(第十九条第五項において準用する場合を含む。)の規定により提出したもの、第十九条第一項の規定による承認を受けた変更後のもの又はこの項の規定による承認を受けたものをいう。)の実施期間が、協定銀行が当該計画提出金融機関等又は組織再編成銀行持株会社等に係る取得株式等又は取得貸付債権の全部につきその処分をし、又は利益をもってする消却、償還若しくは返済を受けるまでの間に終了する場合には、主務省令で定めるところにより、第十六条第一項第一号、第二号、第四号並びに第五号イ及びニに掲げる事項(当該経営強化計画に同号ロに掲げる事項が記載されている場合にあっては、当該事項を含む。)その他主務省令で定める事項を記載した経営強化計画を新たに主務大臣に提出して、その承認を受けなければならない。この場合において、実施期間が終了した経営強化計画を連名で提出した銀行持株会社等があるときは、当該銀行持株会社等と連名で提出するものとする。
2 主務大臣は、前項の規定により提出を受けた経営強化計画が次に掲げる要件のすべてに該当する場合に限り、同項の規定による承認をするものとする。
一 経営強化計画に記載された第十六条第一項第二号に掲げる目標が主務省令で定める基準に適合するものであること。
二 経営強化計画の実施により前号に規定する目標が達成されると見込まれること。
三 経営強化計画に記載された第十六条第一項第五号ニに掲げる方策の実施により当該地域における金融の円滑化が見込まれることその他当該方策が当該地域における経済の活性化のために適切なものであること。
四 経営強化計画が円滑かつ確実に実施されると見込まれること。
3 基本計画提出金融機関等でない計画提出金融機関等(当該計画提出金融機関等又は当該計画提出金融機関等に係る組織再編成銀行持株会社等が、第十七条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行ったものである場合に限る。)は、その実施している経営強化計画(第十六条第二項若しくは第三項若しくは第十七条第六項若しくは第七項(これらの規定を第十九条第五項において準用する場合を含む。)の規定により提出したもの又は第十九条第一項の規定による承認を受けた変更後のものをいい、この項の規定により提出した経営計画を含む。以下この項において同じ。)の実施期間が、協定銀行が当該計画提出金融機関等又は組織再編成銀行持株会社等に係る取得株式等又は取得貸付債権の全部につきその処分をし、又は利益をもってする消却、償還若しくは返済を受けるまでの間に終了する場合には、主務省令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した経営計画を主務大臣に提出しなければならない。この場合において、当該経営強化計画を連名で提出した銀行持株会社等があるときは、当該銀行持株会社等と連名で提出するものとする。
一 経営計画の期間(三年を超えないものに限る。)
二 経営計画の期間中の収益見通し
三 前号の見通しを達成するための方策
四 責任ある経営体制(経営計画を連名で提出する銀行持株会社等の経営体制を含む。)の確立に関する事項として主務省令で定めるもの
五 その他主務省令で定める事項
4 第六条の規定は主務大臣が第一項の規定による承認をした場合における同項の規定により提出を受けた経営強化計画又は前項の規定により提出を受けた経営計画について、第十二条第三項及び第四項並びに第十六条第五項の規定は主務大臣が第一項の規定により経営強化計画の提出を受けた場合について、前二条の規定は前項の規定により提出された経営計画について、それぞれ準用する。この場合において、第六条中「金融機関等(当該経営強化計画を連名で提出した銀行持株会社等及びその子会社等を含む。以下この条において同じ。)」とあるのは「計画提出金融機関等(当該経営強化計画又は経営計画を連名で提出した銀行持株会社等を含む。以下この条において同じ。)又はその子会社等」と、「当該金融機関等の」とあるのは「当該計画提出金融機関等又はその子会社等の」と、第十二条第三項中「金融機関等又は対象子会社(当該経営強化計画を当該対象子会社と」とあるのは「計画提出金融機関等(当該経営強化計画を」と、同条第四項中「第一項」とあるのは「第二十二条第一項」と読み替えるものとする。
(組織再編成金融機関等の株式交換等の認可等)
第二十三条 第十七条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行った組織再編成金融機関等又は組織再編成銀行持株会社等(この項の規定による認可を受けた場合における次項第一号に規定する会社を含む。)であって、協定銀行が現に保有する取得株式等である株式の発行者であるもの(以下この条及び次条において「発行組織再編成金融機関等」という。)は、株式交換(当該発行組織再編成金融機関等が完全子会社となるものに限る。)又は株式移転(以下この条において「株式交換等」という。)を行おうとするときは、主務省令で定めるところにより、あらかじめ、主務大臣の認可を受けなければならない。
2 主務大臣は、次に掲げる要件のすべてに該当する場合に限り、前項の規定による認可をするものとする。
一 株式交換等により当該発行組織再編成金融機関等の完全親会社となる会社が銀行持株会社等(新たに設立されるものを含む。)であること。
二 株式交換等により協定銀行が割当てを受ける取得株式等となる株式の種類が当該株式交換等の前において協定銀行が保有する取得株式等である株式の種類と同一のものと認められ、かつ、当該株式交換等の後において協定銀行が保有する取得株式等である株式に係る議決権が前号に規定する会社の総株主の議決権に占める割合が、当該株式交換等の前において協定銀行が保有する取得株式等である株式に係る議決権が当該発行組織再編成金融機関等の総株主の議決権に占める割合と比べて著しく低下する場合でないこと。
三 株式交換等により当該取得株式等である株式の処分をすることが困難になると認められる場合でないこと。
3 発行組織再編成金融機関等が第一項の規定による認可を受けて株式交換等を行ったときは、当該発行組織再編成金融機関等又はその子会社である計画提出金融機関等(次条第六項に規定する承継組織再編成子会社を含む。次項において同じ。)であって、経営強化計画(第十六条第一項から第三項まで、第十七条第六項若しくは第七項(これらの規定を第十九条第五項において準用する場合を含む。)若しくはこの項の規定により提出したもの、第十九条第一項(第五項及び次条第十一項において準用する場合を含む。)の規定による承認を受けた変更後のもの又は前条第一項(第五項及び次条第十一項において準用する場合を含む。)の規定若しくは次条第六項において準用する同条第三項の規定による承認を受けたものをいう。以下この項において「旧経営強化計画」という。)を実施しているものは、旧経営強化計画に代えて、主務省令で定めるところにより、当該株式交換等により当該発行組織再編成金融機関等の完全親会社となった会社と連名で、当該旧経営強化計画に記載された事項(当該旧経営強化計画を連名で提出した銀行持株会社等の経営体制及び経営管理責任に係る部分を除く。)のほか、次に掲げる事項を記載した経営強化計画を主務大臣に提出しなければならない。
一 株式交換等により当該発行組織再編成金融機関等の完全親会社となった会社における責任ある経営体制の確立に関する事項として主務省令で定めるもの
二 旧経営強化計画に第十六条第一項第五号ロに掲げる事項が記載されているときは、経営強化計画の終期において当該経営強化計画に記載する同項第二号に掲げる目標が達成されない場合における前号に規定する会社の経営管理責任の明確化に関する事項(主務省令で定める基準に適合するものに限る。)
三 その他主務省令で定める事項
4 発行組織再編成金融機関等が第一項の規定による認可を受けて株式交換等を行ったときは、当該発行組織再編成金融機関等又はその子会社である計画提出金融機関等であって、経営計画(前条第三項(次項及び次条第十一項において準用する場合を含む。)の規定、この項の規定又は次条第六項において準用する同条第五項の規定により提出したものをいう。)を実施しているものは、当該経営計画に代えて、主務省令で定めるところにより、当該株式交換等により当該発行組織再編成金融機関等の完全親会社となった会社と連名で、当該経営計画に記載された事項(当該経営計画を連名で提出した銀行持株会社等の経営体制に係る部分を除く。)のほか、当該会社における責任ある経営体制の確立に関する事項として主務省令で定めるものその他主務省令で定める事項を記載した経営計画を主務大臣に提出しなければならない。
5 第六条の規定は主務大臣が第三項の規定により提出を受けた経営強化計画又は前項の規定により提出を受けた経営計画について、第十九条第一項、第三項(ただし書を除く。)及び第五項の規定は当該経営強化計画(この項において準用する同条第一項の規定による承認を受けた変更後のもの又はこの項において準用する前条第一項の規定による承認を受けたものを含む。以下この項において同じ。)について、前三条の規定は当該経営強化計画又は当該経営計画(この項において準用する前条第三項の規定により提出されたものを含む。)について、それぞれ準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表中欄に掲げる字句は、それぞれ同表下欄に掲げる字句と読み替えるものとする。
第六条
金融機関等(当該経営強化計画を連名で提出した銀行持株会社等及びその子会社等を含む。以下この条において同じ。)
計画提出金融機関等(当該経営強化計画又は経営計画を連名で提出した銀行持株会社等を含む。以下この条において同じ。)又はその子会社等
当該金融機関等の
当該計画提出金融機関等又はその子会社等の
第十九条第一項
主務大臣が第十七条第一項の規定による決定をした場合における第十六条第一項前段、第二項前段若しくは第三項前段又は第十七条第六項若しくは第七項(これらの規定を第五項において準用する場合を含む。)の規定により経営強化計画を提出した金融機関等(以下この章において「計画提出金融機関等」という。)は
第二十三条第三項の規定により経営強化計画を提出した計画提出金融機関等は
第十九条第三項
、第四号イからホまで、第五号、第六号イ、ロ及びニ((2)を除く。)並びに第九号に掲げる要件(第十七条第一項の規定による決定(第一項の規定による承認を含む。以下この章において同じ。)を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行った後における経営強化計画の変更である場合にあっては、第四号ロからホまで、第五号ロ並びに第六号ロ及びニ(1)に掲げる要件を除く。)
及び第七号から第九号までに掲げる要件
七 この項の規定による承認を受けて協定銀行が協定の定めにより取得する株式等又は協定銀行が協定の定めにより取得する貸付債権につき、その処分をし、又は利益をもってする消却、償還若しくは返済を受けることが困難であると認められる場合として政令で定める場合でないこと。
七 変更後の経営強化計画に第十六条第一項第五号ニに掲げる方策が記載されているときは、当該方策の実施により当該地域における金融の円滑化が見込まれることその他当該方策が当該地域における経済の活性化のために適切なものであること。
八 変更後の経営強化計画を提出した計画提出金融機関等により適切に資産の査定がされていること。
八 変更後の経営強化計画に第十六条第一項第五号ニに掲げる方策が記載されていないときは、当該変更後の経営強化計画の実施により当該計画提出金融機関等又はその子会社等が業務を行っている地域における金融の円滑が阻害されないこと。
第二十条第一項
計画提出金融機関等(経営強化計画
第二十三条第三項又は第四項の規定により経営強化計画又は経営計画を提出した計画提出金融機関等(当該経営強化計画又は経営計画
協定銀行が当該経営強化計画
協定銀行が当該経営強化計画又は経営計画
前条第一項
基本計画提出金融機関等である計画提出金融機関等(当該計画提出金融機関等又は当該計画提出金融機関等に係る組織再編成銀行持株会社等が、第十七条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行ったものである場合に限る。)は
第二十三条第三項の規定により経営強化計画(第十六条第一項第五号ニに掲げる方策を記載したものに限る。)を提出した計画提出金融機関等は
協定銀行が当該計画提出金融機関等
協定銀行が当該経営強化計画に係る第十七条第一項の規定による決定を受けて協定の定めにより株式等の引受け等を行った組織再編成金融機関等
前条第三項
基本計画提出金融機関等でない計画提出金融機関等(当該計画提出金融機関等又は当該計画提出金融機関等に係る組織再編成銀行持株会社等が、第十七条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行ったものである場合に限る。)は
第二十三条第三項又は第四項の規定により経営強化計画(第十六条第一項第五号ニに掲げる方策を記載したものを除く。)又は経営計画を提出した計画提出金融機関等は
協定銀行が当該計画提出金融機関等
協定銀行が当該経営強化計画又は経営計画に係る第十七条第一項の規定による決定を受けて協定の定めにより株式等の引受け等を行った組織再編成金融機関等
(組織再編成金融機関等の合併等の認可等)
第二十四条 第十七条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行った組織再編成金融機関等(この項の規定による認可を受けた場合における次項第一号に規定する承継組織再編成金融機関等を含む。)であって協定銀行が現に保有する取得株式等又は取得貸付債権に係る発行者又は債務者であるもの(以下この条において「対象組織再編成金融機関等」という。)は、合併等を行おうとするときは、主務省令で定めるところにより、あらかじめ、主務大臣の認可を受けなければならない。
2 主務大臣は、次に掲げる要件のすべてに該当する場合に限り、前項の規定による認可をするものとする。
一 合併等の後において協定銀行が保有する取得株式等又は取得貸付債権に係る発行者又は債務者となる法人が当該対象組織再編成金融機関等であること又は当該対象組織再編成金融機関等が実施している経営強化計画(第十六条第一項から第三項まで若しくは第十七条第六項若しくは第七項(これらの規定を第十九条第五項において準用する場合を含む。)の規定により提出したもの、第十九条第一項(第十一項において準用する場合を含む。)の規定による承認を受けた変更後のもの又は第二十二条第一項(第十一項において準用する場合を含む。)若しくは次項の規定による承認を受けたものをいう。)若しくは経営計画(第二十二条第三項(第十一項において準用する場合を含む。)又は第五項の規定により提出したものをいう。)に係る営業若しくは事業(以下この項において「計画関連業務」という。)の全部を承継する他の金融機関等(新たに設立されるものを含む。以下この条において「承継組織再編成金融機関等」という。)であること。
二 当該対象組織再編成金融機関等が前号に規定する経営強化計画を実施しているときは、合併等により当該対象組織再編成金融機関等(承継組織再編成金融機関等を含む。)の経営の強化に支障が生じないこと。
三 計画関連業務の承継が行われるときは、当該承継が円滑かつ適切に行われる見込みが確実であること。
四 合併等により当該取得株式等又は取得貸付債権につき、その処分をし、又は利益をもってする消却、償還若しくは返済を受けることが困難になると認められる場合でないこと。
五 その他政令で定める要件
3 前項第一号に規定する経営強化計画を実施している対象組織再編成金融機関等が第一項の規定による認可を受けて合併等を行った場合において、当該合併等に係る承継組織再編成金融機関等があるときは、当該承継組織再編成金融機関等は、主務省令で定めるところにより、第十六条第一項第一号、第二号、第四号及び第五号イに掲げる事項(当該経営強化計画に同号ロに掲げる事項が記載されている場合にあっては当該事項を、同号ニに掲げる方策が記載されている場合にあっては当該方策を含む。)その他主務省令で定める事項を記載した経営強化計画を主務大臣に提出して、その承認を受けなければならない。
4 主務大臣は、前項の規定により提出を受けた経営強化計画が次に掲げる要件のすべてに該当する場合に限り、同項の規定による承認をするものとする。
一 経営強化計画に記載された第十六条第一項第二号に掲げる目標が主務省令で定める基準に適合するものであること。
二 経営強化計画の実施により前号に規定する目標が達成されると見込まれること。
三 経営強化計画に第十六条第一項第五号ニに掲げる方策が記載されているときは、当該方策の実施により当該地域における金融の円滑化が見込まれることその他当該方策が当該地域における経済の活性化のために適切なものであること。
四 経営強化計画に第十六条第一項第五号ニに掲げる方策が記載されていないときは、当該経営強化計画の実施により当該承継組織再編成金融機関等又はその子会社等が業務を行っている地域における金融の円滑が阻害されないこと。
五 経営強化計画が円滑かつ確実に実施されると見込まれること。
5 第二項第一号に規定する経営計画を実施している対象組織再編成金融機関等が第一項の規定による認可を受けて合併等を行った場合において、当該合併等に係る承継組織再編成金融機関等があるときは、当該承継組織再編成金融機関等は、主務省令で定めるところにより、第二十二条第三項第一号から第四号までに掲げる事項その他主務省令で定める事項を記載した経営計画を主務大臣に提出しなければならない。
6 前各項の規定は、第十七条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式の引受けを行った組織再編成銀行持株会社等の対象組織再編成子会社又は同項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行った組織再編成金融機関等(承継組織再編成金融機関等を含む。)であって当該組織再編成金融機関等が行う株式交換若しくは株式移転により対象組織再編成金融機関等でなくなったもの(この項において準用する第二項第一号に規定する他の金融機関等(以下この条において「承継組織再編成子会社」という。)を含む。以下この条において「対象組織再編成子会社等」という。)のうち、経営強化計画(第十六条第一項から第三項まで、第十七条第六項若しくは第七項(これらの規定を第十九条第五項において準用する場合を含む。)、前条第三項(第十二項において準用する場合を含む。)若しくは第九項の規定により提出したもの、第十九条第一項(前条第五項(第十二項において準用する場合を含む。)、第十一項及び第十二項において準用する場合を含む。)の規定による承認を受けた変更後のもの又は第二十二条第一項(前条第五項(第十二項において準用する場合を含む。)、第十一項及び第十二項において準用する場合を含む。)の規定若しくはこの項において準用する第三項の規定による承認を受けたものをいう。)又は経営計画(第二十二条第三項(前条第五項(第十二項において準用する場合を含む。)、第十一項及び第十二項において準用する場合を含む。)の規定、前条第四項(第十二項において準用する場合を含む。)の規定、この項において準用する前項の規定又は第十項の規定により提出したものをいう。)を実施しているものについて準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表中欄に掲げる字句は、それぞれ同表下欄に掲げる字句と読み替えるものとする。
第一項
合併等
協定銀行が当該経営強化計画又は経営計画に係る第十七条第一項の規定による決定を受けて協定の定めにより株式等の引受け等を行った組織再編成金融機関等又は組織再編成銀行持株会社等に係る取得株式等又は取得貸付債権の全部につきその処分をし、又は利益をもってする消却、償還若しくは返済を受けるまでの間、合併等
第二項
合併等の後において協定銀行が保有する取得株式等又は取得貸付債権に係る発行者又は債務者となる法人が当該対象組織再編成金融機関等であること又は当該対象組織再編成金融機関等が実施している経営強化計画(第十六条第一項から第三項まで若しくは第十七条第六項若しくは第七項(これらの規定を第十九条第五項において準用する場合を含む。)の規定により提出したもの、第十九条第一項(第十一項において準用する場合を含む。)の規定による承認を受けた変更後のもの又は第二十二条第一項(第十一項において準用する場合を含む。)若しくは次項の規定による承認を受けたものをいう。)若しくは経営計画(第二十二条第三項(第十一項において準用する場合を含む。)又は第五項の規定により提出したものをいう。)に係る営業若しくは事業
当該経営強化計画又は経営計画を連名で提出した銀行持株会社等が、当該金融機関等又は合併等の後において当該経営強化計画若しくは経営計画に係る営業
以下この条において「承継組織再編成金融機関等」という。)であること
)を子会社とする銀行持株会社等であること
前号
第六項
承継組織再編成金融機関等を含む
承継組織再編成子会社を含む
第三項
前項第一号に規定する
第六項に規定する
承継組織再編成金融機関等
承継組織再編成子会社
第十六条第一項第一号、第二号、第四号及び第五号イに掲げる事項
当該経営強化計画を連名で提出した銀行持株会社等と連名で、第十六条第一項第一号、第二号、第四号及び第五号イに掲げる事項
第四項
承継組織再編成金融機関等
承継組織再編成子会社
前項
第二項第一号に規定する
第六項に規定する
承継組織再編成金融機関等
承継組織再編成子会社
第二十二条第三項第一号から第四号までに掲げる事項
当該経営計画を連名で提出した銀行持株会社等と連名で、第二十二条第三項第一号から第四号までに掲げる事項
7 対象組織再編成金融機関等でない発行組織再編成金融機関等(この項の規定による認可を受けた場合における次項第一号に規定する他の銀行持株会社等又は第十二項において準用する前条第一項の規定による認可を受けた場合における第十二項において準用する同条第二項第一号に規定する会社であって、協定銀行が現に保有する取得株式等である株式の発行者であるもの(以下この条において「組織再編成後発行銀行持株会社等」という。)を含む。次項において同じ。)は、合併等を行おうとするときは、主務省令で定めるところにより、あらかじめ、主務大臣の認可を受けなければならない。
8 主務大臣は、次に掲げる要件のすべてに該当する場合に限り、前項の規定による認可をするものとする。
一 合併等の後において協定銀行が保有する取得株式等である株式の発行者となる会社が当該発行組織再編成金融機関等であること又は当該発行組織再編成金融機関等に係る対象組織再編成子会社等を子会社とする他の銀行持株会社等(新たに設立されるものを含む。)であること。
二 合併等により当該発行組織再編成金融機関等(前号に規定する他の銀行持株会社等を含む。)による当該発行組織再編成金融機関等に係る対象組織再編成子会社等の経営管理が阻害されないこと。
三 合併等により当該取得株式等である株式の処分をすることが困難になると認められる場合でないこと。
四 その他政令で定める要件
9 対象組織再編成金融機関等でない発行組織再編成金融機関等又は組織再編成後発行銀行持株会社等が第七項の規定による認可を受けて合併等を行った場合において、前項第一号に規定する他の銀行持株会社等があるときは、当該発行組織再編成金融機関等又は組織再編成後発行銀行持株会社等に係る対象組織再編成子会社等であって、第六項に規定する経営強化計画(以下この項において「旧経営強化計画」という。)を実施しているものは、旧経営強化計画に代えて、主務省令で定めるところにより、当該他の銀行持株会社等と連名で、当該旧経営強化計画に記載された事項(当該旧経営強化計画を連名で提出した銀行持株会社等の経営体制及び経営管理責任に係る部分を除く。)のほか、次に掲げる事項を記載した経営強化計画を主務大臣に提出しなければならない。
一 当該他の銀行持株会社等における責任ある経営体制の確立に関する事項として主務省令で定めるもの
二 旧経営強化計画に第十六条第一項第五号ロに掲げる事項が記載されているときは、経営強化計画の終期において当該経営強化計画に記載する同項第二号に掲げる目標が達成されない場合における当該他の銀行持株会社等の経営管理責任の明確化に関する事項(主務省令で定める基準に適合するものに限る。)
三 その他主務省令で定める事項
10 対象組織再編成金融機関等でない発行組織再編成金融機関等又は組織再編成後発行銀行持株会社等が第七項の規定による認可を受けて合併等を行った場合において、第八項第一号に規定する他の銀行持株会社等があるときは、当該発行組織再編成金融機関等又は組織再編成後発行銀行持株会社等に係る対象組織再編成子会社等であって、第六項に規定する経営計画を実施しているものは、当該経営計画に代えて、主務省令で定めるところにより、当該他の銀行持株会社等と連名で、当該経営計画に記載された事項(当該経営計画を連名で提出した銀行持株会社等の経営体制に係る部分を除く。)のほか、当該他の銀行持株会社等における責任ある経営体制の確立に関する事項として主務省令で定めるものその他主務省令で定める事項を記載した経営計画を主務大臣に提出しなければならない。
11 第六条の規定は主務大臣が第三項(第六項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)の規定による承認をした場合における第三項の規定により提出を受けた経営強化計画又は第五項(第六項において準用する場合を含む。)の規定により提出を受けた経営計画について、第十四条第五項及び第六項並びに第十六条第五項の規定は主務大臣が第三項の規定により経営強化計画の提出を受けた場合について、第十九条第一項、第三項(ただし書を除く。)及び第五項の規定は第三項の規定による承認を受けた場合における同項の規定により経営強化計画を提出した承継組織再編成金融機関等又は承継組織再編成子会社について、第二十条及び第二十一条の規定は承継組織再編成金融機関等又は承継組織再編成子会社(当該経営強化計画又は経営計画を当該承継組織再編成子会社と連名で提出した銀行持株会社等を含む。)について、第二十二条の規定は承継組織再編成金融機関等又は承継組織再編成子会社について、それぞれ準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表中欄に掲げる字句は、それぞれ同表下欄に掲げる字句と読み替えるものとする。
第六条
金融機関等(当該経営強化計画を連名で提出した銀行持株会社等及びその子会社等を含む。以下この条において同じ。)
承継組織再編成金融機関等若しくは承継組織再編成子会社(当該経営強化計画又は経営計画を当該承継組織再編成子会社と連名で提出した銀行持株会社等を含む。以下この条において同じ。)又はこれらの子会社等
当該金融機関等の
当該承継組織再編成金融機関等若しくは承継組織再編成子会社又はこれらの子会社等の
第十四条第五項
承継金融機関等
承継組織再編成金融機関等又は承継組織再編成子会社(当該経営強化計画を当該承継組織再編成子会社と連名で提出した銀行持株会社等を含む。)
第十四条第六項
第一項
第二十四条第一項(同条第六項において準用する場合を含む。)
第十九条第三項
、第四号イからホまで、第五号、第六号イ、ロ及びニ((2)を除く。)並びに第九号に掲げる要件(第十七条第一項の規定による決定(第一項の規定による承認を含む。以下この章において同じ。)を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行った後における経営強化計画の変更である場合にあっては、第四号ロからホまで、第五号ロ並びに第六号ロ及びニ(1)に掲げる要件を除く。)
及び第七号から第九号までに掲げる要件
七 この項の規定による承認を受けて協定銀行が協定の定めにより取得する株式等又は協定銀行が協定の定めにより取得する貸付債権につき、その処分をし、又は利益をもってする消却、償還若しくは返済を受けることが困難であると認められる場合として政令で定める場合でないこと。
七 変更後の経営強化計画に第十六条第一項第五号ニに掲げる方策が記載されているときは、当該方策の実施により当該地域における金融の円滑化が見込まれることその他当該方策が当該地域における経済の活性化のために適切なものであること。
八 変更後の経営強化計画を提出した計画提出金融機関等により適切に資産の査定がされていること。
八 変更後の経営強化計画に第十六条第一項第五号ニに掲げる方策が記載されていないときは、当該変更後の経営強化計画の実施により当該承継組織再編成金融機関等若しくは承継組織再編成子会社又はこれらの子会社等が業務を行っている地域における金融の円滑が阻害されないこと。
第二十二条第一項
基本計画提出金融機関等である
第二十四条第三項(同条第六項において準用する場合を含む。)の規定による承認を受けた経営強化計画(第十六条第一項第五号ニに掲げる方策を記載したものに限る。)を提出した
第十六条第一項若しくは第十七条第七項(第十九条第五項において準用する場合を含む。)の規定により提出したもの、第十九条第一項の規定による承認を受けた変更後のもの又はこの項の規定による承認を受けたもの
第二十四条第三項(同条第六項において準用する場合を含む。)の規定若しくは同条第十一項において準用する第二十二条第一項の規定による承認を受けたもの又は第二十四条第十一項において準用する第十九条第一項の規定による承認を受けた変更後のもの
協定銀行が当該計画提出金融機関等
協定銀行が当該経営強化計画に係る第十七条第一項の規定による決定を受けて協定の定めにより株式等の引受け等を行った組織再編成金融機関等
第二十二条第三項
基本計画提出金融機関等でない
第二十四条第三項(同条第六項において準用する場合を含む。)又は同条第五項(同条第六項において準用する場合を含む。)の規定により経営強化計画(同条第三項(同条第六項において準用する場合を含む。)の規定による承認を受けたものに限り、第十六条第一項第五号ニに掲げる方策を記載したものを除く。)又は経営計画を提出した
経営強化計画(第十六条第二項若しくは第三項若しくは第十七条第六項若しくは第七項(これらの規定を第十九条第五項において準用する場合を含む。)の規定により提出したもの又は第十九条第一項の規定による承認を受けた変更後のものをいい、この項の規定により提出した経営計画を含む。以下この項において同じ。)
経営強化計画等(経営強化計画(第二十四条第三項(同条第六項において準用する場合を含む。)の規定若しくは同条第十一項において準用する第二十二条第一項の規定による承認を受けたもの又は第二十四条第十一項において準用する第十九条第一項の規定による承認を受けた変更後のものをいう。)又は経営計画(第二十四条第五項(同条第六項において準用する場合を含む。)の規定又は同条第十一項において準用する第二十二条第三項の規定により提出したものをいう。)をいう。以下この項において同じ。)
協定銀行が当該計画提出金融機関等
協定銀行が当該経営強化計画等に係る第十七条第一項の規定による決定を受けて協定の定めにより株式等の引受け等を行った組織再編成金融機関等
当該経営強化計画
当該経営強化計画等
12 第六条の規定は主務大臣が第九項の規定により提出を受けた経営強化計画又は第十項の規定により提出を受けた経営計画について、第十九条第一項、第三項(ただし書を除く。)及び第五項の規定は当該経営強化計画(この項において準用する同条第一項の規定による承認を受けた変更後のもの又はこの項において準用する第二十二条第一項の規定による承認を受けたものを含む。以下この項において同じ。)について、第二十条から第二十二条までの規定は当該経営強化計画又は当該経営計画(この項において準用する同条第三項の規定により提出されたものを含む。)について、前条の規定は承継組織再編成金融機関等であって協定銀行が現に保有する取得株式等である株式の発行者であるもの又は組織再編成後発行銀行持株会社等について、それぞれ準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表中欄に掲げる字句は、それぞれ同表下欄に掲げる字句と読み替えるものとする。
第六条
金融機関等(当該経営強化計画を連名で提出した銀行持株会社等及びその子会社等を含む。以下この条において同じ。)
対象組織再編成子会社等(当該経営強化計画又は経営計画を連名で提出した銀行持株会社等を含む。以下この条において同じ。)又はその子会社等
当該金融機関等の
当該対象組織再編成子会社等又はその子会社等の
第十九条第一項
主務大臣が第十七条第一項の規定による決定をした場合における第十六条第一項前段、第二項前段若しくは第三項前段又は第十七条第六項若しくは第七項(これらの規定を第五項において準用する場合を含む。)の規定により経営強化計画を提出した金融機関等(以下この章において「計画提出金融機関等」という。)
対象組織再編成子会社等
第十九条第三項
、第四号イからホまで、第五号、第六号イ、ロ及びニ((2)を除く。)並びに第九号に掲げる要件(第十七条第一項の規定による決定(第一項の規定による承認を含む。以下この章において同じ。)を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行った後における経営強化計画の変更である場合にあっては、第四号ロからホまで、第五号ロ並びに第六号ロ及びニ(1)に掲げる要件を除く。)
及び第七号から第九号までに掲げる要件
七 この項の規定による承認を受けて協定銀行が協定の定めにより取得する株式等又は協定銀行が協定の定めにより取得する貸付債権につき、その処分をし、又は利益をもってする消却、償還若しくは返済を受けることが困難であると認められる場合として政令で定める場合でないこと。
七 変更後の経営強化計画に第十六条第一項第五号ニに掲げる方策が記載されているときは、当該方策の実施により当該地域における金融の円滑化が見込まれることその他当該方策が当該地域における経済の活性化のために適切なものであること。
八 変更後の経営強化計画を提出した計画提出金融機関等により適切に資産の査定がされていること。
八 変更後の経営強化計画に第十六条第一項第五号ニに掲げる方策が記載されていないときは、当該変更後の経営強化計画の実施により当該対象組織再編成子会社等又はその子会社等が業務を行っている地域における金融の円滑が阻害されないこと。
第十九条第五項
計画提出金融機関等(
対象組織再編成子会社等(
当該計画提出金融機関等
当該対象組織再編成子会社等
第二十条第一項
計画提出金融機関等(経営強化計画
対象組織再編成子会社等(経営強化計画又は経営計画
第二十条第二項
計画提出金融機関等(当該経営強化計画
対象組織再編成子会社等(当該経営強化計画又は経営計画
当該計画提出金融機関等
当該対象組織再編成子会社等
第二十一条
計画提出金融機関等(当該経営強化計画
対象組織再編成子会社等(当該経営強化計画又は経営計画
第二十二条第一項
基本計画提出金融機関等である計画提出金融機関等(当該計画提出金融機関等又は当該計画提出金融機関等に係る組織再編成銀行持株会社等が、第十七条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行ったものである場合に限る。)
第二十四条第九項の規定により経営強化計画(第十六条第一項第五号ニに掲げる方策を記載したものに限る。)を提出した対象組織再編成子会社等
協定銀行が当該計画提出金融機関等
協定銀行が当該経営強化計画に係る第十七条第一項の規定による決定を受けて協定の定めにより株式等の引受け等を行った組織再編成金融機関等
第二十二条第三項
基本計画提出金融機関等でない計画提出金融機関等(当該計画提出金融機関等又は当該計画提出金融機関等に係る組織再編成銀行持株会社等が、第十七条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行ったものである場合に限る。)
第二十四条第九項又は第十項の規定により経営強化計画(第十六条第一項第五号ニに掲げる方策を記載したものを除く。)又は経営計画を提出した対象組織再編成子会社等
経営強化計画(第十六条第二項若しくは第三項若しくは第十七条第六項若しくは第七項(これらの規定を第十九条第五項において準用する場合を含む。)の規定により提出したもの又は第十九条第一項の規定による承認を受けた変更後のものをいい、この項の規定により提出した経営計画を含む。以下この項において同じ。)
経営強化計画等(経営強化計画(第二十四条第九項の規定により提出したもの、同条第十二項において準用する第十九条第一項の規定による承認を受けた変更後のもの又は第二十四条第十二項において準用する第二十二条第一項の規定による承認を受けたものをいう。)又は経営計画(第二十四条第十項の規定又は同条第十二項において準用する第二十二条第三項の規定により提出したものをいう。)をいう。以下この項において同じ。)
協定銀行が当該計画提出金融機関等
協定銀行が当該経営強化計画等に係る第十七条第一項の規定による決定を受けて協定の定めにより株式等の引受け等を行った組織再編成金融機関等
当該経営強化計画
当該経営強化計画等
第二十二条第四項
計画提出金融機関等
対象組織再編成子会社等
前条第三項
計画提出金融機関等(次条第六項に規定する承継組織再編成子会社を含む。次項において同じ。)
対象組織再編成子会社等
第十六条第一項から第三項まで、第十七条第六項若しくは第七項(これらの規定を第十九条第五項において準用する場合を含む。)若しくはこの項の規定により提出したもの、第十九条第一項(第五項及び次条第十一項において準用する場合を含む。)の規定による承認を受けた変更後のもの又は前条第一項(第五項及び次条第十一項において準用する場合を含む。)の規定若しくは次条第六項において準用する同条第三項の規定による承認を受けたもの
第二十四条第三項(同条第六項において準用する場合を含む。)の規定若しくは同条第十一項若しくは同条第十二項(同項において準用する第二十三条第五項を含む。)において準用する第二十二条第一項の規定による承認を受けたもの、第二十四条第九項の規定若しくは同条第十二項において準用する第二十三条第三項の規定により提出したもの又は第二十四条第十一項若しくは同条第十二項(同項において準用する第二十三条第五項を含む。)において準用する第十九条第一項の規定による承認を受けた変更後のもの
前条第四項
計画提出金融機関等
対象組織再編成子会社等
前条第三項(次項及び次条第十一項において準用する場合を含む。)の規定、この項の規定又は次条第六項において準用する同条第五項の規定により提出したもの
第二十四条第五項(同条第六項において準用する場合を含む。)の規定、同条第十一項若しくは同条第十二項(同項において準用する第二十三条第五項を含む。)において準用する第二十二条第三項の規定、第二十四条第十項の規定又は同条第十二項において準用する第二十三条第四項の規定により提出したもの
前条第五項
計画提出金融機関等(当該経営強化計画又は経営計画
対象組織再編成子会社等(当該経営強化計画又は経営計画
当該計画提出金融機関等又はその子会社等
当該対象組織再編成子会社等又はその子会社等
提出した計画提出金融機関等は
提出した対象組織再編成子会社等は
第四章 協同組織中央金融機関による協同組織金融機関に対する資本の増強に関する特別措置
(協同組織中央金融機関の業務の特例等)
第二十五条 協同組織中央金融機関は、協同組織金融機関(当該協同組織中央金融機関の会員であるものに限る。以下この章において同じ。)から当該協同組織金融機関(金融組織再編成(協同組織金融機関を当事者とするものに限る。以下この章において同じ。)を行う協同組織金融機関である場合にあっては、当該協同組織金融機関に係る組織再編成金融機関等である協同組織金融機関。以下この章において「対象協同組織金融機関」という。)が発行する優先出資の引受け又は対象協同組織金融機関に対する劣後特約付金銭消費貸借による貸付けに係る申込みを受けた場合において、機構に対し当該引受け又は貸付けに係る信託受益権等(取得優先出資等(協同組織中央金融機関が引き受けた優先出資若しくは当該優先出資について分割された優先出資又は協同組織中央金融機関が取得した貸付債権をいう。以下この章において同じ。)のみを信託する信託の受益権又は資産の流動化に関する法律(平成十年法律第百五号)第二条第五項に規定する優先出資若しくは同条第七項に規定する特定社債(取得優先出資等又は取得優先出資等を信託する信託の受益権のみを取得する同条第一項に規定する特定資産として定める同条第四項に規定する資産流動化計画に従い発行されるものに限る。)であって政令で定めるものをいう。以下この章及び次章において同じ。)の買取りに係る申込みをしようとするときは、当該引受け又は貸付けに係る申込みをした協同組織金融機関(金融組織再編成を行う協同組織金融機関である場合にあっては、当該金融組織再編成の当事者である他の協同組織金融機関を含む。)に対し、経営強化計画の提出を求めなければならない。
2 前項の経営強化計画は、次の各号に掲げる協同組織金融機関の区分に応じ当該各号に定める事項のほか、当該協同組織金融機関が同項に規定する引受け又は貸付けに係る申込みをする場合には当該引受け又は貸付けを求める額及びその内容(当該協同組織金融機関が基準適合金融機関等でない場合にあっては、当該引受け又は貸付けを求める額及びその内容並びに当該引受け又は貸付けが行われる場合における経営責任の明確化に関する事項)を含むものでなければならない。
一 協同組織金融機関(次号に掲げるものを除く。) 第四条第一項第一号から第五号まで及び第七号に掲げる事項その他政令で定める事項
二 金融組織再編成を行う協同組織金融機関 第十六条第一項第一号から第四号までに掲げる事項(当該協同組織金融機関が前項に規定する引受け又は貸付けに係る申込みをする場合にあっては、当該申込みに係る対象協同組織金融機関に係る同条第一項第五号イ、ロ及びニに掲げる事項を含む。)その他政令で定める事項
3 協同組織中央金融機関は、金融組織再編成(特定組織再編成を除く。)を行う協同組織金融機関から第一項に規定する引受け又は貸付けに係る申込みを受けた場合において、当該金融組織再編成の他の当事者が前項第二号に定める事項を記載した経営強化計画を提出しているときは、当該申込みをした協同組織金融機関に対し、当該事項を記載した経営強化計画に代えて、第十六条第一項第一号から第四号まで及び第五号イに掲げる事項、当該引受け又は貸付けを求める額及びその内容その他政令で定める事項を含む経営強化計画の提出を求めることができる。
4 協同組織金融機関が行う金融組織再編成が特定組織再編成であるときは、協同組織金融機関が第一項の規定により行う経営強化計画の提出は、当該金融組織再編成の当事者である協同組織金融機関が連名で行わなければならない。
(信託受益権等の買取りの申込み等)
第二十六条 機構は、協同組織中央金融機関から平成二十年三月三十一日までに対象協同組織金融機関に係る信託受益権等の買取りの申込みを受けたときは、主務大臣に対し、当該協同組織中央金融機関と連名で、当該申込みに係る信託受益権等の買取りを行うかどうかの決定を求めなければならない。
(経営強化計画等)
第二十七条 協同組織中央金融機関が前条の申込みをする場合には、当該申込みに係る信託受益権等に係る対象協同組織金融機関(当該対象協同組織金融機関が第二十五条第一項の規定により提出した経営強化計画に係る金融組織再編成が特定組織再編成でない場合にあっては、当該金融組織再編成の当事者である他の協同組織金融機関を含む。以下この項において同じ。)は、主務省令で定めるところにより、機構を通じて、当該対象協同組織金融機関が同条第一項の規定により提出した経営強化計画(当該対象協同組織金融機関が同項の規定により提出された経営強化計画に係る特定組織再編成により新たに設立された協同組織金融機関である場合にあっては、当該経営強化計画に記載された事項を記載した経営強化計画)を主務大臣に提出しなければならない。
2 協同組織中央金融機関が前条の申込みをする場合には、当該協同組織中央金融機関は、主務省令で定めるところにより、機構を通じて、次に掲げる事項を記載した経営強化指導計画(対象協同組織金融機関の経営強化計画の実施についての指導に関する計画をいう。以下この章において同じ。)を主務大臣に提出しなければならない。
一 当該信託受益権等に係る対象協同組織金融機関が前項の規定により提出する経営強化計画を実施するために当該協同組織中央金融機関が次条第一項の規定による決定を受けて行う経営指導の内容
二 信託受益権等の買取りを求める額及びその内容
三 その他政令で定める事項
(信託受益権等の買取りの決定)
第二十八条 主務大臣は、前条第一項及び第二項の規定により経営強化計画及び経営強化指導計画の提出を受けたときは、次に掲げる要件のすべてに該当する場合に限り、第二十六条の申込みに係る信託受益権等の買取りを行うべき旨の決定をするものとする。
一 経営強化計画を提出した協同組織金融機関が第二十六条の申込みに係る信託受益権等に係る取得優先出資等について第二十五条第一項の規定により同条第二項第一号に定める事項を記載した経営強化計画を提出したものであるときは、次のいずれにも適合するものであること。
イ 第五条第一項第一号から第五号までに掲げる要件に該当すること。
ロ 当該信託受益権等に係る協同組織中央金融機関による優先出資又は貸付債権の取得が当該協同組織金融機関による当該経営強化計画の実施のために必要な範囲であること。
二 経営強化計画を提出した協同組織金融機関が第二十六条の申込みに係る信託受益権等に係る取得優先出資等について第二十五条第一項の規定により同条第二項第二号に定める事項を記載した経営強化計画を提出したものであるとき又は当該取得優先出資等について同条第一項の規定により提出された経営強化計画に係る特定組織再編成により新たに設立された協同組織金融機関であるときは、次のいずれにも適合するものであること。
イ 経営強化計画に記載された第十六条第一項第二号に掲げる目標が主務省令で定める基準に適合するものであること。
ロ 経営強化計画の実施によりイに規定する目標が達成されると見込まれること。
ハ 経営強化計画が円滑かつ確実に実施されると見込まれること。
ニ 経営強化計画を提出した協同組織金融機関が当該信託受益権等に係る対象協同組織金融機関であるときは、次のいずれにも適合するものであること。
(1) 第十七条第一項第四号イからハまでに掲げる要件に該当すること。
(2) 当該信託受益権等に係る協同組織中央金融機関による優先出資又は貸付債権の取得が当該協同組織金融機関による当該経営強化計画の実施のために必要な範囲であること。
ホ 経営強化計画を提出した協同組織金融機関が当該信託受益権等に係る対象協同組織金融機関でないときは、第十七条第一項第五号イ及びロに掲げる要件に該当すること。
三 経営強化計画を提出した協同組織金融機関が第二十六条の申込みに係る信託受益権等に係る取得優先出資等について第二十五条第一項の規定により同条第三項に掲げる事項を記載した経営強化計画を提出したものであるときは、次のいずれにも適合するものであること。
イ 経営強化計画に記載された第十六条第一項第二号に掲げる目標が主務省令で定める基準に適合するものであること。
ロ 経営強化計画の実施によりイに規定する目標が達成されると見込まれること。
ハ 経営強化計画が円滑かつ確実に実施されると見込まれること。
ニ 第十七条第一項第六号イ及びロに掲げる要件に該当すること。
ホ 当該信託受益権等に係る協同組織中央金融機関による優先出資又は貸付債権の取得が当該協同組織金融機関の金融組織再編成の実施のために必要な範囲を超えないこと。
四 前条第二項の規定により提出された経営強化指導計画が次のいずれにも適合するものであること。
イ 経営強化指導計画の実施が第二十六条の申込みに係る信託受益権等に係る対象協同組織金融機関から前条第一項の規定により提出された経営強化計画の実施に資するものであること。
ロ 経営強化指導計画が円滑かつ確実に実施されると見込まれること。
五 この項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより取得する信託受益権等につき、その処分をし、又は消却若しくは償還を受けることが困難であると認められる場合として政令で定める場合でないこと。
2 前項の規定による決定を受けた協同組織中央金融機関は、他の法律の規定にかかわらず、当該決定を受けて協定銀行が協定の定めにより取得する信託受益権等の全部につきその処分をし、又は消却若しくは償還を受けるまでの間、当該信託受益権等に係る対象協同組織金融機関が前条第一項の規定により提出した経営強化計画(第三十条第一項の規定による承認を受けた変更後のもの又は第三十三条第一項の規定により提出したものを含む。)を実施するために必要な指導を行うことができる。
3 第五条第五項及び第六項の規定は、第一項の規定による決定について準用する。この場合において、同条第六項中「第三条第一項の申込みをした金融機関等又は同条第二項の申込みをした銀行持株会社等」とあるのは、「第二十六条の申込みをした協同組織中央金融機関」と読み替えるものとする。
(経営強化計画等の公表)
第二十九条 主務大臣は、前条第一項の規定による決定をしたときは、主務省令で定めるところにより、第二十七条第一項及び第二項の規定により提出を受けた経営強化計画及び経営強化指導計画を公表するものとする。ただし、当該経営強化計画又は経営強化指導計画を提出した協同組織金融機関又は協同組織中央金融機関が業務を行っている地域の信用秩序を損なうおそれのある事項、当該協同組織金融機関又は協同組織中央金融機関の預金者その他の取引者の秘密を害するおそれのある事項及び当該協同組織金融機関又は協同組織中央金融機関の業務の遂行に不当な不利益を与えるおそれのある事項については、この限りでない。
(経営強化計画等の変更)
第三十条 第二十八条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより信託受益権等の買取りを行った場合における第二十七条第一項の規定により経営強化計画を提出した協同組織金融機関(以下この章において「計画提出協同組織金融機関」という。)は、当該経営強化計画(この項の規定による承認を受けた変更後のものを含む。以下第三十二条までにおいて単に「経営強化計画」という。)の変更(主務省令で定める軽微な変更を除く。以下この条において同じ。)をしようとするときは、主務省令で定めるところにより、変更後の経営強化計画を主務大臣に提出して、その承認を受けなければならない。
2 主務大臣は、前項の規定により変更後の経営強化計画の提出を受けたときは、次に掲げる要件のすべてに該当する場合に限り、同項の規定による承認をするものとする。
一 変更後の経営強化計画に記載された第四条第一項第二号又は第十六条第一項第二号に掲げる目標が主務省令で定める基準に適合するものであること。
二 変更後の経営強化計画の実施により前号に規定する目標が達成されると見込まれること。
三 変更後の経営強化計画に第四条第一項第七号又は第十六条第一項第五号ニに掲げる方策が記載されているときは、当該方策の実施により当該地域における金融の円滑化が見込まれることその他当該方策が当該地域における経済の活性化のために適切なものであること。
四 変更後の経営強化計画に第四条第一項第七号及び第十六条第一項第五号ニに掲げる方策が記載されていないときは、当該変更後の経営強化計画の実施により当該計画提出協同組織金融機関が業務を行っている地域における金融の円滑が阻害されないこと。
五 変更後の経営強化計画が円滑かつ確実に実施されると見込まれること。
六 予見し難い経済情勢の変化その他経営強化計画の変更をすることについてやむを得ない事情があること。
3 第二十八条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより取得した信託受益権等に係る協同組織中央金融機関は、第二十七条第二項の規定により提出した経営強化指導計画(この項の規定による承認を受けた変更後のものを含む。以下第三十二条までにおいて単に「経営強化指導計画」という。)の変更をしようとするときは、主務省令で定めるところにより、変更後の経営強化指導計画を主務大臣に提出して、その承認を得なければならない。
4 主務大臣は、前項の規定により変更後の経営強化指導計画の提出を受けたときは、次に掲げる要件のすべてに該当する場合に限り、同項の規定による承認をするものとする。
一 変更後の経営強化指導計画の実施が当該変更後の経営強化指導計画に係る経営強化計画の実施に資するものであること。
二 変更後の経営強化指導計画が円滑かつ確実に実施されると見込まれること。
三 経営強化計画の変更その他経営強化指導計画の変更をすることについてやむを得ない事情があること。
5 前条の規定は、主務大臣が第一項又は第三項の規定による承認をした場合におけるこれらの規定により提出を受けた変更後の経営強化計画又は経営強化指導計画について準用する。
(経営強化計画等の履行を確保するための監督上の措置)
第三十一条 計画提出協同組織金融機関又は第二十八条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより取得した信託受益権等に係る協同組織中央金融機関は、その実施している経営強化計画又は経営強化指導計画の履行状況について、主務省令で定めるところにより、主務大臣に対し、報告を行わなければならない。ただし、協定銀行が当該経営強化計画又は経営強化指導計画に係る同項の規定による決定を受けて協定の定めにより取得した信託受益権等の全部につきその処分をし、又は消却若しくは償還を受けた場合は、この限りでない。
2 第二十九条の規定は、主務大臣が前項の規定により経営強化計画又は経営強化指導計画の履行状況について報告を受けた場合における当該報告について準用する。
第三十二条 主務大臣は、協定銀行が第二十八条第一項の規定による決定を受けて協定の定めにより取得した信託受益権等の全部につきその処分をし、又は消却若しくは償還を受けるまでの間、当該決定に係る経営強化計画又は経営強化指導計画の履行状況に照らして必要があると認めるときは、当該経営強化計画又は経営強化指導計画の履行を確保するため、その必要な限度において、当該経営強化計画又は経営強化指導計画を提出した計画提出協同組織金融機関又は協同組織中央金融機関に対し、当該経営強化計画又は経営強化指導計画の履行状況に関し参考となるべき報告又は資料の提出、当該経営強化計画又は経営強化指導計画に記載された措置であって当該経営強化計画又は経営強化指導計画に従って実施されていないものの実施その他の監督上必要な措置を命ずることができる。
(経営強化計画等の実施期間が終了した後の措置)
第三十三条 第二十八条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより取得した信託受益権等に係る対象協同組織金融機関(当該信託受益権等に係る取得優先出資等について第二十五条第一項の規定により同条第二項第一号若しくは第二号に定める事項を記載した経営強化計画を提出したもの又は同条第一項の規定により提出された経営強化計画に係る特定組織再編成により新たに設立されたものに限る。)は、その実施している経営強化計画(第二十七条第一項若しくはこの項の規定により提出したもの又は第三十条第一項の規定による承認を受けた変更後のものをいう。)の実施期間が、協定銀行が当該信託受益権等の全部につきその処分をし、又は消却若しくは償還を受けるまでの間に終了する場合には、主務省令で定めるところにより、第四条第一項第一号から第四号まで及び第七号に掲げる事項(当該経営強化計画に同項第五号又は第十六条第一項第五号ロに掲げる事項が記載されている場合にあっては、第四条第一項第五号に掲げる事項を含む。)その他主務省令で定める事項を記載した経営強化計画を新たに主務大臣に提出しなければならない。
2 対象協同組織金融機関が前項の規定により経営強化計画を提出する場合において、当該対象協同組織金融機関に係る協同組織中央金融機関は、主務省令で定めるところにより、当該経営強化計画を実施するために当該協同組織中央金融機関が行う経営指導の内容その他主務省令で定める事項を記載した経営強化指導計画を新たに主務大臣に提出しなければならない。
3 第二十八条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより取得した信託受益権等に係る対象協同組織金融機関(当該信託受益権等に係る取得優先出資等について第二十五条第一項の規定により同条第三項に掲げる事項を記載した経営強化計画を提出したものに限る。)は、その実施している経営強化計画(第二十七条第一項の規定により提出したもの又は第三十条第一項の規定による承認を受けた変更後のものをいい、この項の規定により提出した経営計画を含む。)の実施期間が、協定銀行が当該信託受益権等の全部につきその処分をし、又は消却若しくは償還を受けるまでの間に終了する場合には、主務省令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した経営計画を主務大臣に提出しなければならない。
一 経営計画の期間(三年を超えないものに限る。)
二 経営計画の期間中の収益見通し
三 前号の見通しを達成するための方策
四 責任ある経営体制の確立に関する事項として主務省令で定めるもの
五 その他主務省令で定める事項
4 前項に規定する場合において、当該対象協同組織金融機関に係る協同組織中央金融機関は、主務省令で定めるところにより、当該対象協同組織金融機関が同項の規定により提出する経営計画を実施するために当該協同組織中央金融機関が行う経営指導の内容その他主務省令で定める事項を記載した経営指導計画を主務大臣に提出しなければならない。
5 第二十八条第二項の規定は主務大臣が第三項の規定により提出を受けた経営計画について、第二十九条の規定は主務大臣が第一項及び第二項の規定により提出を受けた経営強化計画及び経営強化指導計画又は主務大臣が前二項の規定により提出を受けた経営計画及び経営指導計画について、前二条の規定は当該経営強化計画若しくは経営計画又は経営強化指導計画若しくは経営指導計画を提出した対象協同組織金融機関又は協同組織中央金融機関について、それぞれ準用する。
(協同組織金融機関の合併等の認可)
第三十四条 第二十八条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより取得した信託受益権等に係る対象協同組織金融機関(この項の規定による認可を受けた場合における次項第一号に規定する承継協同組織金融機関を含む。以下この条において「対象協同組織金融機関等」という。)であって協定銀行が現に保有する当該信託受益権等に係る取得優先出資等に係る発行者又は債務者であるものは、合併等(合併又は営業若しくは事業の全部若しくは一部の譲渡若しくは譲受けをいう。以下この条において同じ。)を行おうとするときは、主務省令で定めるところにより、あらかじめ、主務大臣の認可を受けなければならない。
2 主務大臣は、次に掲げる要件のすべてに該当する場合に限り、前項の規定による認可をするものとする。
一 合併等の後において当該取得優先出資等に係る発行者又は債務者となる法人が当該対象協同組織金融機関等であること又は当該対象協同組織金融機関等が実施している経営強化計画(第二十七条第一項、前条第一項(第七項において準用する場合を含む。)若しくは次項の規定により提出したもの又は第三十条第一項(第七項において準用する場合を含む。)の規定による承認を受けた変更後のものをいう。)若しくは経営計画(前条第三項(第七項において準用する場合を含む。)又は第五項の規定により提出したものをいう。)に係る事業(以下この項において「計画関連業務」という。)の全部を承継する他の協同組織金融機関(新たに設立されるものを含む。以下この条において「承継協同組織金融機関」という。)であること。
二 当該計画提出協同組織金融機関が前号に規定する経営強化計画を実施しているときは、合併等により当該対象協同組織金融機関等(承継協同組織金融機関を含む。)の経営の強化に支障が生じないこと。
三 計画関連業務の承継が行われるときは、当該承継が円滑かつ適切に行われる見込みが確実であること。
四 合併等により協定銀行が取得する信託受益権等につき、その処分をし、又は消却若しくは償還を受けることが困難になると認められる場合でないこと。
五 その他政令で定める要件
3 前項第一号に規定する経営強化計画を実施している対象協同組織金融機関等が第一項の規定による認可を受けて合併等を行った場合において、当該合併等に係る承継協同組織金融機関があるときは、当該承継協同組織金融機関は、主務省令で定めるところにより、第四条第一項第一号から第四号までに掲げる事項(当該経営強化計画に同項第五号又は第十六条第一項第五号ロに掲げる事項が記載されている場合にあっては第四条第一項第五号に掲げる事項を、第四条第一項第七号又は第十六条第一項第五号ニに掲げる方策が記載されている場合にあっては第四条第一項第七号に掲げる方策を含む。)その他主務省令で定める事項を記載した経営強化計画を主務大臣に提出しなければならない。
4 承継協同組織金融機関が前項の規定により経営強化計画を提出する場合において、当該承継協同組織金融機関に係る協同組織中央金融機関は、主務省令で定めるところにより、当該経営強化計画を実施するために当該協同組織中央金融機関が行う経営指導の内容その他主務省令で定める事項を記載した経営強化指導計画を主務大臣に提出しなければならない。
5 第二項第一号に規定する経営計画を実施している対象協同組織金融機関等が第一項の規定による認可を受けて合併等を行った場合において、当該合併等に係る承継協同組織金融機関があるときは、当該承継協同組織金融機関は、主務省令で定めるところにより、前条第三項第一号から第四号までに掲げる事項その他主務省令で定める事項を記載した経営計画を主務大臣に提出しなければならない。
6 前項に規定する場合において、当該合併等に係る承継協同組織金融機関があるときは、当該承継協同組織金融機関に係る協同組織中央金融機関は、主務省令で定めるところにより、当該承継協同組織金融機関が同項の規定により提出する経営計画を実施するために当該協同組織中央金融機関が行う経営指導の内容その他主務省令で定める事項を記載した経営指導計画を主務大臣に提出しなければならない。
7 第二十八条第二項の規定は主務大臣が第三項の規定により提出を受けた経営強化計画又は第五項の規定により提出を受けた経営計画について、第二十九条の規定は主務大臣が第三項及び第四項の規定により提出を受けた経営強化計画及び経営強化指導計画又は前二項の規定により提出を受けた経営計画及び経営指導計画について、第三十一条及び第三十二条の規定は当該経営強化計画若しくは経営計画又は経営強化指導計画若しくは経営指導計画を提出した承継協同組織金融機関又は協同組織中央金融機関について、前条の規定は当該経営強化計画(この項において準用する同条第一項の規定により提出されたものを含む。)又は当該経営計画(この項において準用する同条第三項の規定により提出されたものを含む。)について、それぞれ準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表中欄に掲げる字句は、それぞれ同表下欄に掲げる字句と読み替えるものとする。
第二十八条第二項
対象協同組織金融機関
承継協同組織金融機関
前条第一項
第二十八条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより取得した信託受益権等に係る対象協同組織金融機関(当該信託受益権等に係る取得優先出資等について第二十五条第一項の規定により同条第二項第一号若しくは第二号に定める事項を記載した経営強化計画を提出したもの又は同条第一項の規定により提出された経営強化計画に係る特定組織再編成により新たに設立されたものに限る。)
第三十四条第三項の規定により経営強化計画(第四条第一項第七号に掲げる方策を記載したものに限る。)を提出した承継協同組織金融機関
協定銀行が当該信託受益権等
協定銀行が当該経営強化計画に係る第二十八条第一項の規定による決定を受けて協定の定めにより取得した信託受益権等
前条第二項
対象協同組織金融機関
承継協同組織金融機関
前条第三項
第二十八条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより取得した信託受益権等に係る対象協同組織金融機関(当該信託受益権等に係る取得優先出資等について第二十五条第一項の規定により同条第三項に掲げる事項を記載した経営強化計画を提出したものに限る。)
第三十四条第三項又は第五項の規定により経営強化計画(第四条第一項第七号に掲げる方策を記載したものを除く。)又は経営計画を提出した承継協同組織金融機関
協定銀行が当該信託受益権等
協定銀行が当該経営強化計画又は経営計画に係る第二十八条第一項の規定による決定を受けて協定の定めにより取得した信託受益権等
前条第四項及び第五項
対象協同組織金融機関
承継協同組織金融機関
第五章 預金保険機構の業務の特例等
(預金保険機構の業務の特例)
第三十五条 機構は、預金保険法第三十四条に規定する業務のほか、第一条の目的を達成するため、協定銀行と、金融機関等の自己資本の充実のための業務の委託に関する協定(以下「協定」という。)を締結し、及び当該協定を実施するための次の業務を行うことができる。
一 協定銀行に対し、第三十九条第一項の規定による貸付け又は債務の保証を行うこと。
二 協定銀行に対し、第四十条の規定による損失の補てんを行うこと。
三 第四十一条第二項の規定に基づき協定銀行から納付される金銭の収納を行うこと。
四 前三号の業務に附帯する業務を行うこと。
2 前項に規定する「金融機関等の自己資本の充実のための業務」とは、次に掲げる業務をいう。
一 第五条第一項の規定による決定に従い金融機関等(銀行持株会社等を除く。以下この号及び次号において同じ。)又は金融機関等を子会社とする銀行持株会社等が発行する株式等の引受けを行うこと。
二 第五条第一項の規定による決定に従い金融機関等に対する劣後特約付金銭消費貸借による貸付けを行うこと。
三 第十七条第一項の規定による決定(第十九条第一項の規定による承認を含む。次号及び次条において同じ。)に従い組織再編成金融機関等又は組織再編成銀行持株会社等が発行する株式等の引受けを行うこと。
四 第十七条第一項の規定による決定に従い組織再編成金融機関等に対する劣後特約付金銭消費貸借による貸付けを行うこと。
五 第二十八条第一項の規定による決定に従い信託受益権等の買取りを行うこと。
六 取得株式等(第十条第一項に規定する取得株式等又は第二十条第一項に規定する取得株式等をいう。次条において同じ。)の譲渡その他の処分をすること。
七 取得貸付債権(第十条第一項に規定する取得貸付債権又は第二十条第一項に規定する取得貸付債権をいう。次条において同じ。)の譲渡その他の処分をすること。
八 第五号の規定による買取りにより取得した信託受益権等の譲渡その他の処分をすること。
九 前各号の業務に附帯する業務を行うこと。
(協定)
第三十六条 協定は、次に掲げる事項を含むものでなければならない。
一 協定銀行は、第五条第一項の規定による決定に従い株式等の引受け等を行うこと。
二 協定銀行は、第十七条第一項の規定による決定に従い株式等の引受け等を行うこと。
三 協定銀行は、第二十八条第一項の規定による決定に従い信託受益権等の買取りを行うこと。
四 協定銀行は、第三十九条第一項の規定による債務の保証の対象となる資金の借入れに関する契約の締結をしようとするときは、機構に対し、当該締結をしようとする契約の内容についての承認を申請し、その承認を受けること。
五 協定銀行は、第一号の規定による株式等の引受け等を行ったときは、速やかに、その内容を機構に報告すること。
六 協定銀行は、第二号の規定による株式等の引受け等を行ったときは、速やかに、その内容を機構に報告すること。
七 協定銀行は、第三号の規定による信託受益権等の買取りを行ったときは、速やかに、その内容を機構に報告すること。
八 協定銀行は、取得株式等についてこの法律の規定に基づく主務大臣の要請に従い株主又は出資者としての権利を行使すること。
九 協定銀行は、取得株式等について議決権その他の株主又は出資者としての権利を行使しようとするとき(前号の要請に従う場合を除く。)は、機構に対し、当該権利を行使することについての承認を申請し、その承認を受けること。
十 協定銀行は、第八号の要請に従い同号の権利を行使したとき又は前号の規定による承認を受けて同号の権利を行使したときは、速やかに、その内容を機構に報告すること。
十一 協定銀行は、取得株式等、取得貸付債権又は取得した信託受益権等について、できる限り早期に譲渡その他の処分をするよう努めること。
十二 協定銀行は、取得株式等、取得貸付債権又は取得した信託受益権等について譲渡その他の処分をしようとするときは、機構に対し、当該処分をすることについての承認を申請し、その承認を受けること。
十三 協定銀行は、前号の規定による承認を受けて同号の処分をしたときは、速やかに、その内容を機構に報告すること。
十四 協定銀行は、協定の定めによる業務に係る経理については、その他の経理と区分し、特別の勘定を設けて整理すること。
2 機構は、協定を締結したときは、直ちに、その協定の内容を内閣総理大臣及び財務大臣に報告しなければならない。
(協定銀行への機構からの通知等)
第三十七条 機構は、第五条第六項(第十七条第八項、第十九条第五項及び第二十八条第三項において準用する場合を含む。)の規定による通知を受けたときは、その旨を協定銀行に通知しなければならない。
2 機構は、協定銀行から前条第一項第五号から第七号までの規定による報告を受けたときは、直ちに、その報告の内容を主務大臣及び財務大臣に報告しなければならない。
(株式等に係る権利の行使等)
第三十八条 機構は、第三十六条第一項第九号又は第十二号の申請の承認をしようとするときは、主務大臣(同号の申請にあっては、主務大臣及び財務大臣)の承認を受けなければならない。
2 機構は、第三十六条第一項第十号又は第十三号の規定による報告を受けたときは、直ちに、その報告の内容を主務大臣(同号の規定による報告にあっては主務大臣及び財務大臣とし、当該報告が一の都道府県の区域の一部をその地区の全部とする農水産業協同組合連合会に係るものである場合にあっては当該農水産業協同組合連合会の監督を行う都道府県知事を含む。)に報告しなければならない。
(資金の貸付け及び債務の保証)
第三十九条 機構は、協定銀行から協定の定めによる株式等の引受け等又は信託受益権等の買取りのために必要とする資金その他の協定の定めによる業務の円滑な実施のために必要とする資金について、その資金の貸付け又は協定銀行によるその資金の借入れに係る債務の保証の申込みを受けた場合において、必要があると認めるときは、当該貸付け又は債務の保証を行うことができる。
2 機構は、前項の規定により協定銀行との間で同項の貸付け又は債務の保証に係る契約を締結したときは、直ちに、その契約の内容を内閣総理大臣及び財務大臣に報告しなければならない。
(損失の補てん)
第四十条 機構は、協定銀行に対し、協定の定めによる業務の実施により協定銀行に生じた損失の額として政令で定めるところにより計算した金額の範囲内において、当該損失の補てんを行うことができる。
(利益の納付及び収納)
第四十一条 機構は、協定において、協定銀行に協定の定めによる業務により生じた利益の額として政令で定めるところにより計算した額があるときは、毎事業年度、当該利益の額に相当する金額を機構に納付すべき旨を定めなければならない。
2 機構は、前項の規定に基づき協定銀行から納付される金銭を収納することができる。
(報告の徴求)
第四十二条 機構は、第三十五条第一項の規定による業務(以下「金融機能強化業務」という。)を行うため必要があるときは、協定銀行に対し、協定の実施又は財務の状況に関し報告を求めることができる。
(区分経理)
第四十三条 機構は、金融機能強化業務に係る経理については、その他の経理と区分し、特別の勘定(以下「金融機能強化勘定」という。)を設けて整理しなければならない。
(借入金及び預金保険機構債券)
第四十四条 機構は、金融機能強化業務を行うため必要があると認めるときは、内閣総理大臣及び財務大臣の認可を受けて、金融機関等その他の者(日本銀行を除く。)から資金の借入れ(借換えを含む。次項及び次条において同じ。)をし、又は預金保険機構債券(以下この条及び次条において「債券」という。)の発行(債券の借換えのための発行を含む。次項において同じ。)をすることができる。
2 機構は、前項に規定する資金の借入れ又は債券の発行を行う場合における一時的な資金繰りのために必要があると認めるときは、内閣総理大臣及び財務大臣の認可を受けて、日本銀行から資金の借入れをすることができる。
3 第一項の規定による借入金の現在額、同項の規定により発行する債券の元本に係る債務の現在額及び前項の規定による借入金の現在額の合計額は、政令で定める金額を超えることとなってはならない。
4 農林中央金庫は、農林中央金庫法(平成十三年法律第九十三号)第五十四条第三項の規定にかかわらず、機構に対し、同項の規定による農林水産大臣及び内閣総理大臣の認可を受けないで、第一項の資金の貸付けをすることができる。
5 日本銀行は、日本銀行法(平成九年法律第八十九号)第四十三条第一項の規定にかかわらず、機構に対し、第二項の資金の貸付けをすることができる。
6 第一項の規定により発行される債券については、これを預金保険法第四十二条第一項の規定により発行される債券とみなして、同条第五項から第九項までの規定を適用する。
(政府保証)
第四十五条 政府は、法人に対する政府の財政援助の制限に関する法律(昭和二十一年法律第二十四号)第三条の規定にかかわらず、国会の議決を経た金額の範囲内において、機構の前条第一項若しくは第二項の借入れ又は同条第一項の債券に係る債務の保証をすることができる。
(金融機能強化勘定の廃止)
第四十六条 機構は、金融機能強化業務の終了の日として政令で定める日において、金融機能強化勘定を廃止するものとする。
2 機構は、金融機能強化勘定の廃止の際、金融機能強化勘定に残余があるときは、当該残余の額を国庫に納付しなければならない。
(内閣府令・財務省令への委任)
第四十七条 この章に定めるもののほか、機構の金融機能強化業務の実施に関し必要な事項は、内閣府令・財務省令で定める。
第六章 金融機能強化審査会
(審査会の設置)
第四十八条 金融庁に、この法律の規定に基づく事務が終了する日として政令で定める日までの間、金融機能強化審査会(以下「審査会」という。)を置く。
2 審査会は、この法律の規定によりその権限に属させられた事項を処理するほか、必要に応じ、第二章又は第三章の規定により提出された経営強化計画の履行状況について審議する。
(審査会の組織)
第四十九条 審査会は、委員五人以内をもって組織する。
2 委員は、金融、法律、会計等に関して優れた識見を有する者のうちから、内閣総理大臣が任命する。
3 委員は、非常勤とする。
(会長)
第五十条 審査会に、会長一人を置き、委員の互選により選任する。
2 会長は、審査会の会務を総理し、審査会を代表する。
3 審査会は、あらかじめ、委員のうちから、会長に事故がある場合にその職務を代理する者を定めておかなければならない。
(委員の任期)
第五十一条 委員の任期は、三年とする。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
2 委員の任期は、前項の規定にかかわらず、第四十八条第一項に規定する政令で定める日に満了する。
3 委員は、再任されることができる。
4 委員の任期が満了したときは、当該委員は、後任者が任命されるまで引き続きその職務を行うものとする。
(資料提出の要求等)
第五十二条 審査会は、その所掌事務を遂行するため必要があると認めるときは、関係行政機関の長に対し、資料の提出、説明その他必要な協力を求めることができる。
(政令への委任)
第五十三条 この章に定めるもののほか、審査会の組織及び委員その他審査会に関し必要な事項は、政令で定める。
第七章 雑則
(預金保険法の適用)
第五十四条 この法律により機構の業務が行われる場合には、この法律の規定によるほか、預金保険法を適用する。この場合において、同法第十五条第五号中「事項」とあるのは「事項(金融機能の強化のための特別措置に関する法律(平成十六年法律第百二十八号。以下「金融機能強化法」という。)の規定による機構の業務に係るものを除く。)」と、同法第三十七条第一項中「金融機関」とあるのは「金融機関(金融機能強化法の規定による業務を行う場合にあつては、金融機能強化法第二条第一項に規定する金融機関等及びその子会社等(金融機能強化法第二条第五項に規定する子会社等をいう。)。次項において同じ。)」と、同法第四十四条、第四十五条第二項及び第四十六条第一項中「この法律」とあるのは「この法律又は金融機能強化法」と、同法第五十一条第二項中「業務(第四十条の二第二号に掲げる業務を除く。)」とあるのは「業務(第四十条の二第二号に掲げる業務及び金融機能強化法第四十二条に規定する金融機能強化業務を除く。)」と、同法第百三十六条第一項中「この法律」とあるのは「この法律又は金融機能強化法」と、「金融機関」とあるのは「金融機関(金融機能強化法の規定による業務を行う場合にあつては、金融機能強化法第二条第一項に規定する金融機関等及びその子会社等(同条第五項に規定する子会社等をいう。)。以下この条及び次条において同じ。)」と、同条第二項及び同法第百三十七条第一項中「この法律」とあるのは「この法律又は金融機能強化法」と、同法第百五十一条第一号中「この法律」とあるのは「この法律又は金融機能強化法」と、同条第三号中、「第三十四条に規定する業務」とあるのは「第三十四条に規定する業務及び金融機能強化法の規定による業務」とする。
(政令への委任)
第五十五条 この法律に規定するもののほか、この法律の実施のため必要な事項は、政令で定める。
(主務大臣等)
第五十六条 この法律における主務大臣は、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める者とする。
一 第二条第一項第一号から第四号まで、第六号、第七号及び第十三号に掲げる金融機関等 内閣総理大臣
二 第二条第一項第五号及び第八号に掲げる金融機関等 内閣総理大臣及び厚生労働大臣
三 第二条第一項第九号から第十二号までに掲げる金融機関等 内閣総理大臣及び農林水産大臣
2 この法律における主務省令は、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める命令とする。
一 第二条第一項第一号から第四号まで、第六号、第七号及び第十三号に掲げる金融機関等 内閣府令
二 第二条第一項第五号及び第八号に掲げる金融機関等 内閣府令・厚生労働省令
三 第二条第一項第九号から第十二号までに掲げる金融機関等 内閣府令・農林水産省令
(権限の委任)
第五十七条 内閣総理大臣は、この法律による権限(政令で定めるものを除く。)を金融庁長官に委任する。
2 金融庁長官は、政令で定めるところにより、前項の規定により委任された権限の一部を財務局長又は財務支局長に委任することができる。
第八章 罰則
第五十八条 第三十六条第二項、第三十七条第二項、第三十八条第二項又は第三十九条第二項の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした機構の役員又は職員は、五十万円以下の罰金に処する。
第五十九条 次の各号のいずれかに該当する者は、五十万円以下の罰金に処する。
一 第十条第一項(第十三条第四項(第十四条第十二項において準用する場合を含む。)並びに第十四条第十一項及び第十二項において準用する場合を含む。)の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者
二 第十一条第一項(第十三条第四項(第十四条第十二項において準用する場合を含む。)並びに第十四条第十一項及び第十二項において準用する場合を含む。)の規定による報告若しくは資料の提出をせず、又は虚偽の報告若しくは資料の提出をした者
三 第二十条第一項(第二十三条第五項(第二十四条第十二項において準用する場合を含む。)並びに第二十四条第十一項及び第十二項において準用する場合を含む。)の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者
四 第二十一条第一項(第二十三条第五項(第二十四条第十二項において準用する場合を含む。)並びに第二十四条第十一項及び第十二項において準用する場合を含む。)の規定による報告若しくは資料の提出をせず、又は虚偽の報告若しくは資料の提出をした者
五 第三十一条第一項(第三十三条第五項及び第三十四条第七項において準用する場合を含む。)の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者
六 第三十二条(第三十三条第五項及び第三十四条第七項において準用する場合を含む。)の規定による報告若しくは資料の提出をせず、又は虚偽の報告若しくは資料の提出をした者
七 第四十二条の規定による報告若しくは資料の提出をせず、又は虚偽の報告若しくは資料の提出をした者
2 法人の代表者、代理人、使用人その他の従業者が、その法人の業務に関し、前項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人に対しても、同項の刑を科する。
第六十条 次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした金融機関等の取締役、執行役又は理事は、百万円以下の過料に処する。ただし、その行為について刑を科すべきときは、この限りでない。
一 第七条第二項又は第八条第二項(これらの規定を第十七条第八項及び第十九条第五項において準用する場合を含む。)の規定に違反して登記することを怠ったとき。
二 第十二条第一項(第十三条第四項(第十四条第十二項において準用する場合を含む。)並びに第十四条第十一項及び第十二項において準用する場合を含む。)、第十三条第三項(第十四条第十二項において準用する場合を含む。)、第十四条第三項(同条第七項において準用する場合を含む。)、第十四条第十項、第十七条第六項若しくは第七項(これらの規定を第十九条第五項において準用する場合を含む。)、第二十二条第一項若しくは第三項(これらの規定を第二十三条第五項(第二十四条第十二項において準用する場合を含む。)並びに第二十四条第十一項及び第十二項において準用する場合を含む。)、第二十三条第三項若しくは第四項(これらの規定を第二十四条第十二項において準用する場合を含む。)、第二十四条第三項若しくは第五項(これらの規定を同条第六項において準用する場合を含む。)、第二十四条第九項若しくは第十項、第三十三条第一項から第四項まで(これらの規定を第三十四条第七項において準用する場合を含む。)又は第三十四条第三項から第六項までの規定による提出をせず、又は虚偽の提出をしたとき。
三 第十三条第一項(第十四条第十二項において準用する場合を含む。)、第十四条第一項(同条第七項において準用する場合を含む。)、同条第八項、第二十三条第一項(第二十四条第十二項において準用する場合を含む。)、第二十四条第一項(同条第六項において準用する場合を含む。)、同条第七項又は第三十四条第一項の規定による認可を受けないでこれらの規定に規定する行為をしたとき。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(金融機関等の組織再編成の促進に関する特別措置法の一部改正)
第二条 金融機関等の組織再編成の促進に関する特別措置法の一部を次のように改正する。
目次中「第十一条」を「第九条」に、「(第十二条・第十三条)」を「(第十条・第十一条)」に、
第二節
優先出資の発行の特例(第十四条)
第三節
信用金庫等の持分に係る特例(第十五条・第十六条)
第四章
組織再編成を行う金融機関等に対する資本の増強に関する特別措置
第一節
協同組織中央金融機関の業務の特例等(第十七条)
第二節
預金保険機構の業務の特例等(第十八条―第三十五条)
第五章
その他の組織再編成の促進のための特別措置
第二節
信用金庫等の持分に係る特例(第十二条・第十三条)
第四章
その他の組織再編成の促進のための特別措置
に、「(第三十六条・第三十七条)」を「(第十四条・第十五条)」に、「(第三十八条―第五十三条)」を「(第十六条―第三十条)」に、「(第五十四条―第六十二条)」を「(第三十一条―第三十九条)」に、
第六章
雑則(第六十三条―第七十条)
第七章
罰則(第七十一条―第七十三条)
第五章
雑則(第四十条―第四十六条)
第六章
罰則(第四十七条・第四十八条)
に改める。
第二条中第三項から第五項までを削り、第六項を第三項とし、第七項及び第八項を削る。
第五条第四号中「銀行法第十四条の二その他これに類する」を「銀行法第十四条の二又は第五十二条の二十五その他これらに類する」に改める。
第六条を削る。
第七条第一項中「(第四項において「金融機関等がその経営基盤強化計画を変更しようとする場合」という。)」を削り、同条第二項を削り、同条第三項中「第一号及び第二号に」を「次に」に、「第一項」を「前項」に改め、同項ただし書及び第三号を削り、同項を同条第二項とし、同条第四項を削り、同条を第六条とする。
第八条を第七条とし、第九条の前の見出しを削り、同条を第八条とし、同条の前に見出しとして「(認定経営基盤強化計画の履行を確保するための監督上の措置)」を付し、第十条を第九条とし、第十一条を削る。
第三章第一節中第十二条を第十条とし、第十三条を第十一条とする。
第三章第二節を削る。
第十五条第一項中「第八条」を「第七条」に改め、同条第三項中「第三十八条第一項」を「第十六条第一項」に、「第三十八条第三項」を「第十六条第三項」に改め、同条第六項中「第八条」を「第七条」に改め、同条第八項中「第四十七条第一項」を「第二十四条第一項」に、「第四十七条第二項」を「第二十四条第二項」に改め、同条第十一項中「優先出資を」を「優先出資(協同組織金融機関の優先出資に関する法律(平成五年法律第四十四号)に規定する優先出資をいう。次条において同じ。)を」に改め、第三章第三節中同条を第十二条とする。
第十六条第一項中「第八条」を「第七条」に改め、同条第三項中「第四十条第一項」を「第十八条第一項」に、「第四十条第三項」を「第十八条第三項」に改め、同条第六項中「第八条」を「第七条」に改め、同条第八項中「第四十九条第一項」を「第二十六条第一項」に、「第四十九条第二項」を「第二十六条第二項」に改め、同条第十一項中「優先出資法」を「協同組織金融機関の優先出資に関する法律」に改め、第三章第三節中同条を第十三条とする。
第三章中第三節を第二節とする。
第四章を削る。
第三十六条中「預金保険法」の下に「(昭和四十六年法律第三十四号)」を加え、第五章第一節中同条を第十四条とする。
第五章第一節中第三十七条を第十五条とする。
第五章第二節中第三十八条を第十六条とする。
第三十九条第一項中「第四十八条第三項」を「第二十五条第三項」に改め、同条を第十七条とし、第四十条を第十八条とする。
第四十一条第四項中「第四十一条第三項」を「第十九条第三項」に改め、同条を第十九条とする。
第四十二条を削る。
第四十三条第四項中「第四十三条第三項」を「第二十条第三項」に改め、同条を第二十条とする。
第五章第二節中第四十四条を第二十一条とし、第四十五条から第五十三条までを二十三条ずつ繰り上げる。
第五章第三節中第五十四条を第三十一条とし、第五十五条を第三十二条とし、第五十六条を第三十三条とする。
第五十七条中「協同組織金融機関」の下に「(合併転換法第二条第三項に規定する協同組織金融機関をいう。)」を加え、同条を第三十四条とする。
第五章第三節中第五十八条を第三十五条とし、第五十九条から第六十二条までを二十三条ずつ繰り上げる。
第五章を第四章とする。
第六十三条を削る。
第六十四条中「第五章第二節」を「第四章第二節」に改め、第六章中同条を第四十条とし、第六十五条を第四十一条とする。
第六十六条第六項中「第十三条」を「第十一条」に改め、同条を第四十二条とする。
第六十七条を第四十三条とし、第六十八条を第四十四条とする。
第六十九条中「省令とする」を「命令とする」に改め、同条を第四十五条とし、第六章中第七十条を第四十六条とする。
第六章を第五章とする。
第七十一条を削る。
第七十二条第一項を次のように改める。
第八条第一項の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者は、五十万円以下の罰金に処する。
第七章中第七十二条を第四十七条とする。
第七十三条中「取締役」の下に「、執行役」を加え、同条第一号中「第十二条第一項又は第六十六条第一項」を「第十条第一項又は第四十二条第一項」に改め、同条第二号中「第十五条第一項から第八項まで又は第十六条第一項から第八項まで」を「第十二条第一項から第八項まで又は第十三条第一項から第八項まで」に改め、第七章中同条を第四十八条とする。
第七章を第六章とする。
(金融機関等の組織再編成の促進に関する特別措置法の一部改正に伴う経過措置)
第三条 この法律の施行前にされた前条の規定による改正前の金融機関等の組織再編成の促進に関する特別措置法(以下「旧組織再編成促進特別措置法」という。)第三条又は第七条第一項の規定による認定に係る旧組織再編成促進特別措置法第八条に規定する認定経営基盤強化計画(旧組織再編成促進特別措置法第六条第一項に規定する金融機関等が優先株式等の引受け等を求める場合においてこれらの規定による認定がされた場合に限る。次条において「旧認定経営基盤強化計画」という。)については、旧組織再編成促進特別措置法第七条から第十一条まで、第三章及び第六十六条の規定は、なおその効力を有する。
2 この法律の施行前に旧組織再編成促進特別措置法第十七条第二項の規定により経営基盤強化計画(旧組織再編成促進特別措置法第三条第一項に規定する経営基盤強化計画をいう。)を提出した協同組織金融機関(旧組織再編成促進特別措置法第二条第八項に規定する協同組織金融機関をいう。)については、旧組織再編成促進特別措置法第十七条第一項の規定は、なおその効力を有する。
3 この法律の施行前にされた旧組織再編成促進特別措置法第二十一条第四項の規定による決定(次条において「旧決定」という。)に係る旧組織再編成促進特別措置法第二十一条第二項に規定する経営基盤強化指導計画については、旧組織再編成促進特別措置法第二十二条から第二十五条までの規定は、なおその効力を有する。
第四条 旧組織再編成促進特別措置法第十八条第一項に規定する協定に係る協定銀行(同項に規定する協定銀行をいう。)の業務(旧認定経営基盤強化計画又は旧決定に係るものに限る。)及び当該業務に係る機構の業務については、旧組織再編成促進特別措置法第十八条、第十九条第一項、第二十六条から第三十三条まで及び第三十五条の規定は、なおその効力を有する。この場合において、旧組織再編成促進特別措置法第三十一条中「特別の勘定(以下「金融機関等経営基盤強化勘定」という。)を設けて」とあるのは「平成十七年三月三十一日までは特別の勘定(以下「金融機関等経営基盤強化勘定」という。)を設けて、同年四月一日以後は金融機能の強化のための特別措置に関する法律(平成十六年法律第百二十八号)第四十三条に規定する金融機能強化勘定において」とする。
2 機構が平成十七年四月一日以後に前項の規定による業務を行う場合には、同項の規定にかかわらず、当該業務を金融機能強化業務とみなして、第四十四条及び第四十五条の規定を適用する。
第五条 機構は、平成十七年三月三十一日において、前条第一項の規定によりなお効力を有するものとされる旧組織再編成促進特別措置法第三十一条に規定する金融機関等経営基盤強化勘定を廃止するものとし、その廃止の際金融機関等経営基盤強化勘定に属する資産及び負債は、金融機能強化勘定に帰属するものとする。
(金融庁設置法の一部改正)
第六条 金融庁設置法(平成十年法律第百三十号)の一部を次のように改正する。
附則に次の一条を加える。
(金融機能強化審査会)
第十七条 金融機能の強化のための特別措置に関する法律(平成十六年法律第百二十八号)で定めるところにより金融庁に置かれる金融機能強化審査会は、同法の定めるところによる。
(罰則に関する経過措置)
第七条 この法律の施行前にした行為並びに附則第三条及び第四条第一項の規定によりなお効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(その他の経過措置の政令への委任)
第八条 この法律に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。
内閣総理大臣 小泉純一郎
財務大臣 谷垣禎一
厚生労働大臣 坂口力
農林水産大臣 亀井善之