農用地開発公団法の一部を改正する法律
法令番号: 法律第44号
公布年月日: 昭和63年5月17日
法令の形式: 法律

提案理由 (AIによる要約)

農用地開発公団は設立以来、未利用地での農畜産物の濃密生産団地建設を通じ、農畜産物の安定供給と農業経営の合理化に寄与してきた。しかし近年、農畜産物需給の緩和や、経営規模拡大の停滞、生産性向上の遅れなど、農業は厳しい状況に直面している。これらの課題に対処するため、農業生産基盤の整備を急速に図る必要がある地域において、農用地及び土地改良施設の整備等を総合的かつ集中的に実施することが求められている。そこで、農用地の整備及び保全を主体とした新たな事業実施方式を創設し、この業務を現行の濃密生産団地建設業務に代えて公団に実施させるため、本法律案を提出するものである。

参照した発言:
第112回国会 衆議院 農林水産委員会 第6号

審議経過

第112回国会

参議院
(昭和63年3月1日)
衆議院
(昭和63年4月13日)
(昭和63年4月19日)
(昭和63年4月22日)
参議院
(昭和63年4月26日)
(昭和63年4月28日)
(昭和63年5月10日)
(昭和63年5月11日)
農用地開発公団法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和六十三年五月十七日
内閣総理大臣 竹下登
法律第四十四号
農用地開発公団法の一部を改正する法律
農用地開発公団法(昭和四十九年法律第四十三号)の一部を次のように改正する。
題名を次のように改める。
農用地整備公団法
第一条を次のように改める。
(目的)
第一条 農用地整備公団は、農用地等の存在及び整備の状況その他の農業経営に関する基本的条件の現況等に照らして農業生産の基盤の整備を急速に図ることが必要かつ効果的と認められる農業地域内において、農用地及び土地改良施設の整備等の業務を総合的かつ集中的に行うとともに、地形、地質その他の自然条件の特殊性に起因して農業生産を著しく阻害する障害が生じている農業地域内において、その障害を除去するために必要な特定の農業用用排水施設の整備等の業務を急速かつ計画的に行うことにより、農業の生産性の向上と農業構造の改善に資することを目的とする。
第二条及び第六条中「農用地開発公団」を「農用地整備公団」に改める。
第八条中「五人」を「四人」に、「二人以内」を「一人」に改める。
第十一条第一項本文を次のように改める。
理事長及び副理事長の任期は三年とし、理事及び監事の任期は二年とする。
第十九条第一項第一号を次のように改める。
一 農用地等の存在及び整備の状況その他の農業経営に関する基本的条件の現況等に照らして農業生産の基盤の整備を急速に図ることが必要かつ効果的と認められる農業地域内において、次の事業を一体として総合的かつ集中的に行うこと。
イ 農用地(耕作の目的又は主として家畜の放牧の目的若しくは養畜の業務のための採草の目的に供される土地をいう。以下同じ。)の改良又は保全のために必要な区画整理、客土、暗きよ排水又はこれらに準ずる事業として政令で定めるもの(これらの事業と併せて行う農用地の造成(農用地間における地目変換の事業を含む。以下同じ。)を含む。)
ロ 農業用用排水施設、農業用道路その他の農用地の保全又は利用上必要な施設で政令で定めるもの(以下「土地改良施設」という。)の新設又は改良
第十九条第一項第二号中「又はロ」を削り、同項第三号から第五号までを次のように改める。
三 委託に基づき、第一号の業務と併せて農業用施設の新設若しくは改良又は農業用施設の用に供される土地の造成若しくは改良の事業を行うこと。
四 地形、地質その他の自然条件の特殊性に起因して、農用地の排水条件の著しい悪化その他の農業生産を著しく阻害する障害が生じている農業地域内において、その障害を除去するために必要な農業用用排水施設の新設又は改良の事業でその事業による受益の範囲が著しく広く、かつ、急速に行う必要があるものとして政令で定めるものを行うこと。
五 第一号の業務を行うことにより新設され、若しくは改良された土地改良施設の譲渡し又は前号の業務を行うことにより新設され、若しくは改良された農業用用排水施設の管理若しくは譲渡しを行うこと。
第十九条第一項中第六号を第七号とし、第五号の次に次の一号を加える。
六 第一号の業務を行うことにより新設され、若しくは改良された土地改良施設(譲渡し前のものに限る。)又は第四号の業務を行うことにより新設され、若しくは改良された農業用用排水施設(譲渡し前のものに限る。)についての災害復旧事業を行うこと。
第十九条第二項中「同項第一号イからハまでの事業として行う工事又は同項第三号」を「同項第一号、第四号又は第六号」に改める。
第二十条第一項各号を次のように改める。
一 申出に係る区域が、区域内の農用地の相当部分が集団的に存在し、かつ、その相当部分が申出に係る事業の実施によつて利益を受けるべき土地(次号において「受益地」という。)に含まれる地域として政令で定める要件に適合するものであること。
二 第十九条第一項第一号又は第四号に規定する事業を行うべき旨の申出にあつては、その受益地の面積が、事業種類ごとに、それぞれ政令で定める面積以上のものであること。
三 第十九条第一項第一号に規定する事業を行うべき旨の申出にあつては、前二号に掲げるもののほか、申出に係る区域及びその周辺の地域における農業生産の基盤の整備及び開発の状況、農用地の保有及び利用の状況、農業就業人口その他の農業経営に関する基本的条件の現況及び将来の見通し等に照らし、申出に係る事業を一体として総合的かつ集中的に行うことによりこれらの地域の農業の生産性の向上と農業構造の改善が急速に図られると見込まれるものであること。
四 第十九条第一項第四号に規定する事業を行うべき旨の申出にあつては、第一号及び第二号に掲げるもののほか、申出に係る区域が、地形、地質その他の自然条件に起因して相当の範囲にわたつて農業生産を著しく阻害する障害が生じている地域であつて、申出に係る事業を急速に行うことが必要かつ効果的と認められるものであること。
第二十一条の見出しを「(農用地整備事業実施計画)」に改め、同条第一項中「、政令で定めるところにより」を削り、「事業実施計画」を「農用地整備事業実施計画」に改め、同条第二項を次のように改める。
2 前項の農用地整備事業実施計画においては、農林水産省令で定めるところにより、当該業務につき、その実施に係る区域、工事に関する事項(換地計画を定める業務にあつては、工事に関する事項のほか、当該換地計画の概要)、事業費に関する事項、効果に関する事項その他農林水産省令で定める事項を定めるものとする。
第二十一条中第五項を削り、第四項を第五項として、同条第三項中「第十九条第一項第一号イの事業」の下に「(農用地の造成に限る。)」を加え、同項を同条第四項とし、同条第二項の次に次の一項を加える。
3 公団は、第一項の規定により農用地整備事業実施計画を作成しようとするときは、あらかじめ、農林水産省令で定めるところにより、当該農用地整備事業実施計画の概要その他必要な事項を公告して、当該農用地整備事業実施計画の概要に係る第十九条第一項第一号イ及びロの各事業につき、その実施に係る区域内にある土地についての土地改良法(昭和二十四年法律第百九十五号)第三条に規定する資格を有する者(以下「事業参加資格者」という。)の三分の二以上の同意(当該農用地整備事業実施計画の概要が農用地の造成の事業を内容の一部に含むときは、当該三分の二以上の同意及び当該事業の実施に係る区域内にある士地についての事業参加資格者の全員の同意)を得なければならない。
第二十一条第六項中「、第八条第六項」を「及び第七項、第七条第四項、第八条第五項及び第六項」に、「及び」を「並びに」に改める。
第二十二条の見出し及び同条第一項中「事業実施計画」を「農用地整備事業実施計画」に改め、同条第二項を次のように改める。
2 公団は、前項の規定により農用地整備事業実施計画の変更(農林水産省令で定める軽微な変更を除く。)をしようとする場合において、同項の認可を申請するときは、あらかじめ、農林水産省令で定めるところにより、その変更後の農用地整備事業実施計画の概要その他必要な事項を公告して、その変更後の農用地整備事業実施計画の概要に係る第十九条第一項第一号イ及びロの各事業(同号イ又はロのいずれか一の事業の変更に係る場合にあつては、当該変更に係る事業)につき、その実施に係る区域(その変更によりその実施に係る区域の一部がその変更後のその実施に係る区域に該当しないこととなるものがあるときは、その該当しないこととなる区域をその変更後のその実施に係る区域に含めた区域)内にある土地についての事業参加資格者の三分の二以上の同意を得なければならない。
第二十二条第三項中「一般地域事業実施計画」を「農用地整備事業実施計画」に改め、「新たな区域を」を削り、「事業の実施に係る区域の一部」を「事業(農用地の造成に限る。)の実施に係る区域を新たな区域」に、「前項各号に定める」を「前項の」に改め、同条第四項中「前条第四項」を「前条第五項」に改め、「第五条第六項」の下に「及び第七項」を加え、「第八条第六項」を「第八条第五項及び第六項」に、「第八十七条第十項」を「第六項並びに第八十七条第十項」に、「前条第三項」を「前条第四項」に改める。
第二十三条第一項中「又はロ」を削り、同条第二項中「から第五十二条の五まで、第五十三条(第一項第一号を除く。)、第五十三条の二の二、第五十三条の三、第五十三条の四」を削る。
第二十四条の次に次の三条を加える。
(農用地保全事業実施計画)
第二十四条の二 公団は、第十九条第一項第四号の業務又は同項第五号の業務のうち農業用用排水施設の管理の業務(以下「管理業務」という。)を行おうとするときは、第二十条第一項の事業実施方針に基づいて農用地保全事業実施計画を作成し、関係都道府県知事に協議するとともに、農林水産大臣の認可を受けなければならない。
2 前項の農用地保全事業実施計画においては、農林水産省令で定めるところにより、当該業務につき、その実施に係る区域、工事又は管理に関する事項、事業費に関する事項、効果に関する事項その他農林水産省令で定める事項を定めるものとする。
3 公団は、第一項の規定により農用地保全事業実施計画を作成しようとするときは、あらかじめ、農林水産省令で定めるところにより、当該農用地保全事業実施計画の概要その他必要な事項を公告して、当該農用地保全事業実施計画の概要に係る第十九条第一項第四号の業務又は管理業務につき、それぞれ、その実施に係る区域内にある土地についての事業参加資格者の三分の二以上の同意を得なければならない。
4 第二十一条第五項並びに土地改良法第五条第六項及び第七項、第八条第六項、第九条、第十条第五項並びに第八十七条第十項の規定は、第一項の場合について準用する。
(農用地保全事業実施計画の変更)
第二十四条の三 公団は、前条第一項の農用地保全事業実施計画を変更しようとするときは、政令で定めるところにより、関係都道府県知事に協議するとともに、農林水産大臣の認可を受けなければならない。
2 公団は、前項の規定により農用地保全事業実施計画の変更(農林水産省令で定める軽微な変更を除く。)をしようとする場合において、同項の認可を申請するときは、あらかじめ、農林水産省令で定めるところにより、その変更後の農用地保全事業実施計画の概要その他必要な事項を公告して、その変更後の農用地保全事業実施計画の概要に係る第十九条第一項第四号の業務又は管理業務につき、それぞれ、その実施に係る区域(その変更によりその実施に係る区域の一部がその変更後のその実施に係る区域に該当しないこととなるものがあるときは、その該当しないこととなる区域をその変更後のその実施に係る区域に含めた区域)内にある土地についての事業参加資格者の三分の二以上の同意を得なければならない。
3 第二十一条第五項並びに土地改良法第五条第六項及び第七項、第八条第六項、第九条、第十条第五項、第四十八条第四項及び第六項並びに第八十七条第十項の規定は、第一項の場合について準用する。
(管理規程)
第二十四条の四 公団は、管理業務を行おうとするときは、当該業務の実施の細目について、管理規程を作成し、農林水産大臣の認可を受けなければならない。
2 土地改良法第五十七条の二第二項から第四項までの規定は、前項の場合について準用する。
第二十五条第一項中「土地改良施設について第十九条第一項第三号」を「第十九条第一項第六号」に改め、「、政令で定めるところにより」を削り、同項後段を削り、同条第三項中「第二十一条第四項の規定は第一項の場合について、」を「第二十一条第五項並びに」に、「第一項前段」を「、第一項」に改め、同項を同条第四項とし、同条第二項中「前項前段」を「第一項」に改め、「(第十九条第一項第一号イ又はロの事業を行うことにより新設され、又は改良された土地改良施設についての同項第三号の業務に係るものに限る。)」を削り、「同号」を「第十九条第一項第六号」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。
2 前項の災害復旧事業実施計画においては、農林水産省令で定めるところにより、当該業務につき、その実施に係る区域、工事に関する事項、事業費に関する事項、効果に関する事項その他農林水産省令で定める事項を定めるものとする。
第二十六条第一項中「第十九条第一項第四号若しくは第五号の業務」を「第十九条第一項第三号若しくは第五号の業務(管理業務を除く。)」に改める。
第二十七条第一項中「第十九条第一項第一号イからハまでの事業、同項第二号の業務及び同項第三号の業務(土地改良施設に係るものに限る。以下同じ。)」を「第十九条第一項第一号、第二号及び第四号から第六号までの業務(同項第五号の業務にあつては、管理業務に限る。)」に改め、「事業又は」を削り、同条第二項中「同項の事業又は」を「同項の」に改め、「(負担する費用が第十九条第一項第一号ハの事業又は同号ハの事業を行うことにより新設され、若しくは改良された土地改良施設についての同項第三号の業務に要するものである場合にあつては、当該事業又は業務の実施に係る区域内にある土地の所有権を土地改良法第九十四条の八第五項(同法第九十四条の八の二第六項において準用する場合を含む。)の規定により取得した者又はその承継人(以下「干拓地取得者」という。)。第四項において同じ。)」を削り、「事業又は業務に」を「業務に」に、「、前項」を「、同項」に改め、同条第三項から第五項までの規定中「事業又は」を削る。
第二十八条第一項中「第十九条第一項第一号イからハまでの事業」を「第十九条第一項第一号又は第四号の業務」に改め、「(同号ハの事業の実施に係る区域内にある土地にあつては、その土地についての干拓地取得者)」を削り、「当該事業」を「当該業務」に、「事業実施計画」を「農用地整備事業実施計画又は農用地保全事業実施計画」に改める。
第三十条第一項中「第十九条第一項第一号イからハまでの事業、同項第二号の業務及び同項第三号の業務について、同法第百十三条の二第一項及び第二項」を「第十九条第一項第一号、第二号及び第四号から第六号までの業務(同項第五号の業務にあつては、管理業務に限る。)について、同法第五十八条から第六十二条まで、第六十三条第二項及び第三項、第六十四条、第六十五条、第百十三条の二第一項及び第二項、第百十三条の三、第百十四条第二項」に、「第十九条第一項第一号イからハまでの事業及び同項第三号の業務について、同法第五十八条から第六十二条まで、第六十三条第二項及び第三項、第六十四条、第六十五条、第百十三条の三並びに第百十四条第二項の規定は公団が行う第十九条第一項第一号イ及びロの事業並びにこれらの事業を行うことにより新設され、又は改良された土地改良施設についての同項第三号の業務」を「第十九条第一項第一号及び第四号から第六号までの業務(同項第五号の業務にあつては、管理業務に限る。)」に、「第十九条第一項第一号イ及びロの事業について」を「第十九条第一項第一号イの事業について」に改め、同条第二項中「第二十五条第三項」を「第二十四条の二第四項、第二十四条の三第三項、第二十四条の四第二項、第二十五条第四項」に改める。
第三十三条第三項中「財務諸表」の下に「及び前項の事業報告書」を加える。
第三十五条の見出し及び同条第一項中「農用地開発債券」を「農用地整備債券」に改める。
第三十九条ただし書中「第十九条第一項第四号若しくは」を「第十九条第一項第五号又は」に改め、「又は同条第一項第五号の規定による売渡し」を削る。
第四十四条を削り、第四十四条の二を第四十四条とする。
第四十八条第一号中「第五十三条の四第一項」の下に「及び第二十四条の四第二項において準用する同法第五十七条の二第三項」を加え、同条第三号中「、第十九条の二及び附則第十一条」を「及び第十九条の二」に改める。
附則第十一条の前の見出しを「(旧農地開発機械公団の業務等に係る特例)」に改め、同条後段を次のように改める。
この場合における第二十六条第一項及び第四十八条の規定の適用については、第二十六条第一項中「又は第十九条の二の業務」とあるのは「、第十九条の二の業務又は附則第十一条の業務」と、第四十八条第三号中「及び第十九条の二」とあるのは「、第十九条の二及び附則第十一条」とする。
附則第十九条から第二十一条までを次のように改める。
(農用地開発公団の業務に係る特例)
第十九条 公団は、第十九条の規定にかかわらず、農用地開発公団法の一部を改正する法律(昭和六十三年法律第四十四号。以下「改正法」という。)による改正前の第十九条第一項及び第二項の業務で改正法の施行前に開始されたもの(同条第一項又は第二項の業務の開始に必要な事前の調査で改正法の施行前に開始されたものに係るもので政令で定めるものを含む。)及びこれらに附帯する業務を行うことができる。この場合における第四十八条の規定の適用については、同条第三号中「及び第十九条の二」とあるのは、「、第十九条の二及び附則第十九条第一項」とする。
2 前項の規定により公団が行う同項の業務については、改正法による改正前の第二十条から第二十九条まで、第三十条、第三十九条及び第四十四条の規定は、改正法の施行後も、なおその効力を有する。
3 第一項の規定により公団が改正法による改正前の第十九条第一項第二号の業務を行う場合には、農地法(昭和二十七年法律第二百二十九号)第三条第一項第四号中「業務」とあるのは、「業務若しくは同法附則第十九条第一項に規定する業務のうち農用地開発公団法の一部を改正する法律(昭和六十三年法律第四十四号)による改正前の農用地開発公団法第十九条第一項第二号の業務」とする。
(業務の特例)
第二十条 公団は、当分の間、第十九条、第十九条の二、附則第十一条及び前条第一項に規定する業務のほか、農林水産大臣の認可を受けて、次の業務を行うことができる。
一 土地改良法第二条第二項に規定する土地改良事業で日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法(昭和六十二年法律第八十六号。以下「社会資本整備特別措置法」という。)第二条第一項第一号に該当するものを行う土地改良区その他政令で定める者に対し、当該事業に要する費用に充てる資金の一部を無利子で貸し付けること。
二 前号の業務に附帯する業務を行うこと。
2 前項の規定により、公団が同項各号の業務を行う場合には、第二十六条第一項中「又は第十九条の二の業務」とあるのは「、第十九条の二の業務又は附則第二十条第一項に規定する業務」と、第四十八条第三号中「及び第十九条の二」とあるのは「、第十九条の二及び附則第二十条第一項」とする。
(無利子貸付け)
第二十一条 政府は、当分の間、公団に対し、第十九条第一項第一号の業務で社会資本整備特別措置法第二条第一項第一号に該当するものに要する費用に充てる資金の一部及び前条第一項第一号の業務に要する資金を無利子で貸し付けることができる。
2 前項の規定による貸付金の償還期間は、二十年(五年以内の据置期間を含む。)以内とする。
3 前項に定めるもののほか、第一項の規定による貸付金の償還方法、償還期限の繰上げその他償還に関して必要な事項は、政令で定める。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(農用地整備公団への移行)
第二条 農用地開発公団は、この法律の施行の時において、農用地整備公団(以下「公団」という。)となるものとする。
(国営土地改良事業の承継等)
第三条 この法律の施行の際現に国が土地改良事業として行つている事業のうち、この法律による改正後の農用地整備公団法(以下「新法」という。)第二条第一項の事業実施方針で定められた公団の新法第十九条第一項第四号の業務に相当する部分(以下「国営土地改良事業」という。)は、当該業務について次項の規定による公示があつた日の翌日から、公団がその業務として行うものとする。
2 農林水産大臣は、国営土地改良事業に係る公団の業務について新法第二十四条の二第一項の規定による農用地保全事業実施計画の認可をしたときは、政令で定めるところにより、その旨を公示しなければならない。
3 第一項の規定により公団が国営土地改良事業をその業務として行うこととなつた時において当該国営土地改良事業に関し国が有する権利及び義務(当該国営土地改良事業に関する国営土地改良事業特別会計の資金運用部特別会計からの負債を含む。)は、その時において公団が承継する。
4 第一項の規定により公団が国営土地改良事業をその業務として行うこととなる場合において、国が委託に基づき当該国営土地改良事業と密接な関連を有する工事(以下この条において「関連工事」という。)を行つているときは、公団が当該国営土地改良事業をその業務として行うこととなつた時において当該関連工事に関し国が有する権利及び義務は、その時において公団が承継する。ただし、国がその委託をしている者の同意を得ることができなかつたときは、この限りでない。
5 前項の規定により公団が国の有する権利及び義務を承継する場合において、公団が当該関連工事に係る業務を行うについては、新法第十九条第二項の規定による認可を受けることを要しない。
6 第一項の規定により公団が国営土地改良事業をその業務として行うこととなつたときは、公団は、政令で定めるところにより、新法第二十七条第一項の規定による負担金の額のうち、当該国営土地改良事業を行うにつき国が要した費用の一部に相当する金額を国庫に納付しなければならない。
7 第一項の規定により公団が国営土地改良事業をその業務として行うこととなつた場合における新法第二十七条第一項の規定の適用については、同項中「費用」とあるのは、「費用(農用地開発公団法の一部を改正する法律(昭和六十三年法律第四十四号)附則第三条第一項の規定により公団がその業務として行うこととなつた国営土地改良事業を行うにつき国が要した費用を含む。)」とする。
(経過措置)
第四条 この法律の施行の際現に農用地整備公団という名称を使用している者については、新法第六条の規定は、この法律の施行後六月間は、適用しない。
第五条 この法律の施行の際現に理事又は監事である者の任期については、なお従前の例による。
第六条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(公職選挙法の一部改正)
第七条 公職選挙法(昭和二十五年法律第百号)の一部を次のように改正する。
第百三十六条の二第一項第二号中「農用地開発公団」を「農用地整備公団」に改める。
(土地収用法の一部改正)
第八条 土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)の一部を次のように改正する。
第三条第五号中「農用地開発公団」を「農用地整備公団」に改める。
(農地法の一部改正)
第九条 農地法(昭和二十七年法律第二百二十九号)の一部を次のように改正する。
第三条第一項第四号中「農用地開発公団法」を「農用地整備公団法」に改める。
(地方財政再建促進特別措置法の一部改正)
第十条 地方財政再建促進特別措置法(昭和三十年法律第百九十五号)の一部を次のように改正する。
第二十四条第二項中「農用地開発公団」を「農用地整備公団」に改める。
(地方公務員等共済組合法の長期給付等に関する施行法の一部改正)
第十一条 地方公務員等共済組合法の長期給付等に関する施行法(昭和三十七年法律第百五十三号)の一部を次のように改正する。
第九十六条第三項中「農用地開発公団」を「農用地整備公団」に改める。
(地方税法の一部改正)
第十二条 地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)の一部を次のように改正する。
第七十二条の四第一項第二号中「農用地開発公団」を「農用地整備公団」に改める。
第七十三条の二第十一項中「(農用地開発公団が農用地開発公団法(昭和四十九年法律第四十三号)により行う同法第十九条第一項第一号イ又はロの事業を含む。第七十三条の二十九において同じ。)」を削る。
第七十三条の四第一項第一号中「、農用地開発公団」を削る。
第七十三条の六第一項中「(農用地開発公団法第二十三条第二項において準用する土地改良法第五十四条の二第一項又は第五項の規定による換地の取得を含む。)」及び「(農用地開発公団法第二十四条第二項において準用する土地改良法第百六条第一項の規定による土地の取得を含む。)」を削る。
第三百四十三条第六項中「(農用地開発公団が農用地開発公団法により行う同法第十九条第一項第一号イ又はロの事業を含む。)」を削る。
第三百四十八条第二項第二号中「、農用地開発公団」を削る。
附則第十一条中第七項を削り、第八項を第七項とし、第九項から第十四項までを一項ずつ繰り上げる。
(地方税法の一部改正に伴う経過措置)
第十三条 前条の規定による改正後の地方税法(以下「新地方税法」という。)第七十三条の二第十一項、第七十三条の四第一項第一号及び第七十三条の六第一項の規定は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)以後の不動産の取得に対して課すべき不動産取得税について適用し、施行日前の不動産の取得に対して課する不動産取得税については、なお従前の例による。
2 施行日以後に新法附則第十九条第一項に規定する業務のうちこの法律による改正前の農用地開発公団法(以下「旧法」という。)第十九条第一項第一号イ又はロの事業が施行された場合における新地方税法第七十三条の二第十一項の規定の適用については、同項中「土地改良事業」とあるのは、「土地改良事業(農用地整備公団が農用地整備公団法(昭和四十九年法律第四十三号)により行う同法附則第十九条第一項に規定する業務のうち農用地開発公団法の一部を改正する法律(昭和六十三年法律第四十四号)による改正前の農用地開発公団法第十九条第一項第一号イ又はロの事業を含む。第七十三条の二十九において同じ。)」とする。
3 施行日以後に公団が直接新法附則第十九条第一項に規定する業務のうち旧法第十九条第一項第一号イ又はロの事業の用に供する不動産を取得した場合における新地方税法第七十三条の四第一項第一号の規定の適用については、同号中「不動産」とあるのは、「不動産又は農用地整備公団が直接農用地整備公団法附則第十九条第一項に規定する業務のうち農用地開発公団法の一部を改正する法律(昭和六十三年法律第四十四号)による改正前の農用地開発公団法第十九条第一項第一号イ若しくはロの事業の用に供する不動産」とする。
4 施行日以後に新法附則第十九条第一項に規定する業務のうち旧法第十九条第一項第一号イ若しくはロ又は同項第二号の事業が施行された場合における新地方税法第七十三条の六第一項の規定の適用については、同項中「換地の取得」とあるのは「換地の取得(農用地整備公団法附則第十九条第二項の規定によりなおその効力を有するものとされる農用地開発公団法の一部を改正する法律(昭和六十三年法律第四十四号)による改正前の農用地開発公団法第二十三条第二項において準用する土地改良法第五十四条の二第一項又は第五項の規定による換地の取得を含む。)」と、「土地の取得」とあるのは「土地の取得(農用地整備公団法附則第十九条第二項の規定によりなおその効力を有するものとされる農用地開発公団法の一部を改正する法律による改正前の農用地開発公団法第二十四条第二項において準用する土地改良法第百六条第一項の規定による土地の取得を含む。)」とする。
5 農用地開発公団が行つた旧法第十九条第一項第一号イ又はロの事業に係る一時利用地又は換地に対して課する昭和六十三年度分の固定資産税については、なお従前の例による。
6 農用地開発公団が直接その本来の事業の用に供する固定資産に対して課する昭和六十三年度分の固定資産税については、なお従前の例による。
7 前条の規定による改正前の地方税法(以下「旧地方税法」という。)附則第十一条第七項の規定は、国の作成した計画に基づく政府の補助を受けて、農用地開発公団が新設し若しくは改良し、又は施行日以後に公団が新法附則第十九条第一項に規定する旧法第十九条第一項の業務として新設し若しくは改良した旧地方税法附則第十一条第七項の政令で定める農業用施設を、都道府県又は市町村から譲渡しを受けた場合における当該施設の取得に対して課する不動産取得税の課税標準の算定については、当該取得が昭和六十五年三月三十一日までの間に行われたときに限り、なおその効力を有する。この場合において、同項中「農用地開発公団」とあるのは、「農用地開発公団又は農用地整備公団」とする。
(租税特別措置法の一部改正)
第十四条 租税特別措置法(昭和三十二年法律第二十六号)の一部を次のように改正する。
第三十三条第一項第三号中「若しくは農用地開発公団法(昭和四十九年法律第四十三号)第十九条第一項第一号イ若しくはロの事業」及び「並びに農用地開発公団法第二十三条第二項」を削り、「(土地改良法」を「(同法」に改める。
第三十三条の二第一項第二号中「土地改良事業、」を「土地改良事業又は」に改め、「又は農用地開発公団法第十九条第一項第二号の事業」を削る。
第三十三条の三第一項中「、農用地開発公団法第十九条第一項第一号イ若しくはロの事業」を削る。
第六十四条第一項第三号中「若しくは農用地開発公団法第十九条第一項第一号イ若しくはロの事業」及び「並びに農用地開発公団法第二十三条第二項」を削り、「(土地改良法」を「(同法」に改める。
第六十五条第一項第二号中「土地改良事業、」を「土地改良事業又は」に改め、「又は農用地開発公団法第十九条第一項第二号の事業」を削り、同項第四号中「、農用地開発公団法第十九条第一項第一号イ若しくはロの事業」を削る。
(租税特別措置法の一部改正に伴う経過措置)
第十五条 個人又は法人が施行日前に行つた前条の規定による改正前の租税特別措置法第三十三条第一項、第三十三条の二第一項、第三十三条の三第一項、第六十四条第一項又は第六十五条第一項の規定に該当するこれらの規定に規定する土地等の譲渡については、なお従前の例による。
2 施行日以後に新法附則第十九条第一項に規定する業務のうち旧法第十九条第一項第一号イ若しくはロ又は同項第二号の事業が施行された場合における前条の規定による改正後の租税特別措置法(以下「新租税特別措置法」という。)第三十三条第一項、第三十三条の二第一項、第三十三条の三第一項、第六十四条第一項及び第六十五条第一項の規定の適用については、新租税特別措置法第三十三条第一項第三号中「土地改良事業」とあるのは「土地改良事業若しくは農用地整備公団法(昭和四十九年法律第四十三号)附則第十九条第一項に規定する業務のうち農用地開発公団法の一部を改正する法律(昭和六十三年法律第四十四号)による改正前の農用地開発公団法(以下「旧農用地開発公団法」という。)第十九条第一項第一号イ若しくはロの事業」と、「第九十六条の四」とあるのは「第九十六条の四並びに農用地整備公団法附則第十九条第二項の規定によりなおその効力を有するものとされる旧農用地開発公団法第二十三条第二項」と、「同法第五十三条の二第一項」とあるのは「土地改良法第五十三条の二の二第一項」と、新租税特別措置法第三十三条の二第一項第二号中「又は農業振興地域の整備に関する法律(昭和四十四年法律第五十八号)第十三条の二第一項の事業」とあるのは「、農業振興地域の整備に関する法律(昭和四十四年法律第五十八号)第十三条の二第一項の事業又は農用地整備公団法附則第十九条第一項に規定する業務のうち旧農用地開発公団法第十九条第一項第二号の事業」と、新租税特別措置法第三十三条の三第一項中「土地改良事業」とあるのは「土地改良事業、農用地整備公団法附則第十九条第一項に規定する業務のうち旧農用地開発公団法第十九条第一項第一号イ若しくはロの事業」と、新租税特別措置法第六十四条第一項第三号中「土地改良事業」とあるのは「土地改良事業若しくは農用地整備公団法附則第十九条第一項に規定する業務のうち旧農用地開発公団法第十九条第一項第一号イ若しくはロの事業」と、「第九十六条の四」とあるのは「第九十六条の四並びに農用地整備公団法附則第十九条第二項の規定によりなおその効力を有するものとされる旧農用地開発公団法第二十三条第二項」と、「同法第五十三条の二の二第一項」とあるのは「土地改良法第五十三条の二の二第一項」と、新租税特別措置法第六十五条第一項第二号中「又は農業振興地域の整備に関する法律第十三条の二第一項の事業」とあるのは「、農業振興地域の整備に関する法律第十三条の二第一項の事業又は農用地整備公団法附則第十九条第一項に規定する業務のうち旧農用地開発公団法第十九条第一項第二号の事業」と、同項第四号中「土地改良事業」とあるのは「土地改良事業、農用地整備公団法附則第十九条第一項に規定する業務のうち旧農用地開発公団法第十九条第一項第一号イ若しくはロの事業」とする。
(所得税法等の一部改正)
第十六条 次に掲げる法律の規定中
農用地開発公団
農用地開発公団法(昭和四十九年法律第四十三号)
農用地整備公団
農用地整備公団法(昭和四十九年法律第四十三号)
に改める。
一 所得税法(昭和四十年法律第三十三号)別表第一第一号の表
二 法人税法(昭和四十年法律第三十四号)別表第一第一号の表
三 印紙税法(昭和四十二年法律第二十三号)別表第二
(登録免許税法の一部改正)
第十七条 登録免許税法(昭和四十二年法律第三十五号)の一部を次のように改正する。
第五条第六号中「農用地開発公団法」を「農用地整備公団法」に、「第十九条第一項第一号イ若しくはロ若しくは同項第二号」を「第十九条第一項第一号、第二号若しくは第四号」に改める。
別表第二中農用地開発公団の項を次のように改める。
農用地整備公団
農用地整備公団法
(登録免許税法の一部改正に伴う経過措置)
第十八条 施行日前に行われた旧法第十九条第一項第一号イ若しくはロ又は同項第二号に規定する事業の施行のため必要な土地又は建物に関する登記に係る登録免許税については、なお従前の例による。
2 新法附則第十九条第一項に規定する業務のうち旧法第十九条第一項第一号イ若しくはロ又は同項第二号の事業の施行のため必要な土地又は建物に関する登記についての前条の規定による改正後の登録免許税法第五条第六号の規定の適用については、同号中「規定する事業」とあるのは、「規定する事業、同法附則第十九条第一項に規定する業務のうち農用地開発公団法の一部を改正する法律(昭和六十三年法律第四十四号)による改正前の農用地開発公団法第十九条第一項第一号イ若しくはロ若しくは同項第二号(業務の範囲)に規定する事業」とする。
(農林水産省設置法の一部改正)
第十九条 農林水産省設置法(昭和二十四年法律第百五十三号)の一部を次のように改正する。
第四条第十二号中「農用地開発公団」を「農用地整備公団」に改める。
大蔵大臣 宮沢喜一
農林水産大臣 佐藤隆
自治大臣 梶山静六
内閣総理大臣 竹下登